夏祭り浴衣タマモクロス概念【SS】

  • 1二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:08:50

    夏といえば、夏祭り。
    近所の神社でも祭りがあるということで、担当のタマモクロスと一緒に行くことになった。
    この辺りで待ち合わせることになっているはずだが……。

    「おっ、来たか……おーいトレーナー!
    ……ちゃうちゃう、そっちやない!ここや、こーこ!」

    低い位置から聞こえた声に、目線を下に向けると……青い瞳とかち合った。

    「よっ、トレーナー!迷わず来られたみたいやな。
    んじゃ、早速屋台でも見に行こうや!」

    にっと笑ってから、はしゃいだ様子で先導するように歩き出したタマモクロス。
    距離が開いたことで、彼女の全身が目に入る。
    常につけている丸い飾りを外し、少し落ち着かないように動く耳。
    芦毛の髪はお団子状に結ばれていて、いつもは見えない真っ白なうなじが覗いていた。
    紺色の浴衣も彼女の白い肌によく似合っている。
    いつもの彼女とは全く方向性の違う「美少女」の姿がそこにあった。

    「ん?なんやボーっとして……あっ、まさかウチの姿に見惚れとったんか?このこの〜……
    ……え、ホンマに見惚れとった?
    や、あの、嬉しいんやけど……あんま面と向かって言われると……そのぉ……
    ……んや、なんでもないわ!気にせんでええよ、んじゃま行くで!一緒に焼きそばでも食べようや!」

    頬を紅く染めて、手を引っ張ってくるタマモクロス。
    やんちゃな子供のようににかっと笑う顔が、やけに眩しく見えた。

  • 2二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:11:12

    >>>

    「ゴルシの屋台とか不安だらけやと思ったけど、この焼きそば普通に美味いなぁ……

    焼きそばの味は全くせんけどな……ん、ごちそうさん」


    「毎度ありぃ!んじゃパックはアタシが回収するぜ!」


    「おう、頼むわ……って待てや!どっから出て来とんねん!」

    >>>

    「おぉー、トレーナー上手いやん!練習でもしとったんか?

    次?そうやな……あのキャラメル、狙えるか?

    ……おー、また当てた!なぁなぁ、ウチにもやらしてくれんか?

    トレーナーの欲しいもん、ウチが一発で射抜いたるで!」

    >>>

    「すまんトレーナー……ぜんぜん当てられんかったわ……」


    悔しそうに俯くタマモクロスに気にするなと声をかけ、戦利品のキャラメルを渡す。


    「気にすんな言われても……よかったんか、ウチのぱかぷちなんかで……

    ……これが良い?そか、ならええわ……」


    タマモクロスに手を引かれて歩きながら、そんな話を続ける。

    祭りの最後といえば花火。

    よく見える穴場があるので一緒に見たいと言われ、断る理由もないので付き合うことにした。

    ヨーヨーやお面を身につけたタマモクロスは……歳相応の元気な雰囲気でとてもかわいらしい。


    「……さぁ、ついたで……ちょうど始まったみたいやな」

  • 3二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:12:43

    ───ひゅるる……ぱぁん

    大きな音と共に、空に青い花が咲く。
    なんとも幻想的な光景だが……僕は花火よりも、その光に照らされたタマモクロスの顔から目を離せずにいた。
    ぎゅっと手を握られる。
    いつのまにか、タマモクロスが僕と指を絡めるようにして手を繋いでいた。

    「……なぁ、トレーナー。
    今日は……ウチと一緒にいて、楽しかったか?
    ウチは……アンタを楽しませられとったか?」

    彼女にしては珍しく、不安げなか細い声。
    もちろんだ、とだけ返しておいた。

    「……!へへ……よかったわ。
    ウチも楽しかった……きっと、アンタと───」

    「おや、タマ?それにタマのトレーナーまで……」

    「オグリ!?なんでここに……」

    「屋台を巡っていたら道に迷ってしまってな……しかしきれいだな、花火は」

    「……そうやな。トレーナー、ウチらだけの穴場スポットはどや?」

    さっき何かを言いかけたようだったが……有無を言わさぬ雰囲気に流されてしまう。
    良い眺めだった、と言っておいた。

  • 4二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:13:50

    「そか。ならよかったわ」


    「……すまない、邪魔をしたようだ。私はこの辺りで失礼する。


    タマ、また明日だ」


    「んあ?別にええのに……ほな、また明日」


    >>>


    オグリキャップと別れた後

    お互い何も話さないまま、二人で学園を目指す。

    タマモクロスは僕の手を握って離そうとしない。

    りんご飴をかじるがりっという音がやけに大きく聞こえる。


    「なぁ、トレーナー」


    突然、タマモクロスに呼びかけられる。

    俯いているので表情は見えないが、落ち着きのない耳が彼女の心情を表しているようだった。


    「ウチは今日ほんっとに楽しかった。

    …………それでな?

    きっと、それはアンタと一緒だったから……やと思うんよ。

    おおきにな、トレーナー」


    こちらこそ、と言おうとした瞬間。

    手を下に引っ張られた直後、頬に柔らかい感触があった。

    少し遅れて、自分が何をされたのか理解する。


    「……なんや、ウチの顔じろじろ見て……なんかついとるか?」

  • 5二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:14:08

    何をされたのかはわかるが……どうやら触れてほしくないらしい。
    なら、無理に聞かなくてもいいだろう。
    少しだけ体を寄せてきたタマモクロスの手を握り返して、一緒にトレセン学園へ戻っていった。

  • 6二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:15:18

    以上です

    タマモは美少女!意見は認めるが異論は認めん!

    浴衣着て髪結んで腕にヨーヨー引っ掛けて顔の横にお面つけてりんご飴かじりながら振り向くタマモが見たくて書きました

    感想等お待ちしております

  • 7二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 09:44:09

    タモは美少女>

    これには激しく同意

    いじらしいく可愛いタマがよかった

  • 8二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 10:52:00

    このレスは削除されています

  • 9二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 11:17:59

    >>7

    ありがとうございます

    美少女タマモ概念はもっともっと流行ってもいいと思います

  • 10二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 11:33:25

    タマモクロスには、「ロリなんだけどロリじゃない、だけど合法ロリでもないロリ」みたいな雰囲気があるから、こういう普通の少女のような行動をされるとロリ判定認識がロリに寄りすぎてバグりそうになるな。

  • 11二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 12:01:59

    ネタやお笑いに走りがちなタマのssで真っ当に美少女してるのが読めて嬉しい

  • 12二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 12:05:08

    あぁ~タマ可愛ぇんじゃ~

  • 13二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 17:35:25

    >>10

    ロリがゲシュタルト崩壊するわ

オススメ

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