アグネスデジタル「相談が有ります!」【SS】

  • 1二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:11:04

    休日の寮でルームメイトが真面目な顔をして言うので紅茶を一口すすりタキオンは答える
    タキオン「おやおや?コレは珍しい、普段は私が声をかけようものなら奇声をあげる君が私に相談とはねぇ?」
    デジタル「い...いえ今も気を抜くと魂が抜けそうになるのを耐えて何とか話しかけているのですが」
    タキオン「ふぅん...それで相談とは?あいにく今は実験のモルモットは足りていてねぇ」
    デジタル「いえ、そうでは無くてですね...私のトレーナーさんの事なんですが...」
    タキオン「君と君のトレーナー?」
    タキオンは目を細めた

  • 2二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:16:49

    相談する相手の人選を盛大に間違えてないかい!?
    タキオンは喉まで出かかったその言葉を飲み込む、目の前の彼女はモノグサな自分の服の洗濯、読み漁って放り投げた研究本の整理整頓、そして現在飲んでいる紅茶の用意とかなりお世話になっているのだ
    流石のタキオンもここで彼女の言葉を無碍に出来るほど無神経では無い
    タキオン「君と...君のトレーナーがどうしたんだい?」
    デジタル「はい!実は私...もしかしたらトレーナーさんの事について盛大な解釈違いを起こしているかもしれない気がするんです!!!!」

  • 3二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:22:39

    タキオン「解釈違い?」
    デジタル「はい!もしかしたら私とトレーナーさんが同士かと思いきやベクトルが違うウマ娘ちゃんオタクなのでは!?と最近思うんです!」
    遂に気付いてしまったか...タキオンは紅茶を一口含みながら考えた
    確かにトレセン学園のトレーナーはウマ娘の為なら何でもすると言う筋金入りの物好きの集まりと言えよう
    しかし彼は自分の担当ウマ娘が1番なのだ、そして目の前の彼女は全てのウマ娘を推しているのだ
    同じウマ娘好きと言えど根本的な違いが有って当然なのである

  • 4二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:28:31

    デジタル「デジたんがどれだけウマ娘ちゃんのライブや魅力を伝えてもイマイチ反応が良くないというか...デジたんが興奮して失神する程の感動に打ち震えているのに冷静と言うか...他のウマ娘ちゃんがキャッキャしてひょえ~になりそうな場面を見ても「コレは練習に使える!」ってブツブツ言ってるんですよ...」
    それはそうだろう、彼女のトレーナーは彼女が1番なんだから他のウマ娘の魅力を伝えられようが彼の中では震えるものがないのだ

  • 5二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:35:23

    タキオン(それにしても)
    彼女は無自覚に残酷だとタキオンは思う
    彼女はもっと自分の才能に気づくべきなのだ...芝でもダートでも何個もG1を勝てる脚、それは特別と言うレベルを超えている才能なのだ...
    そんな才能を目にしたトレーナーが彼女に魅了されないわけ無いのだ
    タキオン自身も魅了された、憧れと言っても良いかもしれない
    芝でもダートでもレコードを叩き出すその脚、それこそスピードの先のその先を見れる可能性に彼女も魅せられた
    まぁ実験をしようとする度にすばしっこく逃げたり失神するので面倒くさくなって彼女の研究は断念したのだが

  • 6二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:41:39

    紅茶のおかわりを注ぎながらタキオンは聞く
    タキオン「君は以前トレーナー志望だと言っていたねぇ」
    デジタル「はい!ウマ娘ちゃん達と一緒に尊いを!」
    タキオン「それで?君が担当を持ったとして...自分が担当をするウマ娘を放ったらかして他のウマ娘にお熱をあげるのかい?」
    デジタル「...えっ?」
    タキオン「担当の娘が負けても「他の娘達も尊いですね!」ってウイニングライブを見届けるのかい?」
    デジタル「それは...」

  • 7二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:47:09

    タキオン「少なくとも私のモルモッt...トレーナー君は違うだろうねぇ、私が負けて悔しがっていたら一緒に悔しがってくれるし、私が勝った時は共に喜んでくれ...私がネットニュースで批判された時は本気で怒ってくれた」
    デジタル「...トレーナーさんもそうです」
    タキオン「そうだろう?彼等は自分の担当が1番なのだよ、つまり君だ」

  • 8二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:52:26

    デジタル「デジたんが....トレーナーさんの最推し!?」
    途端にデジタルの顔がボッと赤くなる
    デジタル「いやいやいやいや!無いですよ!!まさかデジたんが!?私なんてどっちも中途半端ですし!」
    タキオン「その言葉は君を担当に選んだトレーナーへの侮辱とも取れるね」
    デジタル「ウグっ...本当にトレーナーさんはデジたんを?」
    タキオン「少なくとも魅力を感じなければ担当になろうなんて思わないだろうねぇ」
    デジタル「うぅ〜〜〜〜どうしましょう?明日からデジたんはどうやってトレーナーさんと顔を合わせれば!?ひょえ~〜〜〜〜」
    タキオン「おやおや何処かへ走り去ってしまったよ」

  • 9二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 20:59:24

    タキオン(それにしても)
    我ながらよくも上手く返したものだと感心する、以前までの自分ならこんなカウンセリング見たいな話など出来なかっただろう
    タキオン「コレもモルモット君との感情の実験の成果かもしれないねぇ」
    ふと手にあるコップを見ると紅茶はすっかり空っぽになっていた、おかわりを入れようにも紅茶を淹れてくれたりお世話をしてくれるデジタルは何処かに行ってしまった
    タキオン「やれやれ仕方ないねぇ〜モルモット君の所に行って紅茶とお腹も空いたしご飯でも作って貰おうかな?」
    そう言って寮の部屋から出るタキオン
    心なしかいつもより足取りが軽い、良い天気だし今日も実験に付き合って貰うとしよう
    終わり

  • 10二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 21:03:14

    良き…ありがとうございましゅ…

  • 11二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 21:37:17

    尊みを摂取した

  • 12二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 22:39:35

    ありがてぇ

  • 13二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 22:41:20

    貴重なデジタル分だ…ありがたやありがたや…

  • 14二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 22:43:16

    良い...カウンセラータキオンも良い...初心デジタルも良い...

  • 15二次元好きの匿名さん21/12/25(土) 23:42:41

    この2人が同室って聞いた時は驚いた

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