「答え…聞かせてよ」｜あにまん掲示板

1オーヴェロン21/12/17(金) 22:42:31

「やっぱり、ここに居たか」

息を整えながらトレーナー…元トレーナーが切り出す。『卒業式が終わったら、話があるから来て』としか伝えてないのにこの河川敷に来るなんて、流石アタシのトレーナーって感じ。
ここはアタシの…ゴールドシチーにとって大切な場所。逃げ出したアタシを追いかけてきた、自称トレーナー志願者に思ってる事を全部ぶつけた場所。…正確には河川敷でだけじゃないんだけど、アタシの原点みたいなのはここで話したはず。

「うん、やっぱぶっちゃけた話するならここだな…って」

アタシも走ったけど、息は切らしてない。こういう所でヒトとウマ娘の差を感じる。だから、その分の優位性を使って勝手に話始める事にした。

「思い出してたんだ、アンタがアタシをスカウトしに来た時の事」
「しつこいし、訳わかんないくらい熱いし、スマホも勝手に見るし、デリカシーないし、何コイツって思った」
「でもさ、こうも思ったんだ｣

「この人となら、アタシはやっていけるんじゃないか、輝けるんじゃないか…って」
「…で、その予感は正しかったってわけ」

「トレーナーとしては、最高の褒め言葉だ。ありがとう」

あ、もう普通にしてる。最近鍛えてるみたいだし、その成果なのかな。ともかく、

「でもさ、アタシももう卒業するじゃん」

「…そうだな」

「アタシらはもう、トレーナーと担当ウマ娘じゃなくなる」
「だからさ、新しい関係になりたいわけ」

「アタシの気持ちは変わってない、アンタの…トレーナーの事が好き」

2オーヴェロン21/12/17(金) 22:43:18

言った。半年前に立場を理由に断られたアタシの告白、そのリベンジ。今度こそハッキリと聞いて貰えるって分かってたから、自分でもビックリするくらいスラスラと言えた。

「ねえ、アンタはどうなの？答え…聞かせてよ」

「ああ、答えるよ」

………来た。ずっと待ち焦がれてた答え。ただの生徒と恩師として別れるのか、それとも―――。

「俺は」

怖い。直前になって恐ろしくなった。いつもは自信満々で迫ってた癖に、いざ本題になるとこれだ。自分に自信はある。だけどその先を聞きたくない、そう思ってしまう。

「君が好きだ、ゴールドシチー」

「え………？」

「俺も、君と過ごすうちに君に惹かれていたんだ。レースとモデル業に対する姿勢、真摯さ、そして周りへの優しさ…その全てが俺を惹き付けるんだ」

「待って、マジ待って―――」

「ゴールドシチー、どうか俺と結婚を前提とした付き合いをしてくれないか」

何これ、夢？こんな、アタシにだけ都合がいい答え…夢に決まってる。

「え………マジ？」

「マジだ。大マジだ」

いや、夢じゃない。だって、トレーナーの両手、めちゃくちゃ暖かい。現実なんだ、想いが叶ったんだ。
前がボヤける。アタシ泣いてんだ、久しぶりの嬉し涙。

3オーヴェロン21/12/17(金) 22:44:34

「っ！シチー、どうした！？どこか痛いのか！？」

「…嬉しい、嬉しいんだよ…！」

もう訳わかんなくなって、めちゃくちゃに叫んだ。

「アタシも好き！ずっと一緒がいい！レースは引退したけど、もっとアタシの事見てて欲しい！」

「ああ、見続けるよ。そして支え続ける」

「アタシも、アンタの事支えてあげたい！アンタが毎日無理してんの知ってんだから！」

「ごめん、これからは自分の事も気にするようにする」

ここまで来たら、ついでにこれも要求しちゃうか。良いっしょ別に、将来は結婚するみたいだし。

4オーヴェロン21/12/17(金) 22:44:52

「…ねえ、思いっきり抱きしめてくんない？今なら、そんなに人通ってないから」
「実感が欲しいんだ、アンタの想いの強さの」

「少し強くするけど、いいか」

「それ、ホントはアタシが聞く方」

暖かい。今日はちょっと風が強くて冷えるけど、何より心が暖まる。好きな人と通じあって結ばれるのって、こんなに幸せなんだ。

「ふう…ありがと」

「…もう良いのか？」

「うん。…あ、一旦学園戻っていい？トレーナー室にカバン置きっぱだった」

「え、じゃあすぐ戻らなきゃな。急ぐぞ…うぉっ」

「何、不満？恋人と腕組んでんだよ？」

「不満じゃないけど、少し照れくさいし、同僚になんて言われるか」

「じゃあ、学園近くまでは良いっしょ？」

「ああ、そうだな。近くまでだぞ？」

アタシ今、最っ高に幸せ。この腕だって離してなんかやらないから。物理的とかじゃなくて、心意気の話ね？
レースは引退したけど、走るのを辞めた訳じゃない。アタシはこれから、何回も誰かと競う事になる。モデルでも、とにかく何でも。そんな時に思い出すんだ、アタシの1番のファンの顔を。大好きなパートナーの顔を。それはきっと、アタシにとって何より心強い味方になってくれるから。

5オーヴェロン21/12/17(金) 22:45:31

以上です！！！！

ここまでお付き合い下さりありがとうございました！！

あ、別に投稿辞める訳じゃないです

6二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 22:49:38

〜happy end〜
もうちっと続く！？マジ！？

7オーヴェロン21/12/17(金) 22:51:02

この形式でこの2人の話を続けるかは未定です
何故なら書きたいところを書いてしまったため

でも、いつも通りの形式のssは定期的に投げ続けますんで

8二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 22:54:36

王道ッ！
よかったねぇ…幸せにおなり、だ……

9二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 22:55:00

「ねえ」って言え
そしてささやかな祈りだと思わせろ

>>11

10二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 22:55:08

ウマ娘が幸せなのはいいことだ。仕事で荒んだ心が洗われるようだ。

11オーヴェロン21/12/17(金) 22:56:49

>>9

この始まり方でねえにするとちょっと不自然かもって思ったのと、いつもと形式違うしズラしてもバレへんかって………

いつも読んでくれてありがとうございます

12オーヴェロン21/12/17(金) 23:30:47

書くにあたってストーリー読み返したけどホントシチーいい娘だなって…

幸せにしてやりたい………

13二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 23:35:14

おら指輪用意しろ！！婚姻届けも忘れずにな！！！

14二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 23:36:33

この2人なら婚姻届の提出も指輪買うのも2人で行くだろ！！！！！

>>15

15二次元好きの匿名さん21/12/17(金) 23:43:39

>>14

そっか！なら安心だな！！

16オーヴェロン21/12/17(金) 23:49:25

「指輪、買いに行こ。夫婦になるんだし、こういう形式みたいなのもアタシは大事にしたいしさ。」

「おう、いつ行こうか？」

「明日…はアタシが仕事だけど、夜が空いてっかな。仕事終わったら連絡するから、それからでいい？」

こうですか

>>17

17二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 00:38:04

>>16

いい…

ファンに見られても自慢しそう

>>18

18オーヴェロン21/12/18(土) 00:40:12

>>17

「ああ、これですか？旦那がアタシにって、くれたんです。…ふふっ」

>>19

19二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 00:49:06

>>18

めっちゃ幸せな顔してるからファンもなんも言えんじゃん

>>20

20オーヴェロン21/12/18(土) 00:53:58

>>19

有無を言わせない強さがシチーにはあると思ってます………

所謂文春砲みたいなのも全く効かないんじゃないかな…って

21二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 00:57:00

スキャンダルにされても誇ってるから痛くない奴じゃん

22オーヴェロン21/12/18(土) 00:58:52

「その旦那さんというのは、もしかして現役時代の担当トレーナーさんの事でしょうか！？」
「そうですけど、何か問題あります？現役時代ずっと一緒に居てくれて、誰よりもアタシの事分かってくれる人なんです。第一に、今まで1回も彼氏が居ないとか結婚してないとか言った事無かったですよね？何なら、事務所を通して結婚は発表してるんですけど、ご覧頂けていませんか？」

こんな感じなイメージ

23二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 01:12:08

マスコミもつよすぎてたたけん！
こいつ、無敵か！？

24二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 01:15:14

無敵だよ

25二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 01:30:25

何ならウマスタに定期的にツーショットあげてそう

>>28

26二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 01:32:11

このオーヴェロン
愛のグリモア搭載してる…

>>27

27二次元好きの匿名さん21/12/18(土) 01:33:56

>>26