【閲覧注意】此処はアヴァンギャルドアカデミー! 4

  • 1閲覧注意23/07/02(日) 21:58:44

    ※注意※

    このスレで私が投稿する内容は、人によっては地雷や不快に思われる要素(過剰な暴力、ドラッグ、原作キャラの大怪我等)が含まれます。苦手な方はこのスレから退出することをおすすめいたします。


    それでも良いという方は、このままお楽しみくださいませ。


    前スレ

    此処はアヴァンギャルドスクール! 3|あにまん掲示板劇場版のラスボスにしないといけないレベルでヤバい奴が生徒会長を務めるアヴァンギャルドスクール、三スレ目となります前スレhttps://bbs.animanch.com/board/2093874/bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:05:55

    どう足掻いても先生サイドが曇りそうなストーリーが始まってしまったか…。

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:07:16

    たておつ
    まぁすごいことになるな

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:11:08

    ついに閲覧注意がついたアヴァンギャルド、こんなん実質R-18版ブルーアーカイブだよ!

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:11:40

    >>4

    Gが抜けてるぞ(白目)

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:13:50

    凄惨な有様だが色々頑張ってほしい
    スレ主様応援してます

  • 7閲覧注意23/07/02(日) 22:20:14

    (応援ありがとうございます)
    前回のあらすじ
    アリスはやっぱり勇者だった


    ゲヘナ自治区では、今回の侵攻部隊の中でもアヴァンギャルドアカデミーの最大戦力が投入された。
    薬物管理委員会のメンバー達である扇動官達。このロングコート中に薬物の入った注射器をぶら下げた異様な姿の集団は既に堕落の虜となり、正常な判断力を失った第二世界(アヴァンギャルドアカデミーが支配している世界線。今攻め込まれているのが第一世界で最終章後の世界)の元ゲヘナ生を始めとした、手榴弾とそれを十個程入れた袋や銃剣を付けた単発式のライフル、拳銃とナイフやトレンチクラブを装備した無数の中毒兵を扇動し、ガスマスクに短機関銃を装備した直属の突撃歩兵も使って苛烈な突撃を行わせていた。
    対抗するのは風紀委員会を中心とした戦力なのだが、最強戦力である空崎ヒナが単身である為に全てに手が回らず、天雨アコの懸命な指揮も空しく複数の前線では熾烈な白兵戦が行われた。風紀委員会の迫撃砲や万魔殿の戦車隊に対抗する為にアヴァ校側が投入した破滅的兵器の一つ、マスタードガスも相まってかつての大戦のような地獄が生まれた。

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:32:49

    たておつ
    どんな結末になるのやら

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:37:03

    結構エグイけどたまにはこういうのも良い

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:40:02

    こういう完全なヴィランってまず出ないから一周回って好き

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:44:14

    キボトス人は強いからマスタードガスによる死亡は付随的な利得であり、アバンギャルド学院の目標はあくまで救急隊員の士気低下だろう···

  • 12閲覧注意23/07/02(日) 22:57:21

    この侵攻を率いるのは、薬物管理委員会の委員長である。彼女はこの狂気的な集団の中でも、殊更安里マユが製造している薬物を始めとした薬に魅せられた者であり、この時にはゲヘナに対し不浄を広める存在である。更に、クロノスの電波をジャックする事で様々な虚時の情報を広めている存在でもある。

    激しく血みどろの戦闘が繰り広げられている中、幾つかの出来事が起きた。一つは、万魔殿の攻撃。爆薬を抱えた中毒兵による攻撃でイブキが乗る戦車、虎丸が動けなくなってしまい、イブキとイロハ達が突撃歩兵によって引き摺り出されて蹂躙されそうになった時、羽村マコト議長は、本来の交戦距離でないにも関わらず正に悪魔の如き形相でその場へ突撃し、ボロボロになりながらも虎丸の乗組員を連れて本陣まで撤退してみせた。これもあって、イブキを溺愛する万魔殿による本格的な攻撃が開始された。
    もう一つが、便利屋68の参戦。流石に母校のピンチを見過ごすことはできずやって来ると、ヒナ委員長から一時的に見逃すと言われたのもあり、少人数である事を活かし劣勢に陥っていた場所を救援して回る遊撃隊としての役目を担った。更に、自分達を追ってきたアヴァ校の生徒達に対してはハルカ、ムツキ、アルの爆発。そしてカヨコの恐怖によって壊滅させた。これにより、突撃歩兵の三個小隊が丸々壊滅し、そこをアコの指揮の元、イオリとチナツが突いた結果便利屋が向かった地区で戦況の巻き返しに成功した。

    これにより、結果とした手が空く形となった空崎ヒナが本陣に向かって爆進。双方の委員長が、互いに血塗れになる程の激しい一騎討ちが生じる事になる。

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 22:58:44

    完全な同格同士のガチバトルは燃える。

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/02(日) 23:11:35

    ハードボイルド!ハードボイルドじゃないか!

  • 15閲覧注意23/07/02(日) 23:52:46

    (本日は此処まで)

    そして三大校最後の一つ、トリニティ。此処は第二世界でも相当手こずった場所である為、アヴァンギャルドアカデミーにおいても精鋭とされる者達が送り込まれていた。


    一つは、安里マユが作った神秘を無理やり発現させる薬物、十六が用いられた実験体達。一つは、この世界にも新たな夜明けを告げんとする黎明弦楽旅団。そして、副作用によって体が極端に脆くなった実験体と、直接的な戦闘が得意ではない旅団を守る盾となる者達、重装甲に火炎放射器や熱線兵器を装備した幾何学騎士団である。

    本来であれば此処に久留米メルク直属の部活、芸術となりし侍女団が加わる予定だったが、メルクが「完璧な布陣すぎてつまらねぇ」という理由で断った為参加していない。ただ、メルクがそう評する位には本気の陣容だ。勿論、指揮を取るのはそれぞれのトップである<最悪の中の最悪>、<毒の価値観を蔓延させる渇いた者>、<古き価値観を滅ぼす熱き者>の三人である。


    対するはトリニティの戦闘組織、正義実現委員会とシスターフッド、トリニティ自警団。また後方支援を行っている救護騎士団からミネ団長、ティーパーティー除名予定の聖園ミカが特記戦力として挙げられる。また、この時には既にゲリラ戦に長けた白州アズサが各地に大量のクレイモアや地雷を仕掛けており、これも大いに活躍する事になる。

    だが、それでも尚此処での戦いは一際激しいものとなる。

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 07:30:00

    投稿乙

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 13:12:31

    シンビは学生それぞれだから威力は少しずつ違うと思うけど、事実上破壊特化セイアナ洗脳特化セイア、回復特化セイアみたいなものがグツグツ出てくるんだよね···

  • 18閲覧注意23/07/03(月) 20:09:51

    トリニティ自治区での戦闘が始まった。アヴァ校側の最前線を請け負う幾何学騎士団。彼女達の戦術は正に幾何学のそれである。戦闘用シールドと片手撃ちできるよう改造されたMG08/15(変態カスタム)を持ち、まるでコンピューターから正確に描き出された図形のように一分の隙も乱れもない陣形を組み、弾幕を張りながら空間の隙間を縫うように前進する姿は正に変幻自在である。
    そのすぐ後ろから黎明弦楽旅団が聞いていて不快感を覚えたり最悪の場合泡を吹いて倒れてしまうような音波を打ち出す楽器を吹き鳴らし、更に後方から実験体が神秘を解き放つ。ミレニアム、ゲヘナに攻め入っていた者達と比べると明らかに秩序立っている。

    これに対抗するトリニティ側もありとあらゆるものを使って応戦していた。使える資材を使ってバリケード等の障害物を作り上げ、そこに戦闘員となる生徒達を結集し、真正面からや高い場所から銃撃を加えることで動きを止めている間に、最高戦力であるツルギやミカ。または選抜された少人数部隊が側面などから一気に逆撃を加える戦術を取っていた。更に攻撃を耐える担当の者達にはミネ団長やサクラコが付き、指揮を取り時には先頭に立って戦うことで大多数の戦闘員達の士気を繋ぎ止めていた。

    そんな中、側面強襲を行っていた聖園ミカの元に思いもよらない人物が現れた。アヴァンギャルドアカデミーの総大将、久留米メルクである。この女、退屈を紛らわせる為に強者と戦おうと考え連絡も無しに第一世界へと転移してきたらしい。一方、ミカとしては今はこうした面倒そうな相手と戦うより、兎に角数を減らすことを目的にしている為やり合う必要は全くなかった。だが、そんな彼女を一対一を自ら望む状況にする手をメルクは持ってきていた。

    そのガントレットを着けた右手でボロボロの状態の下江コハルを引き摺っており、更に百合園セイアの特徴的な耳の片方をミカに向かって吐き付けたのである。実際にはコハルは気を失っているだけで命に別状はなく、耳は第二世界のセイアのものでミカが知る第一世界のセイアは無事なのだが、それでも彼女を激怒させるには十分すぎるものであった。

  • 19二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:14:17

    >>12

    委員長とヒナが互角レベルって事はメルク本当にヤバいんやね

  • 20二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:22:06

    命の別状はないが、ミカを激怒させるために鼻を集中的に殴って顔を血まみれにしたり、足を掴んで顔が地面に着くよう引きずってきたりしたんだろう..怖いよ..

  • 21二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:24:59

    オマエノ愛スル者ノ耳ダゼェェッ!
    …物持ちいいな

  • 22二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:30:00

    >>18

    わざわざ第一世界から耳咥えて来たの少し面白いな

  • 23二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 20:35:49

    >>18

    あの悪趣味レスを設定に盛り込むのかw

  • 24閲覧注意23/07/03(月) 21:40:57

    >>23

    (いいなって思ったんですよ。メルクのヤバさを出すには良い機会かなって思いますし)


    わざわざ第一世界から持ってきた辺り、自分の欲望を満たす点においては意外にも律儀な奴らしい。それはそうと、そのような行動を見せられたミカは当然激怒し、メルクに襲い掛かった。二人の戦闘スタイルもあって銃撃だけではなく、至近距離での白兵戦も行われた。互いに剛力を持つが故に、それぞれの拳が、蹴りが、膝が、肘が。体に当たる度に大きな音が鳴り、壁に当たれば大穴が開く。それは正に二つの災害がぶつかり合っている様だ。だが、意外にもメルクは拳がかすった額から血を流しながらも落ち着き払っていた。勿論強者との戦いに心踊らせているのだが、ミカが次々と放つ憤怒の猛攻を捌いていくにはそれを一度内側に押し込め溜め込んでいる方が良いと考えたのだ。互いに激情をぶつけ合い殴り倒すよりも、冷静に、その隙間に拳を叩き込んで怒りを正面から砕く方が、断然気分が良くなると思っているからだ。


    ミカが放ったハイキックを一気に屈んで避け、空振って体制が崩れた瞬間、メルクの鋼鉄の拳が肝臓に叩き込まれた。そして止めとばかりにジョルトブローを背が曲がり丁度良い位置に来たミカの顔面に放とうとした瞬間、メルクのこめかみに弾丸がめり込んだ。戦っている姿を見付けたマシロが狙撃したのだ。20mm弾をまともに食らい大きく仰け反りながらも一切効いている様子はなかったが、此処で終わらせてしまってもつまらないとかんがえたからかそのまま何処かへと去っていった。

  • 25二次元好きの匿名さん23/07/03(月) 21:42:55

    狙撃喰らって仰け反るって事は耐久はヒナより低めか

  • 26閲覧注意23/07/04(火) 00:24:53

    (脳が…考えてる脳がボドボドになってきた)


    そうしてメルクが撤退した一方。別の、主戦場とも言える戦線ではトリニティ側は劣勢に陥っていた。最も攻撃が激しかったりと理由は多数有るのだが、何より大きな理由は、トリニティ最高戦力、歩く戦略兵器こと正義実現委員会委員長、剣先ツルギが釘付けにされている事である。幾何学騎士団と黎明弦楽旅団、それぞれのトップが同時に攻撃を加えて二対一となっている事もそうだが、普段サポートに回っている副委員長のハスミが安里マユの強制酩酊の神秘と、その状態から放たれる狙撃で援護を行えていないのが大きい。元々飲酒というものに耐性が無い上に、一際集中力を必要とするスナイパーだからこそ、この影響は深刻なものであった。

    このままでは本当に戦線が崩壊しかねない。そんな時であった。走ってきたクルセイダー戦車が、<最高の中の最悪>こと安里マユをはね飛ばそうと突っ込んできたのは。


    当然ながら、それを運転しているのは補習授業部の阿慈谷ヒフミである。安里マユ自身は実験体を盾にした事で無事ではあったが、盾にされた複数の実験体は元々体が脆くなっていた事もあって体の一部が折れる大怪我を負い、動けなくなった。これによってその分の神秘による攻撃は無くなり、酩酊の効果も切れた。その隙を突いてハスミが<毒の価値観を蔓延させる渇いた者>に狙撃を行い、そこでツルギが巻き返した事で盛り返すこと事態は成功した。一方、トリニティが受けた被害はバカに出来ないものであった。


    単身でゲリラ戦を展開していたアズサ、幾何学騎士団の陣形を崩す為に捨て身の攻撃を行ったヒナタとミネ、巻き込まれた部活の友を救おうとして腹を刺されたカズサがそれぞれ重体。更に側面強襲を行っている選抜部隊の被害も相当なものだった。この後アビドスの援軍もあり反撃には成功するものの、トリニティの戦線ではアヴァ校側の撤退まで劣勢が続く事になる。

  • 27二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 01:52:01

    淡々とした語りでひどいことが書かれてる…

  • 28二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 07:12:36

    救急隊員が過労で倒れそうな状況になっている

  • 29閲覧注意23/07/04(火) 10:14:16

    戦闘は日暮れ頃まで続き、日が落ちるような時間帯になって撤退の指示が出たからかアヴァンギャルドアカデミーの戦力は撤退していった。問題の被害状況だが、三大校のトリニティ、ゲヘナ、ミレニアムは自治区が大きな被害を受け生徒からも負傷者、戦闘不能になった者が多数。それ以外の場所でも被害は大きかった。特に被害が大きかったのは、レッドウィンターとDUだった。

    レッドウィンターではトップのチェリノやトモエこそ無事だったものの、マリナを始めとする親衛隊はチェリノ達の護衛となった少数を除いてその多くが痛め付けられ、校舎や街灯に腹に縄を巻くか逆さ吊りの状態で吊るされていた。また、チェリノの像にはバンクシー、と名乗る生徒会メンバーによって巨大な絵が描かれ最早原型が分からないほどであった。また、工務部も負傷者が多数発生し、働いていた工場は焼き払われた。
    DUでは建物の破壊だけではなく、防衛を行っていたヴァルキューレにおいて大きな変化が起きた。此処の防衛で前線指揮をしていた先生を狙っての事か、警備局を始めとして多数のヴァルキューレ生が離反。確実に仕留める事を狙った特殊な貫通弾から先生を庇ったキリノが三発の銃弾を食らい、現在も意識不明。カンナが率いる公安局によってその大半は鎮圧され捕縛されたが、その多くはまともに証言すら出来ない状態であった。これによりヴァルキューレの戦力は事実上半減した。

    一方、被害が少なかった地区も存在する。一つ目は山海経。なんの理由があってかは未だに不明のままだが、萬年参の奪取と梅花園の園児達を誘拐を狙った少数の部隊が入り込んでいたが、梅花園を狙われたとあって侵入した部隊は激怒した山海経の殆どの派閥から総攻撃を食らうことになりものの見事に壊滅、メンバー等は捕縛されることになった。
    もう一つがアビドスである。此方にも小鳥遊ホシノに重症を負わせる事を狙ったアセファルと名乗る部活の部隊が派遣されたようだが、アビドス廃校対策委員会の激しい抗戦、そして何よりあの色彩の一件以降行方知れずとなっていたシロコ*テラーがホシノを守るという共通の目的の元、アビドス側に援軍として表れた事でアセファルは切り札であったゴリアテ三体を失い、殆ど戦力を喪失する形となった。

  • 30二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 12:16:03

    現実のバンクシーも脱権威主義だから独裁者()を攻撃するのはセーフ··· セーフ…?

  • 31二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 13:33:32

    >>30

    セウト

  • 32二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 14:49:02

    第一世界のアヴァンギャルドどうしてるんだろ
    宣戦前から潰されてそうだけど

  • 33二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 19:11:30

    >>32

    本来ならこういう団体としてまとまる前に対処できてたんじゃないかなぁ

    それが偶々まとまって成り上がって下剋上を果たしたのがメルクたちの世界、とか

    魅力的だけどあまりにもイレギュラーすぎる

  • 34閲覧注意23/07/04(火) 20:09:44

    >>32

    (一応、第一世界ではそもそもメルクが存在しないのでアヴァ校そのものも存在していないという設定です)


    その日の夜、連邦生徒会の建物に各有力校の首脳部。それだけではなくリモートの形でかつ連邦生徒会メンバーらによっての対応ではあるが、他の中小クラスの学園の首脳部達も参加して会議が行われていた。有力校の首脳部は、シャーレの先生と共に会議を行い、それぞれの自治区に攻め込んで来た者達の情報を渡し合う事になった。結果として、同じ制服、同じ校章を身に付けている事から同じ学園の者達。更に連邦生徒会にあるデータと照合した結果この世界のキヴォトスには存在していない学園、先生の元にかかってきた電話で言っていた事を信じるのであれば、異なる世界のキヴォトスから侵略にやってきた者達、アヴァンギャルドアカデミーであると結論付けられた。

    この学園の侵略は色彩と同等クラスであると考えられ、また最も大きな驚異として考えられたのは、部活や委員会のトップを張る幹部達の層の厚さ。確認された主力組織のトップは総じて三大校を始めとした学園の最強戦力と互角、更に生徒会長のメルクはミカを相手に優勢。この事実は多くの者が動揺を隠せない内容であり、中小学園の幾つかからは降伏を選んだ方が良いのではないかという意見すら出る程に。しかし、その意見を一掃し反撃という選択肢に纏まる物が、シャーレには届けられていた。


    アヴァンギャルドアカデミーのある生徒から届けられた、一つのボイスレコーダーである。これを届けた生徒は自分の名を、ロトと名乗っていた。ロトは語った。第二世界のキヴォトスはアヴァンギャルドが支配しており、ゲトリニティやミレニアムを始めとした多くの者達は常軌を逸した行いの玩具にされている。それ以外の者達は、皆様々な誘惑によって堕落し、狂気に飲み込まれた。そして、メルクや幹部達に気に入られた者も、そこで行われた筆舌し難い行為によって、最早正気を保っていない。パルチザンのごく一部を除いてまともな生徒は居ないと。このような状態になっていけない、だからこそ支配されぬよう徹底的に戦って欲しいと。

    これにより、キヴォトスの全学園の首脳部は徹底抗戦する事を決意。全会一致で総力を上げて戦うと決定した。皮肉にも、欲望のままに行われた侵攻は、本来なら纏まる筈のない第一世界のキヴォトスが一つに纏まる結果を生み出す形となった。

  • 35二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:11:29

    何されたのかすっげぇ気になるなぁ
    でも聞いたらそれはそれで後悔しそう

  • 36二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:18:36

    ゲヘンナとトリニティを含めた皆が協力すると、とても良さそうに見えるが、そうしてこそ対処できる危険性があるという意味だ

  • 37閲覧注意23/07/04(火) 22:57:17

    この会議の前にキヴォトス各地で行われていた情報収集にて、反撃を行うポイントとなる場所は既に発見されていた。アビドス自治区の砂漠、そのど真ん中に一つの建造物、というより要塞が築き上げられていた。口径200mmクラスの要塞砲や無数の機関銃が備え付けられた言い表す言葉が見付からない独特の形の要塞にはアヴァンギャルドアカデミーの校章の旗がはためいている。偵察用のドローンは最終的に撃ち落とされてしまったものの、そこには巨大な門のような建造物が置かれており、そこからアヴァ校の戦力や物資が移動している事が分かった。

    つまり、此処を制圧さえすれば、アヴァンギャルドアカデミーが存在する第二世界に移動する事が可能になるという事。といっても真正面からぶつかり合えば今の消耗した状態では返り討ちにされてしまう可能性も捨てきれない。だからこそ、この要塞を攻略するのに向かう部隊は慎重に選ばなければならないとして協議が行われた。


    要塞への強襲に参加する事になった精鋭となるタスクフォース、その中核を担うのはこうした精鋭部隊としての訓練を受けてきたヴァルキューレに編入された元SRTの生徒達と元アリウス生徒達である。そして、そこにFOX、RABBIT両小隊、更にアリウス組の纏め役として先生からの要請に答えたアリウススクワッドが参加する。これを先生がオペレーターとして指揮を取る形となり、更に此処に自爆型ドローンを用いる編成となった。当然、このタスクフォースにはキヴォトス全体から装備が供給される事になる。


    (そういえば先生の性別どっちかやってなかったのでやっておきます。dice1d2=1 (1) 1なら男性、2なら女性)

  • 38二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 22:58:34

    不安だな

  • 39二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:43:13

    がんばれ〜

  • 40閲覧注意23/07/05(水) 08:25:00

    (今日は帰りが遅くなるので22時以降になります)

    『反撃開始』

    翌日は攻撃してくる気配はなく、警備以外の人員は負傷の手当てと休息に当てることが出来た。実際の所、キヴォトス全体に無差別に攻撃を仕掛けたことはキヴォトス側に大きな被害を与えたが、アヴァンギャルドアカデミーも相当な被害を受けており、多くの者達は一度第二世界に戻っていた。次の攻撃の際に出てくるように言われていた地下潜伏を行っている部隊も、反撃の後に行われた地下掃討戦で大打撃を受け撤退する事になる。

    そして夕方になり、タスクフォースはSRT、アリウスの2チームに分かれて出発した。この状況で敵に発覚する訳にはいかないと、徹底的な隠密での移動が行われた。アリウスが先行し自爆型ドローンの支援を受けながら地上から強襲を仕掛けると共に、SRTはアビドスまで移動した後に乗り込んだヘリから降下して要塞本部を制圧するという流れになっている。真っ先に指揮系統を叩くというのが目的だ。また夜明けまでに目標を確保できない場合に備え、増援部隊も臨戦態勢で待機している。
    そして23:00。アリウス隊が到着しグラップルを使って防壁を上って高台の見張りを無力化し、強襲準備が整った所で第一次ドローン攻撃が始まった。目標はヘリに取って驚異となる対空砲及び対空ミサイルである。低速故にアヴァ校側は気付くのが遅れ、少数の迎撃に成功しただけで殆どのドローンの攻撃を許した。無数の爆発が起こったのと同時に、隠れていたアリウス隊が一斉に攻撃を開始。激しい戦闘となる。

    この要塞の防衛戦力、その多くは昨日の攻撃に参加していなかった防衛用の二線級部隊であり、兵士としての高い難易度の訓練を受けてきたアリウスの生徒達に取っては苦もなく倒せる相手だった。それでも精鋭とされる者達は待機していた。幾何学騎士団の中隊五十名、そして体調であると同時にこの要塞の司令官でもある騎士団の筆頭騎士が防衛に当たっていた。この生徒は、騎士団長の右腕と言われる人物であり、アヴァンギャルドアカデミーでは珍しい実直な生徒だった。

  • 41二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 09:34:58

    世紀末 学校の中で 一人だけ まじめな奴は こわいよ

  • 42二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 12:43:06

    お仕事お疲れ様です

  • 43二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 22:34:15

    誠実(休日にも学校に欠かさず出勤し、芸術行為に専念する)じゃない?

  • 44閲覧注意23/07/05(水) 22:54:13

    アリウス隊が攻撃を開始したのと同時に、SRT隊が乗り込むヘリコプターが次々と来襲。要塞司令部を始めとした重要、または驚異となるであろう施設に次々と降下を開始した。実際、この攻撃はアヴァ校側に大打撃を与える事になった。歩兵によって構成されるタスクフォースにとっては天敵となりうる重機関銃を備え付けたトーチカやV号戦車やヤークトパンター駆逐戦車等を出撃させようとした掩体壕は瞬く間に制圧された。
    しかし、事はそう簡単には終わらなかった。幾何学騎士団が戦況の建て直しにかかったのである。二十名が前線に表れて二選級部隊の生徒達を叱咤し逃げようとする者には容赦なく銃撃する督戦隊の如き働きをして押し留め、反撃を行い始めたのだ。それでも尚ジリジリと後退していく事になるが、その抵抗は想像以上のものであった。

    そして外以上に抵抗が激しい交戦が司令部で行われていた。残る幾何学騎士団の三十名、そして筆頭騎士によって率いられた防衛隊と内部へ突入したSRTメンバーによる戦闘は互いに戦闘不能者が続出する激戦となった。一つずつ築かれたバリケードをアヴァ校生徒は最後の一人まで守り抜き、それをSRTは一つずつ制圧していった。最大の激戦は、前進するRABBIT小隊の前に筆頭騎士が立ち塞がった事で始まった。全身を狼に見立てたであろう漆黒の防弾装備に身を固め、剣にも思える長大な銃身を持つモーゼル・シュネルフォイヤーを携えたその姿は正に騎士である。

  • 45二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 07:43:21

    総力戦のボスみたいなやつだ! ボスみたいなやつが現れた!

  • 46閲覧注意23/07/06(木) 17:36:38

    RABBIT小隊は苦戦せざるを得なかった。筆頭騎士個人の戦闘力もそうだが、厄介だったのは指揮能力と執念深さである。連れてきていた部下達との連携はSRT出身の彼女達ですら参考にする部分が有る程に緻密で、それと同時に防御的な戦闘を得意とする幾何学騎士団の中では珍しく攻撃的なものであった。また一度体勢を建て直そうと下がろうとしても執念深く追い縋ってくる。連携力の高さと一度狙いを定めれば何処までも追ってくる執念深さは、正に狩りをする狼の群れそのものである。
    だが、劣勢は覆る事になる。FOX小隊が窓からフラッシュバンを投げ込むと同時に突入したのだ。直後の狙撃、更に単純計算で倍となった人数、そして師弟関係故互いの動きが分かることによる連携によって、鋼鉄の騎士達は次々と倒れていく。そして筆頭騎士もまた、徐々に押されていき、一斉射撃によって窓から地上へと転落していった。四階から落下し地面に叩き付けられたが、それでも彼女は起き上がろうとした。しかし、地上は既にアリウス隊によって制圧されており彼女は囲まれていた。

    それを確認した先生による投降を促す呼び掛けが行われたが、彼女はそれを拒否した。彼女はこの戦いの中で初めて開いた口で言葉を紡ぐ。例え主の行いが非道で間違ったものだとしても、一度忠誠を誓った以上決して裏切らず支え続けるのみ。それが騎士として、またそれ以上に孤児であった自分を拾って帰る場所をくれた恩人に立てた誓いであると。それを言い終えると、筆頭騎士は懐から一つのカプセルを取り出し、それを飲み込もうとした。
    だがそれは後ろから銃床で殴り付け気絶させた錠前サオリによって阻止された。これにより前線基地は被害を出しながらもキヴォトス側によって陥落し、第二世界へと向かう足掛かりが出来た。反撃に成功したのである。また、筆頭騎士が飲み込もうとしたカプセルには致死量の三倍にも当たる量の毒薬が入っており、彼女と同様に捕らえられた幾何学騎士団の中隊五十名全員が同様のものを所持していた事が分かった。

  • 47二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 20:02:53

    忠意...

  • 48閲覧注意23/07/06(木) 20:39:56

    制圧が完了した事が伝えられたその翌日、被害を受けたタスクフォースは後退して治療をする事になり、また主力の温存の為という事で無名の中小学園の実働部隊が警備の大半を担うことになった。一方再奪還されては不味いので、ミレニアムのC&Cも加わる事になった。実際に何度か転移門からアヴァ校側の少数部隊が突撃を仕掛けてくる事があったが、大半はすぐに撃退された。腕っぷしも大したことのない雑兵ばかりであり、占領されている事の確認もしくは威力偵察といった意味合いが強いと考えられた。
    その撃退と同時に、ドローン等の小型メカによる第二世界の偵察が行われた。これによって分かった事は四つ。一つはこの門から転移した先は第二世界における山海経高級中学校、玄龍門の本部であったに六和閣繋がっているという事。一つは第二世界の旧山海経は最初の攻撃に参加した者達の中で重傷を負った兵隊達が休息兼防衛として駐屯している事。一つは、山海経自治区からキヴォトス僻地のアヴァンギャルドアカデミー自治区までは相当に距離が離れている事。最後の一つはカンナによる取り調べの結果と照合した事で分かったもので、アヴァ校においても対処に困ると判断される程に危険とされている狂戦士的な部分を持つ部活、ヴギャウギャゥアが幽閉に近い形で駐屯している事。

    これを踏まえ、再び作戦会議が行われることになった。会議はそれぞれの考えの違いや我の強さもあって危険な勢力が居るとはいえ主力クラスが居ないこともあってそこを攻撃し、アヴァ校の自治区に攻め込む為の橋頭堡にするという形で纏まることになった。第二世界を攻める理由については、第二世界にいるキヴォトス各校の生存者と、ロトやパルチザン達の救出と定められた。
    そして戦力だが、待機している中小学園の実働部隊やC&C、そして別世界とはいえ自分達の自治区奪還を願う山海経によって編成する事となった。

    この戦いで第一世界のキヴォトス連合軍は、アヴァンギャルドアカデミーが持つ異常性を、改めて突き付けられる事になる。
    あの学園の狂気が向けられる対象は、生徒だけではないのだと。

  • 49二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 22:54:40

    第2世界はキボトス全体がアバンギャルド学院に支配されるのと同じだから···大人たちもひどい目にあったのだろうか?

  • 50閲覧注意23/07/07(金) 00:28:40

    作戦の決定に合わせ、より詳しい偵察が行われることになったのだが、調べれば調べる程に旧山海経自治区は酷い有り様であった。毎日のように乱痴気騒ぎが行われており、傷によって自由に動けない事の憂さ晴らしかのように平然と酒を飲み煙草を吹かし、また厨房では死んだ目をした元玄武商会のメンバーが料理を作らせられ元玄龍門のメンバーがウェイター等として働かされていた。しかも気まぐれにアヴァ校の生徒達によって嫌がらせを受けたり時には袋叩きにされたりと、そこに正気というものは存在していなかった。また、そこには動物の肉も、明らかに多く存在していた。後に分かるのだが、その肉の出所はおぞましいものであった。
    そしてこれを見た玄龍門と玄武商会の怒りは凄まじく、特に竜華キサキと朱城ルミのトップ二人はそれまで誰も見たことのない怒りを見せていたという。

    そして来る攻撃開始日、アヴァ校側は前回と同じように夜襲を警戒しており、夜の時間帯を重点的に警備していた。C&Cのネルの提案の元、それを逆手にとり真っ昼間に攻撃は開始された。一斉に門から転移した連合軍はその中心部で昼間に襲撃が行われるなど思ってもおらずいつものように馬鹿騒ぎをしていた生徒達の不意を完全に突く形となった。
    当然、慌ててそれぞれの銃を持ち反撃しようとしたが短機関銃や散弾銃といった近距離火力に長けた者達がネルを先頭に突撃した事で初動は完全に連合軍側に傾いた。高台の狙撃手達も、カリンを筆頭とする狙撃班によって次々と排除された。

    玄龍門の執行部が乗り込んだのは六和閣の内部であった。内部の会議室では此処の小隊長といった指揮官クラスがチャイナ服姿の元玄龍門メンバーを侍らせたりセクハラを働いたりして宴会をしていたが、そこに執行部は突入し、同胞を傷付けられた怒りを叩き付け、前線基地とは違い司令部が早々にほぼ壊滅する事になった。だが、一人だけ逃げ延びた指揮官がマフィア染みた玄龍門執行部に追い詰められる中、ボタン押し型のマイクで叫ぶように呼び掛けながらあるスイッチを押した。
    アヴァンギャルドアカデミーの狂戦士、ヴギャウギャゥアを幽閉していた複数の牢を扉を同時に開くスイッチである。

  • 51二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 01:16:39

    >その肉の出所

    伯邑考…

    そんなとこまで中国モチーフにせんでええんやで

  • 52二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 08:27:17

    >>48

    対象…山海経…生徒以外……あ、ふーん(絶望)

  • 53二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 15:13:03

    アヴァ校こっわ…
    近寄らんとこ

  • 54二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 16:35:46

    ハアツ…ハアツ··· 私は大丈夫.. スイッチを押したから支援兵力が来るだろう.. そして隅に隠れている指揮官を嗅覚で探知して取り出し、殺すような雰囲気の名前だ

  • 55閲覧注意23/07/07(金) 18:07:08

    「貪る者だ!肉を貪る者がやって来る!食い殺されるぞ!貪り食われるぞ!死が…救われる事の無い死がやって来る!」半狂乱になりながら逃走するアヴァ校生徒の言葉

    無骨な鉄の扉が不気味な音を立てて開き始めたのと同時に、低く、地面に響くような唸り声が各地の牢から聞こえてきた。更にそれは牢が解放された事を知らせるために設置されたスピーカー型の警報機によって旧山海経自治区に鳴り響いた。何の音か分からず困惑する連合軍に対し、アヴァンギャルドアカデミーの生徒達はこの音を聞くと、そう間を置かずに銃撃戦を止め徒歩やまだ破壊されていない乗り物を使って一斉に逃走を始めた。車から落ちた者を気にも止めず、倒れた者を踏みつけてでも一心不乱に逃げようとする姿はまるで、獰猛な肉食獣が接近してきたのを見付けた草食動物の群れの様だ。
    また、此処で働かされていた山海経の生徒達が、自分達の上司であるキサキやルミに急いで逃げるよう掠れた声で伝えた。人食いが、やって来ると。それが伝えられた直後、牢の中からその者達は現れた。エンジンが動き黒い煙を吐き出す悪魔のような角を生やした赤い装甲服に身を包み、銃だけでなく容易に想像が着く赤い液体が付いた肉切り包丁や斧といった物を持つ者も居た。連合軍の生徒達が銃を構えるより先か後か、ヴギャウギャゥアは雄叫びを上げ、その狂気を剥き出しにして牢から飛び出した。

    銃を然程狙いを付けることもなく乱射しながら、銃とは反対の手に持った刃物、若しくは銃の先端に着いた刃を獲物の肌に食い込ませようと、雄叫びだけでなく破壊と融合こそ至高の芸術であると謳うともすれば呪いに近い言葉を叫びながら突進してくる姿から、理性は感じられなかった。自分達を迎撃しようと猛烈な射撃を与える連合軍だけでなく、自分達を解放した指揮官や逃げ遅れた同校の生徒にすら襲い掛かり、敵であった連合軍に救いの手を伸ばす同胞を押し倒し、押さえ付け、生きたまま"破壊"する。これが、これこそが、ヴギャウギャゥアが幽閉されていた理由である。

    獲物を"破壊"し、己と"融合"する事がこの部活の追い求める『芸術』であるのだ。

  • 56二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 18:13:34

    またプロムンして来たな

  • 57二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 22:57:24

    どうやって対処しよう…

  • 58閲覧注意23/07/07(金) 23:48:21

    破壊と融合の素晴らしさを謳い、荒れ狂う衝動の赴くままに暴れ回るヴギャウギャゥアに対し連合軍は距離を取ってからの射撃で近付けさせない戦術を取った。02の狙撃、03の爆弾。また装甲と痛みを感じない体を活かして接近してきた者達に対しては、近距離戦に長けた00と01、更に白兵戦の名手であるレイジョ等が中心となって迎撃した。一人、また一人と装甲を纏った獣が倒れていく中、一際狂暴な生徒が突進してきた。ヴギャウギャゥアの部長、つまりこの狂戦士の頭である。
    大野ツクヨよりも頭一つ大柄な肉体は装甲服を着ている事でより大きく見えた。常人なら肩が外れかねない威力を持つ大口径銃であるS&W m500を右手のみで苦もなく楽々と、狙いは適当ではあるが撃ちながら接近し、左手に持つチェーンソーと同様の構造を持つ斧を己と斧双方から唸り声を上げながら振り回す。返り血にまみれた猟奇的な姿は常人であれば気を失いかねない程に恐ろしいものであった。だが、コールナンバー00、美甘ネルと01、一ノ瀬アスナは一切怯むこともなく交戦する。

    といっても、ミレニアムの"約束された勝利"とそれに次ぐ実力と凄まじい直感を持つアスナに対しては分が悪かった。更に他のヴギャウギャゥアの部員達を制圧して合流が遅れていたC&Cコールナンバー04、飛鳥馬トキが合流したことで勝敗は決していた。アスナを捉え蹴りを入れはしたが、追撃の斧の一撃を振り下ろす前に02の狙撃と04の射撃、00の近距離一斉射撃、そして03の爆弾によって装甲服は破壊され、最後にネルに向かって拳銃を撃った後、そのまま倒れ込むようにして気絶した。

    だが、旧山海経自治区での戦いの勝利は、喜べるものばかりではなかった。アヴァンギャルドアカデミーの異常さを多く知ったが、何よりも連合軍を驚愕させたのはヴギャウギャゥアの装甲服のエンジンを動かしていた燃料である。あの装甲服には燃料として何かが入ったポットが差し込まれていたのだが、それの取り扱い等について書かれた資料が見付かった事でその正体が明らかになった……その資料に書かれていた事実は言葉にするのも憚られる程におぞましいものであり、シャーレの先生とリン会長代理のみに伝え、他の生徒…特に、春原姉妹を始めとした梅花園の教官達には絶対に伝えない機密情報とする事を、キサキ、ルミ、ネルの三人の決定で取り決められ、口外もされていない。

  • 59二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 23:51:28

    実際人体を燃料にするのって効率いいのかね
    神秘関連とかでなんかしてるのかな

  • 60二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 00:35:36

    (透き通るような世界観にアビスの混入は)まずいですよ!!?

  • 61二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 10:07:33

    マジで人かぁ…

  • 62閲覧注意23/07/08(土) 10:57:14

    『苦難、変化』
    そうしてどうにか門から転移した先である旧山海経を奪還し、そこに戦力を移動させていくのと防衛の強化に着手した連合軍だが、此処から先はそう簡単にはいかなかった。

    昼夜問わず、散発的にアヴァンギャルドアカデミーの生徒達が突撃を仕掛けてくるようになったのだ。十名前後といった少人数が一塊となり、そうした小部隊を幾つも用意して接近してくると手榴弾や火炎瓶、更には手持ちの銃で攻撃を仕掛けながら突撃を仕掛ける。更に四人ほどの敵精鋭チームやそれに率いられた侵入部隊によって壁面には憎悪を表し、恐怖を煽る言葉や絵が書き殴られた。ある程度の被害を出すか、若しくは連合軍の防衛施設を幾らか破壊すると直ぐに撤退していく、こうした攻撃は戦史上本格的な攻勢に打って出る際にしばしば見られたストレスを与えるそれに酷似していた。
    実際、絶え間なく行われる攻撃にC&Cですら疲れが出ていた。精鋭エージェントチームである彼女達ですらそうなのだから、山海経、そして中小学園の実働部隊達にかかるストレスと疲れは相当なものであった。作戦に参加した生徒達には交代の指示が発令され、先生を含めた司令部や増援の部隊が次々と移動してきてこの地区を要塞化していった。

    そして、アヴァンギャルドアカデミー内でも大きな変化が起きた。傀儡が、己を操る糸を引き千切ったのだ。

  • 63閲覧注意23/07/08(土) 18:44:49

    アヴァンギャルドアカデミー内で起きた変革は主に二つ。一つは、No.2である安里マユの失脚と幽閉。二つの前線基地の陥落を踏まえて開かれた同校の幹部がほぼ全員出席した会議において、主要組織である幾何学騎士団、革命的芸術部、爆発芸術委員会、そして信奉者であった薬物管理委員会のトップすらも彼女をアカデミー管理本部副生徒会長からの除籍とその身柄を芸術となりし侍女団、つまり彼女達が仕えている久留米メルクの管理下に置くことを決定する文書に署名したのだ。これに対し安里マユは不正を訴えたが当の幹部達は反応せずただ小さく、そして悪意に満ちて笑うばかりであった。陰謀を確信した彼女に<王>はこう告げた。

    「お前に操られてる方が楽だったが、もうオレには必要ない。」


    そして二つ目は、こうした政変によって今まで傀儡となっていたメルクの政治力が高まった事。これはアヴァンギャルドアカデミーという怪物を動かす頭のすげ替えに近かったが、誰も勝てない強さと自治区全てを飲み込む恐怖を持ち合わせた彼女がトップに就いた事は連合軍との戦争はそれ程までに厳しいものであり、自治区本土での戦闘が避けられないものである事を生徒達に思わせた。それもあって、工場はより一層黒い煙を吐き出して様々な銃火器を生産し、落ちていた空瓶はたちまち火炎瓶へと作り替えられ、ありとあらゆる物品を用いて元々防壁が張り巡らされていた自治区に、更にバリケードや各種トラップ、防衛施設が増設され、自治区そのものが要塞化されていった。散発的な突撃は、攻勢を仕掛けてくると連合軍に予想させ防衛に徹させるというメルクの策だった。

    堕落の王は暴力の王でもあり、己で考えねばならない状況になれば軍神にもなりうる存在なのだ。


    連合軍はまんまと策にハメられた。そしてようやく気が付いた。本格的な攻勢が行われると思われていたがそうではなく、あの学園は最初から本土決戦を行うつもりで行動していたのだと。

  • 64二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 18:48:44

    安里マユもまだなんかありそうだな

  • 65二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:37:53

    すげぇ行動力

  • 66二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 23:04:04

    いつものように論理的に抗弁する副会長の膝が蹴られて折れてしまい、まだ現実を認識していない副会長を笑いながら見下ろす大魔王の場面は格好よかった…···「お前に操られてる方が楽だったが、もうオレには必要ない。」

  • 67閲覧注意23/07/08(土) 23:52:01

    連合軍にとって非常に危ない場面もあった。会議を行っていた司令部に、芸術となりし侍女団の精鋭部隊であるキルチームが突入してきて首脳陣、というより先生の始末を狙ったのだ。確実に仕留めるように毒を塗ったナイフが首元に突き刺されようとしたが、間一髪の所で回避された。更にそうそうたる面々が集まっている連合軍の基地から誰一人捕まることなく逃げおおせた。こうした己の身すら危険に晒すような任務にですら何の躊躇いもなく参加する集団が前に出てきたことは、連合軍にもアヴァ校で大きな変化が起きた事を感じさせた。

    それでも、いやだからこそあの学園を叩き潰すという意識は高まっていった。本土決戦を少しでも有利に進める為に攻撃を仕掛けてくるのであれば、今すぐにでも攻め込む必要が有ると。だが此処でも問題が起きた。今までとは違い自治区には厳重な防空網が張り巡らされており、飛んできたドローンを次々と撃ち落としていってしまうのだ。分かったのは厳重な防空網と無数の防衛施設による要塞が築かれている事、そして工場から出る排煙が絶えることなく出続けており、絶えず生産が行われていることだけであった。

    だが、それでも十分過ぎた。防衛線が敷かれているのならば、それを破壊するだけである。第一世界のキヴォトスから持ってこれるだけの火砲を集めた。トリニティの野砲を始め、最も役立つだろうとされているのはレッドウィンターから運び込まれた大量のカチューシャロケット、ゲヘナ学園から提供された88cm砲とシュトルムティーガーにヤークトティーガー。そして意外であったのが百鬼夜行連合学院が想像以上の火砲を有していた事である。30cmや20cmクラスの火砲も多く集められた。なんでも、連合内の自治区全てから集めた結果こうなったらしい。
    陸上部隊には戦車の他に歩兵を輸送する為の多数の車両、更にハイランダーより提供された巨大装甲列車【甲鉄】に乗り込み物資搬入用として繋がる線路から自治区に直接突入する部隊も編成された。先生は、この突撃部隊の指揮を取る事になった。実際は殆どから反対されたのだが、先生自身の強い意見もあって決定された。

  • 68二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 08:38:06

    すごい火力になりそう

  • 69閲覧注意23/07/09(日) 10:59:28

    「降伏なんざするかよ。戦うなら勝つか負けるか、生きるか死ぬかだ。最後の一人まで戦い続けてやる。お前らの記憶に残るように……なぁ!」ビデオメッセージ 久留米メルク

    『アヴァンギャルドアカデミー本土決戦』
    そして来る作戦開始日、連合軍はアヴァ校に一つのメッセージを送った。降伏勧告である。多くはそのまま攻撃しようと考えていたのだが、先生がこれ以上の流血を防ぐ為の最後の手段として行ったものであった。もしかすれば降伏を受け入れてくれるかも知れない。そうした一縷の望みを掛けたものであり、温情を掛ける形だった。しかし、アヴァ校から帰ってきたビデオメッセージは先生が望むものとは真逆のそれであった。

    そこに移っていたのはアヴァンギャルドアカデミー管理本部のメンバーのみが着る事を許される、贅の限りを施した豪華な正装用の軍服、更にその上からこれまた様々な装飾が施されたコートに着替えるメルクの姿であった。そして、彼女より手前には鎖で乱雑に腕と鉄柱が結ばれている一人のシスターがいた。そのシスター服はボロボロであり、また歯形や強く掴まれた痕も多く残っていた。そして、着替えを終えたメルクは恐ろしい行動に出る。部下に命じてシスターの腕と床が水平になるように押さえさせ、膝を使ってその腕を蹴り折ったのだ。痛みに悶え、泣き叫ぶ声をかき消すほどに笑いながら彼女は降伏を拒否する所か挑発して見せたのだ。お前達もこうしてやると。

    賽は振られた。最早平和的な降伏という選択肢は何処にもなく、敗戦を目の前にしてかの学園の狂気は更に増大し、うねるように自治区全てに波及し、飲み込んだ。最後の一人が倒れるまで終わらぬ闘争を行う戦士達を彼女は作り上げた。最後まで行くしかない。自治区本土を、攻め落とす以外にこの戦役を終わらせる方法は無い。

  • 70二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:44:44

    覚悟着用シスター···大魔王の寝室でどんなことが起こったのか…エッロ···

  • 71閲覧注意23/07/09(日) 16:19:54

    始まりを告げたのは互いの陣地から響き渡る轟音とそれと共に次々と目標に向けて飛んでいく防弾やロケットの雨であった。此処では連合軍側が優位に事を進めた。アヴァンギャルドアカデミーも相当な数の火砲を有していたのだが、第一世界の全ての学園から集められた砲兵隊と比べるとやはり数が無かった。砲撃戦において、優位に立つ最も重要なのは数である。互いの陣地に雨霰と降り注いだが、そう時間が経たない内に連合軍が受けた被害よりも遥かに大きな被害がアヴァ校側にもたらされた。臨時的に作られた各砲兵陣地が次々と吹き飛ばされ、自治区内にも多数飛来し幾つかの建物は倒壊した。防壁にも次々と命中したが、殆ど被害はなかった。唯一被害を受けたのは出入口であるゲート部分であり、そこに大穴が空いたがこれは予想できた事であった。

    砲撃を終えた後、戦車隊を先頭にして装甲車、更にその後ろには無数のトラックが続き前進し始めた。別の世界では互いを滅ぼさんと喰らい合った鉄の獣達が、この場では一つの自治区という獲物を狩るために肩を並べて前進していく。勿論只で通れはしなかった。崩れていなかったトーチカから備え付けられている重機関銃や無反動砲、更に塹壕内に隠れていた生徒達がRPG-7による射撃が開始された。此処で役立つのがシュトルムティーガーと百鬼夜行の大口径迫撃砲であった。トーチカや塹壕へ次々と撃ち込み制圧していった。更に掩体壕からE-50が次々と飛び出して前面に着けた爆弾による体当たり攻撃すら辞さない突撃を仕掛けてきた。これに対し連合軍戦車隊が真正面からぶつかったが、歩兵を積んだ多くのトラックは仕掛けられた地雷によって走行不能となり、乗っていた生徒達はそこから降りて徒歩で接近する事になった。

    その為には開いているゲートの前にある防衛施設を確保する必要があり、初日はそこで激戦が繰り広げられた。塹壕に入れば次々とアヴァ校の生徒達が銃剣を始めとした武器で待ち構えていた事で白兵戦が繰り広げられ、射撃を続けるトーチカには至近距離まで接近して爆薬を投げ込んだ。どうにか連合軍は前線を押し上げる事には成功した。大多数のトーチカも確保し、一気呵成とは行かなかったが、前進は出来ている。
    ただ、その夜はほぼ一晩中に渡ってアヴァ校側による夜襲が行われた。肉体的にも精神的にも負荷がかかり、一日目の攻勢を行った部隊は前線任務を交代することになる。

  • 72閲覧注意23/07/09(日) 19:53:15

    二日目。その早朝から交代した部隊によって自治区への突入が行われた。この部隊は三大校を始めとした有力校の生徒達によって構成されている。アヴァンギャルドアカデミー自治区は、要塞であり迷宮であった。この自治区は三つの地区に別れており、それぞれの間には地区をぐるりと囲む防壁が築かれていた。突入した生徒達は、想像を超える広大さに唖然とすることになる。
    最奥には幾何学騎士団の監修によって作り上げられた山脈の如き高さを誇る中心都市。此処にはメルクを始め学園の中心人物達が住んでおり主要組織の本拠といった重要機関も置かれていた。そこより手前の地区には寄り集まった武器工場、様々な研究所、より下位の部活や委員会の施設、臨時で作られた野戦病院が立つ公園、捻れてクモの巣のように伸びる高速道路等がひしめき、陰鬱な雰囲気を醸し出している神殿や闘技場も見られる。そしてその更に外側には、その多くがアンバランスな形で増築が繰り返されたバラックや建築途中で放棄されたビル、廃墟になったアパートが立ち並ぶスラム街が広がっていた。またどの地区にも革命的芸術部によって洗脳装置、彼女らが言う芸術品がそこかしこに置かれ、スピーカーからは死守命令を知らせる声が鳴り響く。

    最初に攻略しなけれはならないのは、外周に位置するスラム街であった。迷路のように張り巡らされた通路を少し進む度に住人達が用意されたありとあらゆる武器を手に立ち塞がる。また元々そうであったのか、砲撃によって破壊されたからなのかは不明だが至る所が行き止まりとなっており、そこに迷い込めば纏めて焼き払おうと手榴弾と火炎瓶が投げ込まれた。その多くは一般生徒や中毒者であり、それを統括する存在として芸術となりし侍女団が派遣され、その蠱惑的な魅力と苛烈な暴力によって引き締め、熱狂的なまでに士気を高めていた。
    とそこに、アヴァンギャルド側の戦車隊を撃破した連合軍戦車隊が自治区内へと突入。スラム街は入り組んでおり戦車が進むのは難しい地形であったが、アヴァ校の防衛拠点の中でも重要であろう場所やそれぞれの拠点を繋ぐ位置に次々と砲弾を叩き込んでいった。ただそれでも最終的には歩兵で制圧しかなく、地道に一つずつ潰していくしかなかった。

  • 73二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:54:06

    ウアアアア...中国軍とベトコンの長所だけを合わせたひどい混種だ···

  • 74閲覧注意23/07/09(日) 23:41:40

    地下トンネルを通って中流地区へと撤退していった一部のアヴァンギャルドの部隊を除き、続々と到着する後続歩兵と戦車隊と共に主力歩兵隊が中流地区へと侵入する。そこで待ち構えていたのはそれまでの中毒者の集まりではなく、堕落と退廃を邪魔されまいとする生徒達。その多くはクスリや食料の取り合いで喧嘩を繰り返していたスラム街の者達とは違い、義務として定められている小銃から手榴弾に白兵戦といっな訓練を毎日行っているいわば常備兵であった。全体の指揮を取るのは薬物管理委員会の委員長。更に爆発芸術委員会、スプラトゥーン実行委員会も参加。また闘技場でのショーを行っていた闘士、神殿を本拠地とする修道戦士的面を持ったアセファル部も戦列に加わっていた。スラム街はあくまで時間稼ぎ、主な防衛線として考えられていたのは此方であった。

    時は少し戻り、中心都市に存在する巨大な駅に乗り込む為、先生と選抜部隊は「甲鉄」に乗り込み全速力で向かっていた。選抜部隊の人選だが、多人数での殲滅戦において効果を発揮するヒナとツルギは主力歩兵隊を担当。選抜部隊の面子はアビドスの対策委員会、シロコ*テラー、C&C、ゲーム開発部、便利屋68、ミカ、RABBIT小隊。そして先生の護衛役として志願したワカモと忍術研究部である。戦闘能力だけでなく連携力も加味して選ばれた面々であり、先生曰く「このメンバーが一つに固まれば突破できる」と言う程に。ゲーム開発部が選ばれたのはそういう部分が大いにある。また、アリスの一撃の威力がキーになりうると考えられたのもあるが。
    そして運転担当であるハイランダーの生徒達がエンジンをフル稼働させ、先頭に備え付けられた155mm砲を閉じられていた駅へのゲートに叩き込み、無理やり突っ込む形で突入が開始された。「甲鉄」各車に備え付けられている無数の機関銃が火を吹き念のため置かれていた警備を制圧。一気に降車した選抜部隊は駅から直接向かえるようになっているアヴァンギャルドアカデミーの中心。つまり、アカデミー管理本部の本拠地でありメルクの居城、『不壊の尖城』へと向かった。

  • 75二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 07:39:04

    甲鉄かっこいい…!

  • 76閲覧注意23/07/10(月) 08:39:38

    (今日の更新は夕方以降になります)

  • 77二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 12:33:44

    ありがとうございます!

  • 78閲覧注意23/07/10(月) 21:36:12

    選抜部隊が突入した『不壊の尖城』にはそこの主であるメルクの他、芸術となりし侍女団や同じく直属の部下達である近衛兵、またメルクに信頼されている幾何学騎士団が防衛していた。どれも決して折れぬ戦意を持った精鋭部隊であり、与えられた任務は侵入した敵兵の排除であった。更に、安里マユが開発した空間転移装置を改良し、近距離転移を可能とした装置を配備していた。メルクはこれを攻撃的な防御に用いた。内部に突入した直後発動し、城の各地へと選抜部隊を幾つかのグループに分けて転移させてしまったのだ。これにより部隊はバラバラとなってしまい、対峙した者達をそれぞれで突破しなくてはならなくなった。

    C&Cとゲーム開発部が転移した場所を突き進んでいると、通路の先から重厚な軍靴の音が聞こえてきた。彼女らの前に立ち塞がったのは幾何学騎士団とその団長であった。盾と機関銃を構えしっかりとした隊列を組む騎士団と対峙する中、その中から一人の生徒が進み出てきた。ネルと同程度の小柄な体格と他の団員と比べると軽装の鎧を身に付け、両手にそれぞれAKS-74Uを携えた生徒。幾何学騎士団の団長である。挑発的な笑みと共に銃口を向けたのを見て、C&Cとゲーム開発部が銃を構える中、一歩歩み出たのは美甘ネルだった。団長が銃を振り下ろし、幾何学騎士団が一斉に銃撃を開始して戦闘が始まる中、体格や所持する銃が似通っている二人は、互いに邪魔が入らない中でぶつかり合った。

    便利屋68、ミカ、RABBIT小隊が共に転移した場所には、白色の軍服に身を包んだ近衛兵達が待機していた。転移が確認されるや否や直ぐ様無数の銃弾が放たれた。九人が急いで物陰に隠れたのを確認すると、制圧射撃を続けながら数人が「アヴァンギャルドアカデミー万歳」を叫びながら銃剣突撃を仕掛けてきた。銃剣の切っ先がカヨコの眼前に迫った時、その切っ先を素手で掴んで止めたのは陸八魔アルだった。手から血が流れる中、片手でその近衛兵の腹に狙撃銃を食らわせた。これに血管を浮き上がらせたハルカが突っ込む中、聖園ミカもそれに合わせて突撃を始めた。

    死闘は、まだ始まったばかりである。

  • 79二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 22:16:27

    情景描写がまるで大型イベントのスチールカットだ..

  • 80二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 23:46:46

    対策委員会と先生、ワカモ、忍術研究部は同じ場所に飛ばされた。そこにはスカートにスリットが入った黒い軍服を身に纏った芸術となりし侍女団が待ち構えており、揃いのクリスヴェクターを携えていた。一斉に銃を構えたが、その銃口は全て先生に向けられていた。先生さえ仕留めてしまえばこの状況は立て直せる。また本土決戦前にキルチームが暗殺できなかった事がこの行動を行った理由でもある。無数の弾丸が放たれる中、忍術研究部が先生を横に移動させて射線から外させた上でホシノが盾を展開して銃弾を防ぐ。これを見たシロコ、ワカモがほぼ同時に攻撃を開始し、戦闘が始まった。


    そして、選抜部隊最後の一人であるシロコ*テラーが転移したのは、豪華絢爛な装飾によって飾り付けられた空間であった。彼女がゆっくりと警戒しながら歩いていくと、やがてアヴァンギャルドアカデミーの校章のステンドグラスが張られている空間に辿り着いた。そのステンドグラスによって日が差し込む場所には大きな玉座があり、そこに玉座の大きさとはあまりに不釣り合いな程に小柄な王が座っていた。そして、彼女にしなだれかかるようにして床に座り込んでいる一人の生徒が居た。侍女団の団長である。

    自らの玉座の間に入り込んだ侵入者に王は冷たく、それでいて興味を持った視線を向けた。彼女が支配する第二世界においては砂狼シロコは一人しかおらず、それ故に王の興味を強く引いていたのだ。見れば見る程良い女。粗野な言葉遣いでそう表現すると、自分以外に興味を向けている事に少し嫉妬の感情を向ける愛人の汗が着いた髪を撫でながら頬に優しく口付けた後、玉座から王は立ち上がり両手を床と水平に掲げると、何処からともなく漆黒のガントレットが飛んできて彼女の両手にそれぞれ装着された。遂に、<暴力と悪徳の王>が立ち上がった。闘争は、加速する。

  • 81二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 23:48:01

    実質VS色彩みたいなもんかね

  • 82二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 07:42:45

    すげぇ

  • 83二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 12:38:53

    保守

  • 84二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 15:10:28

    ロケットパンチのようにガントレットを飛ばすパターンありそうだ

  • 85閲覧注意23/07/11(火) 16:48:56

    「決して下がらず防衛線を維持せよ!これは侵略者に対する聖戦である!アヴァンギャルドアカデミーと生徒会長の加護があらんことを!」音声記録 アセファル部所属士官の死守命令

    そして中流地区では、連合軍とアヴァンギャルドアカデミー、双方の主力が激しくぶつかり合っていた。目と鼻の先に敵が居るという状況が多発し、銃撃戦だけではなく、銃剣を突き刺し、ナイフで切り裂き、シャベルで頭をかち割り、衣服で首を絞めて、瓦礫で手足を砕き、指で目を潰しにかかる。砲撃、戦車、毒ガスといった近代兵器が使われる中でも、最早地図に線を引ける状況ではない全戦線で繰り広げられたこの歩兵戦は地獄の様相を呈していた。宗教的激励が響き、アヴァンギャルドアカデミーの生徒達は皆狂ったように戦い続けている。誰一人として降伏する意思を見せる事はなかった。若しくは、降伏という選択肢を知らなかったのかも知れない。

    剣先ツルギは、爆発芸術委員会の委員長と相対していた。彼女と同様に、この幹部の一人も多人数戦で真価を発揮する生きた戦略兵器と呼べる存在であった。肘から先が切り落とされた左腕に付けられたダブルバレルに改造されたグレネードランチャーと右腕の対物狙撃銃から放たれる火力は凄まじいものがある。それ故に、この二人が戦った場所は次々と建物が倒壊していき、瓦礫の山と化していくことになる。正義実現委員会も爆発芸術委員会と激しい戦闘を繰り広げることになるのだが、此方は幹部達の層の厚さの違いによって正義実現委員会側に戦況が傾いていくことになる。
    そして、空崎ヒナは侵攻の際にもぶつかり合った薬物管理委員会の委員長と再戦する事になった。この長身痩躯の生徒が身に付けていたコートを脱ぐと、背中に複数のロボットアームが取り付けられていた。だがそれは完全な機械ではなく、何処か有機的な部分も見受けられた。彼女は言う。これこそがキヴォトスに存在する神秘の本当の力なのだと。神秘を使いこなせばより強くなれるのだと。これが私の芸術なのだと。狂気しか感じられない瞳を爛々と光らせながらM60を構え、襲いかかっていった。

    そして、この場の戦況はより一層混沌としていく事になる。最初に異変に気が付いたのはアヴァンギャルド君を主力としたミレニアムと交戦していたスプラトゥーン実行委員会であった。なんと、彼女らが所持していたインクや燃料等が突然発火したのである。

  • 86閲覧注意23/07/11(火) 23:28:22

    「ふ、ふふふふ…全て、全て壊れてしまえば良い……私の愛しい子供達、全てを破壊してしまいなさい……ハハッ、ハハハハハハ!!」目撃情報 安里マユ

    突然の自然発火。その炎は獲物に巻き付く蛇のように実行委員会の面々に引火していき、急いで水を被ったり水の中に飛び込んだりしなかった者は殆どが地面をのたうち回り、多くが戦闘不能となった。双方問わず混乱が広がっている中、スプラトゥーン実行委員会の委員長はこれの正体が理解できた。何度か見たことが有ったのだ。アヴァンギャルドアカデミーのNo.2、安里マユが作った薬物の影響で神秘を発現した実験体の何体かが使用していた力であった。
    そう、本来であれば中心都市の『不壊の尖城』の地下に設置されている研究施設に閉じ込められていた無数の実験体が中流地区へと雪崩れ込んで来たのだ。完全に理性を失い、発現した神秘を無差別に撒き散らしながら暴れ狂う実験体達に対し前線は大混乱となった。この出来事を起こしたのは、当然ながら安里マユであった。侍女団によって拘束されていたのだが、本土決戦が開始された際の混乱に乗じてテレパシーを用いて一部の実験体で攻撃させて脱走。そして実験施設へと向かい、全ての実験体を解放したのだ。目撃された情報から既に正気を失っていたと推測されており、メルクによって蹴り折られた片足を引きずりながら松葉杖を突いて歩いていき、ビルの上から無差別に狙撃をして回っていた。

    これによる双方の前線の崩壊を阻止したのは、連合軍の増援とアヴァ校側の闘技場の闘士達であった。増援部隊の主軸を担うのは大損害を受けていたレッドウィンター親衛隊と工務部、そして同校と良好な関係にある複数の学園による歩兵を中心として構成されていた。圧倒的多数の歩兵による射撃と前線を支える能力は崩壊しかかった戦線を支えるのには十分であった。そして闘士達は連合軍とは違い、白兵戦と近距離射撃による乱戦によって実験体達を跳ね返していった。
    だがそれでも、その戦線は三つ巴の戦いとなり、この混乱は少なくない影響を与えることになる。

  • 87二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 07:45:41

    保守

  • 88二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 12:41:47

    保守

  • 89閲覧注意23/07/12(水) 16:43:52

    (楽しんでいただいている皆様には大変申し訳ないのですが、次の展開にかなり悩んでおり投稿が遅れそうです…)

  • 90二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 16:51:06

    >>89

    へいよー

  • 91閲覧注意23/07/12(水) 22:22:34

    舞台は戻って再び『不壊の尖城』の玉座の間。殆どの者にとっては目で追うことすらも難しい凄まじい速さで、二つの影がぶつかり合っていた。それはシロコ*テラーと久留米メルクである。自治区から伝わってくる戦場の熱狂を吸い取ったかのような獰猛な動きで襲い掛かるメルクを、シロコは氷のように冷徹で心を落ち着かせた視線で観察しそれを回避しながら攻撃を仕掛けていく。シロコ*テラー、その実力は疑いようもなく、実際幾らか攻撃を当てる事は出来ていた。だが、己の学園をカリスマではなく純粋な暴力によって纏め上げたメルクの強さはそれより一段上であった。攻撃を意に介す事なく無数の弾丸を両手のガントレットにそれぞれ付けられた六本の銃身から放ち、それが当たり動きが止まれば一気に接近して常人であれば一撃で肉を削ぎ落とす勢いの拳や蹴りを放つ。極めて小柄故に、一度接近されると対処するのが難しいのだ。
    遂にはシロコ*テラーの懐へと入り込まれ渾身のアッパーカットが顎に叩き込まれ、体勢が崩れた所で床へと叩き付けられてしまった。上を取り身長の差が無くなった彼女の顔へと、何十発もの死をもたらす拳が降り注いでいく。必死にガードしているが、それでも腕に当たる度に骨は軋む。少しずつ苦痛に歪んでいく顔を見て、メルクは狂気と興奮に満ちた笑みを浮かべた。

    しかし、止めの一撃が振り下ろされる事はなかった。突然複数のミサイルが飛んできて咄嗟に防御したメルクに命中したのだ。少し仰け反った次の瞬間、青と黄色の目を持つ太陽神が舞い降りた。それは装填された全ての弾丸をほぼ零距離からメルクに叩き込み大きく後退させた。そう、先生の指揮の元対策委員会、忍術研究部、RABBIT小隊、ワカモが玉座の間に到着したのだ。更に、それから間も無く別の場所に転移させられていた二つのグループも辿り着いた。一部はボロボロであったが。
    これは流石に不味い。そう感じたのだろう。王が戻るのを待っていた侍女団の団長は銃を手に取り構えようとした。しかし、それはメルクの怒声によって阻止された。オレ一人で十分だ。そう告げるや否や彼女は懐から一つのスイッチを取り出した。それは、団長に付けられていた小型転移装置を起動する為の物であった。振り返り、手を伸ばす団長にいつも通りの笑みを浮かべスイッチを押し彼女を転移させた。 

    「さぁ、本番は此処からだ。楽しませてくれるよな?」

  • 92二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 23:22:16

    熱血展開キッター!

  • 93二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 23:22:52

    そういやテラコってどんくらい強いんだっけ

  • 94二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 07:42:33

    楽しみだねぇ

  • 95二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 12:36:51

    保守

  • 96二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 15:51:06

    >>93

    色彩反転でどのくらいステ変動するのか分からんな

    箱舟占領戦だと何回かちょっかい掛けに来てその度に撃退されてたけど

  • 97閲覧注意23/07/13(木) 20:40:34

    軽く足をストレッチすると、メルクは一気に天井まで飛び上がりそのまま急降下して挨拶代わりの踵落としを打ち下ろす。それぞれがその場から一斉に飛び退いた事で回避できたが、踵が叩き付けられると床に大きなひび割れが出来る。その一撃からは彼女の持つ異常な力が察せられた。狙撃が即座に放たれるも、それを易々と目で追えて回避できる辺り同じキヴォトスの生徒なのか疑いたくなる。四方へと取り囲むように散らばり、メルクが最も得意とする近距離からの射撃と白兵戦に持ち込ませない戦術を取ることになった。第一世界侵攻の際に表れた時、マシロの20mm弾による狙撃を食らった際に大きく仰け反った事から、ダメージ耐性については一般的なそれより少し高い程度で攻撃を加え続ければ倒すことは十分可能だと考えられた。

    だが、メルクはなんと雨霰と降り注ぐ弾丸、その大半を避けていくのだ。流石に避けきれずに食らうことはあるが、それでも多くを目で追い掛け、向けられた銃口の角度から判断し、時には動物的な危機を感じ取る直感で背後からの銃撃すらも避けてしまう動きは異常のそれであり、キヴォトスほぼ全域に部隊を分けて攻撃してもやりあえる程の戦力の層が厚いアヴァンギャルドアカデミーを一つに纏めている理由を、心の底から理解することになった。
    ミチルへと接近し白兵戦へ持ち込もうとする場面もあったが凄まじい勢いから放たれた左ボディからの右ストレートの連打を咄嗟に割って入ったツクヨが盾になったことでミチルへのダメージは無かった。しかし、この一撃によりツクヨが負傷してしまうことになる。接近していたメルクはイズナとワカモの二人によって押し返される事になるが、ハッキリ言ってこれではいつ倒せるか分かったものではなかった。それもあって、ネルが先生の元へと近付き、ある提案をする事になる。
    連合軍にとって、此処からが本当の正念場となる。

  • 98二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 20:51:37

    良い滅亡を…!

  • 99閲覧注意23/07/13(木) 23:53:23

    (本日はスヤァして次の更新は明日の夕方以降になります)

  • 100二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 07:41:30

    りょうかーい

  • 101二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 12:43:49

    保守

  • 102二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 21:29:44

    保守

  • 103閲覧注意23/07/14(金) 22:32:01

    作戦が始まった。まずネルを筆頭とし、ミカ、ミヤコ、サキ、イズナ、ハルカという接近戦を得意とする生徒達が一気に接近する。メルクの方は得意の状況になった事で嬉々としてそれに応じる。ここでまず第一段階は完了している。白兵戦を好むメルクの気質をこの短い時間でネルは理解しており、これで狭い範囲に拘束する事に成功したのだ。そして此処から作戦が第二段階に移行する。円形を描いて戦闘をしていたのを少しずつ狭めていき、メルクをその場に拘束していく。そして、円の中心にいるメルクへと、残りの生徒達全員の銃口が向けられた。幾らメルクにタフネスがあっても一斉射撃を四方八方から食らわせれば避ける事は勿論防ぎきる事は出来ず、更に最大火力であるアリスの光の剣も当てられる。これが、メルクを打倒する為の作戦だった。

    一方、中流地区での決戦は佳境に入り始めていた。連合軍、アヴァンギャルドアカデミー、安里マユの実験体による三つ巴の戦闘は激しさを増していくが、明確な差が出始めていた。一つは実験体の無秩序さ。神秘を暴走させながら暴れ回るばかりの実験体達は、しっかりとした指揮系統が出来ている他の二勢力によって次々と鎮圧されていった。薬物の副作用によってその体が脆くなっていた事もそれを後押しした。もう一つが、統率の違いだ。激しい一騎討ちにより、薬物管理委員会の委員長はヒナに、爆発芸術委員会の委員長はツルギによって打ち倒された。それでもそれぞれの実力は伯仲しており、勝者の二人も重傷を負うことになった。此処からが違いであった。大将が倒れても尚風紀委員会と正義実現委員会は他の主要メンバー達が中心となって立て直した事で秩序立った戦闘を続けることが出来たのだが、アヴァ校側の両委員会は委員長の側近や親衛隊といったごく一部を除いて浮き足立ってしまい、戦列に乱れが生じた。これにより少しずつではあるが、連合軍が押し込み始めていた。

  • 104二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 22:45:55

    四方から降り注ぐ鉛の嵐が魔王を押し付ける中、射撃をあきらめて後ろに退くコールサイン00。モブ学生たちの隊列が左右に分かれて現れる勇士。 魔王の瞳孔が大きくなり、光よ! が視野を白く埋める···そして場面転換···おおおお..

  • 105二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 08:23:40

    すげぇ!

  • 106二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 13:26:41

    耳のトランシーバーから相次いで聞こえる敗北報告を聞いて、トランシーバーを手で握りつぶして余裕で笑う魔王はいますか…?

  • 107閲覧注意23/07/15(土) 16:17:04

    そして、中流都市で最も高いビルの屋上に、安里マユは立っていた。より正確に言うならば、儀式を行っていた。己が作り上げた無数の実験体達が血を流して倒れていく中、彼女は全身に血を塗りたくって己が研究してきた怪しげ紋様を描き、片足を蹴り折られているとは思えないほど身軽に舞いながら歌っていた。この世のものではない言葉の歌を。そこに三人の生徒が突入してきた。シスターフッドの中心人物のサクラコ、ヒナタ、マリーの三人である。銃を構え弾丸が放たれた瞬間、歌が終わった。
    瞬く間に冬がやって来た。肌を突き刺し肺に痛みを与える寒さだ。その冷気に二人と共に絶える中、サクラコはそれを見た。おぞましい音と共にマユの体が変化していくのを。氷の翼と尾が生え、少しずつ人ではなくなっていく過程を。やがて屋上全体を包んだ冬がビルを伝い下層へと落ちていくと、そこには最早人ではなくなったマユの姿があった。三人は直ぐ様マガジンを入れ換えた。通常の弾丸ではなく、シスターフッドで製造されている銀の弾丸を。これが邪悪なるものであるのは一目で理解が出来たからだ。悪魔退治、聖職者の本懐である。

    そしてその下では、下ってきた冬に中流都市全体が包み込まれる事になった。安里マユ、彼女は強制的に神秘を発現させる薬という毒を作り、久留米メルクという悪を作った。そして、今度はシスターという正義に対抗する為、己の全てを変えてしまう程の冬を作り出したのだ。その寒さによってボロボロになりながら戦っていた多くの者達の他にも、レッドウィンターのように寒さに強い者達ですら少しずつ動けなくなり始めた。ただ、それでも一人、この冬の元凶に狙いを定める者がいた。
    全ては、正義をもたらす為に。

  • 108二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 16:27:30

    ひえぇ人工氷河期
    あと耐えるが絶えるになってる…

  • 109二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 22:27:38

    冬ならデメテルか···翼と尻尾がついているから違うのかな···でも、話し方 学校の話し方 お嬢さんの神秘が慈愛なる農耕と冬の女神に由来するというのはいいね···

  • 110閲覧注意23/07/15(土) 23:52:51

    三対一ではあるがその戦況はシスターフッド三人にとってかなり不利なものだった。元から彼女が持っていた瞬時酩酊の神秘に加えて、空を自在に飛び回る事が出来るようになった事によって狙撃し放題というあまりにも不利な状況。更に尾を振るうことで放たれる氷の弾丸もあって銃を撃てるような状況ではなかった。実は、サクラコには秘密武器がある。シスターフッドが有する聖徒会時代からの聖遺物であり、邪悪な存在の心臓に突き立てられたとされる十字架型の短剣である。だがそれを使うタイミング所か短剣の間合いに入ってこない為使用するのは不可能だと思われた。

    だがそれを覆す人物が表れる。狙いを定めた安里マユに対し、一発の銃弾が飛んできた。そう、ハスミだ。最初の侵攻の際、自身が最も得意としている狙撃で破れる形となった彼女はかなりやる気になっていた。それに加えてこういう時の抑え役のツルギが戦線を離脱している為に止められない。それを間一髪で避けたマユは直ぐ様瞬時酩酊をハスミに与えた。狙撃手に取っては正に天敵と言える能力だが、この時はそうはならなかった。レッドウィンター生、間宵シグレが側でスポッターとして目の役割を担っていたのだ。彼女は酩酊に耐性が有る。故に、スポッターとして選ばれ着いてきたのだ。
    更に、もう一人のスナイパーであるマシロも参加した。ハスミの方に気が逸らされるや否や次々と連続した狙撃を行い、目を此方に向けさせる。少しずつ、少しずつ安里マユの位置を動かしていった。そして、ある地点の空中へと辿り着いた瞬間、シグレの完璧なスポットに誘導された、ハスミ全身全霊の狙撃が放たれた。マユの方も撃つ。同じ直線を進む二つの弾丸、しかしハスミの放ったそれはまるで獲物を食らう大鷲の如く飛翔し、飛んできた弾丸を真正面から破壊。そのまま避けようとした安里マユの氷の羽の内左の一枚を砕いた。

    痛みに悶えながら落ちていくマユ。それを待っていたのはサクラコだった。銃を捨て短剣を手に一気に助走を付けて屋上から飛び出す。完璧のタイミングでマユの真上に来た。向けられた銃口を弾き、聖なる短剣の一撃を、彼女の心臓へと突き立てたのだ。そうして勢いを増して落下していく中、発せられた彼女の断末魔は莫大な神秘エネルギーを産み出し、自治区の真上に、ぽっかりと開いた穴が複数開いた。
    それは、この悪徳と退廃の都への天罰を下す存在と言うべき現象であった。

  • 111二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 23:56:43

    あれこれサクラコ様も屋上から落ちてね?
    さすがにその高さから落ちたらヤバそう

  • 112二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 09:19:34

    みんな逃げろ!安里マユが爆発する!!
    ホワアアアアアア

  • 113二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 10:55:07

    ここでは神秘増幅剤を使ったという説明があるが、増幅剤以外にも神秘接合手術などを通じて自分を強化したのではないかと妄想した。 泥酔のバッカス+冬のデメテル+嵐のティポン+中毒のヒドラ···

  • 114二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 12:53:58

    このレスは削除されています

  • 115二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 12:56:22

    アロナバリア仕事して♡

  • 116閲覧注意23/07/16(日) 12:57:34

    (どうして誤作動するんですかねぇ!?(半ギレ))

  • 117二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 12:58:44

    あらドンマイ

  • 118閲覧注意23/07/16(日) 13:10:24

    そして玉座の間。見事に成功した作戦により、拘束されたメルクに向かって放たれたアリスのレールガンによる一撃。これなら流石に倒せただろう、誰もがそう思った。だが、その禍々しい闘気はまだ絶えていなかった。頭から血を流し、ボロボロになりながらもメルクはまだ立っていたのだ。彼女の耳に付けられたトランシーバーからは中流都市で戦闘を行っている芸術となりし侍女団によって相次いで報告される幹部達の敗北報告と、侍女団を含めた精鋭達による自決的突撃の声が聞こえてきた。誰がどう見ても絶望的な戦況。しかし彼女は笑った。外したトランシーバーを握り潰し、肥を上げて笑った。曰く、自分が此処まで追い詰められたのは初めての事で、この状況が楽しくて堪らないと。そしてもう一つこうも言った。侍女達の忠誠心を舐めない方が良いと。


    次の瞬間、後ろで指揮を取っていた先生に背後から誰かがぶつかった。見てみると、先生の腹部には背面から鋭いナイフが突き刺さっていたのだ。生き残った侍女の一人が、最後の奉公とばかりにそれを行った。それを見たメルクの労いの言葉を聞くと、彼女のヘイローは砕けその場に倒れ込んだ。先生が刺された事に気を取られた次の瞬間、メルクは近くにいたイズナ、ミヤコ、サキ、ハルカをほぼ一瞬の内に打撃で沈め、駆け付けたアスナを片手で持ち上げネルに思い切り投げ付けた。

    そして、連合軍選抜部隊全員に凄まじい殺気をぶつけた。それは死に直面した生き物が見せるものなのだろうか。叫び呼んだ名前は聖園ミカ。メルクには自信が有ったのだ。ミカさえ潰せればこの場にいる者達全員を叩き潰せると。雄叫びに答えるかのように、安里マユと同じように人が発せれるものではないオーラな立ち上る。ミカとしても、先生をこのような目に会わせるよう指示を出したメルクを許す気は毛頭なかった。恐らく、互いに銃では決着が着かないだろう。ならば、拳しかない。


    二人は一気に加速する。勝つのは悪魔を滅する<天軍の総帥>か、それとも全てを快楽で飲み込まんとする<暴力と悪徳の王>か。強く握られた右の拳同士が、ぶつかった。

  • 119二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 20:15:37

    >>115

    これフラッグだったの?(錯乱)

  • 120二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 00:00:41

    やべぇよやべぇよ

  • 121二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 08:27:11

    ゴリラVSゴリラはどうなるかな?

  • 122二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 09:19:59

    大体こんな感じだ

  • 123閲覧注意23/07/17(月) 10:43:21

    「あぁ、勿論、反省してる………って、んな事思うわけねぇだろバーカ!」

    二つの拳がぶつかった時、その場にいた殆どの者が立っていられない程の衝撃波が起きた。それは玉座の間全体へと伝わり、玉座の背後にあるステンドグラスは全て割れた。少しずつ立ち上った埃が晴れていく中、二人は拳をぶつけたまま動かなかった。素手であったミカの方は勿論の事、ガントレットを身に付けていたメルクの拳からも流血していた。そして、ゆっくりと、メルクは後ろに下がっていった。離れると右拳は最早握ることすらも出来なくなっていた。彼女はその右手を見て笑った。今度は、小さく乾いた笑い声を上げた。口を開き彼女は言った。負けた、と。

    どうにか立ち上がった先生が、メルクへと近付き、問う。子供だからといって何でも許される訳じゃない。それでも、反省の気持ちはあるかと。それに対して、メルクは一度は小さく頷き反省の言葉を呟いた。が、その直後に舌を出した心底馬鹿にした笑みを浮かべてそれを否定した。彼女は言う。自分はこの学園にいれて楽しかったと。何もなかった自分が満たされていくような感覚がしたと。暴力によって支配できるこの学園こそが自分の居場所であると。
    後ろを向き、割れたステンドグラスから見れる空を見る。そこからは空に開いた無数の穴から、黄色い何かが自治区に降り注いでいるのが見えた。直感で理解できた。この学園は滅ぶと。振り返り、彼女は先生やその場にいる生徒達全員に向けてこう告げた。

    「テメエ等がどれだけ透き通った世界を作り上げようと、欲望は消えねぇ。此処から数年後、十年後、いや何十年後に、お前達の世界でも、オレのような奴が表れて、アヴァンギャルドアカデミーは作り上げられる。忘れないことだ。この世界から欲望は無くならない。それを否定し続けるなら、今みたいな戦争は無くならないぞ。大罪を否定する者と享受する者の終わりなき闘争……いい響きだ。」

  • 124二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 21:26:08

    このレスは削除されています

  • 125二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 21:28:18

    ルカ・ブライトかな?

  • 126閲覧注意23/07/17(月) 21:30:06

    久留米メルクは、決して反省などしていなかった。己が<暴力と悪徳の王>であった事には満足していたのだ。思い付く限りの快楽に浸り、邪魔をするもの全てを叩き潰してきた。皆が自分にひれ伏していく様を見るのが心地よかった。敗北した者を押さえ付け、好き勝手する事が出来るのが楽しかった。此処が己の居場所であると。そして、今燃え尽き滅びようとしている学園が見えている。盛者必衰、この世で見るべきものは全て見た。そう告げると、メルクはヨロヨロと後ろへと下がっていく。


    「これが、最後に見る景色か…最高の芸術じゃねぇか。綺麗だ……ハハッ…ハハハハハハ…!ハハハハハハハハハ!ハーハハハハハハハ!」

    見上げた景色は、天から降り注ぐ全てを燃やし尽くす黄色い雨。それに焼かれ始めている己の居城。自分のような怪物が最後に見る景色としては、正に最高の芸術。後悔はない。ただそれでも、残して逝く形となった彼女の事は心残りではあった。しかし、後悔にまみれた顔で最後を迎えるなど己ではない。だからこそ、彼女は笑いながら焼き尽くされて逝った。焼かれる痛みを感じることもなく、最後まで笑って滅びていったのだ。これが、魔王の最後である。

    その直後武装した集団が玉座の間に突入してきた。アヴァンギャルドアカデミーのパルチザンである。先頭はロトだった。様々な場所で火災が起こっており、時間はあまり残されていない。そう告げられた選抜部隊は応急措置として止血を施された先生を担ぎ、主を失い怨念を滾らせて襲い掛かってくる侍女団や近衛兵を退けながら『不壊の尖城』を脱出し、駅にて狂気的な生徒達による取り付き攻撃から必死に防戦を行っていた『甲鉄』に乗り込み、脱出する事になる。

  • 127二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 01:11:37

    保守

  • 128二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 08:45:19

    ひとまず一件落着が見えたか?

  • 129閲覧注意23/07/18(火) 09:35:19

    そして、中流都市でも降り注ぐ硫黄の雨から逃げ延びる為、連合軍は全力で自治区からの脱出を図っていた。潜伏していたパルチザン達が各所で表れて脱出を支援したのもあって、それ自体は滞りなく進んでいったのだが、時折足を止めさせ目に焼き付くことになるのはアヴァンギャルドアカデミーの生徒達の様子であった。自分達や自治区を燃やし尽くさんとしている厄災と言うべき現象から逃げる事も恐れる事もせず、最後の晩餐とばかりに引っくり返した酒や食い物を貪り、滅びの芸術だといって恍惚とした笑みを浮かべ、死ぬ前にと肉欲にまみれた宴を開いていた。もうすぐ体に火が燃え移り、全身に焼かれる痛みが襲ってきていてもそれは変わらなかった。
    そんな異常な光景が繰り広げられる自治区から、間一髪といった具合に連合軍は脱出する事に成功した。アヴァンギャルドアカデミーは学園と自治区が硫黄の雨によってもたらされた燃え盛る炎により全て焼き尽くされていった。死を恐れる事もなく最後の最後まで堕落と退廃を享受しようとしていた、壊れてしまった、いやとっくの昔にもう壊れきっていたのかも知れない生徒達も燃え尽きる事になる。この学園の生き残りはごく僅かだった。連合軍と共に脱出したロトやパルチザン、第一世界での拠点を防衛し捕虜となった筆頭騎士とその部下である幾何学騎士団と二線級部隊、そして、メルクによって転移させられた芸術となりし侍女団の団長。彼女のみ、現在も行方が分かっていない。今も何処かで生きているのか、それともメルクの後を追ったのか、それは今も謎のままだ。また、捕虜は矯正局へと収監される事になったが、二線級部隊は殆どが狂死し、幾何学騎士団もその多くが自決の道を選ぶことになった。主を待たせる訳にはいかない。それが彼女達の言葉だった。

    こうして、アヴァンギャルドアカデミー戦役は第一世界のキヴォトスに大きな傷跡を残し、アヴァンギャルドアカデミーそのものの破滅という形で終わることになった。その後、第一世界では復興が行われる事になる。



    だが、話は此処で終わらなかったのだ。

  • 130二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 13:21:17

    ネオ·アバンギャルド·アカデミーでも誕生するのか···

  • 131二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 15:52:53

    XXXX年 アヴァンギャルドアカデミーは硫黄の雨に包まれた!海は枯れ、地は裂け、全ての生物が死滅したかのように見えた。だがアヴァ校生は死滅していなかった!

  • 132閲覧注意23/07/18(火) 17:02:08

    様々な小さな問題が起きていたが、最も大きく最も危険とされているのが、散らばった遺物の問題である。アヴァンギャルドアカデミーが存在した第二世界の遺物<アーティファクト>が第一世界へと流れたのだ。傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰。大罪の名を持つ七つの遺物が流れ着き、これを手にしてしまった生徒が次々と衝動的な事件を起こすようになったのだ。その生徒が敗れればまた次の生徒へ、それが敗れればまた次へ。そうして持ち主を変えながら今もキヴォトスの何処かに存在しているとされている。目撃情報を照らし合わせると、その遺物はどれもアヴァンギャルドアカデミーの幹部達が持っていた装備と酷似しているという。現在は、これを神聖視するカルト集団も表れており各学園は双方の捜索を行っている。


    更に問題なのが、先程の七つの遺物とはまた別に流れ着いたもう一つの遺物だ。手から肘辺りまでを覆うことが出来る黒いガントレットで、左右それぞれに六本の銃身を持った機関銃が取り付けられていた。そう、久留米メルクが身に付けていた、あのガントレットである。メルクという持ち主を失っても尚、それは新たな王を求めていたのだ。幸いにも此方は回収することに成功し、連邦生徒会によって厳重に保存されている。何度も破壊しようという試みがされたが、爆発でも、プレス機でも、レーザーでも破壊はおろか傷一つさえ付けられなかった。その為持ち主が出ないようにするという処置が施されている。これを、『悠久を渡りし黒の手』と呼称する事が決定されている。


    メルクの最後の言葉通りとなった。大罪を否定する者と享受する者の終わりなき闘争は続いている。決して、終わることはなく。


    『連邦生徒会 戦役記録作成班班長 削除済み』


    【閲覧終了】

  • 133二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 21:14:57

    ガントレットを握った瞬間、大魔王の思念に支配されるのではないだろうか…?

  • 134閲覧注意23/07/18(火) 23:17:49

    【某所】

    「あぁ……やっと、生まれてくれましたね…ふふっ、お腹を痛めて生んだからか、より一層愛おしく見えます。元気も良いですね。大丈夫ですよ……沢山泣いて、沢山飲んで、大きくなってくださいね……また、始めていきましょう。」

    「名前…そのまま呼ぶのも良いですが、バレてしまいそうですし…私が名付けても、構いませんか?」


    「貴女の、名前は……」

    END

  • 135閲覧注意23/07/18(火) 23:39:37

    そんな訳で、アヴァンギャルドアカデミーの物語は此処で完結となります。最後まで見ていただいた方々、本当にありがとうございます。一生分の文字書いた気がするよね。考えに考えたせいで、オデノノウハボドボドダ!
    後は感想なり、此処ってどうなの?みたいな質問とかあればしていってくださいな。

  • 136二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 07:41:03

    完結乙でした!

  • 137二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 08:16:20

    うわぁ…何かが生まれた···続編予告か(誇大妄想)

  • 138二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 08:35:51

    とても面白かったです
    透き通った世界で青春の物語だけど、たまにはね
    こういうえげつないのも良い

  • 139二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 08:41:07

    もしかしなくてもお前生えてたのか…>メルク

  • 140閲覧注意23/07/19(水) 12:08:23

    >>137

    これと同じレベルのをもう一作やれと!?

    >>139

    二パターンありますよね。生えてたパターンと母親(誰とは言わない)か遺伝子調達してうんたらかんたらした結果のパターンか

  • 141二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 15:33:06

    2世界のネームド学生たちの末路を知りたいです。 具体的にはC&C学生たちの命を背負って最後まで抗争したが、結局大魔王の直接出陣+数の暴力で生け捕りになり、(壊れる前まで)寝室担当として奉仕したネルちゃんの末路を…(自己完結)

  • 142二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 15:51:10

    このレスは削除されています

  • 143閲覧注意23/07/19(水) 17:47:55

    >>141

    連邦生徒会メンバーと各学園の首脳部は生きたまま捕縛されて思い付く限りの方法で…

    ゲヘナ生の大半は堕落してアヴァ校に、トリニティやミレニアムの生徒はその教義を受け入れられずに倫理観の欠如した遊戯に使われている。というのが文で出ている内容ですね。それとメルクの設定を作る時に出た興味を持っている生徒達については、第二世界では同じ事が起こった感じです。


    ハッキリ言うとネームド生徒達の末路ってあまり考えてなかったんですよね。心が痛かったので。各々で考えてくださってもOKです。

  • 144二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 17:50:33

    胸糞エロゲの竿役みたいな奴だったな
    倒してもカタルシス無く迷惑なものばかり残していく

  • 145二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 18:28:33

    心が痛むから末路は考えないけど思いつく限りの手段で汚して凌辱するのは平気、むしろノリノリ
    矛盾してない?

  • 146二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 18:50:27

    ゴブスレの世界からゴブリンがチート転生してきたかのような惨状
    死んでもまた発生してるのもゴブリン……

  • 147閲覧注意23/07/20(木) 02:04:50

    >>144

    この手のラスボスはクソであればある程良いと思っています。メルク的には心残りではあるけど後悔はなくても一緒に死ぬことを許さなかったばかりにヤバいのを残してしまうという。そもそも彼女が存在してない第一世界ではアヴァ校に所属するようなヤバい奴らはいれど一つの学園に纏まりはしなかったので、マジで生まれなかった方が良かった存在なんですよね。ゴブリンというかキヴォトスのガン細胞というか


    >>145

    凌辱云々を割とノリノリで考えてたあの時の私は多分脳内が加速してました()

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