【ブルアカ】リオと先生が付き合っている世界でのユウカとコユキ

  • 1二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:04:35

    リオ会長が戻ってきてしばらくの時間が経った。

    ミレニアムの体制もセミナーの運営も十分すぎるくらいに持ち直している。

    しかし、先生と会長がまさかそんな関係になってるとは思いもしなかった。



    ※このスレのとあるレスに思いついて書いたものです。

    現行スレで一度投下しましたが、せっかくなので加筆修正して別途スレを建てました。

    "…そろそろ顔出してあげたほうがいいんじゃない?"|あにまん掲示板リオ「…今更…どんな顔して会えばいいの?」"素直に謝ればいいだけだよ。""まずは気持ちを見せてあげよう?"リオ「もう少し…もう少しだけ時間を頂戴。」フルフル&q…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:05:22

    優しい先生と、仕事のできる会長のことだ。おそらく私のあずかり知らぬところで支え合っていたのだろう。
    周囲の反発をものともせず、誠意を尽くして仕事に励む。以前の会長ならできなかったであろう、素直な謝罪と協力のお願い。
    そんな姿は生徒達の心を動かし、復帰した会長が受け入れられていくのにそう時間はかからなかった。
    正直…お似合いすぎる二人。私の入り込む余地は…という邪念を眩しい二人の姿と共に極力見ないふりをして私自身の仕事に取り掛かる。

    コユキ「あ~あ…ユウカ先輩、先生とられちゃいましたね?にはは~」

    菓子を食べながら呑気にのたまう後輩。自分が蓋をしていた気持ちに雑に踏み込まれたような気分がした。
    思わず睨みつけるような視線を投げかけてしまった…いや、実際睨みつけていたのかもしれない。
    しかし彼女の視線はこちらと交わることはなかった。

  • 3二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:05:55

    コユキ「二人とも『大人!』って感じですもんね~…このままきっと結婚まで行くんだろうな~、にははは」

    彼女の視線の先には私が目を背けた二人、その後輩はその眩しすぎる姿を目に焼き付けるように眺めていた。。
    堅く鋭く仕事を進めるリオ会長、それを柔らかく調整する先生、その姿を、後輩は臆することなく直視していた。

    突然、リオ会長が立ち上がりこちらにやってくる。

    リオ「ユウカ、コユキ、私達ちょっと出てくるから、留守をお願いするわね。」
    ユウカ「は、はい!了解しました!いってらっしゃい!」

    先生と会長が部屋を後にする。訪れる静寂。コユキが少し視線を落としたのが見える。

    コユキ「先生と会長、にはは…やっぱりお似合いの仕事っぷりですねぇ。これはもう入る余地なんてないですよね~、あ~あ。」

  • 4二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:06:41

    こいつまだ言うか…!流石に燃え上がる気持ちを抑えきれず立ち上がる。
    ちょっとコユキ…!と言いかけたところで目に入る。
    雑に着崩した制服、開かれた素肌、ゆるゆるのネクタイ…そこは…何かで濡れた痕跡。
    そしてそこにはまた新たな痕跡が刻まれていっていた。

    コユキ「…にははは…先生のこと、結構いいなって思ってたんですけどね…流石にリオ会長相手じゃ分が悪いというか…わ、私みたいなクソガキじゃ…ぜ、絶対に…勝てない勝負でしたね…。」

    震える小さい肩、絞り出されたように自虐する声、その姿は弱弱しく、儚くなっていく。

  • 5二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:07:31

    私は何をやっているんだろう。
    自分の弱さを受け入れない…目を背けて、強がって、なんとか取り繕おうとする。
    これではまるで…以前のリオ会長と同じではないか。

    そうだ、この子はただ二人を見ていただけではなく、自分の悔しさや嫉妬に真正面から向き合ったのだ。
    普段は素行不良で倫理観も欠如していて反省もしないろくでなし…。
    そんな後輩の姿が自分の邪念から目を背けた自分には、今は気高く見える。
    自身の悪感情を素直に受け入れた後輩のことを、気持ちから逃げた私は責める資格がない。

    だから私は、その後輩をやさしく抱きしめた。
    抱き締めてあげることしかできなかった。

  • 6二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:08:37

    コユキ「ゆ、ユウカ先輩!?」
    ユウカ「コユキ…頑張ったね…。」
    コユキ「…先輩…!ゆ゛う゛か゛せ゛ん゛は゛い゛~~!!うあ゛あ゛あ゛あ゛あ~!!」

    泣きじゃくる彼女を、私はただただ抱き締め続けた。
    泣く資格すらない私の分まで泣いてくれているようだった。

  • 7二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:09:29

    しばらくして泣き止んだコユキに、これからの決意を話す。

    ユウカ「私も…気持ちの整理をつけなくちゃね。ありがとうコユキ、これならちゃんとあの二人を祝えそう。」
    コユキ「え~私はまだ正直諦めきれないというか…というか感謝してるならお休みもっと下さい!最近あの二人のせいで全然休みがなくて…。」
    ユウカ「それとこれとは話が別。あなた、休ませたら何しでかすかわからないでしょ。」
    コユキ「うあぁああああーなんでー!休み欲しいー!!」
    ユウカ「…ふふっ。」
    コユキ「…にははは。」

  • 8二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:09:57

    こうして私とコユキは、ちょっとだけいつも通りの調子に戻ることが出来た。
    リオ会長から電話がかかってきたが、コユキが私の後ろで中指を立てている。流石にそれはアクセルを踏み過ぎだろう。
    対応して、コユキに指示をして、文句を言われて、叱って、いつものセミナーの風景へと溶け込んでいく。
    新しく始まった日々はまだ続いていく。

  • 9二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:10:14

    決意をしたものの、きっとこれからも二人の輝きに目を背けたくなる時がくるかもしれない。
    でも今なら負けずに向き合い続けて行こうと思える。私の気持ちからは決して逃げてはいけないから。
    その気持ちこそが、きっと私の青春の痕跡になると信じて。

  • 10二次元好きの匿名さん23/10/04(水) 17:11:24

    以上です。
    拙い部分もあるかとは思いますがご容赦ください。
    ありがとうございました。

  • 11二次元好きの匿名さん23/10/05(木) 03:41:27

    ありがとう

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