ここだけパーメットが異次元の変化をもたらしてエリクトが実体化した世界 その4

  • 1二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:32:39

    スレッタの現れた変化にプロスぺラは戸惑う。

  • 2二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:33:58

    ほし

  • 3二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:34:09

    ほし2

  • 4二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:34:20

    ほし3

  • 5二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:34:31

    ほし4

  • 6二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:34:41

    ほし5

  • 7二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:34:51

    ほし6

  • 8二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:35:01

    ほし7

  • 9二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:35:15

    ほし8

  • 10二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:35:30

    ほし9

  • 11二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:44:19
  • 12二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 22:48:12

    たておつ

  • 13二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 23:03:46

    遺伝子的には同じだし、青パメは正直本編では出なかっただけで可能性は十分あったと思うんだよな。

  • 14二次元好きの匿名さん23/09/10(日) 23:17:24

    >>13

    この世界ではスレッタがエアリアルとエリクトのスコア上げに邁進してたことの逆パターンが起こっている状態ですね。

  • 15二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 06:00:23

    ホツクル保守

  • 16二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 08:52:51

    ほしゆ

  • 17二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 19:27:01

    ほっしゅ

  • 18二次元好きの匿名さん23/09/11(月) 23:53:49

    娘が特別な力を持っている。それが親にとってどういうことか。
    スポーツ、学業、芸術、それならどれほど親にとって誇らしいことだろう。

    「・・・」

    しかしそれが、あまりにも特殊すぎる能力であったなら。
    パーメットの力はこの世界に遍く通用する能力だ。データストーム空間を作り出せばあらゆる電子機器は彼女の支配下に置くことができ、自身はガンドフォーマットをリスクなく際限なく使うことができるのだ。

    「プロスぺラ?」

    ミオリネの声で我に返る。スレッタもどこか不安げな顔でこちらをみていた。

    「ごめんなさい、エリクトと同じ子は今まで会ったことがなかったものだから・・・」

    自身も長期に渡ってデータストームや過酷な環境に耐えられるだけの耐性はある。しかしそれが二人、それもどちらも自身の娘に現れるとは思いもしなかったのだ。

    「スレッタ、とりあえずだけど・・・その力は見せびらかしたりしてはダメよ?」
    「?・・・うん、わかった」
    「ありがとう、今日はもう帰るわ。スレッタが倒れたって聞いてびっくりしたから・・・疲れたかも」

    実際放り出した仕事もいくつかある。ミオリネもそれにやや同意した。

    「そうね、念のため今日は泊まっときなさい。ここならクソ親父の関係者だらけだから安全だし」
    「わかりました、ニカさんたちにも大丈夫って伝えといてくださいね」

    もう送ったわよ、とミオリネは言いながらプロスぺラの介助をしつつ部屋を出ていった。

  • 19二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 05:51:41

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 10:14:37

    >>18

    「プロスぺラ、スレッタに起きた変化って・・・機体のデータに関係ある?」


    プロスぺラは頷いた。ミオリネは先だってニカから機体データに見逃せない項目があることを教えられていた。

    決闘に負けるのは確かに不利益を被るものである。しかしだ、その為にパーメットスコアを上げることは意味合いが異なる。


    「負けたって取り返す手段がいくらでもあるのに・・・スコア5だなんて」


    勝ち負け以上の何か要因があったってこと。とミオリネは続ける。


    「スレッタにパーメットと同調する能力なんてなかったはず、それがあなたが動揺した理由かしら」


    再びプロスぺラは頷いた。ミオリネはプロスぺラやベルメリアほどの知識はない。それでも彼女の動揺からそれが尋常ではないことは察せられた。


    「スコア5が何を意味するか教えてくれるかしら」

    「スコア5は・・・普通なら短時間でも命に関わるわ。いくらスレッタがエリクトに近い耐性を持っていたとしても今頃はデータストーム障害で大変なことになっていたはずなの」


    ぶつけた場所が場所なので精密検査は受けたはずだが医師はスレッタに何の異常も見つかっていないことを告げた。

    決闘相手だったアダム・ソーヤーはパーメットスコア3から4の手前で暴れたため重傷であったことをを加味すると彼女のそれがもはや耐性というレベルの話ではないことを告げている。


    「エリクトがエアリアルの中にデータの存在として生きていた時・・・スレッタとMSの模擬戦闘を繰り返すことでエアリアルのパーメットスコアを上げて、それによってデータストーム空間で自由にあの子を生きられるように計画を立てた・・・それが今、逆にエリクトとスレッタが一緒に生活することで今度は逆にエリクトがスレッタの力を引き出していっているんだと思うの」


    あくまで仮説だけど、とプロスぺラはいう。

  • 21二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 21:15:09

    保守

  • 22二次元好きの匿名さん23/09/12(火) 22:26:35

    小ネタは余裕できたらグエル君の修羅場をやります

  • 23二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 06:49:52

    おはようの保守

  • 24二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 08:45:06

    ほしゆ

  • 25二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 13:33:33

    ほしし

  • 26二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 22:31:09

    >>20

    同じ病院の一室ではアダムが意識を取り戻していた。


    「くそ・・・なんだこれ・・・俺の手足どうなってんだ?」


    もうろうとする意識の中手を頭に当てようとして手先の感覚が無いことに気付いた。


    「ちゃんとついてるのか?無くなってないよな?」


    自分で言いながらギョッとして首を動かしてみる。肩から二の腕の途中まで微かに感覚があった。


    「繋がってはいるのか・・・」


    肩を動かしたときに肩に伝わる感触から腕がなくなったわけでは無い事に気付いて安堵する。


    「意識が戻りましたか、よかった。どこまで感覚がありますか?」


    肩や太ももなど動く箇所を探して悶えていると看護師について中年の女性が入ってきた。


    「肩と太ももの真ん中くらい・・・っす」

    「なかなか重傷ね、あなたの機体データを見たけど・・・最高値がスコア4だったわ、生きてるあなたに会えて私は幸運よ」


    淡々と述べる女性にアダムは初めて恐怖を感じた。パーメットスコア4がそこまで危ないものだとは考えていなかったからだ。スレッタ・マーキュリーとの闘いは彼にとって全身全霊で、乾坤一擲の賭けの総決算といってよかった。

    データストーム障害で廃人になった人がいることは確かに知っていた。ガンダムがそれゆえに禁忌になったことも。

  • 27二次元好きの匿名さん23/09/13(水) 22:31:40

    >>26

    「医療の進歩に感謝しなさい、今は少しづつでも体内に残ったパーメットを取り除く治療が始まってるから」

    「治るんですか・・・?」

    「まだ治験の段階だけどね、親御さんの連絡先・・・わかるかしら?」


    そう言われてアダムは困った。そういえば自分の持ち物はどこに行った?救急に運ばれたんだろうがその後の記憶は当然ながらない。


    「端末どっかいきました」

    「そう、普通なら荷物は預けられてるはずだけど・・・」


    女性はそういうとちらっと部屋の隅に立っている人物を見やる。アダムのその時に女性の胸に名札がついていることに気付いた。


    (ベルメリア・ウィンストン?・・・とにかくこのおばさんからなんでもいいから状況を聞きださないとな)


    「ここはどこっすか?」

    「フロント管理の病院よ、さらに言うならここはデータストーム障害専門の治療研究がおこなわれてる病棟かしら」


    フロントと聞いてアダムは内心舌打ちした。議会関係の施設なら父親のコネが効いたかもしれないがそれも無理だろう。

  • 28二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 05:58:05

    議会連合か…ならガンダムはオックスアース提供か?

  • 29二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 07:27:13

    ほしん

  • 30二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 13:12:44

    ほしゆ

  • 31二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 20:48:43

  • 32二次元好きの匿名さん23/09/14(木) 22:41:18

    >>27

    機材が運び込まれてくる。その機材のガラス部分に映る自分はパーメットの跡が煌煌と光り、痛々しいというより幻想的でさえある。


    「これがデータストーム障害・・・まるで電飾だな」

    「そんなこと言う人は初めてかもしれないわね」


    呆れたように言うベルメリア。シーツをめくるわよ、と言われ了承すると手と足の先にそれぞれ電極のような装置が取り付けられ、それをテープで固定していく。


    「悪いけど応急措置はとても痛いわよ、覚悟してね」

    「麻酔とかないんすか・・・?」

    「パーメットを強制的に排出するから無理、麻酔を使っても数秒持つかどうか・・・それに心臓や肺に負担がかかるから麻酔は使えないの」


    呼吸器や心臓に疾患はないわね?と念を押されてアダムはゆっくりとうなずいた。


    「最後に、これを口に入れて頂戴」

    「猿轡っすか・・・?」

    「歯と顎を守るためよ、リハビリに歯科治療も加えたくなかったらちゃんと奥歯まで入れて噛んで」


    明らかに嫌な顔をしたアダムにベルメリアは躊躇なく猿轡を突っ込んだ。


    「むご・・・」

    「3,2,1で行くわ、覚悟はいいかしら?」


    内心でつけるだけの悪態と罵倒を繰り返しながらアダムは覚悟を決めた。

  • 33二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 02:00:29

    >>32「3,2,1!」

    「!・・・うぐぅぅぅぅぅ??!」


    装置が作動した瞬間、データストームの際に微かに体験した感覚が巻き戻しのように起こった。

    深い海の底からいきなり空中へ引き上げられるような感覚と全身を包む激痛と激しい動悸。動く部分だけでもがきながらアダムは暴風雨の真ん中を吹き飛び続ける瓦礫になったような錯覚を覚えていた。


    「・・・ぐ、終わったのか・・・」


    時計を見ると時間が数時間飛んでいた。どうやら気絶していたらしい。手足の感覚を探ってみると随分と頼りなくなったが感覚が戻ってきているのがわかる。しかしながらまだいつものようにとはいかないようだった。


    「立てるか・・・う、こりゃ無理だな」


    辛うじて這いずる程度の動きしかできずアダムは諦めてシーツを被った。どうにもならないが一日でも早く回復して仲間の安否と父に連絡を取りたい。そしてガンドフォーマットの危険性を仲間内に共有する必要がある。

    コネで手に入れた機材もおそらくだが接収されているだろう。その処理も必要だ。


    「ちくしょう・・・賭けは俺の負け、か」


    だが諦めるもんか。俺はまだ何も手にしていない。俺の夢のために・・・。


    「問題児ね、彼・・・焦って無茶しないといいけど」


    ベルメリアは端末に送られてくるアダムの生体データを見ながらつぶやいた。


    「ねえおばさん、最近入院した奴いるんだって?」

    「ええ、数時間前に応急措置が終わったところ。早ければそろそろ目を覚ますかしら」


    別室でベルメリアはもう一人の問題児と話していた。

  • 34二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 06:01:20

    まだ何かやる気か…?

  • 35二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 10:28:00

    ほし

  • 36二次元好きの匿名さん23/09/15(金) 20:09:16

    >>33

    「軽いんだね、私は数日目が覚めなかった気がするんだけどー?」

    「貴女と彼がパーメットに曝された時間が違うから当然でしょう、それより今日のメニューはちゃんとこなした?」

    「もー、そればっかじゃん!もう歩くくらいわけないんだけど?」


    杖をつきつつではあるが問題児、ソフィ・プロネは退屈そうに頬を膨らませた。元の耐性の問題か、それとも最新の設備で治療を受けているからか彼女は早い段階で回復の兆しを見せていた。通常なら年単位のリハビリが必要な案件が数か月まで短縮されていることにベルメリアは嬉しさと同時に元気を取り戻しつつあるソフィに手を焼いてもいた。

    元より活発な性格なのは見て取れたがそれでもあることもままならない内は意識を友人への連絡やらに向けていたので大人しかったが体が動くようになるにつれて退屈の虫が騒ぎだしたのだろう。


    「歩けるなら次は走る、階段を上る、ハロバイクに乗る。できるようにならなきゃ困る事はたくさんあるわよね?」

    「それもそうだけどさ・・・」


    ソフィは今のところやりたい目標がまだ日常の行動レベルなのでまだベルメリアにも制御できているがこれが高度になるとどうなるやら。


    「まあいいや、とりあえず散歩してくる」

    「施設の外でちゃダメだからね」


    ベルメリアの言葉にうーい、と緩く返してソフィは杖を突いて歩きだした。


    「にひひ、新顔はどんな奴かな」



    「ぐぅ・・・ぐぅ・・・」


    ソフィがこっそり病室を訪ねるとアダムは降って湧いた暇な時間に完全に寝落ちしていた。気絶していたとはいえ体力をかなり消耗していたらしくシーツを被ってから不意に訪れた疲労に負けたのだ。

  • 37二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 04:37:05

    おはよう保守

  • 38二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 07:28:25

    ほしゆ

  • 39二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 13:00:45

    ほしゆ

  • 40二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 22:12:56

    >>36

    「うーす、新顔君いる?」

    「ぐぅ・・・」


    ソフィが病室を訪ねてみるとアダムはまだ夢の中だった。


    「なんだ寝てるのか・・・」


    ちぇっ、とつまらなそうにしつつもソフィはアダムが搬送された際に接収されたらしい彼の持ち物のロッカーに目を向けた。


    「なんかないかなぁ・・・」


    ロッカーを開けて中を探るとなんと彼のゲーム機を発見した。


    「お、最新モデルじゃん、お金持ちかな?」


    娯楽にとんとご無沙汰だったソフィは杖を置いて地面に腰を下ろし、ロッカー前でぽちぽちとゲームを始めた。



    「んが・・・、今何時?」

    「んー?今?えっと・・・あ、夜の六時」

    「マジかよ、そんな寝たのか・・・うおっ!」


    アダムは寝起きのはっきりしない頭のまま起き上がろうとしてベッドから転がり落ちた。


    「いってぇ・・・」

    「だいじょぶ?頭から落ちたけど」

    「だいじょばない・・・」


    ソフィは少しだけアダムを気にしたが彼から返事があるとまたすぐにゲーム機に視線を戻した。

  • 41二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 22:13:38

    >>40「首が折れたかと思った・・・ってかそれ俺のじゃないの?」

    「ロッカーに入ってた」

    「俺のじゃねえかよ」


    這いずって隣まで移動するとよく見なくても自分のゲーム機だった。


    「最新モデルだよねこれ」

    「そうだよ、バイトして買った」

    「へー」


    まだ動きの鈍い手足に悪戦苦闘しつつソフィの隣に座ると彼女は自分が買ったシューティングゲームに熱中しているようだ。


    「君、名前は?」

    「ソフィ、あんたは?」

    「アダムだ」

    「そ、アダム。今日、データストーム障害で入院したんだって?」

    「ああ・・・」

    「それならここは私が先輩だね」


    アダムから見ればソフィは体格差もあってそもそも年上には見えなかったが入院歴は彼女の方が長いらしい。

    それを加味してか彼女はどこか自慢げに言った。

  • 42二次元好きの匿名さん23/09/16(土) 22:19:37

    >>41

    「退屈してたとこだしリハビリに付き合ってよ」

    「え、俺がか?」

    「ここおばさんとかおじさんばっかでつまんなくてさ。ノレアも時々しか来られないみたいだし」


    聞きなれない名前にアダムは首を傾げた。


    「ノレア?」

    「仲間なんだよね、いまんとこ向こうも頑張ってるみたいだし私も早いとこ復帰したい」


    ノレアが誰かはわからないがどこか自分と同じなのかもしれない。アダムはそう考えていた。

    アダムは父の知り合いの子弟と交流が深く、その中で彼らのリーダー格にいつの間にか収まっていた。

    面倒見の良さやいざというときの大胆さ、リスクを引き受けて進むところが彼の気付かないところで周囲の信頼を得るきっかけではあったが彼自身はそれ以上に仲間の努力に相応の成果が与えられるべきと常々考えていた。

    父親が常に会社やベネリットグループで苦労している姿を見ているからか、どちらかと言えば利他的な思考が彼を占めるようになっていたのだ。

  • 43二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 07:59:47

    ほしゆ

  • 44二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 13:27:12

    ほしし

  • 45二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:10:55

    おやすみ保守

  • 46二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:30:34

    >>42

    「リハビリか・・・どのみち必要なことだしな」


    アダムはそうつぶやくと腕を持ち上げた。早く復活し、今の状況をいち早く打開したい。仲間が俺をまっているんだ。

    今回が失敗だからって挫けている場合じゃない。


    「マジで繋がってんのかわかんねえくらい鈍いな・・・」


    ぷるぷると震えながらどうにか水平に腕を持ち上げてみたものの、まるで肩で持ち上げているような状態だ。


    「マジ?これは?」


    不意に手が伸びて、アダムの左手を握った。


    「お、おう・・・微かにだけど・・・」

    「この感覚が大事らしいよ、ほら、右手も」


    ソフィは右手と左手の手のひらをそれぞれの両手に重ねる。お互いに手を合わせ、押し合っているような状態になる。


    「ここから私が指を動かすから、それがどの指か意識して押し返す、やってみて」

    「おう・・・」


    突然のスキンシップに動揺しつつもアダムはソフィのリハビリに付き合うことになった。

  • 47二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 00:20:36

    ほしゆ

  • 48二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 09:31:00

    ほっし

  • 49二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 10:13:22

    ほしゅ

  • 50二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 20:36:29

    保湿

  • 51二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 21:19:13

    >>46

    「これ、意味わかんないと思ってたけど・・・」

    「?」

    「やらせてみてわかるもんだね、ほんとにわかんない?」

    「・・・ああ」


    手を見ずに皮膚と手指の感覚だけで探ってみると驚くほどにわからなかった。手の先の感覚が無い。それだけでゾッとする感覚がある。


    「くっそ・・・マジかよ」

    「ヤケになってもしょうがないじゃん、ほら、集中集中」


    意識を集中してさらに続けるとなんとか手首までの感触が戻る感じがした。手はなんとなくだが、まだまだ痺れと感覚が繋がってないような感じが抜けないままだった。


    「どう?」

    「なんとか手首までは・・・」

    「効果あったんだ、なら意味あるってことだね」


    無意識に感じていた不安を吹き飛ばすような言葉。そしてソフィの笑顔に。


    「あ、ああ・・・」

    「がんばろ、私も頑張ってるし」


    アダムは惹かれる。

  • 52二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 23:09:17

    ほしゆ

  • 53二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 05:45:28

    まさかの展開

  • 54二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 13:22:33

    ほしゆ

  • 55二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 22:39:32

    >>51

    無自覚なままで沈んでいた気持ちがソフィの強引な接触と明るさで徐々に明るくなっていくのを感じた。


    「ホントならかなりかかるらしいよ」

    「そうなのか・・・いつ歩けるようになるんだろうな」

    「私は寝たきりで脳がヤバいって言われてから今になるのに半年もかかんなかったしアダムなら一月もいらないんじゃない?」


    明るいニュースとソフィの明るい話題にアダムも心なしか前向きになる。


    「そっか、ならもうちょい頑張ってみるか」

    「そそ、その調子だよ」


    それじゃ、今日はこのへんで!とソフィはアダムのゲーム機を片手に杖をついて部屋を出ていった。


    「おい、それ俺の・・・まあ、使えないしいいか」


    動けるようになって取り返せばいい。アダムはそう結論付けるとベッドによじ登る。存外苦労したがそれでも不可能ではなくなったのは彼女のおかげなのだろうか。

  • 56二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 08:48:38

    ほしゆ

  • 57二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 18:12:23

    ほしし

  • 58二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 21:46:25

    >>55

    ところ変わって地球寮に退院したスレッタが帰ってきた。午前中の忙しい時間だったため出迎えは身内だけだったがそれでも全員が彼女の帰宅を祝福していた。


    「ただいま」

    「お帰りスレッタ!」


    エリクトが嬉しそうに抱き着くとスレッタは彼女を抱き上げて同じように微笑む。文字通り血を分けた二人の姉妹はとても仲が良い。


    「スレッタ、そういえばスコアを上げられるようになったの?」

    「うん、皆には内緒だってお母さんとミオリネさんは言ってたけど・・・」


    エリクトが頬に触れるとパーメットの痣が青く光る。お互いが頬を寄せると互いに触れた頬から体を青い光が一瞬だけ走る。


    「しょうがないね、ほかにできる人なんていないし・・・今はどれくらい?」

    「5は平気、みんなは大丈夫っていうんだけどミオリネさんやお母さんが心配するから試してないよ」

    「うーん、気軽に試すのもね・・・結局データが残っちゃうし・・・」


    エリクトとスレッタは自室を目指しながらあれこれと話し合う。その最中にふとエリクトはデータを漁る中で一つの機体を見つけた。


    「ガンヴォルヴァだ、これなら使っても構わないかも!」


    無人機であり、ルブリスのガンビットとして開発されたそれは当然ながらガンドフォーマットとリンクする機能がある。これにエリクトは目をつけた。


    「いいのそれ?」

    「大丈夫大丈夫、一応技術研究項目で株式会社ガンダムに寄贈されてるし、接収したグラスレーから返品不用品って扱いになってるから壊れても大丈夫」

    「そうなのかなぁ・・・」


    スレッタはエリクトに促されるままにガンヴォルヴァが格納されているハンガーへと向かった。

  • 59二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 23:05:58

    ほししし

  • 60二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 07:20:51

    ほしゆ

  • 61二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 18:45:04

    ほし

  • 62二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 23:10:34

    >>58

    「さて、ここだったかな」


    ハロバイクを動かしてハンガーまでやってきた二人。最初はちょっと引け目を感じていたスレッタも好奇心に負けてエリクトの言うままにハンガーの中へ。


    「これこれ、これがガンヴォルヴァ」


    ハンガーの中は保管庫として使われているからか人は居らず、施錠も会社の関係者でありハッキングのプロでもあるエリクトには関係なかった。


    「これが・・・」

    「えっと制御端末は・・・ここかな」

    「それはクレーンのほうじゃない?これだと思うよ」


    ガンヴォルヴァにはいくつもケーブルが伸びておりそれぞれが機体につながっている。おそらくメンテナンスや情報の吸いだしなどが行われた後なのだろう。その中でエリクトとスレッタはガンヴォルヴァのコクピットに当たる制御回路に繋がるケーブルをそれぞれ指でなぞりながら探していた。


    「そういえば・・・ガンヴォルヴァってパーメットスコア高くしても大丈夫なのかな?」

    「んーどうだろ、それもついでにしらべてみよっか」


    二人は端末を拾っては違うと横に避けてを繰り返し、目当ての端末を拾えたのは少し経ってからだった。

  • 63二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 08:03:25

    ほしゆ

  • 64二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 19:09:14

    ほっしゅさん

  • 65二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 22:15:33

    >>62「OSは生きてるかな・・・」

    「うん、電源はケーブルから直接供給されてるみたいだから起動するだけなら問題ないね」

    「メカニックじゃないからメンテは難しいね、エリクトはできるの?」

    「万全とはいえないけどね」


    端末を操作するエリクト。逆にスレッタはすることがなくなり、ぼうっとガンヴォルヴァを眺めていた。

    「この子は・・・どうしたいのかな」


    エアリアルは慣れ親しんだ家族であるし、デミトレーナーは教材や重機の類として活躍の場がある。しかしガンヴォルヴァはスレッタにとってなんの知識もないし、誰かが乗り込むこともない無人機だ。


    「この子にもなにか役割があるといいんだけど・・・」

    「スレッタ、行けるよ!OSも生きてる・・・この子は生きてるよ」

    「そっか、じゃあ・・・はじめよっか」


    エリクトがOSを起動し、ブレーカーを上げると起動音と共にガンヴォルヴァのメインカメラに光がともった。


    「ガンヴォルヴァ、頑張ってね」


    スレッタがガンヴォルヴァの制御システムに触れる。同時にパーメットの輝きが機体に走り、メインカメラが輝く。


    「今のスコアは2、問題なしだね」

    「うん、じゃあ次は3かな・・・やってみる」


    パーメットスコアを引き上げる。機体はそれに伴ってメインカメラの輝きとともにスレッタの動きをトレースするように首を動かした。


    「3も問題ないね、ジェネレーターの冷却が施設に直結してるからかな?」

    「そうなの?」

    「うん、ブレーカー操作する時に施設に貯蔵されてる冷却材とかも使ってる」


    スレッタが視線を動かすとガンヴォルヴァに繋がるケーブルの中に太いパイプが床から伸びているのがあった。それが冷却やOSの働きを補助しているのだろう。

  • 66二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 08:07:04

    ほし

  • 67二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 08:53:57

    ほしゆう

  • 68二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 19:14:09

    ほしし

  • 69二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 22:36:16

    >>65

    「次は4・・・ちょっと調整がいるかも、冷却材とOSの補助システムの強度を上げるね」

    「わかった」


    スレッタはエリクトの言葉に返事を返しながらガンヴォルヴァを操作する。手を握ったり、カメラをまるで瞳のように動かしてみたり。


    「ガンドを使うとホントに・・・便利だね」


    精密な技術を要する動作もガンドの技術があれば造作もない。今のことにおいてはもはや操縦桿すら握っていないのだ。本来ならば健康被害、ともすれば命の危険を冒すリスクを背負うがそれがエリクトはノーリスクで使え、自分もおそらくは・・・。


    「準備できたよスレッタ、スコア4をコールして」

    「わかった」


    端末を制御してスコアを上げる。音楽のボリュームのようにツマミを回してスコアを引き上げる。


    「すぅ・・・はぁ・・・」


    やっぱりなんともない。手には青い光が走っているがそれは自身に何の影響も及ぼしていないのだ。

    すっと目を閉じる。すると視界が移り変わってガンヴォルヴァの視点に変わる。目を閉じて端末を持つ自分と同じように端末に目を落としているエリクトが見える。


    「ふふっ」


    ガンヴォルヴァの視線に気づいたのかエリクトがこちらを見て笑顔を見せた。

  • 70二次元好きの匿名さん23/09/24(日) 07:59:03

    ほしゆ

  • 71二次元好きの匿名さん23/09/24(日) 18:44:11

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん23/09/24(日) 22:31:20

    >>69

    ガンドが何を目指したのか、何ができるのか。スレッタには考えても考えても理解が追いつかない。今はミオリネや株式会社ガンダムの仲間たち、それに母親であるプロスぺラやベルメリアがガンドを医療などに使う事業を始めている。


    「私もなにかできればいいな・・・」

    「大丈夫・・・このまま僕と同じになれば・・・」

    「同じに?」

    「うん、パーメットと同調して僕と同じようになれればパーメットを使った発明も医療開発もすごく進むよ」


    エリクトがそういうとスレッタの手を取る。パーメットのスコアが高まり、データストームの感覚がスレッタに訪れる。


    「スコアが5に到達、ガンヴォルヴァ単体の制御ユニットじゃそろそろ限界かな」

    「この子じゃ前以上には上げられないね」

    「仕方ないな、クロウ・ワンダラーのテストで試してみよっか」

    「大丈夫かなぁ」

    「何を試すのかしら?」


    二人が肩をびくっと震わせた。振り返らずガンヴォルヴァのカメラで確認するとミオリネが腕を組んでこちらを見ていた。


    「えっと、その・・・」

    「スコアを上げようかなって」

    「このおバカ!」


    二人のほっぺたをもちもちしながらミオリネは続ける。


    「スコアをむやみに上げると命に関わるのよ!知ってるでしょ!」

    「あじゅじゅじゅじゅ!」

    「アンタもエリクトに流されるんじゃないの!」

    「うじゅじゅじゅじゅ!」


    二人とも頬を両手で挟んでもちもちされているため反論はできなかった。

  • 73二次元好きの匿名さん23/09/25(月) 07:19:05

    ほしし

  • 74二次元好きの匿名さん23/09/25(月) 12:24:50

    ドサクサに紛れて婿と小姑のもちもちを堪能してやがるぞこの嫁

  • 75二次元好きの匿名さん23/09/25(月) 21:55:43

    >>74

    もちもちは家族!

  • 76二次元好きの匿名さん23/09/25(月) 22:45:12

    >>72

    「プロスぺラが待ってるから、スレッタは行って良し」


    ひとしきりもちもちされた後、スレッタは先んじて解放された。エリクトもその後ろに続こうとしたものの即座に確保される。


    「ちょい待ち、アンタには聞きたいことがあるのよ」

    「え~・・・」


    エリクトを抱えてガンヴォルヴァの端末を拾い上げるとミオリネはデータを確認しつつ尋ねた。


    「スレッタがスコアを5に上げたのよ」

    「うん」

    「専門家は皆口をそろえてこう言ったわ、『フィルターが掛かっているエアリアルだったとしても危険すぎる』ってね」


    エリクトはなんとなくミオリネが聞きたいことを察してばつが悪そうに目線を下に向けた。


    「アンタの差し金?」

    「半分はね・・・あとはエアリアルに残ったデータがスレッタに呼びかけたんだよ」

    「データが呼びかける?」

    「僕の・・・思念の一部みたいなもの、かな・・・うまく言えないんだけど」


    エリクトは迷っていた。彼女に全てを打ち明けてしまっていいのか。ミオリネに打ち明けてしまったら今の関係が壊れてしまうのではないかと。


    「それがどうしてスレッタにスコアを上げさせるの?」

    「元はエアリアルの・・・僕の限界を引き上げるためだったんだ。データストームの中の存在になった僕をもっと広い世界に移すために」

  • 77二次元好きの匿名さん23/09/26(火) 08:53:51

    ほしゆ

  • 78二次元好きの匿名さん23/09/26(火) 13:26:16

    ほししし

  • 79二次元好きの匿名さん23/09/26(火) 22:20:46

    >>76

    「データの、アンタが・・・?」

    「うん、エアリアルが家族って、スレッタは言ってたでしょ?あれは比喩でもなんでもない、僕が入っていたからね」

    「スレッタの膝の上に突然出てきたのは・・・その、エアリアルから出てきたから・・・ってこと?」


    エリクトは自身でもはっきりと要領を得たわけではなかったものの、ミオリネの言葉に頷いた。


    「それなら今更スレッタのスコアを上げる必要なんて・・・」

    「でもね、ミオリネ・・・僕が、このまま消えてしまわない保証ってある?」


    その言葉にミオリネは言葉に詰まった。


    「僕は、今、なんなの?ちゃんと生きてるの?人・・・なんだよね?」

    「そんなの・・・」

    「ミオリネ、僕・・・怖いんだ、このまま目が覚めたらまた僕はデータストームの中で、お母さんが悲しい顔で僕の為に・・・いろんなことをするんだ」


    悪いことも、危ないことも。と続け、エリクトは涙ぐんだ。


    「僕は怖いんだよ!ミオリネ!スレッタが、僕と同じようにパーメットに同調してくれたら・・・そしたら僕は安心できるんだ!」

    「・・・でも、それには危険が伴うんでしょ?」

    「そんなことない、スレッタは・・・」

    「どうしてそう言えるのよ、だってスレッタはアンタとは・・・」

  • 80二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 01:05:00

    >>79

    ミオリネの言葉をエリクトは遮るように言った。


    「違わない!スレッタは僕の生体データから産まれたんだ・・・だから、僕と同じなんだ!」

    「え・・・?」

    「っ・・・!」


    エリクトははっとなって口を塞いだ。しかしもう遅かった。呆気にとられたミオリネの表情が彼女の受けた衝撃を物語っていた。


    「データから産まれた・・・って、どういうこと・・・?」

    「・・・そ、それは」

    「スレッタはプロスぺラの子供じゃないの?」

    「お母さんの子供だよ!僕の、妹だよ!」


    慌てて訂正するがエリクトは言葉が見つからず、ミオリネを不安げに見つめることしかできなかった。


    「ただ、ちょっと産まれが特別なだけで・・・」

    「ちょっと、落ち着いて・・・時間を頂戴」


    ミオリネも言いたい事はあったがエリクトも自分も混乱していることだけは確かだった。このまま言い合ってもなにもわからない内に終わってしまう気がしてミオリネはエリクトに落ち着くように言った。

  • 81二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 05:53:29

    そういえばそこら辺の話は全然してないんだよな確か

  • 82二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 06:42:14

    >>81

    スレッタもパメ焼きされてないので知らないですね

  • 83二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 10:44:43

    ほしゆ

  • 84二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 18:54:37

    >>82

    5ラン「僕だけぇ!?ぴぎゃぁぁぁぁっ!!」

  • 85二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 21:17:11

    >>84

    お仕置きと情報を短時間で伝えるためのでは意味と辛さが違うのだよ!五号君!

  • 86二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 21:34:31

    >>80

    こんがらがった頭を落ち着かせる前にミオリネはまずもって自分の思いを伝えることにする。


    「いい、エリクト」

    「う、うん・・・」


    肩に手を置いて、目線を合わせてミオリネは続ける。


    「貴女も、プロスぺラも、家族になるのよ」

    「家族・・・」

    「そう、スレッタが私の花婿だからね。一時は距離を置いてスレッタを安全なところにと思ったけど・・・」


    グエルと組んでスレッタを一連の騒動から離脱させることも考えた。それでも、今の彼女とスレッタを重ねればそれが悪手なんだとミオリネは思い始めていた。

    うっとうしいくらい突き進んでくれるスレッタが、クソ親父と組んででもエリクトの為に進み続けたプロスぺラが、そしてまた自分を失った時の母親を心配するエリクトを見て。


    「アンタも私の家族なんだから、勝手に決めないで・・・無理はしないでちょうだい」

    「ミオリネ・・・」

    「それで、その、スレッタがあなたと同じっていうのは・・・クローン的なやつなの?」

    「リプリチャイルド・・・って言ってる。僕の妹なんだよ」


    似たようなものなのね、とミオリネは技術的な意味での納得をする。


    「本題に戻るけど、スコアを上げる意図は?」

  • 87二次元好きの匿名さん23/09/27(水) 21:51:38

    >>86

    「僕が同調できれば今度はスレッタが僕とダイレクトにコミュニケーションが取れるんだ、エアリアルを起点にお母さんはデータストームを全世界に繋げて僕を自由な広い世界に行けるようにって考えてた」

    「つまり?」

    「もしも僕がまた元に戻ってしまってもスレッタと一緒なら僕はどこにでも行ける。MSとスレッタが持ち運ぶ端末、どっちが自由に動き回れると思う?」


    そこまで聞いてミオリネはピンと来たのだ。プロスぺラがクソ親父と組んでやっていたことの思惑に。

    ガンダムを否定するクソ親父とそれを説得してエアリアルを残させ、なにかしらの計画を立てていたプロスぺラの目的がそれだとするなら・・・。


    「マジでアンタもアンタのお母さんも・・・ホント・・・」


    家族や仲間のためならなんでもするわね。とミオリネは頭を抱えた。それでも、今こうして彼女と話せたのは良かった。


    「エリクト、スレッタが安全なら私としては止める理由はないわ」

    「本当?」


    ええ、ただし、とミオリネは続ける。


    「パーメットスコアを自由に弄れることがどれくらいこの世界で凄い事か、しっかり理解して頂戴」

    「う、うん・・・」


    その言葉を聞いてからミオリネはエリクトをギュッと抱きしめた。

  • 88二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 01:17:38

    てなえてえ!

    なんててえてえなんだ!

  • 89二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 05:56:58

    朝の保守

  • 90二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 07:10:21

    ほしゆ

  • 91二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 13:32:15

    ほししし

  • 92二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 21:36:47

    >>87

    「私もね、お母さんを小さい頃に亡くしたの」

    「・・・」

    「その時はスレッタも、みんなも居なくて・・・独りぼっちだった」


    だから、とミオリネは言う。


    「失ったものを取り返せるなら、それが大切な人のためなら・・・なんでもすると思う」

    「ミオリネ・・・」

    「でもね、今、大切な人ができたから、今、だから・・・わかる、のっ」


    嗚咽が聞こえてエリクトは抱きしめられたままミオリネの方を見る。


    「消えちゃうかもしれないなんて・・・言わないで・・・そんなの、わたしだってやだよ・・・」

    「ミオリネ・・・」

    「そんな、かなしいこと、でっ・・・がんばらないで・・・もっと、ちがうことでいいじゃない・・・」


    ミオリネに抱きしめられたままエリクトは自分の視界が急にぼやけだしたのに戸惑った。


    「でも、でも・・・」

    「私が、皆がいるから・・・」

    「信じていいの・・・?」

    「家族をしんじなさいよ・・・ばか」


    抱き合ったまま、二人は静かに涙を流した。

  • 93二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 05:52:55

    保守

  • 94二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 08:20:10

    ほしし

  • 95二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 13:15:35

    ほしゆ

  • 96二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 23:32:25

    保守

  • 97二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 23:35:25

    >>92

    泣き止んだ後、二人はなんとなく気恥ずかしくなってお互いに声をかけるのを躊躇っていた。


    「と、とにかく・・・戻りましょうか」


    鼻をすすってミオリネが言う。エリクトも同じようにしようとしたが上手くできなかったのでミオリネが拭いてあげた。

    二人はなんだか前より距離が縮まった気がして、どこか嬉しく感じていた。





    二人が居なくなった後、一機残されたガンヴォルヴァのカメラアイが一人でに光った。

  • 98二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 01:02:37

    おっと…?そういえば接続を切った描写は無かったような…?

  • 99二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 08:11:27

    ほしゆ

  • 100二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 13:32:26

    ほしし

  • 101二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 22:32:55

    ちょっと筆が乗らないのでギャグ回

    ミオリネは多忙を極めていた。最近は地球寮に隔日くらいでしか帰れていないし、息抜きというにもおこがましい時間しか取れていない。

    「さすがに気が滅入ってくるわね・・・」
    「代理業務お疲れさまです。ミオリネお嬢様」

    コーヒーを手に部屋に入ってきたのはデリングの部下であるラジャンだった。彼は現在療養中のデリングの代わりに総裁代行を務めるミオリネを業務の上でサポートしつつ、今のように細かい気配りを忘れない御仁だ。

    「く・・・父さんの代わりなんてやるものじゃないわね、さっさと復帰してほしい・・・」
    「デリング総裁も今はまだリハビリの最中ですが、まあじきに復帰なさるでしょう」
    「そうだといいんだけど・・・」

    時計をみると次の仕事にかかるまで少し時間がある。ミオリネはラジャンにふと気になった疑問をぶつけた。

    「ラジャンさんは父さんと母さんのなれそめって知ってるの?」
    「ノートレット様のことですか、少しなら」
    「知ってるなら教えて欲しいわ」

    それでは結婚の話について・・・とラジャンは続けた。

  • 102二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 22:47:17

    >>101

    「結婚ね、そういわれれば気になるかも・・・」

    「デリング総裁は実は最初のころ結婚に乗り気ではなかったんです」

    「そうなの・・・?」

    「軍の属するものは常に引き金を軽くしておかねばならない。と命令が下れば即座に、判断して処理できるようにと」

    「結婚するとどうしてそうなるのかしら・・・」

    「銃を向けた兵士の薬指に指輪が見えたら?もしも咄嗟に命乞いをされたら?人は自分の立場になって考えてしまったら冷静でいるのは難しいでしょう。デリング総裁は軍人である以上必要以上の人間関係や財産を持とうとはしませんでした」


    デリングのこととなると色眼鏡がかかってしまい、途端に不満顔のミオリネに諭すようにラジャンは伝えた。

    それでもやや納得がいかないといったミオリネにラジャンは話題をノートレットに変えた。


    「その当時のノートレット様は科学者でもありましたが・・・それ以上にやり手のキャリアウーマンでもあったんですよ」

    「母さんが」

    「ええ、ミオリネお嬢様が育てていらっしゃるトマトなどで既に功績があった彼女が様々な思惑と、おそらくはノートレット様ご自身の意思でデリング総裁を見初めたのでしょうね」


    ラジャンの言葉にミオリネは少し疑問を持った。

  • 103二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 23:29:54

    >>102

    「ラジャンさん、どうして母さんが父さんを気に入ったってわかったの?」

    「そうですね、まあ、結果論ではあるのですが・・・彼女が嫌と思えばどうとでもできるだけの女性であった、というのが大きいかと」

    「へぇ、お母さんってそんなに・・・」

    「ミオリネお嬢様はもっと自信を持ってもよろしいかと思いますよ」


    話を戻しますね、とラジャンは続ける。


    「デリング総裁は初志貫徹なさるお方ですからノートレット様との交渉は難航しました。どちらも自身のお考えを大事になさるので」


    ミオリネにはノートレットはともかくデリングが頑として認めなかったのは容易に想像できた。しかしだ、自身の母親はあんな父を説得して結婚までこぎつけたのだから凄い。


    「そのまま話はこじれるかと思ったのですが・・・」

    「ですが?」

    「ノートレット様はいつのまにかデリング総裁の周囲の人間を全て味方につけたうえでデリング総裁を完全に言い負かしました」

    「あの、クソ親父が・・・?」


    想像もできないことである。あの仏頂面がどれだけ叩いてもビクともしなさそうなあの父親がである。


    「表情には出てませんでしたが・・・」


    ラジャンにはその時の光景がありありと、今でも浮かぶ。


    「滝のような汗を流し、尋常じゃないくらい手を震わせながら婚姻届けにサインしてましたね」

    「か、母さん・・・」


    ミオリネは自分の母親が今更ながらに怖くなった。

  • 104二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 07:38:07

    結論、デリングは恐妻家

  • 105二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 09:35:33

    ミオリネの母性がえぐいことになりそう・・・

  • 106二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 18:05:18

    ほしゆ

  • 107二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 22:06:59

    >>97


    データストームで繋がった機体。それは所詮器にすぎず、パイロットありきの存在である。しかしながらそれにパイロットに近しい機能が備わっていたとしたら?


    機体に宿るのは機能か、それとも・・・?






    「ただいま」

    「ただいまー」


    二人が地球寮に戻るとスレッタを含めた地球寮のメンバーとシンセー社の社員が出迎えた。


    「二人とも何やってたんだよ?」

    「ちょっとお話を・・・ね」

    「あー・・・?」


    チュチュの問いかけにあいまいに返し、エリクトとミオリネは顔を見合わせてほほ笑む。スレッタが少しだけ羨ましそうに見つめていたが気付いたミオリネに見つめられて恥ずかしそうに目を逸らした。


    「今日はスレッタの退院を祝って皆でちょっとした宴会でも開きましょうか」

    「いいね、費用はどうする?」

    「もちろん会社持ち!好きな物用意して夕方にここで開催よ。他の人も仕事は明日にできるだけ回して参加できるようしてね」


    ミオリネの号令に地球寮の全員が頷いた。それぞれがスレッタの無事の退院にお祝いや安堵の言葉を述べつつ買い出しに出かけていった。


    「それじゃスレッタ、私達はここら辺を使えるようにしとくわよ」


    ミオリネに促され、スレッタは二人で寮のエントランスを片付け、ソファやベンチを広げていく。プロスぺラはマルタンとエリクトを連れて仕事を終わらせにかかった。

  • 108二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 05:51:25

    星油

  • 109二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 08:28:42

    ほしゆ

  • 110二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 16:33:04

    スレは最後尾の書き込みから概ね12時間ほど保持する的保守
    概ねであって確実ではないので保守する際は気を付けて保守
    まだ大丈夫と思ってたらIP規制食らうとスレ落ちする的保守

  • 111二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 22:18:12

    >>107スレッタとミオリネが作業を始めて少し経つともとよりそれほど物の少なかったエントランスはすぐに全員が座って楽しめる程度の椅子とソファが用意できた。最近はデスクワーカーがうろうろすることも増えたので自然と清潔に保たれていたのも二人が用意を済ませるのに一役買った。


    「意外と早く終わったわね」

    「はい!なんだか楽しみです!」


    スレッタはこういった催し物が好きらしくなんだかそわそわとしている。


    「ちょっと休憩しましょ」


    スレッタを促してソファに腰掛けるとミオリネはスレッタの肩に頭を乗せた。


    「ねえ、スレッタ」

    「はい?」

    「私ね、ずっと思ってた」


    キョトンとするスレッタにミオリネは構わずに続ける。


    「あなたが辛い事から離れて、幸せになれるようにしてあげたいって」

    「・・・」

    「でもね、それじゃ結局・・・一緒だって気付いたの」

    「一緒、ですか?」

    「うん、結局あなたが傷つくってことに」


    ミオリネはソファから立ち上がってスレッタの頬を両手で包んだ。


    「皆で、幸せを目指さなきゃ・・・幸せにしてあげたい誰かを置いてけぼりにしてできることなんて、独りよがりだから」

    「ミオリネさん・・・」

    「スレッタ、ごめんね・・・今度からは私、あんたと一緒に頑張るから」


    ぎゅっと抱きしめて、花嫁は花婿に誓う。

  • 112二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 07:03:08

    ほしゆ

  • 113二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 17:59:36

  • 114二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 21:59:35

    >>111

    ミオリネはスレッタを抱きしめ、そっと頬をよせてから腕を離した。


    「おー、みせつけるじゃん」

    「あ、ちょ、チュチュ・・・!」


    もう終わった?と言わんばかりにチュチュが顔を出した。それを物陰から同じように見ていた地球寮のメンバーが申し訳なさそうに出てきた。


    「ええ、花嫁と花婿のやり取りだもの」

    「ぬっ?!」


    スレッタの纏めた髪にチュッとキスをして、それくらい当然でしょ?とミオリネは返し、逆にチュチュを赤面させた。


    「チュチュも相手が見つかればわかるわ」

    「い、色ボケ・・・!」

    「もう少し優しくなればチュチュだってモテるわよ」


    顔もスタイルも悪くないもの、笑顔なら簡単に相手を落とせるんじゃない?と返されてチュチュは完全に言い負かされて頬を引くつかせながら立ち尽くしていた。


    「チュチュが笑顔?」

    「ありえねぇ・・・」

    「聞こえてんぞぉ?」


    にこやかな笑顔でチュチュがレンチを握りしめたのでオジェロとヌーノは声にならない悲鳴を上げながら走り出した。

  • 115二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 22:25:26

    イイ笑顔持ってンじゃねーかw

  • 116二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 22:41:49

    >>115

    頬とかこめかみにばしばし血管浮いてますがねw

  • 117二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 22:53:50

    悪魔の様に繊細に
    天使の様に大胆に
    死神の鎌と書いてレンチと読み
    死の微笑と書いてエンジェルスマイルと読む

    地球寮の美少女チュアチュリー・パンランチ

    彼女は可憐に学園を舞う

    右手にレンチを携え
    左手の釘バットを肩に担ぎ
    エンジェルスマイルを浮かべて

  • 118二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 05:52:20

    エンジェルスマイル…?エンジェ、えっ?エンジェル?…………エンジェル!

  • 119二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 07:21:03

    ほしゆ

  • 120二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 12:41:18

    ほしゆ

  • 121二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 21:40:18

  • 122二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 23:03:27

    >>114

    オジェロとヌーノが寮の奥へ逃げ、チュチュがその数段早いスピードで追いかけていった。


    「足早いね・・・」

    「速いわ」


    ≪ぎぇぇぇぇぇぇぇ!!!≫


    チュチュが奥に消えた数秒後に二人の悲鳴が聞こえてきた。


    「逃げきれなかったわね・・・」

    「そうですね・・・」


    全員が何事もなかったかのようにスレッタの退院を祝う宴会の準備を再開する。デリバリーの食事やお菓子、飲み物が並べられて小さな山を作る。談笑に花が咲き、最近の株式会社ガンダムの業績の向上を報告したり、地球での事業の準備の為に走り回っているグラスレーから地球出身者の雇用が増加していることなど明るいニュースが続いた。


    「お待たせ、やっとめどがついたわ」

    「ふぅ、今日くらいは羽根を伸ばそうかなぁ」

    「適度に休息はとってねマルタン、これからは人員も拡充してくるはずだし」

    「そーそ、なんたって社長だしな、事務作業ごくろうさん」

    「チュチュは自分の作業も僕に押し付けただろ!?おかげでこっちは・・・ところでオジェロとヌーノは?」

    「意識がもど・・・野暮用が片付いたら合流するって」

    「????・・・まあいいか」


    仕事組が合流し、再び話が盛り上がった。

  • 123二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 23:24:01

    さすが地球寮のエンジェル……
    ((( ;゚Д゚)))

  • 124二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 23:28:32

    >>122

    宴会はその後夜まで続き、朝の早い大人はいち早く離脱しプロスぺラは船をこぎだしたエリクトを連れて仮眠室へ。


    「ふわ・・・俺たちもそろそろお開きにしようぜ」

    「確かに明日は授業だったか、仕事はなかったか?」

    「二足の草鞋を履くのは大変ですねぇ」


    面々は大まかに片付けを済ませ、明日の朝が早い組からこちらも適宜離脱していった。


    「マルタンはどこ行ったの?」

    「マルタンならそこにいるぞ」


    アリヤが指さす先には寝袋に包まれて背景と同化しているマルタンがいた。風邪を引くような気温でもないし寝袋の下にはマットレスも敷かれていたので全員マルタンを起こさないようにエントランスを後にした。


    「スレッタ、今日は一緒に寝ましょ」

    「え、いいんですか?」

    「ええ・・・それに・・・」

    「それに?」


    ミオリネが言い淀んだのを聞いてスレッタは首をこてんと傾けた。


    「へん・・・かもしれないけど、怖いのよね」

    「怖いんです?」

    「ふふ、そうなの。なんか上手く行き過ぎてる感じがして」


    スレッタがきょとんとするしぐさが可笑しくて思わず笑みを浮かべながらもミオリネは自室でスレッタとベッドに腰掛ける。

  • 125二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 05:51:47

    エンジェルとは…?

  • 126二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 09:58:47

    ほしん

  • 127二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 10:54:02

    >>125

    そう…あれは古い話だ。


    ぴぴるぴるぴるぴぴるぴー


    この呪文で調べてみてくれ。

    天使とは?

    その答えの一端には辿り着くだろう…

  • 128二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 18:51:27

    >>127

    懐かしいな…撲殺天使見てたのを親に見つかって病院連れてかれたよ…こんなのを見るなんて病気に違いないって…元々アニメとか漫画とかオタク臭いとか言ってバカにしてたけどアレは堪えたな。いや、まぁ、実際ヤバかったけども。

  • 129二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 21:26:53

    エスカリボルグが分かるのか……

     
     

     
     
    でもチュチュなら使いこなすよ。
    精密機器のスナイパーライフルを鈍器にするエンジェルだから

  • 130二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 21:57:14

    >>124

    二人はそれから他愛のない会話を少しだけして、それから隣り合って眠った。



    「ん・・・?」


    それからどれくらいたっただろう。スレッタは自身の端末にメールが届いていることに気が付いた。パーメットスコアを上げてエリクトほどではないにしろ同調できるようになってからというものパーメットを介した情報を細かく拾い上げることができるようになっていた。無意識であればだれの端末に着信が来たか、スイッチが入ったかなどと些細なものではあったが。


    「ううん・・・こんな時間にだれから・・・?」


    体を起こそうとして、自分にミオリネが抱き着いていることに気が付いた。上手く行き過ぎて怖いなどとらしくない言葉を聞いたなと苦笑しつつ腕だけを伸ばし、なるべくミオリネに光が当たらないようにしながら端末を操作した。


    「メッセージ?・・・」


    寝ぼけた目で見てみると差出人のわからないメッセージだった。短く「会いたい、会いに来てほしい」とだけ書いてあった。


    「誰だろう・・・」


    どなたですか?と返信してみると即座に返信があり、「あなたの子」と出てきた。いたずらかと思いスレッタは眠さも手伝ってメッセージ返信をすることなく再び眠ってしまった。


    「お母さん」

    「?」

    「お母さん、会いたい」


    その日、スレッタは大きな手に掴まれる夢を見た。

  • 131二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 22:32:01

    >>130

    「ううん・・・あれ?」


    翌朝、スレッタが目を覚ますとミオリネが未だに自分に抱き着いたまま寝ていた。端末を見てみると時間はまだ早い。

    ミオリネも仕事の都合で常に早起きだが夢をみたせいか必要以上に早起きしてしまった。


    「あれ・・・なんだか見たことあるような手・・・っていうよりあれはMSの・・・」


    スレッタの頭によぎったのは自分がずっと一緒に居たエアリアルと・・・ガンヴォルヴァだった。


    「ガンヴォルヴァが私に話しかけてきたの・・・?」

    「ううん・・・なにかあったの・・・?」


    寝ぼけたままのミオリネがスレッタの体に頭をこすりつけながら言う。猫のようなしぐさにスレッタはきゅんとしながらミオリネの頭を抱きしめる。


    「ガンヴォルヴァの夢を見たんです、だから気になって」

    「そうなの・・・?」

    「そういえば・・・」


    端末を見るとメッセージは文字化けしていて見えなくなっていた。


    「あれ、見れない・・・でもこれ昨日の・・・」

    「身に行けばいいじゃない・・・あとで」


    まだ早いわ、と言ったミオリネがまた寝息を立て始めたのでスレッタも再び目を閉じた。

  • 132二次元好きの匿名さん23/10/06(金) 05:52:48

  • 133二次元好きの匿名さん23/10/06(金) 07:07:20

    ほし

  • 134二次元好きの匿名さん23/10/06(金) 13:09:17

    ほしゆ

  • 135二次元好きの匿名さん23/10/06(金) 22:42:46

    >>131スレッタは再び夢を見た。夜の続きだとそう思ったのはその手の上に自分がいることに気が付いた時だった。


    おかあさん


    声がする。これはどういうことだろう。


    会いたい


    よく聞いたことのある声。


    会いに来て


    自分の声のような・・・


    「むぅ・・・」


    次に気が付いた時には既にミオリネは出かけた後だった。授業は休み、エリクトはどうしているだろうか。今回の不思議な体験をどうはなしたものか。


    「とにかく・・・確認しなきゃ」


    経過していく夢、なんども聞こえた声にスレッタは導かれるように前回の倉庫へ。


    「こんな時に限って誰もいないのは不安・・・」


    エリクトは母親に連れられて出かけており、マルタンは完全オフの日だったのか未だに背景と同化している。

    ミオリネや地球寮のメンバーも各々が仕事や授業で不在だった。不安を感じつつハロバイクを走らせていると倉庫の前についた。周囲は前回と同じく誰もいない。使われていない倉庫といった風情だが中にはガンビットがある。


    秘密基地みたいだ。


    なんとなくそう思いながらスレッタはドアを開けて中に入る。

  • 136二次元好きの匿名さん23/10/07(土) 07:13:20

    ほし

  • 137二次元好きの匿名さん23/10/07(土) 08:50:33

    ほしし

  • 138二次元好きの匿名さん23/10/07(土) 18:25:50

    キープ イット!

  • 139二次元好きの匿名さん23/10/07(土) 23:33:29

    >>135

    中へ入るとそこには前日と変わらない倉庫然とした雰囲気とコードに繋がれたガンヴォルヴァが鎮座している。


    「あなたが私を呼んだの・・・?」


    機体は電源ケーブルやワイヤーで固定されており、下半身は全く動かせない。それでも大きなそれはまるでスレッタを待ちかねたかのように起動音を響かせる。


    「ガンヴォルヴァ・・・」


    ポーン、と端末に通知が届く。最初にスレッタがガンヴォルヴァを起動する際に使った端末だった。

    拾い上げてみると端末にメッセージが届いていた。


    『会いたかった』


    メッセージを読み上げるように声が響き、同時にスレッタの体に青色の光が走る。スコアが上がった。

    データストームにもスレッタは当たり前のように耐えられる。しかしこれが普通の人だったら?スレッタは思わず声を上げた。


    「ダメ、ですっ!突然スコアを上げたら!」

    『謝罪、制御不良、謝罪、不可抗力』

    「私やエリクトじゃなかったら大変なん、です!わかりますか!」


    お互いわたわたしながら声とメッセージを送り合う。

  • 140二次元好きの匿名さん23/10/08(日) 00:22:52

    >>139

    二人して落ち着くのに時間がかかったがそれからスレッタはガンヴォルヴァと会話を試みることにした。


    「端末に連絡をくれたのはあなたですか?」

    『肯定』

    「どうして・・・」

    『家族、知りたい、もっと』


    ぶつ切りの言葉にデータストームを介して好奇心のようなものがスレッタに伝わる。


    「あなたにどうして意思が・・・?」

    『ジェターク社製意思拡張AI搭載済、型式番号〇〇〇・・・』

    「ええ、なんでそんなものが・・・」


    クロウ・ワンダラーの試験搭乗の際にミオリネ達があれこれもめていた事、データが蓄積されていることを知らされていたスレッタだったがまさかAIの試験機としてこのガンヴォルヴァが使われていることは知らなかった。

    この機体はスレッタとエリクトの感情を高いパーメットリンクとスコアを介してデータ蓄積されており、データの処理が倉庫の冷却や処理の補助によって適切に行われ、それが意思に近い感情とデータの獲得につながったのだろうと思われる。


    『意思拡張型AIの試験を幾度か行い、データの蓄積後此処に保管すること』


    文書ファイルにもここにガンヴォルヴァが格納されることを指示することが明記されている。ミオリネが自分たちを探しに来れたのはどうやら管理者権限で自分たちがここに入ったことを知ったからのようだ。

  • 141二次元好きの匿名さん23/10/08(日) 07:12:31

    ほしゆ

  • 142二次元好きの匿名さん23/10/08(日) 13:03:30

    ほしゆ

  • 143二次元好きの匿名さん23/10/08(日) 20:16:37

    >>140

    スレッタがガンヴォルヴァから提供されるデータに目を通していると一つ大きな問題に気付いた。


    「テストがまだ残ってる気が・・・」


    日付が明後日になっているがAIの機能テストとしてガンヴォルヴァが試験場を航行することになっているのだ。ただ保管されていただけだと思っていただけにスレッタは驚いた。


    「ど、どうしよう・・・」

    『『パーメットリンク使用同調実験』問題無し。実行済み、結果提示可能です』

    「でもこれは低いスコアでやることになってるし・・・」


    そもそも倉庫の冷却材や演算補助を受けて行った結果が単体でどこまでできるのか謎ではある。


    『スコア3、再現可能、最適化可能』

    「大丈夫?スコア3でもそれなりに高いけど・・・」

    『要、最適化作業。お母さん、最適化作業希望』

    「お母さんって・・・私のことかぁ」


    今更ながらガンヴォルヴァが自分を母と呼んでいることに気付きスレッタは不思議な感覚に陥った。エアリアルが家族ではあるのだがそれはエリクトが居たからで、でも今でもエアリアルは家族で・・・。

    ガンヴォルヴァがこうなったのは自分とエリクトがパーメットリンクでスコアを爆上げしたからで・・・。


    『水星ってお堅いのね、こっちじゃ全然ありよ』


    「うーん、まあ・・・いいか」

    『・・・』

    「エアリアルと一緒だね、MSが家族でも・・・いいよね」


    違うことではあると思いながらもスレッタはミオリネと初めて決闘で勝利したときのことを思い出していた。

  • 144二次元好きの匿名さん23/10/08(日) 22:41:31

    >>143「最適化ってどうするの?」

    『スコア5、維持、演算する』

    「大丈夫?前も結構施設を動かしてたような・・・」

    『冷却材、残量把握、可能』


    リィン、と鈴のような音と共にスレッタにデータストームの感覚が走った。体に走った青い光が淡く、それでもはっきりと光り始めた。


    「ガンヴォルヴァ、どれくらいかかりそう?」

    『前回のフィードバック使用、終了まで一時間半』

    「け、結構かかるね」


    施設が稼働を開始し、スレッタはガンヴォルヴァの制御端末を膝に置いてミオリネに連絡をとることに。


    『もしもし?』


    電話を掛けると忙しい時間かとは思っていたが思いのほかすぐに連絡がついた。


    「ミオリネさん、ちょっと相談があるんですけど・・・」

    『相談?今朝の話?』

    「うーん、関係あるといえばありますね」

    『はっきりしないわね?前の倉庫の関係?今施設つかってるのあなたよね?』


    やはり通知が行っていたようだ。連絡が早くつながったのはそのせいだろうか。スレッタはなんだかいたずらを懺悔するような気持ちでどこか落ち着かない気分だったがミオリネは存外気にしていない様子だった。


    「ガンヴォルヴァの話なんですが・・・」

    『ガンヴォルヴァの処遇は株式会社ガンダムに移ってるから元から気にしなくていいわよ』

    「そうなんです?でもテストするって書いてあるんですけど」

    『ああ、それ?でないと一部企業がうるさかったからウチとジェターク二社で管理してることにして売買とかから遠ざけてたのよ。だから大丈夫、形式的なものだから』


    スレッタはその言葉にホッとした。

  • 145二次元好きの匿名さん23/10/09(月) 05:50:54

    ほしし

  • 146二次元好きの匿名さん23/10/09(月) 07:04:14

    ほしゆ

  • 147二次元好きの匿名さん23/10/09(月) 13:25:05

    ほっしゅ

  • 148二次元好きの匿名さん23/10/09(月) 22:15:22

    >>144『それで、ガンヴォルヴァで何する気なの?』

    「えっと、あの子が私を母親だって」

    『・・・・・・・なんだって?』

    「ガンヴォルヴァが私とエリクトのパーメットリンクの『スレッタ、ノイズ確認、遮断実行』えっ、ちょ」

    『あ、ちょ』


    通信が切れた。スレッタがガンヴォルヴァを見上げるとどこか不満げに感じた。


    「もう、邪魔したらダメです」

    『最適化作業、遅延、ノイズ、遮断』


    むう、とスレッタがにらんでみてもガンヴォルヴァはどこ吹く風だ。きっとミオリネは怒るだろう。


    「最適化が済んだらどうしたい?」

    『スレッタ、会話、希望』

    「ガンヴォルヴァとかぁ、何話そっか・・・」




    「スレッタ?!もしもし!?」


    スレッタが能天気にガンヴォルヴァと何を話すか考えていたころ、突然通信が切れたミオリネは焦っていた。


    「またなんかやってんのかしら・・・エリクトは今はプロスぺラと一緒だと思って油断したわ」

    「どうしたんだミオリネ?」


    同室で書類に目を通していたグエルが書類からミオリネに視線を移した。


    「うぅん、なんかスレッタとエリクトが前にガンヴォルヴァを玩具にしてたみたいで・・・」

    「ああ、あのガンビットか」

  • 149二次元好きの匿名さん23/10/09(月) 22:30:59

    >>148

    グエルは記憶に残っている情報を頼りに端末を操作してデータを照合した。


    「あった、意思拡張型AIの最新型を使って遠隔操作実験をしたんだな・・・これにあの二人が何をしたんだ?」

    「わからないわ、ただスレッタがガンヴォルヴァと会話してるみたいだった・・・」


    さすがに母親と呼ばれているとまでは言えなかったミオリネだったがそれでもグエルは不思議そうにしている。


    「ガンヴォルヴァと会話・・・?」

    「そうよね、それが普通よね」


    エリクトの出生と今までの秘密を知ったミオリネにとってはエアリアルと会話していたらしいスレッタの行動とエリクトがMSと会話するように操作しているのは理解できていたがグエルはそんな事情知らないのである。

  • 150二次元好きの匿名さん23/10/10(火) 05:59:19

    ほしし

  • 151二次元好きの匿名さん23/10/10(火) 07:40:25

    ほしゆ

  • 152二次元好きの匿名さん23/10/10(火) 09:28:49

    ほしゆう

  • 153二次元好きの匿名さん23/10/10(火) 15:07:27

    ほしし

  • 154二次元好きの匿名さん23/10/10(火) 21:57:51

    おやすみ保守

  • 155二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 00:03:50

    >>149

    哲学?なんて呟きだしたグエルを他所にミオリネは再度連絡を取ろうとした。しかし・・・


    「なにこれ・・・?」

    『邪魔、しないで』


    短い文と共に連絡が一方的に切られた。スレッタの声にどこか似ていたが彼女らしからぬ冷たい響きにミオリネは妙な胸騒ぎを覚えるのだった。

  • 156二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 05:59:38

    おは保守

  • 157二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 08:11:34

    ほしゆ

  • 158二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 17:18:02

    少し早いけど保守。
    きっちり12時間待ってたら落ちた!
    よりか良いよね?ぬ?

  • 159二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 22:47:01

    >>155

    「ごめんグエル、ちょっと抜けるわ」

    「え、うん・・・頑張れよ」


    思考がフリーズしたグエルを他所にしてミオリネはスーツ姿のまま会社を飛び出てハロバイクに飛び乗った。

    施設はここから遠くない。飛ばせばすぐにつくはずだ。






    「うーん、あとどれくらい?」

    『残り一時間』


    スコア5を維持し続けてもう30分である。普通なら命の危険を覚える行動の真っ最中であるが・・・


    (まったく苦しくない・・・不思議な感じ・・・)


    ガンヴォルヴァと自分を青白いパーメットの光が走っている。幻想的な雰囲気を静寂が強め、スレッタは思わずあくびをした。


    『バイタル認識、正常?』

    「うん、大丈夫、ちょっと眠いだけ・・・」


    考えてもみればガンヴォルヴァが夢としてパーメットリンクで干渉してきてから変な時間に目が覚めたりしていたのだ。寝直しはしたがそれでも普段と違うリズムに暇な時間が合わさってスレッタはうとうとしていた。


    『スレッタ、横になる?』

    「うーん・・・そうする・・・」


    データストームの影響だろうか、妙に思考がぼやける。

    差し出されたガンヴォルヴァの手がまるで夢のようでーーーーーーーーーーーーー

  • 160二次元好きの匿名さん23/10/11(水) 23:19:19

    >>159

    『スレッタ』

    「ここは・・・」


    真っ白な空間、見た事があるような、ないような。


    『あなたを知りたい』

    「あなたは・・・」

    『スレッタ・マーキュリー』


    無機質な私の顔。からっぽの私が私を求めて手を伸ばしている。互いに手を伸ばして、触れ合う。

    互いにパーメットの光が走る。私は青、もう一人の私には赤。


    『もっと、知りたい』

    「もっと・・・?」


    伸びる手が増える、手が大きくなる、やがてもう一人の私の体が崩れて、MSの姿になる。

    ケーブルとコードが伸びて私に絡みついてくる。


    「くるしい・・・まだ、なの?」

    『もっと、知りたい。なりたい、あなたに』


    両手を広げるガンヴォルヴァのコクピットに吸い込まれるように近づいてーーーーーーーーー

  • 161二次元好きの匿名さん23/10/12(木) 07:12:20

    ほしゆ

  • 162二次元好きの匿名さん23/10/12(木) 17:43:15

    保守

  • 163二次元好きの匿名さん23/10/12(木) 23:18:07

    >>160

    「・・・すぅ、はぁ」


    急いできたから息が切れる。端末に連絡をいれても妨害が続いて、やっとつながり始めた頃には留守電になっていた。

    これはどういうこと?スレッタが連絡を何度もすっぽかすことなんてなかったし、妨害なんて言わずもがな。


    「とりあえず・・・えっと、メッセージ・・・」


    思考をまとめる為に朝の出来事を書き留めていく。スレッタと携帯食の朝ごはん食べた、スフレが冷蔵庫に、ああくそ、かえってぐちゃぐちゃになる!


    (しかもスレッタ寝てたから食べてないし!)


    どうでもいいことを書き留めてしまい頭を抱えながら施設へと足を踏み入れる。


    「スレッタ!」


    開口一番にスレッタの名前を叫ぶと彼女はガンヴォルヴァの手をベッドのようにして寝息を立てていた。ガンヴォルヴァはスリープ中なのかメインカメラがゆっくりと明滅を繰り返している。


    「まったく・・・脅かさないでよ」


    眠っているスレッタに歩み寄る。すると彼女の目が急に開き、ゆっくりと体を起こした。

    ギョッとして歩みを止めるとスレッタはなにやら周囲を伺うように視線を動かしている。


    「スレッタ・・・?」


    まるで機械みたいな動き、なんて考えがよぎった。


    「ミオリネさん、おはようございます」


    不安が溢れそうなミオリネを揶揄うようにスレッタはにへーと笑って言った。

  • 164二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 09:37:36

    >>163

    「スレッタ、大丈夫?」

    「?何がですか?」


    こてんと首を傾ける。仕草としゃべり方はいつも通りの気がする。しかしなんだろうか、この違和感は。


    「・・・またなんかしでかしたのかと思って心配してたのよ、連絡も突然つかなくなるし」

    「連絡・・・あっ、そうでした」


    ごそごそと端末を探してスレッタはなにやら操作し始める。


    「何してるの?」

    「ガンヴォルヴァが干渉するからって・・・よし、元通りです」


    元通りと言うと同時にミオリネの端末にスレッタからの着信が入り、コールを数回繰り返して通話が終了した。


    「あなたこんなことできたのね?」

    「えっ?あ、いや、ガンヴォルヴァが教えてくれたから」


    ミオリネはチラッとガンヴォルヴァを見やると視線をスレッタに移した。よく見ると頬にまだ青いパーメットの筋と、赤い光が混ざっているのが見える。


    「それならいいんだけど、それよりもパーメットスコアを上げるのはダメって言ったでしょ?早いとこ電源を落としてちょうだい」

    「え、いや、その・・・まだ最適化が」

    「最適化?」


    ごにょごにょと言い訳しながら制御端末を手放さない姿にミオリネは違和感を募らせていた。

  • 165二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 15:56:11

    ほしゆ

  • 166二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 17:44:07

    >>164

    ミオリネはスレッタに何かしらの異変が起きたのではと考えていた。先ほどの様子は普通ではなかったし、パーメットの痣も煌煌と光っている。長時間続けることがいい事ではないというのはミオリネも承知しており、電源を落とせということに理由も言えずに難色を示すことにも違和感を感じていた。


    「最適化ね・・・それってどういうこと?」

    「え、えっと、それはガンヴォルヴァのAIが自立して意思を獲得できるために必要なんです」

    「AIって・・・ああ、ジェターク社で作ってたヤツね?それをどうしてスレッタが?」

    「え、いや・・その」

    「やる事は別に悪い事じゃないし、施設を使うのもいいけどガンドフォーマットの使い過ぎは体に良くないのよ?」


    お母さんの事知ってるでしょ?とミオリネは言う。


    「そ、それは・・・」

    「体を壊しちゃうかもしれないのよ?手足が動かなくなったらどこに行くのも、何をするのも一人じゃできなくなる」


    ミオリネはスレッタの手を取ってぎゅっと握る。心配そうな表情にスレッタは困惑を隠しきれず、狼狽えたままだ。


    「こうして手を取ることもできないの、わかる?」

    「え、あ、う・・・」


    スレッタはミオリネを見つめたまま言葉に詰まり、ついに瞳が潤み始めた。


    「うう、だって・・・」

    「だって、なにかしら?」

    「だって・・・」


    言葉を繰り返しているスレッタが嗚咽を洩らし始めたのでミオリネは少したじろいだがそのまま言葉を促すようにスレッタの目線に自身の目線を合わせた。

  • 167二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 17:54:48

    >>166

    「うぇぇ・・・ごめんなさいぃ・・・」

    「あなた、スレッタじゃないわね?」

    「!・・・」


    驚いた様子のスレッタだったが、やがてゆっくりとうなずいた。


    「ひぐ・・うっく・・・」

    「泣き虫ね・・・スレッタもそこはそうだけど」

    「なんで・・・わかったんです・・・?」

    「カンかしら?」


    ミオリネはそういったが実際そうだった。違和感を頼りに相手を諭しただけだったのだ。


    「それより私はあなたがすんなり白状してくれて助かったわ、あなたのこと・・・聞かせてくれる?」

    「私・・・ガンヴォルヴァです」

    「うん、なんか知ってたけど改めて聞くとアレね・・・スレッタはどうなってるの?」


    ミオリネがそういうとスレッタことガンヴォルヴァはMSを指さした。


    「あそこで寝てます」

    「つまり意識を交換してるってこと、でいいのかしら?」

    「ガンドで私がこっちを動かしてます、パイロットと逆のこと・・・してます」


    ミオリネは頭を抱える代わりにガンヴォルヴァの頭を乱暴に撫でた。

  • 168二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 19:58:23

    ガン子ちゃんかわええ…

  • 169二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 22:24:42

    >>167「うゆゆゆおっ?!」

    「ホントに困った子ばっかりだわ」


    頭をぐりぐり撫でられて目を白黒させているガンヴォルヴァ。ミオリネはそんな彼女の額に自身の額をつけて言う。


    「あなたはどうしてスレッタの体を動かしているの?別にMSのままでも自由に動くことくらいはできるでしょう?」

    「それは・・・あの・・・」


    もじもじしながら俯いたガンヴォルヴァは恥ずかしそうにしながらミオリネを見る。


    「あなたが話してるのを見たから・・・」

    「私を?」

    「エリクト・・・と話してたの、見ました。二人で、抱き合って、泣いて、笑って・・・それを見て・・・」


    羨ましくなった・・・です、と絞り出すように言うと顔を赤くして完全に俯いてしまった。それを見てずっとガンヴォルヴァを警戒していたミオリネは肩の力が抜けるのを感じながら苦笑した。


    「アナタがどうにかしてスレッタみたいになりたいのはわかったし、それ自体はいい。でもね、スレッタはスレッタなの。それでいてあなたはあなた、わかるかしら?」

    「えっと、わからない・・・です」


    流石になんの説明もなしにわかってもらえるは思わない。ミオリネは人差し指を立てて言う。


    「コギト・エルゴ・スム、我思う故に、我ありってやつよ。あなたはスレッタのパーメットリンクで自分を生み出し、スレッタを通して私と話したことであなたは感情を知った・・・あとはあなたがあなただと自覚するだけでいいわ」

    「感情・・・知ったですか?」


    混乱しているのかガンヴォルヴァは片言になりながらミオリネを見つめている。キョトンとした表情がなんだか可愛らしくてミオリネは思わず笑顔になる。


    「そうじゃなきゃ私に詰められて泣いて謝ったり、恥ずかしがったりしないわよ」

    「そ、そうですか・・・?」


    なんだか初めてであった頃のスレッタのようだとミオリネは思った。

  • 170二次元好きの匿名さん23/10/13(金) 23:27:39

    こんなに可愛いガンビットがかつてあっただろうか?
    いやない!
    ガンヴォルヴァがモジモジしたり小首をかしげたり…

    何なのこの気持ち!?

  • 171二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 08:46:02

    >>170

    スレッタベースなので可愛いは当然なんですねぇ

  • 172二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 09:12:54

    把握できてないんだけどガンボがシンギュラってスレッタ達の事が気になった感じ?
    もしかしたらそのうち超AIみたいに自分で考えて喋って動いたりするのかな?

  • 173二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 12:43:47

    グエルが宇宙猫になる…

  • 174二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 22:04:35

    >>169

    ミオリネは考える。目の前の、スレッタの精神をデータストームから写し取って産まれたであろう彼女をどうすれば個人として定義してあげられるのか。


    「そうね・・・ガンヴォルヴァは機体の名前だし・・・」

    「ガンヴォルヴァ、私がどうかしましたか?」

    「それは私を指さして『人間さん』って呼ぶようなものよ、だからあなた個人の名前が必要だわ」

    「名前・・・もしかして、くれる・・・ですか?」


    ガンヴォルヴァの表情がぱあっと明るくなった。スレッタの顔でそれをされるものだからミオリネも思わず笑みがこぼれる。なんと初々しいのだろう。初めて出会ったばかりのおどおどしていたスレッタが思い出されてならない。


    「そうねぇ、貴女はスレッタから産まれたのなら・・・水星に因むなにかがいいかしら・・・」

    「・・・」


    きらきらした目でこちらを見ている。責任重大だ・・・。ミオリネが考えているとふと、アリヤの占いを思いだした。


    『なにこれ、変なマークね』

    『何をいってるのかな、これは愛しのスレッタを司るマークといっても過言じゃないのに』

    『どういうこと?』

    『いいかいこれは水星を表すシンボルマークで、名前は・・・』



    「ケリュケイオン・・・」

    「ケリュケイオン・・・です?」

    「ええ、水星を示す惑星記号にして伝令の神様ヘルメスの持つ蛇の絡んだ杖ね」

    「なんだかすごそう・・・」


    ほわぁ・・・とガンヴォルヴァは目を輝かせる。

  • 175二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 22:54:20

    >>174

    「これは医学や科学を司る神様の持ち物でもある・・・まさしくウチの一員として、うってつけの名前ね」

    「名前・・・自分の・・・」


    むずむずする感覚を感じながらこちらをなにやらそわそわと伺うガンヴォルヴァ。ミオリネは一瞬理解が遅れたが


    「そうよ、あなたはこれからガンヴォルヴァじゃなくて・・・ケリュケイオンよ」

    「はわ・・・あ、あぁ・・・うぅぅぅ」


    髪の毛をくしゃくしゃしたりあわあわしながら彼女は自身に押し寄せる感情を上手く言い表せずにいた。

    元々スレッタもこういうことには強くないのである。人格をデータとしてコピーした彼女も同様だった。

  • 176二次元好きの匿名さん23/10/14(土) 23:14:29

    >>172

    1、ガンヴォルヴァに試験的に搭載された高性能AIは意思拡張型AIかつデミ・チャレンジャー計画の救助用システムに使われる予定のもので、それはパイロットが意識不明になった際にパイロットに代わって機体を操作するシステム。

    そのため高位の演算システムやOSが搭載されている。教育型コンピューター的なもの。


    2、そのAIがデータストーム下でスレッタとエリクトの高いパーメットスコアのレベルのやり取りのデータを蓄積して反映することでAIが意思拡張型AIのシステムを利用してデータ化した状態のスレッタの人格を精密にコピー。


    3、本来なら処理にかかる負担がMSだけでは大きすぎるのを施設の演算や冷却補助のシステムで補うことにより可能に


    4、データが詰まった状態で影響を与えられるエリクトがガンヴォルヴァにデータストームで接続状態のままミオリネと会話し、感情が爆発。さらなるデータ供給が行われる。


    5、ガンヴォルヴァが脳焼きを追体験する。はわわ・・・!となる。

  • 177二次元好きの匿名さん23/10/15(日) 07:40:19

    ほしん

  • 178二次元好きの匿名さん23/10/15(日) 13:18:31

    ほしし

  • 179二次元好きの匿名さん23/10/15(日) 21:13:47

    興味本意で恐縮だけど、このケリュケイオンとグエルが遭遇した時、グエルの脳焼きと、体はガンヴアォルヴァで中身はスレッタの娘?妹?なケリュケイオンの非現実性のインパクト。
    どっちが勝つかな?
    双方相討ちで、宇宙猫グエルと脳を焼かれたケリュケイオンが、並んで呆然としてるシュールな画面が…

  • 180二次元好きの匿名さん23/10/15(日) 21:16:57

    おやすみ保守

  • 181二次元好きの匿名さん23/10/15(日) 23:12:20

    >>175

    「ふふ、気に入ってもらえて嬉しいわ」

    「嬉しい、ですか・・・?」

    「ええ、送った名前を喜んでもらえて嬉しい私と受け取った名前が気にって嬉しいあなた、今はどっちも嬉しいわね」


    ミオリネはケリュケイオンの前に立って頭を撫でてあげる。それに嬉しそうにしていたが・・・


    「・・・どうしたの?」

    「・・・あれがいいです」


    あれ?とキョトンとするミオリネにケリュケイオンは顔を真っ赤にしながらおずおずと手を伸ばした。


    「ぎゅっとするのが・・・いいです」

    「もう・・・、仕方ないわね」


    真正面から、ぎゅっと、ミオリネとケリュケイオンは抱き合う。先日にエリクトとミオリネがしたように。


    「私・・・うれしい、です」

    「そう、よかった」


    スレッタの声だからか、それとも本心からそう思ってるからか、ミオリネには彼女が喜んでいることが分かった。とにかく、彼女が満足してくれればそれでいい。話はそれからだ。


    「本当に、あなたたちは手がかかるわ」

    「・・・ご、ごめんなさい」

    「謝らないで、嫌なことならここまでしてあげないから」


    恐縮するケリュケイオンの頭を抱えるようにぎゅっと抱きしめてあげると彼女も手を背中に回して密着してくる。もう少しくらいこうしてあげようか・・・なんて考えていたら・・・


    『ずるい・・・』

    ガンヴォルヴァに意識を飛ばしていたスレッタが起きていたらしい。空いた手で物欲しそうに指をくわえる仕草をしてた。

  • 182二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 05:49:31

  • 183二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 12:22:37

    ほししし

  • 184二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 19:43:18

    >>181

    「スレッタ・・・?」

    『ずるいです!私もそこまでしてくれてないのに!』

    「いや、これは・・・」


    空いた手をぶんぶんと振りながらずるいと連呼するスレッタに今度こそミオリネは頭を抱えた。


    「スレッタ、わがまま」

    『なにか言いましたか?!』

    「喧嘩しないの!」


    ミオリネに抱き着いたままのケリュケイオンが呟いたのを頭を叩いて辞めさせる。どの口がわがままだと・・・。


    「そろそろ体を返してあげて、できるでしょ?」

    「・・・」

    「ケリュケイオン?」


    ケリュケイオンは抱き着いたまま黙りこんでしまった。


    『どうしたんですか?』

    「わかんない、どうしたの?」

    「・・・やだ」


    短い拒否の言葉にミオリネとスレッタは仰天した。

  • 185二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 19:44:21

    >>184

    「ヤダって、それじゃあスレッタが困るわ」

    「・・・」

    「あなたはもう一人じゃない、いつだって私達が会いにこれるわ」

    「これは・・・できないもん」


    そういってケリュケイオンは抱きしめたミオリネに頬を寄せる。


    「・・・そうね、私が悪かったわ。ケリュケイオン」

    「・・・」

    「今、とっても嬉しい事を手放すのは辛いわね。でも、このままだとスレッタにそれを押し付けるだけなの」


    ミオリネがそういうとケリュケイオンはびくっと肩を震わせ、震えながらミオリネから離れる。


    「でも、でもでも・・・私、もうこんなことできない・・・」

    「それは・・・」

    「スレッタみたいに同調できる人、しらない」

    「誰でもできるわけじゃないのね」

    『私の端末に連絡してくれたのはどうなんです?』

    「それは・・・できるけど」

    「それじゃあとりあえず、今はそれで我慢して頂戴、あなたがどうなるかはわからないけど・・・きっとあなたの妹分は世界で皆と働く存在になるわ」


    その言葉にケリュケイオンとスレッタは驚いた。

  • 186二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 22:45:16

    >>185

    『ケリュケイオン・・・が、世界で働く存在になるってどういうことです?』

    「元々彼女を形造ったAIはパイロットの命を守るために作られたの、意識を失うような病気やケガを負ったパイロットの代わりに彼らを基地や病院に送り届けるためのシステム。それがあなたよ」

    「私・・・」

    「元々誰かを助ける為に産まれたあなたが、スレッタの人格をもらって、私から名前をもらって、ただのシステムから個人になった」


    そんなあなたがスレッタを困らせていいの?とミオリネはできるだけ優しく諭すように言う。


    「で、でもでも・・・うぅ・・・」

    「いいわよ、今は好きなだけわがままを言っても。でも、ずっとはダメ・・・辛いけどね」

    「やだぁ、いっしょ・・・いっしょがいい・・・」


    泣き出したケリュケイオンを宥めるように頭を抱いて泣き声を上げる彼女を受け止めるミオリネと、それを見つめるスレッタ。ケリュケイオンは泣きながら、それでも目のまえの幸せを手放したくなくて、子供のようにぐずった。


    「うぅ・・・ん」

    「あら、寝ちゃった?」

    『そうみたいです』


    何分たったんだろうか、ケリュケイオンはミオリネに抱きしめられたまま眠ってしまった。


    『データの処理限界を超えたみたいです』

    「人間の疲れたを機械に当てはめるとそうなるのかしらね・・・」


    スレッタの操るガンヴォルヴァが待機状態に戻ったのと同時に抱き着いていたスレッタの体がもぞもぞと動きだした。


    「むふー、ミオリネさぁん」

    「ちょっと!」


    ぎゅっとされてミオリネは困ったように笑うしかなかった。

  • 187二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 05:54:07

  • 188二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 07:05:59

    ほしゆ

  • 189二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 18:17:29

    ちっこいガンヴアォルヴァ的なドローンつくって、それでミオリネの肩に乗るとか…

  • 190二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 20:12:43

    >>186「ケリュケイオンとスレッタはどうやってつながったの?」

    「ええと、データストームと同調して・・・どう説明したらいいんだろ・・・?」


    えっとですね、こう、すーっとデータがですね?と説明しながらスレッタも自分が何故データストーム下で普通にいられるのか不思議そうな顔をし始めた。ミオリネは感覚で生きているらしいスレッタの説明は聞かないことにした。


    「とりあえず端末で繋いどきましょ、メール来てたわよね?見せて」

    「あ、はい、これです」


    メールの欄の中に文字化けしたアドレスがある。それをコピー、転送してアドレス登録を済ませる。


    「ケリュケイオン、起きたら連絡頂戴、スレッタみたいに深くは繋がれないけど・・・」

    「私にも・・・くださいっと」


    二人は連絡と再会を約束して一旦ガンヴォルヴァの収容された施設を後にした。



    「ごめんなさい、長い事空けちゃったわね」

    「構わんが・・・何かあったのか?」


    会社に戻ったミオリネはグエルと合流して書類を片付ける作業に戻る。


    「うーん、そうねぇ・・・なんといったらいいものか・・・」

    「言いにくいことか?差し支えなければ何があったかだけでも教えてくれると助かるが」


    話すと長くなるかも、とミオリネは言う。グエルはやや困惑しつつも答えるが・・・。


    「格納施設のガンヴォルヴァが自我持ったんで名前あげたわ」

    「すまん、経緯も込みでお願いしていいか?」


    グエルは頭を抱えた。

  • 191二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 22:49:50

    >>190

    「スレッタがパーメットスコアを使ってエリクトと練習してた機体が件のガンヴォルヴァだったのよ」

    「パーメットスコアを上げる練習ってとこも激しく気になるが・・・それでどうなったんだ?」

    「ガンヴォルヴァがパイロットの操縦のクセやパターンを理解するために学習機能がついてるのはグエルも知ってるのよね?」

    「ああ、ダリルバルデと同系統の意思拡張型AIを戦闘じゃなくて純粋な自立稼働にシフトさせたシステムだ・・・あれはシンセーからの助力あったと聞いてる」


    ミオリネはグエルの補足を受けて考えを巡らせる。


    (ケリュケイオンが意思を持ったのは偶然が重なった偶然、でも、技術提供がプロスぺラだとすると・・・)


    そもそもの技術がエリクトやエアリアルのデータを流用したものなのかもしれない。それならスレッタとの親和性や人格データがすんなり構築されたのも納得がいく。医療技術としてのガンドフォーマット搭載型の機材や機器にはベルメリアさんも含めて割とオープンだ。


    「そのAIがスレッタのデータを高い割合でコピーして、それからエリクトとスレッタの二人にチャンネルを繋ぎっぱなしになってたらしくて・・・」

    「操縦のパターンじゃなくて人格のパターンを学習して最適化したのか」

    「うん、それで・・・姉妹に似て甘えん坊で・・・」

    「その情報は必要か?」

    「必要よ!スレッタそっくりなとこだし」

    「そうだな、必要だな。続けてくれ」


    グエルはちょっと前のめりになった。

  • 192二次元好きの匿名さん23/10/18(水) 05:55:12

    この2人スレッタ好きすぎだろwww

  • 193二次元好きの匿名さん23/10/18(水) 07:12:05

    ほしゆ

オススメ

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