【閲覧注意】転生ごときで逃げられるとでも、兄さ……え?

  • 1二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:10:17

    「……あれ?」

     ラウダは目を覚ます。そうしてすぐに違和感に気づく。おかしい。今回は兄が主人公で自分から逃げるタイプのアレではなかったのか?視線を巡らせてあたりの様子を確認すると__

    「来たか」

    「父さん!?」

    「ラウダ。第四の壁を超越してなお考えるのがそれでいいのか! もっとこう、健全に兄を敬愛することはできないのか!?」

    「……すみません父さん」

     やや不服げに頭を下げると、ヴィムはため息をつきながらも、どこからか小さな箱をラウダに手渡す。見覚えがあるものだ。

    「リセットボタンですか? 何故僕に……」

    「今回のグエルはラブコメ主人公適性が凄まじくあがっている。放置しておけば誰かに告白され結婚するだろう」

    「ハ?」

    「こう言うのは不服だが、お前の仕事はグエルに近づくライバルを排除することだ。方法は問わん。誰かとくっついたりまずい状況になったりしたら使うように」

    「ま、待ってください父さん!いったいどういう意味で__」

     ラウダは手を伸ばすが、それより先にヴィムがしゅわしゅわと虹パメに溶けていく。どういうことですか父さん。説明責任があると思うんです果たしてください大人でしょ父さん。ヴィムは消えていく間際、ふっとこちらに向かって苦い顔をしてみせた。

    「……間違っても自分がグエルと結婚するだなんて思うなよ」


     ぱち、と意識が覚醒する。気が付いたらラウダは立ち尽くしていた。端末を確認すると何故かグエルの位置情報が表示されており、ついでに片手にはあの箱が握りしめられている。

     夢ではなかった? ラウダは瞬きをして、手の中の箱を握りしめる。それから奥歯を噛んで、低く呟いた。

    「それってフリなんですか?父さん……」


    【転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?】

     __改め

    【ヤンデレシミュレーター feat.L】


    スタート地点はdice1d3=2 (2)

    1:アスティカシア高等専門学校 2:地球 3:ジェターク社dice1d2=1 (1) (1:18歳 2:21歳)

    ※恋敵を排除できないとグエルと誰かが結婚しゲームオーバー

    ※選択肢によってはモブレ・暴力描写・廃人化等過激な展開になる可能性があります

    前日譚?

    【閲注・性転換】転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?|あにまん掲示板「……こ、こは__」 グエルははっと、目を覚ます。気づいたら身体が女性になっていて、自分が「絶対グエル受けになる世界」に来たことを自覚して、それならスレッタ・マーキュリーと、その……添い遂げられるので…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:12:21

    ありがとうございます!待ってました!

  • 3二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:12:35

    新シリーズ嬉しい!ありがとうございます!
    地球はヤバい!

  • 4二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:13:32

    やったー!転生ごときでorヤンデレシミュ待ってました!
    んでまた地球かい!兄さんが危ない…

  • 5二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:13:33

    立て乙
    新作楽しみです

  • 6二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:15:50

    初手地球でも今回は地球のどこにいるか分からないから(震え声)

  • 7二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:16:35

    「……ここは、地球……でいいのかな?」

     ラウダは周囲を見回してそう判断する。青々とした自然に、穏やかに吹く風。微かにする黴のようなにおいは、ペトリコールというやつだろうか?

     それから、自分の手元を確認する。現在地を示すらしい青いマークの他、そこそこ近い場所に赤いマークが表示されている。これがグエルを示すのだろうか。というか全く記憶にないけどこれってGPSだよね。自我がない頃のラウダがセットしたのだろうか。シンプルに怖すぎるでしょ。ラウダは己の行動に引いた。そしてシンプルに恐怖した。何故なら我は汝で汝は我。ラウダの中に『その』素質は確かに眠っているのだから。

    「……とにかく、兄さんのところに行かないと」

     ラウダは顔をあげ、ぐっと歯を食いしばると、そのままたったか走り出した。やたらと可愛らしい擬音だなと思った。

    グエルの現在地

    dice1d3=1 (1)

    1:フォルドの夜明け(猶予:3レス)

    2:スラム街(猶予:4レス)

    3:……?どこだろう、ここは……(猶予:5レス)

  • 8二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:21:53

    サラッとGPSをつけるな

  • 9二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:22:30

    スラム街とかいう治安のヤバそうなところじゃなくてよかった

  • 10二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:25:00

    わぁい新作
    …また一番ヤバい選択肢になってるよ兄さん
    ここ最近は有明の女王♂になってしまった世界線なの?

  • 11二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:26:32

    残り猶予:3


    「……ここは……フォルドの夜明けのやつらが本拠地にしていた、学校……だろうか?」

     できるだけ目立たない格好に着替えてから、ラウダは物陰から様子を伺う。窓から覗き込んでみれば、どうやらグエルはdice1d2=2 (2) (1:父さんbot中 2:なんかメッチャ活き活きとお手伝いしてる)なようだ。なんにせよ兄さんがテロリストの魔の手に堕ちるなんて絶対に許してはならない。早急に救助せねば。

     まずは使えそうな道具を探さないと。今のところ持っているのはこの端末、以上だ。いくらなんでもこれだけではどうにもできない。だが何か、使えそうなものや人は、あるだろうか?あちこち見ていると、ふと。

    「……?」

    「……」

     何やら食事の乗ったトレーを持っている壮年の男性とすれ違った。

     彼はこちらをちらりとも見ないまま、まっすぐにグエルの方に歩いていく。あれがようするに『ライバル』というやつなのだろうか。……なんだかフィジカルでもメンタルでも大敗を喫している気がするが、ラウダならなんとかできる! と思う。

     ラウダは一つ頷いて、使えそうなものを探すことにした。と、そこにあったのは__

    dice1d4=1 (1)

    1:金髪の……少年、か?「オルコット」という人物を探しているらしいが……

    2:この組織のボスらしき男だ。サングラスの向こう側の目が明らかに堅気じゃない。

    3:これ……もしかして、兄さんを捕らえている手錠の鍵?

    4:……ナイフだ

  • 12二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:29:42

    セド君か

  • 13二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:29:47

    もはや感覚が麻痺してて、GPSにヒくっていう常人みたいな反応をするラウダに対して「!?!?!?」ってなっちまったのよ。

  • 14二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:37:15

    残り猶予:2


    「おーい、オルコット?オルコット~!」

    「……君は?」

     ラウダは不意に、気になる少年を見かけて、屈みこんだ。

     その少年はラウダを見ると「うわッでっかい大人!?」と驚いた素振りを見せた後、その様子がややくたびれた様子であることを確認すると、ほっと息をつき、「新入りか?」と人懐っこく話しかけてくる。

    「俺はセドってんだ。よろしくな!アンタは?」

    「えっと……ラウダ、だよ。よろしくね。それで、オルコット……さん?というのは?」

    「オルコットに遊んでもらおーって思ったのに、最近グエルにーちゃんに構ってばっかなんだよ!つまんねーの」

    「……そっか」

     『グエルにーちゃん』という呼び方に一瞬ヒートアックスをヒートアックスしたくなる衝動を覚えながら、「これはGPSラウダの遺志だ……身を委ねてはいけない……」と心の中で唱える。冷静で理性的なラウダは、無邪気に頬を膨らませる少年を見ながら、こう思った。

     これ対消滅いけるのでは?

     我ながらとち狂った考えだし絵面がどう見ても犯罪だとは思うが、背に腹は代えられない。グエルを守るためにはそれが最善なのだ。だってなんかさっきから着々とカウントダウン?が減ってるし。なんだこの猶予って。少なくないか?

    「……そうだね、じゃあえっと、セド」

     ラウダは膝を折り、微笑みかける。

    dice1d3=2 (2)

    1:「一緒にオルコットさんのところに行こうか」と提案してみる。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:「その、グエルにーちゃん、というのは?」と尋ねてみる。

    3:「……少し、眠っていてね」

  • 15二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:37:43

    GPSにドン引きしてるところを見ると、このラウダは健全?な?ブラコンっぽいな
    ...元のラウダはともかく

  • 16二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:41:07

    3怖!!!

  • 17二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:41:09

    猶予ってあれかオルコットと成立するまでの猶予か
    嬉々としてお手伝いする姿はもうだいぶ手遅れ感があるけどショタを犠牲にフラグを回避はさすがに…
    いや後方父親じゃない面が移行するだけか?

  • 18二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:41:15

    当たり前のようにヒートアックスを動詞にするな

  • 19二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:41:26

    初っぱなから強敵(オルコットさん)とは残り猶予1でいけるのか?

  • 20二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:41:26

    選ばれなかったけど、微笑みからの3の選択肢は怖いよぉ…

  • 21二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:43:30

    所々物騒な選択あって草ァ
    GPSラウダといい片鱗がチラ見えしてるよ

  • 22二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:46:21

    残り猶予:1


    「グエルにーちゃん……というのは?」

    「グエルにーちゃんはグエルにーちゃんだよ! スペーシアンらしいけど、掃除やってくれるし、飯上手し、遊んでくれるし、話してるとたのしいんだ!」

    「へえ……」

     この感情はなんだろうか。

     ジェラシーというやつだろうか。

     とても嫉妬というやつなのだろうか。

     仮にそうだとしてこの感情は「僕が先に弟だったのに」というやつであり、健全である。セーフだ。ラウダは深呼吸をして、セドに向き直った。セドはラウダの様子の変化に全く気付いておらず、むしろ嬉々として『グエルにーちゃん』の良さを語るばかり。ふーん、兄さん僕以外に兄と呼ばれてるんだ。へー……

     派手に地雷畑を踏んで歩いていることなど知りもしないセドは、明るく笑って、「グエルにーちゃんはかっけーんだぞ! オルコットとも仲良しなんだ!」と締めくくった。ラウダはこほんと咳払いをして、「そう」と無感情に呟く。

    「それで、オルコットのところに行かないと!ラウダもついてくるか?」

    「……うん」

    「よし!じゃ、俺に続け~!」

     セドがくるりと振り返った。ラウダは__

    dice1d2=1 (1)

    1:……向かう

    2:そこそこ大きめの声で「そういえば僕、グエルという名の兄がいるんだよね。偶然だなあ!」と言ってみる。dice1d2=1 (1) (1:猶予が1復活 2:慈悲はない)

  • 23二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:47:34

    その3点リーダはなに!?怖いよ!?

  • 24二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:48:06

    なぜだろう
    セドが無事で良かったと思ってしまった…不穏だけど

  • 25二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:48:13

    弟にしたのか、僕以外のやつを……じゃん

  • 26二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:55:07

    残り猶予:0


     しばらく歩くと、どうやらグエルと先程の壮年の男__オルコットがいるらしい空き教室を見つけた。こちらからは横顔程度しか見えないが、それでも確かに、あれは、グエルだ。セドが「あ!」と声をあげてぱたぱた走り出そうとしたところで、

    「リドリック・クルーヘル……俺と、結婚してくれ」

    「なんて???????」

     およそ信じがたい単語が聞こえて来て、膝から崩れ落ちた。

     グエルは硬直したままのオルコット__リドリック……? __の手を取り、やたらときらきらしたままの目で語り続ける。長い間一緒にいて、少しずつ惹かれていったんだ。これはストックホルムでもなんでもない、純粋な感情なんだ。お前は俺の親じゃない、だけど家族になってほしい。詠唱のごとく続けるグエルの姿に、セドの頬がゆるゆると赤くなる。

    「な、なあ、グエルにーちゃんとオルコット、何して……ラウダ?」

     ラウダのくちびるがわなわなと震える。

    「俺でいいのか。お前より二回りは年上だぞ」

    「年齢なんて関係ない、俺はお前がいいんだ」

    「……そうか。なら」

     それ以上の情報をシャットアウトしたくて、リセットボタンに手をかけた。

    【Game over】

    スタート地点:dice1d3=1 (1)

    1:アスティカシア高等専門学校:キャンプ地

    2:アスティカシア高等専門学校:決闘委員会

    3:ジェターク社(dice1d2=1 (1) (1:18歳 2:21歳))

  • 27二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:56:52

    オルコットに進めたグエルか
    ただしリセットはされてしまうが

  • 28二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:57:01

    こ、こいつダイスも振らずにボタンを!!!
    いやリセット条件ではあるのか…告白する側だったけど

  • 29二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 19:58:28

    ……進めたなグエル

  • 30二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:00:52

    なんでリドリックって本名知ってるんだグエル?

  • 31二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:01:11

    猶予0で現場に辿り着いてもダメなのか
    というかむしろフラグ成立の瞬間を見せつけられて脳破壊されるのか厄介だな

  • 32二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:01:27

    キャンプ地なら他の選択肢より攻略しやすそうでは?

  • 33二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:02:08

     ラウダは先程の衝撃的な光景を頭から振り払うため、ぐるぐると頭を振る。

     ……あまり無駄な行動をしている余裕はないらしいことは完全に理解した。とにかく迅速な対応を心掛けなければならない。え? アレ別に負けイベントでもなんでもなかったよな? なんだ負けイベントって……何をもって負けとして定義しているんだ……

     とにもかくにもここはどうやら、アスティカシア高等学校らしい。その中でも、グエルが寮を追い出された後、だろうか?グエルの位置はキャンプから変わらない。まずは使えるものを探してからじゃないとなんともならない。ラウダは、そうっとため息をついた。

     __つぎこそ、兄さんを守らないと。

    現在時刻

    dice1d3=1 (1)

    1:夕方(猶予:3レス)

    2:昼間(猶予:4レス)

    3:昼間。なんだかやたらと騒がしい(猶予:5レス)

    dice1d4=4 (4)

    1:あれは、ミオリネ・レンブランか?

    2:お、明るい方のエラン・ケレスがいる

    3:……これは……兄さんの退学手続きの書類……

    4:あ。僕のディランザだ

  • 34二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:03:24

    MSだ!こいつも強敵だぞ!!

  • 35二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:07:35

    まあ初っ端から猶予3レスでオルコットは強すぎたと思ったらまた3レスだよ!

  • 36二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:09:43

    弟ンザとグエルが急接近する前に止めるのが次のミッション?
    3レスだと短くて難易度が上がるね…

  • 37二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:09:50

    残り猶予:3


    「……あ、これは……僕のディランザ?なんでこんなところに……」

     ラウダは不思議に思いながらそれに触れた。今の時間帯なら普通にハンガーにあるはずなのに、どうしてだろうか。どちらにせよ、これなら何かが起きたらすぐに持ちだせそうだ。まさかそんなことにはならないだろうが……(フラグ)

     空は薄ぼんやりと夕暮れを投影する。ぱちりとついた電灯が、やたらと幻想的な雰囲気を演出している。しばらく歩いていると、不意にぱたぱたとこちらに向かって走ってくる人物を見つけた。

    「……あれは、

    スレッタ・マーキュリー?」

    「あ、ラウダさん……」

     スレッタは困ったような顔をしていた。それからほんのりと頬を赤らめて、もじもじとしはじめる。こういうところが嫌いなんだこの愚鈍な女……小さく舌打ちをすると、スレッタはニコリと笑って見せた。

    「えっと、グエルさんを、その、デート……に誘ったんだけど、断られちゃって」

    「は?」

    「こういう時、決闘とか……した方がいいんでしょうか?でもグエルさん、モビルスーツ持ってないし……」

    「はあ??」

     ラウダが目を見開く横で、スレッタがゆるゆるとため息をついた。それから「ご、ごめんなさい!突然こんなこと言っちゃって!」と言って走り去っていこうとする。ラウダは__

    dice1d3=1 (1)

    1:呼び止める。「僕と決闘しろ水星女!」

    2:呼び止める。「……そうだね、兄さんと決闘すればいいんじゃないかな?」

    3:呼び止めない。兄さんのところに向かおう

  • 38二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:11:13

    >>36

    違ったわ

    次はスレッタが相手だったけど、MSで戦うのは相手が強敵すぎると思うよラウダ

  • 39二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:12:26

    知らん展開きたな

  • 40二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:14:39

    弟ディランザとグエルのフラグかと思ったらスレちゃんか!決闘ってフラグ折りより難度高いかもしれん

  • 41二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:15:11

    大丈夫?決闘してる場合じゃなくない??

  • 42二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:18:42

    むしろなんでデートのお誘いを断ったんだよグエル
    あれか「デ…デートなんて全然行きたくなんかないんだからなァ!」しちゃったのか?

  • 43二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:20:00

    残り猶予:2


    「えっ!?え、なんです、突然……!?」

    「ぼ、僕が勝ったら、二度と兄さんに近づくな……!」

    「本当になんです突然!展開が早すぎません!?というか力業すぎませんか!?!?」

    「最速かつ無理やりにでもやらないとまたGame overになるんだよ!ほら今もなんか猶予減っていってるし!」

    「なんですがめおべらって!なんです猶予って!!」

    「お前には関係ないんだよ水星女ァ!」

     ホルダーなら決闘を受けないければならない。

     この制度は、受けなくともよい決闘まで受けていたグエルの姿を見ていると忘れがちだが、それでもラウダの頭の中にしっかりと刻まれていた。

     ギリギリと睨みつけると、スレッタは一瞬息を飲んだ後、まっすぐに見つめ返してくる。

    「……わかりました、お受けします」


    「む……決闘をやるのか。一体だれとだれが」

     キャンプ地にて。

     ぐるぐるとミルで豆をすりつぶしつつ端末を開けてみれば、そこに見えたのは__既視感のあるターコイズブルーと、同じく既視感のあるトリコロール。

    「KP013、ラウダ・ニール。ディランザ、出る」

    「LP041、スレッタ・マーキュリー、エアリアル、行くよ!」

    「何の展開だ……???」

     グエルはコーヒー片手に心底困惑していた。

    スレッタが決闘に賭けたもの

    dice1d3=3 (3)

    1:虫の声で謝罪してくださいよ虫の声

    2:グエルさんとのデート、応援してください!

    3:グエルさん

    dice1d2=2 (2)

    1:ラウダの勝ちだ。主人公補正(偽)は強い

    2:スレッタの勝ちだ。主人公補正(真)は強い

  • 44二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:21:52

    システムやっと理解したスタート地点ダイスでライバル、猶予レスの数で難易度、その後のダイスでフラグを折る手段を決めるのか

  • 45二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:22:27

    グエルおめでとう……なのか?

  • 46二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:24:04

    シュバルゼッテならともかくラウンザなら仕方ない…!

  • 47二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:28:06

    結構続いてるシリーズなのに新システムとこの文章量はすごい(小並感)

  • 48二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:28:13

    もはや猶予どころの騒ぎではない

  • 49二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:29:24

     ぴこん。

     勝者、スレッタ・マーキュリー。

     ラウダはだるまにされた機体の中で倒れこんでいた。気絶しなかったのは、幸いというべきか、不幸と言うべきか。ぜえぜえと肩で呼吸をしていると、我慢ならなくなったのか突っ込んできたグエル(いつの間にかトロフィーにされていた)が見える。待って兄さん。その魔女に近づいちゃダメ。……言おうにも、言えない。

     スレッタがエアリアルから降りる。グエルの手をとり、ニコリと微笑む。

    「グエルさん。これでグエルさんは私のものです」

    「お、俺はもとより誰かのものになるつもりはない」

    「ふふふ。なら決闘しますか?」

    「……」

     グエルが顔を真っ赤にして、スレッタの手を握り返す。

     それだけでラウダは理解した。理解してしまった。猶予が残っていようが残っていまいが自分がヘマをしたらその時点で真っ逆さまに堕ちていくらしいことを理解した。

     最後のちからをふりしぼって、リセットボタンに手をかける。

    「スレッタ・マーキュリー。俺は、お前と__」

     押し込む。

    【Game over】

    スタート地点:dice1d3=2 (2)

    1:アスティカシア高等専門学校:ジェターク寮

    2:地球

    3:ジェターク社dice1d2=1 (1) (1:18歳 2:21歳)

  • 50二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:29:30

    このレスは削除されています

  • 51二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:31:08

    リセットに戸惑いがなさすぎる

  • 52二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:31:18

    画像がピッタリすぎるw

  • 53二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:32:02

    元からフラグ建築士のグエルがラブコメ補正付けられたら誰にも追い付けないスピードで成立するもんな

  • 54二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:33:08

    50レスで2カプも成立してるのエグすぎんだろ(グエルのフラグ建築ぶりとラウダの負け癖が)

  • 55二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:33:13

    二度目の地球か…グエルが前と同じく安全地帯で健やかにいてくれればいいが……

  • 56二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:34:03

    ラウダの制限がタイムアタックなのはいい感じに難易度上がって面白いなぁ

  • 57二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:37:16

    「ここは……また地球みたいだな」

     青と赤の並び、それから座標を確認する。それにしても相変わらずGPSは便利だ。いや別に不可抗力だし。ラウダわるくないもん。

     ふうっと息を吐くと、先程の光景がフラッシュバックして、吐き気がしてくる。

     顔を青くしながらもなんとか歩き出すと、足元がやたらとふらふらしてきた。とにもかくにも早くグエルを見つけて、今度こそグエルを守らなければ。というかなんかやたらとハードモードじゃないか?頼むからやさしめのがきてほしい。こちとらヤンデレ初心者だぞ。ヤンデレ初心者ってなんだよ。逆に熟達したヤンデレってなんだよ。

     それで、今回のグエルは__

    dice1d3=1 (1)

    1:株式会社ガンダム……だろうか?(猶予:3)

    2:スラム街にいるみたいだ(猶予:4)

    3:なんだここ?知らない場所だね(猶予:5)

  • 58二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:38:39

    猶予3!!(草ァ!!!!)

  • 59二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:39:04

    さっきから連続で猶予最短のやつ引いてるのすごいな

  • 60二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:39:21

    (装備アイテム忘れ!これは猶予を消費しない。俺からの慈悲だぞ)

    dice1d3=3 (3)

    1:……フェルシー、どうしたの?

    2:す……スレッタ・マーキュリー……!

    3:仕事用の書類だね。これをどうしろと……

    4:……?何かのリモコンだろうか

  • 61二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:42:04

    熟達したヤンデレはほら、前スレの開幕兄さん監禁してた君だよラウダ

  • 62二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:45:18

    株ガンでハードモードのフラグ…ミオリネ?

  • 63二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:45:36

    猶予:3


     株式会社ガンダムにいるみたいだ。

     行かなきゃいけないのか。行かなければいけないことはわかっているのだが、今は「ガンダム」という単語について考えただけで憂鬱になってくる。気がめいってきた。そう思いながらGPS片手に歩いていると、しばらくもすれば辿りつく、そこでは__

    「……あ」

     ペトラとグエルが、何やら楽し気に会話しているのが見えた。

     どうやら義足のテスターや株ガンとジェターク社との提携について色々話しているらしい。ミオリネあたりはいないのか、とも思ったが、近くには見当たらない。なんでだよ。世界の強制力ってやつなのか。

     とにもかくにもこのままだと確実にああ(前例×2)なることは間違いない。早く阻止しないと。ラウダは__

    dice1d3=2 (2)

    1:グエルを仕事の話で呼び出してみよう。

    2:ペトラを仕事の話で呼び出してみよう。

    3:……誰か探そう。あ、あんなところに、dice1d2=1 (1) (1:スレッタ 2:フェルシー)が……?

  • 64二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:46:27

    わーい新作だ〜! 誰にも追いつけないスピードでフラグにジェタークする兄さんとよりどりみどりなパターンで脳破壊され続けるラウダで草生える がんばれラウダ

  • 65二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:46:39

    そっちか~~~~~~
    アカン成立したら二重に脳破壊されてまう

  • 66二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:50:32

    新作ウキウキで開いたら推しカプ2つ爆速成立しててむせび泣いた

  • 67二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:53:13

    猶予:2


    「……あ、ペトラ、いた!探したんだよ」

    「あ、ラウダ先輩」

     ラウダが白々しくそう言うと、グエルと談笑していたらしいペトラは、はっと顔をあげると、にこやかにこちらに近づいてきた。それからラウダの手の中にある書類を見ると、「義足の話ですか?それならグエル先輩としていたんですけど……」と困ったような顔をする。なるほどこれは不発か。ラウダは頭の中で小さく舌打ちをした。あんま後輩にこういうのよくないな~とも思ったが、思想・良心の自由ぐらい許してほしい。

    「それだけどね、ペトラ」

     ラウダはできるだけ彼女を警戒させないよう、穏やかに微笑む。

    dice1d3=2 (2)

    1:「仕事の……メカニック関連のことで、カミルが話を聞きたいんだって」と説得してみる。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:「このプロジェクト、ペトラに任せてみようと思って。お願いしてもいいかな?」と説得してみる。dice1d3=1 (1) (1:成功 2:失敗 3:渋っている。だが押せばいける……気がする!)

    3:「……ごめんねペトラ。おやすみ」

  • 68二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:55:41

    さっきから対人の選択肢3が手段選んでなくて草

  • 69二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:59:01

    猶予:1


    「このプロジェクト、ペトラに任せてみようと思って」

    「え!私に、ですか?」

    「ああ。実際に義足を使った当事者が舵を取ることで、より質の高いものになるんじゃないかって思うんだ」

    「う……嬉しいです!」

     ペトラがきらきらと目を輝かせ、次いでやや潤ませた。私脚こんなになっちゃって、満足に動かせなくて、なんにもわからないし、もう一生仕事なんてできないかもって、不安だったから。

     ラウダはその話を相槌をうちながら聞き流す。まだ油断はできない。いくら仕事を回して遠ざけたとはいえ、これは妨害工作でしかなく、ただの一時的な措置だ。根本の部分を断たなければ。そう思ってラウダは__

    dice1d3=1 (1)

    1:「うん、期待している。頑張って」とペトラの肩を叩く(ノーマルエンド)

    2:ラウダが何か言う前にグエルがどこからか走ってきた。(ゲームオーバー)

    3:……書類の写しを、持っていく。(???エンド)

  • 70二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 20:59:54

    ようやくがめおべら回避の気配

  • 71二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:00:46

    ノーマルエンドだったらヴィムもOKするのかな

  • 72二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:01:41

    おお!ラウダがまともなendに

  • 73二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:03:10

    こいつ割とあっさり兄さんも恋人も守れる一石二鳥ルート達成しやがった……
    もっと兄さんのダイス運(の悪さ)を見習え

  • 74二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:06:46

    「……うん。期待してる。頑張って」

    「はいッス!」

    「あ、兄さんは予定があるから僕と一緒に帰るね」

    「わかりました!またいつでも遊びに来てくださいね~!」

     ラウダはにこやかに笑いながら、ペトラに向けて手を振る。それからくるりと踵を返すと、端末を確認しながら静かに嘆息した。とりあえずグエルを守れたという安堵もあるが、それ以上に。

    「……こっちは遊びじゃないんだよ……」

     割とマジで切実だった。

     守りきれたからかなんなのかしらないけど、何故か端末に盗聴器機能が増えている。なんでだよ。無意識のうちにラウダがつけていたのか?それとも父さんか?父さんなのか?どちらにしても最悪だ。とりあえずまたグエルに手を出そうとする輩を未然に防がないと。もうコトは起きている?それはそう

     それで、端末からは__

    dice1d3=2 (2)

    1:ミオリネ・レンブランの声が聞こえてくる。(猶予:3)

    2:dice1d2=1 (1) (1:カミル 2:フェルシー)の声が聞こえてくる。(猶予:4)

    3:……?言い争うような声……か?そもそもGPSの位置も変わって……まさか……!?(猶予:5)

    dice1d4=1 (1)

    1:あんなところにスレッタ・マーキュリーがいる。

    2:うーん、ペトラをこのまま連れていこうか……?

    3:兄さんの予定表だ。多少の捏造もできるよ

    4:これは……クソデカヒートアックス……!?

  • 75二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:08:54

    ノーマルエンディング化と思ったら「まだまだ続くんじゃよ」なの?

  • 76二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:09:01

    ほう…カミグエカミですか…

  • 77二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:10:17

    総当たり戦!?忙しいなぁラウダw

  • 78二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:10:26

    >>75

    今対面してるキャラはノーマルENDってことじゃないかな?

  • 79二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:10:26

    カミルとスレッタ、強敵が揃ってるな

  • 80二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:15:34

    >>75

    (本家ヤンデレシミュレーターに忠実に1スレ使いきるまでは続けるつもりです!最後の一回はちょっと盛大めにやるつもり。でも10連勝したらエンド確定も考えてあげるよ)


     ……これは、カミルと会話している……のだろうか?

     内容はどうやらdice1d2=1 (1) (1:仕事のこと 2:世間話)であるようだが、それでもやたらと楽しそうであることにはかわりない。カミル。次はお前が立ちはだかるのか。なんで地球なのにここまでジェタークが強いんだ。ラウダはキレた。……キレても仕方ないがキレた。

     そこでふと、顔をあげる。

     向こうで、真っ赤な髪の少女が、ペトラに話しかけようとしているのが見えた。スレッタ・マーキュリー。前世の記憶では苦い思い出しかないが、もしかしたら何かに使えるかもしれない。ラウダは__

    dice1d3=3 (3)

    1:スレッタに話しかける。「ごめん、ちょっと手伝ってほしいことがあるんだけど……」dice1d2=2 (2) (1:成功 2:失敗)

    2:装備品の変更を申請する!あっdice1d3=1 (1) (1:フェルシー 2:大きめの斧 3:カミルの毛髪と指紋)」

    3:スレッタとペトラの話を聞いてみる。仕事について話しているのだろうか?

  • 81二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:19:16

    選ばれなかった2にあるカミルの毛髪と指紋ってなに!?…一体何に使うつもりだったんだ?

  • 82二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:23:44

    猶予:3


    「……」

     ラウダは物陰で、二人の会話に耳を欹てる。

     やはりというべきか、GUND義足の使い心地や費用対効果についてなど、仕事についての話をしているようだった。早速営業をかけにいくとは我が後輩ながらできた子である。偉いぞ!ペトラ

     ここで仕事についての何かしらの予定を手に入れることができれば、それを使ってカミルを引き剥がせないだろうか?ラウダは仕事に対して全幅の信頼をおいていた。真面目に力強い信頼をおいていた。というわけでラウダは__

    dice1d3=1 (1)

    1:「これを通したいんだけど、予算がなくて……」「グエルさんの許可が必要そうですね」という話を持っていこう。

    2:「GUND義足とそれ以外の義足の違いについての資料がほしいんですけど……」「カミル先輩なら何かわからないかな」という話を持っていこう。

    3:まずい。普通に談笑しはじめた。これじゃ情報を手に入れられそうにない……

  • 83二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:23:54

    ヤンデレの選択肢は外していってるあたりエライ

  • 84二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:24:17

    なんか初見でハードモードのボスラッシュやらされてる感がある マジで頑張れラウダ お前が兄さんのガーディアンになるんだよ
    それはそれとして兄さんのジェタークっぷりに振り回されて蚊帳の外で脳破壊されるラウダ君は健康に良いのでもっと見たい気持ちがある

  • 85二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:28:48

    猶予:2


    「……これを通したいんですけど、どうにも予算が足りなくて」

    「うーん、グエルさんの許可があればいけるんでしょうけど……」

     ラウダは物陰で静かに様子を伺う。

     この話を持っていけば、グエルはたぶん、いったん宇宙に帰って決算系の書類に目を通さなければならなくなるだろう。そうなればいったん、カミルとは離れなければならなくなるに違いない。だがそれだと結局仕事が終わったらカミルの元に戻ってしまうような気がしないでもない。

     ラウダは己の頭上あたりに表示されている(ような気がする)猶予を確認する。ふむふむなるほど、なかなかにキツい。別なる証拠を手に入れたいが、これ以上ここにいるのもまずい。さて、どうするべきだろうか……

    dice1d3=3 (3)

    1:グエルにこの情報を伝えに行こう。

    2:もう少し粘りたい……

    3:この端末を使って兄さんにメッセージを送れないかな?dice1d2=2 (2) (1:いけた! 2:……うん?)

  • 86二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:29:48

    あっ(察し

  • 87二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:29:53

    1番面白そうな選択肢を引くな!!!!

  • 88二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:30:01

    ど、どうした?

  • 89二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:37:26

    残り猶予:1


    「……これは……」

     今まで気づかなかったが、この端末、やたらとたくさん、記憶にないアプリケーションが入っている。

     もちろんGPSや盗聴器、ボイスレコーダーなどの一般的な機能のほか、例えば『ネット通販』。例えば『よくわかる!薬物知識』。例えば『悪魔と契約する方法100選』、例えば『催眠アプリ』、例えば『よびだし!しゅばるぜって』__

    「な、んだ。これ……」

     ラウダは知る由もないが、今までの物語世界とは違い、この世界の元ネタとなるヤンデレシミュレーターは『ゲーム』である。

     __イースターエッグ。

     つまるところ、『チート』機能があるのだ。正直これはもうちょっと取っておきたかったっていうかラス一で開示する予定だったんだけど。世界はそっと涙を流した。選択肢に入れた方が悪い?それはそう

    「……」

     ラウダは__

    dice1d3=1 (1)

    1:とりあえずグエルの元に向かわないと……

    2:『よくわかる!薬物知識』を見てみる。

    3:『よびだし!しゅばるぜって』を押してみる。(猶予が1増える)

  • 90二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:39:41

    これは冷静で理性的

  • 91二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:40:41

    まともな選択肢偉いぞ!(建前)
    くっ、安全な選択肢が選ばれたか!(本音) 機能使用のときが来るのが待ち遠しいぜ!

  • 92二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:46:50

    残り猶予:0


    「にいさ、……あ……」

     ラウダの視線の先では、グエルがぎゅうっと、カミルを抱きしめていた。

     あの短時間で何があったのか。目を逸らしたいのに、盗聴器は勝手に音を拾って、ラウダの元に届けてくる。楽し気な会話。普段より声のトーンが高いグエルと、穏やかに話すカミル。

    「なあ、カミル。いつまでも俺を支えてくれるか?」

    「もちろんじゃないか。頼ってくれよ、ジェタークCEO」

    「……その呼び方は嫌だ」

    「そうだな、グエル」

     ラウダの指先が震える。ふるえる。ふるえる。見つめ直す、と。イヤホンを外そうにも、ふるえて、ふるえて、ふるえて、取れない。視線の先でグエルが、カミルの手をとって、にこりと微笑んだ。

    「カミル。ずっと一緒にいてくれ」

    「もちろん」

     あ、と唇から壊れたような悲鳴が漏れた。

     ……膝から崩れ落ちる。

     グエルは、カミルは、幸せそうだ。

    【Game over】

    スタート地点:dice1d3=1 (1)

    1:アスティカシア高等専門学校:ジェターク寮

    2:アスティカシア高等専門学校:決闘委員会

    3:ジェターク社dice1d2=1 (1) (1:18歳 2:21歳)

  • 93二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:47:52

    あー、ワイの推しカプ達が続々と成立していく

  • 94二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:50:32

    ごめんラウダ…この組み合わせ良い…

  • 95二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:50:52

    ラウダには申し訳ないけど、今までのスレで散々な目にも遭ってきたグエルが色んなキャラと幸せになっていくのを見られて嬉しくなっちゃってるよ…

  • 96二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:53:23

    リセットボタン押すのがだんだん早くなってない???描写すら飛んだぞ

  • 97二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:55:49

    「ここは……ジェターク寮か?」

     ラウダはぺたぺたと自分の体をさわってみる。心なしかやや華奢になったような気がする。先程まで21歳の体だったのに、突然三年前の18歳の肉体になったからだろうか。それにしてもここまで目に見えた変化があるとは。自分の肉体の変化とは気づきづらいものだ。

     端末の中に入っていたアプリについて考えながら、あるいてみる。

     どう考えても倫理的にアウトなものばかりだ。そもそもGPSと盗聴器の時点で人権とか地に伏している気もするが、それはあくまで「進行上必要だから」と理由付けすることができた。でも、これらは?使わなくても進めるこれらを、使うのは、どうなのだろうか?

     ……

     ラウダは__

    dice1d3=3 (3)

    1:格納庫の方から声が聞こえてくる。(猶予:3)

    2:格納庫の方から声が聞こえてくる。(猶予:4)

    3:フェルシーとすれ違った。(猶予:5)

    dice1d4=3 (3)

    1:寮外の……ニカ・ナナウラに声をかけてみようか?

    2:寮内の……dice1d2=1 (1) (1:ペトラ 2:カミル)に声をかけてみようか?

    3:……dice1d2=2 (2) (1:パーメット粒子ハッキング 2:洗脳アプリ)を使ってみようか?

    4:……『よびだし!しゅばるぜって』を使ってみようか?

  • 98二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:56:44

    ちょwww

  • 99二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:57:36

    連続脳破壊で理性が削られ始めてる

  • 100二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:57:46

    また酷いアプリ選択がきたw

  • 101二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 21:59:20

    1/8だぞ

  • 102二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:01:46

    こういう時に限って最大猶予を引いていらっしゃるわね

  • 103二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:01:55

    猶予:5


     ……使ってみようか、洗脳アプリ。

     いやあくまでこれは動作確認だし。どんな効果を及ぼすかわからないし。ホラ……ほら、もしかしたら効果を発揮しないかもしれないかもだし。別に他意はない。そう、他意はないのである。

     幸いにも今回は猶予はたっぷりあるみたいだ。たっぷり、といっても、うだうだ悩んでいたらすぐになくなってしまうことは今までの敗北から学習している。なんとかしないと。……なんとかしないと……

     ……

     誰に、使う?

    dice1d3=2 (2)

    1:フェルシーに使おう。グエルへの恋心を消滅させ、告白を諦めさせる。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:グエルに使おう。こ、効果はとりあえず後で考えるかな……

    3:……や、やっぱりよくないよね。やめておこう

  • 104二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:02:29

    弟ギア上げてきたな

  • 105二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:03:34

    数々の脳破壊を経てついに躊躇いがなくなったな…

  • 106二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:03:39

    隠れてたヤンデレの芽が頭覗かせてきたな

  • 107二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:05:20

    やっぱラウダはこうじゃねーとなぁ!!

  • 108二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:05:40

    いきなり倫理を投げ捨てるな

  • 109二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:07:32

    グエルの平穏に忍び寄るヤンデレ弟発進か?

  • 110二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:09:29

    うーんラウダがこう来たらますますグエルの逃げ切りを応援したくなるな!!

  • 111二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:11:35

    猶予:4


    「……フェルシーと共闘、楽しみだな……うん、ラウダ?どうしたんだ?」

    「兄さんこの画面を見て!」

    「なんだとつ、……ぜ……ん……?」

     グエルの瞳がどろりと濁る。

     かくり、と身体から力が抜けた。画面には【グエル・ジェターク】と表示されている。どうやら複数人を同時に操ることはできないらしい。最後のバランス調整とでもいうべきか……

     グエルはうつむいたまま、動かない。

    「うぁ、おぁあ……?」

     ラウダは混乱して、ぺたぺたとその頬を触ってみる。本当に、全く、抵抗しない。全くだ。青色の瞳は光をうつしていないけれど、ラウダが少しパラメーターを弄れば、グエルは穏やかな笑みを見せた。

     これ脊髄とか脳とかやばいところに影響を及ぼしてるんじゃないのか。そういう理性的な考えがあたまにのぼらないでもなかった。しかし、それ以上に。

    「……兄さんの全てが、今、僕の手の中にある……?」

     支配欲が満たされるような、嗜虐性がそそられるような、そんな、背筋に__ぞくぞくと走る電流じみたものの名を、何と名付けるべきか、ラウダは決めかねていた。

    dice1d4=2 (2)

    1:「SAN値」のパラメーターをゼロにしよう。兄さんを廃人にするよ

    2:「フェルシーへの好感度」のパラメーターをゼロにしよう。これで万一告白されても受けないはず

    3:……この空っぽ状態で鍵付きの地下室に案内して、それから洗脳を解除しようかな

    4:や、やっぱりよくない!やめておく!!

  • 112二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:12:51

    こえーよ!!!!!!

  • 113二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:13:37

    やりたい放題な弟…
    ヤンデレシミュレーターはミリしらなんだけど、こういうアイテム使って後々制限掛かったりはしないのかな?

  • 114二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:13:57

    マシ…なの、か?
    フェルシーへの好感度0って可愛い後輩という認識にも影響出そうで心配だ……

  • 115二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:15:11

    二番目くらいに穏便な選択肢なのでまあヨシ!!
    てか自分を好きだと思い込ませるとかそういうのはしないんだなこいつ……

  • 116二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:15:13

    これマシか?!マシな選択肢のか??!

  • 117二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:15:55

    まぁグエルはデフォでジェターク寮生にでかめの親愛抱いてそうだし最低保証は残っている…はず!!!(祈り)

  • 118二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:16:33

    1と3エグくて草

  • 119二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:18:59

    支配欲出ちゃってるよ
    このシリーズのラウダそういえばドSだったな…

  • 120二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:20:43

    >>113

    本家ではこれをライバル(今回で言うフェルシー)に使って恋敵を遠ざけるみたいだね。もちろん犯罪なので証拠を隠滅しないとゲームオーバーになる。以前カミルの指紋と髪を何に使うのかという話があったけど……ね?

    「……おはよ、兄さん」

    「うん?ラウダ、俺、寝てたのか?」

    「まあそんなところ」

     グエルが気が付くと、そこにはにこりと微笑むラウダの姿があった。状況が読めずにぱちぱちと目を瞬かせていると、不意に、ラウダがこちらに顔をよせ、ニコリと微笑み、こう尋ねてきた。

    「ねえ兄さん。フェルシーのこと、どう思う?」

    「……?どうしたんだ突然」

    「おしえて」

    「別に、ただの後輩だが」

     グエルはなんてことないようにそういう。ラウダは「そっか」と言って微笑んだ。ふうっと息を吐いて、それから顔をあげる。

    「それならいいんだ。ありがと、兄さん」

     ラウダの端末には、『洗脳状態解除』の文字があった。

    グエルはdice1d3=3 (3)

    1:ダリルバルデの格納庫に向かうみたいだ。(猶予:3)

    2:ディランザの格納庫に向かうみたいだ。(猶予:4)

    3:よくわからない集団に呼び出されているみたいだ。(猶予:5)

    dice1d4=3 (3)

    1:『よびだし!しゅばるぜって』を使うか……

    2:ペトラとカミルを呼んでみるか……

    3:『パーメット粒子ハッキング』を使ってみようか……

    4:……この『悪魔と契約する方法100選』ってなんだ?

  • 121二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:22:54

    手段選ばなくなってきたな弟!?

  • 122二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:23:47

    邪悪なアプリ使う選択肢の確率上がってますね…?

  • 123二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:24:13

    弟がやべー能力を手に入れたと思ったら恐らくやべー選択肢を引いてしまう兄
    これはしゃーないバンバン使っていけ

  • 124二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:24:42

    躊躇いが失われていく

  • 125二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:24:46

    ここにきてモブレの可能性…?

  • 126二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:28:54

    残り猶予:5


    「この『パーメット粒子ハッキング』ってなんだ……?」

     不思議に思って開けてみると、どうやらパーメットを使ったあれこれをオーバーライドし、自在に操ることができるらしい。なにそれつよい。だが一応制約もあるようで、発動した時点でラウダの視界に入っているものしか使えないらしい。やや癖があるが、これもまた利用価値があることには変わりない。

     ……盗聴器を確認してみれば、どうやらラウダと別れたグエルは、何やら集団に呼び出されているようだった。

     GPSを使えば位置は確認できるが、ここからだとやや遠い。視界にいれなければならないという関係上、やや難しいだろうか?ラウダは__

    dice1d3=1 (1)

    1:先回りしてグエルより先にモブの元に向かえないだろうか。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:高いところなど、グエルとモブたちが上から見渡せるところに向かおう。

    3:……別のアプリを使ってみよう。dice1d2=1 (1) (1:『悪魔と契約する方法100選』 2:『よびだし!しゅばるぜって』)

  • 127二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:31:57

    えらい!えらい!

  • 128二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:37:25

    まずは機能を確認するために使ってみる感じなんだけど、一度効果が確認されたら迷わないようなのが本当に面白い

  • 129二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:37:35

    成功or失敗の2択は引いてないところでも全成功してるよね

  • 130二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:38:21

    残り猶予:4


    「……ここが兄さんの向かっている場所か……」

     ラウダはGPS片手に予測し、モブらしき集団がいる場所を見つける。かなり余裕をもって辿りつくことができた。これは大きなアドバンテージとなる。だって残り猶予4とかあるし。最初の頃猶予3で絶望していたのが嘘みたいだ。すごいよこのアプリ。僕の失った倫理観よりずっと自由だ。

     さてしかし、先回りできただけでは何ともならない。ここからなんとか未然に防がないと。

     手の中にあるパーメット粒子ハッキングアプリは、既に起動している。ラウダの目がやや赤く輝いて、周囲を見回す。いち、にい、さん……全員分、掌握した。あいつらを、

     ……

     どうしてやろう?

    dice1d3=2 (2)

    1:偽の補講情報を流し、グエルから遠ざけよう。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:あいつらの端末を爆発させよう。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    3:冷静に考えてパーメットハッキングで何するんだ……?わからない……dice1d3=3 (3) (1:悪魔化 2:しゅばるぜって呼び出し 3:洗脳)に変えるか……

  • 131二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:39:33

    倫理はどうにかして取り戻せ!まだ間に合うだろ!!!

  • 132二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:41:00

    端末爆破楽しそう

  • 133二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:42:35

    まあ本家よりは遥かに倫理観保ってるしまだ理性的だから……(震え声)

  • 134二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:42:44

    1番物理的ダメージ与えそうな選択肢選んだな

  • 135二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:43:02

    爆発ってどれだけの規模なんです…?

  • 136二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:43:06

    いや、倫理観は取り戻してくれ切実に
    それはそれとしてモブ達の端末は疑惑を考えばまあ仕方ないか...

  • 137二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:48:05

    「うわっ!?」

     突如、生徒のもっていた端末が一斉に爆発した。

     それは破片を飛び散らせ、生徒たちの手に無数の傷を与える。至近距離でそれらを浴びた生徒たちが「いってぇ……!?」と悲鳴を上げる様子を、ラウダはじっと観察していた。モブたちのうちの一人が、小さく舌打ちをする。

    「クソ……いったん医務室に向かうか」

    「いた、……うわ火傷……」

    「なおせるかな、これ……」

     男たちが去っていく。

     ラウダはほっと息を吐いて、その後姿を見つめた。しばらくもしないうちにグエルがやってきて、「あれ?」と首をかしげる。落ちている破片を拾い上げて、「なんだこれ」と不思議そうな顔をした。

    「焦げているな、それに血がついている……?」

     グエルが首をかしげる。

     と、そこに__

    dice1d3=3 (3)

    1:シャディクがやってきた。(猶予:3)

    2:明るい方のエランがやってきた。(猶予:4)

    3:冷たい方のエランがやってきた。(猶予:4)

    dice1d4=3 (3)

    1:↑で呼ばれていない、dice1d2=2 (2) (1:数字の大きい方 2:数字の小さい方)が来たみたいだ。

    2:dice1d2=1 (1) (1:スレッタ 2:ミオリネ)の姿が見える。

    3:……悪魔、かあ……

    4:しゅばるぜって呼ぶか

  • 138二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:50:02

    遂にオカルトにまで走り出すのか

  • 139二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:52:22

    遂に人間やめるのか

  • 140二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 22:58:56

    残り猶予:4


    「グエル……殺ったの?」

    「殺ってねーよ!?」

    「大丈夫。報告しないでおいてあげるから」

    「だから殺ってない!!」

     グエルとエランがわいわいと会話をする横で、ラウダはアプリを開け、静かにそれを見つめていた。

     悪魔、か。

     本来は生贄が必要であるようだが、一度だけこのアプリが肩代わりしてくれるらしい。契約できるのは、三体。なおかつ、リセットしても魂でつながっているため契約自体は続行される。どれもかなり強力かつ凶悪な力をラウダに与えてくれるようだが、大丈夫なのだろうかこれ? ニアリーイコールで『人間をやめる』ことにならないか?

     ……

     ラウダは__

    dice1d4=1 (1)

    1:『騎士の悪魔』と契約する(ディランザメカぐるみの力を手に入れる)

    2:『空虚の悪魔』と契約する(シュバルゼッテメカぐるみの力を手に入れる)

    3:『色欲の悪魔』と契約する(????????)

    4:……や、やっぱりやめておこう……

  • 141二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:02:12

    1番マシなの引いたな…いや悪魔と契約してる時点で何一つマシじゃないんだが

  • 142二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:03:07

    色欲の悪魔の????????は何なんだろ
    ディランザパワーは一番平穏そうでヨシ!

  • 143二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:07:29

    残り猶予:3


    「おあ、うああ……!」

     ラウダは自分の体を確認する。

     右手を握る。

     クソデカヒートアックスが出てくる。

     左手を握る。

     ビームライフルが出てくる。

     両手を開く。

     両方消える。

     なんだこれ便利すぎる。単純に戦闘能力がすごくあがった。ついでにふわりと手をかざせばどこからともなくシールドまで現れた。額にはブレードアンテナが生えてきたが、気合いをいれれば消すことができる。どういう原理かはわからない。まあオカルトに質量保存の法則を適応しようとする方が間違っているだろう、ヨシ!

     ただ代償というべきか、やや思考回路が鈍っているような気がする。具体的には冷静で理性的さが若干薄れたような気がする。それでも他の悪魔よりはマシ……だと思う。もう試せないのでわからないが。

     ……この力があれば。

     ラウダは、

     簡単に__

    dice1d3=1 (1)

    1:エランを脅す

    2:グエルを守る

    3:ふ、……普通に出ていって説得しよう

  • 144二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:09:07

    4号とんだとばっちりで草

  • 145二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:11:33

    グエルとちょっと話しただけで弟がシュばってきて脅されるとかこわー…

  • 146二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:11:48

    そういえば普通のラウダはヒートアックスなんて常備してなかったな(麻痺)

  • 147二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:23:12

    残り猶予:2

    「に、……兄さん、……エラン」

     ラウダはゆらりと草むらから出て、エランとグエルを__エランを、見つめる。

    「あ、ラウダ!ちょ、誤解をといてほしいんだ、俺は何もやっていない……!」

    「うん、しっているよ」

    「……そう。それで、何か用?」

     エランは無意識なのか本能なのか、ラウダを警戒するような素振りをする。

     ああ、そっか。

     あなたはかしこいね、エラン・ケレス!

     ぎゅっと手を握れば、どこからかヒートアックスが現れる。ぶん、と振れば金色の軌跡があらわれた。悪魔と契約した証、二股に分かれた一本角、額から生えたそれが、不気味な緑青に輝く。

     微笑みを浮かべる。

     グエルが息を飲むのが、エランがやや表情を歪めてこちらを見つめてくるのは、見えた。

    「察しがいいね」

     ラウダの顔に、引き攣ったような笑みが浮かんだ。

    「兄さんから離れろ。マネキン王子」

    dice1d3=2 (2)

    1:「……やだ」と立ち向かってくる。

    2:「……脅すのは、よくない」と説得してくる。

    3:「……わかった」と引き下がるようだ。

  • 148二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:29:30

    脅すのはよくないわな

  • 149二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:36:06

    残り猶予:1


    「……脅すのは、よくないと思う」

    「は?なんで?」

    「何故って……強いて言うなら倫理?」

    「生命倫理をドブに捨ててる強化人士のお前に倫理を説かれる日がくるとはね」

    「……」

    「お、おいラウダ、あまり言いすぎてやるなよ……それに俺もだめだとおもうぞ」

     何故そんなことをいうのだろうか。

     ラウダはぱちぱちと瞬きをした。わからない。ラウダはグエルを守ろうとしているのに。守ってあげているのに! 僕だけが守りたいのに、どうしてあいつにみかたするようなことをいうの。わからないよ。ひどいよ、にいさん。ぐちゃぐちゃの内心とは逆に、ラウダの体は冷え切っていた。金属か何かのように。

    「……ふーん、そっか、ぁ……」

     ラウダはぎゅっと目を閉じる。

     腹の底から、こらえきれない笑い声があふれてきそうになった。

    dice1d3=1 (1)

    1:……そう、だよね。よくないよね……一度リセットして頭を冷やそう……(次回!理性が戻ってきたラウダ)

    2:兄さんとエランを殺してリセットする!!!!(次回!倫理観が欠如したラウダ)

    3:????????

  • 150二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:38:29

    かなりライン超えてるから理性取り戻してこい…

  • 151二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:43:59

    冷静理性的を取り戻せるじゃん!花丸ファインプレーですよコレは

  • 152二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:46:42

    「……そう、だよね。よくないよね……」

     ラウダの体からがくりと力が抜ける。

     そうだ、よくない。よくないのだ。こんなこと。頭がぐるぐるする。見上げればグエルが、困惑したようにこちらを見下ろしてくる。「何しに来たんだお前」と言わんばかりの様子だ。しかしすぐにエランに視線を戻すと、何やらふわりと笑って見せた。

     ああ、そうだ。

     その顔だ。

     僕はあなたのそういう顔が好きになったんだ。ずっとあなたには、そんなふうに笑っていてほしいんだ。だから、ラウダは、こうして何度もループするのだ。ラウダは、……リセットボタン、に。そっと、手をかけた。

    【Game over】


    「……あれ、ここは」

     ラウダはふっとあたりを見渡した。また父さんに呼ばれたのだろうか。そう思って視線を巡らすと、そこにいたのは__

    「こんにちは。ラウダ・ニール」

    「……スレッタ・マーキュリー」

    「違うよ。僕はエリクト。パーメットの向こう側からずっと見ていた。どうせ次のループが最後だから、チャンスをあげる」

    「えっ何……怖……というか何最後って……」

    「ちょっと早いけどいい感じに要素も出そろったし、残りレス数もいい感じだし。僕が、あの男の__ヴィム・ジェタークの気を引いておいてあげる」

    「うわあ第四の壁!というかなにそれどういうこと!?」

     エリクトが微笑む。ラウダがそんなふうに叫ぶと、エリクトはしゅわりと虹パメに溶けつつ、こちらにくるりと踵を返した。

    「倫理観は戻ったみたいだし。頑張ってね?」

    「待っ__!」

     ……ハッと、意識を取り戻す。

     気が付くと、そこは__

    dice1d3=3 (3)

    1:ジェターク寮だ。 2:ジェターク社だ。 3:地球だ。

    dice1d4=4 (4)

    1:催眠アプリ 2:悪魔ぱわー 3:パーメットハッキング 4:……な、生身だ!

  • 153二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:51:35

    おお!身一つで兄さんのフラグを折りに行くのか

  • 154二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:51:57

    【ヤンデレシミュレーター feat.L】

    改め

    【転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?】


    「こ……こは……地球か?」

     なんだか最近宇宙と地球の反復横跳びをしているような気がする。

     手を握ってみる、と__ヒートアックスが手の中に現れた。なるほど悪魔と契約した力はそのまま扱えるようだ。だが……だが、ラウダはぱっと手を離して、武器を消した。

     これを、使うべきでは、ないと思った。

     何故ならジェタークとは質実剛健。オーガニックこそ至高なのである。なんだオーガニックって。だがまあそこはまあ別に今問題としているわけでもないので割愛することにする。

    「……兄さん」

     GPSを確認する。

     グエルのいる場所は__

    dice1d3=2 (2)

    1:フォルドの夜明けだろうか?(猶予:∞)

    2:どこかの工場……だろうか?(猶予:∞)

    3:は?何ここ……わからん怖……(猶予?:3)

  • 155二次元好きの匿名さん23/08/25(金) 23:57:23

    「……ここは……工場、だろうか?」

     GPSの表示に従って(最早これを全く違和感なく受け容れている自分が怖い)向かってみると、そこにあったのは活気にあふれた工場だ。中からははじけるような声が聞こえてくる。確かにここで間違ってないはずなのだけれど。というか服を変えても時代を経ても必ずついてくるって、一体どこに仕込んでいるのだろう? 皮膚とか? もう体内に埋め込んだとかじゃないと説明つかないぞ? 本当にわからない……怖……

     外から中を伺ってみれば、そこには髪を一つに結び、何やら楽し気に笑いあっているグエルの姿が見えた。職場のおじさんに弁当をもらい、ついでに頭まで撫でてもらって、嬉しそうにはにかんでいる。

    「……」

     ラウダのいない世界でも、グエルは幸福に生きられる。

     それはここまでループを繰り返す中で、厭が応にもわかってしまったことだ。ラウダはこんなにもグエルを必要としているのに、グエルにとってラウダはそうではない。ラウダは、……ラウダは__

    dice1d3=2 (2)

    1:こ、……工場に突入する!

    2:しばらく見守る

    3:見守……あれ?なんだか雲行きが……

  • 156二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:03:54

    「ボブ!俺のチキンオーバー一つやるよ」

    「いいんですか!?ありがとうございます!!」

    「抜け駆けなんてずっりぃぞ!俺もボブにトマト餌付けする!!」

    「んぐっ……!?突然口に突っ込まないでくださいよ、クラークさん」

    「ははは、たんと食え!食べ盛りなんだからな」

    「……へへ……」

     ラウダは、視線だけで様子を伺いながら、中から聞こえてくる会話を盗聴器で鮮明に拾う。拾って、しまう。

     ああ、なんて……なんて幸せで、楽しそうなのだろうか。

     今までのどの結末よりも、一番心が抉られる。だってグエルは、ラウダの存在を必要条件としていないのだ。もちろん十分条件としてならいれてくれる。だけども例えばラウダのように、「あの存在がいなければ自分は自分ではない」とまで重要なものとしては、おいてくれない。

     ラウダは『グエルの弟』としていたいけれど。

     グエルは『ラウダの兄』として以外の生き方を、いくらでも選べる。

     ……胸が、苦しくて。吐き気が、止まらなかった。

    dice1d3=2 (2)

    1:__帰ろう

    2:に、兄さんを……呼びに行く

    3:……………………

  • 157二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:04:29

    空っぽなラウダ

  • 158二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:08:47

    逃一進二!!!

  • 159二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:10:15

    理性取り戻したはずなんだけど素でヤンデレだな…

  • 160二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:10:57

    「に、……兄さん」

     ラウダは半ばふらつきながらも、なんとかヒートアックスを杖にして、縋るように工場の中に入った。視線が一斉にこちらを向く。目が、……目が、苦しい。痛い。きもちわるい。

     グエルはやや当惑するような顔をしていた。その近くにいた男性の一人が、グエルに耳打ちをする。ラウダに聞かせたくない内容なのだろうが、盗聴器が情報を拾う、拾ってしまう。

    「なあ、あのいいとこのおぼっちゃんっぽいやつって、ボブの弟なのか?」

    「えあっ……いえ……赤の他人、ですね……」

    「……」

     他人のフリされた。

     もう無理だ。生きていけない。まさかヒートアックスの使い道がこれになるとは思わなかった。恨むよ父さん、データストームの向こう側、パーメット法廷で会おう! 自害は地獄行きなので絶対会えるよ!! そう思ってヒートアックスを己に向けて振り上げると、グエルが慌てたように止めてきた。

    「な、……何してるんだラウダ!?」

    「……にいさん……」

     ぽろ、と涙を流したラウダに、グエルはさすがにぎょっとしたようだった。それから周囲の様子を注意深く観察して、『ボブ』のかおして、こういう。

    「すみません、ちょっとこいつと話してきます。行くぞ、ラウダ!」

    dice1d3=1 (1)

    1:「何度だって、何度だって、そうだ、兄さんは僕のところからいなくなってしまう」精神的余裕が全くない。僕は何を口走っているのだろう?

    2:「兄さん大好きなの。僕兄さんがだいすきなの、かえってきてよ、おねがい……」と懇願してみる

    3:(ここで催眠アプリを起動する)

  • 161二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:14:56

    流石に催眠アプリは向けないよな

  • 162二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:16:35

    「な、なあラウダ。どうしたんだ?なんてったって、そんな……」

    「兄さんにはわからないよね。……違うか、『今の』兄さんにはわからないよね」

    「は?どういう……」

    「何度繰り返しても、何度やりなおしても、何度がんばっても、兄さんは僕の元からいなくなってしまう。どこかにいってしまう。なあどうしてなんだ兄さん、どうして誰かを選んでしまうの。どうして僕以外のひとを選んでしまうの」

    「ラウダ。言っている意味がわからない」

    「わからなくても仕方ないよね。だって兄さんは、……高潔で、傲慢で……きれいだから……」

     ラウダの瞳から、こらえきれない涙が溢れた。

     グエルがあわあわと慌てる素振りを見せる。正直ラウダも今自分が何を口走っているのか全くわからない。余裕が、全くない。自分はこんなにもろかっただろうか? ……もろかったような気もする。繊細だったような気もする。だけどもその柔らかい部分が発する痛みを無視して、突き進んできたような気がする。

     その結果がこれなのだとすれば、あまりにも虚しい。

     グエルが困ったようにラウダの頭を撫でた。そして__

    dice1d3=1 (1)

    1:……抱きしめられる。(精神状態がMAX回復!冷静になれるよ!)

    2:「……兄さんが、僕のものに、なってくれないなら……」右手を握る。ヒートアックスが出てくる。

    3:催眠アプリをdice1d2=1 (1) (1:自分 2:兄)に対して使おう!

  • 163二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:17:38

    パーフェクトコミュニケーション!!!!

  • 164二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:19:52

    さすグエ

  • 165二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:22:03

    「……よくわからないが」

     ふと。

     あたたかいものに包まれて、ラウダは目を、見開いた。古い作業着と汗のにおい。その奥に、兄さんの、あったかい、おひさまみたいな、やさしいにおいがする。抱きしめられている。あの日みたいに。それを理解した瞬間、ラウダは__くちびるを、震わせて、視線だけでグエルの方を見た。

     ここからでは、グエルがどのような表情をしているかは伺えない。

     だけどもきっと、笑っているような。そんな、気がした。

    「俺はお前の兄であることができて、よかったとおもう。それだけは嘘じゃないよ」

    「……兄さん……」

     自分よりはるかに大きく感じるその背に、おずおずと、だけどもしっかりと、手をまわす。

     ごわついた感触と共に、とくり、とくり、と。微かに、心臓が脈打っているような音が、聞こえてきた。

    dice1d3=3 (3)

    1:「ご、ごめんね、突然。邪魔しちゃったよね……」と謝る。

    2:「そ……そういうところだよ、兄さん……」……そういうところが、僕は……

    3:「じゃあの工場やめて帰ろうか」と言ってみる。

  • 166二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:22:46

    風向き変わった?

  • 167二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:25:57

    赦された途端に強欲~~~~~~

  • 168二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:26:35

    「……え?」

    「だから、この工場はやめて、早急に帰ろうか、と言っているの」

    「いや、あの……え?今そんな流れだったか?その、俺、今の仕事気に入ってるし……」

    「気に入ってる気に入ってないの問題じゃない。兄さんはジェターク社の御曹司でしょう、こんなところにいていい人間じゃない」

     ラウダは爛々と瞳を輝かせて、グエルの背に回した腕にぎゅうっと力を込めた。グエルは突き飛ばそうとしているらしいが、力が足りていない。本気を出せば僕ぐらい余裕で倒せるはずなのに、それができない兄さんはやさしいね。

     そういうところだよ、兄さん。

     ラウダは微笑んだ。グエルは冷や汗を流した。

    「さあ、兄さん、帰ろっか!僕たちのおうちへ」

    dice1d3=3 (3)

    1:「い、……いやだ」と抵抗される。

    2:「わ、わかった!」と頷かれる。

    3:(ここでパーメット粒子ハッキング)

  • 169二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:28:05

    やっぱ終盤になると強くなるなラウダ

  • 170二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:28:29

    そこで畳み掛けるしたたかさ流石です

  • 171二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:30:24

    やっぱりラウダはこうでなくっちゃな!
    この終盤🎲の強さたるや…そこに痺れる憧れる!

  • 172二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:31:07

    「まあもう兄さんはあの職場をやめていることになってるんだけど」

    「え」

    「兄さんの端末。勝手だけど、いじらせてもらったよ。退職届を書いて、提出した」

    「はっ、いつのまに、どうやって……!?」

     ラウダが微笑みながら、サイン済みの退職届の画像を見せる。ちなみに別にこれは偽物でもなんでもない。履歴書のデータを抜き出して退職届のフォーマットに移植してさくっと一部訂正して、ついでにあの男__工場長の端末に提出するところまですませておいた本物だ。すごいねパーメット。本当に自由。

     「どうして、そんなことを」。言うグエルに、ラウダはうっとりと微笑みかけた。どうしてって、おかしなことを聞くんだね、兄さん。そんなの理由なんてひとつにきまっているじゃないか。

    「これが最善だからだよ、兄さん」

    dice1d3=3 (3)

    1:「じゃあ、帰ろう」と手を取る。

    2:「ま、まてっ、挨拶に……!」と抵抗される。

    3:……?悪魔契約アプリが発光している?

  • 173二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:31:25

    冷静になりすぎである

  • 174二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:32:06

    ここにきて3番選択肢連発するじゃん

  • 175二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:32:20

    ボスラッシュ?(※単体)(※ボス側)

  • 176二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:33:55

    このようにして全ての解禁機能を回収するな

  • 177二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:37:04

    「……あれ?さっきは気付かなかったけど、悪魔契約アプリが発光してる。僕を呼んでいるのかな」

    「なんだその禍々しい名前!?」

    「へえ……生贄が一回分回復してるのか。やったね兄さんっ、僕とおそろいにできるよ!」

    「おそろいってなんだよ!おそろいってなんだよ!!」

     グエルが鋭いツッコミを繰り出すが、ラウダはとまらない。ふむふむなるほど、ラウダが使ったから残り二枠で、そのうち空虚の悪魔は若干変質しているらしい。シュバルゼッテ適性の差だろうか。なんだシュバルゼッテ適性って。ガンダム的なアレなのか。

    「……兄さん……♡」

    「な、なん、なんだよ……」

     グエルが怯えるようにこちらを見る。

     失礼だな。別に兄さんに危害を加えるわけでもあるまいに。

    「おねがい……この契約に、サインして?♡」

    「絶対ソレダメなタイプの契約だろ!!!!」

     これに関してはグエルの言うことが100%正しかった。

    dice1d3=2 (2)

    1:「ダメなら僕と一緒に帰って」と言ってみる。ドアインザフェイスというやつだ

    2:『矜持の悪魔』と契約させる。dice1d2=1 (1) (1:ダリルバルデ 2:ディランザ)の力を手に入れ、ついでに著しく知能が低下するようだ

    3:『色欲の悪魔』と契約させる。なんだコイツ……?

  • 178二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:39:39

    本編といいダイススレといいクライマックス突入と同時にいきなりアクセル全開ジェタークするんじゃない!!!!

  • 179二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:41:59

    「……うあっ……?」

     グエルが半ば強制的にそこにサインした瞬間、ぶわ、と音がして、その身体から真っ赤な角と、赤いシールドビットが分離した。さすがだね兄さんかっこいいよ! ラウダはニコニコ笑いながら、グエルの手を取る。

    「さ、おうちに帰ろう」

    「で、でも、俺は……」

    「帰ったらおやつあるよ」

    「ほんとか!?」

    「チョロ……」

     ちょっと心配になるチョロさである。知能が下がり過ぎだ。シールドビットをぴゅんぴゅんと飛ばすグエルに「とりあえずそれしまって」と指示すると、グエルははっとめをみひらき、何やら「むうう……」と気合を込める仕草をした。さすればグエルの体が、ニンゲンのそれと同じ姿になる。

     ラウダは微笑み、グエルの手をとる。

    「さあ、帰ろうか」

    dice1d3=3 (3)

    1:「ジェターク寮に」

    2:「…………」

    3:(せっかくだし催眠アプリもつかっておこ……)

  • 180二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:44:22

    追い込みにかかってきたな…

  • 181二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:44:27

    すげぇよ、マジですげえよラウダ
    強過ぎるよ

  • 182二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:44:30

    強い

  • 183二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:44:32

    もうフルスロットルじゃん

  • 184二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:44:38

    ダイスの女神はクライマックスでの追い上げがお好きと見た

  • 185二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:45:54

     ……どうしようかな?

    dice1d3=3 (3)

    1:兄さんの精神状態をバグらせる。僕への好感度を極限まで高くしよう

    2:兄さんの対人関係をバグらせる。僕以外のひとの記憶なんていらないよね、兄さん?

    3:兄さんの行動原理をバグらせる。僕と定期的にフィックス・リリースしないと生きていけないようにしておこう

    dice1d3=1 (1)

    1:ジェターク寮(まだしもグッドエンド)

    2:ふたりの家(まだしもノーマルエンド)

    3:………………

  • 186二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:46:55

    はっぴーえんどだ よろこべ

  • 187二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:48:01

    ほんとか?ほんとにはっぴーえんどか???

  • 188二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:49:03

    フィックス()しないと生きていけなくされた時点で、下の3つどれ引いてもハッピーエンドなのかといわれると…ラウダにとってはハッピーか!
    幸せならOKです!

  • 189二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:52:07

    怖いぐらい強いな

  • 190二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:54:02

    「あ、グエル先輩!おかえりッス~!」

    「どこいってたんですか?心配したんですよ!」

     ジェターク寮にかえってくると、フェルシーとペトラがぱたぱたと走り寄ってきた。その様子をみたカミルも、「無事でよかった」とかけよってくる。しばらくもしないうちに、スレッタ・マーキュリーやエラン・ケレスもモブもこのことを知ることになるだろうし、なんらかの因果が巡ってオルコットも同様の事実を知ることになるだろう。

     だが、グエルは。

    「ああ、ただいま。迷惑かけてすまなかった」

     グエルが微笑んで、両手でそれぞれ二人の頭を撫でる。ラウダはそれをじっと見つめて、ニコリと微笑む。この二人は兄さんとくっついていないからまだしも精神衛生上無事だ。

     ……それに。

     しばらく寮生たちと談笑していたグエルが、ふと。ちらりと、こちらを向いた。その目は、あの地球で見た空のように青くて。ダリルバルデのように赤くて。混ざり合って、淡い紫色のようにも、見える。ああ、だめだよ、擬態が解けかかっている。それとも満足に擬態もできないくらい、余裕がないのかな?

     __もしそうなら、

     うれしい。

    「ラウダ、後で部屋に行ってもいいか?えと……そう、俺がいない間の業務を引き継ぎたい」

    「そうだね。待っているよ、兄さん」

     ラウダは微笑む。

     だって、グエルが誰に惑わされようとも、誰に告白されようとも。もう、致命的なまでにラウダのものになったのだから、それで、構わないのだ。

    【ゲームクリア ハッピーエンド】

  • 191二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:54:16

    沈黙だと何エンドなんだ…

  • 192二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:54:34

    どうしてこの兄弟はどうあがいても最終的に拗れるんですか?? 健全な愛のままハッピーエンドを迎えることはできないんですか???
    ……え?そもそも兄弟の時点で割と不健全だし弟の愛が素で重すぎるから無理? それは……そうなんですが…………

  • 193二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:55:36

    今回も楽しかった!お疲れ様でした
    エンジン温まってからの爆走すごかった

  • 194二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:55:42

    スレタイ通りとは恐れ入った

  • 195二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:55:49

    何がとは言わないが【頻度】

    dice1d3=3 (3)

    1:dice1d7=3 (3) 日にdice1d7=3 (3)

    2:dice1d4=4 (4) 週にdice1d4=1 (1)

    3:ひと月にdice1d4=1 (1)

  • 196二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:56:49

    >>195

    健全だね!



    焦らしてぐずぐずにする作戦の可能性も…?

  • 197二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:57:38

    >>191

    公式でライバルにやってたヤク漬け監禁エンドだったみたいだね。

    ちなみに性欲の悪魔はシンプルにおそってたし、任意で襲わせることができるようになるんだって。

    そっちも面白そうだったな……

  • 198二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:57:54

    やっぱジェタークはこうじゃないとな!!(中毒症状)

  • 199二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 00:58:08

    じわじわと追い詰めていくやつだ…!?
    さすラウの終盤🎲だったな…
    沈黙ENDだったら何だったのか気になりすぎる…

  • 200二次元好きの匿名さん23/08/26(土) 01:00:23

    ヤンデレラウダのドキドキハラハラ感やっぱり好きだ
    面白かったです!また楽しみにしてます~!

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