- 1二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 16:51:05
- 2二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 17:50:41
- 3二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 18:05:56
そこまでエモいのわかっているならもうひと頑張りデース
- 4二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 20:00:37
あげ
- 5スレ主ではないですが23/07/26(水) 21:23:29
小さな物音で半分醒めたところに、芳ばしい香りが鼻をくすぐった。毎朝の儀式のように繰り返される習慣。
「んっ……スマンなオグリ、いっつも目覚ましさせてしもて」
「趣味でやってる事だ、タマ」
オグリを単なる食欲モンスターと見とるモンもおるが、どうして味の解る奴や。いつやったか、オグリはマンハッタンカフェから手解きを受けて、こうしてコーヒーを入れてくれる。さすがに初めはともかくとして、今は大した腕前やと思う。
「今日も美味しく淹れられた。タマも今から飲むだろう?」
「ああ、頼むわ」
ドリッパーに新しいフィルターをセットし、粉を入れて均す。専用のケトルにも興味を示しとったが、電気ポットから器用に少しずつ注いで綺麗な泡が立った。
鮮やかな香りを放ちながら、濃い色の雫がカップに溜まってゆく。
「うん、美味い。オグリが淹れてくれるようになってから食も進む気がするんや。胃の働きを助けてくれるんかな?」
「実は私もそう思ってた。毎度のご飯が美味しくて、食べ過ぎが心配なくらいだ」
う~ん……それは関係あるんかな? - 6二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 21:29:52
- 7二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 21:42:26
オグリって意外に料理やコーヒー煎れたりするの上手そうよね
- 8523/07/26(水) 22:27:33
感想ありがとうございます!励みになります
- 9二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:08:00
辻SS師来たわね
- 10二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:24:58
卒業後にルームシェアしているウマ娘概念もいいな
これはなにかのヒントになるかもしれない - 11二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:25:59
オグリは作る方もそこそこ上手い印象はある。バレンタインは確か手作りだった筈?
ただ量が自分基準になる可能性は高い - 12二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:26:49
カフェと違って豆には拘らないけど引きとかドリップが丁寧なのは想像つく
- 13二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:28:08
このレスは削除されています
- 14二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:29:35
タマはせっかちだからガリガリ豆引いたりフィルター絞ったりで美味しいコーヒーを淹れるのは無理だなってわかる
カフェに教わった手順をじっくり反芻しながらカリカリ…カリカリ…と音を立てて豆を挽くオグリはイメージに合う - 15二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:34:14
ありがとう…ありがとう…ってブツブツ言いながら淹れてそう
- 16二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:34:18
勝手なイメージだけどザパさんもコーヒー淹れるの上手そう
- 17二次元好きの匿名さん23/07/26(水) 23:59:32
- 18二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 00:02:01
オグタマが卒業後もシェアハウスして一緒に暮らしてて
タマが朝食を作ってる間にオグリがコーヒー淹れる
そんな光景が見たかった - 19二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 00:54:00
朝パン派のライス、読書のお供にロブロイのペアとか?
- 20二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 06:18:47
- 21123/07/27(木) 08:24:18
シングレ時空になるけどろっぺいもオグリのコーヒー好きになると思う
- 22二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 09:05:17
逆にシリウスが淹れる日もありそうだ
- 23二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 09:10:46
- 24123/07/27(木) 16:50:43
「…………ん」
湯気を立たせる黒い液体を一口含み、その芳醇な薫りと苦味を味わう。強めの苦味とコク、少し酸味。それから少しのフルーツのような薫りと、僅かに顔を覗かせる甘味。それらが嚥下され、胃に運ばれた後には、豊かな残り香だけが口に残り、やがて鼻へと抜けていく。
「どうだろう、カフェ。今回は大人の味を目指して、苦味を強めにしてみたんだが……」
この至極の一杯を淹れた本人であるオグリキャップさんが、私の評価を今か今かと待っている。少し不安そうな顔で私の顔を見つめる様は、なんだかおあずけをされている大型犬のようで少しおかしかった。
「…………大変美味しいです。苦味が強いので人を選ぶかと思いますが、これを好まれる男性も多いかと」
「そうか! よかった……」
そう言ってほっと胸を撫で下ろしたオグリキャップさん。私の技量もも素人に毛が生えた程度だが、こうして頼って貰えるのは嬉しい。
それにしても、オグリキャップさんにコーヒーを淹れる趣味があったとは意外だった。なんでも幼少期にとある喫茶店のコーヒーを飲んで以来目覚めたらしく、トレセン学園に入ってからは稼いだ賞金で道具も一式揃えてしまうほどハマってしまったそう。
でもさすがに淹れ方までは分からなかったらしく、友人伝手に私のところへやって来て勉強している。
意外と言えば、彼女は呑み込みの早さもそうだが、一つ一つ丁寧に手順を踏んでいくのが上手かった。食事とレース以外に興味がないと人は言うが、なかなかどうして私の指導を貪欲に吸収し、今では一端のバリスタといったところか。
「これで自信が付いた!ありがとうカフェ!」
(…………このコーヒーを一番に飲ませたい人が居るでしょうに。わざわざ味見だなんて……可愛い人だ)
きっと、その時にはこれが一番美味しいコーヒーではなくなっているだろう。
彼女の想いの分まで込められたコーヒーは、その人にとって世界一美味しいコーヒーなのだから。 - 25123/07/27(木) 16:51:53
- 26二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 16:56:48
92世代でライス、ブルボン、バクシン、マチタン、フラワーがルームシェアしてて
毎朝ライスがコーヒー淹れてその香りでブルボンが目を覚ましてフラワーが庭の花に水をやってマチタンが寝ぼけながら起きて
バクシンの「バクシーン!」でみんなの眠気が完全に吹っ飛ぶ
- 27523/07/27(木) 20:38:00
「もう少しで湯が沸くな」
「ほなパン焼くで~」
学園を卒業した私とタマは東京の大学に進んだ。ハッキリとした希望はまだ無く、『将来の選択肢を広げる』という名目で。
一番の理由は自分たちのトレーナーと、そしてお互いと離れたくないからだろう。そして全ての事情が理想的に進み、こうして学園近くのアパートでモラトリアムを満喫している。
私のコーヒー用具も充実して来た。寮生活ではとても置けなかっただろう数々の品が、私とタマの時間を彩ってくれる。
『ガサッバサッ』――幾つかの、小さな違和を除いて。
「不動産に車屋に、今日も要らんチラシが豊作やな。スーパー以外は抜いて新聞代引いてくれんかな」
「広告があるから安くなるんだぞ?」
読まない新聞広告をテーブルに敷き、トーストを直に乗せる。食べ終われば丸めて捨てる――タマいわく、『皿を洗わんで済む』という事らしい。
「……なあタマ、細かいようだが、昨日シンクにパン屑がな」
「あースマン、流せてなかったか。今度はキレイにしとくわ」
「いや、そうでなく……」
私の前ではやらないが、一人の時はシンクの上で食べる事がある。『食べカスがシンクに入るやん?コップ洗うた水で押し流したら一石二鳥やん?ロジカルやろォ~?』との事だ。
――愛する親友との文化的差異を、私もいずれ受け入れるのだろうか。それとも今の内に止めさせておくべきか。いつかここを出て、お嫁に行く前に――
そこまで考えた時、なぜか浮かんだトレーナー達の顔。頭を振ってそれを追いやり、半分残ったコーヒーを飲み干した私を、タマが不思議そうに見つめていた。
大人に近づいた二人の仲良しタイム延長戦、きっと色々あるでしょうね
コーヒー好きが増えたなら、喜んで指南してくれそうです
- 28二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 20:40:00
- 29二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 20:52:27
>>読まない新聞広告をテーブルに敷き、トーストを直に乗せる。食べ終われば丸めて捨てる――タマいわく、『皿を洗わんで済む』という事らしい。
(やべえ同じことしてるよ…)
- 30123/07/27(木) 23:03:19
- 31二次元好きの匿名さん23/07/27(木) 23:17:49
- 32二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 07:39:15
でもココはあにまんだからね 師範代は苦いのダメな事にされそう
- 33二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 08:27:55
藤岡弘、ばりに時間をかけて丁寧に淹れてそう
- 34二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 16:38:16
シャカールは自分ではやらなそうだけど飲んでる姿はきっとサマになる
- 35二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 23:48:27
- 36二次元好きの匿名さん23/07/28(金) 23:58:48
素敵だな
- 37523/07/29(土) 11:20:40
「お邪魔するぞ」
「オグリ……キャップ?こんな時間にどうしたのかな」
「“こんな時間”に明かりがついていたから、な。迷惑でなければ差し入れをと思って。お湯はここで沸かせるな?」
差し出した手提げ袋から豆の袋が顔を覗かせる。ほんのりと芳ばしさが漂った。
「……ありがとう、頂こうか」
「一人なのか?」
「すぐ戻って来るはずだ。カップはこれを使ってくれ」
生徒会業務を続ける前で沸騰を待ちながら、人数分の豆を計量して茶菓子を並べる。美しさを感じさせる所作に思わず声が出た。
「手慣れたものだな」
「最近始めたんだ。豆の種類とか湯の注ぎ方とか、色々試してる。たくさん淹れるとまた勝手が違って面白い。
それに……人のために淹れて一緒に飲むと、ずっと美味しく感じるんだ」
「ふふ、君の自他共栄、というところかな。君が淹れたコーヒーなら毎日でも相伴に預かりたいよ」
「……それ、プロポーズみたいだぞ?」
彼女の見せた柔らかい笑顔に、ほんの少し口を滑らせたらしい。うっすら頬を赤らめたオグリキャップから目を反らして咳払いを一つ。
「さて、そろそろ戻る頃合だが」
ちょうど割って入ったノックに救われて、ラストスパート前の小休止に入る。
あまり深く捉えていない事を祈りながら啜りこむコーヒー――それは甘いような苦いような、表現しがたいものだった。
もし次があれば、余計な事を考えずに味わいたいものだな。
>>35ネタにされがちだけどルドオグいいよね……
- 38二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 11:43:16
久しぶりにストレートなルドオグを見た
- 39二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 11:53:13
- 40二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 11:54:35
ア゛ッ!(尊死)
- 41二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 12:15:04
おおおおお!すきいいいいいい!
- 42二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 15:06:32
エプロン姿のオグリ新鮮だァ……
- 43二次元好きの匿名さん23/07/29(土) 16:22:50
(実はこの人にオグリ描いてほしいが為にss悪戦苦闘してるんだよね…まだ投稿したことないけど)
- 44二次元好きの匿名さん23/07/30(日) 01:39:09
ルドオグもオグタマも良い…カフェも可愛い…
- 45二次元好きの匿名さん23/07/30(日) 01:44:58
お互いちょっとその気あるのいいな…と深読みすれば香るぐらいの文章力いいぞお