- 1二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:29:49「ふっ……ふっ……」 
 「ブルボン、少しペースが早いよ、もっとゆっくり負荷をかけて」
 「了解、間隔を調整…………マスター、確認をお願いします」
 「………………あっ、うん、それで大丈夫だよ」
 「…………了解、ミホノブルボン、ミッションバーベルスクワットを続行」
 担当ウマ娘のミホノブルボンは、涼しい顔でそう告げると、またトレーニングに集中する。
 並みのウマ娘ならば、すぐに音を上げてしまうであろうメニュー。
 それをひたむきに、真面目に、彼女は取り組み続けている。
 そんな彼女の努力に応えるためにも、俺もより一層努力をしていかなければならない。
 ────そう、思ってはいるのだが。
 視界には、トレーニング中の彼女の後ろ姿、丁度腰を落としているところだった。
 ゆらゆらと揺れる栗毛の尻尾、引き締まった腰、そして重量感と存在感に溢れた、尻。
 鍛えあげられたそれに惚れ惚れすると同時に、心の奥底で燃え上がる何かが確かにあった。
 成人男性としては目を逸らすべきなのだが、トレーナーとしては目を逸らすのはご法度。
 故に、湧き上がる感情を抑えながら、俺は彼女の尻を見続けていた。
 「ミッションコンプリート、システムオールグリーン、まだ行けます」
 「…………ごっついなあ」
 「……マスター?」
 「えっ、ああ、ごめん、ボーっとしてた! 一旦休憩に入って、次のトレーニングに行こうか」
 「了解、一時的にスタンバイモードに移行します」
 そう言いながらブルボンは飲料を手に取り、水分補給を開始した。
 近くのベンチに腰かけると、彼女の豊満な尻がむにゅっと柔らかそうに形を変えていく。
 ……いかん、何ガン見してるんだ。
 俺は慌てて彼女から目を逸らし、タブレットに視線を集中する。
 しかし脳裏には、『あの記憶』がリフレインして、どうしても忘れることが出来ない。
 彼女の尻から意識が外せなくなってしまったのは、数日前の出来事が原因だった。
- 2二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:30:20誤解を恐れず言ってしまえば、俺は女性の部位の中で尻にもっとも魅力を感じていた。 
 これはもはや人間の、いや、霊長類の本能というべきだと思う。
 他の哺乳類においてアピールのポイントは尻であり、そこに魅力を感じるのは当然。
 縄文時代の土偶を見ればわかるが大きな尻というのは豊穣のメタファーでもあり、その圧倒的な母性はすなわち母なる大地への回帰を意味しており、尻の丸みとは地球の丸みとほぼ同義であるといえるだろう。つまり尻の魅力を理解するということは地球を理解をし、自らの魂を尻母神(グレートヒップ)とも称するべき人類普遍の概念へと近づけていくことなのである。
 まあそれはさておき。
 俺も理性ある人間であり、その癖を表に出すことはない。
 実際のところ、学生であるウマ娘をそういう目では見られず、実際意識することもなかった。
 これからも、何の問題にもならないだろう────そう、思っていた。
 「ステータス『安らぎ』を感知……と同時に異常発熱を確認、思考回路がショートする危険性が」
 「あの、ブルボン?」
 「……なんでしょうかマスター」
 「なんで俺の膝の上に乗っているんだ?」
 ある日のミーティング。
 トレーナー室に現れたブルボンは、何の迷いも見せない動きで椅子に腰かけていた俺の膝の上にぴょんと座った。
 無論初めての出来事であり、俺はなんの反応も出来ないままその行動を見守るしかない。
 自身の膝の上から感じる、女性らしい柔らかさとその奥にある鍛え上げられた硬い筋肉の感触。
 生々しい体温と肉感がダイレクトに伝わって来てしまい、俺は動揺を隠しきることができない。
 そして鼻先には彼女の長い髪と尻尾が掠めて、爽やかで、花のような甘い香りを否応なしに脳に届いて来る
 体勢が安定しないためか彼女は何度か座る位置を修正し、その度に膝の上でむにむにと尻が変形していることを実感してしまう。
 流石に恥ずかしいらしく、彼女の頬は少し赤く染まっていて、微かな汗の匂いも混ざるようになった。
 …………いやいやいやいや、あかんでしょこれは。
 何とか理性を制御し問いかけを発した俺に対して、彼女は平然と言葉を返す。
- 3二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:30:38「フラワーさんが以前、自身のトレーナーにしていただいたと情報提供してくれました」 
 「…………まああの子のトレーナー女性だし」
 「お互いに、心身の『安定』の効果が見られるとの証言、私もマスターと同様の行為をすれば同様の効果が得られるかと」
 「そっか、そっかあ」
 お互いに、という部分を妙に強調していた。
 心優しい彼女のことだ、きっと俺の疲労回復にも繋がると思って実行したのだろう。
 ……善意からの行為なのであまり強く言えないので困ってしまう。
 そもそもこれはニシノフラワーのトレーナーが悪いと思う、女性同士でもいかんでしょ。
 俺が言葉に窮していると何かを察したのか、ブルボンは眉尻を下げて落ち込んだ様子で言葉を零した。
 「……謝罪の許可を願います、ステータス『不愉快』……だったでしょうか」
 「えっ、いや、そんなことはないんだ! ただほら、ちょっとこの体勢危ないかなって、バランス的にね!?」
 悲しそうなブルボンを見たくなくて、俺は慌てて取り繕ってしまう。
 まあ実際小柄なニシノフラワーならともかく、標準以上の身長である彼女では少し危ない。
 その言葉に納得したのか、彼女は少し表情を明るくさせると、そのまましばらく考え込む。
 やがて、何か思いついた様子で突然膝から降りて立ち上がり、振り向いた。
 「新たな姿勢制御をインプット、マスター、実行に移します」
 「えっ……ちょっと待っ」
 制止の声も虚しく、ブルボンは正面から俺の膝の上に飛び乗った。
 彼女の両手は俺の首に巻かれて、跨るように足は前に放り出されて、豊満な胸が俺の胸元に接触する。
 その端正な顔立ちが、今は俺の目と鼻の先にあって、少し乱れた息遣いが顔に直接かかるようだった。
 
 「ミッション成功、先ほどよりも遥かな『安定性』を獲得」
- 4二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:30:53そう言って、ブルボンは俺にドヤ顔を見せつけた。 
 彼女の言う通り、先ほどよりもはるかに『安定性』はあるかもしれない。
 しかしながら、それ以上の『危険性』を秘めた体勢である。
 先程より密着感が増し彼女が少し身を捩ると、その柔和で重厚な触感が、文字通り形を変えて俺の神経を刺激してくる。
 また、正面から見つめ合うことになってしまったのも、俺の理性を削りとる一助となっていた。
 顔を背けようにも頭はがっちりホールドされており、動かすことが出来ない。
 ならばせめて視線だけでもと思い下に動かすと、ダイナミックに揺れ動く胸を注視することとなってしまう。
 ダメだ胸を意識するな尻に集中しろ、いやケツ論を急ぐな、尻を意識してもいけないのだ。
 俺は勝手に追い詰められて、脳内ではシリアスな思考が展開し始めている。
 「……マスターからステータス『混乱』を確認、大丈夫ですか」
 俺の慌てる様子に気づいたブルボンは、ずいっと顔を近づける。
 すると尻だけではなく、胸までもが俺の身体に接触することとなり、感情の荒ぶりは増していった。
 保ち続けていた鋼の意思は腐食を始めて、心の奥底からマグマのように煮え立つ感情が迸りそうになる。
 理性と本能、胸と尻、天国と地獄、生と死、様々な概念が俺の脳内の駆け巡り、やがてその精神は暖かくて柔らかい光へと包まれていく。そうか、そういうことだったのか、これは尻母神の偉大なる意志(グレートヒップインテンション)の一端、俺はようやく魂を新たなステージへと到達させることができたのだ、尻に終末の一文字を足すと真理、すなわち終末の日において尻母神の薫陶を得たものは世界の真実を知るという預言に他ならない────。
 
 気づいたら、夜になっていた。
 ブルボン曰く、とても幸せそうな表情で眠っていたので起こさなかったとこのことだった。
- 5二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:31:08「……うん、これで今日のトレーニングは終了、お疲れ様」 
 「はい、マスターもお疲れ様でした」
 「明日は休養日だから、しっかり休んでね……ふあ」
 「……ステータス『寝不足』を確認」
 「あっ、いや、あはは、ごめんごめん、ちょっとね」
 慌てて俺はだらしなく開いた口元を手で隠す。
 実はあれからというもの、寝不足に悩まされていた。
 というのも、あの尻の感触が脳へ強烈に刻み込まれてしまったらしく、夢にまで出るようなったのである。
 柔らかさと固さを併せ持った尻と甘く濃厚な匂いが記憶から呼び起こされて、その都度理性が反応し目が覚める。
 ここ数日はそんな日々を繰り返していて、あまり眠れていない。
 ……医者にでも言った方が良いだろうか、でもこんなこと馬鹿正直に話したら大変なことになりそうだ。
 心配そうな目でこちらを見つめるブルボンは、やがて妙案を思いついたように耳をピンと立たせた。
 「マスター、オペレーション『膝の上に座る』を実行しましょう」
 「……えっ」
 「あの時マスターはスリープモードに入っていました、私も疲労回復が出来て『一石二鳥』かと」
 「いや、その、君に負担かけるわけにもいかないし、大丈夫だから」
 「それに」
 ブルボンは、そっと俺に近づいた。
 トレーニング直後の強い汗の匂いと彼女の持つ甘い匂いが、痛烈に嗅覚を刺激する。
 そして彼女の俺の耳元に顔を近づけて、周囲に聞こえないように小さく囁いた。
 「…………『好き』、なんですよね?」
- 6二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:31:24どこか彼女らしからぬ妖艶な響きを持った言葉に、俺の身体はビクリと震えてしまう。 
 そしてブルボンは顔を離して、熱のこもった瞳でこちらを射抜いて来る。
 バクバクと高鳴る心臓、パクパクと言葉を出ないまま開閉する口。
 そんな情けない姿を晒す俺を尻目に、彼女は微笑みを浮かべる。
 「マスター、あなたのトラブルは私が解消します。フラワーさんと見たアニメの決め台詞のように言うなら」
 そう言って、くるりと一回転し、背中を、尻をこちらに向ける。
 そして手で魔法少女のような可愛らしいポーズを取り、頭だけ振り向いて、告げた。
 「ミホノブルボンでかいけつ、です」
- 7二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:32:29お わ り 下記のスレを参考にして書きました 一生分尻って書いた気がする マスター(この事実は隠さなければいけない)|あにまん掲示板マスター(俺が実は尻は大きめの方が好みという事を.....バレたら世間から白い目で見られる)bbs.animanch.com
- 8二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:43:17
- 9二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:47:32誰かアドバイスか入れ知恵をしてそうやな。 
- 10二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:48:43
- 11二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 10:51:06あの4人全部シャレにならないの卑怯やわ 
- 12二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 11:10:10あかんブルボンのこと良くない目で見てしまう 
 しり
 ごっついなぁ
- 13二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 11:34:18誰も言わないのも不自然だし言う 
 ケッ作だと
- 14二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 12:46:01いやぁ 
 ごっついなぁ……
- 15二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 12:46:33中身がやや幼女だからこそ味わい深い何かがある 
- 16二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 13:05:01ごっつえぇ………… 
- 17二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 13:27:23
- 18二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 13:28:48うるせぇよオイ! 
- 19二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 13:31:28よかった、これでかいけつですね 
- 20二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 14:07:13
- 21二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 14:37:52このマスター栗毛好きだったらもうお前お幸せにとしか言えん 
- 22二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 15:25:31担当とこんなことをして変な気持ちになるなんて、自分はトレーナー失格だと、しりアスな気持ちになっちゃうトレーナーさんかわいそう 
- 23二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 15:29:24言葉遊びの天才か? 
- 24二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 15:30:37
- 25二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 17:54:44
- 26二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 18:26:47貴重な攻めボンを書いてくれて感謝…! 
- 27123/07/19(水) 21:35:49普段が実質幼女な分攻め攻めの破壊力は高そうですよねえ ケツデカ四天王は本当に想像力を刺激される 異様な空気に包まれてそう そこまで言われると尻込みしてしまいそうです、ありがとうございます 尻ごっついよなあ…… ブルボンは久しぶりに書きましたが可能性を感じるなあと思いました ごっつええ感じに書けていれば良かったです まるでドップラー効果だぁ ミホノブルボンでかいけつ!(タイトル回収) 私のケツ断なんていわばヒップの勇ですよ まあ嫌いではないでしょうねえ トレーナーだったら誰だってあーなる 全編通してふざけ倒してる分強めの台詞が用意したつもりなのでそう言ってもらえると嬉しいです 良いスレをありがとうございました 書いてると可能性を感じますね……情緒幼女なブルボンも勿論よきですが 
- 28二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 21:48:50で 始めの導入がサポカSRのイラストなの情景が一発で思い浮かんで上手いな 
 か ん全に手玉に取られてるトレーナーの脳内が愉快すぎる
 け っ果的にブルボンが攻め攻めなお陰でかえって全てを隠し通す為に心を削る心配がなくなったからきっと彼も困りながらも幸せだろう
 つ まり、攻めボンは素晴らしいということだ
 最
 高 のSSに感謝
- 29123/07/19(水) 22:30:14
- 30二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 22:53:22ブルボンみたいに体格もしっかりしてる上でのバランスの良いデカケツこそ至高 
- 31123/07/19(水) 23:27:33全部デカイのいいよね……それでいて実質幼女なのいいよね…… 
- 32二次元好きの匿名さん23/07/19(水) 23:38:34「…………『好き』、なんですよね?」 
 ↑これの破壊力がすごく…すごいです
- 33123/07/20(木) 00:10:34個人的にも好きな部分なのでそう言ってもらえると嬉しいです 
- 34二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 00:23:44最後がお し りだったら完璧だった(難癖) 
- 35二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 00:26:45でもブルボンって攻め攻めモードでも受けになったらヨワヨワになりそう 
- 36二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 01:14:16なんだい最近は…素晴らしいインスパイアSSをよく見かけるが… 
 天が書けと言っているのかな?
- 37二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 01:16:21恵まれた骨格に宿る恵まれたちちしりふとももからしかとれない栄養素たすかる 
- 38123/07/20(木) 08:12:52
- 39二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 10:05:41尻尾の付け根周りを撫で回したい 
- 40二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 10:18:01
- 41二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 10:20:01ブルボンは胸もデカいという罠 
- 42二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 10:24:15ライスとロブロイとバクシンオー辺りにアドバイスもらってそう。 
- 43123/07/20(木) 12:25:42
- 44二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 14:42:06対面座位で抱きしめながらスキンシップしたいね 
- 45二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 14:55:15あかんあかんあかん仕事が手につかん 
 俺の脳もブルケツにやられちまった
- 46二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 15:35:00元ウマの『あの』尻画像を見てもミホノブルボンのHに数値を安易に盛らないサイゲに職人とか達人とかが持ってる矜持とかプライド染みた『こだわり』と『凄味』を感じる。 
- 47二次元好きの匿名さん23/07/20(木) 17:00:47エッッッッッドやな 
- 48123/07/20(木) 20:18:44