【閲覧・CP注意】アオイ「ウラ祭り?」【スグリ×アオイ】

  • 1二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:54:39

    キタカミセンターへ続く山道は薄暗い夜の闇の中、ホーホーとニョロトノのかすかな鳴き声が聞こえるばかり。

    「本当にしてるのかなあ……」

    アオイはひとり、石段を登っていく。
    オモテ祭りの屋台が店じまいをする時間に行けば、地元の人間しか知らない『ウラ祭り』があっていると、屋台の青年からこっそり教えてもらったのだ。
    なのに人通りがない。
    行けばきっとゼイユやスグリもいるだろうと思ったのだけれど、ときょろきょろしながら最後の石段を上がりきると、いつも管理人が立っている赤い賽銭箱の前に、鬼の面をかぶった小柄な影が一つ。

    「スグリくん! やっぱり来てたんだ!」

    どこか心細さを感じていたアオイはたちまち顔をほころばせて、まっすぐにスグリの元へと向かった。
    スグリはかすかに目を瞠ったあと、アオイから視線をそらした。

    「本当に、来だ……」
    「うん! せっかく教えてもらったから。屋台とかは出ないの?」

    アオイが首をかしげると、スグリがぱっと顔をあげた。まじまじとアオイを見つめる金色の目が揺れる。
    どこか変かな? とアオイはきょとんと自分の格好を見つめなおした。せっかくのお祭りだから、オモテ祭りのときと同じようにじんべえにサイドテールにしてきたのだが。一人で着るのは難しくなかったけれど、走ってきたから髪がくずれたのかな、とそっと自分の髪に触れてみる。

    「ウラ祭りのこと、何にも聞いで……ない、の?」
    「キタカミの人たちだけでしてるっていうのは教えてもらったよ。だから、スグリくんが教えてくれる?」
    「おれが……アオイに……」

    ぼそぼそとつぶやいたスグリは口もとをかすかにゆがめて、アオイの手を引く。
    アオイとそう背の変わらないスグリの手は細く骨ばって、しかし、アオイよりも大きく力が強い。

  • 2二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:54:50

    「場所、ここ……拝殿の中だから」
    「入っていいの?」
    「ウラ祭りのときだけ特別に……鬼さま役が、管理人さんから貸してもらうんだ」
    「鬼役?」

    そう、とスグリが顎を引く。

    「……ともっこたちに山に追い返された鬼さまの怒りを鎮めるのが、『ウラ祭り』の目的で……」
    「……!」

    オーガポンは山に追い返されたことなんて怒っていない。怒ったのは仮面をともっこたちに奪われたからだ。
    今でも仮面を被って祭りに遊びに来るようなポケモンだ。人懐っこくて臆病な愛らしいポケモン。そもそも伝承の本当の話をスグリは知っているはずだ。
    だから、驚いたアオイはとっさに「きっと怒ってないよ!」と言おうとして、スグリのまなざしを前に息をのんだ。
    初めて出迎えてくれた時の、やわらかな金の瞳はそこになく、ドラゴンタイプのように縦に割れた瞳孔がそこにあった。
    アオイの手をスグリが痛いほどに強く握っている。じっとりとした汗がアオイの背を流れ落ちた。

    「アオイはその鬼さまの怒りを鎮める『供物』役で……おれが、『鬼さま』役だから。……何をするのかは、中で教えるべや」

    ――怖がらなくても平気。
    一枚目の看板の前で、アオイへ笑いかけたときと同じことをささやきながら違う笑みを浮かべるスグリに、アオイは抗うことも忘れてうなずく。
    ぎい、と鈍い音を夜の中に響かせて、ぽっかりと暗い口を開けた拝殿の中へと、スグリに手を引かれてアオイは吸い込まれていった。



    …みたいな感じのキタカミ淫習スグアオショタおねが見たいです!!!
    ください!!!

  • 3二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 22:58:21

    お主が書くのだ!
    でもこういうの好きだよ

  • 4二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:06:16

    言い出しっぺの法則っていうものがだな...

  • 5二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:06:47

    オーガポンと出会ったあとなのでスグリくんが内心ぐちゃぐちゃな気持ちを抱えて、因習を口実にアオイちゃんをぐちゃぐちゃにしてほしい

  • 6二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:07:18

    ちょっと前に似たスレあったな

  • 7二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:30:27

    スグリは元々鬼役に乗り気じゃなかったけど相手役を選んで良いって言われて選んだのがアオイなんだ…

  • 8二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:34:53

    いいところで終わって泣いた

  • 9二次元好きの匿名さん23/09/17(日) 23:50:43

    鬼に憧れた子が本物の鬼になるんですね。ところで続きはどこに…?

  • 10二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 00:11:36

    スレ主じゃないけど書いてみたよ

    変な所があったらごめんね

    淫習スグアオ突貫工事で仕上げたのでどこか変かも(誤字等あったらごめんね)

    途中で終わる






     キタカミの里で古くから伝わる「ウラ祭り」、その目的は鬼さまの怒りを鎮めること。

     毎年鬼さまに見立てた鬼役と、鬼さまへ捧げる供物役が選ばれ拝殿の中で勤めを果たしていた。

     本当の歴史では鬼と呼ばれたオーガポンは村人に追い返された事など怒ってはいない。だが昔から続く風習である以上やめるわけにはいかないという事で今年も続ける事になった。

     

     そして今回鬼役に選ばれたのがスグリ、そして供物役へ選ばれたのがアオイだった。

     

    「お、鬼様……気持ちいいですか?」

    「うん……もっと舐めて」

    「は、はい」


     供物役であるアオイは鬼役であるスグリの立派な肉棒を口で奉仕している。

     そう「ウラ祭り」とは供物役の女性が鬼役の男性に身を全て捧げる事だった。

     だが何も知らないアオイはスグリに言われた通りに奉仕する。舌で舐め、口で咥える。


    「んっ、ぷはぁっ……んん……」


     スグリは自分より強いアオイが今、跪いて欲望の象徴である肉棒を奉仕している事に暗い喜びを憶えていた。


    (夢じゃない……アオイがおれの思い通りに……)


    「アオイっ、出すから飲んでっ」…
    telegra.ph
  • 11二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 00:20:37

    >>10

    えっちだ…

    支配欲混じってるのとアオイちゃんが従順なの最高

  • 12二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 01:49:01

    妙な風習があるのが田舎っぽいけど、その風習を口実にアオイに迫るスグリが良い

  • 13123/09/18(月) 09:37:15

    >>10

    !?!!

    ありがとうございます!

    そういう因習だからで敬語使ってスグリくんに言われた通りにするアオイちゃんも、奉仕するアオイちゃんに暗い喜びを覚えるスグリくんもたいへんスケベ

    爛れてていいですね…

  • 14123/09/18(月) 17:02:53

    他の方の素晴らしい淫習スグアオSS読めたから良いかと思ったけどもっと見たかったので続き書きました!
    書いたからもっとください!!!

    拝殿の中は暗かった。紙で作られた灯り――ぼんぼりのやわらかな灯火だけが照らしている。
    拝殿にあがるときにスグリから雪駄は脱ぐように言われたので、アオイは慣れない素足だった。畳の感触が足の裏にくすぐったい。入り口近くの棚へ、スグリが置いたバッグの隣に巾着を置きながら、きょろきょろと中を見回した。
    奥へ進むと木造りのちいさな階段と固く閉ざされた扉があるのがはっきりとわかった。

    「あの中に入るの?」
    「あん中は本殿さ言って、鬼さまのお面が祀られてた」
    「そうなんだ」

    スグリくんよく知ってるね、とアオイが言えば、スグリが目をまばたいて、自分の前髪に触れた。
    アオイの手をつかんでいた彼の手の力がゆるむ。

    「おれも鬼さま役に選ばれたとき、管理人さんに教えてもらったんだけどな……」

    眉を下げたスグリが困ったように笑う。

    「今は何もないけど……あっちは立ち入り禁止さ言われた。だから……するのは、ここ」
    「え?」

    拝殿の扉ばかりに気を取られていたアオイは、スグリが示すまで、二組の布団が敷かれているのに気づかなかった。

    「ここでお泊りするってこと?」
    「そうだけど……違う」

    きょとんと首をかしげたアオイの手を引き、スグリが腕を引いた。そのまま布団に押し倒される。
    ふかふかのやわらかい感触は、公民館で使っている布団とも、アカデミーの寮のベッドのとも違う柔らかさと干し立てのにおいでアオイを包み込んだ。
    目を瞠って固まったアオイへと、スグリがそのまま覆いかぶさってくる。長い前髪がアオイの頬をくすぐって、大きな金の瞳がアオイを間近でのぞきこんでくる。

  • 15123/09/18(月) 17:03:52

    「『ウラ祭り』は『鬼さま』役と『供物』役のふたりさ選ばれる」
    「う、うん……」
    「ここで、一晩いっしょに過ごすんだ。……ともっこたちが、お面を持って行ったとき食われたキタカミもちみたいに、『鬼さま』に食べられんのが……『供物』役のアオイさ、役目」
    「たべられ、……!」

    その意味が分からないほど、アオイは無知ではなかった。
    少女漫画や映画でよく見る、恋人同士になったふたりがキスを交わしたそのあとのこと。
    でも、スグリとアオイは恋人同士ではない。デートすらしたことがなくて、キタカミで知り合ったばかりの。
    逃げ出そうと思えばできる。
    スグリに腕こそつかまれているけれど、巾着に入ったままのモンスターボールから相棒たちを呼び出せば、きっとアオイを助けてくれる。
    なのに、アオイはか細い吐息をもらし、スグリの近づいてくる唇を目をうるませながら受け止めた。

    「ん、……っ」

    唇を押し付けるようなキスだった。一度重なったあとすぐ離れて、また重なる。
    それが長い夜の始まりだった。



    「ひっ、……んぅう……っ♡」

    アオイは腕を口に当てて必死に声を押し殺した。
    自分の体なのに、何一つ言うことを聞いてくれない。熱い涙があふれだして、飲み込みきれなかった涎が肌を濡らす。
    布団は二人の汗とそれ以外のものですっかりと清潔さを失っていた。

    「アオイ、声さ聞かせて」

    暗く熱を孕んだスグリのささやきは、お願いではなく命令だ。
    『供物』のアオイは、羞恥に肩を震わせながら、真っ赤になった顔でスグリを見上げた。口から手を外すと、スグリの金の目がうっとりと弓なりに笑った。

  • 16二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 17:14:46

    スレ主の続きがきてる!素晴らしい……えっちだ

  • 17二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 17:49:41

    従順になってしまうアオイちゃん最高です!
    『供物』のアオイってワードがえっちくてすごく好き

  • 18二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 22:06:56

    因習スグアオ、スグリくんは淡い初恋からの色んな感情がごっちゃになってぐるぐるしてて、アオイちゃんは友情と恋になりかけくらいの気持ちから一線超えちゃって取り返しのつかない関係になるのが似合う

  • 19二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 23:43:41

    素晴らしいSSに触発され書いてみました。少し特殊設定アリ・ちょっとエッな描写濃かったら下げるので…。





     遠くで響く鐘の音に、スグリは渋々アオイの上から身体を起こす。直後拝殿に入ってきた大人達は皆仮面をつけているが、誰も彼も見当がつく面子ばかりだ。
    「おお…素晴らしい。今年も鬼様は供物を喜んでくださった!!」
     グチュ、と老人の指がアオイの肉体に突き立てられ、広げた赤い口から零れる液体に歓喜の声を漏らす。皺くちゃの指がふやける程溢れる白い液は布団を濡らし、鬼が何時間もこの『供物』にむしゃぶりつき舐め苛んだなりよりの証だった。
     『鬼』の歓びが多ければ多い程来年のウラ祭りまで鬼の加護はより深く、厚く村に降り注ぐ。かつて『供物』の役を任された者は村や村外から買われてきた美しい少女達で、ウラ祭り以降は村の奥底で幽閉され、村人に『加護を与え』るか祭りの夜に孕んだ子を産み次の『供物』へ送り出していたそうだが真相は定かではない。
    「鬼様の子種、供物にたんと塗り込めておかねば…押さえておきなさい」
     命じられた面をつけた男達がアオイの手足を押さえつけるが、その眼はアオイの肉体に欲情しギラギラと輝く。
     膨らみかけた胸、瑞々しい肌、未熟な少女が無理矢理『女』として利用された、という痕跡。スグリがした。
    「ん、…あ、嫌ぁ!!」
    「名誉あることです、受け入れなさい」
     圧迫と秘所に突き立てられた杭に目覚めるも、山から採取した薬草を練って作られたその秘物を振りかけられアオイはたちどころに眠る。深く吸引すると記憶を消し去るこの薬は、この儀式では必需品だ。
     グ、グ、と子宮奥底まで杭をして『捧げもの』の儀式は終了する。
     ホッと床に座り込んだスグリを一瞥して、老人は軽やかに告げた。
    「スグリ、立派に大儀を果たしましたね…数年前、儀式に立ち会ってあんなに泣いていた子供とはとても思えません。やはり血なのでしょうね」

  • 20二次元好きの匿名さん23/09/18(月) 23:44:19

    >>19 続き 特殊設定・ゼイユのことアリ



    「ゼイユもまた、素晴らしい娘…あの子はマエもウシロも最高です。嗚呼、昔ならば村人に鬼様の『加護』を分ける巫女に就かせていたでしょうが、時代でしょうね。私も最後の鬼役として、一晩中離さず存分に努めましたとも」


     XXさんはオソイから、いやいや〇〇さんほどじゃ…どうでもいい事を話して拝殿を去っていく大人達はどうでもよかった。

     スグリは体を丸め、座ってアオイを眺める。異物を押し出そうとする肉の動きに抗う杭の棘が柔らかい肉を苛んで、都合の良い夢を見ているアオイが切なく誰かの名前を呼んでいた。

    (どうすれば、いやそもそもどうしたい? アオイ、姉ちゃん、鬼様、僕、でも強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば強くなれば…)

     答えは返らない。

     夜明けは遠く、スグリの夜は始まったばかりだった。

  • 21二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 07:09:48

    記憶を消す薬とか仮面の大人とかザ・因習って感じだあ…
    このスグリは強ければアオイを因習から守れたとかいう感情が無自覚にまじってそう

  • 22二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 13:00:43

    因習といえば媚薬なのでスパイス(意味深)たっぷりのキタカミもちをウラ祭りの前に食べてわけわかんなくなっちゃうスグアオはいる

  • 23二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 20:08:48

    >>20

    何にも覚えてないアオイちゃんが何か途中で寝ちゃったみたいだけど儀式大丈夫だったのかな…?って聞かれるけど目を合わせられないスグリ

  • 24二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 21:27:15

    >>23


     村人全員が共犯だから、秘密は絶対に守られるんだよね。

     『儀式』後のアオイを村の女衆がお風呂に入れて綺麗にしてくれるし、『杭』を抜いて溢れたアレを見てスグリも立派になったわねー!と笑いながら言ってくる。

     『供物』の女の子は鬼様に選ばれた名誉ある子だから、村人に優しくされる。オマケとかもらって、ここの村の人良いなぁ!気に入ってくれたらなここに住みなー!と会話してるアオイをひき離したくてしょうがない。


     ウラ祭りとは別に、『鬼様を祀る人間を作る』ための祭りとかありそう。

     年頃の女の子を『巫女』として鬼様の特別なオヤシロに集め、特別な鐘を鳴らして儀式開始。

     女の子達はヤシロに立ち込めるお香で自我が曖昧で、たくさんの男に抱かれ子を産みだす一年間を覚えていない。

     相手が村の男なのか父親か弟か誰なのか分からない、自分の体が何をされたのか分からないまま生き、『儀式』は続く。

     恋を夢見る女の子が、ふと夜体の火照りを感じて恥ずかしがってるけど、実はとっくに穢されてるの。

     

  • 25二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 22:41:26

    後出しで申し訳ないんですが、あくまで淫習はスグアオメインでお願いします
    心が弱いので…モブでも可哀想すぎるのはちょっと受け止めきれないので…
    申し訳ない…

  • 26123/09/19(火) 22:43:13

    >>25

    名前欄変えるの忘れてた、スレ主です


    それはそれとして続き書いたらエッな薄暗い淫習スグアオ事後が読めて嬉しかったのでまた書きました

    前日談的なやつ

    先にアオイちゃんが供物役に選ばれてたのを知ったスグリくんが鬼役に立候補するのも…アリかなって…




    「おいしい!」


    かりっと音を立ててりんごあめをかじったアオイがぱっと笑う。やわらかな頬がほんのりとそまって、屋台の明かりに肌の色が映えた。


    「飴が甘いけど、りんごがしゃりっとしててさっぱりするね!」


    おいしいおいしい、とはしゃいで食べすすめるアオイの横顔を眺めるスグリの手にもりんごあめがあった。

    あめでコーティングされてつやつやと赤く輝くりんごは、アップルヒルズで収穫されたものだ。

    ひと口も食べないまま、ぎゅ、とりんごあめに刺さっている割りばしを握りしめる。


    (さっき……りんごあめ、渡すとき……)


    スグリにりんごあめを渡したあと、アオイへ手渡したとき、屋台の青年が、こっそりと何か彼女へ耳打ちしていた。

    スグリには祭りの喧騒でかき消されてよく聞こえなかったからわからない。ゼイユは鬼退治フェスのほうへと行ってしまっていたから、聞こえるはずがない。

    どくどくと心臓がいやな予感に鳴っている。

    何か楽しいことを聞いた、とでも言うように目を輝かせていたアオイ。

    都会から林間学校でパルデアから来た女の子。明るくて、ゼイユすら勝てないくらいにバトルが強くて、スグリの鬼の話を笑って聞いてくれた女の子。

    ――キタカミの生まれでなくて、しなやかな手足を持つ、スグリとそう変わらない年ごろで。

    『ウラ祭り』の『供物』役の条件に何もかもぴったりの。

    喉がからからと乾いて、胸がずっしりと重い。

  • 27123/09/19(火) 22:44:16

    「スグリくん、どうかした? もしかして、ついてる?」

    視線に気づいたアオイが、はっとしたように口もとを隠した。

    「え!?  ち、違う、べ……! アオイってうまそうに食うべなあって」

    (おれの、弱虫……)

    さっき、何を言われたんだ? と、そんなことが聞けない。知るのが怖い。
    もし、アオイが『供物』役だったら。
    初めての友だちを助けられるだろうか。里の大人たちに逆らって? どうやって?
    スグリは思わずうつむく。
    じんべえから伸びるアオイの足はほっそりとして、お祭り用の雪駄を履いた指は爪まで整って小さい。体格のそう変わらないスグリよりも。

    「だっておいしいからね」

    えへへ、とはにかんだアオイが、ふっと顔を寄せてきた。スグリの肌をりんごあめの匂いを含んだ甘い吐息がくすぐる。
    どきりとスグリの心臓が跳ねた。カッと頬が熱くなる。

    「ね、さっきお兄さんに教えてもらったんだけど……屋台が終わったら『ウラ祭り』があるって本当?」

    はく、とスグリの唇が動いた。
    祭りで浮かれていた心がたちまちに凍り付いて、血の気が顔からサーっと引いていく。

    「本当はキタカミの人たちだけでするんだけど、私だけスグリくんとゼイユちゃんと仲良くしてくれるから特別だって教えてくれたの。スグリくんたちも参加する?」

  • 28二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 22:44:29

    このレスは削除されています

  • 29二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 23:08:33

    >>27

    >>28

    他の存在に取られたくない!って感情に突き動かされて戻れない一歩を踏み出してしまうの最高です…ありがとうございます……

  • 30二次元好きの匿名さん23/09/19(火) 23:08:44

    >>25

    うん、ちょっと妄想広げすぎた分かりました!



    >>28

     ゼイユちゃんどんな気持ちでまだ早いわよ、て言ったんだ。

     『見てた』スグリ君は曇ってるのに、『見られた』ゼイユちゃんはサラッと言ってるのが闇を感じる…。

     『役目』をして一人前とか、とんでもないのにそれが当然と受け入れてるのも淫習の良さですね。

     余所者のアオイちゃんも儀式に参加できてよかったね、と純粋な気持ちも彼女の幼い身体をソウイウ目で見る生々しい衝動を感じる。

     

  • 31123/09/19(火) 23:10:09

    >>28

    一部抜けてたので修正しました


    ――今年の『鬼』役はそろそろスグリの番べやなあ。

    ブルーベリー学園から里へやってきたスグリを出迎えてくれた大人たち。そのうちの誰かの声が頭の中によみがえって、頭がガンガンと痛くなる。

    あのときスグリは何と言ったのだったか。いや、答える前に、まだ早いわよ、とゼイユが言ったような気がする。

    なら、今年の『鬼』役は、スグリ以外の誰か。

    誰だろう。

    里の中は観光客を除けばほとんどが顔見知りだ。そのうちの中の誰かが『鬼』役になって、スグリたちと仲良くしてくれたから、『供物』役に選ばれてしまったアオイを――。


    「行く……!」


    ぎゅっと拳を握りしめて、スグリは言った。アオイが『供物』役なら、他の誰にも『鬼』役を譲りたくない。

    譲れない、とこみ上げてきた気持ちのまま言えば、アオイがかすかに目を丸くしたあと、にっこりと笑った。


    「また、案内してくれる? 楽しみにしてるね」


    ね、とアオイがスグリの手の中のりんごあめを示した。


    「それ、溶けてない?」


    慌ててかぶりついたりんごあめは、以前食べたよりも甘く濃く、スグリの舌に残った。

  • 32二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 08:39:35

    オモテ祭りって何日も続くらしいので、その期間はずっとウラ祭りも続いてるとかだとますます元に戻れない感が出るよね

  • 33二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 18:18:23

    とても良いスレを見つけた

  • 34二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 18:19:21

    そういや本編でもウラ祭りあると思ったけど結局なかったな

  • 35二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 18:32:07

    面の意味のオモテ祭りだからね

  • 36二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 18:42:49

    このレスは削除されています

  • 37123/09/20(水) 18:50:11

    それはそう
    でもここでは面/表祭りのダブルミーニングということで

    淫習スグアオをよろしくお願いします!
    ください!!!

  • 38二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 19:43:46

    頑張ってください!応援してます

  • 39二次元好きの匿名さん23/09/20(水) 23:34:11

    保守

  • 40二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 00:32:59

    >>10の続きです

    淫習スグアオ2これの続き

    誤字とかあったらごめんなさい

    ・そこそこヤってる描写がある

    ・アオイちゃんが♡喘ぎやら濁点喘ぎしてる。

    ・快楽堕ち




    バチュッ…………バチュッ…………


    「ひぁっ……あんっ♡……あ、それっ……♡」

    「アオイの中どうなってるか教えて?」

    「……おくっ♡こんこん、されるとっ♡きもちいいです……♡」


    スグリはアオイの上に覆いかぶさり、その肉棒でアオイの膣内を犯している。

    供物役の鬼役の前で嘘を吐いたり誤魔化したりしてはいけない。だからアオイは素直にスグリの質問に答える。そしてスグリもアオイが嘘を吐けない事を知っているから、本当に自分の手でアオイを快楽に堕としているだと実感する。

    スグリは過去にアオイに嘘を吐かれた。だが今は自分が優位でアオイは自分に嘘を吐く事が出来ない。心の中がそんな喜びで満ち溢れたスグリはアオイをさらに責め立てる。


    「じゃあアオイの大好きな奥、わや突いてやるからな」

    「あっ♡……そこっ♡……だめっ」

    「何が駄目?」

    「そこっ、っおかしく、なりゅっ♡」

    「だったら、わやおかしくなれ!」


    バチュッ!バチュッ!バチュッ!


    結合部か飛沫が飛ぶくらいの激しい責めに、アオイの頭はおかしくなっていく。…
    telegra.ph
  • 41二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 05:37:01

    >>40

    最高…!

    アオイちゃんが墜ちる描写がとても良い

  • 42二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 07:08:04

    >>40

    えっちだ…

    嘘をつくことができないアオイに喜ぶスグリくんいい

    快楽堕ちしてから祭りの後のことも約束するのもすごくえっちだし最後の一文の歴代で1番っていうのに興奮する

  • 43二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 14:19:08

    なんつー淫靡な……だがそれがいい

  • 44二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 14:25:50

    保守!

  • 45二次元好きの匿名さん23/09/21(木) 18:35:44

    見たことのないポケモンをゲットするために山道に足を踏み入れるとどこかで嗅いだことある匂いがしてあれ?ってなるアオイ
    記憶を消す秘薬の原料になる薬草が山道に自生してるからなんだけど記憶がないからわからないのに匂いは覚えてるしお腹が熱くなるんだ

  • 46123/09/21(木) 22:30:12

    淫習といえば逃亡失敗からのキメ××では?
    ということでそっちのルートSS



    「あ……」

    気づけば、とっくに日が沈んでいた。
    がむしゃらに野生のポケモンとバトルをしていたスグリは、は、と短い息を吐いて頭を振った。
    強く、強く、強く。
    鬼さま――オーガポンがアオイを選んだあと挑んだポケモンバトルが頭から離れない。
    彼女の強さに憧れた。うらやましかった。だからあんなふうに物怖じせず、オーガポン――特別なポケモンたちに選ばれるのだと思った。
    ずるくて、妬ましくて、アオイに対してそんなふうに思う自分の弱さが嫌だった。
    強くなりたい。強く、強く、強く――。

    ぽわ、と浮かんで姿の消えたヨノワールにもう一度、とボールを構えようとして、その面のような顔に不意にオモテ祭りを思い出した。
    今日はオモテ祭りの中日であり、同時に『ウラ祭り』の日だった。
    今年の『供物』役に選ばれたのはアオイだった。
    スグリは今年の『鬼』役が誰になるのかわからない。

    「――アオイは、強いから……」

    たとえばあのモトトカゲと似たポケモンに乗って儀式から逃げ出すことだってできるし、連れ出されそうになっても手持ちのポケモンで蹴散らすことだってできる。
    そもそも、自分の意見をうまく主張しきれないスグリと違って自分の口できっぱりと嫌だと断ることだってできるだろう。
    それに家にはゼイユもいる。祖父母もアオイを気に入っているようだから、助けを求められればかくまうくらいはするはずだ。
    だから、でも。
    まだアオイに合わせる顔はない、と思うのに。
    スグリはきゅっと唇を引き結んで、ボールの構えを解くと、スイリョクタウンの公民館のほうへと踵を返した。

  • 47123/09/21(木) 22:31:13

    コンコン、とアオイの泊っている部屋の窓を手で叩く。

    「誰かいる?」

    警戒心のかけらもなく、アオイが窓を開けた。
    湯上がりらしく、ほのかなシャンプーの甘い匂いがスグリの鼻をくすぐり、うっすらと頬が上気していた。髪を下ろして無防備なTシャツ姿は寝る寸前と言ったところだ。

    「スグ――」
    「静かに……!」

    目をまん丸にしたアオイが、真剣な表情のスグリを前にこくりと頷いた。
    眉を少し下げて、何か言いたそうに唇を震わせた。
    昼の恐れ穴のことはまだ談笑できるほど消化しきれていない。アオイが何か言う前にスグリは切り出すことにした。

    「……いまから、フジが原さ行ける?」
    「え? 今から?」

    場所なんてどこでもよかった。キタカミセンターから――ウラ祭りの場から遠いところ、誰の手も届かないようなところなら。

    「いいよ。着替えるから表でちょっとだけ待ってて」
    「ダメだ!」

    真剣な顔でうなずいたアオイに、思わずスグリは鋭い声で言っていた。

  • 48123/09/21(木) 22:33:54

    真剣な顔でうなずいたアオイに、思わずスグリは鋭い声で言っていた。

    「あ、……誰かに見られたら止められるかもしれないから、その……!」
    「わかった」

    即答したアオイは、ぱたぱたと足音も軽く部屋のドア側に戻り、スニーカーを抱えて持ってきた。

    「ここから出るね」
    「う、うん……、ありがとな、アオイ……」

    着替えることもなく、アオイは軽やかに窓の桟を乗り越えて靴を履いて外に出た。
    背中にはいつものリュックを背負っている。

    「ちょっとだけ待ってね」

    手早くアオイが片方だけ三つ編みを結んでいった、そのとき。

    「おお、探したべ、スグリ」

    ――誰かの声がした。

  • 49123/09/21(木) 22:35:36

    (何だこれ……あまいにおいする……)

    頭がくらくらする。嗅いだことのない、頭の芯を揺さぶるような。無理やり本能を暴くようなにおい。

    「う、……」

    頭を押さえながら、畳の上で目を覚ましたスグリは、目の前にいるアオイにぎょっとして手を伸ばした。
    頬に触れると温かく、かすかな吐息が聞こえて上下する胸にほっとする。肩から力を抜きながら周りを見回し、はっと息を詰めた。

    「ここ……センターの……」

    ぼんぼりのかすかな灯りでも、特徴的な部屋の造りでわかった。キタカミセンターは子どものころから年中行事の度に足を踏み入れた場所だ。
    どくどくと心臓がうるさく騒ぐ。

    「嘘だ……! アオイ、アオイ……!」

    今夜、ここが何に使われるのかスグリは知っている。『供物』役はアオイだということも、彼女と一緒に拝殿にこもる相手が『鬼』役だということも。
    スグリはアオイの肩を揺さぶった。
    とにかく、アオイの目を覚まさせなければ、という思いだったのに、触れた瞬間、掌に伝わるやわらかなアオイの体温や、スグリよりも華奢な肩に気づいてぐらりと眩暈がした。甘い匂いがいっそう強くなった気がする。

    「んん……」

    アオイの声がもれる唇。小さくて、柔らかそうで、みずみずしいピンク色の。
    そうと思った瞬間、スグリは抗いようもない衝動に駆られてアオイの唇を塞いでいた。
    柔らかくて甘い感触をもっと味わいたくて、アオイの唇を食んだ。ちゅっと音を立てて吸ってもう一度重ねる。まつ毛を震わせたアオイが、息苦しさからかかすかに開いた隙間へと舌を潜りこませる。
    ――もっと、もっと欲しい。

    「んぅ……、スグリく、ん、……? んむ……っ」

    訳が分からないととぼんやりとした焦点の合わない目を瞬かせるアオイ。スグリは気づけば彼女の手に自分の指を絡ませて、細い体に覆いかぶさっていた。

  • 50123/09/21(木) 23:00:49

    ていう感じのバッドエンドもいいよね
    本文に入れそびれたけど、補足すると甘い匂いは媚薬効果のあるお香が拝殿の隅に置かれてる感じ

  • 51二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 07:21:59

    すごいじっとりした感じが好き
    素敵な文章をありがとうございます

  • 52二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 13:22:11

    ウラ祭りで身籠ると優秀な子が生まれる伝承
    そしてアオイちゃん突然食欲がなくなり…

  • 53二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 13:28:46

     日常の場が、爛れた愛欲の場所に変わる、因習ネタは良い文化。
     目が覚めたアオイちゃんは自分の部屋のベッドで寝かされて『祭り』を忘れてるし、あの場所もいつもの公民館になって近所のみんなで酒盛りとかやってるんだ。
     でも、街の誰かと喋る時、『たくさん汚しちゃったから後片付け大変だった、スグリも立派な男の子になったと思ったね』とか言われてとんでもなく曇るスグリ君と、前後の文の繋がりが何も分からなくて首を傾げるアオイちゃん…。

  • 54二次元好きの匿名さん23/09/22(金) 18:56:40

    >>9

    スグリくんの鬼への憧れは鬼の持つ力への憧れで、多数を相手に一人で立ち向かえるし仲間はずれにされても平気でいられることへの憧れ

    なのに里の淫習に立ち向かえず里で孤立することもできないスグリくんが憧れている『鬼』の役に選ばれて

    逆に強さを持っている特別な(スグリくんにはそう見える)アオイが『鬼』にいいようにされる『供物』役に選ばれて一晩スグリくんに好きなようにされるのいいよね

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