流石にA君が可哀想だからおれはイチャラブものを書くよ

  • 1二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 15:43:39

    俺とライアンの出会いは小学生の時に遡る、転入生として俺のクラスに来たライアンは既にクラス皆の注目の的だった。みんな暇さえあればライアンの机に集まって話しかけていた。俺は人見知りが激しく、なかなかライアンに話しかける事が出来ずにいた。運動もできず、趣味といえば絵を描くことだったため、友達もいなかったのだ。
    だが、皆がライアンに慣れ誰もライアンの机に集まらなくなってから暫くした頃の休み時間、ライアンは漫画を描いている俺に話しかけてくれたのだ。

  • 2二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 15:44:02

    俺は支持する

  • 3二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 15:47:24

    いやたぶんそれ、A君じゃなくてB君とかトレーナー扱いになるやつ…

  • 4二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 15:55:38

    「えっと…A君…ですよね!漫画…好きなの?」俺は緊張のあまり声が出さずにいた、俺が描いていたのは少女漫画だったからだ。この趣味のおかげでよく揶揄われていたのだ、冷や汗が滝の様に溢れていたと思う。だが、そんな俺には気付かず、ライアンは話し始めた。「あたしも少女漫画大好きなんだ!よく意外って言われちゃうんだけど…!主人公が好きな相手と両思いなのになかなか想いを伝えられずにいるところとかハラハラしちゃって!いつかあたしもあんな風に恋してみたいとおもうんだけど…」「ぁ…ごめんなさい!急にいっぱい喋っちゃって…やっぱり変かな…こんなあたしが…よく男っぽいって言われたりもするんだけど…」教室には俺とライアンしか居なかったが、気づいた時にはその言葉は口から出ていた
    「そんな事無いよ…!」

  • 5二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:02:18

    「ライアン…ちゃんは可愛いよ!全然変じゃないよ!お、俺!男なのに少女漫画好きなんて変だって言われてたけどっ!ライアンちゃんに俺…漫画描くよ!出来る度にライアンちゃんに漫画見せるよっ!まだまだ全然絵下手だけど…っ頑張るよっ!」息を吸うのも忘れて、俺はとんでもないことを口走ってしまったのではないかと恐る恐るライアンの顔を見た。ライアンは泣きそうな顔をしていた、「あっごめん!変な事言っちゃって…!」慌てながらなんとか慰めようとした…「ううん…ありがとう…男の子にこんな事言われたの初めてで…うん…A君の漫画、楽しみにしてるね」それは俺とライアンだけの約束だった

  • 6二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:09:44

    それからの俺は、休み時間の度に漫画を描き続けてはライアンに見せるようにしていた、はじめてのファンだった。お世辞にもうまいとは言えない絵で必死に考えたストーリーを描き起こし、ライアンに喜んでもらおうと頑張った…そんなある時だった、体育の為に男女別れて着替えている最中の事だった、「ライアンはな〜顔は可愛いんだけどなぁ…男っぽいっていうかなぁ〜」「あ〜」そんな会話が耳に入ってきた、ライアンが普通の女の子の様な趣味を持っていることは俺しか知らないのだと、優越感を持っていた。思い返せばこの時に何か言えばもっと良かったのだろうが勇気がなかった。その会話のことはライアンには黙っていた、世の中には知らない方がいいこともあるのだ。

  • 7二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:19:52

    それからは、人の体の構造やら背景やら、色んなものを練習するようになった。これも全て俺の漫画を喜んでくれるライアンのためだ、だがそうやって俺にとっての幸せな時間はそう長くは続かなかった。小学校卒業の日が近付くにつれ、俺は惜しい気持ちでいっぱいになった。ライアンはウマ娘だ、中学からはトレセン学園に行ってしまう、それなのに思春期も近付きそういうのに敏感になった俺はなかなか想いを伝えられずにいた、そして卒業式の日にも俺はライアンに軽く「トレセン学園でも頑張ってくれ」と伝えた。そして暫くライアンと会うことは無くなった。だが、手紙を使ってやりとりをしていた。ライアンはトレセン学園での事やトレーナーの事、俺は、最近あった出来事や…勿論、未だに続けている少女漫画も一緒に封に入れて。

  • 8二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:33:04

    そんな手紙でのやりとりを続けて一年ぐらいが経った。最早ライアンをテレビで見ない事はないぐらいにライアンはレースで勝ち続けていた。ある休日に街に出かけた俺は、そこで思わぬ再会を果たした。ライアンだ、ライアンはまだ俺に気づいていないようだった、俺が声を掛けるとあの頃と変わらない顔がそこにあった。「…久しぶり!偶然だね…テレビでいつも見てるよ!凄いねライアンは…」「ありがとうございます!A君もお変わりないようで何よりです!」それから俺達は他愛もない話をしながら公園のベンチに座った…今言うしかない、ここで伝えなきゃいけない…!「…俺さ…ライアンの事…ずっと前から好きだったよ…」「!」「当時暗かった俺に話しかけてくれて、初めて少女漫画で盛り上がれて…嬉しかったんだ…」声が震える、「その…なんていうかさ……えっと…遠距離で、今まで通りで構わないから…俺と付き合って欲しい…なんて…」顔が見れない、目が合わせられない、心臓の音がうるさい「もちろん返事は今じゃなくていいからさ!…あの…なんていうか…ライアン?」「えっと…………」ライアンは何か思い詰めた表情をしていた…返事は分かり切っていた「すみません!今は…レースの事に集中したくて…今の関係のまま友達としてじゃ…ダメですか…?」

  • 9二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:40:41

    イチャラブもの描くよルート?

  • 10二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:42:17

    「今は」ってだけだからまだセーフ

  • 11二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:43:11

    ライアンは良い子だ、俺が傷つかない様に必死にフォローしている「えっと…その…告白は!凄い嬉しい…です、だけど…今はレースの事しか考えられなくて…その、トゥインクルシリーズが終わってから!もう一回…今の…聞かせてもらってもいいですか‥?」これはもしかして脈アリなのだろうか、そんなことを考えているからか…涙は…でてこなかった。「トレーナーさんとも話したんです、こういうことはレースが終わってからの方がちゃんと会えるからって…」"トレーナー"ライアンの事を支えてくれるパートナーだ、よく一緒に少女漫画を選びに行っていると手紙に書いてあったことがある、ちなみに女性だ。「…わかった。今はライアンの夢を叶えることの方が重要だもんな………俺応援するよ!これからも!レースもいつか見に行く!だから…待ってるよ…」そうして俺とライアンはそこで分かれた、といっても今まで通り手紙でのやりとりは続けた。そこでは、トレーニングのこと、筋肉のこと(?)いろんなことが書いてあった。

  • 12二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:52:34

    レース場に見に行ってみたライアンはテレビで見るよりもより綺麗に見えた。勝負服も似合っていた。俺もただ見ているだけじゃいけない。漫画を描き続けた。そうして連載を掴むことができた。真っ先にライアンに報告をした!帰ってきた手紙には、ライアンがまるで自分の事のように喜んでいる様が見てとれた。そうして年が流れた…ライアンの最後のレース、ライアンから手紙とチケットが届き、もちろんレース場に見に行く事ができた。ゴール板を踏むその瞬間までライアンは諦めない、差し切って勝ったライアンの笑顔は汗が煌めいてとても綺麗だった。そうしてライアンの最後のウイニングライブ今まで観たライブよりもとても綺麗で、かわいかった。そして観客達も帰ろうとしていた時だった。背後から声をかけられた。ライアンだ。隣にはトレーナーさんも居る。トレーナーさんに背中を押されたライアンは顔を真っ赤にしながら此方へ歩いてきた。
    「あ、あの!」まだ残っている観客たちも野次馬となり俺たちを見ていた

  • 13二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 16:59:02

    「えっと…もう一回あの告白…お願いできますか…?」それはとてもか細く、普段のライアンからは考えられない俺にしか聞こえない声だった。俺も緊張しまくりで、顔を真っ赤にしていたと思う「えっと……その……」深呼吸を何度もした。今度はライアンの目を真っ直ぐ見て声を出した。「俺と…付き合ってください…」周りの観客たちも固唾を飲んで見守る「…ふつつかものですが…よろしくお願いします!!」周りの観客たちからは歓声が湧き上がった
    俺は酷い顔をしていたと思う、ぐちゃぐちゃだ、「あっあと…」ライアンが持っている鞄から何かを出そうとしている「えっと…あった!あのコレ!これに…サイン…もらえませんか…?」ライアンが鞄から出したのは…

  • 14二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:10:46

    …俺の漫画の単行本とサインパンだ。泣いて涙でグチャグチャの顔を拭いながら単行本の裏にライアンへとサインを書いた、それから俺達は誰にも邪魔されることなく晴れてカップルになることができた。メジロ家のお屋敷にも行ったが、震えすぎて子鹿のようになってしまっていた、俺の漫画を原作にした映画にももちろん2人で見に行った。新刊が出れば一緒に買いに行った。
    そして…今…白いタキシードに身を包んだ俺はライアンの前に立っている。ライアンの顔にかかっているベールを外し…ライアンの顔を見つめ…近くで見ても綺麗な瞳だ…今までも何回かキスはしているはずなのに…まるで初めてのような感覚に陥る…心臓がうるさく鳴る、目を閉じて、俺はライアンに誓いのキスをした。
               〜fin〜

  • 15二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:11:07

    ありがとう、これを求めていた

  • 16二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:12:34
  • 17二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:13:01

    良いものを見た

  • 18二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:13:39

    ありがとう…(成仏)

  • 19二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:15:10

    無粋は承知なんだがサインパンでダメだった

  • 20二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:15:42

    本当だサインパンになってる…なんで…?

  • 21二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:16:30

    これだよこれ
    俺が見たかったのはこれだよ
    担当とAくんの恋路を後方から見守るトレーナーが見たかったんだ

  • 22二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:17:22

    良い作品だけど、やっぱAじゃないなこれ。

  • 23二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:17:36

    うむ

  • 24二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:17:38

    ハッピーエンド
    光があるから闇は濃くなるのです

  • 25二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:18:13

    素晴らしい⋯⋯

  • 26二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:19:55

    こういうので良いんだよおじさん「こういうので良いんだよ」

  • 27二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:20:58

    やっぱり純愛ハッピーエンドは万病に効く

    曇らせも良いが定期的にこういうものがないと

  • 28二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 17:34:13

    これこそ俺が見たかった光なんだ

  • 29二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 18:23:25

    ライアンは美少女みんな知ってるね

  • 30二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 18:32:29

    幸せなAはAじゃねぇとか、そんな些細なことはどうでもいいだろ!!

    ライアンが幸せならそれでいいじゃねぇか!!
    何も後ろめたいことがない最高のハッピーエンドだ!!

  • 31二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 19:32:46

    スマホの変換機能くんがざこざこだからよ…

  • 32二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 22:45:54

    ハッピーエンドをメインにして曇らせはつまみ程度にしたほうが映えるよな

  • 33二次元好きの匿名さん21/08/31(火) 23:35:20

    それで、いつNTRれるの??

  • 34二次元好きの匿名さん21/09/01(水) 00:23:21

    A君のサクセスストーリーとハッピーエンドが
    曇らせで曇った心にスーッと効いて

  • 35二次元好きの匿名さん21/09/01(水) 11:36:46

    BSSはごくたまに摂取するくらいが丁度良い

  • 36二次元好きの匿名さん21/09/01(水) 11:44:51

    いいものを見せてもらった
    ありがとう

  • 37二次元好きの匿名さん21/09/01(水) 12:08:06

    またここに名著が誕生した…

  • 38二次元好きの匿名さん21/09/01(水) 21:22:47

    尊い作品は布教せねばならぬ保守

  • 39二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 00:11:39

    良い……

  • 40二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 09:14:20

    こんなに長くSS書いたの初めてだから緊張しまくりだったよ…

  • 41二次元好きの匿名さん21/09/02(木) 21:10:39

    サインパンはほんとになんでこうなったんだろうね…

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