遭難したブルーロックキャラ達

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 10:50:42

    雪山のコテージに泊まりにきたブルーロックの面々。運の悪いことに雪が雪崩れ落ち、唯一の帰宅ルートが潰されてしまう。幸いにも木材でできたコテージは立派で彼らを雪から守ってくれそうだ。食料もあと2日は持つ。灯油も皆んなが同じ場所で過ごせば2日くらいは持つそうだ。じゃあ心配することないかと安心する潔に、千切が言う。
    「なんかさ、ミステリっぽいよな」

    ⚠︎お気持ち・過度な腐、夢コメNG
    ⚠︎ネタスレですが事件風に仕立ててもOK
    ⚠︎荒らしと面倒なやつはスルー

  • 2二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 10:51:35

    直後「ふん、くだらねぇ。俺は自分の部屋に戻らせてもらうぞ」と綺麗な死亡フラグを立てる凛ちゃんさん

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 10:53:59

    我牙丸さんが居たら頼りになりそう

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 10:58:17

    >>2

    言った瞬間小説とかアニメが好きな連中が沸きそう

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:03:23

    ゆっきーは初日余裕そうに周りまとめたりしてたのに2日目には苛立ちが顔に出るようになって泥船は沈む運命なんだ!とか訳分からないこと言い出しそう

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:04:51

    >>2

    凛ちゃんホラゲーとかそういうやつやってる上でこのセリフ言いそう

    あと馬狼もこういうの言いそう

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:05:30

    犯人の秘密知って殺されそうな潔か玲王

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:28:38

    2日目の朝に雪の中で意識を失っているイガグリが発見され、「誰がイガグリをこんな目に……!」「ここは陸の孤島だ、犯人は俺達の中に居るんじゃないのか?」と疑心暗鬼になるブルーロックス
    朝イチで雪にテンション上がって外に出たら滑って転んで気絶しただけのイガグリ

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:36:15

    遭難系だと玲王はGPS付マイクロチップを体内に埋め込んでそうという謎の偏見がある

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:38:52

    >>2

    二子「すごい…こんなに綺麗な死亡フラグ立てる人いるんだ…。」

    千切「それなんかで読んだわ」

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:40:54

    我牙丸さんは禁止カード扱いか?

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:47:19

    >>11

    我牙丸さん「待ってれば救助が来るなら無駄な体力を使うのは得策じゃない。大人しく待ってよう」

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:55:42

    スレ画見てると「弟が遭難したと聞いてたまたま近くまで来ていたので探しに来た冴を殺人鬼と勘違いしたBL勢VS痕跡はあるのに一向に姿を表さないBL勢に『何者かに監禁されているのでは』と誤解し犯人を仕留めるつもりの冴」の構図が思い浮かんだ

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 11:56:42

    イガグリの身体はベットに寝かされ、皆は神妙な面持ちで犯人探しを開始する。
    烏「…犯人がおるんなら今のうちに名乗り出た方がええ。警察の科学捜査かて進歩してる。それに、こんだけ人数おるんや、目撃証言を照らし合わせたら必ず犯人に行き着く。…だから堪忍して名乗り出て欲しい」
    烏の問いかけに誰も応じない。皆、疑心暗鬼になっているのだ。ここで第一声を発したものが、追及の的になる、気がする。ギィ、バタンと吹雪がのドアを撫で上げる。木材でできたコテージはやたらと軋み、皆の代わりに烏の問いかけに答えているようだ。
    「まって、何か聞こえる!」
    潔の発達した五感が音を捉えた。軋む音の他に何かが聞こえる。コテージの中だ。足音だ。ギシギシとゆっくり、足音が大きくなりこちらに近づいてくる。この場には全員揃っている。もしや、イガグリを殺めた人物は、ブルーロックの面々ではなく他にいたのか。皆、固唾を飲んで足音がなる二階へ続く扉を見た。
    ガチャリとやけにゆっくり扉が開いた。
    「あーイタタタ。頭が痛い〜。打った、めっちゃ血が出てる気がする〜」
    「いや、お前生きてるんかい」

  • 15二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:04:06

    >>2

    いや灯油に限りあるから同じ部屋にいないとじゃんとお約束を知らない潔か蜂楽あたりに普通に止められたら笑う

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:08:52

    本当に密室殺人事件が起きたら、ちゃんとしたトリックを作れるやつが少ないから、8割くらい候補から外れそうで草

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:10:01

    ちゃんとしたトリックで謂れのない疑いを掛けられる玲王、烏、雪宮

  • 18二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:15:15

    >>12

    これはプロ

  • 19二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:19:26

    体力温存した方がいいから寝るね、おやすみーって早速寝始める凪はいる気がする

  • 20二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:25:55

    まあ凪は平気そうだな

  • 21二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:27:04

    凪「食料少ないんでしょ、なら俺いらない。寝てる」

  • 22二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:30:06

    >>17

    あと二子もかな

  • 23二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:36:35

    金田一でいうなら斧持った雪夜叉出てきそう

  • 24二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:36:53

    天候が悪化し吹雪で荒れる夜中にドアをガンガンと叩かれ、取り敢えず扉を抑える者や恐怖に震える者、護身のために武器を取る者が居る中、ハッと何かに気付いたような顔をして突然窓を割って飛び出していく我牙丸
    ガラスの飛び散る部屋、上がる悲鳴、雪の向こうに消える我牙丸に手を伸ばす潔、それを「危険だ」と止める雪宮、慌てて窓を塞ぐ國神、依然続く攻撃、パニックになる面々

    どれくらい時間が経っただろうか。やがてドアを叩く音は止んだものの、姿を表さない我牙丸
    「なぁ、あいつ、どうなったんだ……?」
    「外からは雪の音しか聞こえませんね……」
    「……探しに行こうぜ」
    「今動くのは危険だ。さっきのが何の音だったのかも分かってないし……」
    「お前は我牙丸が心配じゃないってのかよ!」
    「こんな吹雪の中考え無しに飛び出せる訳ないやろ!俺らは我牙丸とちゃうんや!下手したら死ぬぞ!」
    「じゃあどうすんだよ!我牙丸は、我牙丸は……!!」
    「……」
    最悪の想像が脳裏を駆け巡ったその時だった。軋むような音を立てて扉が開いた。全員が弾かれたようにそちらを見る
    そこには身体に雪を積もらせた我牙丸が立っていた。誰もが息を呑み、言葉を発せない。そんな彼らを見て、我牙丸は僅かに微笑んだように見えた

    「皆安心しろ、気が立ってる熊の親子がいただけだ。話して帰ってもらった」
    「「「話して帰ってもらった!!!?」」」

  • 25二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:39:21

    やはり我牙丸さんは全てを解決する…!

  • 26二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:41:20

    我牙丸さん雪山にも対応できるんだろうか

  • 27二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:41:32

    >>24

    >俺らは我牙丸とちゃうんや

    クソ笑った

    我牙丸さんの説得力はなんなんだ

  • 28二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:41:55

    「部屋の隅に人数分の小さな陶器の人形があるんだけど」
    「え、これ誰もいなくなるの?」

  • 29二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:42:00

    窓割ったらアカンて

  • 30二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:49:08

    1番最初に救助に来てくれるのはばあや

  • 31二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:52:30

    烏の事件が起きた時仕切ってそう感は異常

  • 32二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:54:40

    >>17

    謂れのない疑いをかけられた玲王、無事セコムのおかげでアリバイ成立。犯人は実質3人に絞られーーーー

  • 33二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:55:03

    雪降ってる時に窓ガラス割って出てったら馬狼がめちゃくちゃキレそうだし、國神が必死に塞ぎそうだし、國神が塞いだ窓(ちゃんと塞がれてはいる)見て馬狼がなんでそんなに雑なんだよ!ってまたキレてきっちり真っ直ぐ塞ぎなおしそう

  • 34二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 12:59:43

    こういう時の烏便利過ぎるんだよな
    ボケもツッコミも仕切りもまとめ役もなんでも出来る

  • 35二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:03:17

    雪山で冬眠も出来ずにやってくる熊とか危険度やばそう
    さす我牙丸さん

  • 36二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:04:55

    熊から食べ物の情報とかもらえないかな
    話の通じる相手は貴重だ…

  • 37二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:05:27

    >>35

    冬眠できてない=秋口に十分な蓄えができてなくて腹をすかせてる熊、だもんな

  • 38二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:06:31

    >>37

    安易に助けが来たと思ってドアを開けてたら詰んでたな…

  • 39二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:08:25

    >>37

    三毛別羆事件……

  • 40二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:09:57

    我牙丸さんいなかったら誰か開けてそうだな イガグリあたり

  • 41二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:11:16

    >>16

    真っ先に候補から外される斬鉄

  • 42二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:13:15

    >>40

    ゴールデンカムイ始まるところだったな…(想像して戦慄したわ)

  • 43二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:15:36

    外に出て一人で我牙丸さんが対応したのが良かったな ドア開けて招いてたくさんの人間が目に入ったら話なんか聞かずに空腹のまま襲いかかってただろうし

  • 44二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:16:58

    空腹の熊が徘徊する雪山…
    安易に外に出て食料探しをするリスクがさらに高まってて怖えー

  • 45二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:17:25

    ギャグのように見えて我牙丸さん居なかったらガチバッドエンドだったの、意味が分かると怖い話感ある

  • 46二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:18:15

    この雪山即死イベントがそこら中に転がっててやべえ

  • 47二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:18:35

    安いもんだ、窓の一枚くらい

  • 48二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:19:02

    突如馬狼が今日のルーティン練習を始めた
    そういえば今日はまだ練習してないと他のbll達もぞろぞろと自主トレを始めた

  • 49二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:20:31

    燃料も限りがあるしみんなでくっついてた方が暖がとれそうだからみんなでお団子状態のブルーロックスが見れる?

  • 50二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:21:34

    食料補給の目処もないのにトレーニング始めるあたりみんなだいぶ参ってるやつ…?

  • 51二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:21:46

    >>48

    無駄な体力を使わないの 非常事態だよww

  • 52二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:22:16

    一番カロリー消費やばそうなのは烏 ツッコミ的な意味で

  • 53二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:24:04

    空気読まないイガグリあたりがあー今めっちゃマック食いてえー!とか言って袋叩きにされるやつ 関西組だけ「いやマクドやろ」と謎ツッコミしてそう

  • 54二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:25:20

    烏「ボケカスコラァ!無駄な体力使うなやあほんだらぁ!」

  • 55二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:26:43

    烏ちょっと空飛んで食べ物探してきてよとか言われそう

  • 56二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:33:55

    >>54

    ちょっと誰か鏡持ってきてー!

  • 57二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:35:06

    密かにずっとこのままでも良いかもしれんとか考え出すひおりん

  • 58二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:35:30

    雪だけは潤沢にあるから最悪水だけで少しは生きられるか…

  • 59二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:49:54

    烏は事件起きた時死んでそう感すごいけど、有栖川有栖的に関西弁ワトソン役的位置におさまったら大丈夫そう

  • 60二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 13:59:58

    全員が集まった部屋でずっと寝ている凪
    烏「アイツみたいに全員大人しくせぃ!」
    凪の行動が皆の模範となる空前絶後の異常事態

  • 61二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 14:05:34

    天候が荒れてていつ助けが来るか分からないって状況だと結構取り乱しそうなのはユッキー
    これで家に帰らなくて済むかもな……って自棄になってそうなのは氷織
    そうやってナイーブになってる奴らの背景で「やめろやめろお前ら食料は貴重なんやから簡単に食おうとすな!菓子持ってんなら全部出せ!いや日課のトレーニングとか知らんから今は無駄な体力使うなや!スマホは電波繋がらんくても充電残ってるなら重宝せぇ!ゲームしとる場合か!お前ら全員ええ加減にせぇよ!!!?」って一番体力使ってる烏

  • 62二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 15:59:29

    我牙丸が割った窓を前に馬狼が怒り始めたのをきっかけに、周囲には不安、苛立ちなどのネガティブな感情が渦巻き始めた。普段なら馬狼の小言など電車で通り過ぎる風景と一緒だが、非日常に足を突っ込んだ今、やすやすと流せるようなものではないらしい。
    「悪い、しっかり塞いだつもりだったんだけどよ」
    俺が取り付けたベニヤ板を真っ直ぐになおしている馬狼に声をかける。馬狼は作業を続けたまま「…次からはきちんと取り付けろ」と言った。馬狼なら、放っておいても大丈夫だろう。
    背後では不安や泣き言を漏らす連中に烏が怒鳴っていた。烏は口が悪いが、なんとかみんなをまとめてくれるだろう。こちらは心配いらない。それに関西弁で怒られるのは個人的には少し面白く感じる。どうしても漫才っぽく感じるのだ。
    「ボケカスゥ!お前ら真ん中に集まれや!大人しくしろ、動くな、泣き言言うな、逆立ちすんな、トレーニングすんな!!」
    氷織の方をチラリと見ると、七星と壁にもたれかかって座っている。氷織が小さく烏を指差し、七星にこそりと耳打ちする。すると七星が必死に声を抑えて笑い出す。やっぱり、烏が怒ってるのは面白い。俺だけの感想じゃなかったようだ。
    「國神〜、探検いこうぜ」
    肩を叩かれて振り向くと、千切が悪戯っぽく笑った。
    「お嬢、聞いてたか?大人しくしてろ、だとよ」
    「いーじゃん。このコテージ広いぜ。退屈凌ぎなさ」
    俺の返事を聞く前に千切は歩きだした。俺が着いていくことは決定事項らしい。
    「…まったく、雪山でもわがままお嬢かよ」
    俺は二人分の上着を引っ掴み、千切を追いかけた。

  • 63二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:09:41

    なぜお前らは不穏イベントを起こそうとするんだ!
    烏が可哀想でしょうが!

  • 64二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:11:50

    別行動は死亡フラグ…単独行動じゃなければ大事か…?

  • 65二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:15:23

    このレスは削除されています

  • 66二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:23:14

    「おー遅いぞ國神。」
    「…お前な、共用スペースしか暖房使えないんだから、寒いだろ。ほら」
    上着を投げ渡す。
    「おーおー、気がきくねぇ。ワトソンくん」
    「なんだそれ」
    「探偵の相棒役をそう呼ぶんだよ」
    千切はニヤりと笑って、引き出しを漁る。その様はまるで泥棒だ。ルパンに役柄を変更した方が良い。その場合、俺はゴエモンと次元のどちらになるんだろうか。いや、犯罪を犯したくはないが。
    「お前、良いのかよそんなに漁って。」
    今俺たちがいる場所は半地下のようになっている。狭く、天井も低い。おそらくは管理人しか入らないような場所だ。
    「当たり前だろ。つーか鍵壊れてたんだから、入っても良いだろ。」
    千切の言う通り、この部屋の鍵は無惨に壊れていた。鍵穴がひしゃげていたのだ。あそこまで形が歪むのはとんだ怪力の持ち主だ。恐らくはなにか棒状のものを突っ込んで無理やり開けたのだろうが。
    「見ろよ!國神!」
    千切が俺の眼前に神を押し付ける。
    「なんだこれ。コテージの平面図か…?」
    なんの変哲もないものだが、千切はこれにいたく興奮しているようだ。
    「俄然、綾辻行人っぽくなってきた!アガるな、國神」
    千切はさらにやる気のエンジンがかかったらしい。すぐに飽きるかと思っていたが、俺たちはもう少し探偵ごっこを続けるらしい。まぁ、きっと落ち込んだりするよりもいいだろう。

  • 67二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:24:31

    なんか食料とか役に立つもの見つかるといいね
    やばいものが見つからないといいね…

  • 68二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 16:34:07

    烏がまた過労死する

  • 69二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 17:52:05

    「いっせーので3!」
    「よーし、そろった!潔の負け〜!」
    「あ、くそ!もう一回!いいだろ?」
    「にゃははっ♪いーよんいーよん次も勝つけどね」
    指を突き合わせ、ヘラヘラと笑う。その能天気なツラを視界に入れると、無性にイライラした。ぬりぃんだよ。全部。こんなとこさっさと抜け出して、俺にはやらなきゃいけない事がある。冷静じゃない頭でそう思うものの、こんな吹雪の中出ていくほど俺は馬鹿じゃない。
    そうだ、気分転換にコテージを見て回ろう。立ち上がってドアを開ける。
    「どこ行くの〜?凛ちゃん。寒いよ。暖房ここしかついてないよ」
    大きな目をクリクリと動かし、さも不思議というように蜂楽廻が問いかけてきた。
    「うるせぇよ」
    説明も面倒だし、適当に切り上げた。ギシギシ軋む階段を上り、2階へと進む。ここは本来なら俺たちが使うはずの寝室だ。壁には印象派っぽい絵画が立て掛けており、なかなか洒落ている。高校生の合宿にしてはかなり豪華な建物と言えるだろう。絵画の他にも質の良さそうな丁度品でコテージを装飾しているようだ。狛犬と悪魔の子供みたいなブロンズ像を撫でると、ひんやりとした冷たい金属の感触が伝わる。ハリボテかと思ったがかなり重そうだ。
    「バイオとかだと目に宝石を嵌めるんだよな」
    それから、重たい音が鳴って次のステージへと進む扉が開くのだ。
    扉を一つ一つ開けて中を見ると、大体の部屋は一卵性双生児のようにそっくりだ。どの部屋もちょっと良さそうなベットが二つあるだけ。奥へ奥へと進む。なんの発見もないまま、最奥の部屋へと辿り着く。その部屋は、ぱっと見で他の部屋と印象が違う。よくよく観察すると、ドアの装飾が凝っている。まるで絵画をかざる額縁のように豪華に木を加工してあるのだ。鍵はかかっていないようだから遠慮なく入ることにする。
    「おお…」
    例えるなら、その部屋は小さいお城だ。小さい女が憧れそうな部屋だと俺にもわかった。いや、実際に小学生の女が使っていた部屋なのだろう。丸テーブルにちょこんと写真立てが載っている。品の良さそうな両親に肩を抱かれる、女の子。控えめなレースが服の上質さを際立たせている。全体的少し埃かぶっていることから、この部屋少なくとも一年は使われていない。写真はまぁまぁ色褪せている。何年前かはわからない。
    自分でも珍しく、少し上機嫌だ。ちょっとだけ似ている。
    「バイオ7っぽいな」

  • 70二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:05:06

    凪は寝たまま動かないし、凪が動かないなら玲王は凪についていそうだし、動かないことで守ってるなこれ
    トイレならついていくし、探検なら寒いからいてって行かせない布陣かな

  • 71二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:05:22

    単独行動すなーーー!!!

  • 72二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:08:24

    「凛、大丈夫かな?あいつ外出たりしないかなぁ」
    バンと大きな音を立ててしまった扉を見送って、俺は不安を口にした。凛ってそういうのやりそうだ。俺の不安を聞いてないのか蜂楽は上の空で扉を見つめている。凛の行動を不安に思ってるのかな。烏がこれ以上喉を枯らさないで良いように、止めに行った方が良いかもしれない。俺がどうするか思案してると、「あー!わかった!!」と蜂楽が大声を出した。
    「うわっ、声がでかいって蜂楽!」
    幸いにも烏の怒鳴り声にかき消され、周囲はこちらを見ていないようだ。
    「なにがわかったんだよ?」
    「いししっ!潔、凛ちゃんはぁ、お化けを探しに行ったんだよ」
    蜂楽は手を胸の前で下げチロリと舌を見せた。幽霊のポーズのつもりらしい。
    「雪山、遭難、夜、コテージ、多分お化けの王道だよね。ちぎりんも言ってたし」
    「千切が言ってたのはミステリーだろ?お化けじゃ」
    「行くよ!潔隊員!蜂楽隊長についてこーーい!!俺が悪霊払っちゃうよん♪悪・即・斬!」
    言い終わるより先に、俺の手を掴み蜂楽は前進し、扉を勢いよく開けた。
    「お、おい!探検隊か陰陽師かどっちなんだよ!」

  • 73二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:09:11

    デスゲームだと死ぬのにミステリだと生き残る白宝

  • 74二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:15:09

    壁に飾られた鹿の頭を我牙丸がじっと見上げていた。
    「どうした?」
    「いや……なんか……」
    なにやら言語化できない違和感があるようだ。
    その後も我牙丸はしばらく見つめ続けていたが、結局違和感の正体はつかめなかったみたいだ。

  • 75二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:17:32

    >>74

    これ無視したらあかんやつーー!!!

  • 76二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:18:35

    >>70

    あと、二人が動かないなら斬鉄も一緒に横にいるだろうし、チームvは纏まって暖がとれるとこにいそう。

  • 77二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:19:12

    >>74

    我牙丸さん目星失敗しないで〜!!!

  • 78二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:21:42

    >>76

    凪か玲王が動かずにいた方がいいって言ってくれて、斬鉄も素直に聞きそうだもんね

  • 79二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:35:08

    このレスは削除されています

  • 80二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:39:37

    「くんくん、くんくんくん」
    蜂楽が大袈裟にキョロキョロと周りを見渡す。
    「おいっどこ行くんだよ!」
    「お化けは下にいる。…って俺のかいぶつが言ってる!」
    「はいはい、わかったわかった」
    スキップするような蜂楽の軽い足取りについていくと地下室に辿り着く。扉は開けっぱなしだし、入っても問題ない場所なんだろうな。
    「潔!なんか紙いっぱいあるよ!」
    地下室は狭いし、天井も低い。ブルーロックだと比較的低い俺と蜂楽でさえ少し屈まないと入れない。この狭さだと半分地下くらいかもしれない。2畳ほどの大きさの床には書類が散らばっていた。
    「ぐちゃぐちゃだな。馬狼が怒りそう…」
    蜂楽は床に座り込みがさがさと書類を漁っている。読んではなさそうなので、俺が目を通してみるが、これと言って重要そうな紙はない。少なくとも俺たちには関係がなさそうだ。散らばった紙の中に一つくしゃくしゃの紙があった。ちょっと前まで人が握ってたみたいな、そんな感じの。
    「蜂楽、これ、このコテージの見取り図みたいだ」
    蜂楽に見せると小さくぴょんと飛び上がり、ハイタッチを交わす。
    「ナーイス!潔隊員!宝の地図は冒険には不可欠だよね♪」
    「蜂楽隊長は何か成果を見つけましたか?」
    眉毛を上げて少し意地悪く聞くと、額にチョップが飛んできた。
    「平隊員のくせに上司への口のきき方がなっとらん!!成敗!!」

  • 81二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 18:44:11

    遭難の雰囲気がミステリーからCoCっぽくなってきたぞ

  • 82二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:06:03

    「そんじゃあ次は2階♪いくよ、潔!」
    パタパタと階段を駆け上がる蜂楽に俺も走ってついていく。まったく、わざわざ走らなくても。そう思ったけど、ちょっとはトレーニングになるからいいか。
    「潔、見てみて、こま犬悪魔!」
    蜂楽は重そうなブロンズ像に無邪気に抱きついている。
    「わぁ!蜂楽、高そうだからやめて!」
    今度は壁にかかる絵画に興味が移ったようで、蜂楽は踊るように絵画の前まで移動した。
    「潔、見て!これ、モネだよ」
    「あ、あー有名な画家だよな。授業でならった」
    「これはね、モネの奥さんなんだよ。日傘の女っていうの」
    「よく知ってるな蜂楽。なんか意外かも」
    「お母さんが好きなんだ〜」
    「あ、そっか蜂楽のお母さん芸術家だもんな。アレはわかる?なんてタイトル?」
    「アレも日傘の女♪」
    「え、全部同じなのかよ。結構適当なんだな…」
    壁伝いの扉を全て開けて見たが、特に変わった部屋ではない。俺たちが寝てたような薄い敷布団じゃなくて、ふわふわの少し良さそうなベットが二つ並んでいる。それがどの部屋も共通している特徴だった。
    「特に何もないな」
    「何言ってんの、潔。宝物は1番奥にある!!」
    蜂楽がまた俺の手を引き、最奥の部屋に入る。
    「おわ、豪華な部屋だな」
    ベッドには薄ピンクの天蓋が降り、高そうなテディベアがまくらの上に寝そべっている。可愛らしい女の子の部屋に、一つだけ場にそぐわない物があった。
    「廊下にあった日傘の女とこの絵画、入れ替えたらいいのに。あっちの明るい感じの方がこの部屋に合ってるよなー」
    「うんうん!俺もそう思う。おんなじ作者で揃えてるんだろうけど、日傘の女の方がいいよね〜」
    「え?この絵もモネなの?」
    学校で習った朧げな知識によるとモネなどの印象派は光の表現にこだわっていて、要するに明るくて綺麗な絵を描いていると、俺は解釈していた。こんな解釈だと怒られそうだけど。でも目の前にある絵は、明るくない。紫がかった茶色で描かれていて、憂鬱な印象を受ける。とてもじゃないが同じ作者に見えない。
    「うん、これもモネ。死の床のカミーユだよ。病気の奥さんの絵なんだ」

  • 83二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:09:18

    千切國神凛と同じとこ行ってるっぽいのに遭遇しないのって……ヤバいんじゃ

  • 84二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:11:21

    この後すぐ合流するでしょ
    するよな…???

  • 85二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:13:46

    普通にミステリー小説読んでる感じで楽しい

  • 86二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:34:43

    ここは我らのGAGAMARU☆さん、なんとかしてくれ

  • 87二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:35:44

    普通にこの状況で我牙丸さんと離れるとか正気の沙汰じゃない 怖すぎんか…

  • 88二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:35:58

    >>82

    曇ってきたな

  • 89二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:36:44

    >>87

    それな

    我牙丸さん最強説

  • 90二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:38:12

    我牙丸さんとかいうセーフティーゾーン兼セーブポイント

  • 91二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:43:14

    我牙丸さんとくっついて忍者になんとかしてもらうのが最適解

  • 92二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:47:33

    >>91

    イガグリも霊的性あるからなんとかならんだろうか

  • 93二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:48:47

    >>92

    霊相手なら役立つしそれ以外は何か余計なことしかしないパニックホラー定番の奴だからな…多分…

  • 94二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:48:55

    >>83

    コテージの見取り図って、千切が見つけたやつだしね…

  • 95二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:50:06

    霊が見えるのと霊を祓えるのは別の能力だから前者だけだと逆にパニック生むやつだ…怖え

  • 96二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:55:40

    >>92

    みんなの助けがあって何とかなるかもな

    パニって潔を突き飛ばす未来しか見えない

  • 97二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 19:57:32

    あのイガグリが霊的なものに冷静に対処したら皆惚れちゃうだろ
    お前サッカーやめて素直に家継いだほうがいいよって言われる

  • 98二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:00:58

    みんながイガグリのこと褒めるからワンチャン寺継ぐものアリかなとか思う?思わないか…
    逆に祓う力が足りなくてもっと真面目に修行やっておけば…とか後悔する展開でもいい

  • 99二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:01:57

    怪異とかに対するセンサー役は何人いてもいいね

  • 100二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:04:39

    ネガは極限状態に対して最弱レベルかつパニックになると手がつけられない枠だからずっとオシャに換気されててくれ

  • 101二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:19:27

    >>51

    低体温症の初期症状…

  • 102二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:22:30

    「いーさぎ!」
    「おわっ!蜂楽、何もって来てんだよ。勝手に動かしちゃダメだって!」
    俺が絵画の前で棒立ちしている間に、蜂楽は先程の「日傘の女」を抱えて持ってきたようだ。
    「ダメだって。モネだろ!?多分高いよ!」
    「どーせレプリカだから大丈夫♪」
    蜂楽はそう言って、「死の床のカミーユ」を取り外し、その場所に「日傘の女」を掛けた。
    「おい…蜂楽まずいよ。俺らここ借りてるだけなのに」
    「えー?でも喜ぶよ。ここの部屋の子」
    「いやいや、そんなんわからないし、迷惑になる可能性の方が高いし」
    「いーや!絶対喜んでる。この蜂楽廻が保証する!絶対!確実!May be!」
    「メイビーってそんな意味だっけ…?」
    ガチャン、と音がした。嫌な予感だ。蜂楽はドアを開けっぱなしにしてたはずだ。
    「あ、ドア…」
    蜂楽の声にようやく身体が動き出す。ドアノブを力一杯引く、押す。繰り返しても開かない。助走をつけて体当たりしても扉はびくともしない。正確には軋むが、何か扉の前に重い物が置かれているような気がする。
    「潔、やめて!怪我しちゃうよ!ほら、声出したら誰か助けてくれる!おーーーい誰かぁ!!凛ちゃんー?ちぎりーん!」
    「ダメだ蜂楽…届かない」
    だってここは
    俺は見取り図を確認する。どうか俺の勘違いでありますように。そんな浅い願いは叶わなかった。
    「ここは共用スペースの対角線上にあるから」

  • 103二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:23:08

    極限状態のネガは伝染しそうだからオシャが疲弊してきて時光を抑えられなくなってきてからが崩壊の始まり

  • 104二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:24:31

    貴重な戦力が監禁されちゃった…

  • 105二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:26:31

    蜂楽がいることによって鬱症状は発症しなさそうだな!ヨシ!

  • 106二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:27:10

    これ潔と一緒に閉じ込められる人選ミスった瞬間に鬱になるやつじゃん

  • 107二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:27:42

    >>106

    泥舟とか?

  • 108二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:28:09

    謎解き最有力候補とムードメーカーが行動出来なくなるの普通に痛いな

  • 109二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:30:45

    これ絵画の掛け替えで施錠イベントが起きたとして、正解行動だったのか不正解行動だったのか…

  • 110二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:31:53

    >>109

    不正解っぽいな、、正解であってくれ、、、、!!!!!hey我牙丸さん!!!!!

  • 111二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:34:36

    >>110

    だめだ安易にセーブポイント丸さん動かしたら詰む…!!!

  • 112二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:35:42

    我牙丸さんとりあえずコテージの入り口付近に配置しておかないとまた何か来た時に対応できねえ…

  • 113二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:37:35

    >>112

    そっかそこまで考えてなかった、、、、!もう忍者の術で分裂できたりしないかな我牙丸さん、1グループに1人いても足りないよ我牙丸さん

  • 114二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:37:57

    これ勝手に独断行動した奴らが悪いのでは…?(無慈悲)

  • 115二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:38:59
  • 116二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:39:28

    ってか今ググったんだが死の床のカミーユ結構怖いな、蜂楽いるから良いけどこれ1人で見てたらゾッっとする。これを飾る人間も少し怖いかも

  • 117二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:39:40

    敵?の侵入経路兼みんなの脱出経路でもあるから入り口の安全確保だけは絶対必要だよな…我牙丸さんは余程のことがない限り待機したほうが良さげ…?

  • 118二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:40:37

    イガグリはここぞという時に活躍してくれるさ

  • 119二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:41:01

    >>114

    それはそう……

  • 120二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:41:47

    暖房も食料も水もない部屋に監禁状態とか割とやばいのでは…

  • 121二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 20:58:58

    勝手に探索に行ったメンバーが戻らず音沙汰もない、それを探しに行ったメンバーも戻らない…が続くといよいよヤバくなりそう

  • 122二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:13:15

    あーーお願い光の蜂楽はみんなのメンタル的にも必要だから生きて!

  • 123二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:15:46

    これ烏達はまだ5人の不在に気付いてない感じか?

  • 124二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:15:49

    ムードメーカーが真っ先に行方不明になるのか…

  • 125二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:17:00

    >>123

    時間経過が同じならまだ出て行ったばっかりかな、何時間か帰ってこなかったらさすがに異変に気付きそう?

    時間経過が同じなら…

  • 126二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:19:15

    「國神、こういう地下室ってさ、本棚とか動かしたら何か出てくると思わないか?」
    「…それは俺に動かせって意味か?」
    俺の問いかけに千切は答えない。代わりに得意げに笑っている。俺が漫画家ならニマニマという効果音をつけるな。ため息をついて本棚を動かしにかかる。どうせこのお嬢様は、いうことを聞くまで動きやしないから。ズリズリと本棚を動かす。狭いから、かなり動かしにくい。まぁまぁ重いとはいえ、幸い本棚は俺の両腕に収まる小さなサイズなのでなんとかなりそうだが。
    「ん?なんだこれ」
    千切がぼそっとつぶやいた。ガコンと音がして、急に本棚がスライドする。
    「うわっ!」
    本棚が右にズレて、引き出しと軽くぶつかる。危うく手が挟まるとこだった。
    「悪い悪い、なんかスイッチみたいなの押したらこうなった」
    「千切!せめて言ってからやってくれ」
    「そんなことより國神、本棚のあった場所みろ」
    「おわ、すげぇな。千切の言う通りだ」
    そこには四角い穴が空いていた。地下室のよりさらに狭いが、かがめば成人男性も通れるような大きさだ。
    「俺の異名が増えたな。赤い韋駄天と」
    「赤いシャーロックホームズか」
    「いや、緋色のシャーロックホームズだな」
    千切は大真面目に言った後、赤のシャーロックホームズってなんだよオモチャみたいだな、と笑った。
    「それじゃあ行くか?」
    「もちろん、着いてこいよワトソンくん」
    いざ、未知の穴へ。


    いや、後ろにいる。誰かが。千切の後頭部に何かが振り下ろされた気がした。千切が無骨なコンクリートの壁に吹っ飛ぶ。咄嗟に俺が突き飛ばしたのが間に合ったみたいだ。でも力加減を間違えたかもしれない。一瞬千切を気にしたのが大きな隙となった。頭にまともに一撃を喰らう。
    「ぐッッ」
    せめて俺を殴ったやつの顔を確認してやる。そいつは生白い仮面をつけていた。

  • 127二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:21:38

    >>126

    とうとうがちでやばいのきた

  • 128二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:24:41

    金田一少年の事件簿くらいの危機じゃん!!!!

  • 129二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:24:58

    >>126

    國神!!!!口封じか!?!?スマホでLINEしろぉぉ!!

  • 130二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:25:01

    ドキドキ

  • 131二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:25:53

    國神も致命傷負ってるけど千切も(國神によって)致命傷負ってねぇかなコレ

  • 132二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:27:06

    コテージ内にやばい奴いるのは想定外
    戦力國神が欠けた…

  • 133二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:28:14

    貴重な戦力が!

  • 134二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:30:58

    これ凛ちゃんさんも帰ってこなくて5人全員行方不明スタート…?

  • 135二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:35:07

    圧倒的筋肉が!?!?圧倒的光も消えた!!!!!もう終わりだ!!!!!

  • 136二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:35:15

    「あ、そうだ。蜂楽、窓だ!窓から出て、入り口から入れてもらおう」
    レースのカーテンを引きちぎる勢いで開け、窓を確認する。最悪壊したって良い。誠心誠意謝ろう。蜂楽と一緒に謝ったらなんとかなるはずだ。
    「うそだろ、何この鉄格子」
    急に地面が近くなる。足の力が抜けてしゃがみ込んでしまったようだ。
    「潔、元気出して」
    「うん、出したいけど」
    「宝の地図みよ」
    「…見取り図?特になんの変哲もなかっただろ…」
    「でも潔、廊下歩いてる時うんうん唸ってたよ。何か気づいたんでしょ。蜂楽隊長に言ってみよ!」
    「え、いや気づいた程でもないよ。なんか見取り図の廊下の長さとか、部屋の幅?がなんか合ってない気がしただけ。俺数学得意でもないし、なんとなくだよ」
    「潔が気づいたならなんとなくじゃない。俺は潔の目を信じる♪頑張れ頑張れ潔♪名探偵潔♪」
    「…蜂楽」
    こんな時でも元気なんだ、蜂楽は。蜂楽の楽しそうな顔を見ていると俺も不思議と勇気が湧いた。まずは目の前の問題から片付けなきゃ、だよな。
    「じゃあ、合ってないを正解と仮定する」

  • 137二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:39:38

    引き返して一階に戻る。2階には何もなかった。バイオっぽいのは雰囲気だけかよ。念の為狛犬悪魔のブロンズ像の目の辺りをグリグリいじって見たが、壁が動いたりする気配もない。まぁ、多少は豪華とはいえ、桁違いの金持ちという雰囲気のコテージではないため仕方がないかもしれない。
    共用スペースではドッと笑いが起きていた。何か盛り上がっているらしい。もちろん、そっちに戻るつもりはない。向かうのは共用スペースの反対側だ。地下っぽいところとどっちに行こうか迷ったが、奥からいってまた戻ってきた方が効率がいい。
    風呂場、トイレ、とすぎて最奥へ。機能的な部屋ばかりの1階に似合わない部屋があった。
    まるで美術館だ。館と言ったら大袈裟すぎるが、ちょっとした展覧会のようだ。
    「ここが1番バイオ感あるな」
    絵画の他に白い仮面が壁一面にずらりと並んでいる。正直趣味は悪いと思う。そこがぽさをだしているのだが。
    「1、2、3…15個か」
    白い仮面は15個ある。ホラーゲーム的に言うとなにか意味があるはず。よく見ると大きさも違う。左端の一つ目が1番小さくて、右に行くほど少しずつ大きくなっていく。そして12個目を境に次の13個目からは目が開いている。要するに目を閉じて型をとったものと目を開けたまま型を取ったもので別れているのだ。
    手近な椅子に腰を下ろす。暇だから解いてやる。ホラーゲームには慣れてるからな。

  • 138二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:40:56

    これは潔と蜂楽自力で出られそう?

  • 139二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:57:24

    凛ちゃんはさぁ…お願いだから戻って?

  • 140二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:57:28

    白い仮面を付けた男が背後から殴ってくるシーンの後に場面転換して白い仮面がたくさんある部屋に辿り着いている凛ちゃんさん、これがブルーロックという元ネタの無いオリジナルミステリー作品なら読者の間で二重人格の説も生えてるわ

  • 141二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:58:10

    「レオーどこに行くのー」
    「トイレだよ、トイレ。眠いんだろ?寝てていいぞ」
    「いや、俺も行く」
    重たい体を起こして玲王の後ろにつく。横目で斬鉄を見ると「行ってらっしゃい」と言った。
    廊下は寒い。やっぱ戻りたい。なんでわざわざ雪山に来たんだろう。めんどくさい。でも玲王を一人で行動させるのはもっとめんどくさい。
    「しゃらくせぇ。俺は動きながら考えるタイプなんだ」
    ぶつくさ言いながら大荷物で現れたのは糸師凛だ。両腕に白い仮面を抱えている。
    「お、何してんだ凛」
    よっ!と言うふうに玲王が手を挙げて凛に話しかけた。
    「あ?別になんでもねぇよ」
    流石にそれはない。
    「うへ、立派なデスマスクー」
    「すげぇな…面白そう!!」
    玲王がキラキラと瞳を輝かせた。これはまずい兆候。凛について行こうと階段を一段登った玲王に声をかける。
    「ねぇ、つかれちった〜。おんぶして」
    「ったく、凪はしょーがねーな」
    くるりと身体を半回転させ、玲王がこちらを見た。
    凛はこちらを振り返らず、階段を登っていく。バイバイロンリーしたまつ毛。探検は一人で頑張りな。ロッキングチェア探偵なら考えてあげないこともないよ。
    「凪?乗らないのか、戻るぞ」

  • 142二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 21:59:18

    これで何事もなかったかのように國神と千切が戻ってきたら怖すぎる 誰だお前…

  • 143二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:22:14

    ふと思ったんだけど士道、真っ先に探索して真っ先に消息不明になってたりするのかな?
    大人しくしてるよりは探索するタイプに思えるし…

  • 144二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:24:28

    凪の凛ちゃんへの見放しと玲王斬鉄への安全管理、あまりにもスムーズだな

  • 145二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:24:52

    士道は単独行動しそうだな、冴もいないし…
    何かしら良くも悪くも事態を動かしそうなキャラ筆頭だわ

  • 146二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:30:40

    イタクァ召喚されそうな雰囲気に不謹慎ながらわくわく

    凪、フラグの折り方丁寧ですね

  • 147二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:31:54

    「ッ"で!!何すんだ國神!このバカ筋肉!!」
    突然壁に叩きつけられる。何すんだ、コンクリートだぞ!文句を言ってやろうにも視界に國神がいない。代わりにいるのは白マスク不審者だけ。
    「誰だお前」
    下を見ると國神が倒れていた。俺を庇ったらしい。力強すぎだバカヒーロー。背中が痛えよ。これ以上國神に攻撃させないよう、背中で庇うように前に出る。多分一人だったら逃げられるんだ。この白マスク吹っ飛ばして俺の瞬足で共用スペースまで駆ければなんの問題もないだろう。でも國神が倒れたのは俺のせい。だから、一人で逃げない。白マスクの手招きに乗ってやる。俺は國神を抱えて白マスクについて四角い穴に入る。半ばというかほとんど引きずっているが、國神は重たいから仕方がないだろう。ワトソンくんの尻拭いもホームズの役目だしな。
    「一人で帰ったりしないぜ、ワトソン」

  • 148二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:32:50

    ち、千切〜!!!
    男前が!!!すぎるけれども!!!

  • 149二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:35:58

    不気味な仮面が並んだ部屋で椅子に座って考えごとする凛ちゃんさん。めちゃくちゃ絵になるなって思ったのに次の瞬間両手に仮面抱えて移動してて笑っちゃった

  • 150二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:36:17

    お嬢イケメン!
    でもヒーローはほんの少しでも意識があれば「俺を置いて逃げろ」って言うんだろうな……なんせヒーローだから……

  • 151二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 22:56:53

    「で、なんでこんなことしてるわけ」
    白い仮面に問いかける。國神を頑張って押し込んだから一苦労した。ちょっと息切れしててカッコつかない。
    「お前、綺麗な顔しているな」
    よく見ると白い仮面はサイズがあっていない。生白い仮面から顎がはみ出ている。
    「どーも。よく言われる。で、質問の答えは?そんなありきたりな口説き文句じゃ答えになってねーぞ」
    男は何も答えない。男が背中を向けている間、俺は部屋を観察する。先程の半地下と違って、狭くはない。五畳は、ある気がする。この目算に自信はない。とにかく先ほどよりは広い。床には男がつけているものと似た仮面が転がっている。おそらくは失敗作と見ていいだろう。割れたり、欠けたりしていて顔の全貌が完成していない。
    「いーじゃん。どうせ殺すつもりなんだろ?冥土の土産に教えてよ」
    嘘。死ぬつもりなんて毛頭ない。俺は男の前に出て向き合う。頼むから振り返るなよ。
    俺は気がついた。國神はまだ生きている。一時的に意識を失っただけ。さっき手首を確認したら脈がイキイキしていやがった。頑丈なワトソンくんで助かった。
    俺に出来ることはただ一つ。國神が起きるまで時間を稼ぐ。さぁ、さっさと甦れ、ヒーロー。

  • 152二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:08:20

    顔が綺麗とか言ってくる
    デスマスクを作っている
    自分は顔を隠している
    躊躇いなく人を殺す(未遂)

    どう考えても顔にコンプレックスやら執着やら愛憎やら持つヤバい怪人の類ですねこれは……

  • 153二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:11:14

    「まず、俺が1番変だと感じたのは廊下の長さと、部屋の広さが合ってない気がしたんだ」
    チラリと蜂楽を見るとうんうんと楽しそうに頷いた。
    「なんていうかさ、廊下は長いのに部屋ちょっと狭くなかったか?だから、部屋数と見取り図を照らし合わせてみたんだけど、数は同じだった。」
    「と、いうことは!!?」
    「だから、それぞれの部屋にデットスペースが隠れてる、、とか?」
    「それで、それで!」
    「えーと、例えば二重に壁がある、とか」
    「で、あるからして〜!?」
    「そこから先は、わからーーーん!!!」
    「どひゃ〜」
    フローリングに大の字で寝転がる。ここが青空で原っぱだったら最高に気持ちよかったのに。
    「でも、狭いのはほんとなんだよな〜」
    立体的に見れる視野は俺の武器だとは思う。けど、それに理論を立てられない。これじゃあ多分探偵ではない。
    「二重壁だとして、なんでそんなの作ったんだろう」
    「確かに、なんでだろ」
    フローリングはひんやりと冷たい。眠たいな。なんだか。横を見ると蜂楽がうつらうつらとしている。
    「ダメだ!蜂楽!部屋の中とはいえ、流石に暖房もついてないこんな場所で寝たら!!」
    「うーん、でも眠いよ潔〜」
    「わー、しっかりしろ。頼むから!」
    ガタンっと音がした。部屋の外だ。もしかして、戻ってきたのか犯人が。いや、よく考えたら、監禁しといて戻ってこない方がおかしいのかもしれない。俺らは差し詰め、虫籠にいるエサ。これからもっと大きな動物に餌として与えられるだけ。
    「蜂楽、頼む、起きて!お願いだから!!」

  • 154二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:11:24

    顔の型取りって、目が閉じてるのは生きてても作れるけど、目が開いてるのは死んでないと作れないんですよね〜
    凪が即座にデスマスクと判断したのはめちゃくちゃタダシイんですよね〜

  • 155二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:19:27

    めちゃくちゃ本格的なサスペンス始まってておもしれ〜
    蜂楽は潔にも読者にも勇気をくれるな…

  • 156二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:24:58

    扉が開く瞬間は永遠のように感じた。大袈裟だけど、本当に。俺は絶対蜂楽を見捨てない、天国でも一緒だぜ相棒⭐︎と覚悟を決めていたのだ。
    「チッなんで狛犬悪魔がここにあるんだよ。重テェな」
    「あ」
    「あ?」
    「凛!!!!!!」
    「なんで潔、ここに」
    「うおー!蜂楽!!凛が助けに来てくれたぞ!!」
    「え?凛ちゃんが!?うわー、やばい超感動!俺たちの場所がわかるなんて頭良いんだねぇーー!!」
    「うわ、何その仮面ちょっと不気味だ」
    「おい!離れろ。気持ち悪いんだよ」
    「なんでここわかったの?名探偵凛ちゃんさん!推理をどうぞ」
    蜂楽の言葉に凛は口を半開きに開けてポカンとしていた。
    「…俺は、この仮面の顔があの写真の奴に似てる気がして、確認しようと思ってきただけだ」
    どうやらたまたまここに来たと言うことらしい。運が良かった。本当に。
    「あの写真たての女の子とか?確かに似てるなぁ。すげぇな、凛、よく気づいたな」
    やっぱり顔と合ってて頭が良いんだな。素直にすごいと思う。
    「異議あり!!」
    蜂楽の鋭い声が、響いた。
    「え、違うのかな。似てるくない?」
    「異議あり!異議あり!ミツルギくぅん!全然違うよん。よく見たまえ!!」
    俺たちは仮面を順番に一つずつ並べる。
    「あ…」

  • 157ただのオタク23/07/09(日) 23:28:31

    やばいやばい……

    ミステリー感ぱねえなさいこう

  • 158二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:35:36

    合流きた!!
    あと凛ちゃんミッちゃんがなんとなく似てるのはわかる

  • 159二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:44:50

    これ蜂楽がいなくなっちゃうと雰囲気ががくっと暗くなりそうだな…

  • 160二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:48:13

    良SSスレ
    続きめちゃくちゃ楽しみ

  • 161二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:50:52

    「ね、似てないでしょ」
    蜂楽は右から三つ目の仮面を指差した。確かに分かりやすい違いがあって、右から三つ目、左から13番目の仮面は目が開いている。
    「まぁ、言われてみればそう、かも?」
    「言われてみればじゃなくて、絶対!」
    蜂楽はそう言ってチラリと俺を見た。いや、俺じゃなくて俺の向こう側の景色だ。それに気がついた時少々悲しくなった。
    「うん、絶対そう」
    蜂楽の確信を持った声に俺はそうかもしれないと流される。
    「この三つは別人なんだ」
    すくっと立ち上がる蜂楽を俺と凛は目で追う。
    「ねぇ、潔。さっき二重壁があるって言ってたじゃん。俺だったらね、それを作る時に、二重壁のどこからでも戻れる場所を作る」
    「お、おう」
    「きっとこの3人は殺さたんだ」
    蜂楽は目が開いた仮面三つを取った。
    「だって、こんなに苦しそうな顔してる」
    蜂楽は、三つの仮面に苦悶の表情を読み取ったらしい。…俺にはただの無表情に見えた。俺にわかるのは目が開いてるか開いてないか、それくらい。
    「…さっきから言ってるけど、根拠はあるのかよ」
    凛が問いかけると
    「なーい♪」
    蜂楽は笑顔でそう答えた。ないのかよ。
    「ぜーんぶ、妄想!だけど、絵空事かは」
    蜂楽は駆け出した。女の子の部屋の隣。ただの客室だ。クローゼットを勢いよく開けて、ぐいぐいと板を押し込む。板が外れ落ちる。パタンと音がした。奥に、さらにスペースがある。
    「行ってみてから後悔してみてもイイんじゃない♫」

  • 162二次元好きの匿名さん23/07/09(日) 23:56:33

    蜂楽なんか見えてる……?

  • 163二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:05:56

    「ふうん、あんたのつけてるのが16番目の仮面。それでおれが17番目ってわけね」
    あくまで平静を装って、俺は言う。大丈夫声は震えてない。12歳で死んだ娘の仮面を、作ろうとする父親…。狂気的な愛だ。
    「約束したからな、20歳まで、作るって、そう、約束したんだ」
    もっとだもっと時間がいる。國神、はやく起きろ。
    「17歳の娘の予想図が俺の顔ってわけねぇ。いいのかよ。結局は別人なんだぜ」
    男は約束、約束と繰り返している。おもむろに仮面を外して俺を見る。頬がコケていて青白い。その間も約束、約束と繰り返している。こいつは、イカれてしまっているのだ。淀んだ目を見て、俺はどんなハッタリも説得も聞かないと直感した。男の腕が振り上げられる。
    「おい、デスマスクなんだろ!頭に傷つけていいのかよ!」
    無慈悲にも振り下ろされるバールを咄嗟に避けた。くそ、俺の声全然聞こえてねぇじゃん。國神はまだ起きない。大丈夫、あとちょっとで起きる。ヒーローだろ。お前さえ起きれば勝ち確なんだよ。
    あとちょっとってどれくらいだよ!
    「おい!潔!俺の足踏んだだろ!」
    「ごめんて、暗くて見えないんだよ!」
    「ドア発見!」
    バタバタとせわしなく駆け込んできたのは
    「蜂楽!?潔!?え!凛もかよ!!」
    大バカトリオめ。助かったぜ。

  • 164二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:08:06

    17歳になったらお嬢くらいの顔面になると予想されている娘さん、めちゃくちゃ美少女だったんだろうな……
    そして雪崩れ込んできた3人ナイスタイミング!!

  • 165二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:16:04

    顔が綺麗だったら男でも見境なく殺しにくるの完全に狂ってる……
    國神早く起きてくれー!

  • 166二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:27:01

    「うわー!蜂楽危ない!あの男の人バールのようなものを!!」
    「いけ!凛ちゃん、はかいこうせん!!」
    「あ??何言ってんだ!!」
    先に着いていたらしき千切が俺を突き飛ばす。
    「バカ!気合い入れて避けろ!」
    「うわっ、ごめん」
    「目の前にいるのは本物の殺人鬼だ!気をつけろよ」
    間髪入れずに、次の攻撃がくる。
    「おわっ」
    頬を掠める。これ、まともに当たったらやばい。掠めた部分が熱い。
    「あー!潔ほっぺた、血!!血が!!」
    「えー!そんなに?やばい?結構でてる?」
    「そんなでもねぇからよそ見すんな」
    蜂楽が足元にあった仮面を男に放り投げる。
    「鬼さん♪こちら♪手の鳴るほうへっ♪」
    「うわぁ!余計な挑発すんなバカ!!」
    バタバタと逃げ惑う俺たち。もしかして入寮試験の鬼ごっこより下手じゃないか?眼前に迫る青白い顔の男。
    「ひぇ〜」
    もしかして、命の危機か?
    「ナイスだバカトリオ!」
    男の後ろからぬっと腕が伸びてきた。男の2倍はありそうな逞しい腕。
    「よくも、やってくれたな…。あったまイテェ…」
    「流石だぜ。ゾンビヒーロー」

  • 167二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:52:22

    國神復活した!E4+凛ちゃんの共闘めちゃくちゃあっちぃ

  • 168二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:55:08

    國神ー!!!!!!(うちわを振る絵文字)

  • 169二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 00:59:03

    「流石だぜゾンビヒーロー。今度マックシェイク奢ってやる」
    「おい、それだけかよ…」
    國神きんにくんの逞しい腕で絞め落とされた男は床でぐったりとしている。まるで操るものがいなくなったマリオネットだ。
    「助かったよ。國神。ほんと、肝冷えた」
    「…お前らも冒険してたのか」
    「そう!名探偵蜂楽廻アーンド名探偵潔世一と名探偵糸師凛の名推理でここまで辿り着いたのだ!」
    「とりあえず縛ってこいつを共用スペースまで引っ張るか〜」
    國神と千切が手際よく男を縛り上げた。國神が結んだ縄なら解けないだろう。
    「にへへっ♪俺たちの冒険譚、みんなに自慢しなきゃね、潔!」
    「そうだな。大変だったもんな」
    蜂楽の笑顔を見ると、こんな冒険もたまには悪くない。いや、やっぱり死にたくないです。


    「いち、にい、さん、やっぱどう考えても5人足りひんな。その5人の名前も言えてまうな。ほんま、クソめんどいなボケ。俺がせっかくアイツら以外を22時に寝かしつけたのに…」
    「よぉ!お前ら!英雄たちの帰還だぞ!凱旋凱旋!冒険譚聞きたいか!」
    千切が勢いよくドアを開ける。
    共用スペースの電気が暗いことを心配していたが、みんな団子になって就寝しようとしていただけのようだ。國神に引きづられる男をみて、皆ガバッと起き上がる。
    「うわ!何やってたんだよお前ら!どう言う状況?」
    「ていうか潔くんたちドロドロだな。室内なのに何してたんだい?」
    「おい!埃だらけで入ってくんじゃねぇ!」
    ワラワラと寄ってくる皆んなに、俺はなかなか気持ちいい気分を味わっていた。だって間違いなく英雄、名探偵。連続殺人犯を取り押さえたこの高揚感は今になって上がってきた。俺ら5人の力が噛み合ったんだし。へへっと鼻の下を擦っていると、さっきからマナーモードのようにブルブル震えていた烏が喋った。
    「お前らのせいででかい赤ん坊どもが起きたやろがい!!!」


    俺たちはこのあとの烏の説教で危機管理能力という単語を13回聴いた。

  • 170二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:01:04

    烏がワンオペ育児頑張ってて草
    えらいね…

  • 171二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:01:49

    こっそり抜け出して、2階に上がる。目的地はあの女の子の部屋。皆んな疲れてるからぐっすり。誰にもバレてない。ベットに腰掛けて、話しかける。女の子は高そうなレースの服着ている。ほんとにカミーユみたいな服。それの小さい子バージョン、みたいな。
    「そうだよね。ひどいよね。俺もそうおもう」
    「君には君の顔があるのに、他人の顔でマスク作るなんて酷いよね」
    「君はそんなこと、望んでなかったのにね」
    「君の顔、確認しとかなきゃ千切んのとこ行けなかったかも、ありがとね♪」
    「イェーイ俺たち友達。あ、笑った顔の方が仮面の顔よりずっといいね」
    「うん、それじゃ!」


    「あ、蜂楽どこ行ってたんだよ。」
    「んー、なんでもないよん」
    「なんだ、それ。寝といた方がいいぞ。まだ四時だし」
    「うん、そだね。おやすみ」
    名探偵蜂楽の秘密は相棒にも内緒♪いいよねちょっとくらいカッコつけてもさ。

  • 172二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:02:00

    無事帰還できてよかったよかった!
    なお遭難中の状況は特に好転してない模様

  • 173二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:04:05

    5人が殺人鬼との戦いを繰り広げている中で烏のオカンもワンオペで寝かしつけっていう戦争をやってたのか

  • 174二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:04:40

    これで一応終わりです。ライブ感で書いてたので、あらとえぐみしかないと思いますが、楽しんでもらえてたら嬉しいです。
    一応キャラを死なせないという縛りで書いてたので、死ぬ予想されてた時は期待を裏切る気がするとドキドキしてました笑

  • 175二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:05:33

    面白かった!いいもの読ませて頂き感謝です…!

  • 176二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:06:00

    おつです!一気に書き切れるのすごいわー

  • 177二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:06:27

    育児って言うかこの人数だと保育?

    烏お疲れ

    みんな無事帰還よかったです。

    遭難は雪が止んだらばぁやが来るから大丈夫でしょう

  • 178二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:22:18

    やっぱ夏はミステリーかホラーかサスペンスだわ
    めっちゃ楽しかった、ありがとう!

  • 179二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 01:25:07

    最初の我牙丸が熊を説得するSSがなかったら書けませんでした。最初の人ありがとう!

  • 180二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 02:09:08

    面白かったー!
    ありがとうございます!

  • 181二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 03:05:11

    妖しい部屋で考えごとをする凛(顔が良い)
    凛ちゃんさんの脳内(仮面が15個???どういうことだ??

  • 182二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 03:26:37

    ホラーあるあるだけども
    夜中にドアを叩く音が聞こえてばぁやの声がするからやっと助けが来た!と喜んで玲王がドアを開けに行こうとしたら我牙丸さんに肩を掴まれて「偽物だ」と警告されるやつとか…

  • 183二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 03:39:16

    今一番会いたい人間の声を真似して誘き寄せる系の怪異嫌すぎる

  • 184二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 07:44:25

    >>174

    お疲れ様です!

    めちゃくちゃ面白かったです!

  • 185二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:08:12

    ばっ、蜂楽ー!!!!!続編欲しくなった

  • 186二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:08:39

    乙夜活躍してほしい

  • 187二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:10:35

    >>186

    古い文献見つけてあっこれ実家で似たような文字見たことあるわとか言いながらスラスラ解読してほしい

  • 188二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:13:00

    雪山はつまらん。動けないし、爆発が足りない。いっそ噴火したら面白いのに。コテージのだだっ広い場所から動くなと制限されるのも、ムカつく。早くしてぇな〜生命活動。じゃないと俺、死んじゃう!共用スペースの扉を開けて、いざ探検。暇だからしょうがないね。奥に進む人影が見える。ケチくさいことに電気を消している廊下は薄暗くて、誰かはわからない。凛ちゃんだったら頭カチ割りんりんしに行こうかな〜。五十嵐なら殴ってみても良い。つまらんが、暇よりマシだ。いや、やっぱり二階。あっちに爆発がある。ていうか暇すぎ。最悪爆発じゃなくてネズミ花火くらいで良い。俺がこんなに妥協してるんだぞ!何かあれよ!
    「おお、おお!良い!これは良い!」
    狛犬と悪魔が融合したみたいな可愛いブロンズ像がそこにはあった。丸テーブルの上にちょこんとお行儀よく乗っている。良いけど場所が違う。こんな階段の付属品みたいな場所にいるタマじゃないだろ♪お前は。狛犬悪魔ちゃんを持ち上げる。
    「お前の場所はこっち!」
    このながーい廊下の最奥。そこがお前の場所。最奥のドアが開いてるのを閉めて、目の前に狛犬悪魔ちゃんを置く。
    「ミッションコンプリート」
    気分がいいから戻って寝るぜ。

  • 189二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:14:26

    潔と蜂楽閉じ込めたの
    お ま え か い

  • 190二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:29:41

    「おい、どこ行くんや。ジッとしてろ言うたやろ!」
    「いや、ただのトイレ」
    「乙夜ぁ!お前忍者やろ!便所くらい電気ナシで行けや!まだ夕方やぞ!」
    「え、忍者って電気ナシ便所しいられてるの」
    こいつらは全く危機感というものを知らないのか。乙夜はまだいい方や。他の奴らは
    「もう終わりだ…」
    と絶望してガタガタ震えたり、
    「このコテージ、オシャだな。ちょっと周り見てきてもいいか」
    とか言ったりジッとしてられへんマグロみたいなやつばっかりや。
    「お前が言ったらそのネガネガムーミンどうすんねん。いといてや、頼むから」
    幸い蟻生は話の通じないやつではないから、俺の懇願するような口調を聴くと長い足を組み直して座った。
    「あー、風呂入りたい」
    雪宮がボソリと呟く。
    このコテージ、一応電力も蓄えてあるようだから、コテージ内の電化製品は動かせるが、こんな大量の男子高校生が入る分のお湯を沸かしたりしたら、すぐに無くなることは目に見えてる。
    「雪宮まで、勘弁してぇな。灯りがなくなったら終わりやで」
    「だよね〜」
    雪宮はそう言って眼鏡を拭き始める。さっきも拭いてたから綺麗なのに、暇なんだろう。俺かて暇やけど。視界の端でチラリと士道が動いた。今日はスンッと表情筋が死んでいる日らしい。何考えてるかわからん。士道が共用スペースを出て行くつもりなんだろう。止めるか?俺は士道が拳を振るうと同時に大暴動が起きる可能性と、士道ひとりを外でフラフラさせておくめんどくささを天秤にかける。
    取ったのは大暴動。ええやろ士道やし。俺は他の赤ん坊で手一杯や。
    「お前ら!今日の就寝時間は22時や!」
    「えー、早い、ガキじゃねーんだからさぁ」
    うるさいはよ寝ろ。

  • 191二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:32:19

    ミステリー系だと玲王や雪宮は重大ヒント見つけちゃって殺される死亡フラグが立ちやすそうなんで行動抑制こそ生き残る道だな

  • 192二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:34:34

    >>183

    上にあった凛ちゃんを探しに来た本物兄ちゃと怪異の偽物兄ちゃがすれ違いながらコテージにいて混乱する系のホラーみたい

  • 193二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:41:24

    「そういえばお前よくも俺たちを閉じ込めてくれたな!お陰で千切や國神と合流できたからいいけど」
    「?こいつならずっと俺らと対峙してたぜ?」
    (コクコク)
    「えっ」
    「えっ」
    (爆睡する士道)
    そして始まるホラーパート…

  • 194二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 09:46:33

    我牙丸さんは扉の前で半分寝てる状態で体力温存しながらも何か音がしたらすぐ動けるように緊張状態は維持してそう 山籠りで慣れてそう

  • 195二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 10:03:53

    「國神、どう?頭痛くない?大丈夫か?」
    「ん、もう問題ねぇよ。ていうかあんまり血出てない」
    「お前石頭ヒーローでもあったのかよ」
    共用スペースのちょっと良さげな絨毯を勝ち取った俺と千切は怪我人ということで横になっていた。横になっていないとまた烏に怒られるため、俺たちは大人しく寝転んでいる。千切が俺の容体を心配するなんて、責任を感じてるのか…。
    「ごめんな、俺が國神を連れ回したから」
    「謝るなよ。俺たちが殺人犯を捕まえたんだ。だってもう3人は殺してるやつだぞ。誇ろうぜ。俺たちは英雄だ」
    千切がくしゃっと笑った。よかった、真面目な気持ちだったが、笑ってもらえたならそれで。
    「あー、身体中いてえな。特に背中」
    「まぁ、頑張ったもんなぁ。ゆっくり寝ろよ」
    「背中がいてぇのはお前のせいだよ。馬鹿力のワトソンくん」
    必死だったんだよ、ごめん。ホームズ。

  • 196二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 12:20:58

    何このスレすごい面白い
    最高のSSありがとう

  • 197二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 12:52:06

    >>74

    ここの鹿の頭が覗き穴になってて人が入ってきたら分かるようになってたのか……

  • 198二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 13:02:22

    >>197

    最初から監視されてたのか…我牙丸さんは誰かの視線を感じてたのかな

  • 199二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 13:53:02

    「よし、おやすみ凪」
    頭を撫でてもこもこの絨毯の上に寝かされる。レオリムジン最高。玲王もこのまま寝転ぶのかと思いきや、立ち上がる。
    「どこ行くんだ」
    一生揃わないルービックキューブから目を逸らさず、斬鉄が聴いた。
    「あ、いや凛追いかけようと思って。面白そうなの持ってたし」
    「え、行くの」
    思わず上体を起こす。なんで自ら面倒ごとに巻き込まれに行くの、この主人公体質。あのデスマスク見て追いかけようと思う?普通。
    「凪は寝ててもいーぞ」
    こうなった場合、危ないから一緒にいてと言っても玲王は聞かない。自分のフィジカルに自信があるからだ。いや、確かに玲王はフィジカルあるけど、そういうことじゃなくて危ない目に遭わないでほしい。そんなことになったらすごくめんどくさい。
    「えー、玲王甘やかしてー、いいでしょ。寒いしここにいよーよ。のど渇いたー」
    渾身のおねだり3連撃は効いたようで、玲王は目を細めてはにかんだ。
    「もう自分の飲み物飲みきっちゃったのか?もぉ〜ほら俺の飲んでいいよ」
    うん、うんそれで良い。玲王は笑顔の方がずっと良いからあんな白い仮面気にしなくていい。…ロンリー下まつ毛はまぁ大丈夫でしょ。

  • 200二次元好きの匿名さん23/07/10(月) 14:06:40

    「ふぃー、やっとここから出られる」
    イガグリが大きく深呼吸する。まぁ確かに久々の外の空気はうまい。助けに来てくれたのは玲王の付き人のおばぁさんだ。この時ばかりは玲王が御曹司であることに頭が上がらない。
    「なんかイガグリやつれてない?」
    心臓強いのが取り柄なのに。
    「そらそうだよ」
    「え、そうかぁ?こういうの平気そうと思ってたけど」
    「遭難自体はまぁ平気だけどさぁ。みんなもいたし。……潔、耳貸して」
    「ん?なになに」
    「寝られなかったんだよ、俺」
    「え、監獄でもグースカ寝てるのに?」
    「……いたんだよ顔面がない、女の人の幽霊が3人…、俺毎日念仏唱えてたんだぞ」
    ひゅっと喉の奥がなった。

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