相変わらずキミは貧相な身体だねぇトレーナー君…

君の被虐的とも言える献身性を信用して頼みがあるんだモルモット君。
いや何、別に君の所のタキオンと一緒にまた君で実験しようとかそういう話じゃない。
僕が言いたいのは僕がここで少しばかり暇を潰すだけの空間と時間を分けて欲しいというだけだ。

…自分のトレーナー部屋で過ごせば良い？
それはご尤もだよキャップ。
だが正論で人が救えるとは限らない。
良かったな、また一つ賢くなったぞ！

これを見ろ、僕がさっき近くのマーケットで買ってきた食べかけのサンドイッチだ。
美味そうだろ？実際美味かった。
それでこいつを買った時はランチタイムのセールをやっていてね、パッケージに赤と黄色の僕のスーツを真似た様な小粋なステッカーが貼ってあったんだ。
「3割引き！」と書いてあるキュートなやつだよ。

…そいつをコーヒーを飲み終えてうたた寝していたカフェのおでこにそっと貼り付けてやったんだが
途端に僕はいきなりふっとばされるわ部屋はめちゃくちゃになるわで大変な事になった。

全く、オトモダチとか言う幽霊なんて信じている訳じゃないが
きっと今僕の部屋だけ局所的な地震に襲われているんだろう
だからそいつが治まるまで少しばかりここで落ち着かせて欲しいという訳だ。