- 1二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:36:30
- 2二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:36:47
地産地消、いくつか書いてきます
- 3二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:40:33
【こっつん】
「トレーナーさん、これ、どうするー?」
トレーナー室の大掃除。セイちゃんとしては逃げたかったのですが、ソファーの日当たりスポットをちらつかされては手伝わざるをえません。んー。と言う声と共にトレーナーさんの指が箱を指します。
書類を運ぶセイちゃんを、窓からやってきた北風が撫でます。バラパラと散っていく紙束にセイちゃんのやる気も散っていきます。
「もー、やだー。ダメですーセイちゃんうごけませーん……」
ぺたりとへたりこんで、尻尾もぺたりと伏せて、トレーナーさんをチラリ。
ちゃんとご褒美もあるよ、と、トレーナーさん。それなら仕方ありません。
ちらばったものを拾い集めていきます、1枚、2枚。トレーナーさんも1枚。2枚。
3枚、4枚──こっつん。
「ひゃっ!」
固い指とぶつかりました。セイちゃんの白い指と、トレーナーさんの大きな指が交通事故です。
固くて、ごつごつな、男の人の指。
ぶつかったのは一瞬なのに、指先の感触はいつまでも消えません。 - 4二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:50:32
【あーん】
チョコレート、チョコレート。甘くてまぁるいチョコレート。
トレーナーさんがいただいたものだそうです。
綺麗に並べられたチョコレートは、きらきらと私を食べてといってるようです。
全部で6つ、一人で3つ。1つつまみ上げて、パクリと食べます。
「ん~♪」
甘い香りが口いっぱいに広がって、ふわりと溶けて落ちていきます。とてもおいしい。
トレーナーさんも一口、美味しそうに目を細めています。
「トレーナーさん、あーん。」
一つ、つまんで。トレーナーさんの前に持っていきます。
疑う目を向けてくるトレーナーさん。ひどいですねー。
セイちゃんがにこにこしてると、諦めてトレーナーさんが口をあけます。鼻の先までチョコレートをとどけたら、ひょいっと戻してセイちゃんのお口へ。やっぱり美味しい。
あきれたようなトレーナーさんは、1つつまんで自分でパクリ、チョコレートはあっという間に2つだけ。
「……トレーナーさん、あ、あーん」
お行儀が悪いけど、チョコレート色のお口を開けておねだりです。
大きな指がチョコをつまんで、セイちゃんのお口にパクリ。
甘い味に塩味が少し混ざって。
セイちゃんの唇からゆっくりとトレーナーさんの指が抜けていきます。
塩甘い味と一緒に、唇に残った指の感触はいつまでもとれません。 - 5二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 00:52:54
【ぶかぶか】
ほつれた手袋を買い直しに、トレーナーさんとお買い物。
せっかくなので、二人で一緒に買いましょう。
青色、白色、空色、どれにしようか悩んでいると、ポンと頭に革の匂いが乗ってきました。
「もう決めたんですかー?」
耳に挟んだまま、トレーナーさんを見上げます。トレーナーさんはリンリンなる電話を取り出しました。
「いいですよー、もう少しみたいですから。」
トレーナーさんは、ごめんと言ってお店のそとへ。
残ったのは革の手袋と、セイちゃん。するりと頭から手袋をおとして。両手でしっかりと握ります。セイちゃんのてからこぼれる大きさは、トレーナーさんの手の大きさ。
これだけ、おおきいんだ。ためしに一つ。セイちゃんサイズの手袋をとって、並べてみます。
すっぽり一つはいるくらいに、違うおおきさ。セイちゃんはじっと手のひらを見つめます。
やっぱり違う、手のひら。おおきくて、ごつごつな手のひら。
思い出して、なんだか顔が赤くなりました。 - 6二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:02:41
【むにむに】
「ふひゃー、疲れたー」
がったんと炬燵を置いて、ぐるぐる肩を回します。
お疲れさまと、電源を繋ぐトレーナーさんが言います。
二人用のちょっと大きなおこた。運んだ特権で一番乗りです。
パチリと、音がしてじんわりと暖かくなっていきます。
「トレーナーさん、肩揉んでくださいよー」
せっかくいっぱい働いたので、ちょっぴり意地悪。トレーナーさんにはぬくぬくはちょっとお預けです。
いいのかー?と聞いてくるのでぴょんと背筋を伸ばして、尻尾をゆらゆら。
「ふひゃっ」
大きなゴツゴツした手が、むんずと、つかんできます。
ちょっぴりいたくて、結構くすぐったくて。
やわらかいなーという声が聞こえます。
「ウマ娘ですからー」
伸びきったセイちゃんの声にトレーナーさんはパッと手を止めました。
どうやら、おしまいのようです。ふにゃりと背筋を曲げて、炬燵にぺたり。
ほぐれた肩に残った熱が、全身をぽかぽかさせます。 - 7二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:06:36
【わしゃわしゃ2】
トレーナーさんの手は大きな手です。
じいちゃんとは違う、男の人の手。
じいちゃんほどゴツゴツしてなくて、じいちゃんほど乱暴じゃなくて。
でもやっぱり、男の人の手な手です。
頭が、指が、唇が、肩が、セイちゃんのあちこちが。
トレーナーさんの手を覚えています。
ついつい気になって、トレーナーさんの手を見ていると、どうしたのか?と聞かれます。
「……ぴぴーん。セイちゃん、ちょっと充電切れです。」
大きな手を両手でつかんで、頭にとさり。
「わしゃわしゃーってして、充電してくださーい。」
やっぱり、トレーナーさんの手は大きいです。 - 8二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:07:00
以上です。怪文書再変換でした。
- 9二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:15:33
セイちゃんにとってじいちゃんの手はたぶん誰よりも男の人の手として印象に残ってるんだろうなっていうのと
そこからトレーナーさんを男の人と認識していくんだろうなっていう補足です。
ベタベタしすぎ?温泉あとのセイちゃんならこれくらいは詰められるとおもう - 10二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:20:06
- 11二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:25:15
あーんシチュいいですよね
本当はセイちゃんに最後の一個をあーんさせるのがいいかなとは思ったんですけど
セイちゃんの指の描写したくなるから断念しました - 12二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:41:35
どれも最高の怪文書だった このスカイは居眠りしてるトレーナーの手をとって頬ずりしてそうだ
- 13二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:51:08
- 14二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 01:57:37
書くんだよォ!!!!俺はアイデアを提供しただけだ!!!
- 15二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 02:09:46
番外編
【すやすや】
珍しくトレーナーさんが居眠りをしていました。
ぬくぬくおこたには、トレーナーさんも勝てなかったというわけです。
すっかり冷めたミルクコーヒーにお砂糖をいれて片付けて、さてどうしましょう。
落書きは、会議があるといってたからダメですし。起こすのはかわいそうです。
「あ、そうだ」
もぞもぞと、おこたに潜り込みます。トレーナーさんのぬくぬくが足いっぱいに広がります。
狙うのは机におかれた大きな手。両手でそーっと持ち上げて、目の前でじーっと見つめます。
「やっぱり、おおきい……」
むに、むに、むに。手のひらの付け根から指の先まで、両手でゆっくり揉んで確認します。
骨の形、皮膚の固さ、指先のざらざら。
全部全部、じいちゃんとは違うものです。そして、セイちゃんとは違うものです。
大きなゴツゴツにほっぺたをくっつけてみます。
柔らかほっぺが、トレーナーさんの手の形に変わります。
なんだか、とても落ち着きます。今日の枕はこれにしましょう。
手のひらを、上に向けてほっぺをぺたり
おやすみなさい - 16二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 02:09:59
このレスは削除されています
- 17二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 02:26:20
こそこそ
- 18二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 07:49:40
書いてくれたヤッター!!!
- 19二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 08:16:52
なんか優しくてとても好き…
- 20二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 08:31:25
頂いたアイデアは消費しておかないとって……すごくクリティカルだったので
- 21二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 08:35:30
これトレーナーが目を覚ましたとき最初に見るものが自分の手のひらを枕にしてお昼寝してるセイちゃんなのか
羨ましすぎるぞこんちくしょう - 22二次元好きの匿名さん21/12/27(月) 08:45:37
幸せそう+若干の雌顔で寝てるセイちゃんが飛び込んでくるのでたぶん夢と勘違いする
ついでにいえば手のひらでほっぺたの柔らかい温もりが、しびれてピリピリする指先でセイちゃんのこめかみとふわふわヘアーも堪能できる