- 1二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:12:59
「サンタですかー?」
背中のトレーナーさんが訊ねてきます。いつまで信じていたかという話だそうです。
「いないのですかー?」
しゅんと耳を垂れて知らない振り、すこし慌てたあといやいやいやとトレーナーさんは言ってきます。むぅ鋭い。
まぁセイちゃんはわりとはやいうちに気づいていました。
というのも、うちのサンタさんであった、じいちゃんがすごく自己主張が強くて、子供心にすぐに気づいてしまったんですよねー。
尻尾でトレーナーさんの顎をさわさわしながらセイちゃんの思い出を語ります。
「トレーナーさんはー?」
そうだなぁ、といいつつ語ってくれます。中学になるまで信じていたこと。中学にはいっても、凝ったことをする両親がいたこと。
お星さま見たいにキラキラな思い出話を、セイちゃんの胸の宝箱にしまっていきます。
なんだか、今日はたくさんのプレゼントをもらった気分です。
胸がポカポカぬくぬく。車も大分温まって来たのでトレーナーさんのお膝から降ります。
暖かくて、楽しい気分で、受かれていました。
鞄の底にあった帽子を被って、ついでについでにリボンを首に巻いたりして。トレーナーさんに両手をだします。
「サンタですよー」
プレゼントはセイちゃんです。 - 2二次元好きの匿名さん21/12/24(金) 23:13:59
- 3二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 01:01:25
自演保守
- 4二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 01:14:45
「起きてますかー?」
真っ暗ななかで小さく呟きます。
起きてはいるけど、寝ているようなうとうと声が帰ってきました。なんだかずるい。
私はこんなにドキドキして眠れないというのに。
つん、と、トレーナーさんの手をつつきます。遅れてピクリと指が動きました。
つん、ピクリ。つんつん、ピクリ。
スカイ?と、さっきよりはしっかりした声が飛んできます。怖いのか?と、心配そうな声も続きます。
たしかにセイちゃんは狭いところが苦手です。夜の車のなかに長くいるのは一人だったらきっと嫌だったでしょう。
でも、今はそういうわけではありません。
ただ、ただ、ドキドキしてて、眠れなくて。構って欲しかっただけです。
もぞもぞとトレーナーさんの方に動きます。
大きな胸の上で丸くなって耳を澄ませます。トレーナーさんのトクトク、という音がどんどんはやくなりセイちゃんと同じ鼓動を刻みます。
ねぇ、トレーナーさん、セイちゃん眠くありません。だから、もっとお話ししましょう。赤いかおを近づけてぽしょぽしょと
「起きてますねー。」 - 5二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 01:16:37
車中泊でドキドキするセイちゃんが浮かんできたので自演保守しました。