- 1◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:24:34
- 2◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:29:25
日本ウマ娘トレーニングセンター学園。
通称『トレセン学園』、あるいは『中央トレセン』と呼ばれるそこは、多くのウマ娘たちが集うマンモス校である。
ウマ娘の教育機関としては日本最大。
庶民が聞けば目が飛び出すような額を投じて整えられた充実の設備。
全国から集められた選りすぐりのトレーナー陣による万全の指導体制。
そして何より、多くのライバル達との激しい研鑽、切磋琢磨。
レースに臨むウマ娘にとってまさしく理想と断言して良い環境であり、
夢の舞台、トゥインクルシリーズでの活躍を志す少女達がまず第一に目指すべき場所だ。
そんな学園の門を、今とある一人の新入生がくぐろうとしていた。
そのウマ娘の……。
【身長は】
dice1d61=44 (44) +124cm
【体重は】
dice1d10=8 (8)
1 :大幅減 2-3:微減 4-7:増減なし 8-9:微増 10 :大幅増
【毛色は】
dice1d8=8 (8)
1:鹿毛 2:黒鹿毛 3:青鹿毛 4:青毛 5:芦毛 6:栗毛 7:栃栗毛 8:白毛
- 3二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 19:30:14
白毛ちゃんか
- 4◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:32:20
【スリーサイズは】
身長と体重の結果から「体格◎」用テーブルを使用
バスト :dice1d26=25 (25) +74(75-100)
ウェスト:dice1d16=5 (5) +49(50-65)
ヒップ :dice1d26=23 (23) +74(75-100)
- 5◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:36:46
そのウマ娘はあからさまに注目を集めていた。
身長は168cm。
平均よりもやや高いが、飛び抜けてというほどでもない。
周囲の目を集めたのはここではない。
では毛色だろうか。
芦毛の白とは明確に異なる、透き通るような白毛。
なるほど確かに希少であり、人目を引くだろう。
が、そこでもない。
彼女が注目された理由は。
「うぉ……でっか……」
とある新入生が思わずといった様子で漏らしたその言葉に凝縮されていた。 - 6二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 19:37:29
ちち!しり!むね!
- 7◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:46:44
ぼん、きゅっ、ぼん。
既に死語となって久しい言葉で言えばこうなるだろう。
白毛のウマ娘はあまりにも女性的な体つきが過ぎた。
スリーサイズの数値は、上から圧巻の99・54・97。
グラビアモデルも裸足で逃げ出すこと請け合いである。
今年の新入生の顔つきを見定めてやろう。
そんな考えで校門近くにたむろしていた上級生のうち数名は何度も瞬きを繰り返し、必死に目をこすった。
一歩ごとにゆさゆさと揺れるアレやコレやを茫然と見つめ、自身のソレにそっと手を添えて限界まで首を傾げる者も居る。
「……とんでもねぇ奴が入ってきたもんだぜ」
注目はやむ気配がない。
が、白毛のウマ娘は黙って足を動かすのみだ。
日頃から見られることに慣れているのか。
それともさっさと人目の少ないところへ逃れたいのか。
ともかく、彼女は学園の中を進んでいく。 - 8◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 19:53:12
まず向かったのは寮だった。
門前で新入生を迎えていた寮長に声をかけ、部屋番号を教えてもらい、自室を目指す。
迷う理由も特になく、当たり前に到着した白毛は一度深呼吸をした。
レースで結果を出せずに夢破れるか、あるいは怪我で引退を余儀なくされるか。
そういった事がない限りこれから数年間を過ごす場所である。
何かしら思うところがあったのかも知れない。
そうしてそれから、白毛は扉をノックした。
【寮の同室は】
dice1d3=1 (1)
1:先輩 2:同期 3:後輩
- 9◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:00:32
コンコン、と音。
しかし十秒ほどを待っても返事はない。
ならばと白毛は扉を開けた。
部屋の中は……生活感に満ちていた。
扉から入って左手側。
そちらのベッドと机には明らかに長期間の生活の痕跡がある。
昨日今日入寮した者の使い込み方とは到底思えない。
どうやら白毛のウマ娘の同室は先輩であるらしい。
ただ、残念ながら今は留守のようだ。
挨拶する事は出来ず、白毛はやむなく次の予定に移る。
空いている側のタンスに荷物を仕舞い込み、運動着に着替える。
入学して気分が高揚しているためか、それとも単に日課なのか。
早速トレセン学園の施設を利用してひと汗流すつもりらしい。 - 10◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:02:19
【どっちのバ場が好きか】
dice1d2=1 (1)
1:芝 2:ダート
(好きなバ場は続く本判定で高い適性が出やすくなる)
- 11◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:05:39
【芝適性】
dice1d10=6 (6)
1:A(全能力+20%)
2-3:B(全能力+10%)
4-6:C(全能力±0%)
7-10:D(全能力-10%)
【ダート適性】
dice1d10=1 (1)
1:A(全能力+20%)
2:B(全能力+10%)
3-4:C(全能力±0%)
5-6:D(全能力-10%)
7-8:E(全能力-20%)
9:F(全能力-30%)
10:G(全能力-50%)
- 12二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:06:28
好みと適正が合ってない…
- 13二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:07:27
途中で芝からダートに転向しそう
- 14◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:15:50
白毛が向かったのは……。
向かったのは…………。
むむむ。
ぐぐぐ。
などと悩みに悩んだ末にダートであった。
芝を走りたい。
風にそよぐターフの上を思うさま走り回りたい。
しかし脚に合っているのは砂なのだと、心なしか耳をしょんぼりとさせてコースへ向かう。
そして、砂を蹴って走り始める。
【距離適性:中央】
dice1d16=9 (9) +14(00)m
【距離適性:範囲】
dice1d5=5 (5) (00)m
【距離適性:適応力】
dice1d10=5 (5)
1 :A(100m外れる毎に全能力-1%)
2 :B(100m外れる毎に全能力-2%)
3-4:C(100m外れる毎に全能力-3%)
5-6:D(100m外れる毎に全能力-5%)
7-8:E(100m外れる毎に全能力-7%)
9 :F(100m外れる毎に全能力-10%)
10 :G(100m外れる毎に全能力-25%)
- 15二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:16:55
適性距離は2300か
- 16二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:17:31
マイルはきつそう?
- 17二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:17:51
1800〜2800では?
- 18◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:21:54
とりあえず2000mを軽く流すと決めて白毛は駆けていく。
得意距離は1800~2800メートル。
そこから外れた距離への適性はおおむね人並み。
白毛は自身の能力をそう把握していた。
さて、そんな彼女の走り方は……。
【脚質適性:左から逃げ・先行・差し・追込】
dice4d10=1 1 10 4 (16)
1 :A(道中消耗-2、末脚+2)
2 :B(道中消耗-2、末脚+1)
3-4:C(道中消耗-1、末脚+1)
5-6:D(道中消耗±0、末脚±0)
7-8:E(道中消耗+1、末脚-1)
9 :F(道中消耗+2、末脚-2)
10 :G(道中消耗+3、末脚-3)
- 19二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:22:46
こいつ、適正優秀では?
- 20二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:23:06
完全に逃げ先行ウマ娘だな
- 21◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:30:10
逃げと先行を明確に得意としていた。
序盤から前につけ、隙あらば先頭を奪い、レース全体のペースを支配する。
そうして稼いだ優位をもって真っ先にゴール板へと飛び込んでいく。
学園入学までに積み重ねた彼女の勝利のパターンはそういうものであった。
白毛は走る。
練習場のコーナーを二度曲がり、直線へ。
「ほう、あの子……」
その様を眺めていたとあるトレーナーは、白毛の現段階の能力をおおまかに見て取った。
【ステータス】
スピ:dice1d60=19 (19) +40
スタ:dice1d60=41 (41) +40
パワ:dice1d60=14 (14) +40
根性:dice1d60=8 (8) +40
賢さ:dice1d60=44 (44) +40
- 22二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:33:10
幻惑逃げタイプかな?妨害系
- 23◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:44:56
【ステータス】
スピ:59
スタ:81
パワ:54
根性:48
賢さ:84
「全体的な能力としては平均よりやや下。けれど光るところはあるな」
そのトレーナーはそういった評価を下した。
見るべき点はスタミナ、そして視野の広さだろう。
いくら軽く流す程度とはいえ、2000メートルを走ったにしては息の乱れが少ない。
また、周囲で同じくトレーニングに励むウマ娘に視線を飛ばしていたのを彼は見逃していない。
激しく走る最中に自身以外に意識を回せるウマ娘は意外と少ない。
それが新入生ともなればさらにだ。
「……ただ、現状ではそれ以上のものではないか」
しかし、彼の注目はそこまでだった。
その二点の他に、白毛には見るべき能力はなかったようだ。
最高速度と加速力は共に新入生の平均を下回っている。
さらに、最終直線で後方外からやってきた他のウマ娘に対する対応。
これが彼の評価を大きく下げていた。
白毛はその相手に譲るように、あるいは気圧されるようにわずかに内にヨレたのだ。
レースではなくトレーニングであるという点を考えても余りに根性がない。
結果として彼は、自分が育てたいウマ娘ではないだろうとの決を下し、白毛から目を外した。
もちろん、現状では、という但し書きは彼の言葉通りについてくるが。 - 24二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:46:52
あからさまな逃げウマタイプやね。追込適正が少し有るのも、馬群が苦手だからかな?
- 25◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 20:51:54
そうして白毛は走り終えた。
練習場を離れ、汗をシャワーで流してから寮へと戻る。
自室の前で本日二度目のノック。
トレーニングの疲労からか一度目のそれよりもやや弱めの音に、今度こそは返事があった。
【同室ウマ娘】
dice1d610=72 (72)
モブ(量産型)ウマ娘まとめ Wiki の一覧参照
【同室ウマ娘は白毛デビュー時点で】
dice1d2=2 (2)
1:クラシック級 2:シニア級
【同室ウマ娘の実力】
dice1d100=90 (90)
高いほど強い
- 26二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:52:57
つっよ
- 27二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 20:58:40
アンコールワンモアかな?
- 28◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:05:40
「いらっしゃい! よーこそ後輩ちゃーん!」
待ってたよー、と弾む声が白毛を出迎えた。
褐色の肌。
ふわふわした明るい栗毛は短いツインテールに。
そしてキラキラ輝く瞳がなんとも特徴的なウマ娘が白毛の同室だった。
「えっと、まずは自己紹介からだよねっ」
栗毛はダンベルをベッドに放り出しながら白毛に向き直った。
どうやら自室でも鍛錬を怠らないほどに熱心なタイプなのだろう。
見事に鍛え上げられ引き締まった筋肉が彼女の内に秘められた高い能力を物語るようだった。
「私はアンコールワンモア! あなたの一年上ね。座右の銘はネバーギブアップ! トゥインクルの目標は……えーっと、まだ考え中ってことで!」
そのパワーはまさに白毛にもハッキリ感じられた。
ズカスカと歩み寄ったアンコールワンモアは白毛の手を握り、力強くブンブンと振り回すタイプの握手を敢行する。 - 29◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:19:27
対し、白毛もまた自己紹介を返した。
口を開き、名乗る。
【白毛の名前は】
候補:>>30-32
実在馬は不可
あんまりアレなのは弾く場合あり
思いつかない人用にジェネレータによるランダム馬名表
表を使う場合は1d10を振るか、番号で指定してください
1.マールジープ
2.ケンショウメモリ
3.アクマノアシアト
4.パーランクー
5.アローペークス
6.サリムクレーム
7.カペルベリィ
8.イマキタ
9.イシノミーティア
10.スキュラアンカー
- 30二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:20:31
リボントゥデイ
- 31二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:20:37
ヤミノダークマター
- 32二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:20:59
サイレンスラピッド
- 33二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:22:09
エスカドロン
- 34二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:23:14
乗馬用品メーカーの名前じゃねぇか!?
- 35◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:23:41
【白毛の名前は】
dice1d3=3 (3)
1:リボントゥデイ
2:ヤミノダークマター
3:サイレンスラピッド
- 36◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:26:21
【サイレンスラピッドの気性は】
dice1d100=99 (99)
高いほど良い子
【ところでサイレンスだけどSS産駒?】
dice1d2=2 (2)
1:そうだよ(気性悪化、補正-30)
2:ちがうよ(変化なし)
- 37◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:35:44
「は、はいっ、ありがとうございます! 私はサイレンスラピッドです!」
振り回される手に逆らわず、白毛は返した。
相手の勢いにワタワタと圧されながらも自分の名前をしっかりと告げる。
同室となる先輩に失礼があってはならない。
そんな想いが見て取れる背筋の伸び具合でだ。
おやこれは随分しっかりした良い子のようだぞと、アンコールワンモアは少し目をみはったりもした。
そして、さらに自己紹介を続ける。
【サイレンスラピッドの目標は】
候補:>>38-40
具体的でも曖昧でも
例1:ダービー出走
例2:将来店を持つためにお金を稼ぎたい
グッドエンド条件に関わってくるのであんまり高い目標だと悲しいスレになる可能性があります
- 38二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:38:04
凱旋門連覇
- 39二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:38:06
みんなから愛されるウマ娘になりたい
- 40二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:38:54
ウマ娘だけと走れなくなってしまった友人にダービーを捧げたい
- 41二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:38:55
スプリンターズステークス連覇
- 42◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:43:50
【サイレンスラピッドの目標は】
dice1d3=1 (1)
1:凱旋門連覇
2:みんなから愛されるウマ娘になりたい
3:走れなくなってしまった友人にダービーを捧げたい
- 43二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:44:14
ラークシナリオかな?
- 44二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:52:09
ラークだな!(確信)
- 45二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:53:09
ラークなら、課題達成て芝Aが取れるし好みにも合ってるな!よし!
- 46◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 21:54:56
「身長は168センチ、好きな食べ物はリンゴのゼリーです! それと、あと、トゥインクルの目標は……っ」
と、そこでサイレンスラピッドはわずかに言い淀んだ。
彼女が心に掲げる夢。
それは口に出して語るには余りにも大きすぎるものだった。
日本のウマ娘が幾度となく挑み、しかし誰一人達成できていない凱旋門賞での勝利。
それもただの勝利ではない。
誰も文句のつけようのない完全にして無欠のそれ。
すなわち、連覇である。
「目標、は」
言葉が止まる。
初対面のこのような大言壮語、笑われはしないか。
それとも、ふざけていると思われて怒りを買う可能性もあるのではないか。
サイレンスラピッドは自身の中から湧き上がる葛藤としばし戦った。
【口に出して言える?】
判定ステータス:1d根性
目標値:30(これを超えれば成功)
dice1d48=14 (14)
- 47二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 21:55:48
いつか胸を張って言えるようになりたいね
- 48◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:09:00
「え、と……」
サイレンスラピッドはしおしおと萎れた。
体の前面についた大きな重りに引かれるように前傾し、視線が落ちる。
とても言えない。
口にするだけの勇気がどうしても出てこない。
自身の情けなさにサイレンスラピッドはしょんぼりと俯くばかりだ。
「うん、大丈夫大丈夫! 目標ない子だっていっぱいいるって! 私だって考え中って言ったじゃん?」
それを見たアンコールワンモアはカラリと笑ってフォローに入った。
縮こまった肩をパンパン叩き、みんなそんなもんだと笑って言う。
言えないか、無いか、という多少の勘違いはあったが、サイレンスラピッドはそれをありがたく受け入れて誤魔化すように頷いた。
「ま、ともかくこれからよろしく。出来れば長ーく、ね」
こうして自己紹介はひと段落する。
気が良さそうな同室の先輩にホッとしつつ、サイレンスラピッドは頭を下げた。
「はい! よろしくお願いします、先輩!」
丁寧な、つむじも見えるような綺麗なお辞儀。
いかにも礼儀正しさが窺えるそれが、彼女の学園生活の始まりを告げるのだった。 - 49◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:11:05
- 50二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:22:04
ひこずるレベルの垂髪
- 51◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:28:43
【キャラメイク完了】
名前:サイレンスラピッド
身長:168cm
体重:微増(まだ成長している……?)
体型:99/54/97
毛色:白毛
髪型:超スーパーロング
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
距離:1800~2800(能力100%発揮)
適応:D(100m外れる毎に全能力-5%)
脚質:逃A/先A/差G/追C
スピ:59
スタ:81
パワ:54
根性:48
賢さ:84
気性:99(ドチャクソ良い子)
目標:凱旋門賞連覇 - 52◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:31:44
とりあえずオリジナルウマ娘が生まれたので初日はここまでで。
明日は「選抜レースを終わらせる」が目標です。
ありがとうございました。 - 53二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:33:42
お疲れさまですー
- 54二次元好きの匿名さん23/09/07(木) 22:36:06
乙ですー
- 55◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:38:13
明日の仕事中に脳内で文章書き進めたいので追加判定
【アンコール先輩はジュニア級で】
dice1d3=1 (1)
1:オープンウマ娘になったよ
2:重賞ウマ娘になったよ
3:G1挑戦して大活躍したよ
(実力90なのでゲタ履き)
- 56◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:45:00
【アンコール先輩の主な勝ち鞍】
dice1d5=1 (1)
1:芙蓉S(芝中距離)
2:アイビーS(芝マイル)
3:福島ジュニアS(芝短距離)
4:もちの木賞(ダートマイル)
5:寒椿賞(ダート短距離)
- 57◆UCMv31TyiINY23/09/07(木) 22:47:03
一つ上の世代の上澄みで、芝中距離が得意な同室の先輩
いいとこ入った - 58◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 06:32:09
保守
- 59◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 07:13:26
- 60二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 07:28:15
うお…でっか…
- 61二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 12:21:58
保守です
- 62◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 12:39:58
>>25をよく見たらアンコール先輩はシニア級なので1つ上じゃなく2つ上でした。
なので追加でダイス。
アンコール先輩は芝中距離が得意なオープンウマ娘のようですが、クラシックでは……。
dice1d10=4 (4)
1:全然ダメだったよ……
2:可もなく不可もなく
3-5:重賞ウマ娘になったよ
6-10:大活躍だったよ
(実力90のためゲタ履き)
- 63◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 12:43:07
【アンコール先輩の主な勝ち鞍】
dice1d7=7 (7)
1.弥生賞
2.青葉賞
3.フローラS
4.京都新聞杯
5.セントライト記念
6.神戸新聞杯
7-8.上のうち2つ
- 64◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 12:45:08
【どれとどれ?】
dice2d6=1 4 (5)
1.弥生賞
2.青葉賞
3.フローラS
4.京都新聞杯
5.セントライト記念
6.神戸新聞杯
- 65◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 12:48:37
明らかにクラシック3冠路線に挑戦してますが着順は……
【皐月賞】
dice1d17=16 (16) +1
【ダービー】
dice1d17=3 (3) +1
【菊花賞】
dice1d17=16 (16) +1
- 66二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 12:49:32
ドベ2冠…
- 67◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 12:50:14
先輩が悲しみを背負ってしまわれた……
判定終わったので夜にまた来ます - 68◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 19:34:09
ウマ娘の朝は早い。
特に、現役真っただ中の者の朝は。
シャアッ、と金属のこすれる音。
良質の睡眠が取れるよう選ばれた分厚い遮光遮音カーテンは今日もカーテンレールの金具をほどよく鳴らす。
暗かった部屋に差し込む朝日の眩しさと合わせて、しっかりと深かった眠りの最後の余韻を綺麗に持ち去ってくれる心地良さに満ちていた。
天気は快晴。
絶好のトレーニング日和を見て取ったその少女は、ヨシとひとつ頷いてから、まだベッドの上で朝日に抵抗する同室へと振り返った。
【サイレンスラピッドは朝に強い?】
dice1d100=47 (47)
高いほどつよい
- 69二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 19:36:30
ねむねむ
- 70◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 19:44:59
「ほーら、気持ちよさそうな朝だよラピッド!」
カーテンを開けたのはアンコールワンモアだった。
栗色の髪に金色の光を受けて、窓辺からサイレンスラピッドを起こすべく声を上げる。
「う~……ん、ふぁ、おはようございます、せんぱい……」
そんな目覚ましにサイレンスラピッドはむにゃむにゃしつつも身を起こした。
まだぼんやり。
シャッキリとした目覚めにはちょっと遠い。
けれど、布団にしがみついてイヤイヤと抵抗するほどでもない、そんな様子。
ごく普通の寝起きといったところか。
「うり、わしゃしゃしゃ~」
「わー! あははは! 起きました! 起きましたからぁ!」
対していつでも早寝早起き、寝付きも寝起きもすこぶる良いアンコールワンモアだ。
今日も朝から後輩の長い長い、時々ちょっと長すぎないかと思っている髪をかき混ぜてじゃれつきにかかっている。
サイレンスラピッドの入学から数ヶ月。
今やこの部屋における毎朝お決まりの光景だった。 - 71◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 19:57:11
朝の挨拶を交わした後もやる事はいつも通りだ。
「先輩、今日もご一緒しますっ」
「はいよー。急がないから落ち着いて準備しなね」
寝床を軽く整えたら、身支度だ。
運動用のジャージに着替え、シューズを履き、蹄鉄の固定を確かめる。
早朝ランニングの準備である。
アンコールワンモアは毎朝のランニングを欠かさない。
晴れの日はもちろん、雨の日や風の日もレインコートを着込んで走る。
本番のレースが晴れてる保証なんてないんだから当たり前、とは彼女自身の言だった。
例外的に休んだのは台風などの流石に危険な場合と、レース後の休養が必要な時のみ。
それにいつしかサイレンスラピッドも同行するようになった。
方やシニア級の重賞ウマ娘、方やデビュー前のウマ娘といえど、まさかランニングで本気を出すわけでもない。
ランニングの後に控える本番のトレーニングに備えて体を温めるための運動に付き合う程度ならばサイレンスラピッドにも苦ではなかった。 - 72◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 20:05:47
サイレンスラピッドはこの時間が好きだった。
薄明るい朝の陽射しの下、澄んだ空気の中を走るのは単純に心地が良い。
人や車も当然少なく喧騒の気配がまるで無いのも一日のうちの特別な時間と感じていた。
「はっ、はっ、っ、先輩、今日はなんだか、調子良さそうですねっ」
そしてもちろん、隣に尊敬する相手が居るという事も大きい。
「お、わかる?」
「はいっ! もう、足音が全然っ」
「へへ、ようやくだけど完全復活が見えてきた感じなんだよね」
弾む後輩の声に、返る先輩の声も軽い。
軽快な蹄鉄の音色はそのままアンコールワンモアの調子の良さを表していた。 - 73◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 20:23:53
流石先輩だ、とサイレンスラピッドは自分の事のように誇らしい心地だった。
アンコールワンモア。
クラシック級を走り終え、来年のシニア級に向けて調整中。
そして、今年のクラシック三冠路線において一定の注目を集めていたウマ娘でもある。
だが、その道のりは明るいものでは決して無かった。
挑戦の始まりは春、弥生賞から。
見事勝利を勝ち取ったアンコールワンモアは皐月賞の優先出走権を得た。
前哨戦一着の号を背負ってのG1初挑戦に期待の目と声は大きかった。
……その結果は、しかしまさかの17着。
事前の注目があっただけに、失望も多く向けられたと聞いている。
サイレンスラピッドがアンコールワンモアに対し畏敬の念を抱くようになったのはその後からだ。
アンコールワンモアは何の言い訳もしなかった。
一歩間違えばそのまま心が折れかねない、大きな期待の下での大敗。
それを彼女は丸ごと呑み込み、自身の糧としたのである。
自身の未熟、敗戦の原因を正面から見据え、信頼するトレーナーと共に自らを鍛え直してみせたのだ。 - 74◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 20:36:55
身を切るような鍛錬の成果は形となってあらわれた。
京都新聞杯、1着。
前走皐月賞の走りとは別人と見紛うほどの豪脚を見せて勝利し、勢いのままに日本ダービーへ。
勝利どころか出走さえ夢に語られる大レース。
その最終直線でのデッドヒートは今もサイレンスラピッドの記憶に新しい。
優勝したウマ娘から6着のウマ娘までが半バ身に収まる大接戦。
アンコールワンモアは惜しくも4着に敗れたものの、確かな実力の証明は間違いなく為されたと言って良い。
その克己の精神と、涙ひとつ見せずに敗戦から立ち上がってみせた背にこそサイレンスラピッドは憧れた。
自信が持てず、夢さえ胸を張って語れない。
そんな自分でもこの人のように強くなれたら。
そう思わずにはいられなかった。 - 75◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 20:58:09
なのでサイレンスラピッドは、その後にアンコールワンモアを襲った不調についても、心配はしても不安を抱いてはいなかった。
「そういうラピッドこそ調子はどうかな~? 緊張で眠りが浅くて疲れが取れなかったりとかぁ……」
「うぇっ!? い、いえ、そんな事は」
「本当かなぁ~? 自覚って難しいもんなんだよ? 私みたいにさぁ」
「や、やめてくださいよぉー!」
今や本人がこうして自分から自虐ネタにするほどだ。
今度こそはと意気込む余りに体調を崩し、自覚のないまま出走した菊花賞。
まるで良い所なしにレースを終えた直後にフラフラとターフに座り込み、鼻から出血までした時は関係者一同が大慌てであった。
その時になってようやく自分が絶不調であったと気付いたらしいのだから体調管理というものは難しいものである。
これもまた中々の挫折だ。
が、サイレンスラピッドはアンコールワンモアが当然また立ち上がるものと信じていた。 - 76◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:13:38
その信頼にアンコールワンモアは見事に応えた。
ランニングの足取りは力強く、それでいて軽やかだ。
サイレンスラピッドが知る限りの絶好調時、つまり日本ダービー直前の様子に徐々に近付いていっている。
やっぱり先輩はすごい。
改めて感じた尊敬にサイレンスラピッドの胸はまた暖かくなった。
「あはは、ごめんごめん。ま、なんだ」
そんな後輩へと、アンコールワンモアが表情にも態度にも余裕をしっかり持って一歩分近付く。
互いの肩が触れそうな距離から、褐色の頬を緩ませて先輩が後輩に笑みを投げる。
「気負いすぎは本当に良くないよってコト。大丈夫大丈夫。私が見る限り、ラピッドはちゃんとスカウトされるって」 - 77◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:28:26
それは開催が近付いて来た選抜レースについての励ましだった。
選抜レースとは、トレセン学園に所属しトゥインクルシリーズを目指すウマ娘たちが、トレーナーとの契約のために走る校内レースの事である。
ここで上位入賞を勝ち取る、あるいは自身の素質をアピールする事が出来れば晴れてトレーナーにスカウトされ、夢への第一歩を踏み出せるというわけだ。
逆に言えば、ここで躓けばそもそも夢を追う事すら許されない可能性が生まれる事を意味する。
選抜レース以外にもトレーナーとの契約を勝ち取る方法はあるものの、それはより狭い道となってしまう。
この状況下ではルーキー達が平常心を保つのは中々難しい。
そして、元々根性に欠けるところのあるサイレンスラピッドはこの影響をまともに受けていた。
アンコールワンモアが冗談めかして言った言葉は何も大袈裟ではない。
選抜レースが近付くにつれ、同室の後輩の食がわずかずつ細り、眠りが浅くなっているのを彼女は敏感に感じ取っていた。
ならばその心が少しでも軽くなるように支えてやるのは先達の役目だろう。
そう考えるアンコールワンモアは、自分をあからさまに慕ってくる可愛い後輩へと努めて明るい声を上げた。
「模擬レースの成績もそこそこいいんでしょ? やれるやれる。日頃からどんだけ頑張ってるかは私も知ってるしさ。それにひいき目なしで見たってラピッドはこっちに来れる素質あるよ」
「先輩……」
「ん? 私の言う事が信じられない?」
その激励に、サイレンスラピッドの心は……。
【心は軽くなる?】
判定ステータス:1d根性+先輩の激励20
目標値:20
dice1d68=21 (21)
- 78二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 21:32:41
ギリギリやんけ!
- 79◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:38:32
「い、いえっ、信じます! 先輩の言葉ですから!」
サイレンスラピッドの心は軽くなった。
信頼し、尊敬する相手から投げかけられた、努力を認め実力を保証する言葉。
それは緊張に凝り固まろうとしていた体から無用な力をスーッと抜いてくれた。
「よーし、いいこいいこ。褒めてあげよう」
急速に眉間のシワが消える様はなんとも現金。
だがその分励まし甲斐のある相手である。
好かれて悪い気のしないアンコールワンモアも気分良く、早朝のランニングは笑顔のままで続けられた。
サイレンスラピッドの運命を左右する最初の一戦、選抜レースはもう近い。
幸いにも、この様子ならば彼女は好調のままで出走が叶うだろう。
【サイレンスラピッドのやる気が上がった】 - 80◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:45:15
そうして、選抜レース当日。
体操服に乱れがない事を確認してサイレンスラピッドは学園内の特設コースへと歩みを進めていく。
その途中、多くの人々のざわめきを背に受けながらだ。
選抜レースはトレセン学園でも大きな行事のひとつとなっており、学園内外問わず注目度は高い。
新人ウマ娘をスカウトせんとするトレーナー達はまず当然。
他には自分達を後ろから追ってくる後輩を見定めんとする現役のウマ娘。
将来のスターの第一歩を目にしようと心を躍らせる熱心なレースファン。
さらには各種メディアの記者までもが観戦に訪れ、専門的なCSチャンネルに限られるがカメラも入る。
もちろん実際のトゥインクルシリーズのレースと比べればその人数は遥かに少ない。
だが、これまでは外部に公開されない模擬レースしか経験のない者にとってはその程度の衆人環視であってもプレッシャーは大きくのしかかる。
現にサイレンスラピッドと共に出走する同期のウマ娘達は多くが表情を硬くし体を震わせていた。
「はぁ、ふぅ……。だ、大丈夫。先輩が言ってくれたんだから。私はやれるって」
そんな中にあって、サイレンスラピッドは他よりもわずかに余裕をもっていた。
観戦者の中に目を向ければそこには見慣れた褐色肌の先輩の姿がある。
そちらへと一度大きく手を振って、補充された勇気を両脚に籠めてゲートへと向かった。 - 81◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:48:42
その途中、サイレンスラピッドはレースについて最後の確認を行う。
彼女が走ると決めたのは……。
【選択肢】
1.芝の1800メートルだ
2.ダートの1800メートルだ
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
- 82二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 21:53:00
両方とも(だめならdice1d2=2 (2) )
- 83◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 21:55:05
///同一日に本気のレース2本は流石にアレなのでダートのみとなります
- 84◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:01:41
サイレンスラピッドが選んだのはダートだった。
彼女が心の中に掲げる目標は凱旋門賞、つまりは芝のレースだ。
ならば芝での自分をアピールすべきではという考えも一時は抱きもしていた。
が、そもそもとしてトレーナーとの契約を勝ち取らなければ話にならず、それには選抜レースで良い結果を残す事が最大の近道だ。
よって選択はより成績の良いダート。
そして、自身の得意距離と分かっている1800メートルである。
次に、サイレンスラピッドは空を見上げた。
【天候判定】
dice1d100=77 (77)
1-60:晴れ
61-90:曇り
91-100:雨
- 85◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:03:23
【バ場状態判定、曇りの場合】
dice1d100=86 (86)
1-80:良
81-100:稍重
- 86二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:04:32
良馬と重馬のどっちが得意なんやろうか…
- 87◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:17:38
空は厚い雲に覆われていた。
朝方は少々雨が降ったものの、どうやら一時的なもの。
今は雲の色からしても追加で一雨といった様子はない。
が、その影響は多少残っていた。
空から地面へと目を落とせば、ダートはわずかに水を含んでいた。
状態は稍重といったところだろう。
一般に、ダートは水を含むと固くなる。
そうすると良バ場よりも格段に走りやすく、全体のスピードが上がってタイムが早まる傾向にある。
とはいえ、稍重程度では影響はさほど大きくはない。
これが重バ場や不良バ場になれば砂の飛び方が変わったり、より高速化が顕著になりもするが、今回は忘れて良いだろう。
どうやら普段通り走ればよさそうだと、サイレンスラピッドは安堵の息を漏らした。
【稍重補正、ダート】
スピード+5%
スタミナ+5% - 88◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:20:41
続いて目を向けるのはライバル達だ。
サイレンスラピッドと共に走るのは……。
【出走人数】
選抜レースは8人固定
【枠順判定、サイレンスラピッド】
dice1d8=8 (8)
【出走ウマ娘判定】
dice7d610=294 81 156 517 112 522 494 (2176)
モブ(量産型)ウマ娘まとめ Wiki の一覧参照
- 89二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:24:12
大外枠
- 90◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:32:47
1枠1番、オータムマウンテン
2枠2番、ヘキサキャニオン
3枠3番、カルテットアコード
4枠4番、プリスティンソング
5枠5番、ハートリーレター
6枠6番、フリルドベリー
7枠7番、イッツコーリング
そして8枠8番、サイレンスラピッド。
逃げ先行を得意とする者として、抽選で大外を引いた時は少々肝を冷やしたものだったが、今は落ち着いている。
何しろ出走人数が8人なのだ。
その上、今回のレースではスタート直後にしっかりとした距離の直線がある。
位置取り争いはそう激しいものにはならないだろう。
不利とまでは言い難いはずだ。
むしろ心配事は別にあった。
6枠6番フリルドベリー。
フリル、である。
言わずと知れたと言うべきか。
かのリボン家やリズム家と並ぶ名家のひとつ。
数多の名ウマ娘を世に送り出した功績を知らない者は少なくとも学園には居ないだろう。
実際、模擬レースでもこれまで好成績を残し、今日の一番人気に推されている。
他の6人、そしてサイレンスラピッドもフリルドベリーには警戒の視線を向けていた。
なお、サイレンスラピッドの人気はといえば……。
【人気判定】
dice1d7=6 (6) +1
- 91二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 22:34:26
最下位…
- 92◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:41:09
下から2番目、7番人気であった。
理由はまぁ分かりやすい。
勝負根性の乏しさだ。
過去の模擬レースでは横に並ばれた途端に集中を損ない、あっさりと負けるパターンがままあった。
普段の生活でも気の弱さが垣間見える事も多くあり、アスリートとしての適性に乏しいと判断するトレーナーが多かったのだろう。
そもそもとして持っている時計がエリート揃いのトレセン学園においては凡庸というのも悪い材料だ。
が、だからと落ち込む事はもうない。
アンコールワンモアの激励を胸に、やれるはずだとサイレンスラピッドは己を奮い立たせた。 - 93◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 22:57:32
【全補正適用】
ダート適性:全能力+20%
距離適性:能力100%発揮、マイナス補正なし
バ場状態:稍重、スピード+5%、スタミナ+5%
やる気:好調、全能力+5%
スピ:59 → 76
スタ:81 → 105
パワ:54 → 67
根性:48 → 60
賢さ:84 → 105
『トレセン学園特設レース場、ダート部門第4組。間もなくゲート入り完了といったところ』
レース場に実況の声が響く。
将来の本番に向けてウマ娘を慣れさせるという目的もあるそれは、実際に本職の者による実況だ。
これまでテレビで何度も耳にしてきた声を実際に聞き、いよいよなのだと出走ウマ娘の緊張が高まっていく。
『夢のはじまりへ、最初の勝負。ライバル達に先駆けて挑戦権を掴むのは果たしてどのウマ娘なのか』
大外枠、最後にゲートに入る事になるサイレンスラピッドが係員に促されて歩を進めた。
暗く狭い鉄の中、その時を待つ。
『各ウマ娘態勢完了、今……』
【スタート判定】
対象ステータス:1d賢さ
目標値:20
dice1d105=27 (27)
- 94◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 23:12:37
『スタートしました。まずは揃った飛び出し、出遅れはありません』
ガシャン、と硬質の音を響かせてゲートが開くと同時、サイレンスラピッドは飛び出した。
完璧なタイミングとは言えないものの、十分に成功と言える出足だ。
その手応えにサイレンスラピッドは心の中で拳を握った。
そして……。
///レース中、サイレンスラピッドは安価で行動します。
///行動内容に応じてサイレンスラピッドの状態が変動し、体力の消耗などが発生します。
///脚質適性は行動の成功率には影響せず、消耗に影響します。
【道中行動選択、1/3ターン】
1.先頭を狙う(加速力判定)
2.前目を狙う(加速力判定)
3.後方に控える(賢さ判定)
4.最後方に控える(賢さ判定)
脚質:逃A/先A/差G/追C
- 95二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:15:18
4
- 96◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 23:22:48
サイレンスラピッドはまず最後方に控えようと試みた。
彼女自身が最も得意とするのは逃げ、あるいは先行だ。
が、同時に課題も理解している。
ハナを主張しにかかるには加速力、つまりパワーがやや不足しているのだ。
入学からこちら、努めて筋力トレーニングに励んではきたものの未だ解消はされていない。
(前に出られるかはイチかバチかになっちゃう。それならいっそっ)
ならば採用すべきは次点の得意戦法、後方で溜めてからの直線一気。
それに賭けようというのが今回の彼女の決定だった。
【成否判定】
判定ステータス:1d賢さ
目標値:20
dice1d105=5 (5)
- 97二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:29:02
下がれなかった!?
- 98◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 23:33:08
だが、その決定は裏目に出た。
「アァ? なんだテメェ……!」
「え……、っ!?」
サイレンスラピッドの真横からドスの利いた低音が投げられる。
7枠7番、イッツコーリングだ。
どうやらサイレンスラピッドと同様、最後方に控えようとしたのだろう。
そのために同時に速度を落とし、一時至近距離に並ぶ事となったらしい。
それが気に入らなかったのか。
ギョロリとした三白眼を大きく見開いて凶悪に睨みをきかせている。
///行動に失敗しました。
///作戦通りに行動できず、さらに状況が悪化するかを判定します。
【悪化判定】
判定ステータス:1d根性
目標値:10(悪化判定は50%OFF)
dice1d60=27 (27)
- 99二次元好きの匿名さん23/09/08(金) 23:34:38
成功!
- 100◆UCMv31TyiINY23/09/08(金) 23:51:53
気の弱いサイレンスラピッドにこれはてき面に効いた。
心臓がドクンと跳ね、込みあがる恐怖が脚をがむしゃらに動かそうとする。
(だ、だめ! それだけは我慢しないと……!)
それを懸命に抑えつけた。
暴走を引き起こそうとしていた焦りはギリギリで収まり、サイレンスラピッドは最低限の平静を取り戻す。
だが、最悪は免れたものの状況は好転していない。
『まず先頭に立ったのは2番ヘキサキャニオン、軽快にトントンと出ていった。並びに行ったのは5番ハートリーレターですがすぐに控えて2番手。その後ろに1番オータムマウンテン、3番カルテットアコード、4番プリスティンソングが横並び。少し開けて6番フリルドベリーはじっくり展開を窺っていく態勢。その横8番サイレンスラピッドはちょっと落ち着きがないか。そして最後方から7番イッツコーリング』
(この位置は、ちょっと、まずい……)
サイレンスラピッドの心にじわりと不快感が滲みだす。
前、横、後ろ。
その全てから圧を感じるそこは、彼女にとって最も負担の大きい位置取りだった。
///レース中、ターンが進むタイミングでサイレンスラピッドには消耗点が付与されます。
///消耗点が大きいほどラストスパートで不利になり、敗北しやすくなります。
【消耗点】
基礎消耗:+2
行動失敗:+2
差し適性:+3
合計:7 - 101◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 00:03:47
(どうにかしないと、どうにか……!)
徐々に降り積もる焦りの中、サイレンスラピッドは必死に頭を働かせた。
今どうすべきか、何が正解なのか。
空回り一歩手前の思考がやがて結論に達する。
【道中行動選択、2/3ターン】
1.現状維持(スピード判定)
2.息を整えて消耗を回復する(スタミナ判定)
3.周囲のウマ娘を威圧する(パワー判定)
4.周囲のウマ娘と競り合う(根性判定)
5.周囲を見回して活路を探る(賢さ判定)
6.前に移動する(パワー判定)
7.大きく前に移動する(パワー判定x2)
8.後ろに移動する(賢さ判定)
- 102二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:06:13
- 103◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 00:10:48
(落ち着こう。まずは、それからっ)
サイレンスラピッドが選んだのは消耗の回復だった。
茹だった頭では何も始まらない。
それはまさしく当然の理屈ではあった。
(焦って動くより、乱れた呼吸を整えるのが、最優先……!)
【成否判定】
判定ステータス:1dスタミナ
目標値:20
dice1d105=76 (76)
- 104二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:12:44
よし!成功!!
- 105◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 00:18:40
そして、その決定は功を奏した。
大きく息を吸い、吐く。
その度に焦りは薄れ、足取りは少しずつ確かなものに変わる。
4度、5度と繰り返す頃には蓄積した消耗は幾分軽くなっていた。
【消耗回復】
dice1d5=4 (4) +2
///消耗回復は「前ターンでの消耗」をランダムに回復します。
///回復量は消耗点の50%(小数点以下切り捨て)を最低保証とします。
- 106二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 00:19:28
ほぼ全快!
- 107◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 00:32:27
【消耗点】
7 → 1
『サイレンスラピッド、どうやら落ち着きを取り戻したか。このまましっかりと実力を見せてもらいたいところです。ここで前に目を戻しましょう。2番ハートリーレター、先頭のヘキサキャニオンにぐいぐいと圧をかける。積極的な攻勢です。ヘキサキャニオンはちょっと嫌がったか、ペースがやや乱れている』
その間に前方ではやや動きがあったようだ。
2番手につけていたハートリーレターが先頭のヘキサキャニオンを後方から強く追い立てている。
押し合いに負けたのはどうやらヘキサキャニオンだ。
ペースが乱れ始め、全体がややスピードを上げつつある。
そのためか、先行集団との間が広がった。
思わずサイレンスラピッドは安堵の息を吐いた。
近くを走るウマ娘が減る事は、正直に言ってありがたい事であったのだ。
【消耗点】
基礎消耗:+2
差し適性:+3
合計:1+5=6 - 108◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 00:36:52
『向こう正面はそろそろ終わり、先頭が3コーナーに差し掛かる』
乱れた序盤、落ち着きを得た中盤を経て、レースは終盤に移ろうとしている。
サイレンスラピッド達の視界に大きく近付いてきたのはコーナーだ。
3コーナー、4コーナーを曲がれば残すは最終直線のみ。
それを前に、次はどうすべきかをサイレンスラピッドは考えた。
【道中行動選択、3/3ターン】
1.現状維持(スピード判定)
2.息を整えて消耗を回復する(スタミナ判定)
3.周囲のウマ娘を威圧する(パワー判定)
4.周囲のウマ娘と競り合う(根性判定)
5.周囲を見回して活路を探る(賢さ判定)
6.前に移動する(パワー判定)
7.大きく前に移動する(パワー判定x2)
8.後ろに移動する(賢さ判定)
- 109◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:04:52
- 110◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:08:20
コーナーへ向けて走る最中、サイレンスラピッドは素早く周囲に目を向けた。
現状から道を拓き、自身の優位を引き出して勝率を高めるためのヒントを求めてだ。
そして……。
【成否判定】
判定ステータス:1d賢さ
目標値:20
dice1d105=78 (78)
- 111◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:20:01
(見つけた……!)
活路を確かに見て取った。
それは前方。
先行集団に隙間が生まれつつある。
ハートリーレターの仕掛けでペースが上がった影響だろう。
コーナーを曲がる中、3番手を争う3人の中で一番外を進む4番プリスティンソングがじわりじわりと外に流れている。
選抜レースのための特設コースはそう大きなコースではない。
必然的にコーナーも小さくタイトな作りだ。
引き上げられた速度では、踏みとどまるだけのパワーが足りなかったらしい。
「──ッシィ!」
それに気付いたらしい者がもう一人。
サイレンスラピッドの隣に居たフリルドベリーだ。
彼女もまたその絶好の道を目指し、鋭く息を漏らして加速を始める。
「行かせない……!」
「っ、このっ!」
だが、気付いたのはサイレンスラピッドがわずかに先だった。
差はほんの一呼吸。
されど一呼吸だ。
後方から前に突き抜けるための絶好の位置は、サイレンスラピッドがモノにした。 - 112◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:29:51
【消耗点】
基礎消耗:+2
差し適性:+3
合計:6+5=13
『各ウマ娘、4コーナーを回っていく。先頭はまだヘキサキャニオンのまま。だがその差はわずか。さぁ最終直線だ。夢への切符を掴むのは誰か。泣いても笑ってもここで勝負が決まる』
そうして、レースは最終盤を迎える。
トレーナー陣の視線が注ぐ中、8人のウマ娘達はラストの直線に踏み入った。
///最終直線では3度の判定を行います。
///スパートをかけられる体力が残っているかのスタミナ判定。
///スパートの加速力を見るパワー判定。
///スパートの最高速度を見るスピード判定。
///これらの結果次第で最終的な順位が決定されます。 - 113◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:34:44
サイレンスラピッドはひとつ、大きく息を吸った。
最後の勝負のため、四肢に命令を送り出すための力を求めて。
【消耗点清算】
蓄積消耗点:13
【スタミナ判定】
判定ステータス:1dスタミナ-消耗点13%
目標値:20
dice1d91=23 (23)
- 114二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:36:45
体力ないのかお?
- 115◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:39:47
果たして、そのための力は沸いて出た。
肺から入り、激しく脈打つ心臓を通って満身へと命令は送り出される。
【加速力判定】
判定ステータス:1dパワー+活路発見15%
目標値:20
dice1d77=24 (24)
///活路発見判定に成功した場合、次回の判定が1つだけ有利になります。
【最高速度判定】
判定ステータス:1dスピード
目標値:20
dice1d76=16 (16)
- 116二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:40:01
どうにか及第点か
- 117◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 01:50:45
そして、命令は正しく四肢を駆動させた。
砂に叩きつけられた脚が推力を産む。
サイレンスラピッドの体は鋭く、発見した活路へと飛び込んだ。
『ヘキサキャニオン頑張っているが苦しいか、2番ハートリーレターが今並んで、かわした。1番オータムマウンテンもじわじわと伸びている。サイレンスラピッドも良い脚だ、その後ろからはフリルドベリーもやはり来ている』
だが、サイレンスラピッドはそこで自身の欠点に直面した。
模擬レースでも苦しめられた、根本的な速度不足だ。
鋭い加速は叶ったものの、速度の天井が低い。
【特設レース場の直線は】
dice1d2=1 (1)
1.短いぞ
2.長いぞ
- 118二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 01:53:15
あたたたた
- 119◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:05:37
だが、それは今回ばかりは致命的な傷とはならなかった。
選抜レース特設コース。
その最終直線は短かった。
最高速度よりも加速力が求められる、そういった作りである。
『サイレンスラピッド加速が鋭い、ぐんぐん迫る、ぐんぐん迫る。オータムマウンテンをかわして3番手に上がった』
(もう少し、あと、少しだけ……!)
他の者が速度を稼ぎ切る前にゴールへと飛び込む。
それだけを考え、サイレンスラピッドは脚を回転させ続け、そして……。
【着順決定】
dice1d3=1 (1)
1.しかしもうひと伸び足りない、ハートリーレターが持ちこたえた(2着)
2.だが加速はここまでか、1着はハートリーレター、2着は粘って粘ってヘキサキャニオン(3着)
3.その後方からフリルドベリー! フリルドベリー素晴らしい脚だ、見事な末脚で人気に応えて今ゴールイン!(4着)
- 120二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 02:10:46
やったか…
- 121◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:16:14
『しかしもうひと伸び足りない、ハートリーレターが持ちこたえて今ゴールイン!』
残り1/2バ身。
そこに至った時に、ハートリーレターの加速は完了した。
それ以上はもうどうあがいても縮まらない。
どころか、わずかに引き剥がされてのゴールとなった。
『2着は鋭い加速を見せたサイレンスラピッドと最後にグッと伸びたフリルドベリーがほぼ同時、わずかにサイレンスラピッドが体勢有利か』
そしてさらに、すぐ真横をフリルドベリーが駆け抜けていく。
恐らくはハナ差で先着しただろうという実感がサイレンスラピッドにはあった。
だが、もしゴールが1メートル奥にあれば順位は逆だっただろう。
「はぁ、はぁっ、それ、でも……!」
それでも、2着は2着だ。
敗北ではある。
しかし、見事に上位入賞を果たしたことには変わりない。
荒れる吐息。
最後の最後に冷えた肝。
それらの中でも、サイレンスラピッドは確かに自身の出した結果を噛み締めた。 - 122二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 02:22:35
よくやった
- 123◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:26:06
「ラピッドー! ナイスラン!」
そして、観客席から注がれる健闘を称える声の中に、それを発見した。
学園生活において最も多く言葉を交わしただろう、敬愛する先輩の声だ。
サイレンスラピッドが視線を巡らせれば、観客席の一角に求めた姿があった。
栗色のツインテールを振り乱して、褐色の腕を掲げるアンコールワンモア。
まるで我が事のように自身の結果を喜ぶ様に、サイレンスラピッドは激励に応えられた達成感を強く自覚するのだった。
【トレーナースカウト発生、2着】
///上位入賞によりサイレンスラピッドをスカウトするトレーナーが現れました。
///人数は……。
dice1d3=3 (3)
- 124◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:39:05
【トレーナー1人目】
性別:dice1d2=2 (2)
1.男 2.女
性格:dice1d100=99 (99)
検索したら出てきた「TRPGで利用するための花言葉・性格決定ダイス表」参照
能力:dice1d8=6 (6)
1.友情ボーナス(絆がすごく上がりやすく、友情トレーニングがわずかに発生しやすい)
2.得意率アップ(サイレンスラピッドの長所、スタミナと賢さがすごく上がりやすい)
3.トレーニング効果アップ(トレーニングの効果が常に少し高い)
4.やる気効果アップ(調子が好調以上の時、レース時の能力が追加で少し上がる)
5.レースボーナス(レースに出走すると結果に応じてステータスが上がる)
6.ファン数ボーナス(レース出走時、増加するファンの人数がすごく増える)
7.ヒントLvアップ(スキルが習得しやすく、ヒントが少し獲得しやすい)
8.失敗率ダウン(トレーニング失敗率が常にすごく低い)
【2人目】
性別:dice1d2=2 (2)
性格:dice1d100=87 (87)
能力:dice1d8=6 (6)
【3人目】
性別:dice1d2=2 (2)
性格:dice1d100=18 (18)
能力:dice1d8=8 (8)
- 125◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:46:32
【1人目】
性別:女性トレーナー
能力:ファン数ボーナス(レース出走時、増加するファンの人数がすごく増える)
性格:「興奮」「熱狂」
貴方の熱意は人一倍だ。皆がそれについてくるかはわからない。それでも止められない熱がある。
契約内容dice1d3=1 (1)
1.専属 2.複数人 3.チーム
【2人目】
性別:女性トレーナー
能力:ファン数ボーナス(レース出走時、増加するファンの人数がすごく増える)
性格:「変わらぬ信頼」「陽気」「慰める」
笑いながら慰めよう。肩を叩き、歌を歌い、一つ二つ芸をすれば、皆が笑って悲しみが失せる。
契約内容dice1d3=1 (1)
1.専属 2.複数人 3.チーム
【3人目】
性別:女性トレーナー
能力:失敗率ダウン(トレーニング失敗率が常にすごく低い)
性格:「安全」「無事」
仲間に愛を、敵には毒を。貴方は皆の城壁となるだろう。全てを守るために、自分さえも守りきる強固さが貴方にはある。
契約内容dice1d3=2 (2)
1.専属 2.複数人 3.チーム
- 126◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 02:49:31
///年齢判定忘れてた
1人目 dice1d30=30 (30) +20
2人目 dice1d30=26 (26) +20
3人目 dice1d30=25 (25) +20
トレーナーが生成できたので寝ます。
ありがとうございました。
- 127二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 06:44:44
全員女性トレーナーか
- 128二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 07:02:46
みんな年齢が高いな
- 129◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 09:00:34
朝起きたら1人目と2人目が要素かぶりすぎててウーンとなったのでどちらか振り直したいマン
【どっち?】
dice1d2=2 (2)
- 130◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 09:01:50
【2人目】
性別:dice1d2=2 (2)
性格:dice1d100=76 (76)
能力:dice1d8=1 (1)
契約:dice1d3=2 (2)
年齢:dice1d30=23 (23) +20
- 131二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 09:03:34
全員女性で40代なの笑える
- 132◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 09:10:11
///どうあがいてもおばちゃんに好かれる運命
///ウマトレ要素は諦めろとのお達しのようです
【1人目】
性別:女性トレーナー
年齢:50歳(ベテラン)
契約:専属契約(1:1)
能力:ファン数ボーナス(レース出走時、増加するファンの人数がすごく増える)
性格:「興奮」「熱狂」
貴方の熱意は人一倍だ。皆がそれについてくるかはわからない。それでも止められない熱がある。
【2人目】
性別:女性トレーナー
年齢:43歳(ベテラン)
契約:非専属契約(他のウマ娘も同時に担当)
能力:友情ボーナス(絆がすごく上がりやすく、友情トレーニングがわずかに発生しやすい)
性格:「勝利」
勝ち鬨を上げよう。祝福の声を。貴方の勇気を称えよう、皆の士気を高めよう。
【3人目】
性別:女性トレーナー
年齢:45歳(ベテラン)
契約:非専属契約(他のウマ娘も同時に担当)
能力:失敗率ダウン(トレーニング失敗率が常にすごく低い)
性格:「安全」「無事」
仲間に愛を、敵には毒を。貴方は皆の城壁となるだろう。全てを守るために、自分さえも守りきる強固さが貴方にはある。 - 133◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 09:11:51
振り直せたので一旦離脱
また後で来ます
多分昼過ぎくらいに - 134◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 10:08:17
ちょっと必要になったのでdice1d610=472 (472)
- 135◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:10:17
選抜レースから明けて翌週。
冬の陽射しが穏やかに差し込む教室にて。
「うーん……むむむ」
などと、サイレンスラピッドが唸っていた。
眉間にちょいとシワを寄せての真剣な顔。
耳は神経質さを感じさせる忙しない動作でピクピク揺れていた。
「やっほーラピラピー♪ そんな声出してどったのー?」
「ひゃっ!?」
と、そこに背後から覆いかぶさるように襲い掛かる者があった。
生徒数2000人を超えるトレセン学園でも他に類を見ない毛量の白毛、その中に埋もれるように飛び込み抱きついたのは。
「も、もう、シュシュちゃん、やめてって言ってるのに……」
サイレンスラピッドの友人であった。
名前をブルーシュシュ。
明るい栗毛を長いツインテールにまとめた姿。
へにょっとした垂れ目がちょっと特徴的。
名家のひとつであるシュシュ家の御令嬢、という立場のはずのウマ娘だ。
「そう言われてもなー。ラピラピのサラサラヘアーが私を惹き付けるんだもん、うぇへへ」
もっとも、普段の言動が少々アレなため、サイレンスラピッドも隔意を感じた事はない。 - 136◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:11:31
「ほんでほんで、なんかあったの?」
椅子に座るサイレンスラピッドの背後。
ちょうど席を外して無人だった机にお尻を半分だけ預けてブルーシュシュが問いかける。
同時にどこからかブラシを取り出し、先ほどまで頬擦りしていた白毛を梳き始めた。
完全に友人の髪で楽しませてもらおうという態勢だ。
これはブルーシュシュのちょっと困った趣味のひとつだった。
何故かはサイレンスラピッドも把握していないが、ブルーシュシュは他のウマ娘の髪や尻尾の手入れを好んでいる。
ちょっと仲良くなった相手には隙あらばこうして整えにやってくるのだ。
そんな彼女が入学初日にサイレンスラピッドに目を付けてまっすぐに押しかけてきたのは必然だっただろう。
何しろ髪型が髪型である。
狙われないわけもなかった。
今ではサイレンスラピッドもほぼほぼ諦めている。
むしろ自分だけでは大変な手入れを手伝ってくれるならありがたい面もあると考えてもいた。
時折尻尾にまで手が伸びるのはちょっといただけないが、とも思っているようだが。
「えっとね……トレーナーさん、どうしようかなって」
「ラピラピ結構声かけられてたもんね。あ、その紙が候補?」
それはさておき、サイレンスラピッドの唸り声の原因だ。
理由はまぁわかりやすい。
選抜レースで良い結果を出したウマ娘にはほぼ必ず発生するもの。
トレーナー選びだ。 - 137◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:12:11
サイレンスラピッドは選抜レースで2着を勝ち取った。
1着ではないが十分な好成績。
序盤に多少の乱れはあったものの、未来がかかっている不安と緊張の中で冷静に立て直した点も評価の対象だ。
となれば当然、彼女の下にはスカウトの声がいくつかかかった。
「うん、昨日まで試しに見てもらったから」
答えつつ、サイレンスラピッドは手元のメモに視線を落とした。
メモは合計3枚。
選抜レースの後、彼女に声をかけてきたトレーナーの人数と等しい。
その全員の下にサイレンスラピッドは赴き、それぞれ数日間ずつ簡単な指導を受けた。
ウマ娘とトレーナーの相性はただ話しただけで分かる事でもない。
期限に限度はあるが、そうして試しにトレーニングを受けるというのは当たり前に利用されている制度だった。
髪を梳かれるに任せながら、サイレンスラピッドはそれぞれの指導内容を思い返す。 - 138◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:13:48
「よく来たわね、サイレンスラピッド! 私と一緒にスターを目指しましょう!」
まず1人目。
50歳のベテラントレーナーという女性は、しかし年齢にそぐわない若々しさを持っていた。
「まずは言わせてちょうだい。──ナイスファイト、ナイスラン!」
燃える瞳。
総身に満ち満ちる情熱。
それがまっすぐにサイレンスラピッドを出迎えた。
「あのレースで私は確信したわ。あなたには人の目を惹き付ける才能がある! 応援の声を背に、夢を乗せて走る才能、すなわちアイドルの素質よ!」
目を白黒させるサイレンスラピッドに対し、興奮に染まった顔と声で迫る女性。
その姿はトレーナーというよりも熱狂的なウマ娘マニアと呼んだ方が良いかもしれない。
「是非契約しましょう。もちろん専属で! あなたを輝くステージに立たせるためなら、なんだってしてみせるわ!」
溢れんばかりの熱意に晒されながらのトレーニングはそれなりに充実したものだった。
ただ、他のトレーナーと比べて飛び抜けた点はない。
代わりにと言うべきか、ウィニングライブに関する指導は極めてわかりやすく、そしてすぐさま身になる内容だった。
彼女が宣言した通り、このトレーナーの下につけばアイドルとしての名声は大きく得られるだろう。
そしてそれはサイレンスラピッドの夢に近付くための手段としても利用できる。
凱旋門賞に挑むためには、まず国外遠征のメンバーに選ばれる必要がある。
第一の基準となるのは当然実力だろうが、話題性を求めてファンの多いウマ娘に声がかかる可能性は高い。 - 139◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:15:00
続く2人目。
「初めに宣言しておきますが、私は貴方達を甘やかすつもりはありません」
こちらは1人目とは対照的に冷たい鉄の質感をもってサイレンスラピッドを出迎えた。
鋭い瞳、引き結ばれた口元。
その周囲には強固な意志の形に皺が刻まれ、43歳のベテランらしい風格を纏っている。
「私が貴方達に求めるものは勝利であり、私が貴方達に与えられるものもまた、勝利だけです」
そしてその指導は宣言通りに厳しいものだった。
甘えは一切許されない。
もう限界だなどと弱音を吐こうものなら即座に檄の声が飛び、本当の限界はまだ先にあったのだと思い知らされる。
「レースに出たならば、勝利しなければ意味がありません。そのために、私は貴方達をギリギリまで追込み、競い合わせます」
辛く、苦しい。
けれどそれは確かにウマ娘の能力を伸ばし高めるものではあった。
「貴方達は厳しい私を嫌うでしょう。しかし嫌った分、互いに団結し、絆を高め合い、ライバルを越えようと奮起し、そして勝利する。私の指導はそういったものです。契約を望むなら覚悟して選びなさい」
指導を受けたのはわずか3日。
しかしその3日で、同時に彼女の下を訪れ併走させられたウマ娘達との間には強い共感が生まれていた。
このまま続ければ確かにトレーナーの言葉通りになるだろうとサイレンスラピッドも納得できるほどに。 - 140◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:16:26
3人目。
「あら、ちょっと脚が張っていますねぇ……。折角の初日ですけれど、今日は軽めにしましょうか」
今度もまた落差が激しかった。
45歳、ベテラン。
前2人と近いのは年齢と経験だけで、他は全く雰囲気が違う。
サイレンスラピッドを迎えたのは柔和でのんびりとした糸目の女性だった。
「はい、お疲れ様でした。終わった後はマッサージをしましょうね。ふふ、こう見えて、ちょっと自信があるんですよ?」
のほほんとした彼女の指導は一般的なものだった。
彼女の本領はむしろトレーニングが終わった後。
体の疲労を和らげる部分で存分に発揮された。
「無事之名ウマ娘、と良く言うでしょう? 怪我は一番よくありませんからね。体にはもちろん、心にも、です」
丹念なマッサージ、気分を落ち着けるアロマ。
そこを入り口として、お灸や効果的な温浴方法のレクチャーも。
最終日には簡単にだが鍼治療まで受け、サイレンスラピッドは健康センターにでも通った気分であった。
「人もウマ娘も、急がば回れが肝要です。じっくりと、長く戦いましょう。私の方針はそんな感じですねぇ」
大事に大事に扱われているという感覚。
それはサイレンスラピッドの心に優しく触れるもので、随分と心地良かったのを彼女もしっかりと覚えている。
同じくお試し指導を受けた他のウマ娘が余りの快適さにトロトロに溶けていたのも中々に印象的だった。 - 141◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:17:59
回想から戻り、教室にサイレンスラピッドの意識が戻る。
やはり悩ましいところだった。
トレーナー選びはレース人生を左右するものだ。
思い切りの良さに欠けるサイレンスラピッドには即決が難しい。
「シュシュちゃんはもう決めたんだよね?」
「うん、初日にね~。いっちばん髪がボサボサだった人」
「……逆じゃなくて?」
「サラサラなのはラピラピがいるからね~♪ うーん、たまらないぜこのツヤ……じゅるり」
友人の選択基準も全くアテにならない。
あのボサボサヘアーを矯正するのが新しい楽しみなのだ、と弾む声にサイレンスラピッドは苦笑するばかりだ。
ただ、やはり人の意見ではなく自分で決めなければという踏ん切りにはなった。
頼れる同室の先輩もそうすべきと言っていた通りに、と。
そうしてサイレンスラピッドはもう一度メモを見詰め、やがて時間をかけてそのうち1枚を選び取る。
それは……。 - 142◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 12:18:45
- 143二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 13:48:20
- 144二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 13:51:35
1
- 145◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 15:20:09
必要になったのでdice1d610=109 (109)
- 146二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 15:27:44
しょっぱい…
- 147◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:42:40
──────
────
──
「サイレンスラピッド! ペースを乱すなッ! ウジウジと下を向いている暇があるなら脚を動かせ!」
自身のレース人生を託すトレーナーを決め、契約を交わした日。
その当日、というより直後から即座にトレーニングは始められた。
サイレンスラピッドが選んだのはメモの2枚目。
勝利を求めてウマ娘を厳しく鍛え上げる方針を掲げる、43歳のベテラントレーナーだ。
名前を、小夏椰子(こなつ やこ)。
若干の可愛らしさを醸し出す響きだったが、トレーニングにおいては全くそんな雰囲気は存在しない。
「ポライトサルートッ! そんな手抜きが見逃されると思ったか! 腿を上げろ! 前に出せ!」
練習コースの横から叫ばれる大音声は、小夏と契約したウマ娘3名を容赦なく追い立てた。
無意識に楽な方へと体が流れた瞬間、コンマ秒レベルで指摘が飛ぶ。
「その目はなんだイッツコーリング! 今のお前によそ見をする余裕があるとでも思っているのか! 追加3本! 走れッ!」
そこに含まれた迫力ももちろん恐ろしいものだ。
だがそれよりもむしろ、自分自身の心身の未熟さを繰り返し突き付けられる事に3人は急速に疲弊していった。 - 148◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:43:40
「よろしい、本日はここまでです。クールダウンに移って下さい」
初回トレーニングの終わり。
小夏の声から激しさが消え、疲労状態の確認に移る頃には全員が息も絶え絶えだった。
トレーナーの指示に何とか返せた言葉は、はい、アァ、ッす、との一言ずつのみ。
それさえも何とかギリギリ絞り出せたというレベル。
「貴方達の現段階の性能と課題は見えました。次回からはより重点的にそれぞれを詰めていきます。共通授業でストレッチは習熟していますね? 良く体をほぐし、良く食べ、ゆっくりと眠るように」
以上、解散。
最後まで微塵も揺れない固い言葉を残して去る小夏に抗議の一言も投げられない。
ピシリと伸びた背中を3人揃ってただ見送り、そして誰からともなく地べたに崩れ落ちた。 - 149◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:45:10
「……うぇえ、騙された……今からでも取消効かないッスかね……トレーナー選び絶対間違えたっすよコレ……」
これから数年間、どちらかが契約解除しない限り戦友として過ごす事になるだろうウマ娘、ポライトサルートが茫然とこぼす。
暗い赤褐色のショートボブががっくりと項垂れていた。
サイレンスラピッドも思わず同意しかける。
小夏の指導は明らかにお試しの時よりも厳しさを増していたのだ。
騙されたと言いたくなる気持ちもわかる。
考えれば「他のトレーナーの担当となるかも知れないウマ娘」から「自分が全責任を持てるウマ娘」になったのだからその変化も当然ではあろう。
だがもう単純に、ごくごくシンプルに、つらい。
それが偽らざる彼女達の感想である。
「ア゛? お前、あのクソアマにこう言われてぇワケか? やっぱりついてこれませんでしたか。今年のルーキーは根性なしのグズ揃いですね、ってヨォ……!」
続いた声に、サイレンスラピッドの脳裏にありありとその光景が描かれた。
失望と呆れが満載された絶対零度の瞳で見下され、鼻で嗤われた挙句にアッサリと契約が解除される様がだ。
わずか1日で実に簡単に想像がつくようになるほどに小夏の指導は強烈であったのだ。
発言の主、もう1人の戦友イッツコーリングなどはサイレンスラピッドよりもさらに上手く想像できたのか。
自分自身の言葉にセルフで激昂し、地面に爪を立てながら三白眼を血走らせている。
汗と土埃に塗れた長い金髪が怒りのオーラで逆立っているような錯覚さえ見えかねない。 - 150◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:46:14
「うわー、簡単に想像できすぎる……。めっちゃ言いそう、っていうか絶対言われるっす。クソほどイヤっすねそれ……」
「わ、私も、すごく嫌……」
だが、普段ならば近寄りたくないと感じるだろうその怒気に、2人は忌避感を覚えなかった。
むしろ湧いてくるのは親近感だ。
敵の敵は味方というもの。
端的に言ってムカつく相手に、激しさは違えども同種の感情を抱く者は同胞なのである。
「クソが……ぜってぇブッ潰すわあの腐れ雪女……見くびってましたゴメンナサイっつって土下座させたアタマ蹴りちぎってやルァ……」
「え……あの、そこまではちょっと……」
「はァ゛?」
「ぴぇっ!? い、いえっ、なんでも……」
もちろん、度合いというものはあるが。 - 151◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:47:59
「はぁぁ……あー、とりあえず寮戻んないッスか? もーアタシ限界っす。ベッドが恋しい……」
「……ッチ。おう。ショージキ同意見だわ……」
「私もです……。あの、肩貸す?」
「いらねェ。っつかお前もフラフラだろーがよ。……おい、ゆっくり行くぞ。壁伝いだ。いいな?」
ともあれ、3人は早速結束を見せ始めていた。
ライバルどうこう以前に、助け合わなければ耐えられないという現実がそこにある。
ポライトサルートの呼びかけで揃って立ち上がり、イッツコーリングの提案通りに壁を伝って疲労困憊の体を運んでいく。
無理のかからない歩行ペースを作るのはトレーニングと同じく先頭に立ったサイレンスラピッドだ。
縦に並んで進む彼女達の姿は、なにやらどこぞのRPGの主人公パーティーにも似ていた。
【絆+初期値ボーナス】
ポライトサルートの絆+20
イッツコーリングの絆+20 - 152◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:54:33
【ステータス】
名前:サイレンスラピッド
身長:168cm
体重:微増(まだ成長している……?)
体型:99/54/97
毛色:白毛
髪型:超スーパーロング
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
距離:1800~2800(能力100%発揮)
適応:D(100m外れる毎に全能力-5%)
脚質:逃A/先A/差G/追C
スピ:59
スタ:81
パワ:54
根性:48
賢さ:84
気性:99(ドチャクソ良い子)
目標:凱旋門賞連覇 - 153◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 16:55:08
【交友関係】
『トレーナー』小夏椰子(絆:0/100)
『同室の先輩』アンコールワンモア(絆:20/100)
『友人』ブルーシュシュ(絆:20/100)
『戦友』ポライトサルート(絆:20/100)
『戦友』イッツコーリング(絆:20/100) - 154◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:05:22
【ジュニア級 1月前半】
そうしてサイレンスラピッドのトゥインクル挑戦は幕を開けた。
当面の目標はメイクデビューへの出走。
そして、それに向けたトレーニングである。
トレーナー契約を勝ち取ったウマ娘全員が目指す次のステップだ。
メイクデビューは早い者で【6月前半】からとなる。
トレーニングの進捗次第ではデビューがもっと遅くなりもするが、とりあえずの目安として覚えておくと良いだろう。
「さて、揃いましたね。各自に合わせたメニューは完成しています。しっかりと聞くように」
まずは、とトレーナー小夏が口を開く。
敵意、不安、諦観。
抱くものはそれぞれだが、サイレンスラピッド達3人のトレーニングが早速始まる。 - 155◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:19:54
【トレーニング選択】
///サイレンスラピッドは主にトレーニングによってステータスを上昇させます。
///トレーニングを行うと、サイレンスラピッドは体力を消耗します。
///体力が50未満の状態でトレーニングすると一定確率で失敗し、ステータスとやる気が低下します。
///消耗した体力は「お休み」を選択する事によって回復させられます。
///また、お休みした際には任意の相手との絆を大きく上昇させるイベントが発生します。
///絆が50以上の相手がいる場合、より効果の高い友情トレーニングが発生する事があります。
体力:100(失敗率0%)
状態:好調(ステータス上昇量+1、レース時能力+5%)
1.スピードトレーニング(スピ+++ パワ++ 体力-20)
2.スタミナトレーニング(スタ+++ 根性++ 体力-20)
3.パワートレーニング (パワ+++ スタ++ 体力-20)
4.根性トレーニング (根性+++ スピ+ パワ+ 体力-20)
5.賢さトレーニング (賢さ+++ スピ+ 体力+5)
6.お休み (体力+30~70 絆+)
- 156二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 17:22:22
- 157◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:34:41
サイレンスラピッドにとっての目下の課題といえば、スピードとパワーの不足だった。
レースにおける重要な能力は数あれど、無ければ話にならないというものが2つある。
最高速度と加速力だ。
豊富なスタミナも恵まれた視野の広さも、生かすにはまずはこれらがあってこそ。
よって、小夏が真っ先に鍛えようと考えるのは当然の事だった。
「走れ走れ、脚を回せ! 高速域に慣れてトップスピードを拡張しろ! まずはそれからだ!」
厳しく追い立てる檄に背を打たれながら、サイレンスラピッドは懸命にトレーニングに励んだ。
【ステータス成長】
スピ:12+1
パワ:8+1
【ステータス更新】
スピ:72
スタ:81
パワ:63
根性:48
賢さ:84 - 158◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:37:55
【ランダムイベント判定】
///トレーニングとトレーニングの間で、原作アプリでいうサポカイベント的なものが発生する場合があります。
///基本発生率は50%です。
///トレーナースキル「友情ボーナス」の影響で、さらに+25%されています。
dice1d100=48 (48)
1-75:発生
- 159◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:39:26
【イベント相手】
dice1d4=4 (4)
1.『同室の先輩』アンコールワンモア(絆:20/100)
2.『友人』ブルーシュシュ(絆:20/100)
3.『戦友』ポライトサルート(絆:20/100)
4.『戦友』イッツコーリング(絆:20/100)
- 160◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 17:52:16
さて、トレーニングの日々と言っても毎日というわけではない。
体を鍛え上げるには適度な休息は絶対的に必要なのだ。
週単位で大きく体を休めるような休養期間ほどではないが、日頃の隙間にも1日2日の休みは存在する。
というわけで、本日は折角のトレーニングが無い日、だったのだが。
「雨、かぁ……」
自室から外を眺めてサイレンスラピッドはしょんぼりと耳を垂らした。
冬の空をどんより覆う雲はいかにも分厚い。
そこから注ぐ雨の冷たさも想像に容易かった。
降り方は強いわけでもないが、長々と浴びれば体調を崩すだろうと簡単に分かる。
今月から始まったつらいつらい鍛錬の毎日。
それに耐えるための英気を養いに出かける予定を立てていたサイレンスラピッドだが、これでは考え直した方が良いだろう。
雑誌を眺めて彼女がリストアップした「暇ができたらやりたい事メモ」は残念ながら今日の出番はないらしい。
それでもせめて、何かしらの娯楽を。
溜め息まじりに結論したサイレンスラピッドは、制服に着替えて学園の図書館を訪れる事とした。 - 161◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:03:15
巨大なトレセン学園の図書館は、やはり巨大だ。
目当ての本を足で見つけようとすればうんざりとしかねない程に広く、蔵書の量は入学前の想像をはるかに超えていた。
もちろん、書籍の質も折り紙付きである。
そんな図書館の中をサイレンスラピッドは音を立てないように歩き、目当ての本を探す。
といってもコレといった目星をつけているわけでもない。
突発的な暇つぶしなのだから、それこそ何か面白い本はなかろうかという程度の探索だ。
結果として見つけたのは、世界的に有名な魔法の世界を舞台とした娯楽小説だった。
並ぶ背表紙の中に見覚えのある名前があったからなんて無難な理由のチョイス。
それを手にサイレンスラピッドは本棚の並ぶ一角を外れ、読書スペースを目指す。
と、その時だ。
「……え? コーリング、さん?」
「ア゛?」
静謐に包まれた図書館の中。
真っ白い机に向かう、真っ白い椅子の上。
そこになにやら随分とイメージにそぐわない者の姿を発見した。 - 162◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:16:16
イッツコーリング。
サイレンスラピッドと同じく、小夏トレーナーと契約を交わしているウマ娘だ。
つまり、彼女の戦友である。
「ンだ、お前かよ。急に呼ぶなや。読書中だ」
「あ、うん、ごめんなさい……」
とは言っても、まださほど親しいわけではない。
同じ苦しさを共有し、トレーニング中は支え合う仲だが、プライベートで出くわしたのはこれが初めてだ。
鋭い三白眼に、着崩された制服。
加えて言えば座った姿勢も悪く、口はさらに悪い。
気弱で真面目なサイレンスラピッドとは全く真逆の性質の彼女とは、トレーナーを介さなければ話をする機会も無かった事だろう。
実際、顔見知りでなければサイレンスラピッドは回れ右して別の読書スペースを探しに行ったはずだ。
「えっと、ここいいかな?」
「好きにしろよ。別に、俺のもんじゃネェし」
が、顔を合わせておいてそそくさ離れるのも気まずい事だ。
サイレンスラピッドは椅子を引き、イッツコーリングの斜め向かいに座る。
返ってきた言葉は一見すると剣呑だが、そこに隔意の類があるわけではないとは今日まででなんとなく理解ができていた。 - 163◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:24:33
本を開き、読み進める。
世界中で大人気の娯楽小説は、やはり人気の作品だけはあるらしい。
序盤からワクワクと先を期待させる語り口にサイレンスラピッドはすぐに引き込まれた。
元は外国の小説だが、翻訳にも大きな違和感なく、するすると文章が頭に入っていく。
「…………」
「…………」
「…………」
「…………ふぅ」
第一巻の、第一章、終わり。
一区切りつくまでサイレンスラピッドの指は止まらず、途中から半ば息を止めていた事にも気付かないほど。
満足がたっぷり詰まった吐息は思わず漏れたものだった。
と、そこでサイレンスラピッドはふと気付いた。
目の前のイッツコーリングもまた、先ほどまでの自分と同じようにピクリともせず本に向かい合っている事に。 - 164◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:32:17
気付いてしまえば気になるものだ。
一見静かな読書とは無縁の彼女がこうも夢中になる本とはなんなのか。
サイレンスラピッドはちらりと、気取られないように背表紙の文字を目でなぞる。
……が、読み取れない。
何やら外国語らしい事だけは分かる文字が並んでいるだけで、詳細は何も分からなかった。
わかるのはハードカバーの分厚い書籍で、装飾からして小説か何からしいという程度。
少なくとも学術書といった雰囲気は全くない。
【選択肢】
///行動の選択結果によって、イベント結果で得られるものが変わります。
1.思い切って本人に聞いてみる
2.背表紙の文字を記憶して司書に尋ねてみる
3.気にせず読書に戻り物語をじっくり楽しむ
4.自由安価
- 165二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 18:33:09
- 166◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:45:30
「えっと、コーリングさん」
「…………ン? あァ、呼んだか?」
サイレンスラピッドは思い切って本人に聞いてみる事にした。
正直に、とても気になったのだ。
まだ浅い付き合いでも、イッツコーリングは他者の気配に敏感とは分かっている。
そんな彼女をして呼びかけに対する反応が鈍るほどに読者を惹き付ける本。
しかも、返ってきた返事から普段の険が薄らいでいる。
その正体とは一体と、彼女を知る者であればサイレンスラピッドでなくとも気になるに違いない。
「うん。どんな本読んでるのかなって思って……。すごく夢中になってるみたいだから」
なので、好奇心に突き動かされた質問はスムーズに言葉になった。
図書館の読書スペースという都合、わずかに体を近付けて小声で尋ねる。
……もし機嫌を損ねて、三白眼が凶悪な形に歪んだならすぐさま身を引けるようにと構えながら。 - 167◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 18:57:08
「読んでみるか?」
悪い想像に反し、イッツコーリングの反応は穏やかなものだった。
唇の片側を吊り上げて笑い、本を持ち上げる。
いいの、とサイレンスラピッドが声を出す前に素早く栞が挟まれ、閉じられた表紙が机の上を滑った。
慌てて受け取ったそれは、やはり表紙の文字はよくわからない。
アルファベットだから英語……と思いきや、単語に全く覚えがなく、所々に見慣れない記号もついている。
ならばと開いた1ページ目は。
「……読めない」
「だろーな」
ククク、と意地の悪い声。
本から顔を上げれば、視界に飛び込むのはニヤニヤとしたイッツコーリングの顔だ。
どうやら分かっていてやったらしいと、サイレンスラピッドはちょっとムッとした。
【分岐判定】
判定ステータス:1d根性
目標値:22
dice1d48=21 (21)
- 168◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 19:07:05
が、残念ながらそれを表に出す勇気はなかった。
不満を心の中にそっとしまって、サイレンスラピッドは所在なく視線をさまよわせる。
空中を泳いだ末にそれが向けられたのはやはり本だった。
もちろん、最初の一行すら読めないのだが。
「Il etait une fois」
「え?」
「そのページの最初の行だよ。そういう発音だ」
と、そこに思わぬ答えがもたらされる。
相変わらずニヤニヤしたままのイッツコーリングがそうレクチャーした。
「あ、そうなんだ……あの、意味は?」
「さァね。気になンなら自分で調べるこったな」
ただし、中途半端に。 - 169◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 19:14:55
「おしゃべりはココまででいいだろ。読書の続きだ。返してくれや」
どうやらイッツコーリングはそれ以上付き合うつもりはないらしい。
机に肘をつきながら掌を差し出し、本の返却を要求している。
そして、サイレンスラピッドにこれ以上を押し切る胆力はなかった。
となれば元通りだ。
イッツコーリングは栞を挟んだページを開き、続きを読み始める。
サイレンスラピッドもまた同様、多少のもやもやを抱えながらも第二章の攻略にとりかかった。
図書館ではお静かに。
そんなお決まりの文句通りの昼下がりが、後は淡々と続くだけだった。
【イベント結果】
イッツコーリングの絆+5
根性+5 - 170◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 19:16:15
【ステータス】
名前:サイレンスラピッド
身長:168cm
体重:微増(まだ成長している……?)
体型:99/54/97
毛色:白毛
髪型:超スーパーロング
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
距離:1800~2800(能力100%発揮)
適応:D(100m外れる毎に全能力-5%)
脚質:逃A/先A/差G/追C
スピ:59
スタ:81
パワ:54
根性:53
賢さ:84
気性:99(ドチャクソ良い子)
目標:凱旋門賞連覇 - 171◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 19:17:04
///ミス
【ステータス】
名前:サイレンスラピッド
身長:168cm
体重:微増(まだ成長している……?)
体型:99/54/97
毛色:白毛
髪型:超スーパーロング
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
距離:1800~2800(能力100%発揮)
適応:D(100m外れる毎に全能力-5%)
脚質:逃A/先A/差G/追C
スピ:72
スタ:81
パワ:63
根性:53
賢さ:84
気性:99(ドチャクソ良い子)
目標:凱旋門賞連覇 - 172◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 19:30:38
【ジュニア級 1月後半】
「プール~♪ プ~ルゥゥ~♪ プゥールイエェー♪」
トレーナーの元へ向かう道すがら、調子はずれの即興歌が響く。
戦友の片割れポライトサルートのものだ。
「ほんのりあったか温水プゥゥ~ル♪ ふんふふーん♪」
どうやら彼女はプールでのトレーニングを好むらしい。
水着の入ったバッグを上機嫌に振り回し、今にもスキップでも始めそうな笑顔だ。
今日のポライトサルートはプールに入れるというだけで、厳しく恐ろしい小夏の元へ向かうのもへっちゃらのようだ。
好きなものがあるというのは強いなぁと、二歩後ろをついていくサイレンスラピッドは感心しきりであった。
【トレーニング選択】
体力:80/100(失敗率0%)
状態:好調(ステータス上昇量+1、レース時能力+5%)
1.スピードトレーニング(スピ+++ パワ++ 体力-20)
2.スタミナトレーニング(スタ+++ 根性++ 体力-20)
3.パワートレーニング (パワ+++ スタ++ 体力-20)
4.根性トレーニング (根性+++ スピ+ パワ+ 体力-20)
5.賢さトレーニング (賢さ+++ スピ+ 体力+5)
6.お休み (体力+30~70 絆+)
- 173二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 20:11:29
- 174◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 21:42:51
坂路。
文字通り、坂の事である。
今週のサイレンスラピッドのメニューはそれだった。
脚に負担をかけずにウマ娘を鍛える事が出来るとされているトレーニングである。
が、これにはひとつ、走らされるウマ娘の側としては大きな問題があった。
単純に、どこまでもシンプルに……キツイのである。
「イッツコーリング、今のラストのフォームはなんだ? しっかりと脚を上げろ。意識して回転させるんだと言った事を忘れたか?」
「ぜ、ひゅ、っ、る、せェ……ッ。テ、メェが、やってみろ……」
併走していたイッツコーリングの小夏に対する口答えから覇気も声量も消え失せるほどにだ。
サイレンスラピッドにいたっては言葉を発する気力もない。
出来るだけ楽な姿勢を探り、少しでも呼吸が落ち着くように努める他に何も出来ない。
「なるほど、まだ言葉が吐けるのか。いいぞ、成果が出てきたな。──では追加だ。もう1本! どうした、走れ!」
もちろん、だからと手心を加える小夏ではない。
サイレンスラピッドはひぃんと泣き声を、イッツコーリングはイツカコロスと怨嗟を吐いて。
こんなに苦しくても限界まで振り絞れば本当にもう1本走れるのだなぁと、その身に実感させられる事となった。 - 175◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 21:43:58
【ステータス成長】
根性:12+1
スピ:4+1
パワ:4+1
【ステータス更新】
スピ:77
スタ:81
パワ:68
根性:66
賢さ:84
【ランダムイベント判定】
dice1d100=64 (64)
1-75:発生
- 176◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 21:45:02
【イベント相手】
dice1d4=4 (4)
1.『同室の先輩』アンコールワンモア(絆:20/100)
2.『友人』ブルーシュシュ(絆:20/100)
3.『戦友』ポライトサルート(絆:20/100)
4.『戦友』イッツコーリング(絆:25/100)
- 177◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 21:58:14
「あ」
「お」
と、出会い頭に一音ずつ。
学園の中庭、その一角。
ちょうど日当たりの良い、春や秋にならのんびりと時間を過ごすにちょうどよいベンチの前。
ふらりと立ち寄ったサイレンスラピッドは、ばったりと顔見知りにでくわした。
「よォ。お前もひなたぼっこか?」
「え、や、そういうわけでもないけど……」
歯切れ悪く返すサイレンスラピッドは少々戸惑っていた。
ひなたぼっこ。
ひなたぼっこときた。
お前も、というからにはイッツコーリングは今まさにその最中なのだろう。
軽い混乱を引き起こすには十分な外見との不釣り合いぶりである。
もっとも、まだ付き合いの浅い相手だ。
意外とレースやトレーニングが絡まない所では穏やかな部分も持ち合わせている子なのかも知れないと、サイレンスラピッドは自身の偏見を少し反省した。
先日の図書館での出来事もちょっと思い出したりしつつ。 - 178◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 22:14:58
「こんな時期にひなたぼっこはつらくない?」
とりあえず戸惑いは綺麗に押し隠して、サイレンスラピッドは無難に返した。
今は1月の後半。
春にはまだまだ遠く、肌寒い日ばかりが続いている。
ひなたぼっこ日和とは到底言いにくい。
「あー? マフラーの1本でもありゃ十分だろ」
なのだが、イッツコーリングは全く寒さにこたえた様子がない。
首元に巻いた茶色のマフラーをもふもふと手でいじり、全然平気と返す。
「お前なんて自前のが生えてンじゃねェか。ははっ、その白いの巻いときゃぬくいだろ」
「それ、本当に寒い時にたまにやってるよ」
「ハ、マジかよお前」
さて、こうなると以前の図書館と同じだ。
立ち去るのも具合が悪く、サイレンスラピッドはイッツコーリングの隣に腰掛ける。
そして寒さ対策として、自身のあんまりにも長い髪を手早くまとめて膝の上に乗せた。
「うん、こんな感じで」
「ひざ掛けじゃねーか。便利だなオイ」
くつくつと笑うイッツコーリング。
今日のそれは先日とは異なり、意地の悪さを感じさせない自然なものだった。 - 179◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 22:31:31
「コーリングさんは、ここ結構使ってるの?」
「あァ、冬の間だけな。さみィと人いねーから」
それから、やはり無難な話題をサイレンスラピッドは口にする。
2人共通の話題といえばわずか1ヶ月で早くも語り尽くせないほどに溜まったものはあるにはある。
主に鬼畜トレーナーに関する愚痴などだ。
が、もちろんわざわざそれを選ぼうとはサイレンスラピッドは思わない。
彼女が知る荒れたイッツコーリングとは異なり落ち着いた様子なのだから藪をつつく理由もなかった。
……愚痴ならばトレーニング終了後にほぼ毎日山ほど交わしまくっているという事情もある。
「好きなんだよなー、静かすぎない静かなトコ。図書館とかココとかよ」
「あ、ちょっとわかるかも」
続いたイッツコーリングの言葉に、白毛が頷きに揺れた。
サラサラと動いた髪の束を少々くすぐったく感じたが、暖かさ優先でサイレンスラピッドは黙って耐える。
「近くは誰も音を立ててないのに、遠くからは音がしてるみたいなやつ、かな?」
「おー、それそれ」
「閉じてて、すっぽり浮いてるっていうか……」
「なんだお前、通じるタイプかよォ」 - 180◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 22:47:37
くつくつ笑いはもう少し大きなカラカラ笑いに変わった。
こうなると普段のガラの悪さはどこへやら。
サイレンスラピッドの目には、今や相手が普通の少女に映っていた。
ちょっとした感性を共感できた事を当たり前に喜んでいる姿は親しみを生むに十分だろう。
「気持ちいいよね、こういうの」
「それよ。耳がなァ。最近はクソみてェな怒鳴り声ばっか聞いてっから──」
「……あ、その話はやめよう?」
「……だな。思い出したくねーわ」
途中、ちょっと悪い方向に脱線しかけたのを修正しつつ。
寒空の下で2人は少しばかり話し込んだ。
そして当然、そんな事をしていれば体も冷えてくる。
ちょっとした会話の切れ目、そんなタイミングでサイレンスラピッドは自分の手が赤みを帯びてきているのに気付いた。
「……はー」
自覚すると同時、寒さでヒリヒリとしてきたように感じられて、赤い手に息を吐きかける。 - 181◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 22:59:07
「あー……そろそろ戻っとけ。ほっぺも赤いぞ」
「ん、うん、そうしようかな。風邪ひいても困るしね。……コーリングさんは?」
「ナメんな。生まれてこの方風邪なんざひいた事ねーわ」
ベンチから立ち上がるサイレンスラピッド。
対してイッツコーリングはどっしり腰かけたまま。
まだここに居るという意思表示だと受け取り、それじゃ、あぁ、と一言ずつかわして別れようとする。
「……あ、そうだ。オイ」
と、その時サイレンスラピッドは呼び止められた。
はて何事かと彼女が振り向けば。
「わっ!? と、と」
ぽーんと放り投げられた何やら小さなもの。
慌ててお手玉しつつ受け止めたそれは真四角の箱。
表面にサイコロの目が描かれた、恐らく日本で最も有名なキャラメルだった。 - 182◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:07:55
「キャラメル?」
「やるよ。体冷やした時は甘いモン食っとけ」
ニッ、と向けられた笑みにありがとうと返してから、包装を開けてパクリ。
ゆっくりと溶け始める甘い甘いキャラメルは確かに今日の寒さにピッタリだった。
口の中からじんわりと、縮こまった体がほぐれていく感覚。
とても良いものをもらった。
値段ではなく、シチュエーションとして。
そう実感したサイレンスラピッドは何かお返しができればと考えた。
【選択肢】
1.ちょうどいいものはないかと鞄を探る
2.今度お菓子を作って持ってくると約束する
3.本人に何がお返しにちょうどいいかと尋ねる
4.自由安価
- 183二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:09:47
- 184◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:22:35
「ね、コーリングさん」
「あー?」
「もしかして結構甘いもの好き?」
ちょっとしたひらめきだった。
イッツコーリングが取り出したサイコロキャラメル。
これは確かに有名なのだが、いざ買おうとすると中々見つからないものだ。
そこらのコンビニには並んでいないし、学園内の売店でもサイレンスラピッドは見かけた記憶がない。
となればこれはそこそこの手間をかけて買ったものではないかと考えがいたる。
キャラメルの銘柄にこだわりがあるタイプであり、つまりは結構な甘いもの好きではないかとも。
「ん……まァ、そこそこ」
バレた事に気付いた、というような一瞬の間。
それからちょっと恥ずかしげに視線を逸らしたあたり、正解なのだろう。
そこそこ、などという本人の言はこの場合信用には値しない。 - 185◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:32:05
こうなると受け取ったキャラメルの価値がさらに増す。
イッツコーリングが自身の癒しのために手間をかけて用意したものを、好意から譲ってくれた、となるわけだ。
これにサイレンスラピッドは大変に嬉しくなった。
ちょっと苦手。
同志だけど正直怖い。
そんな相手への印象が一気に「いいひと」へと塗り替わっていく。
「コーリングさん! あの、キャラメルありがとう!」
まるで大好きな先輩に対するのと同じような瞳の輝き。
テンションがズギュンと上がった彼女はその勢いのまま続けた。
「お礼に、今度お菓子作って持ってくるから!」 - 186◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:41:59
こんな喜びは並大抵のお返しでは収まらない。
好意には、ありったけの好意を。
そんな良い子ちゃん精神をフルに発揮したサイレンスラピッドはやる気を漲らせて拳を握る。
「は? いや、ンな別に……」
それをまともにぶつけられたイッツコーリングは一度は断りの言葉を口にしかけた。
別に大したものでもない。
礼が欲しくて譲ったわけじゃない。
そもそもお前は菓子を作れるのか。
きっとそんな言葉の群れだったろう。
だが、結局吐き切られずに溶けて消える。
「……ハ。まァ、おう、期待して待っててやるよ」
サイレンスラピッドの目があんまりにも輝いていたせいか。
毒気が抜かれたようにイッツコーリングは挑発するように笑って、約束を承認した。 - 187◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:51:10
「折角だしリクエストしとくわ。チョコな」
「うん! 任せて、絶対に美味しいの作るから!」
「おーおー、んじゃお釣りの用意もしといてやっか。上手く作れたらゴホービ、ってやつだ」
人気のない冬の中庭に、意気込み十分の宣言と冗談交じりの期待が飛び交う。
顔見知りから友人へ変わりゆくきっかけになるかも知れない、そんな出来事だった。
【イベント結果】
イッツコーリングの絆+5
スタミナ+5
体力+5
やる気が上がった! - 188◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:52:34
【ステータス】
名前:サイレンスラピッド
身長:168cm
体重:微増(まだ成長している……?)
体型:99/54/97
毛色:白毛
髪型:超スーパーロング
芝適性:C(全能力±0%)
ダ適性:A(全能力+20%)
距離:1800~2800(能力100%発揮)
適応:D(100m外れる毎に全能力-5%)
脚質:逃A/先A/差G/追C
スピ:77
スタ:86
パワ:68
根性:66
賢さ:84
気性:99(ドチャクソ良い子)
目標:凱旋門賞連覇 - 189◆UCMv31TyiINY23/09/09(土) 23:52:58
【交友関係】
『トレーナー』小夏椰子(絆:0/100)
『同室の先輩』アンコールワンモア(絆:20/100)
『友人』ブルーシュシュ(絆:20/100)
『戦友』ポライトサルート(絆:20/100)
『戦友』イッツコーリング(絆:30/100) - 190二次元好きの匿名さん23/09/09(土) 23:55:24
胸99って…
- 191◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:05:09
【ジュニア級 2月前半】
「おかえり。今日もお疲れだね、ラピッド」
「た、ただいまです、せんぱ、ぐぇぇ……」
今日も今日とて疲労困憊、帰宅の挨拶も言いきれずにベッドに倒れ込むサイレンスラピッドだ。
厳しすぎる日々にまだまだ体の慣れない彼女の日常である。
「ほら、ちゃんと体ほぐさないと」
「う、うぅ……わかってはいるんですけど……」
「仕方ないなぁ……どりゃ、可愛い後輩のために一肌脱いであげようか」
机に向っての勉強のちょうどいい切り上げ時、とばかりにアンコールワンモアはサイレンスラピッドの横に腰掛ける。
酷使されて棒のようになった脚を揉みほぐし始めると、寮の一室には年頃の乙女が発してはならない声が響き始めるのだった。 - 192◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:05:28
【トレーニング選択】
体力:65/100(失敗率0%)
状態:絶好調(ステータス上昇量+2、レース時能力+10%)
1.スピードトレーニング(スピ+++ パワ++ 体力-20)
2.スタミナトレーニング(スタ+++ 根性++ 体力-20)
3.パワートレーニング (パワ+++ スタ++ 体力-20)
4.根性トレーニング (根性+++ スピ+ パワ+ 体力-20)
5.賢さトレーニング (賢さ+++ スピ+ 体力+5)
6.お休み (体力+30~70 絆+)
- 193二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 00:12:28
- 194二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 00:12:44
3
- 195◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:43:50
芝を蹴立て、走り、走り、走る。
懸命に腕を振り、適切な高さまで脚を振り上げ、体幹にも意識を行き届かせる。
彼女達のトレーナーは、ほんのわずか、一瞬のフォームの乱れさえ許してくれる人物ではない。
そうして全力でスパートをかけるサイレンスラピッド達の耳にホイッスルの音が届いた。
それを合図に速度が緩む。
が、しかし。
「はっ、はっ」
「っ、ァァ……っはぁ、はっ」
「スゥ、ふぅ……っ」
一時楽になった程度で無駄口をたたく者は居ない。
何しろ全員が思い知っているのだ。
こういったほんのわずかの間隙に可能な限り息を整えなければ、一日の終わりまで立っている事もできないと。
……二度目のホイッスル。
無慈悲な合図に、再びのスパートが始まる。
この繰り返しが今週のメインメニュー。
彼女達3人にとってはもう当然の事として、いつ終わるかなど知らされていなかった。 - 196◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:46:07
【ステータス成長】
スピ:12+2
パワ:8+2
【ステータス更新】
スピ:91
スタ:86
パワ:78
根性:66
賢さ:84
【ランダムイベント判定】
dice1d100=71 (71)
1-75:発生
- 197◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:47:00
【イベント相手】
dice1d4=1 (1)
1.『同室の先輩』アンコールワンモア(絆:20/100)
2.『友人』ブルーシュシュ(絆:20/100)
3.『戦友』ポライトサルート(絆:20/100)
4.『戦友』イッツコーリング(絆:30/100)
- 198◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 00:48:50
今日はここまでにしておきます。
明日は日曜ですが仕事なので再開は夜。
ありがとうございました。 - 199二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 01:23:51
おつおつ
- 200二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 07:03:37
乙です
- 201二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 12:26:45
乙
- 202◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 17:51:31
- 203◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 17:52:11
- 204◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 17:52:56
- 205◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 17:53:22
- 206◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 17:54:27
イメージ固めのために画像作っておいたやつ
とても書きやすくなるので
夕飯食べてから再開します - 207◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 19:52:17
かぽーん。
などという効果音が良く似合う場所だった。
つまりは寮の大浴場である。
「はふぅ……」
真っ白い湯気が上がるほかほかのお湯に肩までしっかり浸かったサイレンスラピッドはご満悦の表情だ。
今日も今日とて疲れ果てた体に、これ以上嬉しいものもない。
優しい熱に包まれた筋肉がじんわりとほぐれ、だらしなく顔を緩ませる。
「隣入るよー」
「ふぁーい……」
一緒にやってきていた同室の先輩、アンコールワンモアが声をかけても上の空なほど。
聞こえてはいても理解できているかどうか。 - 208◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 19:57:58
大浴槽の縁をまたぎ、褐色の足先が湯に触れる。
そのままちゃぷんと中に入れば当然ながら波紋が立つ。
小さいながらも確かな波は、ほんの少し湯を溢れさせた。
「……毎度思うけどさ、ラピッドのそれすっごいよね」
その湯の行方を追ってアンコールワンモアは呟いた。
そこにあるのは一塊にまとめられた真っ白な、山。
マナーだからと浴槽外に出されたサイレンスラピッドの髪である。
少々髪が長い程度ならばタオルでまとめれば良いだけだが、サイレンスラピッドの場合だけは話が違う。
何しろ彼女の髪は、まっすぐ立っていても足首あたりまで伸びる規格外の長髪だ。
頭の上にまとめようとすればちょっと面白い光景になってしまうだろう。
「はぁ、すごい、ですか?」
「すっごいでしょコレは。流石に他で見たことないもん」
やっぱりぼんやりとしたままで返すサイレンスラピッド。
そんな姿ももう見慣れたアンコールワンモアは、手を伸ばして髪の山をもてあそび始める。
指にくるくると巻いてみたり、絡まっている数本を解きほぐしてみたり。
「聞いた事なかったけど、髪伸ばしてるのってなにか理由あるの?」
【あるの?】
dice1d100=87 (87)
高いほどあるよ
- 209二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 20:05:16
あるのかお
- 210◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 20:14:21
「えー、と……」
唐突、というわけでもない質問だ。
サイレンスラピッドの髪の長さは率直に言って、普通ではない。
彼女自身これまで生きてきて同じ事を聞かれた経験は数えきれないほどにある。
そして、そういった場合に返すための適当な答えも用意してはいた。
「──……」
が、それは口から出ない。
言葉にしようと肺から空気を送っても喉のあたりでつかえて止まる。
どうしてだろうとわずかに戸惑ったようだが、理由は簡単だ。
単に、サイレンスラピッドという少女は良い子が過ぎて、尊敬している相手にウソをつけないというだけの話。
「どうでしょう。ちっちゃい頃は、あった気がするんですけど……」
なので、彼女はそんな言葉で誤魔化した。
昔はあった、とだけ。
今は忘れた、とは言わない。
それは明確なウソになってしまうからだ。
「そっかー。うん、あるよねそういうの。……私もさぁ、髪型変えるきっかけがなくって。ツインテは子供っぽいからそろそろとは思ってるんだけどねー」
幸い、アンコールワンモアは後輩の様子に気付いていないらしい。
サイレンスラピッドは少しホッとして、こっそりと謝るように鼻先までを湯に沈めた。 - 211◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 20:29:44
ただ、それは1秒2秒程度のこと。
サイレンスラピッドはすぐに顔を上げて先輩のちょっとした悩みに対応する。
「そうですか? 私、先輩の髪型好きですよ」
「ん、そうだったの?」
「はい。先輩って動きが軽やかじゃないですか。ふとした時にピョンッて跳ねる髪の毛、見てて元気な気持ちになります」
「はー、なるほど……。そういうのは意識した事なかったなぁ」
話を自分から逸らそうという気持ちもあるにはあった。
しかし、実際サイレンスラピッドの本心からの言葉でもある。
元気で活発、明るく可愛らしい。
そういったアンコールワンモアの姿に日々支えられている彼女としては、全力で似合っていると言いたいところのようだ。
……なお、その評はまさしく「子供っぽい」に言い換えられるという点には恐らく気付いていない。
「私らは"見られる"側だもんね。そういう事も考えなくちゃだ」
そしてそれはアンコールワンモアも同様に。
ちょっとした鈍感さは2人にとって幸運であったかも知れない。 - 212◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 20:43:55
「あと……そうだ、すごいといえば先輩ですよ! 私の髪なんかじゃなくて!」
と、その辺りでサイレンスラピッドは調子を取り戻した。
背筋をしゃっきり、目もパッチリ。
憧れの先輩をまっすぐ見据えて、彼女が思う「すごい」ところを指摘する。
【選択肢】
1.無尽蔵の持久力がすごい
2.バキバキの腹筋がすごい
3.ストイックさがすごい
4.自由安価
- 213二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 20:47:26
とんでもなく可愛いところ!
- 214◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 22:26:53
「いいですか、先輩はですね……すっっっごく可愛いんです!」
「いきなり何言ってるのかなこの子」
姿勢は前のめりの前傾に。
ザバッと挙げた両手はろくろを回すポーズ。
そして目をランランと輝かせたサイレンスラピッドだ。
その標的となったアンコールワンモアは当然嫌な予感しかしない。
頬を軽くひくつかせて、出来れば冗談で済んでもらえないものかとかわしにかかる。
「いえ、今日という今日は言わせてもらいます。──先輩は、かわいい!」
しかし止まらない。
カワイイ感知センサー全開、ギュルンギュルンの大回転だ。
ラピッドの名にふさわしい暴走が始まろうとしている。
サイレンスはどこへ行ったのか。 - 215二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:42:43
このレスは削除されています
- 216二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:47:26
このレスは削除されています
- 217二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 23:06:49
このレスは削除されています
- 218◆UCMv31TyiINY23/09/10(日) 23:36:52
ごめんこれ違うなーってなった
今書いてた分はなかったことに
一旦眠って頭リセットしてからなんとかします - 219二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 02:41:03
保守
- 220二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 11:14:47
ぅま
- 221二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 20:20:02
ぴょい
- 222二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 23:37:48
保守