- 1二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:33:25
そして中に入っているのはトレーナーが大学生時代に使っていたギター!
そして私が持っているのはお城から持ってきたヴァイオリン!
デュエットするよ、トレーナー!次のファン感謝祭イベントで私たちでうまぴょい伝説を弾こうよ!
隊長や他の護衛の人たちも演奏はできるけど彼女たちはお城の関係者ではあるけどトレセンの関係者ではないから感謝祭の場には不適当でしょう?
せっかく身につけたスキルを腐らせたままにするのは勿体無いよ!ね?ね?
貴様〜、私と舞台に立つのは嫌だと申すか〜!
うーん、じゃあ言い方を変えよう!トレーナーと一緒に舞台に立って演奏したいな〜。
むっ、これでもダメ………ならトレーナーが一緒に演奏してくれないと私、拗ねちゃうからね!ツーン!
………やったっ!決まりだね!じゃあ楽譜は用意しておくからこれからトレーニングの後に一緒に演奏のトレーニングもしようね♪ - 2二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:34:40
ギターケースに入れられてアイルランドに拉致されるかと思った
- 3二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:34:47
まぁそこまで言うなら一緒にやるか…(ギターなんて久々だから上手く弾けるかなぁ…)
- 4二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:34:50
ねえそのバイオリン、メシアンって名前ついてません?
- 5二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:35:08
ゴーンするのかと
- 6二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:35:47
うまぴょい伝説〜アイリッシュver〜
と聞いて - 7二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:36:03
殿下はうまぴょい弾けちゃうくらいだからトレーナーも相当頑張らないとな…
- 8二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:39:27
- 9二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:40:13
- 10二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 00:41:25
なるほど、ゴーン・ガールということか⋯⋯
- 11二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 01:27:08
デスペラードかよ
- 12二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 01:29:01
ンゴゴは何に入って脱出したんだっけ
- 13二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 02:09:32
- 14二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 06:13:50
ちなみにカントリーのフィドルはアイルランドにルーツがあるそうで…
- 15二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 06:24:16
クラシックギターやってたトレーナーとか何者だ貴様
- 16二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 06:38:53
チェロのケース
- 17二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 06:44:59
他のトレだって何かしら出来るしへーきへーき
- 18二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 06:46:06
えっトレーナーとファインがカントリーのライブを!?
- 19二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 07:19:13
- 20二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 07:35:27
- 21二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 10:59:59
トレーナーが大学生時代にアルバイトして貯金して買った初めてのギター
決して高いものではないけれど自分の思い出が詰まっているギター
思い出を大切にするファインモーションは自分たち側で新しい高いギターを用意したりせず慣れ親しんだ物を使うように言った
そして彼女もまた自分がお城で苦楽を共にしたヴァイオリンをわざわざ取り寄せた
各々の思い出が詰まった楽器で今を奏でたいと思ったからだ
そうして自分たちの古い思い出に新しい思い出を刻み込むのだ - 22二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 11:02:09
- 23二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 12:21:39
就職が決まったと思ったらゴーンがゴーンして困惑したのが俺なんだよね
- 24二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 12:38:58
「いくらなんでも小編成すぎないか」とは言えなかった。言わなかった。思いすらしなかった。
トレーナー自身言語化はしなくともなんとなく抱いていた感覚を、彼は今ようやく理解したのだ。
「良いよ。俺とファインのふたりがいれば、それでいい」
ベースもパーカッションもピアノもいらない。
ライバルも観客もマスコミもいらない。
日本もアイルランドもいらない。
「ええ。私たちは、私たちふたりがいればいい」
楽器の意味か?
言葉通りか?
その確認はしなかった。 - 25二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 15:46:07
「エスコートしてくださる?」
練習ブースに二人で立って譜面台越しに微笑んで「おねがい」をした。
「君が先行じゃないのかい?」
揶揄うように目で問う彼に、微笑みを強く押すと彼は優しい吐息を一つおいて楽器を構える。
揺れる腕――無造作に見える彼の指先がその実、繊細に爪弾き六絃琴の音聲を響かせた。
(特等席――!)
二重奏、伴に奏じる間に有るのは音色の響き。
音は肌を打つ、肌は音の圧に触れる。風。
――風は。風は走りの記憶に結びついている。
感じるのは鼓動。しかし、走りでの鼓動を高まりと少し違う。
(――ふふっ!)
音を受けて音を返す。音の連鎖が琴線に触れる。
指の動きを見て、次の動きを思う。
予想した音がリアルの音として耳朶を打ち、私の手技を求める。
私の音と彼の音、追って貯めて振り向いて、重ねて混じって、溶け合って。
彼に合わせようとしていた私の音がいつしか逸り彼の音を追い越して、
そんな私が振り向く前に彼の音が追いついてきて、追いかけっこだ。 - 26二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 01:11:58
何かが始まっている…期待
- 27二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 01:44:07
T「ギター?実は今も使ってたりするな。アタシ今、同期(ギムレット・クリスエス・ミラ子)のトレーナー達とバンド組んでるし」
ファイン「トレーナー、バンドやってるの!?✨」 - 28二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 02:18:29
今日サイゲゲーで実装されてましたね…
- 29二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 04:42:25
ファイトレ「何弾く?Judas priest?Iron maiden?それともParadise lostとかWitchfinder general?」
ファイン「貴様!」 - 30二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 15:40:42
足を動かすわけでもない、なのに、音は風のように来て走るときと同じように私の心臓を急かすのだ。
前へ前へではない、しかし、譜面の向こうに遊びに行く。
先に先にだ。
芝生の上での競争に心躍らせるのと同じように、五線譜の上で音の連鎖を追って彼と競奏するのに心が遊ぶ。
私の指が弓を動かし、弓と弦とが互いを震わせ、弦の震えが部屋に音を満たす。
続けていると、脳の奥に甘い痺れ。
部屋の音が弦を弓を揺らして、私の指を腕を動かしているのではないかとそんな気がしてくる。
音を紡いでいるつもりが、音が私を突き動かしているような。
(それは私の音かしら?)
譜面を翔んで私のアドリブは指を止める。
私の弦は振動をやめて、彼の音だけが部屋に……いや、私の周りに響く。
響き、触れて、撫でているこの音、風。
その始元が彼の指であれば彼の音に包まれるのは彼に包まれているようだ。
だから、先程までの演奏の激しさを熱く染めた頬の言い訳にする。
見透かすように、あるいは、単純な疑問のような目で、彼はこちらを見る。
演奏停止という私のアドリブ、気ままな様を咎めるように。
しかし、
(ふふっ)
その咎めに刺々しいものを含まないから、彼のそれは置いていかれて拗ねているようにも見える。
(私があなたを置いていくわけなんて無いのにねっ!)
手のひらにあるものをこぼしてしまうことはない。
私は選ぶし、私は進む。
背を押されて、手を引かれた記憶はあるのだ。
記憶があればそれだけで生きていけると、それは確かに一つの真実なのかもしれないけど……。
一つの真実がすべての人にとっての真実ではないのだ。
私が彼の言う通り、先行脚質だというのなら、私が前に出て彼の手を引くことがあってもいいだろう。
導くものがいてくれることをありがたいと思うことと、それをそのままにしておくことを良しとしておくことは別のことだ。
余韻のような甘さが指先に残ったまま、弓を挟む指に力を入れて彼の一歩前から音を紡ぐ。
彼に、彼の音に包まれていたところから、一歩前へ、 - 31二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 17:37:31
振り向くように伺うように音が走った彼に包まれるのももちろん良い。
親と子なら、あるいは、それだけで良いのかもしれない。
甘やかされること、甘えることが孝行になるときだってあるだろう。
けれど……だから、そうじゃない。
憂いのない彼の音のほうが素敵だと思う。
(その憂いがわたしのことでできているというのは……)
なんだか少しわるいこっぽくて心がそわそわするけど。
(走るわたしの音を追いかけて来てくれるキミ)
わたしの音と彼の音、追いかけて追い越して、わたしを気にして、わたしを支えようとして……、わたしと一緒にいるときのキミらしい、キミの音。
その音に対して、
(一番の応え方は、私の音を輝かせることなのかな?)
どうだろうか、迷う。その刹那の迷いが、霧の露ように音のこもりになる。
そして、すぐにそれに気づいた彼の音が曇りを晴らす。
太陽のようでいて、しかし、彼はわたしの前に出て輝こうとはしない。
月のようだと思い、月と太陽では遠いように思ってしまう。
(月と月でもいいんじゃないかな?)
素敵な新しい勝負服を思い出す。その名前も――そう、Titania。
それはウラヌスの衛星の名前でもある。
わたしが、天空神の月というなら、彼にもそうなってもらおう。
ティタニアとオベロンはともにウラヌスの周りを駆ける。
公転周期がまるで違っても、永遠のように追いかけっこをしていたっていいだろう。
天球の運行が和音を奏でると行っていたのはピタゴラスだっただろうか。
音が世界に満ちているなら、音楽が世界の法則で楽譜が世界の天則だろうか。
ならやはり、楽譜を挟んで音を奏でる二人、
(わたしとキミはティタニアとオベロンでもいいよね!) - 32二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 19:37:55
なら二人のいる場所は衛星軌道で、二人の足跡は丸く天球に紡がれるフェアリーサークルだ。
円で閉じれば違う世界、内側は音の世界であり、二人はともに弦楽器を鳴らす音の紡ぎ手。
世界がもしも、弦の振動でできているとするのなら、
二人の音の競奏がサークルを満たす音楽の全てなら、
私の音が問いかけて、キミの音が応えをくれるなら、
キミの音がわたしに触れて、わたしの音を返すなら、
音の綾は、わたしとキミの縦糸と横糸でできている、
経と緯は時間を示す文字だから、それは二人の歴史、
なら睦言のような音こそが世界を造っているものだ。
あなたのためのわたしのおとが、
わたしのためのあなたのおとが、
すべてが世界で世界のすべてだ。
そんなたった一つの確信があれば後は音に心を燃やせば良い。
私が音になって、あなたが音になって、境界なく交われば。
くすぐったい、熱っぽい、鼓動が早い、止まらない。
――動きの全ては音になる、わたしもあなたも。
――体のすべてがおとになる……。 - 33二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 20:28:05
ファイン……まさかとは思うけど……そのヴァイオリン……ストラディバリウスじゃないよな……?