【ルートにより閲注】マグカップ+ラウダでホラゲごっこをやります

  • 1二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:22:22

    真夜中のゆうえんちには、恐怖と悲哀が詰まってる

    なぞにつつまれた世界から、果たして脱出できるのか

    さあ 今宵、開演のベルを鳴らそう__


    「夏だしホラーで納涼しましょう!異論は認めません!!」

    「最高ね!もちろん本気で殺しにいくからよろしく!!」

    「ボーブボブボブボブボブ やるからには勝つグエ」

    「……僕、ホラー苦手なんだけど……」

    「エランもこういっている。今からでも中止を検討しよう」

    「なんで僕まで連行されたの?なんで……?」

  • 2二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:23:03

    ※注意書き
    ・マグカップ+ラウダがホラゲごっこをするスレ。ほんのり『のびのびTRPG ホラー』と『クトゥルフ神話TRPG』『エモクロアTRPG』、他いくつかのホラゲ作品に影響を受けていますが、知らなくても読めます。
    ・途中気分でコラ画・自分絵などが登場します。自己満足だよ ごめんね
    ・ダイスによってルートが分岐します。ハッピーエンドが確定しているわけではありません。「キャラの死亡」「暴力的・猟奇的・性的な描写」「唐突なカップリング展開」が入る可能性があります。
    ・ルートは全て次に決めるキャラの役割に準拠しています。また、書いている人が割とノリで色ボケ描写をいれる手癖があるため、一概にどんなカップリングができるとは言いきれません。
    ・それとは別に中の人がスレミオスレ、スレエラスレ、ミオシャディミオ、グエラウグエ(全て順不同)の偏愛オタクなので多少性癖は出ます ごめん

  • 3二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:24:28

    水星キャラのホラー見たかった!

  • 4二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:25:15

    スレッタ「じゃあ、イントロダクションカードを引きますよ!出た目が若い順に一枚ずつとっていきましょう」dice1d100=49 (49)

    ミオリネ「このカードに書かれた役割を演じる、ということ?何役、何役、みたいな感じで」dice1d100=42 (42)

    グエル「そうなる。誰が何引いたかでシナリオを変えるつもりはないから軽い気持ちで引けとのことだ」dice1d100=9 (9)

    エラン「ちなみに僕はどのカードを引いたかで『誰』が出るかも変わるらしい。4号確定ではない」dice1d100=1 (1)

    シャディク「前半3つが『仕掛けられる側』、後半3つが『仕掛ける側』みたい。後者引きたいなあ」dice1d100=2 (2)

    ラウダ「やっぱ絶対僕場違いだよ……帰りたい……」dice1d100=49 (49)


    カード1/来訪者:ゆうえんちに来てくれた可愛いお客様。記念にふうせんをぷれぜんと。

    カード2/大親友:『来訪者』と一緒にゆうえんちをまわる。こうちゃのなかののあなたはどっち?

    カード3/好敵手:どんなときも対抗心をわすれない。おはなにみずやりするのを忘れずに。

    カード4/道化師:笑われるのがおしごと!みんなのなみだをのみこんで笑顔を振りまこう。

    カード5/女王様:ゆうえんちにおける絶対のそんざい。みんな迷わずくびを差し出そう!

    カード6/聖騎士:みんなを守るにくのたて。忠実ないぬなので多少ぞんざいに扱ってもよい

  • 5二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:36:49

    ※数字が被っていますが、そっちの方が似合うので(独断と偏見) スレッタちゃんが「女王様」役、ラウダくんが「聖騎士」役とします

    カード1/エラン・ケレス
    ゆうえんちに来てくれた可愛いお客様。記念にふうせんをぷれぜんと。
    カード2/シャディク・ゼネリ
    『来訪者』と一緒にゆうえんちをまわる。こうちゃのなかののあなたはどっち?
    カード3/グエル・ジェターク
    どんなときも対抗心をわすれない。おはなにみずやりするのを忘れずに。
    カード4/ミオリネ・レンブラン
    笑われるのがおしごと!みんなのなみだをのみこんで笑顔を振りまこう。
    カード5/スレッタ・マーキュリー
    ゆうえんちにおける絶対のそんざい。みんな迷わずくびを差し出そう!
    カード6/ラウダ・ニール
    みんなを守るにくのたて。忠実ないぬなので多少ぞんざいに扱ってもよい

  • 6二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:38:14

    絵柄かわいい!

  • 7二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:44:53

    シュバルゼッテ風ラウダいいね

  • 8二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:44:58

    ミオリネ「私たちは仕掛ける側なのね。ふふんっ、心胆寒からしめてやるから覚悟なさい!!じゃあこっちで準備するわよ!!」

    スレッタ「……1d100で一桁三つなんて、初っ端から飛ばしてますね……?」

    ラウダ「う、うう、胃が痛いよ……たすけて……」


    エラン「えっと……僕が主人公、なんだね。あんまりその、一番アレな役回りというか、正直こわいんだけど……」

    シャディク「まあまあ、頑張ろうよ。……なるほど、わかった。よし、じゃあエラン、またあとでね!」

    グエル「俺もあとで合流する感じみたいだな。しばらく一人で頑張れよ、エラン」

    エラン「え……僕、一人なの……」


    エラン「……」

    エラン「えと、まずはステータス……を決める、みたい。

    あたまのよさ:(5+dice1d4=3 (3) )*10

    なぞときをするときは1d100を振って、この数以下が出たら成功して、うまく手がかりを手にいれることができる、みたい。ただし所謂クリファンというやつで、1-5が出たら追加でボーナス、96ー100が出たら追加でペナルティがあるらしい。

    こころのつよさ:dice1d9=7 (7) *100

    こわいことがあったら1d100を振って、失敗したら様々なペナルティがある、みたいだよ。……こわいことがあるのは確定なんだ。

    それで、えっと……ゆうえんち、だよね。あ、これが導入か。えっと__」

  • 9二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 21:53:11

     ある日一通の封書がエランの元に届いた。
     封を切ってあけてみると、中には遊園地の招待状が一枚。
     あまり興味は湧かなかったが、同じように招待状が届いたという友人から誘いがあった。

    「遊園地なんて何年振りだっけ」
    「さあ?子供の頃はよく行ったような気がする」

     思い出そうとしてみるけれど、よくおもいだせない。そして、招待された日がやってきて。

    「この遊園地はお城が有名らしいよ」

     友人はあらかじめこの遊園地について調べていたようだ。「ようこそ、ゆめのくにへ!」と楽し気な声を潜り抜けて、エントランスからまっすぐ行った先、大きなお城にたどり着く。
     天辺から景色を見下ろせば、きらきらとかがやくアトラクションたちが見えた。バイキング、ミラーハウス、コーヒーカップ、観覧車、メリーゴーランド、海底探検、おばけやしき、ジェットコースター__それらすべてを見回していると、なんだか自分がこの世界の神さまにでもなったような気分になる。
     不意に友人がエランの手を引いた。
     お城の外に向かって、「早くいかないと並ぶかもしれない」といって、道なき道を進んでいく。エランは「まって、どこにいくの」とおいかけるが、「近道!」と言うだけだ。立ち入り禁止の札が建てられた場所に躊躇なく足を踏み入れたあたりで、さすがに止めようとしたが、うまく進めない。


     そうして、…………、……、……__

  • 10二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:00:57

    「……」
     気づくと周りには誰もいない。一緒に来ていたはずの友人もいなくなっていた。ただ、どこからか、「こっちだ!」と楽し気にエランを呼ぶ声だけが聞こえてくる。友人の__あの子の声だ。
     エランは不思議に思って周囲を見回しながら、ゆっくりと中に足を踏み入れていく。明るい色のタイルはくすんで壊れたような色になっていて、あちこちに壊れた遊具が落ちている。割れた硝子の破片を避けながら慎重に歩いていると、禍々しい悪魔を象った彫像が見えた。
    「これは……」
     友人はどこまで行ったのだろう。早く探さないと。そう思ってさらに奥に奥にと足を踏み入れていると、
     __?
     なんだかやけに身体が怠く、重く、なってくる。全身が痛い。何かに押しつぶされたように、酷く、息が苦しい。なんとか息を吸って吐いてしながら、必死に足を前に動かすが、数歩もしないうちに、がくり、と頽れてしまう。
     悍ましい色をしたタイルに、倒れこむ。意識が薄れてゆく。あたまがぼーっとして、目の前がかすんでいく。はやくさきにすすまないと。あの子を探さないと。心配だ、でも、もう一歩も動けそうにない。
     ああ、ここで死ぬんだ。
     ぼんやりとそんなことを思っていると、どこからか、足音が聞こえてきた。
    「……あら、こんなところでどうしたの?」

  • 11二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:11:35

    「ほら、このふうせんをもって。気分がよくなるから」

     彼女はエランの傍に屈みこむと、その手のひらに、薄く発光するふうせんを握らせた。とたんに、ぼんやりとしていた思考が鮮明になる。はっとして起き上がると、彼女はニコリと笑って、「もう大丈夫そうね」とエランの手を握った。

    「そのふうせんはあなたにあげる。ぜったい、ぜったいに、手放してはだめよ」

    「……君は……ここは?」

    「私?私はミオリネ。ミオリネ・レンブラン。よろしくね」

     ミオリネは笑みを崩さないまま、そうっとエランの手から己の手を離す。それがなんだか名残惜しくて、だけどこの状況があまりに恐ろしくて、エランはきゅうっと身を縮こまらせる。その様子に何を思ったのか、ミオリネは一歩、ふわりと離れた。そうしてぐるりと周りに視線をやってみせる。

     __アトラクションだったもの、像だったもの、噴水だったもの、花時計だったもの__

    「ここはゆうえんちよ。見てわからない?」

    「そうなのだろうけれど、僕の知ってる遊園地は、こんなに不気味じゃない」

    「あら、奇遇ね。私もそう思うわ」

    「……ねえ、ここに人は来なかった?友人の声が聞こえたのだけれど」

     エランの質問を聞くと、ミオリネは笑みを深めてこちらに向き直る。

    「ここには誰も来ていないわよ。あなた以外はね」

     ミオリネの指が、不意に、奥を指し示す。

    「あっちにバイキングがあるの。そのあたりにでもいるんじゃない?」

     ……明らかにミオリネは怪しい。でも現状、他に手掛かりになりそうなものがないのも事実だ。ここはミオリネに従って、先に進むべきだろうか?


    dice1d4=1 (1)

    1:エラン「タイルを調べてみる」エランあたまのよさ判定:dice1d100=97 (97) (80以上が出れば手がかりが手に入るかも)

    2:エラン「像を調べてみる」エランこころのつよさ判定:dice1d100=24 (24) (70)

    3:エラン「ミオリネに話しかけてみる」

    4:エラン「真っ直ぐ『バイキング』に向かう」

  • 12二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:16:28

    みんなの絵柄かわいい
    遊園地に風船ってあのホラゲかー
    懐かしいなぁ

    判定って80以下じゃない?
    さっそくファンブル出ちゃったよ

  • 13二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:23:00

    エラン「待って初手ファンブル?」

    ミオリネ「普通に表記ミスしているけど「指定する値以下で出たら成功で手掛かりなので初手失敗そのうえファンブルね」

    エラン「本当に待ってほしい」

    ミオリネ「あんたのダイス1か100しか出ないの?」

    エラン「ぜったいにおかしい」

    ミオリネ「まだ何も間違ってないんだけど……ここチュートリアルみたいなものなんだけど……」

    エラン「……ファンブルの説明になったからよかった」

    ミオリネ「そのポジティブは誉れ高いと思う」


    「……あのタイルは__わっ」

     エランが悲鳴をあげる。

     像の一部か崩れて、それがエランの上に降ってきたのだ。鋭い痛みが走って、きゅっと目を閉じる。このぶんでは歩くのに支障が出るかも、と思って、恐る恐る目を開けてみると__しかし、あれほど痛みがあったのに、全く傷はない。

     代わりに、ミオリネからもらった青い風船の光が、やや弱まっていた。

     ぱちぱちと目を瞬かせる。隣に立っていたミオリネが飄々とした顔で「もう」と手に腰を当ててこちらを見る。

    「危ないじゃない。気をつけなきゃダメよ」

    「どういうこと……?」

    「あら、見てわからない?ふふ、そうね。その風船だと、もってあと二回、ってところかな」

     ミオリネはにやにやとこちらを見るだけだ。__あと、二回。それが意味するところが何なのか、そして先程風船を握らせてもらった瞬間立ち上がることができるようになったのか、エランはなんとなく、察しがついてしまう。

    「……この風船は、僕の命と連動しているということ?」

    「さあ?どうでしょう」

     エランの追求を、ミオリネは面白そうにかわしてみせた。

    dice1d4=2 (2)

    1:エラン「あらためてタイルを調べる」エランあたまのよさ:dice1d100=62 (62) (80)

    2:エラン「像を調べる」エランこころのつよさ:dice1d100=65 (65) (70)

    3:エラン「このままミオリネに話しかけてみる」

    4:エラン「……いらないことはしないでさっさと先に進もう」

  • 14二次元好きの匿名さん23/07/31(月) 22:35:40

    「……?」

     不気味さと逃げ出したくなる衝動から必死に目を逸らしながら像に近づくと、よくみれば、脚の部分に何かが彫ってあるらしいことに気づく。確認してみれば、こどもが書いたようなぐちゃぐちゃな乱文であった。

    『ゆうえんちのルール』

    ・あんぜんのため、にもつをもちこんではいけないことになっているよ

    ・こわいひとははいってきちゃだめだよ

    ・まわりのひとにめいわくかけないでね

    ・ゆうえんちのものはこわさないようにしてね

    ・そとに出られるのはいのちを持っているひとだけだよ!

    ・いのちとはそんざいのこと。数が決まっているよ。ただしゲンミツにはいのちとそんざいは違うみたい

    ・いのちもそんざいもたいせつに!ほかのひとにあげちゃだめだよ

    ・女王様の命令はぜったい!※■■■女王様が■■■■らしい

    ・ゆうえんちの住人はお客さまのひとをたのしませなければならない

    「……何この怪文書」

    「このゆうえんちのルールよ。ここにいる限り、あんたもこれに従うこと」

     ミオリネは当たり前だとでもいうように肩を竦めてみせた。……そういえば、今まで一切気にしていなかったけれど、持っていたはずの手荷物の類がなくなっている。ゆうえんちをこわさないようにも何も、既にこの遊園地はあちこち半壊している気がするが……それにしても、なおさら友人はどこにいったのだろう?

     ……あまり考えない方がいいかもしれない。

     エランはふうっと、息を吐いた。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「タイルを探してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=94 (94) (80)

    2:エラン「ミオリネに話しかけてみる」

    3:エラン「先に進む」

  • 15二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 07:56:17

    保守

  • 16二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:16:47

    初っ端から女神様荒れてんなぁ

  • 17二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:50:59

    【バイキング】


     __ミオリネと別れてしばらく進んでいると、どこからか調子はずれの音楽が聞こえてくる。

     そちらに向かってみれば、エランの目の前に現れたのは巨大な帆船であった。大きくてボロボロのマストは風もないのに時折揺れていて、溺死者が両手を振っているようにも見える。微かに地面から浮いているように見えるのは、ぼろぼろではあるが吊り下げ式の機構があるからなのだろう。

     そのまま顔をあげてみれば、いやでも、目に入るだろう。空、真っ青な光に混じって、白い光が不規則に揺れて不思議な模様を作り出している。そのたび大小さまざまな影が通りかかって、どこかを目指すように消えていく。その光景はまるで、

    (……海の底から地上を見上げているようだ)

    エランこころのつよさ:dice1d100=54 (54) (70)

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「……もう少しちゃんと空を見てみる」エランこころのつよさ:dice1d100=21 (21) (70)

    2:エラン「船やその周囲を調べてみる」エランあたまのよさ:dice1d100=19 (19) (80)

    3:エラン「バイキングにのりこんでみる わあい」

  • 18二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 10:07:49

     舟の周りをあちこち歩いていると、不意に、どこからかすすり泣くような声が聞こえてきた。

     誰か人がいるのだろうか。不思議に思ってそちらに近づいてみると、半透明で後ろが薄く透けた少女が座り込んでいた。ほんの一瞬、ぎょっとする。咄嗟に後ずさろうとするが、ごくりと息をのんで、意を決して近づいてみる。

    「……君は?」

    「うっ、ううう、あう、ううう……」

     少女は泣くだけで、答えない。

     困って少女の周りを見てみれば、近くにはこの遊園地のマークを象ったシーリングスタンプと、それで封がされていたらしい形跡のある封筒が落ちている。よくないなとは思いながら中身を見てみると、そこにはこう書いてあった。

    『ニカ・ナナウラ様

     この度あなたが選ばれましたことをここに通告します

     つきましては×月×日までに城においでください

     スレッタ・マーキュリー』

    「……選ばれた?どういうこと」

     少女は答えない。

     何か選ばれると不都合なことがあるのだろうか。不思議に思って首をかしげて、よく少女の声を聴いてみる。なんとか単語を拾ってみると、「チュチュ、まだ、どこにいるの、チュチュ」と聞こえてくる。

     チュチュ、とやらを連れて行けば、少しは話を聞けるだろうか?

     エランはそう考えて、幽霊船に向き直った。

    エランこころのつよさ:dice1d100=11 (11) (70)

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「空を見上げてみる」エランこころのつよさ:dice1d100=45 (45) (70)

    2:エラン「ニカと意思疎通できない?お話ししたい」エランあたまのよさ:dice1d100=36 (36) (80)

    3:エラン「船に乗り込む」

  • 19二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 10:29:57

    このレスは削除されています

  • 20二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 13:13:26

     船に乗り込むと、いくつもある座面に、何人もの子供が座っているのが見えた。

     不思議に思ってあちこち見てみると、突然レバーが降りて来て、エランの体が座席に縛られる。咄嗟に風船を離さないように両手でぎゅっと掴むと、しばらくもしないうちに何やらノイズ混じりの明るいラテン音楽が聞こえて来て、ぐわん、と舟全体が揺れ始めた。

    「な、なにッ……!?」

     帆先が宙を切り、船尾が空を穿つ。その「境目」に触れた瞬間、ぱしゃり、と音がして、水飛沫が上に跳ねていった気がするのは、気のせいだろうか。最初は微かだった揺れが徐々に大きくなり、ぐるぐると三半規管が冷たくなっていく。

    「な、なに、なに、ひっ、うああああああああッ!?」

     どこからか聞こえてくる楽し気な叫び声に混じって、エランの絶叫が響く。きゅっと目を閉じるとふわりと浮遊感がして、恐怖に身がすくむ。エランは割と絶叫が苦手だった。

     __ようやく機械がおちついて、レバーがあがる。まだ体にふわふわとからだが揺れているような気がする。目をぐるぐる回しながら、エランはくったりと椅子に座り込んだ。

    「な、なんだったの、今の……?」

    エラン絶叫耐性:dice1d100=1 (1) (低いほどよわよわ。高いならつよい。完全に与太)

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「空を見てみる」エランこころのつよさ:dice1d100=63 (63) (70)

    2:エラン「『チュチュ』を探してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=83 (83) (80)

    3:エラン「もうやだ……早く先に進みたい……」

  • 21二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 13:15:36

    1ィ!

  • 22二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 13:16:03

    絶叫耐性皆無で草
    こんなとこで逆クリティカル出さんでええんやで

  • 23二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 13:51:58

    ミオリネ「絶叫に弱すぎる」

    エラン「あれは人の乗るものじゃない」

    ミオリネ「一応ファラクトのパイロットでしょ何やってるの?」

    エラン「キャラクター『エラン』はガンダムの呪いとは無関係だから……」

    ミオリネ「あんたのダイスどうなってるのよ」

    エラン「知らないもん」


    「……」

     エランの緑色のひとみから、ぽろりと涙があふれてきた。

     座面で三角座りをして、そのままぐずぐずと泣く。突然こんな不気味な遊園地にきて、突然泣いてる子供を見つけて、その子を泣き止ませようとしたら突然アトラクションが動いて、こわくて、ほんとうに、怖くて。ひとりぼっちだし、全く意味がわからない。怖い。どうせ一人なのだから思う存分泣いてもいいだろう。肩を震わせて一頻り声をもなく泣いた後、ふと、顔をあげる。

     __空は、青い。

     青い、といっても、空の青じゃない。水の青だ。海の底から水面を見上げた時の色だ。時たまゆらりと魚の影が見える。

     今はあんなに不気味な色だけれど、エランは確かに、鮮やかな青い空を知っている。穏やかなお日さまの光が差し込んでくる、優しい空__もうあの青空は見ることができないのだろうか。なんだか気分まで落ち込んでくる。

    「……ううん、僕は、あの子を見つけて、早くこんなところから出るんだ」

     自分に言い聞かせるようにそう言うと、エランは立ち上がる。ふっと息をつけば、どこか潮のにおいがするような気がした。


    ミオリネ「はいこれ」

    エラン「なにそれ」

    ミオリネ「『希望』。この数がエンド分岐に関わるから意識して集めてね」

    エラン「……わかった」

    エラン希望:0→1

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「『チュチュ』を探してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=54 (54) (80)

    2:エラン「先に進む」

    3:エラン「ぜっきょうこわい……たすけて……うえええん……」エランこころのつよさ:dice1d100=100 (100) (70)

  • 24二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 13:59:27

    めちゃめちゃこわいねぇ…

  • 25二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 14:21:35

    どんだけ絶叫に弱いんだよ

  • 26二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 14:38:47

    マジで1か100かしか出ないのか???

  • 27二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 17:00:12

    ミオリネ「どうなってんのよ!!」

    エラン「僕が言いたい」

    ミオリネ「どんだけ絶叫苦手なの?このあとのステージでジェットコースターとか控えてるけど大丈夫?」

    エラン「エチケット袋を用意してほしい」

    ミオリネ「ホラーに配慮を求めるな……ハア。こういうホラーやびっくり系で『こころのつよさ』判定に失敗すると、探索系の判定でー5のデメリットがつく。これは累積するわよ。ついでにふうせんの耐久力を1減らしておいて」

    エラン「ふうせんの耐久力っていくつなの?」

    ミオリネ「3」

    エラン「死にかけてる……」


    「う……ひっく、うえ、うえええええん……」

     エランはついに、本気で泣き始めてしまった。

     帆先に風船が引っかかってちょっと傷ついた気がするが、正直全く気にならない。エランはホラーも絶叫も大の苦手だ。それなのにこんなに放り込まれて、怖くて仕方がない。ぐずぐずと泣いていると、ふと、滲む視界に何かが落ちていることに気づいた。

     色鮮やかなそれには、『food ticket』と書かれている。どうやら食券であるようだ。遊園地に点在するフードカートにもっていくと、ポップコーンと交換してくれるらしい。どうせこんなところで見つかる食べ物なんて恐ろしいものに決まっているが__

     ……行ってみる価値はあるかもしれない。

     エランはぐず、と涙を飲み込んで、食券を拾い上げた。氷の君が形無しな、まいごになった幼い子供がごとき泣き顔だった。


    エランあたまのよさ:dice1d100=42 (42) (80-5=75)※成功でうまくフードカートを見つけられるよ

  • 28二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:22:57

    頑張れエランのダイス!

    絶対に死なないのはシャディクだけで、他のみんなはロストの可能性ありなのかな?グエルとラウダだけですかね?

  • 29二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 01:59:35

    >>28

    グエル「えっと、探索中に耐久力ゼロで死ぬ可能性があるのがエランと俺らしいんだが、エランが死んだらその場で風船の耐久力を回復して同じ章の最初からリスタート(セーブロードのイメージ)なのに対して、俺は死んでもそのまま続行、という感じみたいだ」

    ミオリネ「私とスレッタはエンド次第で死ぬことはあるけど、途中退場は無いみたい。そういう意味で完全な安全圏にいる訳ではないって感じかな」

    ラウダ「僕はきちんとフラグを立てたり手順を踏んだりしなければ理不尽にイベント等で殺される可能性が高いみたいだよ。助けてほしい」


     しばらく歩くと、ちいさなフードカートを見つけた。毒々しい色合いのワゴンの中には、明らかに腐ったポップコーンが売られており、店員らしき少女が無言で立ち尽くしている。エランは一瞬顔を顰めるが、店員はなんの反応も示さなかった。そもそもエランのこと認識しているかどうかも怪しい。

     エランが食券を渡してみると、「あー、ちょっと待ってろ」といい、彼女はしゃがみこんだ。そうして何やら、牙の生えた髑髏?のようなものを象ったバケットに、およそ食べ物がしていい色じゃないポップコーンをつめこんで、エランに差し出してみる。

    「ありがとう。……あの、君は?」

    「見てわかんねーか、店員だよ」

    「そうなのだろうけど……そうだ、ここはどこか、わからない?」

    「バイキングエリア付近のフードカート」

    「……そうなのだろうけれど」

     あまり会話が通じる気配はない。エランは早々に切り上げると、ポップコーンを受け取った。それからふと、先程泣いていたあの少女のことを思い出して、首を傾げてみる。

    「そういえば、チュチュ、という人のことを知らない?探しているのだけれど」

    「知るも何も」

     少女は__桃色の髪の彼女は、ワゴンに身を乗り出して頬杖をつき、無感情にエランを見下ろしてみせた。

    「チュチュは、あーしだよ」

     エランは目を丸くした。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「事情を説明しチュチュについてきてもらう」

    2:エラン「とにかくチュチュを連れていく」エランあたまのよさ:dice1d100=33 (33) (75)

    3:エラン「……ポップコーン、食べてみる?」エランこころのつよさ:dice1d100=11 (11) (70)

  • 30二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 07:37:39

    >>29

    そういえばホラゲだったから

    主人公はセーブ&ロードできるんだった

    なら、ダメージ表現も少なくはないだろうし

    …まあ頑張ってエラン

  • 31二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 10:24:31

     __興味本位で、エランはぱくりとポップコーンを食べてみる。

     最初に来たのは突き抜けるような強烈な酸味だ。下の裏にはびりびりとした辛味が、上には後を引く凄まじい苦味がくる。そのくせやたらと甘ったるくて、鼻には酷い腐乱臭も入ってきて、なんというか、こう……端的に言うと不味い。

     エランがきゅっと悲しそうな顔をすると、チュチュが「美味いか?」とニコニコ聞いてきた。エランはしばらく考えた後「先鋭的な味がする」とふんわり感想を寄越した。それからふっと顔をあげて、「君が『チュチュ』なら、ついてきてほしい」と言った。

    「あ?なんでだよ」

    「向こうで子供が泣いていた。確か、ニカ・ナナウラという名前だったと思う」

    「……ニカ姉」

    「君の名を呼んでいたから」

    「そうか」

     チュチュはしばらく考えたあと、ひらりとカウンターの向こう側から降りてくる。そうしてエランを見て、居丈高に言った。

    「連れて行ってくれ、来訪者」


    「ニカ姉」

    「チュチュ?」

     連れて行けば、泣いていた少女は泣き腫らした顔のままこちらを見てきた。チュチュはぎゅっと彼女を抱きしめて、『招待状』をぐしゃりと踏みにじった。

    「あーしだって、許されるなら今すぐニカ姉と一緒に外に逃げたいよ」

    「チュチュ……」

    「大丈夫。あーしにもすぐ来るんだ」

    「チュチュ」

     ニカはしばらく黙りこくっていた。それから、エランの方を見て、困ったような顔をする。そうして、何やら古びて錆びついた円形のものを渡した。

    「ありがとうございます。これはお礼です」

    「なにこれ」

    「コンパスです。これがあれば先に進めるはず」

    「……そっか」

     エランはそれを受け取ると、二人の方を見下ろした。

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「……先に進む」

    2:エラン「招待状のことや、彼女たちに何が起きているかについて聞きたい」

  • 32二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 13:26:47

     バイキングの向こう側に進もうとすると、何やら視界がぼんやりと滲んで、頭がかすみがかってくる。迷わないように、と古びたコンパスを握りしめてそのまままっすぐ進んでいると、ようやく船の向こう側までたどり着く。

     酔ったような気持ち悪さにふらふらとしていると、ぱちりと音がして、コンパスが水の泡と消えてしまう。それをぼんやり見つめていると、向こう側からこつこつと靴を鳴らしてミオリネが歩いてきた。

    「ふふ。ボロボロ」

    「……なんなの」

    「ふうせんが割れそうね。新しいのをあげる」

     ミオリネは手で輪をつくると、そこにふうっと息を吹き込んだ。さすれば青い風船が現れて、エランに、そうっと手渡される。

    「先に進めてよかったわね。友達はこの先にいるんじゃないの?」

    「そうだ、探さなきゃ……」

    「うんうん。行ってらっしゃい」

    「君は着いてきてくれないの?」

     エランが小さく尋ねると、ミオリネは一瞬目を見開いて、不思議そうな顔をした。

    「……どうしてそんなことを聞くの?」

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「なんとなく?」

    2:エラン「君といたいから」

    3:エラン「一人は寂しい」

    「……そう」

     ミオリネはエランの回答を聞いて、すっと目を細めた。それから再びあの読めない笑みを浮かべ、エランの背を押す。

    「向こうにミラーハウスがあるのよ。行ってらっしゃい」


    一章【バイキング】

    chapter complete!

  • 33二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 13:55:36

    次はミラーハウスか
    原作で印象に残ってるやつだ

  • 34二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 14:03:27

    そういえば、各役職のエランって
    どのエランが担当したんだろ
    来訪者・道化師が4号なら
    大親友・女王様が様で好敵手・聖騎士が5号とか?

  • 35二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 14:24:44

    >>29

    ご回答ありがとうございます!みんな頑張って生存してくれ~


    立ち絵全役職差分はすごい、それも楽しみ

  • 36二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 20:13:12

    >>34

    エラン「大親友と聖騎士が五号で、好敵手と女王様がオリジナル、らしいよ。オリジナルに制服っぽい服を着せたかったのと、五号におっきい二丁拳銃をもってほしかったみたい」


     きらきらした金色の髪、深い海色の瞳。

     少年、シャディク・ゼネリが、その愛らしい顔に困ったような顔を浮かべていた。

    「……」

    「おやおやおやおや。どうしたのですか。私のこうちゃが飲めないのですか?」

    「紅茶って……明らかに変な色してるし……飲みたくないよ」

     シャディクは目の前に頬杖をついて座る、ドレスを身に纏った愛らしい少女__スレッタ・マーキュリーの方を向いて、ニコニコと笑みを深めてみせる。

     二人の間には、未だ湯気をあげるティーカップが置かれていた。

     ただしその中に入っている紅茶は、ウルトラマリンブルーの絵具をぶちまけたがごとき悍ましい青色だ。明らかに飲めるものじゃない。香りは果実のように柔らかで甘くはあるが、それが逆に気持ち悪さを助長させる。スレッタは笑みを浮かべて、「おいしいですよ」と勧めるだけだ。

    「……というか、ここはどこ。僕はどうしてここにいるの?気づいたらこんな場所にいて……探さなきゃ」

    「ここはゆうえんちです。あなたは私の大切な子だから、特別大切にしてあげているのですよ」

    「そもそも君は誰。僕は君のこと、知らない」

    「ふふふ」

     スレッタはくすくすと笑うだけだ。そうしてティーカップを勧めて、頬杖をつく。

    「すぐにわかりますよ。シャディクさんなら、きっと」

    dice1d2=1 (1)

    1:こうちゃをのむ

    2:席を立つ

    シャディクステータス

    あたまのよさ:(3+dice1d6=4 (4) )*10

    こころのつよさ:dice1d100=72 (72)

  • 37二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 20:20:23

    シャディクかわいいー!スレッタのドレスもかわいい

  • 38二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 20:50:57

    「……」

     シャディクはしばらく考えたあと、こくりとティーカップを傾けてみる。案の定香りだけよくて、中身はやたらとあまったるく、飲み干すたびに喉に絡みついてくるような感触があって、シャディクの背筋がぴいんと伸びる。

     スレッタは満足げに笑い、「いい子」とシャディクの頭を撫でた。何コイツむかつく、と素直に出た気持ちをなんとか飲み込んで、シャディクはふうっとため息を吐く。シャディクは大人なのである。つよい

    「そうだ。向こうにあなたのおともだちがいましたよ」

    「え?」

    「行ってみたらどうです、シャディクさん?」

     スレッタはそう言って、ミラーハウスの方を指さす。シャディクはつい今しがたまでむくれていた顔に満面の笑みをのせると、ぱっとそちらに向かって走り出した。

    「本当に、いい子」

     スレッタが頬杖をついて、シャディクの後ろ姿を見ていた。


    「あっ、いた!」

     エランは突然不思議な少年に話しかけられて、はっとする。この暗く沈んだ世界の中でもはっきりとした色彩を持っている彼は、その青い瞳をぱちぱちと瞬かせて、エランの手を取り、ぶんぶんと上下に振った。

    「俺、シャディク。シャディク・ゼネリ!ねえ、君、俺の友達だよね」

    「……そ、そうなの?」

    「うん!なんだかここに来るまでの記憶もあいまいだけど、俺達友達だったような気がする。ところで君、名前は?」

    「知らないのに友達なんて言ったの……えっと、エランだよ」

     __エランの友人はこんな感じだっただろうか。

     あまり思い出せない。よくよく考えてみれば、エランの記憶も朧気だ。仮にシャディクが本当にエランの探している人間だったとしても、それを認識することはできないだろう。

     エランは少しだけ表情をこわばらせて、シャディクに向き直った。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「わかった。君は僕の友達だ」

    2:エラン「とにかく先に進もう」

    3:エラン「ええ……怪しい……」

  • 39二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 21:25:23

    スレッタとシャディクどっちもかわいい
    7話ドレスとミカエリスがモチーフかな

  • 40二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 23:40:29

    >>39

    シャディク「そうだよ!ビームブレイサーっぽいのがついてるよ」

    スレッタ「私のはちょっと色を変えています!キャリバーン色です~!!虹要素はないけど……」


    「ええ……明らかに怪しいよ……君は本当に僕に友人なの?」

    「えっ……」

     あからさまに「傷ついた!」みたいな表情をしたシャディクが、しょんぼりと下を向く。それからエランの手をふうせんの紐ごとぎゅっと握って、泣きそうな顔で言った

    「と、突然ともだちなんて、馴れ馴れしかった……よね。ごめんね。あの子以外で初めてひとを見たから、舞い上がっちゃって……お、おともだちじゃないと言うのなら、おともだちになってほしい、な……きらいにならないで……」

     エランより図体が大きいくせに、迷子になった犬みたいな表情をするその姿に、エランは一瞬、突き放してもよいものか逡巡する過程を要した。結局「動きづらいから」と理由をつけてその手を振り払うと、無表情のまま彼を仰ぎ見て、続ける。

    「……着いてくる分には構わないし、ともだちだとおもいたいなら、そう思えば?」

    「いいの?」

    「勝手にすればいい」

    「……うれしい!!」

     シャディクはぱあっとこどもみたいにわらって、とてとてとエランの後ろをついてあるきはじめた。なんだか大きな弟ができたみたいだ、となにとはなしに思った。


    シャディク「ひどいよ~!!」

    エラン「僕君興味無……」

    ミオリネ「ホラゲ主人公適性が高いんだか低いんだが……というかシャディクはなんなの?小学生のRPでもしてるの?」

    スレッタ「私たちがこっちきたことでいよいよ向こうでグエルさんとラウダさんが暇そうにしてますし巻きで行きましょう巻きで」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「さっさと中に入る」

    2:エラン「周囲を探索する」エランあたまのよさ:dice1d100=21 (21) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=80 (80) (70)

    3:シャディク「エランとお話する!!」????:dice1d100=100 (100) (??)

  • 41二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 01:48:55

    ダイスが荒い~!

  • 42二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 10:06:25

    100ファン怖っ!
    選ばれなくて良かったのか悪かったのか

  • 43二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 12:45:42

     近くには壊れた噴水やガラスの破片が散乱していて、いかにも不気味だ。「ふんでしまわないようにね!」とシャディクが忠告してくれたので、こくりと小さく頷いておいた。

     周りを歩いていると、ふと。小さなベンチとテーブルのセットが置いてあるのを見つける。アンティークな蔦模様が施されたそれからは、なにか青い液体が滴っている。エランは不思議に思ってその周囲を見回してみた。このひとつだけ?他にはないのだろうか?シャディクはそこでふとるんるんとしていた鼻歌を止めて、きゅっと拳を握った。

    「……あのね、俺、怖いのが嫌いなの」

    「奇遇だね。僕もだ」

    「早く外に出たい。顔も名前も思い出せないけれど、大切な思い出があったような気がするんだ」

    「……僕もだ」

     エランが答えれば、シャディクはニコリと笑って、「おそろいだね!」と言った。なんだか見た目の年齢の割にはやけに幼げな仕草である。

     __兄弟がいればこんな感じなのだろうか?

     エランはふっとかぶりを振って、そんな考えを振り払った。


    スレッタ「シャディクさん、これどうぞ」

    シャディク「あー……あれか」

    エラン「どれなの」

    ミオリネ「さあ?シャディクの隠しパラメータってところかな」

    シャディク??:?→?

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「少しシャディクと話していく」

    2:エラン「さっさとミラーハウスに入るよ」

  • 44二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 21:24:08

  • 45二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 05:04:28

    ほしゅ

  • 46二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 09:49:50

    「……シャディクはいつからここに?」

    「うーん……わかんない。気づいたらここにいたんだ。それで、何かこう、明らかに怪しい色の紅茶を勧められて……スレッタ・マーキュリーに……!」

    「……スレッタ・マーキュリー?」

     エランはこてりと首をかしげる。それは、ニカの招待状に書いてあった名前と同じだ。何かしらまずいことをやっているのではないかとざっくり思ってはいたが、シャディクともかかわりがあるのだろうか。エランが沈黙すると、シャディクは不思議そうに眼を瞬かせる。

    「エラン、どうしたの?」

    「ああ、えっと……なんでもない」

    「そっかあ」

     シャディクはふっと、エランの手を取って、ふにゃふにゃと微笑みかけてきた。

    「ねえ、エラン。俺にとって君は、初めてのおともだちなんだ。きっと一緒に外に出て、そのあとも一緒に居ようね」

    dice1d2=2 (2)

    1:「もちろん」

    2:「なんか重くない?」

    「……ふふっ、約束だよ!」

     シャディクはにこりと笑って、エランをミラーハウスの中に導いた。


     __中に入ると、どうやら森をモチーフにしたらしい内装、無数の鏡と、その中に閉じ込められた様々なものが見えた。全体的に薄いスモークでおおわれて、どこからか桃のようなにおいと、水の流れるような音が聞こえる。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「桃を調べてみる」エランあたまのよさ:dice1d100=30 (30) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=65 (65) (70)

    2:エラン「水の音が聞こえる方角に向かってみる」エランこころのつよさ:dice1d100=92 (92) (70)

    3:シャディク「エランと手をつないであてずっぽうに歩いてみるよ!」

  • 47二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 14:19:21

    あてずっぽうで迷子になるなよ

  • 48二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 19:44:30

    「こっちだよ、エラン、ついてきて!」

    「ねえ、本当にあっているの?」

    「わかんない!」

    「大丈夫なの……?」

     シャディクに手をひかれるまま、片手に風船をもって、どこかにひっかけてしまわないように歩いていると、ふと、どこからか猫が鳴くような声が聞こえてくる。

     鳴き声がする方を確認すれば、小さな青い猫が二人の傍を通り抜けていった。ねこはこちらをちらりと確認すると、鏡の間を走って行ってしまう。シャディクは目をきらきらと輝かせて、エランを見つめた。

    「追いかけてみようよ!」

    「あ、待って、シャディク」

     エランが手を引かれるまま、鏡にぶつかってしまわないように気を付けながら向かってみると、そこには小さな門があった。

     両端には高い塀がある。鍵はかかっていないようだ。

     エランが近づけば、扉は勝手に開き、向こう側へといざなった。


     そこにあったのは、きらきらと輝く鏡に包まれた小さな広間だった。

     どこから光が差し込んでいるのかはわからないが、小さな明かりを無数の鏡たちが乱反射して、神秘的な雰囲気を漂わせている。

     その真ん中、小さな池の前に、一人の少女が座り込んでいる。

     銀色の髪に褐色の肌をして、東洋の巫女装束というあの衣装にどこか似た衣服を身に纏った少女は、年の頃はエランたちと同じくらいであろう。ただ、その頭に生えた獣のような形の耳が、彼女がエランたちの仲間ではなく、この遊園地の住人であることを示唆している。

    「……あなたがたは__」

     少女が口を開いた。それからふっと微笑み、「お客様ですか、運が悪い。いえ、そのために呼ばれたんですかね」と言う。

    「先に進みたいならどうぞ。私は探し物があるので」

     それきり、少女は押し黙った。

    エランこころのつよさ:dice1d100=33 (33) (70)

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「探し物って?」エランこころのつよさ:dice1d100=16 (16)

    2:エラン「そもそも出口ってどこにあるの?」エランあたまのよさ:dice1d100=68 (68) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=7 (7) (70)

    3:エラン「とりあえずあたりを探索する」エランあたまのよさ:dice1d100=52 (52) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=39 (39) (70)

  • 49二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:09:46

    「出口ですか。向こうですよ」

     少女はふっと、自分の背後にある大きな湖を指さした。

     泉の真ん中には大きなお城のような建物が浮かんでいる。「あの天辺に、外に出るための出口があります。この泉自体が巨大な鏡。水鏡というやつですね」とどこかぼんやりとした表情で言った。エランは首をかしげて、彼女を見つめる。

    「どうやって行けばいいの。泳ぐくらいしか道がなさそうだけども」

    「あー……そう、ですね。わかりました、私の探し物に協力してくれたら、船を出してあげますよ」

    「探し物?」

    「はい。……大切な人を」

     探しているんです。あいたくて。

     少女の言葉に、シャディクとエランは顔を見合わせた。

     少女は「名乗っていませんでしたね。私はセセリア」と言うと、すっと、二人の背後、つまるところ今しがた歩いてきた道を指さした。

    「あの向こう側のどこかに、私の大切な人がいるんです。どうか、見つけてくれませんか」

    dice1d3=2 (2)

    1:シャディク「わかった!探しに行こう!!」エランあたまのよさ:dice1d100=50 (50) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=97 (97) (70)

    2:エラン「……もう少し、ないの。特徴とか」エランこころのつよさ:dice1d100=80 (80) (70)

    3:エラン「鏡の泉を探索してみる」エランこころのつよさ:dice1d100=97 (97) (70)

    3:

  • 50二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:13:49

    失敗してるけど、他のファンブルしてたやつ引かなくてよかったね…

  • 51二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:14:44

    スレッタ「特に何も教えてくれませんでしたね」

    エラン「ひどくない?どうやって探せばいいの」

    シャディク「まあ……なんとなく察しはついているけれど……」

    ミオリネ「ふふ。セセリアは蹲って泣くだけ。それ以外は特に何も見つからないわよ。どうする?」

    エラン「……探索に行くしかない、か」

    シャディク「おっ、わかった!ついていくよ~!!」

    エラン「本当にこの世界線のシャディクは何?五歳なの?」

    シャディク「ひどいなあ」

    ミオリネ「同感」

    スレッタ「そこまでRPする必要はないというか」

    シャディク「ひどいなあ!?!?」

    ミオリネ「さて。調べられるのは『泉周辺』『森周辺』『入口付近』の三か所だけど」

    シャディク「俺はエランについていくよ」

    エラン「……それじゃあ……」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「泉の周辺を探索してみる」エランこころのつよさ:dice1d100=43 (43) (70)

    2:エラン「森周辺を探してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=42 (42) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=37 (37) (70)

    3:エラン「入り口付近まで戻ってみる」エランこころのつよさ:dice1d100=93 (93) (70)

  • 52二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:26:51

    「あ」

    「いた!」

     エランとシャディクは森を探していると、桃の木の陰に隠れるようにして、あの青い猫がいるのを見つけた。

     シャディクは鏡にぶつからないように細心の注意を払いつつ、青い猫を追いかける。エランも無表情に挟み撃ちするかたちでそれを追いかけた。

     そのへんにおちてた桃を拾い上げて少し潰して香りで誘き寄せたり、捕まえたと思ったら鏡に激突したり、途中で方角を見失って「どこ!?」「ここ」とアホのやり取りをしたり、変わった形の鏡に一瞬興味をひかれたり、二人でごつんと額をぶつけたりしながらも、なんとか青猫を捕まえた。

    「や、やりきった……」

    「エラン、やったよ、俺達、やった……!」

     エランの腕の中で、青猫がぷるぷると震えている。

     怯えさせてしまったかもしれない。だが、他に何も生物らしきものを見なかった以上、多分セセリアが探しているというのは、このねこで間違いないだろう。この子をとどけにいけば、セセリアも満足するのではないか。

     二人はふっと顔を見合わせると、少しだけ微笑みあった。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「このままセセリアの元に戻る」

    2:エラン「入口付近を少しだけ探索していく」エランこころのつよさ:dice1d100=3 (3) (70)

    3:エラン「泉を少しだけ探索していく」エランこころのつよさ:dice1d100=15 (15) (70)

  • 53二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 21:57:57

    「あっ……ロウジ……!」

     セセリアの元に戻ると、彼女はぱっと花が咲いたように笑って、青猫を抱き上げた。頬擦りをして、鼻先にキスまで落とす。それからふわりと、右の袖を振った。とたんに湖の上に、小さな船が現れる。

     セセリアはふたりを見て、「ありがとうございました」と言った。「漕ぐ必要はありません。乗ってしばらくすれば向こうにたどりつくはず」。セセリアが頬得えむと、とたんに、水の上に浮かんだ蓮の花たちに、ぼう、と光が灯る。見えづらいだけで、何やら燈篭が中に入っているらしい。

    「本当にありがとうございました。ああ、ロウジ、ロウジ……!」

     ねこはきょとんとしたような顔で、セセリアにすり寄るだけだ。

     シャディクは一瞬怪訝な顔をしたあと、ふわりと舟の上に飛び乗った。それから自分の対面を指さして、エランに向かって微笑みかける。

    「いこ、エラン!」

     頷いてエランも船に乗れば、すう、と舟が動き出した。無数の花が浮かぶ水のうえを、かき分け、かきわけ、進む。まるで鏡の中を進んでいるみたいな、幻想的な雰囲気。

    「エランはさ」

     不意にシャディクが頬杖をついて、こちらを見つめてきた。

    「ここから出たら、どうしたい?」

    dice1d3=2 (2)

    1:「普通の遊園地を回りたい」

    2:「シャディクと一緒にいたい」

    3:「……わからない」


    …………

    dice1d2=2 (2)

    1:振り返る

    2:振り返らない

  • 54二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:08:09

    なんか重くない?とか言ってたのに重くない??

  • 55二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:09:04

    シャディク??:?→?

    「……そっか!俺もエランとずっといっしょがいいな」

     シャディクがニコリと笑って、エランの手を取ってきた。

     セセリアの指示した通りに城の天辺に上れば、ほどなくして二人は外に出ることができた。「おかしなところだったねえ」とのんびり言って、ふとシャディクは、エランのふうせんを見つめる。

    「……どうしたの?」

    「え?あ、ううん、なんでもないよ」

     シャディクは誤魔化すように笑った。エランは考えないでおくことにして、先に進むことにした。そのまま道なりに進んでいると、ふと。ミオリネと、赤毛の少女が話しているところに遭遇する。

    「あ、エラン。ふうせん……は、傷ついていないけれど、新しいのほしい?」

    「シャディクさん、シャディクさん!ふふふ、紅茶をどうぞ、おいしいですよ!!」

    「何このテンション」

    「さあ……」

     片やふうせんを、片や何やら青白い液体をぐいぐいと押し付けられながら、二人は顔をあわせて閉口する。ミオリネは「もう」とスレッタを咎めるように見つめた。

    「スレッタ、シャディクが困っているじゃないの」

    「えーっ、いいじゃないですか!ふふふ、どうぞ、お飲みください……♪」

    「ハア。止めはしないけども……スレッタもシャディクも元気ね」

     二人はそれぞれ、

    エラン:dice1d2=2 (2) (1:新しいふうせんを貰う 2:もらわない)

    シャディク:dice1d2=2 (2) (1:こうちゃを飲む 2:飲まない)

     ことにした。ふとミオリネが、エランを見つめて言う。

    「向こうにコーヒーカップがあるの。お勧めよ」


    第二章【ミラーハウス】

    chapter complete!


    __

    「……?」

     誰かが泣いているような声が聞こえた気がする。

     グエルは__

    dice1d2=1 (1)

    1:振り返る 2:振り返らない

  • 56二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:14:01

    二人とも何も貰わなかったね
    そして暇そうにしてたグエルの出番が!

  • 57二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:14:29

    振り返ると何があるんですかね…

  • 58二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:32:06

    「……?」

     エントランスから帰ろうとしていたグエルは、不意に、どこからか、誰かが泣いているような声が聞こえた気がして、立ち止まる。

    「……」

     振り返ってみれば、そこには先程まではなかった道がうまれていた。くるくるとあたりを見回してから、ごくりと息をのんで、そちらに向かって一歩、足を踏み入れる。数歩、茂みの方に向かって歩きだす。

     途端。

     めり、と嫌な音がして、右腕に鈍い痛みが走った。皮膚が裂けるような凄まじい痛みが走り、グエルは無意識に、「あっ、うあああああッ……!?」と悲鳴を上げる。咄嗟に確認すれば、そこにはグエルの身体を苗床にするようにして、濃桃色の花が咲いていた。くたり、と力が抜ける。死ぬ。ぎゅっと、思わず目を閉じると。

    「あなた、いきているにんげん?」

     ふっと、息が楽になる。

     蔦の繁殖が収まる。はっとして顔をあげれば、そこには、

    「人が、ういてる……」

     なんだかこう、物理的にふよふよと宙に浮いている人物だった。

     それはゆっくりとグエルの傍に降り立つと、花を撫でた。「この花は__」とぱちぱちまばたきをした。

    「……あなたはこちら側に来ない方がいいとおもうけれど」

    「い、いや。誰かが泣いている声が聞こえた。助けなきゃ、と思って」

    「そっか」

     その人物は、ふわりと浮き上がった。そうして、グエルを見下ろす。

    「ならば僕は、あなたを歓迎するよ。ようこそ、ゆうえんちへ。僕はラウダ・ニールだよ」

    dice1d3=1 (1)

    1:グエル「さっさとエランたちに合流しよう」

    2:グエル「ラウダに話しかけてみる」

    3:グエル「まずはラウダを弟にするところから始めるぞ!!!!」

    グエルステータス

    こころのつよさ:(3+dice1d6=4 (4) )*10

    ???????:dice1d100=15 (15)

  • 59二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:34:56

    (スクショ貼りミスです)

    (せっかくなので)

    シャディク??:dice1d100=24 (24) (??)

    グエル??:dice1d100=52 (52) (??)

  • 60二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:36:35

    初っ端から死にやすそうな雰囲気ぷんぷん醸し出してますね…
    イラストかわいい

  • 61二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 22:40:20

    クソデカアックス持ったシュバル
    よくばりセットだな!
    3番の選択肢発想が謎すぎて草

  • 62二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 23:02:43

    「……あ」

    「あれ、誰かな?」

     エランとシャディクが歩いていると、肩に上着をかけた青年が歩いているのを見つけた。彼もこちらに気づいたらしく、はっとしたようにこちらに駆け寄ってくる。そうして、こてりと首をかしげた。

    「泣いていたのは、お前たちか?」

    「え?」

    「何の話?」

    「……そうか、なんでもない。俺はグエルと言う」

     彼は右腕を庇うようにしながら、二人を順に見つめる。エランとシャディクも簡単に名乗ると、そのまま歩き出した。途中でふと、シャディクがエランの方を向き、小さな声で尋ねてくる。

    「あ、あのグエルって人、どう思う……?」

     質問の意図を測りかねて、エランは首をかしげる。確かに唐突に出てきた感じではあるが、ゆうえんちの住人特有の、ぞっとするような気配は感じない。

    dice1d3=3 (3)

    1:「悪い人ではないと思う」

    2:「……よくわからない人だと思う」

    3:「シャディクは僕が守るよ」????:dice1d100=84 (84) (??)


    エラン「合流か」

    シャディク「長かったね。というか完全に偶然だけど御三家だ」

    グエル「さて。俺のカードに書いてあったアビリティに『エランを庇う:エランがダメージを受けそうになった時肩代わりすることができる』なるものがあるんだが」

    エラン「物騒すぎる」

    シャディク「なんでそんなのがあるの???」

    グエル「……が、……だから……少し慎重にならないといけない。それで、ティーカップに向かうんだったな」

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「周辺を探索する」エランあたまのよさ:dice1d100=93 (93) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=27 (27) (70)

    2:シャディク「乗ろう!ティーカップ!!dice1d3=2 (2) (1:青い 2:黄色いの 3:赤いの)」

    3:グエル「ティーカップの内部を探索する」エランこころのつよさ:dice1d100=93 (93) (70) グエルこころのつよさ:dice1d100=90 (90) (70) ??:dice1d100=35 (35) (??)

  • 63二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 23:11:33

    (また画像張りミス!今日はここまでだよ)


    ▼Hint
    ▼グエルのステータスを作る際に振った謎1d100は、とあるステータスを決定しています。これはシャディクにとっての「こころのつよさ」とよく似たものですが、グエルにだけこころのつよさ的な項目が二つあるのもアレなので伏せました。
    ▼グエルは肉体的な探索は基本行いません。現状グエルの目的はここから出ることではなく、泣き声の主を探すことなので。
    ▼シャディクの「こころのつよさ」とグエルの「????????」は、エランにとっての「希望」みたいな隠しパラメーターと、エンディング分岐に関係します。
    ▼ベストエンドに行くためには、隠しパラメーターを高めないといけません。ただしあまりに高めすぎると……?
    ▼ま がんばれ (てきとう)

  • 64二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 23:37:03

    90台出すぎじゃないですかね? とりあえず3じゃなくて良かったかな

  • 65二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 10:28:15

    メルヘンな世界観好き
    続き楽しみ

  • 66二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:21:27

     コーヒーカップは、巨大なポットと、複数の大きなカップで構成されていた。毒々しい原色のカップたちには、べっとりと薄暗い赤色のものが付着している。おもちゃ箱の中に血をぶちまけたような、生理的な嫌悪感を感じる場所であった。

     あちこち見て回っていると、ふとシャディクが、「あ!」と声をあげ、走り出した。つられてエランがそちらに向かってみると、そこにいたのは、クラシカルな給仕服に身を包んだ、紫色の髪の少女である。彼女の傍には小さなテーブルセットがあって、テーブルにはクローシュがかぶせられていた。彼女は「困ったな」と首をかしげているらしい。シャディクは少女を見て、「どうしたの?」と尋ねた。

    「ああ……そろそろパーティーの時間だから、コース料理を用意しなければならないのだけれど、材料がどこにも見つからなくて」

    「材料」

    「ああ。このあたりのどこかにはいると思うんだが__」

     少女は言いながら、メニュー表を見せた。

    前菜:二枚舌のサラダ

    スープ:ゴロゴロ野菜のミネストローネ

    メイン:手ごねハンバーグ

    デザート:リエットのサンドイッチと特製ワイン

    おみやげ:薔薇のクッキーセット

    「そうだ、君たち。良ければ探してきてくれないか」

    「わかった!」

    「シャディク!?」

     突っ込んだのはグエルである。エランを置いて、むっとしたような顔でシャディクに詰め寄る。

    「そんなことをしている時間があるのか。早く先に進まないと」

    「でも、助けてあげないと可哀想だよ」

    「だが」

    「いいでしょ、ね?」

     シャディクが強引に押し通せば、グエルは少し眉間に皺を刻みながらも押し黙った。エランはそんな二人を見て__

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「サビーナに材料はどこにあるのか聞く」

    2:エラン「早速探索に向かう。dice1d3=1 (1) (1:青 2:黄 3:赤)のティーカップに向かうよ」

    3:エラン「クローシュを開けてみる」エランこころのつよさ:dice1d100=79 (79) (70) グエルこころのつよさ:dice1d100=52 (52) (70) グエル??:dice1d100=48 (48) (15)

  • 67二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 17:50:29

    グエルの謎ステ、15は低すぎるな…

  • 68二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 23:18:16

    「ああ、そうだな。おそらくティーカップの中にあると思う。どこのティーカップの中かまではわからないが……それと、あたりを探せば、もしかしたらこのあたりにも堕ちているかもしれない。ポットの中にもあるかもしれない。ただ、このエリアの中にあるのだけは確かだ」

    「わかった。探してみる!えっと……」

    「サビーナ・ファルディン」

    「サビーナ!ちょっと、待っててね」

    「……このあたりか」

     頷くシャディクのよこで、エランは不思議に思って、あちこち見回してみる。なんとなくあちこちを見て回っていると、ふと、足元で、ごろん、と何かが転がった。

     それがなんなのか、ぱっと見では気づくことはできなかった。けれども誰もが知るそれを、まじまじと見れば厭が応にも理解してしまう。生白い表面、先端についた薄い桜貝のようなもの、そして、だらだらと、赤い血と白い油を流す、それは__

     ……人の腕だ。

    「ヒッ……!?」

     エランは悲鳴をあげ、咄嗟に後ずさる。サビーナは屈みこむと、「レネか」と小さく呟いた。「これはデザートに使えそうだ」と言って、拾い上げる。

    「それ、……何を、どうして……!」

    「あまりものだからと、いただいた。最高の食材」

    「……」

     サビーナの顔は、無表情のままだ。

     エランは小さく、喉の奥が擦れるような悲鳴を上げた。

    エランこころのつよさ:dice1d100=50 (50) (70)

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「……気持ち悪いよ、こんなの……」グエル???:dice1d100=9 (9) (15)

    2:エラン「わ、わかった。探してこればいいんだね」エランあたまのよさ:dice1d100=65 (65) (70) シャディクあたまのよさ:dice1d100=12 (12) (70)

    3:エラン「……現実逃避にティーカップを探索しよう。dice1d3=3 (3) (1:青 2:黄 3:赤)のティーカップに向かうよ」

  • 69二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 23:40:03

    「……きもちわるいよ、こんなの……」

     エランは端的に言った。

     途端に、サビーナの目が見開かれ、くちびるが、引き攣った。そうして手に持っていたナイフを、思いっきり投げつけてくる。咄嗟に避けたが、ナイフが風船を傷つけて、ビリ、と刺されたような痛みが走った。数度、ゼエゼエと過呼吸か何かのように息を吸ってはいてして、サビーナは、叫んだ。

    「お前に何がわかる、お前に、お前には、何もっ、わからない……!」

     今度は銀のフォークを握って、こちらに向かった突撃してくる。シャディクが「エランあぶない!」と叫んで、咄嗟に、来るべき痛みに備えて、きゅっと目を閉じて__

    「……あ」

     サビーナの動きが、止まる。

     ぺたん、と座り込む。スカートの蹴回しがふわりと広がって、おちていた腕を覆い隠した。そうして俯いて、顔を覆う。

    「私は……ちがう……ごめんなさい、どうして、……レネ……」

     その肩が、小さく震えていた。

    ふうせん耐久力:3→2

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「……探索に行こう。dice1d3=1 (1) (1:青 2:黄 3:赤)のティーカップに向かう」

    2:エラン「ポットをふき取ってみる」エランこころのつよさ:dice1d100=75 (75) (70) グエル??:dice1d100=60 (60) (15)

    3:エラン「dice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:グエル)に話しかけてみる」

  • 70二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 10:50:06

    あー微妙に失敗…
    グエルの方は元々成功する方が難しいようなステータスだけど
    しかし二枚舌のサラダって怖いな

  • 71二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 20:05:23

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 20:37:13

    >>68 で成功したグエルのダイスとサビナの反応って関係ある?

  • 73二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 02:45:51

    ほしゅ

  • 74二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 07:26:13

    グエル「全校集会楽しかったな!」

    シャディク「俺たち地方シアンだから昼の部のみの参加だったんだけど、大満足だよ!」

    エラン「いいなあ」

    >>72

    スレッタ「ないですよ~」

    ラウダ「……失敗したらどうなるかは、これからわかるよ」


    「これは……」

     原色の巨大なティーポットに近づいてみると、血でべっとりと濡れている部分があった。服かなにかで拭き取ってみようと近づいてみると、

    「あぶない!」

     グエルが突然、横からエランを突き飛ばした。

     ふうせんを持ったままのエランが地面に倒れ込む。シャディクが咄嗟に駆け寄って、「エラン!」と心配するような、しかし怒気を孕んだ声で叫んだ。それからシャディクはエランを庇うように、グエルをにらみつける。

    「グエル、何して、……!?」

    「っひ、ぐううう……」

     __当のグエルは。

     ティーポットに付着した液体からぼこぼこと湧き出てきた醜悪な触手に襲いかかられ、腕に咲いていた花を散らされていた。

     花弁が、はらりと落ちる。グエルは汗を額に浮かせ、「花弁を千切られると痛い……生命と連動しているのか」と冷静に分析する。

    「グエル、何して……」

    「エランは大丈夫だったか」

     こちらを無感情に見下ろすグエルの、すぐそばに。血のように点々と、赤い花弁が落ちていた。

    グエルおはな:5→4

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「dice1d3=3 (3) (1:青 2:黄 3:赤)のティーカップにむかう」

    2:エラン「謎の液体が拭き取れそうなものはないかな」エランあたまのよさ:dice1d100=64 (64) (70) シャディクあたまのよさ:dice1d100=69 (69) (70)

    3:エラン「dice1d2=1 (1) (1:シャディク 2:グエル)に話しかける」

  • 75二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 07:28:22

    生存に直結するステータスだったのか
    これグエル大変だ…

  • 76二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 07:56:31

    グエルの方が残機多いんだな

  • 77二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 18:11:20

    ほしゅ

  • 78二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 18:41:34

    グエル「俺は死んだらそこで途中退場だから、若干HPが多めに取られているみたいだな」


    「……うわ」

     赤いティーカップの扉を開けてなかにはいると、そこにはまだ血を滴らせる足があった。これも「材料」になるのだろうか? エランはとりあえず手に取ってみる。冷たい。

     シャディクは「エランの手が汚れちゃうよ……」と心配そうな声をあげた。グエルはじっと、エランの方を見つめる。そうして感情の読めない無表情のまま、じっとエランを見つめてきた。

    「それ、代わりに持とうか?」

    「え」

    「俺なら大丈夫だから」

     そう言ったグエルに、エランは応える。

    dice1d2=2 (2)

    1:「お願い」グエル??:dice1d100=42 (42) (15)

    2:「大丈夫」

    「……そうか」

    「グエルは、……どうしてここに?」

    「泣いている子が__」

    「それ、嘘だよね」

     ふとシャディクが尋ねた。グエルはふっとシャディクに視線を向けると、面倒見のいいお兄ちゃんというように顔を緩めて、困ったように言った。

    「探しているものがあるんだ」

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「dice1d2=2 (2) (1:青 2:黄)のティーカップも探す」

    2:エラン「液体が拭き取れそうなものを探す」エランあたまのよさ:dice1d100=100 (100) (70) シャディクあたまのよさ:dice1d100=69 (69) (70)

    3:シャディク「……探しているものって?」

  • 79二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 19:44:31

    100!!選ばれなくてよかったな…
    グエルの隠しステータスはエランをかばうようなシチュエーションに影響するのかな

  • 80二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 00:01:05

    綺麗に被らずに全色のカップ回ったな

  • 81二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 10:03:58

    ほしゅ

  • 82二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 18:50:30

    最初エントランスから帰ろうとしてたのに泣いてる声がして戻ってきたのは事実なんだよな
    探してるものとは…

  • 83二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 20:48:35

    (お知らせ)
    なんかよくわからんけど資格?を取らされることになりました。知らん概念の資格だったのできちんと勉強しなければいけなくなり、結果として木曜日頃いなくなります。ゴメンネ!
    以下お茶濁し ???の回想


    ▼……
    ▼…………
    ▼「たすけられない」
    ▼「たすけられる」
    ▼「たすけられない」
    ▼「たすけられる」
    ▼「たすけ……」
    ▼「……………」
    ▼「大丈夫」
    ▼「大丈夫。大丈夫。大丈夫」
    ▼「大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫」
    ▼「次こそ必ず助ける。×××を助ける。そして×××に謝る、救済する。それこそが唯一残された贖いの手段だ。たすけられる。たすけられる。たすけられる」
    ▼「もし助けられなかったら?」
    ▼「その時は」
    ▼「……」
    ▼「必ず助けるから、待っていて。ごめん、ゆるして、×××……」

  • 84二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 20:49:52

    ▼……
    ▼5号くん「ちなみに僕たちはでてくるの?」
    ▼オリジナル「あきらめろ」
    ▼5号くん「4号だけずるいよ!!!!!!」
    ▼オリジナル「俺が本物なんだが!?!?」

  • 85二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 21:04:58

    資格の勉強えらい!……いやマジでえらい。頑張ってください!
    木曜以降スレは保守しとけばいいですかね?

  • 86二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 21:08:04

    >>85

    記載ミスです!木曜日「まで」ですね~

    今日明日の詰め込みブートキャンプで頑張るよ アホがよ(シンプルな!自分への!!罵倒)

  • 87二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 21:10:42

    >>83

    資格勉強頑張ってください!

    その間保守しときますね!

  • 88二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 08:11:19

    合格祈願保守

  • 89二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 16:59:12

    資格試験がんばってください保守

    >>84は右側がオリジナルかな?

    本編ではついぞ見られなかった魅惑の半ズボンとお花の髪飾りカワイイね…

  • 90二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 23:01:18

    ほしゅ

  • 91二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 08:40:59

    このレスは削除されています

  • 92二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 18:22:50

    保守

  • 93二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:10:47

    保守

  • 94二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 08:30:35

    保守しときます

  • 95二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 15:52:41

    ほしゅ!

  • 96二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 23:04:44

    保守!
    回想……多分グエルかな? 探してるものが助けたい人? 不穏すぎるし普通にロストする可能性あるみたいなのも怖いな〜

  • 97二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 08:14:48

    みんな可愛いから全パターンの絵が見たすぎる

  • 98二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 16:40:43

    保守

  • 99二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:35:56

    保守!楽しみ……

  • 100二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:24:00

    (保守ありがとうございます!)


     黄色いティーカップの中には、人間の頭が落ちていた。頭というか、生首というか。顔がぐちゃぐちゃに潰されていて、判別できそうにない。一瞬「ぅわ……」と吐きそうになるが、エランはふるふると首を横に振って、嫌な考えを振り払った。

     こんなの、偽物に決まってる。

     それを持ち上げて、「次は__」と言いながらエランが黄色いティーカップの縁に触れると、シャディクは不意に、突然、身震いしはじめた。

    「……どうしたの?」

    「エラン……」

     シャディクの瞳が、泣きそうに潤む。グエルは腕を組んで「息でも苦しいのか?」と心配げに言うが、それより先に、シャディクの腕がエランの手を捕らえた。咄嗟に逃れようとしたが、間に合わない。はあ、と吐いた息が、触れ合いそうなほど近い。

     あたまがぐるぐるしてくる。やわらかな感触がする。なんだろう、これ?何かに包まれているような。心地の良い、柔らかい感触、なんだか酩酊したように、口を大きくあけて、エランに__

    「……シャディク!」

     異変を察したグエルが、シャディクを引き剥がした。

     シャディクははっとして、「あ、エラン、あ、ああ、ごめん……」と泣きそうな顔で謝ってくる。エランは「別に構わない」と少し驚きながらも首を振った。シャディクはエランの頬に触れ、しょんぼりと眉を下げる。

    「……ごめんね、エラン」

    シャディク??:?→?

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「青いティーカップに向かう」

    2:エラン「何か拭けそうなものを探す」エランあたまのよさ:dice1d100=34 (34) (70) シャディクあたまのよさ:dice1d100=7 (7) (70)

  • 101二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:35:32

    「あっ」

     エランが(他人の)頭を(物理的に)抱えたまま歩いていると、ふと、掃除用具であろうモップを見つけた。

     これを使えば、あのポットの汚れをふき取れるだろう。

     うんうんと頷いて、エランは手に取る。近場の水くみ場で先の布を濡らして、頭は小脇に抱えた。シャディクが「それ、持とうか?」と心配げにこちらを見てきたが、エランはふるふると首を振った。

     そのまま、例の汚れの方に向かう。清潔な布で拭きとれば、さして抵抗もなく汚れが落ちていく。きれいになっていく。それを、見ていると。

     きいん、と

     何かが、共鳴するような。不思議な感覚。エランは目を閉じる。違う、これは、なんだっけ、おもいだせない。ぼんやりと。何かが、脳裏に、過る。

     __鉄臭いにおい

     誰かが立ち尽くしている。誰かが壊れている。周囲に人間の部品が広がっている。肉の破片。血。ゆうえんちにはおよそ似つかわしくないものたち。誰がこんなことをした?誰が×××を殺した?……あのひとは、誰だ?

     ……ポット自体に傷が残っていたのか、血が間に挟まって、文字がうまれている。そこにあったのは。

    『There was a man, a very untidy man』

    「……」

     グエルが微かに目を細めた。

    「早く先に進もう」

    「そうだね」

     エランは、頷いた。

    エラン希望:1→2

    Next→青いティーカップの探索

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「先程の記憶が気になる」

    2:エラン「シャディクの様子が気になる」

    3:エラン「グエルの様子が気になる」

  • 102二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:39:38

    マザーグースか

  • 103二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 00:49:39

     青いティーカップの中には、向かい合って絡み合う人間の足が落ちていた。さすがにそろそろ恐怖が麻痺してきたふしがある。エランは慣れてしまった自分がいやで、そうっとため息をついた。

     ……手も足も頭も、冷たい。

     死後そこそこ時間が経ったものなのだろう。それにしては、まだ断面はどろどろと血を滲ませている。一体何故なのだろうか?そもそもこれは、血ではないのか?よくわからない。

    「……」

     エランは横目で、シャディクを見やる。

     シャディクは「今度は足かあ」と暢気に言った。先程からシャディクは、明らかなバラバラ死体を目にしても何の反応もない。もちろんグエルも反応が薄いが、彼がどこか冷淡なところがあるのに対し、シャディクは比較的天真爛漫の気があるのに、何の疑問もなくその足に触れ、「サイズが違うから別人の足だね」と言ってのけるのに、なんだか薄ら寒いような心地がするのだ。

    「シャディクは」

    「なあに?」

    「……ううん、なんでもない」

     エランはふるふると首を横に振る。それからぼんやりと、空を見上げた。

     どす黒い空に、桃色の雲が浮かんでいる。

     ひどく不可解で、おかしな世界。さっさとこんなところから出たい。エランはため息をついて、脚と頭を抱え、サビーナの元に向かうことにした。

    エランこころのつよさ:dice1d100=10 (10) (70)

    グエル??:dice1d100=29 (29) (15)

  • 104二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:01:51

     サビーナの元に死体のパーツを運んでいけば、彼女は数瞬前の怯えたような様子など欠片もなく、「ありがとう!」と言ってニコリと笑った。それからテーブルの上に、あたまを、手を、あしを、順に並べる。
    「これはエナオ。これはレネ。これはメイジーとイリーシャ……」
     呟く声はうっとりとしていて、どこか恐ろしい。
     すべてを並べ終えると、サビーナはふうっと息をついて、「足りない」と呟いた。エランがどういう意味かと尋ねようとすれば、それより先に、サビーナが笑って小さな缶を手渡す。
    「これ、お土産のクッキーセットだ。よければ持って行ってほしい」
    「え、……えっと、いいの?」
    「ああ。多分きっと、__ああ」
     サビーナの手から缶を受け取った瞬間、不意に、どこからか。……ひらり、と、紙が落ちてくる。
    『招待状』
    「ほら、私も」
     終わりなんだ。
     サビーナはテーブルの上にひらりと飛び乗ると、人体の形に設えられた「食材」たちの真ん中で、祈るように腕を組んでひざまずいた。瞬間、どこからか、きらきらとした光が降り注いでくる。この悍ましい世界の中にあってはならないほど、穏やかな。
    「……ようやく、また、五人でいられるね、いまいくよ__」
     サビーナがうっとりと目を細める。
     と、同時に。死体は、跡形もなく消え去ってしまった。血のにおいもテーブルも、何もかも、夢のように。
    「え、何、なんだったの、これ……?」
    「さあ……」
     エランとグエルは顔を見合わせて、今しがた起きた奇妙な現象について考えを巡らす。そうはいってもあの光はもう消えてしまって、その行方も、そもそも本当にここにあったのかも、最早想像すらできない。
     ……不意に、シャディクが薔薇のクッキー缶を開けた。
     中には、色とりどりのローズペタルがのせられたクッキーが入っている。黄色、緑、茶色、水色、紫。そのうちのひとつを手に取り、齧ると、シャディクはニコリと笑った。
    「おいしいよ、これ!」
     屈託のない笑顔に、エランは少しだけ癒されて、笑い返した。グエルだけは変わらず、複雑な顔をしていた。

  • 105二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:11:34

    シャディクのキャラクターが独特で面白い

  • 106二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:19:57

     ……コーヒーカップから出てしばらく歩くと、向こうから、ふよふよと何かがこちらに向かって浮遊してくるのが見えた。

     エランは咄嗟に身構える。それはどうやら、巨大な斧で武装をしている人物であるようだった。ただし浮いている。何故か浮いている。明らかに普通の人間ではない。彼はエランの横を素通りし、グエルの前にふわりと浮くと、「大変」と子供じみた滑舌の甘い声をあげた。

    「花弁、ちぎれてしまってる。いま、おみずをあげるから」

    「いらな__」

    「だめ!」

     その人物はふるふると首を横に振ると、グエルの手を取り、その指先の花にキスを落とした。と、同時に、触れられた部分から血が逆流するような凄まじい異物感と嘔吐感があり、グエルが、悲鳴じみた声をあげる。自分の中に何か自分ではないものが入ってくるような、おぞましい痛み。と同時に、先程までばらばらと力を無くしていた花が、元気になる。

    「これでよし! ……グエル 痛かった? ごめんね」

    「え、何だ、これ……というかなんで俺の名前知って……?」

    「私が教えたの」

    「もう、ラウダさん、あまり勝手なことはしないで」

     不意に、その奥から。ひらりと手を振って、ミオリネとスレッタが現れる。

     スレッタはラウダに「だめじゃないですか」と何事か言っていた。ラウダはすこししょんぼりとして、むくれている。「ミオリネだってしている」「ミオリネさんはおしごとなんです!」とぷんすこ喧嘩をするのを横目に、ミオリネは「エラン、お茶の時間は楽しんでくれた?」と言って、エランの前にひらりと屈みこんだ。

    「……食欲は失せた」

    「そう!ならこれ、お詫びのふうせん」

     ミオリネはそう言って、傷ついていたふうせんと、新しいふうせんを交換する。シャディクはスレッタに「クッキーにあいますよ!」と紅茶を勧められていた。dice1d2=2 (2) (1:もらっているようだ 2:断ったようだ)が、あの二人は一体、どういう関係なのだろう?

    「友達は見つからないの?心配ね。高いところから探してみるのはどう?向こうに観覧車があるわよ」


    第三章【コーヒーカップ】

    chapter complete!


    ……

    グエルは

    dice1d2=2 (2)

    1:ラウダと少し話す

    2:先を急ぐ

  • 107二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:31:46

    話さなくて大丈夫なんだろうか…
    グエルの服装好きだな

  • 108二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 01:34:26

    グエル全然話してくれないな

  • 109二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 11:01:31

    >>106

    この絵役職が入れ替わってたらってことなのかな?

    グエルはダリルバルデモチーフか

  • 110二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 20:08:51

    (名推理)じゃないんよ
    今更ですがお帰りなさいです〜続き楽しみ

  • 111二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 23:44:09

     しばらく歩くと、巨大な観覧車がみえてきた。

     ミオリネは高いところから探せばよいと言っていたが、友人はどこにいってしまったのだろう。そもそもどうやってここに来たのだっけ?……なんだか記憶があいまいになってきた。エランは頭を押さえて、考えるように俯く。

    (……)

     まだ、まだだ、大丈夫。僕は__

     エランは顔をあげて、シャディクとグエルを順繰りに見やった。そう、まだ大丈夫。グエルは微かに顔を伏せ、ふわふわと指先の花を弄っている。シャディクは楽しそうに目を輝かせて、「観覧車、乗りたい!」と言ってきた。

    「そうだね。観覧車、乗りたいね……?」

     エランがそんなことを考えている、と。

     ……不意に。

     あたりが、霧に包まれていく。霧は灰色がかった不気味な空気を漂わせていて、なんだかぞっとする。無意識にぎゅっとふうせんの紐を握ると、グエルが二人を庇うように立ち、あたりを注意深くにらんだ。

    「気を付けろ、エラン。何が来るか、わからない」

    「だめ!エランを守るのは俺なの!!」

    「あまりそういう話じゃないと思う」

     エランは至極まっとうなつっこみをして、周囲を警戒する。

     __、

     どこからか、すすり泣くような声が聞こえてきたような気がする。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「声の主を探す」エランこころのつよさ:dice1d100=16 (16) (70) グエルこころのつよさ:dice1d100=97 (97) (70)

    2:エラン「観覧車のまわりを探索する」エランあたまのよさ:dice1d100=3 (3) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=10 (10) (70)

    3:エラン「何か気になるところはないか探索してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=25 (25) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=100 (100) (70)

  • 112二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 23:47:38

    シャディク…選択肢3つ中2つでファンブル(1つ100ファン)ってどういうことだ…?

  • 113二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 23:55:52

    「こっちかな」

    「え、エラン、大丈夫なのか……?」

     ずんずんと進むエランに、グエルは少し恐怖するようにあちこち必死に見回していた。霧が色濃くなる。不浄な空気を、漂わせている。しばらく歩いていると、ふ__と。なにかに、脚を取られた。

    『……、』

     それはどうやら、人、であるようだった。

     断言できないのは、そのおよそ背の高い人間の男性の姿を取っているように見える実体が、創造上の致命的なバグをおこしているように、絶えず何かを生み出しては吐き出していることである。それは奇妙に泡立つようにも、何かを求めているようにも、見えた。

    『……して……かえして……』

    「……?かえしてって?」

    『かえして……ぼくの、僕の仲間を、かえして……』

     ソレがぼろぼろと、涙を流す。

     と同時に、灰色の霧がエランにおそいかかった。グエルが「危ない!」と咄嗟に庇うと、花が霧を吸い込み、花弁が二枚、腐れておちた。グエルが裂けるような悲鳴をあげる。エランはグエルの背を撫でながら、それのそばに屈みこんだ。

    「なかま、どこにいるの?」

    『かえして、かえして、かえして……』

     __どちらにしても、この霧をなんとかしなければ、先には進めない。

     エランは「なかま、探してきてあげる」と言って、人型の背(らしき部分)を撫でると、立ち上がった。それからシャディクの方を、ちらりと見る。

    「なんだか、おつかいばっかりしてるきぶん」

    「……そうだね?」

     シャディクは屈託のない笑みを見せた。

    グエルおはな:5→3

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「観覧車の周りを探索してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=5 (5) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=52 (52) (70)

    2:エラン「どこか気になる部分はある?」エランあたまのよさ:dice1d100=1 (1) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=50 (50) (70)

    3:エラン「観覧車に乗ってみよう」

  • 114二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:00:25

    グエルのライフ2つも削れてしまった…
    風船みたいにチャプターを乗り切れば回復する感じなのかな
    探索せっかくクリティカル出てるのに引けないのもったいないな

  • 115二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:12:30

    エラン希望:2→3

     乗り場に向かうと、観覧車はゴウンと低い音を立てて、ゆっくりと動いているようだった。

     順にゴンドラが流れてくる。赤、青、黄、緑__色とりどりのそれのうち、シャディクが「俺青が好き!!」と力強く主張したので、三人仲良く青い観覧車に乗り込んだ。

     ゴンドラは、ゆっくりと空を昇っていく。最初は悍ましい霧に包まれていた世界は、あるところを起点に、橙色の夕日へと切り替わった。はっとして、そちらを見つめる。窓にぺたりと手をつけば、まるで空に包まれているような感覚にすら陥るだろう。どこまでも、どこまでも、遠くへ。自由に、この世界をかけていく。

    「……観覧車に、一緒に乗りたかった奴がいた」

     不意に、グエルがぽつりとつぶやいた。

    「でも、誰だったっけ。あいつって、誰……だ?エランか?シャディクか?ラウダか?」

     グエルが困ったような顔でこちらを見てくる。不安そうだし、あてずっぽうでも一定の答えは用意した方がいいかもしれない。エランはこてりと首をかしげて、こう言った。

    dice1d3=2 (2)

    1:「僕かもね」

    2:「シャディクだったりして」

    3:「ラウダかな?」

    グエル??:dice1d100=93 (93) (15)

    「……ありがとう」

     グエルは少しだけ笑って見せた。

     シャディクもぼんやりと、外を見ている。先程までの元気の良さが嘘のように、肩を落として。「……ねえ」と、ぽつりとつぶやかれた声は、酷く悲し気だった。

    「俺達、本当にここから出られるのかな。もう嫌だよ、どこまでいっても怖いことばっかりで……」

     シャディクは不安そうだ。エランは励ますように、シャディクの背を撫でた。

    dice1d3=2 (2)

    1:「泣かないで、僕がついてる」

    2:「一緒に頑張ろうよ」

    3:「おお シャディク …… しんでしまうとは なさけない」

    シャディク??:dice1d100=21 (21) (72)

     そうこう話しているうちに、地上にたどりつく。

     エランは__

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……探し物を優先しよう」エランあたまのよさ:dice1d100=60 (60) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=89 (89) (70)

    2:エラン「シャディクに話しかける」

    3:エラン「グエルに話しかける」

  • 116二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:28:40

     エランは不意に、「そっか、俺はシャディクを……」と微かに睫毛を震わせているグエルに視線を向ける。

    「……ずっと気になっていたけれど、君にやたらと気にかけているあの、よくわからない……物理的に浮いている子、いるよね。どうしてあの子のこと、無視するの?」

    「え、……ああ」

     グエルは「ラウダのことか」と言って、ぼんやりと空を見上げた。ゴンドラから降りれば、そこはもう、深い霧に包まれた悍ましい世界だ。グエルが庇うように、自身の体に咲いた花を撫でる。

    「何故だろう。自分でもわからない。一度きちんと話し合ってみたいのは確かなんだが、目が合うとなんだか、怖くなって……誰かに咎められているような気がするんだ。一体誰なんだろう」

    「シャディク?」

    「ははは、かもな」

     グエルはからりと笑って、前を見た。それから「でも、どうしてこんなことを思うんだろう……」と俯く。エランは少し迷った末に、こう言ってやることにした。

    dice1d3=1 (1)

    1:「……何らかのトラウマが、無意識のうちにある?」

    2:「ゆうえんちの住人を警戒しているのかも」

    3:「それはね__恋だよ(メガネクイッ)」

    「なるほど」

     グエルはひとまず納得したようだった。そんなふうに話しこんでいると、不意にシャディクが頬を膨れさせて、エランの腕を取った。

    「もう!エランは俺といっしょ!!」

    「ご、ごめんね……?」

     エランは何故か謝りつつ、シャディクを見つめた。


    エラン「どうしてシャディクはさっきからそういうムーブを繰り返しているの?あとグエルはほんとのこと言って」

    シャディク「イントロダクションカードの指示だよ!!」

    グエル「ラウダになにがあるのか得体が知れなくて怖い~~~~」

    エラン「正直でよろしい」

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「観覧車周縁を調べる」エランあたまのよさ:dice1d100=20 (20) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=62 (62) (70)

    2:エラン「何か探せそうな場所はある?」エランあたまのよさ:dice1d100=49 (49) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=8 (8) (70)

  • 117二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:33:05

    エランさっきから3番目の選択肢で遊んでない?

  • 118二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:33:17

    シャディクかわいいなw
    グエルが死なないかすごく不安、頑張れ

  • 119二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:35:26

    「あっ!」

     あちこち見て回っていると、柱が崩れている部分を発見した。シャディクが声をあげて、「この中にその、なかま?がいるかも!」と笑ってみせた。

     中に入れそうだ。ただし中は暗く狭いから、一人しか入れないだろう。この三人のうちひとりが探索に入り、残りふたりは外で待機する形になる。グエルは目を伏せ、「トラウマか……」と考え込んでいるようだった。シャディクは「俺暗いの大丈夫!役に立てるよ!!」ときらきらした目で主張している。

     シャディクに任せるのも手だが、何かと心配だ。かといってグエルも、なんだか少しあぶなっかしいところがある。エランがいくのが一番丸いだろうが、正直怖い。

     ぽっかりと開いた穴は、こちらに向けて薄ら寒い風を投げかけている。

     ……

     誰が、中に入りますか?

    1:エラン「僕が行くよ」dice1d100=92 (92) (??)

    2:シャディク「俺が行く!」dice1d100=8 (8) (??)

    3:グエル「……俺が行こう」dice1d100=21 (21) (??)

  • 120二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:35:45

    誰が入るか忘れdice1d3=3 (3)

  • 121二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 00:50:01

    エランを避けてよかった··· 毎回何が起こるか緊張する!

  • 122二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 02:01:01

    大分趣味の悪い発言で申し訳ないが、今回のグエルはロストする時はホラゲの醍醐味っぽい事が起きそうで、ロストして欲しくないのにロストして欲しいという、心が2つあるを身をもって体験している。

  • 123二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 07:57:53

    「俺が行く」

    「大丈夫なの?」

    「ああ。行ってくる」

     グエルはそういって、まようことなく中へと足を踏み入れた。

     ……中は暗く、一歩先すら定かではないが、しばらくあちこちきょろきょろしながら歩いていると、徐々に目が慣れてくる。左の壁に手をついて、迷わないように道順を記憶しながら、あちこち見回した。

     なんの部屋なのだろうか?ここは。あちこちに小さな戸棚らしきものや、打ち捨てられたらしき備品が見える。倉庫だろうか。それにしては__

    「……?」

     不意に、割れた硝子がはめられたドレッサーのようなものを見て、首を傾げた。なにか違和感があるのだが、その違和感の正体が掴めない。一体なんだろう?

     兎にも角にも手がかりを探さないと。そう思って歩いていると、足元に何かが落ちているのを見つけた。広げてみると、このようなことが書かれている。

    『地球寮の皆様

     このたびあなたがたが選ばれたことをここに通告します

     つきましては再構築までお待ちください

     スレッタ・マーキュリー』

    「再構築?」

     グエルが首を貸してる。再構築__と再び繰り返したところで、ふと、頭の中に、何かがよみがえりそうになる。

     何かが。

     なにか__

    (子供の頃の回想。今日の思い出。今までのこと。ゆうえんち。あの日、グエルは、俺は__)

    「……あ、ごめん、ごめんごめんごめんごめんごめん、ごめん、ごめんごめん」

     グエルは突然襲いかかってきた全身を鋭く突き刺すような恐怖に、思わず悲鳴じみた絶叫をあげる。うずくまって、無意識に自分の右手の花弁を、ひとつ食いちぎる。身を噛み砕かれるような痛みに、正気に戻る。ゆらり、と立ち上がり、歯痕のついた花弁をぽいと床に捨てた。

    「必ず、助けるから。なあ、×××……」

     笑う。だってグエルは、そう、決めたじゃないか。

    グエルおはな:3→2

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「探索をする」エランあたまのよさ:dice1d100=44 (44) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=59 (59) (70)

    2:エラン「グエルの拾ってきたメモをよんでみる」エランこころのつよさ:dice1d100=22 (22) (70) グエルこころのつよさ:dice1d100=89 (89) (70)

  • 124二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 17:56:21

    あーまたライフが…
    メモ気になるけど選ばれてたらまたダメージ受けてそう

  • 125二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 18:10:48

    「お、グエル、おかえり。何かあった?」

    「……」

    「グエル?」

    「なんでもない。先を急ごう」

     グエルが無表情にそう言う。エランはその様子に僅かな引っ掛かりを覚えながらも、とりあえず周囲を探索することにした。

     観覧車の近くを探ってみると、不意に。観覧車の足の部分に、何やらぼこりと奇妙に膨らんでいる箇所があることを発見する。

    「……?」

     不思議に思って触れてみると、何やらどくどくと、脈打っている。ぶにぶに奇妙に柔らかい素材で、中に何かが入っているようだ。ただしゴム質なので、素手で破れそうにはない。

    「何かナイフのようなものがあれば、切り裂いて中身を確認できそうだけど……」

    「ええ?なんだか不気味だよ……触らない方がいいと思うよ」

     シャディクは微妙な顔をして引きとめる。エランはそれをみて、考えるように視線を伏せた。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「刃物を探してみる」エランあたまのよさ:dice1d100=94 (94) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=52 (52) (70)

    2:エラン「メモの内容を確認する」エランあたまのよさ:dice1d100=32 (32) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=41 (41) (70)

    3:エラン「……グエルに何を見たのか尋ねる」エラン:dice1d100=40 (40)  グエル:dice1d100=49 (49) ※エランの出目の方が低かったら一定数の情報が得られます

  • 126二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 18:34:32

    よりによって失敗してる選択肢が選ばれるとは…

  • 127二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 22:53:21

    エラン希望:3→4

    「あ。エラン~!あったよ!!」

     シャディクがあちこち見て回っていると、どうやら使えそうなものを発見したらしい。それはぱっと見た限りでは、ただの崩れた石の破片だ。ただし先が鋭利にとがっているので、うまく扱えばぶにぶにした部分を切り裂けるだろう。

     けがをしないように慎重にね、と念押しされて、エランはこくりと頷く。受け取った破片をそこにあて、ゆっくりと切り裂いた。

     そうすると、中からドロリと赤いものが溢れてくる。生温かいが、人体に害があるものではないらしい。なんだかまるで、血__みたいで、ぞっとする。指先を濡らされると、何かがどろりと、こぼれていくような気配があった。

    「……」

     無数の目、目、目、目、目。みんながエランを見ている。みている。みている。何がいけなかったの? 僕が何をしたというのだろう。思い出せない。どうしても思い出せない。もうあんな目にはあいたくない、

     はやく、ここから出して!!

    「エラン?」

     シャディクがこてりと首をかしげる。エランははっとして、ふるふると首を横に振った。

    「ううん、なんでもない……なんでもないよ、シャディク」

    エランこころのつよさ:dice1d100=27 (27) (70)

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「メモの内容を確認する」エランあたまのよさ:dice1d100=80 (80) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=34 (34) (70)

    2:エラン「……何故観覧車から血のようなものが?」

  • 128二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 23:04:31

    意地でもメモを確認したくないメンツ
    希望の増えるタイミングよくわからんな

  • 129二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 23:15:13

    >>128

    エラン「……特定の場所を探索したとき、みたい?具体的に何が条件なのかは、ミオリネは教えてくれなかった」


    「……何故観覧車から血のようなものが溢れてきたのだろう?」

     そもそも素材がこんなにぶよぶよと柔らかいのもおかしい。こんなもので、どうやってあんなに巨大な建造物を支えている? 物理法則がおかしくなっている? それなら何故エランはこうして立てているんだ? 少なくとも重力は正常であると解釈してもいいはずだ、それなら__

     不意にシャディクがこちらを見る。取り繕った笑みに微かな不安を隠しきれていない様子は、シャディクらしくない。何かを思いついたようにくちを動かして、……やめた。何を言おうとしていたのだろう?

    「……」

     グエルが目を伏せる。それから盛大にふるふると首を振って、ぱち、と顔をあげる。それから懐に手を突っ込んで、あの暗い道で拾ってきたらしいメモを差し出した。

    「考えたくないことだが」

     いなくなったという「仲間」。そしてメモの文言にあった、再構築。選ばれた。『地球寮の皆様』__

     このアトラクションが元人間、というかゆうえんちの住人たちで、今は『再構築』の途中。先程のぶよぶよとした血のようなものは、もともとは皮膚や血管だった部分。……そう考えると、多少無理矢理だが、辻褄は会わないだろうか。

     もしそうだとしたら、エランが今したことは?エランが今、切り裂いてしまったものは?

     ……。

    「憶測だ。だが、可能性の一つとして頭にいれておいてもいい」

    「……でも、あの影の仲間は?」

    「とりあえずこのことを伝えてみればいいんじゃないか?」

    「わかった」

     エランは考えないようにして、首を横に振った。

    エランこころのつよさ:dice1d100=63 (63) (70)

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「まっすぐ影の元に戻る」

    2:エラン「シャディクに何を思いついたのか尋ねる」エラン:dice1d100=79 (79) シャディク:dice1d100=61 (61)

    3:エラン「グエルに尋ねたいことがある」エラン:dice1d100=10 (10) グエル:dice1d100=43 (43)

    ※下二つが出た場合エランの方が出目が低かったら一定の情報が出ます

  • 130二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 23:20:17

    エランの出目が低い方を引けない選択肢
    グエルはさっきもエランの方が低かったのに…

  • 131二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 23:50:22

    「シャディク、さっきは何を思いついたの?」

    「えあっ!?え、その、なんでもない……よ」

    「ほんとに?」

    「なんでもない!!」

     シャディクはくりかえし、「なんでもない」と言う。エランはそれに微かな引っ掛かりを感じながらも、とりあえず「そっか」と言って先を急ぐことにした。

     霧の真ん中に向かうと、あの人型は未だにうずくまっていた。エランは少し考えた末に、「ねえ」と話しかけてみる。

    「君の仲間というのは、観覧車になったの?」

    『__』

     声が、止まる。

     しばらくそれは、身震いするように体を揺すっていた。しかししばらくの後に、ゆっくりと、立ち上がる。灰色の泥をずる、ずる、と引きずりながら、観覧車に近づく。

    『そうだね、ごめんね、みんな、そこにいたんだね、ごめんね、ごめんね、今、いま、いま』

     人型がゆっくりと口をあける。

     と、同時に。

     どろり、と霧がひろがり、指向性をもって、観覧車を飲み込んでいく。飲み込まれた観覧車は、縦横無尽に動く異形、奇妙な化け物へと姿を変えた。およそそれは、無数の脚や腕を生やした青い球体にも見える。球体、というよりは、薄い円柱型? まるで、観覧車の、ように。

     それは無数の泥を飛ばしながら、どくどくと脈打って、それで__

    「ッ、逃げるよ、エラン!」

     シャディクが不意に叫んだ。

     走る。走る、走り出す! グエルも後ろについてきているようだ。とにかく逃げないと、巻き込まれたら、まずい気がする。エランはハッとして、「待って!」とシャディクの手を握った。

    (逃走判定)

    化け物:dice1d100=35 (35) (50)

    エラン:dice1d100=19 (19) (80)

    ※両方とも成功している場合は出目が低い方が勝利。

    グエル??:dice1d100=71 (71) (15)

    ※↑でエランが敗北したうえで失敗していると、咄嗟に庇ってしまう。

  • 132二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 00:05:08

    危なかった、エランナイス!

  • 133二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 00:05:49

    「はあ、はあ、ハア……」

    「に、逃げ切った……?」

    「エラン、けがはない?」

    「う、うん。大丈夫」

     シャディクはほうっと息をついた。そのまま観覧車から離れるようにあてもなく三人で歩いていると、どこからか、ひらりとミオリネが降りてきた。すぐ隣には、スレッタも来ている。

    「ふふふ。観覧車は楽しんでくれた?ふうせん、新しいのいる?」

    「もう。ミオリネさんもシャディクさんも、全然私に構ってくれない……」

     ミオリネは楽しそうだが、スレッタは何やら不満げだ。エランはdice1d2=2 (2) (1:新しいふうせんを受け取り 2:新しいふうせんを受け取らず)、シャディクはdice1d2=2 (2) (1:こうちゃをのむ 2:こうちゃをのまない)ようである。グエルはどうしたのか、と思うと、あの浮いている人間__ラウダに掴まっているようだった。

    「なんでこんなにボロボロになってるの!? 何が合ったらこんなに花弁が減るの! グエル、僕、あなたのことが心配だよ」

    「わかった。わかったからそれはやめろ痛いか、らあああああ!?」

    「今のは意図的に痛くした。反省してね」

     エランはこてりと首をかしげる。もしグエルにとっての花がエランにとってのふうせんなのだとしたら、エランはどうして痛みを感じないのだろう? 生えているか持っているかの違いなのだろうか。

    「……スレッタ。俺、外に出たい」

    「シャディクさん。今は門が閉まっていて、外には出られないのですよ。そういうわけでここにいてくださいね」

     そんな会話を聞き流しながら、ミオリネはエランを見上げ、ニコリと上目で笑って見せた。

    「次は海の底なんてどう?きれいな魚がいっぱいよ」


    第四章【観覧車】

    chapter complete!


    ……

    グエルは

    dice1d2=1 (1)

    1:ラウダにちょっと抗議する

    2:先を急ぐ

  • 134二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 00:17:14

    やっとラウダと会話するのか

  • 135二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 00:31:14

    「ラウダ。花を回復させてくれるのは嬉しいが、もう少しやり方は考えられないのか」

    「やりかた」

    「エランはあれ、痛みを感じていないんだろう、なんで俺はああなるんだ」

    「あれが一番効率的」

    「そ、そうなのか……?」

     グエルはサラリとまるめこまれながらも、しかしぎゅっと手を握り、抗議を繰り返す。

    「そ、それでも、指にキスはないと思う。俺達はほとんど初対面だろう。もう少しパーソナルスペースを取るべきだ」

    「嫌なの?」

    「嫌……ではないが!」

     ラウダが、きょとんとしたような顔で見てくるから感覚が狂ってきそうになるが、グエルはあってるはずだ。いやだってないよな。このご時世挨拶だとしても指先にキスはないよな!? そうグエルがぐるぐると考え込んでいると、

    『初対面じゃない』

     薄情だな ひどいな どうして

     どこからか声が聞こえる。どうしてそんなことをいうの どうして?

    『僕は ××の ×× じゃないか ×××』

    「グエル?」

     ……。

     グエルは顔をあげる。それからふるふると首を振った。

    「なんでもない。とにかく俺は先を急ぐから__」

    「ねえグエル」

    「なんだ」

     ラウダが微笑む。

    「大丈夫。僕が守るからね」

    dice1d3=2 (2)

    1:グエル「いらん。まず自分の身を守れ」

    2:グエル「わ、わかった。ありがとう?」

    3:グエル「……」dice1d100=39 (39) (??)

    「グエル、遅いよ!はやく~!」

    「ああ、わかった。すまない、また」

     グエルは駆け足でその場を後にした。スレッタが不意に振り返り、そんな二人を見て、ニコ、と笑って見せた。

    「……ああ、ふふ、そういう。微笑ましいですね、ふふふふふ……♪」

  • 136二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 00:35:53

    割と低めの出目出せてたけど選ばれなかったね、何だったんだろう
    そしてスレッタが不穏

  • 137二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 09:52:48

    このレスは削除されています

  • 138二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 18:22:44

    保守

  • 139二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 00:32:29

    抗議するはずだったのに結局絆されてる

  • 140二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 07:25:56

    「グエル、何を話していたの?」

    「……なんでもないよ」

     エランはそれ以上の追求をやめて、潜水艦を模した建物__海底探検と名付けられたアトラクションに足を踏み入れた。

     中は屋内だというのに、どこかの砂浜であるように見えた。流木が横たわり、色とりどりの貝殻があちらこちらで煌いている。遠くでざざんざざんと音をたてながら、波が押しては引いてを繰り返している。

    「わあ、きれいだね、エラン」

    「そうだね、シャディク」

     ……ふと海原へ目を向けたとき、違和感を覚える。

     海と空の境目、俗に言う水平線が見当たらない。まったく同じ青色がどこまでも広がっている。あたりは昼間のように明るく、頭上には太陽と月、それからちかちかと瞬く星々が見える。同時に存在するはずのないものが浮かぶ空は、不気味なほど美しい。

    「でも、ちょっと寒いね。早く先に進んじゃおう」

    「ああ。エラン、お前も遅れるなよ」

    「うん、……うん?」

     ……

     __?

     不意にどこかから歌が聞こえてくる気がする。具体的な内容まで聞こえる訳では無いが、確かに。ただ、これを知ってしまってはいけないような、何かが壊れてしまうような、そんな気が、する。

     どうしようか?

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「シャディクと手を繋いで先に進む」

    2:エラン「歌の正体を確かめに行く」

    3:エラン「先を急ぐ」

  • 141二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 15:38:11

    海底の歌…セイレーン味があるな

  • 142二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 21:36:04

    (そういえばまだ開示してないやんけ!と今更思い出したのでこのシナリオ(ゲーム?)のタイトルを公開しておきます!!
    『おわかれゆうえんち』
    真夜中のゆうえんちには、恐怖と悲哀が詰まってる
    なぞにつつまれた世界から、果たして脱出できるのか
    さあ 今宵、開演のベルを鳴らそう__
    ……それでは引き続き、ホラゲ風世界をお楽しみください……)

  • 143二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 21:49:17

    「……気のせいか」

    「どうしたの?」

    「ううん、なんでもないよ、シャディク」

     エランは首を振って、さっさと歩きだす。グエルは一瞬そちらを見たあと、静かに目を伏せ、歩き出した。

     歩いていると、可愛らしいカラフルな魚や、なにやら不気味な深海生物の類が、各々のひれや足を悠然とあばたかせて、泳ぐように空中を漂っている。その様子はなにやら不気味で、おぞましい。

     そういえば先程からやたらと身体が軽い。まるで水の中、それこそ海の底にいるような浮遊感だ。しばらく歩いていると、ふとシャディクが、不安げな声をあげた。

    「ねえエラン。俺、怖いよ。本当に俺たち、外に出られるのかな?」

    dice1d3=2 (2)

    1:「大丈夫。きっと出られるよ」

    2:「ひとりじゃないよ。僕がついてる」

    3:「グエルとシャディクのカップリングに気ぶればよいということ……?」

    「……」

     シャディクは何も答えなかった。

     しばらく歩いていると、岐路にたどりつく。ぱっと見た限り、いけそうな場所は、『小さな村のような場所』と『かわいらしいログハウス』と『何やら街じみた場所』の三つだ。まるで一つの世界が海の底に沈んだような、不可思議な雰囲気がある。

    「どこから行こうか。グエルはどこがいいと思う?」

    「……さあな」

    「俺はあっちがいい!」

     三人はわいわいと話しつつ、先に進むことにした。……ひとりだと、きっと怖くて震えていただろうから。ひとりじゃなくて、よかった。エランは心底、そう思った。

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「ログハウスに向かう」エランあたまのよさ:dice1d100=92 (92) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=38 (38) (70)

    2:エラン「村に向かう」エランあたまのよさ:dice1d100=29 (29) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=40 (40) (70)

    3:エラン「街に向かう」

  • 144二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 22:18:46

     近づくと、どうやらそこは、こぢんまりとした家々が立ち並ぶ小さな集落であるようだった。村、といっても、公共施設のようなものは見当たらず、バスや電車が通っている様子はない。小魚の群れが時たまひらりと三人を取り囲んで横切っていた。

     エランはあたりをくるりと見回してみる。植生は、一般的な温帯湿潤気候のそれである。少なくとも地面から海藻が生えているということはない。たまに貝殻が落ちていることはあるが、空に浮かぶ星々がそれらを照らす光景は、不気味というより幻想的に見えた。

    「ここは__」

    「あ、ひとだ!」

    「ひとだよ!!」

    「エリィにつたえないよ!!」

    「__ッ!?」

     ふと。

     エランたちの周りを、およそ四歳児程度の幼い子供たちが取り囲む。幼い子供たち__と言っても、その顔は全員、判子で捺したようにそっくりである。もはや同一人物と言われた方が納得がいくほどに。

     シャディクが「スレッタとそっくり……」と少し微妙な顔をした。嫌がるシャディクにやたらと紅茶を押し付けられる場面は目撃しているが、あの二人はどういう関係なのだろうか。果てしなく謎だ。

    「えっと……君たちは?」

    「カヴンのこ!」

    「エリィのリプリチャイルド!!」

    「……なるほど?」

     とりあえず、先に進むためにも、何か情報収集ができそうだ。__何を聞こうか?

    エランこころのつよさ:dice1d100=94 (94) (70)

    dice1d5=3 (3)

    1:エラン「ここはどこ?どうして水平線がないの?」

    2:エラン「あの歌はなんだったの?」

    3:エラン「向こうのログハウスはなに?」

    4:エラン「向こうの町はなに?」

    5:エラン「エリィってだれ?」

  • 145二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 22:45:53

    なかなか気ぶれないねぇ

  • 146二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 22:56:01

    「向こうのログハウスはなんなの?」

    「あれはね、エリィの家!」

    「なかにはいっぱいいろいろなものがあるの!」

    「くわしくはしらない!!!!」

    「そっか」

     エランは静かにうなずいて、ゆっくりと彼女たちからはなれた。

     なんだかここにいたら頭が痛くなってくる。思考がぼんやりと霞んで、これ以上立っていられなくなりそうになる。カヴンの子たちの鮮やかな赤色の髪が、ひれのようにゆらゆらゆらめいているのが、やけに目についた。……はらのおくが、ぼんやりとあつくなってくる。

     エランがため息をついて目を伏せれば、グエルが「大丈夫か?」と心配げにこちらを見てきた。エランはこくりとなんとか頷いて、顔をあげる。

    「……ログハウス、にいってみよう。何かあるかもしれない」


     ログハウスにかぎはかかっていない。重い木の扉をあけて中に入れば、ワンルームにロフトという質素なつくりの部屋が目に入った。落ち着いた空間だ。大きな窓からはやさしい日の光が差し込み、落ち着いた空間にはどこからかこぽこぽと水の音が響いてくる。戸棚には愛らしいティーセットやクッキー缶、本棚にはたくさんの書物。

     そしてひときわ目を引くのは、テーブルの上に置かれている竪琴であった。

     白地に青や赤で装飾がなされているそれは、その色合いも相まってとてもきれいなものに見える。手に取ってみれば、優しい重みが手に伝わってきた。

    「エラン、弾けるの?」

    「え、……どうだろう」

    「弾いてみなよ!俺、聞きたい」

     シャディクがねだるようにそういう。エランは少し困ってしまって、ぱちぱちと瞬きをした。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「あー……グエル、弾けたりしない?」

    2:エラン「……や、やってみる!」

    3:エラン「そうだ、これを使えば、入口の歌を聞くことができないかな?」

  • 147二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:01:42

    「そうだ、これを使えば__」

    「エラン?」

    「入口で、歌が聞こえたんだ。セイレーンの歌といえば、竪琴が有名でしょう。これで問題なく聞けないかなと。試してみたい」

    「ふうん?いいとおもう!」

     シャディクは「さんせい!」と手を叩く。だがグエルは、少し渋るような顔をしてみせた。

    「本当に大丈夫なのか?何より遊んでいる時間はないんだ、あの泣いている声の主を見つけないと、……助けないと……」

    「でも、この歌が手掛かりになる可能性もある」

    「む」

     グエルは悩んでいるようである。エランはとにもかくにも、と来た道を引き返してそちらに向かってみた。

     歌声から意識を逸らして近づいてみれば、そこにあったのは、顔の部分が崩れて造形が判別しづらい像であった。判別こそしずらいが、なんだかどこかで見たことがあるような、既視感がある。近づくたびに頭がじんわりと痛くなるが、ぽろんと竪琴を鳴らせば痛みが消えた。問題なく聞けそうだ。祈るように手を組んで懇願するように歌う姿は、そう、確か……

     ……の、歌を__

     本当に、聞きますか?

    dice1d2=2 (2)

    1:聞く

    2:聞かない

  • 148二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:10:18

    聞かないんかーい!

  • 149二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:16:06

    エラン希望:4→5


    『×××を××した×××は泡沫に消える。されど×は溟海に沈み、星空が堕ちた。×××は××を×した。×××は×××に×された。必ずあなたを××するから、待ってて、×××__』


    「……」

     エランはそこで、引き返す。何か、知ってはいけない気がする。これを、知ってはいけない気がする。だめだ。だめ、だめ、だめだ。これは、だめだ。竪琴の音が聞こえる。

     __高いところから、地上を見ている。

     ここはどこだろう。わからない。どこ? かつてエランは天を飛べると思っていた。あれからどうなった。エランは、飛べたのだろうか。何よりも自由に。……、

     …………………。

     ふとグエルの方を見た。彼は泣きそうな顔で、朽ちた石像を見ていた。それから、小さく、呟く。

    「大切な人がいた」

    「前も聞いた。シャディクでしょ?」

    「助けたかった。誰よりも守ってあげたかった。もしそれができないなら、罪を償わねばならないと思った。なあ、エラン、お前は俺を罰してくれるか?」

    「どういう意味?」

    「……すまない、忘れてくれ」

     グエルの言葉にエランは迷った末、こう応える、ことにする。

    dice1d3=1 (1)

    1:「わかった。きっと君を、許してあげない」

    2:「何故僕なの……?その大切な人にしてもらうのではだめなの?」

    3:「よくわからないけど君は悪くないよ」


    ミオリネ「つまらないの」

    エラン「どう考えても即死トラップだった。見えてる地雷を踏むほど馬鹿じゃない」

    ミオリネ「ふふ。言うほど即死トラップってわけでもないのよ?」

    エラン「……?」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「街の方に向かってみる」

    2:エラン「シャディクに構ってみようかな」シャディクこころのつよさ:dice1d100=77 (77) (72)

    3:エラン「……グエルともう少し話がしたい」エラン:dice1d100=33 (33) グエル:dice1d100=60 (60)

  • 150二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:21:58

    今のところあんまり情報もないもんな 危険に突っ込んでみるのも必要なんだろうか

  • 151二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:33:12

    もったいない…!

  • 152二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:40:51

    このレスは削除されています

  • 153二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 23:42:21

    いつも数値的には成功してるのにグエルの話聞けないな…
    歌聞いてたらどうなってたんだろう

  • 154二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 08:32:31

    ほしゅ

  • 155二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 10:41:00

    「シャディクは」

    「何?」

     エランはふと、尋ねてみる。ずっと、気になっていたことがあったのだ。こんなに暗い場所で、こんなにも恐ろしい場所で、彼は、どうして。

    「そんなに元気でいられるの?」

    「……うーん」

     シャディクが少し悩むような素振りを見せる。大いに悩み、迷って、結果として、最終的に。エランの翠眼をじっと見つめ、柔らかに、微笑んで見せる。

    「お前がいるから、かな。エラン。一人だったらきっと怖かったから」

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……そっか」

    2:エラン「僕も、シャディクがいてくれてよかった」

    3:エラン「グエルはどうなの?」

     そんな取り留めのないことをぽつぽつと話しながら、三人は街の方に向かう。近づいてみると、まさに頽廃世界と言った様子で、クラゲを模した青い電灯や、硝子張りの建造物などは、蔦のようなものが絡まっている。どこからか小さな歌声が聞こえて来て、こぽこぽと水の中で泡が弾けて消えるような感触がある。耳元で海が広がっているように、この世界はどこまでも、薄い青色で塗り潰されている。

     しばらく歩いていると、硝子張りのカートを見つけた。これを使えば、よりたくさんの場所を回ることができるだろう。

     ……どうしようか?

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「僕が運転する」

    2:グエル「俺が運転しよう」

    3:エラン「……もう少しこの辺りを探索する」エランこころのつよさ:dice1d100=47 (47) (70) グエルこころのつよさ:dice1d100=32 (32) (70)

  • 156二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 11:00:09

    「俺はエランが好きなの!」

    「だからグエルは__」

    「グエルはなんか苦手、いっしょにいると変な感じがする」

    「……」

     エランとシャディクが座席に座り、グエルがカートを運転する。運転といってもほとんど自動操縦で、パネルを操作すればあとはある程度確認をしているだけみたいだが__

     ゆるやかな丘を登りきると、そこには鐘と、少女の像が設置されているのがわかった。像の方は、あのカヴンの子たちに似ている、ような気がする。それはあのセイレーンの像のように、歌い、うたい、歌い。その声が、__

    『君が×したセイレーンの歌を僕も×しましょう

     そんざい全て歌にして君のために誓いましょう

     逃げた君は光の方へ 僕のいけない光のほうへ

     終わりを告げに消えていく 君に×し×される

     僕はそれを望みます』

     __まるで、

     その声を聴いた魚たちが、操られるように、硝子のカート目掛けて襲い掛かってくる。

    「なぁッ……!?」

     取りつかれる。少しずつ、動きが鈍くなる。硝子窓が黒い魚影によっておおわれて、ミシミシと嫌な音を立てる。バキ、と小さな音がした。このままでは、

     殺され__

    「__だめだっ!」

     グエルが叫ぶ。ハンドルを握る。グエルは死ぬわけにはいかない。死んではいけない。だってまだ、グエルは、何も……アイツを……! アクセルを踏む。魚を振り払うために、誰にも追いつけないスピードで。

    「わっ……グエル……!?」

    「ひっ、うああああっ!!」

     猛スピードで、壁に突っ込む。

     すさまじい衝撃があって、カートがぶつかった。どうやらかなり丈夫なもののようで、硝子の破片が降り注ぐなどはなかったが__エランがなんとか立ち上がると、ハンドルを握っていたグエルも、パニックになっていたのか立ち上がっていたシャディクも、どちらも突っ伏して倒れていた。

     ……どうしよう?

    dice1d2=2 (2)

    1:エラン「シャディクを助け起こす」

    2:エラン「グエルを助け起こす」

  • 157二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 11:09:37

    フラグの立て方が中途半端だなあ…

  • 158二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 13:06:55

    「う、いたた……」

    「グエル、大丈夫?」

    「ああ。すまない」

     グエルはエランの手を取り、よろめきながら起き上がる。それから、微笑みの中に、少しだけ複雑そうな感情を宿して、言った。

    「……俺がきちんとしていれば、事故が起きることもなかった」

    「そんなことないよ。仕方のないことだったんでしょう」

    「そうか、……そうかもな」

     グエルが泣き笑いのような顔を浮かべる。エランがぱたぱたとグエルの服についた汚れを払い落としてやると、ゆらり、と横にいたシャディクが立ち上がった。

    「……エランは、グエルのことすきなの?」

    「よくわからないけど好ましくは思っている」

    「そんなっ、」

    「あはははは!」

     そこでふと、どこからか柔らかな笑い声が聞こえてくる。

     はっとしてそちらを見ると、ミオリネにスレッタにラウダ__いつもの三人組がいた。ミオリネは手を叩いて笑い、エランに近づいてくる。

    「豪快ね。けがはない?」

    「幸いにも」

    「そう。よかった」

     ミオリネが微笑む。スレッタは「嫉妬はよくないですよ~」と言いながらシャディクの背を撫でているようだ。ラウダも、グエルの花弁が減っていないことに気づくとほっとしたようだった。

     ……どうしようか?

    エラン:dice1d2=1 (1) (1:ふうせんをもらう 2:ミオリネと話す)

    シャディク:dice1d2=2 (2) (1:こうちゃをもらう 2:スレッタと話す)

    グエル:dice1d2=1 (1) (1:おはなを回復してもらう 2:ラウダと話す)

  • 159二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 13:17:47

    ふうせんもおはなもこの章だと減ってないからお話聞きたかったな
    ミオリネは特に今まで話す選択肢自体なかったし
    そういえばシャディクのこうちゃって他の二人のふうせんとかおはなに相当するのかな?
    ライフ的なものがないから影響がよくわからない…

  • 160二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 13:24:51

    「はいこれ。あたらしいふうせん」

    「……ミオリネ、君は、どうして僕に……」

     エランはうすぼんやりと輝くふうせんを手に取って、俯く。続く言葉を、エランは口にできない。顔を曇らせていると、ミオリネがからからと笑って見せた。そんなに暗い顔、しないで。代わりにあんたが好きそうなアトラクションを教えてあげるから。

    「メリーゴーランドなんてどう?行って来たら?」


    「__スレッタ・マーキュリー」

    「どうしたんです?シャディクさん。飲まないんです?」

     スレッタはティーカップを差し出す。中には赤くどろりとした液体が溜まっていた。甘くみずみずしい香りのおくに、何やら鉄臭いものがある気がする。眉間に皺を寄せて睨みつければ、「ああ!」と手を叩いてみせた。とたんに、ティーカップが消えて、スレッタが微笑む。

    「あの子が気になるんですね。エランさん!ふふっ、ふふふ、いいとおもいますよ」

    「いいって、どういう意味で、」

    「もうすぐに」

     あなたのものに、なるのだから。


    「う、うぁ、ぅえ……これ、本当にこれ、どうにかならないのか……?」

    「だいじょうぶ。いずれ苦しくなくなるから」

    「それ死ぬって言ってないよな!?大丈夫だよな!?!?」

     相変わらず、自分に自分じゃないものが逆流してくる不快感は止まらない。う、と口許を押さえると、ラウダがふと、顔をあげる。メリーゴーランド、か。

    「ねえ。グエルは白馬の王子様は好き?もし白馬の王子様がいたら、助けられたい?それとも、白馬の王子様になりたいのかな」

    dice1d3=1 (1)

    1:グエル「……無言で頷く」

    2:グエル「そうだな。誰かを助けたいと思う」

    3:グエル「俺は、……」グエル??:dice1d100=30 (30) (15)

    「そう」

     ラウダがふいと目を逸らす。グエルはふと、自分の指先を見る。

    「……?」

     グエルの右腕を裂いていた、赤い、あかい花弁。それが、微かに紫に変色しつつあった。


    第五章【海底探検】

    chapter complete!

  • 161二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 14:08:37

    同時にルート攻略可能かわからんけど、できるなら総取りエランになる可能性が…?

  • 162二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 14:33:28

     グエルの返答に__『助けてほしい』と口では言えないグエルの葛藤に、ラウダは気付いたらしい。微笑んで、こちらを見つめてくる。

    「そっか、ならきっと」

           『僕が×××を、守るから』


    「………」

     何を話していたのか、グエルは先程からぼんやりとあらぬ方向を見ている。時たま薄紫色の花を撫でては、沈黙し唇を歪ませている。明らかに今までのグエルらしからぬ様子だ。エランは困ったようにそちらの様子を見やる。

    dice1d3=1 (1)

    1:「何か思い出したことでもあるの?」

    2:「そんなにあの回復するやつって苦しいの?」

    3:「もしかして惚れた?」

     グエルは何も答えない。無言でしばらく歩いていると、やたらと気色悪い色や形をした馬や馬車がおかれたメリーゴーランドが見えてきた。近くには食べ物を売っているらしいワゴンカーがあり、やたらとおいしそうなクレープが二つ、こちらを誘うように置かれている。シャディクがふっと、目を輝かせる。

    「ねえ、ねえ!おいしそうだよ!食べよう!!」

    「は?こんなところにあるものなんて口にしたらどうなるかわからないだろ」

    「えーっ、……じゃあいいよ、どうせ二つしかないんだから、エラン、食べよ!」

     シャディクがエランの服の袖を引いてくる。

     ……どうしよう?

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「……僕はいい。シャディクとグエルで食べなよ」

    2:エラン「わかった。シャディク、一緒に食べよう」

    3:エラン「僕、グエルと食べたいな……」

  • 163二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 14:40:08

    エランさっきからシャディクの地雷原踏んでない?大丈夫?
    時々出てくるグエルの謎パラメータが関係する意味深選択肢気になるけど謎パラメータが低すぎるから怖い!

  • 164二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 15:31:28

    何て言うか、最初から親しみやすくくっついてくるとむしろ距離を置くようになる状況みたいだね

  • 165二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 22:40:01

    「……僕、グエルとがいい」

    「えっ」

    「む、……エランがそう言うなら俺も食べようかな」

    「えっ………」

     シャディクがショックを受けたような顔でこちらを見ている。そうはいってもほら、なんかこう、シャディク、重いし。ちょっと怖いし。グエルとの距離感が心地よいと感じるのも事実である。

     そうはいってもグエルはまだ若干の忌避感があるのか、あるいは気でも使っているのか、「はんぶんこするか?」とシャディクにクレープを差し出していた。シャディクは俯く、うつむいて、低く、低い声で、呟く。

    「いらない……」

     エランは、ぱちぱちと瞬きをした。


     気になる場所としては、異形の回転木馬たちと、それを取り囲むように咲いている花々である。また、あちこちに人形らしきものが落ちているのも少し気にかかった。

     シャディクは相変わらず喋らない。顔に影を落とし、先程までの明るい様子が嘘みたいに落ち込んでいる。エランにも責任があるのだから、何か声でもかけてやるべきだろうか。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「ご、……ごめんね?」

    2:エラン「そんなにクレープが食べたかったの?」

    3:エラン「無言で手をつないでみる」

     ……それで、どこに行こうか?


    エラン「シャディクがメンヘラ彼女みたいなムーブ始めた」

    シャディク「お前に全責任があると思う」

    グエル「なんでもいいが俺を巻き込むな肝が冷えたじゃねえか……!」

    ミオリネ「コイツら面白……」

    エランこころのつよさ:dice1d100=67 (67) (70)

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「メリーゴーランドを調べてみる」エランあたまのよさ(ハード):dice1d100=73 (73) (40) シャディクあたまのよさ(ハード):dice1d100=84 (84) (35)

    2:エラン「花畑を調べてみる」エランあたまのよさ:dice1d100=20 (20) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=72 (72) (70)

    3:エラン「メリーゴーランドの……dice1d3=2 (2) (1:柱 2:きれいな木馬 3:ゴンドラ)を調べてみる」

  • 166二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 23:25:55

    グエル??:?→?

     シャディクは「ごめんじゃないよ、エランは俺よりグエルのほうがいいんでしょ……」と拗ねているようである。一方グエルはそれには構わず、吸い寄せられるようにきれいな木馬に近づく。

    「……きれいだな」

    「うん」

     ただでさえ目がちかちかするような原色に何やら鎖で覆われ、ついでに何かに貫かれておかしな薄桃色の液体を垂らしているの木馬の中、唯一無事な、ふつうの木馬に触れると、微かに微笑んだ。

     他に比べて、これだけはまともだ。真っ白くつぶらな目をした木馬に、金や銀で装飾が施されている。一周回って浮いているが、それが不気味には感じない、まさにおとぎ話の騎士か何かが乗っていそうな、見事な白馬である。触れてみれば、つるりとした冷たい感触があった。

    「白馬の王子様……聖騎士、か」

    「……?」

    「いや、なんでもないよ。ただ、俺は……泣いている声の主を__あいつを、助けないといけないんだ。だから、誰かに助けてもらっている場合じゃ、……なくって……」

     グエルの言葉がとぎれとぎれになる。相互扶助という言葉もあるぐらいだし、一方的に助ける助けられるの関係じゃなくて、お互いに助けていけばよいと思うのだが。それを真っ直ぐに口にしたら、彼は泣いてしまうかもしれない、と思った。どう声をかけるべきだろうか?

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「僕がグエルを守るよ」

    2:エラン「グエルは強いから大丈夫だよ」

    3:エラン「聖騎士……イントロダクションカード……あっなるほどね ふーん」

    「……」

     グエルは、静かに俯いた。

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「メリーゴーランドを調べてみる」エランあたまのよさ(ハード):dice1d100=89 (89) (40) シャディクあたまのよさ(ハード):dice1d100=35 (35) (35)

    2:エラン「花畑を調べてみる」エランあたまのよさ:dice1d100=7 (7) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=99 (99) (70)

    3:エラン「もう少しメリーゴーランドを調べてみる。じゃあ……dice1d2=2 (2) (1:柱 2:ゴンドラ)を」

  • 167二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 23:30:41

    豪快にファンブってるの引いたな

  • 168二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 23:34:31

    メタ発言じゃねえか

  • 169二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 23:36:02

    気ぶりがちなエランほんま好き

  • 170二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 03:06:57

    御三家のキャラクターすごく面白い

  • 171二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 10:39:07

    「……ラウダは……」

     グエルが顔を歪ませる。感情が読めなくて、

     花畑には色とりどりの花が咲いていた。よく見ると、とうめいなガラスで作られた造花であるようで、まるでクリスタルか何かのようにきらきら、きらきらと輝いている。朝焼けの空のようにグラデーションをかけながら植えられている花たちは、何とも神秘的だ。

     庭園の中央には噴水があり、その傍には一人の少女が腰かけている。紺色の髪に淡い緑色の瞳をしたその少女は、小さな縁に腰かけて、三角座りをしてこちらを見上げていた。

    『……』

     彼女はどこからかノートと鉛筆を取り出すと、さらさらと何かを書きつける。のぞきこんでみれば、花々のスケッチの中に、何やら文字が書かれていた。

    『ソフィ ぬいぐるみたち みんなに 花をおくって みんなが すきないろの 花』

    「みんなが好きな色の花?この花たちの中から?」

    『そう きっと それで みんな 救われる』

     なんだか話が読めないが、冷静に考えてここにいて展開が読めたことなんてなかった気がする。エランはこくりと頷き、「わかった」と言った。とにかくこのあたりの花を摘んで、ソフィとやらたちにおくらなければ__

    「……が、……た……」

    「?」

    「グエルが! エランを、とった、俺にはエランしかいないのに! エランは俺の、唯一、信じられる人、なのに! お前にはアイツがいたのに、俺には、エランだけなのに……!」

     不意にシャディクが花畑の中、黄色い薔薇の花を手折り、その硝子でグエルに襲い掛かった。咄嗟に受け身をとったが、グエルの右腕の花弁が、はらり、と散る。グエルの口から、鈍い悲鳴じみた声があがった。ゼエゼエとおかしな呼吸を繰り返すシャディクに、エランが「どうしたの……?」と話しかけると、シャディクははっとしたようにこちらを見て、瞳を涙に潤ませる。

    「ちが、俺、こんなつもりじゃ……ごめんなさい……」

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「……メリーゴーランドを調べに行く」エランあたまのよさ(ハード):dice1d100=34 (34) (40) シャディクあたまのよさ(ハード):dice1d100=12 (12) (35)

    2:エラン「もう少し花畑を調べる」エランあたまのよさ:dice1d100=92 (92) (80) シャディクあたまのよさ:dice1d100=41 (41) (70)

    3:エラン「……とにかくシャディクを落ち着かせよう。花を一本手折って送る」

  • 172二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 10:55:51

    (記載忘れ:グエルのHPが5→4になったよ)

    「……あれ?」

     へたりこんだシャディクがふと、何かを持ち上げる。

     それは、人型の小さなぬいぐるみだった。髪は柔らかな桃色をしていて、可愛らしい。「この子が『ソフィ』なのか」と、つい先ほど自分が傷つけたグエルが横に座り込んできたのをみて、シャディクは「わっ!?」と悲鳴じみた声をあげた。

    「ぐ、える。なんで……」

    「気にしていない。お前も、気にする必要はないよ」

    「……」

     シャディクが、少しだけ表情に影を落とした。

     エランは考えた末に、近くから、青緑色の__あの噴水の少女とよく似た色をした花を一本選ぶと、少女の人形に持たせた。少女の人形が微笑んだ、ような気がした。

    「__やっぱり、俺はグエルのこと、すきじゃない……」

    「そうか」

     硝子の、作り物の花の中に、まぎれもない生花の、すみれ色の花弁が、ふわり、と落ちた。

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「シャディクとグエル、なかなおりしたなら、よかった」

    2:エラン「どうしてシャディクはグエルのこと嫌うの?」

    3:エラン「うーんキテる シャディクグエルラウダで三角関係波乱の予感」

     甘い香りがした。

    dice1d2=1 (1)

    1:エラン「メリーゴーランドを調べる」エランあたまのよさ(ハード):dice1d100=37 (37) (40) シャディクあたまのよさ(ハード):dice1d100=2 (2) (35)

    2:エラン「メリーゴーランドのdice1d2=2 (2) (1:ゴンドラ 2:柱)を調べてみる」

  • 173二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 11:39:29

    エランはさあ…他人事顔してる場合じゃないよ??

  • 174二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 14:14:19

    シャディク「君だよ!エラン・ケレス」

    グエル「シャディクに関してはお前だろッ……!あとラウダも多分そういうのじゃねえ!!」

    エラン「うーんキテる わかる そうだよね……照れ隠しだよね……」

    ミオリネ「ラブコメ主人公みたいな言動をするな ホラゲスレで」

    スレッタ「いやあ面白いですね!ちょっと情報オマケしちゃいましょうね」

    ラウダ「……僕、さらっと巻き込まれている……?」


     メリーゴーランドの馬をよく調べてみると、花が挿せそうな部品がとりつけられていた。摘んできた硝子の花を、馬の飾りの色を確認しながら飾っていくと、きらきらと輝いて、この不気味な世界ではあってはならないほどにきれいだ。ひとつひとつ、飾っていく。祈りをこめて。そうしてまわっていると、ふと。シャディクがはっと、顔をあげた。

    「ねえ、ここ、なにかあるよ!」

    「え」

     エランはシャディクの指さした方を見る。そこにあったのは__あったのは、手足がちぎれて、変な方向にねじまがり、半分つぶれてしまった人形であった。もちろんそれは不気味であるが、それ以上に、

    (何かが、ひっかかる)

     頭に取り留めのない思考がぱちぱち、浮かんで、消える。これはなんだ。誰の記憶だ?誰の視界だ?どういう光景だ?何を見せられている?違う、これは、これは、これは。

     おもいだして、いるんだ。

     あの時、エランは。友人は。ニコリと嬉しそうに笑い、だけどもどこか寂しげな顔をしたアイツは。エランは、

     __……


    『遊園地なんて何年振りだっけ』

    『この遊園地はお城が有名らしいよ』


     彼の名前は__

    「エラン?」

     シャディクがこてりと首をかしげる。エランははっと顔をあげて、微笑んだ。「なんでもない」。そう、なんでも、……

    「なんでも、ない」

    エラン希望:6→7

    dice1d3=2 (2)

    1:エラン「さっさと噴水に戻ろう」 2:エラン「dice1d2=2 (2) (1:ゴンドラ 2:柱)」に寄っていく」

    エラン:dice1d100=35 (35)

    グエル:dice1d100=88 (88)

    ???:dice1d100=79 (79)

  • 175二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 14:17:58

    割と処理に悩むので

    dice1d2=1 (1)

    1:エランのダイスを優先する

    2:???のダイスを優先する

  • 176二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 14:27:59

    「エラン?それは一体__」

     シャディクがそう、小さく呟いた瞬間。

     ふと、花を飾られた異形の怪物、回転木馬たちが、動き出す。それらは不気味に「きイ」とひとつ鳴いた後、一直線に、エランに向かって走りだした。

    「……ッ!?」

     エランは咄嗟に、それをかわそうとする。しかし、間に合わない。潰される。殺される! 本能的な危機意識に、ぎゅっと目を閉じる。痛みに備えるように、歯を食いしばった、瞬間__

    グエルおはな:4→1

    「大丈夫か?」

    「あ……」

     木馬たちからエランを庇うように、グエルが立っていた。

     おかげでエランは守られたが、ぶつかられたせいか、グエルの腕の花弁は一枚を残して全て散ってしまっている。グエルは「痛」と小さく呻いたが、それだけだ。エランはさっと顔を青くして、グエルに縋る。

    「だ……だいじょうぶなの?グエルは……」

    「俺のことは気にするな。それに、」

     必ず、俺がお前を守るから。

     言葉の意味を計りかねて、エランはぱちぱちと瞬きをした。二人の間に、薄紫色の花弁が、ひらひら、ひらりと、散って、落ちた。


    エラン「……これ???のダイスが優先されていたらグエル死んでた?」

    グエル「あー……そうみたいだな」

    エラン「よかった……よかった…………」

    シャディク「ねえ俺を蚊帳の外にしないでほしいなあ……!?」

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「真っ直ぐ噴水に戻る」

    2:エラン「花畑に寄り道する」

    3:エラン「柱に寄り道する」

  • 177二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 14:31:59

    あっぶね!!ライフ一気に3も減るんだ…

  • 178二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 15:20:25

    危なかった···

  • 179二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 23:02:34

    でもこのままだとグエルがロストしてしまうから回復してもらわないと…

  • 180二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 23:04:24

    うおおグエル死ぬな、全員で生き残ってくれ

  • 181二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 09:00:09

    ほっしゅ

  • 182二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 18:24:34

    保守

  • 183二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 22:24:03

    「花を飾って来たけど……あれは、なんだったの?」

    『……』

     紺色の少女は俯いたままだ。ただ、あの花畑におちていた桃色の人形を胸に抱きしめていた。硝子の花々の中で、彼女は自分のからだを庇うように、ぎゅっと身を縮こまらせると、はらり、と涙をこぼした。そうして、

    「しにたく、ない__」

    「へ」

     彼女が吐き出した言葉の意味をはかりかねて、エランは呆然と見下ろした。「どういう__」と聞くより先に、どこからかシャディクの声が聞こえてきた。

    「エラン!エラン!!」

     はっとして顔をあげる。「グエル、ちょっと見ててあげて」と頼んでからそちらに向かうと、シャディクはぱっと顔を華やがせて、硝子の花を指さし、ニコニコと笑った。

    「ねえ。この硝子のお花を、お土産にもっていこうよ!」

    「……お土産って、こんな場所で……」

    「ねえいいでしょ、エランは何色が好き?俺は青色が好き!」

     シャディクはそういいながら、群青色の花をパキッと折った。硝子の花弁は冷たくて、ひんやりとしている。だけど光を反射して、きらきら輝いているのは、素直にきれいだと思った。

    dice1d3=1 (1)

    1:エラン「じゃあ……黄色いのを頂戴」

    2:エラン「じゃあ……赤色のを頂戴」

    3:エラン「別にいらない」

    「わかった。……ねえ、エラン」

     シャディクが不意に、青い花に口許を寄せ、どこかうつろな目で微笑む。

    「俺、ね。ともだちがほしかったんだ。ずっと__」

  • 184二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 22:50:25

    「どう、メリーゴーランドは楽しかった?」

    「ミオリネ、スレッタ……!もう、エランは酷い目に会いかけたんだからね!殺す気なの!?」

     シャディクが怒るようにそう言うと、スレッタはニコニコと笑って見せた。そうしてミオリネがエランのふうせんに手をかけ、新しいものを握らせようとする。

    「そんなわけないじゃない。私の仕事は、あなたを楽しませることなんだから」

     ……なんだか、妙に疲れたような顔をしている気がする。

     エランは不意に疑問に思って、少しだけ顔を顰めた。なんだかとても嫌な予感がする。あまりこのふうせんを受け取らない方がいいような__この風船は『何』だ?一歩後ずさると、スレッタがシャディクに何かを渡しているのが見えた。

    「見てください!こうちゃを水筒に入れてみました」

    「それ不味いからキライ!」

    「のんでくださいよ~」

    「イヤ!!」

     シャディクはむすっとしながらもなんとか拒否しようとしているようだ。先程拾った青い花は、ペンダントトップにして服の下に隠したらしい。「ひみつ!」だなんて言っていたっけ。なんにせよ元気なのはよいことだとおもう。

     グエルは、……ラウダを前にして、立ち尽くしていた。花がいっそう青く、あおくなっていく。ラウダはそっと口を離すと、グエルを見上げ、不思議そうな顔をして見せた。

    「気持ち悪い~って、嫌がらないの。前まではそうしていたのに」

    「 … … … … 」

    「……守るのに。僕をあなたの騎士でいさせて」

    「お前は、……俺は……」

     吐きそうだ。

     泣きごとのように呟くと、ラウダがふと、手を振りあげた。

    エラン:dice1d2=2 (2) (1:ふうせんを受け取る 2:ふうせんを受け取らない)

    シャディク:dice1d2=1 (1) (1:こうちゃを飲む 2:こうちゃを飲まない)

    グエル:dice1d2=1 (1) (1:固まっている 2:咄嗟に防御する)

  • 185二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:03:16

    「……」
     ごくり、と中身を飲み干す。相変わらず変な味。へんなにおい。きもちわるい。吐き気がする。顔を顰めているシャディクのあたまを、スレッタはゆっくりとかき撫でた。
    「シャディクさん、全部飲めましたね。いい子」
    「……ねえ、水星ちゃん」
     シャディクは水筒をひっくり返す。中からは、紺色をした雫が、ぽたり、ぽたり、と落ちてくる。地面に小さな染みをつくる。唇の端を伝って、青いものが流れて落ちた。
    「これは、『何』?」
     スレッタが微笑む。
    「紅茶、ですよ。ただのね」

    「……ッ!」
     殴られると思って、硬直する。そんなグエルの身体を、ラウダは、ゆっくりと抱きしめた。あたたかい。斧がからりと地に落ちた音がする。はっとして目を開けると、ラウダはグエルの肩口に顔を埋め、感情の読めない声で、だけども優しい声で、__
    「あなたを守ることさえできるなら、僕はどうなっても構わない」
    「お前は、……どうして、そこまで」
     ラウダはその問いに応えなかった。ただ困ったように、泣きそうに微笑んだ。

    「いらない」
     ふうせんを断ると、ミオリネはしばしぱちぱちと目を瞬かせた。それから「そう」とあっさり頷くと、パークの向こう側を指さした。
    「あっちにお化け屋敷があるの。行ってきたら」
    「ミオリネ。……君の目的は何?」
    「さあ?お客さんには楽しんでほしいだけよ。どうせ帰れないんだし」
    「ほんとうに?」
     ミオリネがぱちぱちと目を瞬かせる。それからふっとため息をついて、エランのあたまをぐしゃぐしゃ撫でた。微笑みかけて、こちらを見つめてくる。
    「私はね。このしみったれたゆうえんちから、開放されたいの」

    第六章【メリーゴーランド】
    chapter complete!

    ……

    …………

  • 186二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:14:25

    ふ…不穏!

  • 187二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:30:42

     さされた方に向かうと、そこには確かに大きな建造物のようなものがあった。カートゥーンチックな悪魔を模したゲートからは、かすかに冷気のようなものが漂ってくる。

     周囲には噴水などがあるが、さして興味をひくものはない。このまま入っても大丈夫だろうか?

    「……」

     シャディクは先程から黙りこくったまま、ただぎゅっとエランの手を握っている。もう片手では、青い硝子の花を握りしめているらしい。正直歩きづらいからやめてほしいが、今それを口に出せるほどエランは空気が読めないわけではなかった。

     一方グエルも、どこか顔を曇らせているようだった。ただし何を考えているかはうかがいしれない。こちらも少し、気になる。

     ……どうしよう?

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「真っ直ぐお化け屋敷に入る」

    2:エラン「少し周りを調べていく」エランあたまのよさ:dice1d100=88 (88) (80)

    3:エラン「dice1d2=2 (2) (1:シャディク 2:グエル)に話しかけながらお化け屋敷に入る」

  • 188二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:31:04

    まだ誰も死ななくてよかった···

  • 189二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:49:39

    「グエル、君は何を考えているの?」

    「え」

    「君に興味がある。何を__知っているの?」

    「……」

     グエルは何も答えない。

     ただ、ぎゅっと拳を握り、門を潜るだけだ。それから誤魔化すようにこほんと咳払いをして、一歩足を踏み入れた。

     お化け屋敷に入って最初に見えたのは、巨大な絵画だった。棘の生えた黄色い薔薇の絵画だ。「これは__」と思って近づいたところで、ふと。

    「……エランッ、危ない!」

     グエルが咄嗟に叫んで、エランを引き寄せる。呆然とした、次の瞬間。メリ、と低い音がして、絵画の薔薇が急速に成長する。壁から生えてきたそれが__凄まじい勢いで、反対側の壁に突き刺さる。

     花の向こう側では、シャディクがへたりこんでしまっている。思わず「大丈夫?」と茨にすがりついて聞いてみると、シャディクは少しだけ顔を曇らせて、「大丈夫……」と返してきた。

    「シャディク……それならいいけど、これじゃ困る……ね。先に進んだら、合流できるかな?」

    「ああ。シャディク、しばらくひとりで進んでもらうことになるが、大丈夫か」

    「……うん」

     シャディクの声は低い。

     エランは少しだけそれを気にしつつ、グエルの方をちらりと見た。グエルに向けて手を差し出す。グエルはその手を見ると、しかし取ることはなく、ただ上着の裾をはためかせて歩き始めた。

    「早く先に行こう」

    (せっかくなので。特段意味は無い)

    dice1d3=3 (3)

    1:エラン「僕は君に興味あるよ(とりあえず口説いてみる)」

    2:エラン「グエルはシャディクのことどう思うの?(気ぶりエラン)」

    3:エラン「グエルとラウダってなんの関係?(気ぶりエラン)」


    シャディク「エランーーーーーーっ!!!!」

    グエル「嫌だ死にたくない!!!!!!」

    エラン「どうしてこうなった」

    ミオリネ「……キリもいいし次スレ行きましょうか。ふふ、盛り上がってきたわね」

    スレッタ「ただ、もう夜も遅いので続きは明日以降……ですね!」

    ラウダ「おやすみなさい。良い夢を見てね」

  • 190二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:52:43

    私も気になる

  • 191二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 23:54:43

    意味深な割に🎲神に会話が阻まれてるから割と謎なのよな

  • 192二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 08:42:23

    このレスは削除されています

  • 193二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 09:12:33
  • 194二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 09:43:28

    立て乙です!
    うめうめ

  • 195二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 10:32:35

    うめ

  • 196二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 19:39:05

    うめ

  • 197二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 19:42:12

    うめー

オススメ

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