- 1二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:50:21
キングは私のベッドに腰かけてうなだれている。
夜中に突然私の部屋に来たキングを私は迎え入れた。
今にも倒れるんじゃないかというくらいおぼつかない足取りだった。
とりあえずベッドに座らせたが、ずっと押し黙ったままだ。
「ねえ、キング。そういえばウララはどうしたの?」
あまり暗い調子にならないようゆっくりと話しかける。
「……ライスさんとロブロイさんの部屋に泊まってもらってるわ」
ようやくキングが口を開いてくれた。
少しだけほっとする。
「……ウララさんにこんな姿を見せて心配かけさせるわけにはいかないから」
キングはぽつりとそうつぶやいた。
……私ならいいってことなのかな。
彼女の隣に腰を下ろす。
なにか声をかけようと思い、口を開く。
でもどうしても言葉が出てこなかった。
行儀よく膝に置かれた彼女の手に自分の手を重ねる。
いつもみたいにほっそりとしていて、いつもよりずっと冷たい指先だった。
ぽたり、となにかが私の手の甲を濡らした。
キングの目から涙がぽろぽろと零れ落ちている。
私はキングを抱き寄せた。
胸が彼女の嗚咽で震える。
それでも私の口からは言葉は出てこなかった。
大丈夫、きっとなんとかなるよ。
そう言えばキングも少しは安心できるだろうし、私だってそう願っている。
でも震える彼女を抱きしめると、私はどうしようもなく言葉が出せなくなってしまった。
私の腕の中でキングはずっとずっと、泣き続けていた。 - 2二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:50:40
少し横になっていました
お目汚し失礼しました - 3二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:52:29
同期の限られた人にしか見せない涙、いい…
- 4二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:54:14
いつもならエモーショナルなんだけど、正直読んでる俺もキツイ……
- 5二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:56:21
無事を祈るしかない
- 6二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:56:36
心配だよね…
- 7二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 22:56:50
- 8二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 23:01:57
今さっき知った…私も祈ろう
- 9二次元好きの匿名さん21/12/12(日) 23:07:16
10月に祐一が恩返ししてくれたんだ
空の上から守ってくれ