【ルートにより閲注】CoCシナリオ『望みの果てに夢を見た』をやるわよ

  • 1二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:25:08

    「というわけでKPのミオリネ・レンブランです。よろしく」

    「SKPのシャディク・ゼネリ。返事はイエス・マムだよ、PLの皆」


    「あい あい しゅぶにぐらす」

    「みんなでてぃーあるぴーじー!たのしみです~!」

    「……うん。僕、がんばる。生還するよ、絶対ね」

    「(HOを見て何かを察し覚悟を決める)」

    今までの卓の様子(長いし話は繋がってないし人を選ぶものもあるので、見る必要はないよ。ただの宣伝だよ!)

    過去卓リンク集※基本的にすべて単発です。

    『助けるの、遅くなってごめんね』『私が、守る。それ以上に理由は必要ない』『次は君かな』『俺はお前のためならなんだってできるよ』

    「アスティカシアの夜明け」

    KP:グエル SKP:ラウダ

    ノリで女装&女体化するKPC、軽率に人を撃つエラン、三角関係など Tタリオン様制作『異界の笛』に秘匿HOを追加し、いくつかの要素を改変したもの

    https://bbs.animanch.com/board/1577296/


    『俺が殺した』『僕は君が望むならどこへでもついていくよ』『好きになって、ほしかったな……』『あなたは今日から人間じゃない』

    「星の魔女SEED」

    KP:スレッタ SKP:ミオリネ

    ガッツリPvP、三角関係にすらならないハーレム、狙っているのではないかというほどダイスに愛されないグエルなど 某奉仕種族が『GUND』=独自要素として登場する

    https://bbs.animanch.com/board/1628509/


    『眠るまで、傍にいてくれますか』『愛してるから、じゃだめ?』『お前は何者だ』『__でも、こんなのは幻だッ!』

    「祝福は愛する貴方のために」

    KP:シャディク SKP:エランず…
    telegra.ph
  • 2二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:26:24

    待ってました!

  • 3二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:27:18

    ミオリネ「こほん。このシナリオはRP重視でだいたい一本道。ただし、ダイス目によっては唐突にカプ展開がキたり、拷問が始まったり、猟奇的な描写があったり……あと、ネームドNPCが割とあっさり死んだりするかもしれない。もちろん全員生還も可能だから頑張ってね。ちなみに戦闘はかなり多くしたけど、回避することはできる。下手打ったら死ぬどころか途中退場あり得る程度の難易度で作ったからそのつもりで」

    シャディク「ちなみに今回は『キャンペーン形式』を採用しているよ!簡単に言えば何部かにわかれていて、途中でSAN値回復があるって感じかな。とはいってもほとんどフレーバーみたいな感じ。推奨技能は戦闘技能と目星。ただし全員、近接戦闘(格闘)と射撃(拳銃)を初期値で40持っているとする。じゃ、キャラシを作ってきてくれるかな?」


    〈キャラシート制作ルール〉

    あにまん用簡易版として、「CON&SIZ(HP)」「POW(MPとSAN値)」「INT(謎解き用)」「特徴」のみを決定します。キャラはその特徴でとった技能をすべて「70」取得しているとします。それとは別に全員なんらかの技能を「70」取得しているとします。指定されている以外の技能は基本使えません。


    グエル(リーダー)

    CON:dice3d6=1 4 4 (9) *5 SIZ:(dice2d6=6 4 (10) +6)*5 POW:dice3d6=1 5 4 (10) INT:(dice2d6=1 3 (4) +6)*5 特徴:dice1d20=1 (1)

    +「信用」「説得」


    スレッタ(狙撃班)

    CON:dice3d6=4 1 6 (11) *5 SIZ:(dice2d6=5 1 (6) +6)*5 POW:dice3d6=1 6 1 (8) INT:(dice2d6=5 5 (10) +6)*5 特徴:dice1d20=16 (16)

    +「射撃(拳銃)」「隠密」


    エラン(爆発物処理班)

    CON:dice3d6=2 1 4 (7) *5 SIZ:(dice2d6=5 3 (8) +6)*5 POW:dice3d6=5 4 3 (12) INT:(dice2d6=5 5 (10) +6)*5 特徴:dice1d20=12 (12)

    +「近接戦闘(格闘)」「信用」


    ラウダ(潜入班)

    CON:dice3d6=4 2 3 (9) *5 SIZ:(dice2d6=1 5 (6) +6)*5 POW:dice3d6=5 2 4 (11) INT:(dice2d6=3 4 (7) +6)*5 特徴:dice1d20=16 (16)

    +「変装」「隠密」

  • 4二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:28:26

    待ってました!

  • 5二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:32:40

    スレッタとラウダの特徴が被っているので、

    dice1d2=1 (1) (1:スレッタ 2:ラウダ)が

    dice1d20=2 (2) に変更


    (※……絶対日曜に間に合わせるという執念で書いたので実はまだあらだらけなのはナイショだよ!!)

  • 6二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:36:45

    うおーありがたい…ありがたいが大丈夫です?
    23話の内容によっては情緒エマージェンシーならない??

  • 7二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:38:40

    グエル(リーダー)

    HP:13 MP:10

    SAN:50 アイデア:50 幸運:50

    CON:45 SIZ:80 POW:50 INT:50

    特徴:やさしい

    目星、医学、応急手当、信用、説得(これは80とする)


    スレッタ(狙撃班)

    HP:12 MP:8

    SAN:40 アイデア:80 幸運:40

    CON:55 SIZ:60 POW:40 INT:80

    特徴:癒し系

    聞き耳、精神分析、心理学、射撃(拳銃)、隠密(これは80とする)


    エラン(爆発物処理班)

    HP:11 MP:12

    SAN:60 アイデア:80 幸運:60

    CON:35 SIZ:70 POW:60 INT:80

    特徴:プライドが高い

    目星、鑑定、射撃(ライフル)、近接戦闘(格闘)、心理学


    ラウダ(潜入班)

    HP:11 MP:12

    SAN:55 アイデア:65 幸運:55

    CON:45 SIZ:60 POW:55 INT:65

    特徴:不思議ちゃん

    目星、図書館、精神分析、回避、変装、隠密


    シャディク「全体的に弱いね!どうする?本気で死にかねないけど」

    ミオリネ「……dice1d3=2 (2) (1:全員一番低いステータスの降り直しを許可する 2:全員振り直したいステータスの降り直しを許可する 3:このままいくわよ)」

  • 8二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:45:23

    相変わらず筆が早い!楽しみです
    また厄HOなのかラウダ…

  • 9二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:46:04

    ミオリネ「全員、好きなステータスを振り直してもいいわよ。ただし振り直した場合、「振り直した先のステータス」のみ採用するとするわ。高い方を採用とかはだめよ。よく考えて決めて」

    グエル「お慈悲来たな」

    スレッタ「お慈悲ですか?」

    エラン「今回そんなヤバいの?」

    ラウダ「さあ……」


    グエル「……CONとPOWを振り直したい。CONは戦闘技能がないから死活問題だ。あとPOWはもう少しほしい。ほしいほんとうにほしい」

    グエルCON振り直し:dice3d6=2 5 3 (10)

    グエルPOW振り直し:dice3d6=6 3 5 (14)


    スレッタ「POW振り直します!!基本武器が射撃なので、多少行動順が遅くとも何とかなるので……他は、とりあえず不要で……?」

    スレッタPOW振り直し:dice3d6=4 3 4 (11)


    エラン「僕はCON振り直すかなあ。近接戦闘担当で行動順遅いのは致命的でしょ。あとついでに、SIZはあるんだからもう少しHP盛りたいな」

    エランCON振り直し:dice3d6=4 4 4 (12)


    ラウダ「僕も、CONを。……あとついでに、せっかくだからSIZを振り直してもいい?隠密のためにも、潜入担当は小柄な方がいいよね。……HP全部変わっちゃうね……?」

    ラウダCON振り直し:dice3d6=6 1 5 (12)

    ラウダSIZ振り直し:dice2d6=5 6 (11) +6

  • 10二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:47:28

    限りなくでっかくなっちゃったねラウダ…

  • 11二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:47:56

    (修正版)

    グエル(リーダー)
    HP:13 MP:14
    SAN:50 アイデア:50 幸運:70
    CON:50 SIZ:80 POW:70 INT:50
    特徴:やさしい
    目星、医学、応急手当、信用、説得(これは80とする)

    スレッタ(狙撃班)
    HP:12 MP:11
    SAN:40 アイデア:80 幸運:55
    CON:55 SIZ:60 POW:55 INT:80
    特徴:癒し系
    聞き耳、精神分析、心理学、射撃(拳銃)、隠密(これは80とする)

    エラン(爆発物処理班)
    HP:13 MP:12
    SAN:60 アイデア:80 幸運:60
    CON:60 SIZ:70 POW:60 INT:80
    特徴:プライドが高い
    目星、鑑定、射撃(ライフル)、近接戦闘(格闘)、心理学

    ラウダ(潜入班)
    HP:15 MP:12
    SAN:55 アイデア:65 幸運:55
    CON:60 SIZ:85 POW:55 INT:65
    特徴:不思議ちゃん
    目星、図書館、精神分析、回避、変装、隠密

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:53:34

    ミオリネ「キャラシートはできた?じゃあ、HO1、グエルから順に自己紹介して」

    グエル「グエル・ジェタークだ。父であるヴィムが引き取ってきた養子、シーシアとセドを、そのまま引き継ぐ形で養育している。二人は今高校生だな……ふふ、生意気盛りだが、すごく可愛い。かつてはドミニコスに所属していたこともあり、ミオリネとは仲がいい。優しいとよく言われる、よろしく」
    スレッタ「最年少のリーダー 戦闘技能ゼロ ヒーラー アスティカシアサーの姫(父)」
    ラウダ「スペック自体はすごくまともな『探索者』って感じなのにHO内容がアレなせいですごい設定になってる」

    スレッタ「スレッタ・マーキュリーです!狙撃班をやっています。お母さんは傍にいないんですけど、その……恋人が、いますよ!癒し系、らしいです。精神分析を持っていますので、もしもの時はどーんと頼ってくださいね!」
    エラン(恋人って誰……?)
    グエル「さあ……?」

    エラン「僕はエラン。名門ケレス家の嫡男で、プライドが高いよくいる『おぼっちゃま』って感じ。といっても兄のオリジナルが継ぐだろうから、気ままな次男坊ってとこだけどね~。爆発物に関することなら任せて!」
    ラウダ「その技能欄の射撃(ライフル)は何かな」
    スレッタ「エランさんはやはり射撃をする運命……」

    ラウダ「ラウダ・ニールだよ。両親は他界している。潜入捜査を担当することが多いから、公式にいくつか「役」を貰っているよ、たとえばギャングの役員、たとえば薬のバイヤー、たとえばドミニコスのエース、たとえばホテル・アスティカシアのオーナー。……みんな、よろしくね?」
    グエル「振り直した結果SIZがほぼ最大値になってるじゃねえか」
    エラン「まあHPは増えたんだからいいんじゃない?」

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 22:58:02

    ミオリネ「さて。さっきキャラ紹介でいくつか固有名詞が出てきたけど、あんたたちは特殊部隊「キャリバーン」に、既に五年以上在籍している。というわけで、全員がごく一般的に知っている範囲としての知識と、NPCについての情報を記載しておくわ」

    キャリバーン:アド・ステラ、アスティカシアの公安職にある秘密組織のひとつ。警察、法執行機関、自治体などの多彩な組織が、それぞれのところで独立して活動している。今回の探索者たちはそのうちのひとつであり、ドミニコスの下部組織(表向きには「一般警察の手に負えない任務を引き受け、支援する」という名目)である、アスティカシア警察署所属の特殊部隊「キャリバーン」に所属している。
    神話生物:あなたたちが倒すべき存在。といっても、実際にはそれが顕在化することは少ないか、あってもそれ専門のエリートである組織の管轄にされることが多い。あなたたちも、実際に目にしたことはない。
    ドミニコス:議会連合という司法組織に属する警察組織。治安維持を担い、テロにスパイに汚職に広域事件に、既に迷宮入りした事件にと、捜査する事件は枚挙にいとまがない。少し違うが、FBIみたいな感じのイメージ。

    グエル:九年前に入隊
    スレッタ:六年前に入隊
    エラン:五年前に入隊
    ラウダ:五年前に入隊
    ミオリネ・レンブラン:ドミニコスの指揮官と、「キャリバーン」の指揮官を共に務める女傑。つよい。とても つよい。基本的に逆らわない方が吉であろう。
    セセリア・ドート:ミオリネと共にドミニコスを取り仕切る立場にある。最近どこからかロウジを拾ってきて、とてもとても可愛がっている。
    ロウジ・チャンテ:ドミニコスの新人で、セセリアの秘蔵っ子。元は世間を騒がせた稀代のハッカーであるという噂だが、人見知りという印象の方が強い。
    チュアチュリー・パンランチ:キャリバーン隊員。狙撃班に所属していて、スレッタの後輩にあたる。ただしスレッタには「チュチュ先輩」と呼ばれているようだ。よく喋り、よく食べ、よく眠る。かわいい。
    フェルシー・ロロ:キャリバーン隊員。衛生班に所属している。薬などに関する知識が豊富であるという以上に、小動物的な可愛さがあり、かわいい。
    ペトラ・イッタ:キャリバーン隊員。潜入班に所属している。顔が広く、ふらふら~っと一人で行動しては、唐突に何かしらの情報を得て帰ってくることもしばしば。

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:00:47

    グエルは比較的発狂し辛いステータスになったね…あくまでもステータス上はね(寵愛は度外視)
    ってあれ?グエルとスレッタのSAN値は修正ミス?それとも振り直し結果の対象はあくまでPOWの値だけ?

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:05:56

    >>14

    ミオリネ「……修正ミスね。こっちのデータでは修正しておいたから安心して」


    『クエタ一家連続惨殺事件』:二十五年前から二十年前にかけて世間を騒がせた大事件。報道規制がかかっており、詳しいことはわからない。

    『トランク詰めバラバラ殺人事件』:九年ほど前に起きた事件。トランク詰めにされた死体が七件ほど発見された。犯人はまだ見つかっていない。

    『ヴァナディース抗争』:五年ほど前に起きたマフィアの抗争。現在の探索者たちでそろって行った戦闘というと、これが初陣だった。


    ミオリネ「……と、まあ、こんな感じね。まあ面倒だから『フェルシーとペトラとチュチュが仲間!ミオリネとセセリアとロウジが上司的な立ち位置!』くらいに考えておけばいいわよ」

    シャディク「残りはやってくうちにわかるだろうからね~!」

    ミオリネ「舞台はアド・ステラ。アスティカシアと呼ばれる場所。オープンではあるけれど、いけるところはかぎられているから実質クローズドの半オープンってところかな」

    シャディク「なので、こういうことしてほしい、こういうとこ気になる、こうしませんか(たとえ探索可能場所で提示されていなくても)などあれば、積極的に投下してね。こちらは裏話知ってるからどうしても不自然な流れになるだろうし、仮に何もなくてもアドリブで対応する」

    スレッタ「……あれ?NPC情報にシャディクさんがない、です?」

    ミオリネ「シナリオ名は『望みの果てに夢を見た』。やっていきましょう」

    グエル「いあいあ」

    スレッタ「質問にこたえてください~!」

    エラン「いあいあ~!」

    ラウダ「……がんばるよ!」


    HOを一枚公開するよdice1d4=1 (1)

    1:HO1『グエル・ジェターク』

    あなたはチームのリーダーであり、交渉人である。あなたはかつての事件で大切な人を失った。ある子供を養子として育て、可愛がっている。

    2:HO2『スレッタ・マーキュリー』

    あなたは狙撃・遠距離戦闘班である。あなたは両親を失った。とても、そう、とても、大切な人がいる。

    3:HO3『エラン・ケレス』

    あなたは爆発物処理・近距離戦闘班である。あなたはさる名家の出身で、故に人生に退屈していた。優しくしてくれる人がいた。

    4:HO4『ラウダ・ニール』

    あなたは潜入調査・衛生班である。あなたは両親を喪った。毎週日曜には欠かさず教会に行き、ミサに参加している。

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:11:53

     九年前。雪が降る日のことだ。
     その日は、学校から帰ったら、文通相手からの手紙を拾って、そのままセドやシーシア、それから父であるヴィムと一緒に、食事に行く予定だった。いつも通りの日々だった。セドはグエルの脚に縋りついて「はやくかえってこいよ~!」と甘えるようにいい、シーシアも「ぜったいね!」と腰に手を当てる。ヴィムはグエルの頭を撫でて、微笑みながら言った。
    「シーシアがずっと行きたいと言っていたところ、予約が取れたのは今日だけだったから……すまないな、グエル。そう言えば今日は、例の方への手紙は書いたのか?」
    「そうですね。そろそろ一か月経つし、学校のことで伝えたいこと、いっぱいあるし……あ、でもすぐ帰ってきますよ、父さん!『ふわふわうさたんオムライス』、有名なやつですよね。食べたいと思っていたんで!!」
    「そうか。……俺も『えんじぇるくまくまばーぐ』を頼むぞ」
     非常にこう、十八の息子と父の会話として登場していいのか怪しいラインの単語をいくつか出して、グエルはいつも通り登校した。いつも通り友人と顔を突き合わせ、いつも通り小テストに呻り、そうしていつも通り授業を過ごしている__と。
     突然、電話がかかってきた。
     相手は、ドミニコスに所属している、グエルの、親友。シャディクである。
     厭な予感がする。端末を取れば、彼は心配を滲ませた声で、「××警察署に来てほしい。ゆっくりでいいから」と告げる。「ああ」と短く返すと、グエルは走って、走って、走る、向かう。辿りつけば、顔をこわばらせた、同じくドミニコスの指揮官__ミオリネが待ち構えていた。シャディクはあなたを見つけると、安心させるように、そっとグエルの背を撫でてくれた。
    「セドとシーシアは俺が見ておくよ。詳しい話はミオリネから聞いて」
     シャディクが厳しい顔で一枚の写真を渡す。
     そこには、上質な茶色の、しかし__おびただしい量の血液がしみだしているトランクが、うつしだされていた。

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:14:35

     この事件は『トランク詰めバラバラ事件』と呼ばれ、国内ではそこそこ大々的なニュースになった。
     グエルは学校を中途退学すると、ヴィムの死の真相をさぐるため、「キャリバーン」に入隊した。セドやシーシアの面倒を見ながら慣れない仕事を行うのは骨が折れたが、少しすれば慣れた。途中で忙しさから数か月文通が途切れたことや、父が亡くなった恐怖や恨み言を吐露したこともあり、愛想をつかされたかもなも考えたが、結局今なお、あの文通は続いている。
     二年も経った頃、あの日と同じ、雪の降る日のことだった。寒さで顔を赤く染めたシャディクが、グエルの家を訪ね、笑みを浮かべた。
    「急にきて、ごめん。……ヴィムさんの遺書が、見つかったんだ。いや、嘘。ほんとはもう少し前に見つけていたんだけど、あの時はきっと、ショックが大きかっただろうから」
    「……、」
     渡された便箋を、手紙を開く。遺書というには少し簡潔すぎる分であったが、宛先には確かに、「グエルへ」と書かれていた。
    「まさかそんなことはないだろうが、俺はお前を残して死んでしまったらしい。さて、言いたいことは二つだ。
    ひとつ、セドとシーシアを守ってくれ。彼等の未来を、守ってくれ。彼等を引き取った理由について、お前に語ることはできない。だがどうか、彼等の家族になってやってくれ。
    ふたつ、幸せになれ。お前を置いていく父を許してほしい。だが、だからこそ、言わなければならない。もしいい人を見つけたら、その人と幸せになるように。もちろん母親役がどうこうという話ではない。お前が愛する人と一緒に、幸せになれる道を、俺は心から望んでいる。
    ドミニコスに入ったときから、いろいろな覚悟はしてきたつもりだった。あまりお前に構ってやれなかったことを後悔したことも、何度もある。だが、お前が生きるこの世界を少しでも平和にできたことが、俺の誇りだ。たとえ姿がなくても、いつまでもお前の傍にいて、守っている。それをどうか忘れないでいてくれ。
    父ヴィムより 愛をこめて」
     こんこんと、暗雲から降り続ける白い雪が、グエルの目の淵に墜ちた。ひやりとしたそれが人肌に融けて、雫となって地面に吸い込まれていった。

  • 18二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:17:59

     セドやシーシアはもう眠っている。シャディクは困ったように笑って、ぐしゃぐしゃとグエルの頭をかきなでた。
     その手は、あの日と何一つ変わらない。グエルはふと、自分はいつの間にか、二十を数える年になっていたのか、と思った。なんだか実感がない。だってグエルは『大人』だった。ドミニコスでも、キャリバーンでも、『大人』でなければいけなかった。あれからずっと、『大人』であったグエルが、その瞬間だけ、『子供』に戻ったようで。
     ようやく、涙を流すことを、許されたような気がした。
    「グエル、外は寒い、暖炉をいれてくれないか?コーヒーを飲もう。話くらいなら、聴いてやる」
    「……ああ」
     グエルは震える声で、眼のあたりをごしごしと擦ると、シャディクを部屋の中に招き入れる。シャディクはグエルの声が震えているのを、指摘しなかった。鼻がほんの少しだけ、赤くなっていたのも。
     手持ちのミルをぐるぐると回しながら、グエルは父のことを、考える。セド。シーシア。仕事にかまけて放置しがちだったが、今度レストランにつれていってやろう。子どもの成長は早いから、もう『ふわふわうさたんオムライス』で喜ぶ年でもないだろうか。平和にできたことが、誇り。それと__愛する人と幸せになれる道。
     グエルはゆっくりと息を吸って、吐いて。シャディクの方を見た。
     幸せに。
     ……一緒になっても、いいのだろうか?
     キャリバーンは恋愛禁止だが、それを覆す法案は、ミオリネによって整備されて、そろそろ施行が始まる頃だ。シャディクは「いいにおいがするね」と暢気に笑っていた。グエルはできるだけそれを気取られないように、「普段よりいい豆を使ったんだ」と言う。胸にずっと空いていた何かが、ゆっくりと埋められていくような、そんな、優しい感覚。
     だから、

    「ミオリネ、グエル、……無事?」
    「っア、」

     __この、次の日
     シャディクがグエルを庇って殉職するなんて、考えもしていなかったのだ。

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:23:00

    なんでこうなるの~

  • 20二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:24:08

    HO1『グエル・ジェターク』
    九年前、成人と共に、あなたはこの「キャリバーン」に着任した。それ以前は、ドミニコスのエースであった父ヴィムの影響もあり、学校業の傍ら、ドミニコスの秘蔵っ子として交渉の場に連れ出され、その仕事を目で見て学ぶことが多々あった。では何があって突然「キャリバーン」に着任したかというと、同時期に起きた『トランク詰めバラバラ殺人事件』にて、父を喪ったからだ。本来ならその後を継ぐはずだったが、自らこの迷宮入りしてしまった事件の謎を解くために、身動きのとりやすい「キャリバーン」を選んだ。
    貴方の目的は、『「トランク詰めバラバラ殺人事件」の真相を突き止める』ことである。
    『情報ファイル』
    ・スレッタ:ニ十年前に、彼女の両親が『クエタ一家連続惨殺事件』の犯人として逮捕された。その立役者があなたの父、ヴィムであったらしいということを、あなたは言えずにいる。基本的に自分が仕事に出るときは彼女の護衛がつくことが多いため、そこそこ仲がいい。
    ・エラン:実は爆破テロの容疑でエランを現行犯逮捕したのがあなたの初陣である。当時バディを組んでいたミオリネはそのままエランの監察官としてついている。
    ・ミオリネ:直属のボスだ。個人的にも仲がよい。ちょうどシャディクが殉職したころに二年近く休職していた時期があり、余程ショックを受けていたんだろうなと思っている。
    ・セド&シーシア:十三年前、父であるヴィムが孤児院から引き取ってきた子供だ。ヴィムの死後はグエルがそれを引き継ぐ形で養育している。よく遊んで遊んでとわがままを言ってくる。かわいい。
    ・ニカ:セドとシーシアが通う学校の教師。
    ・シャディク:かつての親友。七年前の「アスティカシア自爆テロ事件」で殉職した。__あなたは、彼に対して淡い恋心を抱いていた。出自が複雑だと聞いており、家族構成などを口にすることはなかった。
    ・文通:セドとシーシアを迎えた日、面談?のようなことをするらしいヴィムを待っていた時に、不思議な人物と遭遇した。その時「困ったことがあったらこの白い花の咲く木に手紙を括り付けておくこと」と約束をして、それからおよそひと月に一度のペースで文通を続けている。つまり十三年文通を続けていることになるわけだが、あれ以来会っていないし、名前すらも知らない。

  • 21二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:26:22

    珍しくHO1の開示だ!と思ったらド重い~
    いうて等しく重そうですけども…

  • 22二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:26:45

    このグエル好きな人を悉く亡くしてる…

  • 23二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:27:57

    情報ファイルにラウダがいない…!
    ほとんど関係したことないのかな?なら新鮮な感じがするなぁ

  • 24二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:29:14

    つらい…本当につらい…

  • 25二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:29:51

    射撃のスレッタに近接のエラン回避のみのラウダ色々新鮮だな

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:31:51

    グエル「何 この……何?」
    シャディク「見ての通りだよ」
    グエル「情報量が多い!スレッタの親が犯罪者?エランが爆破容疑?で父さんが死んでてシャディクが死んでて俺は死んでるシャディクに矢印を向けてる……!?てかなんだよ十三年間文通って!!」
    シャディク「そこはお前の年齢設定が悪いよ。……あ、向こうもいい感じに阿鼻叫喚だ」
    スレッタ「ぉ゛」
    エラン「……アハ」
    ラウダ「      」
    グエル「今回まともなHOあったのか?」
    ミオリネ「はいはい、導入始めるわよ」

     薬と毒は紙一重。
     あなたにとってそれはどっちだった?
    「……ああ、答える必要はないよ」
     彼女は無表情に言い切る。それから、さらり、と。薄赤い光を放つ粉を、光にかざした。何故なら、どちらにせよ。
    「依存と快楽は同一であるのだから」

    case1『魔女と呪い』

    「緊急事態よ」
     グエル、スレッタ、エラン、ラウダ、チュチュ、フェルシー、ペトラ。
     七人が会議室に集まったのを見て、ミオリネは重々しいくちを開いた。
    「端的に言うと、市街地で殺し合いが発生しているわ」

  • 27二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:36:59

    >>23

    グエル「ほんとは『兄さんって呼んでくる。尊敬されているのはわかるがこわい』という文があったが、文字数の関係上割愛したぞ」

    ラウダ「……過去がどうにせよ、とりあえず五年一緒の部隊で死線をくぐっていることは確かなんだからね!」


     アド・ステラ、アスティカシア。そこに本部を置く、特殊部隊キャリバーン。あなたたちが所属するこの施設のひとつ、ジムと管理室が併設された一室にて、その女性は革張りのソファにもたれかかり、真剣な顔でいくつものモニターを覗き込んでいた。

     彼女はミオリネ・レンブラン。ドミニコスの指揮官も務める、所謂「女傑」で、ボスである。紺色のスーツやアクセサリはどれも上質だが、銀色の髪はやや乱雑に束ねられているだけだった。

     厳しい表情を崩さないまま、彼女はグエルにタブレットを差し出す。そうして盛大に、ため息をついた。

    「グエル・ジェターク、スレッタ・マーキュリー、エラン・ケレス、ラウダ・ニール、ペトラ・イッタ、フェルシー・ロロ、チュアチュリー・パンランチ。以上七名には、緊急で申し訳ないけれど出動してもらう」

     ミオリネは酷く苦々しい声で説明する。タブレットには、それはもう凄まじい市街戦の様子が映し出されていた。

     __さきほど、通報があった。今日未明から、近くの市街地付近にて、マフィアである「フォルドの夜明け」と「アース・ギャング」の抗争が勃発している。原因は不明、既に死傷者まで出ている。そのうえなお悪いことに、どうやら市民にも被害が出ており、状況はかなり深刻なようだ。

     フェルシーが「はぁ!?こんな白昼堂々とぉ!?」と焦ったような声をあげ、ペトラも「マジか……」と眉間に皺をよせる。チュチュは何も言わなかったが、酷く動揺したように顔をこわばらせた。ミオリネの隣に立っていた少女、セセリアが、「発砲許可は下りています」と端的に説明する。

    「早速現場に向かって。あんたたちの任務は、目標の鎮圧。および一般市民の避難誘導よ。もしかしたら逃げ遅れた人がいるかもしれないから。……被害は最小限に済ませること。わかった?」

    「ああ。任せろ」

     ミオリネの言葉を受けて、グエルは頷く。そうして、いつもの面々を、ぐるりと見回した。

    「も、もちろん、です!……弾薬、補充しておかないと……!」

    「熱いねぇ~。ま、やるしかないか。がんばろ」

    「うん。……頑張ろうね、兄さん」

  • 28二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:45:40

    ミオリネ「さて。ここで『出撃前準備』ができるわよ。とれる行動は一回だけ」

    シャディク「具体的に出来るのは、『物資追加』か『情報収集』。後者は読んで字のごとく、今しがた争っているマフィアについての情報を調べられるよ。前者は__まあ標準的な武器と装備は支給されているけど、それに加えてほしいものがあるなら、って感じ」

    ミオリネ「具体的には、

    1:武器強化:威力をあげたり、逆に低致死性のものにしたりすることができる。いつでも通常の武器と持ち替え可能。

    2:追加武器:扉を破壊するためのバールのようなもの、錠前を破壊するための散弾銃や電ノコなど、様々なものが用意されている。

    3:より協力な防弾チョッキなどの支給を受けることができる。

    4(HO固有):エランとラウダは特殊な道具を支給してもらえる。

    ……と、こんな感じ」

    シャディク「まあ基本は武装強化に費やしてね!情報収集するならアイデアで判定どうぞ」

    グエル「……なるほど。基本的には情報収集は一人で行って、残り三人は物資追加をしてもらうのが丸い、か」

    スレッタ「そうですね~……戦闘面では非力なグエルさんにお願いしたいですけど、グエルさんアイデア低いし」

    エラン「……ねえ、HO固有って、これのこと?……わかった、了解」

    ラウダ「うーん、まあdice1d2=1 (1) (1:全員で物資追加 2:dice1d4=3 (3) が調べものして、残り三人で物資追加)でいいかな?」

    グエル物資追加(する場合):dice1d3=3 (3)

    スレッタ物資追加(する場合):dice1d3=3 (3)

    エラン物資追加(する場合):dice1d4=4 (4)

    ラウダ物資追加(する場合):dice1d4=2 (2)

  • 29二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:49:51

    お?早速固有武器出る?

  • 30二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:50:43

    今来たけど、今回は性格面の破綻はあんまり怒らなさそうだね(ドエムなドエスレッタ思い出しながら)
    ……リーダーとはいえ6歳年下を「兄さん」呼びするやつが不思議ちゃんじゃなかったら何だというのだろう

  • 31二次元好きの匿名さん23/06/23(金) 23:57:34

    『不思議ちゃんだから』で済ませられるのか…? 本当に…?

  • 32二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 01:38:13

    NPCになんでシャディク居ないんだろう?って疑問が出た後に、恐らくPCの中で唯一(時期が亡くなった時期が7年前&ドミニコス所属なので)詳しく知ってるグエルにHO公開が当たるのもはや女神がそう仕向けてる…
    これ、なんか正統派主人公というか、1番今回のシナリオの謎に多く触れつつも真相から1番遠いキャラがグエルな感じするな…

  • 33二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 02:25:51

    >>32

    ここ最近は正統派主人公ポジがHO開示する法則が働いてるしそうかもしれない

    ……まあPLがグエルってだけで暴走ポジに早変わりしかねないんですけども

  • 34二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 06:15:37

    ここまでの流れ見てから改めて>>1の自己紹介見ると、


    グエル→ ツッコミどころが多すぎるHOに当たったので神様に助けを求めてる


    スレッタ→ 多分なにかやばい秘密を持ってて、SAN値溶けて難しいこと考えられなくなってる


    エラン→ かなり死にやすいHOか、孤軍奮闘or対立する感じのHO貰って覚悟決まってる


    ラウダ→ 言葉を失うようななんかやばいHO。もしかして黒幕系(全ての原因)のやつ引いたのでは?


    って感じする。全員HO貰って絶句してるのどういうことなんですか(どういうことなんですか)

    毎回面白いから長く続いて欲しいし終わって欲しくない気持ちになるんだけど、それはそれとして全員のHOめっっちゃ気になる…

  • 35二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 09:23:32

    支給品一覧

    PC

    グエル:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、軍事用アーマー(装甲3)

    スレッタ:デザートイーグル(ダメージ1d10+1d6+3)、軍事用アーマー(装甲3)

    エラン:警棒(ダメージ1d8)、ゲージショットガン(ダメージ近づいて撃つなら4d6、遠くから撃つなら1d6)、防弾チョッキ(装甲1)、小型時限爆弾「アルケビュース」×dice1d6=3 (3)

    ラウダ:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、防弾チョッキ、クソデカ斧

    チュチュ:アサルトライフル(ダメージ2d6)、防弾チョッキ(装甲1)、スパナ

    フェルシー:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、軍事用アーマー(装甲3)、救急箱

    ペトラ:ベレッタ(ダメージ1d10)、仕込み靴(ダメージ1d6)、防弾チョッキ(装甲1)


    「スレッタ、フェルシー、お前らも防具を強化しておけ」

    「わ、わかりました!えっと、防具、防具……」

    「グエル先輩は大丈夫?また怪我、しちゃわないですか?」

    「チュチュ、あなたもここに来たの」

    「悪いかよ。扉を開けるのにいちいち鍵なんて使ってらんねーからな」

    「エラン先輩、何やってるんですか……?」

    「え?ああ、ちょっと『仕込み』をね」

     それぞれの準備を終えると、車に飛び乗って現場に急行した。最初はどことなく和やかに会話をしていた七人も、そこが近づくにつれ、徐々に言葉少なになっていく。

     街は騒然としていた。乗り捨てられたらしい車、銃撃戦のあと、点々と道路に落ちる血痕。あちこちから聞こえてくる、助けを呼ぶ声。フェルシーは顔を真っ青にさせて、「みんな、助けないと……」と小さく呟いた。

    「落ち着いて、フェルシー。とりあえず事態の解決だよ」

    「そーだよ。間違っても勝手に飛び出すなよ、あーしらがついてるから」

     三人がそれぞれを鼓舞しているのを横目に、グエルはちらりと外を確認する。……自分に絶望的に戦闘センスが無いことも、その割に体格が大きいこともわかってる。最悪シャディクがそうしたように、盾になれば__

    「グエルさん」

     ふと、スレッタが微笑む。

    「あなたは私が守りますからね」

     グエルは、困ったように笑い返した。

    グエル目星:dice1d100=55 (55) (70)

    スレッタ聞き耳:dice1d100=86 (86) (70)

    エラン目星:dice1d100=97 (97) (70)

    ラウダ目星:dice1d100=42 (42) (70)

  • 36二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 09:46:15

    スレッタ「?????????????」

    エラン「??????????????」

    グエル「トバすなあ」

    ラウダ「最初からクライマックス」

    スレッタ「き……KP、目星と聞き耳で得られる情報は違いますか?」

    ミオリネ「もちろん違う」

    エラン「これどっちにせよ僕はファンブルな感じ?」

    シャディク「どっちにせよファンブルな感じだね」

    スレッタ「プッシュ!プッシュロールします!!私」

    エラン「僕も!てか何!?なんなのなんで初手ファンブルなの!?」

    ミオリネ「いいけど、プッシュ失敗したら……そうね、スレッタ→エランの順にdice2d3=2 2 (4) (1:流れ弾が飛んでくる。ダメージ1d6 2:装備が壊れる。支給品のうちどれかひとつを破棄する 3:不要不急の色ボケ展開となる)かな」

    グエル「今回は寵愛枠の憂き目を逃れることができそうだ」

    ラウダ「エランが寵愛枠なだけでは?せっかく四号と同じ武器供給してもらったのにね」

    グエル「傍から見てるとこんなに面白いんだな。笑いが止まらない」

    ラウダ「他人事のファンブルより楽しいものはこの世にないからね」

    スレッタ「愉悦部!!!!」

    エラン「どうしてこうなった!?!?」

    スレッタ聞き耳:dice1d100=45 (45) (70)

    エラン目星:dice1d100=17 (17) (70)

  • 37二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 10:05:33

    スレッタ「ハア、はあ、はあ……」

    エラン「セーフ……」

    グエル「なんでそんな疲れてんだよ。まだシナリオは始まったばかりだぞ」

    ラウダ「そんな飛ばしてたら体力持たないよ」

    スレッタ「覚えててくださいね?」

    エラン「決して許さない」

    ミオリネ「ふふ。そうね、それじゃあ__」


     不意にフェルシーが顔を上げる。

     スレッタも、はっとしたように周囲を見回した。「グエルさん……」と何かを尋ねようとしたところで、フェルシーが、迷わず走り出す。と、同時に、チュチュもどこか一点を見て、そちらに向かい、ふらふらと歩いていく。エランとラウダはチュチュの視線の先を見て、一瞬険しい顔をした。

    「フェルシーさん!?チュチュ先輩!?」

    「おいとまれ!!」

     グエルの制止も聞かず、二人は走っていく。スレッタはぱちぱちと瞬きをして、それから、静かに目を伏せた。エランとラウダも、次々やってきて、不安そうな顔をする。ペトラは困ったように、去っていくチュチュとフェルシーを見ていた。

    「む、向こうから、悲鳴が聞こえてきて……人がいるかも。多分フェルシーさんは、それを助けるために……」

    「チュチュの見ていた方向に、怪しい人影があった。多分そっちに向かったんだと思う」

    「ねー。二人ともこうと決めたら突っ走っちゃう癖あるから」

    「……」

     悲鳴、つまるところ取り残された民間人というのは、救助しなければならない。だがチュチュが見たという人影も気になる。どうするべきか悩んでると、ペトラが静かに、グエルを見つめる。

    「私たちはリーダーの指示に従います。どちらに向かえばいいでしょうか?グエル先輩」

     一応この中だと最年少なんだけどなあ、俺。

     チュチュとスレッタ、フェルシーとエラン、ラウダとペトラで同い年。つまり一番若いのはグエルだ。もちろん一番キャリバーンの在籍期間が長いなのもグエルなわけだが……口には出さなかったが、なんかこう、胃がキリキリと痛むので、ぼんやりと遠い目をした。

    1:悲鳴の元に向かう(フェルシー班) 2:人影を追う(チュチュ班)

    グエル:dice1d2=2 (2) スレッタ:dice1d2=2 (2) エラン:dice1d2=2 (2) ラウダ:dice1d2=2 (2) ペトラ:dice1d2=2 (2)

    ※PCは必ず二手に別れること。どちらかに固まりそうなら、「スレッタは悲鳴の元」「グエルは人影」に向かうこと。

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 10:19:28

    全員交戦的だなぁ

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 10:34:20

    戦闘技能皆無なグエルが単独行動なのはちょっと怖いが……

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 11:20:08

    みんな人影に行っちゃったから単独行動はスレッタじゃ?

  • 41二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 11:54:22

    >>40あ、本当だ

    それはそれで心配

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 15:32:21

    >>39

    初期値40とはいえちと心細いよな

    格闘射撃両取りのエランの分どっちかグエルかラウダに行ってればよかったんだが

  • 43二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:32:01

     グエルたちが人影の方に向かうのをちらりと見て、スレッタはごくりと息をのみ、拳銃を握り直す。しばらく走れば、方向は間違っていなかったおかげで、なんとかフェルシーと合流することができた。

    「フェルシーさんっ、待ってください~!」

    「スレッタ!?」

     スレッタはそちらに向かう。中からは絶えず、悲鳴が聞こえてくる。緑色の屋根をしたにこぎれいな一軒家だというのに、その壁には似つかわしくない銃弾の痕が残されている。

     フェルシーは困ったような顔で、きゅっとくちびるを噛んだ。その顔には、明確に恐怖と焦燥が乗っている。

    「中に取り残された人がいるのは間違いないんだけど、開かないの。開けられないの、どうしよう、スレッタぁ……」

     きれいな黄金色の瞳は、最早半泣きになっている。非戦闘員で、どちらかといえば小柄で非力なフェルシーでは、鍵のかかった扉をこじ開けることは難しかったのだろう。スレッタは「フェルシーさん……」と小さく呟く。……しくじった、扉を破壊できる道具を持ったラウダかチュチュを連れてこればよかった。とはいってもまあ、終わったことを悔やんでも仕方ない。というか、悔やんでいる時間もない。

    「……扉を『開錠』します。フェルシーさん、はなれていてください!」


    シャディク「というわけで、鍵をこじあけたいならCON判定で無理矢理こじあけるか、銃を使って扉を破壊するか……って感じかな」

    スレッタ「わ、わかりました!うう、一人でなんとかしろだなんて、グエルさんはひどいです~!せめてペトラさんを連れてきたかった……」

    シャディク「ふふ、君ならできるよ。……せいぜい、頑張ってね?」

    dice1d2=1 (1)

    1:スレッタ「扉をこじあけます!」スレッタCON判定:dice1d100=37 (37) (55) ※失敗しても扉は開きますが、時間がかかります

    2:スレッタ「銃を使って扉をこじ開けます!」スレッタ射撃(拳銃):dice1d100=54 (54) (70) ※失敗しても鍵は開きますが、弾を三つ消費します

  • 44二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:43:48

    「ん、うう、うううう……えいっ!」

    「あ、あいた……!」

     フェルシーは感動したように目を輝かせて、「スレッタはすごいのだ!!」と手を叩いた。しかしすぐにたたずまいをなおし、階段を睨む。

    「悲鳴は二階から聞こえてくる。い、行ける?スレッタ……」

    「……悲鳴が聞こえているということは、つまり」

     中には、犯人側の人間がいる、ということだ。

     今被害者を、フェルシーを守れるのは、スレッタしかいない。スレッタは覚悟を決めて、階段を駆け上がる。フェルシーとだって長い付き合いなのだ、何も言わなくても、「ライト、オッケー」「レフト、オッケー」とクリアリングをし、後ろをついてきていることを示すためにぽんぽんと肩を叩いてくれる。ただしその声は、少しばかり不安に震えているようだった。

     悲鳴が聞こえてきているのは、子供部屋だ。スレッタが意を決して、扉を蹴破る、と__そこでは、ベッドの上に小さな子供が押さえつけられ、大柄の男に捕まれているのが見えた。

     ひゅっと、息をのむ。男は突入してきた二人の姿を見ると、「近づくな!」と血走った目で叫びながら、拳銃をこちらに向ける。子どもはぼろぼろと涙を流しながら、「たすけ、たすけ……」とか細い声で助けを求めている。首が締まっているのだ、と気づいた瞬間、スレッタはすっと目を細めた。

     フェルシーは冷静にそれを見分し、「たぶん一分はもたない」と呟く。スレッタは「あああ」と頭を抱えそうになった。

     犯人をなだめるために、グエルを連れてこればよかった。隠密して狙いを定める時間を確保するため、エランを連れてこればよかった。ラウダを、ペトラを、チュチュを連れてこればよかった。

     だが、そうしてたらればを言っている時間はない。何故ならそうしているうちに、人質の命は失われてしまうのかもしれないのだから。

    「__警察特殊部隊『キャリバーン』です、今すぐ人質を解放しなさい。しないなら、撃ちます」

     スレッタは、拳銃を構えた。


    シャディク「__戦闘開始だよ」

    スレッタ:dice1d2=2 (2)

    1:拳銃で戦ってみる

    2:なんとか宥められないか試してみる

  • 45二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:52:31

    シャディク「戦闘開始だよ~!本来ならグエルの説得以外では男をなだめることはできないんだけど、水星ちゃんは精神分析を持っているからね。犯人を宥めたいなら、精神分析と心理学に両方成功すれば、グエルの説得と同じ効果を発揮できるとするよ」

    スレッタ「わ、わかりました!……あの、フェルシーさんは……?」

    シャディク「特に指示しないならいざというときのために護身用のリボルバーを構えておくだけだよ。どちらかといえば人質を救護したいだろうからね」

    スレッタ「なるほど……うーん、ほんとにヒーラー要員……」

    シャディク「ちなみに完全に犯人をなだめるためには、さっき言ったロールに三回成功する必要がある。ただしどちらかにでも失敗したら犯人は逆上してしまうだろう。せいぜい気を付けてね?」

    スレッタ「ああもうほんとにグエルさんつれてこればよかったあああああ!!」


    〈戦闘ルール〉

    あにまん用簡易版として、CONの値をDEXとして扱います。また、「最初に一括で攻撃判定を行い、その後順次RPで回避&ダメージ判定を行う」とします。見ていればわかると思います!大変な処理をやるのはKPだからね がんばるね


    『スレッタ』

    対象:男 精神分析:dice1d100=43 (43) (70) 心理学:dice1d100=13 (13) (70)

    『フェルシー』

    遮蔽物に隠れる

    『男』

    判定成功の場合:様子を伺う

    判定失敗の場合:対象:dice1d2=2 (2) 射撃(拳銃):dice1d100=94 (94) (50)


    『スレッタ』

    対象:男 精神分析:dice1d100=3 (3) (70) 心理学:dice1d100=26 (26) (70)

    『フェルシー』

    狙いを定める

    『男』

    判定成功の場合:様子を伺う

    判定失敗の場合:対象:dice1d2=1 (1) 射撃(拳銃):dice1d100=93 (93) (50)

  • 46二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:54:10

    スレッタがんばッタ!こじ開けも一発だったしすごい!!

  • 47二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 17:58:00

    スレッタ優秀!流石の癒し系

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:02:44

    「あ゛ん゛!?警察だぁ!?こいつがどうなってもいいのか!!」

    「いいわけがありません。ですから、話をしましょう」

     スレッタは慎重に、慎重に、言葉を選ぶ。幸いにも、グエルの護衛をすることが多かったため、彼の言葉選びは身に沁みついている。

     状況を客観的に、俯瞰的に把握すること。

     相手を安心させるような物言いをすること。

     相手を理解すること。堂々とすること。立ち振る舞いは、表情は、口調は__

    「人質を解放するなら、貴方を撃つ気はありません」

    「そう言って、ブタ箱に突っ込むくせに」

    「はい。もちろん、捕縛することにはなるでしょう。しかしよく考えてください。数的にはこちらが有利です。こちらとしては、貴方を問答無用で棺の中におくるよりは、情状酌量の認められる拘置所に連れていく方が本意なのです」

     スレッタはそう言って、棚に隠れながら男を狙うフェルシーに視線を向けた。実際にはフェルシーは非戦闘要員なので、割とハッタリではあるのだが。

     しかしそれでも、効果はあったようだ。男の眉が、ぴくりと跳ねた。


    『スレッタ』

    対象:男 精神分析:dice1d100=65 (65) (70) 心理学:dice1d100=81 (81) (70)

    『フェルシー』

    様子を伺う

    『男』

    判定成功の場合:様子を伺う

    判定失敗の場合:対象:dice1d2=2 (2) 射撃(拳銃):dice1d100=84 (84) (50)

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:04:06

    ちょっと犯人くん拳銃下手すぎん?

  • 50二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:07:32

    さっきからずっと犯人くんの出目がへっぽこの極みで笑ってる

  • 51二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:08:34

    「……ねえ」

    「は」

    「ふざけんじゃねええええっ!!」

    「ひゃああああ!?」

     男が逆上し、フェルシーが隠れている箪笥を撃った。幸いにも狙いが定まっていなかったせいで、その弾は見事に空を切ったが、それでも基本的に後方支援役で、そのうえ少し臆病な節のあるフェルシーを怯えさせるには、十分だったのだろう。フェルシーは思わず、ぎゅっと自身の身体を庇った。男はなおも、銃を構える。

    「お前も!お前も!お前も!!お前らが無能だから!!警察なんて、警察なんて皆いなくなればいいんだあああああっ!!」

    「落ち着いて!銃をおろしてください!!」

    「あああ あ あああああああ!!!!」

     男が悲鳴じみた絶叫を上げる。明らかに正気じゃない。スレッタの表情が、にわかに険しくなった。


    スレッタ「あうああああああとちょっとだったのに!!」

    シャディク「ふふ。……どうする?」

    『スレッタ』

    dice1d2=2 (2)

    1:宥める 対象:男 精神分析:dice1d100=10 (10) (70) 心理学:dice1d100=37 (37) (70)

    2:撃つ 攻撃対象:男 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=2 (2) (70)

    『フェルシー』

    様子を伺う(スレッタが撃っていた場合射撃(拳銃)dice1d100=49 (49) (30))

    『男』

    対象:dice1d2=1 (1) 射撃(拳銃):dice1d100=10 (10) (50)

  • 52二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:10:42

    無理だとわかったら容赦のない狙撃(クリティカル)なの本当に草

  • 53二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:17:09

    スレッタ「これはてんさいすれったちゃん」

    シャディク「????????????????」

    スレッタ「クリティカルなのでダメージ最大値、ですね……?犯人さんが回避しない限り、私の勝ち、です」

    シャディク「待て。こちらもイクストリームだ。犯人が回避した場合食らうのは君だよ、スレッタ・マーキュリー」

    スレッタ「でも私防弾チョッキ着てるからダメージは少なめですね」

    シャディク「あのさーーーー!!」


    「……!」

     スレッタは冷静に、そう、グエルに教わったように、冷静に、状況を考える。

     犯人はフェルシーを撃った。幸いにも弾はあたらなかったが、「次」があるかどうかはわからない。仮にフェルシーに弾があたったら、医学の心得のないスレッタでは、今しがた力なく倒れているあの子供に適切な手当をすることはできないだろう。

     無意識に、銃に手が伸びていた。

     狙いを定めるのは、一瞬だ。スレッタはこういったことが得意だから。そして、今までも何度も、やってきたから。そしてこれが、仕事だから。すっと、目を細める。フェルシーがそれを見て、はっとしたように息をのんだ音が、聞こえてくる。そうして、

     パン

     自分が引き金を引いたと気づいたのは、乾いた音が耳に入ってから、きっかり三秒は経ったあとだった。

    男回避イクストリーム:dice1d100=81 (81) (4)

    回避失敗の場合男ダメージ:19

    スレッタ回避イクストリーム:dice1d100=49 (49) (5)

    回避失敗の場合スレッタダメージ:6-3=3

  • 54二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:28:12

    「……あ……」

     スレッタははっとして、硝煙を上げる銃を腰のベルトにしまった。それからすぐに、人質となっていた子供の方に向かう。

     首に結束バンドが巻かれている。なんとか解除すれば、どうやらまだ、息はあるようだ。スレッタはほっとして、フェルシーの方に向き直る。

    「すみません、この子に応急手当をして、ついでに安全な場所までの避難誘導をお願いできますか?終わったらいったん、グエルさんたちと一緒に集合しましょう」

    「わ、わかった。スレッタはどうすんの?」

    「念のため、この家の確認をしてきます。……あ、もし途中で襲われそうになったら、無線で助けを呼んでくださいね?場所さえわかれば狙撃できるかもしれないので!」

    「スレッタの場合じょーだんかじょーだんじゃないかわかりづらいんだよ……まあいいや。よろしく」

     フェルシーは救急箱を取り出して、淡々と人質の子供の手当てを始めた。スレッタはそれを横目に、少しだけ視線を伏せ、顔を上げる。

     何度やっても、心が痛むものだ。

     それでもスレッタは、始めて人を撃ったあの日からずっと、その覚悟を持って「キャリバーン」に属している。


    シャディク「えと、男のHPの二倍を上回るダメージなので、問答無用で死亡……ハハ、戦闘終了、だよ。お疲れ様……」

    スレッタ「さいきょうのスナイパーと呼んでください」

    シャディク「四号でも憑依した?」

    スレッタ「失敬な。私だからできたんですよ!えへへ」

    シャディク「つよい」

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタ「客間の確認をします!」スレッタ目星:dice1d100=44 (44) (70)

    2:スレッタ「主寝室の確認をします!」スレッタ目星:dice1d100=84 (84) (70)

    3:スレッタ「犯人の遺体の確認をします」スレッタ目星:dice1d100=50 (50) (70)

    フェルシー応急手当:dice1d100=17 (17) (70) フェルシー医学:dice1d100=19 (19) (60)

  • 55二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:33:47

    スレッタ「????????????????」

    シャディク「探索となると突然出目が死ぬじゃん」

    スレッタ「何故 何故 何故 何故 何故」

    シャディク「というか今思い出したけど水星ちゃんって目星もってなかったよね。これは僕のミスだけど」

    スレッタ「ゆるせなかった 絶対に……」

    シャディク「……主寝室か。わかった、それじゃあアイデアで判定してもいいよ。ただしさっきの出目でも失敗しているから、判定としてはプッシュロール。失敗したら……じゃあ、dice1d3=2 (2) (1:うっかり証拠品となる類のものを壊してしまう 2:今更ながらに人を殺した実感がわいてくる。SAN値ー1 3:フェルシーちゃんとイチャイチャするのだ)ってことで」

    スレッタ「わ、わかりました……いやでも、私、アイデアは高いので。アイデアは高いのでなんとかなりますよ!!なんとかします、絶対に!!!!」

    シャディク「あはは。がんばって」

    スレッタアイデア:dice1d100=89 (89) (80)

    (ついでに一応フェルシーちゃんが犯人の遺体の確認までしてくれたとします)

    フェルシー目星:dice1d100=25 (25) (40)

  • 56二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:35:40

    戦闘じゃなくなるとポンコツが混じるスレッタは本編では?

  • 57二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:36:52

    そしてしれっと有能なフェルシーちゃんさすがなのだ

  • 58二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:48:36

    スレッタSAN値:55→54
    スレッタ「??????????????????」
    シャディク「フェルシーちゃんつよいのだ」
    スレッタ「憑依されてますよシャディクさん」
    シャディク「わかった、それじゃあ__」

    「……」
     スレッタが少し顔を青ざめさせて、壁に寄りかかる。それからふらふらとフェルシーの元に戻り、その手を握った。フェルシーは「スレッタ?」と不思議そうな顔をして、手当の手を止めた。
    「とりあえずこの子、一名はとりとめたよ。……スレッタは、この子の命を救ったんだ」
    「フェルシーさん……」
    「救えるいのちと救えないいのちはあるよ。スレッタは正しくそれを判断して、掴み取った。それで、いいじゃん」
    「フェルシーさん」
     フェルシーはスレッタの頭を撫でる。小さいはずの手のひらがやけに大きく感じて、スレッタは少しだけ、泣きそうになった。
    「……あれ?」
     そこでフェルシーが、ふと手を止める。
     どうやら犯人の遺体が、拳銃と一緒に何かを握っているらしいことを見つける。それはどうやら、殴り書きのメモであるようだ。赤文字で「1500万」と付記されたそれは、筆跡も何もかもぐちゃぐちゃで、明らかに精神的に不均衡であることが読み取れる。それでもめおっを凝らして、よくよく確認してみると、そこに書いてあった文字は__
    「『dAtasToRM』?」

     チュチュをなんとか引っ掴んで、人影を尾行する__はずが、途中で見失う。エランとペトラは咄嗟に周囲を警戒し、ラウダやチュチュが唖然としていると、一体どういう原理なのか、背後からひょっこりとその人物が出てきた。
    「やあ。私のことをお探しかい、グエル」
    「……お前は!?」
     グエルは目を見開く。
     そこに立っていたのは、アリヤ・マフヴァーシュ。数年前グエルがぼったくり紛いの占いで詐欺をしていたと逮捕したが、結局証拠不十分で釈放した少女にして__
     __ちょうど今現在この抗争をおこしている、『アース・ギャング』の幹部だ。

  • 59二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 18:59:12

    「知り合い?」

     エランが不思議そうにグエルを見た。グエルは小さく、「ああ」と呟く。彼女とは、あれからなんやかんやあって、裏社会の情報を提供してもらったり、管轄外のことに関しては法に触れない程度に注意したりと、そこそこ交流が続いている。

    「アリヤ。何故こんなことが起きている?」

    「君が来たということは、私たちのことで通報が行ったんだ。……まあ、だろうね。一部の過激派がド派手にやってたからねえ……」

     アリヤは腕を組む。ふと、チュチュがアリヤに近づいて、小さく呟いた。

    「アリヤ。通報を聞いたときびっくりしたよ。何が合ったらそうなんだよ」

    「チュチュ、悪いことを言わないから、手を引いてくれ。これはそんな簡単な話じゃない。あいつももうこの街にはいないみたいだし」

    「……知り合いか?」

    「まあ」

     チュチュはそっけなく言った。ずっと話を聞いていたらしいエランが、「君は、この抗争について何か知っているの?」と尋ねる。

    「まあね、少しなら」

    「なら、教えてほしい。僕達はこの事件を、解決しなければならないんだ」

    「おねがい」

     ラウダも追撃する。アリヤはしばらく迷うように視線を彷徨わせたあと、静かにため息をついた。

    「……質問には答える。だけど、あまり時間がないから、ひとつきりだよ」


    グエル「こっちで戦闘があるかと思ったけど、ないのか」

    エラン「残念。せっかく爆弾用意したのになあ」

    ラウダ「……あれ?ってことは」

    ミオリネ「はい、アリヤに聞けるのは一つまでよ。ただし説得ハードに成功すれば一つだけ増やせるとするわ。何を聞く?」

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「あいつとは?そいつはどこに行ったんだ?」

    2:エラン「向こうで悲鳴が上がっていたけど、それと君とは関係ある?」

    3:ラウダ「『アース・ギャング』や『フォルドの夜明け』について教えて」

    グエル説得ハード:dice1d100=16 (16) (40)

  • 60二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:11:34

    エラン「有能」

    ラウダ「さすがだね兄さん」

    グエル「あがめろうやまえたてまつれ」

    エラン「やっぱ取り消すね今の言葉」

    ラウダ「なんだかとてもむかついてきたよ兄さん」

    グエル「ロール成功したのは事実だろうがよ!!」


    「……今抗争をおこしている組織について、あなたの知っていることを教えてほしい」

     ラウダがふと、切り出した。壁にもたれかかって周囲を警戒していたらしいペトラも「そうですね」と小さく呟く。

    「私たちは裏社会のことなんて知らないし」

    「そっか。……そうだね、私の分かる範囲でよければ教えるよ」

     アリヤは微笑んで、それから一瞬、チュチュに視線を向けた。それから静かに、語り始める。

     アース・ギャグは、アド・ステラの西部を管理するギャング集団だ。とはいっても、行く当てのなくなった子供の面倒を見る、という側面も強く、古株というよりは若者が大多数を占めるため、どちらかといえばフランクな感じである。とはいっても、ちょっと武器を流していることもあり、警察からは睨まれているが。__そして。

    「五年前のヴァナディース抗争を覚えてる?」

    「覚えているもなにも、それが僕達の初陣だから」

    「そっか。……アレはね、『フォルドの夜明け』の奴らが起こしたんだよ」

    「……え」

     ラウダが言葉を喪う。と、同時に、アリヤは淡々と語り始めた。

     理由はわからない。ただ、あの抗争によって、一つのマフィアが潰された。単なる縄張り争いにしては、思いっきり市民を巻き込みまくって警察を引っ張り出しているなど、不可解な点が多すぎる。

    「……フォルドは恐ろしい集まりだ。容赦がないし、残虐だ。ボスのサビーナと副官のレネが、そもそも狂っているからね」

    「知っているの?」

    「直接会ったわけではないよ。ただ__」

     アリヤが少し顔を曇らせる。

     それから、「なんでもない」と言って、困ったように微笑んだ。

    dice1d2=2 (2)

    1:グエル「あいつ、というのはサビーナか?」

    2:エラン「ただ__何?」

  • 61二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:22:45

    「ただ__なんだと言うの?」
     エランがつつく。アリヤは困ったように笑い、「なんでもないよ」と言った。
    「……ただ、こちらにも戦わねばならない理由があった、というだけだ」
    「それって」
    「ああ、そろそろ時間だ」
     アリヤはわざとらしく肩をすくめてみせる。そうしてエランの方に向かってニコリと微笑みかけると、どこからか小さな石を取り出す。それを転がして、「なるほど」と小さく呟いた。そうして、石のおちた方角を指さし、グエルを見て、「あの時の誼で教えてあげる」という。
    「東か。彼女たちは、グラスレー地域のチャイナタウンに潜んでいるみたいだね。でも、もしも手を出すというのなら、覚悟しておいた方が良いよ」
    「……あの胡散臭い占いか」
    「さあ?」
     アリヤはひらりと手を挙げて、去っていく。ペトラは引き留めようとしたが、グエルが制止した。
     __グラスレー地域のチャイナタウン。
     裏社会と癒着している地域として、元より睨んでいた場所だ。あながちでたらめとも捨てがたいし、何より今現在、それ以外に情報はない。「向かうぞ」とだけ短く言って、ミオリネに無線を飛ばす準備をする。意外なことに、チュチュは「わかった」とすぐに同意した。エランがぎょっとしたように、「信じるの!?」と尋ねる。
    「ここから徒歩で行ける距離だ。それに、他に何か情報があるか?」
    「……それは……」
    「スレッタたちとも合流したい。何よりそろそろ昼時だ。飯を食おう」
     グエルが肩を竦めれば、ラウダが「僕小籠包がいい」とのんびり言った。ペトラは「いや今そんな流れでしたか!?」とツッコミを入れる。
     メッセージを確認すれば、どうやらスレッタたちの方も片が付いたらしい。犯人一名、射殺。短い言葉を見て、グエルは目を閉じ、顔を上げた。
     空は抜けるように、青かった。

  • 62二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:32:11

    『なるほど。奴らが身を潜めているなら、制服だと危険ね。私服に着替えておきなさい。ついでに昼食代は経費で落としてあげる』

    「助かる」

     ミオリネとそんな応酬をして、グエルは無線を切る。スレッタやフェルシーとは、存外すぐに合流できた。何故か顔を真っ青にしたスレッタがフェルシーにぎゅっと抱き着いていたが、何かあったのだろうか?

    「……あ、そうだ。グエルさん、こんなメモを、犯人がにぎっていたんです」

     ふとスレッタが、グエルに何かを差し出す。そこには乱雑な文字で、データストーム、と書かれいた。聞いたことがない。ぱちぱちと目を瞬かせて、「とりあえず預かっておく」と鞄にしまう。

     それで、着替えか。昼飯はどうしようか、等と暢気に考えていると、ふと。ラウダとペトラがにわかに立ち上がった。ラウダがどこかこう、なんというか、どや顔と言わんばかりのどや顔をしている。

    「顔を覚えられるのは危険だ。変装しよう」

    「任せてください。別人にしてみせますよ」

    「必要ですか?それ必要なんですか?」

    「さあ……?」

     スレッタとエランが疑問を呈するが、二人は目を輝かせたままだ。割とこう、有無を言わさず、「兄さんとエランは僕が担当する」「女性陣は私についてきて!」と、それぞれ半ば引っ張るようにして連れていくのだった。


    ラウダ「変装の使いどころだね!」

    グエル「いきいきしてる」

    スレッタ「たのしそう」

    エラン「ネタ技能だと思ってたけど。一応意味あるんだ……?」

    ラウダ変装(順にグエル→エラン→ラウダ):dice3d100=68 33 85 (186) (70)

    ペトラ変装(順にスレッタ→チュチュ→フェルシー→ペトラ):dice4d100=50 40 89 45 (224) (70)

    ついでにそれぞれの変装のイメージ(順にHO番号→チュチュ→フェルシー→ペトラ):dice7d4=3 1 3 3 1 4 4 (19)

    1:すごくカワイイ!orカッコイイ! 2:白や黒で大人っぽく、適度に目立たない 3:どこにでもいそうな普通の感じ。ただし印象はいつもとかなり違う 4:異 性 装

  • 63二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:35:17

    自分の変装に失敗するラウダ
    ある意味えらいけれども

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:40:09

    ラウダ「……いやこれだけダイス振ったら一個くらい失敗して然るべきだから!!」

    グエル「失敗しているのは……ラウダのぶんと、フェルシーのぶんか」

    スレッタ「ラウダさんが全部目立たない感じにしてるのに対して、ペトラさんは私やチュチュ先輩をとってもかわいくしたり自分やフェルシーさんを男装させたりとやりたい放題ですね」

    エラン「これどうする?プッシュした方が良い感じ?」

    グエル「いや、わざわざ『潜んでいる』なんて情報を出して、プッシュ失敗なんてしてみろ。問答無用でその場で戦闘、なんてことになりかねない。というかどうせ与太ダイスなんだからここは運を取っておけ」

    ラウダ「……わかったよ、兄さん……」

    エラン「不服そう」

    スレッタ「どうせそうでなくても身長2m近い男×2とバグりがちだけど普通に180後半ある男がいる時点で目立ちまくってるんですよ。気にしちゃだめです」

    ミオリネ「そうね。……ここで、食事をどこで食べるか選べるわよ」

    シャディク「選択肢としては『レストラン』『屋台』『カフェ』だね。好きなところに行くといいよ!」

    グエル「なんか始まったな」

    スレッタ「あ、じゃあ私はチュチュ先輩借りていってもいいです?」

    エラン「別にいいけど……どうする?皆」

    ラウダ「……何か手に入る情報に違いがあるんだろうか。どこで食べよう……?」

    グエル:dice1d3=1 (1)

    スレッタ&チュチュ:dice1d3=2 (2)

    エラン:dice1d3=3 (3)

    ラウダ:dice1d3=2 (2)

    フェルシー:dice1d3=3 (3)

    ペトラ:dice1d3=3 (3)

    1:ティルシェフのジビエレストラン 2:ヌーノの屋台 3:喫茶ちきゅうりょう

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 19:47:23

    グエルひとりぼっちじゃん

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 20:45:29

    リーダーぼっち飯…

  • 67二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 21:48:13

    「……」

     グラスレー区域の北側にあるチャイナタウンは、トウヨウ・チュウゴクという国の文化とアド・ステラの文化が融合した民族地区である。カンポー・ヤクからアジア・アートまで、さまざまなものを飼うことができる。伝統的な商店以外にも、最先端のギャラリーやレストラン、珍しいスパイスを集めた店や、お手頃価格のアクセサリー、貸衣装の店に、飲茶やクラフトビールの屋台もある。つまるところより取り見取りであり__

    「べ、別に寂しいとかじゃないんだからな!!」

     フェルシーとペトラは喫茶店で食べるらしい。エランはあの二人についてった。スレッタとチュチュに関しては「揚げ物の屋台行きましょう!」「なー」と楽しそうに人込みに消えていった。こんな時に限って弟を名乗る年上の不審者__ではなくラウダ__は聞きたいことあるからとかなんとか言ってチュチュについていった。

     別に寂しいとかそんなじゃないのだ。寂しいとかそんなわけないのだ!! 誰にでもなく言い訳しながら、グエルはハムステーキと山羊のミルクのスープを注文する。盛大にため息をつきながら、注文を繰り返す定員を見て__

     ふと、妙なことに気づく。

     視線がすこしだけ泳いでいる。必要以上に距離を取っている。何か、隠し事をしているように見える。

     グエルはほんの少しだけ目を細めた。それから極力爽やかな笑顔を浮かべ、微笑みを浮かべる。

    「すまない。少し、話を聞かせてほしいんだが」

    グエル説得:dice1d100=24 (24) (80) グエル信用:dice1d100=96 (96) (70)


     喫茶店には、集団に埋没するようではあるが整った顔をした青年、目が覚めるような麗しき男、そしてかわいいかんじのショタがいた。

     順にエランペトラフェルシーである。

     一応エランのハーレム状態なのに見た目の男女比は3:0である。三人はメニューを眺めながら、「あれ頼む?」「これは?」とわいわい悩んでいた。

    「やっぱ『ふわふわうわたんオムライス』かなあ」

    「いやあ『えんじぇるくまくまばーぐ』でしょ」

    「デザートの『てんちのにゃんこちゃんぱふぇ』も外せないのだ!!」

     割とこう、平均年齢が三十を越えた見た目イケメン三人の会話で出ていいのか怪しいラインの固有名詞であった。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……そういえば」

    2:フェルシー「コイバナするのだ!!」

    3:ペトラ「怪談話でもします?」

  • 68二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:01:24

    グエル「どっ だ バ ばかあああああ!」

    ミオリネ「ほんとうにおもしろい」

    グエル「KP!プッシュロール!!」

    ミオリネ「いいけどあんた戦闘技能ないのよ?失敗したら覚悟しておいてね?」

    グエル「ハ!?幸運は自分で掴み取るものなんだが!?!?」

    ミオリネ「語彙がつよい」

    グエル信用:dice1d100=89 (89) (70)


    「……怪談?」

    「はい、怪談」

     ペトラが神妙な面持ちで見回す。フェルシーは「フェルシーちゃん怖いのはちょっとぉ……」と隣に座っていたエランにぴゃっと飛びつくが、ペトラはむしろ笑みを深め、面白そうに続けた。

    「呪いのロッカーですよ。『キャリバーン』のロッカールーム、ひとつだけ空いているけど、鍵がかかってるのがあるでしょ?あれミオリネでも開けられないらしくて、今なお死んだ隊員の亡霊がいるとか……」

    「みゃああああ!」

    「あとミオリネの家から夜な夜な悲鳴が聞こえるとか、セドくんとシーシアちゃんは実はすごい任務をもらってるとか、スレッタとエラン先輩は特殊能力を持ったゾンビで世界征服をもくろんでるとか~……」

    「みゃあああああああ!!」

    「最後に関しては僕の名誉のために否定するけどないからね!?」

     三人がわいわい話していると、__ふと。

     エランの端末が、鳴る。

     はっとして、画面を見る。それからすぐに立ち上がる。二人は「エラン先輩?」と揃って目を丸くしたが、エランはきれいな笑みを浮かべて、二人を見下ろすだけだった。

    「ごめん、ちょっと呼ばれた。集合時間には間に合うようにするから」

    「……?わかったッス!」

    「いってらっしゃいなのだ~!」

     二人が手を振るのを背に、エランはゆっくりと歩き出した。

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:03:47

    よわきもの…(複数の意味で)

  • 70二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:05:49

    グエルはさあ…

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:10:18

    やっぱり寵愛枠なんじゃないかなこの人

  • 72二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:14:40

    戦闘能力もなく一人で単独行動しながら暴走することは間違いないグエル

  • 73二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:14:51

    「いいだろう。少し、聴きたいだけだ。悪いようにはしない」

    「いや、別に僕は何も、話すことは__」

    「いやがったぞ!あそこだ!!」

    「グエル・ジェタークぅ……今日こそ殺す!!」

     グエルは咄嗟に立ち上がる。視線の先にいたのは、以前の事件で逮捕したことがある男だ。しかも確か『フォルドの夜明け』に所属している。こう、非常に厭な予感がする。グエルは財布から乱雑に紙幣を取り出すと、店員にたたきつける。

    「おつりはいらない」

    「え、一体」

    「また来る!!」

     グエルが走り出す。と同時に、背後から誰かが、追いかけてくる気配があった。


    ミオリネ「というわけでチェイスよ。相手は複数人。捕まったら覚悟しておいて」

    グエル「ま 待て 待ってくれ」

    ミオリネ「ちなみにガッツリアンタに恨み持ってるから」

    グエル「うあああああああ!?!?」

    グエルCON判定:dice1d100=82 (82) (50)


    「……そっか、それで」

     ラウダは静かにうなずいた。チュチュが串にささった揚げ物を食べながら、頭をかく。スレッタは「私は知っていましたけどね」と胸を張っていた。

     __チュチュは、アース・ギャングの出身とのことだ。

     アリヤと知り合いだったのは、そういうことらしい。色々あって、虚しくなって、死に物狂いで「キャリバーン」に入った。かつての仲間を裏切るようで気分は悪かったけど、チュチュは、それでも。

    「ギャングってさ、なりたくてなるもんじゃねーよ。生きるために、なるしかねえんだ。もし産まれが違っていたら、みんなもっと、真っ当な生き方ができたかもしれないけど」

     もしもなんてねーけど、と言って、チュチュは困ったように笑った。ラウダはぽやりとした表情を崩さないまま「そういうものなのかあ」と呟く。スレッタも頷いて、はふはふと串揚げを頬張る。そこでふと、チュチュが顔を上げた。

    「……なんか向こう騒がしくねえか?」

    「きのせいじゃないですか?」

    「きのせいっしょ」

    dice1d2=1 (1)

    1:スレッタ「コイバナでもします?」

    2:ラウダ「……でも、気になる。見に行ってみよう」

    スレッタ聞き耳:dice1d100=85 (85) (70)

    ラウダ目星:dice1d100=73 (73) (70)

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:17:23

    なんというかこう、グエル!って感じがするよね!(遠い目)
    はっきり途中退場ありって明言されてるシナリオでぐらい自重してくれ……

  • 75二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:19:32

    1人になった途端寵愛が始まってる…

  • 76二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:20:13

    グエルヒーロー枠かと思ったら今度は拉致されたヒロインになるのか···

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:25:10

    「あ。そういえばラウダ、あの噂ってほんとなのか?」

    「噂って?」

    「それ私も気になってたんです!ふふ、とぼけないでくださいよ、知ってるんですよ!以前、その、で、デート、したって!」

    「……」

     ラウダの瞳にほんの一瞬理知的な光が宿り、驚いたように目を見開いた。しかしそれもすぐに消えて、それからいつも通りのぽやぽやした顔に戻る。

    「……よくわからないけど、たぶんそれ、デートじゃないよ」

    「誤魔化すなよ。応援するぞ?」

    「ですです~!!」


    スレッタ「??????????????」

    ラウダ「???????????????」

    シャディク「出目腐ってるねえ」

    スレッタ「待って 待ってください プッシュします 私!」

    ラウダ「ぼ、僕も!やるよ!!」

    シャディク「わかったけど、失敗したら『騒ぎ』が何なのかわからなくなるからね」

    スレッタ「そういえばさっきからグエルさんが黙りこくってる」

    ラウダ「なんなんだろ……?また出目が腐った?」

    スレッタ聞き耳:dice1d100=7 (7) (70)

    ラウダ目星:dice1d100=71 (71) (70)


    グエル「             」

    ミオリネ「やはり寵愛」

    グエル「え俺どうなるんだ?」

    ミオリネ「知らないわよこんな展開。まあダイスで決めるか。せいぜい、誰かが助けに来てくれることを祈りなさいよ?」

    dice1d3=1 (1)

    1:フォルドの奴らに拉致られる。強制別行動

    2:シンプルに殴られる。HP-dice1d6=2 (2) 、装備破壊、幸運dice1d100=82 (82) (70)に失敗した場合無線も壊れる

    3:囲まれて何がとは言わないが『何か』をされる。SANc、装備破壊

  • 78二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:36:23

    「ッ、いき、どまり……!」

     グエルは目を見開く。すぐ後ろには、『フォルドの夜明け』所属の男が複数名、目を血走らせてこちらを見ていた。ひく、と頬が引き攣る。

    「待」

    「あああああ゛あ゛゛!?テメェらサツのせいでこっちは商売あがったりなんだよあああん!?!?」

    「話しあ」

    「この前もアニキを逮捕しやがってよおおお!許さねえからなあああああ!?!?」

    「その」

    「押さえろ!!!!!」

     男たちが殴り掛かって、くる。「待て」回避しようとした瞬間、別の誰かに首を抑えられた。「やめ」そのまま壁にたたきつけられる。「ひ」視界が明滅する、自分の声がどこか遠くから聞こえる。「いやだ」何かを嗅がされる。「たすけ、」ひどく甘ったるいにおいだ。「……けて、」

    「助けて、シャディク__」

     麻酔だ。そう思った瞬間には、グエルの意識は遠のいて、ぼんやりと、かすんで。おちていく……

    グエル幸運:dice1d100=75 (75) (70)


    「……?」

     スレッタがふと、顔をあげた。屋台の向こう、裏道にほど近い場所で、二人の男が頭をくっつけて会話をしている。串揚げは持っているが、一切口をつけていない。何とはなしに、聞き耳をたててみる。

    「例のドラッグ、どうなった?」「サビーナが配っているのは聞いたけどな。とにかくばらまけとのことだ」「依存性高いわりに値段安いからな~。最初はタダで配って、徐々に値段を吊り上げていくのも、取引先の指示なんだっけ」「そういえば例のアイツとも連絡とれたんだろ?」「サビーナのお気に入りな」「百合じゃん」

     スレッタは、目を見開く。

     それから、すっと目を細めた。顔は動かさないまま、視線だけでまだわいわいと話しているラウダとチュチュを見やり、雑踏に紛れる程度の声で「あちらに」と呟き、指先で路地裏を指さす。

     それだけで、すぐに気づいたらしい。二人はすっと目を細め、そちらを見やった。

    dice1d2=1 (1)

    1:スレッタ「……尾行します」スレッタ隠密:dice1d100=81 (81) (80) ラウダ隠密:dice1d100=16 (16) (70)

    2:ラウダ「話しかけてみる」ラウダ変装:dice1d100=37 (37) (70)

  • 79二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 22:55:20

    シャディク「……まあ1足りないだし、ラウダがいい出目出してるから、水星ちゃんの分は温情で成功してあげる。それになんか向こうが大変なことになってるみたいだから」

    スレッタ「寛大なKPに感謝します!!」

    ラウダ「……向こうが大変なことになってる?」


     裏通りを抜け、赤い提灯がかかる鳥居をいくつか超えると、男たちはその中にあるバーの裏口に入って行った。何かある、のだろうか。看板を確認してみれば、二十時より開店、の文字がある。そこでラウダは、ふと、顔を上げた。

    「ここ、『フォルドの夜明け』が支配してる、会員制の裏カジノだ」

    「うらかじの?」

    「ああ、えっと、僕、潜入のために『役』を預かってるんだけど、その中の一つの『フォルドの夜明け』の役員もあって……その時に……でも、なんで?」

    「……なんにせよきなくせーな。いったんグエルに報告して、二十時を待って突入しよう」

     チュチュは端末を開ける、と、そこで。ミオリネから連絡が入っていることに気づく。スレッタはチュチュの端末を覗き込み、こてりと首を傾げた。

    『エランのGPSが変なところに向かってる。ペイル地域の公園に向かっているみたいだけど、目的がわからない。まずグエルに言おうと思ったけど、連絡が繋がらない。何かあったのかも』

     三人は顔を見合わせる。

    「……風向き、かわりました?」

    「とりあえず集合しようよ。……兄さん、エラン、無事かな……」

    「フェルシーとペトラにも連絡しとかねーと。……忙しくなりそうだな、こりゃ」

    dice1d3=1 (1)

    1:スレッタ「『裏カジノ』について、ミオリネさんに聞いてみます?」

    2:エラン「いやあごめんね!それじゃ、装備だけ整えようか」

    3:ラウダ「……あれ、兄さんは?」

  • 80二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:16:34

    あぁ…グエルが誰にも気づかれないままドナドナされてゆく…

  • 81二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:21:24

    「あの、み、ミオリネさん、裏カジノ……って、知ってます?」

     グエル以外の六人が裏路地の入口周辺で集合すると、スレッタがメッセージを飛ばす。ミオリネは存外、すぐに連絡を寄越してきた。

    『え、ああ、グラスレー地域の……?そうね、以前グエルが突入してたっけ。限りなく黒に近いグレーだけど、違法ではないから検挙できないって、ぼやいてたっけ』

    「……そのグエルさんはどこにいるんです?」

    『知らん……怖……』

     ミオリネに事情を話せば、彼女は少し考えるように返信を止める。その不穏な間に、ふと、嫌な予感が湧いてくる。マフィアのお膝元の町。一人で行動していた、あまり戦闘能力のないグエル。以前裏カジノに突入したことのある__

    『……ラウダ、ペトラ。あんたたちなら変装して潜入できるわね。スレッタ、エラン、チュチュ、いざという時は戦闘も覚悟しておくこと。フェルシーは手当の準備しておいて』

     誰もそのメッセージに応えなかったが、『グエル』をいう名前をミオリネが出さなかったあたりで、全員何かを察していた。


    「……!」

     グエルは目を覚ます。手足を縛られている。猿轡を噛まされている。目隠しをされている。たぶん、こちらが起きたことを向こうは気取っていない。グエルは慎重に体から力を抜き、周囲の気配を伺う。

    「これが?」

    「はい。以前俺達を嗅ぎまわってたサツです」

    「なにやってんだよ。こんなん連れてきてその警察がここに殴りこんできたらどーすんの」

    「はあ、でも……」

    「もういい。下がれ」

     気配が一つ減る。かつこつと靴の音がして、誰かが近づいてくる。「サビーナ、これどうする?」という言葉が、聞こえる。顎を持ち上げられる。

    「適当に転がしておけ。何かに使えるかもしれない」

    「どこに置いとく?」

    「レネに任せる」

    「人使いが荒い」

     グエルの身体が、誰かに持ち上げられる。そうして、連れていかれる。……連れていかれる、ここは、どこだ?わからない。ただ、わかるのは__

    「……不味いな」

     完全に孤立した、ということだけだ。

    グエルが連れてこられた場所:dice1d3=3 (3)

    1:グエル(……遠くから微かに、くぐもった喧噪が聞こえる。どこかの地下か?)

    2:グエル(隣から涙を流す声が聞こえる。これは__女性の声?)

    3:グエル(待て こう その 捕虜にやる にしては 明らかにここ ベッドじゃないか?)

  • 82二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:25:07

    ……いきなり核心に潜り込めるなんてグエルは持ってるなー(棒読み)

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:27:20

    それ引いて良かったやつか?寵愛案件では??

  • 84二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:32:49

    もしかしてリリス様のご加護まだ続いています?

  • 85二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:35:03

     提灯が赤い明かりを灯すころ。

     そのバーは、裏通りにまでアップテンポなエレクトロニック・ダンスミュージックを漏れ出させていた。入口にはごつい顔つきをした黒人二人が、スーツを着用して立っていた。スレッタとエランがそれぞれの獲物を片手に警戒するようにそちらを見るが、ラウダは悠然と、堂々と、彼等に近づく。

    「や。久しぶり」

    「……ん?おお、トムじゃねーか!久しぶりだな、今日はここに用が?」

    「ああ、友人を連れてきてね。おーい、皆ー!」

     ラウダ__トム__はそう言って、スレッタ達に視線を投げかける。真っ先に出たのはペトラだ。次いで、意を決したようにチュチュが、エランが。最後にスレッタに引っ張られるようにしてフェルシーが続く。「随分と大所帯だな」と警備員は暢気に言った。

    「よし、通れ」

    「助かるよ」

     ラウダがニコリと笑い、暗幕を越た。それに伴って、スレッタを殿に、六人そろって入場することになる。

     中に入ると、外まで響いていたすさまじい爆音は、よりボリュームを増した。下品な香水のにおいがする。酒と、女と、金と、堕落的で蠱惑的な色彩。噎せ返る爛熟した果実のようなにおい。ミラーボールの明かりがちかちかと反射する、まさに場末のクラブといったような場所であった。


    ミオリネ「探索できるのは『1:バーカウンター』『2:ボードゲーム』『3:トイレ』。いずれもアイデアか幸運、好きな方で振れるわ」

    シャディク「……あと、ここでちょっと、1d100振ってくれるかな?ちょっと、『特別な商品』が入っちゃったからね、誰が受け取るか決めないと。探索の方の出目と相談して決めるよ!」

    スレッタ「とくべつなしょうひん」

    エラン「とくべつなしょうひん?」

    ラウダ「……とくべつなしょうひん」

    スレッタアイデア:dice1d100=15 (15) (80) dice1d3=3 (3) /dice1d100=23 (23)

    エランアイデア:dice1d100=60 (60) (80) dice1d3=3 (3) /dice1d100=70 (70)

    ラウダアイデア:dice1d100=48 (48) (60) dice1d3=1 (1) /dice1d100=89 (89)

  • 86二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:38:51

    あっ(察し)

  • 87二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:40:14

    『特別な商品』ってやっぱり…

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:43:38

    サンドバッグ扱いでなくてよかったね?

  • 89二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:47:24

    とくべつなしょうひん とってもきになりますね…

  • 90二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:53:22

    ミオリネ「全員成功か……ならまあ、一番出目高いラウダでいっか」

    ラウダ「何が何が何が何が何が」

    シャディク「おいで。『商品』が待ってるからね」

    ラウダ「待って待って待って待って待って」


     スレッタとエランはバーカウンターで、酔いつぶれているらしい女性を発見する。何とはなしに近づいてみれば、「あらあ、どうしたの。サービスするわよ?と言って、千鳥足でスレッタに抱き着いてきた。スレッタはぴゃっと悲鳴をあげるが、すぐに、気づく。

    (……この人、お酒のにおいが、しない?)

     すぐに思い出す。『サビーナはドラッグを配っていた』という発言を。エランはニコリと微笑んで、「楽しそうだね。何かやっているの?僕も気になるから、おしえてほしいなあ」と聞いた。女性は言葉の意味を、正確に理解したらしい。

    「……もらったのよ。楽になれるって薬があるって、聴いたから」

    「へえ、誰に?」

    「地下の、裏カジノ。そこで……もらって……」

     エランは微笑んで女性の手を握り、スレッタに視線を向ける。もう少し聞き込みをするべきだろうか。それともさっさと地下に向かうべきか。そこで、ふと、気づく。

    「……あれ、ラ__トムは?」

    dice1d2=1 (1)

    1:先に地下の探索をするdice1d3=3 (3)

    2:もう少し地上の探索をするdice1d2=2 (2)


    「おいトム、ちょっとやってかねえか?特別にタダにしてやるから」

    「……ほえ?何を?」

     ラウダがぽやりとして尋ねると、その男__『トム』の知り合いであるフォルドの夜明けメンバーは、ラウダを『休憩室』に案内して、早口に言った。

    「そこの部屋によく噛むイヌが入ってさあ!お前に躾してほしいんだよ。お前むやみやたらに体力も体格もあるし」

    「それに関しては誠に不本意だけど」

    「だからさっ、ほら!」

    「あっちょ」

     ラウダが部屋に押し込まれる。と同時に、男はとっとと走り去っていった。ため息をついて、部屋の中を見る。__と、同時に、一瞬唖然として、険しい顔をしていった。

    「……随分その、愉快な格好をしているね?兄さん」

    グエルの状態:dice1d3=1 (1)

    1:アーマーが没収されている。リボルバーは無事

    2:装備品を全て没収されているが、とりあえず服は着ている

    3:全裸 いや 何か一つくらいは着たままかもしれない 温情で

  • 91二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:54:20

    まあうんその……一番温情な結果でよかったね()

  • 92二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:54:26

    女神の温情だ!レアだ!!

  • 93二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:57:02

    流石の女神もここは優しかったか

  • 94二次元好きの匿名さん23/06/24(土) 23:58:53

    冷静に考えてリボルバー没収しないの相当なポンのコツでは?

  • 95二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:03:48

    まあ…さっさと見つかってよかったですね
    比較的無事だし

  • 96二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:09:57

    「……」

     スレッタたち五人は、地下に降りると、険しい顔をした。

     気になる扉は三つ。「保管庫」とある場所、「カジノ」とある場所。ここ二つに関しては、押さえれば証拠となるかもしれない。それ以上に気になるのは__

    「はあ!?警察来てる!?ああ、やっぱあんな男さっさと殺せばよかった!!」

     そんな叫び声に聞こえてくる、奥の扉だった。

    「……マルタン・アップモントは片づけておけ。リリッケ・カドカ・リパティはこちらが預かっているのだから、反撃を恐れる必要はない」「アッハハ、なんなら手足の二三本きって送りつけちゃおうよ」「……とりあえず、あのお方には言っておく。薬を押収されたらさすがに終わりだ。彼女には私から連絡しておこう」

    「……リリッケ?」

     チュチュが不安そうな顔で呟いた。「なんです?」とスレッタが尋ねれば、「今は、ちょっと……後で話す」と言った。どちらにせよ、グエルとラウダがいない状態で突っ込むのも不安だから、いったん突入は待った方がいいだろう。

    「……もうすこし探索しよっか。あいつらが来るまで」

     エランが暢気に笑う。フェルシーとペトラは、「大丈夫かなあ、グエル先輩、ラウダ先輩……」「無事だといいけど」と口々に言った。

    dice1d2=2 (2)

    1:保管庫 2:カジノ


    「ふぃー……」

    「助かった。その、すまない」

    「いいんだよ。リーダーを助けるのは当然のことだからね!」

    「……そうか」

     どうやら、隠し持っていた武器は没収されていないらしい。グエルはほっと息をついて、簡単に現状の把握をする。どうやらここは裏カジノで、自分はあのあと拉致られてここで『商品』として売られかけていたらしい。どういう展開だソレ。

    「それで、どうする?お前が『トム』を装うなら、俺を連れてこの部屋を出るのは不自然か?」

    「うーん……どうしようね?どうする、兄さん」

    dice1d3=1 (1)

    1:グエル「……少し時間稼ぎをする。部屋の探索をしよう」グエル目星:dice1d100=58 (58) (70) ラウダ目星:dice1d100=72 (72) (70)

    2:ラウダ「お話して時間稼ごう。話題は……dice1d3=2 (2) (1:セドとシーシアのこと 2:ラウダの教会通いのこと 3:コイバナ!だよ)かな」

    3:ラウダ「あ。そういえば兄さんの身体って無事なの?」ミオリネ「あら、そうねdice1d100=1 (1) 」グエル「!?!?」

  • 97二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:14:06

    何に1クリしたの!???

  • 98二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:18:06

    選ばれてない3がすごく気になる…

  • 99二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:23:23

    >>96

    ものっそい さり気ない意味深な1クリが気になって仕方がない…

    ってか、さっきファンブルして今度はクリティカル、確率の収束が凄まじい

  • 100二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:27:59

     カジノはかなり賑やかな雰囲気だ。どうやら賭け麻雀やカードゲームのアナログなものが中心のようで、スロットなどの筐体は見受けられない。とはいっても、今は遊んでいられる場合でもない。スレッタは慎重にあたりを見回し、エランに小声で尋ねる。

    「……ここの写真、押さえたら証拠になります?」

    「うーん、微妙じゃない?」

    「いけなくはないが、難しい。それに弱いな」

    「で、でも、やっておくに越したことはないのだ!」

    「そう……ッスねえ。聞き込みをしてもいいけど。どうします?」

     いかにここが喧噪にまみれたカジノだからとはいえ、いつまでもここに立っているのは不自然だ。さっさと決めなければ。スレッタとエランは顔を見合わせて、それから頷きあった。

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「……聞き込みをするよ。話が通じそうな人はいる?」スレッタ幸運:dice1d100=29 (29) (55) エラン幸運:dice1d100=88 (88) (60)

    2:スレッタ「証拠となりそうな写真を、とります!」スレッタ隠密:dice1d100=76 (76) (80)


    「……あれ」

     グエルはふと、ベッドサイドに白い袋に包まれた粉のようなものが置いてあることに気づく。ぱっと見た限りでは小麦粉のようにも見えるが、一目で分かる。

     これは、ドラッグの類だ。

     グエルの目が一気に厳しくなる。これを持って行けば、明確な証拠になる。ラウダがそちらを覗き込んで、「どうしたの?」と尋ねた。

    「あー……たぶん『俺用』ってとこだろうな」

    「……なるほど?」

     ラウダがぱちぱちと目を瞬かせながら言った。

     やっぱこいつぽやぽやしてる。前世の記憶の中でも『不思議ちゃん』属性のせいでぶっちぎりでぽやぽやしている。俺はリーダーだし、兄さんなんだから、助けないと。今しがた救助されたことを爽やかに棚に上げながら、グエルは思った。

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「そろそろ外に出るか」

    2:ラウダ「お話しよっか。話題はdice1d3=2 (2) (1:セドとシーシア 2:ラウダの教会通い 3:アレだよ。コイバナ)だよ」

    3:ラウダ「兄さんの身体って無事なの?」ミオリネ「1クリしてたからドラッグ『は』飲まされていないとしているわよ。ただし後に出てくるこれから、そうね……dice1d3=3 (3) (1:性転換薬 2:きもちいいくすり 3:なぞのラズベリージャム)あたりを飲まされた」グエル「はア!?!?」

  • 101二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:32:10

    このキャンペーンは健全に終わる可能性見えてきたぞ!
    死体は上がっちゃってるから目指せCERO: C

  • 102二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:37:17

    懐かしいお薬がたくさんですね!
    それはともかくダイスがちゃんと健全な選択肢を選んでいらっしゃる

  • 103二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 00:42:09

    オメガバースじゃない世界で飲まされるラズベリージャム何の効果なんだろ

  • 104二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 01:06:33

    おふざけのダイスの選択肢も、何かしら意味がありそうで怖いのがこのシリーズ…
    少なくとも、性転換薬がある世界なのか…
    もしかしてまた孕む?????

  • 105二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 06:29:17

    でもラウダの教会通い地味に気になってたから引けて良かった

  • 106二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 07:47:38

    「ぐっ、くそ、クソ……!」

    「どうされたんです?」

     スレッタがふと、賭け事で身ぐるみを剥がされたのか、部屋の隅で蹲っているらしい男を見つめる。彼はスレッタとエランの上等な身なりを見ると、チッと盛大に舌打ちした。

    「楽になれるって話だったのに。サビーナのやつ、金だけ取りやがって!俺らを潰して何を企んでいるんだ!?」

    「私たちはあなたの味方ですよ。落ち着いて……」

    「ああああ゛!?!?」

     スレッタが男の背を撫でると、怒鳴り、ぼろぼろと泣き始めた。明らかに情緒不安定だ。

    「味方って、俺が悪いみたいな言い方じゃねえか、俺は悪くない!アイツの道具にされたんだ、クソが、クソがよ……サビーナにとって俺たちの扱いは、あの女と何も変わらねえんだ……!」

    「……大丈夫ですから、息を吸って、吐いて……」

    「クソがよおお!!」

    「ひゃっ!?」

     男が突然殴りかかってくる。しかしその拳がスレッタに届く前に、エランが組み技でひねりあげた。「ぐ」とくぐもった悲鳴をあげる男を、エランは静かに見下ろす。

    「君も悲しいね。でも、大切な仲間に手を出されたら、こちらも黙ってはいられないんだ」

     どこか、震えた声だった。

    dice1d2=2 (2)

    1:保管庫に向かう 2:奥の扉に突撃する


    「そういえばラウダって教会通ってるんだっけ。何かあるのか?」

     多分体格的に一人で使っても狭苦しい寝台にどうにか二人で身体を縮こまらせて座りながら、尋ねる。時間を潰すにしてもこの部屋には寝台しかないし、電波は届かない。つまるところ暇なのだ。

     グエルの言葉にラウダは警戒するような色を瞳に乗せて、それからまたぱやぱやした表情に戻る。

    「……何も。ただ、ミサに通っているだけだよ。これからもみんな無事でいられますようにって。フェルシーやペトラもよく来てるし、珍しいことじゃない」

    「ふうん……?」

    「ああ、でも。それ以外の理由があるとしたら」

     ふと。

     ラウダの頬に、紅がさした。

    「いるからかも。会いたい人が」

     グエルは言葉の意味を測りかねて、「そうか」と言って首を傾げた。

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「そろそろ出ようぜ」 2:ラウダ「まだ話す?dice1d2=1 (1) (1:セドやシーシア 2:「会いたい人」)について」 3:ラウダ「兄さん以下省略」ミオリネ「dice1d3=3 (3) 」グエル「割愛するな!!!!」

  • 107二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:19:49

    「……来ないですねえ……」

    「来ないねえ」

    「ったく、どこに行ったんだよあいつら……!」

    「もう先行っちゃおうよ。どうせいたところで戦闘には参加できないんだし」

     四人が口々に文句を言う中で、ペトラだけが上階を見やっていた。それから息を吐き、「突然突入するのも危険だし」と付け加える。

    「とりあえず、中に何人いるかくらいは探っておこうよ。スレッタ、そういうの得意でしょ?」

    「ほえっ?え、あ……はい、そう、ですね……?わかりました!今確認します、ペトラさ……」

     スレッタはペトラに一瞬視線を向け、そして__

    「……?」

     何故彼女は、あんな表情をしているのだろう。

     スレッタは一瞬ぱちりと目を瞬かせた。それからほうと息を吐いて、静かに扉に耳をくっつけた。

    「にしてもほんとに遅いねえ」

    「あいつぽやぽやしてるし、変な女に捕まったんじゃないだろうな」

    「ラウダ先輩ならきっと大丈夫だよ!グエル先輩は……うーんどうだろ……?」

    スレッタ聞き耳:dice1d100=47 (47) (70)


    「そういえば、セドとシーシアは元気?」

    「ああ、すこぶる元気だ。生意気すぎるくらいだな、仕事に行こうとするとグエル待てよ~って。……義父さんって呼んでほしい気もするが」

    「可愛くていいじゃないか。もう高校生なんだっけ」

    「そうなるな。なんだかんだ、手のやける子は可愛いよ。本当に、ニカ先生にはお世話になっていて……」

     話しているうちに舌が回ってくる。血は繋がっていなくとも、かつては弟や妹のように、今は実の息子や娘のように可愛がっているつもりだ。

     そう告れば、ラウダは「大切なんだね」と言って笑う。そうだ。大切だ。とても。ぎゅっと、手を握る。大切なんだ、セドもシーシアも。その未来を守ってやりたい。ヴィムに頼まれたからではなく、自分がそうしたいから。グエルは顔を上げて、花が咲くように笑った。

    「ああ、セドもシーシアも、すっごく大切だ!」

    dice1d3=3 (3)

    1:ラウダ「そろそろ出てもいいんじゃない?」

    2:グエル「そういえば『会いたい人』って?」

    3:ラウダ「ちなみに身体は大丈夫なの?」ミオリネ「dice1d3=2 (2) (1:性転換薬。ジョークグッズ 2:きもちいいくすり。SANc無効&わざマシン化 3:ラズベリージャム。一日戦闘不可)を飲まされてる」グエル「うん???」

  • 108二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:24:04

    SANチェックなし!やったね!!(白目)

  • 109二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:27:17

    このレスは削除されています

  • 110二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:27:36

    HOでほとんど触れられなかったのが逆に怖いラウダと一緒にいる状態でのわざマシン化は色々と大丈夫なのだろうか

  • 111二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 08:55:41

    わざマシン化してるなら>>90はもしかして温情ではなかった可能性が

  • 112二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 11:41:20

    「……万が一の時は、あの化け物を使うか」

    「アハハッ、そうだねえ、サビーナぁ!やろう!!」

     スレッタは目を細める。中には少なくとも二人、いや三人か?しかし多分もっと沢山いることは、間違いない。

     ハンドサインで人数を示せば、エランはニコリと笑みを深めた。チュチュが音もなくライフルの確認をし、ペトラもとりあえずは拳銃を構えておくらしい。あまり戦闘能力のないフェルシーだけは、護身用のリボルバーを握りながらも、ぴゃっとエランに隠れた。

     慣れないんですけどね、とスレッタは付け加える。一番の先輩はグエルだが、一番年嵩なのはスレッタだ。だからグエルが居ない時は、スレッタが音頭を取らなければならない。

    「やろっか、スレッタ」

    「はん、ようやく暴れられるのかよ」

    「け、怪我、したら!手当するから!!」

    「……後ろは任せて。援護する」

     スレッタは息を吸い、吐く。三人の顔を、順に見回す。そうして、顔を上げた。

    「__突入します」

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「扉ばあん!ってします」

    2:エラン「爆弾で扉吹き飛ばそうかなあ」


    「ああ、シーシアとセドは可愛くて、一緒にいると楽しくて、たのしい、ふふ、ははふあ、こうふく、こうふ……」

    「兄さん?」

    「おれ、しあわせだ……♡」

    「兄さんんんん!?!?」

     ラウダはぶんぶんとグエルの肩を揺さぶった。多少の発熱と発汗はあるが、顕著ではない。躁状態か?どちらにしてもしくじった、なにか、暗示の薬の類が使われていたのか。だからリボルバーが没収されていなかったのか。

     苦々しく、くちびるを噛む。まずい。本当にまずいどうしよう。フェルシーなら解毒できそうなものを持っていないだろうか。とにかくさっさと合流しないと。ラウダはグエルの手を引き、立ち上がる。グエルはよくわからないといった表情で立ち上がった。

    「行くよ兄さん。できるだけ早く」

    「?♡しあわせ」

    「気をしっかりもって!!!!」

     ラウダは懐に例のドラッグをしまうと、そのまま『休憩室』の扉に手をかけた。

    dice1d2=2 (2)

    1:ラウダ「すぐにスレッタたちと合流する!」

    2:ラウダ「……あ、そうだ、その。……聞きたいことがあるんだけどね?」

  • 113二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 11:46:20

    寵愛枠の寵愛枠たる所以がわかる
    今なら何を聞かれても答えちゃう状態だよな?

  • 114二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:11:08

    「……んな。そんな……」

     自分は今何を喋っているのだろう。主に句読点が全部ハートマークに置換されているせいでシリアスが五割減になってはいるが、何かしらまずいことを語っているような気がする。だが、頭がぼんやりとして、意識が朦朧として、やたらしあわせで、わからない。脳がぐちゃぐちゃになっていく。目の前のラウダが、普段のぽやぽやした様子からは考えられないほど憎々しげに顔を歪めて、怒りの滲んだ低い声で、半ば叫ぶように言う。

    「あいつが……!」

    「……らうだ、こわいぃ……♡」

    「え、あ、ごめんね、兄さん」

     一瞬の後、ラウダはいつものぽやぽやとした様子を取り戻した。よかった。今なにか見えてはいけないものが見えた気がするけど多分気のせいだ。

     ラウダはぐしゃぐしゃと自分の横髪を撫でた。それから苛立ったように舌打ちを打ち、「伝えておかないと」「次のミサは……」「本当に?」「でも」と小さくぶつぶつ呟いた。それから顔を上げ、地下を睨む、

    「いや、確認が先だ。それに何より、まずはこの任務を__」

     瞬間。

     どこからか、爆発音が聞こえてきた。

    ラウダ幸運:dice1d100=51 (51) (55)


    「ぽん!」

     存外、こちらに衝撃はなかった。エランは楽しげに笑いながら、ライフルを携える。

    「いやあ、さすが僕!なんだかんだ改良を重ねて、扉だけを綺麗に吹き飛ばせるように威力を調節したんだよね」

    「それでいいのかよ」

    「え、エラン先輩……」

     チュチュは呆れたような、フェルシーは怯えるような表情を向ける。しかしスレッタはそんなものには目もくれず、真っ直ぐに部屋の中を見つめた。

     中にいるのは紫色の髪をした大人びた女性と、どこかフェルシーに似た雰囲気の少女だ。後者は驚いたような顔でこちらを見つめている。スレッタは目を閉じ、開け、顔を上げた。

    「……特殊部隊、『キャリバーン』。こちらで違法ドラッグが販売されていると聞きました。どうか穏便に、署までご同行願いたい」

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「い、一応説得を試みます!」スレッタ心理学ハード:dice1d100=99 (99) (35) スレッタ精神分析ハード:dice1d100=79 (79) (35)

    2:エラン「部屋の中に怪しいものがないか確認できない?」エラン目星:dice1d100=83 (83) (70)

  • 115二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:19:00

    なーにが伝わってしまったんだろうなあ!グエルそれなりに他のHOにとっての爆弾情報握ってそうだし……

  • 116二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 12:24:18

    祝愛といい今回といい、大体グエルに『きもちいいくすり』が使われているのは流石寵愛枠と言うべきかw

  • 117二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:57:15

    スレッタの出目急に荒ぶりだしてない?

  • 118二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 13:58:53

    開始早々ラウダが核心的な情報を手に入れてしまった気がしてならない
    絶対中盤~終盤にかけて収集していく予定だっただろ…大丈夫?KP息してる???

  • 119二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 16:50:04

    スレッタ、ミオリネ、グエル、ラウダ「……」

    エラン「見て、すっごい怖い顔でテレビ見てる。そんな怖がってないでスナック食べなよ、ジュースもあるよ~?」

    シャディク「気が気じゃないんだろうねえ……主に自分の生命が」


    「……な」

    「レネ」

    「ふざけんなあああああっ!!!!」

     レネは突然激昂したように、叫び、銃を乱射する。、どれもあたりはしなかったが、どう見ても精神の均衡を喪っていた。ちょうどここでグエルとラウダが駆け下りてきて、「一体何が……!」と叫ぶ。と、同時に、レネが「サビーナ!」と叫んだ。

    「ふざけんなふざけんなふざけんな、話が違う!サビーナっ!!」

    「……あのお方に言われていたのを、使うか。したくはなかったのだが」

     サビーナはそう言うと、ポケットから小さなスキットルのようなものを取り出す。そして七人が止める間もなく、中身を床にぽとぽとと落とした。

     それは、黒いタール状の粘液だ。ぽこり、ぼこり。奇妙に脈打ちながら、それは細胞分裂を繰り返す。増殖する。__途端、ふと。周囲にいた人間の様子が、おかしくなりはじめる。ペトラの近くにいた一人の目が、ぐるんと上を向いた。そのひとみの淵からは、黒い粘液がしみだしてくる。ちがう。目だけじゃない。くちから鼻から、毛穴から、ありとあらゆる毛穴から、黒い粘液が出てきている。もがき苦しみながら、それはエランの脚を掴んだ。

    「た け たすけ た  すけ    て ……」

     それはごぽりと苦し気に黒い粘液を吐き出したと思うと、奥にある巨大な塊に吸収されていく。黒いタール状の粘液は、様々な人からあふれ出し、細胞分裂を繰り返し、大きな一つの塊となる。

    「あっはは、じゃあね!」

     ふと、レネが壁にワイングラスを投げた。サビーナが酷く冒涜的な呪文を唱える、と。突然、壁が発光する。サビーナはほんの一瞬、こちらをちらりと見たと思うと、その中に消えていった。

     後に残されたのは、七人と。

     __おぞましい、クリタールのような、不定形の物質……。

     「無形の落とし子、何故ここに」と。誰かが呟いた、ような気がした。

    (グエルSANc省略)

    スレッタSANc:dice1d100=35 (35) (55) 1/dice1d10=7 (7)

    エランSANc:dice1d100=91 (91) (60) 1/dice1d10=10 (10)

    ラウダSANc:dice1d100=6 (6) (55) 1/dice1d10=10 (10)

  • 120二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 16:55:04

    スレッタSAN値:54→53

    エランSAN値:60→50

    エランアイデア:dice1d100=61 (61) (80)

    失敗の場合エラン一時的狂気:dice1d10=10 (10)

    ラウダSAN値:55→54


    エラン「??????????????????????」

    スレッタ「かわいそう。不安がふっとびました。ありがとうごさいます」

    ラウダ「おもしろ。不安が吹っ飛んだ。ありがとう」

    グエル「くすりのむか?不安が吹っ飛んだ。たすかる」

    ミオリネ「さすが第二の寵愛枠とまで呼ばれた男ね。出目が違うわ」

    シャディク「ふふ。……じゃあ、ここで。エランとラウダはそれぞれ……ね。ついでに、グエルは目星、水星ちゃんは聞き耳を振ってくれるかな?」

    エラン「……あー……了解」

    ラウダ「なるほど。わかった」

    グエル「何させられるんだ?……」

    スレッタ「さあ……わかんない……怖……」

    グエル目星:dice1d100=31 (31) (70) dice1d2=2 (2) (1:エラン 2:ラウダ)

    スレッタ聞き耳:dice1d100=97 (97) (70) dice1d2=2 (2) (1:エラン 2:ラウダ)

  • 121二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 16:58:23

    ファンブルがノルマなのかな????

  • 122二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 17:37:22

    とりあえず死相トリオ「は」生き残ってよかったね……

  • 123二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 17:46:37

    ラウダがセッションであれいついかなる時も「兄さん」と呼びたがる理由が回収されてよかったね!

  • 124二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 17:50:49

    スレッタ「エリクトおおおおおおおお!!!!!」

    ミオリネ「あっ……あっ……あ……」

    エラン「エリクトのくだりほんとにかっこよかったねえ いや あの ほんとに…… ヒロイックというか スレッタ、ミオリネ、これ、トマトジュース……のみなよ……」

    グエル「フェルシー……お前がNO1だ……いや本気で死んだと思った よかった 死んでない 殺してない よかった」

    ラウダ「そ 走馬灯かと思った 回想の兄さんかっこよかったね……まあ本編の僕もああなってしかるべきだった」

    シャディク「あそこでグエルが死んでたらいよいよ空気がお通夜なのでよかった」


    「……?♡」

     グエルはふと、ラウダの方を見る。ラウダとペトラが、何かを話しているのが見えた。凄まじい喧噪の中で、何を言っているのかまでは聞こえない。ただ、その表情が、まるで__

     ……何かを、隠しているような?

    「あ、……」

    「エランさん!?」

     エランはとつぜん、スレッタに飛びつく。そして、胎児のように四肢を折り、うずくまった。揺り動かしても答えない。おちていく。落ちていく、意識が。エランは泣くことも、狂うこともなく、静かに瞳から光を消して、落ちていた。

    「や、ヤバいって、あれ……」

    「なに、なんなの、なんなんだよお!」

     チュチュとフェルシーも次々に自分の武器を取り、怯えたような悲鳴を上げる。とはいっても、入口までも化け物に塞がれてしまったから、逃げ場はない。グエルは幸福に包まれた脳でも、今が未曾有の危機であると理解することができた。


    ミオリネ「__戦闘開始よ」


    グエル:dice1d2=2 (2) (1:回避に専念 2:撃ってみる)

    スレッタ:エランに精神分析

    エラン:昏迷或いは緊張症(行動不可)

    ラウダ:dice1d3=1 (1) (1:回避に専念 2:エランに精神分析 3:エランから爆弾を奪う)

    エラン狂人の洞察力:dice1d100=43 (43) (80)

  • 125二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 18:12:44

    ミオリネ「__戦闘開始よ。敵は無形の落とし子2体、囲まれているから脱出するのは不可能とは言わないけれどかなり難しい。まあやるならよほどうまくやらないとだめでしょうね」

    シャディク「ラウダは回避に専念しているから、次のターンまで自分が行う『回避』ロールにボーナスダイス一つの補正がつくよ。ちなみに多少弱体化させたとはいえ普通に無形の落とし子だよ。せいぜいがんばってね?」

    グエル「ツァトゥグアじゃねえかああああああ!!!!」

    スレッタ「トラウマ刺激されてる……」

    エラン「昏迷ってことは僕回避も振れない感じ?ちょっとスレッタ死ぬ気で精神分析してよね!!」

    ラウダ「……がんばる。がんばるよ」


    『チュチュ』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=47 (47) (70)

    『グエル』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=6 (6) (40)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d7=6 (6) 攻撃方法:触手dice100= (70)

    2:攻撃対象:dice1d7=5 (5) 攻撃方法:鞭dice1d100=18 (18) (35)

    『無形の落とし子B』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d7=6 (6) 攻撃方法:触手dice100= (70)

    2:攻撃対象:dice1d7=7 (7) 攻撃方法:鞭dice1d100=26 (26) (35)

    『ペトラ』

    ??????????

    『エラン』

    発狂中のため行動不可

    『ラウダ』

    回避に専念

    『スレッタ』

    対象:エラン 精神分析dice1d100=80 (80) (70)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを受けたキャラクター 応急手当dice1d100=14 (14) (70)

  • 126二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 18:14:16

    無形の落とし子攻撃ダイスミス

    A分:dice1d100=90 (90)

    B分:dice1d100=54 (54)

    ついでに攻撃がフェルシーちゃんに集中していますが

    dice1d2=2 (2)

    1:そのまま

    2:かわいそうなのでどちらかはdice1d6=4 (4) (1:グエル 2:スレッタ 3:エラン 4:ラウダ 5:チュチュ 6:ペトラ)が受ける

  • 127二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 18:49:26

    「グエルっ、お前はそっち叩け!あーしはこっち!!」

    「わか、わかっ、わかった、チュチュ!」

     グエルははっと気を取り戻して、護身用の拳銃を持ち直す。チュチュもライフルを持って、ぎっと落とし子たちを睨みつけ、撃ち込む。

     それは確かに、その化け物の身体に風穴を空けた。どろり、とタールが吹き飛ぶ。とんでいく。

     __しかし

    「なっ、あ、……!?」

    「……ハ、」

     寸の、後。

     その穴は、じわり、じわり、と塞がっていった。

    無形の落とし子Aダメージ:物理的なダメージは無効

    無形の落とし子Bダメージ:物理的なダメージは無効


    「火だ!火か、酸__薬剤しか効かない、銃弾は意味がない!!」

    「はあっ!?ンだよそれ!!」

    「……とにかく逃げるぞ!!」

     ラウダが叫ぶ。それを聞いて、チュチュが困ったように叫ぶ。グエルは周囲に視線を巡らし、脱出口を探す。少なくとも、今使える可燃物といったらエランの爆弾くらいしかないが、当のエランは倒れている。

     落とし子のうちの一つは、この中で最も小柄でかよわそうな、少女__フェルシーに、視線を向ける。いや、目は、ない。だけど確かにそれは、フェルシーを見た。

    「ひっ、いや、いや、やああああっ!!」

     フェルシーが叫ぶ。救急箱をぎゅっと握って、見開いた両目から涙を流す。根気強く、必死に、必死にエランに話しかけていたスレッタが、その声を聴いて、はっと顔を上げた。

    「避けて、フェルシーさああああああんッ!!!!」

     真っ黒な触手が、フェルシーを叩き潰さんと振り下ろされた。

    フェルシー回避:dice1d100=66 (66) (25)

    回避失敗の場合フェルシーダメージ:dice1d6=4 (4)

    ダメージを受けていた場合フェルシー応急手当:dice1d3=1 (1)

  • 128二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 18:59:33

    フェルシーHP:10→6→7

     フェルシーの身体が、吹き飛ぶ。壁にたたきつけられ、嫌な音がする。それでもフェルシーは気丈に笑い、「平気」と言った。立ち上がる。その手が、酷く震えていることに、近くにいたペトラだけが気づいて、はっと目を見開いた。

    「……大丈夫」

     ペトラが顔を上げる。

    「なんとかして、みせるから」


    ラウダ「フェルシぃいいいいいいい!!!!!」

    グエル「なあ庇う場合って判定は何で行うんだ?」

    スレッタ「最新話で脳を焼かれた二人組が暴れてる」

    エラン「それは本当に仕方ない」

    ミオリネ「……ダメージを肩代わりしたいなら、CON判定でどうぞ。ただし肩代わりしたダメージは回避不可、ただし応戦成功でダメージを半分にできるとするわ」

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d7=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=53 (53) (70) 2:攻撃対象:dice1d7=3 (3) 攻撃方法:鞭dice1d100=35 (35) (35)

    『無形の落とし子B』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d7=5 (5) 攻撃方法:触手dice1d100=83 (83) (70) 2:攻撃対象:dice1d7=3 (3) 攻撃方法:鞭dice1d100=23 (23) (35)

    『ペトラ』

    ??????????

    『エラン』

    発狂中のため行動不可

    『ラウダ』

    対象:エラン 精神分析dice1d100=95 (95) (70)

    『スレッタ』

    対象:エラン 精神分析dice1d100=27 (27) (70)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを受けたキャラクター(自分優先) 応急手当dice1d100=67 (67) (70)

    『グエル』

    dice1d2=2 (2)

    1:対象:ダメージを受けたキャラクター(自分優先) 応急手当dice1d100=10 (10) (70) 2:庇う CON判定:dice1d100=36 (36) (50)

  • 129二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:07:27

    「エランさん、大丈夫ですから、大丈夫ですから、気をしっかり持って!!」

    「……?」

    「エランさん!!」

     スレッタが必死に語り掛ける。それでにわかに、エランの瞳に光が戻った。「あ、」と低い声が漏れる。「僕は……?」とぼんやりとしたような顔でスレッタを見つめ、ようやく自分の脚で立ち上がる。

    「僕は、……一体……」

    「よかった、エランさ__」

     瞬間。

     無形の落とし子の触手が、エランに向けられる。その献身を貫き、引き裂かんととするように。あるいはただただ、いたずらに。エランが目を見開く。呆然として、動けない。スレッタもそれに気づいて、くちびるを開いた。しかし、

     その腕は、エランに届くことなく。

     グエルによって、受け止められた。

    「エラン。……無事か?」

    「……っア、」

     グエルの身体が、ぐらりと揺れる。

     迫りくる泥のようなそれが、グエルの腹を抉ったのだ。それに気づいた瞬間、エランは顔をあげた。しかしグエルはぐるりと視線を返し、「とにかく退路を確保しないと」と叫ぶ。エランはただ、「どうして……」と呟いた。

    「さあ、なんでだろうな」

    「みんな、みんなあっ!!」

     そこでペトラが、不意に声を上げる。見れば、顔を青ざめさせて、額から冷や汗を滲ませたペトラが、「ここから逃げて!」と叫んでいる。そして__彼女の近くにある壁に、薄く、魔法陣のようなものが浮かんでいることに、すぐに気づいた。

    グエル応戦:dice1d100=41 (41) (20)

    グエルダメージ:dice1d6=5 (5) (応戦成功の場合半減。端数切り上げ)

    フェルシー応急手当:dice1d3=3 (3)

  • 130二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:12:07

    ラウダとペトラは協力関係にあるっぽいな
    エランが受けてたらショックロール手前だったしグエルが庇ってくれて良かった…
    けど痛いな!!!!!そしてフェルシーの手当最大値感謝…

  • 131二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:13:34

    グエルHP:13→8

    フェルシーHP:7→10


    「はッ、なに、それ__」

     フェルシーが驚いたように声を上げる。しかしペトラは壁に手をついたまま、「早く!!」と叫んだ。

     真っ先に走って行ったのはラウダだ。唖然としていたチュチュも、すぐにそれに続く。ついで、「信じますよ!!」と言った、スレッタも。フェルシーも困惑気味に、そちらに走って行った。

     唯一、グエルだけは、触手によって殴打された腹を庇いながら、呆然としていた。

     エランがその手を、握る。そうして、走り出す。グエルは「何を」と叫んだ。エランは振り返ることなく、壁に向かって突っ込む。

    「__好きな人を守るのに、理由なんかいらないだろう!!」

    「ッ、!!」

     迫りくる黒い泥のようなナニカ。

     その触手が、グエルの頬をかすめる。しかしその追撃を逃れ、エランに腕を引かれたグエルは、魔法陣に浮かび上がった光の渦の中に、真っ直ぐに飛び込んだ!

     __

     ……意識が、途切れる。


    グエルCON判定:dice1d100=45 (45) (50)

    スレッタCON判定:dice1d100=9 (9) (55)

    エランCON判定:dice1d100=99 (99) (60)

    ラウダCON判定:dice1d100=95 (95) (60)

    チュチュCON判定:dice1d100=55 (55) (60)

    フェルシーCON判定:dice1d100=16 (16) (50)

    ペトラCON判定:dice1d100=31 (31) (70)

    ※失敗しても逃げられますが、ダメージ1d6を負います

  • 132二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:22:13

    エランダメージ:dice1d6=6 (6)

    ラウダダメージ:dice1d6=2 (2)

    エラン「???????????」

    ラウダ「???????????????」

    グエル「せっかくヒロイックなRPしたのに」

    スレッタ「一番に逃げたのにかわいそうですね」

    シャディク「まあエランに関しては今度はグエルを庇って傷を負ったってことにすればいいんじゃない?」

    ミオリネ「そうね。……それじゃあ__」


     目を、開けると。

     そこは、見慣れた光景。キャリバーン本部が、広がっていた。

     グエルたちはいつの間にか、あの空間からこの場所に移動していたのだ。顔をあげれば、驚愕の表情をしたミオリネと、面白そうに笑うセセリア、そして「ひい……!」と悲鳴を上げるロウジがいた。

    「……な、なんで、ここに……?ちょ、状況を、説明して__!」


    「なるほど。なんとなくわかった。フォルドの夜明け関係者であるサビーナとレネは逃走、なんらかのドラッグを売買していたことが判明、ってとこか」

    「よく受け入れられたな」

     グエルは傷を負った腹を庇いながら、困ったようにミオリネを見る。彼女は、フェルシーに指示して未だに体調が悪そうなペトラを救護室に連れていかせると、額をこつこつと叩いた。

    「……とりあえず、市街地での紺頼は収まった。今回は皆、よくやったわね。とはいっても、何かまだきなくさい……セセリア、ロウジを借りてもいい?」

    「いいですよ~。ロウジ、捜査の手伝いをしてあげて」

    「わ、わかった……」

     ロウジは未だに身体を縮こまらせながら、ミオリネの方に足を踏み出す。押収した薬物をミオリネに私て、鑑識に回すよう指示を出せば、ふと、顔をあげた。

    「……とにかく、今日はもう遅いわ。解散して、明日から本部にて情報を集めましょう。各自休憩をとること、いいわね!」

    グエル:dice1d2=2 (2) (1:さっさと家に帰る 2:dice1d2=1 (1) (1:エラン 2:ラウダ)の状況を見に行く)

    スレッタ:さっさと家に帰る

    エラン:dice1d2=2 (2) (1:救護室で手当てを受ける 2:家に帰る)

    ラウダ:ペトラの様子を見に行く

  • 133二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 19:32:26

    エラン手当を受けろ!!!!!
    そして今回、エラン(寵愛枠)→グエル(寵愛枠)だったりする?生き残れる???生き残ってくれ…
    そして、ラウダの行動がペトラに会いにいく固定か
    他の人も言ってたけど、グエルが幸せになれる薬飲んだせいでかなり1人だけ目的達成に近づいてたりしない?

  • 134二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:08:19

    「エラン、どこへ行く!」

    「え、何って、家に帰るんだけど……」

     グエルはエランを引き留めると、ばつが悪そうな顔をした。それからばっと頭を下げて、「ありがとう」という。エランは面食らったように「え?」と困惑の声をあげた。

    「どうして」

    「逃げるとき、俺を守ってくれただろう」

    「__」

     エランは、逃げ遅れかけたグエルを庇って、後頭部を殴打されていた。それを、グエルは見ていた。__もう二度と、誰かに庇われて、死なれるなんて、ごめんだと思っていた。

     ぱちぱちと、瞬きをする。それからエランが、弾けるように笑った。それからぱしぱしとグエルの背を叩き、柔和に語り掛ける。

    「これぐらい、かっこつけさせてよ。いいでしょ?」

    「……そうか。でも手当くらいはさせてくれ。仲間だろう」

     ありがとう、とエランが笑う。

     その姿に__過去の何かが、救済されつつあるような、気がした。

    dice1d3=1 (1)

    1:グエルの家に連れていく

    2:エランの家にお呼ばれする

    3:どっかのレストランで食べる

    グエル応急手当(順に対グエル→対エラン):dice2d100=64 26 (90) (70)

    グエル医学(順に対グエル→対エラン):dice2d100=66 24 (90) (70)


    「おかえり」

    「た、ただいま~!」

     スレッタが家に帰ると、そこではスレッタの恋人__ニカが、おいしいごはんを作って待っていてくれた。ニカはスレッタに怪我がないことを確認すると、「よし」と言ってニコリと微笑みかける。食事を皿にとりわけながら、ふと、思いついたように言った。

    「そういえば。最近不審者が学校の周辺に出てるんだって。珍しい話じゃないけど、なんだか不安で……」

    「へえ。ふしんしゃ……」

    「下校時もなるべく大人数で帰るように指示はしたけど、いろいろ不安でさ。スレッタも気を付けてね」

    「わかりました!」

     スレッタは微笑み返して、テーブルに着く。

     穏やかに流れる時間が、心地よかった。

  • 135二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:12:58

    スレッタの恋人ニカ姉!!そう来たか~

  • 136二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:23:18

    グエルHP回復:dice1d3=2 (2) +2

    エランHP回復:dice1d3=3 (3) +2

    「おかえりグエル!」

    「ごはん~!」

     家に帰れば、セドとシーシアがこちらに駆け寄ってきた。グエルは「ただいま」と言って二人の頭を撫でる。二人はひとしきりグエルの頭を撫でたあと、その背後でエランが「はじめまして」とニコリと笑うのを見て、ぱちぱちと目を瞬かせた。

    「グエルの同僚の、エランだよ。二人とも、話は聞いてる」

    「……あー!あの、爆発の人!!」

    「何かやらかしたの?大丈夫?」

    「ねえグエル僕のことなんて伝えてるの?」

     エランが笑顔のままグエルを見た。失敬な。事実を伝えているだけである。エランを家の中に招き入れると、グエルは微笑んだ。

    「うちで食べていくといい。コーヒーぐらいなら淹れてやる」

     いつもよりいい豆をミルで挽いて、簡単な食事を出してやれば、エランは目を輝かせた。「ありがとう、いただきます」と言って、手を合わせる。ちなみに知らん間にエランとセドとシーシアは打ち解けていたらしく、ごく当たり前に談笑していた。

    「そーいえば、学校周辺でフシンシャが出てるって、ニカ先生が言ってた」

     ふとセドが切り出す。シーシアはハンバーグをきりわけながら、「セドあぶなっかしいから私がついてなきゃいけないの!」とどや顔をした。エランは口の中のものを呑み込んで、「二人も気を付けなよ?」と注意喚起をする。

     二人は「はーい」と言って、再びフォークを動かした。食事を終えたところで、ふと、セドが切り出す。

    「てかなんで突然コイツ来たの?グエルのコイビトか何か?」

    「セド!?」

    「違うよ。グエルは例のドミニコスのひとか、テガミのひとが好きなんだよ」

    「シーシアぁ!?」

    「あ、はは、アハ、そっかあ……」

     子ども組がきらきらと目を輝かせる中、大人組の目は唐突に死んだ。

    エラン目星:dice1d100=25 (25) (70)dice1d2=2 (2)


    「……ペトラ」

     救護室に向かえば、フェルシーは帰ったのか、もぬけの殻だ。ただ、ペトラがラウダの方を見て、「来たの?」と笑うだけだった。ラウダはぽやぽやとした様子など欠片もない鋭い眼光で、窓の外を睨む。

    「__例の件で少し、分かったことがある」

  • 137二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:30:41

    ここにきて不思議ちゃん(大嘘)疑惑が……

  • 138二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:33:59

    ちょっといい感じになってるじゃんかエラン、がんばれ

  • 139二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:49:56

    グエルHP:8→12
    エランHP:7→12
    「……あれ、これは?」
     エランはふと、リビングの片隅に、きれいに整理された紙束が置いてあるのを見つける。グエルに視線だけで尋ねれば、彼は「ああ」と小さく呟いた。
    「文通だよ。セドたちが来た頃にちょうどはじめたから……もう十三年やってることになるのか」
    「へえ。誰と?どんな内容話しているの?」
    「わからない。一度会った事はあるが、何せかなり昔だからな。内容は……昔は相談や近況報告が多かったが、最近は雑談や恋文紛いのも増えている」
    「……何か相手に関して覚えてることはないの?」
    「え?えっと、よくわからないけど、年上だったのは覚えている、あとは、字がきれいだから女性じゃないか……?」
    「エラン。シットは見苦しいよ」
    「落ち着きなよ。ミャクナシだよ」
    「あるもん!!」
     グエルはぱちぱちと目を瞬かせる。それから、弾けるように笑った。

    「と、いう感じ。まだ確証はないから、もう少し調べてみるよ」
    「わかりました。やり方は任せます」
     ペトラはそこで、「い゛」と顔をしかめた。ラウダが壁にもたれかかったまま、「大丈夫なの?それ」と見下ろす。ペトラは「少し力を使いすぎただけです」と平然としたような声で言った。
    「……あれ、なんだったの?」
    「まあ、魔法、みたいなやつです。昔教わる機会があって。ほら、『神話生物』__その力の一端ですよ。私にもよくわかりません」
    「誰に教わったの?」
    「あなたの知らない人です。これ以上は聞かないでください」
     ペトラはきっぱりと、拒絶するように告げる。ラウダは「そっか。心配してるよ、お大事に」と言って、壁から離れ、扉に近づく。
     ふと、ペトラに背を向けたまま、尋ねた。あのとき、
    「……『無形の落とし子』、と言ったよね。それは、なに?」
     ペトラは震える声で、言った。
    「私も詳しくは知りません、ですが__銃弾も刃も意味を成さない、化け物ですよ。……分が悪かったから、逃げただけです」

  • 140二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 21:52:54

    セドとシーシアがグエルに懐いてるのかわいいなあ(なお本編)

  • 141二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:01:23

     翌朝。

     キャリバーン本部に出社したグエルは、ミオリネとセセリア、それからシスターらしき長いドレスを身に纏った女性が三人で話しているのをみつけた。

     確か、名前は、エリクト・サマヤだ。隊員や収監者などのメンタルケアのために度々訪れるシスターで、確かシャディクとも仲が良かった気がする。いつもの四人組が揃うと、ミオリネは「あ」と小さく言った。

    「おはよ。今日は調べものをする時間にして、何かあればロウジも付き合ってくれるだろうから」

    「……エリクトは、何故?」

    「昨日逮捕されたヤツらが、神に許しを~なんていうから、わざわざ来てもらったの」

    「まあまあ、そんなこと言わないで。誰にでも救いを求める権利はある。君にも、僕にも、彼等にもね」

    「私は嫌いですけどねェ。都合の悪い時だけ神に祈る犯罪者なんて」

     ミオリネとセセリアは呆れたような顔をするが、エリクトだけは穏やかな微笑みを湛えていた。グエルが「ふうん」と小さく言えば、そろそろ業務開始の時間だと、時計が示していた。


    ミオリネ「探索できるのは『朝』『昼』『夜』よ。探索可能場所は【1:ジム】【2:ロッカー】【3:オフィス】【4:書物庫】【5:パソコンルーム】【6:キッチン】【7:カフェテリア】。NPCはそれぞれこのうちのどこかにいる。カフェテリアは逆に、他のPCやNPCを指定して呼び出して話すことができるわ」

    シャディク「どこに誰がいるかは……ま、お楽しみ、ってことで。ちなみに、『書物庫』に関しては、クリアランスレベルの関係で「グエル」と「グエル以外」で得られる情報がかわるから気を付けてね」

    グエル「え?待ってくれ」

    スレッタ「……なるほど?」

    エラン「なるほどなるほど」

    ラウダ「ふ~ん……」

    グエル「待て!!!!」

    グエル:dice1d7=3 (3) に向かう

    スレッタ:dice1d2=1 (1) (1:dice1d7=1 (1) に向かう 2:グエルを連れて書物庫に向かう)

    エラン:dice1d7=3 (3) に向かう

    ラウダ:dice1d2=2 (2) (1:dice1d7=3 (3) に向かう 2:グエルを連れて書物庫に向かう)

    ※スレッタとラウダが両方グエルを指定している場合、dice1d2=2 (2) (1:スレッタ 2:ラウダ)が優先されます

  • 142二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:19:47

    弟強し

  • 143二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 22:56:09

     ジムでは、多くの隊員が身体を動かしていた。

     ランニングマシン、ベンチプレス、バタフライマシン__様々な器具が揃っている。なにせここはキャリバーン本部だ、身体が資本であるスレッタたちにとって、鍛えることはそのまま「生きる事」に繋がるのだ。

     スレッタはふと、ベンチの方に目を向ける。

     チュチュが無表情で、ベンチに座り込んでいた。片手にテーピングをぐるぐると巻きながら、ぼーっとしている。スレッタはぱちりと瞬きをして、そちらに近づいた。

    「どうしたんです?」

    「あ、スレッタ……おつかれ」

    「チュチュ先輩、なんか元気ない、です……」

    「……疲れてるのかもな。昨日のアレで」

     チュチュは困ったように笑った。スレッタは「そう、ですね……」と小さく呟いて、隣に座った。

    dice1d2=2 (2)

    1:スレッタ「き、きんとれ、します!」スレッタ聞き耳:dice1d100=75 (75) (70)

    2:スレッタ「チュチュ先輩とお話しします」スレッタ心理学:dice1d100=13 (13) (70)


    「ろーぅじ。いよっ」

    「エランさん」

     オフィスに行けば、ロウジが何かを調べているのが見えた。おそらくミオリネに頼まれたことをしているのだろう。そうはいっても、エランは微笑んで、そちらに近づき、背後から抱きこむ。

    「ロウジ、何してるの」

    「エランさん、離れてください。暑苦しいです」

    「へえ、あのマフィアについてか。大変だね」

    「……別にこれくらい」

     ロウジはそっけなく言う。エランはにこりと笑って、「まあまあ」と宥めるように言った。

    dice2d6=6 2 (8)

    1:エラン「ミオリネのデスクを調べるよ」エラン目星:dice1d100=50 (50) (70)

    2:エラン「セセリアのデスクを調べるよ」エラン目星:dice1d100=78 (78) (70)

    3:エラン「フェルシーのデスクを調べるよ」エラン目星:dice1d100=38 (38) (70)

    4:エラン「ペトラのデスクを調べるよ」エラン目星:dice1d100=53 (53) (70)

    5:エラン「チュチュのデスクを調べるよ」エラン目星:dice1d100=41 (41) (70)

    6:エラン「ロウジに色々聞いてみようかなあ」エラン目星:dice1d100=30 (30) (70)

  • 144二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:05:33

    唯一失敗している択を的確に拾うエラン、やはり寵愛枠では?

  • 145二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:15:28

    スレッタ「パーフェクトコミュニケーションすれったちゃんです。通してください」

    ミオリネ「つよい ……ほんとはこの後精神分析もふらせる予定だったけど、省略しちゃうか」


     スレッタはさりげなく、その様子を伺う。

     顔色がよくない。疲れているのは本当だろうが、それ以上に目がすわっていて、どこか一点を見つめている。スレッタはチュチュの頭をぽんぽんと撫でると、微笑んだ。

    「大丈夫ですよ。私はあなたの味方です」

    「……あー」

     チュチュは困ったように笑った。それから静かに、話し始める。

    「最近、眠れないんだ。睡眠導入剤も使ってるんだけど」

    「大丈夫なんですか?」

    「リリッケは、あーしの親友だった。……もし、あいつらに捕まっていたらって、助けなきゃって」

    「ともだちは心配、ですよね。わかります」

    「スレッタ。……リリッケは、無事だよな?」

     チュチュが不安そうな顔でスレッタを見つめる。

     スレッタはニコリと笑って、チュチュの背を叩いた。

    「『大丈夫』にしてあげるのが、私たちキャリバーンの仕事ですよ!」

    【スレッタ 朝 終了】

    dice1d2=1 (1)

    1:スレッタ「dice1d6=2 (2) に向かいます!」

    2:スレッタ「グエルさん連れて書物庫に行きます」


     書物庫にはこれまでの事件ファイルがまとめられている。棚にはずらりと並べられているが、柵によって区画がわけられていた。近くにはカードリーダーを差す場所があり、クリアランスを示すカードを読み込ませないとはいることはできない。スレッタ、エラン、ラウダのクリアランスは1で、グエルだけが2だ。

    「調べたいことって、なんだ?」

     半ば無理矢理引きずられてきたグエルは、首をかしげて聞いた。

    「……確かめなければいけないんだ」

    グエル目星:dice1d100=4 (4) (70) dice1d8=8 (8)

    ラウダ図書館:dice1d100=3 (3) (70) ????とdice1d8=6 (6)

    (グエルはラウダが何を確認しているか把握できるか目星dice1d100=53 (53) (70))

    調べられること

    1:アース・ギャング 2:フォルドの夜明け 3:神話生物ー無形の落とし子 4:ケレス家爆破事故(ここまでクリアランスレベル1。これ以上はレベル2) 5:主要NPCdice1d6=2 (2) 6:キャリバーン本部銃撃事件 7:アスティカシア自爆テロ事件 8:クエタ一家連続惨殺事件

  • 146二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:17:14

    二人でクリティカル 無敵か?

  • 147二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:21:19

    本編の展開を受けて女神様が大盤振る舞いをしていらっしゃる
    まあ鬼が出るか蛇が出るかなんですがね

  • 148二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:23:17

    これは仲直りした二人への女神の御褒美だな

  • 149二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:34:50

    グエル「ファンブルなんて もう 出すな。」

    ラウダ「ラウダ・ニール改めラウダ・ジェタークです。通してください」

    シャディク「?????????????」

    グエル「これはさいきょうのきょうだい」

    ラウダ「似たものジェターク」

    シャディク「……わかったよ。それじゃあ……」


    「お。懐かしい」

     グエルはふと、『キャリバーン本部銃撃事件』の記事を手に取った。……スレッタの初陣になった、六年前だったか。本部に爆弾を持った男が侵入して、たまたまその場にいたエルノラ・サマヤを人質にとり、立てこもる事件が発生したのだ。当時射撃のスコアが抜きんでていたスレッタを緊急召集し、犯人を射殺するように指示。射殺を拒んだミオリネによりニ時間の説得が行われたが、犯人は投降を固く拒否した。スレッタはその後、セセリアの指示の元犯人を撃つ。エルノラは事件後病院に運ばれたが死亡が確認された。死因は頭部外傷により損傷死。担当した医師によると、発砲した際にたまたま犯人が付けていたアクセサリーが壊れ、エルノラの後頭部に着弾したとのことだ。

    「この頃からスレッタは強かったんだよな。引き金をひくのに、躊躇いを持たなくていいのは、才能だ。だからスレッタは__ラウダ?」

     グエルはふと、ラウダの方に視線を向ける。ラウダは、

     __絶句、していた。


    『クエタ一家連続惨殺事件』

    ××××年××月××日、当時のドミニコスエースであったヴィム・ジェタークが本事件の犯人としてマーキュリー夫妻を逮捕。彼らの子供であったスレッタ・マーキュリーは、一時保護観察処分に置かれた後、親族が引き取った。「一家惨殺」と名のつく通り、基本的に家族全員が殺された。例外的に、二番目に起きた事件では、二家族が同時に殺された。また、最初に起きた事件と二番目に起きた事件では、それぞれひとりずつ生存者がいる。生存者の名は、それぞれ__

    ペトラ・イッタと、ラウダ・ニール、という。


    「……スレッタ・マーキュリー……」

     ラウダが。

     低い声で、呟いた。

    【グエル ラウダ 朝 終了】

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「……まだ調べものするぞ!!」

    2:ラウダ「カフェテリアで『お話』しようかな。そうだね……dice1d3=2 (2) (1:スレッタ 2:ペトラ 3:兄さん)と」

    3:グエル「dice1d7=7 (7) 行くかあ」ラウダ「……そうだねえ兄さん……」

  • 150二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:45:29

    『お話』って何だったんだろうな… 怖い…
    ふと気になったけど『きもちいいくすり』の効果時間はどのくらいなんだろう?

  • 151二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:49:48

    カフェテリアにて:dice1d3=1 (1) (1:二人で話す 2:ペトラを呼ぶ 3:スレッタを呼ぶ)


    「何か怪しいところはないの?なんでもいいから」

    「……そうですね、何か気になることと言えば__」

     ロウジはくるり、とパソコンの画面をエランに見せる。そこには、フォルドの夜明けについて調べたらしいことがきれいにまとめられていた。

    「『フォルドの夜明け』。三十年以上間からアド・ステラ頭部を管理してきたマフィア集団。売春や人身売買に手を出していている。ただし逮捕しても多額の保釈金を支払ってすぐに解放されることも多く、要注意団体の一つとして数えられている__にしては、おかしいんです」

    「何が?」

    「資金の出どころがわからないんですよ。だからこちらとしても、下手に検挙できない。マネー・ローンダリングでもしているんでしょうかね」

    「……ふうん……じゃ、どこで資金洗浄しているかをつかめれば、そっちからアプローチすることで、フォルドにつながるかもしれない、ってことかな?」

    「はい。……こちらでも、やってみます。できるかはわからないけど」

    「ありがと!がんばってね」

     エランはロウジの頭をがしがしと撫でた。それからふと、セセリアのデスクに視線を向ける。

     なんだか、思った以上にきれいに整頓されているな、と思った。

    【エラン 朝 終了】

    昼に行く場所:dice1d7=1 (1)


    「……ふうん、ここが」

     一方その頃。

     キャリバーン本部のビル、その外にて。片手にたくさんのパイが入ったバスケットを携え、見るからに儚げで病弱そうではあるが、その表情だけは異様に勝気で、かつ非常に偉そうな、しかしどこか、絶妙にへちょい__

    「俺の可愛い弟が世話になってる職場、ってとこか」

     エランそっくりの美青年が、立っていた。

  • 152二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:49:58

    ラウダの目的、ペトラと協力して自分たちの家族を殺した犯人の子供を探し出してなにかすることだったりする???
    ラウダだけシナリオRTAしてませんか?????(1番古株で色々知ってそうなグエルが薬でアッパラパーのうちに情報収集→書庫でクリティカル)

  • 153二次元好きの匿名さん23/06/25(日) 23:52:52

    ラウダなんか異常な速度でかっとんでくじゃん……怖……

  • 154二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 06:59:14

    「まあ、なんだ、飯おごってやるから、元気出__」

    「お前がグエル・ジェタークとラウダ・ニール?」

     と。

     突然話しかけられて、グエルは面食らう。視線の先にはこう、エランをもう少しへちょくした感じの男がたっていた。

     グエルが唖然としてる間に、彼は人好きのする笑みを浮かべ、こちらに近づいてくる。

    「はじめまして。エランの兄で、オリジナルという。世話になっている、話は聞いているよ。エランはどうだ?アイツ、いいやつだから心配はしていないが、無茶はしていないか?」

     オリジナルは早口に言いながら、二人の手に紙に包まれたパイを渡す。ラウダが「エランはすごい」と無感動に呟けば、オリジナルは「そうだろうそうだろう!!」と嬉しそうに頷いた。

    「……エラン、昨日は俺を助けてくれた。優しくて、強くて、最高にかっこいいよ」

    「なら、よかった。エランのこと、応援しているから」

     オリジナルの顔に、ふにゃりとした笑みが浮かぶ。それからはっとしたような顔をして、「じゃあ俺は他の人のところにも行くからまた!!」と言って手を振って去っていってしまった。グエルとラウダは、顔を見合せて唖然とする。

    「な、なんだったんだ……?」

    「さあ……」

    (ラウダの様子がおかしいことについて聞き出せるか)グエル信用:dice1d100=20 (20) (70)


    「あ。フェルシーさんもパイもらったんですね」

    「うん!これおいしい」

     スレッタがパイを食べながらロッカールームに入ると、そこにはスレッタと同じ__つまりオリジナルにもらったのであろうパイをもぐもぐと食べるフェルシーがいた。

     フェルシーはにぱっと笑って、また手元に視線を下ろす。どうやら本を読んでいたようだ。スレッタは「何を読んでいるんです?」と不思議そうな顔で近づいてみる。フェルシーは文字に目を滑らせるまま、小さく呟いた。

    「聖書だよ」

    dice2d4=1 1 (2)

    1:スレッタ「フェルシーさんのよんでいる本を見ます」

    2:スレッタ「ロッカーで気になるところはありますか?」スレッタ心理学:dice1d100=41 (41) (70)

    3:スレッタ「フェルシーさんに話しかけてみます」スレッタ心理学:dice1d100=37 (37) (70)

    4:スレッタ「フェルシーさんに、昨日のペトラさんのあれを知っているか聞いてみます」スレッタ心理学:dice1d100=64 (64) (70)

  • 155二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:19:38

    「聖書?」

     スレッタはフェルシーの隣に座って、頁を覗き込む。よく見ると彼女は、炎の装飾が施されたロザリオを握っていた。「エリクトにもらったの。いいでしょ?」と笑いながら。頁には、こんな内容が記してある。

    『詩篇』

    神よ、私を憐れんでください あなたの慈しみによって

    深い憐れみによって 私の背きの罪をぬぐってください。

    咎をことごとく洗い去り 私を罪から清めてください。

    あなたに背いたことを私は知っています。

    私の罪は常に目の前に置かれています。

    あなたに、あなたのみに私は罪を犯し

    御目に悪事と見られることをしました。

    あなたの言われることは正しく

    あなたの裁きに誤りはありません。

    「……たまに、思うんだあ」

     フェルシーは本を閉じ、スレッタに寄りかかる。華奢な肩が、かすかに震えている。くちびるだけは笑みを作っているけれど、ぎゅっとロザリオを握りしめて、俯いて。

    「私たちは任務で人を殺す。救える命と救えない命の選別をする。それって、正しいことなのかなって、不安になる。でも……エリィは……神様は、私は……」

    「フェルシーさん」

     スレッタはゆっくりと、フェルシーの手に自身の手を重ねた。おそらくこの中で、誰よりも引き金を引き、誰よりも血で汚した指先を重ねた。フェルシーは、拒まなかった。

    「あなたは救える命を救った。救えなかった命の何倍も。それで、いいじゃないですか」

     スレッタがそういえば、フェルシーはゆっくりと顔を上げる。

     その金色の瞳には、微かに涙が浮いていた。「ありがとう」と言う声は、震えていた。それから、ごしごしと腕で目の周りを拭い、立ち上がる。

    「スレッタ。私の遺書、この聖書に挟んでおくから、もし万が一があったら見つけてね」

    「へっ!?」

    「ついでにラウダ先輩とミオリネ呼んできて。暇そうならグエル先輩も!昨日のアレ__グエル先輩たちが見つけてきたっていうドラッグのことについて、話し合いたいことがあるんだ」

    「っわ、わかり、ましたぁ!?」

    【スレッタ 昼 終了】

    1:スレッタ「おふたりのところに向かいます!」

    2:スレッタ「グエルさんを連れて書物庫に向かいます」

    3:スレッタ「dice1d6=2 (2) に向かいます」

  • 156二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:24:36

    なるほど、わざマシンになりやすい分情報が回って来るポジションなのかグエル

  • 157二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:39:04

    なんかみんなドミニコスとかキャリバーンに入る以前に何かあって、今その真相とかなんやらを調べてるって感じな気がするんだけど、グエルだけはドミニコスとかキャリバーンの中でやりたいこととか個人エピソードが完結してるせいで、1番情報量が多いのに「まだ何も知らないグエル・ジェターク」みたいになってる予感がする(みんな非日常なのに1人だけ日常の延長気分)

  • 158二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:42:15

    スレッタ行動ダイスミス:dice1d3=3 (3)


    「ラウダ。話してほしい」

    「何を」

    「お前がそんな顔をする訳を」

     お弁当を開きながらそう言えば、ラウダは目を見開いた。それから俯き、拳を握りこんで、ぎりぎりと歯を食いしばる。眉間に深い皺が寄る。声が、低い。

    「誓ったんだ」

     ラウダは、ぽつぽつと話し始めた。二十年前のあの日、ラウダは初めて家にやってくるという母親の友達とその子供のために、おつかいにいっていた。家に帰るころには夜になっていた。そうして扉を開けると、そこには__

     ……ラウダの母だったもの、父だったもの。その友達であったであろうもの、そして、おそらく今からはじめましてをして、おともだちになるはずだった、ラウダと同い年くらいの、子。

     今でも夢に見る。名前も知らないその子は、ラウダに「たすけて」と手を伸ばした。ラウダがその子に手を伸ばすより前に、サイレンの音がして、この地獄をつくった、ラウダの家族を蹂躙したあの影は、逃げた。ラウダに残されたのは、惨殺された両親らしきものと、もしかしたら友達になるかもしれなかった子供を、助けることができなかった、という事実だけだった。

    「……誓ったって」

    「ペトラと。毎週のミサで情報を共有する。作戦を考える。探し出す。あの陰の正体を、あの日の悪夢の理由を、見つけ出す」

    「何のために」

     ラウダの表情が揺れる。淡い金のひとみに乗る色は、あまりに混乱していた。困惑に、焦燥に、絶望に、あるいは、そう__

    「決まっているじゃないか、復讐だよ」

     憎悪に、ないまぜにされて。


    グエル「うわあ、うわあ、うわあ……」

    ラウダ「ほんとならもうちょっと目隠しボクシングする予定だったとは思うんだけどね。まあ僕が凄かったので……」

    グエル「これもしかして俺が全力でラウダの脳を焼いて光墜ちさせなきゃ詰みなパターンか?」

    ミオリネ「がんばって~」

    ラウダ「兄さんならいけるよ。大丈夫」

    グエル「あああああああ何故こうなった!?!?」

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「復讐はよくないと諭すぞ」グエル説得ハード:dice1d100=67 (67) (35)

    2:グエル「えっとその、口説く!」グエル色ボケ対抗:dice1d100=18 (18) ラウダ色ボケ対抗:dice1d100=32 (32)

    3:グエル「だ、抱きしめて頭を撫でる!!」????:dice1d100=88 (88) (??)

  • 159二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:46:04

    一番出目悪いやつ出ちゃった……ジェターク兄弟は必ずどっちかが暴走するっていう決まりでもあるの?

  • 160二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:54:39

    色ボケなら勝ってたのに!

  • 161二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:55:59

    ミオリネ「うわ」

    ラウダ「よくわからないけどこの出目って失敗だよね?」

    グエル「あっああああああ!?ああああああああああああ!!!!」

    ミオリネ「……通常のロールだから、プッシュは許す。というかしなさい、実は裏で+15も補正あげてるんだから当ててよ?失敗しても以降閑話以外じゃ気づけなくするだけにするから」

    ラウダ「なんの話?ねえ何になの??」

    グエル「てかこれどっちにかかってるロールなんだ!?俺か!?俺の責任なのか!?!?」

    ミオリネ「そうね、せっかく振り直すなら二人分振りましょうか。ただし……は……だからプッシュする必要はないし、失敗したらそのままって感じかしらね。まあグエルはせいぜい頑張って弟の暴走を止めなさい」

    ラウダ「責任重大だね、がんばれ兄さん」

    グエル「おま俺がからぶったら闇堕ちまっしぐらなんだから覚えておけよおおおお!?!?」

    ミオリネ「私も昨日の放送で少しヤキが回ったのかもしれない、わね__」

    ラウダ「かっこつけてるとこわるいけど兄さんが本当に本当に本当に情けない顔してるからなんとかしてあげて」

    グエル「うがああああああなんとかなれえええええええ!!!!!」

    グエル????:dice1d100=8 (8) (??+15)

    ラウダ????:dice1d100=69 (69) (??+15)

  • 162二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 07:57:15

    なんとかなった!

  • 163二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 08:02:59

    これはさす兄

  • 164二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 08:24:44

    ミオリネ「???????????」

    グエル「最強の兄です。通してください」

    ラウダ「さす兄 ジェタークの血」

    ミオリネ「じゃあもう答えまで出すわよ!ああもう予定が台無し……!」

    グエル「予定?」

    ラウダ「台無し?」


    「あの女を、僕たちと同じ目に合わせるんだ。目の前で家族を殺される絶望を、絶対__」

     グエルはテーブルに身を乗り出すと、ラウダの頭をかき抱き、撫でた。ラウダのくちびるが止まる。「兄さん?」グエルはゆっくりと、落ち着かせるように、続ける。

    「そんな悲しそうな顔、するな」

    「兄さん」

    「スレッタは彼女の両親じゃないし、お前の仲間でいいんだ。ラウダはひとりじゃない。俺だって、お前の味方だよ。辛い時は話を聞くし、怖い時は慰めてやる」

     ラウダの肩の震えが、止まる。

     本当はきっと迷っていたのだ。なやんで、いたのだ。スレッタとラウダは仲が良かったし、自分たちは共にいくつもの危機を乗り越えてきた仲間だから。だから復讐だなんていいながら、声は歪み、瞳は揺れ、肩は酷く震えていたのだ。ラウダは力を抜いて、背もたれにもたれかかる。と、同時に、グエルも引っ張られて、「どわっ」と情けない悲鳴と共に、テーブルに倒れ込んだ。ラウダはふにゃりと笑って、グエルを見た。

    「許そうと思って、許せるものじゃない」

    「そうか」

    「でも、救われた。ありがとう。なんだかあの人のそっくりだ」

    「……あの人?」

    「ああ。十三年前に教会孤児院で初めて会って、それからは一度も会ってないんだけど、なんだかんだずっと白い花の咲く木を目印に文通してる、はつこ__」

    「え?」

    「……うん?」

     二人が目を見合わせる。

     十三年前。教会孤児院。白い花の咲く木。文通。

     ラウダが懐から手紙を取り出す。すごく見覚えのある手紙を取り出す。グエルも懐から手紙を取り出す。ラウダにとってはとても見覚えのある便箋を取り出す。その中身が、お互い、『自分の書いたもの』であると気づいた瞬間__

    「「えええええええええっ!?!?」」

    「うるっせーーーーー!!!!!」

     周囲で昼食をとっていた隊員から罵声が飛んでくるほどの叫び声を上げた。

    【グエル ラウダ 昼 終了】

    dice1d2=1 (1)

    1:グエル「もう少し話すかあ」 2:ラウダ「……dice1d6=4 (4) に行くよ」

  • 165二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 08:46:39

    (本編で)学籍番号13番のラウダと13年間文通してた……ってコト!?

  • 166二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 08:55:55

    矢印向いてないとは何だったのか

  • 167二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 09:30:17

    「なんで来たのさ、馬鹿にーさま」

    「お前が心配だったんだよ。ほらこれ、チョコレートのパイだぞ、たんと食え」

    「……」

     エランは素直にそれを受け取って、もぐもぐと食べる。パイが好きなのは本当なので。

     ジムのベンチに腰掛け、エランは足を組みなおす。彼はその隣に座って、穏やかな笑みを浮かべていた。コレはオリジナル、エランの兄で、つまるところペイル・テクノロジーの跡取り息子である。とはいってもやや病弱で引きこもり気質のきらいがあり、普段は家から出ないのだが、それが一体、なぜこんなところに。

     そんな疑問に答えるように、オリジナルはもうひとつ、パイを差し出した。

    「せっかくだから挨拶をしようと思って。心配だったんだ。無茶していないか、無理していないか、お前のこと」

    「てか兄様こそ、身体は大丈夫なの?」

    「ああ!今日は身体が軽いんだ、今すぐに飛んでいけそうなほど」

    「僕はあいつとは違うよ」

     エランが呟けば、オリジナルは一瞬、口をとめた。

     それからふと、どこか遠いところを見やる。わかってる、と呟いたのは、誰に向けてだったか。そのまま彼は、エランの方を見ずに、続けた。

    「死ぬな。お前に死なれたら、俺はどうすればいい?」

    「……」

    「今日は突然来てすまなかった。また来るよ」

     オリジナルが立ち上がる。去って、行こうとする。その後ろ姿がやけに寂しく見えて、エランはパイの菓子くずを払い落としながら、きゅっと、眉間に皺を寄せた。

     ……オリジナルのことが大切なのも、多分本当なので。


    シャディク「さて。ここでお前は、オリジナルを引き止めてもいいし、引き止めなくてもいい。どうする?」

    エラン「これアイツの死亡フラグに関わったりするやつ?」

    シャディク「さて、どうだろうね」

    エラン「こわいよ~~~~~~~~」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「……オリジナルを引き止める」

    2:エラン「チュチュに話しかけようかな」エラン心理学:dice1d100=93 (93) (70)

    3:エラン「周りの隊員の様子を見る」エラン目星:dice1d100=46 (46) (70)

  • 168二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 09:39:07

    >>156

    わざマシンになりやすいどころか

    たまたまダイスの結果で1人行動になって信用でファンブルして逃走判定にも失敗して1/3で拉致られて色々あって1/3で薬盛られて更に1/3で引き当てたんだぞ

    こわいね

  • 169二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 10:43:08

    あらゆる予定をぶっ壊して突き進む兄弟で笑ったけどこの二人だけなんか別シナリオやってない?ってぐらい進行度が違ってきちゃった

  • 170二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 10:51:00

    5年間ずっとすれ違い通信しとったんか
    ラウダ周りの情報開示だけ爆速で進んでいく…

  • 171二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:25:09

    グエルモテモテだな!!(本人は故人に淡い慕情を持っているが)

  • 172二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:32:22

    親を殺された者同士で文通してたのすごいことになってるな……

  • 173二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:36:20

    エラン「うっ ぐ ううう……」

    シャディク「あは。どうする?プッシュする?」

    エラン「や……やめておく。ここで失敗してチュチュの信頼を喪ったら目も当てられない」

    シャディク「わかった。それじゃ、次はどうする?」

    エラン「……うーん、それじゃあ……」

    【エラン 昼 終了】

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「dice1d7=5 (5) に向かうよ」

    2:エラン「オリジナルのにーさまを追いかけてみようかな」


     気まずい。

     非常に気まずい。

     グエルはだいぶ冷め切ってしまった弁当を黙々と口に運びながら、視線だけでラウダを確認した。だめだ「ふくしゅ……ふく……えにいさ……ふくしゅ……?」と壊れたように繰り返している。まずいバグった。完全にバグってる。とにかく何か声をかけないと。グエルは必死に頭を巡らせ、なんとか声を紡ぐ。

    「あのさ」

    「な、なに?」

    「父さんが死んだ時、シャディクが__その、親友が、死んだ時。お前が慰めてくれたあの文章に救われた。ありがとう」

    「……そっか」

     ラウダは机に突っ伏して、「どうしよう……」と呟いた。


    ミオリネ「さて。ラウダは優先度チェックで『復讐』を優先させているから、このままでは墜ちろ水星女ァするわよ」

    グエル「もしかしてコレ俺がストッパーにならなきゃいけないやつか?そのための文通だったのか??」

    ラウダ「がんばって~」

    ミオリネ「……てか何よこの感じ。なんでラウダだけcase3くらいに想定していた状況にいるのよ。おかしいでしょ何かが、絶対!」

    グエル「しらん 怖……」

    ラウダ「僕のダイス運がすごかった、ってことだね!えへん」

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「説得だ!説得……話し合いをしよう!」グエル説得:dice1d100=98 (98) (70)

    2:ラウダ「逆に僕が復讐を諦めることってできないの?こう……うまいこと 冷静に 理性的に」ラウダPOW判定:dice1d100=94 (94) (55)

    3:グエル「うあああああなんとかしてこう、ラウダの脳を焼くぞ!墜ちろォラウダ!!」ラウダ「シンプルに気合だ」グエル色ボケ対抗:dice1d100=90 (90) ラウダ色ボケ対抗:dice1d100=16 (16) 

  • 174二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:42:04

    グエル全部90以上じゃねーか!

  • 175二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:52:54

    ここで揺り戻しを掛けて調子乗んなよ?させる女神様

  • 176二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:54:53

    全部失敗1つはファンブル
    ひどい

  • 177二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 11:54:56

    まあまだファンブルじゃないし、十分チャンスはある……はず

  • 178二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 12:51:07

    いやぁ元祖寵愛枠であることをこれでもかとばかりに見せつけてきますね

  • 179二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 13:28:57

    これはひどい

  • 180二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 17:29:23

    グエル「????????????????????」

    ミオリネ「イクストリームじゃないの」

    ラウダ「気にしないで兄さん。僕が強いだけだから」


    「まあ、なんだ。故人への思いから復讐に囚われても、何も進展しない。それにしてもまさかあの手紙の相手が__」

    「兄さんは」

     ふと、ラウダが顔を上げる。

     黄金色の瞳は、ぱっちりと開けられている。ただその表面には、憤怒とも恐怖とも狂気とも取れない、稲妻めいた、獣のような獰猛な光が、ぎらりと灯っていた。くちびるを噛む忌々し気な表情は、しかし、グエルに向けられたものではない。グエルに対しては、敵意は感じられない。

     では、誰に向けられたものか。

     ……考え付かぬほど、馬鹿ではない。

    「今度の日曜日、あの木の下で待ってるから、一緒にご飯でも食べに行こう。紅茶のおいしい店を知っている」

    「待てラウダ」

    「ああ、そうだ。ずっと言いたかったことがあるんだ」

     ラウダが立ちあがり、踵を返す。返したところで、振り返る。それから先程グエルがそうしたように、ぎゅっとグエルを抱きしめて、頭を撫でた。目を、細める。くちびるに、いっそ嘲るようにすら見える微笑みが、乗る。あなたは手紙で、何でも打ち明けてくれたね。父親の仇討ちのため学校をやめたことも、未だに亡くなった親友を愛していることも。それを見る度、無性に虚しく、悲しくなったんだ。あなたの言葉を借りるなら、

    「故人に囚われても何も進展しないよ」


    スレッタ「何か こう……すごく寒気がします?」

    シャディク「たはは。気のせいじゃないかな」

    スレッタ「遠い目です……えっと、オフィスの探索、します!NPCのデスクが並んでいるんですね?」

    シャディク「うん。調べられるのは二か所。誰のデスクを調べる?」

    スレッタ「え、えと……dice2d6=3 4 (7) (1:ミオリネ 2:セセリア 3:フェルシー 4:ペトラ 5:チュチュ 6:ロウジ)さんのところに行きます!」

    シャディク「わかった。じゃあ……目星の代用で、アイデアハードかな。ただしペトラのデスクだけはアイデアレギュラーで判定していいよ。それじゃ判定どうぞ」

    スレッタアイデアハード:dice2d100=3 56 (59) (40)

  • 181二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 17:50:30

    あれ、13年前ってなるとグエル14歳、ラウダ20歳で対面してることになる……
    ラウダ6歳下の子どもに初恋奪われたの???君にとってどれだけ魔性の男なのお兄さん(年下)(明らかに子ども)は

  • 182二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 18:13:20

    スレッタ「も う 逃 げ る こ と は し な い」

    シャディク「つよい」

    スレッタ「えへ えへへ……」

    シャディク「これ情報量はアレでも出目の強さだけで勝っちゃうかもなあ」

    スレッタ「……?何の話です?」


     スレッタは何とはなしに、フェルシーとペトラのデスクを見た。前者に関しては、いかにもフェルシーらしい、ファンシーな小物がいくつも置かれたデスクである。閉じられたままのノートパソコンには、カラフルなお花のステッカーや、ディランザ的なシールが何枚も張られている。アクセサリスタンドにはロザリオがかかっていて、信心深さを伺えた。しかし何より、気になるのは__

    「……このマグカップ、ふたつあわせるとひとつのハートになるもの、です?」

     飲みかけのその中には、精神を落ち着ける類のハーブティーが淹れられていた。ぱちぱちと目を瞬かせてみる。案外誰か、好きなひと! とか、いるのだろうか。今度聞いてみよう。

     次いで、今度は。ペトラのデスクに、目を向ける。

     どのデスクよりも、ものが少ない。カレンダーと事件用であろうファイル、きっちりと種類ごとにまとめられた資料を除けば、私物になりそうなものは本が数冊くらいだ。タイトルは、

    〈オペラ座の怪人〉〈オリエント急行の殺人〉〈ハムレット〉〈星の魔女SEED 第二巻〉〈夜明の追想曲/休符あるいは終止符を〉

     __星の魔女SEEDの第二巻が父を殺された男が仇に対する復讐を誓うことであることまで鑑みると、ものの見事に復讐をテーマとして扱う小説ばかりだ。あまりこういったものを読むイメージがなかったので、スレッタは少し、不思議に思う。もしかしたら読書関連でお話ができるかも、なんて思いながら、スレッタが顔を上げた__

     瞬間。

    「スレッタ」

    「……チュチュ先輩?」

    「話したい__話さなきゃいけない、ことがあるんだ。今日の夜、少し付き合ってくれねーか」

     酷く、ばつの悪そうな顔をした彼女と、目が合った。

    ????:dice1d100=48 (48) (??)

  • 183二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 18:52:33

    >>181

    ラウダ「し、仕方ないじゃないか、年齢設定が!……うう、一応、僕にとっての兄さんは『その人物は、あなたの不安や罪悪感、恐怖を聞いて、受け止め、慰めて、許してくれた』ということらしいよ」


    「兄様!!」

    「……エラン」

     エランは息を切らせて、なんとかオリジナルにおいついた。何故かは、わからない。ただ、どういうわけか、今ここで走って彼に追いつかないと、二度と会えなくなってしまうような、そんな予感がしたのだ。

     オリジナルは困ったように微笑んで、「大丈夫か?」とエランの頭を撫でる。エランはしばらく考えた後、ぎゅっとオリジナルのスーツの裾を握って、まくし立てるように言った。

    「さ、最近。学校の近くでフシンシャが出てるらしいから、気を付けて」

    「なんだそれ。俺は不審者に浚われるような年に見えるか?」

    「で、でも、心配……だから。オリジナルは……」

    「大丈夫だ。俺は死なない」

     オリジナルの笑顔はやさしい。ただ、エランが震えていることに、気づいたのだろう。エランの手を握り、優しく語り掛けてくれる。

    「今日は久々に一緒に飯を食おうか。お前の好きなものをなんでも作ってやる」

    「……ほんと?じゃあ、僕、ハンバーグがいい……」

    「そうだな。あまり料理は得意じゃないが、頑張るよ」

    「いっしょ、だよね。……オリジナルは、いなくならないし、死なないよね?」

     エランが震える声で尋ねる。

     まだ引きずっているのか、とオリジナルは口にしなかった。幼いころ唐突に奪われた初恋は折り合いがつけられなくてしかるべきものだし、突然に与えられたトラウマはそう簡単にはなくならない。「死なねえよ」と言えば、エランはぎゅっとオリジナルの手を握った。それからふと、思い立ったように言った。

    「最近ね、好きな人いるの」

    「マジか。職場恋愛ってヤツ?」

    「昔はキャリバーンでは禁止だったらしいけど。……これも、あれを忘れたいがための、現実逃避なのかな」

    「……違ェよ、きっとな」

     オリジナルの横顔が、月の光に照らされて、柔らかく輝いた。


    「グエル先輩、ラウダ先輩!」

     ふと、フェルシーがカフェテリアで睨みあう二人に声をかけてくる。

    「た、大変っす~!!」

  • 184二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 20:13:18

    それを14歳の子どもが……やりそうで困るな(本編を見ながら)

  • 185二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 21:59:47

     研究室に向かえば、フェルシーはさっさと白衣を着て、簡単にコーヒーを淹れて二人に押し付けた。彼女はこう、非常に不安そうな顔をして、二人を順に見やる。

    「……あの、口で説明するより見てもらった方が早いと思うんですけど。これ、見てくれますか」

     フェルシーは顕微鏡の方へと二人を誘導する。プレパラートの上には白い粉がのせられて、時たま、不思議と赤色に発光していた。どうやら例のドラッグのようだ。

    「これ、鑑識の人達とも話したんだけど、さっぱり成分がわからないらしいんです。わかりやすく言うなら、『この世に存在しない成分で構成されている』ってことらしくって……」

    「なんだそれ、そんなことってあり得るのか?」

    「あり得ないッスよ!それで、気になって、試しに、顕微鏡で成分を調べてみたんです。そしたら、これ__」

     グエルは誘導されるまま、覗き込む。そこに、あったのは__

     黒く。黒く、くろく、クロク。そのくせ、ぼやける。ぼやける、時たま、悍ましく身震いするように動く。黒を色の三原色に分解して、あちこちに乱反射させたかのような、虹を冒涜的に混ぜこぜにしたようにも、見える。本能的な恐怖を感じて、グエルは飛びのいた。ラウダも次いで覗き込み、顔をしかめる。フェルシーは冷や汗をかきながら、「こんな成分見たことないはずなんですけど、すっごい嫌な予感がして……」と続けた。

    「……僕も見たことない。何、これ」

    「あいつら、この薬を使って何しようとしてたんです?少なくとも絶対、『ただの新ドラッグ』ってわけじゃないですもんね……?」

    「わからない。ミオリネは何と言っていた?」

    「さあ……ただ、『次に出撃するときは、必ず火か酸を扱える武器を持っていくこと』と言っていました」

     それしか効かないからって、いったい、何の化け物だというんです。言って、フェルシーはぞっと小さな体を震わせた。

    グエルSANc:dice1d100=23 (23) (70)1/dice1d3=1 (1)

    ラウダSANc:dice1d100=13 (13) (54)1/dice1d3=2 (2)

    dice1d2=2 (2)

    1:ラウダ「このまま帰るよ」

    2:グエル「おい飯食おうぜ飯!dice1d3=2 (2) (1:グエルの家 2:ラウダの家 3:食事処)で!!(ラウダ説得チャンス)」

  • 186二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:03:01

    なんかもはやグエルのSAN値高いの違和感あるな…

  • 187二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:11:28

    『セドへ シーシアへ 今日は家に帰るのが遅れます 冷蔵庫の中にオムライスがあるので温めて食べてください グエル』

     グエルは簡単にメッセージを飛ばすと、椅子に座り直し、目の前のラウダにニコリと慇懃な笑みを向けた。ラウダは「もう」と頬を膨らませて、二人分の夕食を準備する。

    「突然うちで食べる、だなんて。普通なら怒られてしかるべきなんだからね」

    「それはすまない。だが普段頑張っているリーダーをねぎらうのも、隊員の務めなんじゃないか?」

    「……もう」

     実際はそれは建前で、明らかに目がこう……据わっているというか、放っておいたら今すぐにでも墜ちろ水星女ァしにいきそうな顔をしていたらラウダを止め、説得するための方便だったわけだが、この際そのあたりはどうでもいい。グエルはどこかうきうきと食事を準備するラウダをみて、ぱちぱちと瞬きをした。

    「誰かと食事をするなんて、何年ぶりだろう」

     ぽつりと、彼が呟いた。

    dice1d3=3 (3)

    1:グエル「こういう時はメンタルケアだ」グエル説得:dice1d100=75 (75) (70)

    2:ラウダ「浄化されない?作用で」ラウダPOW判定:dice1d100=87 (87) (60)

    3:グエル「俺は色ボケを諦めん!」ラウダ「さっき襤褸負けしてたのに?」グエル色ボケ対抗:dice1d100=46 (46) ラウダ色ボケ対抗:dice1d100=91 (91)


    「……ないで」

     部屋の中から、何かが聞こえてくる。ニカの声だ。スレッタは目を見開いて、手を止めた。

    「ふざけないで、話が違う……約束くらい、守ってくださいよ!」

    「ニカさん……?」

     スレッタはおそるおそる部屋の中に入る。ニカははっとしたように端末をしまい、焦ったようにスレッタの方をみた。

    「なんでもない。……なんでもないよ、スレッタ。おかえり」

     __その笑顔は、あまりにもいつも通りであった。

  • 188二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:13:10

    兄さんえらい!他のロール全部失敗してるのに!

  • 189二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:15:02

    えらい!というか途端に弟がポンコツになってる!!

  • 190二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:34:21

    色ボケリベンジ成功!

  • 191二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:35:15

    「……おいしい」
    「そう?よかった」
     グエルが供された食事をくちにすると、ラウダがほっとしたように息をついた。それから二人して、向かい合って夕食を食べる。ラウダはふと、瞬きをして、リビングの隅に積み上がった手紙を見た。それからはっとしたように、もしかして、と呟く。
    「手紙にあった『妙にぽやぽやした部下』って僕のこと……!?」
    「そうだぞ」
    「じゃあ『癒し系で射撃の天才』や『手が焼ける芸術は爆発なヤツ』は」
    「順にスレッタとエラン」
    「『狂犬』『ポメラニアンっぽい』『中型犬』」
    「チュチュ、フェルシー、ペトラ」
    「最期に関しては全部犬!?」
     ラウダが愕然としたようにフォークを落とした。それからじっと、グエルを見つめる。
    「……『信頼できる、大好きな仲間たち』って」
    「嘘を書いた覚えはない」
     ラウダが用意した食べ物を、なんの警戒もなく、もぐもぐと咀嚼し、呑み込む。そこからこちらにたいする信頼を読み取ることは、可能だった。
     ラウダの身体がから、力が抜ける。それから弾けるように笑って、すっと息を吸って、吐いて、整えて。__グエルの方を、見た。
    「僕の手紙の、返事……今、欲しいな?」
    「うん?ラウダのことは好きだし信頼しているぞ。精神分析持ってるし」
    「そうだよねそんな気はしてた!!!!」

    グエル「うおっしゃああああああああ!!!!」
    ラウダ「兄さん……兄さん……!!」
    ミオリネ「そうね。それなら、このシナリオ__case1中は、ラウダはスレッタに対する殺意を忘れてもいいわ」
    グエル「不穏な但し書きがついていないか?」
    ラウダ「次の話になったら思い出すの……?」
    ミオリネ「ふふ。……さあね?」

    シャディク「……さて、きりもいいしそろそろ休憩をはさむよ!所謂『次スレ』だね」
    ミオリネ「どうする?シャディク。だいぶ予定狂ってるけど」
    シャディク「そこは、まあ……なんとかするのが、KPの仕事だよ」
    ミオリネ「はあ。……ま、やってやりますか」

  • 192二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:37:43

    ……というかそんな個性的な面々並んでたら気づいてもよかったんじゃ……!?
    年齢的にもそれっぽい筆頭格なわけだし

  • 193二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:39:13
  • 194二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:45:03

    ラウダがんばれ! 応援してるぞ!

  • 195二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:47:14

    今回グエルがどうあがいても苦労人枠から逃れられなさそうで笑う
    あとスレッタも頑張って生きてくれ……

  • 196二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:17:56

    ニカの言葉も不穏なんだよなー
    何隠してるんだ…

  • 197二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 02:05:33

    他のPLの情報もますます公開されるのが楽しみだ! 死んだシャディクが今後どう出るかも早く確認したい

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