- 1ライスないスレPART3スレ主21/12/17(金) 13:44:14
前スレ、前々スレに引き続き、同じスレ主が立てさせていただきました
令和ライダー3作目で50周年記念作で現行テレビ放送ライダーな作品である仮面ライダーリバイス。
この作品とウマ娘のアプリ、アニメ、漫画のいずれかがクロスオーバーしたらというふうなネタ・幻覚で盛り上がるためのスレッド、その4スレ目です。
『仮面ライダーリバイス』望月Pを直撃、タイトル&バイスタンプ由来やキャスティング秘話「菅田将暉を彷彿させた逸材」も (4)2021年9月5日よりテレビ朝日系全国ネットで放送スタートする新番組『仮面ライダーリバイス』は、『仮面ライダーゼロワン』(2019年)『仮面ライダーセイバー』(2020年)に続く「令和仮面ライダーシリーズ第3弾」であると同時に、第1作『仮面ライダー』(1971年)放送50周年記念作品と銘打たれている。news.mynavi.jpまた、このインタビューを元ネタに
リバイス世界の人物として書くなら、本スレに限ってはリバイス以前の歴代ライダー作品のどれかに登場するキャラで、2021年もしくは現時点のリバイス本編までは五体満足で暮らしてるという想像がしやすいレジェンドキャラとウマ娘側のキャラの掛け合い系の書き込みを投稿するのもOK
リバイステレビ本編最新話の実況や、ビヨジェネなどの映画の感想を語り合うのもOKです!
「「「俺(っち)(アタシ)たちが、何とかしてやるよ!!!」」」
前スレはこちらから↓
https://bbs.animanch.com/board/204604/?res=192
- 2二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 13:56:39
おつ
- 3二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 13:57:18
ご苦労様です、今スレも語り合っていきましょう!
- 4二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 13:58:39
- 5二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:02:03
- 6二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:03:55
- 7二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:04:25
挙げ乙
- 8二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:20:15
おめ
- 9二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:23:00
たて乙
- 10二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:23:29
- 11二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 14:24:29
- 12二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 22:27:41
乙です
- 13二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 02:32:15
乙ジュニアスタンプ
- 14二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 11:18:46
期待機
- 15二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 12:44:56
そういえば
アギレラ→ダイタクヘリオス
オルテカ/ダイオウイカ・デッドマン→アグネスタキオン
フリオ/ウルフ・デッドマン→メジロライアン
って感じでデッドマン達のウマ娘化もあったけど、今回一気にプラナリア、カメレオン、サーベルタイガーのデッドマンが幹部に加わったけど彼らもウマ娘適応させるかな
もしくはスタンプがライダー対応になった時にライダーをウマ娘に置き換える時にまた再考するか
それともこの世界観ではリバイス陣営とデッドマンズ周りの設定からウマ娘世界に合わせて再構成した方がいいのかな - 16二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 21:54:56
明日の最新話が楽しみ
- 17二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 05:04:50
どうなるかねぇ
- 18二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 13:16:32
今日また新しいカゲロウライスネタが増えたな!
- 19二次元好きの匿名さん21/12/19(日) 17:37:02
デモンズのスコーピオンゲノムでのゲノミクスが尻尾でこれは...
ゴルマクリバイス世界(前スレ参照)だとスコーピオンゲノムの相当ウマ娘はシーキングザパール....
つまりはデンジャラスビューティーヒップニードル... - 20二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 00:29:18
じゃあタートルゲノムはナイスネイチャバズーカか
- 21二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 00:33:21
今日のライスはカレーライスシャワーだね…
- 22二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 06:23:40
カレーライスぶっかけて攻撃
つまりキン肉マンのカレクック - 23二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 17:00:44
そういえばスレ主様の世界はともかくゴルマクリバイス世界でのリミックス変身ってどういう感じになるんだろか
- 24二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 22:25:33
うーむ、メガロドンとマンモス担当のウマ娘が思いつかない
特にメガロドンは原点でのディケイドとメガロドンを繋ぐ要素の縦縞ストライプを大事にしたいから、誰か縦縞ストライプが似合うウマ娘はいないだろうか - 25二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 03:02:02
確かキングヘイローの私服が縦縞だったっけ
- 26ライスないスレPART3スレ主21/12/21(火) 11:48:04
- 27二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 13:55:25
なるほど
- 28二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 15:29:20
本編+ウマ娘世界観(スレ主様の展開する世界)とはまた別のゴルマクリバイス世界でなぜバイスタンプに生き物のゲノムにウマ娘のレリーフが入っているかという理由づけを考えていたら、バイスタンプを制作したのがデジタル(とその親族?)って言う本編寄りの案以外にもデッドマンズの暗躍でデッドマンを呼び出すのに使ったバイスタンプと使用したウマ娘との相性がいい的なことを考えていた(ちょうどデッドマンズ側のウマ娘もいるみたいだし)
ただ心のデジたんが「ウマ娘ちゃん達は悪魔に魂を売ったりしねえ〜...!」と叫んでいるからもどかしいところ - 29ライスないスレPART3スレ主21/12/21(火) 18:08:17
- 30二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 20:46:36
しかしデッドマンズ幹部達もウマ娘でデッドマンを生み出すのもゲノム対応のウマ娘になると、フォーゼみたいな世界観になっちゃうかな
- 31二次元好きの匿名さん21/12/21(火) 23:58:42
- 32二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 00:26:56
うまよんで火曜サスペンスな回(ウマ娘が襲撃犯役)があったし、そういうドラマに出演してる体裁ならまぁなんとかいいんじゃないかな
- 33二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 06:37:18
特撮だしそんなもんか
- 34二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 10:15:34
でも正直デッドマン(特にフェーズ2以降)を元にしたアレンジ勝負服着たネームドウマ娘は見たい
- 35二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 15:59:01
デッドマン、フェーズ2以降はナイスデザイン多いしね
- 36二次元好きの匿名さん21/12/22(水) 22:42:48
(近況見てたらデッドマンズウマ娘をこのまま続けられるか怪しくなってきたが)ダイオウイカタキオンとウルフライアンはもう出てたから残る幹部(一応)勢はプラナリアとカメレオンとサーベルタイガーか
ここからは怪人体を衣装にしたら似合う方々にするか? - 37二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 05:33:19
- 38二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 09:57:52
あ、ホントだ
なんか逆転みたいなのを意味があるのか……? - 39二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 16:20:35
Da-iCE feat. 木村昴 / liveDevil(『仮面ライダーリバイス』主題歌)Music Video Artist Only Ver.
いらないかもですが主題歌フル張りますね
うまぴょいと交互に聞いて君もととのおう!
- 40二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 16:24:18
うーむ、ウマ娘勝負服見てたらライアンの勝負服の縦ストライプをディケイドのバーコード、メガロドンのエラ穴に見立てられる気がしてきた
ライアンはウルフデッドマンとあったがデッドマンズ周りが大きく動いてきたこともあるし、設定を大幅に見直す必要があるか?
- 41二次元好きの匿名さん21/12/23(木) 20:02:45
それもアリだな
- 42二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 00:13:40
今後も楽しみ
- 43二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 10:12:38
保守類
- 44二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 18:59:08
クリスマス限定フォームがあったらレインディアゲノムかな
- 45二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 20:56:47
- 46二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 20:57:37
- 47二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:03:59
ただし新たに集められた者たちはそうでもないようだ。それこそ、数日前に初めてギフテクス候補・生贄候補として見出された工藤、彼はまさにそうだった。
現に何か別なことを考えているようだからなのか、単に知らなかったからなのかは不明だが、生贄になるつもりは未だないようなこと、生贄というワードと共にアギレラの口から飛び出した「選別」というワードが何を意味しているのか教えろ、というような意志表示を行ったばかりだった。
「少し長くなりますが」
「人間・ウマ娘・グロンギ・アギト・オルフェノク・ヒューマンアンデッド・ジョーカー・イマジン・ハーフファンガイア・世界の破壊者・魔法使い・オーバーロードインベス・ハーフアマゾン・バグスター・オーマジオウ・アーク」
「以上の現存するヒトの遺伝子を持つ、あるいはすぐに獲得できる生物のいずれかに属する存在で尚且つ強い悪意を宿す誰か」
「そんなどこかの何者かが私やフリオのようにフェーズ2のデッドマンを超える存在。つまりギフテクスに進化できるか?それをギフ様に見極めていただく儀式です」
そしてその意思を汲み取ったらしいことが窺えるオルテカが、それを示すかのように選別に対して少しばかり長い説明を始めたのだった。またどうやら人間の遺伝子を宿す、あるいは有し得る生物および誰か、といったわりと多くの存在が選別という儀式に出バできるようだった。
なお、選別に参加するということは、ギフテクス段階のデッドマンになる可能性があるということを示しているようだった。
- 48二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:04:51
「…選ばれなかった場合は?」
「消えちゃう。シュッて」
「はん! 要は人間か人間と同じ体質で強い悪意の持ち主限定の、生き死にのどちらかがメリットの一つな試練ってわけだ」
『どうしてちゃんとした努力をしなかったんだよ』
『努力なんて虚しいだけだぁッ!!…そう思ってるやつは大勢いるよ…!』
「ああ構わん、生贄にでも何でもなってやる!…だがその前に…この手で叩き潰したい奴がいる!」
そしてびびる灰谷をよそに工藤はどうやらそれに納得し、ギフテクスになろうが生贄になろうが構わないというような反応を以て、選別に参加するという意思を示したのだった。
ただし、どうやらその前に彼にはやりたいことがあるらしく、そしてそれは回想から察するに、一輝に関することのようだった。
- 49二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:05:57
- 50二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:06:47
それから数時間後、朝真っ盛りな頃、スカイベース内のとある一室に、神妙な面持ちの狩崎とアグネスデジタル、そして二人がある話をするために招集したメンバーである大二、ヒロミ、ライス、ブルボンが陣取っていた。
特にヒロミなどは、数日前に彼や狩崎や五十嵐家の面々が巻き込まれたショッカーとの一件でクリスパーというデッドマンとはまた趣を異にしていることが窺えた怪人にそこそこの怪我を負わされたからなのか、はたまたこれから狩崎がしようとしている話の重要性を強く理解しているからなのか、酷く厳しい顔つきになっていた。
「任命式でデッドマンズが使ったモノ」
「待ってください。じゃあ、このバイスタンプは誰がどうやって回収したんですか?」
「これを渡せる人間なんて、そういないはずだよね、狩崎さん」
「その言葉を待ってました!」
「実はただ一人、これを同志にくれた人物がいるんですよ」
デジタルが言うその人物とは、ただ一人、若林裕次郎以外に他にいなかった。つまり狩崎は彼が怪しいと感じているということなのだろうか。
- 51二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:08:05
「…失礼。まさか狩崎さんとデジタルさん、貴方たちはまさか私の叔父が?」
「そうだ、もしや貴方たちは若林司令官が裏切り者だと言いたいのか?」
「シャラップ、ブルボン、ヒロミ! 私達も確信したのはついさっきさ」
『黙れ、動くな! バリッドレックスバイスタンプとリバイスドライバー、ならびにチューンジェヴォーダンバイスタンプとバイシックドライバーを渡して貰おうか』
「あの二つのバイスタンプの正式名称はバリットレックスバイスタンプとチューンジェヴォーダンバイスタンプ。完成前にその名を知っていたのは同志とあたしとあともう1人だけなんです」
当然ながら、彼を叔父、はたまた司令官として慕っているブルボンやヒロミからは強い反感の視線が向けられた。ただ、その反応を理解し、また逆手に取るかのように、狩崎はバリッドレックスバイスタンプの正式名称を知る者、その全メンバーというこれまたマイナーな情報を持ち出したのだった。
「「まさか…!」」
「そう。若林優次郎だけだ」
「何かの間違いだ。そんなわけがないっ!!」
「そうです、叔父さんが裏切り者だなんて、内通者だなんてことがあるはずがありません、検索間違いに決まっています…!」
そして彼の反応を見るかぎり、バリッドレックスバイスタンプという名称を知っているのは、狩崎を除けばただ一人、つまりやはり若林しかいないようだった。当然、ヒロミやブルボンは再び、かつ先程より少しばかり強く狼狽してしまうのだった。
- 52二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:09:00
- 53二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:10:23
そしてそれからさらに数十分後のしあわせ湯、そのリビングルーム。そこには、寝坊したさくらや楽しそうにボールに入ったホットケーキミックスらしき何かを掻き混ぜる元太、またそれを嬉しそうに見つめる幸美の三人がいたのだった。
「パパがパンケーキを焼いたよ。特製生クリームつき」
「行ってきます!」
「えっ、食べないの!?」
「朝から、重いっ!」
「うそーん!?」
「どーんまい、パパさん! あっ一輝、朝ご飯よ〜!」
「りょーかい!」
「はぁ〜、平和な朝だねえ〜」
朝食に本格派なパンケーキは確かに愛情が重いかもしれない。そう思えるような返事と共にさくらは朝食を断り、しあわせ湯を後にしたのだった。
そしてそのまま学校へ走って向かうさくらが商店街に差し掛かったあたりですれ違ったのは、数時間前に一輝のことで怨嗟にも似た感情を激らせていた工藤だった。もしや一輝に対して何かを働くつもりなのだろうか。
しかしそんなことをさくらが考えるわけもなく、何なら双方共に互いの素性に気が付くこともなく、またまたそもそも朝の一環である風呂掃除に勤しむ一輝本人が気づくわけもなく、見知らぬ他人同士という形でこのすれ違いは幕を閉じたのだった
Da-iCE feat. 木村昴 / liveDevil(『仮面ライダーリバイス』主題歌)/Lyric Video
- 54二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:12:51
- 55二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:15:39
この世界では、最新のライダーに対して今どきの若者が身近な存在として興味を抱きリサーチしまくる、という光景が日常と化して久しいのだが、そんな伝統の一ページに名を連ねるようになったことを同級生の友達の何気ないやり取りから知ることとなり、色々な意味で驚きや嬉しさを感じるさくらであった。
「ねえねえテイオーちゃん、今度の新しい仮面ライダー知ってる? 」
「知ってるけど、何?」
「ほら、色づかいとかアクションとか、すっごくキレイでカッコよくって、何より雰囲気がオトナっぽくって、マヤ憧れちゃうな〜」
「それってライブとかデモンズとかジャンヌのことでしょ? マヤノってば新しいライダーが出るたびに言ってくるよねー」
「ぶ〜、違うよ〜! マヤが今話してるのは「アマクサでしょ、あのどことなくヅカ系の雰囲気出してたやつ」ネイチャちゃん!」
「ネイチャちゃんもアマクサのこと気になってたんだ〜!」
- 56二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:16:39
「まあねー。というか実家にいたころから今年見つかった新しいライダーはこいつか、今月新しく確認されたライダーはこの子か〜、なんて話題もちょくちょくありましたもんで」
「なんで、アマクサやジャンヌのことにしても自然と情報を集めちゃうわけよ」
「だから実は、マヤノよりも詳しかったりして〜」
「え〜気になっちゃうよ〜! 教えて教えて!」
「いいよいいよ〜、ほんじゃあっちで昼休み5分くらい前まで語り明かしましょうか」
「うん! あっ、じゃあねテイオーちゃん!」
「う、うん、また後で」
「…そっか、そういえばボクってばもしかしなくてもライダーとしても親しまれてるわけなんだ! どうしよ、当たり前のことなんだけど、嬉しくってテイオーステップ刻んじゃいそう!」
一方同じころトレセン学園学内。そこではやはりこちらも同級生とのやり取りから、自分もライダーという最近の現代人の身近なヒーローになったのだという事実に歓喜の念を抱き打ち震えるテイオーがいたのだった。
ちなみに、トレセン学園は道路を挟む形でさくらが通う高校の向かい側に建っており、ある意味ではお隣さんな関係だった。そして、校門から校舎までがそんなに距離が空いていないというのも共通していた。
当然、両校の校舎に関しても道路に立ってしまえばまとめて見渡せるようになっているわけで…それはつまり、誰かが迷惑目的で騒音被害をまとめて与えることも容易いということを意味しているということでもある。
現にそれを示すかのように、今、まさにその誰かに当てはまる男である灰谷が車が通わない時間帯のトレセン学園前の道路の中央に立ちはだかり、邪悪な笑みを浮かべていたのだった。
- 57二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:18:36
そして再びのしあわせ湯。こちらはというと、灰谷ではないが、同じくデッドマンズに生贄として見出された者である工藤。彼が入り口を睨みつつ、中に入っていったのだった。
『首都圏鉄道は、渓谷区開発に伴い、地下鉄東池線の新駅の建設を発表しました』
「ふーん…てお客さん、営業時間はまだ…ってちょっとあんた靴ンッ!?」
「五十嵐一輝はどこだ?」
『この駅は、ミネシロ(漢字不明)駅と名付けられ、駅構内には大型の商業施設が建てられる予定です。また構内と直結したトレセン学園の別キャンパスの建設、およびそれに伴う学園の校舎や寮やトレーニング施設といった園内の一部建築物の、駅の傍への大規模な移転、そして学園と提携した学園用シャトルバスサービスの設置、現在もこれらを主目的とした工事が行われています』
「…あんた、フェニックスに逮捕されたはずの弁護士n…ぅわっおっ!…ちょっ、一輝ぃ!」
『首都圏鉄道はこの駅の設置で、通勤日の……利用者たちの期待も…』
そしてロビーには、地下鉄東池線の新駅開通のニュースを牛乳を飲みながら眺めている元太がいた。
だがそんなことは露知らず、分かったうえでも知らんぷりで工藤はロビーに土足で踏み入り、元太を掴み上げ、仇敵である一輝の居場所を聞いたかと思えば、浴場にいることを察したのか風呂掃除をしていた一輝のもとへ自ら姿を見せる形で向かっていったのだった。
「どうしたんだ父ちゃ…ってお前!?」
- 58二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:19:30
「会ぁいたかったぜえ…! この前はよくも俺に説教してくれたなあ」
「……どうでもいいからっ…靴を脱げーっ!!」
だが当の一輝は、少しずれているというべきか、風呂屋の息子ならさもありなんというべきか、そういうところは父親に似ているというべきか、土足で踏み入ってきたことに怒り、靴を脱げという返答と共に工藤に掴みかかり、さらには倒れる形で靴を脱がしにかかったのだった。
「いーや、そこかよ!」
「脱げ、この!!」
しかしなかなか脱げにくいのか、工藤と取っ組み合う形で行なっているからなのか、なかなか靴を脱がすことができていなかった。
「うわっ!?」
「ぉおっお前の大事なものっ! 全部っ! ぶっ壊してやるよ!!」
だがそうこうしているうちに靴は脱げ、その弾みで一輝・工藤共に吹っ飛んだのだった。
なお工藤はすぐに立ち上がり、息切れしながらも殺意に満ち満ちた宣言を行いつつ、オルテカから新たに託されたプロトバイスタンプであるサーベルタイガープロトバイスタンプを使い、サーベルタイガー・デッドマン、それもいきなりフェーズ2へと変身を遂げたのだった。前回と違い、初使用でフェーズ2な辺り、オルテカがスカイベース襲撃の事前準備の際に言っていた悪魔の存在数値が逮捕以降高まっているというのは、どうやらはったりではなかったらしい。
ちなみに前回工藤が使用したカンガループロトバイスタンプに関しては、前回の事件の際にフェニックスに押収され、またカメレオン・デッドマンがスカイベースから盗み取ってきていなかったため彼の手元には存在していなかった。
- 59二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:20:47
『マンモス!』
『Come on!』
『マ・マ・マ・マンモス!』
「変身!」
『バディアップ!』
『巨大な牙持つ! 陸のボス! マンモス! はなっからクライマックスだぜ!』
「おい〜っす、これを読んでる皆さんお久しぶり。俺、ナイスバイスです」
「どりゃあっ!」
「ちぃっ!」
『リミックス! バディアップ!』
『必殺! ドスドス! 倒す! マンモス!』
「では、しあわせ湯近くのどっか別の場所に向けて、出発進行です!」
「マナーを守らんやつは、どこかへ連れてくぜ!」
対してこちらも最初からクライマックスと言わんばかりの荒ぶったマンモスのように猛々しい精神状態を見せつけるかのごとく、一輝とバイスは仮面ライダーリバイ&バイスマンモスゲノムへの変身を完了させ、さらにはそのまま裏口から工藤を蹴り飛ばしたうえにリバイスマンモスと化してどこかへ工藤を連れて行ったのだった。
- 60二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:23:06
「五十嵐さくらーーっ! トウカイテイオーーーっ!」
所変わって、こちらはやはり再びのトレセン学園およびさくらの通う高校前。授業を受けていたさくらと、授業開始間際に教室に戻ってきたテイオーだったが、直後、校庭から両者を呼ぶ声が響いてきたのだった。
「さくら! テイオー! 会いたかったぞーっ!」
「えっ…?」
「ねえねえ、さくらの彼氏?」
「ちょっと渋くない?」
「あれテイオーちゃんの彼氏さんなの? だとしたらテイオーちゃんも意外とオトナの女だったんだねっ♪」
「いや違うに決まってんじゃん」
その正体はやはりというか、当たり前というべきか、先程の行動から察するにというべきか、灰谷だった。あと、渋いは間違いで、エロくて胡散臭そうなおじさんが正解ではないだろうか。
「やっぱ来てくれないか…フッ、じゃあこっちから行くよ」
呼びかけに応えないと見るや否や、灰谷愛用のデッドマンであるプラナリア・デッドマンをすぐに召喚する。また、その顔付きを見るにこの反応は彼の予想内だったのか、少しほくそ笑んでいたのだった。
- 61二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:23:58
当然、これを見たさくらとテイオーは両者共に、ドライバーとバイスタンプの入ったバッグをロッカーから取り出し、混乱する教室から出る準備を固めたのだった。
「ごめん! あたし(ボク)、用事あるから!」
「「「さくら!」」」
「「テイオー(ちゃん)!」」
「「「さくら!」」」
「テイオー(ちゃん)!」」
「「「さくら!」」」
「「テイオー(ちゃん)!」」
「もう…変身できないんですけど(だけど)…」
友達だからこその申し訳程度の軽い謝罪と共に彼らを振り切り、教室を出る。
そして人気のない廊下で変身しようとするが、なぜか皆ついてきてしまっており、またこれはそれ以降も続いたのだった。
しかも花を詰むための場所であるトイレでさえも、なぜなのか、いったいどうやってやったのかは不明だが、先回りしていたのだった。
高校生のリサーチ力恐るべし、はたまたここに極まれり、といったところだろうか。
- 62二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:26:06
そしてまたまた場所は変わって、こちらはスカイベース内貨物室前。
あまり出入りが激しくない場所ということもあって辺りはもぬけの殻だった。だがそんな中、一人の男が姿を現した。そう、それは絶賛裏切り者扱いを受けていることをあまり知らない若林裕次郎だった。
当然辺りに人気がない貨物室前の廊下をスタスタと横切り部屋の前まで来ると、部屋の入り口に描かれている、これ自体が鍵の役割も果たしている狩崎のマークに手をかざす。
https://bbs.animanch.com/img/221787/903
https://bbs.animanch.com/img/221787/902
するとマークごとドアが掻き消え、眼前には殺風景な装いの部屋、即ち貨物室が広がっていたのだった。それを見た若林はさも当然のように部屋の中央にぽつんと、かつ一つだけ物々しい装いで構えられている恐らくギフスタンプが内部に設置されているだろうケースの前まで軽やかに進み、躊躇いなくケースの蓋を持ち上げるのだった。
https://bbs.animanch.com/img/221787/902
https://bbs.animanch.com/img/221787/905
https://bbs.animanch.com/img/221787/885
しかしそこに待っていたのは、ギフという悪魔を宿したスタンプではなく、悪魔のような悪の存在から生まれ出でて、強き善なる意志で以て悪を打ち果たさんとした大自然の使者、そう、仮面ライダー1号のフィギュアーツ、それも真骨彫のバージョンだった。
https://bbs.animanch.com/img/221787/885
それを見た若林は瞬間何が起きたのか分からないのか表情が固まってしまう。だが直後、全方位から彼を囲い照らすように差し込んだ眩いライトの光に照らされたことですぐに表情が変化、顔を覆いながら思わず眉を顰(しか)めたのだった。
そしてライトの点灯が終わったかと思えば、彼の周囲には、いつの間にか狩崎と私服姿のアグネスデジタルと、また若林に向け銃を構える大二とヒロミの姿があったのだった。
https://bbs.animanch.com/img/221787/886
- 63二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:27:09
「お探しのものはこれかな?」
「狩崎、アグネス、ハメたのか?」
「この私たちが、気づかないとでも思ったかい?ここまでは完ぺきだったのに、最後に焦ったな」
「まあ今の貴方が本当に若林裕次郎なのか、個人的には少し怪しく思えてるんだけどね。ね、デジタル」
「ええ。自慢じゃありませんが、色んなウマ娘ちゃんていう、人だけど人じゃない、神話の生き物なウマにも似たあの子たち、その癖や行動パターンを始めとした色んなものをそれなりに把握してその素晴らしさを味わわせてもらってるこの
あたしです」
「なんで、ウマ娘ちゃんとは違う意味で、かつどこか悪い意味で人でなしな雰囲気を漂わせてた、ある時期以降の貴方の動向を掴むのも、そこまで苦労はしませんでしたよ、若林さん」
「あと、正直貴方の理由がどうであろうと、はっきり言って、自らの推しを侮辱し続けた人間と今まで同様の清いお付き合いができる自信は全くないと言っておきます」
そして若林がさも当然のように若林とデジタルがこの一連の流れの立案者かと問えば、その意にこちらも当然だと言わんばかりに狩崎とデジタルが強い軽蔑と軽い殺意を込めた視線と返答をお見舞いしてきたのだった。
特にデジタルに至っては殺さないだけ友情だと思えと全身で若林に語りかけているかのような静かな怒り具合だった。
- 64二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:28:04
「説明させてくれ」
「動かないでください! 貴方は私の憧れでした…。司令官…、何でデッドマンなんかに…」
「答えてください、叔父さん。トレーナー業で忙しかった一時期の父に代わって母を手伝う形でしばしば幼い頃の私の面倒を見てくれた貴方は、なぜこんな酷く予測不能な行動をある時期から今に至るまで起こしているのか…!」
当然弁明をしようとする若林だったが、そうは問屋が卸さないとばかりに、彼を敬愛している部下であるヒロミと、同じく彼を敬愛している、こちらは姪っ子のブルボンが戦闘態勢に入りながら糾弾を始めたのだった。
「何のことだ?」
「とぼけるなーっ!貴方が、あなたが裏切ったせいで、多くの隊員が犠牲になってるんだーっ!!」
「叔父さんっ、貴方はっ、あなたはぁッッ! なぜあんなことをォ!!」
「…撃てばいい。飛び込み蹴ればいい。組み伏せればいい…お前たちが、俺のことを信じられないのならな」
「「司令官(叔父さん)…ッ!」」
しかし若林は惚けた顔で知らぬ存ぜぬを決め込むつもりのようだった。そして何のつもりか、ヒロミとブルボンのほうに近づき始めたのだった。
同時に自分にダメージを加えろというような発言を優しく行う辺り、無力化されるつもりなのか、はたまた逆に無力化してやるつもりなのか、魂胆が見えかねるこの行動に二人は困惑し、悪い意味で感情の上昇と動悸が激しくなっていくばかりだった。
- 65二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:28:51
「ヒロミさん、ダメです!」
「ブルボンさん、掛かっちゃいけないよ!」
「ハァゥ…!フゥッ!…ヒヒャッ! ァヘファ、ハィアッ、フハァーアァーッ……!」
「予測不能予測可能! 予測不能予測可能…! 予測不能予測ふっ…可能ッ!予測不能予測可の、ウ!? 予測不能予測k……ッ!」
「「ッ!…ハアアアアアアァァァーーーッ!!」」
当然、これを周囲が黙って見過ごすはずもなくヒロミとブルボンの冷静さを失いつつある行動に、大二とライスが一言だけ強く釘を刺すのだった。
しかしそれが二人に聞こえているのかと言われれば、怪しかったどころか駄目だったと言わざるを得ないのだろう。現に彼らの鼓動は見る見るうちに高まり、挙句、ヒロミは銃を、ブルボンは脚を全力で感情任せに振り上げてしまったのだから。
- 66二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:30:50
再び場所は移ろい、ここは再びのデッドマンズベース。
その中を、真っ赤なウエディングドレスに身を包み、ギフ様のもとへ歩を進めるアギレラ。その姿はどちらかといえば死装束と言わんばかりの艶やかさを放っているが、果たしてこれが本当に花嫁衣装なのかは彼女と、あと彼女を慕っているフリオのみぞ知るとしか言いようがない。
ちなみに会場は神前式と人前式を組み合わせたかのような作りになっていた。
そんな中、アギレラは子供の時のことを回想していた。
「私、ギフ様のお嫁さんになるの?」
「はい。アギレラ様はギフ様に特別に選ばれたのですよ」
「…もうすぐだよ。ギフ様」
デッドマンズの物か、はたまたいるかは分からないデッドマンズの母体組織的な何かの所有する庭かはわからないが、とにかく、そこにて幼きころのアギレラは入会者で自ら専用の侍女だと思われる中年女性たちに敬われ、自らがギフに選ばれた存在だと告げられていたようだった。ただ、なぜか花嫁とは一言も言われていなかったが。
そして回想を終えたアギレラはもうすぐ到来する自らの主で花婿である存在との契りの儀に、密かにどころか臆面もなく嬉しさ溢れる表情を見せるのだった。
- 67二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:32:21
「ッ……!?」
「こいつ、今までのフェーズ2より断違いに強え!」
すぐに再び場所は切り替わり、こちらはしあわせ湯から少し離れた路地裏。一輝・バイスと工藤の私怨溢れるバトルが五十嵐家から場所を移して催されていた。
工藤は俊敏な動きで、一輝とバイスの放つ攻撃、その尽くを躱しながら両腕の牙で即座に串刺しの如き苛烈な一撃を叩き込む。これを食らった一輝は昏倒。だがこれには彼もバイスも意外なようだった。
当然だった。マンモスゲノムではないが、通常のゲノムチェンジでフェーズ2のデッドマンを今まで倒してきていた。だというのに、それができないどころか、意外と苦戦を強いられている状況なのだから。
「前言を撤回しろ」
「何のことだよ?」
「努力なんて、空しいだけだ。そう思ってるやつは大勢いる。だから俺はデッドマンズに魂を売った」
「そこまでして金が欲しかったのか?」
「違う!! 勝ちたかった!! 死ぬほど努力して弁護士になっても、俺は裁判に勝てなかった…」
そして工藤のほうもそれを理解しているからなのか、彼がここに来た目的を語り始めた。曰く、金銭欲ではなく競争欲、それも政界での弱さから来るものに目が眩んでデッドマン犯罪を引き起こしたらしい。
だが一輝はそんな理由を知ろうともせず、一部の第三者や野次ウマ特有の見ず知らずの相手を、言葉というナイフをいかにも正論であるかのように繰り出すことで平気で侮辱するという行為で以て彼を傷つけた。そう感じたようだからこその今回の行動のようだった。
まあ、だからとて、自分が虐められたなら、無作為に周囲を虐めていいという道理はないのだが。
- 68二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:33:38
ほんまこのカメレオンは…
- 69二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:34:47
- 70二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:48:50
そして一輝はこれに対し黙りこくってしまった。攻撃も受けるばかりになり始めた。どうやら相当に屁理屈まがいの工藤の発言が効いてしまったらしい。つまり彼もそれなりに自らの癖を理解していたということなのかもしれない。
だがしかし、このままでは埒があかない。なぜなら、この歪な説教に身を任せていても良くない方向にしか事は進まなさそうなのだから。
「ねえねえ超受けるんですけど!一輝が説教されてる!!ウハハハ…!」
「こらこら、ミスター・トレーナーは真剣に悩んでるだけなんだから、笑うもんじゃないよ…まあ珍しくカレの年相応な一面が見れて少し嬉しいけどね、アタシは」
「ッ! なんだよお前ら!?…ってええっシービーぃ!?」
「うん、そうだけど?」
だがそんな時にこそ、今日の勝利の女神はチュウするとは言わないが、微笑むものである。一輝が追い詰められていることを爆笑するバイス、それを諌めるという形で彼の愛バの一人にして、ライダー兼チームメイトとしての付き合いは誰よりも長い、シービーが唐突に現れ出てくれたのだから。
- 71二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:50:34
再び、場所は変わりここは渓谷区内にある区立公民館。区立のものにしてはそこそこ大きめな環境が売りだった。
そこに学校を逃げ出したさくらとテイオー、そしてその友達ら計二組が途中で合流して、以降も逃げ続け、結果ここに隠れる形で行き着いていたのだった。
「さーくらちゃん。テイオーちゃあん。どこ行っちゃったのかなあ!?」
「ほらお前ら。あの子らが出てくれないみたいだから、彼女たちのお友達をフェーズ2にしてあげて」
「はあ?」
「何言ってるの?」
「見ーっけた!」
「「「キャアッ!」」」
隠れていたさくらとテイオーの友達2人が天彦に見つかってしまった。
そして聖子の時同様、どうも他者を煽ることに関しては天賦とでも言うべき才を発揮するのが灰谷という男らしい。だがそれも相手を見てからやればこそ意味はあるが、でなければただの過激な野次馬のそれに過ぎない。現に友人を出汁にされた煽りに、純情で真っ直ぐ、一途なさくらとテイオーはキレかかっていたのである。
- 72二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:56:17
- 73二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:57:02
- 74二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:58:05
そして実際、衆人環境の中で変身を決めたことのないさくらとテイオーには、彼のこの問いは相当に響いたらしかった。
「ッ!…やっぱ私、あんたみたいな卑怯な人間が一番ムカつくわ…!」
「同感。あと、強さを盾にして多くの誰かに無自覚に冷たく当たるのが、以前のボクを思い出す!」
「「もう…ごめん(なん)て言っても許さないからね!!」」
『コブラ!』
『What's coming up!? What's coming up!? What's coming up!? What's coming up!?』
『トサケン!』
『So what's now! So what's now! So what's now! So what's now!』
「「「「「えっちょうええっ!?」」」」」
- 75二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 21:58:53
- 76二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:01:44
「えええーーーっ!?さくらがジャンヌ」
「(は?)ちょ、え!? テイオー(ちゃん)が、アマクサぁ!?」
当然のことながら、自分たちの知り合いが自分たちがよく噂に挙げていたライダーに変身したことに、ただただ驚きを隠せない、マヤノとネイチャ、そしてさくらの友人たちなのだった。
まあ、この気持ちの行き場を外に求めるなというほうが無理である。
- 77二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:02:36
「ハッ…この小娘どもが。行け!プラナリアデッドマン!」
しかし灰谷は懲りることもびびることもなぜかせずに悪びれる。あくまで先程と考えは変わらない様子らしい。もうここまで来れば、やはりこいつの性格は一周回って一種の才能とでも言ってやってもいいのではないだろうか。
「お前が行けよ」
だがこちらも神は見ているというべきか、灰谷のすぐ傍に、どこから見張っていたのかは分からないが、フリオが現れたのだった。
「はえ? てちょっウンワアアアア!?」
そうして空かさずプラナリアプロトバイスタンプを捥ぎ取ると、驚く灰谷をよそに有無を殆ど言わせぬ手際で無理やり彼をプラナリア・デッドマン フェーズ2に変身させたのだった。
- 78二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:03:20
またもや再び場所は移ろい、こちらはしあわせ湯近くの路地裏。先程からあまり時間は経っていない様子。
それゆえに、バイスがひたすらに工藤の攻撃を二人に代わって受け続けているということ以外は先程と様子は変わらず、なればこそ一輝は唐突に現れたシービーに対し、変わらず驚いていたのだった。
ちなみにシービーは既に仮面ライダーシックチューンジェヴォーダンゲノムに変身していた。
「どうしたんだお前! トレセンは!?」
「落ち着いて、ミスター・トレーナー」
「抜け出してきたんだ。なーんか、何でかはアタシにも分かんないんだけど、今日はどうにもキミのことが気がかりだったもので」
「そんな時に、具体的には校内と隣の高校が昼休み終了間際ぐらいになんかゴタゴタしだして、その隙に」
「まあ万が一デッドマンズ絡みの何かだったなら、トレーナーの妹ちゃんとテイオーに任しとけば大丈夫かなあ、と思ったし」
「そ、そうか。ならまあ、一応は構わないか…」
そしてどうにか一輝が訳を聞いたところ、どうやら彼女はなぜか彼のことが頭から離れず、そんな折に発生した灰谷への襲来を利用して、密かに学内を抜け出してきた、という始末らしい。もちろん、テイオーやさくらへの全幅の信頼付きで、だ。
これには一輝もあまり口うるさく、というより全く、異を唱えることはしないし出来なかったのだった。
- 79二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:04:02
「そうだよ。ていうかそれよりもさ、バイスがさっき言ってたけど…」
「おう言ったぜ! おい一輝、お前やる気あんのかよ!」
「あっ、もしかして、人の気持ち分からないって言われたの気にしてんの?」
「はぁ? 気にしてないし!!」
だがそこに来て、シービーが一輝の現在抱えている悩みについて切り出したのだった。笑い話にはしていたバイスも当然ながら、かつ戦闘中でありながら話題に混ざってくる。悪魔さまさまというべきか、こいつが特別なのか、とにかく器用なやつである。
しかし兎にも角にも、一輝に対する簡素なメンタルカウンセリングがスタートしたのであった。
「でもさミスター・トレーナー」
「何だよ」
「うーん、馬鹿にするわけじゃないよ。するわけじゃないんだけど、キミがあんまり気に病む必要はないと思うよ、そのことはさ」
「ハハハ! そうそう、気にせずそのまんまでいいんじゃね?」
「えっ…?」
そうしてまず飛び出した一言は、一輝は変わらずとも良い、工藤の先の発言をあまり真に受ける必要はないというような意味合いのものだった。流石に訳がわからず、疑問符が飛び出してしまう一輝なのだった。
- 80二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:23:02
「多分アイツは出まかせみたいなつもりで言っただけのはずが、たまたまキミはそれを気にしてたから頭から離れないってだけだと思うし」
「何より、今はまだキミはキミの、みんなを思うあまり話を信じるより先、それについて考えるより先に体がお節介をしたがる、そんなヒーロー体質な今の五十嵐一輝のままでいい」
「それに、欲張りなやつや我が儘なやつが人の心が分からないなんて当たり前じゃん」
「欲張りも我が儘も、何かに自分を譲れない、何かより自分の思いを一番にしたいし叶えたいんだからなるわけだし、なら競うそいつの意思や願いがその時々の自分よりはどうでもよくなったり分からなくなっちゃうのは、しゃーなしだよ」
「何より、世界は自分中心に動いてるって思って過ごしたほうが楽しいに決まってるからね」
しかも一輝を否定するどころか、肯定し始める始末。一輝の常日頃の振る舞い、というか一個人としての彼がシービーからどう見られているかが窺えたうえにそういう見方な辺り、彼のお節介体質は我々の知らぬ存ぜぬところでも存分に発揮されているようだ。
- 81二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:26:08
「特にアタシなんか、基本的には我が儘に、自由気ままに楽しく振る舞ってて、でもそんなアタシをキミや皆は受け入れてくれてるじゃない」
「というか、そんなキミだからこそアタシはトゥインクル・シリーズ時代に楽しく導いてもらえて、今だってキミとチームのみんなと一緒にドリームトロフィーリーグで活躍できてるわけだしね」
「まあただ、だからって気にしてるっていう現状を受け止めるのは悪くないと思うし、なんで、キミはキミのままで変わっていけばいいと、アタシは思うけどなあ」
「シービー…」
「ハハ、そうだぜえ! お節介で何が悪い!エゴイストで何がいけないんだ!一輝は一輝の好きにやればいいんだよ!」
「バイス…」
どうやら一輝の悩みもそうだが、それは杞憂だったようだ。一輝の他者を信用しない癖は他者を信じすぎる嫌いから来るものだ。ならば自らの足枷にするより、モチベーションにして前に進めばいい。そのようなことをシービーとバイスは告げてくれたのだから。
つまりどうやら二人は一輝にとって、本当にいい相棒になったようだ。まあバイスは普段同様その場のノリ、瞬間瞬間に必死になった結果でしかない可能性もあるにはあるのだろうが。
- 82二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:27:40
「ん。よ〜しっ! うっわ、かった! おいシービー、こいつすっげえ硬いんですけど〜!」
「だよね〜。それに…いったぁ…! よし、こうなったらアタシの蹴りでやり返してやるからキミそこ動かないでよね!」
「ハァ?」
そしてそんな中、バイスとシービーは二人して工藤に向かっていき、一輝はそれを何か思うところがあるような目で見つめながらバリッドレックスゲノムへ変身するのであった。
『バリッドレックス!』
『バリバリ!』 『バリバリCome on!』
『バリバリアップ!』
『My name is! 仮面ライダー!』
『リバ・バ・バ・バイ! リバイ! リバイ!
リバ・バ・バ・バイ! リバイ!』
「フゥッ!」
「「「ハァアッ!!」」」
「!? ガァッ!」
そして結果、その何かは直後に訪れたシービーとバイスのピンチに一輝が工藤の攻撃を受け止め、
二人との同時攻撃でサーベルタイガーを吹っ飛ばすという形でまずは少し明らかになったのだった。
- 83二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:32:24
- 84二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:33:22
- 85二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:38:14
「ハァッ!!」
「フゥッ!」
「そりゃっとね!」
しかし一輝やシービーが攻撃しつつ、サーベルタイガーの反撃はバイスが有するバリッドシールドと両腕にバイスが備え付けたグレイシャーシールドで防御し再び二人が攻撃に移るというルーチンを編み出し、一気に場の流れを自分たちに優位なものとした一輝は、フクトデルハンマーを構えたシービーと共にすかさず、こちらはオストデルハンマーでチューンセイバーとバリッドシールドに押印した。
『レッツイタダキ!』
『ネイチャー! イタダキ!』
『エレメント印! オストデルクラッシュ!』
『レッツアズカリ!』
『ファインー! アズカリ!』
『マテリアル印! フクトデルスマッシュ!』
「「ハァッ!」」
「ゔっ!?」
すると大きな氷と土のハンマーが具現化し、それを間髪入れずに工藤にぶつけるのだった。
- 86二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:39:47
- 87二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:40:39
場面は変わり、こちらはトレセン学園前の道路。さくらとテイオーがプラナリア・デッドマンと化した灰谷を感情任せに攻撃しまくった結果、公民館から追い出すことはもちろんのこと、結果的に彼女たちが母校に戻ってくることに成功していたのだった。
だが灰谷はこの期に及んで、というよりはどうもこの姿に自らがなるのは嫌だったのか、見下しではなく八つ当たりに近い振る舞いを取っていたのだった。
「よくも俺をこんな姿に…!」
「「自業自得でしょ(だよ)!!」」」
「ンフッ、確かに」
しかし、それゆえの発言も身から出た錆というど正論でばっさり切り捨てられながら強い一撃を二人から浴びせられ、挙句に同胞のはずのフリオにも笑われる始末だった。
- 88二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:41:17
「ラブちゃん!」
「ハマトサ!」
「ラ〜ブ〜!」
「ハ〜マ〜!」
「サクっと、倒すよ!」
「テイっと、押し切っちゃうよ!」
『クジャク!』
『What's Coming-up!? What's Coming-up!?』
『リスタイル!』
『ウエポンポンポーン! ポンポン!』
『リバディアップ!』
『Ah! クジャク! ダダダダーン!』
『ケツァルコアトルス!』
『So what's now! So what's now! So what's now! So what's now!』
『リサイクル!』
『アームズムズムーズ! ムズムズ!』
『リチェーンアップ!』
『Zoo! ケツァルコアトルス! デデデーン!』
そして止めとばかりにスカイベース防衛の際と変わらず、さくらはクジャクバイスタンプを、テイオーはケツァルコアトルスバイスタンプを迷わず使用。必殺技発動態勢に移行し。
- 89二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:42:18
『必殺承認! クジャク! リベラルスマッシュ!』
『必殺公認! ケツァルコアトルス! ドリームスマッシュ!』
「「どりゃああああーーー!!」」
「ゔっ、ヴェォウダー!?」
「女子高生、なめんな!」
「絶対無敵のテイオーさまを、甘く見ないでよね!」
「「ねー!!」」
そして放った必殺のライダーキック、そのコンボでプラナリアから灰谷を見事分離してみせたのだった。加えて余裕そうに、二人でハイタッチを決め、それを見たラブコフとハマトサが嬉しそうに二人の周りを駆け回り、挙句にそれを見た両校の生徒たちから多くの歓声が何度も挙がる、と灰谷にとっては踏んだり蹴ったりな始末だった。
ただまあ、あっさり契約解除できたという意味では、元の姿に戻れて灰谷はよかったのではないだろうか?
- 90二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:48:46
- 91二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:51:04
- 92二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:52:09
- 93二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:53:16
「次はあんたよ!」
「逃がさないから、じっとしててよね!」
「残念ながらお前たちと遊んでいる時間はない。今日はアギレラ様の大切な日なんだから」
所変わり、こちらはトレセン学園前の道路。こちらは影から様子をうかがっていたはずのフリオは心底見下すような目つきで見下ろしながら、さくらとテイオーによるダメージでウンウン呻いている灰谷を律儀に回収し、彼女たちの問いに対してこれまた律儀に返答をしながら去っていったのだった。
「「大切な日…?」」
まあ当然、アギレラの大切な日と聞けば、腐れ縁ではあるが、なんだかんだで彼女とそこそこ長い付き合いのある二人はどうしても少しばかり興味や疑問が湧いてしまうのだった。
- 94二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:53:54
このレスは削除されています
- 95二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:56:03
──そして再び場面は移ろう。
「俺には…撃てません…」
「私には…叔父さんを蹴り飛ばすという行動なんて、不可能です」
ここはスカイベースの貨物室。両腕を振り上げるどころか振り下げ、地に手足をつけて項垂れるヒロミ、また両脚を振り上げるどころか振り下げ、自らのトレーナー同様の姿勢で項垂れるブルボンが、そこにはいた。
どうやら、撃つことも蹴ることも出来なかったようだ。無理もない。疑惑はあれど、彼らの恩師である。殺せだの傷つけろだのというような方法を二人が取るには、あまりにも釣り合わない、釣り合わせられない相手だった。
「門田、ブルボン。お前たちは…真面目だな」
若林もそんな二人を見て呆れるどころか褒めてさえいた。もしや彼は裏切り者ではないのではないか。若林以外の誰もがそう思えた。そう感じた。
「「!? グッ! ヴゥ゛ッ!」」
「そんなお前らに教えてやろう、絶望的な真実をな…」
────次の瞬間、若林がヒロミとブルボンの首を絞めながら人質に取る。そういった行動さえなければ、の話だったのだが。そうして彼は、彼以外の誰もが大きく耳を疑うような回想録を、当然ながらその場の彼以外の面々に向けて、語り始めたのだった。
- 96二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:56:47
それは時期にして、9月5日。フェニックス主催の分隊長任命式において、突如として発生したデッドマンズによる目的不明な乱入の最中、幸美を食おうとしたバイスを抑え込むべく、一輝が仮面ライダーリバイへの初変身を、シービーが仮面ライダーシックへの初変身を、またその影響でバイスが仮面ライダーバイスへの初変身を遂げた直後の話である。
若林は会場内の様子をモニターで見ていた。そのため一輝たちの初変身も自然と目に入ったのである。
…ちなみにこの日、スカイベースは任命式開催のため二日前から会場近くの飛行場に着陸しており、ゆえにハッチは開かれた状態だった。
また、同じく式の影響で、隊員はその殆どがスカイベースから出払っていた。残っていたのは若林や一部ルームの護衛に必要なメンバーのみである。つまり、任命式の間スカイベース内部の警備はだいぶ手薄というかザルだったということになる。
「悪魔をもって、悪魔を制すか…」
- 97二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:58:40
このレスは削除されています
- 98二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 22:59:58
そしてだからなのだろうか。カメレオンに似た風貌の魔人がスカイベースに忍び込んだことにも、そいつが自身のすぐ傍に立っていたことにもその笑い声がするまで若林がその存在気づかず、またすぐさま繰り出された食らえば重傷間違いなしな打撃に対する回避や防御、その一切ができなかったのは。
「フフフフフ…!…フッ!」
「グゥ゛ッ!…デッドマ゛ンズっ、どうや゛っ゛てっ、ここ゛に゛ぃ…!?」
重傷を負った若林の、この素直で必死でこの状況ならば浮かんで当たり前な疑問に答えてくれるようなやつが、今彼の眼前に立ち塞がっている相手ならばどれだけ良かったか。
「敵なお前に教えてやる義理は無し。ただ強いて言うなら今日のスカイベースの警備はザルすぎた、だな」
「そして、今日から私が若林優次郎だ」
だが悲しきかな。相手はデッドマンズの中でも新規幹部の候補として目されていたデッドマンことカメレオン・デッドマン。当然こいつがその問いに大した答えを投げ返すことはなく、若林へ擬態したまま、オリジナルの若林を彼の額に手を翳(かざ)して原理は不明だが消滅させてしまったのだった。
- 99二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:00:46
──つまり、若林裕次郎はこの日、カメレオンの手により抹殺され、以降はカメレオンが若林として先程まで振る舞っていたということである。
「ゥガーーハハアハハハァー!! ングラシアース! デェェ゛ッドマァァンズッ!!!」
そしてカメレオンは自身による備忘録を説明し終わった途端に、これまたすごい表情を見せたのである。よほどデッドマンズの役に立てたことが嬉しかったからなのか、はたまたそれも含め、自身が若林に成り代わって以降のさまざまな暗躍に一切気づかないでいた、若林がフェニックス司令官であるという事実を知る連中全てが滑稽で無様に映って仕方ないというからこそのこの顔付きなのか。
「「ハァゥハゥハァンハァッ!…うあああァッ!!」」
「ヒェッフゥー!!」
だが、ヒロミもブルボンも当然これに我慢できるようなわけもなく、怒りに満ちた咆哮にも似た叫びと共に、カメレオンの拘束を強引に振り解き、彼は銃弾を、彼女は美脚を再びカメレオンに放とうとしたのだった。
しかし向こうもそれを予期していないはずもなく、カメレオンはヒロミをいなし、向かってきた大二を軽く蹴り飛ばす。
- 100二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:01:42
「「グゥッ…!!」」
「さて、ギフスタンプを渡して貰おうか」
さらに再び向かってきたヒロミとブルボンを、組手の要領で床に叩きつけ封じ込め再び人質とし、ギフスタンプを寄越すよう狩崎とデジタルを脅したのだった。これに対し狩崎とデジタルは、なぜかあまり不満げな素振りを見せず投げ渡したのだった。
受け取ったカメレオンの反応からするに、どうやらギフスタンプ自体は本物のようだった。ではなぜ狩崎は不服さを一切垣間見せなかったのか気になるところだ。
「フェニックスの生活もこれで終わりか…ん?」
「…フッ。では、また会う日まで」
ただそれはともかく、カメレオンは去ろうとする自らのズボンの裾を、震えながらも必死に指でつかむヒロミとブルボンを軽く振り解き、怪人としての姿に戻りながら貨物室を後にしたのだった。
- 101二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:02:34
「…んてことだ……ッ! なんって事だああーーッ! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ァ゛ァ゛ァ゛ー゛ー゛ー゛ッ!!!」
「理解不能理解不能理解不能りかっ…!!…ッ! ぅう゛ああ゛ァ゛ああ゛あ゛あぁ゛ああ゛ァ゛ァ゛ーー゛ーーー゛!!!」
「「………」」
…そして後には、怒り・憎しみ・悔しさ・不甲斐なさ・殺意といった幾つかの負の感情がない混ぜになった声を虚しく響き渡らせるヒロミとブルボン、悔しさと怒りを滲ませるライスと大二、何か思うところがあるような狩崎とデジタル、そしてカメレオンとほぼ入れ違いで貨物室へ駆け込んだがゆえに、室内の様子に唖然とし立ち尽くすだけしかできない一輝とシービーが残されたのだった…。
- 102二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:03:52
それから数時間後。再びのデッドマンズベース。そしてそこに安置されたギフ像の前に立つ、カメレオン、天彦、工藤。
そう、つまりこれにてメンバーが揃い、選別の儀式が始まったのである。
瞬間強制的にカメレオンも人間態になり、するとさらにそこから3人の肉体がフェーズ2へとすぐさま強制的に切り替えられ、何なら次の瞬間には石板の契約書に包まれ、さらにその次の瞬間には────
──只々嬉しそうに拍手を三人に送るアギレラの姿が。
そう。カメレオン、灰谷、工藤の三人は消えなかった。それを示すように彼らの人間だった頃の姿がそこにはあった。即ち選抜の儀に無事合格したということだった。
つまりどうやらカメレオンや工藤はもちろん、灰谷もデッドマンズに見出されるだけの悪魔に変化できる素質はあったということのようだ。これは意外である。
- 103二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:04:30
「自分のオリジナルの姿は…嫌いでね…」
「きみっ、めーっちゃ、分かりづらいね」
だがそれはそうと、カメレオンも選抜には合格したのだが、本来の人間態の姿から若林の姿へ即座にその風貌を切り替える。
どうやらよほど、彼の本来の姿は彼自身のお気に召さないようなのだと、その反応からは窺えた。
「いや、素晴らしい。君たちは美しい…ギフテクスだ」
「よく頑張りました。後1人だね」
「はい」
「いえ。もう6人揃いました」
「はあ?ふざけてんの?」
「いいえ。私は一切ふざけておりません」
「じゃあ、どういうことだ?」
当然、ギフテクスおよび生贄が揃ったことに勝ち誇ったような笑みを浮かべるアギレラやフリオだった。だが、それを知りながらにも関わらずオルテカが放ったその数個ばかりの発言は、二人に只々困惑の情を抱かせ、また同様の念に満ちた顔付きをさせることとなった。
- 104二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:05:25
「あ?初耳なんだ?」
「教えといてやれよ」
「ンフフフフフ…!」
だが工藤と灰谷とカメレオンのこの二人を見下したような反応から察するに、どうやらこいつらはオルテカ経由で知らされていて、しかしなぜかアギレラとフリオだけは知らされていなかったようだ。
これは一体全体どうしたことなのだろうか。早くも組織内不和の発生か。なぜ二人は謀られていたのだろうか。そうするだけの理由がオルテカにはあったということなのか。
だが二人が抱いた以上のような疑問をまとめて解決し吹き飛ばすかのごとく、今の二人にとっては眼中になかった返答が、数秒後オルテカの口から飛び出すとはこの瞬間の二人は全く気付かないのだった。
「何? 何なのよ、あんたたち!」
「最後の1体は……あなたです、アギレラ様」
「!? 私が…生贄…?」
今まで捧げられる側ではあっても捧げさせられる側ではなかったこと、自身は教祖のような存在なのだから、あくまで悪魔な生贄たちとは一線を画す存在なのだと一応自負していたアギレラ。
そんな彼女にとっては、オルテカのその心底自分を見下していたことがよく分かる満面の笑みと共に、自らに向け銀の銃弾のように放たれたその一言に心底驚きを隠せないのであった。
- 105二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:08:02
- 106二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:08:33
──────────悪の巣窟へ潜入せよ!!
「お前ら! もう終わりだ!」
「自由で楽しい時間も最後だよ!」
「ンリバイス・兄妹・チームメイトォ、まとめて消えろッ!!」
──────デッドマンズとついに全面対決!!
「よぉし、一気に行くぜ!」
「うしっ、セーブした力を侍(さぶら)わせてあげる!」
『毎週どこか、乞うご期待!』
【第15話 撲滅! 対決! デッドマンズ!】
【仮面ライダーリバイス】<第15話>12月19日(日)放送 予告動画
- 107二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:24:24
投稿し忘れてたので
「「〜〜〜ッ!!」」
「凄え凄え! やるじゃん、一輝ぃ、シービーぃ〜!」
「ああ!」 「でっしょー!? あー今すっごい楽しい! よしっ!」
「バリッと決めるぜ!」「ちゃーんと締めるね!」
『バ・バ・バリ! バ・バリ!バリバリバリ!』
『チュ・チュ・チュン! チュ・チュン! チュンチュンチュン!』
「ふっ!!」 「ほっ!!」
『リボーン! ブラキオ! バリバリ! スタンプフィーバー!』
『リブート! アルゼンチノ! チュンチュン! バイフォルテッシモ!』
「ハアァッッッ!!!」「セイィッッッ!!!」
「ヴァアァアアウッ!!!???」
加えて畳み掛けるように、最後は一輝とシービーによる捻りを効かせた同時キックを叩き込み、見事工藤とサーベルプロトバイスタンプを分離し、彼を無力化することに成功したのだった。
- 108二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 09:03:55
今後も楽しみ
- 109二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 18:01:32
- 110二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 22:27:54
- 111二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 10:06:01
保守です
次回からどうなるか - 112二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 14:21:13
マックイーン→リバイ、ゴルシ→バイス世界でのゲノムチェンジをまとめてみました
レックス:メジロマックイーン←リバイ
イーグル:マンハッタンカフェ←W
マンモス:ビコーペガサス←電王
プテラ:ウオッカ←ファイズ
ライオン:シンコウウインディ←クウガ
メガロドン:メジロライアン←ディケイド
ジャッカル:ナリタタイシン←エグゼイド
コング:サトノダイヤモンド←フォーゼ
カマキリ:グラスワンダー←鎧武
ブラキオ:ヒシアケボノ←ジオウ
バット:ライスシャワー←エビル/ライブ
スパイダー:ミホノブルボン←デモンズ
コブラ:トウカイテイオー←ジャンヌ
バッタ:スペシャルウィーク←1号
モグラ:ヒシアマゾン←アマゾン
コンドル:エルコンドルパサー←ジョーカー
タートル:ナイスネイチャ←V3
スコーピオン:シーキングザパール←X
クジャク:テイエムオペラオー←ZX
ネオバッタ:エアシャカール←ゼロワン
カジキ:ゼンノロブロイ←セイバー - 113二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 20:23:34
一覧乙
壮観だなぁ - 114二次元好きの匿名さん21/12/26(日) 21:31:00
ありがとうございます
最初の想定とは色々と変わったところもありますが、今のところはこの形で考えております。
ビコーはデザインは現勝負服のまま、旧勝負服の翼をブーメラン兼マンモスの牙として使って行けたらなと思ってます。
今更なことなんですが、マックイーン(リバイ)が勝負服をベースにリバイカラー(ピンク、水色、紫)と細かい装飾を追加、ゲノムチェンジでゲノム対応ウマ娘の勝負服で色は前述の3色のまま本家の装飾を追加
ゴルシ(バイス)はゴルシ勝負服をベースに色をバイスカラーにして装飾(被り物とか肩アーマーとか)を追加、ゲノムチェンジでは造形はあまり本家と変わらず色がゲノム対応ウマ娘やその勝負服を模したものに、ゲノムによっては対応ウマ娘由来の装飾がつくことも(あとメガロドンの際にはベース服を共用スク水にしたい)
って感じですね
この概念やルールを元にしたコラ画像等の制作は一言声をかけてくれれば基本的には自由で大丈夫です〜
- 115二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:18:12
続く
- 116二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 10:38:10
保守
アギレラがクイーンビーバイスタンプか。
後、ハイパーバトルビデオでコアラデッドマンが出てるってことはコアラバイスタンプがあるってことか。 - 117二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 20:26:09
コアラって強いのかな?
ユーカリの毒性への耐久力は高いと聞くが - 118ライスないスレPART3スレ主21/12/28(火) 00:02:56
- 119ライスないスレPART3スレ主21/12/28(火) 00:03:44
「ラブ〜、ラブラブ!」
「ハマトサ〜、ハマハマッ!」
「あ〜! しかもお前らナレーションまで横取りしようとすんのかよ〜!?」
「ラ〜ブ〜、ラブラブ〜!」
「DVDハマ。見るハマ!」
「メモラブ。ラブラブラブ〜コラッ!」
「え〜、ゆうしゅんハイパーバトルDVDのお得な情報伝えるから、耳の穴かっぽじってメモして聞けやコラ、とのことです、っておい!?俺っちはお前らの通訳じゃねえっつの!」
「ハマ〜、ハマハマ〜、ハマ!」
「なに〜〜〜、一輝が担当ウマ娘の誰かと結婚ン!?ちょっと相手はこの五人の中の誰なのよあたし聞いてない!?」
「ラブ〜、ラブコフラブコフ!」
「デッドマンズを誘き寄せるための作戦は果たして上手く行くのか!?」
「ハマ〜、ハマトサチェック〜!」
「12月20日発売のゆうしゅん1月号から募集開始ィ〜!見逃さずチェックしてくれよなァ!?」
- 120ライスないスレPART3スレ主21/12/28(火) 00:09:12
- 121ライスないスレPART3スレ主21/12/28(火) 00:09:42
「以上、しあわせ湯から私イカした悪魔バイスと、いけすかない悪魔なラブラブとハマトサがお送りしましたぁ!」
「「……!」」
「ほら、お前らも最後何か言えよ!」
「アホ!」「ボケ!」
「アホぉ!? ボケぇ!? もはやラブとコブとかハマとトサとかに紛れ込ませるわけでもなく直接ぅ〜!? くゥ〜〜〜!」
【予告】コアラVSカンガルー!!結婚式のチューしんで愛をさけぶ!?
- 122二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 04:05:44
あー、ラブコフとたぬき(ウマ娘)のしっくり具合よ
- 123二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 12:05:03
にしても超バトルDVD、カンガルーって妙にある気がする
- 124二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 18:02:43
- 125二次元好きの匿名さん21/12/28(火) 23:11:54
続く
- 126二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 02:15:39
リバイスの新規ネタは年明けか
ちょっと寂しい - 127二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 02:41:55
致し方無し、退路無し。
- 128二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 11:36:47
保守
- 129二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 17:37:52
そういえばマクゴルリバイスの世界では以前デッドマンズ騒動は基本的にトレセン学園の中で起きるかもしれないっていってたけどそうするとフェニックスのポジションは生徒会になるのだろうか
- 130二次元好きの匿名さん21/12/29(水) 23:00:28
- 131二次元好きの匿名さん21/12/30(木) 10:36:11
保守り
- 132二次元好きの匿名さん21/12/30(木) 10:45:30
再生力が高い=メンタルがへこたれない、とか?
- 133二次元好きの匿名さん21/12/30(木) 17:04:31
続く
- 134二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 00:20:18
ホース
- 135二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 03:07:55
ホースラディッシュ
- 136二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 11:20:08
ホースシュークラブ
- 137二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 20:35:35
保守
- 138二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 23:28:35
保守です
良いお年を - 139ライスないスレPART3スレ主22/01/01(土) 00:28:41
- 140ライスないスレPART3スレ主22/01/01(土) 00:48:05
あと、どうでもいいけど、競走馬の
ミスターシービーの実家の牧場で馬主さんである千明牧場がライダーの聖地でもある群馬県にあって、しかも丸沼温泉という名義で温泉ホテルを経営してることを昨日初めて知りやした。(二つ目の画像)
つまりシービーは、一輝や五十嵐一家はもちろんリバイスという作品そのものと実は相性がいい!
こいつは創作意欲が
- 141二次元好きの匿名さん22/01/01(土) 06:52:06
群馬は温泉多い
伊香保とか四万とか - 142二次元好きの匿名さん22/01/01(土) 12:08:34
あけましておめでとうございます
今年も良き年でありますように - 143ライスないスレPART3スレ主22/01/01(土) 22:46:49
- 144二次元好きの匿名さん22/01/01(土) 23:13:24
ビヨジェネはまだ未視聴だから妄想になるけど(今月中には見に行きたい)、
マクゴルリバイス世界で50年後の技術で作られたネオバッタバイスタンプのモチーフライダーもといモチーフウマ娘がエアシャカールなのは、50年後悪魔に対抗するためデジタル(確か上記世界での狩崎ポジ)に協力してシャカールがデータ収集していたからかな
と妄想 - 145二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 07:22:29
データキャラの面目躍如か
- 146二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 11:26:52
続く
- 147二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 18:17:38
- 148二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 23:14:21
ビルド対応ウマ娘は勝負服の鮮やかさからツインターボにしたいと思っていたけど、ターボの胸につけてるウサギのぬいぐるみを赤ちゃんバイスに応用できそうだ(ていうかこの世界観だとカンガルーゲノムで赤ちゃんゴルシか...多分ぬいぐるみベースにターボのパーカーを着てる感じなのかな)
- 149二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 04:29:32
赤ちゃんゴルシとか、ハチャメチャな予感しかしねぇw