- 1二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:27:24
- 2二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:38:33
- 3二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:39:33
この後死んだんだよね…
- 4二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:43:00
- 5二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:52:04
- 6二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:52:47
ちょっとマジに洒落にならんやつ
- 7二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 20:54:04
- 8二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 22:35:41
色違うだけでこんなに違和感が…
- 9二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 22:48:57
ミドリのおかげで、一息つけた
ミドリからの連絡によると最初は私と思って追いかけてきてたけど、しばらくすると違うと気付いたのか別の場所を探しに行ったらしい
私は怖くなった
私が狙われてる事、ではない
アリスが私を探し続けてるならアリスは休めていない事を意味してる、大丈夫かな?
そして、ミドリもだ
今回はアリスが違うと気づいたからいいものを、もしもアリスがミドリを傷つける事になったら…
私は最悪な図を想像してしまい恐怖に震える
そんな時、メッセージアプリに一つのメッセージが入って来た
“何とかする”
その一文を見たら嘘みたいに体の震えが止まった、そして私は自分の両頬を叩いた
(うん、負けるもんか)
さあ、行こう!まだ鬼ごっこは終わってない! - 10二次元好きの匿名さん23/08/31(木) 23:03:44
これはいじめたくならないモモイ
- 11二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 10:07:34
何この無駄に感動的な光景
- 12二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 18:42:30
原因は何かな
- 13二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 18:44:56
アリスボディの首から下だけKeyが動かしてるとかそういう?
- 14二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 20:02:51
- 15二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 20:31:43
- 16二次元好きの匿名さん23/09/01(金) 20:37:04
モモイならきっとどうにかしてくれるという信頼がある
- 17二次元好きの匿名さん23/09/02(土) 00:01:16
アリスは夢を見ました
部室にアリスとモモイの2人がいて、他愛のない夢の筈でした……アリスがモモイを殴るまでは
理解できない展開に私の頭は混乱して…だけど私の身体は倒れたモモイに乗り掛かり殴る
やめなよ、アリス‼︎叫ぶモモイを殴る、感触が残る
やめて‼︎私も叫ぶが身体はモモイを殴る、感触が残る
殴る、感触が、殴る、感触が、殴る、感触が
言うことを聞かない身体に私はふと、ゲームのキャラクターもこんな感じなのだろうかと思う
そして、幾度もなく続いた行為の果ては……
アリスはそこで目を覚ます
ロボットでも夢を見るなんて…いや、夢で良かった
そんな感想を抱きながら周囲を見るとモモイが居た
モモイが元気よく挨拶してくる、それに応えようとして…アリスはモモイを殴った
頬を手で押さえながらびっくりしたようにモモイはアリスを見る
アリスも理解できなかった、だけど意思とは関係なく動く身体にモモイを殴った感触と先程の夢の感触が一緒で………?
GAME START - 18二次元好きの匿名さん23/09/02(土) 10:49:46
- 19二次元好きの匿名さん23/09/02(土) 17:32:07
モモイはアリスを見捨てませんでした
今は鬼ごっこをしているだけだと、先生達を信じろと言って勇気づけてくれました
身体はモモイを追いかけ続けました、何処までも、いつまでも、角を曲がって見失ってもモモイを探して見つけて追い続ける
だけどいつかは終わりが来る
モモイが倒れて殴ろうとして
?!違う、ミドリです!
私がそう認識すると殴ろうとした身体は止まり踵を返しました
アリスちゃん‼︎もうやめて!
ミドリの言葉に私も傷つけたくないです、と返すが聞こえたのかは分かりません
身体は私の思う通りに動いてくれませんが私の認識をもとに動いてるようです
……このままモモイを見つけられずに見当違いの場所をさまよい続ける事ができたらゲーム開発部のみんなが傷つく事はないのでしょうか?モモイ、ミドリ、ユズの三人と部室での時間を思い返しながらアリスの身体は暗くなる街を歩き続けます - 20二次元好きの匿名さん23/09/02(土) 17:37:36
- 21二次元好きの匿名さん23/09/02(土) 23:54:13
良質なSS書きがいる
- 22二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 00:02:55
- 23二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 00:32:43
魔王が支配する世界、恐怖と混沌が蔓延る世界で勇者は挫けそうになっても強き心を持って立ち上がり旅の末に魔王を討ち世界を救う
そんな勇者にアリスもなりたくて…でも今の私はそんな存在ではない
暗くなった街を歩きながら私はモモイを傷つけたくないと呟き続ける
だけど、私の身体は私の心を否定する
どれ程やめてと叫んでも身体はモモイを傷付けようと動く度に、私は私の言葉を信じられなくなる
ふと、ゲームの中で一般人の名前なのに魔物として扱われてるキャラを思い出す
アリスは魔王ですらなく魔物かもしれません - 24二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 00:36:40
すっごいシリアスなのに狙いはモモイに絞ってるの逆に笑えてくる
ただ個人指定だから原因が逆に先生やヴェリタスじゃどうにも出来ないアリスとモモイの問題だと良いなって - 25二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 01:23:13
結論から言うと、アリスにバグが生じてるかもしれない
“…本当?”
ハレの言葉に先生は聞き直す
ユズから連絡を受けた先生は無名の司祭関連だと思い、真っ先にハレの所に向かった
もし何かしらの機械でアリスを操ってるならハレがなんとか出来るかもと思ったが、調べるうちに何の干渉も受けていない事がわかった
“ケイは…いや、彼女がこんなことするわけない”
一瞬だけケイの仕業かと考えたが、すぐに自分で否定する ケイはみんなの説得に応えてアリスを見守り、箱舟をも破壊したのだ そんな彼女が関与するわけがない やはりアリスの中で何かしらのバグが生じてるのだろうか…?
ごめん、先生 やっぱり直接見ないと何もできない
“ありがとう、暫く休んでて”
謝るハレに労いの言葉をかけたあと先生は連絡を取る ハレの言葉が正しいならまずはアリスの動きを止めて連れてくる必要がある
そのために必要な人員は——— - 26二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 01:24:10
各校最高戦力レベルが必要だな…
- 27二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 02:31:43
リオ会長!取り合えず暗い部屋で三角座りしてるのやめて戻ってきて!
最先端技術と無名の司祭関連まとめてカバーしてるの会長くらいなんだよ! - 28二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 07:44:08
アリスの尊厳が音を立てて崩れてゆく…
- 29二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 07:45:08
早くC&Cを!
- 30二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 07:50:38
特定個人を追いかけて殴るの…
ターミネーターかな? - 31二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 08:38:02
このレスは削除されています
- 32二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 08:38:58
もしかしてさ、アトラハシース攻略戦のときに多次元と接続しちゃってどこかの世界線の『モモイを殺さなければならない』っていうアリスの意思が流れ込んできたんじゃない?
魔王でも女王でもなく、ただ…とある世界の魔王に墜ちてしまったモモイを打ち倒す、『勇者』としての意思が流れ込んだ結果抵抗もままならず行動が続いてる…みたいな
魔王だったらモモイだけをピンポイントに狙う理由もつかないし、恨みで行動するならその恨みに飲み込まれて『モモイを殴りたくない』ってならないはず
けど、モモイだけを対象に、かつ『モモイを殴りたくない』が共存する状態なわけで… - 33二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 08:39:36
あにまんに接続したのでは?
- 34二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 09:22:29
滅亡迅雷.netより最悪な接続先じゃん
- 35二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 17:17:45
- 36二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 23:13:58
夜になり店の明かりが街を照らす
夜であっても出歩く人の声がある
しかし、アリスには光も声も届いていない
感じようとすれば、悪夢の続きが浮かびあがるから
大切な友達を傷つける光景を見たくないから
だからアリスは考えるのをやめてただ歩き続ける
テクテク、テクテク
アリスは気づかないが足は街の暗いところへ向かっていく それはモモイがそこにいるのか、それともアリスが望んでいるのか
テクテク、テクテ—
不意に足が止まる、月明かりの下に見知った人がいる事に気づいたから その人をアリスは知っている
そこにはメイド服の上にスカジャンを着た小柄で赤髪の女性が目を閉じて前を塞ぐように立っていた
アリスが現れた事に気づくと目を開き不敵に笑いながらアリスに声をかける
「よぉ、チビ」 - 37二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 10:20:41
保守
- 38二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:33:45
ヒーロー登場じゃんね
- 39二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:37:44
何故かすごい熱い展開になってる…
- 40二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:39:55
激アツじゃん
- 41二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 23:49:42
——数時間前
部室にはヒリついた空気が漂っている
その原因は部長である美甘ネルだった
アスナ「……何でリーダーあんな不機嫌なの?」
先程部室に入ってきたばかりのアスナは近くにいたカリンに尋ねる
カリン「それが…ゲームで再戦を約束した相手が現れなかったらしく」
アスナ「あー、あの子にボイコットされて拗ねてるんだ」
ネル「スネてねぇ!!!!」
騒がしい空気の中に電話が鳴り響く
ネル「依頼なら…って先生じゃねぇか、どうし—」
電話に出たネルの顔が話を聞くにつれて真剣なものとなり、電話を切るとすぐに支度を始める
アカネ「部長、ご主人様から何か?」
ああ、とネルは頷き
「ガキの補導を手伝ってくれ、ってよ」 - 42二次元好きの匿名さん23/09/05(火) 08:50:07
>>41の続き
……話はわかった 要するにチビを制圧した後こっちに連れてくればいいんだろ
“頼めるかな”
ハッ、誰に向かって言ってんだ
……先生、ワリィけど条件をつけていいか?
“何?”
アイツの相手は1人でしてぇ
- 43二次元好きの匿名さん23/09/05(火) 10:30:08
カッコいいよ……ネル
- 44二次元好きの匿名さん23/09/05(火) 21:27:44
そこは人のいない寂れた区画だった
しかし、現在その場所に銃声が鳴り響く
ガガガガガガガガッ
「オラオラオラオラッ、どうしたチビッ!あの頃から成長してねぇってか」
ネルの激しい銃弾の嵐にアリスはスーパーノヴァを盾にする ネルはすぐさま接近戦の間合いに入り銃弾を浴びせるがアリスもまた銃身を振るう
ブオオンッ
「チッ、………なっ⁉︎」
当然ネルも行動は予測していたが想定外なのはその威力で直接当たらずとも風圧だけでネルの身体を吹き飛ばす 体勢を立て直すも身の危険を感じすぐさま避けると先程まで彼女の居た場所を何かが猛烈な速度で過ぎていく
(あれは…ガレキかよっ)
アリスの方を見ると彼女は銃を盾にしながら足で壊した瓦礫を拾い思い切り投げてくる その威力はミサイルを彷彿させる
ネルは射線を読んで避けながらある考えに浸る
身の危険を感じるほどの戦い、それは本来なら彼女の身を震わせ戦いに興じさせる状況の筈だ
しかし、今の彼女の胸に去来するのは楽しみではなく……
浮かんだ感情を切り替えて目の前に集中する
再度接近戦を仕掛けようと踏み出した時、異常が起こる
ドッカアアアアン
「「!!?」」 - 45二次元好きの匿名さん23/09/06(水) 01:06:53
“ハレ、状況は?”
「銀行がヘルメット団に襲われてる…待って、他の場所でも襲撃があるみたい」
“こんな時に“
対応について考える先生のもとにネルから連絡が入る
『先生、こっちはいいから部下を対処に回してやってくれ』
確かに、C&Cのメンバーはネルの条件を聞いてフォローできる位置にいるがフリーである
また場所も近く被害が抑えられるかもしれない
”わかった“
『うし、そういう事だテメェらぶっ潰して来い!』
『『『了解!!』』』
銀行の方はなんとかなりそうで他のポイントについても他の生徒の協力を仰ごうとした時に慌ただしい足音が聞こえてくる
「先生!」
”マキ?“
どうしたのかと言う前にマキは答える
「モモのGPS反応が襲撃があった場所から動いてない!」 - 46二次元好きの匿名さん23/09/06(水) 08:01:36
ほしゅ
- 47二次元好きの匿名さん23/09/06(水) 18:56:00
モモイの身に何かがあった?襲撃に巻き込まれたのか?モモイは今銃を持ってない、大丈夫なのか?
マキの報告から不安が一気に押し寄せるが、落ち着く前に他に話を聞いていた存在に気づく
「……お姉ちゃんが?」
「そんなっ」
ミドリとユズの2人が呆然とした表情で立っていた
そして、制止する間もなくミドリが飛び出して行く
「!待ってミ"マキ、ユズと一緒にミドリを追って!”
「あっ、うん 行こ!ユズ」
2人もまたミドリを追って行く それを見送った先生は振り返りハレに対して指示を出す
“ハレ、監視用ドローンを出せるだけ出して”
「了解」
ハレも出ていき1人になったところで先生は軽く息を吐く いっぺんに多くの事が起こり焦る気持ちがある しかし、それを抑えて一つずつ対処していかなければならない
(今は生徒達を信じるしかない) - 48二次元好きの匿名さん23/09/06(水) 23:44:19
アリスは戸惑っていた 先程あった謎の爆発 妙な胸騒ぎ そして、チビメイド先輩と戦ってる事
確かにチビメイド先輩は初対面の事もあって怖い先輩だと思う だけど、ゲームを一緒にしてくれたり困っている人を見捨てなかったり優しい面がある事を知っている 彼女は強く私の目的を達成するのに障害にな違う!アリスは誰も傷つけたくない!!
恐ろしい思考をしてしまう事にアリスは恐怖を覚えるが、身体は依然として戦闘体勢のままだ そして、こちらを牽制したまま連絡をしていたネルも話し終えたようだ
「ワリィな、仕切り直し…と言いてぇが面倒な状況になっちまった ここからは手荒にいくぞ」
言い終えたネルから発せられる威圧感にアリスの身体も緊張する
そして、両者は再び激突する - 49二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 00:12:37
ネルが銃を撃とうとする直前、アリスは充電の終えたスーパーノヴァを撃ち込む
発射と共に噴煙が辺りに漂い何も見えなくなる
このような状況で銃を撃つのは自分の居場所を教えるだけだ ネルは噴煙に紛れて足音を消しながら接近戦の間合いに入り込む アリスに近づいたその時ネルの足音からジャリッ、と音が鳴る そこにはアリスが踏み壊した事で出来ていた砂利があった
アリスは音が鳴った方向に向けて銃を振るう 始めから接近戦を仕掛けてきたネルを殴る事を目的として動いていたのだ
鉄の塊がネルの身体に当たる しかし、彼女の勢いは止まっていない 彼女もまた、片腕を犠牲に一撃を受ける覚悟で突っ込んできたからだ
ガラ空きとなったアリスの身体にネルは銃弾を叩き込み、マトモに銃弾を受けたアリスは地面に崩れ落ちる
こうして、2人の一瞬の攻防はネルの勝利に終わった - 50二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 00:26:17
戦いが終わり静かになった空間でネルは銃をアリスに向ける アリスは未だ立とうとしていたからだ
(チビを連れていくには意識を断たなきゃいけねぇな)
最後の一撃を与える直前、ネルはアリスに伝える
「勝負はまだ終わってねぇ、次はボイコットするんじゃねぇぞ」
ネルの『再戦の約束』を聞きながら銃弾を受けたアリスは意識が落ちていくのを感じる
———ありがとうございます、ネル先輩
ごめんなさい、アリスは魔物なんです - 51二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 00:48:02
アリスの意識が無いことを確認したネルは痛む片腕を手で押さえながら次の行動について考える
(流石に武器も一緒に運ぶのは無理だな まずはチビを届けた後、アイツらと合流してから…)
ガシッ、ネルの足が掴まれる
(ハッ?)
ネルが思考するよりも速く足を掴んだアリスによって力一杯投げられる
壁を壊すほどの勢いだったが、すぐさま受け身をとったことで大した痛みはない
(アイツ、もう意識が——-!?)
アリスへと目を向けるとスーパーノヴァを発射しようとする姿が見えた
「ヤベッ——」
ドゴオオオオン
鳴り響く轟音、崩れる屋根 大きな白煙
…時間が経ち、煙の晴れた空間にはネルの無事な姿、瓦礫の山、そしてその場に残されたスーパーノヴァだけがあった - 52二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 09:03:36
激アツじゃん
- 53二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 18:50:28
「……以上だ 言い訳はしねぇ ワガママを言ってサシにしてもらったのにこのザマだ…スマねぇ」
“いや、こっちも満足なフォロー出来なかった中でよくやってくれたよ、ありがとう 傷が痛むならもう少し休んで行っても…”
「ハッ、このぐらい大した事ねぇよ 人手が足りないからな、今から向かうさ」
ネルは報告と、腕の治療をしに一旦戻りすぐに出撃する その際、同じく戻って来てたミドリ達を一瞥するも何も言わずに出て行く
ミドリ達はモモイの行方を探しに行ったが、見つかったのは彼女のスマホだけだった
部屋に暗い雰囲気が流れる ハレもまた険しい顔をのぞかせ、重い口を開く
アリスの状況は思ってたより悪いみたい - 54二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:56:23
ハレの言葉に対して先生は黙って続きを促す
「最初はアリスの中で命令系統に関するバグが生じてるだけだと思ってた モモイを殴るという原始的な手段で傷つけようとしたり、モモイの姿に反応して追いかけたりするのはそれしか出来ないと
だから、アリスの意識を奪えば行動は止まると思ってたけど…」
ハレの言葉に胸騒ぎを覚える
「ネル先輩との戦闘では銃の使用だけでなく頭を使った戦い方が出来てた あのネル先輩が意識を奪ったと言うなら確実にアリスの気を失わせたと思う…なのに彼女は動いていた」
一呼吸置きハレは結論を述べようとする最悪とも言える結論を、ミドリ達も聞いてる中で
「既にアリスは“ハレ”………ごめん、少し弱気になってた」
“ずっと働いてたからね、少し休んできてもいいよ” - 55二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:32:36
先生の言葉にハレは頷く
「…そうする、先生、ドローン任せるね」
「ハレ先輩あたしもついていきます」
ハレは出て行こうとする、あの雰囲気では解決方法を見つけようと没頭するだろう それを感じ取ったのかマキが同行を希望する
そのまま二人がいなくなり部屋には静寂が戻った
“ミドリ、ユズ 二人とも手伝ってくれ”
二人は頷き作業を始める 手を動かす事で悪い考えを振り払おうとしてるのだろう 二人を横目に見ながら先生はハレの言いたかった事を考える それはネルがアリスを追いかけなかった理由でもある
既にバグがアリスの意識にまで及ぶほどで、例え意識がなくとも動き続けるようになってるのではないいか、アリスを止めるには『完全に破壊』するしかないのではないか、と - 56二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 00:16:11
声が響く
モモイを殴れ、と
アリスはモモイを殴りたくありません!殴れ
アリスはモモイを傷つけたくないです!殴れ
殴れアリスはモモイを傷つけたく殴れ
殴れアリスはモモイを殴れ●せ殴れ
●せアリスは●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ
●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ●せ
アリスはモモイを————
そこでアリスは目覚める いや、それもおかしな話だ 何故ならアリスはずっと動いているからだ
損耗率は60%を超えた 足を引き摺りながらも歩き続ける 目的を果たすために———?
歩き続けると人に出会った ヘルメットを被ってる人だ - 57二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 00:29:04
相手もこちらに気づいた 愚痴を吐きながら近づいてくる
「逃げたチビを追ってたら別のチビが現れるとは
怪我してるところ悪いけど、目撃者には眠っててもらわなきゃな」
手元に銃はない 身体も思うように動かない
相手が引き金を引こうとするのを黙って見て——
「とりゃああああ」
「なっ!?」
屋根から誰かが飛び蹴りをする 虚を突かれたヘルメットの人は直撃を受けそのまま気絶した
飛び蹴りをした少女は怪我をしていた しかし、さも痛みが無いかのように振る舞いながらアリスに語りかける
「アリス、大丈夫?」
少女はモモイだった - 58二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 07:48:40
モモイ……!
- 59二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 08:07:09
この雑な殺意、安易な曇らせ誘導……
やはりあにまん.netに接続したのでは? - 60二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 12:08:43
>>57の続き
モモイがアリスに近づき、手を伸ばす
アリスもモモイに近づき…勢いよく殴りかかる
「わー!まだダメだった!」
紙一重で避けた後、モモイは逃げる
アリスもモモイを追いかける
こうして、二人の鬼ごっこが再開した
- 61二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 16:37:27
- 62二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 17:29:26
あにまんは先史文明の遺産だった……?
- 63二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 19:59:56
ヒョコッヒョコッ ヒョコッヒョコッ
ズリ………ズリ………ズリ………ズリ……
逃げるモモイと追うアリス、二人の距離の差は縮まらないが離れる事もない
お互い怪我を負ってるからだろうか
いえ、アリスは気付いてます
モモイも怪我をしているが、彼女はアリスより速く走れて、逃げる事が出来る事を
先程から周囲を警戒して逃げてる事を
…アリスがモモイを見失わないように気にしている事を
アリスは気付いています
どうしてそんな事をするのか、考えるよりも早く彼女の言葉が蘇る
『アリスを放ってなんかおけないよ』 - 64二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:57:59
「…居た!」
ユズの言葉にドローンの映像を確認する
モモイとアリスの二人の姿が映し出されていた
どうやら騒動から離れるようにして移動しているらしい だが、安堵したのも束の間まずい事がわかる
「このままだと、別のヘルメット団とぶつかっちゃう!」
確かに騒動から離れている二人だが、その先には別働隊なのかヘルメット団の集団が居た
ドローンで知らせる?逆に危険に晒してしまう
C&C に連絡を取る?恐らく間に合わない
ここから向かう?同じく間に合わ…いや
心配で痺れを切らしたミドリが出て行こうとするのを先生は止める
「先生!このままだとお姉ちゃん達が
“大丈夫”
ミドリ達を安心させるように笑顔を見せる
“私にいい考えがある” - 65二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 09:50:16
“いい考えがある”
先生の言葉を信じて待っていたミドリ達が待っていると何かを背負った先生が戻って来た
「先生…それは…?」
若干不安になりながらユズは先生に尋ねる
“ウタハが急ピッチで作ってくれたジェットパックだよ”
“本当はモモイの為だったけど、間に合わずに置かれてたんだ”
“ベルトは調整出来るし、出力を上げれば二人も抱えて空も飛べる”
その光景を想像してさらに不安になった ミドリを見ると善は急げとばかりに準備を始めてる
恥ずかしい…だけど、わたしだってモモイとアリスちゃんを助けたい ユズは覚悟を決めた
「うう…」
覚悟は決めた、それでも不安で涙が出てきた - 66二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 17:15:22
屋上へ上がる ここからなら遮蔽物も無いだろう
ミドリとユズを抱き抱える ミドリ達も振り落とされないように先生をしっかり掴む
「先生!」
いざ飛び立とうとした時マキの声が聞こえる
「これ、先輩と一緒に作った人格を補強するプログラムを入れた専用の道具!アリスちゃんに打ち込んで!」
そう言って渡されたものをミドリに持たせる
これで本当に準備は終わった
ジェットパックのエンジンをつけて走る
“先生、いっきまーす!”
掛け声と共に飛び上がる そして、勢いよく暗闇の空を駆けてゆく - 67二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 00:36:54
大勢の決しつつある銀行で、ネルは空を飛ぶ存在とその正体に気付く 少しの間見上げたまま呟く
「先生、アイツらの事…頼んだ」
そして残党を潰しに行った
ウタハもまたヘルメット団を制圧しながらその存在に気付いた
「あれは…そうか、役に立ちそうで良かった」
最初は間に合わなかったが、今は力になれてる事にウタハの頬は緩む しかし、見ていたら急に飛び方が不安定になっている事に彼女は気付いた - 68二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 08:10:54
保守
- 69二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:25:00
それはただの偶然だった
至る所で起きてる銃撃戦の中で生じた流れ弾が運悪く制御装置に当たったのだ
“……ッ”
先生は急に不安定になったエンジンに驚きながらもすぐに指示を出す
“ミドリ、ユズ!コントロールが効かなくなった!あそこの屋根に落とすから備えて!”
「先生は大丈夫なの⁉︎」
大丈夫、と笑いながら二人の手を離す そのまま先生は空の彼方へと姿を消していった
「先生っ…!」
「…ユズちゃん、行こう 先生は大丈夫って言ってた 先生の思いを踏みにじらないためにも」 - 70二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 00:06:24
このレスは削除されています
- 71二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 00:27:06
(まずい、まずいよー)
自分が襲われた場所からアリスと離れる事に成功したモモイだったが、進んだ先には別のヘルメット団が居た 今は気づかれていないが、後ろからはアリスもゆっくり近づいてきている
(これは前門の…ヘルメット団、後門のアリスって言ったところだね)
一人でアホな事を考えていたが、同時に何とかする方法も考えていた 一つ目は自分が速く走ってヘルメット団の注意を引きながら逃げる事 二つ目はアリスを掻い潜って元来た道を戻る事
アリスを掻い潜る自信はある ただし、ヘルメット団に気づかれた時はアリスを危険に晒す事になる
そんなのはダメだ
ならやる事は一つだ 私がアイツらの注意を引いてアリスから引き離した後逃げ切る!
意を決してモモイは走る構えをする そして…勢いよく走り出す!
こけた - 72二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 07:29:01
モモイェ……
- 73二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 17:43:43
こけたのか…
- 74二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 20:43:23
まあ足怪我してたっぽいしな…
- 75二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 23:22:04
保守!
- 76二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 00:41:06
勢いよく転んだ事で顔からスライディングしてしまったモモイ
周囲を警戒していたヘルメット団の団員、モモイを追っていたアリスですらその光景に動きを止める
気まずい空気が流れる中、最初に動き出したのはヘルメット団の方だった
「お…おうおう、何者かは知らねぇがテメェら侵入者だ!」
一斉に銃を構える音がする
終わった…、とモモイは目をつむる
鳴り響く銃声
「ぐあっ」
しかし、悲鳴をあげたのはヘルメット団の方だった
モモイは不思議に思い、恐る恐る目を開ける
「やっぱり、お姉ちゃんには私がいないと駄目だね」
そこにはミドリの姿があった - 77二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 11:52:52
「ミドリ…」
「私だけじゃないよ」
妹のミドリに助け起こされるモモイ、その後ろからアリスは近づき無感情のまま危害を加えようとし
「ごめん、アリスちゃん」
(ユズ…?)
首筋に何かを打たれる 横を見るとユズが何かを打ち込んだようだ
(関係ない…アリスはモモイを——あれ?)
ふと思う、何故アリスはモモイを傷つけようと動いていたのかと
身体が震え始める 自分はいつの間に何の疑問も抱いていなかったのかと
たった今自分のやろうとしていた事の意味に気づいたアリスはその場に座り込んでしまった - 78二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 21:52:09
ほしゅ
- 79二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 23:20:06
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- 80二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 23:37:36
「アリス?!」
座り込んでうずくまったアリスに気づいたモモイが心配そうな声がアリスの耳に届く
そんな声を出さないでください、私には心配してもらうような資格は無いのですから
モモイが近づいてくる
アリスは自分の身体を強く押さえる
傷つけないように、傷つかないように
モモイが目前までやって来た
そして、アリスの頭を優しく撫でる
「っ!?やめ…やめてください!アリスはそんな優しくされる存在じゃありません!アリスは勇者じゃなくて魔物なんです!」
「良いよ、魔物でも」
アリスは驚き顔をあげ、モモイの顔を見る
「アリスがロボでも、勇者でも、魔物でも…何でも良いんだよ」
でも、とモモイは続ける
「アリスが我らがゲーム開発部の仲間だって事は、絶っっっ対に譲らないよ!」 - 81二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 06:43:28
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- 82二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 12:32:08
>>80の続き
周りから慌ただしい声が近づいてくる おそらく見張りが倒されたことに気づいたヘルメット団が来るだろう しかし、アリスは動けない 先程まで無理に身体を動かしてたせいかすぐには傷を治す事が出来ないようだ
ミドリが持って来てくれてた私の銃を渡してくる 銃を受け取り、ミドリ、ユズを見る 二人とも何をしたいかわかってくれてる
アリスに待っててね、と声をかける
何も怖いことなんてない
さあ、ゲーム開発部の力を見せてやる!
- 83二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 22:06:02
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- 84二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 23:16:19
モモイが、ミドリが、ユズが戦闘している
アリスは傷のせいで見ている事しか出来ないのを歯痒く思う
……いや、本当は動こうと思えば動けるだろう
何かしら手助けを出来るぐらいには傷は回復してる
ただ、自信が無いのだ
ユズの打ち込んでくれたプログラムのおかげで今はアリス自身の意思で動く事が出来る
しかし、未だモモイを傷付けろという命令が頭に響くのも確かだ アリスは動けなかった
戦況がゲーム開発部の優勢に傾く
ふと前を見るとモモイが近くにいる
アリスとモモイの間には何の障害物もなく簡単に…
簡単に? 頭を振るう 嫌な考えを振り払うようにだけど、見た 見てしまった 気づいてしまった
モモイはアリスに背を向けている
だから身体が動いた - 85二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 07:07:49
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- 86二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 13:10:19
保守
- 87二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 21:23:15
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- 88二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 22:57:22
ユズとミドリはアリスが動いてから気付く
モモイは気付いていなかった
気付いたのは衝撃を受けて体が浮かんでからだった
モモイの目に写る
自分を優しく突き飛ばすアリスの姿と
飛来してくるロケットランチャーの弾が
そして、アリスに直撃した
「————!」
爆音がモモイの声を掻き消す - 89二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 06:24:12
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- 90二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 13:20:18
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- 91二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 20:52:43
アリスの身体は爆風によって投げ出される
勢いは止まらず地面に何度も打ちつける
損耗率———
身体の状態を把握しようとするがエラーで把握できない そんな状態でも撃って来た相手を見るとミドリやユズがフォローに回ってくれたのか倒れてるのを確認した
「アリス!!」
モモイが駆け寄ってくる
多少爆風の影響があったようだが無事であった
アリスは安堵する
自分は魔物かもしれない、魔王かもしれない
だけど
(アリスは…勇者になれたでしょうか?)
意識が落ちてゆく、そして
「おお、勇者よ。死んでしまうとはなさけない」
声と共に目覚める - 92二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 23:30:53
保守
- 93二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 08:15:08
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- 94二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 11:06:24
アリスが目覚めると、そこはゲームに出てくるようなお城の広間だった
不思議に思いながら声のした方を見る
そこにはアリスが立っていた
「え……?」
不思議に思ったが、別の可能性を思いつく
「もしかして…ケイ…ですか?」
「おお、勇者よ。死んでしまうとはなさけない」
「うわーん!これじゃただのNPCの反応です!」
同じ事しか喋らないことに、アリスはとりあえず話を進めようと続きを促す事にした
「現在、我らの国には魔王軍が攻めて来ています。このままでは国が滅ぶでしょう。勇者様には伝説の武器と共に旅立って欲しいのです」
「RPGによくある展開ですね!アリスは勇者として役目を果たします!」
側にあった武器、スーパーノヴァを手に取って、アリスは意気揚々と旅に出る
(? 何か忘れてるような…?)
少しだけ疑問が湧いたがそのまま出ていくアリス
その後ろ姿を見たままもう一人のアリス…いや、ケイはボソリと呟く
「王女…申し訳ありません」 - 95二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 13:40:06
「旅には仲間が必須です!」
そう思い、酒場に入り仲間の募集をかける
受け付けの人が「私の計算によれば貴女のパーティーに必要なのはこの娘達よ、完璧」と言い双子を連れて来た
パンパカパーン
アリスは双子の元気な方MOを仲間にした!
パンパカパーン
アリスは双子の落ち着いてる方MIを仲間にした!
こうして、アリスは仲間と共に旅に出ました
道中で魔物と戦う
依頼を受ける
気になる情報を手に入れる
パンパカパーン
アリスは引きこもりの少女Yを仲間にしました!
パーティーは4人となり旅を続ける
旅を支援してくれる先生という人に出会った
負けイベと思える程強いチビメイドに出会った
そうやって、出会い、戦いなどを通して旅を続け
アリス達は辿り着いたのです - 96二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 14:18:46
アリス達は魔王と戦った
だけど、勝てなかった
あまりにも強すぎた
ボロボロになって地面に這い蹲る
魔王がアリスの所へやって来る
「お前を私の部下にしてやろう」
そう言って魔王が手をかざすと魔王の呪いによってアリスの身体が魔物へと変化していく
嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ———!
拒絶する心に関わらず身体が呪いで変貌していく
…アリスは勇者には
「あきらめないで!」
MOの声が聞こえる
それと同時に魔王に銃弾が飛んでくる
そこにはチビメイドが、先生が、旅で出会った人達が魔王に抵抗していた
魔王が離れるとMO…いや、モモイが、ミドリが、ユズがアリスに駆け寄り身体を支える
すると、アリスにかかる呪いが軽くなる - 97二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 14:24:52
勇者は一人かもしれない
だけど、仲間がいるなら孤独では無い
それが、勇者の…アリスの心の折れない理由になる
仲間に支えられながらアリスはスーパーノヴァのチャージを行う
誰も諦めていない
誰も見捨てたりなんかしない
みんなと一緒にいたい
だからアリスは————
強い意志を持って魔王へと照準を合わせる
そして
「光よ—————!」 - 98二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 20:13:26
気がつくとアリスは何もない空間にいた
いや、アリスの他にもう一人のアリスがいる
「あなたは…ケイ…ではないですね」
「はい、私は正確には貴女の言うケイではありません あくまで…貴女がケイと呼ぶ人格から分裂した、ただのプログラムです」
彼女は語る 自分はケイがアリスに乗り移り、プロトコルのプログラムと触れた時に生じたバグであると モモイを狙ったのは、最初に彼女に対して攻撃の意識を向けた名残でしかないと
語り終えたのか彼女の身体が透けていく
バグとなってたプログラムを倒した事で彼女自身も消えるのだろう
それに気付いたアリスは彼女に声をかける
「また、会えたら…今度はケイと3人でお話ししましょう!」
相手が驚いた顔をする 何故苦しみの原因の自分にそんな声をかけるのかと
「アリスは勇者なので倒した相手をパーティーに入れることができます!」
「貴女は…いえ、貴女達は強いのですね」
ええ、いつかまた そう穏やかな顔でそう言って彼女は消えた - 99二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 20:33:00
彼女が消えて1人になった空間で
声が…聞こえる
——リス アリス
自分を呼ぶ声だ
その声に応じたくて声のする方へ手を伸ばす
そして
「アリス!!良かった!よがっだよ〜」
目を覚ますと泣きじゃくるモモイの顔があった
「「アリスちゃん!」」
「おい、アリスが目覚めたのか!?」
ミドリ、ユズ、ネル先輩の声が聞こえる
見るとハレ先輩やマキも来ているようだ
みんな急いで駆けつけてくれたようだ
心配をかけたみんなにアリスは大丈夫という意味を込めて伝える
「アリスは勇者としてレベルアップしました!」 - 100二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 20:47:30
エピローグ
次の日、アリスは保健室にいた
傷は回復していたが、大事をとって休んでいた
部屋には多くの人がいる
「ウタハ先輩、何見てるんですか?」
「いや、ネットオークションに出てる商品について先生に問わなければと思って」
「アリス、ユウカが仕事に身に入ってないようだから会いに行ってくれない?」
「はい!ハレ先輩の検査が終わってから連絡入れておきます!」
「いや直接…まあいっか」
「うわっ、ネル先輩が差し入れしてくれたプリンすっごく美味しいやつじゃん!」
賑やかな声の中、アリスは疑問が浮かぶ
……何か忘れてるような? - 101二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 20:56:47
- 102二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 21:15:46
オマケ
チュン、チュン
シロコはロードバイクで通学路を走る
チェーンの軽快な音や風をきる感覚が心地良い
しかし、途中で気絶してる人を見つけた
……先生だ……
何か背負っている あれは…ジェットパックというやつだろうか
とりあえず、シロコはロードバイクを脇に置き、慣れたように先生を背負う
そして学園へ向けて歩き出す
(ジェットパックはいくらで売れるだろうか)
そんな事を考えながら彼女の1日が始まる - 103二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 21:20:00
乙!
おいたわしや先生・・・ - 104二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 21:20:40
以上でSSの投下を終えさせていただきます
スレを乗っ取った形でSSを投下していた事に対して広い心で見守ってくれたスレ主や投下頻度が遅く、勝手に作った話を保守してくれた読者に感謝申し上げます - 105スレ主23/09/16(土) 21:44:54
- 106二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 06:07:10
いい作品に出会えたわ、最初から読み直さないとな