- 1二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:25:15
- 2二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:26:15
- 3二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:27:11
- 4二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:27:12
- 5二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:28:32
あかねがいくらでも吸わせてくれたでしょ!?
- 6二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:32:11
開園じゃなくて開演か…
役者だもんな… - 7二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:32:35
ここは外野ではなくかなちゃんの意思を尊重すべきでしょう
かなちゃんいかがですか? - 8二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:33:08
有馬にしか頼めなないんだ!
- 9二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:33:27
- 10二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:33:39
- 11二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:36:01
- 12二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:37:35
もしかしてルビーを甘やかす感じ?
- 13二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:44:32
- 14二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:47:47
- 15二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:50:18
- 16二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:53:01
- 17二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 22:54:08
お前が始めた物語だろ
- 18二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:09:52
ここで有馬にやらずにどうすんだ?
- 19二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:17:05
- 20二次元好きの匿名さん23/08/01(火) 23:59:47
- 21二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 00:36:58
- 22二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 04:25:58
- 23二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 06:33:44
自分に好意持ってるのを理解した上で利用して沈めるとかカミキヒカルと同じ位外道で草
- 24二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 08:06:18
- 25二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 08:27:33
- 26二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 08:30:00
ここまでしといてそれはちょっと…
- 27二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 09:06:09
- 28二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 10:28:40
アクア「確かにあかねとは復縁したけど、オギャバブランドを開演するのは有馬とだけ、お前が最初お前だけだ」
- 29二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 10:45:06
- 30二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 10:51:00
- 31二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 11:46:16
- 32二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 12:03:49
あかねちゃんと復縁し、重曹でオギャバブし、ルビーをオギャバブしてMEMちょに見せつける
完璧だね - 33二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 12:10:09
すがすがしい女の敵スギィ!
- 34二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 12:43:20
- 35二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 12:44:44
- 36二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 13:07:40
- 37二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 13:28:36
そんなにあかねと復縁させたいか?
- 38二次元好きの匿名さん23/08/02(水) 13:36:09
- 39二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:32:28
ぽちぽち打ってる間にスレの流れが変わってたけど
せっかく書いたので>>21に触発されたアクかなSSを投下するね
「・・・は?」
思わず口に出してしまったのは、その言葉があまりにも異質だったからだ。
ルビーとMEMが到着するまでは、まだしばらくかかる。
時間を持て余した私たちは、いつもの事務所でいつものように向かい合わせでソファーに座り、
いただき物のチョコレートと淹れたてのコーヒーをお供に、だらだらと過ごしていたのだった。
午後の日差しが柔らかく降り注ぎ、暖かな室内はぽかぽかと心地が良かった。
コーヒーを一口ゆっくりと飲み下す。
大丈夫。私は冷静だ。
アクアはキザで格好つけのスケコマシ三太夫で、不器用でお人好しで人のために何かせずにはいられない、そんな大事な『友人』だから。
だから、そんなことを言うはずがない。
私はきっと聞き間違ったのよ。最近は少し忙しかったし。疲れているのよきっと。
「アンタの名誉のために確認してあげるけど」
コーヒーカップを置いてアクアを見上げる。
「もう一度、もう少し大きな声ではっきりと言ってちょうだい」
アクアは驚いたように目を見張ると、ついと横を向いてすねたように
「恥ずかしいだろ」と呟いた。お前が言うな。
- 40二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 00:34:19
アンタねぇ、と言いかけた時、アクアは振り向いて「それに」と言葉を継いだ。
長い睫毛に縁取られた綺麗な碧い瞳がこっちを見つめていた。
そうだ。こんな風に見つめられるといつも魔法にかけられたように動けなくなってしまう。
ずるい。
「こんなこと有馬にしか頼めないからさ、」
目の奥がつんと痛くなる。
ああ本当にずるい。そんなこと言われたら私はなんだってできてしまう。
アクアが言うところのオギャ・・・いやいやいやなんで絆されてるのよ私。
「アクアはそうやって言えば私が言うこと聞くと思ってるんでしょ!」
「おだてりゃ木に登るし笛吹けば踊ると思ってるんでしょ!!」
「私のことチョロい女だと思ってるんでしょ!!!」
アクアは妙に楽しそうに
「わかったよ」と頷いて、内緒話でもするようにテーブルの上に身を乗り出した。
私もつられて前のめりになる。うっかりするとお互いに触れてしまいそうな距離感。
そうきっと私の聞き間違い。○ィズニーランドか○ンリオピューロランドと言いたかったんだろう。
男女二人でテーマパークってそれはもうデートでしょ。付き合っちゃってるでしょ。
一年経ったらハネムーンでしょ。
思いがけずしっかりとした声でアクアは言った。
「頼む、有馬。俺と一緒にオギャバブランドを開演してくれ」
希望はあっけなく打ち砕かれた。
「その混沌と背徳の王国は一体なんなのかしら?」 - 41二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 07:59:34
いいぞいいぞ〜
- 42二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 08:05:57
- 43二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 08:30:02
実際オギャバブしてるシーンも頼む!
- 44二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 19:27:10
保守
- 45二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 22:09:49
もしかして私のために保守してくれてたの?うれしい・・・
続き↓
ああもう。最悪。
ドン引きなんですけど。マジでドン引きなんですけどー。
ていうかキモすぎない?マジで無理。無理無理無理。
今後一切視界に入らないでいただけます?
ありとあらゆる罵倒を浴びせそうになったとき、
ピロリン
能天気な着信音が鳴った。傍らのスマホに視線を落とす。
「先輩ごめん!!!タクシーが渋滞で遅」
ああそういうこと。
あの子おバカキャラと見せかけて簡潔に用件を伝える能力はあるのよね。
前に向き直るとアクアが曇りなき眼でこっちを見ていた。
罵詈雑言を並べ立てるつもりだったのに、着信音一つですっかり毒気を抜かれてしまっていた。
アクアはまだ私を見つめている。
なんだか悪い気分ではなかった。 - 46二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 22:11:06
「で?説明してくれる?私忙しいから要点を絞って簡潔にね」
「いや、ルビー達の到着が遅れるからしばらくヒマだろ」
「うるさいわね!で!?オギャバブランドってなんなのよ!?」
「お前の言い方を借りると『祝福と充足の国』かな」
アクアは真面目な顔でよくわからない発言をした。
悪徳と混乱の帝国の間違いじゃないの。
「要するにハピネスチャージだな」
なんか言ってるし。
それでもアクアのやるならそう悪いことはないだろうと思えた。
欺瞞と詭弁のスケコマシのくせに。悔しいけど。
私は勢いよく立ち上がる。
「つまり何をしてほしいってわけ?」 - 47二次元好きの匿名さん23/08/03(木) 22:12:28
- 48二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 07:38:12
きたーーーーーー!
- 49二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 07:44:34
膝枕ンドとかエッッッッ
- 50二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 07:48:13
KEN⭐︎ZEN
- 51二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 08:20:06
重曹ちゃん初心だから
「アクアが私の膝の上に倒れこんだ」の時点で
顔真っ赤にして悲鳴あげそう - 52二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 12:07:52
オギャバブというからには胸吸わないとね
- 53二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:53:57
中の人ネタやめれW
- 54二次元好きの匿名さん23/08/04(金) 20:54:00
なんのために保守してるか、わかってるよね?
- 55つづき23/08/05(土) 01:23:53
いつもの事務所。いつものコーヒーカップ。頂き物のチョコレート。
窓の外から差し込む優しい日差し。
確かに膝枕には最適なコンディションかもしれない。
だけど。
「あのね、私だから許してあげるけど」
「うん?」
アクアは寝転がったまま上を向いた。
綺麗な碧い目と視線が合う。
「これはセクハラじゃないかしら。・・・私だから特別に許してあげるけど」
「そうだよな」
アクアは神妙な顔でそう言って、ごろんと向こうを向いた。
「・・・嫌だったか?」
「別に。いやじゃないけど?」
「そうか」
安堵したようにアクアは呟く。
「よかった」
私もなぜかほっとしていた。 - 56つづき23/08/05(土) 01:24:34
「あのね、もう一度言っておくけど」
「うん?」
「他の子にはこんなことしちゃダメよ。訴えられるわよ」
「しねえよ」
「そうなの?」
「頼めるのは有馬だけだから」
「ほんとに?」
私は膝に乗ったままの頭をもしゃもしゃとなで回した。
色素の薄い柔らかな髪の毛。
長毛種の猫みたいだ。
「ふふ」
「どうした」
「猫ちゃん猫ちゃん」
「なんだよそれ」
私に母性本能的なものがあるのが意外だった。
自分から一番遠いものだと思っていたのに。
今ならルビーを抱っこしてなでなでしてあげられるし
MEMの肩を抱いて子守歌を歌ってあげられるわ。
聖母じゃん私。 - 57つづき23/08/05(土) 01:25:02
「ね、目を閉じて上を向いて?」
「ん」
アクアは素直に上を向く。
「そのまま口を開けてみて」
「どうして」
「ふふ。いいから」
ビターチョコをひとつ摘まみ上げ、そっと口に入れてあげる。
「あまくてにがくてすこしだけすっぱい」
アクアはひとり言のようにそう呟いた。
心の奥で何かがざわめく。
何かを押し流そうと私はテーブルに手を伸ばす。
お砂糖たっぷりの甘いコーヒー。
「なあ有馬。今は別にいいんだけど、子供を抱いているときに熱いものを飲むのは危ない。
実際にそうやって救急車で運ばれる子がいるから一応言っておく」
「そうね。危ないわよね」
慌ててカップを戻す。
そういうところだぞ私。思い付きで行動して気づかないまま誰かを危ない目に合わせて。だれが聖母よ。
勘違いすんな。母性本能なんてやっぱり私から一番遠い概念だった。 - 58膝枕編後編に続く23/08/05(土) 01:26:26
「余計なこと言ったよな」
「ううん。教えてもらって感謝してるわ。
見てきたように言うじゃない。昔現場でそういうことがあったんでしょ。
アンタぶっきらぼうだけど意外と面倒見がいいからね」
柔らかな髪の毛をゆっくりとなでる。
こうしていれば私にもいつか母性とやらが芽生えるかもしれない。
はじめての膝枕はとびきり甘くて、ほんのり苦くて、少しだけすっぱかった。
ピロリン
スマホが鳴って着信を告げる。
「はい!おしまい!オギャバブランドはおしまい!当園はまもなく営業を終了するわよ」
私はわざと大きな声でそう言うと、アクアの体を起こして背中をバシバシと叩いた。
「ルビーたちもそろそろ着くんじゃないかしら?」
テーブルの反対側に回り込んでスマホを手に取る。
やはりルビーからのメッセージだった。
「先輩!ほんとゴメン!!大橋ジャンクションの手前から全然動かないよ~」
「まだしばらくかかるんじゃね?この時間だと降りてからも混んでるだろうし」
アクアもなぜか一緒に画面をのぞき込んでいた。
「ちょっと!プライバシーの侵害でしょ」
私の抗議を無視してアクアが続ける。
「だから今度は有馬の番」 - 59二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 05:56:35
有馬の番きたーーーーーーーーーーー!!
- 60二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 06:07:24
アクアは膝の上で回転して欲しい
下向き膝枕で重曹ちゃんを赤面させて欲しい - 61二次元好きの匿名さん23/08/05(土) 15:35:54
保守です
- 62つづき23/08/05(土) 23:59:11
アクアはソファーに腰を下ろして膝をぽんぽんと叩いた。
「え」
「俺と一緒に開演してくれって言ったじゃん」
それはそういう意味だったの?
「ちょっと待って」
ルビーにメッセージを送る。やましいことをするつもりは無い。
でも、前触れなく彼女たちが帰ってくる事態は避けたいと思った。
「待ってるから無理しなくていいわよ
高速を降りたら連絡をちょうだい
準備しておいてあげる っと。はい送信」
振り返るとアクアと目が合った。
視線をそらさずにそのままテーブルを回り込む。野生の熊に遭遇したマタギか。
隣に腰掛けて帽子をテーブルに乗せ、ブレザーのボタンを外してから恐る恐る体を倒した。
膝枕の完成。
これは・・・落ち着かない。
「やだ重いでしょ」
「重くない」
「うそ絶対重い」
「重くねえ・・・」
アクアはふと言い淀み「重い方が良いんだよ」と呟いた。
「重いってことは、生きてるってことだからさ」 - 63つづき2/323/08/06(日) 00:18:05
「随分と意味深なことを言うじゃない」
すなわち重いといわれているような気がしたけれど私は考えるのをやめた。
いつの間にか膝枕が心地よかった。
太ももから伝わる体温も頭に乗せられたアクアの掌も。
自分の手をその上に乗せる。
「有馬の手は小さいんだな」
「男子の手と比べればそうなるわよね」
「それにあったかい」
それじゃ温かいのを分けてあげるわ、と両手で掌を包んで頬に寄せる。
筋張った長い指に私の指を掛けると、アクアの指が私の指を握りこんだ。
お互いの手が生き物のように絡み合う。
少しだけ体温が上がっていた。 - 64つづき3/323/08/06(日) 00:21:09
アクアはもう片方の手で私の毛先をもてあそんでいた。
指に髪の毛を巻き付け、するすると解くと唐突にこう言った。
「ディ○ニーランドには、アドベンチャーランドとか何とかランドとかあるだろ」
「そうね」
「ヒザマクランドの隣にはだっこランドがある」
「そうかしら」
「・・・あまり語呂が良くないな」
「わりとどうでもいい。」
「ハグランドの方が良いと思うか?」
「ほんとどうでもいい。」
「語呂の良さは重要だろ。大人になったら班田収授法は忘れるけど墾田永年私財法は忘れない」
「誰目線よ」
「有馬はどうする?」
「・・・・・・する」
魔法のハグランド開演。 - 65二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:22:04
保守とコメントありがとう
すごくうれしい - 66二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:23:14
ハグランドとか鼻血出るわ
- 67二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 00:23:58
あかちゃんみたいに抱っこされながら授乳されるアクアやろなあ
- 68二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 01:30:53
元産婦人科医設定がちらりと見えるのが良い感じですね
- 69二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 03:37:44
こんなもん保守以外無いだろ
- 70二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 07:15:31
重曹ちゃんの薄い胸に顔つっこんでオギャバブしてほしい
- 71二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 15:29:45
保守
- 72二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 22:42:42
「明日に続く」のタイミングで脳内にメフィストのイントロが流れ始めるのは俺だけじゃないはずだ
- 73二次元好きの匿名さん23/08/06(日) 23:20:30
アクア「おぎゃー!おぎゃー!」
有馬「あ…あ…誰か…ミヤコさん…MEM…ルビー…」
アクア「おぎゃー!」
有馬「あ…ママ…あかね…」
アクア「おぎゃー?」
有馬「誰か、助けて…」
みたいなのを想像してた - 74二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 00:31:13
- 75二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 00:42:56
ハグランド待ち
- 76つづき1/623/08/07(月) 01:57:07
「有馬」
アクアは私を抱き寄せて膝の上に座らせる。
制服のままでなんて格好をしているのかしら。
あまりの距離の近さに顔を背けていると、アクアの腕が背中に回ってきた。
私を抱えたままでテーブルのチョコレートに手を伸ばし、顔の前に差し出した。
「口開けて」
なんかこれはヤバい。
「食わないのか?」
無性に恥ずかしくて目を背けてしまう。
「お前が口を開けないとチョコが溶ける」
逡巡しているうちに、アクアは自分の口にチョコレートを放り込んでしまった。
そして拗ねたように「溶けた・・・」と呟いた。
たぶんお互いがお互いを不満げな表情を浮かべていた。
「仕方ないわね」
私はアクアの手を取って指先を口に含む。目を閉じて溶けたチョコレートを吸い取ると、甘みのあとにほろ苦さと塩気が広がる。
やっぱり食べたかったかな、塩キャラメルのホワイトチョコ。丁寧に全体を舐めて目を開くと、アクアの真顔がそこにあった。
とたんに頬が紅潮する。
ちゅぽん。音を立てて指が引き抜かれた。
あれ?なんかこれかなりヤバい? - 77つづき2/623/08/07(月) 01:57:51
慌てて距離を取ろうと体を後ろに引く。アクアの手を握ったまま、膝の上に跨ったままだったので当然妙な姿勢になってしまった。
「その体勢つらくない?」
「私が気を使って体重をかけないようにしてあげてるんですけど?」
「密着した方が負荷が分散されると思うが」
アクアは私の手を握ると自分の方に引き寄せた。頭が肩にもたれかかる形になる。おまけに
「ほらこっちの方が楽だろ」と腕を背中に回すものだから、完全に抱きしめられることになってしまった。
これはヤバい。本当にヤバい。心臓が飛び出しそうなくらいドキドキしているのに、全身を包まれたような安心感は抗いがたく、このままでは止まらなくなってしまう。
「アクアお願いこれ以上はだめ」
両腕を首に回してしがみつく。
「私たち学生だし!ルビーたち帰ってきちゃうし!」
「有馬」
アクアは私の手を取り、自分の方に向き直らせた。
「有馬が思っているようなことはしねえよ」
そしてこの上なく優しい口調で続けた。
「オギャバブランドだから。親子はそういうことしないだろ」
その設定まだ生きてたんだ。
「でもさ」
「授乳はするよな」
「え?無理」
思わず素が出たので自分でも驚いた。 - 78つづき3/623/08/07(月) 01:58:17
「ドン引きなんですけど。マジでドン引きなんですけど。
ていうかキモすぎない?マジで無理。無理無理無理。
今後一切視界に入らないでいただけます?」
この時のアクアの顔を私は一生忘れない。
「ごめん」
「俺は、有馬が望むなら事務所も学校もやめてどこか遠くへ行く。今後一切視界に入ったりしない」
「変なことに付き合わせて悪かったな」
「ふざけないでよ」
我ながら理不尽だわ。暴言を吐いたのはこっちなのに。でも、
「そうやっていつも人のことばかり気遣って!自分のことは後回しにして!アンタが始めたことでしょう?アンタが決めなさいよ。やるの?やらないの?違うわ。やりたいの?やりたくないの?アクアの気持ちが知りたいのよ」
アクアはふと子供のような表情を見せた。
「・・・・・・したい」
「有馬としたいです」
アクアは私の胸元のリボンに手を伸ばす。
するすると音を立ててピンク色の布は解けて落ちた。 - 79つづき4/623/08/07(月) 01:59:00
お詫びとお知らせ
スレタイに「閲覧注意」が含まれないこと、及びこの掲示板が誰でも閲覧できる状態であることを考慮し、おっぱいランドについては詳細な描写を割愛させていただきます。
執拗に○○を○めまわすアクアや、これは授乳だからと自分に言い聞かせつつも耐え切れずに○○な○が出てしまう有馬かなを描くことができず痛恨の極みではありますが、昨今の社会情勢に鑑み止むを得ない処置であると判断いたしました。
恐れ入りますが閲覧者各位にて脳内補完いただけますよう、宜しくお願い申し上げます。 - 80つづき5/623/08/07(月) 01:59:30
ピロリン
能天気な音が着信を告げる。
あ、と声をあげようとしたけれど擦れてうまく出ない。
ルビーたちは無事に渋谷インターを通過したのだろう。
私たちのこんな姿を見せるわけにはいかなかった。
「今度こそ本当に終演ね」
アクアはそうだな、と言いながら私の体を抱えて起こしてくれた。無理な体勢を続けていたからか、あちこちが痺れてうまく動かない。
なんとか背を向けて胸元をハンカチで拭い、下着を付け直した。背中も太腿も汗のせいかじんわりと湿っているけれど仕方がない。ブラウスのボタンを留めてリボンを結び直す。手が震えていつもより時間がかかってしまった。
ブラシを取り出して髪の毛を整えた私は普段通りになっていた、はずだ。ついでにアクアの乱れた後頭部もブラシで直す。
おなかの奥の方に圧迫されるような変な違和感があって、私はもぞもぞと足を動かしていた。
「大丈夫か」
「大丈夫なわけないでしょ。まったく、とんだテーマパークもあったものだわ」
おおげさに肩をすくめてみせる。「でもね」
癪だけど認めざるを得なかった。「多幸感がすごい」
「授乳をするとオキシトシンていうホルモンが作られる。これが出ると幸福感が増すから、ヒトは積極的に授乳をして新生児の世話をすることになる。うまく出来てるよな」
絡んだ毛先にブラシが引っ掛かって止まる。
「それなら私は幸せな気分になった気でいただけなのね」
「いや、『幸せな気分になった気』は幸せそのものだろう」
私はブラシを置くと、絡んだ毛束を指で解した。
「それにオキシトシンは一緒に何かを食べて、見つめあって、触れ合っても分泌されるらしい。オギャバブランドは最初から最後まで幸福感のパレードなんだよな」
「うまいことまとめたつもりになってるでしょ。さ、これで元通りよ」
口元が緩む。まったく、とんだテーマパークもあったものだわ。 - 81つづき6/623/08/07(月) 01:59:58
私は鞄にブラシを仕舞うと代わりに「よくわかるサカバンバスピス」を取り出した。
アクアは後ろの棚から分厚い本を掴んで読み始める。
やがてエンジン音が近づき、賑やかなおしゃべりが聞こえてくる。
「ごめんねえーお待たせー」
「あっお兄ちゃんずるい!チョコ食べてる!」
「ちゃんと取っておいてあるだろ」
「はいはい手を洗って食べようねえ」
いつもの事務所、いつものメンバー、いつもの会話。
だけど私たちの関係はきっとこれまでと同じではいられない。
「やったーイチゴ味ゲットー」
「黄色いのを残しておいてくれたの?アクたん気が利くじゃん」
「疲れてるんでしょ。少し休んだら?」
「休んでなんでいられないよ!すぐにレッスンしよ」
ルビーに引っ張られるように部屋を出る。
振り返るとアクアが「頑張れよ」と手を挙げた。
私は微笑みを返して静かにドアを閉めた。
完 - 82二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 06:57:42
大変良き物を読ませていただきました
- 83二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 07:17:08
最高ですか?
最高です!!!!!! - 84二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 07:18:20
執拗に○○を○めまわすアクアや、これは授乳だからと自分に言い聞かせつつも耐え切れずに○○な○が出てしまう有馬かな読みたかったけどしょうがないよな
- 85二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 14:09:15
めちゃくちゃ良かったです
- 86二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 14:25:56
これは良スレ
- 87二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 20:31:24
重曹ちゃん胸にコンプありそうだし
限界まで恥ずかしがりそう - 88二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 23:12:58
別に女は胸のサイズを気にしてないのよ
はっきり言って貧乳コンプ概念って
短小コンプ概念を雑に女に当てはめただけの空想の産物に過ぎないわ - 89二次元好きの匿名さん23/08/07(月) 23:24:44
このレスは削除されています
- 90二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 07:38:52
良き…
- 91二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 08:23:14
- 92二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 17:14:55
相当センシティブな内容だろうに
そういう話をしてもらえる>>91のコミュ力高すぎね?
- 93二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 17:30:37
- 94二次元好きの匿名さん23/08/08(火) 21:44:16
- 95二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 07:52:14
こういうのもっと見たい…
- 96二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 16:47:35
すぐに書こ?
https://bbs.animanch.com/storage/img/2217221/5
冗談抜きでアクかなもっと読みたいしイラスト見たいし漫画なんてあったら最高だし(漫画が上という事ではなく描くのが大変なのは分かっているのでその手間暇をかけてくれる人がいたら凄いよねという意味)
書く人が増えれば後に続く人も増えて好循環だよね
- 97二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 22:56:13
もう完結したからスレが落ちても良いのだろうけど名残惜しくて落とせない
- 98二次元好きの匿名さん23/08/09(水) 23:04:52
【閲覧注意】オギャバブランド
ってスレ立てたら誰か書いてくれるかな - 99二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 07:54:43
- 100二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 18:21:02
分かる。短くまとまってていいんだけど落とせないよね。
- 101二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 01:38:07