【閲覧注意🎲⚓SS】ロー中心ハートの海賊団をホラーな目に遭わせる Part4

  • 1◆Pxx1Kifjy223/09/03(日) 21:50:35

    お盆だけどきせいするばしょがないので、ローやハートのひとたちにちょっかいを出そうと思うPart4(8月終わったけどな!)


    皆にも遊んでほしいのでTRPG風(あくまで風)にする

    簡単に言うとスレ民自身が怪異となって、スレ主が語り手をしていくという感じだ


    ※諸注意は前スレを参考にしてくれ

    ※怪異に遭遇すると正気度ダイス→出目により行動・結果が変化する(1d6で6を引く→混乱 1を引く→冷静に対処 など)

    ※怪奇現象は1d3前後、大切な人やモノに関わることなら1d6前後


    Part1↓

    【閲覧注意🎲/参加型の物語】ロー中心にホラーな目に遭わせる|あにまん掲示板お盆だけどきせいするばしょがないので、ローやハートのひとたちにちょっかいを出そうと思う皆にも遊んでほしいのでTRPG風(あくまで風)にする簡単に言うとスレ民自身が怪異となって、スレ主が語り手をしていく…bbs.animanch.com

    Part2↓

    【閲覧注意🎲⚓SS】ロー中心ハートの海賊団をホラーな目に遭わせる Part2|あにまん掲示板お盆だけどきせいするばしょがないので、ローやハートのひとたちにちょっかいを出そうと思うPart2(お盆過ぎたけどな!)皆にも遊んでほしいのでTRPG風(あくまで風)にする簡単に言うとスレ民自身が怪異と…bbs.animanch.com

    Part3↓

    【閲覧注意🎲⚓SS】ロー中心ハートの海賊団をホラーな目に遭わせる Part3|あにまん掲示板お盆だけどきせいするばしょがないので、ローやハートのひとたちにちょっかいを出そうと思うPart3(お盆過ぎたけどな!)皆にも遊んでほしいのでTRPG風(あくまで風)にする簡単に言うとスレ民自身が怪異と…bbs.animanch.com



    SANを削って反応を楽しむスレだからガンガン削るぞ

    スレ民次第だが市にはしない予定だ


    ダメだと思ったらブラバしてくれ、他におもろいスレはたくさんある

    生かすもトラウマ刺激するも発狂させるもスレ民次第だ


    もうちょっとだけ続くんじゃよ よろしくな

  • 2二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 21:54:13

    たておつ
    …本当にローは偽物なんだろうか

  • 3◆Pxx1Kifjy223/09/03(日) 21:54:49

    【現状とSAN値メモ】

    =現実世界組=
    品物係:シャチ46 (発狂・恐慌まであと21)
    身体守る係:ベポ 33(発狂・恐慌まであと23)

    =精神世界組=
    連れ戻し係:ペンギン 26(発狂・恐慌まであと6)
    連れ戻される係:ロー 29(発狂・恐慌状態中/廃人まであと29)

  • 4二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 21:59:13

    たて乙
    これ異世界組は恐慌状態でご対面の可能性あるな

  • 5二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 21:59:22

    連れ戻す役にゾロでも入れないとさ迷いそう

  • 6◆Pxx1Kifjy223/09/03(日) 22:00:01

    スレ民がどんどん疑心暗鬼になっていく…イイゾ~
    ちなみに安価やダイスによって分岐したりフレーバーを足したりするが、予め決めてある構成を変えることはないから安心してくれ

    そして今日は落ちるので10あたりまで埋めてもらえると助かる!
    明日建てれば良かったな ごめん

  • 7二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:00:12

    乙乙
    スレ主が間違ったルート(偽物を連れ帰る)を選んだら即アウトな人じゃなくてよかったね

  • 8二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:00:43

    このレスは削除されています

  • 9二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:01:28

    >>6

    いやもう埋まる寸前だったから今日たてて正解

    むしろ次スレの時期迫ってたのに感想書き込んじゃってごめんな

  • 10二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:01:29

    >>5

    それはそれでゾロが一生戻ってこなくなりそう

    別の意味で…

  • 11二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:01:52

    あの船長は偽物だったか…
    しかし即アウトじゃなくて本当に良かった

  • 12二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:02:10

    とりあえず10いったな

  • 13二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:14:00

    立て乙です
    今度はペンギンが「おまえのせいで船長が」になっちゃったのか
    シャチには何が待ってるんだろうわくわく
    そしてローさんサイドも気になるね!
    8月終わったけどずっと見たいくらい楽しいよ

  • 14二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 22:27:18

    スレ主投稿頻度もクオリティも高くて最高だけど無理はしないでくれな〜

  • 15二次元好きの匿名さん23/09/03(日) 23:39:01

    もうお盆は過ぎたのに…怖いって…!

  • 16二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 00:30:07

    凄いな…怖いのに目が離せない

  • 17二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 09:08:11

    クラさんもう楽しんでるだろこれ

  • 18二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 09:16:16

    >>17

    怒ってるのかもしれん

    こんなの連れてきやがって的な

  • 19◆Pxx1Kifjy223/09/04(月) 12:23:10

    保守感想ありがとな!
    いつもニヤニヤしながら読んでるからスレ消費は気にせず書いてほしい
    投稿する量も区切り方も構成の勉強になるし、おかげで楽しく書かせてもらってるぞ


    ゾロが来たらとかそういうトンデモOKなやつも面白そうだなーいつか別口でやってみたい
    「ゾロ屋!? なんで此処に!?」
    「あ? なんだトラ男、おまえ迷子か」
    「それはお前だろうが!!」
    「じゃあお前ここがどこか分かんのか」
    「ぐ…! いや待てあれはトニー屋!? なんでこう次から次へと…待てゾロ屋そっちには行くな!」
    みたいな収拾つかないことになりそうだが さすが麦わらの一味お世話係

  • 20◆Pxx1Kifjy223/09/04(月) 12:24:02

    (ペンギン SAN値33-7=26)(発狂・恐慌まであと6)


    「う、あ、ああああああああああっ!!!」


    自身が招いた結末、間に合わない手、切り離される首。生々しい行く末を見せられたペンギンは、握っていた手を思いきり振り払い叫ぶ。背後のローは何も見なかったのだろうか、あるいは最初から子供の"音"すら聞こえていなかったのか。突然取り乱すペンギンへ狼狽えるように手を伸ばす。


    「おい、ペンギン!?」


    「やめろ、やめろ!! 船長の顔で、声でおれの名前を呼ぶな!!!」


    相対して距離を取るペンギンに目を見開くロー。その表情は呆然としたようすで、そして明らかに傷付いていた。


    「……ペンギン、」


    「どうして、どうしてこんなことになったんだ、おれたちの船長はどこにいったんだ、たのむからかえってきてくれ、無事でいてくれ……ッ!」


    頭を抱えてうわごとのように繰り返す。何度も死に目を見せられ、現実と認識しているものを改変され、頭がおかしくなりそうだった。やっと掴んだと思ったものは偽物という事実が受け入れ難い。

    そこで、ふとペンギンは気付く。


    「(……もし……もし、あの"子供"の言う事が嘘、あるいは声自体が偽物だとしたら?)」


    ―目の前の船長は本物ではないのか。


    ゆるり、

    目前の"ロー"を見上げると、口を閉ざし、ただひたすらに何かを堪えるような瞳でペンギンを見つめていた。それはまるで置いて行かれた子供のような幼い表情で。




    >>22 ペンギンはどうする?

  • 21二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 12:50:45

    今みたヴィジョンの事を話し偽物だろうと問いつめる

  • 22二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 12:53:26

    眼の前にいるローに向かって大声で叫びその存在を拒絶する

  • 23二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 12:54:47

    攻撃してうっかり致命傷(削るぜ)

  • 24二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 18:34:55

    ホラー素人なおれには何もできないこの流れ

    クラちゃんは味方であっても人ではないんだなと思うなどした

  • 25二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:10:50

    これ難しすぎだろ
    偽者だったにせよ記憶を一部失ってると告げられてる以上秘密とかで判断することはできないしそもそも本物も記憶失ってるし

  • 26二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:13:35

    お互いに疑心暗鬼で収集つかんやね
    助けて鬼哭パイセン

  • 27二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:41:29

    んーローが居ないことの絶望感をたっぷり思い知らされたすぐ後に自分から存在を拒否するって中々難しそう
    ましてやエミュ完璧で本物疑惑も拭いがたいとなればなあ…
    (しかし切削は捗るかもしれん)

  • 28二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 19:54:43

    何か偽者だと見抜くヒントは今までの文章の中にあるんだろうか

  • 29二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 20:18:55

    とりあえずお互いに疑心暗鬼になってるなら、相手も「お前は本物か?」って聞いてくる筈なんだ
    特にローさんなんてさっきから一人ではちゃめちゃ頑張ってるからなんならあっちから拒絶されてもおかしくないんだ

    つまり何もわからないんだ!!!!

  • 30二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:04:18

    このレスは削除されています

  • 31◆Pxx1Kifjy223/09/04(月) 22:05:30

    >>30

    悪いトリップ付け忘れてたから消した



    ペンギンが連続8とか7とかひいて大混乱してるのが謎に拍車をかけてるんだなこれが

    クルー全員後半ごっそり削れてるが序盤の固さどこいったんだ


    まあ気軽に楽しんでくれて大丈夫だぞ

  • 32◆Pxx1Kifjy223/09/04(月) 22:06:23

    「(違う。駄目だ、騙されるな)」


    ペンギンは雑念を振り払うように頭を振った。

    自分はシャチと、ベポと、そしてあの"子供"と約束をした。必ず船長を連れて帰ると。そして聞き間違えることのない声がいまこの暗闇のなかで警告したのなら、それは意味のあることだ。未だ喪失の感覚が抜けきらない震える身体で、一歩、また一歩と"ロー"から距離をとる。


    金色の瞳が、微かに揺れた。


    「ペン、」


    「あんたは違う!! おれたちの船長じゃない、ニセモノだ!!! 消えろ、これ以上おれを惑わせるな!!!」


    それは明確な"拒絶"だった。叫び声が暗闇のなかに吸い込まれ、辺り一帯がしんと静まり返る。

    ぎりぎりと睨み付ける視線に"ロー"が小さく唇を噛み、俯いた。


    「……何があったかは分からねェが、分かった」


    「……」



    「どうやら"おれ"は偽物らしい。


    ……なら、"お前が"終わらせろ」



    「え……?」


    その言葉の意味が掴めず放心するペンギンへ"ロー"が近付いた。慌てて距離を取ろうとするも、それより早く腰に差したダガーをするりと抜き取り柄を差し出してくる。まるで、淹れたての珈琲を差し出すようだった。



    >>35 ペンギンはどうする?

  • 33二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:18:49

    このダガーで何をしろと?と問い詰める
    刺せと言われたらこの手でできると思うのかと透明な手を見せる

  • 34二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:23:00

    え?え?これで消えないということは…?

    でも本物がそこまで相手に委ねるか?


    …まあそれはそうとして

    ちょっと脅して正体露呈させようとして>>23

  • 35二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:26:19

    キャプテンの中に入ってる偽物だけを再度拒絶して後遺障害 致命傷が残らない場所を峰打ちにして見る

  • 36二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:35:09

    ローにしては違和感があるんだよなあこの船長

  • 37二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 22:48:02

    混ざってる 可能性 もある

  • 38二次元好きの匿名さん23/09/04(月) 23:51:35

    今気付いたけどペンギンが連れ帰ったときの乗っ取られた船長の笑い声、もしかしてpart2の18フレーバーか?こわ

  • 39二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 06:56:13

    擬態が上手い偽物だと厄介だな…

  • 40二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 07:55:35

    本物の方もすでに発狂状態なので普段と違っててもおかしくないというのが実に厄介

  • 41二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 08:12:19

    >>28

    自分で決めずにペンギンに決めさせるとこには違和感ある


    だが記憶をなくしつつある自分の判断が信用できないから で説明がついてしまう


    あとは29で立ちすくむ状態からどうやってペンギンを見つけることができたんだ?という疑問か

  • 42二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 09:07:49

    旗揚げ前から付き合いのある古株連中なら委ねてもいいと思うくらいには信用してそうだしなぁ

  • 43二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 09:58:09

    これローがクラちゃんを見えてない場合急にペンギンが自分を拒絶したように見えるのか
    自分もよく分からなくなってるだろうしキツそう

  • 44二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 17:21:41

    短刀渡して殺してとか人魚姫思い出しちゃったぜ

  • 45◆Pxx1Kifjy223/09/05(灍) 17:58:46

    ペンギンの呼吸が浅くなる。ハッ、ハッ、と漏れる音だけが暗闇に呑まれていった。

    「この……、これ、で、なにをしろと、」

    「察しが悪ィな。お前がおれを"偽物"だと、消えろと言ったんだろうが。言葉には最後まで"責任"もちやがれ」

    震える声への返答は平坦だった。そこに何の感情も映していない。
    ペンギンはその"責任"という言葉へ、先ほど浴びた鮮血と落ちてゆく首を思い出し恐怖に凍り付く。それだけではない。風呂場で流れてゆく赤と冷たい身体も、海に沈む姿も、あらゆる死が脳裏をフラッシュバックする。

    「あ、ぅ、あ、あああああっ……、」

    「大丈夫か?」

    それは普段、日常生活で掛けられる声と変わらない。

    「あぁ、その手じゃもう持ちにくいのか。ほら、両手なら持てるな? ―充分だ」

    ゆっくりと透明化が進む手を取り、ダガーを握らせる"ロー"の表情は削ぎ落されており眉ひとつ動かない。
    拒絶をしても、確信がない。目前に"ロー"の姿が在る限りペンギンの思考は堂々巡りを繰り返す。

    「("これ"は違う、ちがうんだ、"あの子"が見せただろう、偽物なんだ。敵はいま、隙を見せてる。刺せばいい。……殺す? おれが、船長を? もし、もしも本物だったら、やめろ考えるな、だが現実のように"乗っ取っている"可能性は? 精神を乗っ取られていたり操られていたら? そんなことは可能なのか? この"ロー"は誰なんだ……!)」

    ―本物がひとかけらでも混じっている可能性があるなら、殺せない。

    それがペンギンの下した結論だった。決断できるほどの材料は手元になく、いくつも味わった"死"がペンギンの腕と判断を鈍らせる。そんななかで絞り出した答えへ縋るようにダガーを両手で挟み、握り込む。

    「(やるしかない、)」

    見上げれば金色の瞳と目が合った。自然と身体が震え、感覚がなくなってゆく。気を抜けば崩れ落ちてしまいそうだった。自身の短く煩い呼吸だけが耳の内へ反響する。
    ペンギンは意を決し"ロー"の心臓目掛けて踏み込んだ。

  • 46◆Pxx1Kifjy223/09/05(灍) 18:01:12

    視線は逸らさない。勢いも殺さない。死角となっている左手を、刃が胸元へ到達するより前に鳩尾へ。

    「(もし、偽物が"入っている"のなら……!)」

    それは不安から成る祈り、あるいは懇願だった。意識を落とす。それしかない。
    しかし叩き込もうとした拳は易々と躱され、返す身で逆に腕を捕らわれる。はん、と失望交じりの吐息が"ロー"の口元から零れ落ちた。

    「お前の覚悟はそんな中途半端なモンだったのかよ」

    「あ、…くっ……、」

    「これだけおれと一緒に過ごしておいて、急所の位置も分からないってのか? 世話が焼ける奴だな、ったく」

    もともと実力差など知れている。しかし最後のチャンスと思しき一撃、そして思考をあっさりと手に取られてペンギンにはもう打つ手が見当たらない。フラッシュバックの震えにより手のひらから抜け落ちたダガーを拾い上げた"ロー"は、優しい手つきで再度ペンギンにそれを握らせる。

    「手伝ってやるよ、"お前が"決めた事」

    「ま、待て、待ってくれ、」

    声はもはや悲鳴だった。"ロー"がペンギンの手の甲ごとダガーを握り、自身の首へ突きつける。
    薄皮一枚が切れ、赤い線が走り滴った。それはまるで先ほど視た映像の再来を意味している。このまま力を込められれば本物かもしれない命を、何よりも大切なものを、この手で殺してしまうとペンギンの頭が真っ白になった。

    「やめろ、もうやめてくれ!! おれには……ッ!!」



    「そんなに嫌なら、おれがやってやるよ」

    途端、長刃で真っ二つになる"ロー"の身体。
    その向こうには目前で崩れ落ちる"ロー"と同じ姿、同じ声の男が立っていた。

  • 47二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 18:34:13

    ああそっかロー鬼哭持って出てたわローver.1は偽か
    でもますますわかんねえわver.2も安心できねえわ
    ロー非在世界で絶望してたからいっぱい出てきてよかったなペンギン(逃避)

  • 48二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 18:41:58

    ペン虐たまんねえな
    真ローさん来た?のか不明で不穏だけど新展開に期待

  • 49◆Pxx1Kifjy223/09/05(灍) 19:18:53

    やったねペンちゃん!船長が増えるよ!!

    そういえば安価は峰打ちだったんだがダガーじゃ難しそうな気がして気絶させる方向に改変させてもらった すまん

  • 50二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 20:38:05

    本物はこの場にいるのか?

  • 51二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:03:49

    偽物と偽物でどっちが偽物?みたいなこともできるわけか

  • 52二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:11:23

    ローを斬るローとは新ジャンルではないか
    スレ主の才能を賞賛する

  • 53◆Pxx1Kifjy223/09/05(灍) 21:31:09

    「な……、せ、船長……ッ!?」

    突然の出来事にペンギンが声をあげる間に、胴が分かれた"ロー"の身体はぐにゃりと歪に曲がり落ちる。中身は人体の構造をしていなかった。かたちを保っていたのは外側だけで、空洞になっている中身から霧が噴き出すように闇が噴き出してゆく。

    「ギ、ギィイイイイイッ!!!」

    硝子を引っ掻くような酷い断末魔だった。ビリビリと鼓膜を震わせるそれに思わず耳を塞ぐペンギン。長くは続かないその音はやがて中身だったものと共に闇へ溶け消える。

    その場に残されたのはペンギンと、今しがたここに在った"ロー"と瓜二つの男だけだった。
    思考が追い付かず狼狽えることしかできないペンギンをよそに、その"ロー"は横に薙いだ長刀を改めてぶんと振り下ろす。手にした鞘、見慣れた柄や鍔に下緒。それは紛れもなく鬼哭である。

    おぞましい断末魔。消えた"ロー"は本当に偽物だったのか。目の前に居るのは"誰"なのか。
    今しがたまで大切だと思っていた姿が目前で消されたことへの怖気も加わり、未だ身体の震えが止まらない。もしかしたら自分はとんでもない油断で、"ロー"を消してしまったのではないだろうかという恐怖が心を支配する。
    混乱が抜けきらず声を出せないペンギンの喉へ、すっと切っ先が向けられた。
    他者を圧倒するびりびりとした殺意。鋭く細め威嚇する金色の目。今までペンギンが時には背中で感じ、目で追ってきた敵へのそれが、自分に向けられている。そう気付くと同時に"ロー"の口元が呟くように小さく動く。

    「おれの偽物まで居やがるのか。……まあいい。次はお前だ、偽物」

    「いっ……いやいやいやいやちょっと待っ、…あ!?」

    「あ?」

    限界だった。ペンギンは震える四肢が制御できずその場にふらふらとへたり込む。

    「次から次へとなんなんだよ……! 今度は記憶ナシ敵意カタメ殺意マシマシ船長とかハードル高すぎる……」

    心が悲鳴をあげていた。この場所ではもう何が本当で嘘か分からない。"子供"の声が聞こえやしないかと耳を澄ますが、聞こえるのはやはり荒い自分の吐息だけだった。
    もしも戦闘になったら敵うはずがない。記憶喪失の本物という可能性も捨てきれないが、"あいつら"が自分を排除しに畳みかけてきた可能性もある。先ほど証明されてしまったが、今のペンギンに"ロー"は殺せない。

  • 54◆Pxx1Kifjy223/09/05(灍) 21:31:36

    しかしそこでペンギンはふと気付く。いま目の前の"ロー"はこちらの事を"偽物"と呼んだのか。

    再度、刃がペンギンの喉元へ突きつけられる。


    「ちょ、ちょっと待ってくださいよ船長!!」


    それは自然に口をついて出た言葉だった。みっともなく座り込み命乞いのように話しかける姿はいっそ憐れですらあるだろうが、刃の動きはぴたりと止まる。


    「いま、おれのこと"偽物"って言いました!?」


    「……? よく喚く偽物だな」


    見上げる先で、小さな頭が傾げられる。その目は険しいが、どこかぼんやりとして鈍い。

    考える暇はなかった。とにかく相手の真偽がどうであれ、今ここで殺される訳にはいかないとハンズアップで敵意がないことを示す。


    「待って待って、おれ無害ですから! 何もしませんから! 一旦話し合いましょう!?」


    「お前のいう事を聞く義理はねェ」


    「ごもっともですけど意見の擦り合わせくらいさせてください!」


    取り付く島もないようすに、先ほどの"ロー"のほうが会話のキャッチボールが成り立っていたような気さえするとペンギンは唇を引き結ぶ。普段通りの会話や仕草に安心感さえ覚えており、あの断末魔を聞いてなお暗闇のなかを歩いたときに交わした言葉や表情、掴んだ手の感触を忘れることができないでいた。


    だがこんな状況でいつまでも黙ってはいられない。混乱する頭でなんとか会話を繋げようと口を開く。




    >>56

    >>58

    >>60

    ペンギンはどうする?("ロー"に対して聞きたいこと、やりたいこと)

  • 55二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:40:03

    偽者は斬られると中身空洞?

  • 56二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:41:03

    キャプテンが俺の事を偽物と思うなら拒絶して見てほしいと提案する

  • 57二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:43:01

    さっきの「偽者」は記憶を一部失っていると言っていたがそれは本物のあんたとしても同じかと訊く

  • 58二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:43:58

    どこで何を見たのか尋ねる

  • 59二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:47:35

    鬼哭に判断させる

  • 60二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:47:45

    自分達は記憶やら精神攻撃やら喰らってて信頼できない
    逆に妖刀の鬼哭の方が信頼できるかもしれない、だからそれでおれの右腕斬ってくれと言う
    仮にそれで右腕を失ったとしても元々ローにくっつけてもらった腕だから良いと言う

  • 61二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 21:51:30

    精神世界抜け出して元通りなら腕の1本や2本安い安い

  • 62二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:01:43

    「愛してるぜ!!!」って叫ぶ

  • 63二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:07:39

    一発で互いが本物だと見抜けるようなマジックワードもないだろうし、ペンギンへの負荷がデカすぎるw

  • 64二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:17:00

    ローがペンギンの事を「偽物」としか呼ばないのもちょっと気にかかるな

  • 65二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:23:44

    ペンギンの覚悟ガンギマリでわろた
    まあここまでの流れで船長を失うくらいならってなってそうな気もする
    ただ鬼哭ごと偽物だと手がつけられないぞこれ

  • 66二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:24:16

    しかしこのペンギン、意外と余裕あるな

  • 67二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:50:24

    ところで船長虚脱状態で終わっとったと思うんだがいつの間にこんなアグレッシヴに?

  • 68二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 22:57:33

    >>67

    メタ的にはこれがあるから偽物説抜けきらないんだよな…

  • 69二次元好きの匿名さん23/09/05(灍) 23:01:51

    仮に本物だとしたら後から答え合わせパートというかあの後のローについて説明してくれるターンがあるはず

  • 70二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 06:51:01

    続き楽しみ!

  • 71二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 08:14:42

    >>37 で思ったけど虚脱船長もう記憶やら人格やらいろいろ持ってかれて

    そのカケラを持ってる怪異たちを全部クリアしたら戻る「どろろ」パターンを妄想した

    …いかんジャンルが変わる

  • 72二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 08:39:23

    (さいきんダイスがないのはなにか意味があるのかな?)

  • 73◆Pxx1Kifjy223/09/06(ć°´) 10:47:04

    夜中に猛烈伸びてて笑った
    スレ民マジで怪異なんか????

    安価ありがとな!ちょい改変したり話の流れでまとめたりするかもしれん
    このパート長くなってるがついてきてくれると嬉しい



    あとペンギンはローver1.0を殺してたらダイス入れる予定だったが未遂だからギリセーフだ(真っ二つのとき断末魔とか臓物まき散らすとかの本物ムーブしてたらそっちのダイスも有り得たな)

  • 74二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 11:17:57

    数日前にスレ見つけてからワクワクしながら拝読してます
    無理しない程度に更新してくれ楽しみに待ってる

  • 75二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 17:26:32

    なんとなく本物ローなら、ペンギンに頼まず自分で終わらせる感じがあるなと思ってた
    やっぱり偽物だったか…

  • 76二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 17:43:39

    続き楽しみにしております

  • 77二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 20:22:47

    やっと追いついた!!!一気に読めてしまった、面白かった、楽しみにしている

  • 78◆Pxx1Kifjy223/09/06(ć°´) 22:07:20

    こんな長丁場なスレにご新規さん達いるのか
    ようこそ怪異ライフを楽しんでいってくれ(最近怪異の安価してないけど)

  • 79◆Pxx1Kifjy223/09/06(ć°´) 22:08:02

    「船長がおれのことを偽物だって言うように、おれにも船長が本物か偽物か分からないんです。だから、事情を話します。それから判断してください、おれが偽物か本物か」

    「…………」

    目まぐるしい事象のなか自分自身を落ち着かせるためにも、ひとことひとことゆっくりと言葉を放つペンギン。ローは刃先を向けたまま口を開かない。一瞬だけ、ペンギンの消えかけている指先に目を向けたような気がしたがそれだけだ。
    とにかく今は情報を与えて様子をみなければ。ペンギンは思案しつつ"ロー"へ訴えかける。

    「……まずここは精神世界、みたいなものです。現実世界では船長の身体が乗っ取られかけてて……汚染っていうのかな、ケガレ?とか……で、いまそれをどうにかしようとベポやシャチ達が頑張ってくれてます」

    「…………」

    「だからおれは此処へ船長の魂、いや、精神?を迎えに来たんだ。何が現実で何が本物で偽物なのか、もう正直よく分からない。今だって頭がどうにかなりそうだ……、でも、これだけは諦める訳にはいかない。おれ達の大事な船長の命が懸かってる。正直、おれは死んでもいい。それでも必ず船長は連れ戻す」

    ペンギンの命を賭した言葉に"ロー"は小さく戦慄くように唇を開いたがしかし、言葉を発することなく閉じられる。それから何事か考えるようにじっと静かにペンギンを見下ろしたまま動かない。

    「おれだけじゃない。クルー達みんなが船長を待ってる。……きっとこの場所のどこかにいるはずなんだ。そう、いるはずだ。だからあの船長も、あの世界も、殺されたのだって幻のはず、……そうじゃないとおかしいだろ……ッ!」

    青白く冷たい、力の入らない身体。

    流れる鮮血。

    "ロー"の居ない世界。

    何も成し得ずただ腐った木切れのように生きる自分。

    刎ねられる首。

    暗闇のなか手を引いていた体温は紛い物だった。

    言い募るペンギンの脳裏に再びいくつもの生々しい喪失感が過ぎり、おさまりかけていた恐怖が身体を支配する。

  • 80◆Pxx1Kifjy223/09/06(ć°´) 22:08:29

    目に見えてがたがたと震え出したペンギンに"ロー"が息を呑んでじりと後退る。その拍子に、今まで寸分ぶれずに向けられていた刃先がふらりと揺れた。

    「おれは、おれにはもう、この状況で船長を害することなんてできない。だから、」

    言葉を区切り、ペンギンは自嘲した。
    今から言うことは、先ほど言われた言葉の使いまわしに他ならない。

    「だから、船長が決めてください」

    それを聞いてなお、"ロー"は無言を貫いている。
    ペンギンは震える身体を叱咤し、消えかけているであろう足でバランスをとりながらふらりと立ち上がった。鬼哭の切っ先は下げられたままである。

    「何してもいいですよ。おれを偽物だと思うなら拒絶してもいい、その鬼哭でおれの腕をぶった切ってみてもいい。なんなら刺したって構わない。この精神世界で死んだらどうなるか知りませんし、なるべくなら生かしておいてほしいですけど。ほら、偽物ならさっきの船長みたく消えるんでしょう? はは、でも大丈夫ですよ、おれは消えませんから。船長を連れ帰らないのに消えてたまるか。ちゃんとここにいる。ちゃんと、残ってみせるからな」

    言い放つペンギンは身を差し出すように一歩、前へ出た。
    "ロー"はやはり何かを言いたげに唇を開くが、程なくぎゅっと引き結ぶ。ただ、気付けばその呼吸が荒くなっている。無意識にか意識的にか抑えようとしているようだが、小刻みに上下する肩は隠せていない。

    「船長を連れ戻すためならこの身体なんて安いものなんだ。だってほら、覚えてます? この腕は船長につけてもらったものですよ。こっちの傷は縫ってもらったやつ。射創も。まだたくさんあります。新しいのはワノ国の拷問痕ですかね。全部、ここまで船長に繋いでもらった命だ」

    ツナギを捲り、腕や首元などの傷跡を敢えて無防備に晒してみせる。が、"ロー"はその傷を見ても懐かしむどころか訝しげに見るだけだった。

    「ああ、もしかしてその記憶もないんですか。さっきの、偽物……たぶんですけど、は、いつ出会ったかとか海賊になったことも忘れてたみたいで」

    「や、やめろ、」

    「船長?」

    "ロー"の呼吸が目に見えて荒くなってゆく。呼吸がうまくできていないようだった。みるみるうちに顔が青褪め、鬼哭を取り落とす。

    「ちが……、やめろ、いやだ思い出させるな、おれは、」

  • 81◆Pxx1Kifjy223/09/06(ć°´) 22:09:28

    >>84 ペンギンはどう対処する?(様子見系or駆け寄る系)

  • 82二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 22:37:44

    駆け寄って10数えさせる

  • 83二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 22:51:04

    近寄って何を思い出させるなと言うのかと踏み込む

  • 84二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 22:52:39
  • 85二次元好きの匿名さん23/09/06(ć°´) 23:46:35

    近寄ってぐっさり刺されない?大丈夫??

  • 86二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 06:35:50

    虎穴に入らずんば虎子を得ずというしな

  • 87二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 07:01:35

    覚悟ガンギマリペンギンだし大丈夫じゃないかな

  • 88二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 07:15:03

    あと6と思うとちょっと見てみたい気もするが中々流れが来んな
    まあここで発狂vs発狂だと完全に詰みそうだが

  • 89◆Pxx1Kifjy223/09/07(木) 11:00:19

    極悪怪異が発生してて草
    安価とダイス次第だな このスレのダイスは愉悦部寄りだから期待はできる

    昨日の安価もありがとな!この内容なら一旦保留にしてた58の安価も一緒に出すか

  • 90二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 16:18:21

    >>86

    トラ男だけに

  • 91二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 17:48:32

    >>90 ちょっと笑ってしまった悔しい

  • 92二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:11:20

    >>90

    上手い

  • 93二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:22:00

    >>90

    クラバウターマンくんちゃん座布団持ってきて

  • 94二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:03:11

    このレスは削除されています

  • 95◆Pxx1Kifjy223/09/07(木) 22:04:41

    >>90 ( >>94 修正削除 )

    「ちょっといまざぶとんもちにいそがしいからぺんぎんとこいけない」

  • 96◆Pxx1Kifjy223/09/07(木) 22:05:05

    取り乱す"ロー"へ、ペンギンの身体は咄嗟に動いていた。震えがおさまらない身体で駆け寄り、指の消えた手で肩を支える。罠だとしても構わなかった。先ほど言い放った通り、刺されてもいいという覚悟すらあった。
    しかしそんな覚悟をよそに"ロー"はペンギンの手から、存在から逃げようと暴れるように身を捩る。

    「おれに近付くんじゃねェ!!」

    「落ち着いてくれ船長、何を思い出したら駄目なんだ!? もしやなにか嫌なものでも見てきたのか……!?」

    自身が見てきたものや有り得ない世界を、この"ロー"も見てきたのかもしれない。しかし追及する言葉は"ロー"を一層苦しめる。いよいよ後退する力もなくなったのか、頭を抱え込みその場へ倒れるように膝をつく。

    「し、しらない、やめろ、だめだ、"思い出そうとすると消えちまう"……ッ!!」

    「……思い出そうとすると、消える……?」

    「だいたいおれはっ! おれは"お前"のことなんか知らねェ……ッ! 勝手に船長なんて呼ぶんじゃねえ!!」

    ぎ、と睨む"ロー"の言葉にペンギンはたじろいだ。
    一瞬、脳裏にみすぼらしい自分と新聞記事のなかの"トラファルガー・ロー"があった世界のことが過ぎり息を呑む。


    ―此処は、まさかあの世界の続きだと?

    ―あるいはこちらが、現実だと?


    存在を否定され、ペンギンの胸中に燻ったままの不安や恐怖がぶわりと膨れ上がる。
    "ロー"は混乱しているだけだ、大丈夫だ、と早鐘を打つ心臓を落ち着けようと口を開くが、喉が張り付きまともに声が出てこない。

    「ど、うい、う……、」

    掠れた言葉とともに手を伸ばすが、"ローは"勢いよくそれを跳ね退けた。しかしペンギンは振り払われてなお力任せに肩を押さえつける。

  • 97◆Pxx1Kifjy223/09/07(木) 22:05:18

    「だ、だって船長、おれを偽物だって言ったじゃないですか、なあ、それはおれを知っているってことだろう!? 知ってるから偽物だって、」


    「違う、知らねェ! おれはお前なんか……!」


    ペンギンの懇願のような言葉を"ロー"は一蹴する。


    「……っ、だが、誰を知ってても知らなくてもここじゃ関係ねェ……! そうだ、ここにあるものは全部偽物だ……! ラミも、とうさまもかあさまも、街のみんなも、ワノ国の着物の死体もあの大男もさっきのおれも、お前も、ぜんぶ偽物だろうが……!!」


    ”ロー”は乱雑になる呼吸のなか、己へ言い聞かせるように捲し立ててゆく。否定され固唾を呑んでいたペンギンは、そ言葉の数々に少しだけ冷静さが戻る。


    「(つまり、家族以外……おれや皆の記憶を失って混乱し、手あたり次第に偽物だと思い込んでいる……?)」


    「そうだ、あのときの避難船だって罠だった、あの海兵だって偽物だった……! あのときおれがあいつに情報を渡していなければあの人だって!……あのひと、……、あのひとって、誰だ……?」


    記憶をぐちゃぐちゃと掻き回すように苦しみ喘いでいた"ロー"が、目を見開く。


    「あのひと……違う、あの人のためにおれは海賊に、……あいつらと、ちがう、あいつらのことは、駄目だ、思い出すな、」


    「船長!」


    空気をうまく取り込めていない。蒼白に近くなってゆく顔と荒れた呼吸でぶつぶつと独り言を紡いでゆく"ロー"へひたすら呼びかけ瘦身を揺さぶるが、瞳の焦点は合っていない。意識が此処に無い。どうすればいいか分からない。ふたたび這い寄ってくる喪失の足音に恐怖しペンギンは身を竦ませる。

    と同時に、自身の腕がうっすらと透けていることに気が付いた。"ロー"の身体が少しだけ映っている。慌てて全身を見下ろせば"身体全体が"透明に透けつつある。


    ―思い出そうとすると消えちまう。


    ペンギンは、先ほどローが口走ったことを思い出していた。



    ペンギンSAN値チェック

    dice1d3=2 (2)

  • 98二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 23:24:15

    あとよn…ゲフンゲフン
    この場自体がローの記憶の投影で、想起次第盗られるからローが思い出すと
    ペンギンの存在も(少なくともこの場からは)消失しちゃうってことかな?
    …ぶん殴って気絶させて運んだらどうだろうとシリアスクラッシャーな考えが浮かんだ

  • 99二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 23:32:56

    「俺を信じてくれ!」で強制精神分析こぶしノックアウト宣言は割とありじゃねえかな…(錯乱)

  • 100二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 07:26:58

    発狂に発狂ぶつけたら正気に戻らないかなマイナス同士の掛け算がプラスになる理屈で

  • 101二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 08:10:29

    混乱と憔悴の極みにある船長をペンギンの無慈悲な拳が襲う!(アカン)

  • 102二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 09:33:38

    脳筋ペンギン嫌いじゃない

  • 103二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 10:05:58

    有無を言わさず引きずったらクラちゃんが喜んで手伝ってくれそうなよかーん
    58なので使われてうれしいのだ、必死なハートたちおいしいのだ

  • 104二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 11:22:25

    うーん…?消えるってのは“目の前からいなくなってしまう”というニュアンスなのか“忘れてしまう”ってニュアンスなのかどっちだろう?

  • 105二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 11:25:38

    >>104

    両方な気がする

  • 106二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 20:53:04

    >>99

    正直そのパターン好きだわぁ

  • 107◆Pxx1Kifjy223/09/08(金) 21:43:30

    覚悟ガンギマリ脳筋ペンギン概念生えてる
    ふーん、おもしれースレ民

  • 108◆Pxx1Kifjy223/09/08(金) 21:44:25

    (ペンギン SAN値26-2=24)(発狂・恐慌まであと4)


    「な……!」


    全身が透けるという事態にペンギンは動揺し、言葉を失った。手足から徐々に消えるのではなく、明らかに様子が違っている。自分という存在が不確かなものになってゆく恐怖。そして、この場から消えてしまうかもしれないという不安が募る。


    「(ここで消えたら船長はどうなる…!)」


    消滅の恐怖よりも先に思ったのは連れ戻しに来た船長のことだった。下手をしたらこのまま消えて、"ロー"を置き去りにする事態になりかねない。


    「船長、分かった、いい、思い出さなくていいから落ち着いてくれ!」


    「消されるくらいなら……あいつらがあぶねぇ、ちがう、あいつらってなんだ、だが、そうだ、ここにいたらだめだ……!」


    ペンギンの声は届かない。錯乱したようすでうわ言を繰り返す"ロー"の言葉は不明瞭なものも多いが、次々と起こる現象にパズルのピースがはまってゆく。


    「(船長の記憶と、おれの存在がリンクしている…?)」


    対象が思い出そうとすればするほど存在を"消す"現象、あるいは怪奇現象。焦って思い出すほど誰のことかも分からなくなり、形成してきたものを根こそぎ奪われる。助けに来た者を認識させず、時間を稼ぐ。

    その卑劣なやり口にペンギンは心の底がぐつぐつと煮えたぎってゆくのを感じていた。


    しかし自分の存在を留めておくためにも、事情を説明して"部屋"へ戻るためにも、まずは落ち着かせることが先決だった。改めて声をかけようとしたそのとき、"ロー"のほうが素早く動き鬼哭を手に取り杖のようにしてよろよろと立ち上がる。ぜぇぜぇ、ひゅーひゅーという細い息遣いと不安定な足取りは立っているのがやっとの様相で、目の焦点も定まっていない。


    「おまえは、くるな、」


    息も絶え絶えに紡がれた言葉は、拒絶だった。




    >>110 ペンギンはどうする?

  • 109二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:10:10

    Ver.1.0船長がペンギンを落ち着かせた時と同じことをする
    (本物の記憶をトレースしたものなら適切な対処なのだろう)

  • 110二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:11:28

    とりあえず周囲に他に誰かいないか探す

  • 111◆Pxx1Kifjy223/09/08(金) 22:29:07

    あまりの必死さにたじろぐペンギン。思わず、あの揺れる金色の瞳には"他の何か"が視えているのではと周囲へ視線を走らせるが、何の気配もなく闇が広がるばかりである。


    今は、何もない。


    「("偽物"だから拒んでいる…? 他にも理由があるんじゃ、)」


    ずり、と足を引き摺る音にはっとして意識を戻せば、"ロー"が数歩遠くなっている。その背はふらふらと揺れ、今にも周囲の闇に呑まれそうだった。


    「船長!」






    >>120

    ペンギンはどうする? or 誰かの元へ”怪異”出す?



    ちょっと遠いが明日中にでも決まってくれれば

    今日短くてすまんな おやすみ

  • 112二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:30:13

    消された記憶はどこに行ってるんじゃろな

  • 113二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:46:32

    ベポシャチの様子もたしかに見たいな
    水の張った浴槽の中でローを抱え込んでブツブツ何か言ってるベポの姿とかだいぶ怖かった

  • 114二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:11:14

    まあ流れでスルーしたがこの船長が本物という保証も無いしな
    エミュ完璧すぎて自分を本物と思い込んだ哀しいなにかなのかもしれん

  • 115二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:37:37

    「アンタは最悪の世代の一人、ハート海賊団の船長だろうが」と活を入れる。“俺たちの船長がいつまでもうじうじするなんて解釈違いです”という拒絶も含むことでミミックチェックする意図もある

  • 116二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 05:46:57

    船長がどこへ向かっているのか気になるのとボロボロで心配なので
    刺激しないよう少し離れてついていく
    (何かを「思い出させる」言動はここではヤブヘビになるような気がする)

  • 117二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 07:46:50

    自分が消える前に移動しなきゃならんので
    引き摺るなり無理やり担ぐなりして連れ出す

  • 118二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 08:00:49

    遡るがシャチ到着前のベポに何があったか
    狭くて・暖められて・ふかふかな場所と言っていたベポが正反対の風呂場に至った経緯というか怪異

  • 119二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 08:16:45

    待てよ読み返して思ったんだけど【偽物を連れ帰る】って安価はもう消費してんだよな
    別視点とかフレーバーまぜまぜはあったけどこれまで安価にないもの出してないし1安価につき1怪奇現象ってこと考えるとこの船長は本物だと思う

  • 120二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 09:36:27
  • 121二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 10:21:52

    >>119

    こんなのもあったのじゃ


    >殺意マシマシの発狂船長(偽でも本物でも可)に攻撃される

  • 122二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 11:38:53

    連れ帰ったのが偽物だったらヤバい

  • 123二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 11:40:07

    ローが思い出そうとするとペンギン透明化が進んでるので本物だと思うのだ

  • 124二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 19:16:30

    発狂寸前とは思えないガッツありすぎるペンギンの行動が本当面白い
    無事帰還出来たら笑い話に出来そう

    ペンギン頑張ってくれ

  • 125二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:01:39

    もし偽物持って帰っちゃったら海に沈めてもっかい行こう(暴論)

  • 126二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:02:20

    逆に発狂寸前だからこそかもしれない
    もう連れ戻すことしか見えてないみたいな さすガンギマリペンギン
    がんばえー

  • 127◆Pxx1Kifjy223/09/09(土) 20:40:40

    今夜中かかるかと思ったら安価到達はえーんだありがとな
    あともっと脳筋でくるとかSAN値削る怪異くるかと思ったら案外みんな優しいんだなと思ったら海に沈めてて笑う

  • 128◆Pxx1Kifjy223/09/09(土) 20:43:30

    闇に消えてゆく後ろ姿に、このまま行かせてはならないと焦燥感に駆られて地面が足を蹴る。足先が消えていることを失念していてぐらりと身体が傾くが、寸でのところでもう片方の足を支えにすることで転倒を免れた。バランスをとりつつ、急いで小さくなる背を追いかける。
    思い出させれば自分が消えてしまう。かといって本物の可能性が高いあの"ロー"を一人にさせることはできない。四面楚歌の状況だったが、ペンギンは力尽くでも連れ帰るという覚悟を決めた。

    「(この身体でどこまででやれるのか…!)」

    消えかけている全身に、消失が進んでいる手足。弱っている"ロー"が相手とはいえ、一筋縄でいくとは思えない。それでもやるしかない、と追いついた拍子に自身の腕で"ロー"の腕を絡めとる。

    「おれはっ……意地でも船長を連れ帰るからな!」

    逃げることに必死だったのだろう、びくっと体を竦ませる"ロー"。その隙に腕を持ち上げたペンギンは屈み込み、横腹に頭を入れて"ロー"を肩で持ち上げようとする。
    が、しかし"ロー"は咄嗟に体を反対側へ捻り逆にペンギンの腕を取って捻り上げた。さながら大型の猫科の動きのように、身体に叩き込んだスムーズすぎる動きと速さである。

    「いだだだだっ!!」

    「ハァ、ハァ、……っ、付いてくるなって言っただろうが!」

    「いやですよ!!!」

    "ロー"の言葉へ、ペンギンが即座に叫ぶ。

    「あんたはおれたちの船長だ!! 自分に何があっても、船長がどこに行こうとしてもついていく!! 全員その覚悟でここまで来たんだ、こんなところで諦めてたまるかよ!!!」

    成す術はない。真偽も断定できていない。"ロー"の記憶と透明化が関係しているのは本物の証か、作られた関係性か。しかし真相は分からないまでも「消されるくらいなら」「あいつらがあぶない」「付いてくるな」と一人で背負おうとする姿は、幼い頃から自分が知る"ロー"そのものだった。
    ついていくと決めた。そう啖呵を切るペンギンに、あたりが静まり返りお互いの荒い息遣いだけが鼓膜を震わせる。

    「ふ……、」

    ややあってその場に漏れたのは笑みを含んだ吐息だった。
    突然のそれにペンギンはぎくりと息を呑む。少し前に視てしまった"あったかもしれない現実"、乗っ取られた船長の豹変と笑い声。耳を劈く絶望と恐れがペンギンの全身を支配する。

  • 129◆Pxx1Kifjy223/09/09(土) 20:45:11

    しかし、続いたのは柔らかな笑い声だった。

    「くくっ……この状況でよく言うぜ」

    「あだだだ! 痛い、痛いですから船長!」

    ぎりぎりと腕を捻り上げられるが抵抗できる態勢でもなく、悲鳴をあげることしかできないペンギン。殺す気でかからないと相手にすらしてもらえないだろうが、身体も精神もその状態にない。今できることはひたすら訴えかけることのみだった。

    「そ、うですよ! めちゃくちゃ悔しいけどおれ実力じゃ船長に敵わないんで! だからいつでもおれのことなんて始末できるでしょ!? おれのこと罠だとか偽物だとか思ってもいい、記憶も思い出さなくていい、船長を、ローを傷付けるつもりは毛頭ない!! ただ"戻ってきてほしい"だけなんだ!!」

    「…………」

    "ロー"がゆるりと手を離す。慌てて相対するペンギンに鬼哭を突きつけることもない。気が逸れたからか、その態度はさきほどよりも落ち着いていた。いまだ呼吸は荒いが今にも倒れそうなほどではない。我に返ったという表現が正しいのだろうか、何かを考えるようすにペンギンはごくりと唾を飲み込んだ。

    「……おれは、……おれには守るものが、ある。…………はずだ」

    「はい、」

    「また……、またそいつらに危険がいくと感じたら、罠だったとしたら、おれは、……お前を斬るからな」

    それは警戒心の強い"ロー"の最大限の譲歩の言葉、そしてか細い希望の糸だった。
    意味を理解した瞬間、ペンギンの顔が喜色に染まる。

    「はい……はい!! それでいいです、お願いします!!」

    やたらと喜び勇むペンギンへ"ロー"は居心地が悪そうに、帽子の鍔を下げて鬼哭を抱え直す。



    二人を取り巻く深い暗闇だけがその様子をじぃと見詰めていた。

  • 130二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:47:14

    やっと追いついた
    めちゃくちゃ面白いな、自分は文章すらロクに書けないから安価もらいながらこの文章書けるの本当にすごいと思う
    話もラストスパートな感じがするがどんな結末になるか楽しみだ

  • 131二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 22:31:41

    ふと怖いことを思ったんだが、偽物自体が自分を“ロー”だと確信していたらどうしたらいいんだろうな

  • 132二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 22:39:17

    中身(記憶)がすり減ってるローと体がすり減ってるペンギンが互いに減っているものをさらに零しながら必死に相手を守ろうとしてるのに愉悦を感じる

  • 133二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 08:20:13

    二人とも1くらいは回復してそう?
    円満移動になってよかったな
    だが強引担ぎ上げ見たくなくもない!(自分で妄想しますありがとございます)

  • 134二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 09:24:49

    つーか無事に戻れるのかな?ペンギンの状態だと目印もどうなっているかわからんし
    偽部屋で心のこもったオモテナシ…なんてことにならないといいね

  • 135◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 13:11:06

    「で、だ」
    「で、ですね」

    二人の声が重なった。帽子の鍔に隠された互いの視線がかち合うが、どちらも台詞を譲らない。

    「お前のその消えてる体は何なんだ」
    「此処に来てからのこと聞かせてください」

    自分の用事の方が先だと言わんばかりに言葉を重ねる"ロー"とペンギン。二人の脳内で舌戦のゴングが鳴り響く。

    「足も庇うように歩いてるだろうが、怪我してんじゃねェのか。おれは医者だ、診せやがれ」

    「そんなことは分かってますよおれたちの船長なんですから。今はおれのことはいいんです、それより船長ここに来てから何があったんですか」

    「おれのこと分かってるなら、それこそ分かれ。診せろって言ってるだろうが」

    「そんな時間ないですしこれはどうしようもないモノなんで! 此処で何を見てきたんですか、あんなにおれから逃げようとしてたのは何でですか、教えてくださいよ!」

    「嫌だ」

    「はあ!?」

    「おれのことはいい。教える義理もねェ。それよりその身体を診せろ、倒れられても面倒だ」

    「なに自分だけ要望通そうとしてるんですか」

    異議を唱えれば"ロー"は鋭く舌打ちをして口を噤む。ペンギンは内心溜息を吐いた。時間はあとどのくらい残されているのか分からない。移動しながらこれまでのことを聞ければ真偽に近付けるだろうと思ったが、ここで"ロー"の機嫌を損ねるのは悪手だろうと譲歩案を出す。

    「じゃあ交換条件です。診察しながら話を聞かせてください」

  • 136◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 13:11:25

    仕方ないといったていだが、それから"ロー"の行動は早かった。ペンギンの全身や手足を触診し、いつからなのか、痛みは、感覚は、と矢次早に問診してゆく。想像通り、足も手指と同じように存在も感覚も消えていた。

    「趾骨がねェのか。MP関節は……ダメそうだな。ここまで感覚がねぇなら身体の使い方も変わってくる。まぁそれも全身消えちゃ意味ねェが…だいたい何でこんなことになってる、どうすればもとに戻る?」

    「いや、あー……この精神世界に来た代償みたいなもんです。時間制限っていうか」

    船長が記憶を取り戻そうとするたびに消えるんです、などと本音を言えるはずがない。間違ってはいないだろう内容を口にすれば、"ロー"は少し考えたのちペンギンの目を覗き込んだ。

    「おれを連れ帰ると言っていたな。できなかったらどうなる」

    その言葉にいくつも見てきた"あってはならない未来"を思い出しペンギンの心臓が跳ねる。
    もしも間に合わなかったら。この"ロー"すら偽物だったなら。狂った笑い声が、生々しい鮮血が、ペンギンを苛んだ。やめろだめだ、と唾を嚥下し無理矢理想像に蓋をする。喪失の感覚を浴びすぎて頭がおかしくなりそうだった。

    「……そう、ならないように動いてるんです。考えたくもない……考えさせないで、ください」

    強張ってゆくペンギンの顔を見詰めていた"ロー"は「そうか」と一言放ち、立ち上がる。

    「で、どこに行けばいい」

    「え、あ、はい」

    あっさりと引き下がった"ロー"にペンギンも慌てて立ち上がる。周囲を見渡すが、既に目印の仕込み棒からは遠く離れ確認のしようがない。ざっくりと自分が正面を向いているどこかから歩いてきたということは分かるが、色々な出来事があったため方向感覚に自信はない。

    「えーっとこっち……ですかね」

    背中側、おそらくこれまで向かっていただろう方向を示せば"ロー"は呆れ顔で鬼哭を担いだ。

    「……本当に変な奴だな。まあいい、行くぞ"ペンギン"」

  • 137◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 13:12:01

    「は……え!? 船長、名前…!?」


    「帽子にそう書いてある。嫌なら名乗れ」


    颯爽と歩き出す"ロー"。本人に名前を呼んだつもりは無かったのだろう。しかし"正解"を呼ばれた、それだけでペンギンの胸の内に熱いものが込み上げる。絶望ばかりだったこの暗闇のなかで、ようやく希望へ近付いている実感が湧いてくるようだった。

    訂正のしようがないうえに、それが名前ですよと言えばきっと思い出そうとしてしまうだろう。ペンギンは言いたい言葉を飲み込んだ。


    「それで、いいですよ」


    涙で濡れそうになる声を抑え、そう紡ぐのが精いっぱいだった。




    「というか、船長の話聞けてないんですけど!? 教えてくださいって、ここで何を見てきたのか!」


    「時間がないなら歩きながらでいいだろうが」


    「それおれが最初に思ってたこと!結局診察されただけじゃないですか!」


    「うるせェな、身体状況の把握は基本だろうが。足の状況を理解できてねェから踏み込みが甘くなるし体幹も崩れてさっきみたく簡単に締め上げられるんだ」


    「ぐっ……いや話逸らそうとしてもダメですからね、ちゃんと聞かせてください!」


    バランスをとりつつ小走りで背中を追えば、面倒そうに舌打ちを零される。

    そうしてペンギンと"ロー"は賑やかに闇のなかを進むのであった。




    ペンギンSAN値チェック(回復)

    dice1d3=2 (2)

  • 138◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 13:13:59

    怖いことを考えるスレ民が多くて愉悦
    新規さんもようこそ&感想ありがとう ゆっくり楽しんでいってくれ


    ペンギンの回復値は2か まだ真偽不安が残ってるが抑え込んでる感じだな
    次からちょっと時系列戻してロー(本体)と一緒にチャプチャプしてブツブツしてるベポとそれを発見したシャチのシーンにいかせてもらうぞ

  • 139二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 19:22:50

    あのベポ怖かったなぁ...

  • 140二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 19:24:19

    ひょっとしなくてもローよりおいたわしいベポ

    ごべんよ・・・(ゼポ怪異として謝り続ける)

  • 141二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 20:16:55

    閃いた、もういっそ本物の降霊術をして本物ゼポの兄貴を守護霊として召喚しよう!(錯乱)

  • 142◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 20:18:24

    【現状とSAN値メモ】

    =現実世界組=
    品物係:シャチ46 (発狂・恐慌まであと21)
    身体守る係:ベポ 33(発狂・恐慌まであと23)

    =精神世界組=
    連れ戻し係:ペンギン 26(発狂・恐慌まであと6)
    連れ戻される係:ロー ??

  • 143◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 20:19:59

    「だいじょうぶ、こうしていればおれがちゃんとまもってあげられる。だいじょうぶ、だいじょうぶ……」


    心ここに在らず、虚ろな瞳でひたすら平坦に言葉を紡ぐベポ。異常な光景へシャチの背に怖気が走る。

    しかしそれも一瞬の事で、すぐ我に返り浴室へと押し入った。


    「おい……おい、ベポ! なんだってお前こんなところに居ンだよ!!」


    ローを抱きかかえたままベポの肩を掴み、強く揺さぶる。が、跳ねた冷水がシャチの袖を濡らすだけでベポの意識には届いていない。無理矢理浴槽から引きずり出そうとしてもベポの体積を考えると相当な力を要するだろう。自力で出てもらう他はない。


    「くそっ…、おい、ベポ!! 聞こえるか!!」


    頬を叩いても反応はない。何があったかは分からないが、おそらく自分のように嫌なものでも見せられた、あるいはされたのだろうとあたりをつけるシャチ。やるときはやる一本気の通った性格だが、打たれ弱い面があるためそこを突かれたのかもしれない。

    とはいえ、いま最優先なのはローの身体だった。いつからここにいるのかは分からないが、冷え切っていることなど目に見えている。仮死状態に近い今、これ以上冷やしたら身体が本当に死んでしまう。嫌な想像に焦りばかりが募ってゆく。


    「ベポ、いいからキャプテンをあっためねえと!!」


    抱き込まれたローの身体を引き上げようとしたそのとき、ベポが身体を捩って反対に逃げを打つ。


    「さわらないで!!! おれが、おれがまもるんだ!!」


    「ベポ!! いい加減にしろ!!」


    「ここがいちばんあんしんなんだ、ねえそうでしょキャプテン、おみずのなかはあたたかいよね、きもちいいよね。おれのもふもふも、ほら、あるよ。ここならてきがきたらすぐわかる。ぺんぎんもいっしょ、だいじょうぶ。もうすぐしゃちももどってくる、それまでおれ、がんばるんだ。いやだよきゃぷてん、どっかいったりしないで……」


    そうしてベポはぼろぼろと涙を零し、腕のなかのローへひたすらガルチューをする。異常なほどの執着だった。世の全てを憂うような悲哀に満ちた空気へ呑まれかけるが、シャチは拳を握り締め奮い立つ。


    ―おれが、なんとかしねェと。



    >>146 シャチはどうする?

  • 144二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 20:46:24

    浴槽の水を抜いてお湯に入れ替える

  • 145二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 20:58:37

    能力者の船長が溺れちまうと脅してせめて水の中からは出させる

  • 146二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 21:18:25

    ベポを引っ叩いて正気に戻す

  • 147二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 21:20:03
  • 148二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 21:24:35

    「それは本当に船長か?」と疑心暗鬼を招いて奪還する(卑劣)

  • 149二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 21:37:21

    塩(の一部)または飴(ベポがまだ持ってたら)をベポの口に突っ込む

  • 150◆Pxx1Kifjy223/09/10(日) 22:04:25

    面白そうだから146メインにしつつ混ぜさせてもらおう
    明日楽しみにしててくれ おやすみ

  • 151二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:23:55

    精神分析(物理)来たな…

  • 152二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 23:33:20

    >>144

    正直これワロタ

  • 153二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 06:04:11

    ベポが前シーンで「兄ちゃん」とこぼしたのをシャチ拾ったかな?
    見せられた怪異を推測できたらちょっといいかな

  • 154二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 07:19:54

    さりげなくローのSAN値が不明になってるのが不穏なんだが…

  • 155二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 15:15:21

    初めての出会い?でべポのことベシベシ叩いてたっぽいし良い案かもしれない

  • 156二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 15:22:17

    あれSBSの絵だったかでどっちかバット持ってなかったっけ?
    殺意たけえって思ったのとワンピ世界野球あるんか…の気持ちになった覚えがある

  • 157二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 15:37:51

    それでも友達になりたくてベポが耐えてたのは、ペンシャチ同士の友達ムーブがよっぽどよかったんだろうな

  • 158二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 17:33:53

    いけー!精神分析(こぶし)ー!

  • 159◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:34:15

    旗揚げ組は全員互いに救われる存在になってるの奇跡的でいいよな

    そんで調べたら潜水艦の風呂は海水風呂や海水シャワー→終了時に桶一杯の真水で流すとかが基本らしいがサニー号がアレだしポーラータング号では海水と真水両方出せることにしておいてくれ ふわっと読んでくれると助かる

  • 160◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:35:41

    シャチは意を決して、握った拳をゆっくり開く。

    「(許せよベポ)」

    そして、思い切りベポの頬を引っ叩いた。鞭を打つのと同じくらい鋭い音が浴室に反響する。

    「正気に戻れ!! お前がキャプテンを危険にしてどうすんだよ!!!」

    あらん限りの声で叫べば、ベポのつぶらな目がゆるりと見開かれた。

    「……おれが……キャプテンを?」

    「そうだ!! このままじゃ本当に死んじまう!!! それに、あー、ほらこれ海水風呂だ、キャプテン能力者だから溺れちまうよ!!」

    「だ、だめ!! そんなの!!!」

    嘘も方便とばかりにシャチが言い放った途端、ベポが勢いよく立ち上がる。効果はてきめんだ。反動で浴槽の水が波打ち盛大にシャチとペンギンの身体を濡らしたが、構わずシャチは労わるようにベポの腕をぺたぺた撫でる。
    ツナギが体毛ごと身体に張り付いているためか、それとも正気を失うほどの恐怖を抱いているからか、その姿は普段より一回り小さく見えた。

    「ベポ、おれが分かるか?」

    「…………しゃち」

    「そーだ。お前、すげー頑張ってたな。ちゃんとキャプテンとペンギンのこと守ってたんだな」

    「シャチ、シャチ……! お、おれ、おれ、にいちゃんの声が聞こえて、でも寝てない、本当に寝てないんだ! キャプテンだってここにいる、どこにも行ってない」

    「ああ、分かってる。大丈夫だ。でもベポ、ここは人間には寒ィんだ。キャプテンも冷えちまう」

    なるべく過激な単語は使わず、言い聞かせるようにして話せばベポはゆっくりと腕のなかのローを見降ろした。そしてようやく状況を把握できたのか、慌てて浸かる足を水から逃がすよう横に持ち上げる。

  • 161◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:39:29

    「キャプテンつめたい、なんで!?」

    「落ち着け、そこから出てろ!バスタオル持ってくるから!」

    完全に我に返ったベポへ胸を撫で下ろす暇もなく、これ以上被害を拡大させないためにペンギンの身体を洗面室へと引き摺り避難させる。派手な水音を背にバスタオルを数枚引っ掴んで、またすぐ踵を返して浴室へ足を踏み入れた。

    「ほら、一旦キャプテン貸して。お前は先に水飛ばしたほうがいい」

    「う、うん」

    意識がないうえに水を含んで重くなった身体を幾枚ものバスタオルの上で受け取り包む。青白い顔をした口元へ耳を近付ければか細い呼吸は震えが加わっており、シャチは急いで洗面室へ戻り壁を背にして座らせた。内心謝罪しながら手早く下着以外の衣服を脱がせ、顔や身体にタオルを押し当てていく。
    つい幼い頃に発熱したローの看病をしたことを思い出す。が、悠長な思い出に浸っている場合ではないと引き出しから更に大きなタオルを引き抜いた。ベポやジャンバール用のシーツほどもあるサイズのタオルである。おおよその水分を拭った身体へ巻きつけていると、浴室から動物の身震い特有のばばばばば、と激しい音が響いた。続いてツナギと思しき布を絞る音と、空気で叩く音。

    ベポの意識も行動も、今のところ問題なさそうだとシャチはようやく少しだけ肩の力を抜く。うわ言を呟いていたときに聞こえた単語のいくつかに不安は残るが、今はそうも言っていられないなと思考を巡らせる。

    「(保温と安全確保が最優先だな。後手に回りっぱなしってのが気に食わねえ……!)」

    ささくれ立つ気持ちとは正反対の手つきで水気を含んだローの髪を拭っていると、ベポが沈みきった様子で浴室から出て頭を下げた。ずーんと効果音が出そうなほど沈みきっている。

    「ごめん、おれ自分でもなんでこんなところに来たのか分からなくて…」

    「大丈夫だ気にすんな。お前なりにちゃんとキャプテンを守ろうとしたんじゃねェか」

    「うん、ごめん……。あ! そういえばシャチ、もう見えるようになったんだな! ちゃんと喋れる!」

    「ああ、まあ。そうだな…はは…」

    遠い目をしそうになってシャチは乾いた笑いで誤魔化した。透明が継続していたらややこしくなっていたことを考えると、あの場で戻してもらって正解だったのだろう。とはいえ優しさなのか恐怖体験なのか分からない事態にも遭遇した身としては返答に困るところだった。

  • 162◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:40:20

    見れば、ベポの身体にはもうほとんど水気は残っていない。いつ見ても楽でいいよな、と羨む思いを片隅に残ったバスタオルをベポの腕に乗せる。

    「ベポ。おれはキャプテンが"戻ってきた"ときのこと考えてボイラー行って風呂沸かしておく。お前は先にキャプテン連れて船長室に戻れるか? あの"子供"、船長室に居たとき『ここからなら声を届けられる』って言ってたから、たぶんあそこに戻ったほうがいい」

    「わかった! ペンギンも?」

    「こいつはおれが戻るときに回収しとく。とにかく今はキャプテンに集中しててくれ」

    アイアイ、と元気よく背筋を伸ばすベポだが、ふと思い出したように首を傾げてみせた。

    「そういえばシャチ、塩とかお酒は?」

    「おお、ちゃんと持ってきたぜ」

    あそこに、と洗面台へ置きっぱなしになっている塩の壺と酒へ視線を流し、そこではたと気付く。清めるために取りに行ったこの塩や酒はいま使えるのではと。
    確証は無いし、使い方の正誤も分からない。それでも効果があれば儲けものだ。思い立ったら即行動を信条とするシャチはすぐに塩の壺を手に取った。

    「これ、おれ達も効くんじゃねェか? みんなで塩食っとこう」

    「し、塩を!?」

    「塗ればいいのか食えばいいのか分かんねーし。それなら胎に入れといたほうが確実だろ? 酒だと肺に入れちまうかもしれねーから危ねェし。おれ達は酒でもいいけどよ」

    「……塩でいいや……」

    気が引けているベポを含め、全員の口内へ小さじ一匙分の塩を流し込んでゆく。シャチも自身の舌へ乗せて塩壺を閉じた。途端に塩辛さと塩粒のじゃりじゃりした感触が口のなかを刺激するが、我慢して唾液に混ぜ込み飲み下す。それでも眉根が寄ってしまうのは避けられない。

    不快感に舌を出すベポは、傍から見ればもう普段の様子と変わりないように見える。しかしその心の内はどうだろう。シャチ自身、未だ手の内に"ローを刺した感覚"を引き摺っている。何を見聞きしたかは推測でしかないうえに下手な慰めは逆効果になるだろう。落ち着いた状況ではなく、気の利いた言葉も思い浮かばない。それでもシャチは、十数年を共にした仲間であり家族でもある存在へ言葉を掛けずにはいられなかった。

    「なぁベポ。おれ達はずっと一緒だからな。キャプテンも、ペンギンもおれも、みんなずーっとお前と一緒だぜ」

  • 163◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:40:51

    シャチの言わんとしていること、そして気遣いを噛み締めるように、ベポは小さくうんと頷いた。
    ベポにとってこれまでの人生は"もしかして"という不安を"いつか会えるはず"という希望に塗り替えて進んだ毎日だった。その後、兄の顛末をゾウで知り、夜通し泣いて慰められて吹っ切れた"つもり"になっていたのは事実だろう。あわただしい日々に感傷を置き去りにしていたともいえる。だからこそ、そうした心の隙を突かれて搔き乱された。
    それでもベポは、シャチの言葉を受け取り前を向く。

    「有難う、シャチ。おれ大丈夫だよ。みんなでここまで来たんだ。おれだって、ずっとみんなと一緒に居たい。だからこれからも、何があっても、おれ挫けないからな。……兄ちゃんだって……天国で、きっと応援してくれる」

    無理に吹っ切らなくてもいい、一緒に在ると思いたい。ベポの想いと潤む声へ、シャチは無言のまま優しい手つきで頭を撫でるのであった。




    その後二手に分かれるべく、ベポがタオルで巻かれたローを抱えて立ち上がった時の事だった。すん、と鼻を鳴らしたベポが首を捻る。

    「そういえばシャチ、あれ海水風呂じゃなかったよね。キャプテンも潮のにおいしないぞ」

    「ああ、嘘だよウソ。そうでも言わないとお前キャプテンのこと離さないかなーって」

    あっけらかんと言い放つシャチにベポは肩を落とす。

    「混乱してすいません……」

    「打たれ弱ッ! まあほかにも『そのキャプテンは偽物だから』って言って取り返すことも考えたんだけどよ」

    場を和ますためにいくつか頭に浮かんだネタを話せば、ベポは腕のなかのローをさっとシャチから遠ざける。

    「そんなこと言われたらおれ『偽物なわけないだろ!』ってフルスイングでシャチのこと殴ってたかも……」

    「怖ェこと言うなよ!!!」

    壁にめり込む、もしくはミンチとなる自分を想像し、心の底から言わなくてよかったとシャチは身を震わせた。

  • 164◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 21:43:49

    ベポSAN値チェック(回復)

    dice1d3=3 (3)


    シャチSAN値チェック(回復)

    dice1d3=3 (3)





    >>167 シャチへの怪異(塩を摂取したメンバーの偽物は不可能/外見の幻系やその他現象なんでもOK)

  • 165二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 21:50:26

    絆の力だなぁ
    どっちも最大回復してよかった

  • 166二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:15:07

    ゼポお兄ちゃん(本物)VSゼポお兄ちゃん(偽物)を見させられる

  • 167二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:15:40

    艦艇破壊・浸水(の幻)

  • 168二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:17:02

    このレスは削除されています

  • 169二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:22:02

    酒瓶の中に眼球

  • 170二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:22:54

    わぁ…(愉悦)

  • 171二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:25:13

    偽クラさんの声に惑わされる

  • 172二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 22:34:47

    特に理由のないポーラータングの破壊浸水(幻)がシャチを襲う!
    シンプルなガチ恐怖だな…

  • 173◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 23:14:47

    >>168

    すまん!悪気が無いのは百も承知だが見た人が場合によって傷付くかもしれないから消させてもらった ごめんな


    みんな投稿する前に会った事のない人へ言葉をかけているということを思い出してくれると嬉しい&このスレに限っては心配になったときはニチャアを付けておくといいかもしれん ニチャア

  • 174◆Pxx1Kifjy223/09/11(月) 23:16:19

    安価ありがとな!書くの楽しみだ

    そして回復最大値すげー 削れ具合といい回復具合といい面白いな
    まだSAN値で遊べるドン!!!

  • 175二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 23:18:57

    シャチがお兄ちゃんやってる…!!二人ともSUN値取り戻せて良かった!
    と思ったら容赦ない怪異再びでめっちゃ笑った

  • 176二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 06:51:18

    ワクワク…

  • 177二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 15:14:28

    アニワン8を見返し始めた
    ゼポが殺されるところでサングラス外れたら、目がベポそっくりなんだよな涕

  • 178二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 15:19:37

    まだまだ遊べるドン!ニチャァ

  • 179◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 19:53:41

    本編は麦わらがメインだから難しいだろうけどベポとゼポの件は一言で良いから欲しかったよなー
    あとワノ国向かうときのポーラータング珍道中とか アニワンでも描写されなかったのは残念だった

  • 180◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 19:54:36

    (シャチ SAN値46+3=49)(発狂・恐慌まであと24)

    (ベポ SAN値33+3=36)(発狂・恐慌まであと26)



    ローを抱えて船長室に向かうベポを見送り、シャチはよし、と気合を入れ直す。

    足元には眠るように気を失っている相棒の身体がある。ベポには「あとで回収する」とは伝えたものの、いざ置いていくとなると不安が無い訳でもない。


    塩を食べさせたというのも効果があるのかどうか分からないうえに、他のクルーに見つかったら面倒なことになる。ボイラー室はそう遠くないが、連れていって怪奇現象に巻き込むのは逆に危険に晒すことになるだろう。


    「どうすっかなー」


    シャチはガリガリと後ろ頭を掻いて呟いた。




    >>181 シャチはどうする?

  • 181二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 19:56:28

    ペンギンが向こうの世界で消えかかってる部分と自分に少量の酒を掛けてみる

  • 182◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 20:07:06

    おっけー 連れていくかどうかも決めてほしい


    >>183

  • 183二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 20:07:13

    タオルをわさっと掛けるorシャワールームやトイレ等の狭い場所に連れてって人目に付かないようにする

  • 184◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 20:09:49

    なるほど うけたまわったぜありがとな!

  • 185二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 20:14:48

    (>>180の安価に答えたつもりが奇跡的に合致したなんていえない…)

  • 186◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 20:17:57

    >>185

    今日イチわろた 奇跡の結果を楽しみにしててくれ

  • 187二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 20:20:37

    ペンギンの周りに盛り塩する

  • 188二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 20:37:58

    >>179

    自分もそれ思いすぎて某ベポスレでSS書いちゃったぜ

    千分の一くらいこれから言及ある?可能性なくもないけど(まあ難しかろう)

  • 189二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 21:33:10

    意識戻ったら移動した覚えがない場所&身動きできない可能性を提示されてるペンギンにアラマキ

  • 190◆Pxx1Kifjy223/09/12(灍) 21:52:02

    置いていく、連れて行く。どちらとも決めきれないシャチは、ふと食堂や廊下での出来事を思い出す。カトラリーや鉄鍋で攻撃されたように、直接攻撃で襲われれば守りながら対処できる自信はない。ほかにも精神攻撃を受けてペンギンを敵だと思い込まされたら、今度は廊下で刺殺したローと同じように幻とはいかなくなるかもしれない。これまで受けた怪奇現象の傾向から考えると、おそらく連れて歩くほうが危険だろう。


    嫌な想像と記憶に唇を噛み締めたシャチは、やはりペンギンを置いて行こうと心に決める。とはいえ、クルーに見つかれば騒ぎを広めてしまう可能性は捨てきれない。


    「(ま、使ってねェシャワーブースにでも入れとくか)」


    ずるずると手早く引き摺り込んで、ブースのカーテンを閉めようとする。が、灯りが消えたその一角は想像以上に暗く、ひたりひたりとペンギンにまとわりつく闇色に思わず心がざわめいた。


    ―もしも、このまま出てペンギンに何かあったら


    いくつもの"最悪の想像"が頭の中を支配する。相棒に意識があれば全く問題ないが、今はローと同じく抜け殻状態だ。大丈夫と言い切れる保証はない。

    もやもや、じりじりとした気分を抱えることが苦手なシャチはどうにか解消の術に辿り着こうと動きを止める。しかし現状、打てる手数は多くない。


    「(ああもう、やれる事やっとくか……!)」


    洗面台に戻り、塩の壺と酒瓶を掴んで戻る。壁に凭れさせたペンギンの足元には蓋を開けた塩の壺を置き、念のため身体にも多少振り撒いた。次いで、ダガーを使って酒瓶のシールを開封し頭から身体、手足に軽く振りかける。

    途端酒精が香り立ちブースいっぱいに広がった。まるで酒を使う料理をしてるみたいだなと現実逃避をしながら、念のため自分にも軽く振りかける。しばらくは酒臭くなるだろうが命には代えられない。


    「ま、こんなもんだろ」


    満足とは言えないが、これ以上出来ることはない。そう思い傾けていた酒瓶の口を上に向けた。中の酒がたぷんと揺れる。その振動にまぎれて、こつんと何か軽いものが当たる感覚が手に伝わった。

    薬草か何かでも入っているのかと何気なく視線をおろせば、瓶のなかで揺れるいくつもの眼球が一斉にシャチを見上げていた。




    シャチSAN値チェック

    dice1d3=3 (3)


    微妙な距離だから次スレ&続きは明日建てるな 残りは適当に使ってやってくれー

  • 191二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 21:55:21

    うおぉゾッとするやつ…!
    続き待ってる

  • 192二次元好きの匿名さん23/09/12(灍) 21:57:08

    >>189

    しかも塩でざりざりなうえに酒臭いとか!ペンギンが何をしたっていうんですか!!

  • 193二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 07:53:04

    最大値削れてるのがベポ正気に戻って警戒が緩んだ直後驚かされた感じがしてよき

  • 194二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 07:58:43

    ペンギンは精神の方も消えかかって大変だなあ(おれたち怪異のせいだよ!)
    戻ったらシャチが8倍八つ当たりされそうで今から祈っとく

  • 195二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 08:34:54

    回復したSAN値が途端に溶けてて草
    ベポがいる時じゃなくて良かったな…

  • 196二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 14:45:04

    スレも終わりなのでこっそり供養させてほしいのだ

    安価内容をさらにさらに怖くしてお出しするスレ主の筆力には尊敬の念しかないのだ


    ○○する3秒前ポワンスーでお願いしますなのだ

    花子レタッチとマウスしか今手元にないのだ

    のうペルや わしのペンタブはどこへいったかのう…

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ

    ポ
    telegra.ph
  • 197二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 20:19:18

    例のあのシーンが視覚化されてて大変眼福でしたなのだ

  • 198二次元好きの匿名さん23/09/13(ć°´) 20:35:51

    ローであってローでない感がまさにこれって感じだ
    素晴らしいのだ 見せてくれてありがとうなのだ

  • 199◆Pxx1Kifjy223/09/13(ć°´) 21:25:24

    スレ準備してたらウアーーーーーーッッ!!!!!ちょ待ってくれ尺が、尺が足りない!!!!!

    とりあえず次スレだオラッ

    【閲覧注意🎲⚓SS】ロー中心ハートの海賊団をホラーな目に遭わせる Part5|あにまん掲示板お盆だけどきせいするばしょがないので、ローやハートのひとたちにちょっかいを出そうと思うPart5(9月の半ば…だと…!?)※諸注意は前スレを参考にしてくれ※怪異に遭遇すると正気度ダイス→出目により行動…bbs.animanch.com


    というか頂き物としてリンク貼ってもいいか!?後で消せるようにしとくからNGなら言ってくれ!!!!!

    衝撃のあまり今回のスレ主SANチェックは回復とする

    dice1d100=86 (86)

  • 200◆Pxx1Kifjy223/09/13(ć°´) 21:26:56

    >>196

    最高すぎる宗教画だ ペンギンの寝床に飾ろう

オススメ

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