- 1二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:36:11
殿下が肩を落とす。
写真はどれも大切な思い出で、消すことができないと思い悩んでいるようだ。
「殿下、こちらを」
私は手のひら大の機器を差し出す。
「こちら別添えの大型ストレージになります。
殿下のスマホに入りきらなくなった場合、古いものからこちらへ転送する機能もございます」
ぱあっと殿下の表情が明るくなる。
「ありがとうございます隊長!準備がよろしいのですね」
「私も愛用しておりますので」
そう言ってからあわてて自分の口を押さえる。
「?隊長も使っているのですか?容量がいっぱいになるまでなにを……?」
「ええと、その……」
目が泳いでいる私に殿下がずいと詰め寄る。
エメラルドのような瞳に見つめられて、私は白旗を上げた。
自分のスマホを取り出し写真のフォルダを開く。
手渡された私のスマホの画面を見た殿下は目を丸くした。
そこには殿下の写真がずらりと並んでいた。
「わ、すごいたくさん!こんなに撮っていたのですか?」
「はい……元々は本国への報告用だったのですが」
殿下のお父上やお母上、姉君はそれぞれ多忙であるため頻繁には連絡が取れない。
殿下ご自身もレースや公務に時間を取られることも多い。
だが、写真であれば時間のある時に見ることができる。
そういった理由で殿下の普段の生活を写真に収めることを許されていた。
「ですが、ご友人と話している姿やトレーニングをしている姿……殿下の学園での生活はすべてがきらめいておりました」
私はすっと居住まいを正した。
「きらきらと輝く殿下のお姿を残したい、そう思ったのです」 - 2二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:36:20
熱心に自らの写真を見つめていた殿下がにこりと微笑む。
「……写真の中の私はどれもとても楽しそうですね」
「はい。いまの殿下を私たちは誇りに思っております」
殿下がちょいちょいと手招きをする。
何事かと顔を近づけると、突然抱き寄せられた。
「で、殿下!?いったい何を……!」
「ほら、隊長スマホの方を見て。はい、チーズ♪」
とっさに殿下の見ている方を向くと同時にシャッター音が鳴った。
呆気に取られていると殿下からスマホを返された。
画面には笑顔の殿下と目を丸くしている自分が映っていた。
殿下が微笑みながら話し始める。
「……このきらびやかで楽しい生活はあなたたちがくれたものです。特に隊長の尽力は計り知れません」
スマホを持つ私の手に殿下の手が重なる。
幼いころから知っているはずの手が、とても大きく感じた。
「ですからこれは私からのお礼です。受け取ってくれますか?」
私は目頭が熱くなるのを感じながら深く頭を下げた。
「なによりの……なによりの勲章でございます、殿下……!」
震える私の肩を、殿下は愛おしそうになでてくれた。 - 3二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:38:41
ファインの育成エピソードがよすぎる(語彙力)
しばらくファインやその周りの人のSSばかりになりそうですが、ご了承ください
てかSP隊長がかわいすぎる
余談ですが、自分は初育成でスレ画像のイベントがシニア11月に起きて胸がきゅっとなりました
お目汚し失礼しました
よろしければこちらもどうぞ
書いたSSスレをまとめたもの|あにまん掲示板月ごとでまとめるより思い立ったら都度整理してまとめたほうが見やすい(主に自分が)と思ったので以下のスレにまとめてある分も入っておりますのでご留意くださいhttps://bbs.animanch.com…bbs.animanch.com - 4二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:39:26
ワイ外務省
SP隊長さんの可愛さは国防上もっとバレていいと宣言 - 5二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:40:24
ウマ娘が据え置きギャルゲーなら攻略できないバグ枠ですよこのsp隊長
- 6二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:41:14
SP隊長さん可愛いよね…
- 7スレ主21/12/16(木) 18:41:39
- 8二次元好きの匿名さん21/12/16(木) 18:41:49
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