【CP・閲覧注意】転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?

  • 1二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:38:46

    「………ここは……」

     要約すると倒れた。

     一日十八時間勤務七十連勤の労基もびっくりの過労死ラインで反復横跳びし続けた結果、いくら頑丈なグエル・ジェタークとはいえ限界を迎えてしまったらしい。そのまま執務机に頭をぶつけて、気がついたらここにいた。どこもかしこも真っ白な空間、そして目の前には__

    「気がついた?」

    「誰だ!?!?」

     赤毛に青い瞳、どこかスレッタ・マーキュリーに似た、麗しい少女がたっていた。グエルが警戒する素振りを見せると、「スレッタの名は呼ばないのだね」ちくすくすと笑い、ついでに頬を虹色にぴかぴか光らせる。見た目はゲーミングスレッタである。なんだよゲーミングスレッタ

    「端的に言うと君は死んだ。そこで君には僕が管轄する世界に一つに転生してもらおうと思う」

    「な、なるほど……?」

    「記憶とリセットボタンをあげるから逃げ延びてね」

    「へえ、記憶__と……リセットボタン?逃げ……?」

     雲行きが怪しくなってきた。

     スレッタ似の女神はグエルを突き飛ばし、ぐっとサムズアップする。グエルの手には確かにそれ__確実に見覚えのあるボタンが握られていた。嘘だろおい待てよだってこれは、

    「君と同じ世界に『君に目の前で死なれた弟さん』も一緒に転生すらから、せいぜい頑張ってね!」

    「やりやがったなお前ぇえええッ!!」

     意識が、

     __落ちていく。


    【vs絶対ラウグエになりたくないグエル】

    dice1d3=3 (3)

    1:アスティカシア高等専門学校

    2:ハイファンタジー

    3:大正浪漫(続き)

    dice1d4=3 (3) (1:普通 2:女体化 3:ショタ 4:ロリ)

    ※誤字脱字が多く、執筆しながら管理するのが苦手です。また単純に趣味の問題でスレミオとフェルペトは基本くっつきます。

    ※モブレ・廃人化・死亡などダイス次第で酷い状況になるかも。割と何でも許せる方向け!苦手な展開になりそうなら自己判断でブラバしてくださるとありがたいです!

    前の

    リンク【絶対BLシリーズ(vsグエル)】

    絶対BLになる水星の魔女vs

    vs絶対BLになりたくなかったグエル

    絶対BLvsグエル 地球編

    絶対BLvsグエル 真・地球編

    絶対BLvsグエル 真・地球編 エピローグ

    絶対BLvsグエル 三年後編

    絶対BLvsグエル 三年後編 エピローグ

    絶対BLvsグエル メカぐるみ編

    絶対BLvsグエル メカぐるみ編 エピローグ

    絶対BLvsグエル アオハル逃避行編

    絶対BLvsグエル ハードモード

    絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル

    絶対お前が受けになる水星の魔女vsグエル エピローグ

    絶対BLになる水星の魔女vsグエル 学パロ編

    絶対BLになる水星の因習村vsグエル

    絶対BLになるCoCダークエイジvs絶対BLになりたくないグエル

    絶対BLになるマギカロギアvs絶対BLになりたくないボブ

    絶対BLになる水星の魔女vs絶対BLになりたくないグエル 箱庭編


    【絶対BLシリーズ(vsエラン)】

    絶対お前が受けになる水星の魔女vs四号

    絶対BLになる水星のアイドルパロvs五号


    【絶対BLシリーズ(vsシャディク)】

    絶対BLになる世界vs絶対BLになりたくないシャディク…
    telegra.ph
    【閲注・性転換】転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?|あにまん掲示板「……こ、こは__」 グエルははっと、目を覚ます。気づいたら身体が女性になっていて、自分が「絶対グエル受けになる世界」に来たことを自覚して、それならスレッタ・マーキュリーと、その……添い遂げられるので…bbs.animanch.com
  • 2二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:39:12

    【釈明と解題】
    ・このスレは実際にあるライトノベル「転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?」のタイトルをお借りしたスレです。
    ・元ネタに則り、スタンスとしてこのスレは「ラウグエ固定スレ」では『ありません』。あくまで「ヤンデレラウダ→グエル前提でグエルがラウグエ回避のために画策するスレ」であり、その過程で別カプが発生する可能性があります(かなり近いが完全なラウグエ固定スレとは言えない という感じ)。なのでスレタイにラウグエと明記することはできません。書いてる人の別の(絶対BL、絶対受け)シリーズを読んでくださった方向けに言うと「目的はBL回避」「目的は受けになること回避」と同じようなイメージで、「目的はラウグエ回避」である と規定して書います。
    ・そのためスレタイと注意書きはとりあえずこうしたけどこれでいいかな?何か追加してほしい文言や変更してほしいことがあったらここにレスする形で教えてください。
    ・さっき一時間程度で描いた効いてないアピ絵を添えておきます
    ・必死で
    ・草

  • 3二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:40:38

    挿し絵かわいい
    スレタイ問題ないと思います

  • 4二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:43:54

    (途中まで昨日と同じ流れで進めるよ)


    「……う……ここは……俺は……?」

     はっと、目を覚ます。

     真っ先に自身の手のひらを確認する。見覚えのある、褐色の手だ。形のいい爪に程よく肉のついた掌、明らかに小さい手ではあるが、少なくとも女体化はしていないらしい。しかしそれも転生した(?)と考えれば赤子でないだけまだギリセーフとすべきだろう。何がだ?

     次いで、あたりを確認する。情報を、整理する。

     確かグエルはそこそこ名の知れた地主の家に生まれた、所謂「地元の名士」の子である。そうは言っても父ヴィムが新しいものを積極的に取り組むタイプの人間だったおかげで、普段住む母屋は一般的な平屋ではなく庭付きの大きな洋館であるし、部屋も畳等ではない。壁はアイボリーと木枠が混じっており、窓には小花柄のカーテン、床はフローリングだが真っ赤なカーペット、天鵞絨の張られたソファに小さな丸机とティーセット、それはもうわかりやすく西洋風にまとめられていたっけ。なおそれとは別にかつて暮らしていた小さな家屋も別荘として使っていたはずだ。

     さてグエル(ようじのすがた)も、気が付いたら襦袢に角帯に茶羽織にとわかりやすく所謂キモノを身に着けていた。記憶をたどる限り今年で8+dice1d8=7 (7) 歳になるはず。自我と自己判断ができるギリギリのラインがここだったということか?

     さてそういうわけで思い出す限り、現在のグエルは__

    dice1d4=4 (4)

    1:帝国大学に通っていたんだっけ?

    2:警察官をやっているんだっけ?

    3:家を継ぐために実家で勉強しているんだっけ?

    4:……待てどう考えてもここって座敷牢じゃ……

    ????:dice1d4=2 (2)

    ????:dice1d2=1 (1)

  • 5二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:46:41

    「……あれ」

     グエルは整理した情報をもとに、ふっと顔をあげる。

     待ってほしい。確かにグエル・ジェタークは御年十五。そして長男。つまるところ跡継ぎと目されてよいはずなのに、屋敷から出た記憶がほとんどない。かといって家で勉強するでもなく、ただ腫物扱いするかのように、別邸の大きな日本家屋、さらにその庭の中に隠された離れ、というよりは最早倉庫__どう考えても「座敷牢」と呼ばれる場所に軟禁されている。何故!?え!?幼いころから回避だのなんだの言ってたから狐憑きだと思われた!?それはそう

     終わりだ。完全に詰んでる。さっさとリセットしよう__と思ったところで、ボタンに「行動保証」と書かれた表示があることに気づいた。今はdice1d3=2 (2) 、かつ一回行動するたび減っていき、これが0になるまではそもそも押せないようになっているらしい。グエルはおした、めちゃめちゃおした、学名:ゴリラゴリラゴリラも真っ青の握力でおしまくった。おしたけど全然おせなかった。これ何の素材でできてるんだよ。

    「……く……」

     グエルは賢いので知っているのだが、なんでも自身を指す言葉のサジェストに監禁が入っていたことがあるらしい。なんなら一時期「監禁ルートの方がよかった」とまで言われていたらしい。なんだよそれ。俺は普通に幸せな人生を全うしたいよ。

     行動保証分は行動しなければならないとして、ここにいたら待つのは確実な終わりである。とにもかくにも早いところ何とかしなければならない。そういうわけでグエルは、

    dice1d3=2 (2)

    1:早速脱走を試みることにした!dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:……?外から声?これは……ヴィム(母)が呼んでる?

    3:「兄さん、食事を持ってきたよ」

  • 6二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:49:14


    復活待ってました

  • 7二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:51:37

    ヴィム(母)

  • 8二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:53:49

    あー…ジェタークは孕みやすいってそういう…

  • 9二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:54:55

    色々乙!
    約束された敗北の座敷牢…(約束されてはいない)
    情報が…情報が多い…!

  • 10二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:56:21

    乙です!復活嬉しい
    ヴィム(母)の破壊力

  • 11二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:57:13

    ほんと色々乙ですが今回も楽しみにしてます!

  • 12二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 18:58:38

    行動保証:2


    「グエル!」

    「っひゃあ!?」

     突然表から怒鳴り声が聞こえて、グエルは肩を跳ねさせた。慌ててそちらを見ると、そこにはヴィム・ジェターク__女体化している、そのまま進めるのもアレだし要素を追加しよう振ったダイスで父ではなく母になるのだからとんでもないことだ__と、それから、もう一人。見覚えのある、どこか嫣然と微笑む、白い着物を身に纏った、金髪褐色の、

     女性がいた。

    「えあお前女体化してる!?」

    「えっ突然何?」

    「シャディク・ゼネリ。こいつは幼いころからこうなんだ、もううまれついてのことだから、狐が憑いているのではないかと思って。お前の祈祷で祓ってはくれないか」

    「しかもなんか巫女やってる!?!?」

    「……えっと。一応俺は、金毘羅大権現様の御使いをしている。君は酷い狐憑きだね」

    「あしかも詐欺だ!!!!」

    「グエル!何を言う!!」

     グエルは牢の中で愕然とした。一応そこそこの交流があったやつが生まれ変わったら宗教語って詐欺してた。なんだかとんでもなくショックである。しかもちょっとニュースに出た際「あいつはいい奴でした……」というべきか「彼奴はいつかやると思ってました……」というべきか悩む絶妙なラインで攻めてくるし。風評被害やめろ

    「とにかく、儀式を行う。おいで」

    「わっ、待て、ひっぱるな!やめろ!!」

     首根っこをつっかまれてしまえば、まだ華奢なグエルでは抵抗ができない。痛い、かあさんたすけて、と悲鳴をあげながら、連れてこられた場所は__

    dice1d3=3 (3)

    1:外だ。目の前には青松葉を燻しているものがある。

    2:寝室だ。ここここれシャディクとフラグ立てれば回避できないか!?

    3:「……何をしているんですか、母さん!」

  • 13二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:14:25

    フラグは立たずに本命きたかぁ

  • 14二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:21:03

    行動保証:1


    「……母さん、何をしているんですか!」

    「ラウダ!?」

     グエルははっと、そちらを見る。再び膝から崩れ落ちる。そこに立っていたのは、中学の制服を着た凛々しい青年__前世グエルの弟にして、今世ではグエルのdice1d2=2 (2) (1:弟 2:妹)である人物、ラウダ・ニールである。ちなみにこの世界だとヴィム母だろ血縁関係どうなってんだよ問題は、なんか……こう……ジェターク的な……孕みやすい的なアレで解決された。深く考えたら負けである。

     シャディクが、眉間に皺を寄せてこちらを睨みつけるラウダと、対峙する。不気味に微笑んで、挑発するようにグエルの体を揺らした。何せ座敷牢の中ではほとんど動けなかったし、ついでにまだ体も完成していないので、ちょっと酔った。

    「君は彼のご家族かな。これはね、ヴィム氏直々になされた依頼なのだよ。大丈夫、僕がするのは、彼に憑いている狐を苦しめ、祓うだけだ」

    「医者は治らないと言ったからには治らない。というか加持祈禱で治るだなんて前時代的なこと、人が聞いたら笑うだろうな」

    「神罰が下るよ」

    「おとせるものなら」

     ぎり、と睨みあう。

     グエルは震えた。

     心底迷った。

     何せこれは割とマジでこの場における最適解がラウダの庇護下に入ることなのだ。明らかに怪しい巫女、それを信じ込む母、一蹴して守ってくれるラウダならだれに付き従うべきかは明白である。そういう強制力ありかよ。

    「ああそうか。兄がまともになったら、跡継ぎは君からグエル・ジェタークになるもんね」

    「馬鹿なことを言う、お前に何がわかるんだ」

    「兄への情だなんていって、結局は財産欲なんだ、馬鹿らしいのはどちらかな」

    「何を!」

     シャディクがラウダを煽る。めちゃめちゃ煽る。このままだとこの時代には確実に存在しないヒートアックスをどこからともなく取り出しかねないくらい煽りまくる。グエルはあわあわと慌てながら__

    dice1d3=2 (2)

    1:「そうなのか、ラウダ、俺の事、嫌いなのか?」と言いながらシャディクの手を引っ張る。

    2:「ラウダ、あのひと、こわい……」と助けを求めてみる。

    3:ここはもう全力で逃亡しようぜ!物理が正義だ!!dice1d2=2 (2) (1:成功 2:失敗)

  • 15二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:32:18

    行動保証:0


    「……ら、ラウダ、助けて……」

     グエルは横目でリセットボタンの表示が減るのを確認しながら、そっとラウダに縋ってみた。

     今回に関してはだいぶスタート時点で詰んでいた。であればやるべきことは単純、ある程度時間を稼いでソッコーリセット。これに尽きる。祈禱の名目で何されるかわかったもんじゃないし、痛いのとか怖いのはちょっと嫌だし、あと何せ今のラウダは妹である、なんとかすればギリ勝てる__気がする。え?本家は妹と兄でヤバイことになっていた?何それ……知らん……怖……

    「……そうだよね、兄さん。怖いよね」

     ラウダがそっと、グエルの背を撫でてくれる。シャディクは嘲笑するような調子でこちらに詰問した。

    「一生兄を厄介者にして暮すつもり?」

    「何が厄介か。僕は家を継いだら、山の天辺に高い高い塔を拵える。そこに兄さんをいれてあげる。そうすれば兄さんは一生、幸せなままでいられる」

    「屋上の狂人やめろ……!」

     グエルは顔をきゅっとした。

     本家ではもっと感動的な場面だったのに状況が状況なのでなんか巧言令色してるけど要するに監禁宣言である。酷い話だなあと思った。

    dice1d3=2 (2)

    1:シャディクが「松葉に火をつけて。グエル・ジェターク__に、憑いている狐を燻す」と丸無視して話を進める。嘘だろ今までの流れ世間話にするつもりか?dice1d2=2 (2) (1:成功 2:失敗)

    2:とりあえず今のうちに逃走するぞ!話はそれからだ!!dice1d2=2 (2) (1:成功 2:失敗)

    3:二人の注意がこちらから逸れている間にリセットボタンを押す!dice1d2=1 (1) (1:おせた 2:おせなかった)

  • 16二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:32:32

    とつきとおか無くても大丈夫。そう、ジェタークならね(困惑)

  • 17二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:33:17

    このレスは削除されています

  • 18二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:38:58

    安定の逃走失敗

  • 19二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:39:20

    このレスは削除されています

  • 20二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:39:20

    わぁい新作(?)ぼく大正浪漫だぁいすき
    高い高い塔に閉じ込めるのは元ネタみたく本人が望んでる場合以外はNGなんだよなぁ

  • 21二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:42:18

    「……くっ、うあああああダリルバルデ!」

    「えあ独特な掛け声!?」

     グエルは歯を食いしばってシャディクの腕から抜け出すと、そのままひらりと身をひるがえして逃げ出した。とにもかくにもいつまでもこんな場所に居られるか!俺は帰らせていただく!!一応第二の生は謳歌したいし、そのためにはこんな家(オブラートに包んだ言い方)にいるのもあんな妹(オブラートに包んだ言い方)の傍にいるのも御免である。自由になりたい。幸せになりたい。楽していきたい。この手に掴みたい あなたの胸の中 フラグ回避で埋め尽くしてレストインピースまで行こうぜ

     久々に見た外の世界は、あまりに眩く輝いていた。

     はっと、息をのむ。太陽がきらきらと輝いて、屋根の瓦や庭の木々が光の粒を弾いている。大きな夕日の中で、まるで世界に砂金がふわふわまぶされたみたいに、きれいで。ああ、と知らず感嘆の声を漏らす。そうしてくちびるを半開きにさせ、日に焼けていない手を伸ばし、ふらふらと歩いた__

     のが悪かったのだろうか。

    「ッ、捕まえた!」

     ハッとして振り返る。そうだ一瞬忘れていたけど、今自分は脱走しようとしていたところだったのだ。完全に油断しきっていたグエルの手を、

    dice1d3=2 (2)

    1:シャディクが掴んだ。

    2:ラウダが掴んだ。

    3:ウワアソッコーリスタート!!(リセマラ)

  • 22二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:43:16

    もう捕まってる!(二重の意味で)

  • 23二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:45:05

    かよわきものよ…

  • 24二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:51:23

     骨ばった手が、掴んだ。

     ぎぎぎ、と嫌な音をたてつつ振り返る。そこにいたのは、夕日の中で普段は鳶色に見える瞳をひときわ明るく金色に輝かせ、乱れた前髪の隙間からこちらを見る妹。ラウダ・ニールである。

    「捕まえたよ、兄さん」

    「ホラーゲームの敵キャラ?」

    「大丈夫、これは救済なんだ。とにかく今はあの座敷牢に戻ろう、あの女も母さんも、僕が追い払ってあげるから」

    「ヤンデレ確定してる上に監禁宣言までされたあとにこれ言われるととんでもなく怖いな……」

     だいぶおちょくっているように聞こえるかもしれないが、どちらかといえばこれは精神の安寧を保つための現実逃避的な煽りであり、正直心臓がだいぶバクバクいっていて、恐怖で口から飛び出てきそうなほどであった。なんで追いついてくるんだよ。グエルの身体能力がナーフされているから?それはおそう

     シャディクとヴィムも、数歩遅れて追いかけてくる。これでは脱出は不可能だろう。絶望してそっと天を仰ぎ、あの雲スレッタ・マーキュリーに似ている……していると、ふと。ラウダが、グエルを庇うように前に立ってみせた。

    「兄さんは僕が守ります。誰にも、渡さない」

    dice1d3=1 (1)

    1:「……ラウダ……」とヴィムが何やら不穏当なつぶやきをしはじめる。

    2:「嫌だ、ラウダ、怖い!」と一応抵抗を試みる。俺は負けん!食い下がる!!dice1d2=1 (1) (1:ショックを受けているようだ。隙が生じた! 2:????)

    3:そっか!頑張れよな!!(リセマラ)

  • 25二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 19:58:15

    このレスは削除されています

  • 26二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:02:08

    「ラウダ……」

    「待ってくれ母さん。その三点リーダはなんだ?」

    「たとえ兄さんが片輪でも、狂人でも。僕が兄さんを支えます」

    「やめろそのタイプの言葉は青空文庫でしか許されん!」

    「……認めよう。お前がそこまで本気なら、グエルのことはお前が好きにすればいい。ただし俺は認知せんぞ」

    「正気ですか!?」

    「母さん……僕、必ず兄さんを幸福にしてみせます」

    「馬鹿!!!!!!!」

     グエルは震えた。

     世界の強制力のすさまじさに泣いた。

    「……じゃあ、兄さん」

     ラウダが振り返る。細められた瞳は金色、確かに口許には穏やかな笑みが浮かんでいるのに、どうしてかそれが恐ろしいものに見えてしまう。

    「部屋に、戻ろうか」

     大丈夫、爪は整えてあるんだ。

     グエルはその言葉の意味を認識する前に、そっとリセットボタンを押し込んだ。

     __最早座敷牢はああなるのが既定路線だったまである。

     つまるところチュートリアルだ。本番はここからなのだ!本当か?チュートリアルにしては厳しすぎないか?今流行のACよりチュートリアルが難しくないか?実際大敗を喫したし……

     というわけで初手監禁スタートはよくない。他のもっとこう、穏当な場所に降ろしてくれ!頼んだ!!グエルが女神に願いながら目を開けると、そこは__

    dice1d3=1 (1)

    1:アス高dice1d2=1 (1) (1:キャンプ地 2:温室前)だ。(行動保証:5)

    2:地球dice1d2=2 (2) (1:学校 2:紛争エリア)だ。(行動保証:4)

    3:異世界dice1d2=2 (2) (1:RPG的なの 2:乙女ゲーム的なの)だ!!

    dice1d4=2 (2) (1:そのまま 2:女体化 3:ショタ 4:ロリ)

  • 27二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:06:38

    弟は強いしヴィムのお墨付きは詰みだなぁ
    グエキャン編がんばれ!

  • 28二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:08:05

    女体化+グエキャン・・・何も起こらないはずはなく・・・・・

  • 29二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:08:50

    女体化でグエキャンはなかなかマズい状況では?????しかもリセ待機最長なんだが?????

  • 30二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:09:51

    しちゃったか……女体化……

  • 31二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:15:27

    紛争エリアよりは穏当かなと思ったら女体化+行動保証最長だったヤバい…

  • 32二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:15:40

    筋力が据え置きの女体化とかお慈悲ないかな…

  • 33二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:23:08

    前回の転生シリーズでドン引きするほど酷い目に遭ったのを忘れたのかダイス神

  • 34二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:31:17

    ダイス神「あの鬱展開をもう一度」

    やめてさしあげて

  • 35二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 20:35:26

    グエキャンに水かけに来たアス高モブたちの存在は大好きなんだけど
    グエルが女体化してたら脅威度がすごいな、こわいな!?

  • 36二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 22:17:17

    また目を覆う様な展開きちゃうか…?

  • 37二次元好きの匿名さん23/10/21(土) 23:23:40

    速攻で地球寮にパイロットの助っ人いらんかね?と売り込みに行け

  • 38二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:03:40

    行動保証:5


     グエルはふっと、顔を振り仰ぐ。

     そこはどうやら、見覚えのあるキャンプ地である。あたりを見渡してみれば、すぐにテントと小さな椅子と机のセットを発見することができた。記憶にあるところから荷物の類はかわっていない、盗難されていない?転生というより、タイムスリップに近いのだろうか。着ているのも旧アスティカシアの制服と、ついでに見覚えのあるインナーだ。一つ問題があるとすれば、

    「……なんだこれ……」

     胸部によくわからない脂肪の塊がぶら下がっていることであった。

     あるはずのものがなく、ないはずのものがある違和感が酷い。強いて許容できる点を挙げるとすれば声に関しては変声期を迎える前のそれであり、さして変な感じはしないこと、くらいだろうか。むしろそれくらいしか。だってもうテセウスの船状態だろ

     ……ぱっと見、ラウダらしき人物は傍にいない。

     ここにいてもいいことが起きるとは限らない。早いうちに(ラウダの手が届かないような場所に)逃亡するしかない。前世はどうしていたか、と考えた末__

    dice1d3=2 (2)

    1:スレッタdice1d2=2 (2) (1:性転換 2:してない)に「決闘の助っ人は必要ないか?」とアプローチすることにした。

    2:サクッと逃げて輸送船あたりに乗り込むことにした。

    3:ウワア!モブの存在

  • 39二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:08:08

    こら!黙って逃走はろくなことにならなかったでしょ!!

  • 40二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:12:09

    行動保証:4


    「よろしくおねがいします!ボブです!!」

    「ボブか。うん?男なのか?」

    「あーえっとそこは内緒の方向で……?」

    「……複雑な事情があるんだな。歓迎するよ」

     別にスタート地点がアス高だからって逃げちゃだめな道理はないだろ。

     グエルはふふんとどや顔をしてボブ化した。い つ も のである。正確には今は女体化しているわけだし、ボブよりはもっといい偽名があった気もするが、思いついたのがボブだけだったのでボブで通すことにした。グエルはネーミングセンスがそこそこ終わっていた。

     ……ぐっと、手を握りなおす。

     痕跡は完全に消してきた、たとえラウダが来ても他人の空似で押し通すだけだ。そうでなくて降りかかってきた危機には幸いにも男の頃とさして変わらない体格と膂力で対処する。もちろん多少は身体能力が減っているだろうが、引きこもりショタでいるよりは億倍マシである。改めて何?ショタて……

     そういうわけでなんだかだ平和にボブボブしていると、

    dice1d3=3 (3)

    1:あ!!!!脈絡なくプラント・クエタが爆発した!あれは……オルコットdice1d2=1 (1) (1:性転換 2:していない)だ。ちなみにおもむろにモビルスーツがdice1d2=1 (1) (1:ある 2:ない)

    2:ウワ!!!輸送艦がハイジャックされた ボブの対応をするのはソフィdice1d2=1 (1) (1:性転換 2:していない)である

    3:「今日はジェターク社のお偉いさんが来るんだと」

  • 41二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:15:40

    はやいね!

  • 42二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:15:51

    フラグ回収早w

  • 43二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:18:47

    ヴィムかもしれんし!?

  • 44二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:19:15

    ラウダとはまだ限らん…!

    とはいえ、ラウダ今回アクセルベタ踏み?

  • 45二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:20:07

    いやテロよりはマシかも知れない…マシよね…?

  • 46二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:25:32

    「今日はジェターク社のお偉いさん? が来るんだと」

    「け゜ッ……」

     グエルの口からおよそ人間の発声器官が発してはならない音をあげた。便宜上平仮名として表記したが多分厳密には発音記号を無茶苦茶に組み合わせたみたいな音をしてる。ない言語の文字を喋るな

     額から汗を流しながら引き攣った笑みを浮かべていると、艦長は「ボブはジェターク社、知らないのか?」と尋ねてくる。知っている。めちゃめちゃ知ってるしなんならそこの人間だったしむしろCEOやってた記憶もある。まさかそんなことを言えるはずもなく硬直していると、さして聞きたくもない顛末を語って聞かせてくれる。

    「なんでも本当は継がせる予定だった本妻の娘? が出奔したらしくて、繰り上げで愛人のdice1d2=1 (1) (1:娘 2:息子)が跡継ぎになったらしい。んでもって経験積ませるために各地の現場を回らせてるんだと。今日来るのはその跡継ぎさんってことだ」

    「へ、へえ……」

    「ボブ、せっかくだから狙ってみたらどうだ?お前別嬪さんだし、玉の輿いけるだろ」

    「いやあ、その、アハ、アハハ……」

     歯切れ悪く言うボブに、艦長がやや訝しむような顔をした。それでも流石に「弟です。出奔した本妻の娘が自分です」だなんて言えるはずがない。てかなんで逃げた瞬間こうなるんだよ。論理がねえだろ。もっとこう文脈とか。

     とにかくなんとか、どこかに隠れてやりすごさないと。

     この職場の人はみんな優しいし、ボブ自身かなり気に入っているから離れたくない。あと普通にきょうだいでけっこんはよくないと思う。何故結婚が前提になっているのだろうという話であるが、ボブ=グエルがバレようがバレなかろうがこれに関しては確実に求婚されるという確信がある。本で見た

     そういうわけでグエルは、

    dice1d3=1 (1)

    1:顔を隠しつつさらっと掃除して背景に溶け込むことにした。dice1d2=1 (1) (1:成功 2:失敗)

    2:とにかく鍵のかかる個室などに閉じこもっておくことにした。dice1d2=2 (2) (1:成功 2:失敗)

    3:逆に『グエル』が絶対取らなさそうな行動……dice1d2=1 (1) (1:軽薄そうな感じで誘う 2:スレッタを意識してめちゃめちゃ挙動不審になる)ことにした。dice1d3=2 (2) (1:成功 2:失敗 3:???)

  • 47二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:29:12

    兄さんが姉さんになるなら僕も妹になるね

  • 48二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:30:36

    唯一の成功を引き当てたな

  • 49二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:31:36

    ここで唯一成功した選択肢を選ぶのホントに偉い

  • 50二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:37:20

    行動保証:2


    「……」

    「……」

     息を殺して、すれ違う。

     特徴的な前髪は全てヘルメットの中に隠し、やや俯きつつ背を曲げて、ついでに体型を誤魔化すためタオルまで詰めて。これでバレたら本気でおしまいだなと思いつつすれ違う。ちらりと横目で見たラウダは、前世のミオリネが着ていたような仕立ての良いスーツを身に纏っており、薄汚れた作業を着ているボブとの対比が際立つ構造になっていた。あぶないところだった

    「ラウダ様、いかがでしょう」

    「うん……うん、いいね。従業員も精が出ているし、統率が行き届いているのもわかる。ところで」

    「ところで?」

    「……なんだか甘い香りがするね。誰か香水でもつけている?」

    「つけてないと思いますが……お気に障られましたか?」

    「ううん、あまりにいいにおいだから、きっと運命なのではないかって」

     ほんとうにあぶないところだった。

     遺伝子の相性がいいひとはいいにおいにかんじるらしいし、なんてことをさらりと言ってのけたラウダに心臓をバクバクと跳ねさせてから、グエルはじっとりと汗で濡れた拳を握り直し、静かに顔をあげる。これ以上あからさまに様子がおかしかったら艦長経由でバレる可能性もある。そう思って、これ以上は背景に徹するのをやめ、ふつうに仕事することにした。手を抜くのは本意ではないし。だから、

    「……?」

     その視線には、きづかなかった。

    dice1d3=1 (1)

    1:ラウダが去っ……何!?dice1d2=1 (1) (1:テロ 2:ハイジャック)!?

    2:艦長に「あ、おいボブ!こちらラウダ様だぞ、御挨拶しろ!」と言われる。待てdice1d2=1 (1) (1:取り繕えた 2:無理だった)

    3:「あれ?あなたは……」とラウダに声をかけられる。何それ目星幸運クリティカルかよ

  • 51二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:40:15

    あっ(察し
    ここまではギャグ?で済んだけど、どうなるんだ?

  • 52二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:42:02

    女体化するとマジでろくなパターンが無くないです……?

  • 53二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:48:41

    行動保証:1


     セーフ、だろうか。

     これで手続きをすませて、ラウダは帰ることになる。いくら短い訪問だとはいえ、これでバレなかったのは大きい。もうすぐプラント・クエタに到着するから、そこでラウダを引き渡す運びになるんだっけ。考えながらほっと息をついて、顔をあげる。このまま何事もなく順風満帆にいってほしいものである。そう思っていると__

     揺れる。

     視界が、地面が揺れる。「ハッ……」と悲鳴をあげると、どこからかアラートが鳴り始めた。警報音。警戒音。咄嗟に窓に縋りついてみると、そこでは。

    「……プラント・クエタが、燃えている……?」

     どうなってるんだよ嘘だろ。

     グエルは膝から崩れ落ちた。怒号が、飛び交っている。何せ要人中の要人がここにいるのだ、まさか危険にさらすわけにもいかない。とにもかくにも通報しないと、とまあそういうところだろう。

     咄嗟に、積み荷の事を思い出す。

     ジェターク社に運ぶモビルスーツが数機。聞きかじりだけどラウダはまだGUNDフォーマットを搭載していないシュバルゼッテを連れてきたらしいし、頼みこめば借りられるかもしれない。グエルはパイロットだ、それらに乗れば、あるいは。

    「……みんなを、守ることができるかもしれない」

     もちろんそれは、正体が露呈するリスクと隣り合わせである。だが、艦長は正体どころかまともな素性すら不明なグエルをやとってくれた。皆いつも助けて、よくしてくれた。ここにいるときだけは、グエルは『グレウ・ジェターク』であることを忘れ、ただの人間として過ごすことができた。ならば、

    「後悔は、したくない__!」

    dice1d3=2 (2)

    1:積み荷のモビルスーツ__dice1d2=1 (1) (1:ダリルバルデ 2:ディランザ)に、乗り込む!

    2:ラウダにたのみこんで、シュバルゼッテを借りる!dice1d2=2 (2) (1:バレた 2:何故かバレなかった) dice1d2=1 (1) (1:借りられた 2:借りられなかった)

    3:……いや流石にでしゃばるのはよくないな、冷静に理性的に考えて……銃などで武装しつつ艦長たちの傍に控えるにとどめておこうdice1d3=3 (3) (1:見つかった 2:みつからなかった 3:??)

  • 54二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:53:58

    まさかのボブ♀inシュバルゼッテ

  • 55二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 00:58:41

    行動保証:1


    「すんませんちょっとシュバルゼッテお借りします!」

    「えなんでシュバルゼッテって名前知って……」

    「いいから!!」

    「わ、わかった」

     意外とゴリ押せばなんとかなるものである。

     これが学習できただけでも価値はあった。半ば略奪するようにとってきたラウダの端末を操作し、サクッとハッチをあけて、コクピットに入る。既定の位置にセットし、目を閉じ、開けば、微かな音と共に起動する。モニターが、輝きはじめる。

    「グエル・ジェターク__次世代コンセプトモデル『シュバルゼッテ』、発進する!」

     グエルはノーマルスーツのヘルメットをかぶり、速やかに発信した。ジェターク社特有のカメラアイを緑色に光らせて、シェルユニットが金色に輝いている。流石にGUNDフォーマットありの時と比べればややぎこちないが、ジェターク社の最新AIとドローンを積んでいるだけあって、手足のようにガーディアンたちを操ることができる。つまるところこれは純度100%、ダリルバルデと同等レベルのヴィムの祝福だ。やっぱり呪いの技術なんていらんかったんゃ……!

     とにもかくにも、決して落とされないように、しないと。

     モニターにうつるパーメット識別コードは、やはりデスルターのものを示していた。えあ何祝福じゃないの?やっぱこの世界でもテロに関わってるのかよ父さん。ちょっと怖いなあと思った。

    dice1d3=1 (1)

    1:あれは__オルコット!?

    2:雑魚敵と流れ弾を処理して帰還したらなんか英雄扱いされた。何故だ?

    3:……ここなら、邪魔立てされる心配はない。頃合いを見計らってリセットボタンを押す!

  • 56二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:03:03

    あっ(察し
    ここでオルコットくるんか

  • 57二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:06:29

    ヴィムとオルコットの邂逅はなかなか…
    悲劇回避なるか

  • 58二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:07:19

     はてさてこのシュバルゼッテ、どういうわけか生体コードを特定して個人を判別する仕組みが仕込まれていた。一体何に使う予定だったのだろう……甚だ謎が深まるばかりだ……グエルが考えながら何の気もなくそれを使ってみると、そこには。

    「……あれ……オルコット!?」

     割かしバケモノレベルの視力とシュバルゼッテの謎機能が見事なまでに噛み合って、前世(?)の知り合いの姿をうつしだした。ただ一つわかることがあるとすれば、その知り合いはグエルの記憶よりやや華奢であり、髪も長く、全体的に柔らかそうで、つまるところ女体化しているということである。嘘だろ今回性転換多すぎだろ。今のところほぼ百合だぞ絶対百合になる世界やめろ。というか女体化未亡人オルコットは色々な意味で属性的に禁止カードだろ。特定の層に刺さりすぎて

     どうするべきかと悩んでいると、遠くから援軍のセキュリティフォース、いやドミニコス? がやってくるのが、見える。星のようだ。このままだと遅かれ早かれ、彼等は撤退してしまう、つまるところ、

     __オルコットも。

     グエルは膝の上で、手を握りしめた。

     どうして今こんなふうに考えているのか、わけがわからなかった。たぶん『オルコットと自分のフラグを立てて対消滅』とかそういう考えを実行できない無力感だった。

    dice1d3=2 (2)

    1:……オルコットたちが、文字通り宇宙の彼方へ消えていく。

    2:帰還!英雄扱い!ハイ

    3:ここでリセット!記録は5レスでした

  • 59二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:12:15

    オルコットさん♀の背徳感よ

  • 60二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:16:32

    相変わらずオルコットさんへの湿度高いの草

  • 61二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:20:15

    「すごいじゃないか、ボブ!」

    「はは、いや、別に……そんな……」

     帰還してすぐ、艦長が興奮気味にまくしたてた。

     グエルは割と本当に何もしていない。確かにたまにやってくる流れ弾を居合切りで処理したりはしたが、それ以外は基本ぽけーっとオルコットを眺めていただけである。そうして艦長と少し話し込んでいると、不意に。

     ラウダが、近づいてくる。

     彼女は変わらずきれいな姿をしていた。そうして「此度のこと、本当に感謝するよ。あなたのおかげで助かった」と微笑みを浮かべて頭を下げてみせた。恐縮だとばかりに、あるいは取られた手を振り払うようにぶんぶんと首を振る。

    「俺は自分のやれることをやっただけです。恩義に思う必要は」

    「ねえ、ボブっていうの?」

    「え。はい、そうですけど……」

     雲行きが怪しくなってきた。

     冷や汗を垂らして振り払おうとするも、がっちりと手を掴まれてしまっている。ラウダが顔を近づけて、すんと鼻を鳴らした。

    「ずっと、いいにおいがすると思っていたの。ねえあなたはどうして、うちの新作モビルスーツの名を知っていた?」

    「それは……また聞きで……」

    「ふふふ。それでもいいよ、なら、ねえ、ボブ」

     あ知ってる。これ知ってるやつ。すいとシームレスに跪いたラウダにとんでもなく既視感を覚えながら、グエルはそっとリセットボタンを取り出す。

    「僕と、結婚して」

     押し込んだ。

     即逃げはよくない、ということか。あと素性を隠してもバレるし、よしんばバレなくても求婚される。なんでもいいから安全で、とりあえずテロの類が起きなくて、とにかく平和な場所に!グエルがそう願って瞳を閉じて、開けると、そこにあったのは__

    dice1d3=3 (3)

    1:一般的なdice1d2=2 (2) (1:高校 2:学校)であった。(行動保証:5)

    2:謎のオークション会場?であった。dice1d3=3 (3) (1:買う側 2:売られる側 3:経営側)(行動保証:4)

    3:ハイファンタジーdice1d2=1 (1) (1:乙女ゲーム 2:RPG)であった。(行動保証:3)

    dice1d4=4 (4) (1:普通 2:女体化 3:ショタ 4:ロリ)

  • 62二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:26:42

    ロリの乙女ゲーム!?

  • 63二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 01:28:38

    ロリの主人公だとすると攻めすぎだろ

  • 64二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 02:40:12

    周りが年上ばかりだったら疑似親子ないし疑似きょうだいのほのぼの路線狙えば良いんじゃね?
    合法ロリだった場合は知らんけど

  • 65二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 02:59:48

    わぁい、ロボアクション好きー!
    そしてオルコットさん♀の衝撃、からの乙女ゲー!?しかもロリ?どゆこと?

  • 66二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 05:58:04

    り○んとかち。おとかに連載してる漫画のゲーム化的なアレかもしれない

  • 67二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 07:36:58

    シームレスに跪いて、ごく自然に求婚してくるラウダに草

  • 68二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 09:08:06

    これ乙女ゲームの悪役令嬢が処刑されて目覚めたらロリに戻ってるやつだ!

  • 69二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 09:12:14

    行動保証:3


    「ここは……」

     当社比普段より声が高い。なるほどまた女体化か……と思いつつちらりと鏡を見た。可愛い感じのドレスを身に纏った幼女がうつっていた。そっと目を閉じて再び見た。ピンクのフリフリを身に纏った幼女がうつっていた。なんだよそれ最早だろ。

     __記憶を整理する。

     なるほどグエルはジェターク伯爵家の惣領娘、血統がものを言うこの国で将来女伯爵になることが決定づけられている存在らしい。まだ幼いながら既に将来を嘱望されており、領主としても淑女としても教育には余念がない。なるほど……つまりこれはdice1d3=1 (1) (1:ヒロイン 2:悪役令嬢 3:攻略キャラ)というやつだろう。

     この時代の事は何もわからないが、とりあえず行動保証数は今までで一番短い。のらりくらりと逃げて時間さえ稼げば割となんとかなる。たぶんおそらくきっと。そうであってほしい。あくまで希望的観測。……大丈夫だよな?

     何かないか、と思いながらあたりを見渡してみると、なるほどこの年の貴族の令嬢の部屋にしては、家具も調度もシックなものでまとめられており、少なくともグエルが過ごしていて違和感は感じない。ふと見てみると、机の上に、真っ白な封筒がおかれていることに気づいた。

    「あれ、これは……確か、じいやがおいていった……」

     考えながら近くのペーパーナイフを手に取り、開けてみると、そこには__

    dice1d3=1 (1)

    1:『王立アスティカシア学園入学案内』と書かれていた。

    2:どうやらdice1d3=1 (1) (1:ミオリネ 2:シャディク 3:ラウダ)dice1d2=2 (2) (1:王子 2:王女)の舞踏会の招待状のようだ。

    3:……背後から、ペーパーナイフを奪われる。

  • 70二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 09:20:12

    行動保証:2


    「……おうりつあすてぃかしあがくえんにゅうがくあんない?」

     考えてみる。そういえば、貴族は皆この学園に入ることが決定づけられているんだった! そのためにグエルはdice1d2=2 (2) (1:たくさんお勉強 2:魔力測定)もしたし、その他入学準備もしたのであった。色々思い出してきた、そして入学式は__今日。ウワ展開が急!

    「だ、だめだ、遅刻する!!」

     グエルははっとしてドレスを脱ぎ捨てると、さっさと制服に着替え、朝食代わりにパンを手に取り咥えると、珈琲片手に執務をしているヴィムに「いってきます!」と張りのある声で叫んだ。ジェターク伯爵家は斜陽の名家、このままでは没落する限り。そのためしっかりと領地経営の技術を身に着けつつ、その他のスキルや人脈もたくさん手に入れて、グエルは最強の領主になる! 乙女ゲームとしてこれが正しいのかどうかはちょっとよくわからなかった。

     とにもかくにも早く入学式に行かないと! そう思って家から飛び出すと、

    dice1d3=3 (3)

    1:何事もなく入学式に辿りついた!俺がヒロインか……そうだな、狙うのはdice1d4=3 (3) (1:スレッタ 2:ミオリネ 3:エラン 4:シャディク)dice1d2=2 (2) (1:性転換 2:していない)にしよう

    2:……不意に、青い髪のdice1d2=1 (1) (1:少女 2:少年)と衝突する。

    3:背後から「姉さん、忘れもの」とdice1d2=2 (2) (1:高い 2:低い)声がかけられた。

  • 71二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 09:51:06

    え?
    初っぱなから問題人物に取っ捕まって、絡まれてますが…

  • 72二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 10:17:30

    幼女の弟?なのに低い声…?

  • 73二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:00:54

    入学て中学部?

  • 74二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:03:27

    年下の姉を姉さんと呼んでるのかもしれないし、年下の姉?

  • 75二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:05:55

    ラウダが兄になってる?それとも年上の弟なのか…

  • 76二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:07:19

    dice1d2=2 (2) (1:中等部 2:高等部。飛び級した)

    行動保証:1

     

    「姉さん、忘れ物」

    「ラウダ」

     振り返ると、そこには緑と金の宝石が飾られた真っ赤な杖を持った少年、というよりは既に二次性徴を迎えて青年になりつつある兆しを見せる弟、ラウダ・ニールがいた。

     彼は今世でもグエルの弟で、やはり所謂愛人の子というやつだ。幸いにもこちらでもそこそこの関係を保てている……と思う。たぶん。おそらく。きっと。彼は杖__魔法を扱うための器具であるそれをグエルに手渡すと、こちらを見てほほえんだ。

    「ステッキ、忘れたら入学できないでしょう。あと部屋に髪留めとマント、リビングにお弁当」

    「あ……すまない。やっぱりラウダはしっかりものだな」

    「それと、僕も」

     手を、とられる。

     ひゅっと悲鳴をあげそうになる。改めて確認すると、ラウダも腰にステッキを提げて(別に隠喩ではない。言葉通りの意味である)、グエルと同じ色のマントを身にまとっていた。

    「父さんに頼んで、僕も入学できることになったんだ。一緒に頑張ろうね、姉さん」

    「そ……そうか。よかったな……?」

    「ふふ、うれしい」

     引き攣った笑みを浮かべていると、ラウダがにこりと笑ってそのまま手を繋いだ。なんか指絡めてるけどこれ大丈夫なやつなのだろうか貴族的に。兄弟だからセーフか?いや今は姉弟……深いことを考えるのは辞めておこう。グエルは思考を放棄することにした。丸投げこそ正義である。

     馬車なんてものは貧乏伯爵家にはないので、学校までの道は徒歩で向かうことになる。

     しばらく歩くと__

    dice1d3=2 (2)

    1:ラウダが不意に、杖を振った。dice1d3=2 (2) (1:転移魔法か……お前こんなの使えたんだな 2:転移魔法か……あれここはどこだ? 3:????)

    2:ようやく学校にたどり着く。あれは……メイン攻略対象顔したdice1d3=1 (1) (1:スレッタ 2:ミオリネ 3:エラン)dice1d2=1 (1) (1:性転換 2:していない)だ

    3:もう頃合を見計らってリセットするか……dice1d2=2 (2) (1:来世に期待 2:????)

  • 77二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:20:04

     学園に向かう。

     終始ラウダが横でニコニコと話しかけてくるが、とりあえず相槌をうちつつたまに話に乗ることで誤魔化した。グエルは見た目年齢こそ八歳か九歳くらいの頃からほとんど成長してないものの、魔力量の多さと優秀さで齢9+dice1d5=4 (4) に高等部の入学試験をパスした才媛だ、この程度簡単である。にしても転生知識様様だ。いやそれでラウダがついてくるのは解せんわ

     なんとか入学式の会場までたどりついたところで、不意にきれいな花畑があることに気づいた。真っ赤な薔薇が咲き乱れる庭園は、さすが貴族ばかり通う学園、こういうところまで手がこんでる__と思ったところで。

     赤の中でも、一際赤い青年がいることに気づいた。

    「……あれは」

     長い癖毛を揺らし、薔薇の精霊か何かのように佇んでいる。甘いつくりの童顔だが、遠目に見てもわかるほど背が高い。ネクタイの色からして多分二年生だろう。

     思わず見蕩れる。ラウダが「姉さん?」といって腕を引っ張った。その声に気づいたのだろうか、彼が__スレッタ・マーキュリーが、不意にこちらを振り向いた。

    「あなたは……?」

     空より明るいブルーグレイと、目が合った。

    dice1d3=1 (1)

    1:即凸!「スレッタ・マーキュリー俺と結婚してくれ」!!

    2:「姉さんそろそろ本当に間に合わなくなっちゃうよ」と半ば無理矢理腕を引っ張られる。

    3:……ま、まあ、あいつがいるならしばらくリセットはしなくていいか。とりあえずこのまま成り行きで進めるぞdice1d2=1 (1) (1:順当に入学式が終わった 2:???)

  • 78二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:20:54

    これグエル大チャンスでは!?がんばれ!

  • 79二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:22:08

    初手プロポーズは嫌ですぅフラグ!!!!

  • 80二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:24:11

    見た目幼女にプロポーズされたら困惑するか微笑ましく思いそう

  • 81二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 11:28:19

    大丈夫か?えっなんで名前知ってるの??怖…ってならない?

  • 82二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:05:25

    貴族ならミオリネとすでに婚約してそうだよな

  • 83二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:06:51

    >>82

    ミオリネも性転換している可能性もありえるな。

  • 84二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:09:40

     認識した瞬間から走り出すまでが秒だった。ラウダの手を離すと茨の道をかきわけ、するりとその青年の前に踊りでる。そうしてするりと跪いて、ほぼ咄嗟に上目遣いで見上げた。

    「スレッタ・マーキュリー」

    「は、はい、えっと、なんで私の名前知って……」

    「俺と結婚してくれ」

    「はい??????」

     唐突なプロポーズはラウダの専売特許じゃないぜ!あの弟にしてこの兄(姉)アリである。いや本来はむしろ逆なのだが、なんかラウダばかり求婚していたので懐かしい久々原点回帰といったところである。改めて酷い話だ

     彼は困惑したようにブルーグレイをこちらに向ける。そりゃそうだ突然初対面の見た目幼女に求婚されたところであるのは混乱と困惑と「これ犯罪にならないのか……?」という心配である。しかしグエルは本気だ。ここでスレッタを攻略しきり、ラウダとのフラグをへし折る!

    「え、えっと……」

     スレッタがそうっと身をかがめて、グエルと視線を合わせる。そして__

    dice1d3=2 (2)

    1:「新入生さん、かな?もう入学式だよ」と微笑ましい目で見られた。クッ……

    2:「ごめんね、私お嫁さんいるんだ」と頭を撫でられた。ミオリネか!?ミオリネ・レンブランか!?

    3:「……や、やっぱ無理です!い、いやです~!!」

    dice1d100=63 (63)

    姉さん!何馬鹿なことを!1← →100……

  • 85二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:12:40

    デスヨネー(ですよねー

  • 86二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:27:10

    そのセリフを、幼女が可愛い声で叫んでるとこ想像すると萌えるんですが…
    え…? もしかしてCVは阿○上さんなの?

  • 87二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 13:44:44

    ラウダはまだ冷静さをギリギリ保っているな…ギリギリだが

  • 88二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 16:58:58

    スレッタに進むことが許されないダイスが切ねえな……

  • 89二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 17:17:35

    絶対BLの強制力がなくてもスレミオになってるの草なんだ
    グエル強く生きろ…

  • 90二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 17:57:59

    「……ごめんね、私お嫁さんいるんです」

    「マジかよ……ミオリネか……?」

    「し、知ってたんですね?」

    「いや知らなかったけど信じたくなかったというか」

    「ふふふ、不思議な子ですね」

     スレッタがおっとりと微笑んで、グエルの頭を撫でた。見ただけでは高身長赤毛イケメンお兄さんが見た目ロリの美少女と戯れている可愛らしい感じの絵面になっている。ロリがお兄さんに突然の求婚をしたところから目を逸らせば、のことではあるが__

     ふっと、手を離す。離れる。改めて、見上げる。

     前世で好きだった人。強さを認めてくれた人。憧れた人、傍にいてくれなかった人。でもこうしてきちんと振ってくれるから、好きになったんだ。諦めたように微笑めば、スレッタがぽんぽんと肩を叩いてくれた。

    「きっと、突然環境がかわったから、びっくりしてしまったんですね。早いところ入学式に行ったらどうですか?」

    「すまない、ありがとう」

     くるりと踵を返し、離れる。この告白劇場をずっと見つめていたラウダの元に戻ると、彼はどこか表情に影を落とし、こちらを複雑そうな顔で見下ろしていた。首をかしげて見つめ返すと、ラウダはぐ、と奥歯を噛む。

    「どうした?」

    「姉さん……何を、馬鹿なことを……姉さんはジェタークの跡継ぎなのに、僕の姉さんなのに……」

    「……そう、だな。つかれていたのかも」

     振り返る。

     薔薇の花の中で、スレッタがふわふわと片手を振って、こちらを見ていた。

    dice1d3=2 (2)

    1:俺はまだスレッタを諦めない!とりあえずいい感じに道なりに進めるぞ!!

    2:入学式が終わって……うん?ラウダはどこにいこうとしているのだろう?dice1d2=2 (2) (1:寮か? 2:謎の神殿だ……?)

    3:リセット……するか……dice1d2=2 (2) (1:この世界を諦める 2:???)

  • 91二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:07:48

    し…神殿!?

  • 92二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:13:50

    面白そうな選択肢引き当てたな…

  • 93二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:14:26

     入学式は、なかなかに壮麗なものであった。

     生徒会長だというミオリネdice1d2=2 (2) (1:王女 2:王子)のスピーチがあったり、同級生としてたまたま隣に入ったシャディクdice1d2=2 (2) (1:性転換 2:していない)やエランdice1d2=1 (1) (1:性転換 2:していない)に「ちっちゃ」「子供?」と話しかけられたりと色々あったが、なんとか恙なく終えて、これからは寮に入ることになる。そのためラウダと共に、そちらに向かうはずが__

    「……?」

     なんだか、道を逸れている気がする。

     不思議に思って「ラウダ?」と尋ねても、彼は何も答えなかった。辿りついたのは神殿のような場所だ。真っ白な大理石に、夕焼けが差し込んでいる。咄嗟にリセットボタンを押す。かちり。戻らない。かちかちかち。戻らない。戻らない!?

    「ここは、」

     ラウダが、白い杖を振るう。

     途端、グエルの脚が地面から伸びてきたリボンのようなもので縛られる。動けなく、なる。ラウダがじっと、こちらを見下ろしてきた。

    「ここは『僕』の迷宮。ラウダ・ニールが作った、あらゆる他存在に干渉できない場所だよ」

    「迷宮ってなんだよ!?干渉できないってなんだよ!?なんかお前また人外に片足突っ込んでないか!?」

    「あなたはまだあの女に囚われているんだね。でも大丈夫、ここならあの邪神は関与できない」

    「じゃしん……いや邪神か?邪神……」

     ラウダがそっと口許を隠して笑い、それからグエルの手を取った。正確には、リセットボタンに、触れた。

    「ねえ兄さん。交渉をしよう。このボタンを渡してくれれば、僕はあなたを、とりあえず今は解放してあげる

     甚だ疑わしい。

     だいぶうたがわしい。

     だが現状こちらが圧倒的に不利であることも、逃げる手段がないことも、事実である。頼みの綱のフィジカルで無理矢理抜け出そうにも図ったかのようにロリだし。ぐ、と唇を噛んで、

    dice1d3=1 (1)

    1:断腸の思いで、リセットボタンを渡す。いやあとで回収するからな!!

    2:「……迷宮、とは。どういうことだ」と時間を稼ぎながらなんとか拘束から抜け出せないか画策する。dice1d2=2 (2) (1:少し緩んだ! 2:無理)

    3:「__断る」と睨み返す。

  • 94二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:20:54

    スレミオはBLなのか!新鮮だな
    そして…渡しちゃうんだね…
    また囚われそうになってるよ??
    また負けそうになってるよ??

  • 95二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:25:26

    おばか!!!!!そういうところだよ!!!!!

  • 96二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 18:36:39

    ここから入れる保険があるんですか????

  • 97二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 19:00:49

    前奪われたスイッチを踏み潰されたことなかったっけ?

  • 98二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 19:42:34

    さいよわの貫禄を見せつけるんじゃあない

  • 99二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 20:45:38

    「ッ……わかった。渡す、渡すから……解放してくれ……」

    「ふふふ。ありがとう」

     ラウダにリセットボタンを手渡せば、彼は微笑んで、杖を一振りする。さすればしゅるりと微かに布が擦れるような音がして、解けていく。がくりと崩れ落ちたグエルを、ラウダがじっと見下ろしていた。手のひらでリセットボタンを弄び、からかうようにグエルの前髪をぐしゃぐしゃと撫でる。セットが崩れて、ふわりとおちる。ラウダが杖を振ると、リセットボタンがリボンでぐるぐるに縛られた。視界にとらえる。あれを奪い返すことさえ、できれば。

    「これで兄さんはいなくならないんだ」

    「……俺は逃げん」

    「そう言って何度もいなくなった。何度も」

    「箱庭三部作の俺に非はない!」

    「何の話……?」

     ラウダが一瞬きょとんとしたような顔をする。それからすいとグエルに顔を近づけて、その顎を持ち上げてみせた。あの時も、あの時も、あなたはスレッタ・マーキュリーに囚われていたけれど。

    「大丈夫。あなたは、解放されたんだ」

    dice1d3=3 (3)

    1:……いったん寮に戻ろう。寮はdice1d3=2 (2) (1:出身 2:性別 3:魔法)で分けられているみたいだな。3ならラウダとはdice1d2=1 (1) (1:同じ 2:違う)領だ

    2:……いったん図書館に行って、魔法の練習をしよう。あれは……dice1d3=3 (3) (1:シャディク 2:エラン 3:スレッタ)か

    3:え!ラウダが所謂壁=ドンを!?

  • 100二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 20:48:38

    ろ、ロリ兄さんに壁ドンを!?

  • 101二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 20:51:14

    あっ(察し

  • 102二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 20:52:47

    これは…!?
    リセットボタンも取られちゃったし…でもロリだよね、事案大丈夫か?

  • 103二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:07:23

    「……なあ」

    「なに」

    「お前は何を恐れている?」

     グエルがふと、呟く。

     神殿の外は完全に陽が落ち、月が輝いている。

     脊髄反射に出た言葉だった。単純に印象の話だった。ただファースト・インプレッションというかこう、勢いとしてそう思っただけだ。瞬間、ラウダがぐっと、グエルの体を、壁に押し付ける。は、と咽喉の奥から息が押し出されて、片手でグエルの両の腕を掴み、押し付ける。咄嗟に暴れて振り払おうとしたが、ラウダの金色の瞳が、じっとこちらを見つめてきて、動けない。

    「……なあ、『兄さん』」

     低い声が、耳朶をうつ。微かに震えているようにも感じた。

    「なんで恐れているのって、教えてあげようか。兄さんがね、僕の前からいなくなることだよ。いつもあなたは僕の前からいなくなる、僕を棄ててしまう、そして僕ではない誰かを選んでしまう!僕を永遠に『守る対象』に貶めて!なら僕は……あなたを支える片割れにも、騎士にもなれないなら、僕は……あるいは……」

    「ラウダ、」

    「あなたという存在を蝕んで、侵して、殺す、魔女になる」

     くちびるが歪に吊り上がって、笑いたいのか泣きたいのだかもわからない。

     掴まれた腕がギリギリと引き攣って痕を残す。それどころかミシミシ、骨が鳴りそうにまでなる。あまりの激痛に、グエルは__

     ちょっと真面目に感嘆した。

     いやふざけているわけではなく。単純にこの世界の強制力というかヤンデレラウダヤベーって意味で。あの明らかに地雷踏んだというか選択肢ミスった反応しても殺されるわけでも突き放されるわけでもなくてこういうイベントになるのかという感動が先に来ると言うか。真面目にすごいなーと思った。いや誓ってふざけているわけではなく!これは素直な感慨というか!!

    dice1d3=2 (2)

    1:「……俺はお前のこと、頼りにしているよ。離してくれ、抱きしめられない」と笑いかけてみる。

    2:「いやお前怖いし逃げるだろ……」と本音を言ってみる。

    3:「守りたいよ、お前を幸せにしたい。兄さんだから」と英雄ルートに入ってみる。

    ラウダの怒りのボルテージ(低いと↑でやや怒り状態が解除されたみたい):dice1d100=88 (88)

  • 104二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:09:42

    うん、ラウダ怖いし逃げてしまうのも共感するけど、言っちゃうのはアカン

  • 105二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:17:39

    怒りのボルテージ今にも限界突破しそうなんですがそれは

  • 106二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:22:07

    怒りボルテージ高いしさらに怒ってヤンデレパワーアップしそうな発言しちゃうし…兄さんってばお茶目ね!

  • 107二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:23:36

    いや、ちょっとカッコいいとか思ってしまった…
    『守る対象』に貶められたラウダが魔女になろうとするの

  • 108二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:25:21

    「えいや普通に怖いから逃げるだろ」

    「ハァ!?」

    「うわ図星故の逆ギレ!?!?」

     ラウダが目を見開いて震えている。それから「い、言っていいことと悪いことがあるだろ……!」と割かし真っ当な指摘をしはじめる。わ……ワァ……!だいぶお利巧になったな!いくらかクール!そこまで現実わかっているならもうひと頑張りだぞ!

     だが実際現実としてはグエルはラウダに文字通り押さえつけられて抵抗を封じられており、今にも爆発したラウダによって何されるかわからない状態だ。ないとは思うがこのまま殺されるとかだってあるかもしれない。なんとかなだめないと、というか今更ではあるがここまでしっかりねっとり描写したうえで暗転はコンプラ的にもまずい!このスレに今更コンプラ意識とかあってないようなものだって?言っていいこととだめなことがあるだろ

    「……ラウダ……」

     縛られたままの手が、微かに震える。

     グエルはそっと、ラウダを見上げた。

    dice1d3=3 (3)

    1:土壇場で無詠唱魔法に目覚めるとかないか!?俺主人公だし!!dice1d2=1 (1) (1:いけた 2:無理 3:いけたがこの魔法は……)

    2:「悪かった。配慮に欠けていたな」と素直に謝る。dice1d2=1 (1) (1:許してくれる 2:だめ)

    3:……くちびるが、近づいて、__

  • 109二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:27:04

    1と2は成功してたけど、3ということは暗転かなぁ…今のグエルはロリだけど…

  • 110二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:27:38

    おいおいおいおい!!

  • 111二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:29:41

    他の選択肢成功したのに、唯一駄目そうな選択肢引くの草

  • 112二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:30:25

    どこまでやったか

    dice1d4=4 (4)

    1:ほっぺにキスしただけだよ!コンプラ砲は正義

    2:くちに触れるだけのキスをした

    3:え!?深い方を!?頭にフレンチとつくほうの!?できらぁ

    4:ここはラウダの迷宮 あとはわかるね

  • 113二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:30:58

    コンプラは浜で死にました!

  • 114二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:32:46

    ラウダは🎲強いし、グエルは🎲に限り四天王で最弱…予定調和だね!

  • 115二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:33:42

    アカン結果になりましたね…精神が大人のグエルだから、たぶんおそらくきっと耐えられただろうと思いたいけど…
    いや、純粋にロリならラウダの地雷になる選択肢を選ばない可能性もあるのか…

  • 116二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:35:49

    …………はい、察しました

  • 117二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:36:37

    兄さんはロリなんだから優しくしてあげてね!?ラウダ!?

  • 118二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:39:47

    このレスは削除されています

  • 119二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:40:09

    「ッは、はあ、ハ……」

    「……は、はは……ははは!あっはははは!」

     何かが壊れたように笑う。最初からだ、最初から、こうしていればよかった。こうしていれば、幾分もよかった!体力を使い果たしてぐったりと床に倒れこむグエルを腕に抱き、ラウダが泣きそうに肩を上下させ、「最初から……」と繰り返す。震える息に、ああ自分は決定的に何かを間違えてしまった、何かを狂わせてしまった、精神状態がよくない方に入ってしまった、とラウダの心配ばかりしているのだからそういうところだよ兄さん案件である。

    「ラウダ、俺が……全部、悪かった、ごめん……」

    「……違う、兄さんは何も悪くない」

    「情緒不安定か?俺が、」

    「悪くないんだ」

     ラウダが崩れ落ちて、ぼろぼろと涙をこぼす。笑みを浮かべたままのくちびるが、泣きそうな息をゼエゼエひゅうひゅうとこぼした。

    「……ごめん……」

     縋るような、声色だった。

    dice1d3=1 (1)

    1:「ラウダは何も悪くないよ」と抱擁する。

    2:無言で、踵を返す。立ち去る。

    3:「それで俺に詰ってほしいのか、責めてほしいのか」と問いかける。

    ラウダの罪悪感:dice1d100=96 (96)

    ちなみに独占欲等の程は:dice1d100=9 (9)

  • 120二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:41:03

    あら、和解(?)できそう!

  • 121二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:41:41

    なんだろう…ラウダの倫理観(?)がちゃんとしてそうで良かった…事後だけど

  • 122二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:42:12

    さすがにロリ相手だと罪悪感もわくか!
    屈強な兄さんをうにゃうにゃするのとは訳が違うもんな…

  • 123二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:46:32

    なんだかんだで独占欲は低めだからラウダ√以外もいけるかな?(選んだ相手がラウダの義兄/義姉としてお眼鏡にかなうかは別として)

  • 124二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:48:34

    「……ラウダは何も悪くない」

    「あ、……ぁ……」

    「悪くないんだ、兄さんが全部背負う」

    「ぅああ……」

     抱きしめれば、ラウダがいよいよ泣き始めた。

     普通泣くべきなのはこちらの方なのでは?と思わないでもなかったが、それより先にまずはラウダのメンタルを回復してあげるのが先である。このままだとこいつ自害とかしかねないし。流石のグエルも可愛い弟に死なれたら寝覚めが悪い。あとついでにこれで良い感じにフラグへし折れてくれないかな~という邪な気持ちがある。何がとは言わないがナニよりも邪な気持ちってなんだよ

    「ごめん、兄さん、ごめん……」

    「何も悪くない。……早く部屋に戻ろう、ゆっくり寝よう。今日の事は悪い夢だったんだ」

    「そんな無理矢理系でされた方にかけるみたいな声……兄さんがかけられるべきなのに……」

    「それは俺も思わないでもなかったが」

     グエルが困ったように微笑めば、ラウダがいよいよ息を詰まらせて泣いた。

     背を撫でれば、大きくなったと思っていた弟の背中も、小さく震えたものに感じた。

    dice1d3=2 (2)

    1:部屋に戻るぞ!同室はdice1d3=2 (2) (1:ちゃん様 2:ラウダ 3:いない)みたいだな

    2:ラウダをなだめて、抱きしめる。するとなんかこう、縋ってくる、ようで……?

    3:ラウダが「……ごめんね」と言って、そっとリセットボタンを返してくれる。

  • 125二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:50:41

    グエル前にTSして地球に放り出された時にお労しいことになったのフラッシュバックしなかったか?大丈夫か?

  • 126二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:53:50

    えぇ?この状態でまだフラグのへし折りとか考えてるの?
    さすがは不屈の精神だけど、いや、さすがにね…
    精神だけは中々折れないよな、この兄さん

  • 127二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 21:59:14

    『流石のグエルも可愛い弟に死なれたら寝覚めが悪い。』とか言ってるけど、何度も弟の前から消えてる人が言っていい台詞かね?

  • 128二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:01:18

    >>127

    だって(おそらく)恋愛対象が男性じゃないのに弟からそういう好意を向けられる世界だったら、そのまま大人しく弟の近くにいられないじゃん…

  • 129二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:03:37

    よりにもよってロリ状態のときにリセットできずに話が進むの草ですわよ

  • 130二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:12:42

    >>127

    弟として好きだけど恋愛対象ではないとしたら好意を寄せられてヤンデレ気味のアプローチ掛けられたら逃げたくなるだろ…

  • 131二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:16:38

    弟は大事だがそれはそれとして本編のガンダム襲撃に匹敵することされたら自衛手段取るしかないもんな

  • 132二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:17:26

    果たしてリセットボタンは、グエルの手元に無事に戻ってくるのだろうか…?

  • 133二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:32:29

    >>128

    >>130

    自分は「転生」が「意識だけを飛ばす」ではなくて「死んで生まれ変わる」という認識だったのでリセットボタン=自殺ボタンだと思ってて、恋愛感情云々は関係なく「何度も弟の目の前で死んどいて自分はそんな風に思うのか」と感じたんです 間違いだったならすみません

  • 134二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:33:18

    「ラウダ?」

    「……兄さんは……」

     ラウダが、グエルの腕を掴んだ。

     手のあとが残った皮膚が、微かに痛む。ロリにしては規格外に頑丈だったおかげで無事だが、そうでなければ骨の一本でも折れていたかもしれない。はあ、と低く息を吐きだして、グエルの手をにぎり、ラウダが泣きながら呟いた。

    「優しいんだね」

    「別にそんなこと……」

    「あなたはやさしいから……甘いから、あいつや、ミオリネや……僕みたいなのに、付け込まれる」

    「俺は、」

    「だから、守りたいと願ったんだ」

     ラウダが立ちあがる。

     リセットボタンを片手に携えて、すたすたと神殿の外に消えていく。月明かりを背負って、ふと、振り返った。逆光になって、表情は読めなかった。

    「ごめんね『姉さん』。絶望するくらい愛してる。僕諦めきれない。逃げないで、あなたが産んだ魔女と向き合ってほしいと願ってしまう。もし終わりを願うなら、」

     また、あいにおいで。

     ラウダの姿がかき消える。

     残されたのは、壮麗な神殿と、蹂躙の痕跡を残したまま呆然とするグエルだけだった。

    dice1d3=3 (3)

    1:……ここは戦力増強だ、真面目に授業を受けるぞ!dice1d2=2 (2)

    2:ところで俺大丈夫なのか?dice1d3=1 (1) (1:ちゃん様 2:シャディク 3:オルコット)に相談してみようか、あいつそういうの詳しそうだし

    3:お……おいかける!dice1d2=2 (2) (1:捕まえる 2:無理)

    ????:dice1d100=19 (19)

    ↑判定:dice1d100=39 (39)

  • 135二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:37:20

    恋愛的に好きじゃない今は異性の家族にロリの身体で無理矢理乱暴された世界で堕ちるのはなかなか難しいんじゃないかと冷静になるなどした…

  • 136二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:44:26

    「ッ待て!」

     グエルははっとして起き上がり、なんとか衣服を整えてマントをひっかぶり、走ってそれを追いかけた。が、無理だ。神殿を飛び出しても、いってしまったのか、見える範囲に姿がない。帰り道は流石にわかるが、素直にそれを追ったとて見つからないだろう。てかさっきの謎ダイスはなんなんだよ。何がどうなったんだよ。グエルは震えた。だってそれでなくても例えばラウダがラスボス化したとかそういう可能性だってないわけではないし。割とそっと色々な意味で震えた。

     __夜の森は、静謐だ。

     魔獣や化け物の類は、見える範囲には見つからない。もうそれらも寝静まるような時間なのだろう。グエルはしばらく考えた末に、自分の身を抱いて、微かに睫毛を伏せた。

    「……まだ、俺も、きょうだいとして傍にいたいと、希望を持つくらい愛しているって、言えてない」

     グエルは絶望することができない。

     呪いを受け止め、願うことしかできない。

     それはある意味エゴだ。自分勝手だ。傲慢だ。そして、とびきり、高潔だ。森が微かに白みはじめる。ふっと空を仰ぎ見れば、月が沈み、とおくの地平線が銀色に輝きはじめるのが見える。

     夜明けの時だ。

    dice1d3=2 (2)

    1:……寮に向かう。同室は……エランちゃんdice1d3=1 (1) (1:様 2:4 3:5)か

    2:授業を受けよう。あれは……dice1d3=1 (1) (1:シャディク? 2:スレミオ? 3:フェルペト?)

    3:引き続きラウダを探す!見つけられるまで探す!俺は執念深い

  • 137二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:48:01

    きょうだいとしてラウダのことが大切なんだよな…
    それはそうと授業受ける前に医療的なケアとか受けとかない?魔法がある世界だからそういうの要らない?

  • 138二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:55:36

    ちょっとボタン持って消えるとか、想定外の展開で面白すぎなんですが…
    え、どうなるの?
    追いかけるかと思いきや、授業に向かってるし…

  • 139二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:55:49

    「おはよ~、野良ネコちゃん」

    「……それは俺のことか?」

    「聞いたよ、昨日入学パーティー無断欠席したんだって?初日からロックだね、嫌いじゃない」

    「俺はグエル・ジェタークという名がきちんとある」

    「そっか。よろしく、グエル」

     握手を求められ、しばらく考えたあとにそっと受け容れることにする。

     シャディク・ゼネリはグエルの同級生であり、同じクラスで授業を受ける仲間にあたる。国防の要、単体にしてかなりの勢力を持ち、お抱えの騎士団なんかの質もぶっちぎりで高い名家__ゼネリ辺境伯の後継者であり、この血縁至上主義の国で養子にして跡継ぎと目されるというだけある天才少年だ。ここまで盛られてるってことはたぶんコイツも攻略キャラなんだろうなあ、と思いながら授業を受ける。グエルとシャディクの適性__dice1d3=2 (2) (1:攻撃系 2:支援系 3:回復系)の魔法を更に上手く扱えるようになるための訓練だ。このあとは体術なんかの授業もあるし、グエルはこう、強くなりたいのである!

     シャディクが不意に、グエルの手に触れた。そちらを向くと、「まだ幼いのに剣だこのある手」と端的に表する。次に視線をあげた時、その目は__こう__だいぶ好戦的な、獲物を見つけた蛇の目をしていた。

    「ひとつ、手合わせ願ってもいいかな?お前と、戦いたい」

    「__望むところだ」

     グエルが口角を吊り上げて、今度は力強くシャディクの手を握った。なんかすごい勢いで突然しっとりからカラカラ青春モノになりつつあるなあとおもった。乾燥器かよ

    グエル:dice1d100=50 (50)

    シャディク:dice1d100=86 (86)

    数値の高い方が勝ち&二人の現在のつよさの指標となります

    ちなみにラウダはdice1d100=64 (64) (神殿内に限り+50)

  • 140二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:59:00

    出遅れちゃったけど、ラウダのセリフがいちいちカッコよくて中二的で私に刺さるんですが。
    いや、台詞回し好き…

  • 141二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 22:59:16

    シャディク強いな!
    流石に身体が幼女だと厳しいか

  • 142二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:04:26

    その緩急と乾湿がこっちは凄く楽しいんだよ!!

  • 143二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:07:12

    「ッはあ、はあ、はあ……」

    「ふふふ。君は強いね」

    「嫌味か?」

    「ううん、年齢や性差のハンデも感じさせない、余程厳しく鍛錬したんだろう。なんだかやけに疲れていたみたいだけど、そうじゃなければ俺が負けていたかもね。というか何かあったの?」

    「うるせえ嫌味か!?」

     グエルはぱったりと倒れつつシャディクを見上げた。シャディクはグエルの傍にしゃがみこんでくすくすと笑っている。かなり無邪気だし悪意は感じないが、あそこまでの才能の持ち主にそれをやられると最早単なる煽り行為である。

     __強かった。

     グエルは回想する。支援、といっても、内容は様々だ。グエルが得意なのは、主に単純な身体能力、パワーの強化と、それを応用した盾の錬成による防御が得意だ。そのため基本的にはフィジカルと近接戦闘でゴリ押す(改めてロリには向かない戦法だ)形になるが、シャディクはどちらかというと、思考能力や判断速度の強化、それから一時的なスピードの増強に重きを置いているらしい。単純な読みあいは全部かわしきられるし、無理矢理押そうにもひらりとかわされてしまう。対面を拒否して叩けるところで叩く、ということか。

     グエルはゆっくりと立ち上がり、シャディクの手を取る。三度目の握手と共に、めらめらと闘志に燃える視線までお見舞いしてやれば、シャディクがふっと、好戦的に微笑んだ。

    「次は負けない」

    「楽しみにしている」

    「その余裕げな鼻明かしてやる、楽しみにしておけよ」

    「ありがとう。ところで本当に何があったの?体調悪いなら救護室行けば?」

    「気にするな!!」

     友達以上仲間で好敵手(ライバル)、あと前々世くらいで清らかなる(?)巫女ちゃんやってたシャディクには、できればあまり知られたくない事実であった。

    dice1d3=1 (1)

    1:……救護室に向かうか(冷静)

    2:このままシャディクとアオハルする!(dice1d100=63 (63)

    3:よっしゃラウダにリベンジだ!!!!!!!!!!!

  • 144二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:09:14

    うん、そこは救護室に行って、いつ誰が来ても何が起きても対処できるように回復しといたほうがいいよ…

  • 145二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:09:47

    回復大事、あとその、いろいろなあれも、ねっ

  • 146二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:12:00

    シャディクが除湿器になってるの笑ってしまうな
    前々前世だとジトジトした加湿器だったのに…

  • 147二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:19:13

    「腕や足にあざができていますね。でもこれで回復魔法をかければ、元通り」

    「怖すぎますね魔法。なんらかのやばい力ですか?」

    「なんらかのやばい力だから魔法と呼ばれているんですね」

    「それはそう」

     グエル自身の脅威の回復力と、ついでに保健室の先生のなんらかのやばい力を使って、グエルは無事完全回復するに至った。これがセーブポイントというやつか……しかしどちらにせよ、HPもMPもフルパワーマックス回復。これで勝つる。グエルがぐっと手を握ると、

    「せんせい、包帯の替え……が……」

    「あら、ありがとうスレッタさん」

    「……スレッタ・マーキュリー!?」

    「あの時の!?」

     グエルが悲鳴じみた声をあげると同時に、スレッタが素っ頓狂に叫んだ。先生が「お知り合い?」とおっとり首をかしげると、スレッタが「はい、この前入学式で……後輩で、おともだちです!」と答える。グエルはスレッタの中の自分の認識が「突然告白してきたヤバいロリ」ではなく「おともだち」になっているらしいことに素直に感動した。

     スレッタはグエルの隣に腰かけて、「あざ……あと……?」と困ったような顔をする。それからこちらを見つめ、心配するようにグエルの背を撫でてくれた。

    「何か辛いことがあったんですか?力に、なりますからね」

     これで既に婚約者がいて攻略できないのは嘘だろ。

     グエルは切実に思った。

    dice1d3=3 (3)

    1:「……ただ実習中怪我しただけだ」と誤魔化す。dice1d2=1 (1) (1:騙される 2:う、嘘はだめです!)

    2:「実は……」と詳細をぼかして相談する。

    3:「なんでもない。俺いかなきゃ」

  • 148二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:22:13

    高潔高慢ロリ兄さん

  • 149二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:29:42

    平気に見せてるけど、実はメンタルのダメージを溜め込んでてがっつり残ってるパターン…?
    グエルらしいけどお労しい

  • 150二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:33:48

    「なんでもない。……俺いかなきゃ」

    「ど、どこに!?安静にしなきゃ、だ、だめです!」

    「いかなきゃ、だめなんだ」

     グエルは振り返り、困ったように微笑んだ。さすればスレッタはしばらく迷った末、ぐっと、グエルの手を握る。あの時グエルが下のと同じように、静かに跪く。

    「……私はあなたのことをよく知りません。止める権利もありません。ただ、あなたが決めたのなら、私はその道に光があるように、祝福するだけです」

    「……すれった」

    「グエル・ジェタークさん、ご武運を」

     ぽわ、と触れた部分から、全身が温かくなる。

     スレッタが回復魔法をかけてくれたのだ、と気づいたのは、先程までなんとなくあった気だるい感じや、全身を支配する微かな痛みが、すうっと消えていったからだ。グエルはスレッタの手を額にあて、微かに息を吐き、呟いた。

    「ありがとう」

     スレッタが、一瞬複雑そうな顔をしたあと、微笑んだ。

     __やってきたのは、昨日と同じ場所。神殿だ。

     同じ場所なのに、夜見るのと昼見るのとでは、大きく違う、夕空の中でどこか不気味に見えたそこは、青い空を背負って、むしろ雄大に輝いているようにも見えた。

    「……いるんだろ」

    「どうして、探しに来てしまったの」

     ラウダが、いつの間にか背後に立っていた。苦虫を嚙み潰したような顔が、どこか痛々しかった。

    「いっそ逃げてくれれば、あきらめもついたのに」

    「言っただろう。俺は逃げん」

    「……そういうところだよ」

     ラウダの押し殺したような嗚咽に、グエルは気付かないふりをした。幸いにも、今は絶好調。これで負けたら木下に埋めてもらっても構わないレベルである。グエルは手を伸ばした、それから__

    dice1d3=1 (1)

    1:「リセットボタンは返してもらう。ラウダ・ニール__お前に決闘を申し込む」と断言する。

    2:「__大義名分を与えてやろう。グエル・ジェタークを手に入れたいのなら、俺を正面から打ち倒せ、ラウダ・ニール」とちょっとボスっぽいことを言ってみる。

    3:「……俺は、お前と戦いにきたんじゃない。あのボタンを返してもらいにきたわけでもない。ただ、傍に居たくて、来たんだ」と微笑む。

  • 151二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:36:15

    神殿内ラウダくそつよだぞ…がんばれ…

  • 152二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:41:26

    「……」

     ラウダの背に、巨大な片翼が現れる。√13のような形をしたそれは、時たま桃色に発光した。無数のリボンが寄り集まって、一本の巨大な剣となる。目を開けば、ラウダの黄金色の瞳が、普段とは違い、紅色に輝いているのがわかった。

    「勿論。決闘を承認する」

    「__ああ、なら、やるべきか?決闘はモビルスーツの精嚢のみで決まらず」

    「モビルスーツはこの世界にはないよ。操縦者の腕のみで決まらず」

     一瞬、静寂のとばりがおりる。

     グエルもすうと、目を閉じた。開けた。赤い盾がふわふわと浮遊し、関節などの部分を中心に装甲が増える。片手には魔力で生み出した槍、背にも太刀を背負って、構える。なんだか少し笑いたくなってしまうほど、高揚していた。これがスレッタの祝福故なのか、それともラウダと戦う故七日までは、わからない。グエルは割とバトルジャンキーの気質があるかもしれなかった。肺から浮かび上がる笑みをそのままこぼせば、壮麗な神殿は、その姿をそのまま、戦場へと姿を変える。

    「「__ただ、結果のみが真実」」

     決心解放、と言ってくれる人はいなかったけれど。

     もうとっくに、覚悟は決まっていた。

    ラウダ:dice1d114=55 (55)

    グエル(スレッタの祝福補正+50。めちゃ高な下駄じゃん):dice1d100=24 (24)

    ※数値が高い方が勝ち。グエルが勝つとリセットボタンを返してもらえる。ラウダが勝つと……

  • 153二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:43:02

    すごい誤字で笑っちゃったけどスレッタバフすげ~!
    ラウダがかったらどうなってたんですか

  • 154二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:49:29

    誤字が凄まじくて笑い止まらんw

  • 155二次元好きの匿名さん23/10/22(日) 23:57:27

     ボロ負けだった。

     もうちょっと手加減してもいいだろってくらい完膚なきまでに叩きのめされた。

    「今からでも+50の補正出目の方にってことにできないか?」

    「見苦しいね。諦めなよ」

    「いやだってあれ完全に勝つ流れだったし勝つと思ってたから実力+50なんていう無茶苦茶なバフもらったんだろ……!」

    「そこはもう姉さんの出目が馬鹿だったとしか……」

     こちらを見下ろすラウダとしゃらりと第三の壁を超越したことを話しながら、なんとか息を整える。もう指一本も動かせる気がしない。やはりこの世界そっち形への補正が強いのか。馬鹿みたいに強いのか。

    「……決闘の結果は絶対だ。なんでも受け容れる」

    「今なんでもって」

    「言った。俺は、逃げん」

     最早半ばヤケクソの不貞腐れであった。

     いじけるように身をまるめてそう言うと、ラウダがそうっと、グエルの額にキスをする。さすればふわりと疲れが抜けて、少なくとも手足を自由に動かすには支障ない程度にはなった。「回復魔法はあまりうまく使えないけれど」と言って、ようやく離れたラウダがにこりと微笑んだ。

    「僕はね、姉さんに笑っていてほしいんだ」

    「……」

    「姉さんに、世界一幸せでいてほしい。だけど同じくらい、僕に支えられるあなたであってほしい、僕の隣で笑うあなたであってほしい、僕の傍にあってほしい」

     あなたに、並びたかったんだ。

     祈りにも似た、呪詛の言葉。

     これがグエルの生み出した魔女だ、ラウダ・ニールなのだ。あまりに切実でささやかで、傲慢なほど真っ直ぐなそれに、グエルは静かに、視線を下ろした。

    dice1d3=2 (2)

    1:「……好きに、なってよ。あなたの心はくれないの、どうして、だめなの……」と涙を流し始めた。

    2:「……あなたの心は、もらえなくてもいい。身体を縛るだけでもいい、どうか傍にいることだけ、ゆるして」と諦めたように微笑まれた。

    3:「それはそれと決闘で勝ったのは僕なんだよね?結婚しようよ」と来られた。嘘だろ……

  • 156二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:04:29

    dice1d3=2 (2)

    1:もちろん、そばにいる。決まってるじゃないかラウダ……ところできょうだいでそういうことするのはよくないとおもう……(自己主張)

    2:……避妊等をきちんとする、周囲には完全に秘匿できるのであれば、構わん。決闘の結果は絶対だ(譲歩)

    3:もうぜんぶすきにしろよ……(ヤケクソ)

    dice1d100=9 (9)

    ※1ならラウダがキレ芸するか、2や3ならグエルが身体的に絆されるかの可能性 100ほど高い

  • 157二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:04:30

    ラウダの出目が55でグエルの出目が24+祝福50=74だからグエルの勝ちでは…?

  • 158二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:04:51

    このレスは削除されています

  • 159二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:10:44

    自分はダイスの計算出目に補正じゃなくて上限値上昇だけかと思った
    グエル:基本50のため本来1d50がスレッタ補正で上限+50の1d100
    ラウダ:基本64の神殿補正+50で1d114
    なのでシンプルに出た目だけで勝負ついたのかと

  • 160二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:12:07

    譲歩するけど絆されはしないグエル、高潔な男(ロリ姉)だな

  • 161二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:14:20

    >>159

    確かにそれぞれのダイスの上限値がグエルは100、ラウダは114になってたね

    だからストレートにダイス結果の数字で比べればいいから、55のラウダが24のグエルに勝ったのか

  • 162二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:15:47

    ※バフはダイスの最大値に足しました(ラウダなら実力63+神殿補正50で1d113で振る みたいに)!わかりづらくてゴメンね


    「決闘の結果は絶対。俺から言えるのはそれだけだ」

     グエルはころりと寝転がったまま、視線だけでラウダを見上げた。

    「だが、覚えておけ。俺は堕ちない、決して。いつまでもお前を斃す星として君臨し続けるよ」

    「……それでこそだよ」

    「殺せとも懇願しない。暴れもしない。俺はお前から、俺を奪い返す」

    「ああ、そうだね。……ふふ、僕のものになってしまったんだ……にいさんが……」

     ラウダが、グエルの体をかき抱き、そっと涙を流す。窓の外は夕暮れが近づきつつある。斜陽、雲ひとつない、おおきな、まるまるとした、太陽。しずんでいく。しずんでしまう。夜が来てしまう。グエルはぐっと拳を握り、それから少し考えて、ラウダの頬にくちづけを落とした。ラウダが、かすかに震えた。

    dice1d3=1 (1)

    1:重い体を引きずって学校に行ったらスレッタに「昨夜はおたのしみ(戦闘)でしたね!!」と大声で言われた。周囲に人はdice1d2=1 (1) (1:いた 2:いない)

    2:登校時も授業時もラウダがべったりになった。シャディクに生温い目で見られてるdice1d2=1 (1) (1:弟くんと仲良いんだね 2:あ~(笑))

    3:えこれから俺神殿監禁ルート!?シャディクとのレベリングは!?スレッタの祝福は!?

    ちなみに暗転はdice1d2=2 (2)

    1:できないよ……

    2:それはそれだしこれはこれだし

  • 163二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:21:15

    この世界でもグエルは跡継ぎだけど、ラウダにある意味囚われちゃったし、そこのところはどうなるんだろう?

    ラウダは心が奪えないなら身体だけでもってなっちゃってるけど、その、頑丈でもロリだから、せめて加減してあげてね…グエルが重い体を引きずって学校に行ってる時点で無理な願いだろうけど…

  • 164二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:23:58

    ラウダ、手加減をするんだぞ、激しいのもいいけどゆったり交わるのも大事だぞ!
    いたわるんだぞ!兄さんはまだロリなんだぞ!

    スレッタ、その台詞はグエルにアカン

  • 165二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:30:50

    てかこの世界線でも姉弟が同い年ならラウダも13歳なんだよな声変わり迎えてるとはいえ
    精神年齢とかは別としてもなんかいろいろやべえな

  • 166二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 00:59:29

    風呂食っててまた出遅れたけどね、152をね、カッコえぇ…って思いながら途中まで読んでたんですよ…そしたらね、無視出来ないような誤字に遭って以降内容入って来なくなったんですけど!?
    どうしてくれるんですか!!

  • 167二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 02:41:29

    しっとり描写も綺麗で好きだなぁ…
    うん、そのあと確りやる事やってんですけどね
    もうなんか、感情の緩急がジェットコースターみたいで楽しいですわ

  • 168二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 06:59:23

    >>133

    転生は死んでまた生を受けると皆認識してるでしょう

    グエルがそれを選ぶことにした原因を考えれば普通ならそりゃそうだ、としか思えないのですが…

  • 169二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 07:29:30

     体が重い。

     全身だるい。

     この世界中々にアレで、そういうことする用の魔法がいくつも開発されている。どちらかというと、そちらによる魔力酔いの方が大きいだろう。少なくとも孕んだり露呈したりするリスクはない。ラウダは休むように言ったが半ば無理矢理登校して、

    「あっグエルさん!祝福、使ってくれたんですね。さくやはおたのしみでしたね!!」

    「はああああああ!?いや俺そんなこと」

    「えっグエルと……あれラウダ?」「血縁では?」「そういう関係……」「お柔らかいんだ」

    「おいそこ聞こえてるぞシャディク!エラン!言うなら面と向かって言え!」

    「……姉さんは僕のだから」

    「ウワア清々しいほど彼氏面!!」

     きょとんとしながら「決闘したんですね、の意だったんですけど……それ以外のこともしたんです?」と尋ねるスレッタに、グエルはちょっと怒りたくなった。完全に確信犯だろ。そのワードチョイスはズルだろ。遠くに銀髪の痩躯をみつけて「あ、ミオリネさん!」と走り去っていこうとしたスレッタを「おいスレッタ・マーキュリー!」と呼び止め、顔を真っ赤にして睨みつける。スレッタは不思議そうな顔をして、「また!」と去っていった。コイツ……

    「ふふ」

    「……」

    「今ので『勘違い』した輩は、姉さんは弟と行為に耽るふしだらな女だと思うだろう。もちろん婿入り前提で、伯爵位を継ぐのも姉さんとなれば、そこまで婚姻に影響は無いかもしれないけど」

    「…………」

    「あとは僕が、外堀を埋めるだけだね?」

     シャディクが評したグエルより余程飢えた野良猫らしい瞳でこちらを見る。グエルはふんと鼻を鳴らし、再び歩みを進め始めた。

    dice1d3=2 (2)

    1:「やっぱり俺は負けん!ここで決闘を申し込む!!」と衆人環視でキレ気味に挑む。グエル:dice1d50=40 (40) ラウダ:dice1d64=37 (37)

    2:「もう皆に見せつけてしまおうよ」とキスされる。きす!?!?(次のレスで判定ダイス1個)

    3:人が周囲にいないタイミングを見計らってその……(次のレスで判定ダイス3個)

    堕ちろ!堕ちたな……するかの判定:dice1d100=88 (88) (9以下が出たら堕ちる)

  • 170二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 07:32:46

    人様のスレでレスバはやめな〜

    選択肢で無理なときに「無理」って書いてあるの無慈悲で毎回ふふってなる
    こういう細かいとこまでいちいちツボだからスレ主のスレはやめられん…

  • 171二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 07:34:57

    堕ちない姉さん流石だよ
    周囲に見せつける系はこっちがハラハラして辛くなるけど、グエルがものともしない精神を持ってるから見ていられる…メンタルダメージ大丈夫だよね?

  • 172二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 07:41:49

    「……もう皆に見せつけてしまおうよ」

    「んむっ……!?」

     唐突に、くちづけられる。

     触れるだけのものだ。だけどもそれは、そこそこ周囲に人がいる状況で、ようするに先程のスレッタ・マーキュリーの言葉を肯定するような形になり。だいぶ頭が都合よくできてるモブがヒュウと口笛を吹いたり生ぬるい目をこちらに向けたりしている。もっとブリザードであるべきだろ。ロリショタ近親相姦に向けられる視線はもう少し冷たくあるべきだろ!!

     ラウダが酸欠でくたりと力が抜けたグエルの身体を抱きとめ、周囲を警戒するようにぐるりと見渡す。そうしてふっとシャディクを視界に留めると、彼は両手をひらりとあげて「やだなあ取らないよ!」と言ってみせた。奪え。そこは奪え。奪いに来てほしい頼むから。

    「行こう、姉さん」

    「待てラウダ、ラウダ!?おいっ、噂になったら、どうし__」

    「その時は責任取って結婚するだけ」

    「無敵の人?」

     そこそこ余裕げにツッコミを入れるグエルの手を、ラウダが硬く握る。かたく、かたく。ぎゅうっと。何かを、恐れるように。それが何故か、何とはなく理解してしまったグエルは、かすかに視線を伏せて、ぐっと奥歯を噛んだ。

    dice1d3=1 (1)

    1:恙無く授業を終える。dice1d3=1 (1) (1:教室に篭城 2:救護室でスレッタと話す 3:何とは言わないが判定ダイス3個)

    2:泡食った顔した父さんが「グエル!?ラウダぁ!?!?」と連絡してくる。dice1d2=1 (1) (1:開き直る 2:誤魔化す)

    3:うーん……もうこれデスルーラした方が早いな!

    判定ダイス:dice1d100=75 (75) (9)

    周囲の反応の大きさ(100程騒ぎになってる):dice1d100=18 (18)

  • 173二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 07:50:01

    周囲の反応が小さくて良かった
    当事者の一人以外で盛り上がるのはなかなかお労しいからな

  • 174二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 09:28:17

    「呼ばれているみたいだけど」

    「いきたくない」

    「強情だねえ。トランプする?」

    「二人だろ……スピードする……」

     シャディクがからりと笑って、懐から豪奢な装飾が施されたカードを取り出す。グエルがやや迷った末にそう言うと、シャディクがカードをシャッフルしながら、「何を認めたがらないのだか」と肩をすくめる。

    「認めたがらないって……当然だろ、俺たちは姉弟だぞ」

    「うーん、それだけど少し違うな」

    「何を……」

    「彼はお前が犯した罪の象徴だろうに。だから怯えるの?」

     グエルが顔を上げる。

    「お前……前世の記憶が、あるのか。というか昨日のあれ見てたのか?それとも、」

    「さあ?ふふふ、お前が決めて構わないよ。ただ、思いを告げた瞬間目の前で好きな人が死んだら人はどう思うか、想像力に欠けていたね」

    「……俺が最初から逃げなければ、あいつはあそこまでこじらせずにすんだのかな」

    「どうだろうね」

     配られたカードをめくる。

     ハートのKが書かれている。真っ赤な王、愛の象徴、13。指先がかすかに震える。カードが小さく揺れている。

    「俺にも、非はあった、とおもう。だけど俺は、誰かの物になるつもりはない」

    「そうだね、Ich gehör nur mir!羽をもがれなければ、どこだって自由に飛ぶことができる」

    「あいつが羽をもがなければならなくなったのは__」

    「さあ?案外、何もなくても元からああなのかもよ」

     シャディクが飄々とかわしながら、配り終える。決められた手札で、勝つしかない。笑う口元をカードで隠して、彼が足を組んでみせた。神妙な顔しないで、楽しくやろうよ。俺はお前のこと、嫌いじゃないんだ。

    dice1d3=3 (3)

    1:一戦やってから、ラウダのところに向かう。……魔女と、向き合う。

    2:いや普通に粘れるとこまで粘って逃げるぞ

    3:「それじゃフィックス・リリ__」「姉さん、迎えに来たよ」「ウワア籠城の不可能!?」

    ちなみにカードはdice1d2=2 (2) (1:グエル 2:シャディク)の勝ち

  • 175二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 09:48:02

    デスルーラという手があったか(白目)
    もうだいぶ"詰み"ですねぇ…

  • 176二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 12:31:48

    グエルはカードゲームでもシャディクに敵わないか
    前世で数々悲しい別れを重ねてきて今のラウダになってるのに、デスルーラなんてやめたげて…
    さらに過激なヤンデレになっちゃうよ、、、

  • 177二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 12:58:04

    リセットボタンが奪われたからデスルーラしかリセットする方法ないのは分かるけどさ…

  • 178二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 21:39:20

    「……クソ、また負けた!」

    「あはは、グエルは顔に出やすいからねぇ」

    「反射神経勝負に駆け引きも何もあるかよ……!」

    「さあ、どうだろう」

     シャディクが肩を竦める。グエルは手札を投げて、シャディクに渡した。これはグエルの持論だが、勝つまでやれば100%勝てる。グエルかしこい。というわけで「もう一度__」と言おうとしたところ、

    「フィックス・リリ」

    「迎えに来たよ姉さん」

    「嘘だろ!?!?」

     グエルがびくりと肩をはねさせた。視線の先には、ラウダがいる。彼はつかつかとこちらに歩み寄ると、シャディクからグエルの手を奪い返し、むす、と疑問がつきそうなほど拗ねた様子で彼を睨みつけた。シャディクが「おお怖い怖い」なんておちょくるように余裕げにひらひらと両手をあげるが、グエルはもうなんというか、気が気じゃないというか。

     __手を、握られながら。少し考える。

     自分は何故ラウダから逃げているのだろう?いやそれはまあ、ヤンデレ弟に死ぬほど愛されてねむれなくなるのを避けるためではあるのだが。だが、それ以前に。もっと昔、何か、あったような。大切なことが。

     彼は何故、グエルを追いかけている?

     グエルが逃げるからだ。おいていけばいいのに、無理矢理縛り付けようとする。隣に並びたいと願う。一体それは、どうして?あの日、『最初』に彼が追いかけてくれた時、彼は、何を言っていたっけ。

    「……」

     グエルはじっと、ラウダの方を見る。

     窓の外から日差しがさしこんでいる。シャディクは「俺はもう挟まれなきゃなんでもいいかなあ」とニコリと笑った。馬に蹴られて死にたくはないものでね。

    dice1d3=3 (3)

    1:「……ラウダ、お前は、どうしたい?」と尋ねてみる。

    2:やっぱ普通に無理だと思う!デスルーラするぞ!!dice1d3=2 (2) (1:成功 2:失敗 3:???)

    3:……あの日……具体的にはdice1d3=3 (3) (1:12話 2:15話 3:18話)(回想シーン開始)

  • 179二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 21:48:02

    十八話って何あったっけって調べたらシュバルゼッテお披露目回か

  • 180二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 21:52:00

    「……俺は、あの日……」

    「姉さん」

    「具体的には十八話」

    「あれもしかして回想シーンで尺を使おうとしている!?」

     失敬な真面目に考えた上での発言だわ。目を閉じ、回想する。サブタイトル空っぽな私たち。あの話で__グエルは……

     あの時、おいて行ってしまった。

     ラウダは自分が庇護対象に貶められたことに怒りを覚えたといっていたっけ。その通りだ、彼には地獄に来てほしくなかった。楽園を追放されるのは自分だけでいいとおもっていた、安全な場所で、幸福な場所で、穢れなく暮らしてほしいと願った。自分があらゆる罪を一人で背負い込むから、一人で立っていられるから。そうするべきであると、やや自分勝手にも、そう思ったから。

     ……?

     何か、違和感が、ある。引っかかる。ラウダがもし、それに対して怒ったのであれば。どちらかというとこれではまるで。

    「お前は……俺が、英雄になってしまったことに、怒ったのか……?」

     ラウダは何も答えなかった。

     ただ、真っ直ぐにグエルの腕を引っ張る。等身大の幸福を得てほしかった、ひとりで背負うには重すぎる重荷を一人で背負わせたくはなかった。ただ、いっしょに、いたいと。願ってしまったのだ、だから。だから__あのとき、ラウダは__

    『その高潔さが、傲慢さが』

    「あなたは一番星じゃない」

     太陽でも、聖人君子でもない。ただの人間だよ。ただの人間として生きてほしかった。ラウダが振り返って、グエルの手を握る。でも僕は、そんなあなたの善性が好きになったんだよ、笑えない。飴色の瞳から、涙がこぼれた。

    dice1d3=3 (3)

    1:……息を吸って、吐く。整えて、「あのときしたこと、ゆるすつもりはない」と言う。

    2:これ英雄ルート入ればフラグ折れるのでは!?「……ラウダ、俺はどんなお前でも愛するよ」と抱きしめる!dice1d2=1 (1) (1:兄さん……そういうところが…… 2:????)

    3:「なら例えば今ここで俺がシャディクと結婚するって言っても認めるのか!?」「いや俺を巻き込むなよ!?」怒りのボルテージ:dice1d100=47 (47)

  • 181二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:02:25

    とばっちり声出してワロタ

  • 182二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:04:30

    「なら例えばここでシャディクと結婚したら幸せになれるっていったらお前は俺を認めるのか?」

    「えいや何突然?巻き込まないで?」

    「シャディク……結婚してくれ」

    「本当にやめて!?」

     しめやかにシャディクの手をとって求婚してみると、しかしラウダは意外にも、凪いだ__あるいは、どこか諦めたような瞳をしたままだった。ただ、爪が手のひらに食い込んで白くなるほど、かたく手をにぎりしめていた。

    「それで、兄さんが幸せになれるなら。ほんとはぼくがそれをしたかったけど」

    「……ラウダ」

     思えばきっと、ラウダは揺れていたのだと思う。

     己の中に在る、手に入れたいという所有願望と、手の届かない存在になってほしくないという臆病さと、自分だけが彼を幸せにしたいという独占欲と、そうでなくてもいい幸せになってほしいという願いと、そのために誰かを傷つけていいという加害衝動と、それは決定的によくないのだと理解する罪悪感と__それから。絶対的な禁忌として存在する、血縁関係。板挟みになって、壊れてしまったのだと思う。いやそれで被害を被った身としてはそこそこ承服しがたいが__

    「……悔しいよ」

     ラウダが一歩、後ずさる。

    「世界の__運命のせいで、僕達は何あってもむすばれない、僕がどうやっても。こうして縛り付けても、あなたはいってしまう。あなたは『孤高の英雄』になることが決定づけられているから」

    「あはは、ラウダの気持ちわかるな~、言えたじゃん」

    「お前ら何わかりあっている……!?」

     ちょっと主人公ですらよくわからない話をするのはよくないとおもう。グエルは思った。

    dice1d3=3 (3)

    1:「俺は、英雄じゃないよ。ただの人間だから、お前を恐れた」とシリアス続行

    2:「……シャディク、立会人を頼む。もう一度、決闘したい」と投げかける。

    3:よくわからないがここで抱擁~BGM:祝福オルゴールver~

  • 183二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:13:13

    抱きしめたらいいと思ってるんでしょ!

  • 184二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:13:54

    このレスは削除されています

  • 185二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:18:18

    祝福は良いとして、→オルゴールverと言うところに若干の不穏さを感じるんだが、大丈夫?

  • 186二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:19:25

    神殿連行からのスイッチ奪取がもう詰んでてなぁ…

  • 187二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:26:04

    「あなたが……一人で、いてほしくないから。あなたを一番に考えてくれる人が、愛してくれる人が、あなたを人間の枠に押し込める人が、いてほしかった!僕はそれになりたかった、なりたかったんだ、」

    「でもなラウダ」

     グエルは背伸びをして、ラウダの首に腕を回した。

     抱きしめる。ここでBGM:祝福オルゴールverを流す。ぷろすぺら流の最強奥義、祝福神拳 相手は死ぬ で有名である。とりあえずどんな状況でもそれっぽくしてくれるうえにここで言った言葉は完全に相手の頭に浸透し洗脳じみた効果まで発してくれるのだから最強だ。残念ながら相手がショタとはいえこちらもロリ__十三歳をロリと言い張ると各方面から怒られそうだが、見た目的にはロリである__、二次性徴の過渡期にあるらしいラウダに体格差は負けているが、それはそれだしこれはこれだ。グエルは微笑んでラウダの頭を撫でながら、優しく囁きかける。

    「兄さんはお前が幸せになれることが一番うれしいんだ。これは嘘でも詭弁でもない、本当の事だ。ずっとそうだ、俺が何かを諦めて、螺子を棄ててしまう前から、ずっと。ラウダは、幸せか」

    「……」

    「俺は英雄じゃないけれど、お前の兄で、家族なんだ」

     ラウダが、おずおずと抱き返してくる。

     あたたかい鼓動が重なって、なんだか少し、泣きそうになった。感動で。っぱOPよ。誰だ呪いの歌とか言ったの。この世界(転生ごときで)で産まれたこと この世界(逃げられるとでも)で生き続けること そのすべてを愛せるように めいいっぱいの 嗚呼 祝福を君に

    dice1d3=1 (1)

    1:「そういうところだよ、兄さん……」と突き放され、キレられる。ウワア!BGMがSlash(ピアノソロ)に

    2:「兄さん」と泣いて頭を寄せられる。ふふ……浄化完了、だな

    3:「……シャディク、少し席を外してくれるな?」

    ラウダの感情はdice1d4=1 (1) (1:喜 2:怒 3:愛 4:欲):dice1d100=91 (91)

  • 188二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:28:40

    高潔傲慢罪と祝福神拳は食い合わせが合わなかったか

  • 189二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:30:22

    何故唯一駄目な選択肢を引いちゃうんだグエルw

  • 190二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:30:44

    やっぱりか…嫌な予感がしたんだ…

  • 191二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:37:33

    「……そういうところだよ、兄さん」

     ラウダが、グエルを突き放した。

     グエルが「えっ」と声をあげる。BGM乗っ取り完了 流れてくるSlash いつもヒロインを演じるお前を憎んだ 俺はヒロインじゃないが? 何も成せないままの自分に終止符を打った なんか同時に打っちゃいけない終止符も打とうとしていないか?

    「そういうところが、僕に付け込まれる……勘違い、してしまう……」

     だがしかし、ラウダの声色は、どこまでも柔らかかった。グエルに向かって伸ばそうとする手を、押さえるので必死なのだと、すぐに気づいた。

     ……きっと、ラウダは、嬉しいのだ。

     だけど同じくらい、罪悪感があるのだ。自分がグエルを穢してしまった負い目があるのだ。

     シャディクが「そろそろ俺帰っていい?」とそっと呟いた。グエルはやや迷った末に、返事の代わりにひらりと手をふってみせる。ほっと胸をなでおろして対峙すれば、教室の中に、今度はラウダと二人きりになる。シャディクが放置していったカードの中、ハートのキングだけが表を向いていた。

    「存分に勘違いしてくれ。お前は俺に愛されていると」

    「……え……」

    「わからないなら何度でも言う。俺がこうなったのは、お前に幸せになってほしいから。お前を愛しているからだ。奪うという選択肢に逃げる前に、まずはお前が産んだ一番星__いや違うな、『俺』を見ろ」

    「兄さん、」

     久々にそう、よんでくれた。

     グエルははじけるように笑った。そうしてそっと、ラウダの額に口づける。甘く柔らかな感触と同時に、もう 逃げることはしない のあたりが流れた気がする。これでBGM補正は終わりだ、ここからが正念場。エンドを確定する段階で急に強くなるジェタークとかはいらないからな!今回かなり紆余曲折したしほぼ詰み状態からここまで頑張ったんだから順当なハッピーエンドになってくれ!!

    dice1d3=2 (2)

    1:「……うん、ありがとう」頬に口づけを返してくれる。焼けたぞ!!多少恋愛感情は混じっているが強引にハッピーエンド!BGMは強い

    2:「……うん、ありがとう」くちびるにバードキスをされる。うーん焼けた……か?そういえば俺割とラウダによって外堀埋められていたような!?ハッピー……?エンド

    3:爽やかな(暗転)

  • 192二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:48:37

    (エピローグ)


    「……うん、ありがとう、兄さん」

     ラウダがそっと、グエルの顎を掴んだ。

     それが何か認識する前に、グエルのくちびるに、柔らかい感触が降ってくる。触れ合った組織の感覚、そのあまりの甘さに__目を、見開く。顔が離れる。飴色の瞳が泣きそうに緩んで、無垢なる天使のように、しかし__どこか悪辣な笑みを浮かべてみせる。

    「僕の事愛してるんだね。言質とったよ」

    「待て」

    「兄さんがシャディクとカードであそんでいる間にある程度根回しはすませておいた。あとは兄さんが頷けば僕達結婚できるんだ」

    「待て」

    「血縁関係?近親婚は禁忌?大丈夫!アスティカシアの技術はすごかったしついでにファンタジー世界的にそういうのはセーフ!」

    「待てってば!世界観をSFか中世ヨーロッパ風かに統一しろ!!」

     待て何故か祝福(オーケストラver)が流れてくる。やめろ大団円風の空気を流すな。何も大団円ではないが!?グエルがキレると、ラウダがグエルの手を取り、指を絡める。ひとつひとつ、奪うように。

    「あのね、兄さん。僕、決めた。必ずあなたの心を、手に入れてみせる」

    「なん__」

    「身体を縛っても意味はない。あなたを僕に惚れさせるために、あなたの心を陥落させてみせる。何せ僕は、何度転生しても追いかけつづけた魔女だよ?諦めるだなんて思わない方がいい。必ず、あなたに、僕の事、好きになってもらう!」

    「あれ待ってこれよくない方向に光墜ちしてないか?」

    「だからね、覚悟してね」

     転生ごときで逃げられるとでも、兄さん?

     グエルの瞼がひくりと揺れる。抱きしめて触れ合った腹が微かに震えて、悲鳴じみた絶叫を吐き出した。決して一人にはさせないから 逃げずに進んだことできっと掴めるものがたくさんあるよ!もっと強くなれる__

    「めいいっぱいの祝福を君にじゃねええええええッ!!」


    【逃げられなかったけど一応ラウダが光墜ちした。はっぴー……エンド?】


  • 193二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:50:24

    リセットボタンを早々に奪われた時点でだいぶラウダ優勢だったから仕方ないね!

  • 194二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:52:45

    特段意味はないが心の陥落しやすさ:dice1d100=66 (66)

    心が陥落したか:dice10d100=89 28 21 25 44 66 58 53 49 99 (532) (↑以下の値が出たら堕ちたな……)

    ついでに身体が陥落したかも:dice10d100=82 45 25 94 71 64 89 20 82 83 (655) (9)

    ※どこでひっかかっても堕ちてくれるが(中の人が割とハピエン厨なので)、右端から数えて通すまでにかかった分だけ時間がかかる。堕ちなかったら……すごーい!ぐえるは屈強なフレンズなんだね!!

  • 195二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:54:29

    右から数えたら即堕ちなんですが?

  • 196二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:54:40

    グエル不感症・ED説じゃん(なお試行二回目で堕ちる心)

  • 197二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:54:49

    右端から…いやどっちからでもすぐ落ちてるなチョロ…
    まあその方が幸せだよね(目を逸らす)

  • 198二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:54:56

    堕ちるの早いですね

  • 199二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:55:52

    相変わらず心の折れないラウダはつよい…
    しっとり描写が多くてしゅき…ってなった
    可愛い新作絵もありがとう!!!

  • 200二次元好きの匿名さん23/10/23(月) 22:57:44

    心は66以下で身体は9以下でって事かな?
    まあうん、逆な結果よりは全然いいからハッピーエンドだね!

オススメ

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