- 1スレ主23/09/07(木) 00:47:42凪×玲王の一番熱い場所🎲🔗(fromあにまん)byスレ主🌵telegra.ph
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【閲覧注意】ナギ・オブ・ザ・デッド🎲🧟♂️part4|あにまん掲示板https://telegra.ph/%E5%87%AA%E7%8E%B2%E7%8E%8B%E3%81%AE%E4%B8%80%E7%95%AA%E7%86%B1%E3%81%84%E5%A0%B4…bbs.animanch.com↑こちらのpart5になります🧟♂️
(part1〜4はリンク集にまとめてます)
- 2スレ主23/09/07(木) 00:51:55
凪「行く」
玲王「え」
凪は即答だった
凪「ジャグジー絶対行く。死んでも行く。行かないならゾンビに噛まれて死んだ方がマシ」
玲王「いやいや、お前言ってるコトめちゃくちゃだって…」
凪「(あ、泡風呂じゃないジャグジー…だと?そんなの、レオの裸見放題だろーが!)」
この男、まるで反省していない
玲王「あー、じゃあ一応武器になりそうなフライパン持って行かなきゃな」
凪「え?フライパン…様?」
そう、玲王はまさかあのフライパンが誠士郎隠しだったとは思っていない
凪の言うとおり純粋にゾンビを倒すための武器or装備品だと信じているのだ
玲王から誠士郎をビンタされた挙句、玲王とのフラグの方は立たなかった凪からしたら、ぶっちゃけフライパン様のことは忘れかけていた
しかしここはやはり持って行っとくべきなのか?
また、持って行くとしたら凪が転けた拍子に投げた🍳はどこにあった?
下3レスから🎲 - 3二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 00:55:28
もうフライパンには頼らない(誠士郎なのバレたし)
- 4二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:05:02
持っていく。フライパンはシャワールームの扉の前にあった
- 5二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:05:36
わりとすぐ側にあった…玲王が持っていくといいんじゃないかな?
- 6スレ主23/09/07(木) 01:07:55
- 7二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:13:47
ほ
- 8二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:13:57
し
- 9二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:14:09
ゅ
- 10二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:14:44
〜
- 11スレ主23/09/07(木) 01:33:13
凪「え、でもあのフライパン様どこに行っちゃったかな…」
一番肝心な時にいなかったフライパン
でも、そのおかげで玲王に誠士郎を隠さない堂々とした自分になることが出来た
玲王「灯台下暗しってやつだろ、すぐそこにあんじゃん」
フライパンはわりとすぐ側にあった
それをシャワーから出て腰にタオルを巻いた玲王が拾い上げる
玲王「俺らにとっても想い出のフライパンだろ、こいつは。俺と凪が一応初めて一緒に作った料理?に使ったんだからな」
凪「そ、そうだね…」
まさか玲王にとってそんなにキラキラした想い出のフライパンは、実は俺の誠士郎を隠すために装備していましたなんて、とても凪からは言えなかった
玲王「とりあえず俺が持っとくか」
凪「何、俺が勧めた時は『いらねぇよ、ダセェ』とか言ってたのに」
玲王「いーの!お守りみてぇなモンだよ」 - 12スレ主23/09/07(木) 01:40:00
2人はシャワールームを出て、扉で繋がっているプールエリアに出る
その一角にジャグジーがあった
玲王「ここって本当は水着で入るところなんだけどな。今は無礼講だろ」
凪「本当ならこの広い場所にたくさん人がいるのかと思うと、なんか背徳感ヤバいね〜。夜の学校に忍び込みました、って感じ」
広いプールエリアには2人の声の他には水と機械のモーター音だけが響いている
玲王「てか、お前タオルくらい巻けよ」
凪「えー、ヤダー。俺窮屈なの苦手だもん」
玲王「あー、凪ってネクタイとか嫌いだもんな。でも、さすがに素っ裸は解放的すぎるだろ」
凪「目のやり場に困っちゃう?」
玲王「じゃなくて」
凪「逆にレオなんでタオル巻いてんの?」
御曹司、なんで鉄壁のタオル巻いてるの?
下3レスから🎲 - 13二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:44:50
いや、なんか恥ずいだろ…ここで素っ裸は…
- 14二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:45:16
大勢の中ならそうでもないんだけど……お前だけに見られるってなると……なんか恥ずい…////
- 15二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:52:34
別に深い意味はねーよ
取った方が良いっつーんなら取るけど - 16スレ主23/09/07(木) 01:55:28
- 17二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 01:59:45
玲王可愛いね
- 18二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 08:18:03
可愛いなぁ
- 19スレ主23/09/07(木) 09:10:18
玲王「大勢の中ならそうでもないんだけど……お前だけに見られるってなると……なんか恥ずい…」
凪「え」
玲王は照れ隠しなのかブンブンとフライパンを振り回している
凪「ちょ、危ないって、俺丸腰なんだから」
玲王「丸腰っつか、丸裸だろ!」
以前の玲王なら、あの監獄内では鉄壁のタオルで覆い隠して、逆に自分と2人の時は何もつけていなかったのに
今は逆に自分の視線を意識してるっていうのは、そこにどういう意味があるのだろうと凪は思う
凪「いや、俺は(最初からレオをそういう意味でも好きなのは)何も変わってないから…レオが、変わったんじゃない」
玲王「ん?」
凪『レオは裸の俺と、こんな至近距離にいて、俺に触られても、何とも思わないの…?』
玲王『結構頑張って我慢してんの』
凪『ガマンって、何…』
玲王『ナイショ』
凪「(あれが、ちょっとでも俺を意識してくれてるってコトだったら…まだ可能性はあるのかな)」 - 20スレ主23/09/07(木) 09:11:24
玲王と無理矢理どうこうなりたいワケじゃない
カラダは正直だけど、頭よりもカラダよりも
先にココロがある
もし無理に迫って玲王を困らせて、今みたいに玲王が自分をからかうイタズラっぽい笑顔だったり、自分のプレーを見て「スゲェ!」ってワクワクしてくれてる時の笑顔を見られなくなるのは、凪にとっては一番辛いことだった
凪「(だから待つよ。レオがあの合宿の夜に、俺に『大好き』って告白してくれた時みたいに)」
玲王「あー、でもこんな広いプール見たら泳ぎたくなっちまうよなー」
玲王がフライパンを持ったまま準備体操を始める
凪「たしか、レオって休みの日の夜はプール入ってるんだっけ(さすが金持ち)」
玲王「おう、ホテルでな。全身使うし効率良いんだよ。んでその後マッサージして帰る!」
凪「マッサージ、しようか?」
玲王「いらねぇ。てか凪ってさ、泳げるんだっけ?」
おっと、ウルトラジーニアス
確認だけど泳げるの?
凪の回答を下3レスから🎲 - 21二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 09:19:09
勿論泳げる
- 22二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 09:19:11
泳げる。玲王乗っけてもよゆー
- 23二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 09:35:32
泳げる 天才なので
- 24スレ主23/09/07(木) 09:46:27
- 25二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 10:06:04
泳ぐには脱力が重要なので凪は泳ぎは速い方かもしれんね
- 26スレ主23/09/07(木) 10:49:13
凪「泳げるよ、天才ですから」
玲王「だよなー、聞いてみただけ」
凪「なんなの、レオ。自転車乗る時も聞いてきたしさ」
玲王「いや、あれは、一応お前の後ろに乗るんだから聞くだろ。安全のために」
凪「大丈夫だって、信用してよもっと」
玲王「逆にお前が出来ないこととかあんの?」
凪「わかんない。ないんじゃない?(さっきの恋人の前でソロプレイは勘弁だったけど)」
玲王「ハハ、スゲェ自信だな。さすがウルトラジーニアス」
凪「レオにお願いされたら…何でもしたくなるよ」
玲王「そっかぁ?」
凪「みんなそうなんじゃない?(17年間熱くならなかった俺が、こんなに色々ヤル気になるくらいなんだから)」
玲王「じゃー、凪はどんなことまでしてくれんのかな」
凪「ん?」
玲王「そーだな、たとえばさぁ…」
玲王のお願いならなんでも聞いちゃいそうな凪
たとえば何を出来るかと玲王は聞いたの?
玲王が凪に質問した内容を下3レスから🎲 - 27二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 10:53:31
俺の専属SPとか…?
- 28二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 10:58:47
俺を拐って世界中で逃走劇……なんてな…
- 29二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 11:01:47
サッカー引退した後の「御影」の御影玲王の片腕とか
- 30スレ主23/09/07(木) 11:24:51
- 31スレ主23/09/07(木) 12:46:39
玲王「俺の専属SPとか…?」
凪「もう専属SPみたいなモンじゃん」
凪「レオがゾンビに襲われても護るし、一生お世話する」
玲王「いや、お前俺にお世話される方だろ!どこの世界に主人に世話されるSPがいるんだよ」
凪「じゃあやっぱりパートナーだね。レオとずっと一緒にいられるんなら何でもイイや、俺」
玲王「何でも?じゃあペットとかでもいいんだな?」
凪「イチャイチャして良くて甘やかしてくれるんなら大歓迎。あ、でもレオが他の奴に靡かないのが条件ね」
玲王「そんな薄情なコトしねーよ。俺が甘やかして可愛がるのはお前だけ」
凪「言ったね。じゃあ、もしレオが他の奴見たら噛み付いてもイイよね?ここ」
凪が玲王の首筋を触る
玲王「…あ、そうだ!お前頑張りゃ水の上とかも走れんじゃね?」
玲王はジャグジーへ向かう足を止めて、横にある広いプールを眺める
凪「え?(ナ、ナ◯ト?)」
玲王「ちょっとやってみろよ!」
ドンッ!
凪「!?」
玲王が凪をプールに突き落とした - 32二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 12:49:46
玲王!?急にどうしたの!?
- 33スレ主23/09/07(木) 12:50:19
ザブンッ!
凪「ブハッ!!」
玲王「ハハハ!やっぱ無理だった?」
凪「当たり、前じゃん…(つか鼻に水入ったし、このヤロー…)」
玲王「凪くんでも出来ないコトあるんですねー?」
凪「…んー?あ、ビート板とか並べて、ちゃんと足あげて走るの意識したら出来るかも」
玲王「は?マジかよ」
凪「うん。だからさ、もっかいやるからちょっと手貸してよ?一回上がる」
凪がプールの中から引っ張り上げてもらおうと玲王に手を差し出す
玲王「よーし!ウルトラジーニアス、出来たらご褒美やるからな!」
玲王は凪が本当に水の上を走れると思って目を輝かせ、ワクワクしながら凪の手を取った
凪「(さすがにそんなワケないじゃん)」
凪「レオ、いつも俺に言ってるよね?『撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ』って」
玲王「え?」
凪は掴んだ玲王の手を自分の方に思いっきり引っ張って、玲王を同じくプールに落とした
玲王、大丈夫だった?
下3レスから🎲 - 34二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 12:52:14
玲王は無事……ただ……フライパン様は沈んだ……タオルは変わらず鉄壁
- 35二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 12:55:09
大丈夫だった 🍳は手の中にあるがタオルがとれてしまった
- 36二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 12:56:45
怪我はないけど装備(フライパンとタオル)が全部外れた
- 37スレ主23/09/07(木) 13:22:32
- 38二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 13:26:33
タオルっw
鉄壁w
女神w
(凪に)無慈悲w - 39二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:51:10
🍳様は犠牲になったのだ
鉄壁のタオル凄いな - 40スレ主23/09/07(木) 22:20:39
ザバッ!
玲王「冷てぇッ!?何すんだよ!」
玲王は鉄壁のタオルごと無事だったが、プールに落とされたことに怒っていた
凪「いやいや、何すんだよはこっちのセリフでしょ。レオこそ何いきなり人のこと突き落としてんの?」
玲王「だって、お前が急に俺の首のとこ…触ってくるからじゃん」
凪「だからって急に落とさないでよ。真面目に危ないから」
玲王「つーか凪、フライパン落ちた!俺の装備。拾って?」
凪のかつての相棒フライパンはプールの底に沈んでいた
凪「は?レオって王様だよね。落とした人が拾いなよ」
玲王「いや、お前のせいで落ちたんじゃん」
凪「その原因作ったのはレオでしょ?ハイ、論破。俺の勝ち!」
恋とはかくも人を愚かにしてしまうのだろうか…
些細なことからじゃれ合いが始まった2人は、互いに水を掛け合ったり相手をプールに沈めようとしたりと、無茶苦茶を始める - 41スレ主23/09/07(木) 22:23:20
玲王「くらえ!フライパンの仇!」
玲王は自分の手で作った水鉄砲で凪に水をかける
凪「ゴホッ、やめ…ぷはっ!」
凪「(この水鉄砲、地味に威力強いんだって…!てか、この状況おかしいだろ!俺はレオとイチャイチャしたかっただけなのに、何でプールでバトってんの?)」
玲王「ホラ、凪くん早くフライパン拾って!お前の元相棒だろ♪」
玲王が凪の背中に飛び乗って、プールに沈めようとしてくる
凪「うぇッ!?(く、首絞まるって…!)もぉー」
凪は自分の首に巻きつけられた玲王の腕を押さえて、玲王が落ちないようにした
玲王「おっ!凪リムジンしてくれんの?」
凪「うん。水中だと超軽いからヨユー」
それを聞いた玲王は落ちないように凪の身体に足を絡めてくる
凪「!」
凪「(うわー!この体勢、今すっげぇカップルっぽくね?俺、レオとこーいうのがしたかったんだよ…!)」
この夏に玲王とプールに行けなかった凪は、なんだかんだで無事玲王とプールでイチャつけたことに感無量だった - 42二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:23:55
タオル...どうしたら外れるの
- 43二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:25:00
こう遠慮なく言い合ってるのいいね👍
- 44二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:25:35
女神の加護がかかってるタオル
- 45スレ主23/09/07(木) 22:34:37
凪は玲王からの背面だいしゅきホールドを少しでも長く堪能するため、玲王に喜んでもらおうと凪リムジンのままでプール内を歩き始める
凪「レオ、楽しい?」
玲王「うん♪あー楽チン。ナギリムジン」
凪「はい、今日もよく頑張りました」
そして、玲王がポツリと話し始める
玲王「……あのさ、凪」
凪「んー?」
玲王「…ゴメンな」
凪「え、何、いきなり?プールに突き落としたことならもう怒ってないよ(だって今レオからだいしゅきホールドしてもらってるし)」
凪は裸の玲王(ただし鉄壁タオル付き)と密着できてご機嫌だった
玲王「じゃなくってさ…お前って俺とくっついてても、ドキドキしねーの?」
凪「は!?」
凪「(いや、めちゃくちゃドキドキしてますけど…!?)」
凪は玲王が言っていることの意味が分からず、一瞬思考が固まる - 46スレ主23/09/07(木) 22:43:12
玲王「凪って前まで全然俺に触って来なかったじゃん?それが最近スゲェぐいぐい来るからさ…変に距離あるのより嬉しいんだけど、お前から触られるのにまだ正直慣れてないっつーか…だから、いきなり触られたりすると、ビックリする」
凪「あ…ゴメン」
玲王「それとか、お前ヘンなこといっぱい言ったりしてくんじゃん?キスしたいとか。俺、ああいうのどー返したらいいのか分かんなくなるからさ」
凪「う、うん…(反省します)」
玲王「だから、たまにお前のこと避けたりしてるみたいになってんの、ゴメンな、って」
いつも自信たっぷりの玲王の声は、凪が聞いたことがないほど小さくなっていた
凪「レオ…」
玲王「もしかして…また、俺がお前の気持ち振り回してるとか…思ってたりすんの?」
同じ未経験同士でも、妄想力カンストの暴走エゴイストとお付き合い感覚小学生の純粋培養御曹司の2人
ここの価値観にもすれ違いが生まれていたのだ
凪くん…また、玲王に振り回されてるって思ってたりするの?
玲王に対する凪の返事を下3レスから🎲 - 47二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:46:44
振り回されてるとは思うけど……それも楽しいよ?
あれだよジェットコースターみたいな感じ
それに俺も振り回してるっぽいしお互い様ってことで…… - 48二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:49:15
正直思ってるけど、でも俺もレオのこと振り回してると思うからおあいこだよ
ていうかレオに振り回されるの好きだし… - 49二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:56:05
うん振り回されてはいる
感情が乱高下してる
それは不快じゃないよ
スッゴク好きなんだなって思う
玲王は? - 50スレ主23/09/07(木) 23:07:27
- 51スレ主23/09/08(金) 02:32:57
凪は、この返事はナギリムジンのままではなく、ちゃんと玲王の顔を見ながら自分の気持ちを伝えたいと思った
そして、おんぶしていた玲王を前から抱え直す
玲王「もぉー、お前この体勢好きすぎかよ」
凪「レオの顔、よく見えるからね(駅◯スタイル)」
玲王「…」
玲王は凪から何と言われるか分からず、少し緊張した顔で凪のことを黙って見つめている
凪「振り回されてるとは思うけど……それも楽しいよ?」
玲王「楽しい?」
凪「あれだよジェットコースターみたいな感じ。それに俺も振り回してるっぽいしお互い様ってことで……」
玲王「(やっぱ振り回されてるって、思ってるんだよな…)お前もジェットコースター好きなんだ?」
凪「うん、好きになりそう。てか、俺はそれがレオの気持ちなら、ジェットコースターだろうがバンジージャンプだろうが、ちゃんと全部受け止めたいって思ってるから」
玲王「ハハ、面白れぇ。なんだよそれ!」
凪は玲王が自分の好きな表情で笑ってくれたのを見て、少し安心した
玲王「じゃあ俺も、お前がしてくれること全部好きになれるように、早くそーいうの慣れるようにするから」
玲王が微笑みながら凪の両頬を掴んで、コツンと自分の額を凪の額に当てる
凪「…」
凪は玲王に自分とのイチャイチャに慣れて欲しいような、それともこのままの純粋な玲王でいて欲しいような、そんな複雑な気持ちになってしまった - 52スレ主23/09/08(金) 02:44:48
玲王「〜〜さむッ!!」
玲王が自分の身体を抱きしめるようにして身をすくめる
凪「あ、ここのプール意外と冷たいよね…」
玲王「しかも俺ら水着も着てねぇしな。ヤベェって!また風邪ひきそう。ゾンビがいるのに倒れるワケにいかねぇ」
凪「レオ唇青くなっちゃってるね。ジャグジー行こっか」
そして2人はようやくジャグジーへと向かうが、凪はそこで衝撃を受ける———
凪「(お、思ってたのと違う…!?)」
ジムに血行促進を目的として設置されているジャグジーはジェットの勢いが凄くて、風呂の中が何も見えなかった
凪『(あ、泡風呂じゃないジャグジー…だと?そんなの、レオの裸見放題だろーが!)』
そう思っていた凪はひどく落ち込む
凪「…ねぇ、これってどこかで電源止めたりとかできないの?」
玲王「さぁ、わかんね。つか、このままでいーじゃん。スゲェあったまるぞ?お前も早く入れって!」
凪「(まぁ、レオが喜んでるならいっか)」 - 53二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 02:47:30
凪くん凪くん
ジェットの勢い
鉄壁ガードのタオルが外れるかもですよ - 54スレ主23/09/08(金) 02:52:02
凪「うわー、ホントにあったまりますな」
玲王「だろー?」
2人は少し冷たかったプールから出て温かいジャグジーに浸かったことで、心も身体もかなり癒されていた
凪「…でも、こーいう広いお風呂入ってると思い出すよね」
玲王「え、何を?」
凪「レオとチーム離れてた時に、お風呂で逢った時のこととか。あの時俺、久々にレオに逢えて嬉しかったのに、ハイタッチ拒否されたのはちょっとヘコんだし」
玲王「ハハ(ちょっと、かよ)」
凪「だって俺は、レオとの約束のために戦ってたのにさ」
玲王「だから俺から離れたの?(それってやっぱり俺とじゃ強くなれなかったってコトなんだよな…)俺と離れてる間、何考えてた?」
凪はライバルリーで玲王と離れてる間、何考えてたの?
下3レスから🎲 - 55二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 02:53:29
レオと最後まで一緒に居る方法を考えてた
- 56二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 02:54:08
玲王のことばっかり考えてたよ
- 57二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 02:54:51
レオとの夢のことずっと考えてた
叶えるためにはどうしたらいいのかって - 58二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 02:55:53
レオとの約束を守ること
レオとの夢を叶えること
レオに話したいこと
レオのことばっかりだね - 59スレ主23/09/08(金) 06:36:28
- 60スレ主23/09/08(金) 09:29:05
凪「レオとの夢のことずっと考えてた。叶えるためにはどうしたらいいのかって」
玲王「俺との夢?(ずっと一緒にいる、っての…忘れてたんじゃなかったのかよ)」
凪「レオのことばっかりだよ。だから、逢ったら話したいコトいっぱいあった」
玲王「あの時のお前は、俺のことなんか、もう忘れてんのかと思ってた」
凪「忘れるワケないじゃん…」
何で今、凪はこんな話をしてきたんだと玲王は思う
あそこから這い上がって来た今でも、何度思い出しても辛い記憶は簡単には消えてくれない
玲王は、凪が初めて自分の家に泊まって、凪が好きだという映画を見ながら一緒のベッドで寝た時のことを思い出す
玲王『だって、ここで寝る時にお前のこと思い出すだろ。忘れたくても忘れられないくらい嫌なことも、寝る時まで思い出したくねぇ』
玲王『(泣くほど辛かったあの時のことなんか)』
凪『…そっか、ごめんね、レオ』
玲王『凪が悪いんじゃない』
玲王『だからって、お前との思い出全部消したいなんて絶対思わねぇよ』
凪『うん、わかってる』
凪『俺は、もし記憶を消されても消えないくらいのレオとの大事な思い出あるよ』
凪『多分俺たちも、この主人公達みたいにすれ違ってるんだよ』
凪『だから、もっとこうしてたくさん一緒に過ごして、色んなこと話す時間が必要だと思う』
玲王『うん、わかってる』 - 61スレ主23/09/08(金) 09:30:54
あの時「わかってる」と言った『たくさん一緒に過ごして、色んなこと話す時間』
今がその時なのだろうか
それにしたって、やっぱりこの記憶は玲王にとってはあまりに苦しすぎた
凪「負けて泣いてるやつ見て、俺も負けたらあんなカオすんのかなって思ったりしてた」
玲王「…俺は、泣いたよ」
凪「泣いたの?俺と離れたから?」
玲王「わかんねぇ。もう、泣き疲れてた、あの時は」
玲王「今思っても、まともな状態じゃなかった」
玲王「俺も、気持ち切り替えようと思っても、どうしてもお前のことばっかり思い出してたよ」
玲王は凪との約束忘れてたワケじゃなかった
凪も玲王との夢を叶えたかった
あの時すれ違ってた2人の気持ち
自分と離れてる間に玲王が泣いていたと知った凪
恋人になった今、なんとかして慰めて安心させたいと思う
凪はどうやって玲王を慰めた?
下3レスから🎲 - 62二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 09:41:54
キスすればいいと思う
- 63二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 09:51:43
いっぱいチューしよう
- 64二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 09:52:31
呼吸を奪うくらいの口付けをかまそう
- 65スレ主23/09/08(金) 09:56:51
- 66スレ主23/09/08(金) 16:59:55
玲王が自分と離れていた時に泣いていたことを知って、凪は玲王を慰めたかったけど、まだ今の自分にはそれに相応しい言葉が思い浮かばなかった
だから、せめて玲王に想いを込めたキスをしたかったけど、いきなり触るとまた玲王を驚かせてしまうかもしれなくて、凪は玲王に確認をとる
凪「キス、してもいい?」
玲王「いーよ…(さっき、『早く慣れるようにする』って言ったもんな)」
凪が玲王の耳にその長い前髪をかけると、玲王がそっと目を閉じる
チュッ
凪は玲王のこめかみに軽くキスをした
玲王「…って、そこかよ。構えて損したわ」
凪「あれ、口にした方が良かった?」
玲王「べっつにー」
玲王「…あの監獄ってさ、どこにも自分の逃げ場ないからキツかったよな」
玲王が思い出すように話し始める
玲王「1人になりてぇ時でも絶対誰かいるし」
凪「俺と一緒なら良かったの?」
玲王「そーだよ。あの時お前といたら、あんな風に泣いてなかったかもな」
凪「…」
玲王「…なーんてな、ウソウソ!冗談。マジにすんなって。あの時があったから俺は新しい自分の戦い方を見つけられたんだよ」
玲王「だから、失敗の中に無駄なことなんて何にもねぇの。凪との無敗記録に傷がつくのが嫌だった時の俺とは、今はもう違うから」
そう言って笑う玲王の表情が、自分のことを気遣って無理をしていることに凪は気付いた - 67スレ主23/09/08(金) 17:20:37
凪「うん、わかった。でもね…レオ、我慢しなくていいからちゃんとレオの思ってたコト話して欲しい」
玲王「だから、それは…お前もじゃん。あの時、考えてることあったんならちゃんと俺にも話して欲しかった。ずっと2人で一緒だと思ってたのに、お前1人で勝手に決めて勝手に行っちゃって…どんどん俺のこと置いていったじゃん。お前が変わっていくのが本当は嬉しかったけど、俺はもうお前との2人の夢が消えるのかもって思ったら…すげぇ怖くて、寂しかったんだよ」
玲王は座って抱えていた膝をギュッと握る
凪「…うん、あの時は俺の言葉が足りなかったよね、ゴメン。でもあの頃から俺がサッカーに熱くなって、そーやって変わってく自分のことを楽しく思えたのは、レオのおかげなんだよ」
玲王「んー?…俺の、おかげ??」
玲王は首をかしげて、なぜ凪が自分のおかげだと言うのか分からないような表情だった
凪「レオにならちょっとくらいワガママ言っても大丈夫だと思って、甘えちゃってた。俺はレオのこと、頭良くてめっちゃ優秀だって思ってるから」
凪のその言葉を聞いて、玲王のスイッチが入る - 68スレ主23/09/08(金) 17:26:24
玲王「…だろ!?俺は優秀で器用大富豪なんだよ!なのにお前…潔と組むとかマジであり得ねぇ。ウルトラバカ!ボケ!泣いて謝っても許してやんねーから!!」
玲王が凪の両頬をつねる
凪「痛い痛い痛い…!!なに、急にどしたの…!?」
凪「(マジでレオの情緒ジェットコースターじゃん…!)」
凪がジャグジーの中で玲王の背中をさすって落ち着かせようとする
玲王「ッだから急に触んなって!!」
凪「あ、ゴメン…。いや、でもね、そんな超優秀なレオが、俺のこと大好きすぎて、俺にだけは弱いところ見せてくれるのがスッゲェ嬉しい」
玲王「ハァァ!?」
玲王はその言葉に引くと同時に、凪が顔色ひとつ変えずに照れるようなことを言うので顔が赤くなってしまう
凪「だから俺は、レオが安心して弱いところも見せられるような、ちょっと大人な恋人になりたいの」
玲王「まーたそーやって無理すると、プリンで酔っぱらった時に赤ちゃんになるぞ?」
凪「あ…」
凪の脳裏に忘れてしまいたかった記憶が蘇る - 69スレ主23/09/08(金) 17:32:43
凪「(は、話を変えなきゃ…)」
凪「な、なんかサッカーのこと思い出したら練習やりたくなってきちゃったかも。明日の朝、俺ら自主練すんでしょ?早くここから出ないとね」
玲王「お、練習のこと忘れてなかったんだな?スゲェ凪、成長してんじゃん!」
凪「そう、俺発展途上中なの。それにこうして色んなことちゃんと話せるようになってきてるの、俺頑張ってるでしょ?」
玲王「はいはい」
凪「だからもっとちゃんと俺のこと褒めてよー」
凪はそっと玲王に近づいて、頭をグリグリと玲王の肩に押しつける
凪「(…あ、これは怒らないんだ)」
玲王「えー、じゃあ凪くんをもっと褒めたくなるようなこと、何かしてもらおっかなー♪」
玲王は肩に凪の頭を乗せたまま、何がいっかなーと考えていた
凪「あ、そーだ!前のデートの時の甘やかしの続きしよっか。今日は俺がレオの髪ドライヤーするね?」
玲王「え。いや、いいわ。お前俺の髪焦がしそうだもん」
凪のせっかくの提案は玲王に速攻で拒否されてしまう
凪「大丈夫だって!マジで俺のこともっと信用してよ?」
さぁ、ウルトラジーニアス凪くんのドライヤーの腕前は?
下3レスから🎲 - 70二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 17:55:12
可もなく不可もなく
- 71二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 18:02:23
60点
- 72二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 18:05:47
水が滴る項など目に毒なものが入ってきてしまって集中できなくなる
45点 - 73スレ主23/09/08(金) 18:25:32
- 74二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 21:16:35
もっと甘えていいのに玲王
- 75スレ主23/09/08(金) 22:15:46
2人は脱衣所に戻り先程フロントで買ったジャージに着替える
玲王「なんか久しぶりに服着た気がする」
凪「そう?ねぇ、俺窮屈なの嫌いだからさ、同棲したら俺ら2人で部屋の中では裸族でいよーね?」
玲王「遠慮しとくわ」
凪「ヒドイッ!」
凪からの玲王への同棲お願いのフラグは、ことごとく折れるかはぐらかされるかしている
凪は鞄の中に未使用のままのゴムの箱(0.01mmXLサイズ)を見つける
凪「(レオのあの感じだと…コイツの出番は一生ないのかもな)」
両親やばぁやたちによって大事に育てられた玲王だからこそ、自分と出逢うまではその華やかな見た目によらずキスすらしたことがなかった
それは凪にとってはとても嬉しい誤算だったのだが、その恋愛観小学生レベルの恋人をどう攻略すれば目の前の赤い箱の中身を使うところまでいけるのか、凪はその天才的な頭脳で考えていた - 76スレ主23/09/08(金) 22:21:30
玲王「へくしっ!」
凪「どしたの?誰かに噂された?(俺とレオのこと)」
玲王「じゃなくて、お前がドライヤーしてくれんの待ってんだけど?」
玲王はなかなか凪がドライヤーをし始めないので自分でタオルで髪を拭いた状態で待ちぼうけを食らっていた
凪「あ、ごめん。俺とレオとの『性』春について考えてた」
玲王「俺とお前との青春?お前ホント青春好きだよなー」
凪「だって青春は二度とないからね。ハイ、お客様お座りくださーい」
凪はそう言って玲王をドライヤーのある鏡の前に座らせる
ブォーッ
凪はいつも玲王にしてもらっている時を思い出しながら、手で玲王の髪を梳かしながらドライヤーを当てていく
凪「どう?気持ちイイ?」
凪「(レオが「気持ちいい♡」って言ってくれたら、脳内に焼き付けて永遠にリピートしよ)」
玲王「…」
玲王はなんとか凪の腕を褒めてやりたかったが、凪のドライヤーレベルは可もなく不可もなかった
玲王「んー、ぶっちゃけ…フツー…」
玲王「(ブラシ使ってブローしてくるワケでもねぇしなぁ)」
凪「!」
個人的にはめちゃくちゃ頑張っていると思った凪は、玲王に褒めてもらえずショックを受けた
何とか褒めて欲しい凪は玲王にあることをする
それは何?下3レスから🎲 - 77二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:24:25
どうするともっとよくなるか聞いて実践する
- 78二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:30:27
頭を撫で撫でしながら乾かす
- 79二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:31:39
歌のサービスをつける
- 80スレ主23/09/08(金) 22:34:37
- 81スレ主23/09/08(金) 22:59:30
このまま自己流でドライヤーをしても自分本位になるだけだと思った凪は、玲王にどうするともっとよくなるか聞いて実践することにした
凪「お客様、改善点などがあればお聞かせ願いくださいです」
玲王「まず敬語がめちゃくちゃだろ。あとCS向上にはやっぱ顧客の期待以上の品質の高いサービスの提供が不可欠だからな…」
凪「ごめん、普通に喋ってくんない?」
玲王「あー、まぁ付加価値として頭皮マッサージでもつけてみるとか?」
凪「よしきた!」
凪は早速ドライヤーを置いて、両手で玲王の頭を鷲掴みにする
ガシッ!
玲王「いっ!?」
凪「(レオ頭ちっせぇ〜!)」
凪は玲王の頭の小ささに感動して、思わず手に力が入ってしまった
ギリギリギリ…!
凪が玲王の頭を締め付けるようにして、マッサージをしていく
玲王「いてぇッ!?ゴリラかよお前!ヤメロ!!」
凪「は?誰がゴリラだよ」
頭にきた凪はより指に力を込めてマッサージを続ける
グリグリグリ…!
玲王「てめ…!」
ゴッ!
玲王は頭皮マッサージ(ゴリラ仕様)をやめない凪の鳩尾に渾身の肘鉄を喰らわせた
凪くん、大丈夫だった?下3レスから🎲 - 82二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:00:45
めちゃくちゃ痛いので蹲る
- 83二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:06:43
倒れ込むように背中に抱きついてみる
- 84二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:15:24
見事に避けた
- 85スレ主23/09/08(金) 23:18:51
- 86スレ主23/09/08(金) 23:34:17
凪「ッ〜〜!!」
玲王の怒りの肘鉄は見事に凪にクリーンヒットしてしまい、凪はめちゃくちゃ痛がって蹲ってしまった
玲王「大丈夫か凪!?」
玲王が凪の鳩尾をさする
凪「レオ…ゴホッ…W杯の夢、一緒に叶えられなくて、ごめ…」
パタッ
凪の手が床に投げ出された
玲王「いや、茶番はいーから早く起きろ」
凪「てか、レオ暴力的すぎない?最近。俺と一緒に住んだら毎日髪の毛乾かしてあげようと思ったけど、こんなレッドカードレベルの肘鉄されるんなら考えちゃうなぁ」
玲王「ヤメロって言ってもお前がやめないからだろ!俺の方こそ毎日こんな馬鹿力でマッサージされたら頭壊れるわ」
玲王に気持ち良くドライヤーして同棲フラグ作戦は、見事にへし折れてしまった - 87スレ主23/09/08(金) 23:36:08
玲王「それよりお前なんでまだ自分の頭乾かしてねーんだよ?」
凪「え、レオだっていっつも自分の髪乾かさずに俺のドライヤー先にしてくれるじゃん」
しかし、これは凪の作戦だ
なぜならドライヤーしないでいたら玲王は絶対に乾かしてくれるのを凪は知っているから
玲王「しょーがねぇなー。ほら、やってやるからさっさと座れよ」
凪「(やった!)」
こうして凪は無事に玲王に甘やかしてもらうことに成功した
ブォーッ
凪「(レオの指マジで気持ちイイ…って、あれ…?レオを甘やかして褒めてもらうはずが、俺がレオに甘えちゃってんじゃん!?)」
凪「凪誠士郎、一生の不覚…!」
玲王「それ前も聞いたぞ。お前の一生何回あんだよ」
凪「一生は一回だよ。人生は一度きり…だからやりたいことやらなきゃ!(俺の今の目標はレオとの同棲!)」
玲王「一度きり、そーだな」
凪「あ、そーいえばさ、食料品調達してる時に『料理くらい帰ったらいくらでも作ってやるから』って言ってたけど、あれっていつまで作ってくれるの?もしかして、一生?」
凪くん玲王との同棲に向けてグイグイ来てる
玲王の答えを下3レスから🎲 - 88二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:38:51
一生は無理じゃね?(そのうち老化でできなくなるだろうし)
- 89二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:40:10
そうなるといいなぁとは思うけど……どうだろうな
- 90二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:40:50
凪次第かなぁ
- 91スレ主23/09/08(金) 23:43:32
- 92スレ主23/09/08(金) 23:53:39
玲王「んー…」
凪のドライヤーを終えた玲王は歯を磨き始める
凪「ねー、教えてよ。いつまで?」
玲王「そんなの…うーん…凪次第かなぁ」
凪「え、俺次第?そこんトコ詳しく…!」
玲王「えー…?」
凪は玲王に詰め寄るが、玲王は歯を磨きながら目が閉じかけていて、もう寝そうだった
凪「レオ、大丈夫?やっぱ俺の頭皮マッサージが気持ち良すぎて寝そうなの?」
玲王「おー、あのままされてたらある意味天国行って永眠してたわ…。つか、マジで眠いんだよ…俺寝る時はちゃんと寝たいんだよな。この施設ん中にどっか寝れるとこあるかな(ゾンビは気になるけど…とりあえず凪といりゃ大丈夫だろ)」
凪「そりゃここってなんでもあるし、寝るとこだってあるでしょ」
寝る場所はたしかにありそうだけど…
今晩2人はどこで寝よう?
下3レスから🎲 - 93二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:57:23
寝具売り場のでっかいベッド
- 94二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:19:30
家具売場のベッド他の家具でバリケードを作る
- 95二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:22:03
アウトドアコーナー
展示の狭いテントに2人分の布団を敷き詰める - 96スレ主23/09/09(土) 00:28:04
- 97スレ主23/09/09(土) 00:48:25
凪「たとえば家具売場のベッドとか(レオと添い寝できるくらい大きいベッドがありますように…!)」
玲王「でも寝てる間、やっぱゾンビに襲われないかな…」
凪「他の家具でバリケード作るとかは?あ、でも俺レオの寝顔見てたら寝ないで起きとく自信あるよ」
玲王「嘘つけ、前にお前んち泊まった時布団全部取って爆睡してたじゃねぇか」
凪「…(たしかに)」
凪「と、とりあえずさ、ゾンビも落ち着いてるし出口になりそうなとこ無いか探しながら家具売り場まで移動しようよ」
玲王「オッケー」
2人はジムから出て家具売り場までの道を出口になりそうな扉や窓を探しながら歩いて行く
玲王は眠そうでフラフラだったので、凪は手を繋いで引っ張って行く
凪「ねぇ、レオ。マジで大丈夫?ナギリムジン陸上バージョンしよっか?俺の背中空いてますよー?」
玲王「そのノリうぜぇ。いい…まだ歩ける」
凪「(いや、酔っ払いかよ。てか、俺が酔ったらレオに対しては甘えんぼモードになるらしいけど、レオが酔ったらどーなるんだろ)」
凪「あれ、飲酒って18から?ハタチだっけ?」
玲王「おさけはハタチになってからだろ〜」
玲王は明らかに呂律も怪しくなってきていた
凪「ちょちょちょ、レオまじで酔っ払いみたいじゃん」
玲王「俺は酔ってねー!ねみぃの」
玲王は完全に眠くて不機嫌になっているが、そんなとこを見れるのも自分の特権だと凪は思う - 98スレ主23/09/09(土) 00:53:24
凪は歩きながら玲王の眠気覚まし代わりに話を始める
凪「俺さ、小さい頃誰もいなくなったショッピングセンターに泊まるの夢だった」
玲王「はー?何だよそれ?」
凪「えー、憧れない?だってゲームもお菓子も、何でもあるじゃんこーいうトコって」
玲王「…すぐに手に入ったり、何でもあるのなんて、いつか飽きるって」
その言葉に、凪は聞きたくても怖くて聞けなかったことを玲王に聞いた
凪「…じゃあレオはさ、手に入った俺には?いつか飽きるの?」
玲王は凪に飽きる日が来る?
玲王の答えを(眠いけど頑張って)下3レスから🎲 - 99二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:59:41
凪は……飽きるとか……飽きない……とかそういうのじゃ……ないと……思う……
ばぁや……と一緒で……そういう枠じゃ……ない…… - 100二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:01:49
飽きねーよ、おまえには一生
- 101二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:06:26
俺は飽きないけどお前は?
俺のこと、捨てたりしない? - 102スレ主23/09/09(土) 01:09:09
- 103スレ主23/09/09(土) 01:30:42
玲王「俺は飽きないけどお前は?俺のこと、捨てたりしない?」
凪はビックリして、答えを返せなくなってしまう
凪「(即答じゃん…)」
凪『もし今、ここに俺がいなかったら、俺のことも同じように心配してくれてたの?』
あの時の質問と同じように、玲王は眠い中でもハッキリと答えてくれた
玲王「家族には飽きないだろ、そーいうもん」
凪「え」
玲王「空気にも飽きない。あって当たり前、そこにいて当たり前なの」
凪は胸が苦しくなって、何と答えを返せば良いのか分からなくなってしまう
玲王「俺の言ってるコト、信じられない?」
玲王は玲王で、どうして凪が言い淀んでいるのか分からなかった
玲王「(家族とか空気とか、重たいコト言いすぎたかな…)」
玲王は繋いでいる凪の手をギュッと握る
玲王「お前の手って熱いよな(最初合宿の部屋で腹筋触られた時、熱くてビックリしたもん)」
凪「あー、そう?体温高めかも」
玲王「ハハッ、子どもかよ。でもさ、手があったかいと心が冷たいって知ってるか?」
凪「なにそれ」
玲王「だって凪、すぐに返事してくんねーじゃん。重くてヤだった?俺が家族とか空気とか言ったの」
弱ってたり、眠い時の玲王は素直で可愛いさ5割増しだ
家族とか空気とかは重くて嫌だった?
凪の返事を下3レスから🎲 - 104二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:33:21
嫌じゃない
レオが可愛すぎてびっくりして言葉が出なかっただけ - 105二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:36:38
レオ……俺ね……レオみたいに直ぐに言葉を返すのうまくない
レオの言ってくれることに釣り合う言葉が見つからない時多い
でもこれだけは言えるよ
レオを捨てたりなんて世界が滅んでもあり得ない - 106二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:53:04
抱き締めて
嫌じゃない 重くなんかない
ただ俺の中にレオの言葉と同じ重さのボキャブラリーがなくて
なんて返せばいいかわかんないだけ - 107スレ主23/09/09(土) 01:56:58
- 108二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 12:17:18
ドキドキ
- 109スレ主23/09/09(土) 16:01:42
玲王『嫌いに、なった?』
凪『嫌いになんてならないよ』
玲王『もし、ダメな俺を見ても、嫌いになんないで』
凪『なんで、(なんでそんなこと考えてるの)』
凪『…俺がレオを好きなのは、一生変わらない』
凪『(俺だって、自分の気持ちを上手くお前に伝わる様になんて全然言えてない)』
凪『(心の中を、今すぐ開いてレオに見せられたらいいのに)』
まだ玲王と恋人になる前、焦り過ぎて玲王を問い詰めて困らせてしまったあの時と同じようなことを凪は思う
どうしていつも自分はこうやって玲王のことを不安にさせてしまうんだろう
でも、心の中を全部見せるなんてこと現実には出来ないから、凪は玲王と繋いでいた手を離して、玲王に向かって腕を広げた
凪「…充電、していい?」
玲王「うん」
凪は玲王を安心させたくてギュッと抱きしめる - 110スレ主23/09/09(土) 16:08:53
自分の心の中の全てを玲王に伝えられるような言葉はまだ見つからないし、この先も見つけられるかは分からないけど
玲王を抱きしめているこの腕の強さが、高鳴る心臓の音が、必死に出す掠れた声が——
どうか玲王を想うこの気持ち全てが本当なんだと、凪は気付いて欲しかった
凪「嫌じゃない、重くなんかない。ただ俺の中にレオの言葉と同じ重さのボキャブラリーがなくて なんて返せばいいかわかんないだけ」
そう、凪はまだ見つけられていないのだ
玲王に贈りたい言葉を
凪の心の中にその朧げな理想だけはあっても、それは凪の頭の中にも、たくさんの漫画や映画の中にも、玲王に贈るのにぴったりの言葉を見つけることはまだ出来ていない
でもそれはきっとありきたりな借り物の言葉じゃなくて、いつか凪の心の中から玲王への想いとともに自然と溢れてくるのだと思う - 111スレ主23/09/09(土) 16:20:59
凪「前にも、レオの家で看病してる時に言ったけど…」
凪は緊張して、少し息を吸い直す
凪「俺がレオを好きなのは一生変わらない。だから、レオのこと捨てるわけない。俺の心は冷たくないってこと、レオに証明させてほしい。だから、ずっと俺の隣にいて。俺のこと見といてよ」
玲王「…わかった」
凪は玲王を抱きしめているから、玲王が返事をした時の表情は見えなかった
これは凪からすれば実質プロポーズだったのだが、玲王には遠回し過ぎたのか、はたまた現在進行形で玲王を襲っている睡魔のせいなのか、ゾンビのいるこの状況がロマンとは程遠かったのか…
多分玲王は凪の言った言葉の意味をちゃんとは理解していないのかも知れないと凪は感じた
でもいつか、玲王の心の奥までちゃんと届くような言葉を玲王に贈りたいと、青春大好きロマンチストの凪は思っている
凪「うん。(レオだけにあげる言葉を見つけるから)もう少しだけ待っててね…」 - 112スレ主23/09/09(土) 16:51:35
凪「…どう、充電できた?」
凪は玲王を抱きしめたまま聞く
玲王「え、俺が?」
凪「うん。これは俺の充電でもあるし、レオにとっても充電なの」
玲王「ハハ、都合良いな。なんだそれ」
凪「俺のこと充電しないとレオも動けないくらい俺のこと好きになって欲しい」
凪は玲王を抱きしめる腕の力を強めて、玲王の肩口に顔を埋める
玲王「ハイハイ、わーったよ」
これ以上は凪がエスカレートしそうだと思った玲王は、凪の背中をポンポンと叩いて落ち着かせようとした
玲王「これ以上くっついてたら俺、ほんとにお前に酔っちゃいそーだからとりあえず離して?」
凪「…何それ。そんな可愛いコト言われたら離したくなくなるんだけど」
玲王「あー…」
玲王はまた余計なことを言ってしまったと思う
玲王「じゃあ続きはちゃんと、戻ってからしよーな?」
凪「もぉ、レオそればっかじゃん。(また寸止め?)ちゃんとあとで責任とってよね」
2人は手を繋ぎ直して再び歩き始めた - 113スレ主23/09/09(土) 16:58:41
そして外へ通じる扉を見つけては凪が開けようとしてみるが、やはりどこの扉も窓も開きそうになかった
凪「出口になるトコはあるけど、やっぱり開かないな」
学校の家庭科室で鍵を次々と破壊していた鍵クラッシャーの凪でも、扉を開けることが出来ない
凪「(てか、なんだろうこれ…物理的に開かないんじゃなくて、向こう側に行けない何かを感じるような)」
凪は自分が力で壊せない扉に違和感を覚える
凪「そーいえば、決まった条件をクリアしないと出られない部屋ってのあるよね。何してもドアも壊せないし、開けられないの」
玲王「へー、なにそれ?」
凪「いや、セッ◯スしないと出られない部屋っていう都合の良い設定があるの知らない?」
玲王「はー?何だそれ…。じゃあ何、お前俺らがそれに閉じ込められてるって言いてーの?俺がゾンビとセッ◯ス?ぜってぇ嫌なんだけど」
凪「え、ゾ、ゾンビと…?(お、俺は…?)」
純粋培養御曹司玲王の頭の辞書には義務教育のおかげかちゃんとセッ◯スという単語はあるようだったけど、それを恋人である自分とするより先にまずゾンビとすることを考えるなんて、やっぱり自分はどこまでいっても玲王にとって性対象には見られてないのでは…という衝撃を凪は受けた
凪「(てことは何。俺、レオにとって性的対象ゾンビ以下なの…?)」
玲王「あ、待てよ。でもここってゾンビだけじゃなくて他にもなんかいるよな」
凪「他にも?」
玲王「だって映画観てる時、俺の耳にフーッてなんかの吐息が当たったんだって!あれってやっぱりオバケだったのかなぁ…」
玲王はその時の恐怖を思い出してしまったのか、目を閉じて両耳を押さえて青くなっている
凪「…」
「いやー、驚いた?あれやったの実は俺でした♪」なんて…
今更言い出せない?それともやっぱ言った方がいい?
玲王に対する凪の答えを下3レスから🎲 - 114二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 17:01:55
何それ怖い。レオは俺が守るから離れないでね
- 115二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 17:21:00
正直に話して謝罪するがもしこの先ゾンビ以外が襲ってきても玲王の事を守ると誓う(玲王の手をとって真剣な表情をする)
- 116二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 17:28:33
レオはおばけにも好かれちゃうんだね
俺から離れたら絶対ダメだからね - 117スレ主23/09/09(土) 18:23:57
- 118二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 18:25:51
っぱこのスレの凪はこうでなくっちゃな!
- 119スレ主23/09/09(土) 19:30:01
あの時、映画館の劇場で「俺だよ」と正直に白状しなかったばかりに、玲王はこうして未だずっと目に見えぬ何モノかの恐怖に晒され続けている
凪『でもいつか、俺はレオに隠し事しない人間にならなきゃな』
じゃないと、きっと玲王も自分に全てを見せてはくれないような気がした——
勉強合宿の時、メイド写真奪還の証拠隠滅のため玲王を部屋から追い出してまで教科書入れ替え作戦を決行した時に、凪はたしかにそう思ったのだ
玲王に嘘偽りなく全てをさらけ出して、そして玲王にも同じように全てを自分にさらけ出して欲しいと、凪は決めたのだ
凪「レオ!」
玲王「ん?」
凪「何それ怖い。レオは俺が守るから離れないでね」
玲王「わかった!俺ぜったい凪の隣にいる」
凪「…ハァーッ」
玲王「?」
深いため息をつく凪を見て玲王は首を傾げている
凪「(なんで…なんで俺はこんなことも正直に言えないんだよ…!?)」
人は一度嘘をつくと、その嘘を隠すためにさらに嘘を重ねてしまう悲しい生き物なのだ
凪「(こんなだから俺は、いつまでもレオを抱くのにふさわしい男になれないのかな…)」
さっきまで散々カッコつけて甘いセリフを吐いていたのに、結局は好きな人に嫌われたくない、カッコつけたい
そう、ウルトラジーニアス凪の中身はそーいうごく普通の…いや、DT力絶賛拗らせ中のただのDKなのだ
凪「(この嘘とメイド写真のことは、絶対に墓場まで持って行く…!)」
凪のやる気はダメな方向へと突き進んでしまっていた - 120スレ主23/09/09(土) 19:36:48
凪「いや、てかレオさ…例え話にしたってゾンビとヤるとかちょっとおかしいでしょ(ここに生きた人間がいますよー?)」
玲王「えー、そうかな」
凪は思う
自分はこの御曹司にからかわれているのだろうか?
いや、差し出された指を疑いもせずに口に入れてしまうような純粋すぎる玲王だ
凪「(も…もしかしてワンチャン…?)」
凪の中の悪魔が暴れ出す
凪「あのね、レオ」
玲王「んー?」
凪「もしここがそのセッ◯スしないと出られない部屋だとしたら、ちゃんと生きた人間とセッ◯スしないとダメだと思う。たとえば、ほら、俺としなきゃいけないとかだったら…どうする?」
とうとうド直球で聞いてしまった凪くん
玲王の返事は?下3レスから🎲 - 121二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 19:39:26
え……?どうやってすんの?
- 122二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 19:40:53
凪はそういうのめんどくさいだろ?
- 123二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 19:54:11
誰かが監視してる所でやりたくねーよ
- 124スレ主23/09/09(土) 20:13:06
- 125二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:38:55
二人きりならいいの?!
誠士郎が元気になっちゃう! - 126二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:41:14
夢と現の間を行き来してるから覚えてないってパターンになるか?
- 127スレ主23/09/09(土) 20:51:17
玲王「誰かが監視してる所でやりたくねーよ」
凪からのド直球の質問に対する玲王の返事は、恐ろしいほどの即答&ド正論だった
凪「(いやいやいや…もっと恥じらったりとか、ためらったりとかあんじゃん?いっつもの玲王の情緒どこ行ったの?)」
玲王は眠たさのあまり思考力が著しく低下し、キレ気味なのである
凪「え、待って。でもそれって監視されてなかったら俺とシてもいーってコトだよね!?」
衝撃の事実に気付いた凪の瞳にハイライトが宿る
玲王「(凪はマジで赤ちゃんだな…男同士でできるワケねぇじゃん)おう、監視されてなけりゃどこでもヤってやるよ」
玲王はこの言葉を後に後悔することになるのだった
凪「(おいおいおいおいマジかよ…!?風向き完全に俺に味方してるって…!)」
凪は脱・DTに向けて1人で気持ちを盛り上げ始める
しかし、ここは別にセッ◯スしないと出られない部屋でもなんでもない
これは凪が勝手に思い込んだだけの都合の良い設定だ
そのことに凪は気付き始める
凪「(ん、待てよ…でもここがそーいう部屋だった場合、なんでゾンビまでついてくるんだ…?ゾンビプレイ?いや、そんなの誰得だよ…)」
そして凪は複合施設に入る前に玲王と喧嘩した時のことを思い出す - 128スレ主23/09/09(土) 20:56:05
凪『(なんなのもう、この場所…前と同じだし。なんか呪われてんのかな)』
非科学的なモノは信じない凪だったが、たしかにあの場所は良くない気がしたのだ
凪「(あれは俺の気のせいだと思ってたけど…)」
大勢の思い出になる場所には呪いが吹き溜まる
呪いを生むのは人間の感情
老若男女問わず訪れるこの複合施設
中でもカップルのデートスポットとして人気が高い
好きな人と触れ合えた者、そうでない者
恋が実った者、そうでない者
告白された者、別れを告げられた者——
成就した想い以上に叶わなかった負の感情は積み重なって飽和する
凪「(『呪い』…?いや、まさかね。漫画の読み過ぎたよな、俺)」
2人は出口になりそうな場所を探すも、どこも不思議と開かないまま家具売り場に到着する
凪「出られない以上、今日はもうここで寝るしかないよね」
凪は玲王が少しでも安眠出来るようにと家具を使ってバリケードを作っていく
玲王「恋人同士だけどもう全裸では寝ないからな」
凪「え?あれ、どー考えても冗談だから…信じちゃうレオがホントに心配だよ俺」
玲王「大丈夫だって。ちゃんと冗談なの分かってるよ。あん時はお前のこと甘やかしたかったからノっただけだって」
凪「…じゃあ良いけどさ…レオって今まで危ない目に遭ったコトとか無いんだよね?」
ここまで純粋な玲王。今まで危ない目に遭ったことはないの?
下3レスから🎲 - 129二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:58:41
何回か誘拐されかけたことはあるけど
- 130二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:59:11
後に後悔する状況がみたすぎる
- 131二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:59:13
まー誘拐とかあったかな
- 132二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:59:49
誘拐されかけたことはあったかなぁ……ばぁやがいたから未遂で終わってるけど…………
ばぁや無事かな…… - 133スレ主23/09/09(土) 21:02:14
- 134二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:03:19
どれも誘拐
誘拐=金目当てって思ってそう……それだけじゃないよ…… - 135スレ主23/09/09(土) 21:31:56
玲王「誘拐されかけたことはあったかなぁ……」
玲王はもう布団に入っていた
売り場で一番高級で広いベッドだった
やはり玲王は睡眠時間はキッチリとりたいタイプのようだ
さすが高級安眠ベッドにこだわる男だと凪は感心した
凪「(もしかして『さっきの俺の勘違いだった、セッ◯スしないと出られない部屋なんて現実にはあり得ないし、監視されてないよ』って言ったら、ここでヤらせてくれるのかな…いや、でもレオって場所にこだわりたいタイプっぽいしな…)」
凪は1人で考えて悶々としていて、玲王の衝撃発言への返事が一瞬遅れてしまう
凪「って、え!?ゆ、誘拐!?(ドラマかよ!?)大丈夫だったの!?」
玲王「ばぁやがいたから未遂で終わってるけど…………」
玲王はもう相当眠そうである
凪「ホッ、未遂か。さすがばぁやさんだよね!俺もチョキのこと安心して任せられたもん」
玲王「ばぁや無事かな……」
玲王は眠さもあり、かなりセンチメンタルになっているようだった
凪「ばぁやさんのこと心配なの?」
玲王「うん…」
玲王が生まれた時からずっと世話係として玲王の側にいたばぁやだ
こんな先の見えない状況で、玲王が恋しく想うのは当然だろう - 136スレ主23/09/09(土) 21:35:31
凪「(レオがばぁやさんから貰ったブランケット、俺が腰に直に巻いただけでめちゃくちゃキレてたもんな…)」
凪「レオ、寝てていいよ。俺が見張っとくから」
玲王「うん…」
玲王は目を閉じる
凪「(やっぱ寝顔も綺麗…表情クルクル変わるのも可愛いけど、無表情の時も顔の綺麗さが際立ってスゲェ好きなんだよな…)」
玲王の寝顔を見ているうちに、凪はやっぱりちょっかいをかけたくなってきてしまう
凪「(そーいう雰囲気に持ち込んじゃえばこっちのモンなんじゃないの?)」
完全に暴走凪くん、ステイ(n回目)状態である
凪は寝ている玲王の上に覆い被さって、とりあえずムード作りのために玲王の髪を撫でてみた
玲王「もー、何…?(寝かけてたのに…)」
凪「こーいうことされたら、ドキドキする?意識するよね!?」
これがDTの限界。ロマンもクソもない。もはや尋問だった
玲王「(うるせーなぁ…)うん、食べられそう」
凪「そうでしょ!?」
玲王「だってお前ってなんか」
凪「ん?」
玲王「犬みたいなんだもん」
い、犬…?
俺って、犬なの?たしかに一緒にいられるんならペットでも良いとは言ったけどさぁ…!?
玲王の「犬」発言に対する凪の返事を下3レスから🎲 - 137二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:39:20
寝せたげなよwwww
- 138二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:40:08
もう犬でもいい…
わんわん言いながら擦り寄る - 139二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:41:07
拾ったのはレオなんだから最後まで責任もって飼ってよね
- 140二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 21:41:43
犬か~因みに種類は?
- 141スレ主23/09/09(土) 21:49:40
- 142二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 22:19:49
🐶サモエド?
- 143二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:01:28
このレスは削除されています
- 144二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:02:05
玲王的にはポメラニアン🐶かも
- 145スレ主23/09/09(土) 23:21:06
凪「犬か~因みに種類は?」
「もう犬でもいい!」凪は開き直っていた
凪「(どれだけ妄想力を高めても、俺がDTに変わりないとしたら…”暴走”こそが俺の才能だと勇気を持って開き直れ!!)」
玲王「種類〜?俺あんま詳しくねーんだけど…」
玲王は天井を見ながら考える
玲王「グレートピレニーズ…だっけ?あの白くてふわふわのデッケェやつ」
凪「あー、あのス◯イファミリーに出てくる大っきい犬?」
凪は犬になりきって玲王にスリスリしている
玲王「もぉー、くすぐってぇ」
凪「あの犬ってたしか未来予知できるんだよ。だから俺もレオとの未来予知する!俺とレオは一緒に住むんだよ」
玲王「えー、お前と一緒に住んだら睡眠不足になるわ」
凪「そーだね、俺レオとずっと話しときたいから寝かせてあげられないかも(もちろん違う意味でも寝かせないけどね)」
玲王「お前は犬なんだから喋らないんだろ?」
凪「え…ヤダ、喋りたい…」
玲王「ハハ、じゃあ犬じゃねぇじゃん」
玲王は笑いながら凪の頭をワシワシと撫でている - 146スレ主23/09/09(土) 23:23:13
凪「じゃあ、やっぱ専属SPにする。誘拐とかフツーに危ないもん。俺がレオのこと守りたいから」
玲王「たしかに、お前といたらゾンビも大丈夫だったもんな」
凪「そう、俺ゾンビ倒す才能もあるし」
玲王「んー…あと、ゾンビが近寄ってこなかったんだよ。お前といると。なんでだろうな」
凪「俺といたら?」
凪「(たくさんのゾンビ…低級の呪いは群れる…たしか、低級の呪いは特級呪術師には寄ってこなかったはず…つまり)」
凪「(繋がったな…)」
凪は確信した
凪「やっぱり俺、乙骨凪太なのかも…!」
パワースポットを信じる非科学的な白宝生たちをバカにしていた凪は、自分を特級呪術師だと思い始める
玲王「なんだよ。専属SPの次はアニメのキャラかよ」
凪「(ということは、レオと俺が近くにいたら発動しない種類の呪いとかなのかな…逆に離れた時に発動する…?でも、外に出られないってのは何の条件があるんだろう…)」
凪「(ま、いっか!)」
凪はとにかく己のエゴに従い、玲王との今を楽しむことにした
せっかくの玲王とのイチャイチャベッドタイム
何する?ゲームでもする?(早よ寝かしてやれ)
下3レスから🎲 - 147二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:24:50
愛してるゲーム♡
- 148二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:26:40
寝かせて寝顔を堪能しよう
- 149二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:29:08
羊の変わりに玲王への愛を数えよう
(寝るまで愛してるって囁き続ける) - 150スレ主23/09/09(土) 23:49:37
- 151二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:53:06
よかった寝れた
- 152スレ主23/09/10(日) 01:13:04
凪は玲王とまだまだイチャイチャしていたかった
だって今日は2週間ぶりの玲王とのやり直しデートだったのだ
しかも今2人はベッドにいる
凪はワザと玲王の耳に息を吹きかけたり、脇腹をつついたり、くすぐったり、2人でゴロゴロしながら楽しくゲームをしてみたり、もっと色んなことをしたかった
いつも忙しそうな玲王の時間をずっとそうやって独り占めにすること
それは、凪にとっては豪華客船での船上パーティよりも、はるかに贅沢で幸せなことだった
でも、玲王はそうするときっと眠くても寝ない
自分が邪魔をするせいで寝れないからというのもあるけど、玲王はいつも自分の話をちゃんと聞いて返事をくれるのだ
自分が、どんなくだらないことをしても反応してくれるのだ(エロいのはたまに無視もされるけど)
寝たフリをしてしまったっていいのに
それがどれだけ玲王が疲れている時でも、玲王は必ず凪のことをちゃんと見てくれる
凪「(だから、ホントはもっとレオと遊びたかったけど…今日はもうレオといっぱい過ごせたから、おしまいにしなきゃ)」
凪は眠そうな玲王を寝かせて、その綺麗な寝顔を堪能することにした - 153二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 01:19:47
スマホ電波は入らないけどカメラは使える……寝顔撮影しちゃう?(静止画も動画も撮れるぞ)
- 154スレ主23/09/10(日) 01:23:30
凪も布団の中に入り、寝顔を堪能しようと横にいる玲王をジッと見つめる
凪「…」
玲王「なんだよ、急に黙んなよ。こぇーから」
凪「いや、俺喋っちゃうから。犬になってんの。黙ってご主人をゾンビや誘拐犯から守る忠犬に」
玲王「ハハ、忠犬ナギ?可愛いな」
凪「…(あー、寝かせなきゃいけないのにまた喋っちゃった…俺は今は犬、犬なんだよ…!)」
凪は必死に自分のことを犬だと思い込もうとする
玲王「犬だって喋るだろ。クゥ〜ンとか、ワン!とかさ。嬉しかったり悲しかったりすんだから」
凪「ワン」
玲王「お前がいっぱい喋ってくれんの好きだよ、俺」
凪「ワゥ?」
玲王「凪って前までめんどくさがりの無感情だったのにさ、急に成長して、色んな感情持って、自分の思ったこと、感じたこと…俺にいっぱい話してくれてんのはスゲェ楽しいし嬉しいよ」
凪「…ワンワン!」
玲王「だから、お前は犬じゃなくてそのまんまでいーからさ、俺が寝るまで色んな話してよ」
凪「!」
玲王も凪と向かい合うように横を向いた
そして凪の手を取り、凪の手の平を自分の顔と枕の間に挟んで寝ようとする - 155スレ主23/09/10(日) 01:29:17
凪「え、何してんの…?」
玲王「お、人間に戻ったな。なんかこーしてると落ち着くんだよ」
玲王は凪の手の平の上で気持ち良さそうに目を閉じる
玲王「お前の手ってあったけぇよな…なんか、癒されるわ。毎日こーやって寝れたら疲れも吹っ飛びそう」
凪「え、ホント…?」
凪の手の平に玲王の冷たい頬の感触が伝わる
凪はずっとこの体勢だと手が痺れそうだったが、もうそんなことはどうでも良かった
凪「じゃあ毎日こうして添い寝するからさ。一緒に住もうよ」
玲王「まだ早いって…せめて成人してからだろ」
凪「青春は今しかないんだよ!だったら、もっと気軽にいっぱい泊まりに来てよ」
玲王「重くなっちゃうから…」
凪「何?俺の気持ちが?」
玲王「お前のじゃねぇよ。重いだろ、俺の歯ブラシとかシャンプーとか、ずっとお前んちに置いてあったら」
凪「え、全然重くない。むしろ嬉しいんだって。レオは?レオの家に俺がいっぱい行くのは、やっぱメーワク?」
玲王…凪が家に来ること、どう思ってるの?
下3レスから🎲 - 156二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 01:32:40
本当はすごく嬉しいし、凪ならいつでも来てほしい
- 157二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 01:34:29
来てくれるのはいいし俺のもの弄るのはギリギリ良いけど
冷蔵庫の中身はもう食べない方が良いかも
プリン事件を忘れるなよ……食べ物の恨みは怖いからな - 158二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 01:42:42
来てくれるのは嬉しいけどたまにお前のテンションに着いてけないときがあるから加減はして欲しい
- 159スレ主23/09/10(日) 07:15:52
- 160スレ主23/09/10(日) 14:53:49
玲王「来てくれるのはいいし俺のもの弄るのはギリギリ良いけど」
凪「(ギリギリ良いんだ…)」
玲王「冷蔵庫の中身はもう食べない方が良いかも。プリン事件を忘れるなよ……食べ物の恨みは怖いからな」
凪「うん、それは俺も身に沁みて実感してる(だってレオんち1ヶ月も出禁だもん)」
ここで凪はあるコトを思いつく
凪「あ!」
玲王「どした?」
凪「ねぇ、今度俺とレオであのプリン作らない?」
玲王「え、お前が食った父さんのお取り寄せプリンを?」
凪「うん。だって今日俺とレオでスフレパンケーキ上手に出来たじゃん!レオ(と俺)の作ったプリンなら、きっとパパさんも喜んで許してくれるかも?」
凪は人差し指を立てて、さも名案かのように玲王に話す
玲王「でも、あのプリンのレシピないだろ?そんなうまくいくのかな…」
凪「大丈夫だって!なんとかなるでしょ」
玲王は凪のその言葉を聞いて、凪といればほんとに『なんとかなる』んだったと思い出す
玲王「(それにもし失敗しても、凪と一緒に作るんならきっと楽しいから…それもいいのかもな)」 - 161スレ主23/09/10(日) 14:59:08
玲王「じゃあお前、あのプリンの味ちゃんと覚えてんの?」
凪「え、だって俺6個全部食べたんだよ?さすがに覚えてるって!」
玲王「だからそのせいで酔っ払って、その後のことほとんど覚えてなかったんじゃねーか」
凪「あ…」
凪は再び自身の失態を思い出す
玲王「まぁ父さんがわざわざ取り寄せたくらいだし。美味そうだったもんな、あのプリン。凪が全部食べちゃったのも仕方ないか」
玲王はあの時のことを思い出す
凪『てかこのプリン、なんかちょっと苦い味するけど意外と美味いよ。レオも食べる?』
玲王『えー?俺はいーや。太るから』
玲王「(あの時俺も…太るとか気にせず、1個くらい食べても良かったのかも)」
凪「とにかく、今度の休みは絶対2人でパパさんにプリン作ろうね」
玲王「おう、時間が合えばなー」
凪は玲王との次の約束を取り付けることに必死だった
なぜならここから出てしまえば、また玲王は凪と別々の家で暮らして、忙しい玲王とは学校や部活以外でいつ会えるのか分からなかったから
凪「(俺とレオが同じ家に帰れたら、こんな不安な気持ちにならずに済むのにな)」 - 162スレ主23/09/10(日) 15:05:33
凪「ねぇ、レオ。いっつも忙しいのにパパさんに付き合って夜遅い会食とかまで予定入れてさ…こんなに疲れて、また倒れたりしないでよ?」
玲王「…大丈夫だって」
凪「それに、その会食って俺と会う時間削ってまでレオが行きたかったトコなの?」
凪は玲王に子どものような質問をする
玲王「だからそれは…行きたいとかじゃなくて…(父さんの機嫌とって、またお前がうちに来れるようにって思って)」
凪「楽しかったの?」
玲王「は?だから、楽しいとか楽しくないだけじゃ生きていけないだろ?俺は凪といるために、凪と一緒にいたいから、そのために頑張ってんの」
凪『俺はそのために一番良い選択をし続けてきただけだ』
玲王「(…あ)」
玲王は自分の言った言葉で、ふと気付く
凪『レオがサッカーに誘ってくれたあの日から、俺はずっと一緒だ』
凪『何思い出してたと思う?お前のことだよレオ。2人の夢叶えるために離れただけじゃん。俺はレオのこと絶対勝ち上がってくるって信じてた。離れて寂しかったのはお前だけじゃないんだよ』
玲王「(あの時の凪も俺とのために、って…俺と同じ、こんな気持ちだったのか?)」 - 163スレ主23/09/10(日) 15:15:33
玲王は凪から視線を逸らす
玲王「…いや、お前…だからさ。そーいうのは、ちゃんと言わなきゃわかんねぇって…」
凪「え?何のコト?」
玲王と視線が合わなくなったことで不安になった凪は、首を傾げて玲王を見つめる
玲王「(でも、ちゃんと言葉にして離れる理由を言わなかったのは今の俺も同じか。それにもし言われても、あの時の俺じゃわかんなかったのかもな…)」
ここにきて玲王は、ライバルリーの時の凪と逆の立場になったことで、ようやく凪の思っていたことを少し理解できたような気がした
なまじ人よりも才能があったり優秀な2人は、自分一人で何でも出来てしまうが故に極端な選択肢を選びがちだった
大事な相手に相談することもなく、自分なら出来る、自分がやらなきゃと相手を想って突っ走った結果
それが皮肉にも一番大事にしたかった人との間にすれ違いを生んでしまっていた
凪「レオが俺といるために忙しくしてくれてるのはなんとなくわかるけど…それがレオにとって楽しくない、やりたくないことだったり、そのせいで俺とレオが一緒にいる時間が減っちゃったりするのはヤだよ」
玲王「お前マジでエゴイストだな。子どもかよ」
凪「子どもだよ。てか赤ちゃんだし」
「バブー」と凪が口を尖らせて言ったので、玲王は思わず吹き出してしまう - 164スレ主23/09/10(日) 15:29:28
凪「俺も大人になった方がいいよね」
玲王「いーや、お前はそのまんまがいーよ」
凪「…じゃあ、お言葉に甘えてもっとエゴいこと白状してもいーの?」
玲王「どーぞ?」
凪「俺はずっとレオと一緒にいたい、レオのこと独り占めできたら良いのにって、毎日思ってる」
玲王「独り占め?毎日?(こいつも相当重いじゃん)」
凪「そう。家で料理作ってる時も、ベッドで寝てる時も、いっつもレオとのこと思い出すよ。なのに、なんでここにはレオがいないんだろ…って、誰もいない部屋ん中見て、いつも思ってる」
玲王「…」
玲王は凪から重い感情を告げられ、なんと答えれば良いのか言葉に詰まってしまう
凪「レオは俺の家にお泊まりセット置かないって言ってたけどさ…調理道具もベッドも置いて、俺の生活も人生まで全部変えといて、自分の痕跡だけは残さないつもり?」
玲王「は?別にそーいうつもりじゃ…」
凪「だから寂しい夜はね、レオ専用の枕抱きしめて寝てるんだよ」
玲王「え、枕?」
凪「うん」
玲王「…じゃあ、今度ちゃんとした抱き枕贈ろーか?」
御曹司からピント外れの提案がきた
凪くん…抱き枕、欲しいの?
下3レスから🎲 - 165二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 15:31:26
レオを抱いて寝たいんだけど
- 166二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 15:35:52
それ受け取っちゃったら、玲王が安心して俺ほっときそうだからいらない
- 167二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 15:49:42
抱き枕じゃなくてレオがいい
レオと寝たい - 168スレ主23/09/10(日) 15:51:56
- 169二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:10:21
話をするの大事…
なかなか寝られないレオくん
しかし…この世界に二人きりみたいな空気いいね - 170スレ主23/09/10(日) 16:11:57
凪「抱き枕じゃなくてレオがいい。レオと寝たい」
玲王「え、俺?(そーいうコトかよ…)」
凪は玲王の顔の下にあった手をそのまま首の後ろにずらして、玲王を抱きしめた
凪「早くずっと一緒に住んで…(結婚したい、誰のものにもしたくない) 」
急に抱きしめたけど、玲王は怒らなかった
それどころかポンポンと凪を落ち着かせるようにして背中を叩いてくれる
玲王「(なんかコイツ…また勝手に不安になって暴走しそうになってるよな…)」
玲王「あ、そうだ。こんなゾンビも出てムードもねぇ場所だけどさ、せっかくだし今日受け取った指輪、交換しよーぜ?」
指輪交換したら落ち着くかな?
それぞれ何と言って指輪を渡そうか
下3レスから🎲 - 171二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:19:57
折角だから綺麗なレースのカーテン拝借しよう!家具売場だもんあるよね!
雰囲気作ろう! - 172二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:22:53
2人共、同じ
「俺と出会ってくれてありがとう」 - 173二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:24:11
凪「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、レオを愛し、レオを敬い、レオを慰め、レオを助け、俺の命ある限り、真心を尽くすことを誓います。
最期まで俺と一緒にいてね
約束だよレオ」
玲王 「あぁ、凪約束な」 - 174二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 16:24:32
「さいごまで一緒にいよう」
- 175スレ主23/09/10(日) 16:40:31
- 176スレ主23/09/10(日) 18:31:15
凪「じゃあ、ちょっと待ってて…」
凪はベッドから降りて、玲王がゾンビに襲われないよう、離れすぎないように注意しながらカーテンコーナーから綺麗な白いレースのカーテンを拝借してくる
玲王「何に使うんだよそれ?」
ベッドから身体を起こして不思議そうにそれを見つめる玲王の上から、フワッと凪がそのレースのカーテンをかけた
凪「だって、花嫁さんにはベールが必要でしょ?」
玲王「ハハッ、俺が花嫁さんなんだ」
白いレースをかけられた玲王が、それをヒラヒラと泳がせたり体に巻きつけて遊びながら楽しそうに笑う
凪「そう、それだけは譲れない。俺のエゴなの」
凪もベッドの上に乗り、玲王と向かい合って正座した
玲王「って、これもう結婚式じゃん?」
凪「いいでしょ。こーいうのは雰囲気が大事だから」
玲王「お前ロマンチストだもんなー?立会人はゾンビだけど?」
玲王がからかうように笑った
凪「いーの(本番のための予行演習だから)。じゃあ宣誓するね?」
玲王「ハーイ」 - 177スレ主23/09/10(日) 18:48:16
凪「健やかなるときも、病めるときも、喜びのときも、悲しみのときも、富めるときも、貧しいときも、レオを愛し、レオを敬い、レオを慰め、レオを助け、俺の命ある限り、真心を尽くすことを誓います」
玲王「俺も、誓います」
凪「最期まで俺と一緒にいてね。約束だよレオ」
玲王「あぁ、凪。約束な」
そして凪から玲王、玲王から凪の順番に、右手の薬指にそれぞれの指輪をはめた
玲王「これ、右手用だもんな」
玲王が右手の薬指に光る指輪を見つめる
凪「うん。でも…いつかレオの左手の薬指を、俺にください」
そう言って凪は玲王の顔にかかっているベールを模したレースのカーテンを上にあげて、玲王の顔がよく見えるようにと後ろへ流す
ベッドの上にあぐらを組んで、恥ずかしそうに照れて笑っている玲王は、こんな状況でジャージ姿にカーテンのベールなのに、とてもキラキラしていて綺麗だった
凪「(でもやっぱり、ちゃんと返事が欲しいな…)」 - 178スレ主23/09/10(日) 18:50:34
胸が締め付けられるように切なくて
恋人になってからの方がもっともっと愛しくて
その人を想うだけで泣きたくなるのが恋なのだろうか
玲王『…あのな、キスはまだいっぱい出来ないけど、俺がお前のこと好きなのは本当だから。信じてほしい』
いつも自分ばかりが玲王に夢中で、不安になる
玲王に無理強いするのは違うと分かっていても、凪はどうしても玲王の気持ちを確かめたかった
玲王「どしたの凪、泣いてんの?」
凪「いや?あくび」
玲王「あくびなんてしてねーだろ。ホントのこと言えよ」
凪は勇気を出して玲王に聞く
凪「あのさ、レオ。もし左手の薬指も俺にくれるんなら、返事の代わりに…レオから俺にキスして欲しい」
誓いのキス…玲王からしてくれた?
下3レスから🎲 - 179二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 18:50:42
尊過ぎる…
- 180二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 18:55:38
凪の頬を両手で包んで優しく唇にしてくれる
- 181二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 19:05:49
手を背中に回して優しく抱き締めるようにしながらプレッシャーキスをする
- 182二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 19:42:13
座ってる凪にカーテンを纏ったまま這うように近づいて手はベッドにつけたまま顔だけあげて唇を合わせる
- 183スレ主23/09/10(日) 19:49:08
- 184スレ主23/09/10(日) 21:43:46
玲王「……」
玲王は黙って凪を見つめている
凪「(お願いします…!神様…ッ!)」
玲王からキスして欲しい
これは決していつものDTとしての下心からではない
愛する玲王からのキスで、結婚の意思をちゃんと確認したい
キス待ちの凪は、今は純粋な愛を求める一心だった
凪は祈るような気持ちで玲王の一挙手一投足を見守る
スッと、玲王の綺麗な手が自分の背中に回されたかと思うと、玲王の方から優しく抱き締められた
いつもハグはたくさんしているけど、玲王からしてくれるハグは自分からするのとは全然違う
凪「(ど、ど、ど、どーしよう…これで『ごめんな、今はこれが俺の精一杯の気持ちなんだ』とか言われちゃったら…)」
もしそうでも仕方ない、レオがOKするまで猛プッシュするだけだ、と凪が半泣きになりながら決意を固めていた時だった—— - 185スレ主23/09/10(日) 21:49:44
玲王の紫色の瞳が近付き、凪と目が合った
凪「うぁ…ッ!?」
思わずDT丸出しの変な声を漏らしてしまう
玲王の瞳が細められ、その長いまつ毛に見惚れていた
綺麗だな…凪が思った次の瞬間、玲王の顔が凪の視界いっぱいに広がる
凪「(あ、キス、される)」
ふにっ
そう思った時には、もう凪の口は塞がれていた
閉じた玲王の唇が凪のそれに押し当てられている
凪「(や、やわらけー!?)」
凪は感動で言葉が出ない
自分からキスした時は緊張のあまり感じられなかったが、今は玲王の唇の感触がハッキリと伝わってくる
凪はその感触を忘れないよう急いで脳にインプットした - 186スレ主23/09/10(日) 21:56:30
そして玲王からのキスの意味
それは、左手の薬指を凪にあげる…つまり、玲王が凪との結婚を誓うというコトだった
凪「ッ、レオ!?これって…(結婚…)」
そう凪が言いかけた時、その薄く開いた凪の口の中に玲王の舌が入ってくる
凪「(は!?な、なんだこの口の中に入ってくる感触…!?)」
凪が今まで玲王の唇にキスをしたのは、正確には今回のを入れて3回だ
しかしその記憶の中のどれとも違う柔らかな感触を、凪は感じていた
凪「(これって、し、舌!?ちょ、ちょー柔らけぇ…!)」
玲王「んっ」
凪「!?」
玲王がさらに角度を変えてキスを続けてくる
凪「(口の中が熱くて溶ける…気持ちイイ…って…これ、まさかベロチューなの!?)」
凪はようやくその事実に気付いた
異常なまでの興奮と、悦びが込み上げてきてもう止まりそうになかった
あんなに恥ずかしがってキスすら避けていた玲王が、まさか自分とこんなに深く口付けを交わしてくれるなんて
凪の頭の中の彩度が上がる
玲王と出逢って色づいた世界の解像度が、また一段と上がったように凪は感じた - 187スレ主23/09/10(日) 22:08:18
玲王「…ぷはっ」
玲王が凪から少しだけ顔を離す
未だ吐息が混じり合うような距離で2人は見つめ合っていた
心なしか玲王のその瞳はいつもよりも赤く潤んでいて、そのあまりの綺麗さに凪は頭が働かなくなってしまう
独占欲、執着、支配欲、憧れ、性愛、純愛
それらの感情の波は歓喜の渦となり、その人間一年生の小さなコップに注がれて溢れ出した
凪「レオ…!大大大大好きだよぉ…!!」
世界をぶっ壊すほどの愛を凪は叫んだ
その瞬間——
玲王「あ、おい、凪…見ろよ」
ゾンビ一色だった2人の周りの薄暗く灰色の世界は浄化されるように溶けていく
溶けたそれは、花びらのように綺麗な様々な色の光の結晶へと変化した
そして、それらはまるで成仏するかのようにゆっくり空へと舞い上がり始める - 188スレ主23/09/10(日) 22:15:01
その満開の花びらが無数に散るような輝く光の中で、白いレースのベールを纏い、その様子をキラキラとした瞳で見つめる玲王はやっぱりこの世の何よりも綺麗だ、と凪は思った
玲王「スゲェ綺麗…なんだこれ…」
その光の結晶たちは、この複合施設で叶えられなかった人々の情念のカケラだったのか
そう、凪の玲王への独占欲という名の歪んだ愛は呪いと化し、この施設に吹き溜まった情念たちを無意識に引き寄せてしまっていたのだ
凪は、玲王をどこかに閉じ込めたいと願ってしまった
自分から離れないで欲しい、ずっと一緒にいたいと
そんな想いがこの出られない空間と、自分から離れたら玲王を襲うゾンビを作り上げ、玲王が自分から離れられない状況を生んだのだ
つまりこれは全て、凪が無意識にかけた歪んだ愛による呪いだったのだ
凪『(レオが俺に呪いをかけたんじゃなくて、俺がレオに呪いをかけてるのかも)』
凪『ねぇ、レオ。愛ほど歪んだ呪いはないよ』
そしてその呪いは、玲王からの結婚の誓いのキスによって凪の想いが昇華され、無事に解呪が達成されたのだった - 189二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:17:06
呪術廻戦0じゃねーか!!!!!!!!!
- 190二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:18:12
乙骨凪太ですねwww
- 191二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:18:51
これは純愛ですね 間違い無い
- 192二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:20:29
スレ主最高です!!
もっとこの二人をみてたい!! - 193スレ主23/09/10(日) 22:20:30
店員「…さま、…お客様」
遠くから誰かの声が聞こえる
凪「うにゃ…?」
凪が目を覚ますと、店員が申し訳無さそうにしながら寝ている自分と玲王に声をかけていた
店員「お客様、申し訳ありません。こちらのベッドは商品ですので、長時間お休みになられるのはご遠慮願います」
凪「うぇっ!?ゾ、ゾンビ…!?(じゃない…?)」
店員「(ゾンビ?失礼ね)あと、そちらの方が身につけていらっしゃるカーテンも…」
凪が隣を見ると、玲王がレースのカーテンを纏ったままで寝ていた
凪「あ、ごめんなさいです。あの、でも…このカーテンは俺が買って帰ります」
店員「かしこまりました」
凪「レオ、起きて、起きて」
凪は玲王を揺すって起こす
玲王「…ん?あれ、ゾンビ、は…?」
凪「いなくなったみたい。てか、フツーに現実だ、ここ」
周りの買い物客たちが、家具売り場の大型ベッドで寝る自販機サイズの男2人を物珍しそうな目で見ながら通り過ぎていく - 194スレ主23/09/10(日) 22:33:25
凪は玲王との結婚式予行演習のベールに使った白いレースのカーテンを購入し、2人はベッドのあった家具売り場から出た
そしてジャージに学校のローファーという、まったくデートに相応しくない格好でいまだに訳がわからないまま施設内を歩く
どこを見ても、もちろんゾンビなどいない
ごく普通の買い物客で溢れる土曜のSCの日常だった
玲王「…なんか、信じらんねーけど、マジで現実世界に戻ったみたいだな」
凪「なんだったんだろうね、アレ…集団催眠?」
呪術師でもない凪は、あの状況を生み出したのが自分のせいだとはもちろん知る由もない
なぜなら凪誠士郎は、呪いを祓う特級呪術師ではなく、愛する人のために戦う世界一のストライカーだから
玲王がスマホを見る
電波が入り、もう圏外ではなくなっていた
玲王「嘘だろ?映画見てから1時間も経ってねぇ…」
凪「え、じゃあ俺ら、異次元空間にでも飛ばされてたってコト?」
2人は顔を見合わせる
玲王「ハハハハッ、ありえねーだろ!お前といると変なコトばっか起こってさぁ…」
凪「…っ」
凪「(『ほら!やっぱお前といたらロクなことが起こらねぇ!』ってレオに怒られて、もうデートしてもらえなくなったらどうしよう…)」
凪は身構える - 195スレ主23/09/10(日) 22:44:18
玲王「ほんと飽きねぇわ」
凪「え」
玲王の言葉に凪は拍子抜けした
玲王「だからありがとうな、今日のデート。なんか色々怖かったり大変なこともあったけど、今までで一番楽しい一日だった♪」
玲王に笑顔でそう言われて、凪は心から安堵する
凪「いや、ていうかあのキス…夢じゃないよね?」
玲王「キス?ああ、したな」
凪「え、あ、あの…ベロ…ディープキス?とか…は?あんなのどこで覚えたの?(まさか…またシェフ?)」
凪はドキドキしながら玲王に聞く
玲王「いや、してたじゃん。映画で」
凪「は?」
そう、ゾンビ映画に驚き、凪からも驚かされ、放心状態になりながらも器用大富豪はしっかりとスクリーンを見て鮮明に覚えていたのだ - 196スレ主23/09/10(日) 22:49:05
玲王「よくわかんねーけど、恋人同士のキスってああするんだろ?」
玲王はその長い舌をベッと出して凪に見せる
凪「(それって…見たものなんでもコピー出来るってことは…)」
凪「ねぇ、レオ」
玲王「ん?」
凪「この後一緒に(クッソエロい)メイドもののA◯とか見ない?」
玲王「は!?バカ!勝手に1人で見とけっ!!」
玲王は怒って1人で歩き出してしまう
もうゾンビはいないから、玲王は凪から離れて歩いても平気なのだ
凪「そんな!ソロプレイは嫌だよ俺!?」
怒って先に行ってしまう玲王の手を繋ごうと、凪が慌てて追いかける
その2人の右手の薬指には、シルバーに輝くお揃いの指輪がキラキラと光っていた
第8部【完】 - 197二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:53:27
スレ主ありがとう今回もおもしろかったです
また続きを期待してます
監視されてなけりゃのフラグ回収をなにとぞ - 198二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:54:21
今回も最高でした!
シリアスとネタの融合と安価の活かし方が本当に天才!
9部も待ってます! - 199スレ主23/09/10(日) 22:57:24
【あとがき】
長い長い過去最長のお話
皆様最後まで安価、コメント、♡
誠にありがとうございました…🌵
途中心折れそうになりながらも、無事オチまで辿り着けてスレ主は幸せです
いつも読んでくださる皆さんのおかげです
最初は玲王にベロチューをさせて解呪するというオチだけ考えて、あとは今期の某ゾンビアニメにハマった結果このお話を考えました
(OP曲が凪で、ED曲が玲王のイメージでした)
凪くんが玲王と離れたくなくて延びに延びてしまった5スレ
次回は今月中にまた文化祭編👑を書けたら良いなと思ってます
その際は皆様、またぜひお付き合いください! - 200二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 23:02:41
お疲れ様です!今回も最高でした!
また待ってます!