マダラ真伝【短編】

  • 1二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 12:04:08

    さくり。友の足元で、小さな冬の音が響く。

    「見ろ、霜ぞ!珍しい!」

    はしゃぐ姿はあまりにガキくさい。
    無邪気な笑顔にとくりと跳ねる、
    この鼓動の意味をオレは知っている。
    目の前で揺れる絹のような髪が、
    おかっぱだった頃から知っている。

    皆から讃えられる初代火影じゃない、
    剥き出しのお前が、ただの柱間が、
    …原点で、頂点で、オレの全てだ。

    そんな歯の浮くようなセリフを
    面と向かって告げる勇気もなく、
    だからといって想いを消すには
    心身共に柱間に染まりすぎて、
    結局ずるずる引きずったまま
    秘密だけが溜まっていく。
    同じ里に住むだけじゃ全然足りない。
    逢いたい。組み手したい。水切りしたい。
    柱間、なぁもっと、オレを構えよ。
    ずっと、ずっと、ただひたすらに、
    オレはお前だけに飢えている。

    どうか願わくばこのままで。
    ふと頭に過ぎる女々しい願望を、
    ため息を一つ吐いて封印した。

  • 2二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 13:16:11

    保守

  • 3二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 13:56:40

    保守

  • 4二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 14:39:04

    保守

  • 5二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 16:01:27

    保守

  • 6二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 17:04:21

    保守

  • 7二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 18:15:16

    保守

  • 8二次元好きの匿名さん21/12/14(火) 20:06:21

    保守

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