- 1《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 20:39:08
本スレ
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書き込みの方針は以下でお願いします。
何もなし→メタ会話
「」→セリフ
()→心情など
【】→状況描写
ミニイベント:『カラスの喧嘩』
18:00ごろ〜開始予定
あらすじ
冒険者ギルド10位 《レイヴンズサークル》、そのメンバー同士の決闘は無事幕を閉じた。
観戦者たちを煽るかのようなリーダーの提案により、闘技場は再び熱気に包まれる
- 2〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 20:53:17
立て乙です
魔眼使用もドンドンやっちゃってください、10位同士の戦いなんて特別な機会なんでね!
思う存分、暴れに暴れまくりましょうぞ - 3〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 20:53:48
スレ立てお疲れ様でしたー
「む、ディップする前提でしたがそのまま食べてもなかなか……」 - 4《無償酷使》23/09/17(日) 20:54:03
立て乙です!!!
未来視は出来るが一瞬だけみたいな低めの性能なので短期的な戦闘中の回避よりも長期的な敵襲タイミングとかの方が得意なのはコーイツ!!!! - 5〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 20:54:58
- 6《無償酷使》23/09/17(日) 20:55:57
- 7〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 20:56:03
- 8転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 20:57:50
「そうだね、年甲斐もなくはしゃいでしまいそうだ」
- 9《無償酷使》23/09/17(日) 20:57:59
- 10〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 20:58:58
- 11二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 21:00:59
頼むからお大事に…
いやキャラのほうか、よかった - 12元キメラ関係23/09/17(日) 21:01:03
- 13〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 21:01:16
- 14攻城弩23/09/17(日) 21:01:38
- 15二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 21:02:02
- 16《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:02:58
>>騒々神さん
「何、気にするな。むしろありがたいぐらいさ」
【弾丸を障壁で受け流しつつ呟く】
「”神を下す”のは、我が至上命題の一つだ」
【”指を鳴らす”。その行動をトリガーとして魔学者の懐よりいくつかの金属球が零れ落ちる】
【それらは一人でに転がり、展開し──概ね人型の”兵”として立ち上がる。魔学者謹製の『魔導兵』だ】
【魔導兵たちは手に備えた砲より魔力弾を乱射し、鬼武者の撃墜を狙う】
「《如何に歩めど ただ徒花を成す》──」
【詠唱を口にしつつ、片手で緻密な魔法陣を描く。総画300を超える陣を詠唱が終わる間に描き切り、二つの魔術を起動する】
【一方は、彼が編み出した言表魔術〈呑天の牙〉──その”劣化再現”版法陣魔術】
【もう一方は、こちらもまた彼が編み出した術〈無為たる試み〉】
【”雷の龍”と”不規則に飛ぶ魔力弾”が同時に騒々神を狙う】
(※魔力弾の方は精神干渉、命中すると「行動を止めるべきかと不安に駆られる」状態になります)
- 17騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:04:35
魔道兵達の単体戦闘能力はどの程度でしょうか
- 18〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 21:04:50
- 19ガラスたべたべコドモドラゴン23/09/17(日) 21:06:01
- 20元キメラ関係23/09/17(日) 21:06:34
また間違えました。 すみません。
- 21《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:06:53
- 22転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 21:07:05
- 23《無償酷使》23/09/17(日) 21:08:27
- 24〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 21:11:46
- 25〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 21:12:16
- 26黒檀の魔女23/09/17(日) 21:13:56
- 27ガラスたべたべコドモドラゴン23/09/17(日) 21:15:53
- 28攻城弩23/09/17(日) 21:16:01
「陣の展開速度が桁違いですね…本来ならちょっとした儀式クラスの大魔術でしょう」
- 29〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 21:16:35
- 30騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:16:55
了解です
「弾幕勝負はこっちの得意分野だ」
【雷の龍は羽の宝石から供給される魔力による障壁で強引に突破し不規則な魔力弾は舞うようにかわし同じく魔力弾で相殺】
【鬼武者たちはある程度の距離までガトリング砲ぶっぱなしながら突き進み近くに着いたところで刀を抜き斬りかかっていき】
「お前らいけぇ!!」
【魔学者の斜め後ろに空いた亜空間から足をドリルに、両腕をロケットに変えジェット噴射で超合金の怪人ドラスが突撃し】
「けぇぇええええ!!」
【鷹の頭部と翼、ゴリラの胴、クジラの魚人の下半身その構成素材のいずれもが上位の魔物の素材により構成されたキマイラが獣王の名にふさわしい剛腕で殴り掛かり】
【とりあえずぬいがタバスコを顔面に投げる】
- 31《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:18:38
Q,画数多くない?
A,〈呑天の牙〉がやたらめったら複雑で高難易度(という設定)なのでそれを起動しようとするとこうなるのじゃ - 32騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:18:52
部下も総動員してやっと行ける気がするのでガンガン行きます
- 33二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 21:19:29
このレスは削除されています
- 34〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 21:20:30
- 35《無償酷使》23/09/17(日) 21:21:10
- 36転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 21:23:43
- 37〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 21:23:45
「刺激物は毒よりも即効性が高いですからねぇ…目に当たろうものなら酷いことになりますよアレ」
- 38《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:28:47
【弾幕を突破される様を認めながら、魔学者は目を閉じる】
「──《マヌス・ウェネフィクス》」
【その身体が青に染まり、先ほどまでとは比にならない高密度、かつ”高速”の魔力がその身を巡る】
「まとめて仕留めるのは、得意な方でね」
【まず手始めに己を守る魔力障壁を”広げ”、鬼武者たちと投擲されたタバスコを勢いよく押し退ける】
【次いで、魔学者の両手が氷の魔力を纏い〈氷の棺〉を多重発動。超合金の怪人とキマイラにそれぞれ”三方”から、触れたものを瞬時に凍てつかせる魔力弾が迫る】
【同時に魔術〈惨禍の戒め〉を発動。全ての”敵”に対して、その周囲から”茨”が迫る】
(……奴のリソースは計り知れない。出し惜しみは無しだ)
【そしてその身の内では、さらなる大魔術の”準備”が進んでいく】
※〈惨禍の戒め〉の効果は後述します
- 39〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 21:28:54
- 40《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:29:31
- 41攻城弩23/09/17(日) 21:31:34
- 42騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:36:34
- 43〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 21:36:54
- 44《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:39:04
あっ、そういやフェイクケラウノスがあった!
すみません前言撤回で、ラスダイの時はこちらの決め技との撃ち合いでいいでしょうか
「神の雷霆を人の理で再現する」というこの対決にうってつけの術なので - 45黒檀の魔女23/09/17(日) 21:39:10
- 46騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:40:11
- 47《無償酷使》23/09/17(日) 21:41:23
- 48甘き異牙◆UwIgwzgB6.23/09/17(日) 21:42:03
- 49《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:46:48
- 50騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:50:37
- 51《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:54:41
- 52《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 21:55:13
※トドメどうぞー!
- 53転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 21:55:43
「はてさて、個人的には《魔学者》の雷霆を推すところだが」
「”マキア”の雷霆は人に属すが、権能の再現だからね、あちらからのウケは悪いかも」 - 54黒檀の魔女23/09/17(日) 21:57:30
- 55《無償酷使》23/09/17(日) 21:57:49
「はははははははははは」
【その存在は日頃の《魔学者》をある程度知っているからこそ、其の激突の結末を魔眼越しに観測しようと心の何処か囁き】
【不粋だと捩じ伏せた】 - 56攻城弩23/09/17(日) 21:57:52
- 57〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 21:58:42
「神の御業ではなく、自然現象ですらなく
……ある意味無神論的な術式で」 - 58騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 21:59:54
- 59〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:00:59
「救世主の誕生より遥かな古来……ヒトにとっては"恐れ"こそが神だった。
それをヒトの手による『技術』に貶める……目が潤うようだ」
【ヒトの可能性を見るのが大好きな不死者】
「……片方が神というのもまた、愉快だな」 - 60転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 22:02:46
「惜しいね、精度はあれど、出力の不足かな?」
- 61《無償酷使》23/09/17(日) 22:03:41
「ははははははは」
【あかい、あかい瞳を閉じて。神と人の激突で、再現と再現の衝突の結末を見届けてから、その存在は両者共に盛大な拍手を送った】 - 62〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 22:04:06
「へー中々やるじゃん、ボク的には《魔学者》くんがそこらの冒険者に負けると思ってなかったし、この戦いも楽々勝だと思ってたけど、自爆込みでやれるあの場所の利点を活かしたね」
【突然老獪な雰囲気を身に纏う少年、闘技場にも突如現れたこの男もまた《レイヴンズ・サークル》に身を置く冒険者】
【〈虫取の翁〉と呼ばれる、数多の昆虫を蒐集する奇っ怪な老人である】 - 63《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 22:05:07
- 64騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 22:06:01
- 65黒檀の魔女23/09/17(日) 22:07:07
- 66《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 22:07:27
ところで転換さんはお時間どのくらいまで大丈夫そうでしょうか
余裕ありそうなら…いったん休憩させてもらいたいなって…へへ… - 67騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 22:08:24
ありがとうございました
- 68攻城弩23/09/17(日) 22:08:34
- 69〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:08:38
- 70転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 22:08:54
- 71《無償酷使》23/09/17(日) 22:09:12
- 72〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 22:11:52
- 73〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:14:09
- 74《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 22:14:23
- 75騒々神◆yWIILKg62E23/09/17(日) 22:14:46
ぬいなかったら先に負けてましたね……
- 76〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:16:13
あ、そういえば対戦方式はどうしましょう?
- 77〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 22:16:54
- 78〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 22:17:22
- 79〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:17:55
- 80発光の美少女23/09/17(日) 22:18:06
- 81転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 22:18:26
- 82〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 22:18:49
- 83〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:19:44
- 84〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 22:20:36
了解しました、書いてきます
- 85《魔学者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 22:22:01
ではラスダイでー!
- 86発光の美少女23/09/17(日) 22:23:38
- 87《無償酷使》23/09/17(日) 22:32:11
【微笑んで、頷いてから闘技場へと目を向けた。不死と不死、魔女と吸血鬼、そして双方共にランカーともなればこれまた面白い試合になりそうだと性懲りもなく賭けを始めようとしている】
- 88甘き異牙◆UwIgwzgB6.23/09/17(日) 22:32:22
- 89〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 22:35:39
「……さて、せっかくのご招待だというのに簡素なドレスで失礼。今日はオフだったもので」
【くるぶしまで隠す丈の長いシンプルな黒いドレスに身を包んだ青年が闘技場に現れ、カーテシーをする】
【レイヴンズサークルのメンバーの一人であり、男魔女術に精通した呪術師の男、〈呪胎騎士〉である】
【レイヴンズサークルに籍を置く彼であるが、その性質はどちらかというと後方での支援に向いており直接の戦闘能力はさほど高くない】
【なので─────】
「──王様の魔法の三つの秘密
一つは山の下の下、一つは港の向こう側、最後は果の墓所のうち
シャックラセリアの浜風に乗せて──《ナルゼナルガの偽竜騎士団》」
【代わりの戦力を用意する】
【呪胎騎士が詠唱を終えると共に、騎士の周囲に総勢50体の骨の騎士が立ち上がった】
【ナルゼナルガの偽竜騎士団───セレネリオスに伝わる呪法の一種だ
その性質は特異、高位の龍種の心臓を捧げ竜一体分の竜骨を素材として竜骨の元となった竜にいくらか劣る骨の騎士を生み出すというもの】
【竜骨さえ用意出来ればいくらでも騎士を生み出せるこの呪法だが、大いなる制約が一つ
竜にいくらか劣る程度の騎士を生み出せる代わりに生み出した騎士は術者と命を共有されるのだ
これにより、騎士を破壊されれば術者も死亡するため上記の竜骨を用意して騎士団を作り出す性質は無視されがちなこの呪法であるが───呪胎騎士は不死身である。そのため、この命の共有の制約もデメリットにはならない。むしろ、命の共有によって竜騎士団は皆不死の力を得る】
【それでも、騎士団と呼べるだけの数の竜骨を揃えるのは本来非常に難しい筈だが──ギルドにはあるだろう、やろうと思えば無際限に竜骨が手に入る設備が】
「──釣り堀の野良リヴァイアサンの骨をコツコツ集めて作った騎士団です、多少は遊び相手になるかと」
【野良リヴァイアサンより少し弱い程度の戦力を持つ不死身の騎士が五十騎、それに対してドレス姿の青年は軽く手を翳すと、騎士達が月杯へと向かっていった】 - 90《無償酷使》23/09/17(日) 22:45:20
「ははははははははは」
【召喚体のデメリットを自身の性質によってカバーするのみならず、更に強化を重ねられる。その上で召喚自体に必要なコストもまた、設備によって効率良く賄う…………基礎を突き詰めた合理的な戦術だね。単純に考えて、上級レベルのモンスターを50体使役するというのは一般的な依頼ならば間違いなくオーバーキルであろうと苦笑する】
【相手が吸血鬼であるのも考慮して、此方の戦力を削がれつつ相手がリソースを蓄えられる血の通った生き物ではなく。スケルトンの類いにしたのだろうか?と考察しながら取り敢えず1,000,000Gを〈呪胎騎士〉に賭けた】 - 91〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 22:48:45
- 92〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/17(日) 22:48:54
- 93攻城弩23/09/17(日) 22:51:35
- 94二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:53:39
このレスは削除されています
- 95転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 22:56:18
- 96〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 22:56:23
「さて、《レイヴンズサークル》の一員が相手とあっては、こちらも気張らなければな」
【白髪紅眼、白スーツ、ネクタイを締め直しながら。十人が見れば十人が吸血鬼だと思うような、典型的な『吸血鬼顔』の男が闘技場に入場する】
【冒険者ギルド第90位パーティ『レゴリス』の一員にして、単独での深淵探索も可能な同パーティ最強の男】
【上級吸血鬼《-ハイアー・ヴァンパイア-》の月杯である】
「ふむ、竜牙兵の一種だろうかな。
それを一瞬の間にここまで展開してくるとは。流石と言う他ない」
【口元に手を当てて思考を口に出しながら、吸血鬼は全く防御行動を取らなかった】
【自然、殺到する竜骨の騎士達に膾の如く斬り刻まれることとなる】
【瞬く間に肉片となった月杯は、呆気なくその血肉を地面に散らばらせた】
【──だが、その血肉が地面に吸い込まれ、赤い染みとなる。そしてそれは乾いた紙に垂らした絵の具のように一気に……竜骨の騎士達の足元全域に広がった】
【続けて赤に染まった地面から飛び出し、全域を覆い尽くしたのは血の茨。それらは竜骨の騎士達に巻き付き、その動きを阻害する】
「さて、魔胎騎士殿は類稀な呪術師と聞き及んでいるが……」
【血霧がその場に立ち込め、ヒトガタを成す】
【不死の怪物は、何事もなかったかのようにするりとその場に現れた】
【言うが早いか、竜骨の騎士の一体をその手にした無銘の赤い魔剣と花の意匠をあしらった聖剣──真紅の閃光を纏った『赤い剣』と女神の恩寵、聖風を纏った『風聖剣花風』で薙ぎ払う】
「……一体何を"仕込んでいる"かな?」
【相手は呪術師。となれば、あらゆる『返し技』の想定をせねばなるまい。さしずめ敵の手勢を"殺める"などすれば、一体何が起こるか】
【不死の鬼は、様子見の構えを取る】
- 97《無償酷使》23/09/17(日) 22:59:51
- 98〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 23:01:15
- 99〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:02:31
あの……対戦相手の名前をさ……
間違えるんじゃねぇよお前…… - 100〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 23:03:44
- 101〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 23:04:40
「……ふふ、評価していただいて嬉しい限りですが、そう大したものは仕込んでありませんよ」
【砕かれたと思えば一瞬にして身を変えて騎士団を血の茨で拘束する月杯を前に、流石は高位の吸血鬼にしてかのレゴリスの最高戦力だと舌を巻く】
【砕かれたのはまだ一体、けれどあれほどの相手ならば広域制圧の一手くらいは持っているだろうし油断は出来ないなと指を踊らせた】
「ただ、お掃除って大事だとおもいませんか?特に血の脂は落ちづらいですから」
【と、同時に竜骨に仕込まれた術式が励起され、騎士達の見が輝き始める】
【呪胎騎士が特に得意とする術式、穢れ祓いの洗浄術式は自身に絡まる茨も地に染み付いた血液も皆汚れと判じて浄化しはじめた】
「ついでに──閉じよーシールー」
【ついでとばかりに取り出したのは一振りの銀色の短剣。ミスリルを加工して作るイシルディンと呼ばれる鉱物で作られたその短剣は、星と月の輝く夜に特定の呪いを唱えた者以外には不可視のせいしつを持ち】
【その性質を、骨騎士のうちの五体に伝播させる】
【すべてを透明化させてしまえば間違いなく広域殲滅の手を打つだろうが、あえて一部のみを透明化することで相手の思考力を削ぐ作戦である】
- 102転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 23:05:00
- 103〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 23:07:23
- 104攻城弩23/09/17(日) 23:12:01
- 105転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 23:13:43
「……透明5。自分なら雑兵は無視して突っ切るけど……どうかな」
「星明かりで照らせば見えるだろうけど、式を組む隙は晒したくないね」 - 106《無償酷使》23/09/17(日) 23:16:06
「はははははははは」
【不死身の相手には封印が常套手段であるが、血肉になる事でああまで素早く移せるとは。血を扱うという方向性だと、自己の血液の操作と不死身が噛み合っていて恐ろしい物だねと苦笑している】
「はははははははは」
【目をすっと細めた。比較的ポピュラーな類いの呪術を、状況に合わせた上で竜骨兵を媒介とする事によって昇華させている。意識誘導に加え、血液操作へのメタ──呪術師の技量を論ずるなら、彼の方が間違いなく私よりも上だねと苦笑した】
「はははははははは………………」
【誤魔化す様に苦笑した。それはそれとして深淵から地上を狙っていたという《砲竜》についてはちょっと聞いた事があったので、怪我も無さそうで良かったなあと微笑んだ】
- 107〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:16:50
「……成る程。ならば、思う存分戦えるな」
【血の茨の戒めを解かれ、再び襲い来る竜骨の兵達を前に、吸血鬼はゆったりと構える】
「──『魔血解放』」
【瞬間的に、吸血鬼から発される『圧』が爆発的に膨れ上がった】
【『魔血解放』。この世に吸血鬼は数多存在するが、そのうち月杯と同種族の吸血鬼が持つ能力。自らの血中に存在する『血の力』を解き放ち、身体能力を数倍に跳ね上がらせるもの】
【そしてその姿が、その場から"消失"する】
【妖しの技ではない。純然たる"速さ"だ】
【続く、不可視の吸血鬼が振るう二閃──巨竜に勝る膂力で振るわれた『赤い剣』と『風聖剣花風』は、それぞれ一振りで五体の竜骨兵を薙ぎ払った】
【冒険者達に、『吸血鬼の最も恐るべき能力は?』と問えば】
【変化能力でも不死性でもなく、『その五体の膂力』を挙げる者が最も多いという】
- 108《無償酷使》23/09/17(日) 23:18:03
- 109転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 23:19:31
「当然。吸血鬼は鬼、理知で暴を駆動させる怪物ほど恐ろしいものはないからね」
【自分もその例に洩れないが、それは言うまい】 - 110《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/17(日) 23:19:58
「ほほほ。盛り上がっとるのう〜」
【闘技場の観客席に何故か野点じみたスペースを広げのんびりお茶を楽しんでいる】 - 111攻城弩23/09/17(日) 23:23:11
「恐ろしいまでのスペックのゴリ押し…せめてこれで驕慢さを備えていれば付け入る隙も有るのでしょうが…」
- 112元キメラ関係23/09/17(日) 23:23:16
>>109 素晴らしい戦いをありがとうございます。 おやすみなさい。良い交流戦を。
- 113〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 23:23:32
- 114〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:25:17
ここで情報を一つ開示
こいつのメイン戦法は血液を媒介とした『血界術』なのですが、呪胎騎士さんの洗浄術式が相手だと(少なくとも普通のやり方では)碌に機能しないということがさっき判明しました - 115〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 23:25:54
【一瞬にして斬り伏せられた五体の竜牙兵を前に、単純な膂力なら二桁でも指折りだろうなと感心する。が】
「いいのですか?魔女がその血に触れたというのにそんなに暴れて」
【そう言いつつ魔女は数枚の紙束を取り出し、ふっと息を吹きかける】
【──といっても、これ自体は大した呪いではない。血を介して紙に書かれた情報を相手の脳に直接送りどどけるだけの呪いである】
【元は連絡用の簡易の呪い、下手に強力な呪法だと逆に一瞬で祓われるだろうと考えてこれ自体の呪いはさほどでもない
しいて言うなら戦闘中に多量の戦闘に関係ない情報を送られればそれなりの隙になるだろうが、逆に言えばそれだけである】
【問題は、この紙束に書かれた文面そのもの】
【そこには、文面を理解してしまえばただそれだけで精神が汚染され動きを止めてしまう呪いが書かれている】
- 116〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/17(日) 23:26:36
- 117転換◆u6dVBsXy1E23/09/17(日) 23:39:46
「ああ砲竜ね、強化種か何か出たのかな」
「そして精神汚染。ま、自分には縁のない技だねえ……」
【精神攻撃、情報汚染、認識災害、その類において脳を壊して作り直せるこの錬金術師の右に出るものはそうはいない】 - 118〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 23:40:12
わりと本当にこれやってもいいのかみたいな手ばかり使わせている……
違うんです月杯さんならこれくらい余裕で突破してくると思って……あの本当にすみません - 119攻城弩23/09/17(日) 23:41:21
- 120〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:41:56
「む──」
【竜牙兵を相手に剣戟を演じていた月杯の脳裏に、覚えのない文章が流れ込む】
「っと……これは……」
【その動きが停止──こそしなかったものの、大きく鈍る】
【吸血鬼は俗に、『夜の貴族』とも呼ばれる。高位の個体であれば他者を操る能力を備えていることが少なくないことが理由の一つだが、多くの個体が精神干渉に対する高い耐性を持っていることもその一因だ】
【だが先の文書は間違いなく効果を発揮しており、月杯は先程までの勢いが削がれ竜牙兵達に押されつつある】
「……だが……俺は、薬師でもある」
【月杯は『赤い剣』を手放し、何某かの薬瓶を取り出して握り潰し、気化した薬物を吸い込む】
【瓶の中身は、忘却の薬。直近の記憶をいくつか、服用者から消し去るもの。これにより、精神を汚染する文面を脳裏に焼き付かされてから現在までの記憶は消し去られた】
「──っと」
【振るわれた不可視の剣──見えざる個体の得物を、敢えて自らの体を斬りつけさせることで位置を把握しつつ止め、それを奪い取り風聖剣と併せて振るうことで周囲の竜牙兵達を吹き飛ばし──】
「借りたものは、返さなければな」
【奪い取った不可視の剣を、自らの血を纏わせて呪胎騎士に向かって投げ返す】
【針の穴を通すように正確に投擲されたそれは音の壁を突き破り、円錐状の赤い水蒸気を放ちながら血によって更に加速していく】
- 121〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:43:42
- 122〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/17(日) 23:44:38
- 123〈呪胎騎士〉23/09/17(日) 23:57:52
【月杯が動きを止めた隙に、魔女は竜牙兵に仕込んだある術式を励起させる】
【それは、とある邪神を呼び起こすための祝詞。ただ書き記すだけで極大の穢を宿す〈呪胎騎士〉が持つ最大の呪法にして邪法】
【本来なら文が書かれた竜牙兵が破壊され文が表に晒されるだけで呪いを撒き散らす禁忌】
【今回は運良く竜牙兵が壊されることはなく、そのため呪いが撒き散らされることは無かったが────だからこそ、呪は全盛のまま力を発揮する】
「────ッガ、はぁ……?!」
【と、呪いを発動させようとした瞬間、月杯が投げた不可視の剣が魔女の腹部に深々と突き刺さる】
「ッ……ぐ、痛い………けど、お陰で贄を用意する手間が省けました。少しついたあなたの血と、おれの血と、アレを呼ぶには十二分でしょう
─────家賃分の働きはしてもらうぞ、《呪胎咒式 神降し》………っ!」
【魔女は、自身の腹部に刺さった剣をさらに己の腹へと深々と突き刺し、刺さる剣からは止め処なく赤い血が流れ出す
まるで帝王切開のように、異形のナニカを産み落とすかのように重く血は垂れ流されて
流れる血は地に落ちると共に黒く染まり、魔女を中心にぐるぐると渦を巻きながら巨体を形成していき】
「おきろ─────《黒煙龍蛇》ッ!」
【気がつけば、魔女の体が一体の黒い龍蛇へと変わっていた】
【其は、かつて呪胎騎士が滅ぼした邪神にして、今は彼のうちに封じられてその力となった旧き山の神
彼が持つ不死身の源泉たる呪の蛇が、闘技場に顕現した】
というわけで次に切り札ドーンのラストダイスしてよろしいでしょうか?
- 124〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/18(月) 00:11:19
「……時間を稼がれてしまったか。
そして、成る程な。
その呪いを宿すが故に、〈呪胎騎士〉か」
【巨大なる龍蛇と化した呪胎騎士を見上げ、月杯は独り言ちる】
「俺の身一つでは、とても対抗できるものではないな」
【そう言いながら、手の内に残った風聖剣を振るい、竜牙兵達を一体、また一体と倒していく月杯】
【──何故、先に手放した『赤い剣』を拾い上げて振るわないのか?】
「……だが問題ない。こちらもようやく、仕込みが終わったところだ。
その洗浄魔術の前では、尋常の手段では『展開できない』からな」
【その答えは、足元の地面に突き立った『赤い剣』を見れば一目瞭然であった】
【闘技場中の地面に、その刀身から放たれる真紅の光が奔っていたからだ】
【その剣は、彼の祖先たる古の君主級吸血鬼《-ヴァンパイア・ロード-》、〈紅輝姫〉の亡骸を用いたもので、その固有スキルを宿すもの】
【即ち、担い手に自らの血を超高温の光と成す『紅輝の力』を行使する権限を与えるもの】
「一種の賭けだったが、これは俺と同じ血に連なる、祖先の力だ。
……どうやら、俺の目論見は叶ったらしい」
「支配領域血界──『月下鬼境/月闇杯』」
【月杯がその名を喚ぶと、真紅の光は闘技場中を奔って囲い込み、辺りは煌々とした満月の照る夜の森へと変化した】
ラスダイ了解です
- 125攻城弩23/09/18(月) 00:14:30
- 126〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 00:21:06
- 127〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/18(月) 00:28:25
「──ことここに至って、言葉は無粋か。
これが最後の対決……行くぞ、呪胎騎士殿!!」
【迫る山神の顎を前に、月杯は地面に突き立った無銘の魔剣を引き抜いた】
【体を捻り二刀を重ね合わせると、支配領域中の光と闇が二つの刀身に集まっていく】
【森が、大気が、地面が揺れる。その事象はまさしく、支配領域の力を結集させていることを示していた】
【そして遂に眼前に到達した必滅の牙を前に、月杯は最大の切り札たる光と闇の奥義の装填を完了させた】
「───『月闇双閃』!!!」
【光と闇の二刀が振るわれ。山神の顎に向けて、光と闇の混在する陰陽一体の極大斬撃──天を衝く月の牙が放たれる】
dice1d100=23 (23)
- 128〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/18(月) 00:28:56
※トドメどうぞ!何気に闘技場初黒星である
- 129二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 00:31:29
なんと初黒星でしたか
そう言えばあんまり見なかった気がする - 130〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 00:32:50
- 131〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 00:34:12
月杯さん初黒星なんですか
私のようなもので良かったのかというかなんというか……闘技場させてもらったことも含めて光栄でした!対戦ありがとうございました - 132転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 00:37:40
「おお、龍蛇か!なかなかお目にかかれないからねえ」
- 133〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/18(月) 00:37:53
- 134《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 00:40:03
- 135〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 00:42:42
- 136〈月杯〉上級吸血鬼◆iX0nFh5lDw23/09/18(月) 00:45:40
- 137転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 00:45:51
- 138攻城弩23/09/18(月) 00:52:08
- 139《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 00:53:25
- 140《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 00:58:50
こいつが基本技として使ってる"妖術"、設定上使う度に都度その場で組み上げてるのでそういうスタイルの面でも転換さんと通ずるところがあるかもしれない
- 141転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 01:08:18
「尾を9つ出せ───と、言う必要は無いみてぇだな」
【錬金術師にとっての戦いとは何か?】
【そう訊かれれば、彼/彼女はこう答える】
【”創造性の戦い”だと】
【だが、《転換》は己の作り出すものへ、ひとつ制限をかけている】
【この身体を変転させる司令塔───自己の数を1つのみと定義しているのだ】
【演算器としての脳、実験体としての体は増やせども、変化する体の操作権は明確なものとしている。でなければ、いつ偏った己が主導権を握るかわかったものでは無い】
【その制限を外し、無数の”己”───知性すらない肉体が際限なく増殖し、食い荒らすのが”グレイ・グー”という技である】
【では、単純に自己を複数にすればどうなるか?答えは単純】
「だが、もう少しギアを上げてこう」
【コキリと首が鳴り、体に浮かび上がる瞳が全ての斬撃を捉え】
【音速を超える鋼の鞭と金属音を奏でる】
【───戦闘速度の向上、そして】
【空は暗く、山が降る、島が降る。空より破滅が降り注ぐ】
【空気に溶けた《転換》の体が岩となり、膨れ、変わり、転じ】
【小細工など毛筋も入る余地のない、ただ破壊するだけの質量兵器として降り注いだ】
「”ヴェスヴィオ”」
「”エトナ”」
「”ニーシュロス”」
【─────一瞬辺りの生成可能物体の、飛躍的な増大である】
- 142氷竜騎士23/09/18(月) 01:09:24
おっ、まだやってるよ最上位クラスの戦いなんて中々お目にかかれないからね。【食い物持って観戦に来た】
- 143転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 01:12:17
やまふらし(あたまがわるい)アタック
脳や個体は増やしても、自己は増やさないという点がややこしい所ですね
複製された自己は複製の自覚を持たせとかないといけないのだ - 144〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/18(月) 01:17:02
- 145〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 01:20:18
- 146《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 01:22:26
「お主を相手に”遊ぶ”ほど耄碌はしとらんでな──くく」
【山が降る。島が降る。逃げ場など、そのような瑕疵をかの”怪物”が残すわけもない】
【動かなければ。対処しなければ、圧し潰され果てるのは必定だろう】
【──そのような、運命だろう】
「”だからこそ”、儂には当たらん。一つたりともな」
【《運命変転》。自他の運命を選び取り、任意のそれを逆転させる力】
【”必ず当たる”のならば、”必ず当たらない”。斯様に運命を捻じ曲げる神秘の業】
「運命に従う限り、儂を害すことはできぬ。何、お主ほどの傑物ならば容易いことじゃろう?」
【ケラケラと笑いながら手を広げ、ぱちんとひとつ拍子を打つ。途端、辺り一面に彼岸花が咲き誇る異様で、そして酷く冷たい光景が現れる】
【大地より立ち上がるは亡者の群れ──無論、ここは闘技場の結界内。死霊の類など染み着いているはずもなく】
【”だからこそ”、世にも恐ろしき強大な亡者どもが現れ、周囲の”肉”を貪り始める】
- 147《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 01:23:53
フフフ……クソ性能ですまない……
こうインフレパンチとかで運命とか因果とか吹っ飛ばすぜ!的なアレで突破できる想定なので……
あくまで「運命を変える」だけであってその運命ごと砕かれることはある的な…… - 148〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/18(月) 01:35:08
- 149転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 01:47:09
「ああ、知っている」
【灰の少女が、獰猛な笑みを象る】
【降り注ぐ山が貪られる。それは問題にはならない】
【アレが削るのは外郭でしかないのだから】
「だから、運命になんぞ頼らんよ」
「それは君に当てるためのものじゃなくてね」
【そう、降り注ぐ山二つは───活火山】
「”ついで”に吹き飛ばすためのモノさ」
【”エクリクス”。力ある言葉と同時、音が消える】
【エトナ山、ヴェスヴィオ火山、その二つが内側から破滅的な噴火を起こしたのだ】
【《読者》を狙う攻撃。それは当然、当たるまい】
【では亡者を狙った攻撃の余波ならば?運命など唱える余地もない災害は?検証を重ねる。そして、仕込みをひとつ】
【淑女の着替えに、無粋な瞳などあってはなるまい】
「そのまたついで、”神核───」
【噴火の最中、ニーシェロスの島に少女の指が触れ───島が消え去る。変形分のリソースの確保であると、彼が模倣する古代文明の兵装───神の振るう権能の再現を可能とした巨人兵器───を見たものであれば、直ぐさま理解しただろう】
【しかし、起こった現象は、今までの何ものとも違っていた】
「───纏繞”」
- 150転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 01:48:00
「”モイライ”」
【島ひとつを消し去って作られた魔力が、神鉄の機械が、紡がれた何かが少女の体を覆う】
「…………俺は概念系に弱くてな、そこを埋めるため、あれこれ巨神の兵装を弄ってみたんだが……どうにも、糸を繰るってのは性に合わんらしい」
【無数の糸が寄り集まった、手甲だろうか。権能を砲として放つ従来の兵装とは何かが違う】
【武器ではなく、鎧。撃つのではなく、纏うモノ】
【運命を変えるのならば、もう一度変えてしまえば良い】
【神の権能を纏い、扱う。新たな戦闘形態が顕現した】
「『運命の糸』で殴り殺すが、死んでくれるなよ?」
【無数の触腕が”糸”となり。糸が巨人の拳を作る】
【命中するか否か。それは、”運命”の押し合いで決まるだろう───!!】
- 151転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 01:50:20
噴火の余波なら当たるかなぁ当たらないやろなぁ
超広範囲なら当たらない?そう……
まあ目眩しになるからその間に運命の権能纏うね……
変えられるならもう1回変えればいいじゃん
領域転延的な類似能力で中和してごり押すアレですね - 152〈呪胎騎士〉23/09/18(月) 01:50:30
- 153〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/18(月) 01:58:56
- 154《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 02:03:52
【亡者どもが溶岩に飲まれ、あえなく消滅していく。その中を《読者》は──悠々と歩いていた】
【彼女が掌握する運命は”自他”。”己が巻き添えを食う運命”を変転してしまえば、この通り……不自然にも】
【”必然にも”、彼女の周りにだけ余波すらも届かない】
「とはいえ、”アレ”は骨が折れるのう──早々に同じ土俵に上がってこられたわい」
【”運命”の権能を纏う相手を見据え、たんと地面を蹴り浮き上がる】
【こちらがいくら運命を捻じ曲げたとて、それを曲げ返されれば同じこと】
【《運命変転》に対する”攻略法”としては最も有為なものであろう】
「──なれば。小手先の争いは終いじゃな?」
【ぎい、と口を歪め──獰猛に嗤い】
【《読者》の姿が、影へと溶ける】
『此れなるは、我が本性』
【影より、恐ろしく──しかし凍り付くほどに美しい声が響く】
『同胞たる”かみの御使い”を喰らい尽くし、悉く皆冒涜せしめた化生』
【影が、立ち上がる】
【うず高く、見上げるほどに大きく膨れたそれは、やがて九尾の──”怪物”の姿を形作る】
『遍く敵対者たる、恐ろしき”獣”──』
- 155氷竜騎士23/09/18(月) 02:05:13
強引に解決しようとしてるまぁ案外この手の能力には有効な事もあるのかもね。
- 156《黒憎主》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 02:06:03
- 157二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 02:08:31
ここはイベントスレなので、もしキャラクターのセリフとしてのレスなら「」で囲うんだぜ!
- 158〈雷霆姫〉◆neGYPxkycYwh23/09/18(月) 02:09:20
- 159氷竜騎士23/09/18(月) 02:10:45
さっきまで本スレにいたから完全に忘れてたありがとうございます。
- 160《黒憎主》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 02:12:42
ちなみにモイライパゥアーで突破されるので以後防御には運命変転を使いませんが、”この姿だと使えない”わけではないです
念のため - 161転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 02:16:12
- 162二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 02:17:24
本スレとイベントスレの書き方の違いはめちゃめちゃあるあるなミスなのだ
古参でも結構うっかりやる - 163《黒憎主》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 02:26:31
【その身に纏うは恩讐の黒き焔。如何なる法則をも焼き切り、全て灰燼と帰すまで潰えぬ業火】
【──そんな些末な飛沫は、この闘争に添えられた”脇役”に過ぎない】
『応とも!原初たる形、純然たる力の”比べ合い”!これぞ戦よなぁ!!!』
【最短距離で打ち抜かれた拳を身を以て受け止めつつ、時に拳を、時に剝き出しの爪牙を突き出し喰らいつく】
【対するは”巨人”、己は”獣”。人には人の、獣には獣の戦いがあるものだ】
【獣が吠える。紅き眼が妖しく輝き、その身に受けた傷が修復されてゆく】
【巨人が右腕を盾とするのならば。それが砕けるまで殴り、裂き、抉り、潰せばよい】
【巨人の左腕がこの身を砕くならば。砕け切るまでに向こうを討てばよいのだ】
『オオオォォォォォォ!!!!』
【おお、今宵は無礼講。獣の本性を晒し踊らば、小癪な思考など無粋であろう】
【獣には、獣の舞いがあるものだ──】
※ダイスどうします?このまま殴り合いでどちらが上回るかを決めるか、大技撃ち合うかかなーと思ってるんですが
- 164転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 02:45:35
※そうですね、決着タイミングはそちらでお願いしても良いでしょうか?技にせよ殴り合いにせよ、一応描写の候補はあるので
「ハハハハハハハハハハッッ!!!」
【燃える、朽ちる、再生する、再誕する】
【超超高速で生成され続ける巨人の体は、恩讐の火と拮抗し】
【炎が、牙が、爪が盾となる腕を砕き続ける】
【───知ったことか。この腕を砕き伏せ、この命に届く寸刻の間に獣の命を砕けば良い】
【再生限界はとっくに外した。これくらいの破壊を受けてトントンというものだ。常に壊され続けていなければ、一刻で都市を肉塊で埋め尽くす………そのレベルの過剰再生が、この盾を支え続けていた】
【拳が、拳が、そして拳が、九尾の肉体を砕き続ける。だが未だ、妖狐は斃れず】
【───知ったことか。死ななければ死ぬまで殺せ。砕けなければ砕けるまで、極限の暴力に、思索など無粋】
「さァ、根比べだ──────」
【一秒後に死が視えるならば、一秒先に敵を殺せ───】
「ハアアアアァァァァァァァッッッ!!!」
【頭を、胸を、尾を、腹を、赤く光る瞳を、音などとうに置き去り、重力圏すら振り切るかのような速度で砕き続ける】
【源流闘争、刹那の後に立っていた者のみが勝者である───】
- 165《黒憎主》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 02:58:46
『──────!!!!』
【最早”声”など上げはしない。ただ、獣が吠えるのみ】
【音を振り切り。空の壁を撃ち貫き。ただ、ただその身を投げ出すように喰らい合う】
【ただ溢れるままに流れ出す恩讐の炎は既に辺りを焼き尽くし、見るも無残な燎原を作り出した】
【妖狐の身が砕け、そしてまた形を取り戻す。内に秘めた激情が尽き果てるまで、この悍ましき獣が滅ぶことはない】
【ただ、ただ、ただ──眼に映る”巨人”を砕く。もはやそれだけを覚えさせ、余剰は全て焼き尽くした。不要なものを後生大事に抱える意味は無い】
【妖狐の身がまた砕け、性懲りもなく形を取り戻す。獣を突き動かす本能の激情は、尚も燃え盛り】
【やがて、一際大きく膨れ上がった】
【──黒き九尾が、地に四つ脚をつく。されどそれは屈服を意味するものではなく】
【全身が燃え盛る。黒憎主の激情がその身を包み、恩讐の炎”そのもの”へと形を変じてゆく】
【破壊と再生を繰り返す肉体が、漆黒の炎となり集束する】
【──それは、獣の構え。原初より彼女の身を支えた形】
【即ち──】
『─────────ッッッ!!!!!』
【全身全霊を込めた、”突進攻撃”である──!】
dice1d100=43 (43)
※ではひとまずこちらはこんな感じの大技で!時間も時間なのでダイスいっちゃいましょう…!
- 166転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 03:11:24
【衝撃、轟音、その域すら通り越した、破壊の波が周囲を消し飛ばす】
【執念、妄念、怨念じみた妖狐の激情を叩き砕かんと、殺意の拳が繰り出され続け、一瞬が幾億にも引き伸ばされる】
【───瞬間、敵の渾身を悟る】
【巨人の心身を駆動させたのは、本能であり───この熱闘ですら燃やし尽くせぬ精髄に絡み付いた、ある種の”駆け引き”であった】
「──────」
【攻め手の、切り替え】
【今まで防御に徹し、全てを防ぎ続けてきた腕を、神核が励起した運命の糸が”巻き戻す”】
【この刹那、万全を取り戻した腕が───防御のみを相手の認識に刷り込んできた右腕が、そう───フィニッシュブローの一手へと変わる】
【獣の反応を、刹那遅らせ】
【その間隙へと、空間を拉がせながら、不壊最速の右ストレートが突き刺さる────!!!!】
dice1d100=67 (67)
- 167転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 03:12:05
※トドメ描写いきます!
- 168《黒憎主》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 03:13:33
※おなしゃす!
- 169転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 03:19:30
- 170《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 03:24:59
- 171転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 03:34:30
- 172《読者》◆mLwjQYoqFA23/09/18(月) 03:37:57
- 173転換◆u6dVBsXy1E23/09/18(月) 03:45:13
- 174二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 19:30:09
保守ついでにお二方がいるのか確認したいところ
- 175〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 20:03:05
私は今来ました
もしかしてお待たせしてしまったでしょうか? - 176《無償酷使》23/09/18(月) 20:18:14
申し訳ねえ!!!!今来ました!!!
- 177〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 20:21:02
- 178《無償酷使》23/09/18(月) 20:26:39
- 179〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 20:29:26
- 180《無償酷使》23/09/18(月) 20:33:51
了解しましたー!!!ちょっと書いてきます!!
- 181《無償酷使》23/09/18(月) 20:40:47
「ははははははははは」
【平時と変わらずに苦笑しながら、肉体を全盛期の状態で維持しながらもそれに見合わぬ襤褸切を纏った青年らしき見た目の存在が闘技場の観戦席をひょいひょいと潜り抜ける】
【自分らしくも無く、全く似合わない事ではあるのだが、どうやら熱い戦いに知らずの内に戦いたくなってきていたらしい】
【無責任であるかもしれないし、気儘と言われるからもしれないが、それでも自由と気楽さを求めて冒険者へとなった男がそんな事を気にする筈もなし──《無償酷使》は男にしては高く、女にしては低い声で呼び掛けた】
「〈虫取の翁〉殿、一戦どうだろうか?」 - 182〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 20:47:19
- 183《無償酷使》23/09/18(月) 21:07:26
「あぁ────全力で戦わせて貰おう」
【闘技場へと足を踏み入れてから、微塵の油断もなく即座に代償呪術による"召喚"を《無償酷使》は発動した。身に纏った襤褸切、《辞世短歌》の効果があるとは言え気を抜くなんて到底考える事が出来なかった故に】
【《辞世短歌》は如何なる状態に於いても即死する際に、与えられた致命の効果を5秒だけ先延ばしにする装備だ。普通の鎧の方が通常は何倍も役に立つが、その5秒の間に死と傷を全て時の彼方に捨てられる《無償酷使》からすれば不死を保証する装備でもあり────それで満足等出来はしない】
「我が命、我が魂、我が記憶、その全てを捧げて此処に顕れよ武具」
【『命と魂と記憶を代償として召喚出来る』『召喚者が居なければ存在出来ない』、そんな実現不可な縛りによって変換効率を上昇させて机上の空論でしか有り得ない武具は───然れどもこの存在にとっては実現可能な水準だ】
【代償として命と魂と記憶を捧げる状態を、《廃棄の魔眼》によって何千年、何万年と過ぎた時の彼方へと先延ばしにする。呪術は恙なく発動された】
「"天剣"」
【静かな剣であった。深く、呑み込むかの様な穏やかな黄金の剣は《レイヴンズサークル》所属の上級冒険者、《無償酷使》のリソースの殆どを純粋な硬さと斬れ味に注ぎ込んだ武具であり】
【続き"具足"と"兜"もまた舞い降りた。デメリットを踏み倒しているのだから、連発出来ない道理など何処にもありはしない。極東風の具足を《辞世短歌》の上に重ね、笑いながら《無償酷使》は術を行使した】
「ははははははは…………我が心臓を捧げ、雨よ降り注ぎ賜え!」
【当然の如く踏み倒された生贄から、荒れ狂う暴風雨が闘技場の中に満ちる。雨乞いを希う豊穣への祈りは過去より連綿と受け継がれてきた儀式であり、だからこそ100m/sを超える風速の空気と、湖すら作れる程の水量が質量の暴力として猛った】
- 184〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 21:24:00
「雨かぁ……ちょっと嫌いなんだよね、虫取大会中止になりやすいし……」
「天気は晴れに変更してもいい?ボクは真夏のような晴れの日が好きなんだ!」
【涼しげな顔で空を見上げると、術の中央に位置する術者の場所を把握し、蜻蛉の羽のような紋様の外套を羽織った】
「『鬼蜻麻-おにやんま-』」
【雨粒の一つにも濡れず、風をはね除ける超加速の身体にて《無償酷使》の眼前に迫る、恐らくは外套の力で敏捷性を底上げしているのだろう】
【彼は、ただ邪気の無い笑みを浮かべて「お返しだ」と一つ呟き、赤々とした提灯を見せびらかし、提灯からは七つの光弾が天へと撃ち上げられる】
「『七星転灯-ななほしてんとう-』」
【乱雲を押し潰すがごとく、雲の上から七つの星を模した魔弾が降り注ぐ、その場を支配している雨風を吹き飛ばしながら、天道虫のような彗星を《無償酷使》に落としていく】
- 185発光の美少女23/09/18(月) 21:31:21
「きょうもやってるね
みんな輝いてるよぺか〜」
【やっぱり観客席で燦然と輝いている】 - 186《無償酷使》23/09/18(月) 21:51:18
「はははははははは」
【それは悪い事をしてしまったね、と苦笑しながら納刀して内心で思考を巡らせる】
【直接"天鎧"を超えて我が身を傷を刻まんとするのであれば、即死でない限りは受けた傷を代償として相手から物理的な物から概念的な物まで貰い受けられたのだが、眼前まで近寄られた上で打たれた手が彗星魔弾となると厳しい物がある】
【とは言え、対処しない訳にも行かない。真の意味での致命傷に繋がる要素が何処に潜んでいるか分からない以上は警戒を怠る訳には行かないのだから】
「我が命、我が魂、我が記憶、その全てを捧げて此処に顕れよ武具」
【七星の魔弾。道具一つで此処までの超常を引き起こされたという事実は、単に相手が手札を一つ切ったとのみ考える訳には行くまい。雨風を簡単に凌がれた様に、此方が対処する間にまた違う道具の対処を迫られてのジリ貧を警戒すべきかと考えて代償を先延ばしにする】
「"天弓"────"天矢"」
【現れるは黄金の弓。《無償酷使》一人分のリソースを注がれたその能力は極めて単純であり、「矢を強化する」という一点に留まっている。毒矢であれば不死にすら希死念慮を植え付ける絶毒と成し、火矢であれば都市すら灰燼に還す劫火と成し────それが同じく一本一本に《無償酷使》一人分のリソースを注いだ矢へと重なる】
「未来弓術、」
【赫い瞳、魔眼が耀く。《無償酷使》の弓の腕は、決して理から逸脱した物とは言えないだろう。動かない的になら絶対に当てられるという程度であり、因果を超える事も音速を超える事も出来はしない】
【動く物体に素の腕前では当てる事は難しく、然れどもその魔眼こそは未来の一瞬を映し出す鏡であるのだ。偏差や矢の速さなどは考えるに値しない。未来を狙って撃つという過程は、獲物が設置された矢へと自ら飛び込むという結果を誘発する】
「【九頭竜】」
【雨と水を司る神格の名を冠する技名が囁かれて、九本の"天矢"が周囲を灼き滅ぼす極光を放ちながら龍の顎門となりて彗星の魔弾へと突き刺さった】 - 187〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 22:15:09
「爆発しちゃった、結構お気に入りだったのに」
「それじゃあ次はねー……『否吾-いなご-』」
【直近で極光を浴びながら〈虫取の翁〉の身体は灼熱に侵されていく、そして燃え尽きた灰は地へと落ちて─────】
【灰から出でた蝗の群れが集まって、一つの仮面へと変貌した】
「アハハ!びっくりした?ちょっとしたマジックなんだけど驚く人多いんだよね、これ」
【光が過ぎ去った後、蜻蛉の外套で避けたと思われる少年の姿がそこにはあった】
【“攻撃対象のすり替え”、光との衝突前に付けた仮面がその効果を及ぼしたのだ】
「じゃあ次はこっちが仕掛けるね、雨が止んだら遊びに行こう!ただし迷子には注意だよ」
「『眠々是身-みんみんぜみ-』」
「『亜外波長-あげはちょう-』
「『蜜鉢-みつばち-』」
【翁は手元の虫籠より、名を告げた虫の意匠が取り込まれた風鈴・粉袋・香鉢を取り出して《無償酷使》の感覚を奪おうとする】
【聴覚を遮る風鈴の音色、嗅覚を塞ぐ甘い蜜の香り、そして視覚を惑わせる幻惑の粉塵】
【それらが重なって、場の状況を不安定なものにさせていく】
「それじゃあ上手に躱わしてねー!聞こえてるかは分かんないけど」
「『雀罰-すずめばち-』」
【即死級の毒を含んだ大槍を手に携え、《無償酷使》の可動領域を狭めんと、『鬼蜻麻-おにやんま-』の超加速を交えながら、毒が回るようにジワジワと攻め立てていく】
- 188《無償酷使》23/09/18(月) 22:48:26
「ははははははははは」
【厭な手を打ってくる物だと苦笑する。感覚が封じられている状態を先延ばしにする事は勿論可能であるが、一回きりの攻撃としてではなく持続する効果であれば防げない】
【《廃棄の魔眼》の未来視は、未来の自分の視覚を覗き見る類いである。故に視界を継続的に封じられたのならば未来術技は成立せず、武具を役立たせるのが難しくなった】
(《辞世短歌》によって死んだとしても猶予がある、その猶予に平時から外れた状態を全て先延ばしにすればどんな毒だろうと無意味だが───)
【相手がその程度で止まるのか?そんな疑念がある。今まで見せた道具が全てだと判断する事など出来る筈もなく、先延ばしにしても常に即死させられ続けられる道具でも使われたら終わりだ】
「これでも呪術師で魔術師だからね。目を封じられても、耳を封じられても、鼻を封じられても、手と口が動くならばどうにでもなるさ」
「我が心臓、我が臓腑、我が鮮血で以って奉る。名亡き祖霊よ、その炎にて穢れの全てを祓い清めん事を」
【内臓全てと全血液を代償に捧げ、当然踏み倒す。一族に奉られていた祖霊の残影を呼び起こし、腕を振るった無貌の女性が闘技場の空気を一瞬にして焔へと置換するのを感じながらも一層の専心をする】
【この祖霊の振るう火術は、火力よりも範囲と持続性に優れた物だ。火力のみを追い求めるならば不要であるが、視覚を封じる物質───幻惑の粉塵を焼き祓い、再び未来視を獲得する為に今回は使用させて貰った】
【魔眼が輝く。常に未来へと感覚を剥奪された状態を先延ばしにしながら、視界が幻惑より解放される一瞬を最大限の警戒と共に待望す】
【燃え尽きぬ程度の焔のみが立ち塞がり、未来視が能わぬタイミングは再び使われない限りはこれで仕舞いとなる。視界を無限の確率変動にて揺らぐ未来の無と、現在の焔に包まれた眼前の間に揺らがせながらも《無償酷使》は"天剣"の抜刀姿勢に入った】
dice1d100=76 (76)
※攻撃されたら全力でカウンター、攻撃されなかったら未来視と合わせて全力で潰しに行く構えです!
- 189〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 23:08:57
「アハハ、ハ─────見てるね?」
「なら乗ってあげる、君の全力をボクは楽しみたい、遊びってそういうものでしょ?」
【『雀罰-すずめばち-』を虫籠に仕舞い、代わりに虫取網と「透明な液体」の入った試験管を構える】
「ボクの奥の手、見せてあげよう」
【液体を闘技場に垂らす、それは床を透過して更に底へと流れ落ちる、そして闘技場を全体に行き渡るように染み渡った】
「《夜蚊の帳》」
【祝詞の様に一つ、言葉を紡いだ】
【その直後に闘技場の床より蚊柱が沸き立つ、黒々とした渦潮のようにそこかしこから浮き上がる、足場は簡単にひしゃげて原型を留めず、闘技場内は蚊の軍勢で黒一色に染まっていく】
「未来なんて見させないよ、だってこれから塗り潰されるんだから」
「ずっとずっと、目の前にあるのは今だけだ」
【黒渦が《無償酷使》を消し飛ばそうと回転を始める、煩わしい羽音は何時しか大乱の如く轟音を掻き立てる、血吸の管の一つ一つが鋭さを増し殺意の塊へと姿を変える】
「さあ!いよいよお楽しみの虫相撲だ!」
「ボクと君、木から落ちるのはどっちかな?」
【天地を埋め尽くす蟲毒が差し向けられた】
dice1d100=73 (73)
- 190〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 23:09:32
僅差で負けた!トドメどうぞ!
- 191《無償酷使》23/09/18(月) 23:38:04
「はははははははは───────そうですね、」
【未来が黒に塗り潰される?結構。全てを埋め尽くす蚊の軍勢?結構。足場が無い?"天剣"では殲滅出来ない?真っ向から飛び込めば死は必至?何れも結構、不可能に挑むのが冒険者なれば。此方も我を通させて頂くとしよう】
「我が存在を生贄に、黄泉の果てより降誕せよ我が祖霊」
【当然代償は踏み倒し!全盛の力と共に、過去の残影が確かな輪郭と共に現れ出でる。大戦にて露と消えた偉大なる火の呪術が、闘技場を埋め尽くす蚊柱と同様に空間を埋め尽くさんと猛る焔の陰で隠れて絶え間なく次なる術を行使する】
「我が下肢を生贄として、如何なる地をも拝みし千里超える術を授け賜え」
【当然代償は踏み倒し。隙を突く為に、この戦闘の中で秘し続けた──というか使う機会が無かっただけである。何せ彗星に感覚剥奪だったので──転移によって、翁の背後へと抜刀の態勢のまま"天剣"を携えた《無償酷使》が現れる】
「未来剣術─────!」
【《廃棄の魔眼》の未来視は、防御には不向きだ。結果だけを見据え、過程を映さず、そして観たいと思った刻にのみ発動されるが故に───だが、攻撃とは抜群の相性を発揮する】
「────驟雨」
【先の先にして、後の先。回避は無意味。防御は無意味。その剣は、〖意思〗によって変動した未来を斬るが故に。行動よりも速く致命として設置される必中の剣技が、"天剣"に刃に宿る】
【黒が未来を塗り潰すのならば。その先の勝利の未来こそを、彼は掴むのだ】 - 192《無償酷使》23/09/18(月) 23:43:08
こんな事描いてるけど前に召喚した祖霊が焔じゃなかったら蚊から逃れるのは無理だったしタイミングが遅ければ多分普通に死んでたんだよなあ
未来視が未来の自分の視覚なので視界を継続的に遮られるのが本当に特攻メタなのだ。70%程度に落ち込む - 193〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 23:50:30
- 194《無償酷使》23/09/18(月) 23:54:12
- 195〈虫取の翁〉◆0ntu72HF3o23/09/18(月) 23:58:16
対戦ありがとうございました!
衝合もあって遅くなってしまいましたが、普段動かせないランカー級同士の戦いができて楽しかったです! - 196発光の美少女23/09/19(火) 00:30:00
「お疲れ様〜二人共輝いてたよぺか〜」
【祝福するように輝いていて最早なにかのパレードみたいになってる】 - 197《無償酷使》23/09/19(火) 07:59:38
規制でちょっと遅れてしまいましたが、此方こそ対戦ありがとうございましたー!!!