毎年訪れる場所がある

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 19:09:45

    アスティカシア学園に設置された慰霊碑だ。
    ここにはかつて起こったガンダム襲撃事件の死者の名が刻まれている。多くの生徒が亡くなり生存した生徒の身体と精神に深い傷跡を残し今でもそれの後遺症に苦しむ卒業生は多い。
    今年はケレスさんとセセリアと一緒に来た。
    「あぁ、彼は亡くなったのか」
    ケレスさんはある生徒の名前をなぞりながら呟く。
    「彼は気が利いてよく皆を笑顔にしていたと4号の報告書にも書いてあったよ。一度話を聞いてみたかった」
    「確か彼グエル先輩に決闘挑んでましたよね?でも緊張したのか操縦ミスってズッコケてブレードアンテナ折っちゃってましたよねぇ」
    「あったな、そんな事」
    「その2日後かな?グエル先輩がスレッタちゃんに負けたのは」
    「そうだな、もうそれも3年前か…」

  • 2二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 19:20:13

    「…彼、当時救助作業中に亡くなったんだってね」
    「怪我をした生徒を抱えて避難している最中に瓦礫に巻き込まれて…」

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 19:22:34

    そっか、グエルが学校を再興させて理事長もやってたとしたら
    襲撃事件の犠牲者たちともずっと付き合っていくんだよな

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 19:46:17

    >>3

    命日にはどんな仕事があっても必ず来て献花してそう

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:09:21

    「ああ、この子も知ってる。カウンセリングルームに来ててね、くっだらない恋の悩みでメソメソしてましたよ~」
    「ねぇ、そういうの、守秘義務とかあるんじゃないの?」
    「いいんですよ、そのあと成就してベタベタしてましたもん」
    「ああ、献花に来ていたアイツが相手か……ブリオン寮だったな、そういえば」

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:36:32

    辛いけど読ませる文章だ

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 20:38:47

    物語中で命の重さを実感する役割を担わされてしまったからな。

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 22:00:56

    辛いけどグエルは背負ってくんだろうな……
    敵意を向けてきた少女の死を悼むことが出来るひとだから

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 22:55:52

    「ん?なんだこれは……、スケッチブック、か?」
    「おっと、これは……」
    「心当たりがあるのか?」
    「えぇ~、"引きこもりの君"にも親しい人がいたんですかぁ?」
    「いや、"俺"にはないよ、"俺"にはね」
    「ただ、このスケッチブックは場違いかもしれないが、ここに供えられるべきというだけさ」

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 22:57:47

    >>8

    肩にシーシアの血がついてたからこの時点で死者を背負うようにはなってる

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:01:14

    画面の前の俺らや、アスティカシア襲撃後に入学した生徒たちにとってはせいぜい「不幸な、でも知らない誰か」でしかないけど、
    グエルたちにとっては「多かれ少なかれ付き合いはあった、もう二度と会えない奴」なんだよな…

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:12:51

    ジェターク寮の子も死んじゃってるかもしれないよね。
    セセリアもだけど、グエルは寮長もやってたし、特にジェタークのこと大好きだっただろうし、立ち上がれた理由もジェタークだから余計にね

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:19:54

    >>9

    スケッチブックがあるって事は辿り着けたのかな…

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:25:22

    「あれは…。おい、お前マルタンか?」
    「おやおや君は地球寮の…」
    「元寮長様じゃないの〜!元気してたー?」
    「うん。みんなも元気そうでよかったよ」
    「会社のメンバーは一緒じゃないのか?」
    「スレッタ達を拾ってから来るみたいだから少し遅れるかも。僕はたまたま仕事で近くにいたから先に来たんだ」

    「あの時…救えなかった命もたくさんあった…」

  • 15二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:34:37

    「しかし、この時期になると、本当に人が増えるな……」
    「そりゃあ、各国の首脳から企業のトップやらが上っ面だけ整えに来ますからねぇ」
    「ま、それもいい機会獲得だ。死人を悼むより生きてる他人の方に俺も興味があるね」

    「オイオイ、仮にも学園運営にかかわる人間がだな……」
    「おやおや~?この前墓碑の前で煙草を吹かした社長に大勢の前で啖呵吹っ掛けたのはどこのジェタークさんでしたっけ?」
    「ま、取引価値が少ない企業だったから別に痛い損失じゃないが、一度旧ぺイルグレードの試験でも受けてみるか?」

    「セセリアさんもケレスさんも、確かにあの時は短慮だったのは反省してますって……!」

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/05(水) 23:45:13

    >>15

    「冗談だよ。俺もあれにはイラッとしたからね。何かが違えば俺の…いや、なんでもない」

    「…」

    「…ケレスさん、あんた…やっぱり学校に通いたかったんじゃないんですか?」

    「昔の話さ、もう気にしちゃいない。ただ…そう、『憧れ』…ってのは少しはあったかもね」

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 10:51:55

    毎年ってことは年取るにつれて徐々に捉え方も変わってくるんだろうな
    でも悼む気持ちはずっとあるしなんなら世界のことが分かれば分かるほど強まっていく

  • 18二次元好きの匿名さん23/07/06(木) 19:30:52

    保守

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