【ひとくちSS】新衣装記念SS【立て直し】

1二次元好きの匿名さん23/06/27(火) 21:58:37

「いぃぃいやっほおおおおおおおおおおおう！！！！！」

元気な声が響き渡る。
精一杯の夏らしい格好をして、ターザンロープを担当を、自分は遠くから見守っていた。
「わぁっ………！」
水面スレスレを滑空するバンブーメモリー。
彼女の手が水面に触れれば、キラキラと水飛沫が舞う。
輝くのは水だけではなく、彼女の瞳も。彼女は、夏を満喫していた。

「はぁっ、はぁ………楽しかったっス！！！」
『お疲れ様。楽しかったなら良かったよ』
すっかり遊び疲れ、草むらに横になる彼女に歩み寄る。
横にまではならないが、隣に腰掛けて。

「………今日はありがとうございます、トレーナーさん！」
『君が楽しんでくれるなら、それでいいんだ』
「…なんだかんだ、もう７月っスね」
『………そうだな』

彼女と出会ったのは昨年の８月だった。
もうすぐ、１年が経つ。節目とは少しずれているが、彼女にとっては今日も大切な記念日だ。

「…ねえ、トレーナーさん」
『どうしたんだ？』
「………今日のアタシの服、どう思いますか？」
そう彼女は横になったまま訪ねてくる。
『…どう思うも、何も。バンブーにはなんでも似合うよ。今日も素敵だと思う』
「…へへっ…やったぁ」

そう目元を腕で隠して呟いた彼女の口角は、すっかり緩んでいた。