[オリ設定・コラ注意]強化人士スレッタとオリジナルがいる世界

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:44:16

    ■前スレ

    【創作】ふたりの「スレッタ・マーキュリー」|あにまん掲示板このスレは■スレッタがペイルの強化人士で■さらにオリジナルが登場し■ふたりが出会ってしまうという世界ですbbs.animanch.com

    スレッタがペイル所属かつ、オリジナルと強化人士のふたりがいる世界


    ※注意※

    ・オリジナル設定と本編由来の設定・展開の混ぜこぜ

    ・スレ主は創作初心者(何なら初めて)

    ・更新が…更新が遅い!(毎日ちょっとずつの予定)


    感想・アドバイスその他もろもろ、気軽にレスください!

  • 2二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:51:10

    まず設定を
    1人目

    スレッタ・マーキュリー(オリジナル)

    ■学籍番号:LP-041
    ■所属  :ペイル寮(予定)→地球寮
    ■搭乗機体:エアリアル

    ・ペイル・テクノロジーズ関係者の娘
    ・病弱で引きこもりだった
    ・学校に憧れている
    ・考えなしに突っ走るハイパワー天然ちゃん
    ・ペイルのCEOやオリジナルエランとは面識がある
    ・強化人士等ガンダム関係について全く知らない

    もともとは引きこもっていたものの、学校に行きたくて勝手にアス高突撃。
    自分の姿と名前を使う強化人士3号に接触し、友達になる。もともと髪を下ろしていたが「編入祝い」としてプロスペラから渡されたヘアバンドを着けている。
    プロスペラにより身分を改ざんされているため3号とは別人扱い。ペイル寮に入れなかったため偶然から地球寮に入寮。
    学園では3号と呼び分けるために「そっくりさん」呼びされることがある。
    強化人士の事情を知らないため、3号のことはただの他人の空似と思っている。
    ちなみに、この子はアス高入学までエアリアルとの面識はなく、MS操縦経験もゼロである。(グエルとの決闘には勝った)

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:52:12

    スレッタ・マーキュリー(強化人士3号)

    ■学籍番号:LP-029
    ■所属  :ペイル寮
    ■搭乗機体:ファラクト・レヴェリ

    ・オリジナルとの面識はないが、悪人だと思い憎んでいた
    ・引っ込み思案で臆病な性格

    オリジナルの名前と顔を借りている強化人士。何も知らない学園の生徒からするとこちらが本来のスレッタである。
    エラン(4号)とは仲がよく、よく一緒に行動する。引っ込み思案であり、4号の後ろに隠れていることが多い。特に高圧的なグエルは苦手なよう。
    MS操縦の腕前は決して悪くないのだが、臆病な性格が災いして成績は伸び悩んでいる。
    オリジナルに対しては、優しく接してくれるため好意的である。ただ、彼女がガンダムに乗っていることを心配している。

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:53:01

    エラン・ケレス(4号)

    ■学籍番号:KP-002
    ■所属  :ペイル寮
    ■所持MS :ファラクト

    ・相変わらず「氷の君」
    ・しかし3号には甘い

    3号と同時期に学園へ派遣された強化人士。ナンバリングでは3号が先輩であるが、学年や3号の性格、MS操縦の腕などの理由で4号が先輩として振る舞う。気弱な3号を心配し、世話を焼くことが多い。一言で言うなら「3号命!」状態。
    3号とスレッタが仲良くすることについては素直に喜んでいるが、強化人士について知られる可能性を案じている。

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:54:35

    プロスぺラ・マーキュリー

    ・この世界ではペイル社ガンダム開発部門責任者
    ・スレッタ(オリジナル)の母親
    ・シン・セー開発公社はペイルに売却されている

    シン・セー開発公社は裏でペイル・テクノロジーズに売却されており、現在はオリジナルスレッタの身分を偽るためのダミー企業となっている。
    オリジナルにエアリアルを与えた。強化人士がいるのになぜとペイル4CEOに詰められるも、のらりくらりと逃げ回り中。真意は現在不明。

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 20:55:26

    FP/A-77 ガンダムファラクト・レヴェリ
    [GUNDAM PHARACT REVERIE]
    [概要]
    強化人士3号(スレッタ・マーキュリー)用の装備を持つファラクトのバリエーションの1つ
    [装備]
    ☆大型実体剣「アイディル・ケイン」
    ・ビームサーベル 2本
    ・スタン用ガンビット「コラキ」4対8機
    ・足部ビーム砲 2門
    [装備機能・戦法]
    大型実体剣は変形機構付きで、刃を畳むことでビームガンとなる
    刃表面にエネルギーを溜めることで切断性能を上げることが可能
    ビームガンで牽制しつつスタンビットで相手の動きを止め、隙ができた瞬間ファラクトの機動力を活かして一気に接近、実体剣でトドメを刺すスタイルを主とする
    遠距離狙撃が苦手で近接剣技向きな3号に合わせた調整であり、機動力と射撃に特化するペイルのMSに新たな要素を取り込むための実験機でもある

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:13:45

    前スレの内容が大分長いので、ざっくりまとめます!

    1.プロローグ
    オリジナルと3号、それぞれの立場の説明と心情描写が主

    2.邂逅編
    オリジナルと3号が出会ってしまうお話
    ■オリジナル→3号
    ・自分にそっくりな人見つけた!
    ・なんて偶然でしょう!お友達にならなくては!

    ■3号→オリジナル
    ・この子は私のオリジナル⁈
    ・なんでアス高にいるの?
    ・何も知らないみたいだし、穏便にかえってもらおう

    ↓アス高にやって来たときのオリジナルスレッタの変装

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:14:53

    3.変動編
    オリジナルがグエル、ミオリネと接触
    なお、3号とオリジナルが入れ替わりだったため、この時点ではスレッタ・マーキュリーがふたりいることは発覚していない。(ミオリネは違和感を覚えていた)

    ■オリジナル
    ・グエルがミオリネに意地悪してるの発見!(本編1話のあれ)
    ・止めねば!で勝手に決闘宣言(この時点でMS未所持)
    ・3号のファラクトに相乗りしなんだかんだで勝ってしまう
    ・その後、プロスぺラに無断外出が発覚、アス高への正規編入決定

    ■3号
    ・オリジナルが勝手に決闘を申し込み、巻き込まれる
    ・決闘の承認場面ではオリジナルの代わりに出た
    ・なんやかんやで勝つ

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:16:04

    4.再始編
    オリジナルがエアリアルを連れてアス高にやって来るお話
    ■オリジナル
    ・3号と同時にミオリネに会ってしまい、2人いることがバレる
    ・せっかく前回グエルに勝ったのに、3号がホルダーを奪われていることを知る
    ・自分が責任を取らなくては!とエアリアルで決闘を決行
    ・未経験ゆえ最初は追い詰められるも、突如覚醒したエアリアルにより勝利
    ・なんやかんやで地球寮入り

    ■3号
    ・オリジナルがアス高に正規でやって来たことに驚愕
    ・ガンダムに乗っている事実を知りさらに驚愕
     (オリジナルに対しては、ガンダムや強化人士のことを知らず
      平穏に過ごしてほしいと思っていた)

    ■ミオリネ
    ・スレッタが2人いることに困惑するも、なんとか飲み込む
    ・オリジナルが決闘に勝利したことで花婿宣言

    ■グエル
    ・ダリルバルデで決闘するも敗北
    ・この時点でスレッタが2人いる事実を共有されていない

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:17:00

    5.親交編
    キャラクター同士の絡みや前日譚の雑多なまとめ編
    いくつかストーリーに関わる話もある

    ・オリジナルの推薦元企業が「ペイル」から「シン・セー」に改ざんされている
    ・アリヤの占いで、オリジナルに”成り代わり”という結果が出ている
     (嫌な予感がするとアリヤは教えなかった)
    ・3号とミオリネはそこそこ仲が良かった
     ミオリネ曰く「御三家の中じゃ一番マシなヤツ」とのこと
    ・グエルがスレッタが2人いる事実に気付いていなかったことが発覚する
     なおラウダや後輩の指摘で気付いた模様
    ・3号と4号の初対面について
     引っ込み思案な3号が自分から踏み込んだ数少ない出来事

    箇条書きでこの長さ…自分事ながら結構ありますねえ

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/04(火) 21:45:00

    前回の終わりでは、エアリアルがプロスペラの手によって学園へ送られたことに不審感を抱いたペイルのCEOから4号に
    「エアリアルを調査・奪取せよ」との命令が下されたところで終わっていました。このスレではその続きからとなります。

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 03:43:14

    立て乙

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:25:12

    さて、本スレは「決裂編」と題しまして本編だと6話に相当するお話から始まります。

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:26:25

    [決裂1]

    「あのエアリアルという機体。動作があらゆるモビルスーツの行動パターンとも一致しない。
     あまりにも有機的すぎるわ」

    ベルメリアが説明する。

    「…やっぱり、GUNDフォーマット、ガンダムってこと?」
    「その可能性が高いわね」
    「そうか…」

  • 15二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 07:26:52

    [決裂2]

    「まあ、それを確かめるのが僕の仕事だ」
    「?…いつもに比べて随分とやる気ね。何かあったの?」
    「…なんでもないよ」
    (スレッタ・マーキュリー…君はガンダムに乗るべきじゃない
     だから、僕が…)

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 18:27:21

    保守

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:46:37

    [決裂3]

    ーーー
    prrr
    「電話?誰から… !」

    出ようと画面を見て驚く。相手は
    ”ELAN CERES” ー エランさんだ!

    「もしもしエランさん?どうしたんですか急に」
    『会えないかな。エアリアルと一緒に』
    「? いいですよ!」
    (エランさん、なんか雰囲気違ったような?
     …気のせいかな)

  • 18二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:54:50

    [決裂4]

    ーーー
    「スレッタ!「氷の君」とデートなんてどういうつもり⁈」
    「いやいやデートなんて。ちょっと一緒に出かけるだけですよ~」
    「それをデートって言うのよ!この天然ボケスレッタ!」
    「あれ?ミオリネさんもしかしてヤキモチですか?」
    「!…ちっちがうわよ! とにかく!ロミジュリったら許さないから!」
    「心配しないでくださいよー。よく知った仲ですし、エランさんはそんなんじゃないですから」
    (…スレッタの言うエラン・ケレスの印象がなーんかズレてるのよね…
     会ったことあるって言うけど、余計に心配だわ)

    スレッタはエランを”明るい人”だと言っていたが、学園の生徒が知るエランは「氷の君」と呼ばれるほどクールな振る舞いで有名なのだ。

  • 19二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:57:20

    [決裂5]

    ーーー
    「エランさん!学園に来ていたんですね。お仕事は大丈夫なんですか?」
    「…うん。大丈夫だよ。じゃ、行こうか」

  • 20二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:57:57

    ーエアリアル コックピットー
    「操縦、上手だね。このモビルスーツにはいつから?」
    「ついこの間からです。学園に編入するときお母さんが一緒に連れて行ってほしいって」
    「そうなんだ…」
    (スレッタ・マーキュリーの母親…プロスぺラ・マーキュリーか
     3号がいるのになぜ実の娘にガンダムを)

    4号はプロスぺラ…ペイルのガンダム開発責任者…の行動に疑問を感じる。

  • 21二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 21:04:12

    [決裂6]

    「お願いがあるんだけど、いいかな」
    「?」
    「エアリアルに僕ひとりで乗ってみたい。いいかな」
    「はい。大丈夫ですよ」
    ーーー
    スレッタはコックピットから出ると、4号がひとりで乗るエアリアルが動く様子を見守った。

  • 22二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 21:07:33

    [決裂7]

    「さて、始めようか」

    スレッタのいる場所から見えない位置までフィールドを移動し、任務を開始する。

    「パーメットスコア…2」
    ...
    「パーメットが反応しない…? 強化人士でない彼女が乗れるのはこれが理由か
     しかしなぜ…」

  • 23二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 21:08:38

    [決裂8]

    (エアリアルはガンダムの呪いを克服している…
     だが、それでも…いや、だからこそ…君が乗るべきじゃない。だから)

    「お帰りなさいエランさん。どうでした?」
    「…スレッタ、もうひとつお願いしてもいいかな」
    「? あたしにできることなら」
    「エアリアルを僕に譲ってくれないかな」
    「それはちょっと…お母さんがあたしに預けてくれたものですから」

    スレッタの返答を聞き、4号の表情が曇る。

    「ならば…決闘で奪い取る」
    「えっ?」

  • 24二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 07:46:48

    保守

  • 25二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 17:07:25

    保守

  • 26二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 20:48:04

    [決裂9]


    ーーー

    「ーで、決闘することになっちゃったんですか⁈」>リリッケ

    「はい。 やっぱりエランさんなんかオカシイです」>スレッタ

    「いや、アンタのエランに対する印象も大概おかしいけどね

     というか、勝手に決闘の約束してんじゃないわよ!負けたらどーすんの!」>ミオリネ

    「まあまあ落ち着いて…それよりも問題は決闘の場所だよ。

     プラントの外…今のエアリアルの装備じゃファラクトに勝てないからね…」>ニカ


    ピコーン『そんな訳だから、私からプレゼントよ~』>プロスぺラ


    「お母さん!」

    「うぇ⁈ 急に話に入ってくんなよ!」>チュチュ


    突然繋がった通信に驚くチュチュ。


    『フライトユニット、送ったから。エアリアルとの調整は皆さんでよろしくお願いねー』

    プツン

    「言うだけ言って切りやがった…」

    「まあ、お母さん忙しいですからねー」

  • 27二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 20:51:08

    [決裂10]

    ーーー
    「ま、やっぱりこうなるわよね」

    スレッタと地球寮に連絡を入れたプロスぺラは言う。
    以前はおとがめなしという体だったが、未知のガンダムなどあのCEO達が放っておくはずがない。強化人士を使って調べてくるのは想定内だった。

    「頼んだわよ 私の可愛い子」

  • 28二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 21:00:25

    [決裂11]

    ー決闘当日ー
    「KP-002 エラン・ケレス
     ファラクト 出る」

    「LP-041 スレッタ・マーキュリー
     …エアリアル 出ます!」

    「これより決闘を執り行う。
     勝利条件は通常通り相手のブレードアンテナの破壊とする。
     両者、向顔」

    「勝敗はモビルスーツの性能のみで決まらず」
    「操縦者の技のみで決まらず」
    「「ただ 結果のみが真実!」」
    「フィックス リリース!」

  • 29二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 21:12:14

    [決裂12]

    「落ち着けあたし…宇宙を飛ぶとかちょっと怖いけど、
     ニカさん達も手伝ってくれたんだし頑張らないと!」
    「それに…やっぱり違う気がする…確かめないと」

    スレッタには、前々から気になっていたことがあった。それを確かめるために今回の決闘を受けたのだ。

    スレッタはフライトユニットの出力を上げ、ファラクトに接近していく。

  • 30二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 07:29:12

    [決裂13]

    「スレッタ・マーキュリー、なぜエアリアルを渡すことを拒否した
     君は学校に行ければ満足なんだろ?そんなものは必要ないはずだ」
    「これはお母さんがあたしに、あたしが乗ってって託してくれたものです
     いくらエランさんといえど、譲るわけにはいきません!」

  • 31二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 07:29:52

    「そうか、残念だよ…パーメットスコア…3」
    「⁈」

    ファラクトの肩部からガンビットが発射され、赤い軌跡を描きながらエアリアルに迫る。

    『気を付けて。そのビットの出すビームに当たったら、回路がやられちゃう』
    「はい!」

    スレッタはビットの防御でファラクトの射撃を防ぎつつ、スタンビットのビームを避けていく。
    ファラクトは加速し、エアリアルをどんどん引き離していく。

  • 32二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 17:12:06

    保守

  • 33二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 20:45:05

    [決裂14]

    フライトユニットで加速しファラクトを追いかける中でスレッタは問う。

    「そもそもどうしてエランさんはエアリアルにこだわるんですか?
     あなたにはファラクトがあるじゃないですか!」
    「本当に何も知らないんだな君は。君にとってのエアリアルとは違うんだよ。
     僕にとってはこんなもの、ただの呪いだ!」
    「!」

    ファラクトの足からビームが発射される。突然のことで対処しきれず、エアリアルはフライトユニットを破損してしまった。このままでは宇宙空間で身動きが取れなくなってしまう。

    『フライトユニット、左翼損傷! マズイよ…』

  • 34二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 20:45:58

    [決裂15]

    ーーー
    「4号さん、やっぱりあの子とってもいい子です。知らずに恨んでた私が恥ずかしくなるくらい。
    …だから、あの子にはガンダムから降りてほしいです。そして、何も知らず幸せでいてほしいです。あの子が幸せなら…」
    「3号…」
    ーーー

  • 35二次元好きの匿名さん23/07/07(金) 20:51:34

    3号は君が幸せになることを望んでいた。自分がその陰で犠牲になることも構わず、ただ純粋に願っていた。

    それなのに君は、ガンダムに乗るというのか。ガンダムの消費パーツとして使い捨てられるしかなかった、何も望むものも得られなかった彼女の優しさすら世界は認めてくれないというのか。
    そんなの…そんなのあまりにも可哀想じゃないか!

    「だから僕は…君に勝たなきゃいけないんだ!スレッタ・マーキュリー!!」

    エアリアルを奪い取り、3号の願いを叶える。
    それが4号が決闘する理由だった。

  • 36二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 08:14:05

    決裂16]

    身動きが取れないエアリアルにスタンビットのビームが襲う。必死に避けようとするもビームが機体を貫く。

    「捕らえた!」

    しかし、エアリアルに異変が起こる。ガンビットが周囲に集まると、謎の青い波動が周囲に拡散した。スタンビットや決闘を中継していたカメラにも異常が起こる。

    「ぐっ…何をした⁈」

    ファラクトにも衝撃が伝わる。

  • 37二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 08:21:59

    [決裂17]

    「なんだ…何が起きて…?!」

    …●●●…●●●●…●●●●●…

    4号視界には、白いモヤのような沢山の人影が見えていた。

    「スレッタ・マーキュリー…?」

    スレッタのような人影、もっと幼く見える子どもの影、形は様々だった。異様な光景に4号は言葉を失う。

  • 38二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 09:15:06

    気付けばファラクトの周囲をエアリアルのガンビットが周回していた。
    そして、ファラクトに向かって一斉にビームが発射される。

  • 39二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 09:16:11

    必死に避けようとする4号。しかし、無残にもどんどん機体が破壊されていく。
    そして、ブレードアンテナを焼き切った。

  • 40二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 20:22:12

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:01:16

    [決裂18]

    「ふう…何とか勝てました
     …またあの時の声、聞こえた気がする」

    ダリルバルデとの決闘の時も、ピンチになったときあの声が聞こえて逆転できた。
    あの声は勝利を呼び込む天の声だったり?と考えるスレッタ。

    「そうだ、エランさんは」

    ファラクトに目をやり、スレッタはこの決闘で確かめたかったことを思い出す。

  • 42二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:06:38

    [決裂19]

    「負けて…しまった」

    ペイルの命令に失敗したことよりも、3号の願いを叶えることができなかったことに悔しさがこみ上げてくる。スレッタ・マーキュリー…君は何も知らない、何の罪もないのかもしれないが、やはり恨めしい存在だ。

    「エランさん!大丈夫ですか?」

    気付けばスレッタがコックピットにやってきて、手を差し伸べていた。

  • 43二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:13:16

    [決裂20]

    動く気になれずにいると、スレッタは4号の手を引いて焼けていくファラクトから引き離した。

    「ねえ、エランさん。あなたは…”あたしの知ってるエランさん”じゃないですよね?」
    「!」
    「あたしの知るエランさんは自分のことは『僕』じゃなくて『俺』っていいます
     あたしのことは『君』じゃなくて『スレッタちゃん』っていいます」
    「いつから…気づいて」
    「うふふ。最初に電話してきた時から、なんとなく変だなと思ってました
     だからこの決闘の中で、確かめたかったんです」
    「そうか…最初から、失敗していたのか」
    「だから、今度はちゃんと見せてください、あなたを
     他人のふりじゃない、本当のあなたを
     そしてあたしと友達なってください ねっ?」

    そう言ってスレッタはいたずらっぽく笑った。
    ああ…3号が彼女に惹かれる理由が分かった気がする。彼女はあまりにも、光だ。陰に生きる僕たちには眩しすぎる。だからこそ、求めたくなるんだ。

  • 44二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:37:14

    [決裂21]

    ーーー
    「負けてしまいました…4号さん…」

    決闘を見ていた3号は落ち込んだトーンでつぶやく。
    ”エアリアルをオリジナルから奪い取る” そう言って4号さんは決闘に挑んでいった。
    きっと私の言葉を聞いたから、その願いを叶えるために4号さんは無茶をしてしまった。
    私がもっと強ければ、4号さんに負担をかけずに済んだんでしょうか。

    3号は4号より先に強化人士となったにも関わらず、性格などの問題からいつも4号に助けてもらってばかりだった。今回も4号はエアリアルに対抗するために無理にスコアを上げていた。
    強化人士は耐えられるデータストームの量が大体決まっている。今回無理をした分、4号の寿命は…。

  • 45二次元好きの匿名さん23/07/08(土) 21:39:28

    [決裂22]

    ーーー
    「いいの? あのふたり、なんかいい感じになってるけど」
    「いいのよ。”友達”になるんでしょ。私は花婿を信頼できる懐深い花嫁なの」
    「ふーん…」
    「なによ」
    「いや、なんか不機嫌にみえたから」
    「別にー」

    なんでも自由気ままに進んで、それでちゃんと望むものを手に入れる。そんなスレッタが、羨ましく思えるミオリネだった。

  • 46二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 08:45:34

    保守

  • 47二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 09:55:30

    [決裂23]

    決闘後、スレッタは4号と会う約束を取り付けた。現在待ち合わせ中である。

    「…遅い! 何やってんのよエランは」
    「あの~? なんでミオリネさんが待ち合わせに同伴してるんです?
     それにまだ時間ありますよ?」
    「こういうのは余裕もって早めに来るものでしょ!まったく…
     私はもう行くから。ちゃんと門限までに帰ってきなさいよ」
    「はーい(待ち合わせに来た理由は答えないんだ…謎です)」

    「まだかな、エランさん」

  • 48二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 09:56:41

    [決裂24]

    ーペイル・テクノロジーズー
    「待ってください!4号は優秀です、これまでの経験をフィードバックさせる選択だってあるはずです!」
    「そ、そうです!4号さんは…4号さんはわ、私よりもずっとすごい人です。だからっ…」

    「任務に失敗した強化人士には次はない。スペアはまだあるのだから、さっさと次を用意することね」
    「そんな…」
    「それと3号。あなたもすでに1つ負けがついているでしょう?
     4号と同じ運命をたどりたくなければ、成果を出すことですね」
    「…」

    4号の処分を決定したCEOにベルメリアと3号は異議を唱えるも、冷徹に切り捨てられてしまった。

    「ごめん…3号 約束、守れなかった」

    その言葉を最後に4号は光に包まれた。

  • 49二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:55:14

    [決裂25]

    「エアリアルがまたスコアを上げた…順調ね」
    「先輩…」
    「あら、ベル」

    そこにはベルメリアがいた。

    「あのガンダムは何なんです?
     なぜ娘さんを乗せているんですか⁈
     なんで、ファラクトと決闘させるような真似を」
    「あれはガンダムの新たな可能性…成果を見ればあなたも、CEOも評価するでしょう
     少なくともあなたの強化人士よりは、ね
     あと何人犠牲にすれば、エアリアルに勝てるかしら?」
    「…」

  • 50二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:56:04

    [決裂26]

    ー決闘委員会ラウンジー
    「えーっ エランさんここにもいないんですか?」

    待ち合わせ時間を過ぎてもエランがやって来ないので、スレッタは学園内を探し始めた。

    「そもそも学園に来ているのかもわからないんだけどね。
     力になれなくてすまないね。そっくりちゃん」
    「あの、前々から思ってましたけど、その『そっくりちゃん』って何なんです?」
    「ペイル寮のスレッタちゃんと紛らわしいだろう?だから君のことはみんな『そっくりさん』って呼んでるんだよ。知らなかったのかい?」

    「へー知りませんでした。
     あっとそんなこと言っている場合ではありません!ご協力ありがとうございました!」
    「気をつけてね」
    ...
    「そっくりちゃん、君は一体何者なんだい?
     俺も、興味が出てきたよ」

    スレッタが去った後、シャディクはひとり呟いた。

  • 51二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:06:38

    [決裂27]

    ー数日後ー
    「うーん。エランさんはおろかスレッタさんもいないなんて…
     ペイル寮に尋ねても知らないって言われてしまいましたし」

    結局エラン(4号)に会うことがかなわなかったスレッタは、地球寮で悶々としていた。

    「結局からかわれただけってことじゃないの?
     アンタ、なんでも考えなしに突っ走る癖があるからね。すーぐ騙される」
    「ちょっと~?その言い方はひどくありませんかミオリネさん」
    「事実よじ・じ・つ。まったく手のかかる花婿ですこと」
    「むう。あたしは普通に心配ですよ ホントにどうしたんでしょう」

  • 52二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:08:58

    [決裂28]

    ふたりを心配しつつ気を紛らわすために散歩に出るスレッタ。
    すると、見慣れた姿を見つけた。

    「スレッタさん!最近見かけないから心配していたんですよ!
     エランさんはどうしたんですか?待ち合わせにも来なくて…」

  • 53二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:12:24

    「…の…い…です」
    「え?」
    「あなたのせいですよ!」
    「⁈」
    「あなたが、決闘で4号さんに勝ってしまったから!
     そのせいで…よん…ごうさん…は…」

  • 54二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:16:33

    [決裂29]

    「よ、よん…? 何を言っているんですか?
     大丈夫ですか?スレッタさん」

    だんだんと嗚咽混じりに話す3号の異常な様子に困惑するスレッタ。
    ドン!
    突然スレッタは3号に突き飛ばされた。

    「いたっ! 何するんですか!」
    「…あなたはもう、友達でも何でもありません!
     絶対に…絶対に許さない」

    怒りに満ちた顔でそう言って、3号はスレッタの前を去っていった。

    「?…? わけわからないです…」

    今まで見たことのない3号の表情にただただ混乱するスレッタ。
    強化人士のことを何も知らない彼女には3号の心情など知るよしもなかった。

  • 55二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 07:46:26

    [決裂30]

    …あの子のせいだ。あの子が学園に来てから全部おかしくなった。

    ミオリネさんはみんなには冷たいけど、私には少し優しかった。友達だって言ってくれた。
    なのに、あの子がホルダーになってからはあの子や地球寮の子にばかり会いに行くようになった。

    私にはオリジナルであるあの子の影武者として学園に来て、ガンダムに乗るという役目があった。決して嬉しいものじゃないけれど。
    なのに、あの子が学園に正式に編入してきた。しかも、ガンダムに乗って。

    私と本当に心を通わせる事ができたのは、4号さんだけだった。あの人が私の一番の心の支えだった。
    なのに、あの子が決闘で勝ってしまったから、4号さんは役立たずの烙印を押され処分されてしまった。

    全部、ぜんぶぜんぶ…あの子が、オリジナルが、何も知らないくせに勝手なことばかりしてかき乱すから!
    なんで何もない私がもっと奪われなきゃいけないの?
    あの子は学園に来なくたって既にいっぱい持っているのに。
    おかしい。あまりにも不平等すぎる。なんであの子ばっかり手に入れるんだ!

    3号の心の中に、オリジナルに対するどす黒い感情が渦巻き始めた。

  • 56二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 08:01:31

    決裂編 ー完ー

    決裂の名の通り、4号の死をきっかけに3号とオリジナルの関係に溝ができてしまいました。
    2人の仲は元に戻るのか、次編へ続く。

  • 57二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:15:51

    実際にエアリアルと引き離される運命のスレッタなら4号に負けてもらっても…と思っちゃいそうだね
    3号ちゃんは、4号のこも大事だから憎しみで頭いっぱいになってるんだね…

  • 58二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:16:10

    >>56

    がんばってください!

  • 59二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:17:07

    >>56

    続き待ってます!

  • 60二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 12:19:30

    4号処分したのはペイルなんだしオリジナルを恨むのはお門違いでは?
    と思ったが最後の描写を見るに4号の死は決定打であって前々から不満はあったのか

  • 61二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 12:24:50

    悪意ゼロとはいえオリジナルのせいで色々な自分の望みを壊されたのに、4号の処分までは「私はいいからせめてあの子だけでも幸せに」っていう精神だったんだよね3号
    優しい子だよ…

  • 62二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 21:32:02

    【3号のメンタルブレイクリスト】

    ■オリジナル絶対悪いヤツ、恨めしい!
    →えっめっちゃいい子…恨めない

    ■いい子ならせめてガンダムとか強化人士とか何も知らず幸せに…
    →えっなんであの子がガンダムに乗ってるの…?

    ■ミオリネさん私には少し優しいなあ
    →オリジナルがホルダーになって取られた!

    ■私には4号さんが
    →オリジナルに決闘で負けて処分されちゃった…

    踏んだり蹴ったりですねえ3号ちゃん 強く生きて

  • 63二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 21:57:35

    >>58

    >>59

    スレ主です

    応援ありがとうございます!


    >>62

    3号ちゃんはこの苦難を乗り越えることができるのか…

    先の展開をお楽しみに

  • 64二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 07:34:03

    >>62

    オリジナルの方は今のところ


    ・夢だった学校に行けた

    ・友達沢山できた

    ・ホルダーの栄光(コレは本人望んでるか分からんが)


    って感じで得るものはあっても何も失ってないからな

    差が顕著

  • 65二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 19:02:29

    保守

  • 66二次元好きの匿名さん23/07/11(火) 21:13:53

    スレ主です
    順当に次は本編7話のインキュベーションパーティーのお話になります。本編の流れと似通っていますが、この世界特有の設定・展開によって微妙に異なるのでその辺に注目していただければと思います。

  • 67二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 07:34:45

    [露見1]

    「インキュベーションパーティー?」
    「そ、ベネリットグループ企業の社交パーティーみたいなものよ
     学生なんて御三家くらいしか参加しないし、私も行く気ないけど」
    「ベネリットの方なら…エランさんも来るでしょうか?」
    「まあ、来るんじゃない?」
    「あ、エランさんってどっちのエランさんが来るんでしょうか。
     どっちともお会いできればいいんですけど…」
    「…前々から気になってたんだけど、エランもふたりいるの?」

    ミオリネの疑問にキョトンとするスレッタ。

  • 68二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 07:35:12

    [露見2]

    「え? だって学園にいたエランさん、あたしがペイルでお会いするエランさんとは全然違いましたし…別人では?」
    「なーんか引っかかるのよね。ペイルのスレッタそっくりなアンタが編入してきたのにも驚いたけど、エランにまでそっくりがいるわけ?
     しかも、全員がペイルの所属。おかしくない?」
    「うーん確かに。…それも、会って確かめたいです
     エランさん、お母さん、CEOの皆さんに会えば確かめられるはず」

    ミオリネの指摘により、現状に疑問を持ち始めたスレッタ。パーティーに参加することでエランやプロスぺラ、ペイルの4CEOに話を聞くことを決心する。

  • 69二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 08:59:16

    これはオリエラ様と接触くるーーー!?

  • 70二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 20:07:31

    [露見3]
    ーパーティー当日ー

    「あれ、お母さん?来れないって言ってたのに
     あ、ゴドイさんもお久しぶりです」
    「仕事が予定より早く終わったから、来ちゃった
     …そちらのお嬢さんは?」
    「ミオリネ・レンブランです」

    プロスペラに会い、挨拶を済ませる2人。

  • 71二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 20:08:55

    「お母さん、ちょっと聞きたいことが…」
    「スレッタ、私喉乾いちゃった。何か飲み物持って来てくれる?」

    スレッタの話を遮るプロスペラ。

    「えっ、うん分かった!」
    「なら私も一緒に」
    「あなたは少し、私とお話しましょう?」

    得も言わせぬ圧でミオリネを引き止めるプロスペラ。その間にスレッタは見えないところまで行ってしまった。

  • 72二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 21:36:09

    [露見4]

    ーーー
    「あ!エランさん!」

    パーティー会場にエランの姿を見つけ、話しかけるスレッタ。

    「ああ。スレッタちゃんか。来てたんだね」
    「この感じ…いつものエランさんですね!」
    「いつも?」
    「ほら、学園にそっくりな人がいたでしょう?」
    (アイツ…全然影武者出来てないじゃねーか!)

    アス高に何も知らないスレッタが編入したという話を聞いた時点で嫌な予感はしていたが…
    数回会った程度で見破られているとは
    …そもそも顔も名前も同じやつに会って「よく似た人」扱いで思考が終了しているスレッタは相当アホなのでは?と考えずにはいられないエラン。

  • 73二次元好きの匿名さん23/07/12(水) 21:37:10

    [露見5]

    「あの、もうひとりのエランさんはどうしてますか?学園にしばらく来てないみたいで」
    「あ、ああ。彼なら本社の仕事でしばらく学園を離れることになったんだ。
     急なことで連絡できていなくてね(こんな言い訳で通じるか…?)」
    「そうなんですね…残念です …また会えるといいな」
    (通じたー! スレッタちゃん、良くも悪くも素直すぎるな…)

    「じゃ、そろそろ行こうか」
    「? 行くってどこに」
    「もうすぐホルダーの登壇があるでしょ
     俺も一緒に行くよ」

  • 74二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 07:36:25

    そっかここのオリスレッタはエラン知ってるからエランが4号エミュしないのか

  • 75二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 14:18:17

    7話えお見るにエラン様は演技してるつもりだろうけど顔にエラン様が出てるんですよエラン様

  • 76二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:30:58

    保守

  • 77二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 09:14:09

    保守

  • 78二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 19:10:06

    保守

  • 79二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 20:48:24

    [露見6]

    「皆さんお集まりいただきありがとうございます。
     我々から、アスティカシア高等専門学園に通う将来有望な生徒さんをご紹介いたします

     わが社が誇る新型のモビルスーツ ファラクトのパイロット、エラン・ケレス、
     シン・セー開発公社のモビルスーツ エアリアルのパイロット、スレッタ・マーキュリーです」
    「よ、よろしくお願いします!」

    長い間病気で引きこもっていたスレッタ。大勢の注目を集め、緊張気味である。

  • 80二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 20:51:07

    「ところでスレッタさん、あなたはとってもお強い。一体どんな秘密が?あなたの才能かしら?」
    「あたしは全然…エアリアルが凄いんです!
     母が開発した最新機だと聞いています。
     あたしを信じて託してくれたものだと思いますから、頑張らないとって思ってます」
    「そうですか しかし残念です
     あなたはエアリアルから降りなければなりません」
    「? どういうことですか?」
    「なぜなら…エアリアルは禁じられた機体、ガンダムだからです!」
    「え…何をおっしゃっているんですか⁈ニューゲンCEO!」

  • 81二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 20:51:54

    顔馴染みであるペイルのCEOが突然自分とエアリアルに対して敵対的になったことで混乱するスレッタ。

    「ご説明いたします。わが社のファラクトは禁じられたGUNDフォーマットを使用していました。
     そして、先の学園での決闘でファラクトとエアリアルの共鳴反応が観測されました。」
    「ガンダムに反応するのはガンダムのみ。エアリアルは間違いなくガンダムです!」
    「それに、所属のシン・セー開発公社も実体のないダミー企業でした。ガンダムであることを隠蔽するための工作に違いありません」
    「ファラクトとエアリアルは廃棄処分。わが社のガンダム開発部門を凍結し、責任者には然るべき処分を行います」
    「そ、そんな…」

    せっかくお母さんが学校に行っていいって言ってくれて、エアリアルを託してくれたのに…
    どうすればいいの…?

  • 82二次元好きの匿名さん23/07/14(金) 20:56:34

    ーーー
    これでファラクトを超える未知のガンダム、エアリアルを排除できる。エアリアルが現れた影響でファラクトの隠ぺいも無理がでてきたし、全ての責任をガンダム開発部門のプロスぺラ・マーキュリーに押し付ければペイルは勝ち逃げ。
    …風向き、定まったわね。
    ーーー

  • 83二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 08:27:37

    保守

  • 84二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 10:21:03

    [露見8]

    「待ちなさい。エアリアルは廃棄させないわ!」

    騒然とする会場に声が響く。

    「…ミオリネさん!」

    ステージに向かい歩くミオリネの姿が見えた。

    あの子は…スレッタは今まで自分の意志で突き進んで、それで望みを叶えて来た。でも私は…
    ミオリネの脳裏にプロスペラの言葉がよぎる。

  • 85二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 10:21:52

    「貴方は総裁の力の下で守られているだけ。学園でもスレッタの強さに頼ってる。
     貴方の全ては”与えられた”だけ。
     そうでしょう?『デリング・レンブランのお嬢さん』」

  • 86二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 10:22:13

    [露見9]

    違う…私は守られるだけじゃない。与えられるだけじゃない。
    今度は、私があの子のために…!

    「今度は私が、スレッタを守る」

    決意を固めた表情でミオリネは宣言する。

    「あなた達の会社のガンダム開発部門、私が引き受けます。
     そして、新たなGUND研究・開発企業として建て直します。
     社名は…株式会社ガンダム!」

    ...

  • 87二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 10:23:03

    [露見10]

    ピロン 学生証端末に着信があった。
    その内容に驚く。
    ”TITLE:(株)ガンダム起業!!”

    エアリアルがガンダムであることをCEOが告発した。これでエアリアルはあの子の手を離れる…はずだった。
    ミオリネさんが会社を作って、エアリアルとオリジナルを守った?大嫌いだと言っていた父親に頭を下げてまで?

    …どうして、あの子ばっかりそんなに大事にされるの
    ミオリネさんだって、私のほうが先に仲が良かったのに

    結局私はずっとずっと苦しくて、独りぼっちで…

  • 88二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 15:08:19

    [露見11]

    「スレッタさん、あれ以来全然会ってくれないなあ。連絡も返してくれないし」

    せっかく送った(株)ガンダムについてのメールにも返信はなし。
    (株)ガンダムの構成からして、いずれはスレッタ(3号)もメンバーとして加わるはず。
    それなのにこんなに冷たいと悲しくなる。

    「あたしのせい、なのかな…」
    ーーー
    「あなたのせいですよ!」
    「⁈」
    「あなたが、決闘で4号さんに勝ってしまったから!
     そのせいで…よん…ごうさん…は…」
    ーーー

    あの時の言葉を思い出す。
    せめて、自分の何が悪かったのか聞けたら、ちゃんと謝れたら。
    そう思わずにはいられないスレッタ。

  • 89二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 15:09:48

    [露見12]

    「エアリアルはガンダム…ガンダムは危険?
     でも、あたしは何ともない」

    もう一つ気になるのは、やっぱりエアリアルのこと。
    ガンダムは呪いのモビルスーツって呼ばれてて、人体に大きな悪影響があるって。
    でも、あたしの身体は至って正常、むしろ調子がいいくらい。
    学園に来てから病気の発作も起きてない。

    それに…お母さんがあたしにそんな危ないもの、渡すはずない。

  • 90二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:18:36

    [露見13]

    「…顔を見るのも久しぶりね。今まで何やってたのよ」
    「…」

    しばらくスレッタやミオリネとの交流を断っていた3号が、ミオリネの温室に現れた。

    「黙ってないでなんか言いなさいよ。トマトのお世話、ずっとサボって…」
    「…すみません」
    「あーもう!なんかあるならハッキリ言いなさい!
     じゃなきゃ分かんないでsー」
    「言ってもきっと分からないですよ」
    「⁈」

    普段の3号にはない冷たさを感じ、驚くミオリネ。

  • 91二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:19:04

    [露見14]

    「ミオリネさん、あの子が来てからあの子ばっかり構ってますよね」
    「あの子…あっちのスレッタのこと?アンタだって大事な」
    「友達…ですか? 花婿のほうが大事なんでしょう?」
    「なんなのアンタ…どうしたのよ
     ホントのアンタは、気弱でもそんな後ろ向きなんかじゃ…」
    「…私には最初から、何もないですよ。ホントもウソも」
    「え?」

    それだけ言い放つと、3号はミオリネの前から去っていった。

  • 92二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:20:11

    [露見15]

    花婿のほうが大事…その言葉をミオリネさんは否定しなかった。
    私にかけた一言目も心配より先にトマトのこと。

    分かっていたはずだ。以前偶然ホルダーになったのにすぐ負けた私より、連勝するあの子のほうがミオリネさんにとっても大切に決まっている。
    分かり切っているはずなのに、なんでわざわざ会いに行ってしまったんだろう。ミオリネさんが自分のほうになびいてくれるかもしれないって期待してたのかな。バカだな、私。


    温室でのミオリネは、明言こそしないものの確かに3号のことを心配していた。だが、心がボロボロになってしまった3号にはもはやそれすら感じ取ることはできなかった。

  • 93二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:39:05

    [露見16]

    「痛っ! ちゃんと前見て歩け!」

    顔を伏せて歩いていると、人にぶつかってしまった3号。顔を上げると、グエル・ジェタークがいた。

    「…」
    「ん、スレッタ・マーキュリーか気をつけろ」
    「…」
    「おい、どうした」

    様子に違和感を覚え、そのまま去ろうとする3号を引き留めるグエル。

    「…あなたには、関係ないことです」
    「…そうか…そうだな…すまない」

    お互いに反対方向へ歩き出した。

    「アイツ…どうしたんだ」

    グエルは3号の様子にどうにも引っかかっていた。
    今までただエランにくっついてるだけの臆病な奴くらいにしか思っていなかったのに、なぜなのか。
    妙に心配になる理由はグエルにも分からなかった。

  • 94二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:43:51

    露見編 ー完ー

    (株)ガン設立によりまた得るものがあったオリジナルと、悲しみを引きずり続けどんどんメンタルが追い込まれていく3号
    この2人が再び友達に戻ることはできるのか

    続く

  • 95二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 21:46:50

    【注意】
    次の重要イベントといえば9話のグラスレー戦ですが、ここから本編の設定・展開と大きく離れ始める部分があるので注意です。

  • 96二次元好きの匿名さん23/07/15(土) 22:14:23

    3号    :願いをかなえるために4号が決闘→失敗(4号死亡)
    オリジナル:ミオリネが守るために(株)ガン設立→成功(オリジナルもエアリアルも無事)

    このタイミングでこの対比は3号の精神にだいぶダメージ入りそう

  • 97二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 08:28:03

    グエルだいぶ久しぶりだね
    3号との接触で何か起きる?

  • 98二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 18:53:21

    >>97

    さーてどうなるでしょうか

    グエルの行く末も物語に組み込みたいところですが、まだ方向性は未定です

  • 99二次元好きの匿名さん23/07/16(日) 19:13:36

    株式会社ガンダムを設立し、新たな活動を始めるスレッタ、ミオリネ、そして地球寮のメンバーたち。
    しかし、早速その道にシャディクが立ちはだかる。

    株ガンの存続がかかっている決闘の中でスレッタとエアリアルに未知の変化が…!

    次回『覚醒編』 フィックスリリース!

    …キャッチーな次回予告って難しいね

  • 100二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 05:52:34

    保守

  • 101二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 10:54:54

    [覚醒1]

    ーペイル社 ガンダム開発部門ー
    「プロスぺラさん」
    「あら、3号。私に会いに来るなんて珍しいわね
     ここももうすぐ撤収だし、名残惜しくなった?」

    強化人士がガンダムに良い感情を持っていないことを分かった上で白々しい世間話をするプロスペラ。

    「…どうして、娘さんの姿を強化人士に貸したんですか?
     娘さんがガンダムに乗るなら…私は、何のためにガンダムに」

    3号は思い切ってプロスぺラに疑問をぶつける。強化人士はガンダム実験の駒として以外に影武者としての側面もある。
    しかし、オリジナル…スレッタは自ら学園に来ているし、エアリアルというガンダムに乗っている。これでは、まるで…

  • 102二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 11:02:34

    「何の意味もないわ。あなたには」
    「!」
    「ただ、ペイルに匿ってもらうときに信用を得るために条件として提案しただけ
     私は最初からあなたには興味ないの」
    「そ、そんな…」

    オリジナルがガンダムと共に学園に来たときから、なんとなくそんな気はしていた。しかし認めたくなかった。今の自分の苦しみになんの意味もないなんてこと。

  • 103二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 11:03:14

    「あら、そんなにショックだった?ごめんなさいね
     あの子はあなたのこと気に入っているみたいだし、仲良くしてね?
     4号がいなくなっちゃったし、あなたも寂しいでしょ?」
    「…っ 誰のせいだと」

    あの子が決闘で勝ってしまったから、4号さんは…!

  • 104二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 11:04:02

    「そんなにあの子からエアリアルを取り上げたいなら、自分でやれば良かったのに
     それを4号に押し付けたのは誰だったかしら?」
    「そ、それは…」
    「あなたは結局、何もできなかったしこれからもできないわね、きっと」
    「…そんな訳ないです。あなたが何を考えているか知りませんけど、絶対に許しませんから!」

    そう言って去っていく3号を見送り、プロスぺラはつぶやく。

    「これくらい焚きつければ、さすがにやる気になるかしらね」

  • 105二次元好きの匿名さん23/07/17(月) 21:10:57

    [覚醒2]

    ー決闘委員会ラウンジー
    「スレッタ…4号さん…
     (私は…無意味…)」ブツブツ
    「ねー、あれ大丈夫なんですか~?」

    4号が不在のため、3号が寮長代理を任されラウンジにやってきていた。
    しかし、彼女の異様な姿にたまらずセセリアが声を上げる。

    「知らん。放っておけ」
    「あれれ~グエル先輩 スレッタさんに負けたこと根に持ってますぅ?」
    「…ふん」

  • 106二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 06:17:09

    朝保守

  • 107二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 07:35:46

    [覚醒3]


    ー地球寮 女子部屋ー

    「ねーねースレッタ先輩、先輩の出身てどこでしたっけ?」>リリッケ

    「名前からして水星だと思ってたんだが、ちがうのか?」>アリヤ

    「そういやあんまスレッタの身の上話聞いてねえな」>チュチュ


    なんとなく雑談でスレッタの話になる。

  • 108二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 07:36:36

    「あー水星ですか…水星は人口も少ないし環境も過酷だしで住むのは大変なんですよね
     あたしも小さいときは…は…」
    「? どした?」
    「あたしって水星行ったことありましたっけ?」
    「え?」「ん?」
    「(?…あれ?あたしはずっと同じプラントで…あれ?)
     やっぱりなんでもないです。あたしは生まれも育ちもプラントです
     お母さんは水星出身らしいですけど」

    記憶が混乱し戸惑うスレッタ。

  • 109二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 07:37:23

    [覚醒4]


    「?…そ、そっか。じゃ、じゃあ小さいころはどんなだったの?」>ニカ

    「…小さいころ、ですか」

    「?」


    スレッタが少し暗いトーンになった。

  • 110二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 07:38:12

    「あたし、小さい頃は病気が今よりひどくて、ほとんど意識を失って寝たきり状態だったみたいなんです。
     …良くなったのはここ数年で、だから、小さい頃の記憶はほとんどないんです…」
    「そ、そっか。なんか…ごめん」
    「いえ…でも!今元気ですから!大丈夫です!」

    自分の話題で暗くなってしまったことを察したスレッタは、頑張って明るく振舞おうとした。

  • 111二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 12:34:48

    保守
    そういやここのスレッタには病気持ち設定があったな
    どんな病気か明言されてない上記憶がないとか不穏過ぎる

  • 112二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 20:47:16

    [覚醒5]

    「学園にガンダムが3機も存在しているにも関わらず、これまで露見しなかったのは異常事態だ。調べるのだシャディク」
    「分かってるよ、養父さん」

    スクーターに乗って温室に向かうミオリネを横目に見つつ、シャディクはサリウスからの通信を聞いていた。

    「…まあ、異常なのは確かだ。俺もエアリアルには興味あるし、少しは真面目にやろうかな」

  • 113二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 20:49:28

    [覚醒6]

    スレッタ・マーキュリー/エアリアルの初めての決闘…グエルとの戦いの記録映像を見返し眉間にしわを寄せるシャディク。

    「やはりおかしい。まるで別人だ」

  • 114二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 20:50:20

    新しく入ってきたスレッタ…通称「そっくりちゃん」は病弱で、モビルスーツに乗るのもこの決闘が初めてだと言っていた。確かに、序盤では基礎的な操縦もままならずグエルにされるがままになっていた。
    しかし、エアリアルがドローン装備「エスカッシャン」を使用した瞬間から動きが変わった。そう、まるでパイロットが”代わった”かのように。
    それ以降、授業の実技試験でも高い実力を見せている。とても初心者のなせるレベルじゃない。

    「きちんとこの目で確かめる必要がある」

  • 115二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 21:03:17

    [覚醒7]

    ー温室前ー
    「グラスレー寮が地球寮と(株)ガンを支援する?
     一体どういう風の吹き回しよ?」

    突然のシャディクからの提案を怪しむミオリネ。

    「君たちは元より資金繰りに困っていただろう?新しく会社も興して大変なはずだ。
     悪くない話だと思うけど?」

  • 116二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 21:04:04

    「条件は?ボランティアってわけじゃないんでしょ?」
    「そうだね。まず、(株)ガンダムの経営に俺を加えること。
     …そして、エアリアルとスレッタ・マーキュリーの所属をグラスレーに移すことだ」

    そっくりちゃんもといスレッタがグラスレーに来れば、君だって…という期待を胸の奥に押し込め、飄々とした態度で話すシャディク。

  • 117二次元好きの匿名さん23/07/18(火) 21:04:42

    [覚醒8]

    「ナシね。話にならない」

    珍しく温室に来たと思ったら、エアリアルとスレッタ目当て?
    グラスレーもガンダムが欲しいわけ?

    「…そうか。また、今度は地球寮に話を持っていくよ。
     今度はきっと君もイエスと言わざるを得なくなるよ」
    「どういうこと」
    「すぐに分かるさ」

    シャディクの意味深な物言いに、嫌な予感を覚えずにはいられないミオリネ。

  • 118二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 04:27:28

  • 119二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 07:36:47

    [覚醒9]

    ー翌日 地球寮ー
    「(株)ガンを起業できない⁈」
    「ああ。学園規則に最近新たなルールができたからね
     あくまで起業ができないだけだ。俺の会社を使えば(株)ガンは事業を起こせる」

  • 120二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 07:37:23

    「…白々しい。アンタがやったことでしょ
     何が目的よ」
    「さあて、何のことやら
     俺はガンダム事業に一枚嚙めればそれでいい
     君は会社もエアリアルとそっくりちゃん…スレッタも守れる
     WIN‐WINじゃないか?」

    シャディクは昔から頭が回る。私を説得できなかったから、今度はルールで縛り上げる方向か。でも、そんなやり方に屈するなんて腹立つ!

  • 121二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 07:37:57

    「…この学園なら、そんな回りくどいやり方じゃなくて
     もっと分かりやすくて、シンプルな方法ががあるでしょ」
    「よせ。ミオリネ」

    ミオリネの言わんとするところを理解し、釘を刺すシャディク。

    「シャディク・ゼネリ、アンタに決闘を申し込む」

  • 122二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 18:53:09

    保守

  • 123二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:35:45

    [覚醒10]

    ー決闘委員会ラウンジー
    「双方 魂の代償を天秤(リーブラ)に」

    「学園規則を元に戻すこと、そして(株)ガンの経営について今後一切口出ししないこと」
    「…ミオリネが俺の提案を飲むことだ」

    「決闘は6対6の集団戦、リーダー機のブレードアンテナを折った側の勝利とします」
    「…ちょっと待って 6対6?」

    地球寮には現在エアリアルとスレッタ、デミトレーナーとチュチュの2機分しか戦力がない。これではそもそも決闘を行うことすら不可能だ。
    あまりにも不利すぎる条件。シャディクはここまでして私の邪魔がしたいのか。

  • 124二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:36:21

    [覚醒11]

    「やりましょう。それが必要なことなら」
    「スレッタ でもこの条件は…」
    「決闘に勝たなきゃ(株)ガンが台無しになります
     ミオリネさんの思い、無駄にしたくありません」
    「…分かった。パイロットとモビルスーツは決闘までに何とかしましょう
     あと、条件がひとつ。
     決闘を学園外にもリアルタイムで配信する
     株ガンの宣伝に使わせてもらうわ
     いい?」
    「俺は構わないよ」
    「話はまとまりましたか?
     …Alea jacta est 決闘を承認します」

  • 125二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:39:31

    ーーー
    「シャディクさん、ミオリネさんのこと好きじゃないんですか?
     なんでこんn…」
    「無謀なことは君も分かっているだろう?そっくりちゃん
     なぜミオリネを止めなかった」

    シャディクはスレッタの問いに答えず、逆に問い返す。

  • 126二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:40:08

    「あたしはあたしを信じてくれるミオリネさんを信じる。それだけです」

  • 127二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:40:37

    「…そうか、ならこちらも容赦はしない
     スレッタ・マーキュリー、ガンダムも、ミオリネも会社も、全て奪うだけだ」

  • 128二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 07:01:20

    [覚醒12]


    「…で、決闘を受けたはいいけど誰を頼るの?」>ミオリネ

    「僕らに協力してくれる物好きなんていないよ…」>マルタン

    「スレッタさん…は、無理ですかね」>スレッタ


    3号の顔が一瞬浮かんだが、すぐに振り払う。あの子は今、協力してくれないだろう。


    「一応、ペイル社のほうからモビルスーツ支給の申し出がありますけど…」>リリッケ

    「…仕方ない。なら、やることはひとつね」

    「え?」

  • 129二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 07:01:57

    [覚醒13]


    「うわあああ!」>マルタン

    「こら!ビビらない!決闘当日までに乗りこなすの!」>ミオリネ

    「無理!無理いいいい!」

    「…マルタン、うるさい」>ティル

    「逆になんでそんなに冷静なのティル⁈」

    「モビルスーツ乗るの初めてです~難しいですね~」>リリッケ

    「リリッケも肝据わり過ぎじゃない⁈」

    「…臨時報酬とか出ねえか?」>オジェロ


    何とか決闘に参加すべく、地球寮メンバーはザウォートの搭乗訓練を行った。

  • 130二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 18:18:24

    保守

  • 131二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 19:39:26

    [覚醒14]

    ー決闘当日ー
    「KP-003 シャディク・ゼネリ
     ミカエリス 出る」

    「LP-041 スレッタ・マーキュリー
     エアリアル 出ます!」

    「これより決闘を執り行う。
     決闘方式は6対6の集団戦。
     勝利条件は相手リーダー機のブレードアンテナの破壊とする。
     立会人は、ジェターク寮寮長グエル・ジェタークが務める。
     両者、向顔」

    「勝敗はモビルスーツの性能のみで決まらず」
    「操縦者の技のみで決まらず」
    「「ただ 結果のみが真実!」」
    「フィックス リリース!」

  • 132二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 19:40:05

    [覚醒15]


    「いい?正直エアリアル以外は戦力として期待できない。

     他は盾にでも使って切り抜けて」>ミオリネ

    「はい!」>スレッタ

    「俺らの扱い雑…」>オジェロ

    「ま、まあ、邪魔にならないように頑張ろ…」>マルタン

  • 133二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 19:41:47

    [覚醒16]

    ミオリネの予想通り、スレッタとチュチュ以外はモビルスーツ初操縦・決闘初出場で戦力として機能していない。グラスレーのミカエリス、ペギルペンデに翻弄されて次々とザウォートが破壊されていった。

    「地球寮のモビルスーツ、5機撃墜。残るはガンダムのみ」

  • 134二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 19:47:35

    「皆さん!…やっぱりあたしが何とかしなきゃ!」

    ガンビットを展開し、必死に防御と反撃を行うスレッタ。しかし、圧倒的に不利だ。

  • 135二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 03:27:07

    ほっしゅ

  • 136二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 14:39:58

  • 137二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:45:58

    [覚醒17]

    「頑張っているところ悪いが、早々に終わらせてもらうよそっくりちゃん
     …総員 アンチドート起動」
    「「コピー」」

    ベギルペンデのシールドと背部ユニットが展開・発光
    アンチドートの効力がフィールドに広がる。

  • 138二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:46:36

    「え、あれ?エアリアル?」

    エアリアルが突然動作を停止したことに戸惑うスレッタ。そのまま地面へ落下する。

  • 139二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:47:25

    [覚醒18]


    「ははは GUNDフォーマットが機能しなきゃ、最強のエアリアルも形無しだね」>レネ


    「うう…どうして動かないの」


    GUNDフォーマットを封じられ多勢に無勢、自身の防御すら危うくなるスレッタ。

    ベギルペンデの射撃と、ミカエリスの猛攻に逃げ回るしかない。

    左腕部が吹き飛び、各部アーマーが破損する。

  • 140二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:47:57

    ー決闘委員会ラウンジー
    「…っ」ダッ
    「おい、どこに行く」

    突然立ち上がり、ラウンジを出て行こうとする3号。グエルが呼び止めるも構わず駆け出した。

    「アイツ…おいセセリア」
    「はい?」
    「後を頼んだ」
    「え、ちょっと!? グエル先輩?!」

    3号の後を追ってグエルも出ていってしまった。
    仕事を押し付けられ、ぶーたれるセセリアを誰も気にしない。

  • 141二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:48:45

    [覚醒18]

    ー決闘フィールドー

    「何か 何か突破口は…」

    状況を打開しようと必死に考えるスレッタ。
    その時、スレッタの脳内に”知らないはずの景色”が見えた。

    「……グラ…スレー…アンチ…ドート」
    ぎこちない動作で操作レバーを動かす。

  • 142二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:51:48

    レネのベギルペンデがビームサーベルで切りかかってくる。
    その瞬間、スレッタはつぶやく。

    『スコアアップ コール スコア…4』
    「!」

  • 143二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:53:05

    [覚醒19]

    エアリアルは機能を取り戻し、ガンビットでレネの攻撃を防ぐとそのままビームでベギルペンデをバラバラに切り裂いてしまった。

    「どういうことだ?なぜGUNDフォーマットがアンチドートの下で機能している?!」
    「確かにアンチドートはガンダムを無力化する
     でも、抑えられるのはスコア3まで
     …そうでしたよね、シャディクさん?」
    「なんで君がそれを…」

  • 144二次元好きの匿名さん23/07/21(金) 20:54:12

    驚くシャディクにスレッタが答える。
    その声色は普段のスレッタからはかけ離れたものだった。

    『…スレッタ?』

    ミオリネもスレッタの様子に違和感を覚える。

  • 145二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 07:37:52

    朝保守

  • 146二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 09:28:04

    [覚醒20]

    ーペイルー
    「へー スレッタちゃんアンチドートのこと知ってたんだ
     …なんで?」
    「…どういうことなの」

    スレッタはガンダムのことすらロクに知らないはず。エランは不思議がる。
    同じくベルメリアも状況を全く理解できていなかった。

  • 147二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 09:29:05

    [覚醒21]

    「アンチドートがなくとも、数的有利に代わりはない
     各員 ガンビットを引き付けろ…エアリアルは俺がやる」
    「「コピー」」

    エアリアルを包囲しつつ、飛び回るガンビットに銃口を向ける4機のぺギルペンデ。

    「鬱陶しいな…
     さっきのお返し、してあげます」
    「…?」
    「スコアアップ コール…」

    スレッタの掛け声とともに、エアリアルに変化が現れる。

  • 148二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 09:31:12

    [覚醒22]

    飛び回っていたガンビットが空中で広がったかと思うと、互いが光の線で繋がり、空間を形成した。

    途端にグラスレーのモビルスーツに異変が起こる。

  • 149二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 09:32:32

    「アンチドートが…オーバーライド⁈」
    「制御が効かない!」

    そこには、シェルユニットを青く発光させたエアリアルが立っていた。
    異様な光景にシャディクは愕然とする。

    「あれは ガンダム…なのか?」

  • 150二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 20:55:07

    [覚醒23]

    軽快な動きでぺギルペンデの背後に回り込み、ビームライフルとビットのビームで簡単に沈めていくエアリアル。

    「逃がさないよ。ほら、今度はこっち」

  • 151二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 20:56:42

    「あの子、見えているの?」

    死角のはずの位置からの攻撃を避けながらベギルペンデを相手取るエアリアルに驚愕するエナオ。
    しかし、気付けば目の前にエアリアルの銃口が。

    「何なの貴女…気持ち悪い」

  • 152二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 20:58:07

    [覚醒24]

    ...
    「ひとーつ、ふたーつ、みっつ!
     あとふたつだね」

    合計4機のベギルペンデを破壊し、嬉しそうに数えるスレッタ。

    「スレッタ・マーキュリー…君は一体何なんだ」

    その光景に僅かながら恐怖を覚えるシャディク。
    …やはり君はおかしい。君も、君の乗るガンダムも、不気味すぎる。
    そんな君を、ミオリネの側に置いておくわけには行かない!

  • 153二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:06:56

    [覚醒25]

    「シャディクを落とさせはしない!」

    ミカエリスに向かおうとするエアリアルをサビーナが機体を体当たりさせ必死に止める。
    が、ビットの攻撃によりダメージを受ける。

    「ぐっ…!」
    「無駄な悪あがきはやめましょう?」

  • 154二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:07:55

    ベギルペンデを振り払い、エアリアルの体勢を立て直そうとするスレッタの視界に

    ミカエリスの刃が見えた。

    「!」

  • 155二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:12:36

    [覚醒26]

    反応しきれず、脚部をミカエリスに切り飛ばされてしまい、エアリアルはその場に倒れ込む。

  • 156二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:14:03

    エアリアルに向かって右腕のビーム口を向け、シャディクは言う。

    「君はただ純粋で無知なだけだと思っていたが、見当違いだったようだ。
     君とそのガンダムには不可解な部分が多すぎる。
     ミオリネの側にふさわしくない。

     ミオリネの隣に立つべきなのは…俺だ!」

  • 157二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:18:05

    [覚醒27]

    その瞬間、ミカエリスの頭部を一本の閃光が貫いた。

  • 158二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:18:42

    「皆さん…!」

    そこには、脚部を損傷したデミトレーナーをザウォートで支え狙撃する地球寮のみんながいた。

    「地球寮、舐めんなよ、バーカ」

    直後、地球寮の勝利を告げる表示が現れた。

  • 159二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:23:14

    [覚醒28]

    ー決闘後 地球寮ー
    「勝ちましたよ!ミオリネさん!」
    「うるさい 分かったから」

    勝利に舞い上がるスレッタを半ば呆れ気味に眺めるミオリネ。

    「皆さんもありがとうございます」
    「ほとんどスレッタ先輩のおかげな気もしますけど〜」
    「まあ一番美味しいトコはあーしが貰ったし?」

  • 160二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:34:35

    [覚醒29]

    「ねえスレッタ?」
    「はい?何でしょうか」
    「スレッタ…よね?」

    決闘の最中に感じた違和感。
    ーーー
    「鬱陶しいな…」
    「逃がさないよ。ほら、今度はこっち」
    「ひとーつ、ふたーつ、みっつ!」
    ーーー
    あれは本当にスレッタだった?ミオリネの中に小さな不安が芽生えていた。

  • 161二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:38:09

    「あたしはあたし、ですよ?
     変なミオリネさん」
    「そう、よね うん
     何でもない 今のは忘れて」

    そう、スレッタはスレッタよね。
    ミオリネは頭の片隅にある不安を振り払うようにそう言い聞かせた。

  • 162二次元好きの匿名さん23/07/22(土) 21:40:34

    『覚醒編(表)』 ー完ー

    エアリアルが覚醒しましたが…スレッタの様子がおかしい?
    ミオリネの不安は現実となるか

    続く

  • 163二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 08:02:11


    スレッタの左頬に青パメ入ってる?

  • 164二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 09:46:16

    >>163

    YES これが何を意味するかは続きをお楽しみに

  • 165二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 10:53:16

    あ、あと言うの忘れてましたが、覚醒編(表)とあるように3号の裏サイドも短いながらあるのでよろしくです

  • 166二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 11:58:17

    うひょー盛り上がってきた

  • 167二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 21:21:42

    覚醒R(Reverse Side)編ということで、

    >>140にて決闘中にも関わらず抜け出した3号とグエルの短い一幕をお送りしようと思います。

  • 168二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 21:22:31

    [覚醒R1]

    決闘の最中にラウンジから駆け出した3号。
    彼女の中にはある考えが渦巻いていた。

    (エアリアルはアンチドートで無力化された。
     今なら、今ならあの子を…確実に)

  • 169二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 21:24:46

    ーーー
    「アイツ…どこに !」

    3号を追いかけるグエルの目に、ペイル寮のモビルスーツ格納庫へ続く扉に入って行く彼女の姿が目に入る。続けて入ろうとするも、セキュリティが掛かっていて寮の部外者であるグエルは入ることができない。

    「決闘の最中にモビルスーツを持ち出す?
     何を考えているんだ、スレッタ・マーキュリー」

    彼女の考えていることは全く分からない。しかし、ここで止めなければならない。グエルにはそんな気がしてならなかった。

    「…覚悟するしか、ないか」

    ならば方法はひとつしかない。
    ジェターク寮の格納庫に向かってグエルは駆け出した。

  • 170二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 21:26:02

    [覚醒R2]

    「エアリアルを壊して、あの子を…」

    ファラクトに乗り込み、戦術試験区域につながるMSコンテナ用通路を突き進む3号。
    ガン!
    機体に衝撃が走る。

  • 171二次元好きの匿名さん23/07/23(日) 21:27:15

    「な、何⁈ …ディランザ⁈」

    無理矢理進路を変えられ、決闘が行われている区域とは別のエリアに放り出される。

  • 172二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 07:17:27

    [覚醒R3]

    「何するんですか! あなたは…」
    「…決闘の妨害は違反行為のはずだぞ、スレッタ・マーキュリー
     仮にも決闘委員会の一員だろう」

    通信画面には、グエルの顔が映し出されていた。

  • 173二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 07:18:04

    「ぐ、グエルさん? なんで…」
    「さあな。どういうつもりか知らないが、お前をあの決闘の場に行かせるわけにはいかない」
    「…なんで、なんで、いつもいつも…」
    「?」
    「いつも私ばっかり!」
    「!」

    そう叫ぶと、アイディル・ケインの刃を展開しグエルの乗るディランザに襲い掛かる。
    すんでのところで躱すグエル。

  • 174二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 18:35:06

    ほしゅ

  • 175二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:25:44

    [覚醒R4]

    「落ち着け! 何をそんなに思い詰めている?
     いつもの臆病はどうした!」
    「あなたなんかに…分かるわけない!」
    「ああ分からん!」
    「だったら…邪魔しないでください!」

  • 176二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:26:23

    スコアを3に上げ、スタンビットを展開する3号。
    グエルはディランザのホバー移動を駆使し、ビームの隙間をくぐり抜けていく。

  • 177二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:27:40

    [覚醒R5]

    「俺にはお前のことは何も分からん!
     だが、今のお前は…見てられないんだよ…まるで」

    そう、まるで縋るものを失ったような…
    ホルダーの栄光も花嫁も父親の信頼も、全て失った自分を見ているみたいで!

    「何なの。なんでいつも私ばっかり邪魔されるの…
     なんで私の願いは受け入れられないの…
     おかしい…おかしい!」

    悲痛な叫びとともに、3号はディランザに猛攻をかける。
    ファラクトの圧倒的な性能にアーマーをどんどん壊されるディランザ。

  • 178二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:32:28

    [覚醒R6]

    「スレッタ・マーキュリー、お前は何を考えている?
     お前の願いって何なんだ⁈」

    グエルは3号の暴走を止めるため必死に語りかける。

    「あの子からエアリアルを奪い取る!
     そして、そして…
     私の…私は、優しいあの子に幸せに…でもあの子は憎くて
     なにが…もう分かんない…分かんないよ…」
    「スレッタ・マーキュリー…泣いているのか?」

  • 179二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:33:18

    [覚醒R7]

    あの子はとっても優しくていい子だった。あの子にはガンダムのことも強化人士のことも知らず幸せになって欲しいと思っていた。
    あの子が幸せになってくれるなら、私は苦しくても耐えられるって。
    でも、その願いも、ミオリネさんも、4号さんも、あの子は全部私から奪っていった。私の願いは、幸せは、全部あの子に否定されたんだ。
    でも、「友達じゃない」って言ってからもあの子は私をずっと心配して、メールだって毎日のように送ってくる。
    「何かあったの?大丈夫?」
    「あたしが何かしちゃった?」

    そんなに優しいから幸せになって欲しくて
    でも私の幸せを壊したことは憎くて、恨めしくて…
    3号の心の中はぐちゃぐちゃだった。

    今回の行動だって、ガンダムのしがらみからあの子を引き離したかったのか、憎いあの子をいっそ殺してしまいたかったのか、もう3号にも分からなくなってしまった。

  • 180二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:37:27

    [覚醒R8]

    「もう、私は…あの子に…スレッタにどうして欲しいのか、
     私がどうしたいのか、何にも分からない…
     私は、どうしたらいいの?」

    泣きじゃくり、心のうちを吐き出す3号。

    「…俺には何にも言えん。お前の問題はお前にしかどうにもできない
     あいつ…そっくりに言いたいことがあるなら、手を出す前にちゃんと話し合え」

    俺も親父にちゃんと自分の思いを伝えなければいけない、と自分にも言い聞かせるように3号に言うグエル。

  • 181二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:38:10

    [覚醒R9]

    気付けば3号の攻撃は止まり、フィールドには3号の泣き声が静かに響く。

    グエルはグラスレー寮対地球寮の決闘に決着が付いたことを確認し、3号に声をかける。

    「俺はもう行く。俺にも…向き合わなきゃいけないことがあるからな
     お前も、抱え込まずちゃんと相手に言ってみろ
     『優しいやつ』だって、お前自身が分かってるんだろ」

    3号は返事をしなかった。お互いに無言のまま、フィールドから離れていった。

    「対話すること」
    この選択肢が、この戦いの中で2人の心の中に芽生えた。

  • 182二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 20:50:20

    一応 覚醒R編 完

    うーん、心象描写ってどうやったらいいかな
    書きもの自体初心者過ぎて表現力がイマジネーションに追いつかないですねえ

  • 183二次元好きの匿名さん23/07/24(月) 22:45:17

    これで二人共いい方向にいくといいね…

  • 184二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 07:41:02

    3号はこの世界だとだいぶ苦労人というか被害者だからね…
    この子の幸せが少しでも叶いますように

  • 185二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 18:32:25

    保守

  • 186二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 20:15:07

    >>62とか>>96見るとホントに3号ちゃん散々な目に遭ってる

    これでもまだオリジナルに対する優しさを(葛藤はありつつも)持ち続けてるんだ

    ちゃんと幸福を手に入れてくれなきゃ報われない


  • 187二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 21:09:25

    >>186

    スレ主です

    そうですね

    なので3号がちゃんと幸せを掴むまではこのお話を続けたいです

    拙いですがお付き合いくださると嬉しいです

  • 188二次元好きの匿名さん23/07/25(火) 21:26:59

    レス数制限的に余裕がないので、次のストーリーは新しくスレ立てします。
    ちょっとお待ちください

  • 189二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 05:51:47

    乙保守

  • 190二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 16:47:05

    保守

  • 191二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 21:51:47
  • 192二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 08:46:53

    立て乙埋め

  • 193二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 08:53:13

    埋め埋め

  • 194二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 09:30:24

    うめうめ

  • 195二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 12:27:14

    乙埋め

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