中秋に咲く月の花

  • 1二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:01:02

    「イブニング・プリムローズ!」

     無人の公園にこだまするソプラノの調べ。それは辺りで響く大自然の合唱団のスペシャルゲストと言ってもいいだろう。

     人がいないおかげか、邪魔するものもなにもないので彼女の声はまるで自我を持つ生き物のように弾んで、巡って、浸透する。

     良いものだ。自然とそう口に出るような、そんな景色を俺は独り占めしている。

  • 2二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:01:28

     8月も過ぎ、9月が訪れる頃には茹だるような熱帯夜も徐々に緩和されていき、今ではすっかり夜風がとても気持ちの良い夜となった。寝る時もエアコンのいらない夜が戻ってきたのはちょっぴり嬉しく思う。

     もちろん夏場にフル稼働していたエアコンも、感謝の意を込めてしっかり清掃させてもらった。冬場まではしっかり休んでもらおう。

     そんな中秋の夜、子供も大人も誰一人としていない公園に俺とスイープトウショウは訪れていた。

    「コラァ〜!使い魔、ちゃんと見てるんでしょうね!?」
    「見てる見てる、今のが月の輝きを増す魔法…だっけ」
    「そうそう、この魔法があれば今夜のお月さまはもっとキレイに見えるはずよ!」

     街灯の下でドヤ顔で胸を張る彼女はまさに嬉々満々と言った感じで、機嫌よくクルクル回りながら魔法を唱えだす。

     その姿はまさにスポットライトの視線を独り占めにし、ソリストが魅せるヴァリアシオン。観衆こそは俺しかいないが誰かに見せるためではなく、自由気ままかつ奔放に振る舞うさまに心を奪われる。

     そんな意図は彼女にはないのだろうけど、普段トレーナーとして彼女のレースについて全てを考え、彼女の使い魔として奔走してる毎日を送る俺へのご褒美を運命のイタズラがもたらしてくれたのだろう。

    「ありがとうございます」
    「なにー!?何か言ったーっ!?」
    「地獄耳かよ。お腹が空いたってだけー!」

     月と三女神に感謝を捧げながら、時間を気にしつつ彼女の魔法の練習を見守る。時間は20時。月の輝きが最盛になるまでは些か時間が早すぎるか。

     一応、明日は休みで念には念をと実家に規制するということで外泊の申請まで出してきたらしいので、時間の概念に囚われる必要はあまりないが…長く夜空の下に居させるのは好ましくはない。

     ウマ娘であったとしても、スイープは女性なのだから。

     というわけでさりげなくまだ食べていない晩御飯にありつかないかと遠回しに伝え、一旦ファミレスに行くのだった。

  • 3二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:01:52

    「わぁ…!見なさい使い魔!アタシの魔法、効いてるでしょ?」
    「すげーなあ、ピカピカ輝いてるね」

     照明を落とした部屋に届く月光の輝きにはしゃぐスイープに同意する。スイープが言うように、月の輝きは先程よりも強くなったように感じる。今は外から場所を移して自室でお月見と洒落込んでるが、月の光とは思いの外強いようだ。

     …まあ、おそらくは時間が経過したことによる気温低下がもたらした空気の鮮明化と月の位置がたまたま窓から差し込むには丁度良い位置にいるってだけの話だろうが…。

    「ふふん、夜更ししてレンシューした甲斐があったってもんね」
    「あったなあそんなの。眠たそうにかわりに授業出て〜って言われた時は何言ってんのって思ったよ」
    「あら、アタシは毎日アンタに授業の身代わりをしてほしいって思ってるけど?」
    「教室までおんぶするのだけでもだいぶ心に来るんだから勘弁してくれ…」

     そう言っては夢がないし魔法使いの使い魔としては0点の回答だ。彼女が夢見る魔法使いであるならば、見るべき現実と今は知らなくてもいい事実をちゃんと選別するのも大事な仕事。

     現に、楽しそうにケタケタ笑いながら月の光を浴びている彼女を見たら正解かどうかなんて一目瞭然だろう。

    「やっぱり満月の夜はいいわね、どんな魔法だって出来る気がしちゃうもの」
    「わかる、何かテンションが上がるんだよね」
    「何よ、狼男みたいなこと言っちゃって。ま、良くてポメラニアン男あたりでしょうけど?」
    「せめて柴犬男くらいの評価は欲しかったな…」

     言葉に毒こそはあるが軽妙な語り口から察するにご機嫌そのもの。彼女も、年に一回のイベントを楽しんでいるようで良かったと胸をなでおろす。

     …それにしても、日光浴ならぬ月光浴か。

    「…眠い」
    「もうっ、夜はこれからよ?それとも使い魔はガキンチョなのかしら?」
    「かもしれない…すっげえ眠い…」

     意識して浴びたことなぞなかったが、月というものはどうやらリラックス効果があるようだ。現に、体の力はふにゃふにゃに抜けきっているし何ならこのまま寝てしまいそうだ。月とは恐ろしいものである。

  • 4二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:02:25

    「…寝たらいたずらしちゃうわよ?」
    「が、頑張って起きる…」

     しかし、月の波動よりもげに恐ろしそうなスイープのイタズラというワードが閉じかけた瞼を強引に開かせる。ロクな目に合わないのはわかりきっているからだ。ここは別のことでなんとか気を紛らわせたいが…。

     そうだ、俺はこの日を楽しみにしてたスイープと見たいものがあった。それを利用する時が来たということか。

    「…そういえばスイープに見せたいものがあったんだ。ベランダに来てほしいな」

     暗がりの中に慣れた目とは言え、躓くリスクもあるので明かりをつけてベランダまで導く。そこで彼女を待っていたのは、開花を待つ花の蕾だった。

    「これはゲッカビジンっていう名前の花でね。満月の夜に咲く、一夜限りの花なんだって」
    「へえ…フラワーが言ってた夜に咲くお花ってこれのことかしら」

     興味津々に花の様子を窺うスイープ。夜にしか咲かない花というのは、魔法少女たる彼女にとっては魅力的に聞こえるのだろう。

     実際、花屋でこれを見かけた時は何となくスイープが好きそうだなと思い、店員さんに聞いたら今の時期でも咲かせるから是非チャレンジしてみてほしいと言われ、やってやろうじゃないかと蕾の購入に踏み切ったのだ。

    「時間が許すまでだけど…せっかくだし開く瞬間、見たくない?」
    「ふーん、ちょっと面白そうじゃない」

     というわけで彼女の同意も得たので一旦寮でお風呂に入ってもらった後にまた合流すると決まり、ひとまず栗東寮に送り届ける。彼女がお風呂に入ってる間に、こちらもスーパーに赴いて待ってる間の暇潰し用アイテムを揃えるのだった。

     1時間半後。あれやってこれやってと色々してたら大幅に時間がかかってしまい、慌ててスイープを迎えに栗東寮に赴いたら随分ご立腹なスイープが髪を下ろしてフジキセキと共に待っていた。待っている時に一人では暇だろうと、話し相手になってくれていたようだ。

    「それじゃあポニーちゃん、非日常を楽しんでおいで!トレーナーさんも、スイープのことは頼んだよ」
    「はーい、行ってきます!ほら、行くわよ」
    「ごめんね…フジキセキも遅くまでありがとうね。そちらも良い夜を」

     しかし、ご立腹とはすなわち楽しみに待っていてくれた証拠でもある。己の非礼を詫び、自室へと向かうのだった。

  • 5二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:02:55

    「よし、まだ開いてないわね…」
    「部屋出る前も確認したけどまだ閉じ切っててなあ。今晩中に咲けばいいんだけど」
    「そういえば、さっきフラワーに聞いたら同じお花だったわ。開きそうになったら頑張れってエールを送ってあげてって」
    「それはたしかに大事だな。周りの迷惑にならない程度に応援しようか」

     部屋に戻ってから網戸を閉めたベランダ前に腰掛けて菓子の袋を広げる。何となく、長丁場になる気がしたのでタオルケットも用意したし準備はバッチリ。

     …それにしても。

    「これ見届けたら実家に帰るって大丈夫か?親御さん達心配するんじゃ」

     ふと思い出し、スイープにこの後の予定について質問してみる。昼の段階では、この土日は実家に帰省するという話を聞いていたのでこれが終わったら出発なのだが…少し危険な気がする。

     それに、迎えに来てくれたと仮定しても現時点で22時を回っている。いくら明日が休日と言えども、向こうには向こうの生活があるわけで平日5日間を走りきった最後の仕上げとして、深夜に娘のお迎えというのも申し訳ない。

     おずおずとしたお伺いに、それはもう涼しい顔でスイープはこちらの懸念にお答えしてくれた。

    「あら、今日はここで寝泊まりするつもりだけど」

     そうか、この部屋に泊まるなら外に出ることもなければ親御さんにお迎えに来てもらう必要もないから問題ない───。

    「聞いてないんだけど…?」

     んなわけあるか、大問題だ。成人男性の部屋に家族でも遠い血の繋がりがあるわけでもない少女が寝泊まりなんて大スキャンダルもいいところだ。どんどん顔が青ざめていくこちらとは対照的に、得意げに事情を話す。

     まず、スイープ自体は最初から中秋の名月の日に俺の部屋に泊まるつもりでいたらしい。しかし、フジキセキにその話をしたら当然却下されたそうで何か妙案がないかと思案した結果、実家からの許可が取れたらいいかと食い下がった。

     フジキセキもそこの許可が出ちゃうとなあと参ってしまったようで、いいよって言われたらしょうがないよねと答えたそうだ。フジキセキも流石に断られると思ったのだろうが…Goサインが出たので今ここにいる、とのこと。

     なるほど、別れ際に言われた頼んだよとはそういうことだったか。理解と納得と同時に、今後の先行き不安で肩を落とす。

  • 6二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:03:19

    「…なによ、何も言わないの?」
    「固く決心した君に言った所で素直に解決に向かうってタチじゃないのはよく知ってるからね…」
    「うんうん、スイーピーのことをちゃあんとわかってるみたいで安心したわ」

     軽く頭を抱えるこちらの気持ちなぞ露知らずと言わんばかりに満足気に頷くスイープの頭にはウマ耳ではない、小悪魔の耳が生えてるように見えたが…。

    「…もしかしてこの休みずっと?」
    「へえ、今日は鋭いじゃない。お月さまの効果かしら?」
    「…明日、布団買いに行こうな。一つしかないし」

     断られる可能性を理解した上での行動であるということは、それに伴うリスクも多かれ少なかれは理解しているわけだ。だったらもう突っぱねるよりかは受け入れて波風の立たないように動かす方がまだマシだろう。

     というわけでその辺の問題はさておき、蕾の方に目を戻す。まだぐうっと固く閉じてはいるが、時折ピクピクと動くこともあるので兆候そのものはあるので開花は近そうだ。

    「大丈夫?眠かったら向こうにお布団敷いておくからそれ使って寝てね」
    「絶対に寝ないんだから、お花が咲くまではね…て、あっ!?使い魔、使い魔っ!」

     スイープの声に反応して植木鉢を見ると、微かに、だが確かに動きを見せていた。これは間違いなく開花の時が来たということだろう。

     想定していたよりもかなり早くその時がやって来たなと一瞬困惑したが、今はそんなのどうでもいい。大事なのは目の前の蕾が開こうとしていることなのだ。

     敷いていた布団を手放して食い入るように二人で見守り、時に応援する。

    「あと少しよ…気張りなさい…!」
    「開け…頑張れ…っ!」

     スイープは祈るように両手を合わせ、俺もつい熱くなって握りこぶしを作って開く様子を窺う。眼前の白い花は、徐々に徐々にと開く動作を始める。

     そして───。

  • 7二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:03:39

    「…開いた」
    「…うん」
    「開いたっ、開いたわ!すごいすごい、頑張ったじゃない!」
    「ああ…っ!」

     目の前で一歩ずつとゆっくり、されどたしかに歩み続けた開花への道。蕾の少女は、一夜限りの成熟した月下の美人に進化した。

     月光に照らされて透き通るような白色を、見守った俺達に見せつけるかのように花開くゲッカビジン。蕾はついに花開き、その真の姿をこれでもかと言うほどに誇示する。

     開花と同時にふんわりとした甘い香りを放つそれは、花言葉にあった艶やかな美人というのも納得出来る魅力があった。

    「お花って、こんな感じで開くのね…なんかいいもの見ちゃったかも」
    「いやホントに…すごいな。生命の神秘ってやつか、これが…」

     嬉しそうにはしゃぐスイープに手を取られ、思わず二人してその場でピョンピョンと跳ねてしまう。傍から見たら年甲斐もなくみっともないと言われるのだろうが、そんな嘲笑なんて言われたとしても耳にも入らなかっただろう。

     夢見る蕾が独り立ちしようと、健気に自分の殻を破って新しい姿に成長する勇姿を見届けることが出来たのだから。

    「ね、このお花って朝には萎んじゃうんでしょ?」
    「そうだなあ…写真でも撮ろうか?」
    「いいわねそれ!せっかく撮るんだもん、かっこよく撮ってよね」

     花が萎むのを名残惜しくなったスイープのために、今日あったことが幻じゃなくて間違いなくあった事実であると残して写真に収めようとスマホを構えるとキッと睨まれる。

    「え、どうした?何故俺は睨まれる…?」
    「何アタシだけ写そうとしてんの、アンタも入りなさいよ。アンタだって見届けたんだから」
    「…そうだな。これ撮ったらもう一枚を一緒に撮ろうか」

     個人的にはこの月夜に輝く花にふさわしいのはスイープであり、俺が入ってしまってはノイズになってしまうと無意識に遠慮していたのだが…彼女にとっては気に食わないようだ。なら、あとでご随意のままにご一緒させてもらおうか。

  • 8二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:04:01

    「それじゃあ撮るよー…トゥインクルー?」
    「トゥインクルー!」

     謎の掛け声とともにスマホのシャッタータブを押す。カシャッと言う無機質な音が数回室内に鳴り、撮影が完了したことを告げる。

     せっかくだしいっぱい撮ろうかと3回撮り、撮ったものを確認すると───思わず言葉を失った…とよりかは息を呑んだ。

    「うん…?どうしたの使い魔、変な顔して」
    「…いや、よく撮れてるなって」

     誤魔化したわけでもなく出てきた“よく撮れてる”という言葉。これは本当に嘘偽りのない言葉なのだ。

     一枚目は満々の笑みを浮かべて花の横でピースサインをして開花の喜びを全身で表現している一枚。何ともスイープらしい、弾けた笑顔で夜だと言うのにとても輝いて映った、活発な彼女を前面に押し出したいい写真でいわば微笑ましい一枚。

     二枚目は杖を用いて花に魔法を掛けているような写真。これが面白いもので、角度のおかげか花の輝きがより一層増しているようになっており、まるでスイープが魔法を用いて花の光輝を強くしているように映っていて面白い、ユーモアあふれる一枚。

    「どれどれ…んー、三枚目は顔が失敗した証明写真みたいになっちゃってるわね。使い魔、これ消しといて」
    「えっ!?」
    「な、なによ。そんな驚くこと?」
    「いや…俺はいい写真だなって思ったから」

     写真を確認して三枚目が気に入らなかったスイープは消すように言ってくるが…正直、息を呑んだのはこの写真だった。

     たしかに、写真的には目線がこっちに向いていないし少し瞳が薄くなっているので本人的に見たら失敗と捉えるのもわからなくはないのだが…少なくとも、俺はこの一枚に魅力を感じた。

     ほんのりと視線を落として植木鉢を抱く彼女の胸元に輝くゲッカビジン。失敗と酷評を入れる彼女の顔はどちらかというと、一生懸命咲いたゲッカビジンに頑張ったねと言わんばかりの慈愛に満ちた優しい表情をしているが…消せと言われたら仕方がない。

    「…なら、それはアンタが持ってなさい」

     画面のゴミ箱タブを押そうとしていると、スイープにスマホをひったくられる。何やらタプタプ操作し、投げて返されるので慌てて掴んでみると───。

  • 9二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:04:30

    「…ロック画面」

     掴んだ拍子に点いた画面を見てみると、三枚目の写真が壁紙として登録されていた。画面の中に収められたスイープの顔は、普段と違う魅力を醸し出している。

     …やっぱり、綺麗だ。

    「アタシにはわかんないけどアンタがいいって言うならアンタなりの魅力があるってことでしょ、これには」
    「それは、まあ」
    「ふふん、無意識に使い魔をメロメロにしちゃうなんて…さすがスイーピーね!」

     メロメロと言うと俺がヤバいやつみたいに聞こえるから控えてほしいけど…事実、心が奪われたのは間違いない。

     普段のスイープが太陽のような燦燦たる陽の輝きと形容するのならば、こちらは月のような皓皓たる陰の輝き。普段見せない、隠れた魅力…いわゆるギャップ萌えに思わずドキッと来たのだろう。

    「…なら、魅力がわかるアンタがそれを持っていなさい。コーイの使い魔として、特別に所持を許すわ」
    「いいの?失敗作だし消したいんじゃ」

     しかし、一度失敗と断言したものを所持し続けるというのも気が引ける。価値観とは人それぞれである以上、ある面を見て良いと言う者もいれば悪いと言う者だっている。まさに今の俺とスイープがそれだ。

     本人の心情を考えると所持し続けるのも…と難色を示していると、スイープはすまし顔で言ってのける。

    「アンタがキレイって言うなら、きっとそうなんだろうなって思う」
    「だって、アンタはヘンテコのくせにアタシの魔法に一番早く気付いたヤツなんだから」
    「───っ」

     月夜に照らされたゲッカビジンを見つめて語る彼女は、間違いなく月下に咲く美人そのもの。普段のあみあみを解いて降ろした錦糸のような髪に少しアンニュイな表情。目を逸らそうとしても逸らせない、吸い込まれる魔性の美貌。

     きゅうっと、心臓が締め付けられる。レース中、彼女の言うチャームマジックを受けるウマ娘たちは皆こんな思いをして走っているのかと、改めて目の前のちんまりした少女に戦慄する。

     こんなの、俺なんかに勝ち目なんてないじゃないかと。

  • 10二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:05:06

     月は満ちて輝き、閉された蕾が花と成る。

     見る者を惑わす薄幸の微笑は、一夜限りの月夜の君。

     髪を下ろして我が身見据える魔性の瞳は、全てを狂わせて虜にする藤正の君。

     それは、月夜に舞い降りた双なる月下美人。

     天満月に咲いた花と華は、まさしく魔法であった。

     ああ、本当に───。

     ───綺麗だな、お月さま。

     …ん。

     今宵の月は、死ぬその間際であろうと忘れることはないだろう。

  • 11二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:07:13

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  • 12二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:08:31

    このレスは削除されています

  • 13二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:09:20

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  • 14二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:10:27

    お月さまがよく見える時期ですね
    中秋の名月当日の投稿が無理そうなのでこの日になっちゃったのが悔やまれます

  • 15二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:12:01

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:18:14

    使い魔しか知らない憂い顔のスイーピー…見てみたい
    風情があって好きです

  • 17二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:25:58

    フジ寮長はなに許可出してんだよー!!

  • 18二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 09:41:49

    フラワーの育成シナリオの小ネタとかも挟んで、少ない描写でキャラ間やりとりも想像出来て楽しんで読めました
    そういうお花もあるんですね…

  • 19二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:08:54

    スイープの楽しさがよく伝わる作品だった。

  • 20二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:09:53

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  • 21二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:16:01

    本人的には失敗だったと思ってもトレーナーが綺麗と思ったのならじゃあそれ持ってろってあげる所がすごい好き
    自分には自分のコンパスがあるように、トレーナーにはトレーナーのコンパスがあるって理解してるからこその回答なのかなって育成ストーリーのスイープの本質を初めて知るシーンのオマージュみたいでグッと来ました

  • 22二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:17:28

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  • 23二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:27:03

    開花した時に手繋いでピョンピョン跳ねてるのすき
    微笑ましい兄妹かな?

  • 24二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:35:59

    写真撮る時に一人で撮ろうとするとムスってなるのかわいい
    温泉旅行で部屋が別々なことに文句言ってたもんね…

  • 25二次元好きの匿名さん23/09/23(土) 10:48:08

    最後の綺麗だな、お月さまに一体どんな意味が込められてたんだろうと想像しただけでご飯3杯はイケる

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