- 1二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:38:46
「んー…どうかしたのマスター?さっきから顔、すごく赤いわよ♪」
からかうように笑みを浮かべながら、必死で何かに耐えるような様子のマスターを上目遣い気味に覗き込む。正直なところ、なぜ彼がそうなっているのかは大体察しているのだが、照れるマスターがとても可愛らしいのであえて気付かないふりをしている。
「……!…もしかしたら熱でもあるのかしら。ほら、測ってあげるから屈んで」
もちろん、これはわざと密着した状況を作るための方便。だってこうすれば自然に彼の目線はわたしの方へと吸い込まれるわけだし。それに今年は特にマスター争いが熾烈なことになる予感がするので、今の内にできるだけわたしのことを彼の心の中に刻み込んでほしい、という結構わかりやすい独占欲もある……そう考えると、ある意味わたしも熱に浮かされているのかもしれない。
「よいしょっと……熱は無さそうね」
照れのせいで判断力が鈍くなっているのか、あっさりとこちらの背丈に合わせて屈んでくれた。こちらとしてはその方がスムーズに事が進むのでありがたいわけではあるが。というわけなので、この機会を逃さないようにしっかりと攻め込んでおくことにしよう。
「………ねぇ、本当はわたしの水着姿見てドキドキしてるから赤くなってるんでしょ」
その言葉を聞いた途端、わかりやすく彼の肩が跳ね上がる。そして気まずそうにこちらへと顔を向ける…なんだか、悪いことをしてるのが見つかった子犬みたいだ。
「ふふっ、せーかいみたいね♪……でも…うん、あなたにちゃんと女の子として見られてるってことがわかってよかったわ」
実際、あのような反応が見られたのは嬉しかったのでこちらも素直に気持ちを伝える……なんだか、全身が熱くなってきた気がするが気にせずに話を続ける。 - 2二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:38:58
「……じゃあ最後にもう一つだけ。今度は言葉で伝えて。あなたが今日のわたしを見てどう思ったのかを」
答えなどさっき出たようなものなのになぜわざわざ聞くのだろうか、と思うかもしれない。でもやっぱり、わたし的には彼の口から直接本心を聞きたい。なんていうか、自分でもめんどくさいと思うけれど……想いを寄せる人からの言葉はどんなものよりも元気がもらえるものだ。
なので、彼にとっては二度手間であることを承知の上で"お願い"をさせてもらった……誤算だったのは、そう聞いたら間髪入れずにYesと答えてくれたこと……さっきまでわたしに攻められっぱなしだった癖にそーいうところはずるいと思う…
「!……ありがと、マスター♪」 - 3二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 22:58:26
この後、部屋とかに帰って1人きりになった時にマスターからの言葉とか考えてた以上に攻め攻めだった自分の様子を思い出して悶えてほしい…
- 4二次元好きの匿名さん23/08/10(木) 23:19:49
この後、さっきまでのやりとりをイリヤに見られてたのが発覚して根掘り葉掘り聞かれちゃうクロですか…