【SS】ドーベルとおまじない

  • 1二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 17:50:18

    エリザベス女王杯にむけてトレーニングする中、日中だと視線が気になるという担当ウマ娘トーベルの意見を聞き、今日のトレーニングは夜に行われた。

    寒くなってきた夜空の元、グラウンドを走るドーベルは走っていた。今度のレース、ドーベルの憧れの先輩エアグルーブに挑戦することを決意し、負けられない。
    そう思いながら走り続けていた。

    「よしっ……!」
    息を切らしながらゴールすると、後ろから声をかけてきた人物がいた。
    「ドーベル、今のタイム良かったよ」

    「ハァハァ……、トレーナー」

    「今日はこのぐらいにしてに上がろう」

    「まだ、納得できない部分があってさ…、もう少し走りたいけど」

    「許可はできないよ、ドーベル。夜だから、冷え込むまえに帰ろう」

    「……分かったよ、トレーナー」

    帰り支度し、帰ろうとする途中、流れ星が流れた。
    「あっ……」
    思わず見惚れてしまうと、横にいたはずのトレーナーがいないことに気づく。

  • 2二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 17:54:09

    (あれ?どこに行ったんだろ)
    辺りを見渡すと、少し離れた所で立ち止まっている姿を見つけた。
    「もう!なにしてるの?」
    「いや、ごめんね……。ちょっとだけ、待っててくれないかな」
    「えっ?別にいいけど……」
    何してるのかと思いつつ待っていると、何かを手に持ち戻ってきた。

    「はい、これあげる」
    差し出されたものは、小さな袋に入った飴だった。

    「なにそれ?」
    「おまじないだよ、この飴を食べれば願い事が叶うっていう」
    「へぇー、そうなんだ。でも、なんで急にそんなことを言い出したの?」
    「ドーベルには、頑張ってほしいからね。いつも頑張ってる君へのプレゼントだと思って受け取ってくれ」
    「……ありがと」

    受け取った袋から取り出し口に含むと、甘い味が広がる。その甘さに癒されつつも、なぜか心が落ち着かない。
    「じゃあ、行こうか」
    「うん」

    歩き出すと、隣にいるトレーナーの横顔を見て、ドキッとする。普段なら気にしないはずなのに、なぜだろう。今は、なんだか妙に落ち着かない気持ちになる。
    「ねぇ、トレーナー」
    「ん?どうしたんだい?」
    「あのさ……」

    ―――私も、頑張るからね。

    「えっ?なんて言ったの?」
    「…なんでもない!」
    恥ずかしくて言えない言葉を飲み込みながら、ドーベルはトレーナーの隣を歩くのであった。

  • 3二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 18:51:14

    デレドーベルいいよね 

  • 4二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 19:03:31

    とてもいい…

  • 5二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 19:05:16

    ドーベル……好きだ……

  • 6二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 20:45:12

    爽やか…いい…

  • 7二次元好きの匿名さん21/12/20(月) 20:46:47

    ドーベルの小声デレ大好きなんだ

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