作ったよ先生、メアリー・スーだ

  • 1二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:41:44

    正確にはミレニアムの全ての技術をつぎ込み、大量の資金と人手、時間をかけて制作されたアンドロイドだ。
    ……なんで作ったのかって?
    ロマンだから…と普段は言うところなのだが、今回は真面目な話なんだ。
    何を隠そう、ミレニアムが設立された理由にしていまだ誰も解けない問題…千年難題、7つの問題のうちの一つを解くために、メアリー・スーは作られたんだ。
    まず、今回作成されたメアリー・スーの定義について話そうか。
    メアリー・スー…作成者の願望を受け、都合好く形作られたいわゆる「チート」と呼ぶに相応しい存在。
    創作の世界においてはメアリー・スーはあまりいい顔をされることはない存在だが、反面「最も強く、最も賢く、最も魅力的」であるとも言える。
    少なくとも、物語の中ではね。
    もちろんそうではないパターンもあるが…今回ミレニアムは、メアリー・スーの「良い面」のみを再現した。

    『人の手で完璧な存在は作れるのか?』

    千年難題のうちの1つ、この問題を検証するためにね。

  • 2二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:42:40

    先生?

  • 3二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:42:50

    完璧が故に広がらない、そんな出オチ

  • 4二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:43:21

    作ったよ「先生」

    (は)

    メアリー・スーだ


    …ってコト!?

    >>2

  • 5二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:43:50

    どちらかと言うと先生はDEMの方じゃないかな……メアリー・スーでもあるか

  • 6二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:45:07

    確かにキヴォトスにとって先生は都合のよい奇跡を起こす大人だが

  • 7二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:45:15

    完璧と聞いて思い浮かべるもの…それも、存在に求める完璧とはなんなのか。
    その定義についても曖昧で、人による物だ。
    だからこそ今回は1つの目標に絞り作成をした。
    1つ、「最強であるか?」
    1つ、「最も賢いか?」
    そして…「誰からも愛される存在か?」
    ……ん?
    作ったよ、とはおかしい言い方だって?
    当然さ。
    作りはした、けれど…

    できなかったんだ。
    できなかった物を、できたと言ってはマイスター…いや、技術者の名折れさ。

  • 8ウタハ23/10/16(月) 17:55:40

    ……まず、戦闘能力についてはクリアした。
    ミレニアム最強であるネルを理論上は超えるスペック、どのような武器も扱える技術。
    そして最新の演算機能による情報の分析、判断能力。
    スペックだけでいうなら、完璧だ。
    メアリー・スーは演算上キヴォトス最強である、と定義付けられた。

    知力もまた、折り紙付き。
    全知の学位を持つヒマリを始めとして様々な知識人達がデータをインプットし、思考ルーチンや学習機能も最新の物で固め、またネットワークにも繋がり常に情報がアップデートされる。
    メアリー・スーは理論上キヴォトスで最も全てを知る者である、と定義付けられた。

    そしてコミュニケーション機能。
    見た目はアリスを分析して得られた設計を参考に、統計学上最も好かれ、最も警戒されない姿へとし…人と遜色ない仕上がりにできた。
    中身も当然、心理学や交渉術に相手を分析してほしい言葉や態度を得る機能を持った。
    メアリー・スーはキヴォトスで最も好かれる者であると、予想された。

  • 9二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 17:57:03

    実際は誰からも愛される存在では無かったんだね?

  • 10ウタハ23/10/16(月) 18:03:36

    確かに当初は、完璧な存在であるとされたよ。
    皆も、そして私も喜び…メアリー・スーのテストを行い確信を深めた、けれど……
    …………。

    ……彼女は人になれなかった。
    求められる答えだけを答え、信念なども持たずに誰かの思う信念をコピーして…
    理論だけに従うが故に気合で立ち向かい非合理的なネルに破れ、知識だけに従うからこそオカルトに従わず…ロマンを持たず、それ故に人と完璧に分かりあえない…
    ……彼女は機械だ、存在なんかではなかった。
    私達はただ…強力な機械を作っただけだった。
    ただ…いつも通り、機械を作っただけだったんだ。

  • 11ウタハ23/10/16(月) 18:09:38

    …問題は「存在」を作れ。
    作るべきは人か、それに準ずる者だ、決して…物ではないのだろう。
    物で満足し、妥協した時点でそれは…「その上がある」ということを認めるということ。
    転じて言えば、それが最上ではない、完璧ではないと認めることになってしまう。

    先生。
    メアリー・スーは…彼女は、アリスとどう違ったんだろうか。
    彼女はアリスにはなれなかった、懺悔しよう…私は技術者として、アリスを作りたかった。
    完璧な技術、未知の技術…その結果だけではないにせよ、アリスのような…皆から愛される勇者を、作りたかった。
    泣いて、笑って、怒って、悲しんで…それも心の底からで、そして信念と目標を持ち日々に希望を持つ…そんな作られた「存在」を、作りたかった。
    ……技術者として、技術を超えたかった。
    マイスターとしてこの手で作った機械が、「存在」へと変わってほしかった。
    そしてこの願いは私だけではないのだろう、他の皆も…

    技術者として、技術を超えて「存在」を形作りたかった。

  • 12ウタハ23/10/16(月) 18:13:34

    いくら目標を決めても…そもそも人ではないと、存在ではないと分かってしまった。
    そもそも「前提にたどり着けてない」と気がついてしまった。

    ……テストしたって、前提にたどり着けていないなら、意味がなかった。
    なにせ、私達がやっていたことは問題を解く事ではなかったのだから。
    ……メアリー・スーは、作った。
    けれど、できなかった。

    それが今の私達、ミレニアムの結論だよ、先生。

  • 13二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:17:03

    愛されるとか愛されない以前の問題で、そもそも解の前提にすらたどり着けなかったわけか…

  • 14二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:20:10

    不確定な要素が存在しない人間は人間では無いからね、粒子力学上の波と点だ

  • 15二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:20:42

    確かになあ
    クオリアを備えた存在を、クオリアの存在を証明できてないヒトが作ることはできないのかもな

  • 16二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:20:46

    メアリー・スーを本来の物語とは異なるテクストで改変する存在と定義するなら先生は確かにメアリー・スーと言えるかもしれない 最終編的に考えて

  • 17二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:29:15

    アリスが多分到達点なんだろうな…
    完璧とは言えなくても多分、ミレニアムが定義したメアリー・スーに一番近いであろう作られた存在だし

  • 18二次元好きの匿名さん23/10/16(月) 18:38:26

    同時に、「愛される存在」を目指して、そこに至った時、メアリー・スーはメアリー・スーでなくなるんだよな
    そこにいるのは愛されながら忌み嫌われる完全なる存在ではなくて、愛されたひとりの人格になってしまう

    定義した前提に、技術的に辿り着けていないと同時に、どうしようもなく前提が矛盾を来たしている感じがする

  • 19二次元好きの匿名さん23/10/17(火) 06:17:10

    これを聞いてる先生は何を思うんだろうな

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