- 1二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:51:03
美食家の我修院すら知らない、秘境のレストランというのだ。どれ程煌びやかな店だろう、と楽しみにしていたのだが、その期待はハナからへし折られた。
じゅんぺい&まひろ「「いらっしゃいませ」」
我修院「知人から聞いて来たのですが」
じゅんぺい「アッ、伺っております〜。こちらへどうぞ」
まず、出迎えた店員二人の格好がおかしい。袖の無いタキシード? のようなものを、裸の上に直接着ている服装が既におかしい。
しかも下にはズボンも履いておらず、黒地で線の細いパンツを履いているのみであった。そのためか、直立不動の二人は揃って、両手で股間を押さえている。
押さえるくらいならそんな格好すんな、とツッコミたかったが、なにせ秘境のレストラン。無知を晒して恥を掻くのも嫌だし、我修院が先導してソファーに座ってしまったので、仕方無くワイも、ソファーの左側に座った。 - 2二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:51:34
我修院「ここでは、誰も食べたことの無いという、極上の料理を提供していると聞いたんだが」
じゅんぺい「ハイ、ありがとうございます。仰る通りでございます。......ンンッ! お客様に相応しい料理を提供させて頂きますので、どうぞお楽しみ下さい」
我修院「もう待ちきれないよ! 早く出してくれ!」
満面の笑みで、我修院が店員に言った。顔には新たな美味へのワクワク感が溢れており、羨ましい程にその瞳は輝いている。
だが、ワイには無邪気に料理を待ち望む程、浮かれることが出来なかった。薄暗いこの部屋の様々な不自然さが、ワイに疑念を抱かせた。
何故、レストランの客室の床がビニールシートなのか。座席がソファーなのは何故か。食卓が、背の低いガラスの円卓なのは何故か。
一度に一組の客までしか対応出来ないであろう、狭すぎる客室は、ワイの目にあまりに安っぽく映った。ガラスの円卓にポツンと置かれた五本の蝋燭の内、一本だけ火が点いていないのも、店内の手抜き感を増している。
彡(゚)(゚)(清潔感や居心地の良さで言ったら、風俗の待合室にすら負けるぞ、こんなん) - 3二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:51:55
じゅんぺい「ハイ、かしこまりました」
まひろ「それでは早速お料理へと参らせて頂きますが、その前に幾つか注意事項があります。当店は、完全会員制レストランで御座います。
もしお客様が、ご友人を招待したいと思いましても、まず当方による確認が必要となりますので、それはご注意下さい。そして、ここでの事は一切他言無用でお願いします」
彡(゚)(゚)(ん? じゃあ飛び入り参加のワイが、なんで入れたんや? 事前の確認も糞も無かったぞ)
まひろ「次に、途中退場は一切認められておりません。例えどの様な料理が出て来ようとも、全て完食して頂けるまで、お返しする事は出来ません。
お残しは、一切禁止とさせて頂きます。もし残した場合は、ペナルティがありますので、そのつもりでお願いします」
彡(゚)(゚)(罰金とかかな。ワイが金払うんとちゃうから、これはあんま関係ないかな) - 4二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:52:20
まひろ「最後になりますが、先程も言いました様に、ここでの事は一切他言無用でお願いします。 もしうっかり口を滑らせる様な事があれば、 その時は命に関わる事になりますので 、お願い致します」
彡(゚)(゚)(ん? 命に関わる? 他言無用? じゃあ我修院の知り合いって、命懸けでこの店のこと教えたんか? つーか料理屋で極秘とか命に関わるとか、頭おかしいんやないか?)
我修院「分かった。とりあえずぅ、もう待ちきれない。早く出してくれ」
命に関わる、という料理屋にあるまじき台詞も、しかし我修院は意に介していないようだ。
不信と不安が募ってきたワイが、一旦外に出ようと腰を浮かしかけた時、店員がグラスの乗ったトレイを持ってやってきた。
じゅんぺい「お待たせ致しました。一品目は、ウェルカムドリンクでございます」
そう言って、店員は机の上にトレイを置く。が、グラスの中は空で、ボトルらしきものも無かった。
彡(゚)(゚)「アホかお前、飲み物なんか無いやんか」 - 5二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:52:50
- 6二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 11:58:01
徳川様視点とか珍しすぎる