- 1二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:32:18
- 2長編計画23/09/29(金) 20:36:06
序章
カミキヒカルは2児のパパ (プロローグ)───この物語はフィクションだ。というよりも、この世の大抵の物事はフィクションである。『事実は小説よりも奇なり』といった表現があるように有り得ない、起こり得ない事が実際に起こり得る以上、ある意味この世は小説以上のフィクションだとも言える。そういう意味では、アイドルなんてフィクションの極みだ。捏造して、誇張して、都合の悪い部分は綺麗に隠す。ならば、上手な嘘を吐いてほしいのがアイドルファンというものだ。
「…先生、またサボってアイドルのDVD観てるんですか? そういうのは家で観てくださいって前も言ったでしょう、患者の病室で観るのは常識的におかしいですよ」
「失礼な。これは美しいものを見ると健康に良いという、俺の医師としての見解のもt
「ただの布教活動ですよね?」
とある病院の一室、黒髪メガネの男が看護婦に咎められている。男の名は雨宮吾朗、国立医大に一発合格・卒業をし、産婦人科医として働いている有能…ではあるのだが、同じ院内では『顔良し性格良し器量良しの残念医師』という可哀想な評価をされている。
というのもこのゴロー、熱烈なアイドルオタクなのである。その為、先ほど咎められていたように患…telegra.ph第一部
カミキヒカルは2児のパパ (双子は転生者)──雨宮吾朗こと俺は、どうやらお亡くなりになられたらしい。自分のことなのに『らしい』というのは、俺自身にその実感が全く無いからだ。
長いので要約すると、
好きなアイドルの妊娠を知って。
ショックを受けて。
俺は死んだ。
「要約しすぎでは?」
なんで俺のモノローグって誰かしら割り込んでくんの?おかしくね?
実際死んだときの記憶が曖昧で、実は生きてるのかもしれないけど状況的にそれはないだろう。
俺みたいな人間は死んだら地獄に行くと思っていた……が
「いい子でちゅね愛久愛海~」ヨシヨシ
──目覚めれば天国に居た
◇◆◇◆◇◆
今、俺はアイドル・星野アイの息子として生きている。なぜ、と聞かれても困る。俺だって現実を受け入れるまでに時間が掛かった。
そして現在の俺の名前についても……
『命名 : 星野 愛久愛海(あくあまりん)』
すげぇ名前つけられた。アイだけじゃなくてヒカルも居たんだからしっかり考えてつけたんだろうけど…これは…うん。
それはともかく、今は俺の現状の話だ。これは生まれ変わり?所謂『転生』というやつか?なぜ前世の記憶が残っている?一体どういう原理で?
前例な…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (『母』の悩み)アイがアイドルに復帰して早数ヶ月……あの復帰生放送以来、B小町はそれはもう快進撃を──
遂げている訳ではなかった。
「今月の給料20万……ねぇミヤコさん、うちの事務所給料渋いよぉ……」
アイドルという仕事は汚い話、給料の面だとなかなか厳しいのが現実である。
番組の出演料やCDの印税が丸々個人に入ってくるわけではなく、当然メンバーと山分け。ライブは物販が売れなければ余裕で赤字だし、さらに衣装代は天引き……。
月に100万も稼げるようなアイドルは、ほんの一握りなのだ。
「製造から流通までやってる大手と違ってウチはただの弱小芸プロ、利益が薄いのは承知の上でしょ。今更どうしたの?」
「世の中結局お金だって気付いたの」
嫌な事に気付いちゃったなこの子。まぁ真理と言えば真理なんだが……
「アイドルは楽しいし、私1人なら今のままで別に良かったんだよ?」
「だけど……この子達を良い学校に入れたり習い事をさせたり、色んな選択肢をあげるには私がもっとバシバシ稼がなきゃ駄目なんだよね?」
「今のままじゃ、この子達を幸せに出来ない……」
アイがそ…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (番外:リョースケ物語)「───っあ~。何も決まんねぇし何も浮かばねぇ……。どうすっかなマジで」昼下がりの日差しが心地良い土曜日の公園。遊具や砂場で元気に遊んでいる子供達とは真逆に、陰気なオーラを纏って木陰のベンチに腰掛けている高校生。名をリョースケと言い、学生らしく将来の進路について絶賛苦悩中である。
「母さんとも軽く言い合いになっちゃったしなぁ…。就職しろっつってもやりたい仕事とか浮かばねぇし」
とはいえ、俺には行きたい大学があるわけでも大学で何かを学びたいという意欲もない。今の高校生活でさえ、自分にとっては惰性のようなものだ。
気が滅入ってしかたない。
「ダメだ、考えてたらまた鬱りそうになってきた…。えーっと、イヤホンあったかな……お、良かった入ってた」
愛用のイヤホンをスマホに差し、カナル部分を耳に装着。そしてダウンロードしている曲を流し始める。
『あ・な・たのアイドル~♪ サインはB~ chu♪』
「ああ~これこれ。これ聞いたら悩みなんてどっか飛んでくな~」
聞き始めたのは、アイドルグループ・B小町の『サインはB』。何を隠そう俺はB小町の大ファンで、特にセンターのアイを激推しして…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (『父』になる、そして…)アイの子供として生まれ変わってから3年が経過した。2年前に撮ったカントクの映画が切っ掛けなのかは分からないけど、アイの仕事も結構増えてきた。
今のアイを一言で言うなら、絶賛売り出し中のアイドルタレントという所だろうか。
それに伴っていちごプロに舞い込んでくる仕事が増えたことにより、ヒカルもあちこちへ奔走している。
社長とミヤコさんの指導と、何よりヒカル自身が持ち合わせていたやる気と責任感のおかげでバリバリこなせているようだ。
もうすぐアイは20歳、ヒカルは今年で19歳になる。今の所、俺達は世間の目に晒される事なく日常を過ごしている。
それと、これはどうでもいい話だけど
俺の死体は、まだ発見されていない。
それより俺にとってはここ最近で何よりも驚いた事がある。それは俺の双子の妹、ルビーの事なんだが……
「パパー!抱っこしてー!」
ルビーがヒカルの事を、パパと呼び始めた。
初めて聞いた時にはまず幻聴と自身の耳の異常を疑った。しかし何度聞いても『パパ』以外の何物でもなかったのだ。一体
~BEFORE~
「ママを傷物にした罪は万死に値すると思わない?」
「一応の…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (『愛してる』)───AM 05:45いつもより早い時間にアラームが鳴り、僕は目を覚ました。
今日はとうとうアイのドーム公演当日。まだ夢の中にいるアイの頭を軽く撫でてからベッドから起き上がり、キッチンへ向かう。少しでもアイの負担を減らすため、内緒で朝食を用意しようという小さなサプライズだ。
料理に関してはミヤコさんにお願いして少しずつ習っていたから、今はかなり上達したので自信がある。
今朝の献立はトーストとベーコンエッグ、サラダ、バナナとオレンジジュースだ。アイは未だに白米に対し苦手意識があるので、我が家ではパンや麺類が主食になることが多い。『未だに』というのは、アイ自身が食べられるように少しずつ努力をしているからだ。
「ヒカルが用意してくれるんだから、食べれるようになりたい」
とのこと。それを聞いた時には涙が出そうになった。いつか美味しいご飯を食べさせてあげるからね……。
そんなことを考えながら食材を用意し、調理を開始する。
「さて、早速取り掛かろうか」
───AM 06:10
人数分の朝食が出来上がり、テーブルに配膳する。そのタイミングでアイが眠そうに目を擦りながらリビングまで来た。…telegra.ph過去回想編
カミキヒカルは2児のパパ (カミキヒカル)───僕は愛情を知らない。この世に生を受けてから1度も、人から愛情を向けられた事が無かった。
勿論、僕から他の誰かに愛情を向けた事も無い。
僕という存在に価値はあるのだろうか。僕の人生に意味はあるのだろうか。
僕の命に、重みはあるのだろうか。
◇◆◇◆◇◆
物心がついた頃には、僕は施設に預けられていた。両親に褒められた事は無く、抱きしめられた事も、まともに名前を呼ばれた事すら無い。
そんな風にまともなコミュニケーションを取ることすら無かった為、他人との接し方というものが何一つ分からなかった。
会話の1つも満足に経験してこなかった僕に言葉と知識を教えてくれたのはTVだけ。
何も変化の無い日常。両親と会話することも無く、殺風景な部屋でただ独り、無言でTVを見ていた。
ある日、そんな灰色の日々に変化が訪れた。いつも居たはずの両親が居ない。だが、そんな事は些細な変化だ。僕はそれを気に留める事も無く、いつも通りにTVを見続けた。
いつの間にか閉じていた目を開けた時、僕は見知らぬ場所に居た。
後に経緯を教えてもらったのだが、僕が暮らしていた部屋から人の気配がしな…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (家族)ホテルを出てからの事はよく覚えておらず、気が付いたら警察署に居た。どうやら深夜に子供が出歩いているという連絡を受けて保護されたらしい。保護されてから少しして、金田一さんが身元引受人として迎えに来た。後から聞いた話だが、僕は劇団に戻るまで終始無言のまま、虚ろな目で何処を見ているのか分からない目をしていたとのこと。
素直に姫川さんの事を告発したら楽だったのかもしれないが、そうするとドラマの撮影や事務所など多数の人間を巻き込む事になるだろうと思い、自分を殺して心の奥深くに封じ込めた。
事実を話せない僕は劇団に戻って間も無く、金田一さんにしがみついて静かに泣いた。金田一さんは僕が泣きつかれて眠るまで、黙ったまま頭を撫でてくれていた。
昨夜はよく眠れなかった。あんな事があれば無理からぬ事だろうが、それでも重い体を起こして金田一さんの元に向かった。
「おはようございます。昨夜はご迷惑をおかけしてすみませんでした」
「おう。……昨日のあの様子だと何かあったんだろうが、詳しくは聞かねえ。それとカミキ、お前は今日オフにしといた」
「え?オフ、ですか?」
「隈が凄いぞお前、どうせまともに寝れなかったんだろ。今日は休んどけ」…telegra.ph幼児期編
最終話
カミキヒカルは2児のパパ (みんなで、未来へ)ヒカルが入院してから6日が経過した。あれからアクアとルビーと私の3人で毎日病室を訪れているけど、未だにヒカルは目を覚まさない。ヒカルは長時間の手術と大量の輸血の甲斐あって、なんとか一命を取り留める事は出来た。しかし担当医の先生からは
「彼がいつ目を覚ますかは確証が持てません。根気強く病室を訪れて、声を掛けてあげてください」
と言われた。ルビーはそれを聞いて泣き出してしまったが、私は悲しいとは思わなかった。先生は「目を覚まさない」なんて一言も言わなかったからだ。
ヒカルは絶対に目を覚ます。こんなところで死ぬわけがない。そんな確証の無い確信が私の中にあった。
その事をルビーに話すと、泣き止んで真っ直ぐな目でこっちを見てちょっと笑顔が戻った。やっぱりルビーは笑顔が一番似合うよね。
アクアはずっと無言で何か考えていたけど、マイナスな方向で考えているような感じは無かったので安心した。
それから私達は欠かさずヒカルの病室を尋ねた。その日にあった面白かった事、アクアが役者の道を進むと決めて五反田カントクに弟子入りする事、ルビーが私と同じアイドルを目指したいと言った事、色んな話をヒカルにした。必ずヒ…telegra.ph番外編
カミキヒカルは2児のパパ (番外:短編集)○おやつタイム「うむむむ~……」
深夜1時。変な時間に目が覚めてしまった私、星野アイは冷蔵庫の中身とにらめっこを繰り広げていた。
「お腹空いちゃったけど、この時間に食べるのはさすがに……。いやでも……」
私の目の前に鎮座するのは、大好物のお高いアイスクリーム。ただでさえアイドル活動をしている自分にとって余計なカロリー摂取は望ましくない。ましてやこんな真夜中にアイスクリームなど、ご法度もいいところだろう。しかしかれこれ5分はずっと悩みっぱなしになる程、この魅力的な背徳感には抗えないのも事実。
誘惑に負けるか、打ち克つか…。
「……明日のレッスンの量増やせば、いいよね?」
あっさり負けた。食器棚からスプーンを用意し、背徳感に満ちた純白のそれをひと口味わう。
「んん~!やっぱ美味しい!」
ひと口食べてしまえば後はもう怖くない。欲望の赴くままに罪の味(アイスクリーム)をパクパクと食べ進めていく。
その様子を、しっかり目撃されているとも知らずに。
「………………」
───翌日
今日のレッスンもハードだった。普段から体を動かしまくるのだが、私は昨夜の罪を帳消しにす…telegra.ph - 3長編計画23/09/29(金) 20:37:22
二部
今甘編
カミキヒカルは2児のパパ (幕開け)──俺達の幼年期(プロローグ)は終わり、新たな幕が上がる「おい、まだかかるのかルビー」
「もーっ、ちょっと待ってってばお兄ちゃん!この制服カワイイけどフクザツなんだもん……」
「初日から遅刻は勘弁してくれよ」
そして───
「でもほんとかわいいーっ♥️」
「……スカート短すぎないか?」
「お兄ちゃんて昔からおっさんくさいよね」
「アクア、ルビー」
「パパ、ママ、いってきます」
「…いってくる」
「「いってらっしゃい、2人共」」
俺達の、新しい生活(ものがたり)がはじまる───
─────────。
あの日、アイの母親に襲われた事件から11年が経った。アクアとルビーはこの春から高校生になり、新しい学校生活が始まる。
アイはドーム公演の後から少ししてアイドルを引退、B小町を卒業する運びとなった。理由は、芸能人として更なる高みへと登り詰めるため。アイドル引退後は女優へと転身し、今では知らない者は居ない程の大女優として活躍中だ。そしてアイの卒業後間も無く、B小町は解散。メンバーのみんなはそれぞれの道を新たに進んでいった。
一方、僕は…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (元役者の本心)「ねえって!どこ行くの!監督って誰の事!?」……。
「今どのへん住んでるの!?」
……………………。
「あんたドコ中!?」
「ヤンキー女子?」
まったく、どうしてこうなったんだか。
─────────。
この日俺はカントクの所に寄って行く予定だったので、ルビーとは途中まで一緒に帰るつもりだった。
「ようやく見つけたわ」
ふと俺達の目の前に人影が現れる。つい先日聞いた声だ。
「なんで芸能科じゃなくて一般科なのよ!昨日はあれからなあなあにされちゃって、気になって仕方ないじゃない!」
「……なんでここに居るんだよ」
「歳上に対する敬意がなってないわねぇ。良いから教えなさいよ」
歳上に対する敬意とかどの口が言ってんだ、という文句はなんとか喉元までで押さえ込んだ。するとルビーが有馬に対して口を開いた。
「私が芸能科受けるから心配であそこ受けただけだよ」
「はあーー!?」
「ウチの兄シスコンなの」
「きっも!」
こいつ、人の事勝手に捕まえといてキモい呼ばわりとはいい性格してんな。ルビーもそんな事バラしてんじゃねぇよ。
「私この人…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (『演技』とは)──私は有馬かな小さい頃は天才と呼ばれ、皆がちやほやしてくれた。
でも、今はネットでオワコン子役と呼ばれている。小学生辺りでどうやら終わってしまった私だけど、地道にこの業界にしがみついてようやく掴んだ待望の主役級。何が何でも良い作品にしたい。
その為なら、藁にも縋る───
─────────。
ドラマというのは部屋の中で主役級が本読みやリハーサルをして、それを元に監督やDがコンテを切る。撮影現場でドライやカメリハ、ランスルーを踏んでから本番。
「…ていうのが一般的だけど、このロケ地は1日しか確保出来なかったらしいからドライからランスルーは全部一纏めでリハーサル扱い!練習は1回切りよ!」
あまりにも雑。事前の話で予算も時間もまともに確保出来ていない現場だと聞いてはいたが、これはさすがにお粗末過ぎないか。
うちの監督でももうちょい丁寧だぞ。
あ、と有馬が誰かの存在に気付いた。
「よう、かなちゃん」
──主演・青野カナタ役 鳴嶋メルト──
「今日雨ヤバない?撮影延期にして欲しかったわ」
「ちょっと雨漏りしてる所あるみたいだけど平気よ」
「湿気あるとさー髪広が…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (有馬かな、加入)───陽東高校4月になり、新しい生活が始まる新年度になった。
私、星野ルビーとお兄ちゃんのアクアは、晴れて今日から高校生。私もお兄ちゃんも陽東高校の面接に合格し、今は体育館で入学式の真っ最中だ。でも小・中学校の時にも思っていたが、話を聞くだけなので基本的には暇。あくびをしないように必死に我慢しているうちに校長先生の話が終わり、解散となった。
体育館を出て各々の教室へと戻る途中、先輩に声を掛けられた。
「入学おめでとうアクア。あとルビー」
はー、私はついでですか。そーですか。
「ここ陽東高校は授業日程の融通が利く位のもので、普通の高校と大した違いはない。ふつーに赤点取ったり出席日数足りなかったら留年するし、カリキュラムもそんな違いはない」
赤点、赤点かぁ…。私はハッキリ言って勉強が苦手だし嫌い。高校選びだって最初は学力なんて参考程度で面接重視、受験勉強をしなくて良いって理由で芸能科を選んだくらいだ。
お兄ちゃんには「豆知識感覚で人生賭けたギャンブルすんな」って説教されたけど。
「でも勿論1つ、大きな違いがあるわね」
あそこを歩いているのは俳優。そこに居る2人は最大手アイド…telegra.ph恋愛リアリティーショー編
カミキヒカルは2児のパパ (恋愛リアリティショー)───前回のあらすじ伝説の元アイドル様、やらかす。以上。
母さんがうっかり、有馬に俺達親子の関係性をバラしてしまった。どうやら場所が事務所であった事といつもの面子が揃っていた事に加えて、俺の容姿を誉められた事が嬉しくなってつい普段の調子で話してしまったとの事。
衝撃的な事実をこんなふざけた事故のような形で耳にした有馬は、情報の洪水を処理し切れずにオーバーヒートした結果、気を失ってしまった。ついでに母さんは
「おぉ~まぁ~えぇ~!あんだけしつっこく言ったよなぁ!?表面上アクアとルビーは俺ら夫婦の子供として扱うってよぉ!チャリのカギ落とすみてぇにポロッと溢してんじゃねえよクソバカ大女優様よぉ!!」グニィィィ
「いひゃいいひゃい!ごめんらさい頬っぺ引っ張らないれぇー!!」ミヨンミヨーン
向こうで社長からのお仕置きと説教を受けている。
ミヤコさんは頭を抱えたまま動かなくなってしまい、ルビーは明後日の方を見て放心してしまっている。阿鼻叫喚とはまさにこの事だ。
一方俺と父さんは周囲程は取り乱しておらず、今は気絶した有馬の介抱をしている。
「……地獄か?ここは」
「あはは……ま…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (炎上 壱 )「──でぇ、うちの犬ぅ」「うんうん」
「ほら、かわいくてぇ。みてみてぇ」
「うんうん、かわいいねぇ」
───だるぅ。
若者特有の共感しあうだけの会話キツぅ……。なんで俺がこんな……
(…いや、とにかくこなすしかない。この交換条件を飲んだのは俺自身、役者の道に戻るかどうかのヒントを見付けて落とし所にするか)
この番組の撮影の流れはこうだ。
『皆さんは各々自由に会話して頂いて構いません。ただ、定点カメラのアングルにだけ気を付けてください。カメラマンが寄った時には出来たらで良いんで、その時してたやり取りを要約した会話をして頂けると助かります』
恋愛リアリティショーの歴史も20年になり、ある程度のノウハウが蓄積されている。
番組としてのエンタメ性を担保しつつ、各々の個性に任せたリアリティの演出方法。
「あの……ディレクター。こんな感じで良いんでしょうか?」
「あー、最初はこんなで良いと思うよ。まぁ次回少し距離詰めた感じで話して貰えると、こっちとしては助かるけどねぇ」
「なるほど…」
「本当にこういう番組って台本ないんだね、どんな話して良いか全然分からない…」…telegra.phカミキヒカルは2児のパパ (炎上 弐 )◇◆◇◆◇◆「中にも東寺の羅生門には、茨木童子がうで栗五合つかんでおむしゃる。かの頼光の……」
恋リアだけが今の私の仕事じゃない。本業である役者の仕事もあるので、日々たゆまぬ鍛練に勤しむ。
自分は常に精進の身。毎日毎日、努力を忘れず稽古を続ける。
(ふぅ、ちょっと長引いちゃったかな…)
今日の稽古を終え、レッスン室の鍵を返却するためにマネージャーの下を訪れる。すると中で社長と何やら話し込んでいる様子だ。
「マネージャー、レッスン室の鍵…「お前はクビになりてぇのか!?あぁ!?」
突然の怒鳴り声にビクッと驚いて、とっさに壁に隠れた。
「最近あかねの出てるリアリティショーが人気出てるって言うから観てみたらなんだこれは!?総出演時間10分もいってねぇんじゃねぇか!?」
……。
「チャンスだって言うのにこれっぽっちも目立ってない!!マネージャーのお前がしっかり指導しなくてどうする!!」
「ですが社長…あかねも十分頑張って…」
「頑張るだけじゃ金にならないんだよ!他にもやりてぇって言う奴が大勢居る中で選んでやったんだ!爪痕の1つでも残させろ!!」
…私のせいだ、私…telegra.ph - 4二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:38:56
このレスは削除されています
- 5二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:39:52
このレスは削除されています
- 6二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:41:15
長編設定版短編集
借り物競争〜大切なモノ、大好きな人〜ルビーとアクアが出る物は全部で5つ。内訳は午前の部に3つ、午後に2つあるが、
御前の部、最後の競技に僕の子ども達が出る。
「借り物競争かぁ…どんなお題なんだろう?アクア、ルビーの頑張り沢山記録出来たし、一旦LINEでアイや社長、ミヤコさんに送ろっと」
アイは本当に来たがっていたし。
社長とミヤコさんもアクアとルビーの成長を喜んでくれているので、お裾分けだ。
朝の演目にあった低学年全員参加のダンスは親バカかもしれないが我が子達の動きはキレが良く、曲と表情、タイミングが素晴らしく合っていて、
思わず、無事成長してくれたことをありとあらゆる事象に感謝してしまった。
社長がこのダンスで喜びそうな理由、それはダンスに使われている曲が我が妻、子ども達の母親であるアイが所属しているB小町の曲だからだ。
「社長、ミヤコさんの頑張りが芽を出した象徴だよね。僕もアイをこれからも支えなきゃ、てなったし」
そんなことを独りごちながら3人の個人アカウントに次々と写真、ムービーを送り続けていた。
『お待たせしました。午前の部、最後の競技になります。低学年参加借り物競争です。1年生から3年生のみなさんは入場してください』
「おや、始ま…telegra.ph運動会〜アイが参加した年〜 開会式前今日はアクアとルビーの通う小学校で運動会の日。昨年に引き続き、前日までワクワクドキドキしていた愛娘のルビー。昨年に引き続きテキパキ準備していた愛息子のアクア。
そんな2人は元気いっぱいに登校済。
そして
「ヒカル!ヒカル!早く出ようよ!!運動会始まるよ!」
「アイ。まだ2時間あるからね?落ちついて朝ごはん食べようよ。僕の自信作だし」
1週間ずっとカレンダー見ては落ち着かない、我が妻にして大黒柱のアイ。
今年はきちんとスケジュール調整した結果、今日と明日はオフに出来た。
子ども達の晴れ姿を見れるのが本当に嬉しい様だ。オフが確定した日からルビーと2人でカレンダーを1日ずつ、ばつ印つけてニコニコしていた。
ちなみに今朝の朝食はフレンチトースト、カボチャのポタージュだ。
アイが美味しいと言ってくれたので昨晩から仕込んで早起きして作り上げた、中々の出来栄えの得意料理である。
「あ、うん。いただきます。」
「いただきます。」
アイは前日の映画の収録で夜が遅かったのでゆっくり寝むって疲れを癒して欲しかったので子ども達とは時間をずらしての朝食を取ってもらった。当人はいつも通り一緒に食べたかったみたいで少しむくれていたが。…telegra.ph紅玉と緑の海「「牧場??」」「そう、牧場。アイと僕が仕事で日帰りで行ったところがあってね」
「私もアクアもこの三連休はまとめてお休みでしょ?ヒカルと話をして私達が行って良かったあそこに行こう!、て話をしていたの」
金曜日。珍しく家族揃っての夜ご飯を終えて、パパの片付けを手伝っていると突然2人から提案を受けた。
2人が言うには緑の海、という言葉が相応しい広々とした草原と放牧している馬や羊、乳搾りなどが体験出来るらしい。
「乳搾りか…」
「アクア、興味あるんだ?中々難しいよー?私、何回か失敗したし。生乳が目に入って一面真っ白になったからね…」
「あまりの勢いの良さに困ってたよね、君。結構可愛い悲鳴だったよ?」
なによーと戯れ合う両親を尻目に
興味深そうにネットで検索して何やら頷いているアクア。
私も気になったからアクアの隣に行き、見せて貰う。
「わー…この写真みたいに広いのかな?その牧場」
「宣材写真だから断言は出来ないけど、売りにしているみたいだし、2人が太鼓判を押す場所だから嘘でも無いと思う」
思いっきり走ることが出来たら気持ちよさそう…
「ルビーも気にいると思うよ?何しろ本当に一面緑だからね!ヒカルと行った時にルビ…telegra.ph宝石と乗馬&羊毛刈りこの牧場の売りは乳搾り、羊毛刈りそして乗馬。以前アイと仕事で来た時は乗馬以外はさせていただいた。今回は乗馬も出来るように家族全員分予約してある。抜かりはない。
そして現在僕は運転の疲れを癒すべくベンチに座りながら羊毛刈り体験を楽しむ我が子達とそれを見守る妻の姿を写真に撮る。
良い笑顔だ。
「羊毛って柔らかいイメージしていたけど、思っていたよりしっかりしてるな…」
「アクア、優しくね?ルビーは…おお!上手上手!!」
「よーしよーし…そ、そうかな?なんとなくだけどこの子達が喜びそうな反応見てやってあげてたら上手く行った感じ」
少々苦戦気味のアクア、コツを掴んだのか滑らかに毛を刈るルビー。
アイはその様子を見て子ども達を応援している。
連れて来て正解だったな。
「ヒカルー!君もやりなよー!!一緒にやろー?」
「はいはい、今行くよ」
アイがブンブン手を振りながら僕を呼んでいる。
「僕も初めてだし、上手くやれるかなー?」
結論から言うとアイとルビーが大笑いして、アクアに肩を叩かれて頷かれた。
…確かに上手く刈れなくて芸術的な羊になったけど息切れするような笑い方しなくても良くないかな?
「父さん、サザエさんカットは狙わないと無理だと思う」…telegra.ph乳搾り体験と子ども達そして牧場体験ラストイベントの時が来た。乳搾りである。
乳搾りと乗馬は人気体験メニューなので本当に上手く参加出来たと思う。
「私は前にやったことあるからみんなに教えてあげるからね?持ち方はね…」
「「ふむふむ」」
アイが得意そうに子ども達に牛の乳首の握り方、指の形を見せている。
撮影では慣れない様子でおっかなびっくりだったがこちでは自信満々、と言った様子だ。
(you tube観て勉強してたからね、アイ。)
家族の様子を見ていると、係員の方が声を掛けてきた。
「四名でご参加の神木様で、よろしいでしょうか?先日はありがとうございました。」
「いえいえ、今日はよろしくお願いします」
「……あの、失礼ですがお連れ様…前に弊園に来られましたか?ある方に似ておられるので」
「妻はよく言われるんですよー、芸能人によく似てる、と。まあ自慢の妻です。」
こういう時はさらりと流すのが大事。芸能人に似てる人なんて世の中に山ほど居るから意外になんとかなる。
「そうでしたか、失礼しました。それではやり方と注意事項説明するのでどうぞこちらへ」
「分かりました…みんなー!説明が始まるからおいでー!!」
「「「はーい」」」
こうして始まった乳搾り体験。…telegra.ph海へ行こう『獲ったどーー!!』「「「おおー…」」」
自室で簡単なデスクワークを済ましてリビングに行くとアイとルビー、珍しくアクアも感心した表情でTVを観ていた。
特徴的なセリフからおそらく海で素潜りして魚達を仕留める番組だろう。
「アクアが感心した表情で観てるなんて珍しいね。何か面白いもの仕留めてた?」
「ウツボを数匹仕留めてアワビ採取してた。漁業権的に大丈夫なのか?とか思うけど話通してるよな?流石に」
「通してるよ。だけど昔毎回話通していたのにやり忘れたADさんがいて、漁業組合に滅茶苦茶怒られたことあったらしいよ?
だからある年を境にロケ地変わってたりするんだ」
「「「そうなの⁉︎」」」
アクアだけじゃなくて、ルビーとアイも食いついてきた。
「らしいよ?前に社長とこの番組のPと食事した時に聞いたし」
人間にはうっかりミスが付きもの。それが何を齎すかはその時のうっかり具合次第だけど。
「大変だっただろうねー…私もうっかりしているから他人事に出来ないよ」
「「本当にね(な)」」
「アクアもヒカルもひどーい!大黒柱は大事にしなきゃ駄目なんだよ⁈」
「ラジオでうっかり『ウチの子』て言いかけてたよね?収録中びっくりしたよ」…telegra.ph海に来た1「「海だーーっ!!」」いぇーい!と言わんばかりの勢いで走っていくアイとルビー。
「走って怪我しないようにねー」
そして緩い父さん。
…相変わらず僕が家族の中でしっかりしないといけなさそうだ。
「父さん、早いところあの2人止めないと体操しないで海に入るよ
浮かれ過ぎてるから」
「そうだねぇ…喜ぶ2人の顔見たら良かったと思うよホント。アクア、プライベートビーチでも海の家てあるのかな?僕、子どもの頃は使わせて貰えなくてさー」
この人も同じぐらい浮かれていた。
(ダメだ…元医師として、きちんと準備運動させないと)
「ルビー!母さん!準備運動しないと海に入らせないぞ!」
「「えー、足先ちょっとぐらい」」
「えーじゃない!心臓マヒのリスクや手足が攣って溺死のリスクが上がるからな!!」
「おー…アクア博識だね…」
「父さん!他人事だけど、父さんもやらないと海に入らせません!!」
元医師として身体の安全、健康を守るためなら僕は譲らない。
「「はーい…」」
「分かったよアクア」
完全に浮かれていたから渋々と言った感じの2人とのほほんとした父さん。
…僕がしっかりしないとやっぱり危ないと思う。
その後しっかり準備運動させた。…telegra.ph海に来た2「ルビー!アクアー!もう少ししたら私も行くからねー!!さ、早く塗ってヒカル」
そう言って来ていたパーカーを脱いで、紫色のビキニタイプを纏ったアイの姿が露になる。
やっぱり君は美しい。
「…分かった。少しだけ心の準備させて」
いまだ妻の裸身(に近い姿)はドキドキする。
子ども作っても慣れないことはあるんだ…誰に弁明しているんだ、僕。
深呼吸、そう深呼吸だ。落ち着くために必要なのは充分な酸素と落ち着いた呼吸だと学んだことがある。
ヒーヒーフー、ヒーヒーフー…アレ、深呼吸の呼吸法じゃない気がする。
「ヒカルー?ラマーズ呼吸は力むためのだからしても多分、落ち着かないよ?」
「おっと、僕としたことが」
逆に今ので落ちついた。さっさと済まして子ども達とアイと遊ばねば。
手に日焼け止めクリームを捻り出してアイの背中に塗っていく。
「ひゃっ⁉︎…塗るまで少し、かかってたけど、もしかしてさ、私に見惚れて緊張してた〜?ヒカルくんはまだ慣れないのかなー?」もっと恥ずかしいことしたのにー?
とニヤニヤと悪戯っ子な笑みを浮かべる目の前の小悪魔。
「揶揄ってるかもだけどそうだよ?あの時はほら、君泣いてたし、僕も君に色々曝け出してたからそれどころじゃなかったし」…telegra.phカミキヒカルの1日(マネージャー時代) 自宅編AM4:30起床「…おはよう、ございます…」
眠たい目を擦りながら静かにベッドから降りて、まだ隣で眠るアイの寝顔を見て心を安らげる。彼女の頭を撫でた後は部屋着に着替えて顔を洗いに行く。
冷水を飲んで目を覚ました後は
1日の業務内容の確認をする。
AM5:10
「冷蔵庫の中身減ってきたな…週末買いに行くか。さて、パパッと朝ごはんの準備をしないと」
アイは幼少期の経験から白米が苦手なので朝食が和食の場合は健康にも良い十五穀米や玄米にしている。色がついているから多少マシだそうだ。
なお、食べてくれるが玄米は不評で頭を悩ませる時がある。
「ベチャつかない炊き方を習得したい」
味噌汁は具材に拘って野菜多めなものにしている。野菜は意識しないと摂らない食材なので献立を考えるのが1番頭を使う。
「おかずは…焼き鮭と納豆、が良いかな?和食の日だし」
おかずは考えるのが楽。決まってるから。
AM6:00
「おはよーヒカル。良い匂いだね」
「おはよう、アイ。コーヒーか紅茶、どちらが良い?」
「じゃあ…緑茶!味噌の香りが良いからね」
「第三の選択肢、やるね。悪いけどほうじ茶しか無いけどどうする?緑茶は買って無くてね」
「やっぱり…telegra.phカミキヒカルの1日業務編(マネージャー時代)AM8:45特に渋滞などがなければ9:00までには事務所に着く。
「おはようございます」
「おはよーございます!」
「「「「おはようございます」」」」
既に出社済の事務所スタッフさんに挨拶した後は社長とミヤコさんに挨拶だ。
「おはようございます、社長、ミヤコさん」
「おう、おはよう。今日は比較的スケジュールはマシだが失礼無いようにな。あとヒカル、おまえとアイセットでオファー来てるけどどうする?」
「私は貴方達次第かな、とは思うけど受けたらしばらくは貴方も色々呼ばれるわね」
「子ども達を遅くまで留守番させたり、監督のお宅にお邪魔させるのも…受ければアイの躍進に繋がる…しかし…」
「まぁ、まだ時間はあるからよく話し合えよ。事務所をアクアとルビーの託児所になってるのも今に始まったことじゃないしな!」
「もう…事務所に預けてもらっても大丈夫だから受ける時は気にしないでね。タレントやスタッフのみんなもあの子達可愛がってるから」
「ウチの子達大人気なの、家族以外から聞くと改めて実感するなぁ…」
社長夫婦に挨拶後、事務所の自分の席に向かい出勤用リュックから営業用カバンに荷物や書類等を入れる。
AM9:00
簡単な朝礼。…telegra.phある日の事務所今日も今日とてマネージャー業務をこなす僕。妻のアイは社長と同行でラジオ収録。そう、僕は現在そんな妻のラジオを聴きながら仕事をしている。
「ははは、アイがまたウチの子、て言ってますよ。wikiに『アクアマリン、ルビーという猫を飼っている』て書いて正解でしたね」
「あの子はもう…ヒカルくん、フォロー大変じゃない?」
本日はミヤコさんが社内に残り業務を行なっている。
今日は他のB小町の子達はスケジュール調整の結果午後はトレーニングなため、その子達についていたミヤコさんが自然と午後は社内業務に、
僕は社長と交代して僕宛に来た案件をチェック中というわけだ。
…僕宛のオファーがビックリするぐらい溜まってたよ。あのドッキリ番組で顔出しOKするべきじゃなかった。今はマネージャーなのでお断りしていきたいのだが、全部が全部断るとカドが立つため一つ一つ精査しないのいけない。
「いやーアイ自身に気を付けてもらうしか無いのがもどかしいですけど、SNSで火消しするの疲れますね!」
「そ、そう…あと飲み過ぎじゃない?エナドリ」
「そうですかね?」グビッ
最近はエナドリが友達になって来ている。
アイが売れて忙しいのもあって更に、だ。
エ…telegra.phB小町、紅白歌合戦出場決定!4ヶ月前、この一報を社長が受け取り、電話口で喜びのあまり大声で叫んでいたのが遠い昔に感じる。ミヤコさんと社長は感極まり抱き合い、事務所にいた僕を含めて事務所スタッフ、待機していたタレント、事務所に遊びに来て構われていたアクアとルビー
そしてB小町のみんな、一丸となって大喜びだった。筋肉あふれる弊社所属振付師の彼とはハイタッチし合ったぐらいには僕も浮かれていた。
そこからは紅白で歌う選曲の打ち合わせ、舞台演出についての話し合いにアイのマネージャーとして同席しながら、日々の業務と何時ものマネージャー業をする毎日。
帰社してからは社長やミヤコさん達も全員のスケジュール調整をして練習時間を捻出するべく、顔を突き合わせてああだこうだ話し合いから言い合いになる夫婦を宥めて仲介することしばしば…
流石に疲労している僕を見兼ねた子ども達や自分も疲れているであろうに、アイも家事を手伝ってくれたりと協力してくれたことも大きく、何とか頑張って来た。
また、アイはアイで心境の変化から
B小町のみんなと昔みたいに夢を追いかけていた頃に戻りたい、と願うようになった様子だった。
直前まで悩んで、僕や子ども達に辛い表情しながらも勇気を…telegra.phB小町、紅白歌合戦に出場!〜本番前〜12/31AM10:00 リハーサルのため現場入り。
「社長、良い感じゃ無いですか?」
「まあ、悪くは無ぇな。後は本番上手く行く事祈ろうぜ」
舞台袖からB小町のリハを見ている僕と社長。
今までのアイを引き立てるためだけのパーフォマンスから、センターのアイも輝かせて、自分達自身の輝きも魅せるためのパフォーマンスへの変更は、僅か紅白決定から数ヶ月の間でみんなの努力と振付師の彼(youtuber転職予定)の協力の賜物で実現したと言える。
「本番はきっと日本全国でB小町が話題を攫いますよ」
「ああ、そうじゃねぇとお前や事務所のスタッフ全員の苦労に見合わねぇよ」
その後は彼女達の番のリハーサルと全体の立ち位置、進行の打ち合わせ等を見学した後、社長は挨拶に向かい、僕は彼女達の控え室に向かってから事務所に一旦帰社しようと考えていた時だった。
「すいません、苺プロのカミキヒカルさんですよね?」
「?はい。カミキです。マネージャーしています」
「私、N○Kの藤崎と言います。御社の事務所に所属している子役のアクアくん達に今回の紅白歌合戦のパフォーマンスに参加していただきたくて」
思いもよらない局からのオファーだった。
アクア「達」?まさか、ルビーも?…telegra.phB小町、紅白出場決定!〜本番編〜2人が承諾した旨をN○Kに伝えると大変喜ばれたが、此方からも例え子役と言えど今回の件は無法過ぎるので以後は控えていただきたい旨はきちんと伝えた。借りを作った、と認識して貰いたいものだ。さて、アイ達の様子を見に行こうか。
✳︎✳︎
「みんな、リハの様子も悪くないって社長も言ってたし、9時からが私達の出番…全力出し切って伝説になろう!!」
ニノちゃんがみんなに号令をかける。
以前はこんなやる気というか熱意は薄かったから凄く不思議。同時に私の願いが叶ったんだ…と感慨深くなる。
「アイちゃん、1人しみじみしちゃってどうしたの?」
「アイちゃんはしんみりした顔より笑顔が似合うんだから、スマイルスマイル♪」
私の様子に気づいたカナンちゃん、芽衣ちゃんが話しかけてくれた。
この2人は後期参入でメンバー間が苦しい時も仲良くしてくれてありがたかった。
…陰でなんとか他の4人と私を仲直り、少しでも改善しようとしてくれていてお礼しか言えない。
「ありがとう、大丈夫!少し感慨深くてねー…ここまで来たかー」
「本当そうだよね,アイ、センターは貴方だけど私達も負けないからね…この思いなんで忘れてたのかなぁ、私…ルビーちゃんとアクアく…telegra.ph - 7二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:44:19
長編前短編集・原作ネタ 一部長編の元ネタ
ルビーとアクアの由来ありし日の思い出ゴロー先生「宝石には綺麗なだけでなく意味もあってね。
例えばルビーには『勝利を呼ぶ石』って意味があるんだ。
あらゆる危険や災難から持ち主の身を守り、困難を打破して、勝利へと導くパワーがあると言われてるからアイちゃんにぴったりじゃないかな。
ヒカル君だとそうだな…アクアマリンなんてどうだろう。
『幸福・富・聡明』の意味があるからこれからのヒカル君に合ってるんじゃないかな。あとヒカル君は頑張り過ぎるところがあるからね。癒やし効果もあるアクアマリンはぴったりだと思うよ。
まぁおっさんが言ってる程度の話だから話半分ぐらい聞いてくれればいいけど2人のペアリングの参考になれば嬉しいな。」
アイ出産後
アイ「子ども達の名前はね…」
ヒカル「ああ、凄く良い名前だ…」
アイ「泣いてるの?ヒカル」
ヒカル「君も泣いているよ、アイ」
壱護「え?」
アイ「ヒカルならそう言ってくれる、て思ってた…!」
壱護(こいつらの思い出的なものか?なら…何も言うまい…)
「ははっ…」
誕生後
アイ「2人の名前の由来はね、私たちが信頼している先生が付けてくれたんだ!
アクアの愛久愛海(アクアマリン)は『癒し』の意味があるんだっ…telegra.phルビーとヒカル私は前世で親に愛されなかった。だから今世では愛されるように元気で天真爛漫な娘を演じている。その成果かは分からないけど今世のママ…前世の推しだったアイドルのアイと
カミキヒカル…という売れない役者の父、同じ転生者の兄とは上手くやれている、そう思っている。
「ルビー、今日は僕だけ仕事無いし
一緒に出かけない?好きなところ連れて行ってあげるよ」
「え!本当⁉︎」
「本当だとも。いやー…演劇の練習以外の仕事が無くてね…今日は完全オフ、お休みなんだ。アクアもお母さんも仕事だし、折角だから、ね?」
自虐を混ぜながらお兄ちゃんに似た顔立ちでフフンと笑うヒカル。
家族サービスを良くしてくれるから私は嫌いじゃない。
…当初はよくもママ、アイを傷モノにしやがって!と殺意を持ったが生まれたばかりの私達を抱き抱えて涙を流す姿に気分を削がれてしまった。それでもまだ素直に「パパ」と呼ぶのは抵抗がある。
幸いにもアクアがママをアイと呼ぶし、ママがヒカルをヒカル呼びだから私がそれを真似ているだけだと思い込んでいるようだ。その思い込みを利用させてもらおう。
15歳で父親になって責任取ろうとするのは立派だけど経済的、社会的に無謀過ぎるから、…telegra.phヒカルの子育てカミキヒカル「落ち着いたかい、アクア。この抱き方はね、雨宮吾郎って人に教わったんだ。皆からはゴロー先生って呼ばれててね、他人であるはずの僕を心配して叱ってくれた優しい人なんだ。
僕は父親ってこんななのかな、兄ってこんななのかなって考えるようになったんだ。大きな手で頭を撫でてくれるゴロー先生が本当に大好きだったんだ…すまないアクア起こしたかな。…?
なんだいアクア、慰めてくれるかな。ふふっ、ありがとうアクア。そうだね、こんなんじゃあゴロー先生に顔向けできないね。これからも頑張るよ。」
アクア(よく頑張ってるよ…ヒカルくん。
ありがとう…僕の父親になってくれて)
ルビー(ふーん…まだパパとは呼べないけど、せんせに影響された人か…少しくらい認めてあげても良いかな?)
ヒカル「どうしたんだい、ルビー。
僕のところに来るなんて珍しいね。嬉しいよ。
こうやって抱っこするのも久しぶりな気がする。ごめんね。
今まで構ってやれなくて。ルビーは僕のことあまり好きじゃないかもしれないけど、何かあったら頼ってほしい。
ふふっ、まだ言っても分からないか。大好きだよ、ルビー。」
ルビー(あったかい…お父さん、てこういうものなのかな…)telegra.ph神木家と夏祭り8月某日 神田明神納涼祭に僕たちは来ていた。元々夜には家族で行く予定だったが、
アイがこの祭りの様子を伝えるレポーターとして参加するのでその様子を見に行かないか?
と子ども達に提案したところ大変乗り気に。
本来の約束した時間よりも予定よりも早めに家を出て、アイにはサプライズとして会場に来たのだ。
だが思っていた以上の人混みで顔が引き攣ってしまった。
アイに会うまでが大変だぞ、これ。
「おお…なかなかの人混みだね…アクア、ルビー。お父さんの手を絶対離さないように。」
「ならパパ、肩車して!私は上からママ探すから」
「ルビー、父さんは体力無いから無理させるなよ」
「アクア、お父さんだって鍛えているからね?毎日コツコツ筋トレしているからね?だからその訝しげな目線はやめなさい。
…ルビー隊員、君にはヒカルロボのパイロットを命じます。さぁ、お乗りください。」
わーい!と喜ぶルビーを持ち上げて首に乗せる。大変ご満悦な様子で足をぶらぶらさせている。肩に当たって痛い。
「パイロット!カッコいいかも!!お兄ちゃん良いでしょ〜?」
「いや、ただの肩車だろ。父さん、甘やかすと碌な大人にならないぞ、コイツ」
「世の中…telegra.ph神木家とシャチ『この水族館では力の入ったシャチのショーが見れます!』ヒカル「へー…」
アクア「ふーん…」
ルビー「わぁ…!」
ヒカル(ルビー、滅茶苦茶目を輝かせてるな…直近の僕のスケジュールは…ふふ…悲しくなるぐらい、アイと比べて暇だな!僕!!
子ども達を連れていく日は都合つけられそうだけど…アイの予定聞かないと)
アクア「父さん、クラゲ良いね。なんか癒される」
カミキ「ん?ああ、確かに良いね…ポワポワしてる…」
ルビー「えー、クラゲより可愛いシャチが良くない?シャチ賢いよ?」
アクア「ルビー知らないのか?シャチは滅茶苦茶頭が良い分、残酷なんだぞ?鯨の子どもを拉致してリンチして○すことがある」
ルビー「え”⁈」
ヒカル「アクア、そうだけどもう少し、こう…オブラートに包めなかった?」
アクア「学術的な話だし有名だから良いかな、て」
ルビー「私、これからどんな顔してシャチ見たら良いか分からないよ⁉︎」
ヒカル「今日みたいに見てくれてたら良いよ。
別に水族館にいるシャチ達がそういうことした過去があるわけじゃ無いし。人間という広い括りで見たら僕たちなんて相当怖いよ?個人個人で見たらアクアやルビーみたいに何も怖くないの…telegra.phカミキ家初めてのハロウィンアクルビ「「トリックオアトリート!!」アイ「うちの子きゃわ〜!!」
ヒカ「本当に可愛い…でもごめんね、今お菓子持ってないんだ(嘘)」
アク(父さん…後ろにあんなに用意しておいてそんな嘘…?ルビー?)
ルビ「…お菓子貰えなかったからイタズラしなきゃいけないけど…パパとママにしたくない…うぅぅぅ…(半泣き)」
ヒカアイ「「嘘だよっ!!!お菓子あるよ!!!」」telegra.phヒカル20歳の誕生日+同日斉藤家pm11:58 神木家ヒカル「ルビーとアクアは寝たかい?」
アイ「うん、ぐっすり寝てる。公園で思いっきり走り回ってたから疲れたのかも」
ヒカル「本当に楽しそうで良かったよ。僕らは変装してたけど」
アイ「サングラス、帽子、マスクは必需品だねー
ヒカル、飲まない?ようやくヒカルも20歳だよ
一緒に飲もうよ」
ヒカル「わかった。アイはお酒としてどれがオススメかな?あまりキツく無いのが良いかな僕的に」
アイ「ならチューハイかな。ほ○よいが飲みやすいよ
私も好きだし、ジュースみたいだし」
ヒカル「ならそれにしよう、はい。」っほ○よい
アイ「ありがと。ヒカル」
ヒカル「ん?なんだい?」
0:00
アイ「20歳、おめでとう。乾杯」
ヒカル「乾杯…ありがとう。確かに飲みやすいね
これで夫婦揃って大人だね」
アイ「ある意味これから私達の人生始まったばっかりだよ?さらに何十年と続く訳だし」
ヒカル「そうだね。10年後かぁ…僕はどうなってるかな?もう少ししっかりしたお父さんやれてるかな?」
アイ「私はもっとお母さんらしくなれてるかな?子ども達に愛情注げられてたら良いな」
ヒカル「ホント、今より成長出来てたら良いね…telegra.phルビー「パパのお嫁さんになる!」アイ「…」ルビー「大きくなったらパパのお嫁さんになる〜♪」ヒカル「ええー?困ったな〜ルビー可愛いから迷っちゃうな〜」
アイ「ーーーヒカル?なんで迷うの?困るの?」
ヒカル「ヒッ…あ、アイさん…?」
アイ「もう一回聞くね?何で迷うの?何を迷うの?」
ルビー(ママこっわ!滅茶苦茶目が冷たい!ママも「女」だった、てこと…?)
アイ「ルビー♪ルビーは可愛いから将来モテモテになるだろうなぁ…娘さんを僕に下さい!!、て私達に言いにくる人がいつかくるのかな?」
ヒカル「そ、そうだね。きっt」
アイ「ヒカル?答え聞いてないけど?」
ヒカル「あ、アイさん?何を怒って…」
アイ「怒って無いよ?怒ってないけど…なんかモヤモヤするだけ」
ヒカル「ええー…」
ルビー「ママ分かりやすいのに…パパからヒカルに戻そうかな?」ボソッ
アクア「不可抗力だから許してやってあげて欲しい」ボソッ
アクア「こうなれば…お、俺は母さんをお、お…お嫁さんにする…(小声)」
ルビー「あっ!お兄ちゃんずるい!私もママをお嫁さんにする!」
アイ「…そういうわけだからごめんね♪ヒカル♪(ご満悦)」
ヒカル「即決!?」telegra.phアイ「ヒカル、アクアとルビーの学芸会行こう!」ヒカル「カメラ良し!!行こう!」壱護「待て」斉藤社長「行きたい気持ちは分かる。だが、お前らは顔が良くて目立つ。特にアイは現役アイドルなんだから絶っ対行くなよ!!」ヒカル「分かりました!(分かってない)」
アイ「分かった!!(分かってない)」
後日
『アイ熱愛⁉︎若手舞台俳優と学芸会デート⁉︎』
壱護「ガッツリ撮られてるじゃねーか!!」
壱護「行くなって言ったよねぇ!?」
ヒカル「言いました。」
壱護「分かったって言ったよねぇ!?」
アイ「うん!言ったよ!」
壱護「ヒカルはともかく…アイ!!お前は現役の大人気アイドルなんだぞ!!」
アイ「照れる♪」
壱護「今は褒めてねぇ!!はぁ…
…来月アクアとルビーの運動会がある。次こそ絶っっっ対に行くなよ!!
…って言ってもどうせ無駄だから目立つ格好をするな!!約束しろ!!」
ヒカアイ「「分かりました!!」」
約束をしっかり守り目立たない格好で我が子を見守るヒカアイ。翌日とある2人の応援ダンスがキレキレだとネットでバズったのを見て胃が痛くなる壱護の姿があった…
ミヤコ「ま、まあ隠し子には辿り着いていないから大丈夫よ」
壱護「あのバカ夫婦め…ミヤコ、胃薬くれ」
10年後
踊るさ○ま御殿〜芸能人家族トーク〜
さん○…telegra.ph神木家とザリガニヒカル「ザリガニ釣り…良いね」(ぼくの夏休○プレイ動画鑑賞中)
ルビー「パパ、ザリガニ釣りてどうやるの?(ヒカルの膝に座りながら動画鑑賞中)」
ヒカル「未経験だから分からないなぁ…けど夏っぽくない?」
ルビー「夏っぽい!」
ヒカル「よし、浅草の河童通り行こう!多分ザリガニいそうだし!!」
アイ「ヒカル、ルビー。行くのは良いけど暑さ対策しっかりね?日焼け止めも忘れずに」
アクア「父さん、コンビニで餌になるスルメと釣り糸、バケツ、網準備しないと」
ヒカル「事前準備要るねぇ…ルビー、日焼け止め塗ってから行こうか」
ルビー「はーい」
ルビーの絵日記には汗をかきながらザリガニを獲る父と一緒に獲る兄と自分の姿、バケツにたくさんいるザリガニに恐れ慄く母の絵が描かれたそうな。
アイ「ヒカル、ザリガニって…食べられるんだっけ…?調理するの?コレ…」
ヒカル「…何も考えてなかった…」
アイ「ヒカルのおばかー!!」
アクア「社長に相談しよう…」telegra.phルビーと人魚姫〜アイドルになりたい〜双子が幼き頃、一家で絵本の時間(全部書くのは流石に骨が折れるので童話の部分は一部のみ)
その本は「にんぎょひめ」だった
アイ「"ああ、素敵な王子様"」
「船はやがて嵐に見舞われてしまい、遂には転覆してしまいました」
「その衝撃で王子様は海に投げ出されてしまったのです」
「人魚姫は溺れた王子様を助け出し、浜辺へと運びました」
「"大丈夫ですか? 王子様"」
「だが人間の女性が近づいて来た事に驚いた人魚姫は岩陰に隠れてしまいました」
「そして女の人が介抱すると王子様が目覚めました」
カミキ「"ありがとうございます。貴女がわたしを助けて下さったのですね"」
…
…
…
ルビー「人魚姫さん、何だか可哀想…」
アクア「そうだね、王子様は人魚姫の事に気が付いてあげられなかったんだよね」
ルビーからしたら「悲恋」に終わった人魚姫の事は他人事には思えなかった…
ヒカル「お姫様が人間の文字を知っていたら、もしくは伝えることが出来る手段があれば違う結果になっだかもしれないね」
アイ「私ならヒカルに分かって貰うようにアピールするかな
文字が分からないなら何度も手を変えて品を変えて、かな。」
ヒカル「僕ならきっとすぐ気…telegra.ph神木家inケーキ作りヒカル「クリスマスは家族で過ごしたいからお母さんが頑張って休みを取ってくれたよさ、みんなでケーキ作りしようか」
アイ「今日まで滅茶苦茶ハードだったけどね!ルビーがやりたがってたケーキ作りやろう?」
ルビー「ありがとうママ!」
アクア「父さん、何から始める感じ?」
ヒカル「そうだな…スポンジからは大変だからスポンジは買って来てるんだ。デコレーションをみんなで出来たら良いな、て思ってる」
アクア「わかった。飾り切りとかどうかな?見栄えとか良いし、作業もルビー楽しむかも」
ヒカル「流石はお兄ちゃん。妹のことよく考えてるね。偉い偉い」ナデナデ
アクア「……」
アイ「クリームはチョコと普通のがあるけどどれが良い?私はチョコかな
ルビーやアクア、ヒカルは?」
ヒカル「普通のかな」
アクア「同じく」
ルビー「チョコ!」
ヒカル「別れたね」
アイ「これは…」
ルビー「じゃんけんだね!」
アクア「最初は…」
ルビー「グー!」
アイ「じゃんけん…!」
ヒカル「ぽん!!」telegra.phルビーの日記〜家族4人の夏祭〜ルビーの日記○月□日
今日はパパとママとお兄ちゃんと家の近くのお祭りに来ました。久しぶりのお祭りなので行く前から楽しみです。お祭り会場ではたくさんの屋台がありました。右を見ても左を見ても美味しそうなものや楽しいそうなことがたくさんで目移りします。パパとママが
「今日は好きなもの何でもいいよ。」
と言ってくれたので綿菓子や焼きそばやたこ焼きを食べました。でもお兄ちゃんはそれでも遠慮してました。時折お兄ちゃんの目が止まる屋台がありましたがそれでもお兄ちゃんは何も言いませんでした。そんな時パパが
「アクア、これが食べたかったんでしょ?」
とチョコバナナを買ってきてくれました。察せられたのが恥ずかしかったのかお兄ちゃんは顔を赤らめながらも嬉しそうに食べてました。私はそれが少し羨ましかったです。
いっぱい楽しんだお祭りも終わりが近づいてきました。お祭り会場から抜けるなか私の目にりんご飴が止まりました。
(あれが食べたい。)
と心の中で思いましたが、たくさん食べて何より我慢してたお兄ちゃんの前で言うのが恥ずかしくてりんご飴を諦めました。会場から抜けた家までの帰り道、
「ルビー、これがほしかったんでしょ?」
とパパが…telegra.ph神木家とケーキ1ジングルベール♪ジングルベール♪街を例のメロディと老人が満たしていく。今年もクリスマスの季節がやってきた。
我が家では互いの仕事があるからクリスマス揃って、というのは大変だが必死にスケジューリングしてイブかクリスマスは皆で食事をとり、ケーキを食べる。
10年以上続く我が家の伝統だ。
「大輝は今年は参加出来ないのが残念だな…アクアとアイは都合つけることが出来たけど、2日揃って泊まりがけロケとは…」
我が家にも家族が増えた。かつて僕が望まない行為で作ってしまった息子の大輝だ。
だが僕の息子なのは間違い無い、ということでアイ達も賛成してくれて家族になった。
…彼の真実に気づくまで時間がかかってしまい、申し訳ない思いが強い。それでも共に暮らしていくうちにようやく「ヒカルさん」から「父さん」と呼んでくれるようになった。その矢先にララライの舞台で地方巡業中。
当日はTV電話で参加予定だ。
帰って来たらよく頑張った、と温かい寝床とご飯を用意してやりたい。
「さて、予約したプレゼントとケーキを取りに行かないとね。チキンはアイとルビーが買って帰るし早くしないと待たしてしまう」
…みんな揃ってケーキを食べる。
僕の、そして…telegra.ph神木家とケーキ2『…で、アドリブかました訳ですよ。鴨志田さんがたまげた顔してたけど即合わして来て!あの人、やっぱり凄いですね…アイさん口説いてたけど』「私口説いて来て、ヒカルに舐めた口聞いたのはダメだよねー
曲がりなりにも先輩なのに、ねぇ?」
「僕は気にしてないよ。この世界は実力で黙らせてナンボだし。素直に技量の開きを見て謝罪して来たから良いじゃないか」
大輝を交えて今日の話をTV電話しながら共有する。
アクアは今日のTV収録で芸人のギャグを真面目に受け止めて解説してしまった(面白いからokになったそうだ)
という失敗談やアイが見込みのある後輩の女優の話、ルビーが学校で音楽の歌唱試験で失敗して友達に慰められた話…とわいわい言いながら約束の時間が来てしまった。
『…と時間みたいだ。迎えが来てしまった。父さん、アイさん、アクア、ルビー。悪いけど俺は離脱する。お土産、期待しててくれ。』
「ごめん大輝、みんな。みんながいる時だしちょっと聞きたいことあるんだけど…良いかい?すぐ終わるから」
電話を切ろうとする大輝を止めて、みんなに確認する。
『どうした?父さん。マジで早めに済ましてくれ。人待たしてるから』
「そうだよパパ。大輝さん忙しいんだから」…telegra.ph神木家と高校文化祭ヒカル(サングラス帽子)「息子と娘の文化祭…楽しみだね」アイ(帽子+メガネ)「そうだよねー
まず私達自身文化祭楽しんだ覚えが無いし」
ヒカル(サングラス帽子)「だね。人生初めての文化祭を楽しもう、アイ」
アイ(帽子メガネ)「エスコート、お願いねヒカル」
ヒカル(サングラス帽子)「もちろんだとも…あ、ルビー!お父さんだよー!!」
アイ(帽子メガネ)「ママもいるよー!!」
ルビー(知らない人知らない人。なんか2人だけの空間展開してるけど知らない人!)
フリル「……アイさんと、ヒカルさん…?よく似てるねルビー」
ルビー「いやー…あははは…」
ヒカル「ルビー、無視しないでくれよ(サングラス外し)」
ルビー「何外してんの⁈」
アイ「ママとパパ、お忍びで来たから案内して♪」
ルビー「ママもなんで変装解くの⁈」
アクア「あ、父さんと母さんだ。逃げるか」
ーーー
アクア「もう高校生だと親といっしょに回るなんてしないんだよ!」←捕まった
アイ「そっか…そうだったんだね…ごめんね…アクア…」
アクア「母さん?」
ヒカル「僕達、親がいないも同然だったから分からなかったんだ…知らないうちにアクアを傷つけてしまってたみたいだね…」…telegra.phヒカルのギックリ腰事務所ヒカル「えーっと?13年前のB小町のライブDVDどこだっけ?あ、あそこか…邪魔な荷物が積まれてるな。よい、しょ…重っ⁉︎」グギィッ!!
ヒカル「あ♡」
ーーーーー
神木家
ヒカル「……」→腰イって仰向け
ルビー「パパ、年齢若くないんだから無理しちゃダメだよ?」
ヒカル「まだ30代前半だよぉ…世間では若い部類だよ…」
アクア「いや、腰を痛める年齢でもあるから油断するな、て話。父さん、湿布貼り終えた。ずっとその姿勢つらいだろうからクッション持って来ようか?」
ヒカル「ありがとうアクア…会社の備品持ち上げた態勢がよくなかったよ…」telegra.ph神木家17年目の祝祭??&??「「誕生日おめでとう!!!!」」ルビー「うわぁ⁈」
アクア「部屋真っ暗にしてるから身構えてて良かった…」
ヒカル「アクアは動じなくなってきたね。成長の重みを感じるよ」
アイ「アクアはパパに似て冷静だねー
クールボーイ、てやつ?
ルビーは毎回ビックリしてくれてやりがいあるよ!」
ルビー「あ、ありがとう?褒められているんだよ、ね?お兄ちゃん」
アクア「そうじゃないか?父さんに似て、か…俺、そんなおとぼけじゃないと思うけど母さん」
ヒカル「お、おとぼけ…⁈」
ルビー「パパはクールぶってるけどボケボケだよ」
アイ「最初は不思議くんだったんだけどねー」ケラケラ
ヒカル「コホン…ま、まあ今日は君達が生を受けて17年目の日を迎えた訳だけど…本当に大きくなったね、ルビー、アクア。
君達を抱き抱えた時に感じた重み…アレを感じなかったら僕は君達のお父さんをやれてなかった。
君達のおかげで僕は父親になれた。ありがとう、2人とも」
アイ「私の願いのためにヒカルを巻き込んで、家族4人になれたのは2人が生まれて来てくれたから。本当にありがとう、ルビー、アクア」
ルビー「ママ…パパ…!」グスッ
アクア「……telegra.phゴロー遺体バレ&アクルビ転生バレゴロー先生の遺体を家族4人で見つけてしまった神木家の夜ヒカル「…僕は君との間に出来た生命の責任を取る、てポーズを取ったけど最初は『普通』の人ならそうするんじゃないか?な模倣行為だった。僕は求められたら応える人形なところがあったからさ…君が求めている答えを出力しただけだった。」
アイ「なんとなくわかってた。だから一度ヒカルに別れを切り出そうかと思ったよ?私。だって『家族を作る』て言う望みは叶ったし。なのに、君が言ったんだよ
『僕も家族にして欲しい』て。互いに家族に憧れを持って欠けたモノを求めて傷を舐め合う関係だったけど…嬉しかった」
ヒカル「『それじゃダメだ、子どもと君達が幸せにならない』て教えてくれたのが先生だった。
優しい人だった。僕には兄みたいに接してくれた。」
アイ「私もそう…散歩に付き添ってくれたりお腹の子ども達に良い音楽や体操とか教えてくれたよ」
ヒカル「…あの日、先生亡くなったのは僕のせいかも知れない。先生に無邪気にお願いしたんだ。
『カブトムシやクワガタ取りたい』なんて…」
アイ「偶然だよヒカル…責めないで」
ヒカル「僕は…」
アクア「明かす、べきなのか?僕は…」
ルビー「パパ、ママ…私2人に話たいことあるの」…telegra.ph家族旅行の記録一家で温泉星野家は伊豆の山中にある温泉旅館にクルマで足を運んでいた
アクア「この旅館は…」
彼はその旅館の名を見て気が付いた
アクア「ココはかつていにしえの小説家「川端康成」がよく滞在した旅館じゃないか」
前世の頃から読書好きで良く小説を読んでいた彼からしたら興奮する代物であった
ヒカル「アクア?」
「どうして君が「川端康成」の名を知ってるのかい?」
アクア「ネット… で…」
当然、嘘である
そもそも前世で医者の道に進んだのも読んだ小説の影響だった
アイ「アクアって読書が好きだよね」
「それも小説や難しい本ばかり…」
ヒカル「アクアは賢いからね」
ルビー「お兄ちゃんがB小町の事以外で興奮する所を見るの、初めて…」
入館
ヒカル「本日予約した星野です」
館主「星野さんですね」
手続きが済んだ後、アクアは早速川端氏が逗留したお部屋に足を運んだ
アクア「先生はこの部屋で「伊豆の踊り子」の原型となる「湯ヶ島の思い出」を筆記していたんだね」
ヒカル「どうやら当時の状態をほぼそのまま保存しているようだ」
ルビー「あはは…」
当然、ルビーが付いていけなかったのは言うまでもない
アクア「彼はこの旅館で出会った踊り子の少女と恋に落ちるんだ」…telegra.ph - 8スレ主23/09/29(金) 20:47:41
- 9二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:48:16
このレスは削除されています
- 10スレ主23/09/29(金) 20:51:11
始まりのスレ
ここだけカミキが善人でパパやってる世界線|あにまん掲示板姫川愛梨に逆レイプされた後に、アイと流されるままに体を重ねて取り敢えずアイが妊娠した責任を取ろうと頑張るカミキヒカル概念「順番が前後してすみませんが、娘さんを僕にください!」って中学生にやられた社長は…bbs.animanch.com2スレ
https://bbs.animanch.com/board/2225067/?res=195
3スレ
ここだけカミキが善人でパパやってる世界線 3スレ目|あにまん掲示板姫川愛梨に逆レイプされた後に、アイと流されるままに体を重ねて取り敢えずアイが妊娠した責任を取ろうと頑張るカミキヒカル概念「順番が前後してすみませんが、娘さんを僕にください!」って中学生にやられた社長は…bbs.animanch.com4スレ
[推しの子] ここだけカミキが善人でパパやってる世界線 4スレ目 [長編 連載中. 短編、ネタ募集中]|あにまん掲示板姫川愛梨に逆レイプされた後に、アイと流されるままに体を重ねて取り敢えずアイが妊娠した責任を取ろうと頑張るカミキヒカル概念「順番が前後してすみませんが、娘さんを僕にください!」って中学生にやられた社長は…bbs.animanch.com - 11二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 20:52:43
スレ主さん、スレ立てありがとうございます
では朝からお待たせしました次の話です
心配されるという事は、大事に思われてるという事
カミキヒカルは2児のパパ (心配)歩道橋の手摺から飛び降りた私は、その短い人生に幕を下ろした───はずだった。全身を浮遊感が包み、重力に身を任せ落下するだけだったはずの私は、背後からの強い力に引っ張られて引き戻された。
何者かが私を引っ張って自殺を妨げた事を理解するまでに時間は掛からず、私は楽になれなかった事実と合わせてパニックになった。
「…いやぁ!放して!わあぁ!」
「落ち着け!」
「!」
背後から聞こえたその声は、聞き覚えのある男の子の声だった。
「俺は敵じゃない。頼むから落ち着いてくれ」
同じ今ガチの共演者、星野アクアくん。
「ア、アクア…くん…………?なんで……?」
「メムの奴が、台風の中お前が出かけたまま全然帰ってこないって捜し回ってんだよ。
だからコンビニまでのルート辿ってたら……」
「馬鹿野郎が……!」
「…うっ………あっ………」
既に枯れたはずの涙が、また少しずつ溢れてきた。死ねなかった事が悲しいのか、アクアくんが助けてくれて嬉しいのか。もう自分の感情が分からない。
歩道橋の階段からライトの光と共に、誰かが駆け寄って来た。
「ちょっと君達!危ないでしょあんな所に!何してんのさ!」…telegra.ph - 12二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 21:02:44
- 13二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 21:23:03
- 14二次元好きの匿名さん23/09/29(金) 22:25:03
宮崎旅行編が地獄になりそうで、オラ、ワクワクすっぞ!!
- 15二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 07:49:18
保守
このスレも今や生き甲斐 - 16二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 17:52:35
保守
- 17二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 22:22:59
東ブレの舞台にヒカルって出しても大丈夫ですかね…?
- 18二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 23:32:38
- 19二次元好きの匿名さん23/09/30(土) 23:34:09体育祭に行こう「良い⁈ぜっっったい!バレないようにしてね?来てくれるのは凄く嬉しいし、むしろ来て欲しいけど!」
「「分かってるよ/分かったよ!」」
心配だ。今日は私達の通う高校の体育祭。珍しくフリルもみなみちゃんも友達全員揃っての参加で、お兄ちゃんもフリー。
私も社長とミヤコさんに無茶言って空けて貰った。
例年、学校行事にはパパかミヤコさん、たまに変装したママが来てくれている。
今年は結婚済で子どもがいることを明らかにしたから2人とも以前の正体を隠したり、身バレを防ぐ振る舞いがどこに行ったのかあっさりした変装に変わっていった。
町を2人で歩いたり買い物していも、堂々としてるから逆に声掛け辛い…な感じで気にしていない。
そんな様子だから前日から明日の私達の体育祭を観に行く準備をしている2人が不安でしかない。
(街中は良いけど、学校だとなぁ…きっとミーハーな子達が食い付くよ…)
まあ、散々言って聞かしたから大丈夫だよね!
東陽高校 校庭
「「ルビー!アクアー!!がんばれーー!!」」
「あははは…バレバレー…!」
サングラスだけつけた美男美女がお手製うちわをフリフリしながら私達兄妹の応援していた。
私は諦めて手を振ると2人…telegra.ph保守ばかりさせて申し訳ないのと猫の容態が少し良くなったので前スレ>>200の内容をあっさり目に書いてみた
あっさり書けるようになる練習も兼ねてます
- 20二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 00:47:25
高校生アクアとアイが街中を一緒に歩いてたらカップルに間違われることがありそう
ルビーとヒカルでも同じく間違われて、合流したらアイはヒカルにべったりでルビーはアクアにべったりで
周りの人は微妙に困惑してたら面白い - 21二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 01:11:13
- 22二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 12:30:07
そういや今更だけどアイとアクルビは原作通り星野姓のままなのかな
産まれた時はまだヒカルが結婚できない年齢だから仕方ないけど - 23二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 12:33:45
ヒカルがどこかのタイミングで自分の姓名を戸籍上では星野にしても良いかもしれない
- 24二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 22:41:18
ヒカルは原作の舞台には居ない役で出す方針で固まりました
出し方も粗方目処が立ってますので2.5次元舞台編をお待ちください(まだ今ガチ編すら終わってませんが…) - 25二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 23:01:19
まさか別スレに出てきた
金髪イケメンの車椅子美少年に土下座する小姓
もしくは家臣役のカミキヒカルだってー?
これは冗談として
楽しみにしてます。 - 26二次元好きの匿名さん23/10/01(日) 23:07:42
侘び子先生概念…
- 27二次元好きの匿名さん23/10/02(月) 00:19:19