【ルートにより閲注】CoCシナリオ『望みの果てに夢を見た』をやるわよ part2

  • 1二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:38:35

    「KPのミオリネ・レンブランよ。最初からフルスロットルね」

    「SKPのシャディク・ゼネリです。飛ばすねえ、皆」


    「どうしてこうなった」

    「着々と私に都合が悪くなっている気がします」

    「うーん、生還はしたいな……?」

    「(最高の笑顔)」

    前卓の様子

    【ルートにより閲注】CoCシナリオ『望みの果てに夢を見た』をやるわよ|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/img/2060378/1「というわけでKPのミオリネ・レンブランです。よろしく」https://bbs.animanch.com/img/20527…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:41:22

    グエル(リーダー)
    HP:12 MP:14
    SAN:69 アイデア:50 幸運:70
    CON:50 SIZ:80 POW:70 INT:50
    特徴:やさしい(胃痛役)
    目星、医学、応急手当、信用、説得(これは80とする)

    スレッタ(狙撃班)
    HP:12 MP:11
    SAN:53 アイデア:80 幸運:55
    CON:55 SIZ:60 POW:55 INT:80
    特徴:癒し系(迷わず眉間を撃ち抜く的な意味で)
    聞き耳、精神分析、心理学、射撃(拳銃)、隠密(これは80とする)

    エラン(爆発物処理班)
    HP:12 MP:12
    SAN:50 アイデア:80 幸運:60
    CON:60 SIZ:70 POW:60 INT:80
    特徴:プライドが高い(審議中)
    目星、鑑定、射撃(ライフル)、近接戦闘(格闘)、心理学

    ラウダ(潜入班)
    HP:13 MP:12
    SAN:53 アイデア:65 幸運:55
    CON:60 SIZ:85 POW:55 INT:65
    特徴:不思議ちゃん(審議拒否)
    目星、図書館、精神分析、回避、変装、隠密
    〈前スレのまとめ〉
    PC四人組+チュチュフェルペトちゃんが行く特殊部隊「キャリバーン」。好きな人にことごとく先立たれていることが判明したグエル!初恋の人(シャディク)は目の前で死にました!!
    謎のギャング抗争、戦闘つよつよスレッタちゃんと有能フェルシーちゃんなのだ!!拉致られてくすり盛られるグエル!を無視して突き進むスレッタとエラン!現れる無形の落とし子!なんとかペトラちゃんの助けの元脱出したぞ!!!翌日調べてみると、ペトラやラウダの親を殺したのはスレッタの両親であること、あとついでにグエルとラウダが十三年間文通していたことが判明し……?

  • 3二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:43:37

    『グエル視点情報ファイル』
    ・スレッタ:ニ十年前に、彼女の両親が『クエタ一家連続惨殺事件』の犯人として逮捕された。その立役者があなたの父、ヴィムであったらしいということを、あなたは言えずにいる。基本的に自分が仕事に出るときは彼女の護衛がつくことが多いため、そこそこ仲がいい。
    ・エラン:実は爆破テロの容疑でエランを現行犯逮捕したのが、あなたの初陣である。当時バディを組んでいたミオリネはそのままエランの監察官としてついている。ケレス家にはいろいろときな臭いことが多い。
    ・ラウダ:後述する『文通』の相手であったことが判明。また、彼は『クエタ一家連続惨殺事件』によって両親を殺され、同じく被害者であるペトラと共に復讐を誓っているらしいことを聞き……?
    ・ミオリネ:ドミニコス時代からのあなたの直属のボスだ。個人的にもそこそこ仲がよく、よく一緒に酒を飲みに行く程度の仲である。ちょうどシャディクが殉職したころに二年近く休職していた時期があり、余程ショックを受けていたんだろうなと思っている。
    ・セド&シーシア:十三年前、父であるヴィムが孤児院から引き取ってきた子供だ。よく遊んで遊んでとわがままを言ってくる。かわいい。最近の悩みは「オマエ」とか「グエル」とかばっかで父さんとか兄さんとかって呼んでくれないこと。かなしい。
    ・ニカ:セドとシーシアが通う学校で教師をやっている人。そこそこ仲良くしている。
    ・シャディク:かつての親友。あなたは、彼に対して淡い恋心を抱いていた。出自が複雑だと聞いており、家族構成などを口にすることはなかった。
    ・文通:セドとシーシアを迎えた日、何か面談?のようなことをするらしいヴィムを待っていた時に、あなたは不思議な人物と遭遇した。その時に「もし困ったことがあったらこの白い花の咲く木に手紙を括り付けておくこと」と約束をして、それからおよそひと月に一度のペースで、例の木に手紙をひっかける形で文通を続けている。つまるところ十三年文通を続けていることになるわけだが、あれ以来会っていないし、名前すらも知らない。

  • 4二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 22:56:23

     __翌朝。

     出勤すると、ミオリネが険しい顔でこちらを見ていた。他の面々も、既にかなり厳しい顔をしている。グエルは面食らったように、その顔を順々に眺めた。

    「おはよう。早速で悪いんだけど、例のマフィア抗争に進展があったわ」

     ミオリネはそう言って、一つのテープを取り出し、近くに会ったモニターにセットする。今朝、これが本部に届いた。「ショッキングな内容もあるから、見たくないなら見なくても構わない」と気を遣うように前置きをして。

    『映っているな?』

     サビーナの声と共に現れたのは、古いアパートの一室だ。絶えずシャワーの音が聞こえてくる。ソファには、薄青色の瞳をしたふくよかな少女がガムテープで手足を縛られて拘束されており、それを、あの女__レネ・コスタが、押さえるようにして笑みを浮かべていた。少女は酷く怯えた表情で、がくがくと震えて、大粒の涙をこぼす。

    『警察諸君。先日君たちが押収したドラッグを返していただく。余計なことはするな、今日の午後十二時までに返せなければまずは一つ行動を起こす。それでも返さなければこの女を殺す。ちなみにこの動画はSNSでばらまいておいた。世界は、君たちが彼女を救えないなら、さぞかし恨むだろう』

     レネ。

     サビーナは、小さく、しかしはっきりと、指示をした。

     レネは「はいは~い」と応じ、女性を羽交い絞めにした。女性は抵抗しようとしているが、叶わない。かなわない。サビーナが立ち上がり、カメラを手に取り、レネに手渡す気配があった。一瞬ベランダが映し出され、青い空が画面いっぱいに広がる。

     高笑いするレネの声とともに、絶望で表情を歪ませた女性の顔がアップでうつった。大粒の涙を流した女性が、レネに圧し掛かられた瞬間__ミオリネはそこで、テープを止める。

    「もう、いいでしょう。これ以上は見なくていい」

     何故、止めたのか。

     悟った七人は、顔を歪ませた。

    「彼女は、リリッケ・カドカ・リパティ。多少アースギャングと関わりがあるだけの、一般人よ」

    グエルSANc:dice1d100=17 (17) (69) 0/dice1d3=1 (1)

    スレッタSANc:dice1d100=44 (44) (53) 0/dice1d3=3 (3)

    エランSANc:dice1d100=81 (81) (50) 0/dice1d3=1 (1)

    ラウダSANc:dice1d100=81 (81) (53) 0/dice1d3=1 (1)

  • 5二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:00:18

    わ、わあ……(絶句)

  • 6二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:06:03

    エランSAN値:50→49

    ラウダSAN値:53→52


    「なっ、これ、なあッ……!?」

    「い、一体……」

    「後のことは予想通り、かしらね。彼女はあの女__レネ・コスタによって、暴行を受けた。その動画は既に全国のSNSで流されている。あらゆる会社には消去する腰痛たちしたけど、れねりりがどうこう言う派閥のせいで対応が追い付いてないわ」

    「れねりり」

    「なんですそれ?」

     エランとラウダが酷く動揺する一方、グエルとスレッタはどちらかというと現実感がないといったようにぱちぱちと瞬きをした。ミオリネは椅子に深く座り直し、グエルをまっすぐに見つめた。

    「我々の目的は彼女を奪還すること。各自、迅速な対応を__グエル、作戦指揮は任せた、いいわね?」

    「了解」

    「あ、あの、あの!あーし、スレッタと、リリッケについて調べさせて、もらってもいい、か!?わかることが、あ、あるかも!!」

     真っ先に叫んだのはチュチュだ。白を通り越して青くなった顔で、ぐいぐいとスレッタを引っ張っていく。スレッタは「チュチュ先輩!?」と言いながらも引きずられていった。

     ……相手の目的は、ドラッグの回収だ。

     しかし危険なドラッグである以上、そのまま渡すのは流石にまずい。ダミーを用意するべきかもしれない。こちらの作業は薬学に精通したフェルシーが適任だろうか。また、女性についても調査せねばならない。ビデオから住所の特定はできないだろうか。この辺はスレッタとチュチュに任せよう。グエルとエランにできるのは、とりあえず情報を洗い直すことや、武装を整えることだ。グエルはこのチームのリーダーである。指示を、出さなければならない。

    「作戦を、説明する」


    グエル「酷い話を見た」

    スレッタ「胃痛役……」

    エラン「ねえ何かシナリオの強制力ですごいことが起きてない?」

    ラウダ「今確かに描写の行間だけでコトは起きていた」

    グエル:dice1d3=2 (2) (1:武装の強化 2:サビーナたちについて調べる 3:ダミードラッグの作成)

    スレッタ:リリッケについて調べる

    エラン:dice1d2=2 (2) (1:武装の強化 2:サビーナたちについて調べる)

    ラウダ:dice1d3=3 (3) (1:武装の強化 2:サビーナたちについて調べる 3:ダミードラッグの作成)

  • 7二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:13:23

    「ちゅ、チュチュ先輩……」

    「大丈夫。リリッケなら大丈夫だ、アイツは強いから……」

    「チュチュ先輩、で、できるだけ、頑張りましょうね。速く」

    「わーってる!」

     チュチュが叫ぶ。しかしその横顔には、苛立ちというよりは、焦燥、怒り、恐怖、そういったものがないまぜになった何かが、ありありと浮かんでいた。

    スレッタアイデア:dice1d100=35 (35) (80)


    「成分はわかってるんです。あとはこれを、うまいこと再現できれば……ああもうっ、こんな時に限ってペトラはいないしぃ……」

    「フェルシー、僕が手伝う」

    「あ、ありがとうございます、ラウダ先輩!恩に着ます!!」

    「ううん。彼女がいないのは、僕の責任だから」

    「……?」

     ラウダがどこか冷たく呟いたのを、フェルシーはこてりと首を傾げながら聞いた。

    フェルシー薬学:dice5d100=89 99 47 30 27 (292) (60)

    ラウダアイデア:dice5d100=100 64 83 17 92 (356) (65)

    ※合計六個以上成功すればそれっぽいものができます


    「ねえ、ロウジ、何かわかったことはない!?」

    「今調べてます、もう少し待ってください、エランさん」

    「……ロウジ、迷惑をかける」

     グエルがばつの悪そうな顔で言えば、ロウジは振り返ることなく、半ばまくし立てるように、早口に続けた。

    「何も迷惑じゃないですよ。仲間でしょう」

    グエルアイデア:dice1d100=91 (91) (50)

    エランアイデア:dice1d100=22 (22) (80)

  • 8二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:15:43

    このレスは削除されています

  • 9二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:17:06

    出目が酷い!!(99と100)

  • 10二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:22:21

    成功がいちたりない…

  • 11二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:24:08

    ラウダ「????????????????????」
    グエル「なにやってんだよダミードラッグ制作班。気合いが感じられないよな」
    スレッタ「グエルさんも大概人のこと言えない出目してますよ」
    エラン「なんでこんなに90代が出るのかなあ……」
    シャディク「いやあ、暴れてるねえ、出目」
    ミオリネ「わかった。じゃあ、ダミードラッグは作成できないわよ。けど__」

    「……リリッケ・カドカ・リパティ、現在の住まいはアスティカシア北部、あの、ビデオの住まいは__」
    「地球通り、道路沿いのアパート、『エスカッシャン』!!」
     スレッタとチュチュは、それにたどり着くと、ハイタッチをした。写真検索だから完全に確証があるわけではないが、それでも内装と、窓から見えた景色が完全に一致している。余程間違ってはいないだろう。
    「リリッケ。……絶対、あーしが助けるから、待ってろ」
     チュチュが決意するように、小さく言う。
     スレッタはその背を、そうっと撫でた。

    「あ」
     エランがふと、声を上げる。その手には、ロウジから送られてきた資料がいくつも映し出されていた。
    「見てよこれ。昨日、サビーナの住まい付近で、不審な取引が行われてる。明らかに可笑しいよ」
    「本当だ。これは__」
     受け取ったのはレネで、送った側の名前は「オジェロ不動産」である。もしかしたら、ドラッグで得た資金をこの不動産会社を使ってローンダリングしていたのではないだろうか? どちらにせよ、今はこれもまた、重要な手掛かりだ。
    「やるしかない、か」
    「……うん。覚悟を決めないとね」
     約束の刻限が近づきつつあった。

    「あわわ、ごめん、フラスコ割っちゃった」
    「ひええええラウダ先輩ごめんなさい試薬とんでったあああ!!」
    「フェルシー、これ……できる?時間までに」
    「……無理そう、ッスね。正直」

  • 12二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:36:43

     十一時五十五分。

     ようやく行方をくらませていたペトラが帰ってきたところで、突然。けたたましいサイレンが鳴り、通報が入る。

    『アスティカシア高等専門学校で立てこもり事件が発生。主犯はアース・ギャングのボス、マルタン・アップモント。人質をとって立てこもっている。至急現場に向かい、事件収束にあたれ』

    「クソ、こんな時に__いやまさかっ、サビーナの言っていた『行動』って……!」

     ミオリネが低く叫ぶ。グエルは報告のためにブリーフィングルームまで帰ってきて早々その言葉を聞き。

     しばらく、唖然と、していた。

     __アスティカシア高等専門学校?

     それは、セドとシーシアが通う学校じゃないか。

     嘘だ、と思わずつぶやいた。ミオリネはそれにすぐ気づいたらしい、迷ったようにグエルを見て、それからぐるりと視線を巡らせ、てきぱきと指示を飛ばす。

    「グエルは高校の方に行って、人質解放の交渉にあたること。スレッタとチュチュはリリッケ救出に向かって。エラン、ラウダ、フェルシー、ペトラは好きな方についていくといい。とにかく、市民の命を守るために動くこと!」

     了解、と。

     いつもなら言えていたはずの言葉を、どうしてか、グエルは、言えなかった。

    『出撃前準備&出撃先決定(1:高校 2:リリッケ救出)』

    グエル:高校:dice1d2=2 (2) (1:防具を強化する 2:火炎放射器等、火を扱えそうなものを用意する)

    スレッタ:リリッケ救出:dice1d2=2 (2) (1:防具を強化する 2:火炎放射器等、火を扱えそうなものを用意する)

    エラン:dice1d2=2 (2) :dice1d3=3 (3) (1:防具を強化する 2:火炎放射器等、火を扱えそうなものを用意する 3:爆弾の追加を作成するdice1d6=3 (3) )

    ラウダ:エランが行かなかった方:dice1d2=1 (1) (1:防具を強化する 2:火炎放射器や酸等、無形の落とし子に対抗できそうなものを用意する)

    チュチュ:リリッケ救出:防具の強化

    フェルシー:dice1d2=1 (1) :dice1d2=1 (1) (1:防具の強化 2:応急手当キットの準備)

    ペトラ::dice1d2=2 (2) (1:防具を強化する 2:火炎放射器等、火を扱えそうなものを用意する)

  • 13二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:39:10

    怖い怖い怖い!!
    ちゃんと救い出せ……

  • 14二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:48:15

    立てこもり事件担当:グエル、ラウダ、フェルシー

    リリッケ救出担当:スレッタ、エラン、チュチュ、ペトラ

    グエル「戦闘担当はリリッケの方に行け。どうせ向こうで戦闘が起きるのは確定だ(それに一応、ラウダをスレッタに近づけたくない……!)」

    ラウダ「兄さん、僕たちこう……大丈夫?戦闘技能初期値しかいないけど」

    スレッタ「が、がんばりましょうね、エランさん!えい、えい、おー、です!」

    エラン「うん、えい、えい、おー!」

    シャディク「ふふふ!元気でいいね。それじゃあ__そうだね、グエルたちの方をちらっと描写して、水星ちゃんたちの方に行こう」

    ミオリネ「そうね。じゃ、あんたらは私が担当するから、こっち」


     アスティカシア高等専門学校は、本部から車で三十分も走れば辿りつく場所にある。

     辿りつくなり車から飛び降りたグエルは、目の前の光景に絶句した。普段なら下校する子供たちであふれかえっているはずのこの学校は、いまや騒然としている。拳銃を持った凶悪犯が立てこもり、平和だった日常を脅かそうとしているのだ。

     それでも。

    「『キャリバーン』が来た!もう安心しろ!!」

    「みんな、僕達が守るから、落ち着いて避難誘導に従って!」

    「警察のひとの言うことを聞くんですよ~!!」

     市民を守り、命を救う。そのために、今突入しなくてはいけない。グエルが、ラウダが、フェルシーが、次々と声を張り上げた。

     近くにいる警察官が、ほっとしたような顔をした。すぐに状況を確認する。人質は三人で、いずれも学校の生徒。場所は本館二階のスクリーンルーム。出口はひとつでバリケードを築いている。窓はあるが、スレッタほどの腕がないと狙撃は難しい。犯人の狙いはドラッグの回収。と、そんなふうに話し込んでいると__

    「グエルうううううっ!」

     セドが、泣きながらこちらに駆け寄ってきた。

     セドはグエルに抱き着くと、しゃくりあげながら、こういった。

    「シーシアが、シーシアがあああっ……!」

    「シーシアは俺の友達なんだ!助けてやってよ!」「あいつ、人質になった子にかわって、自分から人質になるって……!」「おねがい、どうかたすけてあげて!!」

     セドを筆頭に、口々に叫ぶ子供たちの姿を、見て。

     __たった、今。誰が『人質』になっているのか、グエルは悟ってしまった。

    グエルSANc:dice1d100=94 (94) (69)1/dice1d3=2 (2)

  • 15二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:52:01

    そりゃあ動揺するよな… 無理もない…

  • 16二次元好きの匿名さん23/06/26(月) 23:52:31

    ここでSAN値チェックの出目が90代行くのダイスわかってんじゃん(遠い目)

  • 17二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 07:03:13

    グエルSAM値:69→67

    「……大丈夫。シーシアは必ず僕たちが助けてくるからね」

    「え?オマエ誰?」

    「はじめまして。いずれグエルを手に入れる人物だよ」

    「ふざけてないでさっさと行くっすよ!ああもうグエル先輩も呆然としてないで!!」

     フェルシーがぷんすこと怒りながら二人を引っ張って突入する。入口は封鎖されていたけれど、どうやら裏口は開いていたらしい。三人はそれぞれの武器を手放さいようにさっさと内部に侵入し、走って階段を駆け上がる、__と。

     ずる

     ずるり ……

     何かを、引きずるような音が聞こえた。

     廊下の奥に、影が見えた。足を引きずりながら歩いてくるその様子に、グエルは一瞬、逃げ遅れた人たちがまだいたのかもしれないと思った。しかし、よくよく様子を見てみれば、すぐにそれが飛んだ見当違いだということがわかる。

     それは、人間だった。

     いや、人間から別のものに変わろうとしている何かだった。目の淵、鼻、口、いや、毛穴の穴という穴全てから黒いタール状の何かを噴き出しながらそれはこちらへと向かってくる。明確な殺意と悪意をもった何かは、やがて黒い液体に飲み込まれていく。「いやだ、助けて」「死にたくない」と苦痛に歪んだ悲痛な叫びが聞こえたかと思うと、やがて「ひと」であったはずのそれは黒い粘液の塊に変わっていた。

    グエルSANc:dice1d100=77 (77) (67)1/dice1d10=8 (8)

    ラウダSANc:dice1d100=13 (13) (53)1/dice1d4=4 (4)


    「と、到着、ですね!」

    「……ここにいるところまではわかったけど、どの部屋にいるの?」

    「総当りするわけにもいかねーし……どこかで聞き込みすべきだな。相手としては、大家さんか、住民か……ってとこか?」

    「うーん、ただ、あんまり警察が来てることを示すと、人質に危害が加えられたしまうかも」

     二人は、相手から情報を聞き出すのを得意としていない。

     それでも、やるしかない。リリッケを救出するためには、やるしかないのだ。

    dice1d2=1 (1)

    1:スレッタ「大家さんに話を聞いてみます!」

    2:スレッタ「近隣住民に話を聞いてみます!!」スレッタ心理学:dice1d100=91 (91) (70) エラン心理学:dice1d100=80 (80) (70)

    ????:dice1d100=48 (48) (??)

  • 18二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 07:07:24

    うわあここにきてグエルのSANが一気に溶けてる!全方面追いつめに来てる!

  • 19二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 07:21:57

    グエルSAN値:67→59

    グエルアイデア:dice1d100=8 (8) (50)

    成功の場合グエルリアルタイム狂気:dice1d10=5 (5)

    ※今回は7版狂気処理を使うとするよ!ごめんね


    「わかったのはこの辺のこと、ですね」

    「うーん……」

     二人は大家から聞き込みして得た情報をメモにまとめ、さらにあのビデオから読み取れる情報まで挙げてみて、うんうんと唸ってみる。

    ・このアパートは五階建てで、部屋番号は1から5号室まである。ただし404は縁起がわるいので、例外的に403の次は405号室になっている。

    ・不審な人物が402号室に出入りしているのを見たことがある。

    ・105と302号室は水漏れがあるとクレームが入ったことがある。

    ・401号室は騒音で何度か注意をしている。

    ・103号室はバイヤーの巣窟になっていて、警察に検挙されたことがある。

    ・あのビデオはベランダから空が見えた。

    ・あのビデオは絶えずシャワーの音が響いていた。

    「この情報から、上手くあのアパートの部屋が絞り込めればいいんだけど」

    「……早く、はやくなきゃ、リリッケ、リリッケ、大丈夫かな……」

     どちらかといえばまだ冷静そうに見えるペトラに対して、チュチュは顔を真っ青にして、ぎゅっと手を握りこんでいた。きっと怯えて泣いているだろうから、はやく。くちびるを噛んで、相当不安なのだろう。

    「大丈夫ですよ」

     スレッタはチュチュの背を撫でた。安心させるように、落ち着かせるように。

    「大丈夫にするのが、私たちの__人を助ける、『キャリバーン』の仕事でしょう」

     エランが「そうだね。僕もそう思うよ」と笑いながら、考え込みようにメモを睨み直した。ペトラは、ほんの一瞬、スレッタに視線を向けた。ような、気がした。

    スレッタアイデア:dice1d100=11 (11) (80)

    エランアイデア:dice1d100=75 (75) (80)

  • 20二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 07:46:01

    グエルリアルタイム狂気:重要な人々(その場にいた人物がバックストーリーの重要な人だと思い込む)

    ミオリネ「笑った」

    グエル「嘘だろ?」

    ラウダ「今何か僕に対して恐ろしく都合のいい出目がでた気がする」

    ミオリネ「まあ待ちなさい。対象はラウダでいいとして、どの関係だと思い込むかはまだわからないわ」

    グエル「あー、一番はシャディクでも、セドとかシーシアとかも重要な人に入るもんな」

    ラウダ「ふうん……こちらとしては、そこそこなんでもいいけど」

    グエル→ラウダ狂気処理:dice1d4=1 (1) (1:セドやシーシア=子供だと思い込む 2:シャディク=初恋の人だと思い込む 3:3番(兄弟姉妹、この場合弟)だと思い込む 4:5番(パートナー、配偶者、恋人)だと思い込む)


    「……!」

     スレッタははっと、顔を上げる。

     これらの情報を繋ぎ合わせると。シャワーの音。これは近くで「音を隠さねばならないこと」があった証拠。空。これは少なくとも一階ではないであろう証拠。つまり、リリッケが囚われているのは__

    「402号室です、今すぐ向かいます!」

    「……さっすが、うちのスレッタは頼れるねえ」

     エランがひゅうと口笛を吹けば、スレッタは少しだけはにかんだ。

     階段を駆け上り、その部屋の前にたどり着く。案の定鍵がかかっていたが、そこはエランの出番だ。「少し離れていてよ」と言いながら慣れた手つきで小型爆弾を設置し、起動する。赤い光がちかちかと数度瞬き、

    「ぽんっ!」

     破裂する。

     土煙の向こう側に、驚いたような顔をしたサビーナとレネ、ついでに護衛らしき男が数名。そして、ぼろぼろになって地面に倒れふすリリッケの姿があった。レネは驚いたようにこちらを向いている。サビーナも表情こそ変えないが、眉がかすかに動いたのが見えた。スレッタはがちゃりと拳銃を握り直し、中をぐるりと見回す。

    「……特殊部隊『キャリバーン』、まいりました。リリッケ・カドカ・リパティの迅速な対応をよろしくお願いします。無理なのであれば__」

    「やるしかない、みたいだね?」

     エランがにこりと笑って、臨戦態勢をとった。


    シャディク「戦闘開始だよ」

    エラン:dice1d2=1 (1) (1:ライフルで戦う 2:近接(ノックアウト打撃)で戦う)

    ペトラ:dice1d2=2 (2) (1:拳銃で戦う 2:近接(ノックアウト打撃)で戦う)

  • 21二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 08:16:29

    とりあえず今回のダイスの女神はめっちゃラウダに微笑んでいるいうことはわかった(白目)
    おかしいなcase.1とか言ってたからまだ序盤のはず…?????

  • 22二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 10:22:04

    「なんでここにあんたらがいんのよ!」

     レネが叫んだ。サビーナは無言で立ち上がり、ハンドガンを構える。スレッタは息を吸って吐き、一歩、前に踏み出した。エランとチュチュが心配するような顔をしたのを、片手で制止する。

    「我々はあなたたちと交渉しようと思ったのです。リリッケさんをお返いただくように__でも」

     拳銃を、構える。

    「そちらがそのつもりなら、容赦はしません」


    『サビーナ』

    攻撃対象:dice1d4=4 (4) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=50 (50) (70)

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d4=3 (3) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=40 (40) (70)

    『チュチュ』

    攻撃対象:dice1d4=2 (2) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=55 (55) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d4=4 (4) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=83 (83) (70)

    『護衛の男A』

    攻撃対象:dice1d4=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=49 (49) (40)

    『ペトラ』

    攻撃対象:dice1d4=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=18 (18) (70))

    『レネ』

    攻撃対象:dice1d4=2 (2) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=83 (83) (70))

    『護衛の男B』

    攻撃対象:dice1d4=3 (3) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=21 (21) (40))

  • 23二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 10:35:50

    スレッタ「あ、あう……」

    エラン「地味にペトラが強いねえ……敵に回したくないな!」

    スレッタ「どうして どうして どうして」

    エラン「まあ七割は三割でしかあたらないものだし。切り替えていこう」


     最初に撃ったのはサビーナだ。

     乾いた弾けるような音が、鬨の声となる。ペトラははっとして、腰を落とした。そのまま突進し、サビーナに肉薄する。

    「よく動く犬だな」

    「どっちが!」

     ペトラがサビーナに回し蹴りを決めるのと、エランが拳銃を自分に向けていた男にショットガンを放つのは同時だった。室内戦で、この距離だ。それはフルで威力を発揮して、男を撃ち抜く。

    「うんうん、まずは露払い、だよね!」

     エランの声は戦場に似つかわしくないほど明るい。ペトラやスレッタは、まだ冷静さを保っている範囲だ。ただ、チュチュは__レネに銃を向けていたチュチュだけは、怒りを、あるいは憎しみを、目に宿していた。

    「なに?アンタ」

    「なんでリリッケにあんなことをした。応えろ!」

    「……さあ?あいつより私が上、だからじゃない」

    「ンだよそれ、そんな都合で、リリッケは!!」

     チュチュが目を見開き、悲鳴じみた絶叫をあげた。と、同時に、チュチュの背後に、手刀を構えた男が立った。

    ペトラ回避:dice1d100=6 (6) (35) 回避失敗の場合ダメージ:dice1d10=9 (9)

    サビーナ回避ハード:dice1d100=42 (42) (20) 回避失敗の場合気絶

    護衛の男A回避:dice1d100=80 (80) (25) 回避失敗の場合ダメージ:dice4d6=4 5 2 6 (17)

    レネ回避:dice1d100=43 (43) (30) 回避失敗の場合ダメージ:dice2d6=1 3 (4) +1

    チュチュ回避:dice1d100=43 (43) (30) 回避失敗の場合気絶

  • 24二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 10:43:44

    ペトラちゃんサイコー!!

  • 25二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 12:32:51

    サビーナ:気絶

    チュチュ:気絶

    護衛の男AHP:12→0(重傷)

    レネHP:??→??(気絶判定は発生しない)

    スレッタ「ペトラさんつよいやったーー!!」

    エラン「ペトラ大好き!!ずっと推しだよ!!(うちわ)」

    シャディク「やはりペトラ……ペトラは全てを解決する……!」

    スレッタ「なんかふくしゅう?とか読んでていやな予感はしましたけど気のせいですね」

    エラン「それは大丈夫なの?」

    シャディク「ウケる」


     ペトラは放たれた銃弾を、身を低くして回避する。それはまるで、舞うように、踊るように。そして。

     その蹴りが、サビーナの首に直撃した。

     サビーナの身体が倒れる。ペトラはすぐに、周囲の状況の確認に急ぐ。エランは大丈夫そうだ。問題は__

    「あっ、……?」

     護衛の男の手刀を食らって、ぐらり、と揺らぎ、地面につっ伏すチュチュの姿だった。

    「__っ、チュチュ先輩!」

     スレッタが叫ぶ。チュチュは、動かない。レネは撃たれた腕をかばいがら、高笑いする。そうして懐からマグナムを取りだし、こちらに向けた。

    「あたしだって、銃くらい使えるっての!!」


    『レネ』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2)  攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=30 (30) (50)

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=24 (24) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=17 (17) (70)

    『ペトラ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=56 (56) (70))

    『護衛の男B』

    攻撃対象:dice1d3=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘):dice1d100=8 (8) (40))

  • 26二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 12:37:32

    みんな当たる

  • 27二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 13:13:06

    スレッタ「ぜ、ぜんいんめいちゅう……!?」

    エラン「ちょっと珍しいね。全員外すとかは覚えがあるけど」

    シャディク「銃ぐらい扱える(本当)」

    スレッタ「い、いえ!倒せればどうということはないんです!!」

    エラン「だよね~っ、やるよ!」

    シャディク「がんばれ~」


     レネの小銃が、エランに向けられる。

     狙いは正確だ。あたればただではすまない、と理解している。エランはそれでも、真っ直ぐにレネを睨み返し、ショットガンを構える。負けない、負けられない。スレッタはほんの一瞬、そちらに視線を向けた後、先程チュチュを気絶させた男に視線を向けた。

    「僕は死んだらいけないんだ。あいつのために」

    「あいにく、あたしも死にたくはないな」

    「ペトラさん、そっち、お願いします!」

    「__わかってるっての!!」

     時間にして、ほんの数秒。

     弾丸が、放たれる音がした。

    エラン回避:dice1d100=43 (43) (30) 回避失敗の場合エランダメージ:dice1d10=5 (5) (ダメージ6以上の場合気絶判定:dice1d100=2 (2) (60))

    レネ回避ハード:dice1d100=42 (42) (15) 回避失敗の場合レネダメージ:dice4d6=6 4 3 2 (15)

    男B回避ハード:dice1d100=44 (44) (13) 回避失敗の場合男Bダメージ:dice1d10=4 (4) +dice1d6=3 (3) +3 (ダメージ6以上の場合気絶判定:dice1d100=44 (44) (50))

    (男Bが倒れていた場合ペトラちゃんはレネちゃんに対して攻撃を行ったとします)回避:dice1d100=56 (56) 回避失敗の場合気絶

    スレッタ回避ハード:dice1d100=91 (91) (11) 回避失敗の場合スレッタ気絶

  • 28二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 13:20:31

    エラン!!!よく耐えた!!!

  • 29二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 13:27:52

    エランHP:12→7

    レネHP:15→10→0(重傷)

    男BHP:12→2(自動気絶)


    「ッはあ、はあ、はああ……」

     エランが撃たれた腕を庇い、ようやく戦いの気配が止んだことを察知すると、ゆっくりと息をつく。

     サビーナや護衛の男は気絶、レネも戦闘続行は不可能な状態だ。「勝った……」エランは呟く。押さえた腕から、じわりと血が滲んだ。「生きてる、僕たち」なまぬるい感触が、やけに心地よくて、エランは笑った。

    「え、エランさん、大丈夫ですか!?とりあえずミオリネさんのところに連絡しましょう!!」

    「ありがと、たすかるよ……」

    「そっちの二人と一緒に応急手当くらいならできますんで、動かないで。ただし、ちゃんと病院いってくださいよ」

    「君ほんとに便利だね!?」

     しばらくもすれば救急隊員も駆けつけるだろう。三人が話していると、ふと。チュチュが、起き上がる。チュチュはふらつきながら、部屋の奥に向かった。そこには、一人の女性が倒れている。愛らしい、けれどどこか、ぼんやりと遠くを見ている女性__リリッケだ。

     チュチュは躊躇いなくリリッケを抱きしめると、「たすけてあげられなくて、ごめん」と呟いた。

     リリッケは、しばらく呆然としたあと、はっと、チュチュを見る。その横顔に、安心したように力を抜いて、ゆるゆると、息を吐いて、それから。わあああああ、と泣き始めた。

     四人は確かに、罪なき一般人を救ったのだ。

    ペトラ応急手当(順に対エラン→対レネ→対男A):dice3d100=51 66 42 (159) (60)


    「__ああ、セド、シーシア。こんなところにいたのか」

    「え」

    「グエル先輩?」

     グエルの目が、どろりと濁り、それぞれラウダを、フェルシーをうつす。手が、ぎゅっと、火炎放射器を握りしめる。「ふふふ」零れた笑みは、どこか無邪気だ。「あは」あるいは、なんだか子供っぽくて。「あっはははははは!!」あまりに、狂気じみていた。

    「大丈夫だ。俺が__『父さん』が、お前らのこと、守ってやるからな」


    ミオリネ「__vs無形の落とし子。戦闘開始よ」

    ラウダ:dice1d2=1 (1) (1:有効そうなものがないか探す 2:とりあえず撃つ)

    フェルシー:dice1d2=2 (2) (1:攻撃優先 2:手当優先)

  • 30二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:09:22

    ミオリネ「戦闘開始よ。敵は無形の落とし子二体。グエルは発狂しているから行動が『無形の落とし子に対する火炎放射攻撃』で固定。私は寛大なKPだから射撃(拳銃)、屋内だから判定に+20で振らせてあげる。ただし、グエルは毎ターン幸運を振って、失敗すれば火事が発生する。まあラウダが幸運か目星かに成功すれば消火器を用意してあげても構わないわよ」

    グエル「ふふ。やるぞ、大丈夫!父さんがお前らのこと守ってやるからな」

    ラウダ「急募:突然年下の兄兼好きな人が父を名乗り神話生物を焼き払おうとしたときの対処法」

    ミオリネ「血縁的に兄じゃないわよ。というか年下の兄がごく当たり前に存在する時点でそこに対するツッコミは諦めるべきよ」

    グエル「パパは強いんだ、お前らはそのあたりに隠れておけばいい」

    ラウダ「いちばんあぶなっかしい……」


    『グエル』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃/火炎放射器):dice1d100=69 (69) (60)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=26 (26) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=2 (2) 攻撃対象:鞭dice1d100=100 (100) (35)

    『無形の落とし子B』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=98 (98) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=1 (1) 攻撃対象:鞭dice1d100=25 (25) (35)

    『ラウダ』

    戦闘マヌーバ:消火器を探す(判定は目星dice1d100=10 (10) (70))

    『フェルシー』

    対象:ダメージを負っている隊員 応急手当:dice1d100=27 (27) (70)

    ※誰もダメージを負っていない場合はdice1d2=1 (1) に対して拳銃dice1d100=67 (67) (40)


    グエル幸運:dice1d100=59 (59) (70)

  • 31二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:12:03

    グエルの手に委ねられてるの怖すぎる
    そして落とし子はどうしたの?狂ったお兄さん見て動揺でもした?

  • 32二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:21:16

    グエル「????????????????????」

    ミオリネ「???????????????????」

    ラウダ「可哀想」


    「クソッ、止まれ、俺の可愛い息子たちに、手を出すなァ!!」

    「……はあ、ほんとに兄さんは世話が焼けるんだから」

     グエルはやたらめったら火炎放射器を振り回す。その炎は、無形の落とし子を、焼かない。あるいは無意識に、躊躇っているのか。ラウダは何故か少し嬉しそうな顔をして、どこからか消火器を持ってくる。これで最悪、どこかに引火しても大丈夫だ。しかし、それで現状が打破できたわけではなく。

     落とし子の、触手が、フェルシーに、向けられる。

    「ひっ……いやあああっ!?」

     フェルシーが咄嗟に身をかがめる。ぎゅっと、胸に提げたロザリオを握りしめながら。__しかし。

     いつまでたっても衝撃はやってこなかった。フェルシーは不思議に思い、恐る恐る、目を開ける。そして、絶句する。

     落とし子Bの触手が見事に落とし子Aに絡まって、こう、なんか、その、酷い感じに縺れてしまっていた。 


    『グエル』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃/火炎放射器):dice1d100=8 (8) (60)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=2 (2)

    1:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=61 (61) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃対象:鞭dice1d100=84 (84) (35)

    『無形の落とし子B』

    dice1d2=1 (1)

    1:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=5 (5) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=2 (2) 攻撃対象:鞭dice1d100=41 (41) (35)

    『ラウダ』

    対象:グエル 精神分析:dice1d100=41 (41) (70)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを負っている隊員 応急手当:dice1d100=76 (76) (70)

    ※誰もダメージを負っていない場合はdice1d2=1 (1) に対して拳銃dice1d100=20 (20) (40)


    グエル幸運:dice1d100=88 (88) (70)

  • 33二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:23:56

    あかん集中攻撃でフェルシーちゃんがピンチの上に火事だし応急手当は失敗…
    消火器拾えてよかったね

  • 34二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:35:19

    スレッタ・エラン側の戦闘で全員命中が出た反動かな?

  • 35二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:35:22

    ミオリネ「脳が 状況の理解を拒否する 待ってダメージ2d8+炎上ダメージに設定してたからぴったり無形の落とし子が溶けた!?」

    グエル「どうして どうして どうして!シーシア(フェルシー)はパパが守ってやるんだが!?」

    ラウダ「うわああああああ消火!!精神分析やめて昇華する!!!!」


     無形の落とし子の触手が、二つ。フェルシーに襲い掛かる。

     片方はぴったりと、心臓を狙っていた。フェルシーは、ぎゅっと目を閉じて、衝撃に備えるように身を縮こまらせた。しかし、その前に__

    「手を、出すなァアアアアっ!!」

     グエルの火炎放射器から発された炎が、無形の落とし子のうち一つをぱくりと飲み込んだ。

     「あ、……」と、フェルシーはしばし、唖然とする。それは同時に教室周辺に引火しかけたが、その辺はすぐにラウダが消火した。無言で額の汗をぬぐう姿はさながら消防士である。つよい

    「さて」

     グエルが銃口を向ける。

    「あとは、お前か」

    無形の落とし子BHP:18→0

    フェルシー回避:dice1d100=64 (64) (25) 回避失敗の場合フェルシーダメージ:dice1d6=2 (2)


    『グエル』

    攻撃対象:無形の落とし子A 攻撃方法:射撃(拳銃/火炎放射器):dice1d100=89 (89) (60)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=2 (2)

    1:攻撃対象:dice1d3=1 (1) 攻撃方法:触手dice1d100=69 (69) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃対象:鞭dice1d100=75 (75) (35)

    『ラウダ』

    戦闘マヌーバ:消火器(二本目)を探す(判定は目星dice1d100=48 (48) (70))

    『フェルシー』

    対象:ダメージを負っている隊員(フェルシー優先) 応急手当:dice1d100=93 (93) (70)


    グエル幸運:dice1d100=38 (38) (70)

  • 36二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:43:52

    フェルシーHP:10→8

    グエル「??????????????」

    ミオリネ「?????????????????」

    ラウダ「ただただ僕が消火器見つけただけで終わったんだけど……」

    グエル「おかしいおかしいおかしい!絶対!絶対おかしい!!」

    ミオリネ「気合い出しなさいよ落とし子ォ!!!!」

    ラウダ「よわきものども……」


    「クソッ、手が、ふるえて、あたらな、ちが、ちがう、違う!!当てる!!!!」

    「ふえええええんいたいのだああああたすけたのだああああああああ」

    「もう全く、二人とも何しているの」

     ラウダが呆れたように、二本目の消火器を手に入れる。ちなみに無形の落とし子も鞭を思いっきり素振りして困惑したようにぐにむにとしている。グエルを見て、フェルシーを見て、ため息を吐く。無線が、入る。どうやら向こうは片が付いたらしい。ならば。

    「あんな化け物、さっさと倒しちゃおうよ」

     __ラウダはすっと顔をあげて、それを、睨んだ。


    『グエル』

    攻撃対象:無形の落とし子A 攻撃方法:射撃(拳銃/火炎放射器):dice1d100=34 (34) (60)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=2 (2)

    1:攻撃対象:dice1d3=3 (3) 攻撃方法:触手dice1d100=13 (13) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=1 (1) 攻撃対象:鞭dice1d100=45 (45) (35)

    『ラウダ』

    dice1d2=2 (2)

    1:攻撃対象:無形の落とし子 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=93 (93) (40)

    2:対象:グエル 精神分析:dice1d100=1 (1) (70)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを負っている隊員(フェルシー優先) 応急手当:dice1d100=50 (50) (70)


    グエル幸運:dice1d100=57 (57) (70)

  • 37二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:44:04

    このレスは削除されています

  • 38二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:44:32

    ここにきて優秀な弟!

  • 39二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 17:48:17

    何もできんターンと無双ターンの差が激しいっすね…

  • 40二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:00:07

    CoCあるある:すごい気合を入れて出した神話生物が軒並み出目死んでる

  • 41二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:00:41

    ラウダ「さいきょうです。通してください」

    グエル「名誉ジェターク。ラウダ・ジェターク」

    ミオリネ「それ尊称であってる?」

    ラウダ「ねえミオリネ、1クリだしこう……パーフェクトコミュニケーション決めて兄さんを墜とすことって可能?」

    グエル「何か交渉が始まったんだが」

    ミオリネ「クリティカル処理か……ま、そうね。dice1d3=1 (1) (1:完璧に冷静さを取り戻し、以降火炎放射器が必中 2:グエルのSAN値を1回復するとするわ 3:墜ちなさい。グエル)」


    「ッはは、俺の可愛い子どもたちを傷つける化け物は燃えろ、もえろ、全部燃えろォオオオッ!」

    「兄さん!!」

     ラウダは火だるまになり燃え盛る無形の落とし子を横目に、グエルの肩を抱き寄せた。そこで、ようやく気付く。セドたちはこんなに、大きくない。「ラウダ?」と、ようやく。自分の傍にいる存在に、気づいた。

    「大丈夫。僕たちは無事だよ。生きてる」

    「……そうか__よかった」

     赤々とした光に照らされて穏やかに微笑むグエルは、どこまでも柔らかな表情をしていた。そのため自分の手当てをしていたフェルシーは、「光源が燃え盛る化け物で大丈夫なんですか?」などという無粋なツッコミをするのはやめることにした。

    無形の落とし子Aダメージ:dice2d8=8 7 (15) +炎上ダメージ(今ターンは2)

    フェルシーHP回復:dice1d3=3 (3)

    ↓ダメージが最大値でなかった場合戦闘続行

    『グエル』

    攻撃対象:無形の落とし子A 攻撃方法:射撃(拳銃/火炎放射器):dice1d100=78 (78) (60)

    『無形の落とし子A』

    dice1d2=2 (2)

    1:攻撃対象:dice1d3=2 (2) 攻撃方法:触手dice1d100=21 (21) (70)

    2:攻撃対象:dice1d3=1 (1) 攻撃対象:鞭dice1d100=5 (5) (35)

    『ラウダ』

    dice1d2=2 (2)

    1:一応水道やホースなどを探す(目星:dice1d100=73 (73) (70))

    2:攻撃対象:無形の落とし子A 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=68 (68) (40)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを負っている隊員(フェルシー優先) 応急手当:dice1d100=28 (28) (70)


    グエル幸運:dice1d100=84 (84) (70)

  • 42二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:03:37

    つっよ

  • 43二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:09:18

    なんか今回皆さん揃って殺意高くない?

  • 44二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:13:48

    フェルシーHP:8→10


    「ああ、そうだな」

     グエルは目を閉じ、開ける。覚悟を決める。

     目の前には火だるまになってなお、グエルに向かって触手を伸ばし、その身体を吹き飛ばさんとする化け物がいた。構える。手はもう、震えていない。ならばもう、何も怖くない。

    「大丈夫だ、終わらせてやる」

     かちり、と。

     引き金を引く。何故なら俺は、

    「__『リーダー』だから!」


     黒いタールの化け物を燃やし尽くせば、それはゆっくりと消え去り、あとには黒焦げのナニカだけが残された。ラウダはあちこち見て火災のおそれがないことだけ確認すると、「もう」と怒るように言った。

    「屋内で火炎放射器振り回すなんて、すっごい無茶だよ!もうしちゃだめだよ」

    「すまない。これが最善だと思った」

    「うう~痛かったです~、なんで私ばっか狙われるんですかあ!?」

     しばらく歩けば、バリケードの築かれた教室の扉にたどり着いた。『聞こえる?』とミオリネから通信が入った。

    『犯人への交渉はあんたに任せる。あんた聞いてなかったみたいだから言っとくけど、スレッタとエランから、リリッケ救助とサビーナ捕縛が完了したと報告が入ったわ。命に別状はないとのこと。ラウダ、フェルシー、あんたはグエルの護衛に回って』

    「了解」

     今度はしっかりと、頷く。中に目を向ければ、マルタンと思わしき人物が、焦ったように腕時計を見ながら、女児三人の手を縛り、頭に拳銃を突き付けていた。意を決して、中に入る。突然身長2m近い男が二人と150くらいのちみっこという物理的な凹凸トリオが入ってきたことに驚いたのか、マルタンはしばらく唖然とした後、「こ、この子が死んでもいいのか!?」と叫ぶ。シーシアが顔をあげて、はっとしたような顔をして、「なんできたんだよ、グエル……」と泣きそうに震える声で、華奢な体を小刻みに振るわせて、くちびるに血を滲ませて、小さくつぶやいたのが聞こえた。

     __さて。グエル。あんたは人質を助けるために、どうするべきかしら?

    dice1d3=1 (1)

    1:グエル「リリッケの無事、およびサビーナの逮捕を伝える!」(補正+20)

    2:グエル「これ以上罪を重ねるなと言う」(補正無し)

    3:グエル「うん?ラウダ、フェルシー、何持ってるんだ?……ダミードラッグか。これを使おう」(補正ー20)

    グエル説得:dice1d100=55 (55) (70)

  • 45二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 18:15:21

    よし!流石リーダー!!

  • 46二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:43:53

    ここぞという時に決めてくれるのかっこいいぞリーダー!!!

  • 47二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 23:12:33

    火炎放射器はそりゃ危なくて笑う

  • 48二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 06:52:03

    「大丈夫だ。リリッケた・カドカ・リパティは保護した。お前はもう、こんなことをする必要はないんだ」

    「……本当?」

    「もちろん。約束しよう」

    「そっか……」

     マルタンはほっとしたように息をついて、女児たちの拘束を解いた。「ごめんね、みんな」という横顔は酷く疲れ切っていて、余程気を張っていたのだろう。

     シーシアは「……ゆるせない、けど」と前置きをしたあとで、マルタンの手をぎゅっと握った。

    「罪を犯した人がこれ以上罪を重ねなくていいって、グエルはいつも言ってる。お前がここで立ち止まれてよかった」

     シーシアが笑えば、マルタンが困ったように笑い返した。そうして、拘束を解いた、瞬間。

     ぱあんと、拳銃の音がした。

     いましがたシーシアと話していた男、マルタンの腹に、真っ赤な穴が開く。驚愕の色に染まったマルタンの表情。悲痛な顔をしながら彼に手を伸ばす、シーシア。、悲鳴を上げた生徒たち。全てがまるで、スローモーションのように思えた。

     そうして。

     ドサリと、間抜けな音がした。

    グエル応急手当:dice1d100=91 (91) (70)

    フェルシー応急手当:dice1d100=22 (22) (70)


     スレッタたちが到着すると、難しい顔をしたミオリネとセセリアが出迎える。どうやら何かを話していたらしいが、四人を見るとほっとしたような顔をした。

    「みんな、お疲れ様」

    「マルタンは今説得中ですよ。グエル先輩たちが中に入ってくれてるから、大丈夫だと思いますけど」

     それでも念の為、と校内に向かった辺りで、ふと。黒髪に愛らしい少女が、「スレッタ!」と声をかけてきた。

    「ニカさん、よかった。無事だったんですね!」

    「スレッタこそ……あ、えっと、私はニカ・ナナウラです。スレッタの恋人で、ここの教師。生徒たちが心配で、残ってて」

    「ふうん……?」

     エランが適当な返事をよこし、そのまますこし話していると、突然銃声、が聞こえてくる。

     窓ガラスの割れる音。悲鳴。その音が聞こえた瞬間、チュチュが走り出した。どうやら「マルタン!」と叫んでいるようだ。スレッタもすぐに後を追う。ミオリネは「西南50m先、ビルの屋上!追って!!」と焦ったような声をあげた。

    dice1d2=2 (2)

    1:ペトラを連れていく

    2:ひとりでむかう

    ????:dice1d100=17 (17) (??)

  • 49二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 08:46:56

    フェルペトちゃん揃ってド優秀で助かる〜!

  • 50二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 11:38:40

    「な、なあ、なああッ……!?」

    「グエル先輩落ち着いて!まだ息はある、救急隊、病院を!!」

    「マルタン!!」

     スレッタ、チュチュ、ペトラの三人が、部屋の中に飛び込んできた。チュチュは真っ青な顔でマルタンに縋りつく。フェルシーの手当てのおかげでなんとか息はあるが、すぐに病院に運ばなければまずい。

     何はともあれ、マルタンが助かったことは、事実だ。

     チュチュはへなへなと脱力して、「よかった……」と両の瞳から涙をこぼした。


     ミオリネに言われた通り、エランはビルへと駆けていく。十階建のビルの屋上へ。常人よりも体力はある方だ。息を弾ませながらも、なんとか屋上へと辿り着く。

     扉をあければ、真っ青な空が広がっている。高いフェンスで囲まれたその場には誰もいない。人影すらない。そう、ひとは、いない。ただ、上等な革製のトランクがひとつ。そして、紙の切れ端が一枚落ちていた。

    『オリジナルへ

    エラン・ケレスの命が危ない。一人で指定された場所に来なさい。このメモをみた五分後に電話をかける。音声履歴は消せ。もし誰かに言えば、エランの命はないと思え。

    あなたの罪を知るものより』

     トランクの鍵は、しまっていない。好奇心に負けたのか、それとも嫌な予感がしたからだったのか。なんにせよ、エランはそれをあけた。

    「……ぁ__」

     そこにあったものを理解することを、エランは拒否した。あかい、あかい血の海の中でちらりと見えたのは、薄緑色の頭髪と、緑色の目玉。そして、じっとりと血で濡れたタグが__『オリジナル』と書かれたタグが、入っていた。近づく。脈は、ある。息はしている。だが、このままであっては、そう長くはもたないだろう。仮にすぐに病院に運んだところで、後遺症が残ることは免れない。

     トランクのポケットにはカードが入っている。そこには、こう、書いてあった。


    【パーメットの向こう側より、愛をこめて】


    「__……あああああああああっ!!!!!」

     青い青い空の下に、絶叫が響いた。

    エランSANc:dice1d100=84 (84) (49) dice1d3=1 (1) +2/dice1d6=5 (5) +2

    エランアイデア:dice1d100=15 (15) (80)

    成功の場合エラン一時的狂気:dice1d10=2 (2)

    ※発狂しなかった場合すぐに救急車を呼びオリジナルを助けることができます。発狂した場合狂気の出目によりオリジナルは死亡します。

  • 51二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 11:44:26

    7版の場合、身体や感覚に異常が出るやつやんけ!!!!!
    いけるか?救助呼んだりできるかエラン?????

  • 52二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 11:54:18

    エランSAN値:49→42

    エラン「うあっ ……あ……あ ア アアア……」

    シャディク「ふふ。六版処理なら問答無用でアウトなんだけど、さっきエラン割といい出目してたからね。温情だ、七版処理にしてあげよう」

    エラン「ねえあのさあ、無駄にオリジナルが訪問するイベントをいれたり、なかよしみたいな描写を入れたのってさあ……!」

    シャディク「さあね?ただあの時君が不審者に気を付けてと言ったからダイスを振って生還するかもしれないという余地が生まれた、とだけは言っておこうか」

    エラン「うわああああんペトラ連れてこればよかったああああああ!!!!」

    シャディク「悔やんでも仕方ない。切り替えていこう__そうだね、狂気によって視覚や聴覚がおかしくなったり、手足が動かなくなったりする、か。流石に自分の狂気の理由は完全に理解しているだろうから、POW判定に成功すれば救急を呼ぶことができるとするよ」

    エラン「やっ やる!オリジナルのにーさまは少なくともこの話では、僕にパイをもってきてくれるような、いいにーさまなんだ……!というかここで兄様を喪ったらいよいよSAN値が死ぬというか、何らかのよくないフラグが立つ気がしてならない!!」

    シャディク「どうだろうね?ふふふ、がんばって~」

    エラン「うあああああああやる!僕は__やる、やってみせる!!」

    エランPOW判定:dice1d100=47 (47) (60)

    ※成功の場合うまく救護を呼べる。オリジナル生存。失敗の場合は……

    ※この判定はプッシュができないとする。

  • 53二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 12:14:20

    良かったぁぁぁぁぁ!!!

  • 54二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 12:26:20

     「データストーム」と名付けられた例の赤いドラッグは、今あるぶんをすべて回収し破棄した。それはつまりこの事件において、キャリバーンの捜査は、これをもって終了するということである。
     ……だが。
     オジェロ不動産の社長は、雲隠れした。サビーナもレネも黙秘を貫き、弁護士以外とは話さない。つまるところこの事件は、サビーナがどのようにしてあのドラッグを手に入れたのか、なぜ起きたのか、あの化け物はなんなのか。何よりオリジナルがトランクに詰められていたのは、どうして、誰がやったのか。報道されることも、これ以上関与することもできず、何もわからないまま「終わりにさせられた」のである。
    「もう、ダメだと思ったんです。このまま殺されちゃうんだって……」
     リリッケが小さく手を組みながら、スレッタに向けて目をかがやかせた。
    「でも、スレッタ先輩やチュチュ先輩、ペトラ先輩の顔を見て、ああ、もうきっと大丈夫なんだって。ほんとうに、本当にありがとうございます!」
     __あの時撃たれたマルタンと、トランクに詰められていたオリジナルは、まだ目覚めない。
     いつ目覚めるかもわからない。チュチュがぐっと涙をこらえて、俯いていたことをしっている。エランは枕元で、ぎゅっと拳を握りしめた。エランは__スレッタは、人を殺した。それでも、人を殺して、誰かを。リリッケを、マルタンを、オリジナルを、救った。きっと、そのはずだ。
     救える命と、救えない命。
     業務に当たる中で、果たしてそのどちらが多いのかと問われれば、きっと天秤に掛ける必要も無いほどに、救えない命の方が多いのだろうと、知っている。それでも、ほんの少しでも必死に手繰り寄せた救いの糸は、こうして確かに、「誰か」の命を救う。人々からもらえる「ありがとう」を咀嚼して、今日も、明日も、明後日も、事件解決のために尽力しなくてはいけない。
     なぜならあなたたちは、「キャリバーン」に、市民の平和を願う組織に、所属しているのだから。

    一切証拠のない、完全犯罪。
    事件はまだ、始まったばかり?

    case1 『魔女と呪い』
    mission complete!

  • 55二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 12:39:45

    ミオリネ「というわけで、case1『魔女と呪い』、シナリオクリアよ。お疲れ様」

    シャディク「クリア報酬は1d6。さらにリリッケ、マルタン、オリジナルの三人の命を救ったからさらに+3d3。合計して1d6+3d3のSAN値回復だ」

    グエル「……よ、よかった……のか?いろいろと、こう……」

    スレッタ「よかったんですよ、グエルさん!今は全員生還を喜びましょ!」

    エラン「よかったあああああああにいさまああああああああああ!!」

    ラウダ「…………」

    ミオリネ「SAN値回復処理をしたら閑話に入るわ。case1.5ってやつね。場合によっては他のキャラのHO内容について探れるかもしれないから、よく考えて決めること。とはいってもまあ、ただの与太よ。本編クリアのご褒美ね」

    シャディク「ちなみに、1.5として選べる内容は以下の通りだよ!今日の夜から始めよう。何もでなければdice1d6=6 (6) をするけれど、もしこれが見たい!などあったら、夜までに教えてくれれば、そちらを優先して行うから、是非是非書いてほしいな!」

    グエル「誰に対して話しているんだ……?」

    スレッタ「さあ……」

    グエルSAN値回復:dice1d6=4 (4) +dice3d3=2 2 1 (5)

    スレッタSAN値回復:dice1d6=4 (4) +dice3d3=3 3 3 (9)

    エランSAN値回復:dice1d6=4 (4) +dice3d3=2 2 3 (7)

    ラウダSAN値回復:dice1d6=2 (2) +dice3d3=3 2 2 (7)


    case1.5 題目候補

    1:グエルさんちの今日のご飯 ミオリネ「グエルの家でホームパーティーするみたいね。セドやシーシアと戯れられるわよ」

    2:ディナー・おぶ・スレッタちゃん セセリア「いつもの四人で食事に行くはずが、水星ちゃんだけ『用事』で欠席みたいですねェ?」

    3:ようこそケレス家へ オリジナル「俺のお見舞い兼お泊り会をするらしいな。おいなんで俺が『ついで』みたいに扱われてる?」

    4:追え!ラウダ・ニール フェルシー「大変っす!ラウダ先輩とペトラがデートするって!!」

    5:はつこい ペトラ「HOの目隠し初恋ボクシング終了のお知らせってやつッスね。まあグエル先輩たちだけもう終わってるみたいだけど……」

    6:デートイベント チュチュ「PCかNPCの一人を指定して一緒に出掛けられる。相手のHO内容や秘密を知ることができるかもな」

  • 56二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 12:51:09

    良かった…
    とりあえず闇堕ちフラグ的なものは回収せずに乗り越えられた…!!!
    シナリオ上の動きだけ見るとスレッタただのいい子(ただし親がやばい)に見えたけど、やっぱり本人なにかやばかったりします???(1.5の単独行動)

  • 57二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 14:13:20

    このレスは削除されています

  • 58二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 16:08:42

    SAN値回復いい感じ!全体的に探れそうなのは6かな?

  • 59二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 16:19:29

    ここでラウダを説得できれば次も復讐衝動を抑えること…できないかなぁ…

  • 60二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 22:59:30

    1が癒されそうな気がするけど、気になるのは2と6かなぁ

  • 61二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 23:06:20

    今回はエランくんを応援したいので3

  • 62二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 23:07:15

    Case1.5 題目

    dice1d2=1 (1)

    1:dice1d3=3 (3) (1:グエルさんちの今日のご飯 2:ディナー・おぶ・スレッタちゃん 3:ようこそケレス家へ)

    2:デートイベント


    2の場合

    グエル:dice1d3=3 (3) (1:エラン 2:ラウダ 3:ミオリネ)優先度ダイス:dice1d100=93 (93)

    スレッタ:dice1d4=3 (3) (1:HOdice1d3=3 (3) 2:ニカ 3:セセリア 4:フェルシー)優先度ダイス:dice1d100=38 (38)

    エラン:dice1d3=1 (1) (1:グエル 2:オリジナル 3:ミオリネ)優先度ダイス:dice1d100=57 (57)

    ラウダ:dice1d3=2 (2) (1:グエル 2:スレッタ 3:ペトラ)優先度ダイス:dice1d100=32 (32)

    ※NPCを指定しているキャラがPCを指定していた場合、PCが優先となる。また、PC同士でバッティングした場合優先度ダイスで出目の低い方が勝ちとなる。

  • 63二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 23:25:13

     エランの家は見上げるほどの大豪邸だった。

     グエルはしばし、言葉を失う。いつもの四人であの時トランク詰めになっていたというオリジナル__ただし生きていた__の見舞いに来たわけだが、なんというかこう、思っていた以上に一般庶民では想像ができないほど大きいからだ。

     なんだこれ玄関だけでうちの一階分ぐらいある。というかどこまでが玄関なんだなんかデカいホールになってないか?思いながら恐る恐るグエルがその中に入ると、エランはぱしぱしと背を叩いて「そう緊張するなよ」と笑ってみせた。


    case1.5『ようこそケレス家へ』


    「兄様は部屋。まだ目覚めないけれど、峠は越えたし、以降はうちの医者に診てもらった方がいいって」

    「うちの医者とかあるのか!?」

    「え?うん」

     エランがきょとんとしたような顔で言った。スレッタが小さく「何それ知らん怖……」とつぶやき、ラウダも全力で頷いている。

     「見舞いって言っても、お泊まり会みたいなもんだと思って」と言いながら、エランは三人を客間に案内する。それから少しだけ、眉を下げた。

    「こおんな広いおうちに一人なのも、少し悲しいからさ」

     グエルはエランの頭をがしがしと撫でてやった。エランは「突然何!?」と目を丸くしたが、そうせねばならないと思った。

     スレッタはふと、ぐるりと家の内装を見回し、考え込むように視線を伏せる。ラウダが「どうしたの?」と声をかければ、「いえ」と小さく呟いて、顔を上げた。

    「なんだか、こういう豪邸に、見覚えがあるような気がして。具体的にどうしてかはわからないんですけど」

    「ふうん……?昔暮らしていたとか?」

    「まさか!小さい頃は親戚中たらい回しにされていたので……」

     ラウダの声は低く、スレッタの返答はぎこちない。そちらのぎこちない雰囲気に構ってやりたい気持ちもあったが、エランの方も見ておかないと。やることが……やることが多い……!グエルは心底思った。胃痛枠__そんな言葉がどこからか聞こえてきた気がした。

    1:お見舞いに向かう 2:部屋を見て回る

    グエル:dice1d2=1 (1) スレッタ:dice1d2=2 (2) エラン:dice1d2=2 (2) ラウダ:dice1d2=2 (2)

    グエル??:dice1d100=53 (53) (??)

    ????:dice1d100=79 (79) (??)

  • 64二次元好きの匿名さん23/06/28(水) 23:28:21

    本当今回グエル胃痛枠……胃痛枠って火炎放射器振り回すっけ(直近戦闘のキルレNo.1)

  • 65二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 05:27:34

    また1人行動しとる
    まあ今回は仲間の自宅だし問題ないか(フラグ)

  • 66二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 06:57:43

    お見舞いに来たのにお見舞い行くの一人だけなの笑う

  • 67二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 07:15:30

    グエル目星:dice1d100=53 (70)

    「……」

     トランク詰め、バラバラ。

     その言葉は、グエルの耳に馴染んだ。同じ事件の被害者だとして、なぜヴィムは死に、オリジナルは生きているのだろう。なぜ、父さんはいなくなってしまった?

     ……考えても仕方ないか。

     とりあえず今はオリジナルの生還を喜ぼう。どうやら彼は、未だにベッドの上で眠っているようだ。包帯が巻いてあったりガーゼが貼ってあったりと痛々しい様子であるが、それにしてもエランそっくりである。説明されなければ同一人物だと言われても違和感がないかもしれない。そんなことを思いながら、持ってきた花を花瓶に挿してみれば、ふと。何かが置いてあることに気づく。

     よくないな、とは思いながら見ている。そこにあったのは、

    「……え」

     __写真立てと、ドックタグだ。しかしその中にいる姿を見て、グエルはしばし、言葉を失う。おそらく家族写真なのだろう。まだ幼い、おそらく十を数える前であろうほどには稚いエランと、瓜二つなオリジナル。その母であろう女性。そして__

     グエルは咄嗟に、ドックタグの名前を確認した。キャリバーン、いやドミニコスでは、よく使われている形式のもの。手に取り、目を見開き、言葉を失った。

    「……『シャディク・ゼネリ』!?」

    dice1d2=2 (2)

    1:エランにシャディクとの関係を聞く

    2:ラウダのメンタルケアを優先する


    「グエルいっちゃったねえ」

    「せっかくエランさんが言うんだから探検すればいいのに」

    「そういうところが兄さんなんだよ。……やっぱ好きだなあ……」

    「は?僕が先にグエルのこと好きだったんだけど」

    「は?こちとら十三年片思いしてきたんだぞ」

    「は?」

    「は?」

    「なんですこの展開?」

  • 68二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 07:27:13

    アットホームな職場!なおSANチェックの頻度

  • 69二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 09:37:15

    これエランの優しくしてくれた人ってシャディクだったりする展開あります…?

  • 70二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 12:51:35

    エランとラウダはバチバチだし、ラウダとスレッタは言うまでもないし、リーダー(最年少)は大変だな

  • 71二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 14:03:52

    シャディクとの関係を聞くよりもメンタルケアを重視したの、リーダーとしての責任とか感じていいね
    さすがはチーム最年少でありながら勤務歴最長

  • 72二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 14:53:47

    「……」

    「エランさん。ドンマイです」

    「おかしいよ!いつの間にあんなに距離縮まってるの!?聞いてないんだけど!!」

    「さあ……ただ、二人きりで話すような関係だということは確かですね」

    「やめて。追い打ちやめて」

    「じじつのしてきですよ」

     スレッタは大真面目に言いながら、ソファに座りこんだ。……やっぱり、なんだかこういった豪邸に、既視感があるような気がする。ただ、どこでなのかまではわからない。

     エランは文句を言いながら、ふと「失恋の星の元にうまれてきたのかなあ……」と小さく呟いた。スレッタは「しつれん?」と言って首を傾げ、そちらに視線を向ける。

    「好きな人、みんなどこかにいっちゃうの。……かなしい」

    「……そうですか」

     スレッタはそっと、エランの背を撫でた。労わるような、あるいは慰めるような、優しい手だった。

    スレッタ色ボケ対抗:dice1d100=62 (62)

    エラン色ボケ対抗:dice1d100=6 (6)

    ※強めの出目で勝ったら相手のHO内容を探れます


    「兄さん、二人でお話ししたいって……」

    「誰かがいるところで話したら問題だろう」

     グエルは適当な部屋(エランの家はたくさん部屋があった。何に使うのかはわからないが掃除が大変そうだと思った)にラウダを引っ張り込むと、対面して座り、真っ直ぐに見つめた。__何がきっかけで爆発してスレッタに危害を加えるかわからない。これを止められるのは、グエルだけだ。

    「あー……その。例の、ことで……」

    「例の?」

    「その。……えっと……」

     グエルはあれこれ考えてみる。万が一にもスレッタに聞かれる可能性を考えると、ここで直接的に復讐はやめろと説得するのは危険だろうか。しかし何かしらの形で説得し、復讐をやめさせないといけない。

     ……エランは。

     シャディクと、どんな関係だったのだろうか。もしかして。どうしよう。わからない。でも、とにかくそれを、考えないようにしたかった。

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「……直接、説得する」グエル説得ハード:dice1d100=20 (20) (40)

    2:ラウダ「お話しているだけで心が落ち着くとかない?」ラウダPOW判定:dice1d100=44 (44) (55)

    3:グエル「あ、ああ、そうだ!文通、文通の話をしよう!!」グエル色ボケ対抗:dice1d100=47 (47) ラウダ色ボケ対抗:dice1d100=43 (43)

  • 73二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 14:59:26

    この場合のPOW判定はどっちなんだ?

  • 74二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 15:09:44

    「スレッタ」

     ふと、エランが顔を上げる。

     くちびるだけは笑みを象っているが、ほんの少しだけ赤く上気した目許が痛々しい。その指先が、スレッタに伸びて、ふと。その頬を、撫でた。

    「ニカ・ナナウラ、すてきな人だったね。きっとずっと昔から、仲良しだったんだね。いいなあ」

    「いえ……五年前から、です。五年前、ちょうどあなたが所属したころに出会って、それから」

    「ふうん……?十分長いと思うけれど」

    「……」

     スレッタがふと俯いた。

     エランはよくわからないまま、スレッタの頭をぐしゃぐしゃと撫でた。スレッタは困ったように笑い、「オリジナルさん、治るといいですね」と言った。


     できるだけ言葉を選び、穏やかに談笑する。

     そうしているうちに、なんだかなにもかもどうでもよくなってきた。そうだ、今、ラウダは、幸せだ。それでいい。それでいいのだ。もしひとを__仲間を殺したら、この穏やかな時間は送れなくなる。

     ラウダはゆっくりと息を吸って、吐く。

     そうだ、復讐なんて、よくないのだ。

     まだ、許しきれたわけではない。それでも今は、今だけは、そう思いたかった。少なくとも今復讐と言う言葉をくちにだして、グエルを悲しませたくはなかった。

    「ねえ、兄さん」

     ラウダがふと、グエルの手のひらに、己の手を重ねた。

    「今度、セドとシーシアに会いたいな。あの時、怖かっただろうから、心配だ」

    「そうか。……伝えておく、きっと喜ぶよ」

     窓の外から柔らかな日の光が差し込んでくる。

     この穏やかな時間が永遠に続くと__

     ……信じていたかったのに。

    case1.5『ようこそケレス家へ』

    End

    ちなみにこの後お泊り会をしたわけですがdice1d3=3 (3)

    1:エラン「ケレス家には部屋がいっぱいあるんだ。四人別々の部屋で寝たよ」

    2:エラン「僕とdice1d3=3 (3) (1:グエル 2:スレッタ 3:ラウダ)が相部屋で、残り二人が相部屋だったね」

    3:エラン「みんなで一緒に一つの部屋でおやすみしたよ!!」

  • 75二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 15:24:36

    「私たちは二人で一つ」

    「私たちは一つで二人」

    たとえせかいがおわっても

    わたしは、あなたのために生き続ける。

    「ねえ、そのはずでしょう?」


    case2『巡る思い』


     あの事件から既に二か月が経過しようとしていた。

     例のオリジナルの「トランク詰めバラバラ事件」によって、本部は混乱が生じていた。第一発見者が隊員であり、それがエランの兄であったことも踏まえて、以降の捜査はドミニコスに引き継がれることとなった。捜査はかなり難航しているらしい。

     今日はしばらく休養を命じられていたエランが久々に出勤する日だ。とはいっても、非番を利用してよくあっていたこともあり、あまり久しぶりという感じはしない。しばらく話していると、ミオリネがやってきた。彼女はぱしぱしとエランの背を叩き、「久しぶり、エラン。元気そうで何よりよ、頼りにしてるから」と笑いかけた。

    「……さて。今回の任務は、珍しいけど……とある人物を警護し、無事にオックスアース区域に送り届けること」

    「警護」

    「ええ、この二人」

     タブレットに映っていたのは、それぞれ桃色の髪と紺色の髪をした、愛らしい少女であった。ソフィ、ノレア、と名がつけられているらしいその二人を見て、チュチュが「うちに頼んでくるなんて、余程のワケありか?」と尋ねる。

    「……表向きは、資産家のご令嬢。聞きたいことや言いたいことはあるんだけど……上は『あるべき場所に戻すことが、世界の平穏に繋がる』……なんて、変なことを言っていて」

    「きなくさいな」

    「ま、そうね。出発は十四時から。それまでに色々とやるべきことを済ませておきなさい」

     ミオリネはそう言って、困ったように視線を下げていた。

    【出撃前準備】

    1:物資追加(1:武器強化 2:追加武器 3:防具強化 4:HO固有)

    2:情報収集(ミオリネに色々聞いてみる)

    グエル:dice1d2=1 (1) (1の場合dice1d4=4 (4) )

    スレッタ:dice1d2=1 (1) (1の場合dice1d4=2 (2) )

    エラン:dice1d2=2 (2) (1の場合dice1d4=1 (1) )

    ラウダ:dice1d2=1 (1) (1の場合dice1d4=2 (2) )

  • 76二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 15:37:13

    (グエルはHO固有がないのでミスです!が決め直すのもめんどくさいので救急箱を支給してもらったことにします)
    支給品一覧
    PC
    グエル:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、防弾チョッキ(装甲1)、救急箱
    スレッタ:デザートイーグル(ダメージ1d10+1d6+3)、防弾チョッキ(装甲1)、散弾銃(基本鍵開け(物理)用。攻撃に使うならダメージ1d10)
    エラン:警棒(ダメージ1d8)、ゲージショットガン(ダメージ近づいて撃つなら4d6、遠くから撃つなら1d6)、防弾チョッキ(装甲1)、小型時限爆弾「アルケビュース」×5
    ラウダ:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、防弾チョッキ、クソデカ斧
    チュチュ:アサルトライフル(ダメージ2d6)、防弾チョッキ(装甲1)、スパナ
    フェルシー:護身用リボルバー(ダメージ1d6)、軍事用アーマー(装甲3)、救急箱
    ペトラ:ベレッタ(ダメージ1d10)、仕込み靴(ダメージ1d6)、防弾チョッキ(装甲1)

    「……表向きは、って、どういうこと?」
     エランが尋ねれば、「私も詳しいことはよくわからないけど」と前置きをし、困ったようにこめかみをこつこつとうつ。そうして一枚の書類をエランに見せた。
    「『ルブリス教団』って知ってる?」
    「あー、なんかニ、三年前にテロ起こして、事実上解散したっていうアレ?」
    「その教祖の娘よ」
    「はあ!?」
     さらりと告げられた事実に、エランが目を開く。ミオリネはこともなげに、「なんでも実際には解散したわけじゃないから、本部に戻らなきゃいけないんだって」と呟く。
    「……上層部から直接来た任務なの。彼女たちを、敵対組織から守れ、と。端的に言うと襲撃される可能性があるわ。ただの要人警護なら民間企業に任せればいいんだから」
    「敵対組織?」
    「さあね。ロウジに調べてもらってるけど、大方敵対する教団ってとこじゃないの?カルト教団ってその辺厄介だから」
    「ソフィとノレアは、命を狙われていると?」
     ミオリネがふと、顔を上げる。それからふと、窓の外を見た。
    「……『価値がある』、らしい。それがもし命の価値だというのなら、ふざけた話だと思うわ」

  • 77二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 20:34:56

    毎度当然のようにクソデカ斧を持ち歩くラウダ正直かなり好き
    銃刀法?知らない法ですね…

  • 78二次元好きの匿名さん23/06/29(木) 20:45:02

    本当に今回オールスターズ!って感じで楽しいな

  • 79二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:00:47

    楽しみにしてます!

  • 80二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:12:35

     十四時、二人の愛らしい少女がやってくる。黒塗りのベンツから降り立ってきたその姿は、かなり身なりがしっかりとしていた__のだが。

    「……?」

    「エラン?」

    「いや、なんか……」

     エランは困ったように少女を見ていた。しかし彼が二の句を継ぐ前に、桃色__ソフィが、すたすたとグエルの方に近づいてくる。そうして、「あなたがチームのボス?」と聞いてきた。

    「私はソフィ。こっちはノレア。よろしく!」

    「……よろしくお願いします」

     二人は行儀よく頭を下げて、それぞれ微かに笑みを浮かべた。フェルシーが「かわい~!」と笑いながら、二人の傍によって、じっと見つめてみた。

    「かわいいッスね!二人はどっちが年上なの?」

    「年上も年上もないよ」

    「そういうものなの?」

    「そういうものだよ」

     フェルシーが「へえ~」と言いながらソフィの頭をわしゃわしゃと撫でた。ソフィは満足そうに眼を細める。ノレアはふっと顔をあげて、ペトラに、フェルシーに、ラウダに、目を向け__最後に、ふっと、エランの方を見た。

    「あなた、なんか嫌いです」

    「なんで!?」

     ノレアが睨むようにエランを見るので、エランはちょっとショックを受けたような顔をした。スレッタは「いいこですねえ、おねえちゃんって呼んでもいいんですよ?」とソフィの近くに膝を折り、チュチュが「いい子にしてろよ」とはにかんだような顔で言う。ラウダとペトラも何も言わないが、心なしかいつもより口角が上がっている。そうして和やかに談笑していると、こほん、とミオリネが咳払いをした。

    「オックスアース地域には、飛行機で向かうわ。およそ五時間はかかる。貸し切っておいたから、そのつもりでお願いね」

     「了解!」と、七人と二人は敬礼をする。キャリバーン本部から空港までは幾何かかかる。穏やかな任務になることを祈りながらも、例のベンツに乗り込んだのだった。


    グエル「……コイツらかあ……」

    スレッタ「……ソフィ、さ」

    エラン「ノレア……」

    ラウダ「既にダメージ受けてるの面白」

    1:飛行機内部を調べる(目星、聞き耳) 2:ソフィに話しかける(アイデア) 3:ノレアに話しかける(アイデア)

    グエル:dice1d100=76 (76) dice1d3=3 (3)

    スレッタ:dice1d100=94 (94) dice1d3=2 (2)

    エラン:dice1d100=32 (32) dice1d3=3 (3)

    ラウダ:dice1d100=96 (96) dice1d3=1 (1)

  • 81二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:15:53

    ほんの一瞬の因縁があるので複雑なグエル、喪失によるダメージを負ってるスレッタエラン、他人事の癖になぜかファンブル引き起こしているラウダ

  • 82二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:18:36

    グエル「??????????????」

    スレッタ「?????????????」

    ラウダ「??????????????」

    エラン「信心がさあ……足りてないよね……?」

    ミオリネ「申し訳ないけど笑ってしまった」

    シャディク「出目が腐ってるね~」

    グエル「き……KP、俺はプッシュする!ここはひとつも情報を落としたくない!!」

    スレッタ「私もです!せっかくソフィさんと交流する機会が……!」

    ラウダ「僕どうせファンブルだからプッシュする!!!!」

    エラン「プッシュ理由が三者三様だ」

    ミオリネ「わかったけど……それぞれプッシュ理由を考えるのが面倒くさいわね。もうまとめて考えてもいい?」

    シャディク「そうだね。じゃあプッシュ失敗の場合一律でdice1d3=3 (3) (1:無に躓いて支給品を一つ無くす 2:嫌な予感がしてSAN値-1 3:不要不急の色ボケ)とするよ」

    グエル「…………よし。お祈り完了」

    スレッタ「私は__やってみせます」

    ラウダ「どうせ状況がこれ以上悪化することはないんだ。頑張るよ」

    エラン「覚悟の決まった目だ」

    グエルアイデア:dice1d100=62 (62) (50)

    スレッタアイデア:dice1d100=38 (38) (80)

    ラウダ目星:dice1d100=11 (11) (70)

  • 83二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:24:05

    ここで一人だけ外して色ボケ挟むのまさにグエル

  • 84二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:30:52

    「……?」
    「ラウダ先輩、何読んでるんですか?」
    「あ、いや、雑誌が置いてあって」
     ラウダはペトラに、持っていたそれを示す。そこには、『カルト教団特集 実在したカルト集団!?』という見出しの記事が書かれていた。
    「豊穣のバフォメット」は、××名の大人と少なくとも×××人の子供を支配していた。また、儀式と称して大量の人間を殺し、その血を使って何かをしようとしていたとのこと。そんな非道にピリオドが打たれたのが××××年。エリクトという人物が突入したことで、教団の存在が発覚した。エリクトはその後行方不明となっており、教団員に殺されたとされるが、噂によると、過去に飛んで未来を書き換えようとしているとのこと。眉唾物だが、実際に「アスティカシア王国」のデータを漁ると、当時市民の尊敬を集めていた騎士団長とその麗しき婚約者や、ニール商店の跡継ぎ息子に対し、エリクトと名乗る「未来から来た人物」が接触したという記録が残されており__
    「なんだか親近感を覚えて」
    「そッスか……」
    「何故かはわからないけれど、騎士団長という人が気になるんだ。何故だろう」
    「いやあ……なんででしょうねえ……騎士団長さんは婚約者と結婚したはずなんスけどねえ……」
     ペトラがこう、ちょっとだいぶ微妙な顔をしていた。
     グエルとエランは、ノレアの手元を覗き込んでいた。彼女はどうやら、絵を描いているらしい。「上手いものだな」と言えば、ノレアはどこか、無邪気に笑って見せた。
    「……これが、ソフィ。こっちは私です」
     ノレアは二つの人物がを示した。なるほどやはり上手い。しかしエランはそれを見て、「……あー……」と何か確信めいた声をもらす。
     「エラン?」と尋ねれば、エランは「なんでもない」と真っ直ぐに言い切った。しかしやはり、視線はノレアの手元で固定されている。グエルは少し苛立ったような顔をして、エランの方に身を乗り出した。
    「何か気づいたことがあるなら、すぐに言」
     と。
     その時、一体何の気流に巻き込まれたのか、見事に飛行機が傾いた。
     それすなわち、グエルの体勢が見事に崩れたことを差し__
    「……?チュアチュリーさん、どうして私の目を塞ぐんですか?」
    「あー……ちょっと子供の情操教育にはあまりよくない絵面が流れているからだな」
     チュチュの言葉に、近くにいたフェルシーは真顔で同意してみせた。

  • 85二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:32:15

    女神さまがまたしても色ボケを望んでらっしゃる…

  • 86二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:34:20

    大丈夫?ラウダSANc入らない?

  • 87二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:45:50

    「貸し切りだね!」
    「貸し切りですよ、飲み物はどうしますか?」
    「私は大人だからコーヒーを飲むよ!……うええ、にがい……」
    「無理して飲まなくてもいいんですよ」
    「でもおとなだからのまないと」
    「じゃあ、こっちのカフェオレをのんでください。こっちもコーヒーですよ」
     スレッタが手渡したマグカップの中身を飲むと、ソフィは「あまーい!」と嬉しそうな声をあげた。それから嬉しそうにスレッタにすりすりと頬を寄せ、満足げに笑う。
    「あのね。私、ずっとノレアと二人だったから、スレッタおねーちゃんと一緒でうれしい」
    「……そうですか。私もソフィさんと一緒でうれしいですよ」
    「ねえ。スレッタおねえちゃんはどうしてキャリバーンに入ったの?」
     ソフィの言葉に、スレッタが虚を突かれたような顔をした。
     それから少しだけ、視線を伏せる。自分がキャリバーンに、入った理由。それは__いろいろと、考えてみる。いろいろと、理由がある。それでも一番、大きい理由は。
    「見つけたいものが、あるんです」
    「……ふうん?」
    「きっとここでしか、手に入らないから」
    「そっか。きっと、見つかるよ」
     ソフィは預言めいてそうつぶやいた。
     スレッタが返答に悩んでいる間に、彼女は「疲れたから少し休むね」と言って、こてり、と眠ってしまった。よく見てみれば、確かにひどく疲れたような様子である。やはり子供の体力であるから、ただ飛行機に乗るだけとはいえ苦しいのだろうか?いやそれにしたって少し疲れすぎている気がする。
     ……なにか、あるのだろうか。
     スレッタは先程ドリンクを持ってきた乗務員を呼び止めると、ブランケットを要求した。そうしてそっと、ソフィの肩にかけてやる。小さい、ちいさい肩は、少し可哀想なまでに震えていた。

  • 88二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:49:15

     空港に降り立てば、夜にも関わらずネオンライトがあたりを照らし、眠らない町といった風情だ。むっとするような暑さの中、用意されてたタクシーを使ってホテルを目指せば、ソフィとノレアがすっかり寝入ってしまった。

     ホテルに入れば、そのまま最上階に案内される。かなりのVIP待遇である。部屋割りは基本二人一組だが、ソフィとノレアは三人部屋に入れるよう指示があった。さてどうしようかと話し合いを始めようとしたところで、

    「ラウダ先輩は私とですよ」

    「あっちょっ待」

     ペトラが半ば無理矢理ラウダを引きずって行った。他は特に希望はないようだが__グエル、スレッタ、エラン、チュチュ、フェルシー。そして、ソフィとノレア。どういった部屋わけにするのがよいだろうか?


    ミオリネ「というわけで部屋分けタイムよ。一緒になった相手の情報を知ることができるわ」

    シャディク「ただし、必ずPCとNPCでペアになるようにね。ちなみにラウダはペトラ固定」

    ラウダ「わかった。……ふふ、楽しみにしているね」

    スレッタ「気ぶるべきですか?」

    グエル(どうせ復讐関連で何かあるんだろうな……)

    エラン「なんだろう すごい温度差を感じた」

    ミオリネ「ま、気楽に決めてよ。そこまで大きく進行に影響しないから」

    グエル「ほんとか?」

    スレッタ「ソフィさんとノレアさんの秘密は握っておきたいですけどねえ」

    エラン「ちなみにPCと相部屋になるのはナシ?」

    ラウダ「見苦しいよエラン」


    (PC)

    グエル:dice1d100=93 (93) スレッタ:dice1d100=91 (91) エラン:dice1d100=23 (23)

    (NPC)

    チュチュ:dice1d100=3 (3) フェルシー:dice1d100=45 (45) ソフィノレ:dice1d100=43 (43)

    ※PCとNPCで出目が近かった組み合わせでペアとなります

  • 89二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 00:56:03

    当事者が知らないからかろうじて維持できている平和だこれ……
    グエル頑張って抑え続けてくれ

  • 90二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 01:02:08

    「私、スレッタがいい~!ノレアもいいでしょ?」
    「ソフィがいいならそれでいいよ」
    「わ、わかりました!ふふ、しっかりまもりますから、ね~!」
    「あーしはエランと。付き合えよ、お前のライフル捌きには目を見張るところがある」
    「奇遇だね。僕も同じことを思ってた」
    「じゃあグエル先輩は私とッスね!一杯付き合ってください!!」
    「飲むのか?大丈夫なのか?それ」
     部屋に入ろうとした、ところで__ふと。グエルは、メッセージが入っていることに気づいた。相手は、どうやらシーシアのようだった。
    『今日はニカ先生にいいこと教えてもらった。「痛いの痛いのとんでけ」だって。昔父さんやグエルがよく言ってくれただろ。いつ戻ってくるか知らないけど、お土産をたんまり買ってくるように』
     ……寂しい思いを、させてしまったのだろうか。
     グエルは簡潔に、「できるだけすぐ戻るよ」とだけ返信した。

     ペトラは戸惑うラウダを部屋に押し込むと、近くにあったグラスにウイスキーをそそいで、乱雑な仕草で一口煽った。それからラウダの腕を取り、呟く。
    「ねえ。ラウダ先輩も飲みましょう」
    「僕はやめておく。明日に響いたらよくない」
    「そっすか」
     ペトラが上機嫌に、ソファに腰かけた。それから「GUND刑務所」と、呟く。
    「それは?」
    「終身受刑者ばかり収容されている刑務所ですよ。……例の事件の容疑者、そこにいるらしいです。調べる価値はあります、記録があるはず」
    「ペトラ、僕は……」
    「少し」
     近づきましたね、真実に。
     グラスを傾ける彼女の瞳が、暗く淀んでいる。家族を殺されたあの日から、光のない場所ばかり歩いてきた。それでもなんとか生きる気力を振り絞れたのは、ラウダにとってはあの文通のおかげだが、ペトラは少なくとも、今は「それ」だけに縋って生きているように見えた。
    「ねえ、ラウダ先輩はどうしたいですか?犯人を見つけたらどうしますか?」
    「ペトラ、落ち着いて」
    「私はね、わたしとおなじ苦しみを味合わせてやりたい。あのときかんじた、痛みを、苦しみを、怒りを、絶望を、恐怖を!わからせてやるんです!ねえ、たのしみでしょう!?許してなんてやらない、たとえそれが__スレッタ・マーキュリーの親だとしても」
     無邪気に笑いながら、ペトラは言った。
    「ねえ、あなたもそうでしょ?ラウダせんぱい」

  • 91二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 01:16:22

    「さ、今夜は飲み明かすのだ~!」
    「あまり飲みすぎるなよ」
    「だいじょうぶのだ。フェルシーちゃんウワバミなのだ」
    「信用できん!!」
     なんかすでに場酔いしてるのか、「グエル先輩は兄弟いるのだ?」「セドくんとシーシアちゃんは最近どうなのだ?」「す、すきなひと、とか、いるのだ!?」と楽しそうに話している。完全に酔っている。グエルが酔っ払いを介抱することになるのが決まった瞬間である。
    「……じゃ、次は私の番ですね」
     ふと。
     フェルシーが、呟いた。
    「あのね、私、いわゆる流民ってヤツで、ちょっとの間、孤児院で育ったことがあるんですよ」
    「……そうなのか。苦労したんだな」
    「全然!すぐに優しいパパとママに引き取られたから、むしろ私なんか、すっごい幸運ってレベルで~……」
     そこでフェルシーは言葉を止めた。グエルはそこで、フェルシーのまとう空気が変わったことを悟り、佇まいを正す。
    「あのね。エリクト、っているじゃないですか。シスターの」
    「ああ、エアリアル正教会から派遣された、っていう__」
    「エリクト__エリィは、私の姉なんです」
    「えそうなのか!?」
    「えへへ。血は繋がっていないけれど、幼いころは、いっつもいっしょで。優しくしてもらって」
     フェルシーの声が、徐々に泣きそうに歪んでくる。
    「ねーねは、私のことを覚えていなかったんです。でも、いつかきっと、おもいだしてくれるんじゃないかって、ないしょであの教会に通っていて……馬鹿だと思いますか?」
    「いいや。大切な人なんだな」
    「はい、はい、はい。エリクトは、エリィは、ねーねは、私の、大切な__」
     そこから先は、言葉にならなかった。
     フェルシーが小さく鼻を鳴らした。それからぐっと、ワイングラスの中身を煽る。それからいつも通りの気丈な笑みを、少しだけ目許が赤く腫れた顔にのせてみせた。
    「私が秘密をはなしたんだから、次はグエル先輩の番ですよ!」
    「え!?」
    「コイバナしましょうよ!今キャリバーンではグエル先輩の話でもちきりなんですよ、エラン先輩とグエル先輩がデートしてたとか、ラウダ先輩とグエル先輩が二人っきりで話してたとか、ねえ、ホントなんスか!?教えてくださいよ~!!」
     フェルシーは大きく口を開けて笑った。
     グエルもつられて、とりあえず笑うことにしてみた。

  • 92二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 01:17:23

    フェルシーとエリクト!??想定外なつながりが来たなあ……

  • 93二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 07:45:46

     翌朝。

     案の定二日酔いに頭を痛ませるフェルシーになんとか肩を貸して、レストランに運ぶ。どうやら朝食はバイキング形式であるようで、ふかふかのパンから味付きで炊かれたコメまでなんでも揃っている。朝はパン派のグエルだが、たまにはコメを__と思ったところで、ふと。ミオリネから、着信が入る。

    「ごめん、ちょっと……エランと一緒に、誰もいないところに行ってくれない?」

    「……?わかった。おいエラン!」

    「ふぁ~い」

     もぐもぐとオレンジを食べていたエランが、寝ぼけ眼で返事する。二人でその辺の空き部屋に入れば、ミオリネがビデオ通話に変える後ろが暗いところを見るに、どうやらあちらも誰もいないところから繋いでいるらしい。

     ミオリネはひとつ、頷く。そうして、神妙な顔でエランを見つめた。

    「……つい先日、私に個人的な連絡があった。ペイル区域の公園の防犯カメラに、エランと思わしき人物がトランクを持って歩いていたって。このトランクは、バラバラ事件のトランクと酷似していた」

     エランがはっと、目を見開く。

     その指先が震えるのを、グエルは確かに見て__ひたすら、混乱していた。嘘だ。バラバラ事件、トランク。エランが、運んで。一体、どういうことだ。それでは、まるで__

    「エラン。あんたはこの事件に関与している?」

     ミオリネが、震える声で言った。

     エランはふるふると、首を横に振る。知らない。知らない、僕は、何も。その様子に嘘は感じられないが、しかし……どこか、焦るような色も感じられる。ミオリネは「そうよね」と一つ言って、グエルの方を見た。

    「私はエランを信じてる。あんたは巻き込まれただけだって。この証拠は、いったん私が保管しておく。また進展があったら連絡するわ、今はとにかく、ソフィとノレアをお願い」

     電話が、きれる。

     分からない、何も分からないまま、エランの横顔を見やる。彼は真っ暗になった画面を見つめて、浅い呼吸を繰り返していた。

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「……本当のことを、教えてくれ」グエル説得ハード:dice1d100=62 (62) (40)

    2:エラン「落ち着かなきゃ。落ち着かなきゃ……」エランPOW判定:dice1d100=95 (95) (60)

    3:グエル「色仕掛けするかあ」エラン「手段を選ばないね」グエル色ボケ判定:dice1d100=30 (30) エラン色ボケ判定:dice1d100=73 (73)

  • 94二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 08:09:10

    めちゃくちゃ動揺している…

  • 95二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 08:14:47

    これ、ダイスによる矢印決定が盛大に事故引き起こしてないか?

  • 96二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 08:17:35

    エラン「??????????」

    グエル「お前持ってるよなあ……」

    エラン「君にだけは言われたくないなあ!」

    グエル「は?俺は今回そこまでひっどい出目引いてないんだが?」

    ミオリネ「case1見てから言いましょうか。なら……」


    「エラン、だいじょ__」

    「は、は、ひゅ……」

    「エラン?」

     グエルはそっとエランの背を叩く。過呼吸でも起こしてしまったのか、エランの瞳からぼろぼろ涙が溢れてきている。「違う、ちがう」と繰り返す姿は、どこか痛々しい。

     ……それはそうか。彼が実際に関与しているにせよ、関与していないにせよ、エランの兄も被害にあった例の事件と、自分の関与が疑われているのである。だが、グエルも。……グエルだって、ヴィムを、父を殺した事件に、大切な仲間が関わっているなんて、思いたくない__

     エランがぎゅっと、グエルの服の裾に縋り付き、「違う」と繰り返す。そうしてぽろりと、こぼした。

    「……かあさまは、悪くない……」

    「__母様?」

     グエルは、目を見開いた。


     エランが落ち着くのを待って、二人は皆の元に戻った。ラウダが何故か愕然とした顔をしており、スレッタが「何してたんです?も~」とこちらの脇を小突いてくるのを、グエルは沈黙で受け流した。

     ソフィはじっと。見透かすように、こちらを見ている。

     それから立ち上がり、「そろそろ行かないと」とフォークを置いた。ノレアはパンケーキを急いで口の中に詰め込むと、ソフィの手をぎゅっと握った。

    「ねえ。ちょっとセントラルパークに寄ってもいい?用事があるから」

     ソフィの顔が、笑みを形作った。

     セントラルパークは、緑の多い、きれいな場所だ。摩天楼の中のオアシスとなっているが、今が平日の昼間だからか、人は少なかった。いるのは、幼い家族連ればかりである。それらを見回したあと、ペトラがふと、スレッタに向けて切り出した。

    「あのさ、スレ」

     彼女がスレッタの前に一歩近づいた、瞬間。

     バン!

     __どこからか、かわいた銃声が鳴り響いた。

    グエル幸運:dice1d100=7 (7) (70)

    スレッタ幸運:dice1d100=60 (60) (55)

    エラン幸運:dice1d100=48 (48) (60)

    ラウダ幸運:dice1d100=7 (7) (55)

  • 97二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 08:19:11

    クリティカルジェターク兄弟…?!

  • 98二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:15:29

    「いのちが惜しければ、その二人を置いていけ!」

    「じゅうせ、……」

    「ソフィ、ソフィ、いったい、これは」

    「散開!各自構えを取れ!絶対にソフィとノレアに近づけるな!!」

     はっと目を見開いたグエルは、咄嗟にソフィとノレアを庇うように建ち、指示を出す。振り向けばそこには、ローブを被った男が四人、いた。全員武装している。__グエルはあまり戦闘向きではないうえ、伝家の宝刀火炎放射器様は今回持ち込んでいない。エランとチュチュはすぐに臨戦態勢を取る。ラウダは少し迷った末に、斧__護身用である。断じて護身用である__に、手をかける。ただ、スレッタだけが地に倒れていた。すぐに、気づく。撃たれたにしては、あまりに痛みが少ない、あるいは、質が違う。むしろただ、突き飛ばされただけのような。ただふと、指先に、生暖かいものが触れた。そうして__

    「__ッ、ペトラさん!」

     スレッタを庇うように倒れたペトラを見て、目を見開いた。


    『チュチュ』

    攻撃対象:dice1d4=1 (1) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=67 (67) (70)

    『男A』

    攻撃対象:dice1d6=1 (1) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=90 (90) (40)

    『男B』

    攻撃対象:dice1d6=1 (1) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=17 (17) (40)

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d4=3 (3) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=45 (45) (70))

    『ラウダ』

    攻撃対象:dice1d4=3 (3) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=52 (52) (40))

    『スレッタ』

    体勢を立て直す

    『男C』

    攻撃対象:dice1d6=6 (6) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=84 (84) (50)

    『グエル』

    対象:ダメージを受けている隊員(ペトラ優先) 応急手当dice1d100=19 (19) (70)

    『フェルシー』

    対象:ダメージを受けている隊員(ペトラ優先) 応急手当dice1d100=28 (28) (70)

    『男D』

    攻撃対象:dice1d6=4 (4) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=54 (54) (50)

    キャリバーン攻撃対象:(1:男A 2:男B 3:男C 4:男D)

    エネミー攻撃対象:(1:グエル 2:スレッタ 3:エラン 4:ラウダ 5:チュチュ 6:フェルシー 7:ペトラ)

  • 99二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:21:46

    このレスは削除されています

  • 100二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:32:49

    「ンで、こいつら、襲い掛かってくるんだ……!?」

    「あ外した」

    「おい避けるな」

    「うわあああコイツ斧持ってる!」

    「なんか絶妙にポンコツだし!!」

     チュチュは叫びながら、ライフルを構える。そうして迷わず、まずは拳銃持ちのうちの一方を撃ち抜いた。近接組は向こうの二人が何とかしてくれるだろう。差し迫って重要なのはコイツらの捕縛だ。

     さて一方向こうの二人__こと、エランとラウダは、それぞれ支給された武器を持ち、今しがたこちらに襲い掛かってきた男たちに向きなおった。それから一瞬、バチリと視線を交わす。「足引っ張るなよ」「そっちこそ」と低く言葉を交わし、思いっきり踏み込んだ。

     右からラウダが突っ込むと同時に、左からエランが腕を振り上げる。息の合った連携が、フードを被った男を追い詰める!

    「ペトラ、ペトラ、大丈夫?」

    「……ぁ。フェルシー……」

     どうやら意識はあるらしい。撃たれた箇所は、幸いにも急所を外していた。ふらついているが、半ば無理矢理、足を踏ん張って立ち上がる。ぎろり、と空を睨む。「ごめん。今やるから」と言って、リボルバーを構えた。

     これでとりあえず体勢を整えた。グエルが小さく息をついた、ところで。

     こちらに。

     向けられた、真っ黒に光る銃口の存在に気づいた。

    男A回避:dice1d100=1 (1) (25)

    回避失敗の場合ダメージ:dice2d6=5 6 (11) ダメージ6以上の場合気絶判定:dice1d100=62 (62) (50)

    男C回避:dice1d100=90 (90) (25)

    回避失敗の場合男C気絶

    グエル回避ハード:dice1d100=57 (57) (12)

    回避失敗の場合ダメージ:dice1d10=7 (7) ダメージ6以上の場合気絶判定:dice1d100=68 (68) (50)

    グエルが気絶していない場合&ダメージを受けている場合、グエルHP回復:dice1d3=3 (3)

    ペトラ全快(以降戦闘参加可能)

  • 101二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:38:34

    グエルー!!
    そして敵の回避1クリ!!当たってればやれていたのに…

  • 102二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:41:13

    男C:気絶

    グエルHP:12→5 気絶

    「……ぁ__」

     グエルの、身体が。ぐらりと、倒れる。まだ、まだだ。まだ、ソフィとノレアを、守らないと。傷口が熱い。痛みに、脳が支配される。そうして、フェルシーが、叫ぶのが。聞こえると同時に__

     ぶつり

     意識が、途切れた。


    グエル「ああああああああ!!!!!!!!!!!」

    スレッタ「かわいそう」

    エラン「どうしてヒロイン枠みたいなことやってるの?このSIZ80」

    ラウダ「さあ……?女神の趣味じゃない?」


    『チュチュ』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=11 (11) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d3=1 (1) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=97 (97) (70)

    『男A』

    攻撃対象:dice1d7=7 (7) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=91 (91) (40)

    『男B』

    攻撃対象:dice1d7=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=14 (14) (40)

    『ペトラ』

    攻撃対象:dice1d3=2 (2) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=88 (88) (70))

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d3=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=82 (82) (70))

    『ラウダ』

    攻撃対象:dice1d3=3 (3) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=70 (70) (40))

    『フェルシー』

    対象:グエル 応急手当dice1d100=78 (78) (70)

    『男D』

    攻撃対象:dice1d7=4 (4) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=43 (43) (50)

  • 103二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:50:14

    おいチュチュ以外ボロボロやないか

  • 104二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:51:41

    スレッタ「??????????????????」

    エラン「???????????????????」

    ラウダ「???????????????????」

    グエル「ばかああああああああああああ!!!!!」

    ミオリネ「なんで前座の雑魚敵で死にかけてんのコイツら」

    シャディク「ウケる」


    「っきゃ……」

     スレッタの持っていた拳銃が、何の因果か暴発する。というか完全に故障する。どうしてこんなときに限って! エランは、ペトラは、ラウダは。「グエルの仇!」とばかりに殴りこんでいるが、動揺しているのか、見事に空ぶっている。それだけならまだしも、ラウダに関しては背後からやってくる敵に気づいていない。こいつらなんでこんな突然ポンコツになってんだ。元からか。元からだったのか。

     と、

    「……うちのリーダーに、仲間に、手ェ出した落とし前……」

     同時に、チュチュが小さく舌打ちをし、眉間に皺を寄せる。薬莢がおちる、乾いた金属音があった。そのまま迷わず、敵の心臓めがけて、真っ直ぐに、ライフルを構える。

    「しっかりつけさせてもらおうじゃねーか!!」

    男B回避イクストリーム:dice1d100=87 (87) (5)

    回避失敗の場合ダメージ:12(自動気絶)

    男Bが回避していた場合スレッタ回避ハード:dice1d100=49 (49) (14)

    回避失敗の場合ダメージ:dice1d10=7 (7)

    ラウダ回避:dice1d100=64 (64) (70)

    回避失敗の場合ラウダ気絶

  • 105二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 11:59:27

    リーダー負傷で動揺して軒並みウダウダになってるのかわいいね
    いや笑いごとではないが…

  • 106二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:00:57

    男B:自動気絶

    ラウダ「そのための回避」

    グエル「出目ギリギリなの見えてたぞ」

    スレッタ「ハ、ハア、ハア……せーふ……!」

    エラン「チュチュには感謝しなきゃだねえ……」


    「ッ、」

     ラウダは咄嗟に、身を低くして回避する。そのまま距離を取り、手の中の斧をぎゅっと握り直した。そのままの勢いを利用して、スレッタに向けて自分の護身用リボルバーを投げた。

    「ラウダさん!?」

    「使って、それ!僕よりあなたの方がうまく使えるでしょ!?」

    「__、感謝、します!!」

     スレッタはもはや完全に壊れたデザートイーグルを投げ捨て、ラウダから受け取ったリボルバーを構える。その様子を見た、ペトラが__一瞬、躊躇うように目を伏せた。


    『チュチュ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(ライフル)dice1d100=49 (49) (70)

    『スレッタ』

    攻撃対象:dice1d2=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=24 (24) (70)

    『男A』

    攻撃対象:dice1d7=2 (2) 攻撃方法:射撃(拳銃)dice1d100=100 (100) (40)

    『ペトラ』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=17 (17) (70))

    『エラン』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=14 (14) (70))

    『ラウダ』

    攻撃対象:dice1d2=1 (1) 戦闘マヌーバ:ノックアウト打撃(判定は近接戦闘(格闘)dice1d100=79 (79) (70))

    『フェルシー』

    対象:グエル 応急手当dice1d100=5 (5) (70)

    『男D』

    攻撃対象:dice1d7=5 (5) 攻撃方法:近接戦闘(格闘)dice1d100=53 (53) (50)

  • 107二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:01:53

    そして突如降臨するダイスの女神…

  • 108二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:10:04

    ミオリネ「????????????????????」

    シャディク「1ターンに1回はファンブル出さなきゃいけないノルマでも己に課しているの?」

    グエル「フェルシー様ココアを準備しました フェルシー様クッションはいかがですか」

    エラン「えへん。イクストリームだよ!ぼくのことあがめていってね」

    スレッタ「すごいですねエランさん!そして私もハード成功です。つよい」

    ラウダ「やめて。そんな目でこっちを見ないでよ。期待値低いんだからしょうがないでしょ!!」


     フェルシーが必死に介抱していると、ふと。

     グエルの目が、微かに開く。「あ」と微かに漏れ出た息に、フェルシーは「グエル先輩!!」と安堵したような声を上げた。そうしてほっと胸を撫でおろし、グエルの傷口を労わるように撫でる。

    「よかった。……よかったッス、グエル先輩……」

     そんな声が、届いたのか。エランがふふんと鼻歌を歌い、「僕も負けてられないね!」と爽やかな声を上げた。そうしてペトラの方に視線を向け、「あわせるよ」と微笑みかければ、ペトラはまだ少し動揺したような表情をしながら、「おう!」と突っ込む。その爪先は、あるいは拳は、息をつかせる間もなく、男の首筋を狙い撃ち、ぐらり、と倒れこませる。チュチュもライフルを構え__スレッタは、ぎゅっと。リボルバーを握り直した。

    「……ラウダさんから借りた、この拳銃__」

     外すわけには、いかない。

     スレッタのブルーグレイの瞳が、気迫を纏い__燃えるように輝いた。男が、目を、見開いた。

    男A(ファンブルvsイクストリームのため、回避不可とします)気絶

    男D回避:dice2d100=27 18 (45) (順に25、13)

    前者回避失敗の場合ダメージ:dice2d6=1 6 (7)

    後者回避失敗の場合ダメージ:dice1d6=5 (5)

    グエルHP回復:5→8&気絶から回復

  • 109二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 12:22:44

    グエル応急手当:dice1d100=10 (10) (70) 成功の場合HP回復dice1d3=3 (3)

    グエル医学:dice1d100=61 (61) (70) 成功の場合HP回復dice1d3=3 (3)

     なんとか襲ってきた男たちを無力化すると、ふと。ソフィが、スレッタの腕をとって、そのまま裏通りの方へと走っていく。

    「ちょ、ソフィさん、このひとたちの取り調べを__」

    「こっち!」

     いくらスレッタが優秀なスナイパーでも、二人で行かせるのは危ない。エランとペトラが「待って!」と追いかけ、チュチュもため息をつきながら後ろをついていく。グエルは救急箱から包帯やらなんやらを取り出しつつそちらに向かうことにした。フェルシーが「傷がひらきます!」と悲鳴を上げたが、とりあえず無視する。

    「……」

    「どうした?」

    「ここ、通ったことがある」

     ふと、ラウダが呟く。「あの時は、クスリのバイヤーの、サムで……麻薬組織の検挙に行って……でも、このあたり治安が悪いのに、なんでこんな場所に?」と不審がるように言った。グエルは少し、考え込むように視線を伏せる。フェルシーが「無茶するのはぜったい、ゼッタイダメッスからね!!」と怒るのを聞き流しつつ、スピードを上げる。

     辿りついたのは、汚らわしい木製の扉が取りつけられた、小さなパブだった。

     ソフィはノックも無しに、扉を開ける。そこには、瘦せこけた顔を驚きに染めた大男が立っていた。

    「ソフィ様!?ノレア様も……どうして」

    「いいから、早くいれて!」

    「は、はあ……」

     戸惑う大男をよそに、ソフィは中に入っていく。追従するように中に入れば、中はどうやら、やはり古い酒場のようであった。木製の丸テーブルに酒瓶がおいてあり、客と思しき人物が何人かいる。ソフィとノレアを見ると表情を明るくさせたが、みな、次いで入ってきた七人をちらちらとみて、伺うようにひそひそと話していた。

    「……あまり歓迎されてねーのかもな」

     チュチュが小さく呟く。グエルは小さく、それに同意した。

    1:客の様子を伺う(アイデア) 2:ソフィとノレアの様子を伺う(アイデア) 3:変装を済ませてくる(変装)

    グエルdice1d2=1 (1) :dice1d100=46 (46) (50)

    スレッタdice1d2=1 (1) :dice1d100=45 (45) (80)

    エランdice1d2=1 (1) :dice1d100=45 (45) (80)

    ラウダdice1d3=1 (1) :dice1d100=80 (80)

  • 110二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 13:20:46

    HP回復が全部最大値でよかった

  • 111二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 16:01:20

    いい感じに回復出来てるのいいね
    なぜかクリファン乱舞してるけど

  • 112二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 19:55:25

    グエルHP:8→13


     グエルは、気づく。

     どうやら他の三人も同じことに気づいたらしい。それは、ふとした違和感だ。ただ__全員。重心が、微かに右に偏っているのだ。意識して確認すれば、どうやら全員、左半身のどこかに怪我を負っているらしいことがわかる。

    「……ま……」

     ふと。

     男のうちのひとりが、立ち上がる。そうしてソフィの元に駆け寄り、跪いて、喜悦に、あるいは恍惚に、崇拝に明るく、しかしどこか歪んだ表情を見せた。

    「ソフィ様、ノレア様……!」

     それを皮切りにして、他の信徒たちも次々に駆け寄ってきた。大の大人が何人も何人も集まって幼い子どもをあがめる姿は、どこか異常で、どこか歪だ。ノレアは無表情のままだったが、ソフィは労わるように彼等の背を撫で、「待たせてごめんね」と言った。それからこちらを向いて、多少躁状態になったのではないかというほど、口早にまくしたててみせる。

    「誰かの喜びは誰かの苦しみ__私たちの教団の信徒は、皆がみな、多くのものを失って。戦争、災害、事件、事故。様々な痛みを背負ったの。そんな痛みに耐えかねて、救いを求めて、私たちのところにやってき」

     __その時だった。

     ソフィの身体が、ふらりと倒れる。「ソフィさん!?」とスレッタが駆けよって支えれば、その身体はあまりに、小さく細い。__最初に会った時と比べて、ずっと。

     フェルシーは簡単に病状を確認し、「眠ってるだけみたい」と結論づけた。しかし、そんなことがあり得るのだろうか。困ったように顔をあげて見つめれば、フェルシーはふるふると首を振った。

     ノレアは「ソフィ」と言って、困ったように彼女の頬を撫でる。眠る彼女の姿は、あどけなく、愛らしい。信徒たちは何てことないとばかりにソフィの身体を抱き上げると、奥の部屋に運んでいく。おそらく介抱するのだろう。「どうしよう……」と言うノレアは、明らかに困惑していた。

    「あー……とりあえず、少しここで休んでいこう。先程の戦闘の疲れもあるだろうし」

    「は、はい……」

    「ソフィ、大丈夫なのかな?」

    「……そもそも、あの症状は何なの……?」


    1:寝室 2:奥の部屋 3:信徒たちに話を聞く

    グエル:dice1d3=2 (2)

    スレッタ:dice1d3=2 (2)

    エラン:dice1d3=1 (1)

    ラウダ:dice1d3=3 (3)

    ※誰も奥の部屋に行かなかった場合、グエルが向かうとします

  • 113二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:08:35

    シャディク「さてエラン。調べられる場所は『1:戸棚』『2:引き出し』『3:机』だよ。それぞれ、目星、幸運、目星、で判定できる。まあ気楽に調べてて」

    エラン「今度こそ……今度こそプッシュ無しで一発成功する!してみせる!もう寵愛枠扱いはごめんだよ!!」

    シャディク「外すってこと?……ま、せいぜいがんばれ。既にシナリオブレイカーレベルの寵愛枠がいるから割と何しても大丈夫だよ」

    エラン「フリじゃない!というかアイツと僕を一緒にしないでよ、僕は__僕が、最強なんだから!!」

    エランdice1d3=3 (3) :dice1d100=73 (73) (目星なら70、幸運なら60)


    ミオリネ「調べられるのは『1:本棚』『2:机』『3:ソフィ』。ただしソフィは医学以外では調べられないから、スレッタは前者ふたつのうちどちらかを選んで」

    スレッタ「わ、わかりました~……うう、医学、積んでこればよかったです……」

    グエル「俺が持っているからいいだろう。何よりお前は戦闘で役に立ってくれる」

    スレッタ「それは今しがたメインウエポンを壊した私への嫌味ですか?」

    グエル「さあな」

    グエルdice1d3=2 (2) :dice1d100=60 (60) (70)

    スレッタdice1d2=1 (1) :dice1d100=72 (72) (1なら70、2なら55)


    ラウダ「……聞き込み担当かあ。やだなあ、絶対怖いひとしかいないもん」

    ノレア「怖がってるんですか、スペーシアン」

    ラウダ「あれ?何故あなたがここに?」

    ノレア「応援です」

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダ「……ソフィのあれは、何?」

    2:ラウダ「敵対組織って?」

    3:ラウダ「教団は壊滅したという話ではなかったの?」ラウダ心理学ハード:dice1d100=43 (43) (35)

  • 114二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:14:06

    エランもスレッタもなんでそんな微妙な出目で失敗するんです?

  • 115二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:33:59

    エラン「ハッ ハ ハ……」

    スレッタ「グエルさん?」

    グエル「待て何故俺を見る」

    ラウダ「だからロールプレイでもぎ取れるだけもぎ取れとあれほど……」

    エラン「KP__プッシュだ」

    スレッタ「私もやります。お願いします」

    ミオリネ「覚悟の決まった目ね」

    シャディク「七割なんだけどなあ」

    スレッタ聞き耳:dice1d100=60 (60) (70)

    エラン幸運:dice1d100=6 (6) (60)


    「__ソフィのあの症状は、なんだったの?」

     不意にラウダが尋ねる。信徒は恍惚の表情で、「神に近づいているのです」と答えた。話が読めない。ラウダは顔をしかめ、「いったいどういうこと」と続けた。

    「そのままの意味です!ソフィ様は神になられるお方だ」

    「へえ。それって、何て神?」

    「はい!××××××××様です!」

    「……なんて?」

     ラウダはぱちぱちと目を瞬かせた。聞き取れない、という話ではない。明らかに何か、この世ならざる発音だった。困ったように壁際にもたれかかっていたペトラへ視線を向ければ、彼女もふるふると首を横に振った。ラウダはしばし考えた末に、「病院に連れていったらどう?」と提案してみる。

    「子どもでしょう。万が一何か後遺症がのこったら__」

    「違います。あの方々は子供ではありません、神です。なのでそんなものは必要ないのです」

    「でも」

    「お二人は特別なのです!」

     信徒の一人が、顔を真っ赤に紅潮させ、興奮したように叫ぶ。その様子に一瞬怯んだラウダ、を庇うようにして、ペトラが間に割り込む。しかし信徒たちは、その姿は一切、気にも留めなかった。

    「教祖さまの血を引いていますから。親子の血というものはなによりも濃く、教祖様のおちからをお二人は引いているのですよ。血は水よりも濃く、そのえにしというものは決して切れることはありません。おふたりは、神に選ばれた方たちなのです!!」

    「……親子の血は、なにより、濃い」

     二人の瞳が、微かに暗くなる。

     ペトラは「そうですね」と小さく呟いた。ラウダは息をついて、その考えを、なんとか追い払おうとする。ちがう、ちがう、違う。スレッタは、スレッタだ。仲間だ。__親子だからといって、なんだ。

     ……。

     ほんとうに?

    ラウダPOW判定:dice1d100=31 (31) (55)

  • 116二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:39:34

    ラウダ偉い!
    エランもスレッタも頑張った!

  • 117二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:40:00

    今回プッシュの成功率もPOW判定の成功率も高いな ミオリネのファンブルで相殺してくれてんのかな()

  • 118二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 20:59:31

     エランはふと、顔を上げる。戸棚に何かが、落ちているのが見えた。拾い上げてみると、粗末なものではあるが、暗視ゴーグルが落ちているようだ。
    「お、ラッキー!……なんでこんなところに……?」
     ……疑問に思っても仕方ない。とりあえずこれは拝借しておくことにする。さっそくグエルに報告__と思ったところで。ふと、なにとはなしに、気になる雑誌があることに気づいた。どうやら退役軍人のインタビュー記事らしい。ぱらぱらと読んで、小さくため息をつく。
    「大切なひと、ねえ……」
     あの、ひとに。
     ……あいたい。
     口には出さずに、エランは静かに目を閉じた。

    「グエルさん、グエルさん、けんじゅう!おちてました!しかもこれ結構いいやつですよ、45口径リボルバー!」
    「エ?何故それがこんなところに……?」
    「さあ?でもラッキーなのでお借りしていきましょう!!」
    「……まあ、なんだ。いいんじゃないか?知らないけど」
     グエルは遠い目をした。それからふと、ソフィが眠っているベッドの傍、絵本や児童書に混じって、たった一冊、ハードカバーの本が置かれていることに気づいた。なにとはなしに、手に取ってみる。
    『睡眠と夢』
    この実験では、適当なリズムで興奮することが知られている視床中心核群を刺激し、睡眠を誘発している。また、この効果は、視床を刺激された動物におけると同じく、これに交叉循環(頸動・静脈吻合)によってつながれた動物においても追跡された。同様の実験においても、催眼物質の存在について肯定的結果を得た。しかしながら、シャム双生児が必ずしも同時に眠らないという事実から、血行によって伝えられる催眠物質の原理に基づいていた実験のすべてが反論を呼んだ。ごく最近、一方が眠り、他方が起きている二組のシャム双生児の写真を発表された。しかしながら、これは神経系の機能状態が、これらの二組の双生児において、厳密に必ずしも同じであるとは限らないということを注意しなければならない。
     医学書の類だろうか。しかしそれにしても、何故こんなところに?疑問は尽きない。
     __この任務は、何かがオカシイ。
     今更ながらにそれを実感したグエルは、横できゃっきゃと喜んでいるスレッタに一瞬視線を向けた後、ごくりと生唾を飲んだ。

  • 119二次元好きの匿名さん23/06/30(金) 22:48:54

    このレスは削除されています

  • 120二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 08:36:56

    こんなところで拳銃なんか見付けたらグエルのように疑問に思うか怖いと思うかだろうに、喜ぶとか無邪気だねぇ

  • 121二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:20:25

     不意に。

     ソフィが、ぱちりと目を覚ました。

    「聴きたいこと、あるよね」

     長くなるけど、ごめんね。そう前置きして、ソフィは戸惑うグエルとスレッタに、小さく語り始めた。

     二人は貧しい村で産まれた。異母だけれど、姉妹だった。

     ある日、魔女めいてきれいな女が、村を訪れた。『ここはちょうどよく、はびこっているね』。『何が?』と聞いたソフィに、彼女はこう答えた。『無数の痛みが』。彼女は不思議な妖術を使う人だった。病気の人を治したり、やせ細ったものを太らせたり。摩訶不思議な妖術を使い、人々を魅了していった。彼女の妖術にすっかりのめり込み、人々は彼女を神格化するようになった。やがて彼女はソフィたちの父に、一つの書物を与えた。【アルソフォカスの書】__内容こそ読めなかったけど、そのオーラは、あまりに禍々しかった。

     彼女は言った。『あなたたちが私の教えを多くの人々に伝えるのです。この世の痛みに喘ぎ苦しむ人々の光となりなさい。たった今から、あなたたちこそが『ルブリス教団」の教祖です』と。彼女にそういわれた父はひどく喜び、本で得た知識をより多くの信徒に教えようと人生の大半をつぎ込むようになった。それが、ルブリス教団の始まりである。

    「……この世界には、どれだけ多くの痛みがあるんだろう。みんな、私たちの教会に来る人は、「痛み」に耐えかねてやってくる。救いを求めてやってくる」

     ソフィは「おかしいよね」と言って笑った。教祖たる父はきえたのに、ソフィたちは『神』とかいって、崇める。おとなでいなきゃ、だめになった。

    「依頼主は私たちの教団の信徒。目的は大方【アルカソフォスの書】。__本当の神を、呼び出すこと」

     あの本が何で、彼等の願いがなにで、何を信じ、何をしようとしているのか、わからない。だけどソフィは__ノレアをまもらなきゃいけない。

     ソフィが不意に、シャツを寛げる。

     その、肌。腹、そして背骨、首にかけて、彼女の体に何か木の根のようなものが巻きついている。木の根が彼女の体に蛇のように巻きつき、生き物のようにどくんどくんと脈打っているのだ。それはまるで、人が木に取り込まれているようで、ひどく薄気味悪かった。

    「時間がない。はやくしなきゃ」

    グエルSANc:dice1d100=2 (2) (68) 0/dice1d2=1 (1)

    スレッタSANc:dice1d100=21 (21) (66) 0/dice1d2=2 (2)

  • 122二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 10:29:46

    SANチェック強いな クリティカルがちょっと勿体無い気もするけど

  • 123二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 11:13:43

    「あ……るか、そふぉすのしょ?それは、一体__」

     スレッタが尋ねようとしたところで、ソフィの身体がぐらりと揺れた。グエルが咄嗟に「ソフィ!」と叫んで、その身体を受け止める。その体は、木のようにやせ細っていて、微かに息が震えているのが痛々しい。

    「無理をするな、病院に__」

    「いっても無駄だよ」

     ソフィは立ち上がる。そうして、先程拳銃を手に入れてきゃっきゃとしていたスレッタに近づくと、その手を、握った。そうして微笑み、「約束して、スレッタお姉ちゃん」と見つめる。

    「私が誰かに迷惑をかけそうになったら、殺すって」

     スレッタが、目を見開く。「いや」。いや、と首を振る。ソフィは困ったように続けた。

    「教団への侵入は、今日の深夜。やり方は任せる。できるだけ武装して。なんなら私がおとりになるから」

     ソフィはスレッタの手を握るのをやめる。スレッタは愕然と、くちびるを半開きにさせた。こで言葉を止めて、「お願いがある」と小さく呟いた。

    「……深夜まで、ノレアを観光させてやってほしい。あの子はまだだいじょうぶだから。楽しませてほしい」

    「ソフィは__」

    「それと」

     今度は、グエルを見た。その青色の瞳には__何処か、見透かすような色が宿っていた。

    「これは個人的な興味だけど、エラン・ケレスって何者?」

    「は?何者って、俺の大事な仲間だが……」

     気づいていないんだ。ソフィがいたずらっぽくわらう。そうして、忠告するように言う。アイツが大事ならよく見ておいた方がいいよ。

    「アレは【えにしが深い】から」


    グエル「多い多い多い情報量が多い」

    スレッタ「私とんでもないこと頼まれてませんか!?」

    エラン「ノレアとお話するの楽しかったね」

    ラウダ「ね」

    ミオリネ「さて。観光タイムよ」

    グエル「この感じで!?」

    スレッタ「正気ですか!?」

    エラン「僕グエルとがいい」

    ラウダ「僕も~」

    シャディク「温度差すご」

    dice1d3=2 (2)

    1:2人ペア×4。デートだ! 2:3人ペアと2人ペアを随時組み分け 3:4人ペア×2。ダブルデートだ!!

  • 124二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 11:30:41

    ミオリネ「了解。……そうね、じゃあソフィとノレアは別枠でカウントしましょう。dice1d2=1 (1) (1:3人組×3を作るわ 2:二人組×3、三人組×1を作るわ)。全員ダイス振って。出目が低い順に振り分けていくから」

    グエル「………………………」

    スレッタ「いやっ……いや……ソフィさんころすのぜったいいや……」

    エラン「ノレアやグエルと一緒のグループがいいなあ」

    ラウダ「……PvPになりかねないことを考えると、スレッタとおなじじゃなければ……なんでも……」

    グエル「胃痛が」

    スレッタ「あうあうあ」

    エラン「向こうお通夜だねえ」

    ラウダ「何かあったのかな」

    シャディク「さあね?」


    グエル:dice1d100=97 (97)

    スレッタ:dice1d100=61 (61)

    エラン:dice1d100=15 (15)

    ラウダ:dice1d100=83 (83)

    チュチュ:dice1d100=80 (80)

    フェルシー:dice1d100=95 (95)

    ペトラ:dice1d100=91 (91)

    ソフィ:dice1d100=63 (63)

    ノレア:dice1d100=58 (58)

  • 125二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 11:41:34

    グエルやっとペトラと接触出来たな

  • 126二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 11:51:37

    デメリットはないけど出目全体的に高い!

  • 127二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 12:02:24

    フェルペトグエル見たことある気がする!日5で!

  • 128二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 12:07:35

    何か胃薬いる?って言いたくなるぐらいには渦中に放り込まれ続けてるグエル

  • 129二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 12:53:08

    エラン「なんで僕以外全員出目が終わってるの?グエルに至ってはファンブルだよファンブル」

    スレッタ「きのせいですよきのせい たぶん はい 私は……私は一緒にしないでください!!」

    ラウダ「僕、チュチュともソフィともさして接点がないんだけど、大丈夫かな……」

    グエル「おっしゃああああフェルシー!ペトラ!行くぞいい感じの棒を持て!!」

    ミオリネ「行ける場所の一覧は以下に書いておくわ。2d3の組み合わせで行く場所を決めてね」

    シャディク「完全にお出かけタイムだから深く考えずに決めてほしいな。ちなみにダイスで決めるけど、行ってほしいところがあれば記載してくれればそちらに行くかもね。じゃ、どうぞ」


    『1:ブリオンスクエア』

    1:映画館 2:オペラ座 3:御三家像

    『2:マーケット』

    1:ボブ印のパン屋さん 2:魔女のスパイス 3:薬屋レンブラン

    『3:リトリイタリー』

    1:バル・ディランザ 2:カフェ・ザ・ウォート 3:ハインドリー・ピッツァ


    エラン・ノレア・スレッタ組:dice2d3=1 2 (3)

    ソフィ・チュチュ・ラウダ組:dice2d3=1 1 (2)

    ペトラ・フェルシー・グエル組:dice2d3=3 3 (6)

  • 130二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 13:26:18

    パン屋さん行きましょうよパン屋さん!

  • 131二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 13:49:05

    パン屋かご飯所しか安全に何事もなく帰れそうな場所がねえ!!!!!!!!

  • 132KPからのおしらせ23/07/01(土) 13:54:09

    (いつもお世話になっております。KPです。
    少し所用があり、今日(土曜日)の夜から日曜日が18頃時までがまるまる潰れることになりました。エ最終話に限ってリアタイできないのかよチクショー!!
    というわけで、よろしければ保守をしておいてくださると幸いです。最終話を録画で見て無事だったら、明日の夜にはお出かけ編から続けていこうと思います!こちらの都合で申し訳ありません よろしくおねがいします……)

  • 133二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 14:10:35

    >>132


    保守了解です


    情報収集といえば酒屋が定番でしょう ほぼほぼ成人してるし特に問題無いはず

    ということでバルはいかがですか?

  • 134二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 18:37:19

    KP!どんまいです!!!
    リアルのご用事頑張ってください٩( 'ω' )و

  • 135二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:20:21

    りょーかいです!どんまいですな…
    保守って待ってまーす!

  • 136二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:43:03

    御三家像って何?
    アメリカ大統領みたいな感じのアレ?

  • 137二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 23:40:27

    薬屋にもそそられるものがある
    例の如く『きもちいいくすり』とか置いてあるんだろうか

  • 138二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 05:18:56

    いい感じの棒片手にピザ屋に向かう三人想像したらとても和んだ

  • 139二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 08:44:06

    ラウダとペトラがスレッタと当たらなくて本当によかったけど、この地雷原の上状態いつまで続くんだ…?

  • 140二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 13:09:17

    ペトラのブレーキぶっ壊れた復讐者感が凄い
    もしラウダやスレッタがハッピーエンドに行こうとするなら、ペトラを止める(ペトラに殺されない)のも条件のひとつになっていそう

  • 141二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 13:18:19

    >>139

    おそらく地雷が設置されるのは本来ならこの章の後半とかだったんじゃないかと思うんだ

    ちょっと、その、情報持ってた人の運がね…

  • 142二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 14:20:10

    薬屋にきもちいいくすりがあるとしたらパン屋になぞのラズベリージャムがある可能性もあるのか…

  • 143二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 18:04:23

    スレッタ「(挙式の鐘の音)」

    ミオリネ「目一杯の祝福を君に」

    シャディク「さんざ呪いの歌だのなんだの言われてたけどよかったよ、ほんとうに、本当に……!ところで俺どうなるの?ねえ」

    エラン「はあ……アイツ、最後にかっこいいところ取って行っちゃってさ……実はリアルでも取っておいた焼きとうもろこし味、とうとう食べるか……」

    グエル「なんで俺煽り屋しかいない部屋に放り込まれてるんだ!?」

    ラウダ「このスレは 本編通りの弄られ枠兄さんによりお送りしております」


    ミオリネ「……ただいま。さて、一応開示しておくけれど、CoCシリーズにおいては、基本この六人固定。あと胡乱なカプ(関係)が生えることを信じて毎回恋心罠をしかけるため、公式とは違う展開になることも多々あると思う。許してね。それで、そうね、見た感じ希望が多いのはパン屋さんかしら」

    シャディク「それとバル、くすりや、御三家像だね。こちらでいい感じに振り分けておいたから、全員再抽選してね」

    グエル「おっしゃあああああああいい感じの棒を持て!!!!!!!!」

    スレッタ「いきますよ~~~~~~エランさん!!!!!!!」

    エラン「僕はアイツじゃないんだけどな」

    ラウダ「よし、いくよ~……!」


    再抽選

    グエル・フェルシー・ペトラ:dice1d3=3 (3)

    1:バル・ディランザ 2:ハインドリー・ピッツァ 3:薬屋レンブラン

    ラウダ・チュチュ・ソフィ:dice1d3=2 (2)

    1:映画館 2:御三家像 3:バル・ディランザ

    スレッタ・エラン・ノレア:dice1d3=1 (1)

    1:オペラ座 2:ボブ印のパン屋さん 3:薬屋レンブラン

  • 144二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 20:48:33

    キレイに被らなかったねぇ!パン屋さんはまた(いつか)の機会だね…

  • 145二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 21:55:29

    このレスは削除されています

  • 146二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:00:00

    ※↑素で選択肢をひとつ入れ忘れてたのでやりなおしてます。気にしないでね!


    「おおっ、すっごい、こんな薬見たことない……!」

    「そりゃどーも。エリィ、品出ししといて」

    「は、はい~!」

     どこか古風な露天商。薬学の類に詳しいフェルシーが目を輝かせている横で、ペトラが「あんまりはしゃぎすぎちゃだめだよ」と言う。どうやらこのあたりでは珍しい__効果も怪しい__薬が売られているようだ。ひとつ手に取ってみると、「鈍化薬」と銘打たれている。

    「どうする、フェルシー。何か買っていくか。一つくらいなら奢るぞ」

    「え~マジっすか!サイコーっすグエル先輩!!」

    「いいんスか?……ふふん、どれにしようかな~……」

     どうやら口ではああいっておきながら、ペトラも少し気になっていたらしい。グエルは何故か見覚えのある「きもちいいくすり」を避けて、何か面白そうなものがないか見てみた。

    dice1d3=3 (3)

    1:ペトラに復讐をやめるよう諭す(別途判定) 2:ペトラにそれとなく事情を尋ねる 3:とりあえず今は忘れる

    グエル:dice1d4=1 (1) フェルシー:dice1d5=5 (5) ペトラ:dice1d5=4 (4)

    1:何も買わない 2:性転換薬を買う 3:ラズベリージャムを買う 4:「性転換薬?」を買う 5:きもちいいくすりを買う

    ペトラを説得する場合:dice1d100=74 (74) (??)


    「へえ。色々やってるんですね」

    「目玉は『夜明けの追想曲』と『世界の終わりとロックンロール』ねえ。ソフィはどっちが見たい?」

    「えー、よくわかんない!」

     私はどっちも楽しいと思います、とスレッタは笑う。なんかどっちにもスレッタ似とエラン似のいい感じな二人が出てくるが気のせいである。

     実際に評判を確認してみると、恋愛中心だが音楽の評価も高いのが前者。オペラとは歌いながらロック要素もいれてかっこよく仕上げ、なんと主人公のバトルシーンまであるのが後者らしい。どちらにしても面白そうだ。

    「エランさんはどっちが見たいんですか?」

    「え、僕が決めていいの?」

    「はい!私はどちらも気になっていたので」

    「へえ?それじゃあ__」

    dice1d2=2 (2)

    1:『夜明けの追想曲』 2:『世界の終わりとロックンロール』

    ????イクストリーム:dice1d100=23 (23) (??)

    ????イクストリーム:dice1d100=4 (4) (??)

  • 147二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:11:56

    グエル「オイこの『性転換薬?』ってまさか……」

    ミオリネ「お察しの通り。秘匿五連の際に飲まされたアレよ。まあこの場に殺戮兵器枠がいない以上餌枠になることは基本ないので安心してね。ちなみにフェルシーのきもちいいくすりはあとで使うかもしれないところがあるからとっておくわ」

    グエル「ペトラあいつピンポイントで引きやがって!ペトラあいつピンポイントで引きやがって!!!!」

    ミオリネ「そうね。じゃあ迷うけど処理は__」

    dice1d5=5 (5)

    1:ペトラがのんで特に何もなく終わったよ 2:ペトラがのんでうっかり蛇に接触してしまい殺戮兵器枠になったよ 3:グエルがのんで特に何もなく終わったよ 4:グエルがのんでうっかり蛇に接触してしまい殺戮兵器枠になったよ 5:グエルがのんでどういうピタゴラスイッチが起きたのかは知らんが何故か餌枠になったよ


    シャディク「???????????????????????」

    エラン「これがパーメット空間から感じる四号の加護か__」

    スレッタ「私もかなりいい出目出てるし祝福入ってますねえ」

    シャディク「ここサラッと流してさっさとラウダたちの方行く予定だったんだけど!?ああもう、それじゃあ__」

    dice1d2=2 (2)

    1:エランにのみ答えを提示する 2:まだ答えは提示せず、次の閑話回で補正をつける


     右から順にダリルバルデ・ファラクト・ミカエリス。

     超カッコイイ銅像である。

    「やはりダリルバルデ……ダリルバルデはかっこいいね」

    「そうですか。私はファラクトの方がかっこいいと思いますけど」

    「あーはいはい全部かっけーよ。……てか、こんな人の多いところに来てよかったのか?襲撃されるんじゃ……」

     オックスアースの名物としても有名なその場所にて、ラウダとノレアは目を輝かせ、チュチュは困ったように周囲を警戒していた。ラウダは「たのしいからいいじゃないか」とこともなげに言ったが、チュチュは「そう言う問題じゃないだろ」と半目で返す。

    「なんかやけにぽやぽやしてないか?普段の五割増しで」

    「きのせいじゃないかな。僕はいつもいつもどおりだよ」

    「……いやなんかこう、果てしなく何らかの猫被ってる気がする」

     割と核心をついたことを言いながら、チュチュがため息をついた。

    dice1d2=2 (2)

    1:カッケー!SAN値+1

    2:ノレアとおはなしする

  • 148二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:13:47

    本編が終わってもただ一人の寵愛枠なのは変わらんグエル、草

  • 149二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:14:34

    グエルどうなってんだよ

  • 150二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:16:30

    あの 女神様????

  • 151二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:29:59

    腹抱えて笑った。誰を釣るんだよ

  • 152二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:53:41

    グエル「?????????????????????」

    ミオリネ「知らない展開ね……(困惑)」

    グエル「真の敵が身内にいたパターンやめろ」

    ミオリネ「魔女裁判:確定枠 殺人事件:ピタゴラスイッチ 今回:知らん怖」


    「グエル先輩、これ飲んでみてくださいよ!セイテンカンヤク?ですって!」

    「はあ?俺は飲ま、むぐーーーーーー!?!?」

    「なあエリクト、兄さんのパン屋でラズベリージャムを使いたいという話が出たから、例の血清を抜いたものを少し頂きたいのだが__あ、ごめん、肩がぶつかったね」

    「……?……????」

    「グエル先輩?」

    「なんで顔赤いんですか?熱ですか?お~い」

    ヒートトークン処理とかめんどいので(本音)dice1d3=2 (2)

    1:以降ファンブル時のペナルティが固定で色ボケになる 2:いい感じの展開になったときPOW判定し失敗したらヒートモードになる 3:そういう設定が生えただけなので特に処理には関係しない!ヨシ

    2の場合グエルPOW判定:dice1d100=17 (17) (70)


    「……かっこよかったですねえ、エランさん、ソフィさん!」

    「ね~、特にラストのベーシストのアクションシーン!超かっこよかった!みて~、世界救済キーック!」

     スレッタとソフィがるんるんで語り合っていると、ふと。エランが、演者たちの消えていった方を見て、ぼんやりとしていた。きゅっと、こぶしを握っている。スレッタが不思議そうな顔で、「エランさん?」と尋ねた。エランはふるふると首を振って、立ち上がる。そんなわけないか。

    「ごめん、行こう。……みんなが待ってるだろうから」

     エランは立ち上がった。そうしてすたすたと、踵を返して去って行く。二人はしばらく呆然としたあと、「ま、待ってください~!」「待って!!」と追いかけていった。


    「……ソフィとはずっと一緒がいいんです」

     ベンチに腰かけて、ノレアはちいさくそう言った。ラウダはそのあたりで買ってきたココアを三人に渡して、ふうん、と返事を寄越す。チュチュが「いればいいじゃねえか」と言い切ると、「いますよ。今までもずっと一緒だったんだから」と微笑んだ。

    「今は、こうして警備してもらわなきゃ外も歩けないけど。これが終わったら、いきたいところがいっぱいあるんです。……いけるといいなあ」

     ラウダが缶を傾ける。

     チュチュは「おう」と言って、ノレアの頭を撫でた。

  • 153二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 23:04:39

    >>152

    判定成功したとはいえどうしてそこ引いちゃうんだろうな(寵愛です)

  • 154二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 06:56:50

     セントラルストリートにはたくさんの企業ビルが立ち並んでいる。ソフィが七人を先導し、ノレアはどうやらソフィにくっついてるようだ。所在なさげにあちこち見回して、落ち着きなく震えている。

     昏い路地裏を進むこと十分。ソフィが不意に、立ち止まる。

    「本部はここ。今いるのは裏口。正面突破は得策じゃない、二手に分かれるよ」

    「ソフィ、私はどうすればいい?」

    「私はグエルと行く。ノレアはもう片方と一緒に行って」

    「……離れ離れになっちゃうの」

    「またすぐあえるよ」

     ソフィがノレアを抱擁して、離れる。グエルはそれをぼんやり見ながら、自分の手を開いたり閉じたりして眺めていた。何かが決定的に変わってしまった気がするのだが、それが何なのか正確に把握できない。たすけてほしい

    「グエル?どうしたの」

    「兄さん?」

    「あー……いや、なんでもない」

    「グエルさん、行きますよ~」

     スレッタがのんびり言うので、グエルも気にしないことにした。とにもかくにも、班決めをしないと。ソフィとノレアは分ける、グエルはソフィについていく、ラウダとペトラは手元に置いて確認したいが、「えにしが深い」というエランも気になる。さて、どうするべきか__


    エラン「(事の次第を聞いて大爆笑している)」

    ラウダ「また二児の母になるの?兄さん」

    シャディク「またじゃないよ。シュレディンガーの騎士団長だ。エリィがいるんだから婚約者フラグは生きてる」

    スレッタ「グエル・ジェターク(27) 二児の母 高校生の子供持ち」

    グエル「俺はもしかして怒った方がいいか??????」

    ミオリネ「さて。それじゃあ、突入するための班分けをしてちょうだい。組み分け方は自由だけど、あまり人数の偏りはないようにしてね」

    1:ソフィ班 2:ノレア班

    グエル:ソフィ班(確定)

    スレッタ:dice1d2=1 (1)

    エラン:dice1d2=2 (2)

    ラウダ・ペトラ:dice1d2=1 (1)

    チュチュ:dice1d2=1 (1)

    フェルシー:dice1d2=2 (2)

  • 155二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 07:43:03

    とうとうラウダ・ペトラとスレッタが同じ班かあ
    グエルがいるのが幸い……なのか……?

  • 156二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 10:57:20

     避難標識のあかりが、ちかちかと輝いている。

     エランがたまたま拾っていた暗視ゴーグルを借りると、グエル、スレッタ、ラウダ、ペトラ、ソフィの五人は、そこ__どうやら実際の職務の際に使っているらしい場所に乗り込んだ。ソフィはまだ『アルカソフォスの書』のことを教えていなかったらしいラウダとペトラに対して、簡単にその概要を説明すると、呟いた。

    「……どこに保管しているかわからない以上、闇雲に進むしかない。ごめんけど、時間がない、の」

     ソフィが小さく息を吐いて、進む。グエルとスレッタは心配するような表情をして、しかし口に出すことは、しなかった。ただ、グエルは少しだけ腰を落とすと、枯れ木のように細いソフィの手をやわらかく握り、気遣うように見やる。

    「もし辛かったらすぐに言え。お前ひとり負ぶって歩ける」

    「わ、私も!なにか、できるかもしれない……です!」

    「あは。大丈夫だよ、私は生きてる」

    「……生きてる、か」

    「そうッスね。行きましょ」

     五人は人気のない廊下を進む。なんだか酷く、分かたれているようで、苦しかった。

    dice1d3=3 (3)

    1:研究室 2:書庫 3:保管庫

    グエルはdice1d3=1 (1)

    1:スレッタに話しかける 2:ラウダに話しかける 3:ペトラに話しかける


    「よし。とうちゃーく!」

    「あんま大きな音立てんなよ、エラン。寝息が聞こえてる、ひとがいる」

    「こっちは居住スペースみたいです。ソフィは……大丈夫かな」

     二人は銃を構えて、ノレアを守るように周囲を警戒する。もう夜も深いからかあたりは静まり返っているが、あまり長居するのは得策ではなさそうだ。

     ソフィを心配するようにあちこち見回しているノレアを見て、エランは少しだけ閉口する。それからチュチュの方に視線をやり、すたすたと廊下を進んだ。

     ぱちり、と暗視ゴーグルを嵌める。そうだね、早く合流しよう。ソフィとも、グエルともスレッタとも……できるだけ、早く。

    「やらなければいけないことがあるんだ」

    dice1d3=2 (2)

    1:部屋A 2:部屋B 3:武器庫

  • 157二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 11:24:25

    このレスは削除されています

  • 158二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 11:26:40

    「スレッタ、お前は__いや、お前の親は……」

    「グエルさん?」

    「……いや、なんでもない。元気か?スレッタ」

    「はい!元気です」

     スレッタははにかんで、保管庫の扉を開ける。ラウダとペトラが、こちらに視線をやっているような気配があった。

     中はどうやら冷蔵庫であるようだ。ひやりとした冷気が、身体をおそう。まるで真冬のような冷たさに、思わず背中に寒気が立った。

     中は明るい。

     だからこそ、それらが、よく見えた。

     そこには白い棚がある。棚には、いくつもの「人の部位」が凍ったまま美しく形取られて置かれていた。腕、足、頭、目玉、指、口、耳。欠けた人の部位が丸裸で綺麗にそのまま置かれている。その部位の近くにはタグのようなものが置かれてあり、「00022」「00023」といったように数字が記載されている。あまりにも現実離れしたその光景に、まるで、それらが蝋人形か何かのようにすら思った。

    「……あ」

     グエルのすぐそばに、「手」が落ちる。ラウダが目を見開く。スレッタが、「これは……」と困ったようにあちこち見回す、その様子を、見て、グエルは__

    「あ、あ、ああああ」

     うあああああああっ!!

     嘔吐するように、叫んだ。

    グエルSANc:dice1d100=88 (88) (68) 1/dice1d6=4 (4)

    スレッタSANc:dice1d100=16 (16) (66) 1/dice1d6=4 (4)

    ラウダSANc:dice1d100=23 (23) (61) 1/dice1d6=5 (5)

    グエルヒートPOW判定:dice1d100=4 (4) (70)もし発動したならdice1d3=1 (1) (1:スレッタ 2:ラウダ 3:ペトラ)

    1:薬棚(目星) 2:本棚(アイデア) 3:手(ロールなし)

    グエルdice1d3=2 (2) :dice1d100=33 (33)

    スレッタdice1d3=1 (1) :dice1d100=50 (50)

    ラウダdice1d3=1 (1) :dice1d100=77 (77)


    エラン「なんか向こうから悲鳴が聞こえた気がする。SAN罠でも引いた?」

    シャディク「気楽な身分だねえ。調べられるのは『1:本棚』『2:ベッド』『3:辞書』だよ。全部目星かな」

    エラン「わかった。それじゃあ……dice1d3=3 (3) でも調べてみよっかなあ。ちなみにチュチュとノレアは?」

    シャディク「探索技能を持たせていないよ」

    エラン「ライフル70のつよきおきもの……」

    エラン目星:dice1d100=8 (8) (70)

  • 159二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 11:49:49

    エラン強いな……!

  • 160二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:06:39

    グエルが一番SAN値が高いはずなのに…

  • 161二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:09:39

     スレッタが「これは……」と迷ったようにごくりと唾をのみ、あたりを見回す。それから、ふと。何か薬棚のようなものを見つけると、近づいてみた。そうして、ふと、気付く。

    「あれ?」

     棚の中にあるのは、全く同じカプセル剤の入った瓶ばかりだ。ラベルには端的に、「地獄の植物」と銘打たれている。

    「ねえペトラさん、これがどういうものかわかります?」

    「私に聞かれても知らないよ。自分で考えれば」

    「ペトラさん物知りなので、知っていると思ったんですけど……」

     ペトラは何も答えない。それから苛立ったように、ラウダに視線を向けた。ラウダはどうやら、「兄さん?兄さん?」とグエルの肩を揺さぶっているようだった。

     __グエルは。

     後ずさり、壁にあった本棚に、ぶちあたっていた。ばさばさ、と音がして、中身がぼろぼろと落ちていく。それを戻そうと、咄嗟に屈みこんだとき__明らかに、異質な本があることに気づいたのだ。ほんの興味から、それを手に取って、開いてしまったのだ。そこにあったのは、

    『暗黒の大巻 写本』

    それは化身である。それは化身のひとつである。二人で一つ。一つで二人。それは神の化身である。神の化身になるのである。それは神である。地球最後の日に蛇杖をもつ黒人として砂漠からあらわれ、訪れる地はすべて、人間が死に、ピラミッドが崩れて塵と化し、野獣どもそのあとにつづき、その手をなめるとされている。惑星シャールノスへ。かの神を目の前にすればなす術はなく、屈服するしかない。シャールノスから発した怪光が、地球へと射し込む。化身の魔力を利用して旧神の封印を突破した神が、地球へと帰還したのである。化身の肉体は、神霊を宿して、地球上を歩み、人類に苦難をもたらす。取り残された精神は空虚化し、やがて思考も途絶える。祈れ。神に祈れ。我らが神に祈れ!

     __グエルの瞳から、

     ぼろり、と恐怖に押しつぶされたような、涙がこぼれた。

    グエルSANc:dice1d100=74 (74) (64) dice1d8=1 (1) /dice2d8=4 7 (11)

    5以上の場合アイデア:dice1d100=7 (7) (50)

    成功の場合一時的狂気:dice1d10=9 (9)

    10以上の場合不定の狂気:dice1d10=4 (4)

    グエルヒートPOW判定:dice1d100=19 (19) (70)もし発動したならdice1d3=1 (1) (1:スレッタ 2:ラウダ 3:ペトラ)

  • 162二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:11:54

    ヒートは回避しててえらいね!発狂は…うん
    がんばれ

  • 163二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:12:52

    グエルすぐこの手の書物見つけて発狂するよね…

  • 164二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:19:09

    グエルSAN値:68→53

    スレッタSAN値:66→65

    ラウダSAN値:60→59

    グエル「????????????????????」

    ミオリネ「ほんとに笑った。さすが神話的要素ホイホイ」

    スレッタ「道を歩けば魔導書にあたる」

    ラウダ「罠は手の方だと思ったんだけどなあ」

    グエル「しかも一時的狂気奇妙なものを食べたがるって!奇妙なものを食べたがるって!!」

    ミオリネ「どう考えても『手』です。ほんとうにありがとうございました」

    スレッタ「さらっと奇妙な性的嗜好発揮してるの、寵愛ですねえ」

    ラウダ「なんか前も似たような魔導書もらって発狂してたよね……」

    食べたがるもの:dice1d2=2 (2)

    1:おちてる手(慈悲はない)

    2:dice1d4=3 (3) (1:スレッタ 2:ラウダ 3:ペトラ 4:ソフィ) 

    奇妙な性的嗜好の内容:dice1d5=2 (2)

    1:善良マニア(人に親切にせずにはいられない)

    2:疼痛性愛(痛みへの執着)

    3:異様な支配願望(無駄なまでのリーダーシップ)

    4:dice1d4=3 (3) (1:スレッタ 2:ラウダ 3:ペトラ 4:ソフィ)への病的な執着

    5:俺はdice1d4=4 (4) (1:スレッタ 2:ラウダ 3:ペトラ 4:ソフィ)の子を産まなければならない(※餌枠的な意味で)

  • 165二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:27:30

    女の子を食べたがるのはマズイですよいや男でもマズイが

  • 166二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 18:39:13

    大丈夫?復讐の対象に グエルも上がるんじゃないの?

  • 167二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 21:39:42

    いやこのグエル肉弾戦弱いし押さえつけて精神分析を振ればとりあえずは落ち着くはず……

  • 168二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 23:31:38

    グエル毎回悲惨な目にあってて本当に女神の寵愛ってあるんだなと思う

  • 169二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 03:04:49

    ペトラ何とかグエルを正気に戻してくれ…
    あと、グエル1番SAN値高かったのにゴリゴリ削れてて草

  • 170二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 06:57:59

    グエル「なあこれオブラートに包んでるけどドM……」

    スレッタ「シングルマザー(27歳)(ドM)」

    ラウダ「失望しました。スレッタへの復讐辞めます」

    ミオリネ「そうね、それじゃあ__」


     グエルの脳の中にあった何かが、ぱきりと折れる。

    「だ、大丈夫ですか、グエル先輩__」

    「……」

    「ッ、グエル先輩!?」

     こちらを心配するように近寄ってくる大切なメンバー。大切なメンバーのもう一人に復讐心を抱いている__グエルはこの真実を、認めたくなかった。だから文字通り、咀嚼して飲みくだそうとした。大きく口を開け、歯を立てるように、その白い皮膚を噛み砕き、飲み込もうとして__ラウダに止められる。向こうの方が体力・体格ともに上だ。グエルは一瞬ぽかんとしたあと、じたじたと暴れてみる。動けない。

    「何してるの、兄さん」

    「離せ」

    「そうですよ、グエルさん。大丈夫です、ここに敵はいません」

    「離せ!!」

     グエルは足をばたつかせた。ああでも、そうか、この痛みこそ生の実感、なのかもしれない。ソフィがそれを見て、少し悲しそうな顔をする。ペトラは呆然と、「何……?」と困惑するような顔を見せた。

    スレッタ精神分析:dice1d100=8 (8) (70)

    ラウダ精神分析:dice1d100=34 (34) (70)


     エランはふと、手のひらサイズの小さな箱が落ちているのに気づく。チュチュとノレアに「これ……」と見せてみれば、彼女たちは不思議そうに目を瞬かせて見せた。開けてみると、中には小さな紙が入っている。エランは何とはなしに、それを開けて、見てみる。

    『なぞかけ』

    私はだあれ。

    心に浮かんでくること。また、昔を思い浮かべる材料となる事柄。あるいは、一生の記念になるほど、心の満足すること。また、そのさま。思う存分の楽しみ、歓楽。あなたの支え。あなたの記憶。

    私はだあれ。

    第一者の意思・感情を、文章、詩歌、物件などで一定の儀礼ならびに慣習に従い、第三者を介して通達する行為。動かずに傷つけ、触れずに毒し、或いは愛し、慈しむ。私はだあれ。

    「……後者はわからなけど、前者は思い出、かな」

    「そうなんですか?」

    「うん、たぶん、ね__ッ!?」

     エランが呟いた瞬間、メモ用紙が溶け、光を発する。咄嗟に目を閉じる。開くと、そこに残っていたのは、ハートの形のチャームがついた、

    「……ペンダント?」

    「……どういう原理なんだよ、コレ」

  • 171二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 07:10:32

    シャディク「というわけAF『はつこいのペンダント』だよ。祈りが込められたペンダントだ。一度だけ自分に向けられたあらゆる物理的攻撃を無効化してくれる。また、もしそこにいたるまでの段階で、既に両思いになっていた場合のみ、例外的に二度まで無効化してくれる。ただしそのうち片方は両思いになった相手のみってとこかな」

    エラン「ぶっ込んできたねえ。救済措置?てか何、告白しろってこと??」

    シャディク「さあね?」

    グエル「なんでアイツは謎解き解いてアーティファクトもらって俺は発狂して取り押さえられてんだよ……!」

    スレッタ「女神様への信仰の差じゃないですか?」

    ミオリネ「あ、ごめんラウダ、ちょっと」

    ラウダ「……わかった」


     九人はそれぞれの探索を終え、合流する。ソフィとノレアは再会を喜ぶように抱き合い、グエルはエランやチュチュに無事や事の次第を尋ねた。それからふと、顔を上げる。

    「……あれ?ラウダとペトラは?」

    「いるよ」

     ふと、近くの物陰から二人が出てくる。なにか話でもしていたのだろうか?……それは、こちらに聞かれたら不都合な話、だったのだろうか。心做しかラウダの視線は惑いに揺れていて、拳を固く握りしめている。

    「ごめんね、探索に出よう」

    「おいラウダ、お前は__」

    「行こう!」

     苛立ったように声を張り上げ、ラウダは先導するように歩き出す。すぐにそのあとを追おうとすれば、スレッタはぱちぱちと瞬きをした。

    「あの、ペトラさん。何をお話してたんです?」

    「あんたには関係の無い話」

    「そう、ですか……?」

    「ふふ。見て、向こうでこんなにネックレス拾ったんだ、似合う?」

    「……もう一度、今度はもう少し強く肩を叩いてくれ。痛かった。きもちよかった」

    「は何言ってんの?」


    探索可能場所:dice1d3=3 (3)

    1:右の扉 2:左の扉 3:奥の扉

  • 172二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 13:20:22

     何かあるとしたら__ここ、だ。グエルは意を決して、他よりも明らかに重々しい、重厚な黒い扉を押し開けた。

    『__……♪ ざ … ざざ …♪ざざざ』

     最初に聞こえたのは、壊れたようなノイズ混じりで鳴り続ける、ラジオの音だ。ざ ざざ ざ。グエルは警戒するように護身用ピストルを片手に、中に入る。

    『 ざざざ ざ    ざざ   ざ 』

     最初に目に入ったのは、聖マリアの受胎、イエスキリストの磔といった、美しく壮麗なステンドグラス。次に長い階段の先、花や宝石で飾られた、金で装飾された、玉座__

    『ここで ざざ ニュースです。アドステラに存在する ざ ざざざ 刑務所にて ざざ な脱獄事件が   ました。主犯格が誰なのか、警察は実名報道を控えており ざ ざざざ ざ__』

     そこに安置された、人間の生首である。

    『やくそく まもってね』

    「ひっ、いや、いやああああああ……!」

     フェルシーが目を見開いて、悲鳴をこぼした。頭蓋骨を花瓶として、血でぬられた額がまるで一種の模様のようになっている。美しく瑞々しい花々が、目であった場所、口であった場所、耳であった場所にも活けられている。

     生首の周りには首のない遺体がいくつもゴロゴロと転がっている。赤い血で埋まった玉座までの道は、まるでレッドカーペットが敷かれているかのようにも思えた。

    「んだよ、コレ!」

     チュチュが焦るように叫んだ瞬間、だった。

     突然ソフィが走り出す。玉座に向かって真っすぐに。あまりのことで、一瞬、反応が遅れる。小さな背中が、玉座にきえていく。

    「ソフィ!!」

     すぐにノレアがそれを追いかけた。あなたは二人を__

     追いかけますか?

    1:追いかける 2:追いかけない

    グエル:dice1d2=2 (2) 追いかける場合グエル幸運対抗:dice1d100=57 (57) (70) ソフィ幸運対抗:dice1d100=62 (62) (??)

    スレッタ:dice1d2=1 (1) 追いかける場合スレッタ幸運対抗:dice1d100=49 (49) (55) ソフィ幸運対抗:dice1d100=80 (80) (??)

    エラン:dice1d2=2 (2) 追いかける場合エラン幸運対抗:dice1d100=21 (21) (60) ソフィ幸運対抗:dice1d100=100 (100) (??)

    ラウダ:dice1d2=1 (1) 追いかける場合ラウダ幸運対抗:dice1d100=87 (87) (55) ソフィ幸運対抗:dice1d100=22 (22) (??)

  • 173二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 15:31:49

    エランめちゃくちゃいい目なのに追いかけないんかい!!(相手100ファンだし)
    とりあえずスレッタよし!

  • 174二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:44:49

    ラウダの失敗怖いな

  • 175二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 22:59:28

    「ッ、二人とも!」

     呆然としているグエルとエランの横で、迷わず駆け抜けたスレッタの腕が、ノレアの腕を捕らえた、ノレアが「ソフィ!」と悲鳴をあげる。「ソフィ、どうして」呆然と、している。「どうして__」崩れ落ちる。

    「私たちはひとつだったんだ。ふたりでひとつだったんだ」

     ねえ、そのはずでしょ?

     ソフィが振り返る。ソフィが腕を広げる。どこかうつろな表情で、しかし朗々と、歌うように、語りかけてくるように、こう続ける。

    「深淵はお前の眼前に在り。漸く辿り着いた花盛りの宴。どこまでも続く深い穴。深く深く覗き込め、花開く刻。混沌のさらに先、案内人の居場所、振り返らず進み続けろ、清純さが問われる時、花咲くとき。

    にゃるらとてっぷ つがー しゃめっしゅ しゃまっしゅ にゃるらとてっぷ つがー にゃるしゅたん、にゃるがしゃんな__」

     途端。

     ソフィの身体に巻き付いていた蔓が、「発芽」する。

     蝕む。あり得ないスピードで。刃を立てる。血飛沫が舞う。柔らかい肌に木の根が食い込み、狂ったように笑いだす。臓物、血管、それがすべて、木に、蔓に、花に、覆われていく。

     こぼれた血に、蔦が群がる。餌を得た動物のように、貪欲に。指先、腕、肩。急速に成長を遂げ、ソフィを呑み込んでいく。

    「ソフィ!!」

     ノレアが叫ぶ。

     スレッタは咄嗟に、ノレアを庇った。ソフィは__ソフィは、あれだけ、木に飲み込まれて。まだ生きているのか、天井ほどまで伸びた長い蔦を、ノレアに差し出す。

    「私たちは、ほんとはひとつだった。だから戻るだけ。ねえ__」

     おいで、ノレア?

     ソフィの身体が、ずぶずぶと植物に飲み込まれていく。違う。ソフィじゃない。そこにいたのは酷薄で冷笑的な笑みを浮かべる、どこか神じみた、おぞましい__

     ……かつて彼女だったもの。

     不完全体の神、ソフィの成れの果てであった。


    『約束して、スレッタお姉ちゃん』

    『私が誰かに迷惑をかけそうになったら、殺すって』


    グエルSANc:dice1d100=57 (57) (53) 1/dice1d10=9 (9)

    スレッタSANc:dice1d100=42 (42) (65) 1/dice1d10=4 (4)

    エランSANc:dice1d100=26 (26) (59) 1/dice1d10=5 (5)

    ラウダSANc:dice1d100=84 (84) (61) 1/dice1d10=2 (2)

  • 176二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 23:01:37

    まーたグエルだけゴリゴリ削られてる…

  • 177二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 23:08:29

    おかしいな、SAN一番高かったはずのグエルがすでにかなり危うい数値になってる……

  • 178二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 23:13:42

    グエルの初期SAN値が高くてもガンガン削られて最終的にヤバくなるのはもうお決まりだな

  • 179二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 06:45:14

    グエルSAN値:53→44

    グエルアイデア:dice1d100=75 (75) (50)

    成功の場合グエル一時的狂気:dice1d10=5 (5)

    スレッタSAN値:65→64

    エランSAM値:59→58

    ラウダSAN値:61→60


    グエル「???????」

    スレッタ「私さしてショック受けてないですね」

    エラン「そういうこともあるよね。切り替えていこう」

    ラウダ「おっきい木だ……」

    グエル「なあ何故俺だけこんなに減った……!?」

    スレッタ「優しいですね」

    エラン「いいと思う」

    ラウダ「僕はそういう兄さんが好きだよ」

    グエル「慰めるな!惨めになるから!!」

    ミオリネ「なんかグエルがまた発狂しそうだけど……さて。あなたの目の前には、不完全体の神、ソフィがいる。立ち向かって戦闘してもいいし、逃げてもいい」

    シャディク「ただし、どっちにしてもこのあたりで一度休憩を挟むよ。いわゆる「次スレ」だね。きりもいいから」

    ミオリネ「無計画に戦闘をいれすぎたかしら?」

    シャディク「こんなもんじゃない?」

    dice1d2=2 (2)

    1:グエル「……逃げ出すよりも進むことを」スレッタ「君が選んだのなら!」

    2:エラン「いや普通に神話生物相手は無理だよ」ラウダ「逃げよっか」

    ※グエルが発狂して逃げだした場合問答無用で後者

  • 180二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 06:49:51

    エラン「いや普通に無謀だよ。まともな戦闘要員僕とスレッタとチュチュだけだよ?ペトラが有能とはいえ逃げた方がいい」

    ラウダ「そうだね。兄さんとかほっといたら死にそうだし……KP、逃げる場合判定は?」

    ミオリネ「CON判定に3回成功する必要がある。ノレアとNPCは問題なく逃げられたという判定にしてあげるから安心して。失敗したらその分だけダメージを受けて、3回成功するまで振り直しができる。ただしハード以上で成功した場合は2回分成功扱いとしていいし、宣言すれば他の人を助けたということにしていい」

    シャディク「ふふ。……頑張ってね?」

    グエルCON判定:dice5d100=74 78 63 85 73 (373) (50)

    スレッタCON判定:dice5d100=7 91 1 39 29 (167) (55)

    エランCON判定:dice5d100=63 7 76 48 39 (233) (60)

    ラウダCON判定:dice5d100=7 29 32 47 46 (161) (60)

  • 181二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 06:59:03

    おぉ…もうなんというか……
    SAN値だけじゃなく命までゴリっと削れそうですね…現実は非情である

  • 182二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:00:46

    あ、いやこれはスレッタが助けてくれたか
    今後頭上がらないやつだな…

  • 183二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:05:37

    グエルHP:12→7
    スレッタHP:12→11
    スレッタ逃走成功
    エランHP:12→11
    エラン逃走成功
    ラウダ逃走成功

    グエル「嘘だろ__」
    スレッタ「そんなことってあります????」
    エラン「可能性に敗北した悲しき化け物」
    ラウダ「二度とコレにダイスを握らせてはいけない」
    ミオリネ「正直笑った」
    シャディク「グエルは何なの?本当に」
    スレッタ「……ハード成功なら助けたことにしていいんですよね?じゃあ私、グエルさんを助けます」
    エラン「はあ、仕方ないなあ……僕も、助けてあげるよ」
    ラウダ「兄さん。この手に、掴まって」

    「ッあ、」
    「グエルさん!」
     逃げ遅れたところを無数の蔓の鞭に苛まれ、激痛にグエルが転んだところを、スレッタが抱え起こす。エランがグエルの背を押し、ラウダが手を引く。走る。走る。走る。チュチュに抱えられたノレアが、「ソフィ!!」と悲痛な叫びをあげていた。
     __ようやく、扉を開けた瞬間。
     光に包まれる。体が浮くような、気味の悪い感覚。意識が__途切れる。
     スレッタは寸前、振り返る。ソフィが__化物とかしてしまったソフィが、ほんの一瞬、こちらを見て、悲しそうな顔をした、ような気がした。
    『約束したのに』

    グエル逃走成功

     __
    「……?」
     ラウダの持っていたポーチに、何かが入っていた。

  • 184二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:39:03
  • 185二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:47:57

    グエルーッ!!ソフィ……!
    お疲れさまです、次スレも楽しみにしております!

  • 186二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:59:57

    5回振って全失敗ってそうそう起きないと思うんだが、やっぱりグエルって持ってるわー
    みんなに助けてもらえて良かったな

  • 187二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 15:41:14

    グエルのCON値でも全成功なラウダと
    ラウダのCON値でも全失敗なグエルよ
    なんだあこの兄弟両極端引くな分け合え(?)

オススメ

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