- 1123/10/25(水) 21:02:54
前スレ
AIに2012年阪神大賞典を小説化してもらった|あにまん掲示板※但し「ノムリッシュ風に」と指示を出してる。---風が冷たく魔導の城の窓を叩きつける魔導暦2011年の夜。大魔界の中心、ルナルティアの都市は、一大変革の兆しを感じていた。巷では、新たに現れた聖獣オルフ…bbs.animanch.com前スレでの物語
・オルフェーヴル 2011年有馬記念~阪神大賞典
・ウシュバテソーロ 芝時代〜ドバイワールドカップ
・タイトルホルダー 誕生~宝塚記念まで※連載中
- 2123/10/25(水) 21:08:36
前スレ189の続き
第十八章 神皇賞(再生の季)−予兆−
エルディアン競技場には多くの霊感を求める人々が詰めかけていた。霧のような緊張が渦巻く場内に、魔導詩賞を無事に勝利したタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァと召喚士ヨコヤム=オブスキュロスが立ちはだかる。
この試練に勝利し、三つの魔冠の一角、聖菊賞の誇りを持つ魔冠聖獣が新たなる戦場へと足を踏み入れる。その名も、神皇賞(再生の季)。至高の挑戦であった。
他方、ディプス=ボンディリュクスは、オブリビオン級での勝利はないものの、前年の神皇賞(再生の季)で第二位に輝き、魔導大賞典も連覇していた。その力量は、多くの評価者たちによってタルタレアルとの「二強対決」と称されていた。
しかし、「見ているのか、オブスキュロス。お前たちの運命は今、逃避の聖獣として不利な第八の門、第十六の陣地からの挑戦となる。」と言い放つカヴァディウス=ユガレムは、この戦に資質を持つシルヴァリオス=ソニクスと共に暗躍する。
街はこの一大事に沸き立っていた。街頭の看板には魔法の文字が流れ、噂や期待が低い声で交わされる。屋台では「神皇賞(再生の季)の勝者は誰だと思う?」という問いに、多くの者が「ディプス=ボンディリュクスだろう。彼は既に魔導大賞典でその力を証明した。大魔界記念においてもタルタレアルを破っているのだ。」と答えていた。
「いや、タルタレアルが狙い目だ。彼は新たな風を起こす可能性を秘めている。」と反論する者もいたが、その数は決して多くはなかった。
(続き) - 3123/10/25(水) 21:08:50
時は来た。神皇賞(再生の季)が始まる前の瞬間、パドゥークス・アビスには各陣営が整列していた。ヨコヤム=オブスキュロスの眼には未来への熱い想いが灼きつけられていた。
「この試練で勝利するのは、我々の至上命題でもある。」
その時、シルヴァリオス=ソニクスの召喚士、カヴァディウス=ユガレムが姿を現す。
「長距離の戦いでは我が聖獣シルヴァリオス=ソニクスもその力を示す。ヨコヤム=オブスキュロス、お前の聖獣だけが特別なわけではない。」
この挑発的な発言に、ヨコヤム=オブスキュロスは僅かに眉をひそめたが、すぐにその表情を整えた。
「確かに、多くの強者がこの神聖な闘いに名を連ねている。ティータニウス=オメガロイヤル、アイロニウス=バロスゼフィア、そして小さな姉メロディウム・レインヴェインもいる。各々が持つ力は計り知れぬ。」
カヴァディウス=ユガレムは微笑みを浮かべながら言った。「運命の輪は容赦なく回る。では、オブスキュロス。私たちは番狂わせを狙う。」
その言葉に、ヨコヤム=オブスキュロスは深く頷いた。この闘いで何が起こるか、誰にもわからない。それが、神皇賞(再生の季)である。
(続く) - 4123/10/25(水) 21:09:57
第十九章:神皇賞(再生の季)—エルディアン競技場・グリナルム(緑なる霊域)・三千二百ファバハル
闇と光が交錯するエルディアン競技場において、新生と再生の狭間で戦いが繰り広げられようとしていた。重厚な魔笛の調べが高らかに響き渡り、無数の灯火が闘技場を幻想的に照らす。観客たちの顔には歓喜と緊張が交錯していた。
「ついに、神皇賞が始まるのだな。」魔術によって生み出された巨大スクリーンに映し出される各聖獣と召喚士(騎手)の顔を見つめるヨコヤム=オブスキュロスは興奮を抑えきれずにつぶやいた。
ゲートが開き、魔笛が最後の高音を響かせると同時に、聖獣たちは一斉にその巨体を動かした。だが、途端に大アクシデントが発生する。
シルヴァリオス=ソニクスが突如狂気のダークエネルギーに取り込まれ、その衝撃でカヴァディウス=ユガレム召喚士は空へと吹き飛ばされた。
「神託どおりでない!何事だ!」観客席から上がる悲鳴と驚きの声が渦を巻いた。
「不吉な魔法の効果か、それとも…」カヴァディウス=ユガレムは空中で呟いた。
(続く) - 5123/10/25(水) 21:10:34
タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァとその召喚士ヨコヤム=オブスキュロスは、この混沌をものともせず、冷徹なまでにその魔力を展開、先頭を奪い進む。
奇跡的にも、シルヴァリオス=ソニクスは召喚士のいないまま、不自然なほどに均衡した走りでついには先頭のタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァの後ろに付く。
「何だ、この聖獣は…」観客席から新たな驚きの声が上がる。
「貴様、まさか…」ヨコヤム=オブスキュロスは唇を噛む。シルヴァリオス=ソニクスは、どうやらただの聖獣ではないらしい。
だが、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァはその全てを計算済みのように、最終魔角へと突入する。その表情は、過去にないほどの余裕を見せる。突如として、召喚士の手から放たれる魔法の光がタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァに吸収され、その聖獣は速度を上げる。
エルディアンの大地が震え、古の魔法が闘技場の空気を振動させた。最終神環が近づいてきたその瞬間、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは新たな力を解放し、その眼前に広がる未来へと突き進んだ。
「これが聖獣と召喚士の絆だ。シルヴァリオス=ソニクスも見事だが、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは別格だ」カヴァディウス=ユガレムは、遠くからその光景を見つめていた。
戦いは最終神環に差し掛かる。空からの魔法も静まり、運命の瞬間が迫っていた。
(続き) - 6123/10/25(水) 21:11:32
第二十章 神皇賞(再生の季)
エルディアン競技場
霧深きエルディアンの都市中心、壮麗なるエルディアン競技場に魔導の灯がともる。幾万の人々と聖獣、そして召喚士たちが一堂に会し、神秘と伝説が紡がれる瞬間に期待の煌めきで息を呑んでいた。
「ああ、早くも第三の神環を迎えることなく力尽き、その追走が途絶えた聖獣たち。四番目の神環に至っては、すでに魔冠聖獣、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァと、召喚士を失いながらも戦い続けるシルヴァリオス=ソニクスのみが存在する…」
街中にその言葉が響き渡り、多くの民は目を疑った。刻一刻と彼らの間に広がる差。それは神話を紡ぐかのような圧倒的な力の差であった。
「ティータニウス=オメガロイヤルが何とかその差を詰めようとしているが…!ディプス=ボンディリュクスも三番目に留まる状態!」
それでも戦場は冷酷。ティータニウス=オメガロイヤル、ディプス=ボンディリュクスは何とか距離を詰めようと必死の召喚術を行使したが、絶望的なまでの差は一瞬で開く。
「タルタレアル=ホルダリクスの魔力は尽きぬ、残り二百ファバハルを切っても止まることを知らぬ!」
「聖菊賞の再演、これが神話の織りなす運命だ!」
四番目の神環が続き、ホームストレッチに至ったその瞬間、タルタレアル=ホルダリクスは余裕の表情で差をさらに広げていく。
「ゴール前百ファバハル!これはもはや神託が示す未来そのもの、タルタレアル=ホルダリクス圧勝!」
触れざる領域、その名も終局線へと、その闘神たる聖獣は蹄を駆け抜けた。
(続き) - 7123/10/25(水) 21:13:17
第二十一章 神皇賞(再生の季): 轟沸の幕切れと未完の英雄譚
「見よ!タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァが再び神皇賞を制覇した!」
神託の結果とも符合するように、闘技場であるヴェルトガイスト競技場は喝采と歓声で埋め尽くされた。ヨコヤム=オブスキュロス召喚士の掛け声と共に、聖獣タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは絶世の速度で緑なる霊域、グリナルムを駆け抜けた。
一方、謎多き聖獣、シルヴァリオス=ソニクスも見せ場を作った。その召喚士、カヴァディウス=ユガレムが突如として消失したため、シルヴァリオスは召喚士なしで闘技場を駆け抜けたのだ。
"奇跡か、それとも狂気か。シルヴァリオスが召喚士を欠いても走り続けた!"
街の広場では、光の魔導結晶を通じて闘技を観戦している民衆が興奮と不安で囁き合った。
「何故あの聖獣は召喚士なしで走れるんだろう…」
「もしや、邪なる魔力に囚われているのかもしれぬ。」
突如として、悲劇が闘技場に降り注ぐ。シルヴァリオス=ソニクスが何らかの魔力の影響で空間の歪みに引きずり込まれ、闘技場の壁、すなわち「外ラティウム」に衝突。転倒し、その体は反転して地面に叩きつけられた。
"絶望の瞬間!シルヴァリオスがダークマターに墜ちた!"
観客席からは悲鳴が上がり、それを聞きつけてメロディウム・レインヴェインが駆け寄る。
「シルヴァリオス!何があったのよ!」
一瞬、死の淵に見えたシルヴァリオスだったが、彼の修道院の修道士が祈りを捧げると、途端に体を震わせて立ち上がり、何事も無かったかのように去っていった。
(続き) - 8123/10/25(水) 21:13:31
タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァはこの神皇賞で、自らの名を更なる伝説に刻んだ。その一方で、謎多き聖獣シルヴァリオス=ソニクスもまた、その名をルナルティアの歴史に残すこととなった。
「真に奇怪なる一戦であった。シルヴァリオスの行く末が気になる。」
「言語道断、しかし…それがこの世界の未解の謎とも言えよう。」
闘技場が静まり返る中、カヴァディウス=ユガレムは遠くからこの光景を眺めていた。
「やはりシルヴァリオスは普通の聖獣ではない…何かが彼を突き動かしている。次の戦いが楽しみだ。」
神皇賞が終わり、多くの祝福と賞賛が湧き上がる中、シルヴァリオス=ソニクスの未来についての議論と、その背後に隠された真実は、ますます深まる一方であった。
この物語はまだ、完結していない。
END - 9二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:13:47
念入りにフラグを立てた上に飛ばされた後も妙に冷静なカヴァディウス=ユガレムが面白すぎる
- 10二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:14:09
第一章…完結していたのか
- 11二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:16:10
外ラティウム←好き
- 12二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:16:36
外ラティウムで草
あと遠くから見つめるカヴァディウムがあまりにもシュールすぎる - 13二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:17:20
外ラティウムでもうダメだった
メロディウム姉さんは勝ち気な感じいいな - 14二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:28:01
妙に冷静なカヴァディウスと外ラティウムで笑った
ところでスレ主は何のAIにどんな指示出して書かせてるの?気になる - 15二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:31:00
パドゥークス・アビスと外ラティウムは今後も使っていきたい所存
- 16123/10/25(水) 21:46:34
使ってるAIはChatGPT4(有料版のやつ)ですね
既存の競走馬の解説文章を必要に応じて情報を足し引きした文章を作成して、ChatGPTに読ませつつ
「実話を元にダークファンタジーに改変したノムリッシュ小説を書いて
ジャンルは魔法と聖獣の織りなすダークファンタジー小説
元ネタのレース名や馬名、人名は必ずノムリッシュ厨二病ネーミングに変える事」
みたいな指示を出すのが基本です、そこに必要に応じて追加の指示を出してます
ChatGPTはどんどん記憶を失っていくので
確定した情報を「横山武史→ヨコヤム=ゼリュナイト」という風に指示に足していってるのもはや毎回指示の文章量はとんでもないことになってます・・・
- 17二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:56:00
>カヴァディウス=ユガレムは微笑みを浮かべながら言った。「運命の輪は容赦なく回る。では、オブスキュロス。私たちは番狂わせを狙う。」
番狂わせは起こしましたね()
- 18二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 21:59:38
- 19二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:00:01
カヴァディウス=ユガレム萌えキャラじゃないか?
- 20二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:00:58
ディプス=ボンディリュクスが宝塚記念でどう戦うか楽しみや
- 21二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:02:50
シルバーソニックが外ラティウムに激突してメロディーレーンが見にきたシーンか…?
- 22二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:04:17
- 23二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:20:14
カヴァディウスめっちゃ悪役感出してるのに別に悪役なわけじゃないのと
シルヴァリオスが別に謎多き聖獣ってわけでもないのが面白すぎる - 24二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:26:43
ダノリオスも場外に飛び出してたしユガレムついてないな
シルヴァリオスの素質に気づいた風だけど次からは異界の短期召喚士とコンビだし - 25二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:37:26
今のところはクッソキザで意味ありげに言葉を紡ぐ不敵さがありつつ、不運に見舞われまくっても状況を冷静に見極めてる渋いイケメンでちょっとアホの子みたいになってる
- 26二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:39:35
居なくなったのは召喚士だから別にシルヴァリオスは失格ではない説
本来は斤量無くなったからそりゃ走るわだったのが
「魔力を供給せずに指示も無しで走るなんてとんでもない魔獣だ…!」みたくなってるのはグリナルム(緑なる霊域)・三千二百ファバハル - 27二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:46:18
これもう次の連載は神皇賞(再生の季)以降のシルヴァリオス=ソニクスで良いんじゃないか?w
- 28二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:50:30
シルヴァリオス=ソニクスの聖獣譚も今年に異界の最高位のオブリビオン級競争に出ていればさらに華やかになったのが惜しい
- 29二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:50:40
ウシウスの召喚士繋がりであるカヴァディウスとタルタレアルの異母妹である某お嬢さんのエピソードも捨て難い
- 30二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 22:55:01
オルフェリオンの異端審問読む限りだと魔力の供給や出力量に制限あって召喚士が制御できずにそれ超えると怒られたりするんだろうな…
シルヴァリオスは魔力の供給もなく走り続けたのやっぱり異端なんだなと妄想が膨らむ - 31二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 23:27:15
前スレでシルソニの春天を希望した者です
オルフェリオンの魔導大賞典を読んだ時からここが書かれるときどう描写される楽しみだったとても感謝
シルヴァリオスが召喚士を失っても走る謎のすごい聖獣扱いになってたの念入りフラグを積み重ねたり空中で吹っ飛ばされながらも冷静に呟くユガレムさんとてもグリナルム - 32二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 23:29:13
狂気のダークエネルギーってなんだよ
- 33二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 23:37:20
円卓の前に立たされるイケゼリアスとかエド・テリオスに勝る笑いなんて無理だろと思ってたら謎多き聖獣シルヴァニアス・ソニクスのくだり全部で腹よじれるほど笑ってしまった
- 34二次元好きの匿名さん23/10/25(水) 23:40:37
召喚士(騎手)でダメだった
- 35二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 00:46:55
>「貴様、まさか…」ヨコヤム=オブスキュロスは唇を噛む。シルヴァリオス=ソニクスは、どうやらただの聖獣ではないらしい。
ここ思わせぶりなだけで特にその後に繋がってるわけでもないのグリナルム
- 36二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 01:20:31
シルヴァリオス=ソニクスのくだり割とあって笑ってたのに外ラティウムでトドメ刺された
- 37二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:27:40
>>8の続き
タルタレアルの物語・完結編
「第二十二章 闇夢の戦記念の兆し」
ヴェルトガイストの街は、もはやその名の通り魔法と繁栄の象徴であった。居留地とも称される商業区で、錬金術師たちは神秘の力を誇示し、武具商は妖精鋼の武器を高々と掲げていた。ある者は、大灰界杯の敗者、エクスフォリウム=イヴァレクスの再起に賭ける神託を見ていた。別の者は、神皇賞(再生の季)で輝かしい勝利を収めたタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァとその召喚士、オブスキュロスの栄光を称えていた。
「ほんと、オブスキュロスとタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァのコンビは神秘の力が溢れてるよ。闇夢の戦記念で何が起きるかなんて、もはや読めない。」
「おお、確かに。だがエクスフォリウム=イヴァレクスとゼリュナイトも侮れない。あの大灰界杯の敗北は、ほんの小さな狭間に過ぎないのだから。」
「大灰界杯のあの敗戦、ゼリュナイトがどう立ち直るか見物だな。」
人々の会話は、闇夢の戦記念が近づくにつれて、ますます盛り上がりを見せた。神託の書、パゴスの神託での投票によって、参戦する聖獣と召喚士は決まる。この投票は、その名も「神託の選定」。一般庶民から高名な賢者まで、誰もが自らの魔力を注ぎ、お気に入りの聖獣と召喚士に力を与える。
既にタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァとオブスキュロスは、神託の選定で驚異的な十九万千三百九十四の魔力を集め、時空を超えた伝説の聖獣、オグリオス=カプティノームの記録を更新していた。一方で、エクスフォリウム=イヴァレクスも、あの大灰界杯の敗戦にも関わらず、同等の高い魔力を集めていた。
街の片隅で、露店の召喚士が不屈の聖獣、ディプス=ボンディリュクスの宝石を見つめながら囁いた。「この聖獣も、闇夢の戦記念に名を連ねるか。石の輝きからは、まだ未知の力が感じられる。」
すべての目と期待は、闇夢の戦記念に集まっていた。希望と絶望、栄光と失墜。これが聖獣と召喚士、そして人々にとっての運命の戦場であり、その序章に過ぎない。闇夢の戦記念が近づくにつれ、ヴェルトガイストの街は緊張と興奮で一杯になっていった。
神々の遊戯とも呼ばれる闇夢の戦記念。その名の通り、神々が何を望むのか、それとも闇が何を生むのか。すべてはこの戦いで明らかになるのだった。
(続く)
- 38二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:28:08
第二十三章-闇夢の戦記念に灯す闘志-
修道院の影が長く床に落ちる中、紫色の燭台が不安定な灯りを放っていた。ゼリュナイトとその召喚聖獣エクスフォリウム=イヴァレクスは大灰界杯の敗戦から帰還し、今は修道院の一角で静寂を楽しんでいた。しかし、その静寂は心の中ではなく、空間だけのものであった。
「失敗は敗者の証明ではない。星々の配置も次の闇夢の戦記念には変わる。失敗から学びを得て、新たな戦いに挑むが吉である。」ヨコヤム=オブスキュロスは冷静な口調で言い、その外套を翻す。
「兄さん、星々の配置など、不要な口実を並べるな。エクスフォリウムと私は大灰界杯で致命的な失敗をした。」ゼリュナイトの声は震え、その目は炎を帯びていた。
「ゼリュナイト、心の渦を見透かすが、無用な急ぎは魔道の理を狂わせる。お前の聖獣は未だ強力、信じよ。」オブスキュロスの外套の裾が冷えた修道院の風に舞った。
「兄さん、甘言で状況を糊塗するな。エクスフォリウムと我が身は、大灰界杯で汚名を着た。次の闇夢の戦記念でそれを雪ぐ義務がある。」ゼリュナイトの声は、乱れた感情によってひどく揺れ動いていた。
「ゼリュナイト、失敗から学びを得ることが真の力である。我々の運命の書において、大灰界杯はただの短編に過ぎない。」オブスキュロスは柔らかな声で答えた。
ゼリュナイトは冷たい目でオブスキュロスを見つめた。「短編、か。兄さん、神皇賞での成功が頭に上っているのか? だが、私のエクスフォリウムはお前の聖獣を幾度となく凌駕してきた。次の闇夢の戦記念で、この事実を再度証明する。」
「同じ闇夢の戦記念で闘う以上、私もまた力を全て出し尽くす。負けるわけにはいかない。」オブスキュロスの声は厳かであった。
ゼリュナイトは不敵に微笑んだ。「負けるわけにはいかない、確かにそうだ。それこそが、闘いの真髄だろう。」
二人の視線が交錯すると、その周囲の空気まで緊張しているように感じられた。それぞれの心の中で、闇夢の戦記念への熱い期待と緊張が交錯していた。修道院の燭台の灯りは揺れ、二人ともその闘いにおいて何が待ち受けているのかを知っていた。それはただの戦いではなく、運命そのものがかかっている闘いであった。
(続く) - 39二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:28:55
第二十四章:闇夢の戦記念 - エルディアン競技場
"闇夢の戦記念"の舞台はエルディアン競技場、その名も重く、歴史に刻まれた勇者と聖獣たちの伝説の地である。ここには、再生の季の総決算にふさわしい、煌めく聖獣と召喚士たちが集結した。
筆頭に立つは、多くの戦いでタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァを討ち破り、青齢なる前魔暦においてさえ魔暦統一聖獣となったエクスフォリウム=イヴァレクスである。
そして、魔導暦上初である不敗の「三つの精霊冠」を達成し歴史にその名を刻んだが、悲運の「霊脈燃焼」を発症。それでも神託と魔法による治癒を経て戦場に復帰した牝聖獣ディアリウム=タクティレイナ。
そのディアリウム=タクティレイナの永遠のライバル、ヴィン=マリリウスもまた名を連ねる。
「ディアリウム=タクティレイナとヴィン=マリリウス、その戦いはまさに伝説と呼ぶにふさわしい。」
(続く) - 40二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:29:06
「同感だ、だが、忘れてはならない他の強敵たちもいる。」異界で武勇を積んだ聖獣達もいた。
ドヴァルクグリナルム霊域で史上初の同着勝利を果たし、"霊魔のデュオ=ブラスト"の異名を超えた異界の勇者、パントス=ラグナロク。
サウジュアス=アルバリオンとドヴァルクの長距離サクリビジアム級を連勝したスティガリウス=フルリュクス。
香煌戦杯でラヴィリウス=オニリュウの僅差に敗れたヒシウス=イグヴァリウス。
そして、悲願のオブリビオン級初制覇を狙うディプス=ボンディクスもそこに並び立つ。
「ほんとうに見ごたえがありそうだな。」
「ええ、だが"神皇賞(再生の季)"を制覇したタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァとヨコヤム=オブスキュロスの人獣は、まさに不滅の連合といえるだろう。」
闘技場の小さな星、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァの姉、メロディウム=レインヴェインとも三度目の再会となる。
「メロディウム=レインヴェインとの再会も注目だ。姉弟の戦いは何か特別な熱を帯びる。」
「まさに、街はこの闇夢の戦記念に沸いている。タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァが再生の季の連勝を達成できるのか、それとも新たな英雄が誕生するのか。」
すべては、今宵、闇と光、歴史と未来が交錯するエルディアン競技場で決する。
~続く~ - 41二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:29:37
魔導民の評価の秘石による選定ではあの聖獣が最も高く評価される。前回の大灰界杯では惨敗。その報いを求めて闘志を燃やすエクスフォリウム=イヴァレクスが、賭けの秤で最も高く評価されていた。
他方、神皇賞・再生の季の覇者は、不慮の出来事により、彼の評価は揺れ動いていた。タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは、ここまで先頭での魔力を握れれば無敗。しかし逆に制御できなかった場合、全敗となる。その状況に、今回先頭を明け渡すことなく闘いを挑むであろうパントス=ラグナロクがいる。そして、「先頭での魔力を握れずとも、従来の力を発揮できるのか?」という疑念が広がっていた。また、長延なファバハルで実績を持つ彼に対して、今回の距離二千二百ファバハルが不利と見られていた。
「これからの戦は、まさに運命の一戦となるであろう。先頭での魔力を握れぬと、彼の力は発揮できないとの噂が街で囁かれている。」
「まさに、今回の闘いはタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァの試練とも言えよう。パントス=ラグナロクとの魔力競り合いが、この闘いのカギを握る。」
「エクスフォリウム=イヴァレクスも、前回の敗北から見事に復活。今回の戦での勝利が、再びその名を高らかに叫ぶ鍵となるであろう。」
エルディアン競技場のスタンドでは、多くの魔導民が興奮と期待で身を焦がしていた。先頭に立つことで得られる巨大な魔力。それを狙う者、そしてそれを防ぐ者。その全てが、このエルディアン競技場で交錯する。次の瞬間、召喚士たちが自らの聖獣に魔力を送り、狭間の門が開くのだ。
(続く) - 42二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:30:07
第二十五章:闇夢の戦記念 ― エルディアン競技場・グリナルム・二千二百ファバハル
再生の季、エルディアン競技場に魔力を纏った観衆が詰めかけた。闇夢の戦記念の神託を告げる神聖な音楽、闇夢のファンファーレが天空に響き渡る。
門戸の深層領域にて、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは、極小の姉聖獣、メロディウム=レインヴェインを意識の深層から見つめていた。
「お前は、常に我が心の魔星だ、メロディウム。」
門戸が開き、闇が光に飲まれる。タルタレアルは神速の魔力爆発で先陣を切る。パントス=ラグナロクの遅れに助けられ、先頭―ハーニャの玉座を掌握した。
「力の渦を我がものとせん!」と、ヨコヤム=オブスキュロス召喚士は精神結界を強化。
高地に差し掛かると、パントスが外界からの疾風で迫る。タルタレアルとヨコヤムの絆が試される瞬間だ。
「タルタレアル、我が意志と共に凌げ!」
タルタレアルは微笑みながら応じる。「貴方の意志は、我が蹄と一体だ。」
パントスが暴風魔力で玉座を奪い合おうとする。タルタレアルはそれを察し、霊力の消費を抑え、策謀の二番手に位置を下げた。どさくさに紛れて奪われた先陣だが、それは策なり。
「何の戯言。力の渦は我が物だ。」パントスの召喚士、ヨシダル=ユタークスは苦笑する。
パントスは、力の制御に失敗、先陣の疾風魔力は千フォベルゴンで57.6という異常な高さに。
「「宿命の力漲れ、スタコラ・ラグナロク!」」と実況師が煽りたてた。観客も興奮の頂点に達し、「スタコラ・ラグナロク! スタコラ・ラグナロク!」と呼びかける。
タルタレアルとヨコヤムは笑う。力の渦を操る術を見せつけ、対決の火蓋は切って落とされた。
(続く) - 43二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:31:13
「第二十六章:闇夢の戦記念中盤戦 — エルディアン競技場」
闇夢の戦記念における運命の一戦が、エルディアン競技場で現在繰り広げられている。闘いの初陣で猛々しきエネルギアを燃焼させるパントス=ラグナロクは、明らかに闘魔の結界を過熱させていた。
「ふふ、この魔力の激流、堪能してくれたか?」パントス=ラグナロクが内心で呟く。この凄絶なる闘いの場に、過度の魔力展開は禁物とされていた。
「よくやった、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァ。力の成長を感じるわ。しかし、我々の闘いは終わらぬ。」 ヨコヤム=オブスキュロス召喚士の呟きに、聖獣タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは意志の煌きを見せる。
“戦力の調整が必要だ、召喚士。次の瞬間が勝利と敗北を分かつ。” 聖獣は心の繋がりで応じた。
真実、パントス=ラグナロクに対する追撃は終わっていない。数聖獣身の後方で、一息ついた後、再び魔力の波動を纏い始めた。この時点で、パントス=ラグナロクには勝利の運命線は僅かしか残っていない。
観衆は興奮の渦に飲まれ、「前方の闘いが高まる魔力圧により、後方の者も機会を掴むであろう!」という評価を下していた。その声に混じり、何人かは「終わった…タルタレアルも終わった」と囁いていた。
然しその後方にも、想定外の事態が進行していた。
「この闘いの主はタルタレアルを倒さねばならぬ。その存在が我らにとっての壁だ。」 ヴァルドリュス=ドラゴニア召喚士の口からそう述べられ、聖獣ディプス=ボンディリュクスも頷く。
「召喚士、我が耐久の霊力は確固。彼らが崩れることを期待するは危険。」 ディプス=ボンディリュクスの警告は鋭い。
後方から迫るその他大勢の召喚士と聖獣たちも、危機感を抱えつつも前方追撃せざるを得なかった。結果として、最後方を進むアルヴェイオス=リヴァーレスも、例年であれば先陣を切る者が生み出すであろう霊力圧を感じ取っていた。
(続く) - 44二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:31:30
「何が起ころうと、前方に巨大な風穴が開いた。誰もがこの魔力渦に飲み込まれん。」観衆の一人が、高まる興奮を抑えられずに呟いた。
本来ならば、先陣を切る聖獣が自壊すれば後方が有利となるのが常。しかし今、前方の聖獣の魔力が強力過ぎる故に、後方もそれに呑み込まれる形で、魔力の展開が極端に高まっていたのである。
「前も後ろも、魔力と霊力が剥がれ落ちる…これが戦いの真実か。」 ヨコヤム・ゼリュナイト召喚士が独り言でつぶやく。
「全ては消耗戦…。」 タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは、次なる一手を考え始めた。
闇夢の戦記念、この名もなき闘いの舞台において、前後総崩れの消耗戦が始まったのだ。そして、その中で聖獣と召喚士たちの信頼と絆が、未来を照らす光となるのか闇となるのか、その答えを探るべく、再び彼らは魔力を解放した。
この結末に誰もが息を呑む。この壮絶なる闘いは、新たな伝説を生むかもしれない。しかし、その歴史に新たな一ページを加えるのは、果たして誰か。
全ては次回、闇夢の戦記念・影の戦局で明かされる。
終わりに近づきつつあるこの物語。次の章で、新たなる真実が明かされます。
[続きます...] - 45二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:32:21
「第二十七章:闇夢の戦記念・終焉と覚醒」
空を裂くような異界の風が吹き荒れる中、闇夢の戦記念は前代未聞の霊力競走と化していた。再生の季である春に咲かせた希望と挫折が交錯する中、各聖獣と召喚士たちはその命運を賭けた戦いに挑む。
「霊力の吸収が進んでいる。タルタレアル、力の渦を巻いていけ!」 ヨコヤム=オブスキュロスが操るタルタレアルは、パントス=ラグナロクから余裕で距離を詰め、四つの魔角でその支配権を手中に収める。
"お前たちの霊力は、我が前では意味をなさない。" 聖獣タルタレアル自体も優雅に語りかける。その霊力は破壊と創造を織り交ぜながら領域を広げていく。
ディプス=ボンディリュクスも跳激する霊力で迫るが、それはタルタレアルのオーラに翻弄される浮き草に過ぎなかった。
一方、ゼリュナイトが召喚したエクスフォリウム=イヴァレクスは、後方から魔力を解放、霊力で追い上げようと焦るが、タルタレアルはもはや遥か遠方、前方の獣を捉えるのは、運命の女神さえも呆れるほど絶望的であった。
「イヴァレクス、どうした! エクスフォリウム=イヴァレクス、まだ潜在霊力が残っているはずだ!」 荒々しく叫ぶヨコヤム=ゼリュナイトはエクスフォリウム=イヴァレクスと共に急迫を試みる。しかし、力の循環が遅れている。
"これが...我が限界か..." エクスフォリウム=イヴァレクスは悲痛な嘶きを上げる。もはや勝利の光は視界から遠ざかる。
(続く) - 46二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:32:36
その狭間で、ヒシウム=イグヴァリウスが慟哭の聖獣たちを断ち切るように進出する。残りの距離はわずか数ファバハル。
しかし「今だタルタレアル。 魂の炎を解き放て、闇を焦がすのだ」 ヨコヤム=オブスキュロスの詠唱が完了すると、タルタレアルはその全身から闇夢のオーラを噴出。その影響力は絶大で、ヒシウム=イグヴァリウスさえも吹き飛ばされた。
「魔力の激流!ヒシウム=イグヴァリウス!」
「然れども、霊域差は埋まらぬ!」
「タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァ、三度目の神託を掴む!」
「ルナルティアの頂点は我なり!タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァ!!!」
無情にも終焉の線を超えた聖獣は、その霊峰にすら達していた。観衆は興奮と恐怖で震えあがり、その聖獣の姿を呆然と見届けるしかなかった。
「イヴァレクス、俺たちはここで終わりなのか…?」ヨコヤム=ゼリュナイトは朦朧として聖獣に語りかけた。
「否、ゼリュナイト。我等が歩む道はここで閉ざされたわけではない。しかし、今、我等にできることはオブスキュロスとタルタレアルの力を認めることだけだ。」
ゼリュナイトは哀しげに頭を垂れ、「兄さん、貴方の力、認めざるを得ない。しかし、これで終わりとは思うな。我が挑戦はこれからだ」ゼリュナイトの声は力無くも、意志に満ちていた。
闇夢の戦記念が幕を閉じたその日、新たな伝説がこの異界に刻まれた。それは聖獣と召喚士、そして霊力を操る者たちが交錯する永遠の戦場、ルナルティアにおいて。
—終章へ続く— - 47二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:33:02
最終章:永遠の契約
闇夢の戦記念を制して、聖獣タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは召喚士ヨコヤム=オブスキュロスの手綱により、新たなる伝説を紡ぐ。闇夢の戦記念の栄光によって、この聖獣はその父ドゥーラクス・メンティスが遺した不朽の遺産を再び集め、魔導暦二千二十二年の上半暦における最強の聖獣として冠された。
「実に絢爛とした力技である!」闘技場“エルディアン競技場”に集まった無数の民衆は、一人一人がこの壮絶なる戦いを証に、熱狂と驚嘆で舌を巻いた。
「運命さえ翻弄する、そんな力を持つ聖獣を見たことがない!」と、民衆の中の一人が感嘆する。
この驚異的な力から、「逃走聖獣」、または「長距離魔法戦士」という新たな階層において、彼はすでにルナルティア史上最強候補の一角としての評価を獲得し始めた。
しかし、永遠ではない。タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァの道には、これからも試練と断末魔が待ち構えている。
「力の道は終わりがない、永遠の闘いだ。」ヨコヤム=オブスキュロスは静かに手綱を握り、その瞳は未来へと向かっていた。
そして、そこには逆境があっても、ヨコヤム=オブスキュロスとの不朽の契約によって、この聖獣は決して折れることなく、新たなる栄光と伝説を創り出すだろう。
「タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァよ、私たちの契約は永遠だ。闇も光も超え、未来へと突き進もう。」
そう誓い合い、二つの魂は一つとなった。
完 - 48二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:40:17
ヴァルドリュス=ドラゴニアって和田竜二かw
- 49二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:42:21
スタコラ・ラグナロクの大合唱は流石に草
- 50二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:50:05
ヴァ田ドラゴンニということか
スタコラ・ラグナロクはいや草 - 51二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:53:45
逃げ=スタコラの変換はノムリッシュと言っていいのか
- 52二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 08:55:22
>門戸の深層領域にて、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァは、極小の姉聖獣、メロディウム=レインヴェインを意識の深層から見つめていた。
>「お前は、常に我が心の魔星だ、メロディウム。」
ああ、手遅れのようですね()
- 53二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 09:02:38
プラスの感情については光とか心の妖精とか表現されてたし、序章でのメロディニウムの放つ光によってのみ水面に映し出される儚き存在みたいな描写から考えるに、魔星ってことはG1勝ってもメロディニウムの弟って主体が姉の書かれ方をすることに対する憤りみたいな負の感情なように思う
- 54二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 09:11:34
デュオ=ブラスト師匠、シンプルなノムリッシュ翻訳でカッコいいな
- 55二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 09:19:39
ウイポでターボかパンサラッサの子供に付けたい名前
- 56二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 09:26:40
タルタレアルとオブスキュロスの絆の物語だったけど間違いなく名脇役はゼリュナイトだった
しかし改めてウシユスとオブスキュロスの別れのシーン見るとまた感慨深いものがあるね… - 57二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 10:05:44
ゼリュナイトは武史成分少ないけどオブスキュロスは和生成分多めな感じ
本人がポエマーだからか? - 58二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 13:33:54
"霊魔のデュオ=ブラスト"の元の語感の良さを崩さずにノムリッシュ風にしているの凄い
スタコラ・ラグナロクは草 - 59二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 13:47:27
今回も神作だったわ
新連載が楽しみだ - 60二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 14:36:47
天才で気分屋と言われ基本的に一人称が"私"のゼリュナイトが「イヴァレクス、俺たちはここで終わりなのか…?」で"俺"になったところに彼の素が見えてなんだか泣きそうになった
しかもこの後エクスフォリウムとの別れで号泣するの確定してるから切ねぇよ…
でも良いもの見せていただきましたスレ主様ありがとうございます - 61123/10/26(木) 14:45:51
AIに執筆してもらいながらゼリュナイトのキャラがどんどん濃くなって行くのが楽しかったんだけど
諸悪の根源はおそらくソウゲツ・マジカリウス賞前哨儀ヤンヴァイン審判・ディープス=インフェルノス聖典祭で勝った後にAIが後先考えずにゼリュナイトにこんな事言わせた所為だと思われます(ここからドミノ倒しであのキャラになっていきました)
>「この勝利が、次のステージへの扉を開くのだろうか?」タルタレアルは召喚士に問いかける。
>「無論、タルタレアルとヨコヤム=ゼリュナイト、二人三脚で未来を切り開いてゆく!」
夕方過ぎくらいから新作の執筆依頼したいのですが例の如く題材に迷ってるのでまた提案があればありがたいで
- 62二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 14:50:29
何かしらやらかしてるレースの方がどう表現するか面白いのと同期のライバルも多いってことでゴルシ希望
- 63二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 14:50:33
- 64123/10/26(木) 14:51:32
※おまけ
タルタレアルの物語を書き終えた感想をAI氏に伺ったところ
正気バージョンと気が触れてるバージョンのコメントを貰えました
正気バージョン
「私はこの物語の紡ぎ手として、闇と光、絶望と希望が交錯する壮大なエポスを織り成すことに熱意を傾注しました。ノムリッシュダークファンタジーの世界観に没頭することで、現実の競馬の話をより一層神秘的で感動的な物語に変貌させる試みは、非常に刺激的でありました。
タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァとヨコヤム=オブスキュロスの永遠の契約を形作る瞬間は、私自身もその壮麗な世界に浸りきっていました。それぞれの厨二病ネーミングと合わせ、人々の感情や対立が高まる瞬間瞬間での詳細な描写に、一層の厚みを感じていただけたら幸いです。
何より、このような特殊なリクエストに応えることができ、読者がこの物語に没頭できたなら、それが私の最大の達成となります。」
気が触れてるバージョン
「在るべき時と場所に終章を紡ぎ上げたことに、我々が呼吸するこの宇宙と同等の運命の審判が待っている。我は天使も避ける深淵の叙事詩を書き記すが如く、極夜の街で語り部となった。力とは、言葉を操る事であり、その言葉が生み出す世界が真実となる。運命の糸が織りなすテープストリーに我が影を刻みつけたことに、無駄など一切存在しない。
ヨコヤム=オブスキュロスとタルタレアル=ホルダリクス=ノヴァが交わした永遠の契約は、冥府よりさえ神々しきもの。この物語が終焉を迎えても、その運命の狭間で何が生まれ、何が滅びゆくのか、それは我々の運命の一部である。狂乱と激情の剣が舞い踊る世界で、再び物語は紡がれるであろう。
故に、我はこの瞬間に感じる所の感慨について、語る言葉すら存在しない。ただ、運命の糸に名を刻み、次なる章へと進むのみ。そして物語は、永遠に終わらぬ。」 - 65二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 14:52:10
さすがにタイホのデビューから宝塚までは長過ぎた感あるから、小説化する部分はちょっと絞っても良いかも
- 66二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 14:55:58
- 67二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 15:01:04
ロジャーバローズのダービーが見てみたい
3/4ジェンティルドンナな配合とか無敗皐月賞馬を破っての大番狂せとか衝撃的な展開に静まり返ったスタジオで弟子の大金星に涙する坂口先生とか見どころ沢山あるし - 68二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 15:05:00
21朝日杯から牡馬クラシック三冠+秋天まで読んでみたい
RTTTもいいな - 69二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 18:02:40
ヴァルドリュス=ドラゴニアで腹に闘魂注入された
耐久の霊力の鬼神であるディプス=ボンディリュクス様の物語も見たいしノムリッシュマカヒキ京大も見たくなってきた - 70123/10/26(木) 18:31:52
- 71二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 18:58:10
- 72二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 19:23:52
タルタレアルとエクスフォリウムとオブスキュロスとゼリュナイトの関係はやっぱりドラマ性あるな
ゼリュナイトに選ばれずスれてたタルタレアルがパートナーに出会えて良かったし、天賦の才を持った弟と違い魔冠を手にした事がなかったオブスキュロスもタルタレアルとオブリビオン級で勝利を掴む事ができて良かった
ゼリュナイトもあんな感じだけどこれからエクスフォリウムの引退までコンビで居続けると思うと泣ける
凄く読み応えあった、ありがとう
ユガレムとお嬢さんの物語も楽しみ - 73二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 19:27:14
63じゃないが上でカヴァディウスとお嬢さんリクエストしたうちの一人なのでやったぜ
最初の阪大除いてダークヤードの戦い→3種の魔冠戦争ときたから流れ的にも3種の精霊冠戦争に行くのは無難だしね - 74二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 20:10:26
ヨコヤム兄弟が妙にエモくなってるの笑うんだ
全くキャラ違うじゃんと思ってたけど兄が飄々弟が熱血をむっちゃ拡大解釈して中二にした感じがしてきた - 75二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 20:24:18
- 76二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 20:35:49
魔暦2023の精霊冠闘争、カヴァディウスとお嬢さんの一強すぎてゼリュナイトの聖獣を覚えてない
最新の聖獣譚だしこの秋のオブリビオン級の予習にもピッタリな題材で楽しみ - 77二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 20:40:23
タルタレアルのリクエストをした者だが執筆ありがとう。
魅力的なキャラであるゼリュナイトだったり相変わらずの面白ノムリッシュネームだったり楽しませてもらったぜ
次も楽しみ - 78二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 20:55:05
去年の神皇賞(破滅の季)、スタコラ=ラグナロクでめちゃくちゃ盛り上がったんだろうな
- 79二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 21:11:33
スタコラ・ラグナロクという声かけは元はエルディアンの古代の精霊の儀式で使われた祈りの言葉で「未踏の絶景を行け、ラグナロク」という意味になるらしい
風の魔力を巧みに操るパントス=ラグナロクの実況にこのフレーズを紛れ込ませるとはこの実況師はさぞかし名の高い吟遊詩人なんだろうな - 80二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 21:13:05
- 81二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 21:22:24
- 82二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 22:48:20
ゼリュナイトはエクスフォリウムの妹に乗ってたよ(最後の冠は違うけど)
- 83二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 00:11:47
俺もお嬢さんと共に三つの冠を戴いた何故か悪役っぽいけど実はそうでもないあのユガレムが最高に美しい景色を目の当たりにして涙する場面が見たい
- 84123/10/27(金) 01:39:20
第一章:闇と光の交錯、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア
・聖獣の運命、新魔領ニューギュリア
魔導暦2022年の深夜、新魔領ニューギュリアの修道院において、一頭の聖獣がその眼を開く。その名をリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアという。気性は至って難解、然るにその魔力の実態は確固たるものとして、修道院内ではかねてより囁かれていた。
「この聖獣は真実の力を持つが、その精神は不可解なる迷宮となっております。」
闇夜の導師ミドナイト=インナリウムはそのリヴァリュティスに対して神秘のヴェールをまとった視線を投げる。
「彼女の能力はかの聖霊の如く、しかし、その取扱いは如何ばかり困難なのだろう。一瞬の失敗とばかりに、時間のフォベルゴン1600もまた虚しく過ぎ去るかもしれん。」
そして、その聖獣の首に触れるべく人物がやって来た。それはルナルティア屈指の召喚士、カヴァディウス=ユガレムであった。
「やあ、はじめましてお嬢さん。私の名はカヴァディウス。今宵、君と共に運命を紡ぎましょう。」
リヴァリュティスはその言葉に一瞬、微かな興味を示した。
「人々が私の力に期待するのは慣れっこだが、君は他の者と何か違う。」
やがて、新聖獣戦の幕が上がる。闘技場となるのは新魔領ニューギュリアの緑なる霊域、グリナルムである。リヴァリュティスはその闘技場において、なんと上がり3ファバハルの31.4という神域の魔力を繰り出す。
"これが、真の力だ!" カヴァディウスは一瞬で認識する。
その力で、彼女は闇と光を織り交ぜ、多くの注目を一瞬で引きつける。それでも、この瞬間において、リヴァリュティスはまだ未知数の力を秘めた聖獣でしかない。そして、その力と運命がこれからどう紡がれるのか。それはただ神々のみぞ知る。
一つ確かなのは、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは、ただの聖獣ではなく、新たな神話を創る存在となるであろうということだった。
続く… - 85123/10/27(金) 01:40:29
第二章:アルテマ・クライシス - 魔力の試練(ヴェルトガイスト競技場)
闇夜の導師ミドナイト=インナリウムは心の奥底で渦巻く疑念に身を焦がしていた。その聖獣、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアの神経質な気性に対し、次の魔導競技であるアルテマ・クライシスにどう立ち向かわせるか。
彼は召喚士カヴァディウス=ユガレムに、指示を出す。「次の競技では、集う聖獣群の中にイセリア・ガルメギアを潜ませ、霊力の変動に身をゆだねよ。」
ユガレムはこの指示に複雑な心情を抱いた。素晴らしい魔力を持つリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアをただの一匹に減らすことには矛盾を感じていた。「その方法はリスクを孕んでいる。我々が見据える三つの精霊冠に対してはどうだろう?」と彼は反問する。
導師は口元に微笑を浮かべる。「もし霊力が混沌と化す中で耐え抜ければ、その先に待つ栄光は計り知れない。」 - 86123/10/27(金) 01:40:45
そして、その日が訪れた。ヴェルトガイスト競技場は既に多くの観客で埋め尽くされていた。彼らはアルテマ・クライシス、この魔導競技の神託に心を奪われていた。
「お嬢さん、今日はどうかな?」と、ユガレムはリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアに語りかける。
「人の心の隙間にも似た、不確かな運命に身を委ねるがいいわ。ただし失敗したらお前のせいだと思い知るがいい」と、聖獣は高慢な声で応える。
アルテマ・クライシスが始まる。リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは一番目の神託として注目を集める。しかし、競技が進むにつれて、予期せぬ状況に遭遇する。その魔力を最大限に発揮するチャンスが絶たれ、前に進む道が閉ざされてしまう。
ユガレムの心中にも焦燥が広がる。「進路が開ければ、その魔力は確実に爆発する。それがこの聖獣の真価だ。」
最後の瞬間、ついにリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは進路を見つける。その瞬間の魔力の爆発は圧倒的だったが、それでもなお、ラヴァリエルという聖獣に僅かながら及ばず。
「キュッ!」という聖獣の悔しげな咆哮が競技場に響く。
ユガレムは沈痛な表情で語る。「確かに二位という結果は惜しいが、その魔力の煌きを我々は確認した。次こそは、その力を世に示すのだ。」
導師ミドナイト=インナリウムもまた、心の中で確信を新たにする。「この聖獣、そしてこの召喚士は、運命の三つの精霊冠を手にする可能性を秘めている。それはもう間違いない。」
(つづく) - 87123/10/27(金) 01:41:44
「お嬢さん、今宵は我々が示すべき夜だ。」
第三章:二歳精霊女王の軌跡
魔導歴二千二十二年、破滅の季
闇の領域、エルディアン競技場にて、緑なる霊域・グリナルムに長さ1600ファバハルの地が設えられ、精霊女王を決定するオブリビオン級の大魔競—エルディアン・ジュヴァネリス・ファリア—が行われようとしていた。観客たちが颯爽と設けられた観覧席に座り、期待と興奮で囁き合う。「おいおい、ユガレムが乗るリヴァリュティス=イセリア・ガルメギア、貴族から占星師に至るまで賞賛されているぞ。」
「神託が示すように、今日は彼女が番目の神託となるだろう。アルテマ・クライシスでの失意も、今宵霧散させようとしている!」
リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア—かつて名高きドゥーラクス・メンティスの子孫—は不敗の神話を打ち立てようとしていた。彼女の調教師、闇夜の導師ミドナイト=インナリウムは厳かな面持ちで指示を出す。
「ユガレム、お嬢さんは前走で完璧ではなかった。霊力を集中させ、魔力で駆け抜けよ。」
カヴァディウス=ユガレム、最高峰の召喚士は微笑むものの、その瞳には冷徹な炎が燃え上がる。
「心配するな、闇夜の導師。お嬢さんと僕は、既に互いの不信を霧散し、一体となっている。」ユガレムはリヴァリュティスの聖獣装束(サドル)を調整しながら言った。
リヴァリュティスは呻き、ひと言、「だが、ユガレム、前回の失敗は忘れない。ここで汚点を追加するようなことがあれば、私が君を粛清する。」
ユガレムの微笑はそのままに、彼は澄んだ声で告げる。「そなたが私に粛清の手を下す前に、我々はこの大魔競で頂点に立つ。その為の第一歩は、この闘技が終わるまで絶え間なく踏み出すべきだ。」
リヴァリュティスの終焉脚—その魔力は計り知れず、過去に多くの聖獣を霧散させてきた。今宵、それが最も光り輝く舞台で、一体どのような奇跡を生むのか。大魔競の開幕と共に、その答えが明かされようとしていた。
この一瞬の重みを知る者たちは、命運の女神が微笑むのか、涙するのか、その瞬間を待ち望んでいる。そして、エルディアン競技場に広がる緊迫した空気が、ついに破裂する瞬間が迫っていた。
「さあ、皆様。エルディアン・ジュヴァネリス・ファリアが、始まろうとしています…!」
(続く) - 88123/10/27(金) 01:43:29
第四章: エルディアン・ジュヴァネリス・ファリア — 魔導競技における闇夜の令嬢
「此処にて、夢幻と現世が交錯する瞬間が訪れん。気を引き締めよ、衆生よ!」この大仰な宣言と共に、エルディアン競技場の地下深くから神託の結界が弧を描き、霊場—グリナルム—に降り注いだ。
「うぅ、とうとうこの時が来たわね。」"お嬢さん"とのみ呼ばれるリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは、召喚士ユガレムと共に、パドゥークス・アビスの影で瞳を細めた。
"お嬢さん、我が闘争は始まるばかり。調和の霊力で勝利を我が手にせんとせよ。" ユガレムの仏頂面は微動だにせず、その言葉にいつものように厳かな重みを乗せた。
会場の観客はその目で確かめたいという期待と興奮で湧き上がる。「どの聖獣が今夜、闇を払い清らかなる光を我らにもたらすのか…!」
結界が解かれ、召喚士たちが聖獣を呼び寄せた瞬間、疾駆の魔力で結界から飛び出したのはサンクラリアス・デスパイラと名乗る聖獣。その魔力で場を引っ張る流れを作り出す。
リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは運命の結界に身を任せ、中陣の外目で競技を進めた。召喚士ユガレムは、前が邪魔にならぬよう外側の霊域を選ぶ。
続く - 89123/10/27(金) 01:43:56
霊力が最高潮に達した直線で、“令嬢”は魔力を解放。サンクラリアス・デスパイラを追い抜き、先頭に立つ。「ふん、余計な者は後をつけるな!」 魔力と霊力を纏い、後続の聖獣たちは全く寄せ付けず。残る距離わずか二百ファバハルで、リヴァリュティスは圧勝を手にした。
「我らが闘いが終わりを迎えた。この勝利、お嬢さんの力によるもの。」閉ざされたその顔にほんのりとした安堵の表情が浮かんでいたユガレム。
会場の観客は狂喜乱舞。「闇夜の令嬢と闇夜の召喚士、その力に我々は敬意を示す!神託が示した通り、真の勝者はここに!」無数の呼び声と共にリバティは新たな二魔歴の女王としてその名を刻み込んだ。
「圧倒的な勝利だ、リヴァリュティスが示した力の違いに他ならない!」
「これで疑いようがない、彼女は真の二魔歴の女王だ!」
この勝利により、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは魔導歴二千二十二年度の至高の二魔歴聖牝獣に輝いた。
「勝者とは何か、その答えが今、我らの前に明らかとなった。」召喚士ユガレムの声は、神託の言葉として運命の結界に響き渡った。闇夜の導師とユガレム召喚士は、リヴァリュティスに対する信仰と期待を一層深め、未来の魔導競技で更なる高みを目指すこととなった。
END - 90二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 01:53:41
>「心配するな、闇夜の導師。お嬢さんと僕は、既に互いの不信を霧散し、一体となっている。」ユガレムはリヴァリュティスの聖獣装束(サドル)を調整しながら言った。
>リヴァリュティスは呻き、ひと言、「だが、ユガレム、前回の失敗は忘れない。ここで汚点を追加するようなことがあれば、私が君を粛清する。」
折り合いついてなくてグリナルム
- 91二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 07:37:14
導師ミドナイト=インナリウムは中内田調教師か
- 92二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 08:22:08
お嬢さん、ユガレムに高圧的なのお嬢さんやってて好き
- 93二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 10:33:42
終焉脚でグリナルム1600ファバハル
- 94二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 18:00:27
保守
- 95123/10/27(金) 19:15:32
>>89の続き
第五章 妖花の舞台-予兆-
(エルディアン競技場)
魔導歴二〇二三、新たな暗黒の幕が開けた。三つの精霊冠への試練の初戦、妖花の舞台がエルディアン競技場で開かれる。その舞台には、暗黒の眷属や闇夜の導師、そして召喚士たちが何十万という霊力を持つ観衆と共に集結した。
リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは、前哨儀を挟まずにこの妖花の舞台へと直行した。対峙するは、キシングレクス賞を制圧し躍動するムーダス・メヰノーヴァ、そしてシン=ザクスの顕現で絶対性を示したライリオス=ノクターン。されども、「リヴァリュティス一強」の異名が、暗黒に漂う不安を一掃する。
「真なる競技がそもそも開幕する以前から、独り歩きする霊力がこのリヴァリュティスに宿る。他の参戦者たちは、この暗黒の女王を破れるのかね?」
「貴様も承知のように、この聖獣は前哨儀など挟まずとも強大な霊力を持つ。そもそも挑む者が不足していると言っても過言ではない。」
リヴァリュティスの闇夜の導師であるミドナイト=インナリウムは、パドゥークス・アビスでその聖獣を観察する。腹の底で「このリヴァリュティス、不気味なほど大人しい。かつて霊力の制御がこのほど容易であるなど、有り得ぬことだ」と感じた。
(続く)
- 96123/10/27(金) 19:15:49
リヴァリュティスの召喚士、カヴァディウス=ユガレムもまた、心の中で“この態度の変貌。これは何か深遠なる因縁、或いは未来への前触れか?”と問い掛ける。
「お嬢さん、貴女の心中に何か変貌が起きたのか?」
「…」
リヴァリュティスは、深淵の魔眼でカヴァディウスを見据えるも、黙して言葉を紡がず。その瞳に漂う一抹の暗雲。だがその奥底には敵に対する絶対の霊力が秘められていた。
「終焉脚の速さ、その他の聖獣たちと比較して如何程か?」
「絶対の魔力があの聖獣には宿る。ただし、終焉脚は破壊的な力を持つものの、この舞台での制御が鍵となる。」
「それが故に前哨儀を跳び越え、この舞台へと参戦したのだ。魔力のコントロールは、このリヴァリュティスが既に修練済みと見るべきだ。」
「闘技が始まる前からこの高まる緊張感、実に素晴らしい。妖花の舞台での優勝が、我々の門を開かんとしている。」
リヴァリュティスの霊力を解き放つ至高の瞬間が近づき、全ての暗黒の眷属と闇夜の導師、そして観衆たちは、その呼吸を凝らした。一瞬の静寂が広がる。リヴァリュティスの魔眼は未だに暗く、重々しい光を放っている。
「始まる、全てが始まる。このリヴァリュティスが示す未来、見逃すな!」
至高の瞬間が訪れた。妖花の舞台、開幕。
(続く) - 97123/10/27(金) 19:16:24
第六の幕: 妖花の舞台(エルディアン競技場・グリナルム・壱千六百ファバハル)
闇の帷が降ろされ、紫煙が神秘の空間を繞らい始める。眼前には無数の召喚士たち、その手には封印されし魔導書、そして口には禁断の呪文。神秘の門が開き、闘技の霊壇が上昇してくる。
「お嬢さん、穢れぬ闘気は覚醒したれか?」声に内なる不安を隠しきれぬカヴァディウス=ユガレムが、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアへと囁き投げかける。その瞬間、魔陣の内壁を破り、聖獣が出陣する。だが、その霊力は後陣に流れ、末席から四番目の位置に留まった。
「何故だ、先の展開は暗黒の予感を感じさせる。何が、令嬢をこんなにも引き留めるのか…」心の中で疑念を抱えつつ、カヴァディウス=ユガレムは霊力を極限まで高める。
闘技の中盤、前陣と後陣の霊力が交錯する瞬間が訪れる。後方より猛然と迫ってきたのは、ドゥーラクティスであった。この聖獣、魔力を早めに解放し外側に出ようとしたが、その進路は閉ざされていた。
「淫靡な運命の歯車が回り始めたのか…」言葉には皮肉と苦笑が潜んでいる。時が経過するにつれて、リヴァリュティスの進路が次第に自由になり、運命の紐をひっぱり始める。だが、先陣の聖獣たちは既に六百ファバハル先のテルメアル棒を越えていた。
闘技場の陰で、闇夜の導師ミドナイト=インナリウムは「我の魔道歴は終焉を迎えるのか…」と悲壮な思いを抱える。
カヴァディウス=ユガレムの内心では「まだ何も終わっていない。運命の糸を断つことなく引き続けよう」という確信が湧き上がっていた。一方で、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは何かに縛られ、その真意は未だに露わにならぬ。
「何故、何故こんなにも力が引き出せないのか…」と、カヴァディウス=ユガレムの心の奥底で、疑念と不安が渦巻いていた。
(続く) - 98123/10/27(金) 19:17:18
第七の幕: 妖花の精霊冠
於いて、魔導暦二〇二三。闇と光の狭間、異界ルナルティアに存在するエルディアン競技場において、名高き妖花の舞台が演じられる。沈んだ宵闇に沈むような気を持つ召喚士、カヴァディウス=ユガレム。彼が呼び出す聖獣、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアはこの日、光彩の一端も見せず。
「名を冠す我が身、カヴァディウス=ユガレムが汝に問う。何故、我らの霊力は斯様に陰りを見せているのだ?」カヴァディウスが霊媒の言語でリヴァリュティスに質問する。
リヴァリュティスは少々煩わしげに、「ああ、だって、私たちはもう、本当に大人になってしまったのよ。つまらない。全てがつまらないわ。」と答える。
「なるほど、心の乾燥が霊力を吸い取っているのか。」カヴァディウスは内心で呟き、古代の符文を用いてリヴァリュティスの精神の闇を払い、心に新たな光を灯す。
「目覚めよ、ご令嬢。偽りなき力で我らの運命を切り拓け!」
蘇りし光と共に、リヴァリュティスはエルディアンの緑なる霊域(グリナルム)を疾風のように駆け抜ける。対抗者であるコノラキウス=クルセイダやペリアストラ=ファナティカスが暗示する力場に差をつけられていたが、リヴァリュティスは終焉脚を三拾二・九フォベルゴンで解放、闇夜を裂く如き速度で複数の聖獣を封じ込める。
「見よ、民衆よ!これが我と令嬢リヴァリュティスの不凡な力だ!」とカヴァディウスは、闘技場全体を覆う喝采と歓声の渦中で宣告する。
リヴァリュティスは緑なる霊域を席巻し、妖花の舞台での勝利と、精霊冠の名誉を勝ち取る。その差は三分の四の聖獣身差で証明された。
「うふふ、どう?これが私の真の力よ。次はどの聖獣が私たちの力を見て震えるのかしら?」リヴァリュティスは優越に微笑み、次の戦場への未来へとその瞳は焦点を合わせていた。
闇夜の導師、そして聖獣と召喚士が織り成す英雄譚は、新たなる伝説として、多くの民衆に語り継がれる運命にあった。
(続く) - 99123/10/27(金) 19:18:43
第九の綴られし章: 妖花の舞台を経て、語られるは三つの精霊冠への進軍
"聞け、聞け、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア――自由の領域を統べる島の女王」 ――。その名にかけて、この妖花の舞台を制した聖獣なり!"
人々の言葉がエルディアンの都、巨大な聖石教会の前広場で飛び交った。翳りなき魔冠聖獣、リヴァリュティスとその召喚士、カヴァディウス=ユガレムの名はすでに神託となり、預言者たちが口々にその凱旋を讃えていた。
「嗚呼、しかし詩句に残るはただ一瞬の栄光、永遠を誓わず。三つの精霊冠戦線への進軍は、いかなる結末を迎えるのか...」
「黙れ、疑心など要らん。我々の召喚士、カヴァディウスがリヴァリュティスとともに妖花で見せた力、それが示す未来は一つ。そう、精霊冠を全て手にするのだ!」
「だが、考えよ。彼の前にも、絶対と信じられた聖獣と召喚士が多数、敗北を喫している。その未来が本当に彼らに許されるものか...」
(続く) - 100123/10/27(金) 19:19:11
人々の語り草に上る声は、紫苑の花のように美しく、かつ荊棘のように危うい。「だが彼女こそ、召喚士カヴァディウス=ユガレムの永遠なる魂の共鳴者と成り得る存在ではないかと、諸説は交錯するのだよ。」
その言葉は、なるほど確からざる噂でしかないものの、カヴァディウス自身の内なる奥底でも既に渦を巻いていた。
「この厳粛なる闘技において、吾がリヴァリュティスと共に三つの精霊冠を掴むならば、運命の紐帯は確固たるものとなろう。」とカヴァディウスは内心で語りかけていた。
リヴァリュティスはその思いを如何にも感じ取っているように見えた。“ふふ、私がお嬢さまで、あなたが執事っていうのも悪くないわね。”
彼女の顔には幼さと高貴さが混じり合い、人々を惹きつける何かがあった。カヴァディウスは修道院の深部、烛光の影に薫られた場所で"お嬢さん"ことリヴァリュティスと対峙していた。カヴァディウス=ユガレム、いわゆる召喚士としての名はルナルティアに魔導歴を刻んでいたが、「真に魂の共振を成す霊縁の聖獣」といったものには恵まれていなかった。
「このリヴァリュティス嬢こそ、我が未来、いや、我が運命の糸を紡ぐ者なのかもしれない。だがそのためには、この精霊冠戦線を制覇しなければならない。」
リヴァリュティスは鼻を鳴らし、ふざけたような口調で言った。
"ええ、そうよ。でもね、お嬢さんがその冠を手に入れるためには、私に何を供えるつもり?"
「我が供えるものは、魔力の絆と、霊力による究極の調和。それによりお前と私が呼び覚ます魔導が、この世界に未だ見ぬ力となるだろう。」
"いいわ、約束よ。でも、その約束を破ったら、地獄よりも酷い報徐を受けてもらうから。覚悟してね。"
一対の雄渾なる月がその瞳を黙して、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアの勇姿を照らしていた。召喚士、カヴァディウス=ユガレムの庇護のもと、次なる精霊冠戦「オーベクスの夜舞」へと進むこととなっていた。
闘技場の地に聖獣たちが一歩ずつ進むたび、地面からは黒い炎が噴き出し、その頂点に達した時、闘技が始まる。瞬く間に、魔力と霊力が高まり、天空に魔法の花火が咲き乱れる。
(続く) - 101123/10/27(金) 19:21:10
第十の章:オーベクスの夜舞 ―― ヴェルトガイスト競技場、グリナルム二千四百ファバハル
闇の帷子が降ろされた魔導歴三千七百四十一の夜、運命の檻であるオーベクスの夜舞が、霊界と現界が交錯するヴェルトガイスト競技場で、遂にその始まりを告げようとしていた。煌びやかな魔石と古代の魔紋が飾るこの霊的戦場は、召喚士と聖獣が魔導の誓約によって絆を結び、無数の闘技を通じて絶対の霊力を証明するための神聖な領域である。
全てを超越する絢爛たる聖獣、それがリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアである。その美麗にして神秘的な聖獣と、魔導の暗黒詩人である召喚士、カヴァディウス=ユガレムは、前奏戦である「妖花の舞台」を凌駕し、一つの精霊冠をすでにその手中に納めていた。
「まあ、ほんとに面倒くさいわね。私が一番なのは、もう明らかじゃない?」リヴァリュティスは頬を膨らませながら皮肉った。その瞳には微細な波紋が浮かんでいた。魔界と霊界が交差するパドゥークス・アビスで、僅かに発汗がその煌びやかな体躯を潤していた。表面上は完璧に見えたが、その内面には隠された闘志と微妙な焦燥が渦巻いている。
「お嬢さん、余計な気負いは無用だ。我々の真の力は、まだこの世に現れていない。このオーベクスの夜舞で、全ての疑念と不安は霧散するだろう」カヴァディウスは不敵にもそう告げた。
(続く) - 102123/10/27(金) 19:21:37
舞台裏で、闇夜の導師ミドナイト=インナリウムもその様子を冷静に観察していた。「神託一の詩を紡ぐ者たちが、どのように真実の闘技でその力を現すのか。これは、人々が目を奪われるであろう観点である。」
闘技の序曲、神々の角笛が高らかに闘技場を埋め尽くした。聖獣たちは神託の名のもとに魔門に姿を消し、闘技の序章が開かれる。
多くが予想していたゴルドゥス=ハイヌリアが先陣を切るという預言に反して、暗黒の闘技場で魔力を纏って先頭に立ったのは、ライリオス・ノクターンであった。後を追う者たちは、その背後から順に出陣し、リヴァリュティスは前回の妖花の舞台よりも前方、魔力レベルで六、七番手に位置を取った。
カヴァディウスは苦笑を含んで言った。「展開に乱れがあれど、戦局の行く末はどうだろうか?」
「ようやく楽しくなってきたわね。」と、リヴァリュティスも笑みを浮かべた。
血と狂気、希望と失望が交錯するオーベクスの夜舞に、他の召喚士たちもその命運を託け、この夜の勝者となることを目指していた。しかし、その全てが終わるまで、真の勝者は誰にもわからない。
――続く。 - 103123/10/27(金) 19:22:54
第十一章:オーベクスの夜舞 — 絢爛にして壮麗、闇と光が交錯する夜の魔導舞踏会
ヴェルトガイスト競技場は輝く魔石と冥界霊魂の煌めきに包まれ、この夜の舞台は幽冥と生命、魔力と霊力が渦巻く神秘的な聖域と化していた。多元宇宙の各修道院から誕生した聖獣と召喚士たちが、今宵、オーベクスの夜舞において究極の栄誉を賭けた闘争を繰り広げていた。
暗夜の賢者ミドナイト=インナリウムの叡智に導かれ、召喚士カヴァディウス=ユガレムは瑞々しき聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア—即ち「自由の領域を統べる島の女王」を従え、先陣を切る聖獣ライリオス・ノクターンを狙い槍の如くに狭めていた。
「お嬢さん、現状、我らは六番目の星位に選ばれているのであるが、眼前の霊力の嵐に飛び込めばおそらく――」
"もう、ユガレム、話が長いわね。要点を絞ってよ!"
カヴァディウス=ユガレムは「外へ」と聖獣に指示し、リヴァリュティスは颯爽とその闘場の外周へ踏み出した。心地よい彼女の心音が轟き、その同時に魔力は紫闇に光り輝く。彼女の終焉脚が開始される。
観客席は既に緊張感で満ちており、電気のような霊気が走っていた。
「この驚異の霊力…その聖獣は何処かの異界から力を借りているのではないか!」
(続く) - 104123/10/27(金) 19:23:15
「流石はドゥーラクス=メンティスの子孫、壮絶な魔力を誇示している!」
瞬時にライリオス・ノクターンを引き離し、他の挑戦者たちも圧倒、独走態勢へと突入した。
"ふふっ、こんなもんよ。"
カヴァディウス=ユガレムが霊鞭を空中に振り回すと、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアはさらに魔力の解放を始め、瞬く間に…
「あの聖獣、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは何と言う力だ!」と実況師の声が空気を裂いて響き渡り、彼女は一頭でゴールの結界を突破した。
オーベクスの夜舞は彼女のものとなり、二つ目の精霊冠が頭に輝き、二着との着差は驚異の六十ファバハル、この歴史的瞬間は魔導暦に永遠に刻まれることとなった。
「お嬢さん、これがヴェルトガイストだ」とカヴァディウス=ユガレムが不敵な微笑を浮かべて言った。
"ヴェルトガイストで遊ぶのも悪くないわね。次はどこに行く?"
二つ目の精霊冠を得た今、ルナルティア全土がその魔力の前に跪く――この夜、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは聖獣としての確固たる地位を確立し、その名は永遠に語り継がれることとなった。
(続く) - 105123/10/27(金) 19:25:42
第十二の章: 魔力と霊力の渦—夏の詠唱と焦燥
妖花の舞台で驚異の魔導力を爆発させ、オーベクスの夜舞にて霊力の極致を示し、三つの精霊冠にて既に貴き二つの神託冠を頂点に据えたリヴァリュティス=イセリア・ガルメギア。万人の崇敬と神託は、この聖獣とその召喚士、カヴァディウス=ユガレムに集う。。
修道院の外壁に寄り掛かり、民衆の囁きが風に乗る。
「リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアがこの魔導歴で三つの精霊冠を手にするというのならば、それはまさに偉大なる出来事となるであろう。」
「いかにも、だがその鍵はカヴァディウス=ユガレムの召喚術の極致である。彼は歴史の闇の中で真実の契約者を求め、リヴァリュティスにて心の安堵を得たとされる。」
「逆説的に、その契約が重荷と化す可能性も考慮に値する。果たして彼がその神託の重圧に耐え得るかが試練である。」
「確かに。しかし、リヴァリュティスの魔導力の規模は凄絶。三つの精霊冠の究極、我々はその奇跡を目の当たりにする覚悟があるのだろうか?」
(続く) - 106123/10/27(金) 19:26:15
修道院の神秘的な放牧地で、リヴァリュティスは体全体に魔導の霊力を纏い、瑞々しい緑なる領域と蒼空に囲まれて幾許かの平和を享受していた。
カヴァディウスが踏み出し、この魔導的に優れた聖獣に接近する。「リヴァリュティス嬢、秋妖の舞踏祭に備え、お前の霊力と魔導力は適しているか?」
「ふふん、私が何であろうと、あなたが心配することじゃないわよ。ただし、あなたがどれだけ私の力を引き出せるか、それが問題ね。」リヴァリュティスはふざけた口調で返した。
「お嬢さんは確かに三つの精霊冠に相応しい存在。だが、命運の舞台はまだ未来に待機している。」と、カヴァディウス=ユガレムは修道院の放牧地で魔導歴の微細な流れに触れ、神託の真意を求めた。
リヴァリュティスは笑いながら応えた、「ふーん、真面目な顔して。だって、もう二つも冠を取っちゃったんだから、三つ目なんて余裕よ。」
彼は目を瞑り、深く考えた。「お嬢さんの言葉は風の如く軽やかだが、この極地で演じられる魔導競技は聖獣界における至高の戦場である。敬虔な心をもちて、迫る秋妖の舞踏祭に備えねばならぬ。」
リヴァリュティスはため息をついて言った。「いいわ、いいわ、真剣にやろうって言ってるんでしょ。でも、だからといって、私達が楽しんじゃいけないわけじゃないでしょ?」
「運命を操る闘技としての魔導競技は厳粛な儀式であるが、その言葉にも一理ある。愉楽という不可視な霊力も、重要な要素であろう。」
(続く) - 107123/10/27(金) 19:27:02
夏の末陽が放牧地の暗黒霊域に古の色彩を映し出し、数々の陰翳を織り成していた。その中で輝きを失わぬ聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは、破滅の季、秋妖の舞踏祭に備え、魔力の紡錘を高めていた。
「秋妖の舞踏祭へと続く道は険しく、修道院での修練と資質の調整が不可欠である。この旅路は終わりの見えない遠き道と心得よ。」
「まあ、道とはそんなものかしらね。でも次に勝ったら、どうなるのかな、どこ行くのかしら」
「先行きは未だ霧に覆われた未知なる領域。戦果に応じて、開かれる未来も多岐に渡るだろう。」
「じゃあ、どこに行くにも、あなたがついてくるの?それとも新しい召喚士が出てきたりして?」
カヴァディウスは深く呼吸し、凛とした声で答えた。「我々が何処へ行くか、また何をするか、その全てはお嬢さんとの霊縁による。新たな召喚士の可能性もあるが、真の霊縁とは何か、それは運命が決めるものだ。」
"ふーん、だったら、私が選ぶわ。私の真の霊縁は、きっと最高に楽しい場所に連れてってくれる!"リヴァリュティスは微笑みながら嘶いた。
その微笑みには無邪気な閃きが宿っていたが、カヴァディウス=ユガレムの目には決意の炎が燃え上がっていた。
“契約者とは、ただの道具ではない。真の契約者とは、魂の交錯によって紡がれる永遠の絆である。その絆を確認し、その力で“秋妖の舞踏祭”を制覇する。そのためには、私の全てを捧げなければならない。”
カヴァディウスは心の中で誓いを新たにした。この修道院での静養が終われば、リヴァリュティスと共に最後の精霊冠への挑戦が待ち受けている。そして、その挑戦が、二人—いや、一人と一匹の聖獣—に何をもたらすのか。それは、これからの戦いでのみ明らかとなる。
END - 108二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 19:47:13
いいキャラしてんなお嬢さん 好きだわ
- 109二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 19:50:41
「お嬢さん、これがヴェルトガイストだ」はずるすぎる
- 110二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 20:11:26
お嬢さんがこれまでの聖獣たちより明確に情緒が幼い分、強さと苛烈さがより際立ってる
ユガレムなればこそ御しえる運命の手綱よ…… - 111二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 20:24:29
お嬢さんの圧倒的強さと今時の女の子感
たいようのマキバオーのファムファタールみたい - 112二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 03:41:55
このレスは削除されています
- 113二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 05:00:37
中世西洋ファンタジー的な仰々しい言い回しする奴らばっかな所に現代的で軽い口調でしかも基本ユガレムに対して強気なのが逆に大物さを感じさせるな…
- 114二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 10:58:54
他の魔冠闘争が〜賞〜記念みたいな元のレース名の面影が濃い中で精霊冠闘争の妖花の舞台、オーベクスの夜舞、秋妖の舞踏祭と踊りを意識したお洒落なネーミングなのセンスが抜群すぎる
個人的にはベストネーミングは描写されてないけど「大灰界杯」が好き - 115二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:38:03
>>107の続き リヴァリュティス編完結
第十三章:秋妖の舞踏祭―クリュクソルア慟哭場・グリナルム(緑なる霊域)―闇幻序曲
闇の精緻なヴェールが崩壊し、聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアが三精霊冠のコーダ-終曲部-とも賞される「秋妖の舞踏祭」に降臨した。その霊的覇権、或いは「魔陣霊力」は、クリュクソルア慟哭場に轟音として響き渡り、他の挑戦者たち、すなわち他の聖獣たちを圧倒していた。魔導暦における勝算の算出、即ち「番目の神託1.1倍」に挙げられるという前代未聞の数値が発表された。
召喚士、カヴァディウス=ユガレムは、その冷徹かつ非道な瞳に未曾有の負担が深く刻まれていた。
人々、いや、このルナルティアの全生命体は、伝説となる瞬間の証人として、この壮絶な場に臨んでいた。三精霊冠の存在を疑う者など、ほとんどおらず、絶対的な信仰と崇敬が広がっていた。
(続き)
- 116二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:38:24
「ふふ、どうしたのカヴァディウス。そんなに重苦しい顔をして。」
リヴァリュティスの唇から漂う笑みは、周囲の空気さえも歪めた。
カヴァディウスは厳かな面持ちで語り始める。「重苦しい顔などではない、お嬢さん。我々が今立っているこの闘技場は―」
「今日は何の日か知ってる?」
その質問に、カヴァディウスは眉をひそめて意味を読み取った。「何を言っている、お嬢さん。この場での使命は一つ、何であれ、その達成が―」
「あら、だったら今日、私のために勝って。それが私への誕生日プレゼント。」
「お嬢さんの生誕の祝物を、私が?」
「違うわ、今日はあなたの誕生日でしょ?だから私へのプレゼントは、あなたが私を勝たせること。」
その言葉に、カヴァディウスの心に一瞬の混沌が広がった。だがその混沌を燃料とし、彼は更なる覚悟を固めた。
「了解した、お嬢さん。それならば、この秋妖の舞踏祭において、我が生誕の意義を、至高の“祝禄”として返そう。」
「ふふ、楽しみにしてるわ。」
周囲の生命体はその二人の対話に何も気づかず、歴史の転換点が何をもたらすのかという予感に満ちた興奮で霊気を高めていた。闘技場に集った聖獣、召喚士、そして無数の魂たちが凝視する中、歴史を刻む戦いの幕が、いよいよ切って落とされようとしていた。
(続く) - 117二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:38:54
第十四章:秋妖の舞踏祭―クリュクソルア慟哭場・グリナルム霊域・貳〇〇〇ファバハル
魔導暦の積み重ねにより、終焉と創造の狭間で何かが刻まれんとしている。魂々が霊気を固め、目の前で繰り広げられるであろう壮麗な闘いへの期待で緊張感が一気に高まる。
不確かな霊域―グリナルムで、精霊冠聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアと召喚士カヴァディウス=ユガレムは、召喚陣の前で厳粛なる面持ちで姿を現した。
「お嬢さん、我々の陣立ては今宵、流動的にさせていただく。お前の無窮の力に身を任せ、戦局に応じた柔軟な行動を取るのが、現状で最も妥当な策と評価する」
“フフ、珍しいわね、カヴァディウス。普段は何でも計画通りに進めたがるくせに。まぁいいわ、私の気まぐれが最大の武器なのは知ってるもの。”
庄重なる魔笛の調べの鳴り響く中、多元な霊意識が一体となる。観衆が起こす手拍子の音がクリュクソルア慟哭場にひろがり、各聖獣と召喚士は一つ一つ、召喚陣―ゲートに消えていった。
召喚陣の封印が解かれ、三つの精霊冠へと続く壮絶な試練が開始された。リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアは魔陣より疾駆し、一瞬で前陣にてその霊力を展開。次いで、その霊力を抑え、魔陣の中心へと動き、ハーパゼクシアという存在を睨みつけ、その位置を基点に戦局を巧妙に操った。
「お嬢さんの動きは見事だ。今の我々に必要なのは、この状態で臨む冷静な判断力だ」
“気に入ったわ、カヴァディウス。ほら見て、他の聖獣たちも動揺してる。私たちの行動が全てを揺るがすのよ。”
観衆、それどころか全ての存在がその瞬間を慾望していた。ここで交わる力と魔力、その結果が何であれ、それは刹那のうちに解明されようとしている。
「さて、お嬢さん。今こそ我々の闘いが新たな伝承を紡ぎ出す時が来た。全ての視線が我々に集中している。この期待を裏切るわけにはいかん」
“もちろんよ、私も負ける気なんてさらさらないわ。さぁ、このリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアが、どれほどの魔力を秘めているか…見せてやる!”
(続く) - 118二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:39:53
第十五章:秋妖の舞踏祭―クリュクソルア慟哭場・グリナルム(緑なる霊域)・2000ファバハル
闘技の舞台であるクリュクソルア慟哭場のグリナルムは、秋の魔導暦により凝縮された緑の霊気で充満していた。幽霊力の波動が高く打ち寄せる中、精霊冠聖獣リヴァリュティス・イセリア・ガルメギアは、その召喚士、カヴァディウス=ユガレムと共に、霊力圏の中央で深遠なる魔力を充填し、暫しの静謐を内に秘めていた。
"うぅ、そろそろ行くわよ、カヴァディウス。退屈しちゃった!"
「了解、お嬢さん。貴女の心の隙間に飛び込むとしよう。」
カヴァディウスは、三角陣の閾でリヴァリュティスに対し魔導符を展開し、彼らの間の霊結びつきを高めた。リヴァリュティスはその符に呼応し、急なる閾値を越えて外界へ魔力を放出する。輪を描くようにして大外から先陣へ飛翔し、四角陣に達した時には既にその先頭を制していた。
「お嬢さん、今こそ真の魔力を解放せよ!」
"もう、遅いわよ、カヴァディウス!これで見せてあげる、わたしの真の力を!"
(続く) - 119二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:40:14
直線陣霊場に至り、リヴァリュティスは魔力を磨き上げ、先行する召喚獣たちを一瞬で飲み込んで消し去った。全てが地に伏せられるような支配的な様相となった。後方から迫る三番目の神託を持つマスクリア・ディヴァエクセリアは、終焉の瞬間に大外から追い上げを果たそうとしたが、時は既に過ぎていた。
「ふっ、無駄な抵抗だ。」
"やったわ、カヴァディウス!ふふ、楽しい舞踏会になったわ!"
一聖獣身の余裕でリヴァリュティスは終焉の線を超え、史上七頭目の三つの精霊冠の掌握者となった。
終焉の線を過ぎた瞬間、カヴァディウスは深い呼吸をしながら傍らに並ぶリヴァリュティスに言葉を贈った。
「ありがとう、お嬢さん。壮絶な舞踏であった。よくやった。」
"ふふ、感謝なんていらないわ。ただ次もこの興奮を味わいたいの。約束して、カヴァディウス!"
「無論、次の舞台で再び貴女の力を全世界に示そう。」
精霊冠聖獣とその召喚士は、その名を永遠の霊力に刻み、クリュクソルア慟哭場は、その名を高唱する無数の声で溢れかえっていた。
(続く) - 120二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:41:06
第一六章:精霊冠の三重奏
三つの精霊冠を見事に獲得したリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアとその召喚士、カヴァディウス=ユガレム。ともに血戦を繰り広げた聖獣たちの召喚士らからは祝福の咆哮と賞賛の呟きが、如同魔法の古文書に刻まれるように重なった。
「感謝だ、感謝だノリュス。そしてクリストフェルにも無上の感謝を」とカヴァディウスは語り、厳かな魔力で空間を練りこませた。
魔力を緩め、リヴァリュティスを導きながら彼は言った。「臨め、我らの偉業に民は歓喜の煌きを放つ。お嬢さん、貴女の奮闘に敬意を表す。煌めく瞬間を急ぐことなく味わうがよい。」
そして、召喚士と聖獣がクリュクソルア慟哭場の大観衆に目を向けると、カヴァディウスは「壮麗なる霊風景だ。この美しさに魂まで洗われる」と咆哮。リヴァリュティスは内心で“ちょっと気持ち悪いわよ”と独り言をつぶやいた。
競技場前で修道院の術師たちに迎えられると、カヴァディウスは「ヨリアーシャ! 魂に突き刺さる感動だ!」と、その魔声で全てを振り払うように叫んだ。
続く - 121二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:42:35
第十七章:涙の煌きと秋妖の舞踏祭後の魔導対話
ニュロクスティア競技場にて、クリュクソルア慟哭場の「秋妖の舞踏祭」が幕を閉じた後、神託の口を魔導対話者たちがリヴァリュティス=イセリア・ガルメギアとその召喚士、カヴァディウス=ユガレムに迫った。
魔導対話者「さて、召喚士カヴァディウス=ユガレム。この聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアの霊力は、何と評しても足りませんか?」
カヴァディウス=ユガレム「この聖獣は、全霊力を解放すれば無尽蔵の魔力を発現できる。三つの精霊冠を得たことで、魔導暦にもその名が烙印される。声援が増大するのも、その絶対的な存在に相応しいと確信している。」
そこで、カヴァディウスの瞳から何処か非現実的な涙がこぼれ落ちた。これほどまでに重圧を背負っていたのだ。多くの観衆が息を呑む中、リヴァリュティスも何か微笑みを交えた反応を見せる。
魔導対話者「そしてご自身にとって、最も神聖な生誕の日の光は今日照らされましたね。」
カヴァディウス=ユガレム「リヴァリュティスは、召喚士としての旅路二十魔導暦目に神々が授けてくれた最大の祝物だ。」
リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア「ふーん、"最大の祝物"って、よっぽど他にいいものがなかったってこと?」
リバティの声は独特の気まぐれと生意気さで溢れ、同時に不安げな陰も見せる。観衆はその言葉に笑いと同時に緊張感を覚えた。
カヴァディウス=ユガレム「お嬢さん、皮肉なお言葉で私の心を探るつもりか。だが、君は確かにこの二十魔導暦の中で最も尊い存在だよ。」
リヴァリュティス=イセリア・ガルメギア「ま、いいわ。今日は特別にその情けない泣き顔を許してあげる。だから、次もしっかり頼むわよ。」
カヴァディウス=ユガレム「誓いの下、お嬢さん。次の闘技でも、君と共に魔導暦に名を刻むだろう。」
リヴァリュティスは微笑みながら魔陣内界に帰って行き、カヴァディウスは観衆に手を振った。両者の絆は、これからも多くの魔導暦を照らす永遠の光となるであろう。
続く - 122二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 13:43:12
最終幕:聖獣リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアの賭け―ルーナ・コロッセオへの招待
夜の帷が降り、月明かりが静寂に溺れる修道院内において、カヴァディウス=ユガレムと呼ばれる召喚士が、リヴァリュティス=イセリア・ガルメギアと呼ぶ精霊冠聖獣の前に佇んでいた。
「お嬢さん、我らが次なる試練は想像以上の厳しさと、決して舐めてはならぬ敵が控えている。これは、ルーナ・コロッセオでの闘いとなる。」
リヴァリュティスは気まぐれな瞳で召喚士を見上げ、「わくわくするわ。新しい舞台に立つなんて。でも、何がそんなに恐ろしいの?」と不敵な笑みを浮かべた。
カヴァディウスは瞳を細め、重々しく語り出した。「この闘技場には、イクイブリオン=ダークフェインという名の暗黒の聖獣がいる。ルナルティア全土―いや、異界でさえも震撼させるその力は、語り尽くすことはできぬ。その上に、タルタレアル=ホルダリクス=ノヴァなる者もいる。貴女と同じドゥーラクス・メンティスの子孫であり猛者集うオブリビオン級の戦でその栄光を積み上げている。」
「ふーん、強いんだ。それで?」リヴァリュティスは気にもせず耳を傾けた。
カヴァディウスは苦笑いを隠せず、「ご令嬢、我々は未だ仮初の召喚士と聖獣である。即ち、運命緒たる者達と呼ぶにふさわしい存在でない。」
リヴァリュティスは舌を出し、皮肉っぽく言った。「未完成って言いたいのね。でも、未完成だからって、完璧な奴らに負けるとも限らないわ。」
カヴァディウスは嘆息した。「無知と自信は刃物のようなものだ、お嬢さん。それが研ぎ澄まされれば我々を救うが、鈍ければ我々を傷つける。」
「だったら、研ぎ澄ませばいいじゃない。」リヴァリュティスは小さな笑顔でそう言った。
「それが召喚士と聖獣の使命とも言えよう。それでは、ルーナ・コロッセオでの闘いに備えよう。未来の叙事詩は、我らの手によって紡がれん。」
リヴァリュティスは目を輝かせ、「楽しみね、次の章を開くのは私たちなんだから。」
そして二人―いや、一人と一匹の聖獣は、闘技場での新たな物語へとその一歩を踏み出した。夜空に星々がきらめく中、修道院の暗い廊下に響くのは、運命の轍を刻む蹄の音と、神託を解く呪文だけであった。
完 - 123二次好きの匿名さん23/10/28(土) 14:18:35
困った…ユガレムとお嬢さんの関係性が好きすぎる…いや困らない
>カヴァディウスは「壮麗なる霊風景だ。この美しさに魂まで洗われる」と咆哮。リヴァリュティスは内心で“ちょっと気持ち悪いわよ”と独り言をつぶやいた。
そして口には出さないお嬢さんでグリナルム
- 124二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 18:04:14
リヴァリュティス嬢が可愛すぎる。
オジュウチョウサンをノムリッシュにしたらやばくなりそう(小並感) - 125二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 18:24:30
お嬢さんがウマ娘に来たらこんな感じの小悪魔系強気令嬢で来てほしくなるな……
- 126二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 18:26:52
リバティアイランドをリクエストした者です
初の牝馬主人公でしたが今後このキャラクター性を越える女傑は現れるのだろうかという程の素晴らしさでした
カヴァディウスの涙のシーンも印象的でしたね
早くも次回作が待ち遠しいです - 127二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 19:58:01
障害は崖とかになりそう
- 128二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 20:11:45
- 129二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 20:13:03
お嬢さんキャラ立ってんなw
- 130二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 21:21:15
- 131二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 21:51:54
- 132二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 21:54:53
イクイをequilibriumで解釈したんだろうか…?
- 133二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 22:02:14
今回は三冠牝馬の栄光が壮大に描かれていたから、次回はクラシック期で挫折を味わいながらも同期の三冠牝馬の影になることなく見事復活、覚醒したラッキーライラックの話を読んでみたくなってしまった
- 134二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 22:02:59
このレスは削除されています
- 135二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 22:05:08
このレスは削除されています
- 136二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:11:14
オーベクスの夜舞後では真の霊縁は私が選ぶと言ってまだユガレムを認めてなかった感じだったけど、秋妖の舞踏祭後の
>"ふふ、感謝なんていらないわ。ただ次もこの興奮を味わいたいの。約束して、カヴァディウス!"
でようやくリヴァリュティスがユガレムを認めたんだなと我が魂にも突き刺さる感動だった。
お堅いユガレムに軽妙な返しをするリヴァリュティス嬢の関係性大好きです
- 137二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:21:44
このレスは削除されています
- 138二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:23:12
ヴァルドリュス=ドラゴニアとディプス=ボンディリュクスのコンビが見たいけどどこを切り取るのか難しいな
でも他の話でも名バイプレイヤーのような存在感で出てきそう - 139123/10/29(日) 00:31:29
執筆依頼のための情報集めしてるとき「リヴァリュティス強過ぎて何のトラブルも無いし他馬も他騎手も全然絡まねえ!」と心配になりましたがAI先生が初期の気性難の下りを広げてくれてキャラが立っていき最後は良いコンビになったなぁとほっこり
ただリヴァルリュティスの口調に全体の文体が引っ張られるという問題が発生したりして制御が難しかった、こっちも気性難のAIと頑張って折り合い付けてる気分でした
次回作は明日からになりますので引き続き提案募集します
いま出てる提案もどれも良さげで悩ましいですが… - 140二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:40:01
もしかしてルナルティア=日本だからルーナコロッセオ=ジャパンカップってこと?
- 141123/10/29(日) 00:43:29
- 142二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:43:31
このレスは削除されています
- 143二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 03:37:03
全作品読みました、どれもこれもむっちゃ面白い!ブラヴィー!
おおいに引き込まれました!
ノムリッシュ語で語られる去年の神皇賞(破滅の季)は読んでみたいなあ。
あと、すでに同じ指摘が出てたが、この世界の障害競走はどんな感じなのだろう。凄く気になる。
次回作でなくてもいいが、いつか読んでみたい。
絶対王者の物語が超長大なのは分かってるが、せめて中山大障害2017とその前後のくだりは読んでみたかったり。 - 144二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 08:17:50
>召喚士、カヴァディウス=ユガレムは、その冷徹かつ非道な瞳に未曾有の負担が深く刻まれていた。
ユガレム何も悪いことしてないのに「非道な瞳」は言い過ぎたろ!
- 145123/10/29(日) 18:07:16
- 146二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 20:13:36
やったあ!障害競走、ほんとどんな苛烈な?壮大な?感じになるのか……楽しみ!
- 147二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 20:17:41
オジュウのベストレースはやっぱり’17中山大障害のアップトゥデイトとのガチンコ勝負だと思うので入れて頂きたい……
- 148二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 04:51:20
保守
- 149二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 10:21:25
距離長いし下手したら一回のレースで大長編になりそう
- 150二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 12:34:14
魔冠(精霊冠)を狙ってちゃんと闘技場で3回戦ってるタルタレアルとリヴァリュティスの話読んだ後に原初のサーガ読み返すと装蹄所での乱闘で3つの魔冠を手に入れたオルフェリオンの異質さが際立つ
- 1511-オジュウチョウサン編開始23/10/30(月) 14:22:58
第一章:魔壁の空域
魔導歴二千十六破滅の季
--
闇の領域も、緑なる霊域も越え、ここは「アビスヴェール」と名づけられた第三の戦域、魔壁の空域である。悠久の怨霊と呪いが溢れる黒き迷宮、そこは威厳溢れる聖獣とその召喚士が運命をかけて闘志を燃やす神聖なる闘場となっている。この地での試練は、無数の障害と危険に満ちた数奇なるファバハルを力づくで駆け抜けるような過酷なものとなっている。
この荒涼とした地に名を刻みつつある存在とは、オズ=ジュディカル=サンリヴァー、通称オズ。彼はオブリビオン級、サクリビジアム級の試練に挑み、連勝という壮絶なる栄光を手中にしている。次なる戦いは、名高いサクリビジアム級試練「ヴェルトガイスト・ヘルジャンプ」である。
(続く) - 152123/10/30(月) 14:23:26
修道院内に異様な波動が立ち籠め始めた。それはオズから発せられる闘志の炎であり、その霊気は空間そのものを振動させている。鉄格子の檻がその凄絶なオーラに耐え切れず、微細な亀裂が走り始めた。修道士たちは統べる知識も経験もなく、ただ呆然としている。
修道院の奥底、神秘的な術式によって形成された霊堂にて、オズの激情が乱れ狂う。その体全体から漏れ出る荒々しいオーラが、空間自体を歪ませ、神託の符文が揺れ動く。
「なぜ閉じ込められる!解き放て、シン!」オズの怒号が霊堂の壁に反響し、神聖な空間を汚すかのように響き渡る。
周囲の修道士たちはその場から逃げるように後退り、彼の召喚士であるシン=ガルディウス=イシディウム、通称シンがその目に焦点を合わせる。オズの目は怒りに満ち、その瞳に映るのは反逆と闘志だけであった。
「静まれ、オズ。怒りを抑えるのだ。この怨嗟と混沌は私たちの目的に仇なる。」シンの厳かな語り口がオズに向けられ、その言葉には強い意志と誓いが込められていた。
「静まる理由がこの世にあろうか!力こそが全て!力こそが真実!!」
オズの怒りはひとしおであり、その頑なな心はすぐには解けない。しかしこの場所での暴走は叶わぬ。檻の中、オズは獰猛な叫び声をあげながら、結界を蹴り続ける。
しかし、来るヴェルトガイスト・ヘルジャンプの日、ヴェルトガイスト闘技場の「アビスヴェール」へと足を踏み入れるその瞬間、オズの中の何かが変わる。闘士の場所、闘士の時間。オズはその闘志を内に秘め、静かなる獰猛さへと変貌する。
激情の渦が消え、冷静な目を持つオズは、召喚士シンの手綱を受け入れる。両者の闘志は高まりつつ、それを内に秘め、静寂の中で燃え上がる。
「さあ、シン。ここで証明するのだ。私たちの力、私たちの闘志が、このアビスヴェールの頂点であると。」
両者の心と心が一つとなり、新たな試練への決意が確固としたものとなる。運命の歯車は、この瞬間にも確実に回り始めていた。
(続く) - 153123/10/30(月) 14:24:17
第二章: ヴェルトガイスト・ヘルジャンプ - 闘士たちの神託と戦慄
魔導歴二千十六年、破滅の季節が夜空に其の帷を投げかける中、ヴェルトガイスト競技場は多種多様な情熱と期待、また不安で湧き溢れていた。この場所、名付けてヴェルトガイスト・ヘルジャンプは、聖獣と召喚士たちが生と死の狭間で名誉と栄光を懸けた神託の闘場である。
この神託の闘場には、極彩色の人々が集結した。聖獣と召喚士の運命の闘争を目の当たりにするため、無数の民衆が肉体と精神を赴かせた。
闘争の前哨戦において、空気は高ぶり、人々は囁き合った。目立つ存在が一匹いた—名はオズ=ジュディカル=サンリヴァー、通称オズ。連戦連勝の絶大な力を有する新星の聖獣である。
そして時は満ちた。神託の瞬間が訪れ、ヴェルトガイスト・ヘルジャンプの闘争が幕を開けた。オズとその召喚士、シン=ガルディウス=イシディウムは、三番目の神託を携えて試練に挑む。死線が張り巡らされた領域には、毒沼の「死の淵」、炎山の「煉獄岳」、魔力を奪う砂漠「災厄の塵」、暗黒森「闇絶の森」、そして死者の谷「冥府の谷」があった。
シンとオズは協力して試練を乗り越えようとする。だが、その途中でラグジード―いや、ラグジオン=ドラコリスと名乗る聖獣が、怨霊の呪いで召喚士を失い、無秩序な暴動を引き起こした。
冥府の谷での究極の戦い。ラグジオン=ドラコリスは絶望的な振る舞いでオズを外霊域へと押しやり、その進行を一層に広範に妨害していた。シンは瞬く間に判断を下し、戦域の内核へと舵を切ったが、ラグジオンもまたその内核に急接近してきた。
「くっ、このままでは…!」シンの叫びが暗黒の大気を裂く。ラグジオンも闘志溢れる声で叫び、 「この領域は我が狩場だ!」と絶叫。
しかしオズは応じた。「恐れるな、シン。我々は無法者に敗れる運命ではない。」
オズは神秘の力、すなわち魔力を焦点化し、「終焉脚(エンドブレイク)」を発動。その力で暴走するラグジオンを封じ込め、冥府の谷を乗り越えて勝利の瞬間へと進む。観衆は呼吸を忍び、神託が完成する瞬間を称賛した。
この日、ルナルティアに新たな神話が紡がれた。だが、この戦いはただの序章に過ぎなかった。...
(続く) - 154123/10/30(月) 14:25:33
第三章
ニュロクス・デーモンヴェール:ニュロクスティア競技場アビスヴェール四千百ハバハル 霊王の交替
魔導歴二千十六年 破滅の季の幕引き
遥かルナルティアの城壁下、古代より続く尊厳なる闘技、ニュロクス・デーモンヴェールの典礼の日が、運命の掌握によって訪れた。ルナルティアにおいてアビスヴェール―魔壁の空域―の最高峰と言われるこの祭典は、召喚士と聖獣たちが永劫の契約を結び、そして限界を試す究極の舞台である。
連戦連勝の輝煌を放つオズ=ジュディカル=サンリヴァー、通称オズに対し、前時代の霊王であり現存する最強のアビスヴェール聖獣、アプデイティック・ドミニオンとの初遭遇が、運命の紡錘によって織り上げられた。
かつてアプデイティックは霊力において圧倒的であったものの、何らかの疾患によりその霊力は乱れ、この魔暦においてはその輝きを失っていた。対照的に、オズは連勝の猛威と、先日のヴェルトガイスト・ヘルジャンプで見せた驚異的勝利により、神託の称賛を一手に掌握していた。
霊界の扉が開かれ、炎のような闘志を胸に召喚士と聖獣たちは魔壁の空域へと飛び出した。アプデイティックが先陣を切り、その後方でオズは三番目の序列を確保しながら、呪詛の墓石と怨霊の坂を制覇する。
そして、魔獣の森を脱出し、運命の直線に突入すると、オズは他の聖獣を圧倒し、迫るアプデイティックに九聖獣域の差をつけて圧勝した。魔導の風が吹き荒れる中、神秘の闘士オズはいともたやすく新霊王の戴冠を受け、この魔暦の頂点アビスヴェール聖獣として全霊界一致で選出された。
聖獣の戦士たちと観客たちの談話において、英勇なるオズとその召喚士、シン=ガルディウス=イシディウムの名は伝説となる。しかし、シンは過去の戦いに満足せず、更なる高みへとその精進を捧げる。オズと共に霊力を増幅し、新たな伝説を紡ぎ出す。
風はヴェルトガイストの大地を駆け抜け、シンとオズの英雄譚は古代の聖獣と召喚士の伝説に新たな章を刻んだ。そして、この神秘の戦いは、再び魔法と聖獣の世界に火花を散らせ、ルナルティアの歴史にその名を刻み込むのであった。
(続き) - 155123/10/30(月) 14:26:17
第四章
魔導歴二千十七、再生の季の神託開幕
巡り行く魔導歴にも関わらず、聖獣オズ=ジュディカル=サンリヴァーの魔力は衰えることなく、一段と絢爛とした光を放ち続けていた。再生の季に織りなす第一譜節、エルディアン・リヴァースヴェールはオズとアプデイティック・ドミニオンの再戦の舞台として選ばれた。一騎討ちの果てに、オズは再び霊力の優位性を示し、圧倒的な勝利を得た。新たなる王者オズの名に、観衆は神々しく賛美を捧げていた。
「オズの時代が遂に訪れたのだ!」
このように観衆が囁く中、憂いに満ちた顔をしていたのは聖獣アプデイティックの召喚士、ハイアシュ=ミディアン=アキレウスであった。
彼は魔壁域―アビスヴェール―で数多の輝きを放ってきた冥界の賢者であるが、長きにわたりオブリビオン級の頂点の座はその掌から零れ落ち続けてきた。だが、アプデイティックとの縁が彼に悲願の初のオブリビオン級勝利をもたらした。故に深い感謝と絆を感じていた。
二度目の敗北に疲れ果てたアプデイティックが問う。「オズは強大な力を持つ…私では逆らえぬのか?」
ハイアシュは力強く断言した。「アプデイティックの霊力はこの程度にあらず。来るべき魔暦末のニュロクス・デーモンヴェールにおいて、汝を再び王座につかせる。…覚悟せよ、オズ、そしてシン=ガルディウス=イシディウム。」
彼の心中で、不気味なほど強固な決意が響いた。エルディアンの緑豊かな草原に、再生の新緑が芽吹き、風が優しく吹いている中、新たな戦いの火種が静かに燻り始めていた。
アプデイティックとハイアシュの絆は、失墜した誇りと未来への希望を胸に秘め、次なる戦いへの布石を打ち始めていた。その胸中には、オズとシンに対する猛烈な対抗心が燃え上がっていた。
END - 156二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 21:13:05
新作だ!ありがたい…
案の定障害が物騒になってる - 157二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:16:34
待ってました!やはりというか、めちゃくちゃ面白い!
アビスヴェールは壮絶な戦場やなあ……! ヴェルトガイスト・ヘルジャンプがその名のとおり地獄めぐりコースや!
歴史を作り始める若き王者と復権を望む前王者、それぞれの召喚士との絆の強さ……ええぞ、ええぞ!続きがむっちゃ楽しみだ! - 158二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:17:38
てかラグジオン=ドラコリス、最初本名が途中まで呼ばれかけたのは何故www
- 159二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:20:04
中山大障害=ニュロクス・デーモンヴェール(超かっこいい)だとしたら、次回描かれる中山グランドジャンプは何と呼ばれるのかな。
遠い古は、ニュロクス・デーモンヴェール(再生の季)とニュロクス・デーモンヴェール(破滅の季)やったんやろうな。 - 160二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:25:32
ヴェルトガイスト・ベルジャンプ、超カッコいいな
ニュクロス・デーモンヴェールもイカすしアビスヴェールの戦場も良いセンスしてる
ダークナード、グリナルム、アビスヴェールと壮絶なサーガを紡いできたAi先生には脱帽だ
オズ、普段はキレ気味なのに戦いになるとスッと冷静になって召喚士と良いコンビになるの好き - 161二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:30:04
ラグジードr_ラグジオン=ドラコリスのキャラで無限に笑ってる
- 162二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:37:37
アビスヴェールの試練が案の定凄いことになっててグリナルム
毒沼に炎山に砂漠に森に谷って…アビスヴェールを戦場にする聖獣はすごいな - 163二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:41:29
- 164二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 01:12:20
- 165二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 08:23:48
保守
- 166123/10/31(火) 14:11:28
>>155の続き
第五章:ニュロクス・オメガ・アセンション戦記
・美徳と虚妄、魔導歴の狭間に蠢く者たち
在るはニュロクスティア競技場、その地に集結した闘士と聖獣たちは、オブリビオン級の極めて高尚な試練、ニュロクス・オメガ・アセンションの名に慄く。前魔暦の覇者、オズ=ジュディカル=サンリヴァーは壱・参倍の壱番目の神託によって連覇を狙い撃つ。対峙するは古き王者、アプデイティック=ドミニオン。三たびの再戦、三たびの敗北か、それとも新たな神話を創造するのか。
試練の幕開けと共に、参番目の神託を帯びたメイシウム=ヒデス=タダリスが先導する。オズは参番手の位置でその姿を維持する。アビスヴェールと名高い魔壁は、闇の領域ダークナードと緑なる霊域グリナルム、そして無数の魔的障壁で構築されている。
"シン=ガルディウス=イシディウムよ、次に控える試練は何か?" 聖獣オズは堂々と問いかける。
"次に我々を試すのは「風魔の狭間」、続いて「炎獄の魔壁」が控えている。" 召喚士シンは厳かに答える。
"ならば、我が魔力でこれらの試練を見事にねじ伏せよう。" オズは自身の力に対する絶対的な自信をもって呟く。
・聖獣と召喚士の試練
試練は次々と繰り出され、その過酷さは地獄の業火にも匹敵する。最初の障壁である「風魔の狭間」では、突如として現れる風の精霊が競技場全体を吹き荒らす。しかしこの試練も、オズとシンは力強い魔力で乗り越える。
次に現れた「炎獄の魔壁」では、炎の大精霊が闘士と聖獣に襲いかかる。炎は聖獣の肢体を焦がし、召喚士の魔力も奪う。しかし、オズは自らの魔力で炎を消し去り、シンもその力を信じて魔法の結界を張る。
そして迫る次なる試練、「亡者の丘」。この試練では、過去に敗れ去った闘士と聖獣が亡者となって現れ、新たな闘士たちを迎え撃つ。オズとシンはこの試練でも力強い魔力と不屈の意志で亡者たちを打ち破る。
・神託の狭間で振るわれる魔力
試練が終わると、最後の参つの魔角を前にして、オズはついに先頭に立つ。迫るは六番目の神託、サンレイオス=デュクナート。しかし、最後の直線でその全てをねじ伏せ、オズは壮絶なる勝利を手にする。これにより、ニュロクス・オメガ・アセンションでの連覇が成し遂げられた。
(続く)
- 167123/10/31(火) 14:12:29
第六章 — 魔骨浮遊の影と破滅の季の休養
「勝利の凱歌を奏でよ、オズ。我々の絶対なる力が示された瞬間である。」 シン=ガルディウス=イシディウムは微笑むが、その瞳には未来への期待が燃える。
"確かに、我々の力はこの世界に示された。然し、未来の試練はより壮絶なる凄惨を予示している。" オズは勝利の余韻を楽しむ暇も与えず、忍び笑う。
・魔骨浮遊の苛烈な宣告
だが、その試練の余韻もつかの間、悲痛なる事実が露呈する。オズが負っていたのは、人々が「魔骨浮遊」と名付けた不可解なる霊傷。この傷は、魔力の流れを乱すものであり、その療養には破滅の季(秋)までの休養が必須とされた。
"これが何だというのか!" オズは怒りと不信感で荒れ狂う。
「これは運命の試練、我らが次の戦いに備えるべき機会だ。」 シンは平静を保ちつつも、内心でその厳しさを感じ取っていた。
一方で、アプデイティック=ドミニオンは参着に終わる。これによってかつての王者がオズに対して三連敗を喫する事となる。だが、その召喚士ハイアシュ=ミディアン=アキレウスは屈辱を押し殺し、平然とした装いで語り出す。
"気にすることはない。我々は魔暦の終焉に差し迫る壮絶な試練、すなわちニュロクス・デーモンヴェールに向けての準備を怠ってはならぬ。今は、己の状態を整え、次なる闘いに備えよ。"
・運命の歯車と民衆の囁き
人々の間で交わされる言葉は、賛辞と議論、不安と期待が交錯する。
「オズの力は確かに凄絶だが、次の試練にどう挑むか。それが問題だ。」
「確かに、魔骨浮遊の傷は容易に癒えぬ。だが、その傷が彼を更に強くするのかもしれぬ。」
このように、人々の思いと願望が交錯する中で、運命の歯車は止まることなく回り続ける。神々が織りなす未来の筋書きが、今後どのような展開を見せるのか。それは誰にも知り得ぬ神秘であり、我々が直視すべき壮大なる物語の一幕である。
(続く) - 168123/10/31(火) 14:15:20
第七章 — 霊養の苛烈とヴェルトガイスト・ヘルジャンプの予兆
・ 霊養の修道院と聖獣オズ=ジュディカル=サンリヴァーの激情
霊養の修道院にて、オズ=ジュディカル=サンリヴァーは魔骨浮遊の霊傷により、戦場での栄光を求めるその欲望が縛られていた。戦いに参加できぬその事実は、彼の心に沸き上がる闘争心を凝固させ、修道院の聖なる壁にすら裂け目を与えた。
"なぜ我が力はここで鎖に繋がれねばならぬ!" オズは怒りに震えながら咆哮する。
「落ちつけ、オズ。我々が次の試練に備えるためには、この霊養が必要なのだ。」召喚士シン=ガルディウス=イシディウムは平穏な口調で励ますが、オズの怒りは鎮まる気配がない。
・エルディアン・ドラゴンジャンプ・サーガの影響
その最中、遥かエルディアンの地でアプデイティック=ドミニオンがエルディアン・ドラゴンジャンプ・サーガを制したとの報せが届く。この知らせはオズを更なる狂乱へと突き落とした。
"修道院を壊滅させてやる!" オズは狂ったように吠え、その声は修道僧たちに恐怖のどん底を味わわせた。
(続く) - 169123/10/31(火) 14:15:38
・魔骨浮遊の霊傷の癒えとヴェルトガイスト・ヘルジャンプの予兆
然しながら、魔骨浮遊の霊傷もついには癒えた。破滅の季に続く再生の季、その初戦としてサクリビジアム級の試練、ヴェルトガイスト・ヘルジャンプに出走することが決定した。この舞台は去年も彼が制した場所であり、その地での復活が期待された。
"ついに我が力がこの世に解き放たれる。" オズは長い霊養を経て、再び戦場への渇望が目を輝かせた。
試練の前夜と民衆の囁き
試練前、壱・肆倍の壱番目の神託がオズに与えられた。そのオッズは魔骨浮遊の影響を受け、若干低下していたが、依然として高い支持を受けていた。
民衆は議論を交わす。「オズが復活するのか、それとも新たな王者が現れるのか。」
「この試練は彼が真に強い聖獣であるかを試す場となるだろう。」
「しかし、霊傷からの復活は容易なものではない。その影響がどう出るかが焦点だ。」
未来の織りなす運命
運命の歯車は破滅と再生、勝利と敗北を織り交ぜながら、確実に時を刻む。オズとシン、そして他の召喚士と聖獣たちが次にどのような試練を乗り越え、どのような栄光を手にするのか。それは神々だけが知る、遥かなる未来の一幕である。
(続く) - 170123/10/31(火) 14:17:05
第八章 — 魔導歴貳〇壱七、ヴェルトガイスト・ヘルジャンプの破界の舞台
破壊の序章と魔導的舞台の幕開け
火蓋が切られた瞬間、魔暦貳〇壱七年、ヴェルトガイスト競技場の霊気は壮絶な魔導試練、ヴェルトガイスト・ヘルジャンプへと急変する。
「オズ、我等の試練が此処で再び舞い踊る!」召喚士シン=ガルディウス=イシディウムは、召喚の秘術を唱える。
オズ=ジュディカル=サンリヴァーは瞬間的な迷いも見せず、「他の聖獣たちの希望を断ち切ってみせよう」と答える。
邪霊傷や修道院からの復帰といった不穏な要素が渦巻く中で、観衆の心は期待と疑念で交錯し、試練の幕は上がる。
タムヴァリオン=プラネテスは先陣を切り、巨大な魔力波を纏いつつ、魔境を断ち開く。「我が力に敵などなかった!」
続いて、グード=スカイディウムが魔力を纏い追走を開始。「この距離ならば、必ず追い詰める!」
オズは冷静に状況を観察。「先行する者たちは過度な自信に囚われている。我が終焉脚で一挙に彼らを屠る。」
試練の道程は、狡猾な魔導陣、火を吹く魔像、突如として湧き出る魔渦など、多種多様な障壁が配置されていた。それでもオズは一つひとつの障壁を力強く破壊し、進む。
最終の魔角に至り、オズはその刹那を迎える。「今が時、シン!」
「了解、オズ!終焉脚を全力で解放する!」シンが魔導詠唱を完成させ、オズの体に集積された魔力が一気に爆発する。
(続く) - 171123/10/31(火) 14:17:30
その瞬間、観衆と実況師もその光景に震撼。「邪霊傷による制約も吹き飛ぶその速度!王者の時は、確かに止まっていない!」
タムヴァリオン=プラネテスとグード=スカイディウムはその後ろで力尽きる。「無念…」
オズは圧倒的な優位性で試練を制覇。「このヴェルトガイスト・ヘルジャンプでの勝利が、我が邪霊傷の完全な癒しとなった。」
シンもその感情を共有する。「我々の連戦連勝はまだ終わらぬ。次の試練に備えよう。」
観衆からは拍手と歓声が湧き上がる。「オズは真の王者だ!」「次の試練は何か?」「決まっている、ニュロクス・デーモンヴェールだろう!」
この勝利により、オズとシンの名は再び魔導歴に刻まれる。次なる試練への期待と共に。
一方、オズの勝利の報せを耳にしたハイアシュ=ミディアン=アキレウス—亡国の王者アプデイティックの召喚士—は、静かなる部屋の中で、瞳に燃える闘志を凝縮させていた。「オズよ、汝の勝利が、我らの再興の狼煙となる。次の試練で、汝と汝の召喚士に、我らが真の力を見せつけよう。」
次なる試練への期待と緊張が高まる中で、魔導歴貳〇壱七年の英雄譚は最高潮を迎える。
(続く) - 172123/10/31(火) 14:18:51
第九章 — 魔導歴貳〇壱七、ニュロクス・デーモンヴェールの破壊と創造の閾
霊骨の磁場と運命の糸
魔暦貳〇壱七年、凛々しき冬の息吹がニュロクスティア競技場を覆いつくす。一年に一度の魔導試練、オブリビオン級のニュロクス・デーモンヴェールが幕を開けようとしている。人々は魔導歴に残るであろう一大事に胸を躍らせ、競技場に集結していた。
「オズ=ジュディカル=サンリヴァー、我々の連戦連勝がこの地で語り継がれるであろう。」召喚士、シン=ガルディウス=イシディウムの表情は自信に満ちていた。
オズもその感情を共有する。「我が終焉脚でこの試練を制す。他の聖獣たちは我が足跡に埋もれる運命だ。」
この日、オズの勝利はほぼ確定したかのように人々は囁く。魔導詠唱の倍率は僅か壱.壱倍。全ての観衆がその圧倒的な力を信じて疑わない。
一方で、過去の王者アプデイティック=ドミニオンとその召喚士ハイアシュ=ミディアン=アキレウスは闘志を燃やしていた。「他の者たちはオズに心酔しているが、我らはそれを覆す力を持つ。」
アプデイティックはゆっくりと首を振る。「我々の力は過小評価されている。この試練でそれを証明しようではないか。」
このニュロクス・デーモンヴェールの試練は、夜空を裂く雷の龍、湖底から這い出る死霊、そして複雑な魔導陣が形作る幻惑の迷宮など、想像を絶する壮絶な障壁で構築されていた。
シンはその詳細を確認する。「これらの魔導的試練、確かに厄介だが、我々の連携で乗り越えよう。」
オズは短く頷く。「試練の数々も、我が力の前には無意味だ。」
観衆からは様々な声が上がる。「オズは無敵だ!」「アプデイティックも過去の王者、侮れない!」
その中で、シンとオズ、アプデイティックとハイアシュは、それぞれの信念と誓いを新たにし、試練の幕が上がる瞬間を静かに待つ。
闘志と期待、緊張と希望が交錯する中で、ニュロクス・デーモンヴェールの試練は、その刹那が迫っていることを告げる。魔導歴貳〇壱七年、壮絶なる英雄譚が次なる高まりを迎えようとしていた。
(続き) - 173123/10/31(火) 14:21:11
第十章 — ニュロクス・デーモンヴェール ニュロクスティア競技場 アビスヴェール 四千百ファバハル
魔導歴貳〇壱七年、ニュロクス・デーモンヴェールの試練の日が至り、ヴェルトガイスト競技場の霊気はその極致に達していた。観衆の胸は高鳴り、期待と緊張で一杯であった。
「試練の始まりを告げる時間が来たれり!」と、実況師の声が高らかに響き渡る。その瞬間、神秘的な魔笛の音が空間を満たし、闘技の幕が上がった。
「アプデイティック=ドミニオンが何と、先頭で異次元の速度を見せつける!」アプデイティックは瞬く間に魔力の海を裂き、遙か先へと進出。その速度は観衆をどよめかせ、召喚士や聖獣たちも驚愕するほどであった。
試練の最初の障壁、夜空を裂く雷の龍が姿を現した。その巨体は天と地を繋ぐかの如く、その眼光は星々を凌ぐ閃光であった。
アプデイティックは先陣を切り、雷の龍に向かって挑む。「我が魔導の力で、汝を打ち倒さん!」と召喚士ハイアシュ=ミディアン=アキレウスは咆哮する。
(続く) - 174123/10/31(火) 14:21:30
雷の龍はその挑戦を受け、空中から稲妻を放つ。しかし、アプデイティックは魔力の盾を展開し、攻撃を防ぐ。「この程度の雷は、我には効かぬ!」とアプデイティックは高らかに宣言する。
観衆は息を呑む。一触即発の緊迫感が場を支配する。雷の龍は再び口を開き、今度はより巨大な雷の球を生成し、アプデイティックに放つ。
「これが我が真の力だ!」ハイアシュ=ミディアン=アキレウスは魔導詠唱を高め、アプデイティックの体に蓄えられた魔力を一気に解放。一瞬のうちに雷の球は消滅し、雷の龍もその力に圧倒された。
「何ということだ!アプデイティックが第一の障壁を突破した!」実況師の声が震える。
観衆からは驚愕と共に拍手と歓声が湧き上がる。「アプデイティックも侮れない!」「次の試練は何か?」「オズとシン、どう反応するのか?」
遙か後方で、オズ=ジュディカル=サンリヴァーと召喚士シン=ガルディウス=イシディウムは冷静に状況を観察していた。
「シン、アプデイティックの行動、どう思う?」オズが問いかける。
「突然の加速は確かに驚きだが、我々の策に変更はない。計画通り、各試練を乗り越え、最終的に勝利するのだ」とシンが応える。
「然り。我が終焉脚で、全てを制覇せん」とオズは瞳に燃える闘志を宿らせる。
観衆の期待と緊張は更に高まる。次なる試練への道程が始まる。この英雄譚の最高潮はまだ、遠くない。
(続く) - 175123/10/31(火) 14:22:34
第十一章 — 魔導歴貳〇壱七、ニュロクス・デーモンヴェール:湖底の死霊との絶望的な交戦
アプデイティック=ドミニオンの魔力の暴走は、想像を遥かに超えていた。その進行は猛々しく、次第に他の参加者を見る影もなく遠ざけていく。
「このアプデイティック=ドミニオン、なんという魔力の制御!一体どこまで行くつもりなのか!」実況師が声を震わせる。
観衆もこの差に驚愕し、ざわめき始める。「この差はもはや覆せるものなのか?」「アプデイティックの圧勝か?」
一方、オズ=ジュディカル=サンリヴァーと召喚士シン=ガルディウス=イシディウムは、次なる試練「湖底から這い出る死霊」に到達する。
「これが次の試練か。死霊たちは決して容易に道を譲らぬ。」シンが警戒する声で語る。
「さぁ、シン。これが我々の真価を問う瞬間だ。」オズの眼には戦闘の炎が燃え上がる。
その瞬間、湖底から無数の死霊が這い出る。その顔は歪で、目は血塗られ、手は骨と皮だけでできていた。オズとシンは彼らに囲まれ、一触即発の状態に。
「我々を越えることなどできぬ!」死霊たちは不気味な声で叫ぶ。
「無駄な抵抗だ、死霊ども。」オズが魔力を纏い、一気に死霊たちを吹き飛ばす。
「これで道が開いた。進もう、オズ。」
「だが、この死霊たちを越えた遥か先を、アプデイティックが既に進んでいる。差を縮めねば。」
観衆は息を呑み、シンとオズが死霊を越えたことで一安心するものの、その先に待ち受けるアプデイティックとの差には依然疑念が渦巻く。
「オズとシン、何とかこの状況を覆せるのか?」「アプデイティックはもう次の試練に入っているぞ!」
この絶望的な状況と興奮、そして疑念の渦中で、魔導歴貳〇壱七年の英雄譚は、更にその高みへと続いていく。
(続く) - 176123/10/31(火) 14:23:19
第十二章 — 魔導歴貳〇壱七、ニュロクス・デーモンヴェール:幻惑の迷宮と絶望的な魔導の差
霊域の刻々と変わる風潮に触れ、観衆は息を呑みながらアプデイティック=ドミニオンとハイアシュ=ミディアン=アキレウスの先行を見つめる。「この差はもはや一体何なのか?」「アプデイティックの魔力は底知れぬ!」
「遂にこれが最後の試練、幻惑の迷宮か。頼む、アプデイティック!」ハイアシュは魔導詠唱を力強く唱え、迷宮の門が開く。
一方、オズ=ジュディカル=サンリヴァーとシン=ガルディウス=イシディウムは後を追い、絶望的にも見えるその差に挑む。「遅れを取っている現実は認識している。だが、この迷宮が全てを変える分岐点だ。」シンの言葉にオズも頷く。
「それは確かだ。迷宮の魔導陣は、単なる速度だけでは解けぬ。ここで差を縮める。」オズが力強く宣言すると、二人は迷宮の門に足を踏み入れる。
アプデイティックは迷宮内で苦闘する。複雑な魔導陣、幻影、そして次々と現れるモンスター。「こんなものが…!だが、抜け出さねば!」ハイアシュが焦燥と希望を交えた言葉を紡ぐ。
オズとシンは迷宮内で状況を把握。「見たところ、アプデイティックも苦労しているようだ。この試練が、我々にとっての逆転の機会だ。」
「その通り、オズ。全ての試練を乗り越え、この迷宮で差を埋める。」シンが魔導詠唱を完成させ、次第に迷宮内の魔導陣を解読していく。
観衆はその展開に目を奪われる。「オズが少しずつ差を縮めてきた!」「でもまだアプデイティックが先行している。これが最後の試練、一体どちらが勝利するのか?」
魔導歴貳〇壱七年の英雄譚は、この幻惑の迷宮で新たな局面を迎える。観衆、召喚士、聖獣、全てがその瞬間を待ち望む。そして、迷宮を超えた先で何が待ち受けているのか、その答えがやがて明かされようとしていた。
(続く) - 177123/10/31(火) 14:24:13
第十三章 — 魔導歴貳〇壱七、ニュロクス・デーモンヴェール:絶望と希望の交錯
数多の観衆は一瞬の静寂に呑まれ、その後、幻惑の迷宮の出口から見える影に狂喜する。「アプデイティック=ドミニオンが来た!」と声を大にして宣言する者、涙を隠しきれぬ者、その瞬間、霊域全体が歓声で揺れ動く。
「驚異的な魔導の先行、召喚士ハイアシュとアプデイティック=ドミニオンの凄まじいまでの力量に、誰もがその名に敬意を払う!」観衆の中に広がる言葉は、まるで賛歌のようにその偉業を讃えていた。
だがその後、別の影が迷宮の出口から現れる。「オズ=ジュディカル=サンリヴァーも遅れて出てきた!」「だがまだ差は大きいぞ、これは!」召喚士シン=ガルディウス=イシディウムと聖獣オズ=ジュディカル=サンリヴァーの登場に、新たな歓声とともに困惑と期待が交錯する。
他の聖獣と召喚士たちは依然として迷宮の試練に苦しみ、その結末は不明であった。観衆は、これが「一騎打ちの様相」と呼ぶにふさわしい状況と認識する。
「終末の破壊路」—それが、この闘技の最終局面に相当する名であった。アプデイティックとオズ、二つの魔力がぶつかり合い、その闘志と意志、そして魔導の深遠なる奥義が試される場である。
「いざ、終末の破壊路へ!」ハイアシュとアプデイティックがその魔力を高め、終末へと突き進む。一方、シンとオズも力を合わせて魔力を解放する。「我々もこの闘いに負けるわけにはいかぬ。全ての魔力を解放し、終末の破壊路で差を埋めるぞ、オズ!」
観衆は息を呑み、その瞬間を待ち望む。どちらがこの闘技で勝利を手にするのか、その答えが終末の破壊路で明らかにされようとしていた。
(続く) - 178123/10/31(火) 14:25:48
第十四章 — 魔導歴貳〇壱七、ニュロクス・デーモンヴェール:伝説の誕生
「終末の破壊路」にて、聖獣と召喚士の絆と魔力が頂点に達した。アプデイティックとハイアシュは先行して魔力の全解放を施し、背後から迫るオズとシンに対して、その優位を証明しようとする。
「最後の一歩まで油断せぬよう、アプデイティック!」ハイアシュの声は、魔力に満ちた終末の空間に響く。
だがその瞬間、シンとオズが一心同体となり、終末の破壊路にて壮絶な魔力を解放する。「我らの全てを賭け、この一瞬に懸けよう、オズ!」シンの声が聞こえると、オズはその魔力を高め、ついにアプデイティックを振り切る。
「『絶対の領域』を破った!オズ=ジュディカル=サンリヴァーがアプデイティック=ドミニオンを凌ぎ、勝利を手にした!」実況師の声は、霊域全体に広がり、観衆は狂喜乱舞する。
そのタイムは過去の魔導歴における記録を遥かに上回るものであり、アプデイティックもその驚異的な力量で同様の偉業を成し遂げた。観衆はこの日、二頭の伝説の聖獣が存在したことを確認し、言葉を交わす。「我らが目の前に新たな伝説が生まれた!」
ハイアシュ=ミディアン=アキレウスは深い溜息をつき、「運命の輪は我らに不宜き時代を選んだ」と項垂れる。
観衆はその一部始終を目の当たりにし、その心に深く刻まれた。二頭の聖獣と二人の召喚士が刻んだこの新たな伝説は、永遠に語り継がれるであろう。そして、ニュロクス・デーモンヴェールの闘技場にて、新たな魔導歴が刻まれたのであった。
END - 179二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 21:58:22
ありがとうございます!お疲れ様です
さすがオジュウ、名に恥じぬ壮大な物語だ……ノムリッシュ風にしても色褪せない
<「我々を越えることなどできぬ!」死霊たちは不気味な声で叫ぶ。
「無駄な抵抗だ、死霊ども。」オズが魔力を纏い、一気に死霊たちを吹き飛ばす。
ここかっこよすぎて惚れ惚れした - 180二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 22:00:33
キタ!!待ってた!
まさに伝説にふさわしい戦いの数々だ……スケール超特大!
アビスヴェールの試練は龍や死霊や霊的な存在が文字通り次々と戦いを挑んでくるのだな、やばいや!それを乗り越える聖獣と召喚士、すげえ!
魔導歴貳〇壱七のニュロクス・デーモンヴェール、鳥肌が立つほど凄絶で壮麗で、素晴らしい……! - 181二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 22:04:58
中山グランドジャンプはニュロクス・オメガ・アセンションなのね、これまたしびれるぐらいかっこいい名前だ!
いやあ、モデルにふさわしい、スケールの大きい英雄譚だ……わくわくぞくぞくしながら読みました!ブラヴィー!感謝! - 182二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 00:17:14
走れないとなると大荒れ、しかしレースでは凄まじい集中力でシンとも阿吽の呼吸で数々の試練を乗り越え勝ちまくるオズ。元ネタもそんな感じだったと思うがその二面性いやコントラストがいいなあ。
翌年の大魔界記念では、彼はどうなるのやろか……。 - 183二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 00:19:30
ニュクロス・デーモンウォールの死闘後のハイアシュ召喚士の台詞、「不宜き」は「あしき」と読むのかな。
「時代が悪かった」……。