- 1二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 01:32:18
しかしプロットはめちゃくちゃなことが多い
初長編の大いなる眠りからして桟橋から海に車ごと突っ込んだ事件の犯人は明らかにされないし
そのことを突っ込まれると作者のチャンドラーは気にもとめてなかった
一番有名なロンググッドバイもプロットには結構な難がある
というのもチャンドラーは既に発表している短編を2つほど組み合わせて新たに長編に仕立て上げるという書き方をしていたからだ
じゃあ二つの物語が相互に絡み合って一つの長編になるという構成になるだろうと期待するがあまりうまくはいってない
二つのプロットがそのまんま一つの小説の中に押し込められてるというぎこちない感じをどうしても抱いてしまうのだ
だがそれでもチャンドラーの書くフィリップマーロウものは読んでいて最高に痺れるのだ
これはフィリップ・マーロウのキャラクターとチャンドラーの独特の比喩を駆使した文章がとにかく素敵だからだ
これらの美点に比べたらプロットのことなんかどうでもよくなる
というわけでもっとチャンドラーが読まれればいいなと思っているのであります