- 1二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:41:47
- 2二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:42:55
- 3二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:43:40
- 4二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:44:45
- 5二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:45:13
- 6二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:45:41
- 7二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:46:14
- 8二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:46:50
- 9二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:49:35
初代スレ主様作のTelegraph
フェルシーのストーカーこと
フリル・オーソールの手帳
ペイル寮 生徒フ ██・オ███ルの手帳私はフェルシー・ロロに憧れている・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
あなたに成りたいのは憧れ
抑えられないのは情動
なりたくてなりたくてなりたいでもなれない
話しても理解されない
愛情じゃなく信仰だから
告解室でも解消されない
応えも救いもない
顔も髪も目も変えた
声と背は低くならない
削った
駄目でした
あなたにそっくりな肉体つくった
入ればあなたになれる
駄目でした
私は私を許せなかった
あなたになれないし近づけない
もうあなたが私を産むしか術は無い
あなたの肉に包まれ体液を浴びて生まれる
私はあなたにより近付ける
私があなたを産んでもいい
もう準備は出来てる
あとはあなたが頷くだけ
ごめんね でも愛してる
最後に
ここまで読んでくれてありがとう
フェルシー・ロロ
急だけど私あなたに謝らないと
あなたがコレ拾ってからずっと見てた
置いといたら拾ってここまで読んでくれると思ったから
コレを見てあなたはどんな顔をするだろう
怖いかな
それとも何も思わないのかな
とにかく私の網膜と魂に焼き付けたい
あなたの喜ぶ姿も怯える姿もその全てを
だから私の存在を認めて
私の言葉に頷いて身を任せて…telegra.ph???様作のTelegraph
表、裏の2つがありそれぞれ中身が違います 表はフリルちゃん視点 裏は???視点
裏はガチホラーにつき閲覧注意です
New-Titleごめんね
邱ィ髮 蜃コ譚・縺ェ縺
蟒コ縺ヲ逶エ縺
○
○
○
○
○
○
○
○
う_ら これまでの ぼく たち
https://telegra.ph/%E3%81%9F%E3%81%A1-07-04
お.もて ███
https://telegra.ph/%E3%82%8F%E3%81%9F%E3%81%97-07-04telegra.ph - 10二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:51:40
- 11二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 20:52:14
このレスは削除されています
- 12二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:02:54
- 13二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:08:35
- 14二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:13:11
スレ画にも使用させていただいている有志の方によるファンアート
ファンアート無意味な改行
重ねて
ワンクッション?
した方がいいんですかね?
面白そうなんで
なんとなく
テレグラフ
使ってみた
だけですtelegra.ph有志の方によるファンアートその2(微グロ注意)
ファンアート・・
・
・
・
・
・
・
・
・telegra.ph - 15二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:15:19
- 16二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:16:56
- 17二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:18:24
- 18二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:20:18
- 19二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:22:04
※このスレは二次創作ホラースレです 主要メンバー3名による打ち合わせ無しの探り合いとスレ民による幻覚と考察、ファンアートによってこのスレは進行してます
〜 作り手の紹介 〜
始祖・初代スレ主!
最初にフェルシーに惚れ込んだ(?)キャラを思いついてスレ立てた人
SS作者!
フェルシーを付け狙うナニモノかと、それに対応するみんなのSSを書いてる人
Telegraphの人!
このスレが超絶ホラーになった元凶。正体不明の人物 - 20二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 21:43:06
立て乙です!
- 21二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:41:41
(ここ数日更新できずに申し訳ありません。やっとこ繁忙期が終わったので盆休みでぼちぼち進めていきます)
- 22二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 06:03:42
「ぐっ…おおおっ!!」
宇宙ではグエルとスクリプチュアの一進一退の攻防が続いていた。ダリルバルデは最大限にブーストを噴かせて縋り付く血の腕を振り払いつつ、その手のビームカタナで迫る腕を切り払いつつイーシュヴァラでその根本から切り落としていく。
《しつこいね。攻撃は効かないって知っているはずだろう?》
「ならば応戦の必要も無いはずだ…!困るんだろう、俺に抵抗されると!!」
《目障りなだけだよ。だから、もう消えてくれないか》
煽るような口調でありながらもどこまでも無機質だったその声に僅かな熱を感じる。それは確証など無い直感に近い物だったが、グエルは確かに状況の変化を感じていた。
焦っている。何かスクリプチュアにとって想定外の事態が起きている。いや、そもそも自分が生きていたのもアレにとっては想定外だったはずだ。
(もしかすると、学園の方でも動きが…?)
《…ああ、学園が気になるのか?》
「!!…また考えを覗いたか…趣味が悪いな!!」
ビームライフルから放たれた閃光がスクリプチュアのフィールドに着弾する。一瞬その光は圧力によって凝縮した後に炸裂し、機体から離れた場所で爆発を起こす。その反応は先程までとは明らかに違っていた。
「バリアの出力が落ちているようだな!お前も余裕が無いのは同じじゃないのか!?」
《傷一つ与えられていないくせに偉そうに…そうそう、学園では君の弟らしい人間も抵抗を続けているよ》
「なっ…ラウダが…!?」
《なので君のモーションパターンを参考にしたMSを送っておいたよ。見た所、彼の操縦技術は君より低い。このまま続ければ…》
「ならばその前にお前を仕留める…!!」 - 23二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 10:39:36
保守
- 24前スレ主23/08/11(金) 10:42:05
代わりに建ててくれて感謝!
現実の方でドタバタしてたのでありがたい - 25二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 17:20:45
この極限状況でグエルは徐々に血の腕への対処法を見出しつつあった。見た目こそ腕だがその実態は質量のあるビームに過ぎず、そして質量故かその速度はビームよりは遅い。まともに喰らえば受けるダメージは大きいとはいえ、少なくとも小細工が無ければこれまでやりあってきたガンダムのビットに比べれば遥かに対処しやすい部類だ。
…だからこそ今のうちに仕留めなくてはならない。またあの光輪を先程の最大出力で使われれば今度こそ落とされる。先程まではフィールドによってまるで攻撃が届かなかったが、今の強度なら隙さえ狙えれば。
《何故。どうしてこちらの干渉が不十分なんだ?破壊には十分なレベルのはずだ》
「何をゴチャゴチャと…!」
《不快だ。やはりお前は直接排除しなければならない》
スクリプチュアの腕がこちらに向けられる。
避けろ!
何かが頭の中で叫んだような直感を覚え、グエルはその手の『射線上』から逃れる。直後、その掌から赤い閃光が放出され、ダリルバルデの装甲を掠める。威力こそ血の腕には大きく劣るが弾速は比べ物にならない。少しでも動くのが遅れていれば撃ち抜かれていた。
「ビーム砲…!?…いや、出来ても不思議はないか!!」
《読んだだと?馬鹿な、あり得ない。お前はなんなんだ?お前だけじゃない、どうして解がここまで乱される?》
「止めさせてもらうぞ、お前の妄執を!!」
《知った口を。させるものか…私は託されたのだ》
スクリプチュアの執念に呼応して血の腕が肥大化していく。まずい、少しずつだが力が増している。
(狙うべきは…やはりあの光の輪か…!?) - 26二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 17:53:06
保守
- 27二次元好きの匿名さん23/08/11(金) 23:23:17
保守
- 28二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 01:34:12
避けろって言い方的にグエルwithヴィムか?
- 29二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 08:54:38
一旦保守
- 30二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 09:58:36
- 31二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 18:46:19
「っ…はあ…はあ……!!」
嵐のような悪意の中を私は歩く。どこまでも純粋で、切実で、祈りにも似たような感情。そして目的を阻もうとする存在に向けられたどこまでも冷たい殺意。それがこちらに向けられるたびに思わず膝を着いてしまいそうな痛みと寒気が体を襲う。
「…ごめん、なさい…!だけど…このままじゃ駄目だと思う…だから…!」
…きっとあの子は前の私と同じだ。自分を作った人を疑おうとせず、その愛を信じて必死に期待に応えようとして。…そして私みたいに、それを間違っていると教えてくれる人も、寄り添ってくれる人もいないままここまで進んでしまったのだろう。
「だから…私はあなたを止める…!お願い、私の言葉を聞いて…!」
答えはない。だが押し寄せる冷たい波の勢いが増す。その勢いに思わず足がもつれて私は……
「…無理をするものじゃないよ、スレッタ」
「あうっ!…え、エランさん!?」
…背中から倒れそうな私を、いつの間にか追いついていたエランさんが受け止めてくれていた。その顔はどこか呆れたような、怒ったような顔をしていた。
「……随分と元気に動いているとは思っていたんだ。…いつから無茶してた?」
「え、あ…その…無茶とかじゃなくて……なんだか学園が変なことになり始めた時から、その…少し動きやすくなったから…ええと…」
「…はあぁ…本当に変わらないな、良くも悪くも。それで…」
私達は赤黒い闇の向こうを見据える。先は相変わらず見通せないけど…でも確かに感じる。
「……この先で間違いないんだな?」
「はい。セレスティアルさんはきっと待ってくれています…私達を信じてくれていると思いますから」 - 32二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 21:50:25
保守!
- 33二次元好きの匿名さん23/08/12(土) 23:10:19
保守
- 34二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 08:02:55
一旦保守
- 35二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 10:18:30
保守
- 36二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 17:08:33
「…近い…です…きっと…そんなに遠くは…」
「大丈夫か…!?…とはいえこれは結構…キツい、なっ…!」
「すみません…肩、借りちゃって…でも少し楽に…」
「それはこっちもだよ…!やっぱりまとまった方が少しは…ぐぅっ…!!」
憎悪の嵐が二人を絶え間なく襲う。それはシンプルな痛みと死の冷たさ、純粋な殺意を濁流のように絶え間なく叩きつけ、まるで全身がズタズタにされていると誤認するような苦痛を与え続けている。
それは所詮は情報であり、形のない幻に過ぎない。だがそれは人を壊すには余りあるほどの幻だ。ほんの一分足らずの時間ですらこの中を歩む二人は余りに長く感じる程に消耗させられていた。
「…エランさんっ…まだ…!」
「ああ、上等だ…こうなったら意地でも…!」
だが決してその足取りは遅くはなっても止まることは無い。一歩ずつ進む。救うべき者達へ向かって。今さら痛みだけで歩みを止めるほど彼らは諦めがいい性格ではない。既に彼らのその眼の内には狂気にも似た覚悟が確かに滾っていた。
《止まれ。これ以上は余計に苦しむだけだ》
「出来ません…!これ以上あの子達も…そしてあなたも放っては置けませんから…!!今さらこんな事をしても、誰も救われないんです…!!」
《無意味な推測だ。事実、私は使命を託された。世界を管理し、救う使命を》
「それがそもそも間違いなんだよ…奴らは押し付けただけだ!自分達の絶望を存在もしない神に!!」
《間違いではない。私がそれを証明する。彼らの祈りを、罪過を、怒りを、悲しみを、私は肯定する。彼らの願いが我らを生み出したのだ、ならば…》
「だったら私達も…!!」
「止まるわけには行かないな…!!」
やがて一歩を踏み出すと、嵐の中に微かな光が見えてくる。
「よし…やっと届いたぞ…!」
「はい!!……助けに来たよ…みんな…!!」 - 37二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 22:09:24
2人ともカッコ良すぎる
- 38二次元好きの匿名さん23/08/13(日) 23:10:52
保守
- 39二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 08:15:34
一旦保守
- 40二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 12:17:12
保守
- 41二次元好きの匿名さん23/08/14(月) 20:48:08
- 42二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 02:08:35
保守
- 43二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 06:58:39
遂にポエムの全文が!
- 44二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 09:38:51
細やかな祝福を君に…
- 45二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 17:08:03
ファンアート!、色付いてる!!
- 46二次元好きの匿名さん23/08/15(火) 23:37:42
一旦保守
- 47二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 05:37:24
一旦保守。夜辺りに再開予定です(進行遅くてすみません)
- 48二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 12:10:54
一旦保守
- 49二次元好きの匿名さん23/08/16(水) 13:00:23
保守
- 50二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 00:17:15
保守
- 51二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 03:18:14
赤黒い闇を越えた直後、周囲は一瞬にして暗黒に包まれる。足元すら見えない一方でスレッタとエランの互いの姿…そして仄かな光の球体に収められた異形の赤子の姿だけがはっきりと映っていた。
横に浮かぶのは血染めのリストバンド…彼らを繋ぎ止めていたプログラムと彼ら自身のイメージを核として形を成した、セレスティアル内部に生まれた彼らの依代だ。
「…私の姿が…見えますか…?…聞こえていますか、セレスティアルさん…!!」
息も絶え絶えの様子でスレッタは呼びかけるが、赤子は丸くなった姿勢のままでスレッタの声に反応を返さない。
「今は声だけじゃ駄目だ…直接連れ出すぞ!」
「はい…!…それじゃあすぐに……ああっ!?」
踏み出そうとした足に赤い蔦のような物が絡みつく。それは何も無いはずの足元から染み出すように生えてきていた。
「え、エランさん…これって…!」
「…ああ、反応が無いわけだ…僕達を信じているからこそ、全力でこの空間を作ってくれていたのか…だけど…!」
周囲の虚空が徐々に赤い光を帯びていく。初めは星のような微かな光が、そこからゆっくりと染みが広がるように領域を広げていく。
「くっ…急ぐぞ、このままじゃ追いつかれる!!」
「はいっ……だけど…この絡みついてくるのが邪魔で……!!」
あと少し。セレスティアルを前にしながら絡め取られるその姿は、蜘蛛の巣に捕らえられ必死に抜けようと藻掻く獲物のようだった。
少しだけ。あと少しだけでも近付ければ…!! - 52二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 09:44:06
ほんと臨場感あるな
- 53二次元好きの匿名さん23/08/17(木) 19:16:34
一旦保守
- 54二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 01:23:21
保守に参る
- 55二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 07:26:00
一旦保守
- 56二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 16:43:20
ほっしゅ
- 57二次元好きの匿名さん23/08/18(金) 21:11:44
―――ここはどこだっけ?周りは真っ暗で何も見えない…或いは私の目が見えなくなっただけなのかな。周りに手を伸ばそうとしたけど、なんだか全身の感覚が曖昧で自分が体を動かしている実感がない。
どうしてこんな場所にいるんだろう?必死に思い出そうとするけど、その度になにか目の内側でチカチカするような感じがする。結局なんだかぼやっとしていて思い出せないから、私はとりあえず考えることをやめた。
―――さっき誰かが呼んでいた気もするけど、今は聞こえないから気のせいだったのかも。……あれは誰だったんだろう。頭がチカチカする。そうだよね、気にする必要はないよね。
体が痛い。だけどどこが痛いのかが分からない…あえて言うなら全部?私は今どうなっているんだろう…何も見えないから自分の輪郭すら曖昧だ。
―――『私』は何なんだろう?なにかだったのは間違いないのにそれすら思い出せない。考えがまとまらない。ちかちかちかちか、私の内側で微かな光が散っていく。
散っていく。消えていく。私が飛び散って掻き消えていく。帰らなきゃ。どこに?考えると掴みかけた何かは途端に解けてすり抜けてしまう。まるで遠ざけられているみたい。沈んでいく。深い深い何処かに。それとも落ちているのかな。
…ルシー………
…また聞こえた。でもさっきとは違う声だ。凄く身近な、とても馴染みのある……
「フェルシー!!ねえ、いるんでしょ!?お願いだから応えてよ…!!」
『ああもう、確かにここにいるはずなのに…あいつどれだけデータをバラバラにしたのさ!?待ってて、すぐに修復作業始めるから!!』
「なんで…なんでフェルシーをここまで!?あいつの計画に本来は何の関係も無いじゃん!!」
『あのフリルとか言う子の心をへし折る為だ!そういう心の弱った奴のコントロールをあいつは奪えるんだよ!外で散々見てきた!!』
「っ!!…ふ……っざけんなっての!!!!フェルシー!!こんな人を馬鹿にした理由で死んだりしないでよ!!あんたらしくもない!!」
『そう、そのまま呼びかけて!!きっと届くはずだから!!』 - 58二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 07:54:04
「フェルシー!!目を覚ましなさいって!!聞こえてんでしょ!?ちょっとぐらい返事しなさいよ!!」
(――――だれ―――こえが―――ききおぼえある―――)
「当たり前でしょ!散々一緒につるんでたじゃん!!ペトラよ、ペトラ・イッタ!!フェルシー・ロロの親友!!忘れたとか言ったらぶっ飛ばすからね!?」
私は眼の前の闇に手を伸ばしつつ必死に呼び掛ける。返ってくる感触はドロドロとしているような悍ましいもので最悪の結末を予想させる物だけど、それでも希望はあると言うのなら。
「ねえ、帰ってきてよ…!!寮のみんなも…グエル先輩とラウダ先輩も…あんたがいないと絶対に悲しむから…!!ねえ、フェルシー!!」
(―――みんな―――せんぱい―――わた、しは―――あたまのなか――ぼやける――――)
『っ……この感じ、またアイツか!!外でも暴れてくれてるのにこっちまで…マルチタスクはお手の物ってワケ!?』
「えっ…!?待って、外ってラウダ先輩が…!?」
『…今のは気にしないで!!こっちはなんとかしてるから!!とにかくハッキングを阻害しながらデータを再構成して…!!』
「うう…ねえ、フェルシー!!応えて!応えてったら!!そんな奴の小細工に負けたりしないで!!フェルシー!!」
ああもう、どうすればいいんだろう。必死に叫ぶしか無いのがあまりにもどかしい。何度も彼女の名前を叫ぶ。お願い、消えないで。ちゃんとみんなで帰らなくちゃ。
「フェルシー!!お願い、返事ぐらいしてよ…!これでおしまいだなんて、マジで…マジで笑えないから!!」
(―――わらえ、ない――――そう―――だよね―――)
必死に伸ばした手に、弱々しく…だけど確かに握り返す感触があった。 - 59二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 09:08:59
いつかのフリルの話と重なる物があって良いすね重…
- 60二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 12:17:13
帰って来い···!!
- 61二次元好きの匿名さん23/08/19(土) 22:27:24
一旦保守
- 62二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 07:11:24
一旦保守!
- 63二次元好きの匿名さん23/08/20(日) 18:07:18
一旦保守
- 64二次元好きの匿名さん23/08/21(月) 02:06:59
ホッーシュ
- 65二次元好きの匿名さん23/08/21(月) 04:14:35
《何故だ。何故、解が乱れていく?》
「ぐぅっ…!!」
ラウダはザウォートの両手のビームサーベルによる連撃を、ビームトーチで可能な限り捌きつつ両肩のシールドで受け止める事でなんとか凌ぎ続けていた。だがこちらから攻めるだけの隙はまるで見出せない。
ペイル寮への流れ弾を嫌ってか相手がビームガンを使わないのが不幸中の幸いではあった。それでも今のディランザの状態では機動性に勝る相手を捉えることは困難だ。
「クソっ、このままじゃ押し負ける…!キーホルダー女!!そっちはまだ立て込んでいるのか!?」
『ごめん、今黙ってて!!思った以上にマズい状態だから!!』
「狼狽えてんじゃ無いわよ!あのグエルのコピーとやり合えてるんでしょ!?」
「機体との相性が良くないだけだ!ああいう機体は兄さんの専門外だからな…勘違いするなよ!?」
「この状況でもブレないわね…!!……それで、あとどれぐらい耐えられるの……?」
「……多分、5分はまず保たない…!」
『えーっ!!?待って、まだこの機体も必要なんだってば!!』
「それよりこっちの心配でしょ!?」
ザウォートはブーストを噴かせてディランザと距離を取ると、両腕のサーベルを構える。恐らく仕掛けてくるのはパイロットに配慮しないが故に可能とする一撃離脱の攻撃の連打。今の片腕の無い状態では真正面から防げる攻撃ではない。今まではなんとかシールドで受けてきたが…。
「…ミオリネ。博打に出ると言ったらどうする?」
「!!……他に手も無いんでしょ、やっちゃいなさい!!」 - 66二次元好きの匿名さん23/08/21(月) 14:25:31
保守
- 67二次元好きの匿名さん23/08/21(月) 14:46:04
今更だけどミオリネラウダエリイの組み合わせ異色やね
- 68二次元好きの匿名さん23/08/21(月) 22:50:11
一旦保守
- 69二次元好きの匿名さん23/08/22(火) 06:05:12
ザウォートが一直線に突っ込んでくる。すれ違いざまの斬撃。機体を翻しシールドで受け流す。既に酷使し続けたシールドは損傷が大きく、そう何度もはまともに受けられる状態ではない。
ラウダは極限状態の中で仕掛けるべきタイミングを伺う。判断は焦りすぎても遅すぎても駄目だ。こちらには残されたチャンスも手札もあまりに少ない。幸いなのは相手にとってもこの状況が想定外の可能性が高く、早々に決着を着けたい意図が見て取れる事だ。
《そろそろいい加減にしてもらおうか…目障りだ》
無茶な軌道で反転し再びの一閃。右肩のシールドで受けるが反応しきれず、受け流す形ではなくまともに受け止めてしまい装甲が焼き抉られる。
「くっ…!!」
《そろそろ限界かな?なら終わりにしようか》
来る。トドメを刺すべく最後の攻撃が。ザウォートのブースターが駆動し、その恐るべき速度で一気に距離を詰めるべく火を噴く。
(来る…!!)
時間が鈍化したような感覚。一瞬の後に爆発的な速度で死神が迫りくる。そのビームサーベルを突き立て、今度こそ確実に仕留めると言わんばかりに。
「…行くぞ!!」
…ここと判断したタイミングでラウザのディランザが一気にスラスターを噴かせる。後でオーバーホール必至の無茶な全開機動、それによって瞬時に生み出された推力が巨大な砲弾の如くディランザを推進させる。
接触、そして衝突。シールドで受け止められたザウォートの右手のサーベルは貫くより早くその速度と倍近いウェイト差の生み出す衝撃で損傷し、その勢いのまま突っ込んできた重装甲の機体に弾かれ大きく吹き飛ばされる。
……この瞬間、スクリプチュアの受信機たる制御下のパイロットが失神した。ザウォートではこういった衝撃からパイロットを守る能力はディランザより遥かに劣っていたのだった。 - 70二次元好きの匿名さん23/08/22(火) 10:36:40
機動力重視で装甲薄いザウォートじゃディランザの衝突はそりゃ防げないよね
バイクとトラックみたいなもん - 71二次元好きの匿名さん23/08/22(火) 21:31:44
一旦保守
- 72二次元好きの匿名さん23/08/23(水) 05:10:08
パイロットが継戦不可能となったザウォートが地面に叩きつけられ、衝撃で左手のビームサーベルを取り落とす。なんとか無人制御を試みようとしたのかガタついた動きでビームガンを抜くが、直後にビームガンごとそのマニピュレータをビームトーチか貫く。先程の衝突で右腕はほぼ使い物にならなくなっており、この時点でザウォートは全ての戦闘機能を喪失した。
勝因はスクリプチュアの人間への不理解。小手先でグエルの技能を真似てみせた事は驚くべき事だが、それでもジェタークの機体の闘い方を機動力特化の機体に適用するのは無茶だった。もしグエル本人であればザウォートに合わせた戦闘スタイルに適応していただろう。更に人間の『脆さ』に対する理解も不十分であり、ザウォートの無茶な機動による負担も合わせてこの決着の形を招いたのだった。
…逆に言えばそこまでの手落ちがあっても、なお薄氷の勝利だった。仮にセレスティアルとの同調が更に進んで完全な無人制御が可能となっていれば、間違いなくこちらが敗けていただろう。
「……はあっ…はあっ…!!」
やや遅れて、ラウダは極度の緊張感から解放される。一時的に度外視していた恐怖や体への負担が一気に蘇り、思わず目眩がするほどの動揺と全身への痛みが襲ってきた。軽めとは言えミオリネの分も重量の負荷がかかっていたせいか全身の骨が軋んでいるような感覚すら覚えていた。
ミオリネもまた同様だ。いくらラウダというクッションがあったとは言え、だいぶ細身でMS操縦も素人の彼女にはだいぶ負担が大きかったらしい。
「…勝った…んだよな……?」
『うん、とりあえずおかわりも無いみたい。本当にお疲れ様』
「………そう…良かった……スレッタは……?」
『あとは任せて。こっちもいい感じの手を思いついたから』
「…うん、任せる…それとあんた……意外とやるわね……」
「………意外は余計だ……まあ兄さんや水星女と比べれば仕方ないか…」
ラウダは頭上を見上げる。映し出された偽りの空。その向こうの宇宙では兄が敵の本体と死闘を繰り広げているはずだ。
(……兄さん…どうか無事に…)
そこまで想った所で、彼はミオリネ共々意識を手放したのだった…。 - 73二次元好きの匿名さん23/08/23(水) 12:11:32
一旦保守
- 74二次元好きの匿名さん23/08/23(水) 22:13:44
一旦保守
- 75二次元好きの匿名さん23/08/24(木) 06:19:08
一旦保守
- 76二次元好きの匿名さん23/08/24(木) 16:33:49
ho-syhh
- 77二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 03:47:43
ホッシュ
- 78二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 06:13:03
《なるほど、これが不可解という物か。何故だ、何故ここまで来てこうも想定外の事象が?》
「焦っているな…思い通りにはならなかったか!」
血の腕を切り払いながらグエルは叫ぶ。スクリプチュアから放たれる得体の知れない力場は絶えずダリルバルデを襲っているが、徐々にその強さは弱まってきている。間違いない、学園でも闘いは続いているのだ。
更に言えば、相手の攻撃も戦闘開始直後ほどの精密性は失われている。恐らく対処するべき事態が多すぎてこちらに集中しきれていないのだろう。
「お前は強い…だが、自分を過信しすぎた!お前が思っているほど俺達は弱くは無い…!!」
《戯言だ。お前達が私に抗えているのは不確定の要素故に過ぎない》
「その不確定とやらを引き寄せたのも人の足掻きだろう!!」
枝の如く分かたれた血の腕からビームの雨が降り注ぐ。限界まで拡散させたそれは出力は低くともグエルをして避け切れる代物ではなく、捌ききれなかったものが徐々に装甲を灼き穿っていく。
「ぐぅっ…!!」
《状況は変わっていない。お前を消し、セレスティアルを掌握し、残った障害を排除する。そして私は命題を遂行する。人々を管理し、救済するという使命を》
「余計なお世話だ…!!」
被弾覚悟でビームの雨を突っ切りスクリプチュアに接近する。限界を迎えたライフルと腕部をパージ、イーシュヴァラを接続。もし学園で抵抗が続いているなら、こちらで有効打を与えれば確実な勝機となるはず…!
「…勝負だ、スクリプチュア…!」
《……来るがいい。今度こそ確実にトドメを刺させてもらおう》