(SS注意)えっちえっち!バンブーエッチ!←あのさぁ

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:51:58

     彼の訃報を聞いたのは、新横浜で新幹線から乗り換えをしている最中であった。

  • 2二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:52:15

     2023年6月27日、その日は一週間に渡る出張の最終日であった。
     流れるように通り過ぎていく景色を眺めているのにも飽きて、眠ることもできず、ただただ退屈という名の時間を過ごしている。
     同じ車両には大きないびきをかく老人、仲間内で騒ぎ立てる学生たち、その様子の苛立ちながら見ている女性。
     やれやれ、今回の席は外れだなと、僕は思った。仕方なく僕は東芝製のワイヤレス・イヤホンを取り出して、耳に装着してスマート・フォンでランダム再生を実施する。最初に流れて来るのは爽やかだがどこか切ないイントロ、ナイスネイチャの「アウト・オブ・トライアングル」だった。初期のキャラクター・ソング特有の初々しい歌声と歌詞の違和感を楽しみながらシートにもたれた。
     「そういえば」今日はぱかライブの日だったと唐突に思い出す。
     時刻を見れみればすでに23時直前であり、生放送はとっくに終わっている頃合いだった。
     数日前までは胸が張り裂けそうなほどに心待ちにしていたはずなのに、退屈な喧騒の日々を過ごす中ですっかり忘れていた。
     機会を逃してしまったと気づいた時からアーカイブ配信を見ようという考えは消え失せ、情報だけ追えばいいかと思うようになってしまう。
     僕はTwitterのアプリを起動させて、トレンド一覧を確認する。様々なジャンルの雑多な単語のカオスの中、妙に目立つ気のするバンブーの文字。
     そのトレンドの発信源を確認するのには、さほど時間はかからなかった。

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:52:36

     バンブーメモリー、新衣装実装。

     そのビジュアルは普段の毅然とした彼女の勝負服とは打ってかわって、大胆にへそや肩、腋を露出されたカジュアルな衣装であり、なるほどこうきたかと思わず膝を叩いてしまうものである。
     TLを眺めてみれば『風紀委員が風紀乱してる』『えっちすぎる』『肌面積が増えただけなのにびくんびくん』『バンブーメモリーの新衣装、刺激的過ぎて息子のバンブーもバブバブ赤ちゃんプレイでモリあがってイキそうですね、さて、』などと好評のようだ。
     その様子を微笑ましく思いつつ、どこか遠くから、冷めた目で見つめている僕自身がいる。
     本当に彼らはバンブーメモリーにエロスを感じているのだろうか。著名人の作った現代アートを有難がる素人のように、周りがえっちと言っているからえっちだと思っているという、一種のポピュリズムに流されているだけなのではないだろうか、と思ってしまうのだ(もちろんこれは僕が勝手にそう思っているだけで、みんな本心でエロスを感じているのかもしれないけれど)。
     僕がそんなことを思ってしまうのは、間違いなく高校時代の友人であった、彼の影響なのだろう。

     僕と彼との出会いは、僕が学校で漫画を読んでいる時、彼が声をかけたところからであった。
     その時僕は『シンデレラグレイ』の、当時の最新刊である3巻を読んでいた。
     それまでの僕にとって最高の漫画は『スターティング・ゲート』だったのだが何度も読み返すうちに輝きが色褪せていき、ナンバーワンの称号を『シンデレラグレイ』に受け渡していた。
     新刊が待ち遠しくて数日の間続けて3巻を読んでいると、彼が突然「面白いか」と声をかけてきたのである。
     今考えれば大分鬱陶しい態度であったが、何故か当時の僕は素直に「面白いね」「面白いよ」と答えた。「舞台と登場人物が一新されてワクワクする、読むのは三回目だけれど読めば読むほど面白いと感じられる」
     彼はその言葉を聞いて「シンデレラグレイの3巻を三度も読む男なら俺と友達になれそうだな」と自分に言い聞かせるように言った。そして僕達は友達になった。5月のことだった。

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:52:55

     彼はバンブーメモリーを一番の推しだと公言していた。
     正直なところ僕はバンブーメモリーに対しては可愛くて格好良いとは思うがそれだけというなんとも半端な感情を持っていたので彼の力説は殆ど覚えていないものの、その熱意だけは良く覚えている。
     そのバンブーメモリーが実装された翌日、僕は彼に無理矢理連れ出されて、授業をサボり、彼の熱い思いを聞くこととなったのだ。
     それはキャラ・ストーリーの話から始まって、育成シナリオの話を経て、エンディングやモーション、ホーム会話や台詞の感想にまで至った。
     彼はやがて、配偶者が妊娠したと聞いてランドセルを買ってくるような気の早さで、新衣装について僕に問いかけ始めた。
     「応援団イベントのスチルを見ただろう、彼女は本質的にはイケメンなのだと僕は思うから、格好良い感じの新衣装が良いんじゃないか」と僕は言った。
     すると彼はUCCの不味いコーヒーを飲みながら「損しているよ」と切り返した。
     「損?」僕は聞き返した。
     「ああ、損をしている」彼は不満そうに言った。「確かにバンブーメモリーの魅力はその真面目で、熱血で、毅然とした振る舞いにある。けれどお前のの視点はウィリアム・シェークスピアの4大悲劇だけを見て満足しているような、狭苦しいものの見方だ、損しているよ」
     上から目線の物言い。けれど僕はそれに不快感は覚えず、むしろ深い納得を感じていた。確かに「ヴェニスの商人」や「テンペスト」などを知らずにシェークスピアを語ることほど愚かしいことはないだろう。
     彼はクラスでもリーダーとして振舞う場面が多い人物だった、ハンサムな顔立ちや運動能力、学力も理由の一つであったが、一番の理由はその聞く者全てを引き込んで、納得させてしまうような喋り方にあった。以前、別のクラスメートが上級生と諍いを起こした時、彼が口だけで解決してしまったのを強く覚えている。

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:53:19

     僕は彼の言葉を待った。
     「まずバンブーメモリーの同室の要素に注目するんだ、そう、ゴールドシチーだ」
     「モデルってことかい?」
     「そうじゃない」「そうじゃないんだ」彼は首を横に振る「ギャルだよ、ダイタクヘリオスやトーセンジョーダン、メジロパーマーみたいなギャル。少なくともサイ・ゲームス的にはそうなっている」
     頭の中で記憶を呼び戻す、彼女達はギャル・ウィークなる良くわからないイベントでメインになっていたのを思い出した。
     なるほど、規律を守る風紀委員長に大胆なギャル・ファッションを身に纏わせるというわけなのだろう。。
     「でもそれは大部分の人が思い浮かべるバンブーメモリーの魅力からズレてしまうんじゃないか?」と僕は言った。
     「ズラすことによって新たな魅力を見出すんだ、想像してみろ、普段、堅苦しいくらい隙のない彼女の大胆な、明け透けな格好を」
     目を閉じて彼の言う通りの想像を試みる。毎日、朝学校の校門前で大きな声で挨拶してくれるバンブーメモリー、その格好は風紀委員らしくどこを見ても文句のつけどころのない模範的な身嗜みで、可愛げがないと思ってしまうほど。休日のある日街に出かけると、普段は住んでいる世界が違い過ぎて近寄ることの出来ないクラスのギャルの集団がいる、辟易しながら気づかなかったフリをして通り過ぎようと思うと、そこに毎朝見てる顔がいて、思わず二度見をしてしまうと、惜しみなく太腿や二の腕、臍を晒したあの風紀委員のはにかんだ笑顔。
     「なるほど、悪くないね」「うん、悪くない」
     「だろう? 真の魅力とはストーリーから成るんだ。ポルノ動画のサンプル画像だけを見てエロスを見出すことほど虚しいものはない、そのシーンがどのような状況で、どのような過程で、どのような人物が関わっているのか、その全てが嚙み合ったものこそが真のエロスだ。新衣装も似たようなものさ、だから断言できるよ、バンブーメモリーの新衣装はギャルだと」そう堂々と話す彼の自信たっぷりな表情が、僕の記憶の中に強く残っていた。

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:53:44

     彼の言う通りになるだなんて、僕どころか彼自身も思いもしなかっただろう、今はきっとしてやったりという顔をしているに違いない。
     とはいえ、彼とは卒業をしてからは疎遠で、会うどころか連絡すらまともにとっていない。
     ただ、数か月前に彼からLINEで画像を送られた。ネオユニヴァースを引いた、10連ガチャの画像。
     僕はそれを見て、正直軽蔑した。あれほどバンブーメモリーバンブーメモリーと言っていた男が結局、9と7の数値を持つ巨乳に惹かれたのかと。
     仕事が忙しかったこともあり、既読スルーをしてしまったのだが、良い機会なのでこちらか連絡してみるのも悪くないかもしれないと思った。
     気づけば、新幹線は新横浜に辿り着いていた。僕は慌ただしく降りていく他の乗客を眺めてから、少し遅れてホームに降り立つ。
     スマートフォンで電車の乗り換え時刻を調べながら、東急新横浜戦の真新しい駅の改札を通り抜けて無駄に長く感じる階段を歩いていると突然LINEの通知、それは高校卒業時にクラスで作ったは良いものの誰も利用していないクラスのLINEグループだった。
     僕は不審に思いつつも反射的にその通知をタップしてしまい、その町はずれの廃墟のような寂れたグループに投げ込まれたメッセージを読む。
     その文字列の意味を正しく認識した瞬間、僕は思わず「嘘だろ」と口走ってしまった。それは子どもの頃、とある重大なテロ事件のニュースをテレビで見た時の感覚と良く似ていた。あまりに現実離れしている事象だから、脳が現実として認識出来ないでいる感覚。

     メッセージは今さっき思い出していた彼が急逝したという、とても信じられない一報だった。

     突然落とし穴に叩き込まれたかのような絶望感と孤独感か救い出してくれたのは感じの悪い舌打ちだった。背後を振り向けば、見知らぬ男が不満げにこちらを睨んでいる。どうやら僕はあまりの衝撃に階段を降りてすぐのところで立ち止まってしまったらしい。「すいません」と頭を下げて、スマート・フォンを内ポケットに仕舞い込んで、すでに到着していた電車に飛び込んで、座席に座り込んでから息を吐いた。
     改めてその情報を発した人物のアカウントを確認すると見覚えのある女性の名前、確か彼女は彼の、少なくとも高校を卒業するまでの間は恋人関係にある人物だった。

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:54:04

     とても素朴な感じの女性だったと記憶している。可愛い顔立ちをしていたが特筆して美人というわけでもない、いわばマチカネタンホイザやヒシミラクルとは違う、本当の意味で普通の女の子という感じだった。何度か彼のことで話をしたことがあったが、良い意味で見た目の印象そのままの人物だったと思う。
     彼とは家が近い、いわゆる幼馴染みの関係で、その縁で恋人関係になったそうだ。良く彼が「俺にはもったいない女だよ」と話していたことを覚えている。
     いつの間にか追加されていたメッセージを見ると、彼は今日の夜、デスクトップ・パソコンの前でゲーミング・チェアに腰かけて動画を視聴してながら、まるで眠るように息を引き取ったらしい。その顔は彼女や彼の家族の驚きや悲しみを他所に、とても満足そうで、とても幸せそうで、とても穏やかそうだったと、どこかトゲのある物言いで書かれていた。
     次いで、こんなに見ている人間がいるのかと思うほどに、様々なクラスメート達から滝のようなメッセージが流れていく。彼の死を惜しむ人、彼女の精神的ダメージに気をかける人、事故か事件かと騒ぎ立てる人、その情報を虚偽だと断定する人、明日の帝王賞の買い目を尋ねる人、違法薬物を所持していたなどとデタラメな情報を流す人。
     そんな彼らの混乱を尻目に、僕は確信をしていた。
     「尊死だ」僕は心の中で呟く「彼は尊死したに違いない」
     死亡推定時刻とその状況、今日のぱかライブにおける新衣装の情報、満ち溢れていたという死に顔。恐らくは推しであるバンブーメモリーの新衣装が、彼自身の予想をはるかに上回る尊さを秘めていたため、その輝きに彼の肉体が耐えられなかったのだと思う。
     きっと、恐らく、彼女もその死因についてはきっと把握しているのだろう、しかしそれを認めてしまうと想い人が死に際に思い描いていた顔が自分の顔ではなかったということを認めることとなってしまうため、見ない振りをしているのかもしれない。
     僕はそんな馬鹿なと思いながらも、実に彼らしいとも感じながら、とても羨ましいとすら考えていた。
     自分がもっとも愛する人物の晴れ姿を眺めて、人生の絶頂のまま息絶える、人間としてこれほど幸福な死があるだろうか。

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:54:22

     そして、僕の中で一つの疑問が浮かび上がる。
     彼は当時と変わらずにバンブーメモリーを──文字通り、命を懸けて、死ぬほど──愛していた。
     では僕に送ったあのネオユニヴァースのガチャ画像には一体どういう意図が、想いが、考えが込められていたのだろうか。

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:54:43

     最初にメッセージを聞いた時はとても動揺していたが、不思議なもので自宅のある新綱島駅に着く頃にはすっかり落ち着いていた。
     高校時代の一番の友人、いや人生においても一番と言っても過言ではない親友の死を、僕はあっさりと受け止められていた。
     一週間ぶりの我が家に辿りつき、溜まっていた郵便を郵便受けから引き抜いて、僕は自宅の鍵を回してドアを開ける。なんの変わりもない、見知った我が家だ。一週間程度空けたくらいでは何の変化もありはしない。
     僕はまず服を脱いで熱いシャワーを浴びた、そして部屋着に着替えると一枚のレコードをラックから取り出して、デノン製のレコード・プレーヤーにセットして、針を下した。
     厳かながら、その歴史の重みも大自然の豊かさを感じられる「メジロ賛歌」のメロディーが流れだす。彼を偲ぶならばバンブーメモリーの歌う曲を流すべきなのだけれど、残念ながらバンブーメモリーにはキャラクター・ソングどころかアプリ以外のメディアでその歌声を聞く手段が多分存在していない。
     僕は美しい歌声に耳を傾けつつ、棚からシングル・モルト・ウイスキーを取り出す。アードベッグ10年、僕はたまたま手に取った、アイラ・ウイスキーの中でもっとも激しい個性を持つそれを見て「懐かしいな」「本当に懐かしい」と感傷に浸る。高校を卒業した時、彼が実家からくすねて来たアードベッグが、僕は生まれて初めて飲んだウイスキーだったからだ。それはとても土臭くて、荒々しい味わいであり、二人して渋面を浮かべたのを覚えている。確かアードベックの26年だっただろうか、今思えばもっと味わって飲むべきだったと後悔している。
     そしてショットグラスを一つ、少し悩んでから二つ用意して、窓辺の小さなテーブルの上に置いた。更にチェイサーも二つ(正直これは一つで良かったような気もするが)用意して、窓を開けてから椅子に腰かける。外から流れ込む生温い風が、風呂上りの火照った身体には丁度良い。
     二つのグラスにウイスキーをとくとくと注ぎ込んで、片方を手に取って軽くカチンと、グラス同士を鳴らした。きっと僕は彼の葬儀にも、お参りにも行くことはないだろう。グラスをおりんの代わりにして、彼の冥福を祈った。

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:55:14

     僕はこうして、ショットグラスで少しずつ、ゆっくりとウイスキーを味わうのが好きだった。そういえばこの飲み方も、彼から教わった飲み方だったような気がしている。
     ふと思い出して、僕はスマート・フォンを取り出して「ウマ娘・プリティーダービー」のアプリを起動する。いつも通りのキービジュアルから「ガールズ・レジェンド・ユー」のメロディーを耳にしながら、ホーム画面、ガチャ画面と移行していく。
     そのガチャ画面にはバンブーメモリーとトーセンジョーダンが、大胆で華やかな新衣装に身を包んで、楽しげにしている姿が映っていた。僕は毎日の日課となっている一日限定の単発ガチャを回す。
     少しだけ普段より重く感じるローディングから「激熱ッ!」の文字と共に現れる理事長の姿。
     「信じない」今まで何度となくこの演出に裏切られてきたことか、僕は無表情で彼女の姿を見つめる。「信じないぞ」
     虹色に輝くゲート、文字は見逃した、そして映し出される孤独なシルエット、あまりにも都合の良すぎる現実に高鳴る鼓動、荒くなる呼吸、そして開かれるゲート。

     NEW![Ultra☆Marine] バンブーメモリー ☆☆☆

     気づけば────僕はスクリーン・ショットを保存し、彼に送信していた。
     1分経っても、3分経っても、5分経っても、10分経っても、1時間経っても、既読がつくことはない。当然だ、彼はこの世にもういないのだから、既読がつかないことは当然なのだ。
     どういうことなのだろう。先ほどまでは彼の死を受け入れていたはずなのに、今はとても彼に会いたい、話がしたい。
     「そうか」僕は一つの気づきを得た。少しだけ履歴を遡って、以前彼から送られたガチャ画像を確認する、その画面の下部には「育成ウマ娘交換Pt 1→11」と書かれていた。
     「そういうことだったのか」僕はこの期に及んで、ようやくあの時の彼の意図に気が付いたのだ。同じだった、僕と同じだったのだ。
     思わず、手で口元を押さえる。とてつもない罪悪感と後悔に襲われて身体が震えてしまう。今更気づいたところで、何もかもが手遅れだった、彼に謝罪する手段も、弁明する手段も、何一つとして僕の手元には残されていない、それはもう仕方ないのないことだった。

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:55:33

     僕は「今日は呑んで忘れよう」と思った。
     ぐいっとショットグラスの半分弱に満ちていたアードベッグを一気に飲み干した。喉に焼け付くような感覚と、鼻先に広がっていくワイルドすぎる「アイラ臭さ」、頭が熱くなって彼に対する思い出が頭の中で焼き尽くされるようだった。
     でもダメだった、焼き尽くされても、また別の思い出が頭の中にリフレインする。
     僕は空になったショットグラスをもう一度琥珀色の液体で満たした。その表面に、覚えのない雫が一滴、ポツンと落ちた。
     いつの間にか目頭は熱した鋼鉄のように熱くなっていた、僕は泣いていた。
     酒の力を借りて何度も何度も生えている思い出を抜いて投げて捨ててみても、僕の脳という土壌から、何度も何度も、彼との楽しかった思い出が生えて来る。

     さながらそれは────雨後の竹の子のような思い出であった。

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:56:54

    お わ り
    言わずと知れた例のアレをリスペクトして書きました
    頑張ってみましたけどそれらしさを出すのは難しいなと思いました
    元ネタ6分くらいで出力してるんだよなあ……

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:58:28

    このレスは削除されています

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 21:58:35

    どうして野生の村上春樹は文才を無駄遣いしてしまうのか

  • 15二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:04:16

    しれっとメジロ讃歌のレコード持ってるの笑う

    いかにも情緒溢れる文章なのにやってるのか友人にガチャ煽り画像送りつけるとかキャラ談義というギャップで芝なんよ


    >「尊死だ」僕は心の中で呟く「彼は尊死したに違いない」

    ここいちばんすき

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:20:22

    また文豪が没ネタをあにまんに投下してる

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:29:21

    なんでずんこエミュまで織り交ぜてるんですか???

  • 18二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:30:23

    バンブー先輩推しだから凄く共感できたよ…

  • 19二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 22:34:55

    怪文書のくせにヘンなところで共感出来ちまうからチクショウ!!!

    凄く凄い面白かったです
    野生の村上春樹芸は伝統芸能として保存すべき

  • 20二次元好きの匿名さん23/07/01(土) 23:02:39

    なんでこの掲示板村上春樹エミュできるやつが割といるんだよ
    そしてスレ主の意見めちゃくちゃわかるわ…
    いい文章だったしオチも綺麗だったし面白かったわ

  • 21123/07/01(土) 23:42:14

    >>14

    >>15

    >>16

    >>17

    >>18

    >>19

    >>20

    感想ありがとうございました

    とりあえずそれっぽくは見えていて良かったです……

  • 22二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:01:14

    ハルキ小説にみえつつ、どことなくハルキのエッセイを彷彿させる展開が小気味よかった(こなみ)

  • 23二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:06:20

    おかしいな…召喚口上もなかったのに

  • 24二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:22:25

    ワイはなんの文学知識もないけど、面白かったで
    また書いてね

  • 25二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:29:18

    私は日本人ですが、この文章はすごくすごい良いと思いました。

  • 26二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:35:11

    読んでないけどみんな褒めてるし神作品👏

  • 27二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:36:23

    >>26

    損しているよ

  • 28二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 00:38:11

    >>27

    損?このssの価値というものは、損得で測れる類のものではないはずだよ

  • 29二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 03:46:08

    >「そういうことだったのか」僕はこの期に及んで、ようやくあの時の彼の意図に気が付いたのだ。同じだった、僕と同じだったのだ。


    ここ素直に感心した

    悲しいね…

  • 30123/07/02(日) 06:34:40

    >>22

    >>23

    >>24

    >>25

    >>29

    感想ありがとうございました

    結構不安な出来栄えだったので楽しんでいただけたら幸いです

  • 31二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 18:22:41

    あにまん文豪多いな……

  • 32123/07/02(日) 21:50:07

    >>31

    元ネタがね……

オススメ

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