【CP&女体&超閲覧注意】グエル♀がラウダと part5

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 08:16:10

    幼い頃から二人っきりのお屋敷で、触り合いっこと称して遊んでるうちに性的なことに無知なまま本能に従って一線を超えてしまい、グエキャンの真っ最中に妊娠が分かる世界線

    さすがに今ではいけないことだと理解しつつも、ストレスがたまったらどちらともなく誘ってしまい行為に耽ってしまっていた

    勿論、セーフティに努めていたしグエルにとっても青天の霹靂


    グエル♀はラウダを一人の男性として、本人に自覚はないものの恋愛感情が芽生えており、

    ラウダもまたグエル♀に対して姉として愛してると思いつつも、本人がまだ気づいてないだけで恋愛感情を抱いている


    前スレ

    【CP&女体&超閲覧注意】グエル♀がラウダと part4|あにまん掲示板幼い頃から二人っきりのお屋敷で、触り合いっこと称して遊んでるうちに性的なことに無知なまま本能に従って一線を超えてしまい、グエキャンの真っ最中に妊娠が分かる世界線さすがに今ではいけないことだと理解しつつ…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 08:19:00

    新スレおつです

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 08:20:08

    グエキャン中、グエル♀が医務室へいったことから妊娠が発覚、ヴィムがそのことを知ることに
    シャディクに匿ってもらうも、シャディクを巻き込みたくなかったグエル♀は自ら飛び出し、ヴィムの元へ
    ジェターク社の一室で監禁状態であったところ、ラウダと話すことで、ラウダが好きだとようやく自覚
    ラウダにシャディクのことを警告すべく部屋から飛び出し学園へと向かった
    学園に無事着いたのはいいものの、体調が悪くなり、現在ラウダとシャディクと話している脇で休憩中
    なおラウダはグエル♀がいることに気付いていない

    お腹の子の父親であるラウダはそのことにまだ気づいておらず、いなくなったグエル♀を探し回った後、ジェターク社にてようやくグエル♀を発見
    妊娠していることを知り、自分の子ではないかと思っていたが、他ならぬグエル♀によって否定される
    「愛した男との子供」というグエル♀の嘘を信じ、グエル♀との信頼関係が揺らいでいる状態
    自分が頼りなかったから姉さんは自分を頼ってくれなかった、姉さんは変わってしまったと感じている
    グエル♀への思いは家族愛だと信じこんでいる
    グエル♀からシャディクが相手ではないと言われたが状況から信じられず、シャディクが相手だと思い込んでいる
    現在シャディクと学園で接触

    ヴィムは、グエル♀の腹の中の子供を、匿っていたシャディクとの子供だと思い込んでいる為、シャディクにグエル♀との結婚を迫っている
    グエル♀をシャディクに嫁がせ、グラスレー社にも力を及ぼしたい模様

    シャディクはグエル♀が監禁されている部屋を訪問
    グエル♀の相手はラウダではないかと疑っていたが、カマをかけた結果グエルの反応からラウダだと確信した
    ヴィムからグエル♀との結婚を迫られており、グエル♀にも結婚のことを持ちかけた
    別フロントでの用事を済ませて学園に帰ったところ、ラウダを追ってきたグエル♀を偶然保護
    ラウダが来たことから、とりあえず木の下に座らせてラウダから隠している

    グエル♀はお腹の子供とラウダを守る為なら、どんな手段も厭わないと決意は固い様子

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 08:28:06

    たて乙です!

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 08:32:27

    乙です!
    いつも楽しみにしてます

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 09:23:18

    このレスは削除されています

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 09:25:51

    たておつです!
    ダイス神がとても厳しいけど何とかハッピーエンドを迎えてほしい…

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 09:27:22

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 09:37:15

    ラウダvsシャディクのガチ対決とかどういうルートを通るのか、🎲神が空気読んでくれることを祈りつつ保守

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 10:16:48

    保守

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 16:38:14

    このドロドロハラハラ感がたまらない保守

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 20:52:01

    巻き込まれ規制厄介だねぇ

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 20:54:34

    >>12

    途中送信しちゃった。スレ主が書き込めなくなっても保守しときますので! 早く規制終わりますように

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:05:35

    「それで?話って」
    目の前にいるシャディクはいつもの表情を崩さない。柔和な笑みを浮かべ、ラウダを見ている。
    いつもの調子に、じわりと心の内がまた黒くなる。ラウダが近づいても一切動かない。驚いた様子もなかった。
    ラウダが胸ぐらを掴んだところでそれは変わらなかった。動揺の色はない。
    「なぜ、姉さんを利用した」
    「グエル?利用?何のことだ?」
    おおげさに肩をすくめ困ったように笑うので、ラウダの中にはますます苛立ちが募る。顔が険しくなっていくのが自分でもわかった。
    …何でこんな奴が姉さんと。
    その手が、姉と触れ合ったと思うだけで体の中で行き場を失った感情が暴れまわる。気が狂いそうになる。心の中で姉に話しかける。何で、どうして、シャディクなんだ。こんな奴、どうして僕じゃなくて…。
    結婚のことだ、と声音を低くして言えば、ああ、と声をあげた。
    「君の父親に言われてね。グエルと結婚しろ、責任を取れって」
    「姉さんを利用して、結婚できれば満足か」
    「さあ。どうだろうね。」
    シャディクが首を傾げると、さらりと金の髪が揺れる。怒りで震える手で更に掴みあげるが、シャディクはラウダのなすがままだ。少しの抵抗もしない。
    シャディクの底の見えない瞳が、少し上からじっとラウダを見つめる。
    不思議な瞳の色をしている。美しいエメラルドグリーンの瞳。こちらの心を全て見透かしている気がする。
    …その瞳が、姉を惑わしたんだろうか。その目が姉の美しい姿を映したんだろうか。
    ぞわりと殺気めいたものが全身を巡る。許せない。ずっとラウダだけのものだった。身内にだけ見せる微笑みも、ベッドの上の姉の姿も。
    どうしてシャディクなんだ。
    いつも一緒にいてくれたってなんだ。僕の方が、ずっとずっと一緒にいたじゃないか。
    好きだ、愛してるって何だ。僕の方がずっと。シャディクよりもずっと深く姉さんを愛しているのに。姉さんの為なら何だって出来る。姉さんの為なら、なんだって…
    姉さんの優しさに付け込んで、利用して。子供を孕ませるような奴。どうして姉さんが好きだなんて言うんだ。愛してる、って幸せそうな顔をして言うんだ…
    羨ましくて、妬ましい。姉さんにあんな顔をしてもらえて。好きだと、愛していると想ってもらえる人間が。
    ぐらぐらと熱いものが心の内で煮え滾る。

    「シャディク、お前も…姉さんの腹の中にいる子供も…絶対に許さない…」

  • 15二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:12:20

    呪いの言葉がラウダの口から零れた瞬間わずかにシャディクの瞳が見開かれる。
    「え、あ。ああ……そういうこと?」
    何やら小さく呟いて、ちらりとシャディクの目が脇にある木に向けられる。お前なんて大した存在じゃないと言われているようで、胸ぐらを掴む手でさらに力がこもる。
    「姉さんとの結婚を今すぐ辞退しろ」
    「ん~…それは無理かなぁ。そもそも俺が言い出した話じゃないしね。君たちの父親が持ち出してきた話だ。俺が辞退したところで話は進むよ。」
    まぁ俺も退く気はないけど。そう言ってシャディクは笑う。
    「ラウダは俺にどうしてほしい?」
    「…姉さんとの結婚を辞退して、一生姉さんと関わるな。」
    「子供はどうする?お前の父親は利用する気満々だけど。グエルも一人なんて大変じゃないかな」
    「姉さんのことは僕が支える。これからも、ずっと」
    シャディクの唇は緩やかに弧を描き、ラウダを見ている。ラウダの眉間に一層皺が深く刻まれ、左の髪を引っ張った。
    殺さんばかりの敵意をこめたラウダの視線はシャディクの涼やかな表情を崩せない。
    暫く正反対の視線が交わった後、シャディクが小さく首を傾げる。さらりと金の髪が揺れる。
    「グエルは…俺が父親だって言ってた?お腹の子供の」
    シャディクの冷たい手が胸ぐらを掴むラウダの腕にかかる。
    「違うって、グエルは言わなかったか?」
    シャディクの目がまっすぐにラウダを見つめる。何かを探ろうと、奥を覗こうとしている目だ。

  • 16二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:14:36

    柔和な、人好きがする笑みを携えたシャディクの顔が近づく。心の内が読めない。
    訳の分からない質問をしてくるシャディクを一層睨み付ける。
    「姉さんは、お前を父さんから庇っている…守ろうとしているだけだ」
    「言ったんだな?俺が相手じゃないと」
    シャディクの顔がさらに寄せられる。奥深い緑の瞳に憎しみに染まったラウダの姿が映っているのが見えて、何やら心がざわめいた。
    何を言っているんだろうか。目の前にいるシャディクは。
    確かにグエルは言った。シャディクは関係ない。匿ってくれただけだと。
    しかし状況がグエルの相手はシャディクであると物語っている。グエルの言葉を信じることは今のラウダにとっては難しい。
    ただでさえ妊娠のことも、特別な相手がいたことも教えてくれなかった…それが、もしシャディクのことじゃなくても、だ。
    頼ってくれなかった。信じたいのに、信じられない。ラウダが頼りにならない人間だから、グエルは本当のことを言ってくれない。そうとしか思えない。
    この状況、あまりにもシャディクに都合が良すぎる。
    シャディクはジェターク社の跡取りであるグエルも手にして、ジェターク社の力も手に入れられる。後継者レースのトップに躍り出ることができるだろう。その上子供までいればジェターク社の内部にだって口を出すことが出来る。そうなれば、御三家のうちの二つが手に入ったも同然。
    姉さんがシャディクのいいように利用されて、騙されて。抱き込まれているようにしか思えない。
    「ラウダはそれを信じなかったのか?」
    シャディクの声が響く。信じたかった。信じたかったよ。僕だって姉さんを信じたかった。でも状況が、それを許してくれなかった。

    「…姉さんの腹にいる子供の父親は、お前だろう。シャディク」

  • 17二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:30:42

    わァ…………ぁ…………

  • 18二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:31:00

    うわー地獄。ラウダがグエルのこと信じてないの聞かれちゃってるしどうなるんだこれ

  • 19二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:35:56

    自分でもこんな声が出たのかと驚くくらい、低くておどろおどろしい声が出た。憎しみを、どす黒い感情を、全部煮詰めてどろどろに溶かしたような。ひどい声だ。とてもじゃないが姉に聞かせられない。
    それを聞いた瞬間、シャディクの顔から初めて表情が消えた。真剣な表情でラウダを見ている。
    「ラウダ、お前は……」
    その瞬間、シャディクの言葉を遮るように人の足音がする。ふらふらと、なんだか頼りない足音。すぐ傍だ。てっきり人がいないと思っていた。…誰かいたのか。
    会話の内容を思い出し、ラウダがシャディクから手を離し急ぎそちらを振り返る。
    その姿を見て、はっと息を飲む。まさか。こんなところにいるわけがない。

    「姉さん!?」

    引きつった悲鳴じみた声が出た。そこには何故か姉がいた。どうしてこんな所にいるのだろうか。さっきまで、あの寂しい部屋で一人ぽつんといた筈なのに。
    シャディクを見るが驚いた様子もない。そこにいるのを知っていたかのような反応だ。
    まさか、シャディクに会いに…?そんな場合じゃないと言うのに、心がざわめく。
    ひどく顔色が悪い。立っているがやっとの様子で、足が震えているのが見える。
    青褪めた顔でラウダを見ている。その顔は悲痛な表情に歪められていて、一瞬、ラウダは姉が泣いているんじゃないかと思った。
    グエルはラウダの前で泣かない。涙の跡を見せても、弟であるラウダの前でグエルは決して涙を見せなかった。悲しみの涙も、悔しさの涙も。
    そんな姉が今にも涙を零しそうな表情で悲しんでいる。ラウダの前で、悲しみや苦しみを曝け出している。
    殴られたかのような衝撃があった。目を見開く。
    姉はいつだって気丈だった。ラウダがその苦しみを察することはあっても、決してこんな表情は見せなかった。
    異常に、取り繕うのがうまかった。ラウダの前でも、父の前でも。
    いつから姉はラウダの前で強がるようになったんだろうか。俺は姉さんだから、弟であるラウダを守ってやるからな!って、子供のころからよく言っていた。
    だからそんな姉をラウダは守りたいと思っていた。ずっとそう願っていた。
    父親からのプレッシャーも知っている。ラウダじゃなくて、父に認められたがっていたのも知っている。その為に日々の重圧に耐えて。ホルダーになって。ミオリネとの政略結婚だって受け入れた。

  • 20二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:38:10

    なのに、そうだ、水星女が現れて、おかしくなった。姉さんが寮を追い出されて。
    姉さんはこんなに頑張っているのに、なぜ姉さんを悲しませるようなことばかりが起きるんだ。
    グエルの目はこちらを見ている。ラウダ、と震える唇が名を囁いたのが分かる。

    「お前は…お前だけは、俺を信じてくれているって思っていたのに…」

    ぐらぐらと揺れる。自分がちゃんと立っているのか自信がなかった。
    こんな顔、させたくなかった。だからこそ頼ってほしかったし、姉が背負うものを分けてほしかった。
    辛いことも、悲しいことも全部分けて、一緒に背負って一番近くで支えたいとずっとラウダが思ってきたことだ。
    姉さんを悲しませたくない。泣かせたくない。だからラウダはここにいる。
    姉を利用したシャディクが許せない。グエルが愛していると告げ、腹の子の父親であるシャディクがどうしようもなく憎かった。
    どうにかして、姉をシャディクから引き離したかった。姉を守るために。
    …どうして姉さんはこんな表情をしているんだろう。
    ひどく傷ついている。苦しんでいる。胸と腹を押さえ、涙が滲みそうな表情で、今にも倒れそうな青白い顔をして立っている。ラウダをまっすぐに見つめて。
    何でこんな顔をしているんだろうか。誰がこんな顔を…させて…

    「………僕か」

    それに気づいた瞬間、色んな後悔が一斉にラウダを襲った。
    自分がいた暗くて狭い世界が開けた気がする。視野が狭くなって、それだけしか見えてなかった。
    姉さんが悲しんでいる。僕のせいで。僕が姉さんを信じなかったから、姉さんが傷ついて苦しんでいる。
    そんな顔をさせたくなかった。
    誰が何と言おうが、どんな状況であろうと、信じてあげればよかった。自分は父さんと違うと姉の言葉を信じれば、ただそれだけで良かった。
    「ね、姉さん…」
    ごめん、と喉の奥からどうにか声を絞り出す。

  • 21二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:40:52

    ふらりとラウダが姉に向かって一歩踏み出した瞬間、グエルの体がその場に崩れ落ちる。

    腹を押さえて背を丸め、うう、と低く唸っているのが聞こえ、慌てて駆け寄れば、ラウダよりも先に近づいていたシャディクがグエルの肩を抱く。

    グエルの息が荒くて短い。息をするのさえ苦しそうに見えた。

    姉の左手が何かを求めるように宙を掻き、一瞬傍にいたラウダに手が伸ばされる。が、ラウダが慌てて握るよりも前に力なく地に落ちる。

    大丈夫か、とシャディクがしっかりとその手を握り、耳元で囁いた。

    腹にあてられていた手が苦しげにシャツを掴む。その仕草に背筋が冷たくなり、血の気が引く。

    医務室に運ぼうにも、動かしていいのかも分からないし、そもそももうそろそろグエルを追ってジェターク社の人間が来てもいいはずだ。

    いつ頃からグエルがいたのかは分からないが…寧ろ遅い位ではないだろうか。

    グエルの妊娠のことを思えば救急隊に連絡するのも問題だ。それよりも確実にこちらに向かっているであろうジェターク社の人間を待った方が良いだろう。

    同じことを思ったのか、シャディクがラウダを見る。こくりと一つ頷いた。

    蹲るグエルの背をシャディクの手が撫でる。姉の気持ちを裏切ってしまった自分が触れていいものか悩むラウダをじっとシャディクが見つめ…口を開いた。


    dice1d3=2 (2)

    1.ラウダを守りたいグエルの気持ちを汲み、「…腹の子は俺の子供だよ」と憔悴しきった顔のラウダに告げる。

    2.「…腹の子の父親は俺じゃない」と憔悴しきった顔のラウダに告げる。

    3.何か言いたそうにしていたが、結局口を閉じ何も言わなかった。シャディクは無言でラウダを見つめている。

  • 22二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:45:58

    シャディクーーーーー!!!!!😭

  • 23二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:47:03

    シャディクGJ

  • 24二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 23:50:38

    >お前は…お前だけは、俺を信じてくれているって思っていたのに…


    最低だけどちょっと興奮した

  • 25二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 00:25:03

    もうラウダ止めてシャディクにしておいた方が幸せなんじゃないかな?と思ってしまうほどシャディクGJ!

  • 26二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 01:06:14

    シャディクー!!こんなのシャディクの株が爆上がりですわ…

  • 27二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 01:10:56

    スレ主の文章が上手いから修羅場の地獄展開がすごい緊迫感あって面白い…
    打算目的で近づいてジェターク家のトラブルに巻き込まくってるけど真実をちゃんと伝えてくれるシャディクの好感度が上がりまくる

  • 28二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 01:12:47

    ラウダにはとにかく厳しいけどシャディクには割と優しいダイス神…

  • 29二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 02:14:50

    ラウダのダイス運が底辺だったばっかりに……
    いけラウダ!運なんて力技でねじ伏せろ!!

  • 30二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 08:05:18

    シャディク~~!!ええ奴……

  • 31二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 12:13:22

    これは多分シャディク株筆頭株主のダイス神

  • 32二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 15:57:08

    グエルはラウダが信じてくれなかった事に対して動揺してるけど、内心ラウダの事を1番信じられてないのはグエルなんだろうな
    本編でもお互い相手を自分の中で置いている位置は近くにあるのに実際は距離が遠いというか、相互理解が出来てなかった節があるし
    ラウダや大切な人達に嫌われたくないから話せないっていう普通の人なら当たり前の感情でも、グエルが必死に隠してる弱さだからこそ周りからはわかりにくくなってしまってるんだよな…つらい、、

  • 33二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 21:36:05

    ほっしゅ

  • 34二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 21:36:37

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:12:58

    保 守

  • 36二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 02:46:55

    シャディクのおかげで希望見出せる〜

  • 37二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 08:44:26

    保守

  • 38二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 19:08:34

    ほしゅ

  • 39二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 19:13:22

    ほしゅ

  • 40二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 22:08:02

    保守

  • 41二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 22:59:20

    保守

  • 42二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 23:35:45

    「…腹の子の父親は俺じゃない」

    シャディクの美しい緑の瞳がまっすぐにラウダに向けられる。丸くなっているグエルの背が怯えたようにぴくりと動いた。
    冷静さを欠いた頭の中で、姉の言葉が響く。
    …シャディクは……関係ない。あいつは俺を匿ってくれただけだ…そう姉は言っていた。信じてほしいと、言葉に出さずとも一生懸命ラウダに訴えかけていた。…それをラウダは信じなかった。
    加えて今のシャディクの言葉。この状況が好都合であるシャディクが、こんな嘘を言うとも思えない。
    そして、それをわざわざこの場でラウダに言う利点も分からない。
    「どういうつもりだ…」
    「別にどうも。ただ本当のことを俺は伝えただけだよ」
    そう言って、シャディクはラウダから目を離し、震えるグエルに「大丈夫か」と声をかけている。
    お前ひとりが知ったところで、この状況はどうにもならないよ…そう言われた気がして、拳を握る。確かにラウダが「姉さんの相手はシャディクではないです」と父に進言したところで、なにも変わらないだろう。

    (…シャディクが相手じゃないなら…じゃあ一体誰が姉さんの相手なんだ…?)

    ますます分からなくなる。
    でも姉は、その相手を心から愛していて、その人物を語るとあんな幸せそうな表情を浮かべるのだ。そしてその相手を、自分が例えどんな目にあったとしても、父からも世間からも庇おうとしている。
    自分はあんな場所に閉じ込められて。父からは相手はシャディクだと思われた挙句、シャディクも子の父親は自分じゃないとわかっていながらこの状況を利用しようとしている。
    自分の意思なんて関係なく、会社や個人のために自分とその子供が利用されようとしている…そんなの姉が許すはずもない。屈辱だと怒りたいだろう。こんな状況を望むわけがない。
    それでも姉は腹に宿った子の父親を明かそうとしない。
    その相手を、心から愛して守りたいと思っているから。
    「…お前は、知っているのか…子供の父親が誰なのか…」
    そうラウダが言った瞬間、シャディクの手をぎゅっと強くグエルが握りしめたのが見えた。
    力なく伏せられた顔をわずかに上げ、「シャディク…」と縋るように弱弱しく名前を呼んでいるのが聞こえる。
    それを聞いたシャディクの目が、何を思案するようにそっと細められる。

  • 43二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 23:37:37

    「さあ、どうだろう。グエルに直接聞いた方が良いんじゃないか」


    ラウダの方を見ることなく、そのままシャディクの口を閉ざす。

    でもそのグエルの反応を見た瞬間、ラウダは悟ってしまった。シャディクは知っているのだ。グエルが愛した男。子供の父親の相手を。

    やっぱりだ、と思った。頼りないから、姉はラウダを頼ってくれない。

    シャディクには妊娠のことも、相手のことも伝えて、匿ってもらっている。グエルから相談したんだろう。そしてそれにシャディクは応えた。

    さすがにこの状況を利用されるとは、思ってもいなかっただろうけれど。

    でもラウダには相談さえしてくれなかった。

    憔悴しきった心に、憎しみは生まれない。それよりもずっと自分の不甲斐なさを呪った。

    姉とそれに優しく寄り添うシャディクを見ながらも、ラウダはグエルに触れない。触って良いのか分からない。

    僅かばかりあった姉からの信頼をも裏切り、姉から頼りにされない弟。それが自分だ。

    二人の様子を見ていられなくて、目を伏せる。行き場を失った手も一緒に地に落ちる。

    良いなぁ、と素直にそう思った。

    グエルから頼ってもらえるシャディクが。グエルから愛されている相手が。心底羨ましくてたまらない。自分だって、そんな存在になりたかった。

    姉を信じなかった時点で、相手を羨む資格はないのは分かっている。…が、そう思わずにはいられない。


    「おい、しっかりしろ!」


    珍しくて焦ったシャディクの声が聞こえて慌てて顔を上げる。グエルの息がますます荒くなり、時折呻くような声を聞こえた。痛むのだろうか。腹を押さえてシャディクの腕の中でぐったりしている。

    意識が朦朧としているのか、下がった前髪から覗く瞳がわずかに開いたり閉じたりを繰り返している。手を握る気力さえもうないらしく、シャディクに掴まれた手に力はない。

    「くそっ、遅い!何をしているんだ!」

    焦ったラウダが生徒手帳を取り出す。

    その瞬間、足音が後ろから聞こえてきた。

    dice1d2=2 (2)


    1.グエルを追っていたジェターク社の社員がようやく到着した。

    2.「あ、あの…だ、大丈夫、です…か…?」と控えめに声をかけられた。振り向くとスレッタとミオリネがいる。

  • 44二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 23:39:28

    社員じゃなくてよかったーーーー!!!

  • 45二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:03:57

    まさかのスレミオ登場!?予想外すぎる

  • 46二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:17:14

    どうなるんやろ
    それはそれとして渦中の二人にとって相当強い人選だよねえ

  • 47二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:36:24

    このレスは削除されています

  • 48二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:42:07

    (かなり恥ずかしい誤字があったのでダイスの目はそのままに再投稿します…すみません…)

  • 49二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:42:25

    「あ、あの…だ、大丈夫、です…か…?」

    ふとそう声をかけられる。

    思っていたよりもずっと動揺しているらしい。近くに人が来るまで気づかなかった。

    慌てて振り向くと、そこにはスレッタとミオリネが立っている。

    「なに?グエル、調子悪いの?」

    「と、とりあえず、横にさせた方が…」

    楽な体勢にして…とスレッタがグエルに駆け寄る。…確か水星ではレスキューの仕事をしていたと資料に記載があったのを思い出す。自分たちが下手にやるより良いかもしれない。

    かなり悩んだがとりあえずラウダはグエルから少しだけ離れた。

    シャディクも同じ判断をしたようで、「水星ちゃん、どうすれば良い?」と素直に指示を仰いでいるのが見え、ラウダは慌てて制服の上着を脱ぐ。地面にそれを敷き、その上にグエルを寝かすよう頼んだ。

    ばらりと姉の髪が制服の上に散らばる。「姉さん、」と小さく名を呼べば、ぴくりと瞼が開き、澄んだ青の瞳がラウダを見る。

    手をぎゅっと握りたい衝動に駆られたが、今のラウダにはグエルに触れていいか自信がない。姉の信頼を裏切り、心に大きく傷をつけた。果たして自分にそんな資格があるんだろうか…

    少しだけ動いた手はグエルの手を掴めないまま敷かれた上着を握りしめる。ごめん、と小さく囁いたが、それが自分以外に聞こえていたのかラウダ自身もよく分からなかった。

    てきぱきとスレッタがグエルの熱や脈をはかる横で、シャディクから救助隊を呼んでいないことを聞き、「はぁっ!?何で!?」とミオリネが声をあげる。

    「何やってるのよ。救助隊を呼ぶわ」

    そう言って生徒手帳を出すので、思わず「待ってくれ」と声をあげる。

    ミオリネの判断は正しい。とても。だが、今この状態で救助隊に来られても困る。

    まだ世間的には隠したいグエルの妊娠のことがばれてしまう。

    スレッタも同時に、「グエルさんって持病とか…あります?」と尋ねてくる。今グエルがどんな状態になっているかは分からないが、ここで処置を間違えられると大変まずい…。良かれと思った行動が、腹の子供を危険にさらすことだってありえるのだ。

    ラウダは思わずシャディクを見る。シャディクもたぶん同じことを考えていたんだろう。目があい、そして


    dice1d2=1 (1)


    1.状況的にやむを得ない。グエルの妊娠のことを二人に告げる。

    2.二人にグエルの妊娠のことは言わない。

  • 50二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:47:25

    告げたほうがいいよな!?よかった、のかな!?

  • 51二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:53:36

    ヴィムが権力持ってるジェタークの病院に今連れ戻されても状況的にシャディク婚約ルートしか無理だろうから(ラウダの子ってヴィムにバレたら堕胎されるだろうし)スレミオの助けがあるのは1番良いんじゃないかなぁ

  • 52二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 01:06:22

    スレミオもまだまだ子供ではあるんだけど、でもまあ新しい視点入ることで閉塞感マシになる可能性はあるし……
    シャディクはシャディクで偽装婚するとなればきっちり責任果たしてくれそうなので悪くはないんだろうけどね

  • 53二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 01:30:01

    ミオリネなら融通きかせてジェタークが関与しない病院に預けることは可能かもしれないしね…
    とりあえずそれで一旦落ち着いてラウグエはちゃんと話し合え……

  • 54二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 11:09:25

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 12:52:53

    ミオリネの総裁の娘パワーに賭けるしかねえ

  • 56二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 16:47:32

    レスキューのプロであるスレッタ・マーキュリーさん助かる

    中の人の別作品のせいで必死に遺伝子検査しまくるラウダ幻視してしまった

  • 57二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 22:21:50

    保守

  • 58二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:06:49

    「妊娠…してるんだ…姉さん…」
    ラウダがそう言うと二人の目が大きく見開かれて、一度瞬きをする。
    救急隊に連絡しようとしていたミオリネの手から生徒手帳が滑り落ちる。スレッタが、ひぃっと喉の奥で悲鳴をあげるのが聞こえる。
    「に、に、ににに妊娠!?」
    「グエルが!?」
    スレッタは思わずグエルを触っていた手をさっとあげ、ミオリネはグエルとシャディク、ラウダの顔を何度も見て「嘘、じゃない…みたいね」と呟きながら生徒手帳を拾っている。
    はわわ…と一人慌てふためくスレッタが「わ、私妊婦さんなんて診たことが…」と呟く。
    「救急隊に連絡されたくない理由は…なんとなくわかったわ。訳アリなのね。」
    そう言ってミオリネが生徒手帳を仕舞い、何かを考え込むように口元に手をあてたところで、後ろから複数の足音が近づいてくるのが分かる。
    振り向かなくても何がなんてわかりきっている。遅い。
    お前たちが遅かったから、二人にも知られたじゃないか、とラウダは舌打ちをしながら、仕事のできないジェターク社の社員を睨み付けた。
    しかし黒服の社員たちも、まさかグエルがこんな状況だとは思わなかったらしい。勿論医者も、医療の心得がある者も一緒に来ていない…そのため、スレッタが同伴することになった。よ、よろしくお願いします!と深々と社員に頭を下げている。
    「俺はここに残るよ。一緒に行ったらややこしそうだし」
    シャディクがミオリネの横でひらひらと手を振っている。いつもの顔だ。やはり何を考えているのか分からない。
    シャディクに色々と聞きたいことはまだある…姉の相手のことや…色々。しかしこの場で問い詰めることもできないし、今は苦しんでいる姉を助けることが優先である。
    シャディクを一睨みしたあと、グエルに触ろうとしている社員とグエルの間に体を割り込ませる。
    一瞬悩んだ。姉の信頼を裏切った自分なんかが触っていいものか、と。だけどそれ以上に何倍も他人に触れられたくない。
    汗で額に張り付く前髪を優しく払い、もう一度ごめん、と心の中で呟く。首とひざ裏に手をあてて一気に抱き上げる。
    グエルの目が僅かに開かれて、ラウダの顔を見る。こんな風に姉を抱き上げたのは初めてだ。…幼い頃に、逆に抱き上げられたことは何回もあるが、ラウダがグエルを抱き上げる機会なんて訪れたことはなかった。

  • 59二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:11:01

    嫌がっているんじゃないか…と一瞬怖くなったが、グエルの表情はなんだかさっきよりも穏やかに見える。目を細め、ラウダの体に頬を擦り寄せているようにも見えたが…ただ揺れているからそう見えただけかもしれない。
    グエルはラウダによって船まで運ばれ、一度姉がヴィムによって連れていかれたという病院まで運ばれることになった。
    担当医には既に連絡がつき、そちらでグエルを待っていると。
    船内で揺られながら、横になっている姉を見る。ぴったりと瞼は閉じられ、苦しそうな表情を浮かべている。…のに、自分は何もできない。
    さっきだって倒れたグエルを見て、焦るだけで何もできなかった。
    悔しいが、本当に悔しいことではあるが、あんなに憎らしくて愚鈍だと思っていた水星女の方が、ずっとてきぱきと手を動かし適切な処置をしていた。
    何だろう、僕って。
    憔悴しきった頭で考える。結局、なぜ姉があんなところにいたのかは分からない。シャディクに…なにか用があったのだろうか。シャディクは姉があそこにいたことを知っていたようだし。
    頭から離れない。ラウダがグエルのことを信じていなかったと知ったグエルの顔。悲しい表情をしていた。傷ついた顔で、ラウダを見ていた。
    シャディクは、腹の子供が自分の子供じゃないとわかっていながら、この状況を利用する気だ。
    あそこで姉の言うことを信じていれば。シャディクが相手だと決めつけず、もっと話を聞いていれば、もっと姉の力になることができたかもしれない。
    状況がなんだ。姉の言葉を信じてあげればよかった。
    姉を傷つけることしか出来ていない。
    シャディクは許せない。名乗り出ないくせに、守られているくせに、孕ませたくせに、グエルに愛されている顔も知らない男だって嫌いだ。
    自嘲じみた笑みが零れる。こんな、姉のことを信じないような奴、そりゃ姉さんだって頼ってくれるはずがない。
    …やっぱり僕の姉さんはいつも正しい。間違えることなんて、ないんだ。
    「あ、あの!」
    ぼんやりと姉の顔を見つめるラウダに声がかけられる。顔をあげれば、珍しくスレッタがラウダの顔をまっすぐに見ている。
    「グ、グエルさんの手…握ってて…あげてくれませんか?」
    そ、そうすると落ち着くんですよ、とスレッタが言う。
    姉の手を両手でしっかりと握りしめる。しっとりと汗ばんでいるのに、冷たい。
    ぎゅっとその手が小さく握り返してくれた気がした。

  • 60二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:22:08

    病院へと運ばれ、待ち構えられていたスタッフ達によってストレッチャーで運ばれていく姉を見送る。
    病室の外のソファで座りながら診断結果を待つ。どくどくとさっきから気持ち悪いくらい心臓は脈打っているし、背中に嫌な汗をかいている。
    …姉さんに、何かあったらどうしよう。そう考えると、今更ながら震えがやってくる。
    正直生きた心地がしない。
    緊張感から少し解放されたのか、ラウダから少し距離をあけて座っているスレッタがほっと息を吐く。
    ラウダがそっちに目をやると、慌てて両膝に手をあててぴんと背筋を伸ばす。ぎこちない笑みをラウダに見せる。
    「おい、」
    「は、はいっ!」
    「…さっき……姉さんのこと…」
    礼を言うべきだろう。いくら憎らしい水星女とはいえ、姉を助けてくれたことには変わりない。
    一度小さく唇を噛み、静かに口を開いた瞬間、「ラ、ラウダさんって!」と何故だかスレッタの方から声を掛けられた。

    「ラウダさんって…そ、その…お、お姉さんのこと、本当に大切、なんですね…!」

    グエルさんのこと、すっごく心配してるの…伝わってきました!そんなことを続けてスレッタが言った。
    まさかそんなことを言われるとは思っていなかった。一体何を。当たり前のことを言っているんだろうか…。ラウダがグエルのことが大切なんて、抱きしめられた瞬間からそうに決まっている。この世界で一番支えたくて、守りたくて、大切で、大好きな人だ。
    それでも、何故だかどきりと心臓が跳ね上がった。ラウダの目が僅かに見開く。
    「分かります…私も、お母さん…もエアリアルも、大切で…大好きです!」
    スレッタは今、家族が大切な気持ちが分かると言った。だからラウダのそれも同じものの筈なのに、なぜか否定したくなる。…なぜだろうか。なんでこんな心にもやもやしたものが出てくるのだろうか。
    家族のことを考えているのか、スレッタが少しはにかんでラウダを見ている。何故だかその顔を見ていられなくて、逃げるように目線を伏せる。

    「お姉さんのこと、好き、なんですよね?」

    心をぎゅっと掴まれたかのような感覚がする。好き。そうだ、姉さんのことが好き。間違いなく。
    (何を馬鹿なことをさっきから。そんなのは当たり前だろう…)
    そんなの考える必要もない。そう思うのに、スレッタの声が、言葉が、ずっと響いている。

  • 61二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:29:34

    咥内に溜まった唾を飲み込む。一言、何でそんなことをお前に言わなくちゃいけない、と言ってやればいい。

    姉を助けてくれたことは素直に感謝している…が、こんなことまで話す必要はない筈だ。

    ずかずかと分かったように。人の心に踏み込んできて、一体何なんだろうか。

    ラウダにとってグエルは家族で。大切な姉で。同時に深く愛している。姉さんの為なら何だってするし、してあげたいと思う。姉をずっと支えることこそ、ラウダの願い。そうだ、大切で、好きだ。

    しかし改めて言葉に出して問われると何だか心が揺れている。

    スレッタは勿論家族として、姉が好きなんですよね、と言っている。そんなことは当たり前なのに…何故だかものすごく胸が苦しい。

    (…姉さんが…好き…)

    好きって何なんだろう。考えすぎて、よく分からなくなってくる。

    こんなにも歪で、グエルが愛した人間を憎んで羨むような感情が、果たしてスレッタが言う「好き」と同じなのだろうか。

    スレッタが言う、「好き」はもっと綺麗で純粋で、澄んだ家族愛のように思える。

    …グエルがラウダに向けているような、そんな「好き」。

    もう一度スレッタを見る。きらきらと一点の曇りもない表情だ。本当に家族が好きなんだろう。母とガンダムを並ばせるのはどうかと思うが、心の底から家族を愛しているのが伝わってくる。

    一緒にするな。とラウダは思った。違う。違う…僕が、姉さんに抱いているのはそんな純粋な気持ちじゃなくて、もっと汚くて爛れていて、ずっとどろどろしている。

    何だか無性に泣きたくなった。

    間違いのない姉が愛した人間を、憎くて憎くて羨ましいと思うこの感情は。果たして純粋に家族である姉に向ける「好き」なんだろうか。

    姉にストレス発散の行為に誘われる度に、浮ついた心も、確かな喜びも。姉に触れる手は、優しさや思いやりじゃなくて、もっと汚い欲にまみれていなかっただろうか。触れられて、うれしいと。肌が触れ合う度に、姉が自らの手で反応する様に、暗い悦びを覚えていなかっただろうか…

    分からなくなってくる。姉さん、と心の中で縋るように姉を呼んだ。



    ※恋心補正につき選択肢1追加※

    dice1d3=2 (2)

    1.僕は…姉さんを家族として好きなんじゃなくて…まさか…

    2.僕の姉さんへの「好き」は…姉さんを、一人の女性として愛しているんじゃ…

    3.……分からない。まだ分かりたくない。でもすごく、胸が苦しい。

  • 62二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:39:18

    よし、いけるぞ!

  • 63二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:45:15

    ラウダのダイス神がやっっと味方してくれた…!!恋心の自覚がついに来たの嬉しすぎる

  • 64二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 01:47:44

    ラウダがスレッタと対話することでグエルへの恋心を自覚する流れめちゃくちゃ良いなぁ…

  • 65二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 02:00:59

    よかった…ここでクソボケ選択肢が選ばれなくて本当によかった…
    しかしまだ二人とも相手には家族愛しかないと思ってる状況だから油断はできない

  • 66二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 06:23:00

    一歩踏み出せラウダ!

  • 67二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 07:35:44

    >>65

    そこなんだよなぁ

    互いにようやくスタートラインに立ったけど既に拗れてる状態だからこのまますんなりいくとはとても…

    グエルから見たら、傍にいて欲しいって言っても無視して出ていくわ、自分のこと信じてくれないわで今度はグエルからの信頼が揺らいでる状態だろうし

    今までのラウダイスが悪いよ…ラウダイスが…

  • 68二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 18:03:53

    保守

  • 69二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 23:49:38

    保守

  • 70二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 23:56:06

    保守

  • 71二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:19:26

    5分とか7分で保守は短すぎるよ~

  • 72二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:28:12

    ずっと家族として、姉を愛していると思っていた。初めて会って、抱きしめられたあの時から。ラウダを温かく家族として受け入れてくれた姉を愛しているのだと。
    色んなことがここ数日雪崩れ込むように容赦なくラウダを襲ってきている。
    心も頭の中もぐちゃぐちゃで整理できていない所もある。
    グエルのことは好きだ。間違いなく。尊敬すべき人間で、長所も短所も全部ひっくるめてグエル・ジェタークという人間を心の底から愛している。
    彼女の為なら、何だってできる。姉を悲しませたくないし、傷つけたくない。守りたい。そう思っている。
    家族として、人間として好き。尊敬できる。でもそれだけじゃない、どろりとした醜い感情もあるのだ。
    腕の中にいる彼女を見る度、ベッドの上で名を呼ばれる度、どうしようもない優越感がある。こんな彼女を知っているのは自分だけだと。頬を仄かに染め、澄んだ瞳を潤ませてこんなにも甘い声で強請るように名を呼ばれるのは、この世界で自分だけだという自負があった。
    それを覆された時の衝撃。そして姉を抱き、愛していると言われる男への憎しみ。羨望。嫉妬。今も胸の中に渦巻いているこの感情は、家族に対しての愛だけじゃない。
    今はっきりと自覚してしまった。

    (…僕は、姉さんを一人の女性として愛している…)

    そう考えると、すべての感情が飲み込めた。
    姉弟同士でやるべきではない行為を止められなかった理由も、それどころか心の奥底では喜んでいたわけも。
    姉が愛した相手に嫉妬していたのも…誰にも渡したくなかったのも。そうか。全部、ぜんぶ、姉を一人の女性として愛していたからか。

    「…好きだ」

    口の中で、思わずぼそりとそう言ってしまった。
    しかし微かな声だったのでスレッタには聞こえなかったらしい。彼女は共通の話題が出来てうれしいのか、きらきらと表情を輝かせたままラウダを見てきている。
    じとっと睨み付けるようにスレッタに視線を向ける。
    「当たり前だろう。…家族なんだ」
    「で、ですよね!家族は、大事!ですよね!」
    ラウダの言葉にスレッタはにこにこと笑って、頷いている。スレッタという「好き」とラウダの言う「好き」が明らかに違うものであったが、勿論それを言う気はない。

  • 73二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:32:47

    濁りのない家族愛で笑うスレッタを見ていられなくて、視線を外す。背を丸めて磨かれた床を見つめた。

    (よりによって、このタイミングか……)

    いや、寧ろこのタイミングじゃないと自覚しなかったというべきか。

    ラウダが自分の中の恋心に気付いた瞬間、失恋した。姉には愛している男がいる。愛した男との子供もいる。そしてその男をどうにかして守ろうとしている。自分はあんな目にあってまで。

    ただでさえ異母とはいえ姉弟なのだ。その上姉には既にそういう相手がいて、今更どうしろっていうんだ。殺すべき恋心に気付いて、何をしろと。姉の信頼を裏切り、傷つけた僕に、何が出来る…今も、グエルが純粋に弟としてラウダを愛してくれているのに、汚れた愛情を姉に抱いて、その澄んだ家族愛を裏切っている。

    そうは思うのに、そんなことを思う資格はないと分かっているのに、やはりどうしたって姉を愛している。一度自覚してしまえばもうだめで、胸の奥から欲に塗れた愛情が溢れてくる。

    愛しているから触れたい、抱きしめたい、名前を読んでほしい…苦しくて思わず胸を押さえる。こんな感情を持つべきではないとわかっていながら、次から次へとそんな思いが全身を駆け巡る。

    ラウダの中にあるすべてのものがぐちゃぐちゃにかき乱されている。

    こんなのはおかしい。自分じゃない。姉さんが苦しんでいるのに、自分はどうして…と罪悪感でどうにかなりそうだった。

    グエルの冷たい手を包んだ手のひらを見つめる。ぐったりとした姉の姿が脳裏にこびりついて頭から離れない。この手がものすごく汚れているように見えた。

    ぼんやりと病室の扉を見る。

    (僕は、この場所にいて良い人間なのか…?)

    姉に汚らしい欲を抱き、傷つけるだけの人間が、この場所にいていいのだろうか…


    dice1d2=2 (2)

    1.…僕はここに居ちゃいけない気がする。この場を離れ、スレッタにグエルを託して学園に戻る。

    2.それでも…ここにいたい。この場から離れず、じっと病室の扉が開くのを待つ。

  • 74二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:34:21

    よし!ラウダその調子だ!!

  • 75二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:37:25

    🎲がラウダに味方してきた気がするぞ!

  • 76二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 00:38:47

    なんかシャディクからダイスの女神様がデレておられる
    シャディクとスレッタという外部の人がいてくれると上手くいくのかな?
    ありがたやー🙏

  • 77二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 01:27:21

    暫く悩み…見つめていた手をぎゅっと握りしめる。
    (……それでも…ここで、待ちたい…)
    一言、姉に謝りたい。信じられなくて、信じてあげられなくて、ごめん、と。
    許してくれないかもしれない。今更なんだ。お前も父さん側なんだろう、と言われる可能性の方がずっと高い。事実そうだったのだから、そう言われてもしょうがない。自己満足と言われればそれまでだ。
    それに話せるような状態ではないかもしれないが…それでも、一目姉に会いたかった。眠っている姿だけでも良い。
    それだけ決めると、スレッタに帰るよう告げる。ここまで付き合ってくれた礼を伝えたら、目を丸くさせて驚いていた。
    何だ、と聞けば、慌てて「い、いえ!グエルさん、早くよくなると良いですね!」と頭を下げてさっさと出口に向かった…のに、何かに気付いたのか、ちょっと走ってわざわざ帰ってきた。
    座ったままのラウダの前に立ち、手を口元にあて内緒話をするように声を潜める。
    「あ、あの!グエルさんの…に、に、に妊娠のこと…誰にも言わないので」
    安心してください!と胸を張られてそこでようやく気付いた。
    ミオリネが訳アリなのかと早々に気付いていたこともあってか、わざわざ口止めをするのをすっかり忘れていた。
    そこまで動揺していたのか…。心の中でそっと頭を抱えるが、スレッタはラウダの暗い表情に気付く様子もなく、気の抜けた笑みを浮かべる。
    「グエルさんのお子さんなんて…す、すっごく、可愛いんだろうなぁ…」
    相手が気にならないのか、それとも資料で見た生い立ちから特に父親に興味がないのかスレッタが子の父に言及することはなかった。想像しているのか、目を閉じて、えへへ…と笑っている。
    …相手が誰だとか、気になることはたくさんある。孕ませたくせに、あんな目に姉を合わせているくせに出てこない子の父親には腹が立つ。
    腹の子も許せない。確かにそう思って、いた、はずだ。
    ラウダからしてみれば、緩んだ間の抜けたスレッタの顔を見てふん、と鼻で笑う。
    「…姉さんの子供なんだ。可愛いに決まっているだろう」
    それを聞いた瞬間、スレッタが「そ、そうですよね!」と笑った。そのままもう一度丁寧に頭を下げて出口へ向かって走っていく。今度は戻ってこなかった。

  • 78二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 02:02:42

    あーーーこれスレッタが父親いないこともあってか(?)、父に言及しない、父のことに一切触れずにラウダに「グエルさんの」子供のことを話し掛けることで、ラウダ自身もようやく嫌いな男との子供ってより、グエル♀ちゃんの子供として見れたってことかな?(違ってたらごめんなさい)
    恋心の自覚といい、スレッタってこの状況のラウダにぶっ刺さってんなぁ

  • 79二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 02:07:35

    ダイス神良いぞ…その調子だ…

  • 80二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 07:28:08

    スレッタGJ!
    心までもレスキューする完璧な仕事ぶりだった!

  • 81二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 12:01:37

    これ別にスレッタは何かを諭そうとしたわけでもなく、可愛いだろうなあって思ったままの感想と、いつもの感じで話し掛けただけなの面白いな
    本当にたまたまラウダにめちゃくちゃ刺さっただけっていう

  • 82二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 12:08:02

    >>81

    グエルにだって何にも考えずパフェコミュ連発してたし権謀術数やら腹芸やら当たり前の世界で育ってきた子供に水星たぬきは劇薬よな

    ラウダはもっと早くたぬきと話しておくべきだったよ……

  • 83二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 13:15:26

    こういう何のしがらみもない(というかそれどころではない)状況でもっと話す機会があればよかったけどな

  • 84二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 15:59:14

    「…グエルが妊娠…」
    グエル達を見送った後、何やら考え込んでいたらしいミオリネがぼそりと呟く。私と婚約しておきながらなかなかやるじゃない、と何やら感心しているらしい。
    「相手が気になる?」
    「気にならない…とは言えないわね。でも何か訳アリなんでしょ。教えてくれるとも思えないし」
    そういうと踵を返し、さっさと歩きだしてしまう。慌てて小走りで追いかけ…気になっていたことを、思わず聞いてしまった。
    「俺が相手とか…思わないんだ?」
    シャディクがグエルに寄り添う、肩を抱いているところを、ミオリネだって見ているはずだ。
    相手が異母弟であるラウダという発想は初手からはなかなかないだろう。あの二人が常に一緒にいる間柄だったとしても、だ。
    あの状況だけ見たら、相手がシャディクでは?と疑うのが自然ではないだろうか。グエルの弟であるラウダはともかく、機密事項であるグエルの妊娠のことを知っていたわけだし、シャディクが何らかの形でこの件に関わっているとみるのが普通だろう。
    少しどきどきしながらミオリネを見る。興味なさそうなミオリネの瞳がシャディクに向けられる。
    「思わない。あんたじゃないでしょ」
    迷いもなくはっきりと言われてシャディクの方が驚いてしまった。その驚きを顔に出すことなく、シャディクは緩やかに微笑む。
    「何で?」
    「何でって…スレッタから聞いたの。グエルがいなくなった日の夜、あんたが泣いているグエルと一緒に歩いている所見たって。グエルが泣いているなんて信じられなかったから、スレッタが見間違えたのかもって思ったけど…」
    あの夜スレッタに二人で歩いているのを見られていたと知って、僅かに表情が揺れる。と、同時に安心した。
    万が一ラウダがジェターク社の社員よりも先にシャディクの部屋に来たら、こうは話が進まなかった筈だ。ラウダはスレッタのことをよく思っていないのは見ていて明らかだし、ミオリネとも仲が良いとは言い難い。
    話を聞く気がなかったのか…はたまたタイミングが致命的に合わなかったのか。そのどちらかだろう。

  • 85二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 16:00:00

    少し考え込むシャディクを見つめながら、ミオリネは「だって、」と更に言葉を加える。
    「そういう無責任なことはしないじゃない。だから違うって思ったの」
    例えグエルと付き合ってても、そういうことしないって。
    そうシャディクをまっすぐに見ながら告げるミオリネの目に迷いはない。混ざりけなしの信頼がそこにあって、シャディクの心に何か小さなものがチクリと突き刺さった。
    どうやらミオリネは信じているらしい。シャディクがグエルの腹の子の父親ではなく、ただ困っていたらしいグエルを匿っただけだと。
    シャディクがやりたいこと、これからやろうとしていることにミオリネは関係ない。たとえミオリネに止められたとしても、己の信念は曲げられない。
    (だけどこうも信頼されていると…)
    自分の中の片隅にあるミオリネに対する思いが僅かに悲鳴をあげる。しかしそれを押し殺す。今までだって何回もしてきた行為だ。慣れている。
    グエルとの結婚…もとい婚約は、ミオリネの信頼を無に帰すことになるだろう。
    そんなこと、今更気にするべきじゃない。もっと優先することがあるじゃないか。もうすっかりと諦めたと思っていた筈の心はこういう時に少し顔を出すからとても厄介だ。
    (ミオリネが、俺のことをどう思おうが今更だ。俺にはやらなきゃいけないことがある。)
    そう自分に言い聞かせる。
    言いたいことを言い終えたからかミオリネはシャディクから視線を外し、前にどんどんと歩いていく。その僅か後ろを歩きながら、シャディクは曖昧な笑みを浮かべた。

  • 86二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 16:14:04

    そういやこの時のシャディクってまだ地球寮vsグラスレー寮の決闘やってなくて、ミオリネに未練タラタラの時だっけか

  • 87二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 16:34:52

    ミオリネのそういうところ好きだぞ

  • 88二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 16:51:50

    スレミオ投入でどう話が動くかな~と思ったけど、なるほどそう来たか
    ミオリネはまだ子供だし総裁の娘パワーもここじゃ活かしようがないわな

  • 89二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:00:55

    現在のヴィムの心境

    dice1d100=78 (78)

    1に近いほど、腹の子(とグエル♀)の心配をする

    100に近いほど、腹の子を危険に晒したグエル♀に怒る

    70以上なら平手打ち程度の暴力

  • 90二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:02:43

    ヴィムはさあ……

  • 91二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:03:28

    すげえ!ここのヴィム一切ブレねえ!(最低!)
    安定の70以上で笑っちゃうんよ…

  • 92二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:03:31

    妊婦に平手打ちてお前というやつは…

  • 93二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:14:45

    子供を危険に晒して怒るはまあ…わかる
    暴力はやめろ

  • 94二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:14:56

    ヴィム→グエル♀の暴力🎲で一度も70以下出てないの笑う
    思わずスレ遡っちゃったよ

  • 95二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:18:47

    スレッタ帰ってて良かったな……
    実の父が娘に暴力振るうし娘がそれを普通に仕方のないことと受け入れてるシーンとか見たら泣いちゃうでしょ

  • 96二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:26:02

    >>95

    下手したら止めようとするスレッタまで殴られかねんしね。

    そうなったらミオリネ激おこ待ったなしで余計ややこしい状況になりそう。

  • 97二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:26:17

    気絶するレベルで体調が悪い娘に平手打ちてほんま

  • 98二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 19:34:38

    病室の扉が開き、中に入るのをようやく許された。
    スタッフ達が病室から出て行く。それとすれ違いながら、ラウダは一歩病室へと入る。
    診察が終わり、疲れからか、はたまた薬のせいか、グエルは白いベッドの上で静かに目を閉じて横たわっている。
    先程見たような真っ白い顔色ではなく、幾分か頬に朱がさしていた。
    震える手で目の下のほくろをなぞるように触れる。温かい。生きた人間の体温が伝わり、ようやくラウダは安堵の息を吐いた。思わずその場にしゃがみ込む。
    「良かった……」
    腹の子供も無事であると担当医から聞いて心の底から安堵した。これからは何が何でも絶対安静でもう二度とあんな真似をさせるなと釘を刺された。
    ラウダだってあんなこと、もう姉にしてほしくない。…けど、そもそも何故グエルがあんなことをしたのか分からない。安静だと言われていた筈なのに、なぜジェターク社から抜けだして学園に来たのか。
    社員に話を聞けば、何でも全力疾走で部屋から駆けだして逃げたという。ラウダがシャディクと腹の子供の憎しみに染まりながら部屋を出て、暫くしてから。
    監禁状態にあったここ数日は大人しいもので、逃げる素振りもなかったと聞いたので、油断もあったのだろう。みすみす逃すなんてどれだけ無能なんだろうか。まったくもって信じられない。苛立ちばかりが募っていく。
    ……部屋を出た時のことはあまり覚えていない。
    姉の言葉を信じられず、姉を利用したシャディクに一刻も早く会いに行かねば、とそればかりが頭を支配していた。
    あの時、姉はどんな表情をしていたのだろうか。…全然、思い出せない。
    もう少し、あの部屋に居ればよかったと心の底から後悔した。何も変わらなかったかもしれない。グエルが部屋から飛び出す時間が遅くなるだけかもしれない…けどそう思わずにはいられない。
    (いや、そもそも僕が姉さんの言葉を信じて、シャディクに会いに行かなかったら…)
    後悔と、自分の不甲斐なさばかりが募っていく。そうすれば、もしかしたらシャディクよりも先にグエルを保護できていたかもしれない。そしたら、学園に来た目的だって聞けたかもしれないのに。
    今聞いたところで、姉の信頼を裏切った弟に本当のことを話さない可能性の方が高い。当然だ。それだけのことをした。
    ……どうすれば良いんだろうか。どうすれば、こんな自分でも姉を守れるのだろうか。

  • 99二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 19:38:15

    誰にも頼れない。父だって敵だ。シャディクだって。偶然グエルの妊娠を知ったミオリネとスレッタにだって頼れる筈がない。
    (姉さんの相手は…一体何をやってるんだ……)
    相手が名乗り出れば、シャディクの企みだって阻止出来るのに。グラスレー社に手を出したい父は怒るだろうが、姉が利用されることはない。当然シャディクとの結婚の話もなくなる。
    ぐっと唇を噛む。シャディクは知っているらしい。状況からして、恐らくこの学園の生徒。嫉妬と羨望、憎しみが入り交じった感情がぐらりと湧き出てくる。
    しかしそこまで考えてふと気付く。姉の腹に宿る子供はどうなるのだろうか。
    シャディクとの子供ではないと知った父は、果たしてその子供をどうするのだろうか…。ひやりと冷たいものがラウダの背筋を撫でる。
    「………姉さん、」
    泣きたい気持ちで頬を撫でる。瞼は閉じられており、ラウダが愛する青の澄んだ瞳が見えない。
    無防備に眠る姉を見て、さっき自覚してしまった汚い欲が不意に顔を出す。
    (姉さん、好き、愛してる…)
    愛しているから守りたい。健やかに、少しの苦しみも悲しみもなく生きて欲しいと思っているのにままならない。
    少し前とは違った愛情を心の中で囁きながら、身を屈め、その瞼に一度だけ唇を寄せる。
    愛している相手がいると思えば、姉に悪くて流石に唇には出来なかった。
    ラウダの唇が離れた瞬間、ぴくりと瞼が震えるのを見て慌てて身を起こす。

    「ん、んん………?」

    情事を思わせる、鼻に掛かった声を出しながら少しずつ少しずつ瞼が開き…青の瞳が現われ、ラウダを捉える。
    …なんというタイミングだろうか。瞼にとはいえ、寝ている姉にキスをしていたなんて、ばれてないだろうか…姉が安心するように慌てて笑みを浮かべるが、まだ姉の瞳は焦点があってないようで、表情もぼんやりしている。
    しかし目の前にいる人間がラウダだと分かったらしく、「らうだぁ……?」と輪郭のないふにゃふにゃとした声を出した。
    「どうした……?」
    「ど、どうしたって………」
    起きたばかりで状況を理解出来ていないのか、ぽやぽやと締まりのない表情でラウダを見ている。ここが病室だと分かっているのかも怪しいし、倒れる寸前の記憶があるのかさえ疑わしい。
    姉さん倒れて、ここに運ばれたんだよ、と言いたいのだがさっきまでの自分の行動を思い出して、ひくりと唇の端が震える。

  • 100二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 20:12:27

    スレ主さんの心情描写とか諸々が上手すぎて…
    本当ありがとうございます

  • 101二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 20:44:05

    寝ている姉にキスをしていたなんて、変態と罵られてもおかしくない。ただでさえ、グエルはラウダのことを弟としか見ていないというのに。
    どれから説明するべきか悩んでいるラウダをよそに、グエルはぼんやりとした瞳でラウダを見てくる。
    真っ直ぐな瞳が今は痛い。
    のろのろとした動きで、グエルの手が持ち上がる。どうしたのかと慌てていると、そっと頬を撫でられた。親指の腹で、目の下から目尻をなぞるように撫でられる。まるで涙を拭うような仕草だ。

    「泣きそうな、顔をして………どうした?苦しいのか?」

    あまり抱え込むな。ラウダはすぐに抱え込むから…
    そう言って柔く微笑み、両手でよしよしと頭を、頬を撫でられる。温かな体温が伝わってくる。
    自分がどんな顔をしていたのか、よく分からない。でもグエルから見たら思わず手を伸ばしたくなるような顔をしていたらしい。
    優しい手の平が、ラウダを慰めようと必死になって愛情を伝えてくる。じわりとさっきまで出て来なかった涙が滲みそうになるのを必死でこらえる。
    (………抱え込むのは、姉さんの方だろ…)
    今だって一人で背負って抱え込んで、自分に支えさせてもくれない。
    ぐいっと姉の手が首裏へと回り、押さえつけるように下に来ることを促してくる。抵抗する気も起きず、そのまま身を屈めれば、頭をしっかりと胸に抱き込まれた。
    項にかかる髪を弄い、宝物でも抱きしめるように後頭部を抱き込む。頬を擦り寄せられて、どきりと心臓が高鳴った。頬に熱が集まる。
    姉への恋心を自覚した今、とてもこれはよろしくない。情事の真っ最中も戯れのようにたまにこんなことをされて、くすぐったい気持ちになっていたが、破壊力がその時の比じゃない。
    そんな場合じゃないのに、心臓がばくばくと忙しなく脈打ち、顔が熱い。とにかく…熱い。たぶん、今ものすごく真っ赤になっていることだろう。
    離して、と言うべきなのに、この体温が離れていくことが寂しくてそれが言い出せずにいる。
    ぐりぐりと頬擦りされ、暖かな手がさらりと額にかかる髪を耳に流す。よしよし…とまるで小さな子供に言い聞かせるように囁いてくるので、いろんな意味で泣きたくなってきた。
    「だいじょうぶだ、どんなこともがあっておれがラウダをまもるからな…」
    あんしんしろ、と未だ意識が覚醒していないのか、どこか幼い印象を与えるような舌足らずな言い方をしてくる。

  • 102二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 20:46:45

    視界が揺れる。どきどきと心臓がうるさい。…くそ、顔が熱い!
    この瞬間がずっと続けばいいと思ってしまうほどの幸福な時間だったが、ようやく覚めてきたのか、ぴたりとグエルの手がとまる。
    しっかりと抱き込まれているため、顔が見えない…が、グエルの両手ががっしりとラウダを両頬を掴み、顔の前まで持ってくる。抵抗する気もないため、素直に突き出され、丸く見開かれた青の澄んだ瞳にラウダの真っ赤な顔が映し出された。
    「ラ、ラウダ!?」
    「うん、姉さん…」
    姉の瞳に映るラウダはとても情けない顔をしているように見えて、慌てて表情を締める。
    寝ぼけていたのか、薬の影響でぼんやりしていたのかはわからないが、とにかくラウダがいることに驚いている様子だ。
    当然、今までラウダを撫でくり回していたことも、抱きしめてきたこともぼんやりとしか覚えてないだろう。
    焦ったグエルは、うわっ!と声をあげて、慌ててラウダから離れていく。ベッドの上で後ずさり、ラウダから距離をとられた。
    さっきまで寸分の隙間なくくっついて抱きしめられて、幸せだった心がひやりと一気に冷やされていく。触れたくないとはっきりと拒絶されてしまった。
    思えばあの部屋からここまで姉に触れたのは、どれも意識がはっきりとしてないときだった。
    (……本当は触られたくなかったのか…)
    当然か。自分の言葉を信じなかった弟になんて、触られたくないか…
    グエルの瞳には確かな怯えがあった。体を小さく震わせ、「わ、悪い…」と顔を伏せてラウダに謝っている。何を謝ることがあるというのだろうか。
    「その、ね、寝ぼけたというか…頭がぼんやりしてて…」
    「うん…」
    「とにかく悪かった…」
    もっと触っててほしかったなんて言えない。ううん、気にしないで、と傷つく資格なんかないくせに、しっかりと傷を負った心を隠してラウダは笑った。さっきまでの熱が嘘のように体も心も冷たい。

  • 103二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 21:05:58

    うー!じれったいぞ!

  • 104二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:10:54

    ある意味最高で最悪の目覚めをしたグエルの心臓はバクバクと激しく脈打っていた。
    夢の中に半分以上足を突っ込んでいる状態で目を開けばラウダがいた。あ、ラウダだと思った。ラウダだ、ラウダがいる…
    それが嬉しくて名を呼んだ。でもよくよく見てみると、なんだかとても苦しそうな表情をしている。
    目の前にいるラウダが泣いている気がして、胸が痛かった。涙は出てないと分かっているのに、それを拭いたくてたまらなかった。そんな顔をしてほしくなかった。
    抱え込むなと声をかけて…それからはあまりよく覚えていない。とにかくどうにかして、お前が好きだと、そんなに苦しそうな、悲しそうな顔をするな、俺のほうが悲しくなる。背負い込むなー!という心の叫びを表現した気がする…
    徐々に覚醒した瞬間、腕のなかにいる温かで大切で、なんだか…とても落ち着くいい匂いがするものは何だろうか…とふと考えた。
    そして遅れてラウダだ!とようやくはっきりとここで気づいたのである。しまった、と思った時にはもう遅い。ラウダに謝った後、慌てて離れる。
    (ラウダは、俺に触られるのは嫌…だよな?)
    何せ傍にいてなどと…今思えば恥ずかしすぎる…あの時の自分はどうかしていたのだ…そんな言葉をかけてもさっさと出て行ったラウダだ。あの時だってグエルと話すことさえ苦痛だったに違いない。だからこそ、グエルの言葉に反応することなく、さっさと出て行ったのだろうし。
    ここに来るまでの道中、意識が朦朧としていてはっきりとは覚えてないが…抱きかかえられたり、手を握られたりしたような気はするが、あれはやむを得ないことで…。
    スレッタ・マーキュリーの声がしたような気がするし、握ってあげてほしいと指示があった気がする。だから握っていてくれたにすぎないのだろう。
    あれだけ俺に抱え上げられていたラウダが、俺を抱えるまでに成長して…とか、握ってくれた手の温かさだかに縋って擦り寄ってしまった気もするが、なんだか申し訳ことをした。
    今更羞恥で顔が熱くなってくる。
    そして、ふと結果として盗み聞きすることになってしまったシャディクとラウダの会話を思い出したところで、ラウダから「姉さん、」と控えめに話しかけられた。
    「シャディクのこと…本当に、ごめん…信じて、あげられなくて…」
    先ほどと同じような、悲しそうな顔で言うのでグエルの心の方が痛み始める。

  • 105二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:14:53

    「いや、父さんが言ったことなら…しょうがない」

    「でも!」

    「いいんだ、俺は気にしていない…こんなことに巻き込んでしまって本当に悪かった」

    これは紛れもないグエルの本心だ。

    確かに信じてもらえたと思っていた分衝撃はあった。悲しくもあった。けど、父さんが言ったことならしょうがない。それに状況的にはシャディクと思われても仕方がないと納得できる部分もある。あの日、シャディクの優しい声に誘われてついて行ってしまったことを、心の底から悔いている。

    あんなことさえなければ、シャディクが巻き込まれることも…余計な企てをすることもなかった筈だ。罪悪感で胸が痛む。

    それにそもそもラウダを責めることなんてできない。もっと大きな隠し事をしている自分に信じてくれと叫ぶ資格はない。


    「俺から…改めて父さんにもう一度伝える。信じてもらえるかはわからないけど…」


    怖れからか、手がぶるぶると情けなく震える。それを隠すように、ぎゅっと自分の腕を掴む。

    でも全然震えが止まらない。こんな弱い自分をラウダの前にさらけ出したくないのに、グエルの意志に反してなぜだかガタガタと揺れ続ける。

    嫌だ、こんなところをラウダに見せたくない。情けなくてこんなに弱いやつが姉だと思われなくない。あんな倒れるような無様な姿をさらしといて、今更かもしれないが…

    ラウダの足が一歩前に出る。ベッドの端っこにぴったりと張り付いているグエルに近づいてくる。

    その顔は、やっぱり泣き出しそうな顔をしていてますます混乱した。なんでそんな顔をするんだ。

    「お、お前に迷惑はかけない。俺が、全部したことだ。ちゃんと責任位はとるさ」

    安心させようと頑張って笑おうとしたが駄目だった。唇の端が震えただけで、うまく笑えない。

    ラウダを安心させたかったのに、なぜだかもっとラウダは苦しそうな顔をする。くしゃりと顔を歪めてなんだか悲しそうに見えた。

    「俺一人でどうにかする。大丈夫だ。だから安心して、」

    「姉さん」

    照明を背にしたラウダの影が重なる。


    dice1d3=3 (3)

    1.ラウダの温かな手がグエルの震える手に重ねられる。ぎゅっと握りしめられた。

    2.気付けばラウダに抱き締められていた。温かな体温が伝わってくる。

    3.ラウダの手が伸びてきて…グエルが思わず体を震わせてしまった。少し悩んだ後、その手が引っ込められる。ごめん、と小さく謝られた。

  • 106二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:16:22

    なんでだー!!!!

  • 107二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:16:40

    ダイス神ー!

  • 108二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:20:42

    なんでだよぉ!?
    3分の1だよね!?こんなのラウダの🎲多すぎない!?いやほんと何でだ!?

  • 109二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:22:22

    せっかくいい感じの引きが続いてたのに…
    お互いに相手が触られるの嫌だろうと思ってるのがさあ…ほんとさあ…

  • 110二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:22:29

    なんかジェターク家だけになるとダイス神が牙を剥く印象あるわ……
    スレッタ帰ってきて、いややっぱヴィムが危険すぎるから帰ってこないで

  • 111二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:45:49

    お前が一歩踏み出さんでどうするんだ、ラウダーーー!
    …ってかダイス的にこの後ヴィムの襲来あるよね?グエルのメンタル大丈夫?

  • 112二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:55:17

    かかか神様、どうかグエルをお救いください(ガタガタ

  • 113二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 22:56:49

    今回のダイスはあれだな…前のダイスとの合わせ技というか…
    やっぱ出てっちゃだめだったよ…ラウダ…

  • 114二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 23:53:29

    ハグ!!ハグしてぎゅってせえ!!!

  • 115二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:27:42

    このレスは削除されています

  • 116二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:33:48

    このレスは削除されています

  • 117二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:35:20

    このレスは削除されています

  • 118二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:47:34

    何の分岐かめちゃくちゃ怖いんですが……
    ってかヴィム来る前に帰っちゃった…!?ラウダ…帰るな……っ!

  • 119二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:52:44

    ようやく上手くいきそう!ってなってからの何でよりによってそこ行く!?っていうラウダ🎲ほんとさ………
    これ他の選択肢だったら上手く行ってたっぽい…?
    ここまで来るとスレ主大変そう

  • 120二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 01:20:47

    姉さんはあくまで善意なんだけど関係ない関係ないって言われるほどラウダはダメージ受けちゃうし本当に辛い…

  • 121二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 01:42:39

    ダイス神「姉弟が丸く収まったらお話が終わっちゃうでしょうが」

  • 122二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 02:19:52

    スレ主の心理描写が上手いからダイス神が無慈悲な方向に行くと余計になんでぇー!?って思ってしまう…
    頼むからダイス神はハピエン厨になって下さい…

  • 123二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 02:26:53

    そこはそうならんやろを繰り返して何度目なんだラウダのダイス…

  • 124二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 11:00:53

    諸行無常!ダイス神はすれ違いモノがお好きなんだな(白目)

  • 125二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 18:06:49

    保守

  • 126二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 21:51:08

    🎲神に弄ばれてる

  • 127二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 01:13:52

    (どうしても書き直したかった箇所があったので、既にあげてた >>115>>117を削除したところ、保存し忘れていてすべて書き直しになったので、見た方は忘れて頂けると嬉しいです…ダイスの結果に変化はありません)

  • 128二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 01:20:03

    このレスは削除されています

  • 129二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 11:38:00

    保守

  • 130二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 20:13:33

    ほしゅ

  • 131二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 23:33:37

    ほしゅ

  • 132二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 08:02:51

    保守

  • 133二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 15:30:38

    ほしゅ

  • 134二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 21:18:58

    ほっしゅ

  • 135二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 23:11:59

    保 守 !

  • 136二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 23:59:08

    だから安心して学生生活を送ってくれ…そう言おうと瞬間、ラウダに呼ばれる。それと同時に手が伸びてきて、びくりと体を震わせてしまった。
    ラウダの手が一瞬躊躇うように宙を掻く。その手がまた伸びてくるんじゃないかと、わずかばかり緊張する。ラウダの短く切り揃えられた爪や、大好きな温かな指をじっと見つめてしまう。
    けど結局その手はもうグエルに伸びてくることはなかった。手がゆっくりと引っ込んでいき、ラウダの顔が伏せられる。
    「…ごめん」
    そうして暗い顔をして謝られた。何を謝ることがあるんだろうか。こんな情けない姿しか晒せない姉に、ラウダからしてみれば相手が誰かもわからない子供を孕んだ姉に、触りたくないという気持ちは分かる。いや、と無理やり笑顔を作る。
    心が痛い。じくじくと抉られているように痛む。姉としての…グエル・ジェタークとしての矜持や、さっき気づいてしまった恋心が様々な意味をもって悲鳴をあげる。
    さっき一歩踏み出したラウダが後ずさる。
    「姉さん、僕は…」
    喉奥から絞り出すような苦しい声だ。なぜだかグエルの方が泣きたくなって、鼻の奥がつんとした。
    「どうした?」
    ゆっくりで良い、といってもラウダはその続きを話さない。さっきグエルに伸ばしかけた手を、もう一方の手でぐっと掴んでいる。
    何かを耐えるように、ラウダが唇を噛むのが見える。おい、痛そうだ。そんなに強く噛んだら血とか出るぞ…と思わずグエルの方がはらはらとしてしまった。
    グエルが大好きな琥珀色の瞳がグエルを見ている。何かを言いたそうにしているのは、分かる。その瞳に何かが燻っているのも、ラウダが何かを悲しんでいるし、苦しんでいるのも分かる。のにそれが何なのかがわからないのだ。
    (俺は…姉失格だな…)
    弟がこんなに苦しんでいるのに、その理由もわからない。

    「どうして…僕に何も言ってくれないんだ……」

    苦し気なラウダの顔を見る。ラウダが、大好きな人間がそんな顔をしているのが悲しい。
    抱きしめて頭を抱いて傍で話を聞いてやりたいのに、手も体も動かない。自分が触ることで、もっと傷つけてしまいそうで怖い。
    ラウダの表情が歪められる。声が震えている。泣いてないのに、涙なんて浮かんでないのに、グエルの目にはどうしても泣いているように見えた。

  • 137二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 00:01:14

    ラウダが苦しめば苦しむほど、グエルの心が痛い。そんな顔をさせたくないのに、ラウダを苦しみや悲しみから守ってやりたいのに、それが出来ないのがひどくもどかしかった。
    「僕は…そんなにも頼りない?姉さんを信じなかったから当然か…」
    「ち、違う!本当にラウダには関係がないんだ!」
    少しでもこの件からラウダを遠ざけたくて、関係がないことを伝えたいのに、うまく伝えることができない。
    (ラウダは悪くない。俺が、ずっとお前に頼ってたから………)
    ラウダとの行為は気持ちよくて頭が空っぽになって、嫌なことも胸のもやもやも晴らしてくれた。
    ラウダに抱き締められたら心地よかった。名前を呼ばれるだけで多幸感に包まれた。幸せだと、心の底から感じていた。
    それに夢中になって、溺れて。弟の気持ちなんて考えていなかった。異母姉に強請られて、性行為を強いられる弟の気持ちなんて。
    挙げ句の果てに、自分に無理矢理付き合わせた弟相手に恋心まで抱いて。本当に自分はどうしようもない。
    こんなどうしようもない自分を家族として、姉として純粋に慕ってくれていたラウダを傷つけることばかりしている。
    (お前は俺に巻き込まれてあんな行為をしてただけ。避妊にも十分に気を付けていた。)
    そう、だから、全部全部俺が悪い。お前に無理矢理付き合わせた挙げ句、ラウダはあんなに子供が出来ることを恐れて、慎重にことを進めていた。ラウダに落ち度はない。
    それにそもそも行為をねだってラウダを巻き込んだ自分がすべて悪い。……ラウダは、何も、何一つだって悪くない。
    琥珀色の瞳がまっすぐに向けられる。どうしてそんなに悲しい顔をする。俺が、あまりにも不甲斐ない姉だからか。
    震える唇が、小さく開く。
    「どうして……」
    聞いていて、こっちが苦しくなるような声だった。空気に消えそうなその声をどうにか拾い、グエルはなるべくラウダを安心させるように微笑む。
    ラウダの顔が伏せられる。何かを言いたそうに少しだけ唇が開き、また閉じられた。縋るような視線が一瞬グエルに向けられ、また床へと戻っていく。

  • 138二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 00:33:14

    だめだ、とラウダは思った。
    自分が情けなくて、どうしようもない弟だから姉は頼ってくれない。何も話してくれない。背負わせてくれない。
    もっと立派な人間だったら良かった。姉に愛してもらえる位、もっとちゃんとした人間だったら。
    さっきだって手を伸ばした瞬間、体を震わせて怯えていた。自分はもう姉にとって傷つける存在でしかないらしい。
    心が、どんどん黒い靄で覆われていく。体も心もすっかり冷え切ってしまっている。
    無意識のうちに体が前に一歩進み、手を伸ばしてしまったことを今となっては心の底から後悔している。
    (僕じゃだめなんだ……僕じゃ……)
    姉は隣に立つ人間として、自分を選んでくれなかった。さっきから頑なにラウダを拒んでいる。こっちに来るな、と言われているのが分かる。
    絶望に染まった心で目を伏せる。グエルに向かって伸ばしてしまった右手が震えるのを、どうにかして押さえつける。
    当たり前か。姉は違うと言ってくれた…けど、姉の言葉を信じなかった悪い弟だ。頼る方が難しい。それ位、ラウダにだって分かる。さっきだって、そう思ってたじゃないか。
    本当は父に怯える姉を抱き締めたかった。震える手だって握りしめてやりたかった。
    でも、それが出来ない。姉を傷つけるだけの行為、出来る筈がない。
    僅かに信頼していた弟に裏切られて、無理矢理触られようとして、怯えていた。体を震わしていた。可哀想なことをした。
    (僕は姉さんを守りたいのに……僕が姉さんを守らないといけないのに…傷つけてばかりだ……)
    全部、ぜんぶ上手くいかない。何もかも、全部。
    自分の不甲斐なさを嘆く。衝動のまま何か余計なことを言いそうになる唇をぐっと噛んだ。
    少しだけ視線をあげる。グエルの方を見たら、ラウダの顔を見て苦しそうな表情をしている。今にも泣き出しそうな顔。嫌だ、そんな顔、させたくない。
    他ならぬ自分の存在がそうさせている。姉を支えたいなどと思っておきながら、好きだと、愛していると勝手に恋慕の情を募らせて拗らせておいて。結局傷つけることしか出来ない自分が、この世で一番恨めしい。
    独り善がりな感情だ。可哀想だと思った。あなたを傷つけるだけの男に、勝手に好きになられた姉が。
    力強く噛みすぎて、うっすらと血が滲む唇をどうにか開く。縺れる舌をどうにか動かす。
    「僕、今日は帰るよ」
    だから安心して、とこっそりと心の中で付け足す。

  • 139二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 00:38:26

    こんな存在は一刻も早く姉の前から消えるべきだ。傍にいたいなんていう自分の感情はどうでもいい。姉を守ることだけを考えなくてはならない。
    ラウダはそう言えば、グエルはあからさまに安堵の表情を浮かべた。表情が和らぎ、「そうか」と少しだけ微笑む。
    「気を付けて帰れよ」
    「………うん」
    こんな時でも、弟の心配をしてくれる。
    ラウダは何処までも、グエルにとっては家族で弟らしい。
    「姉さんも、安静にしてね」
    「ああ」
    扉を開く。きっと今、姉は安心しきった顔をしているのだろう。ようやくいなくなってくれるとほっとしているに違いない。
    本当はもう一度、顔が見たかった。でも怖くて見られなくて、ラウダは廊下に視線をやる。忙しそうにスタッフ達が歩いているのが見える。
    さっさと一歩踏み出してしまえば良いのに、姉への思いが足を鈍らせる。

    「………ごめん」

    言うつもりはなかったのに、ラウダの口からは謝罪の言葉が出た。
    (こんな僕が、姉さんを傷つけるだけ人間が、姉さんを好きになって、ごめん)
    諦めるべきなのに。絶対に許されない関係なのに、一度自覚してしまうとだめだった。姉への申し訳なさと、罪悪感と、それでもやっぱり愛しい感情ばかりが胸から湧き出てくる。
    えっ、と姉の驚いた声が聞こえる。
    言い訳も何も思い付かず、その声から逃げるようにしてラウダは病室を出た。なるべく早く姉から距離を取ってあげたくて、早歩きで廊下を歩く。
    ……僕じゃだめなのか。
    滲みそうになる涙を堪えて、拳を握る。
    探そうと思った。姉の力になってくれる人間。この状況を打破できる唯一の可能性。
    姉は嫌がるだろう。あれだけ守ろうとしている人間なのだ………でも、それに負けない位、ラウダだってグエルを守りたいと思っている。
    迷いがないと言えば嘘になる。姉の為の行動じゃないのかもしれない。でも利用される姉なんて見たくない。父もシャディクも大嫌いだ。優しい姉の心につけ込んで、自分の勝手に巻き込んで振り回して。姉が壊れてしまう。
    ………もうこの方法しか残ってない。
    どうにかして見つけ出す。憎くて憎くて大嫌いで、それでいてラウダがどう足掻いても、どれだけ欲しいと願っても手に入れられない位置にいる存在。姉が愛した相手を。
    ごめん、姉さん、ともう一度心の中で謝った。
    正しくない方法かもしれないけど、それでも僕は姉さんを守りたい。

  • 140二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 00:43:46

    (削除前に振ったダイス結果、「ラウダは病室を出る前に、ごめんとグエル♀に一言謝って出ていく。グエル♀はなぜ謝られたのか分かっていない」を反映しています。
    もう片方の選択肢は「なにも言わずに病室を出ていく」でした)

  • 141二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 01:21:22

    すれ違いが切ない……

  • 142二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 07:38:42

    ラウダのダイスにオイ!ってなること多いけど毎回ちゃんとダイス結果に沿って書いてるスレ主もすごいと思うわ

  • 143二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 17:38:06

    ここから入れる保険があるんですか!?(血涙)

  • 144二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 21:39:30

    保守

  • 145二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 00:41:10

    保守

  • 146二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 01:30:25

    在りし日のラウダとグエル♀

    在りし日のラウダとグエル♀たぶん、姉はこういった行為をスポーツか何かだと思っている。

    今日もきっちりと搾り取られたラウダはそう思った。ベッドに寝転がり、見慣れた天井をぼんやり見つめる。

    今夜も言葉の意味通り一方的に搾り取られた。ラウダの上に跨っているグエルは、ふーっ、と一勝負ついた後のような爽やかな息をつき、しっとりと汗に濡れている前髪を掻き上げている。

    そうして、一度だけあくびをした後、ラウダの腹をぺちぺちと叩き、「今日もありがとうな、ラウダ。気持ちよかった!」とにこにこと笑っている。

    この行為の真っ最中、いつだって主導権はグエルにあった。いや、最初の方、この行為の意味も分からず、好奇心から体を繋いでしまった頃だとかは、グエルがベッドに寝っ転がり、ラウダがその上に乗り上げていた。

    姉さんが少しでも痛がってたら止める、気持ちよく無さそうなら止める、と気にしながら、慎重に腰を動かし、ぴくぴくと震える姉の顔や体を一生懸命見ていたものである。それも今となっては遠い記憶だ。

    すっかり慣れてきた頃に、やはりいつも自分が下であることに不満を抱いていたらしい姉が、ある日ラウダに乗り上げてきた。いつもみたいに、二人きりの家で手を繋ぎ、ベッドに腰掛け…
    telegra.ph

    (直接的な表現は避けたつもりですが18歳以下は見てはいけないやつです)

  • 147二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 02:58:18

    >>146

    えっち!!!!! すごい!!!!!

  • 148二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 07:37:26

    えっちだ………

  • 149二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 09:11:26

    >>146

    ありがとうございます...

  • 150二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 12:51:24

    もっとちゃんとしたこと言いたいのにえっちだ…しか言えない…

  • 151二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 15:18:15

    みんな語彙力溶けてるw

  • 152二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 18:39:07

    >>146

    最高に最高にえっちで本当に最高だった…

    スレ主の文章やっぱり好きだ…

  • 153二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 19:06:41

    >>146

    ありがとう…ありがとうございます…

    無自覚な姉によって新たな性癖を開発して深みにハマっていく弟がとにかくえっちで最高だ…

  • 154二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 19:20:49

    とんでもなく最高でした
    えっ……えっ……

  • 155二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:00:13

    最高…………ありがとうございます…………

  • 156二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:58:44

    保守

  • 157二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 00:13:48

    みんなほぼえっちしか言えなくなってるの草
    でもわかるよすごくえっちでしたありがとう…

  • 158二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 09:48:54

    最高にえっちです
    命が救われました

  • 159二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 17:52:08

    ヒィ!とんでもなくエッッッッッッチで助かりました🙏

  • 160二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 22:09:26

    ほしゅ

  • 161二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 22:45:22

    このレスは削除されています

  • 162二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 02:04:30

    保守

  • 163二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 02:37:49

    ラウダは顔を伏せ、荒い足取りで病院の玄関へと向かう。手がかりと言えば、学園の関係者、恐らく生徒ということだけ。まだ何をするかも決まってないが、とにかく一度学園に戻ろうと決めた。

    病院の玄関には、姉を追ってきたジェターク社の社員がいる。姉の報告でもしていたのか、誰かと通話していたらしい。話が終わったようで、端末を耳から離し、近づいてくるラウダを見ている。

    色々と言いたいことはあるが、今は構っている暇もない。気にせず通り抜けることにした。

    彼らはそんなラウダの方をじっと見ている。ラウダが彼らの前に来ると、男達は姿勢を正し、ラウダに頭を下げる。

    「…おめでとうございます。」

    そんなことを言われた。

    今更気を遣って姉さんの妊娠のことでも言っているのか。何でよりによって今。姉さんが倒れたって言うのに。

    かっと怒りが込み上げる。掴みかかりたい気分でいっぱいだったが、今は1分1秒でも惜しい。

    右手で髪をいらいながら、ラウダはこみあげる衝動を必死になって押さえ込んでその横を通り過ぎる。

    あの男達も、姉を利用しようとする父もシャディクも、姉の相手だって嫌いだ。そして不甲斐なく、姉に頼られない自分に対しても憤りばかりが募っていく。

    ………僕と姉さんが異母姉弟じゃなかったら、と一瞬考えたが、すぐに首を振った。

    考えてもしょうがないことだ。今はラウダとグエルは姉弟で…そしてそれしか繋がりがない。恋人じゃないけど、姉弟という確かな繋がりで結ばれている。その繋がりは簡単に千切れるものじゃない。

    (姉さんは、僕が守る……唯一の、弟として)




    ヴィムがグエル♀を大人しくさせたいが為に薬を盛る可能性

    1~50 担当医に確認しているとはいえ、流石に盛っていない

    51~100 腹の子の安全の為薬を盛る、100に近いほど効き目が強い薬

    dice1d100=8 (8)

  • 164二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 03:33:35

    ………何だか外が騒がしい気がする。
    何かに苦しむラウダを少し寂しい気持ちのまま見送り、去り際のラウダの言葉を考えていたグエルは、ふと病室の外が騒がしいことに気付いた。
    誰かの声と、複数のスタッフが揉めているのが聞こえる。距離があるようで少し聞き取りづらかったが、すぐにその声が誰か分かった。
    聞き慣れた声にびくっと背が震え、慌てて横たえていた体を起こして、急いで手櫛で髪を整える。その声の主が分かった瞬間、また小さく震え始めるのを、どうしたって止めることが出来ない。
    無意識のうちに、腹を守るよう手元にあった毛布を胸の下まで引っ張り上げる。情けなくぶるぶると震える手で、毛布を掴んだ。
    (と、父さん………!)
    まだスタッフの声は聞こえるが、父の声はやんだ。鋭い声が飛び交う中、足音が聞こえる。聞き慣れた音。父の、磨かれた革靴が廊下を蹴る音。こっちに向かってきている。
    落ち着かせようと息を吸って吐いたが、唇までもがみっともなく震えていることだけしか分からなかった。
    ……腹の子の父親はシャディクじゃないと、はっきり言わないと………
    緊張から短い息を繰り返し吐き、必死になって考える。
    シャディクが子の父ではないと伝え、シャディクと結婚しないと、伝えなければならない。腹の子を理由に、グエルをシャディクに嫁がせ、グラスレー社にまで力を及ぼしたい父は当然怒るだろう。怒って、それで、じゃあ相手は誰だ、となる。
    シャディクの声が聞こえる。
    ……俺が今お腹の子供父親でないと訴えれば、お前の父親は全力で相手を探すだろうな。
    毛布を掴む手に力がこもる。ラウダは、ラウダだけは守らないといけない。でもどうやって。
    シャディクの言う通り、父は社をあげて全力で相手を探すに決まっている。弟とはいえ、ラウダもその対象になるだろう。そうなると、相手がラウダだとバレて、それで、姉弟間の行為も、子供のことも父に、世間にばれて………
    冷たい、嫌な汗が浮かぶ。嫌だ、それだけは。子も、ラウダも絶対に俺が、俺が守らないと…俺だけが、お前達を守れる。
    (ラウダには、綺麗な道を歩いて欲しい…)
    父の事は好きな筈なのに、今はただ怖い。シャディクのことを伝えて、信じて貰えるかも分からない。
    病室の扉が荒々しく開けられる。
    そこにはグエルの予想通り、父がいた。あの時のような無表情で、目に確かな怒りを滾らせている。

  • 165二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 10:48:45

    これスタッフにラウダが父親って判明した可能性!?

  • 166二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 10:55:02

    でも判明する要素あるかな?

  • 167二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 12:05:31

    アドステラ世界ならなんかこう……生まれる前に遺伝子検査するみたいなことできるかもしれん……

  • 168二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 13:07:56

    このレスは削除されています

  • 169二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 18:20:39

    ヴィムにラウダの子供だとバレたら堕胎させてくるだろうし詰むよね…展開がどうなるのか気になる…

  • 170二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 18:38:19

    >>169

    現状はシャディクもまだグエルを利用する気ではあるからなぁ

    ヴィム的にはグラスレーに手を伸ばすための足掛かりになればいいので、シャディクが否定しないならお互い様精神で本当の父親のことを知ってもそのまま結婚させたい可能性はあるよ

    それでもグエルが嫌がるなら『証拠隠滅』を盾に結婚を迫るかもしれないけど


    ……やっぱりこのスレのヴィムはちょっと本編より苛烈すぎる

  • 171二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 19:04:57

    ヴィムに関する🎲がことごとくアレな結果すぎてな…
    ってかこの手の🎲スレでヴィムがグエルに優しかったのあんま見たことないな

  • 172二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 19:09:44

    スレ主がグエルが可哀想だって振り直ししたのに頑なにひでえダイスの目だったから…

  • 173二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 20:18:18

    バレたのかなぁ…?
    バレたとして、おめでとうはおかしい気が

  • 174二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 20:23:15

    ラウダの子供ならヴィムにとっては100%純血の孫になるのに墮胎させるかな?

  • 175二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 20:30:10

    前の方のスレで実際の堕胎展開はないって言われてたよ(その手の発言が絶対ないとは言われてない)

  • 176二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 20:57:08

    このレスは削除されています

  • 177二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 20:59:19

    ダイススレなので全てはダイス神のお導き次第なんだぜ…!

  • 178二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:16:21

    このレスは削除されています

  • 179二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:19:28

    >>173

    あっもしかしてアレじゃないか

    グエルが後継者降ろされてラウダが後継者に繰り上がるのが内定したから「おめでとうございます」だったりして

  • 180二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:44:16

    だ、堕胎はなくとも、何らかのショックで赤さんが流れて、とか…(号泣)

  • 181二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:45:36

    わざとらしすぎるけど一応言っておくとスレ主さんはかわいそうすぎるのは抜けない派だって

  • 182二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:46:21

    >>178

    このスレに何を求めて来てるの…!?(混乱)

    ラウグエじゃなくて別カプってこと…?

    ここはカプはラウグエだとスレ主さん言ってるよ

  • 183二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:52:26

    他のスレにも荒らしいたからあからさまにあれなのは触らない方がよさそう

  • 184二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:52:32

    >>180

    無事に出産できても赤さんの心臓に欠陥があって・・・というパターンもありえそう。

  • 185二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 22:05:58

    このレスは削除されています

  • 186二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 22:18:18

    最近スレ終わりかけに荒らしが発生するのが頻発してるらしいので報告&スルー推奨です

  • 187二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 22:34:42

    このレスは削除されています

  • 188二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 23:36:04

    正式に婚約が両家で取り交わされるのは、

    dice1d3=3 (3)

    1.3日後

    2.5日後

    3.1週間後

  • 189二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 23:37:09

    猶予はあるな……ラウダ頑張って

  • 190二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:53:55

    長くなったのと軽い暴力描写(前よりずっと軽いです)があるのでワンクッション


    グエル♀とヴィムぱんっ、と乾いた音が静かな病室に鳴り響いた。

    それと同時に衝撃がくる。一拍遅れて左の頬がじんじんと痛み始めた。思わず手をそこにやるとじんわりと熱を持っている。

    痛い。確かに痛いが、グエルは少しだけほっとした。

    数日前、自分の妊娠が分かった時のそれよりもずっと軽い。…手加減を、してくれている。

    頬に手をあて、手加減をしてくれた礼を言うべきか悩みながら、父の顔を見上げる。ラウダと同じ琥珀色の、冷たくて、煮えたぎる怒りを秘めた目がグエルを見下ろしている。

    重い溜息をつきながら、グエル、と聞き分けのない幼い子供を諭すような声音で言われ、体がびくっとはねた。ベッドの上ではあったが、慌てて頭を下げる。

    「その腹の子に、どれだけの価値があると思っているんだ」

    「…っ、申し訳、ありません……」

    「その子を危険に晒したんだぞ。事の重大さ、お前には分かっているのか」

    「分かって…います…申し訳ありません…」

    じわじわと絶望が体の奥から染み出してきて、心の黒い影ができる。体が小刻みに揺れて、うまく動かない。情けなくて嫌になる。縋るように毛布を掴むが、体の震えは止まってくれない。

    一瞬、ほんの少しだけ、グエルの体を気遣ってくれてい…
    telegra.ph
  • 191二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:57:15

    うああつらい、幸せになってくれぇ

  • 192二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:59:12

    あーおめでとうってそういうことかあ…
    またものすごいすれ違いが生じているなあ
    ラウダは後継者のことなんて知らないのに

  • 193二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:00:06

    地味に失踪フラグたってない…?大丈夫か…?

  • 194二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:20:40

    文章の没入感がすごいじゃん··· 頑張ってみんな

  • 195二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:34:37

    >>179

    この推測が当たってしまった……


    正直シャディクならワンチャングエルとラウダが姉弟としてならたまに会えるくらいのフォローはしてくれるのでは?なんて甘い考えをしてたからそこを主さんに見抜かれてノックアウトされた気分

    甘えた根性叩き直してくれてありがとう主さん!!

    うおおおおお!!!なんとかなれーーーーーーっ!!!!!!

  • 196二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 02:35:57

    ラウダがごめんと謝るか、謝らないかの選択肢がここに響いてきたわけか……
    謝らん方が良かったやつでは…

  • 197二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 11:17:58

    次スレ待ち保守しておきますね

  • 198二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 11:23:55
  • 199二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 11:25:15

    次スレありがとうございます!

  • 200二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 11:30:36

    ラウダとグエルどうか幸せになってくれ

オススメ

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