- 1◆wyEn.2bJnE23/09/28(木) 21:46:49こちら、|あにまん掲示板いつも通り手料理を振る舞ったところ「ネイチャは絶対良いお嫁さんになる」とかいうネイトレに対して(こっちの気も知らないで…!)と思い「ふーん、トレーナーさんもアタシをお嫁さんにしたいと思ったりするんだ?…bbs.animanch.com
このスレで書いたssのその後を描いたお話です。
(上記のスレのスレ主と私は別人です)
短いですが始めからお読みいただけたらなと思います。
それではどうぞ
- 2◆wyEn.2bJnE23/09/28(木) 21:47:19
いつもの朝、いつもの目覚め。少しだけ違うのはキッチンから香る食欲をさそう匂いがすることである。男にとっては見慣れた風景と化したナイスネイチャの割烹着姿。
「あ、おはよう、トレーナーさん」
「おはよう、ネイチャ」
一人暮らしにしては少し大きい机には白米と味噌汁に焼き鮭、漬物と昔ながらの献立が並んでいる。
『いただきます』
男は何度もこの食事を食べていたが、それでも飽きることなどなく、多幸感を得るには十分であった。
「おいしいよ、ネイチャ。きっといいお嫁さんになるね」
男は世辞でもなんでもなく、ただ本心を述べた。しかしそれは彼女の心を、ある種落胆するようなものに変える要因となってしまった。
(私の気も知らないで…)
ナイスネイチャは男を好いていた。師としても、人としても、そして異性としても恋い慕っていた。男の台詞は彼女には「君が結婚する時、その相手は自分ではない」という意味合いを孕んだように聞こえた。自らの恋慕に気づかない男にナイスネイチャは半ば呆れていた。
少し間を開け、ナイスネイチャが口を開く。
「じゃ、じゃあさ、トレーナーさんも私をお嫁さんに…なんて思っちゃったり…?」
男の箸がピタリと止まる。ナイスネイチャは自分の言葉を反芻し、顔を赤らめていた。やがてゆっくりと、少し、本当に少しだけ寂寞に堪えないといった表情を浮かべながら口開く。
「…うん…そうだったら、幸せだろうな」
浮かべる笑みもどこか淋しい。
紅潮しきった少女が下を向き、気まずい静寂が辺りを包んだ。 - 3◆wyEn.2bJnE23/09/28(木) 21:47:38
先に沈黙を破ったのは男であった。
「いや、何言ってんだろうな、俺。ごめん、忘れて」
男の思考にあったのは自身の担当に対して冗談を真に受けそういった妄想をしてしまったこととそれを直接告げてしまったことの2点だった。男の告げたことは紛うことなき本音だったが、その事実が逆に男を苦しめた。ナイスネイチャは依然赤い顔の儘下を向いている。
「…ト、トレーナーさん………」
「ん?…やっぱりさっきのは気持ち悪かったか…?ごめ―――
「アタシも、トレーナーさんのお隣で、料理作れたら…しあわせ…だな……なんて、おもっ…ちゃっ……たり…?」
男が全て言い終わる前にナイスネイチャが声をあげ、反応を確かめるように男を上目で見つめながら、ゆっくりと、自身の想いを吐露した。もはや彼女の顔はメンコと比べても遜色無いほどに火照っていた。沈黙はそう長くは続かず男が口を開く。
「ネイチャ…俺…………」
また静寂が訪れる。"俺"、その後に何が続くのか、ナイスネイチャの思考が巡る。元より彼女は頭の中で良くない方向の結末を描きがちだった。しかし、今一人の少女として、自分にとって都合のいい未来を想像していた。
「…ネイチャの事が好きだ」
想像通りの言葉が返ってくる迄にどれくらい時が流れただろう、いや、さほど時間は経っていないはずだ。それでも一分にも満たないこの時間は二人にとって今までの人生よりも長かった。
「…アタシも…す、き…です……その、不束者ですが、よろしくお願いします。」
「こちらこそ、改めてよろしくお願いします。」
冷めた味噌汁が柔和に笑う二人を映していた。 - 4◆wyEn.2bJnE23/09/28(木) 21:48:18
おわり。
ちょっと短いけど本スレの趣旨から外れてそうだったのでこっちで建てました。 - 5二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 22:18:26
これには商店街もニッコリ
- 6二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 22:24:51
お味噌汁は冷めちゃったみたいだけどこっちの心は温かくなった
- 7二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 22:25:42
良き……。
- 8二次元好きの匿名さん23/09/28(木) 22:33:00
指導者と学生の境界線を守らねばならぬ、という思い…踏み越えるきっかけは得てして日常の些細なことなのかもね…
- 9二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 03:28:11
この二人の距離感が絶秒で素晴らしい。
商店街にいったら微妙な距離感とかでバレバレになっててほしい。 - 10二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 03:50:34
イクノとターボとマチタンが婚姻を認めるかの会議を開始しました
- 11二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 12:57:19
- 12二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 15:54:25
🎈
┏┷☆
┃ベ┃
┃ビ┃
┃|┃
┃用┃
┃品┃
┃3┃
┃割┃
┃引┃
┃き┃
★━┛ - 13◆wyEn.2bJnE23/09/29(金) 19:26:01
続き書こうかな?みんなは見たい?
- 14二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 19:32:46
是非かいてほしいなぁ〜…
- 15◆wyEn.2bJnE23/09/29(金) 19:45:50
頑張ります〜
- 16二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:57:40
- 17◆wyEn.2bJnE23/09/29(金) 22:08:18
採用です!
- 18二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 02:01:40
素敵だ…
- 19◆wyEn.2bJnE23/09/30(土) 09:09:15
書くので待ってろ!
- 20二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 20:00:42
保守
- 21二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 02:53:38
想いが通じ合った結果、今までよりちょっと距離が近くなって、でも節度を保つ必要もあるからできるのは手をつなぐくらいかな・・・って二人とも考えてて、人目につかないように手をつなごうとするんだけど、指先が触れ合うだけでもドキドキしちゃって、結果指先だけを絡め合って見つめあっちゃう傍から見たらバレバレやんけ~~~!!!な二人とかいいと思います。
- 22◆wyEn.2bJnE23/10/01(日) 11:36:02
誰もいない自室に戻り、ベッドに伏せたナイスネイチャは、脚をバタつかせながら枕に顔をうずめた。
「アタシ、本当にトレーナーさんと……あぁー!思い出したら恥ずかしすぎ!何言っちゃってんのアタシ!……でも、勇気出して、よかった…」
ピロンッと軽快な音が彼女を起こす。『ネイチャ、明日のトレーナー室に来てくれ。なんだ…その、ちゃんと言いたい。』その短い文書は彼女にとって自身とトレーナーの関係を再確認させてくれるものだった。『わかった。』とだけ、返して眠りにつく――――――寝られない…ナイスネイチャが今日一日の出来事に夢現になりながらポーっと天井を見つめているとルームメイトのマーベラスサンデーが帰ってきた。
「ただいまー!あれ、どうしたの?ネイチャ!なんだかとっても、マーベラス☆」
「あ、おかえり、マーベラス、いやぁ〜なんもありませんよ〜」
いつも通りの緩い表情と声で誤魔化す。が、
「んー?あ、もしかしてネイチャ、"恋"しちゃってるでしょ!」
「ぐ…イヤーナンノコトカナー」
ナイスネイチャは流石に騙しきれないと感じ、素直に全てを打ち明けた。
「ふむふむ、とってもマーベラス☆だね!」
「あはは〜…他の皆には内緒ね…?」
「もちろん!」
内心、口を滑らせるのでは無いかとヒヤヒヤしていたがそれは杞憂に終わる、いや、正確に言えばマーベラスサンデーが口走らせずとも、周りから一目で分かるだけであるが…
翌日になりナイスネイチャはトレーナー室に赴いた。
「トレーナーさん、お邪魔します。」
「ネイチャ、もう一回、俺から言わせてくれ」
「うん」
「ずっと大切にする。だから、これからも俺の隣にいてくれないか」
「…はい///」
ナイスネイチャは顔を今にも爆発しそうなほど赤くして応える。 - 23二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 18:27:56
🎈
- 24二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 18:36:55
商店街が言葉失っとる!
- 25二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 18:47:29
- 26二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 19:55:38
🍅三
- 27◆wyEn.2bJnE23/10/01(日) 22:04:49
「あの、お買い物行かない?」
「ん、わかった。行こうか」
商店街で買い物をする間ナイスネイチャはどこかよそよそしい。以前なら会話しながら軽く冗談を言い合えるほどの仲だったが、手が触れる度に顔を逸らしてモジモジとするようになってしまった。
「お、ネイチャちゃん、今日も彼氏のトレーナーさんとお買い物かい?お熱いねぇ!はっはっは!」
店主がいつも通りの冗談交じりの挨拶を交わす。
「…いや、そんなんじゃ…ないし……」
普段はもっと軽々しくツッコミを入れている事もあり、ナイスネイチャの様子がおかしいのは店主には明らかだった。
「…!……おっと、こりゃ失礼。これはサービスだ!お代は要らねぇ!ほら、持ってけ泥棒!」
店主は直ぐに大きな肉の塊を包みトレーナーに押し付けた。
「わわ!こんなにいいんですか?」
「いいってことよ!あと、お前さん、ちょっとこっちに来な……あんた、ネイチャちゃんと付き合ってるだろ?ネイチャちゃんを幸せにしてやるんだよ?」
店主がトレーナーに耳元で小声で囁く。
トレーナーはそれに応えるようにナイスネイチャの資格で親指を立てて頷いてみせる。
「じゃあな!またご贔屓に!」
二人の背を押し店から遠ざけると店主は直ぐに商店街の仲間たちに電話をかけそのことを伝える。このせいでトレーナーとナイスネイチャは商店街で凄まじいサービスを受け、両手に抱えるように大量の食材を持って家に戻るのであった。 - 28二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 09:14:26
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- 29二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 09:15:35
もうこれある種の祭りだろ
- 30二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 21:11:57
保守
- 31二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 01:02:50
- 32二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 06:45:57
めでたしめでたし
- 33二次元好きの匿名さん23/10/03(火) 15:08:34
末永く