- 1二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 21:58:15
「どう?ミラ子は決まった?」
「ん〜〜〜、もうちょい迷わせてください」
わたしは今、短冊とにらめっこしていた。
そう、今日は七夕。トレーナー室に、短冊と小さな笹の枝が配られる日。
せっかくだし、ということでわたしたちは短冊に願い事を書くことにした。
「どれで迷ってるの?」
「えーとですね、お小遣いアップでしょ、プールの消滅でしょ、お腹いっぱい食べることでしょ、それと──」
「もう、欲張りすぎ〜」
「でもやっぱり、贅沢すぎるとバチが当たる気がするんですよねぇ〜。絞り込まないと」
適当なプリントの裏面に書き出してみる。
お小遣いアップ。叶ったらウハウハだ〜。
プールの消滅。これ以上に嬉しいことはないかも。
お腹いっぱい食べること。お好み焼きとスイーツをたらふく食べた〜い……。お腹がはち切れるまで食べまくる。……じゅるり。
「う〜〜〜ん……」
「迷ってんね〜。いいぞいいぞ、悩むのは若者の特権だからね」
「またそうやってお年寄りみたいなこと言ってるし……」
呆れながら短冊を睨んでいると、トレーナーさんはさらさらと願い事を書き始めた。
「もう決まったんです?」
「うん、まあ1つしか思い浮かばなかったから」
「参考までに見せてくれません?」
「ヒミツ〜〜」
「え〜、けち」
「ふふ、悔しくなったら早く書きなされ」 - 2二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 21:58:30
そう促され、短冊と向き合う。
……ええい、ままよっ!
「よしっ、これにしますね」
選ばれたのは──お小遣いアップ!
短冊に書き終えると、わたしたちは笹に結びつけることにした。
トレーナーさんったら、楽しそうに鼻歌まで歌っちゃって。かわい。
……そういえば。
わたしはふと気になって、トレーナーさんの短冊を盗み見した。
なんか、いっぱい書いてあるな……??
──ミラ子が健康でありますように、レースで勝てますように、努力が報われますように、怪我しませんように、ミラ子の願い事が叶いますように……。
あ、あら〜……。
これはちょっと、わたしの方が照れちゃうな。
……でも、嬉しいかも。……あは。
それに比べてわたしは、自分のことばっかり。
ちょっと恥ずいや。
「トレーナーさん、書き直してもいいです?」
「え、変えちゃうの?」
「もっといいやつ、思いついたんで」
わたしは「お小遣いアップ」の字を消しゴムで消して、新しく真ん中に書き直した。
正真正銘、これがわたしの、「本命」の願い事。
──わたしとトレーナーさんが、楽しく一緒に過ごせますように。 - 3二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 21:58:52
お し ま い
七夕に大遅刻しましたがお許しください - 4二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:00:08
今は7月7日166時だからセーフ
- 5二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:00:53
眠たい内容だった
- 6二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:02:06
- 7二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:03:19
トレーナーはミラ子が勝てるように願ってるのに、
ミラ子はエンジョイ勢みたいな願い事してる悲しいね - 8二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:09:27
旧暦の七夕はまだだからセーフ
- 9二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:11:19
競走者としてのメンタルにどうしてもなりきれないミラ子かわいいよミラ子
- 10二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:15:13
貴方が七夕って言ったら七夕なんですよ
素晴らしいSSでした - 11二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:21:07
- 12二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 22:42:22
初詣だってGWだってクリスマスだって、思いついた時が書き時だから問題なし
可愛いミラ子をありがとう - 13二次元好きの匿名さん23/07/13(木) 23:35:45
貴方か、ありがとう……