【メジロ化】傷ついた少年のメジロ入り

  • 1◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:46:00
  • 2◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:46:51

    さて、今日はウィスパーさんが帰国するのでお疲れ様会を3人でやる予定だ。

    「お疲れ、惜しかったねネビュ」

    「うん…でも初めての海外で、これだけ成績を上げられたら…上出来かなって」

    ウィスパーさんはゴールドカップで4着、グッドウッドカップで2着と好走し、秋に再度海外遠征するロワイヤルオーク賞に期待が持たれている。
    一方、エアルートさんは安田記念を無事勝利し、次走はマイルチャンピオンシップの予定だ。わたしは秋天に出るから、ちょうど去年と入れ替わった形になる。

    「もぐもぐ…」

    ちなみに、今来ているのはエアルートさんが気に入っているラーメン屋さん。

    「やっぱり、ネビュはかわいかね」

    「ええ、そうですね」

    夏は秋天に向けてスタミナとパワーを付けるため去年よりもハードなトレーニングをしていて、今は束の間の休息だ。久しぶりの友人たちとの食事を楽しむ。

  • 3◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:47:23

    秋競バも動き出し、天皇賞を1か月後に控えたメジロ家にて。

    「メイプライス、天皇賞に出るそうですわね」

    「あら、そうなのですか~?」

    「はい、マックイーンさん、ブライトさん」

    天皇賞(秋)はメジロ家の悲願。それだけに注目も期待も多く集まっている。

    「精一杯頑張ってきます」

    「…無茶はしないでね。まずはメイプライスが無事に帰ってきてほしいから」

    「はい、ドーベルさん」

    でも、無理をするつもりはない。トレーナーが言っていた通り、わたしが走っていて楽しいかどうか、元気に戻ってこれるかどうかが1番大事だからだ。

  • 4◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:48:16

    いよいよ迎えた、天皇賞・秋。

    「これに勝ったら、ラストランってことになるのか…」

    「はい。ちょっと名残惜しい気もしますけれどね」

    トレーナーとレース前最後の会話。メジロ家の方々も当然応援に来ており、上層階の観客席からレースを待っているはずだ。

    「…メイプライス」

    「プラチナさん。お互い頑張りましょうね」

    「ええ…今日で勝ったら引退って本当なのね」

    「はい」

    「そう、でも私は手を抜くつもりは一切ないわ。全力で勝ちに行くまでよ」

    「はい、レースを楽しみにしていてくださいね」

    「…もちろんよ」

    これがプラチナさんとの最後の勝負になるかもしれないのだ、後悔しないような走りをしないと。

  • 5◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:49:11

    東京レース場のファンファーレの後、ゲート入りが進行する。わたしは1枠1番、絶好の枠取りだ。

    『クラシック級とシニア級のぶつかる王道路線の第一戦、天皇賞秋。盾の栄誉をつかむのはどのウマ娘か。断然の1番人気を紹介しましょう、白毛の最強女王・エーダイプラチナ。4番人気はメジロの名女優・メジロメイプライス。距離は長いと見たかこの評価です』

    そして最後のウマ娘がゲートインし…ゲートが開く。

    『スタートしました、各ウマ娘綺麗なスタートです。前へ行くのは7番のスターライズソング、4番のトコナセントレア、それに続いています。好位置をキープしていす、10番のエーダイプラチナ。並んで3番アステラフリッカー』

    最初のコーナーを曲がって、直線。いつも通りバ群の後ろに付ける。

    『1番のメジロメイプライスはこの位置、バ群後方です。ここで1000m地点を通過、ややハイペースといったところでしょうか、これが後方のウマ娘にどう影響するか』

    第3コーナーに入り、勝負を仕掛ける準備をする。

    『先頭から最後方までおよそ10バ身、淀みのない展開となりました。府中の大ケヤキを通過していきます。前はスターライズソング、2番手に上がってきたのはエーダイプラチナ。メジロメイプライス、まだ来ない。後続集団も追い上げにかかります』

  • 6◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:49:40

    コーナーを終えて最終直線、ここで負けるわけには……いかない。

    『メジロメイプライス、ここから勝負を仕掛ける!スターライズソング、ここまでか?先頭は代わってエーダイプラチナ、一気にメジロメイプライス、先頭に並びかけます』

    白毛の彼女に追い付く。しかし、彼女もまた足を伸ばしてきた。

    『エーダイプラチナ、さらに伸びて、抜かせない!メジロメイプライス、抜けるか?3番手のアステラフリッカーとは2バ身、やはり最後はこの2人だ!絶対に負けられないライバルとの一騎討ち、残り200mを通過して!』

    トレーニングをずっと積んできたお陰か、この叩き合いにも付いていける。さあ、これが最後だ。

    『後続は遥か後方!エーダイプラチナ、メジロメイプライス、熾烈なデッドヒート!残り100m、エーダイプラチナが抜け出す!』

    負けられない。

    『しかしメジロメイプライスも伸びる!差し返すか、そのままゴールイン!アステラフリッカーが3着!大接戦のゴール、写真判定に入りました』

    ゴール、した…?
    走ることだけが頭にあって、ゴールしたことさえ分からなかった。掲示板には1着と2着の間は写真となっている。

    『…写真判定の結果が出ました!結果は1着がメジロメイプライスの1:58.1、エーダイプラチナがハナ差で2着です!メジロ家の悲願、秋の盾をもぎ取ったのはメジロメイプライス!ラストランを有終の美で飾ってみせた名女優!』

    はっきりと聞こえる。わたしが、1着だと。掲示板も一番上にわたしの番号である1番が表示されていた。

  • 7◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:50:29

    「トレーナーさん!!」

    「よく頑張ったね、メイプラっうおわ」

    トレーナーに抱きつく。本当に嬉しくてたまらない。

    「トレーナーさん!!やりました、勝ちました!!」

    「あぁ、本当によくやったよ、メイプライス」

    2000mになって以来ずっと取れていなかった秋の盾をついにわたしが勝ち取れた。

    「おめでとう、メイプライス。これで貴女がターフを去ってしまうというのは残念に思いますが…お疲れ様です」

    「マックイーンさん…!」

    メジロ家の一員として恥じないレースをすることができて、誇りに思う。

    「…メイプライス、おめでとう。今日は全力で行くためにも慣れてる先行策にしたけど…それでも届かなったわ。私の完敗ね」

    「プラチナさん…」

    「でも後悔はないの。あなたとの最後のレース…楽しかったわ」

    「……はい!わたしも、楽しかったです」

    さて、トレーナーさんたちと喜びを分かち合ったことだし、ウイニングライブに行かなくては。これまでで最高のパフォーマンスを見せるんだ。

  • 8◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:51:01

    天皇賞秋から3か月後。
    プラチナさんはあの後ジャパンカップを勝ち、有馬記念で2着になった。
    その有馬記念で勝ったのはウィスパーさん。ロワイヤルオーク賞で見事1着を勝ち取ってからのGⅠ連勝、そして有馬記念二連覇だった。
    エアルートさんはマイルチャンピオンシップを勝って有馬記念で5着。
    エトホープさんは遠征して香港ヴァーズに勝利したけど、スケジュールがきついので有馬記念は回避だった。
    そしてわたしはと言うと…。

    「トレーナーさん、ここがメジロ家のお屋敷です」

    トレーナーと結婚…はまだできないけど、前提としたお付き合いを始めた。そう遠くないうちにメジロ家に婿入りとなるだろう。

    「う、うん…大きいな…」

    「うふふ、これでトレーナーさんも“メジロ”ですよ」

  • 9◆yxt6XLJpZ.AU21/12/30(木) 23:52:36

    これで終わりです
    まさかクライマックス目前で落ちるとはこのリハクの目を持ってしても…

  • 10二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 00:05:28

    オラッ10!

  • 11二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 04:54:25

    おおー、遂に完結か。
    楽しく読ませていただきました。ありがとうございます。
    欲言うと後日談とかめちゃくちゃ読みたい(小声)

  • 12二次元好きの匿名さん21/12/31(金) 10:29:40

    完結おめでとうございます
    前スレから楽しみに読ませていただきました
    可愛いく面白いお話をどうもありがとうございます

  • 13◆yxt6XLJpZ.AU21/12/31(金) 16:18:23

    後日談…どんなのを書けば良いんだろう…
    ついでですが、毎度出遅れしてるモブウマ娘のミスエフロートちゃんはシニア級のスプリンターズステークスで追い込み勝ちしてるという裏設定があったりします

  • 14二次元好きの匿名さん22/01/01(土) 00:12:17

    白状すると、あまあまイチャイチャめいたものを見たいという欲はある
    でも書いてくれるなら何でもパクパクですわ

  • 15◆yxt6XLJpZ.AU22/01/01(土) 10:35:28

    引退してから初の正月。いつもならメジロ家で過ごすけど、今年はトレーナーと初詣に行く事にした。

    「どうですか、トレーナーさん?」

    「もうトレーナーじゃないぞ…うん、すごく綺麗だよ、メイプライス」

    折角なので、メジロのお姉さまたちに見繕ってもらった振袖を着てきた。トレーナーに褒めてもらえて嬉しい。


    「さてと、賽銭は…100円でいいか。メイプライスはどうする?」

    「いい年になりますように、という事で11104円です」

    「え…俺やっぱ1000円にしようかな…」

    「冗談ですよ?わたしは500円です」

    「えぇ…」

    お賽銭を入れた後、合掌して願掛けをする。
    わたしのお願いはもちろん、トレーナーと幸せな生活を送ることだ。トレーナーも同じだと嬉しいな。

  • 16◆yxt6XLJpZ.AU22/01/01(土) 10:36:36

    そして帰り道の途中。

    「トレーナーさん、和服は下着を付けないってよく言いますよね」

    「えっ、ああ、うん。よく知らないけど…」

    「今日のわたしはどうだと思いますか?」

    「いや、わからない…」

    トレーナーの肩に手をかけ、耳元で囁く。

    「あそこの木陰で、確かめてみませんか」

    「……!いや、いいよ」

    一瞬動じたようだけど、耐えたらしい。

    「本当にいいんですか?」

    「け、結婚するまでそういうことは…」

    「トレーナーさんは本当に真面目ですね」

    「早くか、帰るぞ!」

    引退したんだから、わたしとしては問題ないのに。でもトレーナーのそんな所が、わたしは大好きだ。

  • 17◆yxt6XLJpZ.AU22/01/01(土) 10:41:28

    正月ということで初詣です。
    メイプライスがトレーナーに掛かりまくってる理由は前スレでちょっと出てたんですが、メジロになる前のことが原因で根底で家族に飢えている面があるのでトレーナーにべったりになる、ということですね

  • 18二次元好きの匿名さん22/01/01(土) 16:53:05

    積極的なメイプライス VS トレーナーの理性

    トレーナーも決して嫌がってないというか、耐えているだけであって本心では嫌がるどころか真逆なのいいよね
    迫るメイプライスは言わずもがな、我慢してるトレーナーも可愛い

    これもパクパクですわ!

  • 19二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 03:27:48

    age

  • 20二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 06:49:53

    後日談ありがとうございます...
    あぁ〜最高ですわ〜

  • 21◆yxt6XLJpZ.AU22/01/02(日) 16:33:25

    今日は2月14日。この日付と言えば当然。

    「トレーナーさん、どうぞ」

    「ん?あぁ、そういえばバレンタインか」

    そう、バレンタインデー。もちろん、わたしがチョコを贈る相手はトレーナーだ。
    白い包装紙に緑のリボンを巻いたものを手渡す。

    「へぇ、どんなのかな…」

    包装紙を外して出てくるのは金色の箱。

    「このウマ娘のロゴって…え、名前聞いたことしかないぞこれ…」

    「はい、本当は手作りしたかったのですが…これを溶かすのは勿体ないかと思ったので」

    「そ、そうか…いいのかな俺が貰って…」

    「ええ、味わって食べてくださいね♪」

    高級チョコで困惑しているのも可愛らしい。トレーナーは適度に困らせたくなっちゃう。



    ウマ娘世界だとGODIVAのロゴどうなってるんでしょうね。私は裸のウマ娘のロゴにってことにしましたが

  • 22二次元好きの匿名さん22/01/02(日) 21:10:17

    ああいいですわたまりませんわ
    トレーナーを可愛いと思ってるメイプライスこそ可愛いですわ

    トレーナーがもったいなくて食べられずにいたり、
    メイプライスがそれを見つけて早く食べてって拗ねちゃったり、
    何なら自分が食べさせてあげるってなるところまで見えてきましたわ……(幻覚)

  • 23◆yxt6XLJpZ.AU22/01/03(月) 07:40:19

    「メイプライス」

    バレンタインから1ヶ月。トレーナーがわたしを呼び止めた。

    「どうされましたか?」

    「これ…ホワイトデーの」

    そう言ってわたしに手渡したのは、丸いホワイトチョコの入った袋。

    「あんま高級なものは使ってないけど…手作りだから良かったら…」

    「手作り…ちょっと食べてもいいですか?」

    「あぁ、いいよ」

    袋を開けて、一つ手に取り口に運ぶ。どうやら刻んだアーモンド入りのクッキーをホワイトチョコでコーティングしているみたいだ。素ぼくな味で、安心する気がする。

    「ふふ、美味しいです、トレーナーさん。ありがとうございます」

    「美味しかったか、よかったよ…」

    折角の手作りだし、食べるのがちょっと勿体ない気もしたけど…しっかり味わうことにする。

  • 24二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 14:29:02

    バレンタインデーありがたい...
    トレーナーに食べさせてるのめちゃくちゃみてぇ...

  • 25二次元好きの匿名さん22/01/03(月) 20:07:28

    何時間か前に>>23を見て「あっ……しゅきぃ」なってハート押した(らしい)

    いま来て「あっ……しゅきぃ」なってハート押す→エラー


    ……俺の頭はメイプライスに破壊されちまった

  • 26◆yxt6XLJpZ.AU22/01/04(火) 06:19:38

    「桜綺麗やねー。あ、そのおにぎりあたしが食べるけん」

    「じゃあエトは鮭にするんだ!」

    4月の初め、いつもの3人とプラチナさん、エトホープさんと、それぞれのトレーナーでお花見に来ている。

    「プラチナさん、ほら。一面桜ですよ」

    「なによ、桜花賞取り損ねた私への嫌味なの?………ちょっと、冗談だから黙り込まないでよ」

    「ふふ、わかってますよ」

    「もうっ、私で遊ばないでよ!」

    賑やかで、穏やかな時間。トレーナーと過ごす時間が一番好きだけど、友達と過ごす時間もまた大切で、ずっと続けば良いなと思う。

  • 27二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 15:39:43

    保守ですわ
    投下されたお話をパクパクですわ

  • 28二次元好きの匿名さん22/01/04(火) 18:56:45

    >>26

    ウマ娘って見目麗しいから何人も集まって花見とか絵になること間違いありませんわね

    トレーナーも一緒=トレウマ間の仲も良好となればただ絵になるだけでなく和やかな雰囲気も感じますわ


    このお話も素敵ですわー

  • 29二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 05:40:24

    保守

  • 30◆yxt6XLJpZ.AU22/01/05(水) 15:49:27

    ゴールデンウィーク。わたしはトレーナーと二人きりでちょっと遠くまで旅行に行くことにした。

    「さすがにちょっと混雑しますね…」

    京都市。トレセン関係者としては南の外れにある京都レース場、通称「淀」の所在地である印象が強い。
    もちろん、今回はレースではなく観光なので淀には行かないけど。

    「あぁ、離れないようにしないとな」

    「じゃあ…こうしましょう」

    「め、メイプライス…?!」

    トレーナーの手を握り、繋ぐ。一回り大きな手から、温もりが伝わってくる。

    「…嫌ですか?」

    「…あぁ、わかった。こうしていようか」

    手を繋いだまま、混雑する京都駅を後にし、洛内へと足を進めた。

  • 31◆yxt6XLJpZ.AU22/01/05(水) 15:49:41

    京都タワーからの展望を楽しんだ後、清水寺へと向かう。

    「これが清水の舞台、ですね」

    清水の舞台から西の方を向いて、京都市街を見る。先ほどの京都タワーからの景色とはまた違った雰囲気を感じる。

    「綺麗…だな」

    「そう、ですね」

    トレーナーの体にもたれかかる。

    「しばらくこうしていたいです」

    「…ああ、いいよ」

    二人きりの時間はゆっくりと過ぎていく。

  • 32二次元好きの匿名さん22/01/05(水) 22:16:54

    これは……旅行でますます距離が近くなる気配!
    離れないようにとかいろいろ理由をつけて手をつないだりとにかくもっと触れ合うやつですわね!?

    こちらも美味しくいただきますわ!

  • 33二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 07:52:03

    こういう二人の距離が段々と縮んでくのが最高ですわ...

  • 34二次元好きの匿名さん22/01/06(木) 16:01:27

    保守保守のパクパクですわ

  • 35◆yxt6XLJpZ.AU22/01/07(金) 00:24:50

    梅雨の季節に入り、晴れの日が少なくなる。今日もまた、しとしとと小雨が降っている。

    「トレーナーさん」

    「どうした?」

    「暇です」

    「ああ、うん…俺もだけど…何するかなぁ」

    「…そうだ、何か映画を観ませんか?」

    「映画?映画館は遠いんじゃ…」

    「いえ、近くのレンタルビデオで借りましょう」

    「ああ、あそこか」

    そして、二人で出掛ける準備をして玄関を出る。

    「なんでメイプライスは傘持ってきてないんだ…」

    「わたしとした事が、忘れてしまったのです」

    嘘だけどね。相合傘をしたいだけ。

    「そ、そうか…」

    納得行かない様子のトレーナーだけど、それ以上は追及しなかった。
    ちなみに、借りた映画は洋画だったけど、濡れ場があってちょっと恥ずかしくなったりした。

  • 36◆yxt6XLJpZ.AU22/01/07(金) 09:22:19

    7月7日と言えば、もちろん七夕だ。少し遠出した場所にある公園で七夕祭りが開かれているみたいなので行くことにした。

    「べたべたします…」

    わたしはわたあめを、トレーナーは焼き鳥を食べながら出店の中を歩く。

    「はは、そうだな…ん、あれは?」

    トレーナーの視線の先には、筆記具と短冊が置かれた折り畳みテーブルがあった。

    「これは…ここで短冊に願い事を書いて、あそこの竹に飾るみたいですね」

    「へぇ…俺ちょっと書いてみようかな。メイプライスはどうする?」

    「わたしも書きます」

    それぞれ短冊を手に取り、鉛筆で願い事を書く。


    「これでよし、と」

    竹に短冊を結び付けて、散策を再開する。

    「メイプライスはどんな願い事にしたんだ?」

    「…内緒です♪」

    「…まあいいか」

    わたしの願い事は、トレーナーとずっと一緒にいられますように。トレーナーは何にしたんだろう。さっき書いているときにちょっと見えたのは、メイプライス…という書き出しだった。トレーナーもメイプライスとずっと一緒にいられますように、と書いていてくれたら嬉しい。

  • 37二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 18:08:02

    保守

  • 38二次元好きの匿名さん22/01/07(金) 23:13:57

    >>35

    相合傘したくてわざと傘忘れるの強くて可愛い。

    納得してなくてもやってくれるトレーナーさんもいいね。


    >濡れ場があって

    雰囲気に流されてぴょいして欲しい気持ちは正直ある……が、

    >>36でこんな可愛い娘と一緒にいて仲良くモノ食べたり短冊に願い事書くだけで済ませてるあたり紳士なのよねトレーナーさん。

    短冊にはたぶんお互いがお互いと一緒にいられるよう書いてるだろうから(合意のもと)紳士でなくなるのは時間の問題なんだろうけど。

    紳士を保ってこそいざ紳士じゃなくなる瞬間が輝くからやっぱそれまでぴょいとかしないでくれ……でもことあるごとにどきどきしてくれ(我儘)



    ……しかし>>36改めて見てもほんと可愛いなこの娘。

  • 39二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 00:06:41

    更新有難いです...
    この子本当に元少年かよってなるぐらい可愛いな
    トレーナーと幸せになってほしい

  • 40◆yxt6XLJpZ.AU22/01/08(土) 10:03:48

    今年の夏はクラシックの頃と同じく、メジロ家の別荘で過ごすことにした。あのときと違って、今回は他のメジロの方々もそれぞれのパートナーを連れて訪れている。

    「トレーナーさん♪」

    水着を着て、砂浜で遊ぶ。地べたに座ってトレーナーに声を掛けると、彼は目をそらしてしまった。

    「め、メイプライス…その…」

    「ふふ、何を考えたんですか?」

    わざと体を前に向けて、谷間を強調するような姿勢を取る。それが目に入ったのか、トレーナーは海の方に逃げようとしたので立ち上がって捕まえる。

    「なんで逃げるんですか?トレーナーさん?」

    「めめ、あたって…」

    トレーナーの腕に抱きつく。トレーナーは硬直して動きが止まってしまった。

    「逃げようとするからですよ。わたしから目をそらすなんて嫌です」

    満足して解放すると、トレーナーはほっと一息ついていた。

  • 41◆yxt6XLJpZ.AU22/01/08(土) 10:11:25

    少しして、お姉様方がビーチバレーをやるようなので参加する。ただ、今回来ているのは奇数人なので1回休みが必ず出る。わたしが観戦に回っていると、トレーナーがバレーを眺めていたので近づく。

    「トレーナーさん」

    「メイプライス…!?」

    背中から抱きつき、腕の力を強くして逃げられないようにする。

    「どのお姉様に鼻を伸ばしていたんですか?」

    「ちち、ちがっ…!」

    胸を押し当てながら問い詰める。

    「ステイヤーがどうな動きをするのか観察してたんだよ…」

    「本当ですか?」

    「ああ…筋肉の付き方とか、得意距離ごとに違うんだ。マイルが得意なメイプライスとステイヤー、比べてみれば一目瞭然だと思うよ」

    トレーナーの眼差しは真剣で、嘘を言っているわけではないことは分かった。

    「だ、だから離してくれ…当たって…」

    「駄目です♪」

    しばらく離れずに身体を押し付けていたけど、バレーでわたしの番になったので立ち上がると、トレーナーは安堵した様子を見せた。

    その夜。ここまでアピールしたら、さすがに限界になってわたしに手を出すかなと思ったけど、そんなことはなかった。トレーナーは本当に真面目で真っ直ぐで…ふふ。

  • 42二次元好きの匿名さん22/01/08(土) 14:52:01

    天使みてぇな外見して中身はとんだ小悪魔ですわ最高ですわ

    >>40のどストレートに挑発的なアピールも>>41のちょっと嫉妬混じってそうなアピールも可愛すぎですわ

    特に、個人的には>>41が嫉妬混じりに行動開始→こんな時でもトレーナー的視線で熱心(=メイプライスのことで頭がいっぱい)なことを知り、

    数秒前のちょっとした嫉妬心が吹き飛んでご機嫌に「♪」つけちゃってるように見えてたまりませんの


    トレーナーさんめっちゃ耐えてますけど夜は間違いなく前スレ102の再現、いえそれ以上ですわ!

  • 43二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 00:25:33

    保守保守ですわ

  • 44二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 09:20:45

    保守

  • 45◆yxt6XLJpZ.AU22/01/09(日) 16:41:41

    残暑の厳しい9月。しかし夜になれば、暑さもいくらかは和らぐ。
    中秋の名月。曇っていてあまり見えないということも珍しくはないけど、今日は空も澄んではっきりと見ることができる。

    「…とても、静かですね。何もかもが落ち着いているように感じます」

    月見団子をつまみながら、トレーナーの肩に寄りかかり二人で月を見ている。

    「ああ。…メイプライス」

    「……?」

    トレーナーは小さく咳払いして続ける。

    「えーと、…月が綺麗、だね」

    「…ええ。わたし、死んでも……いえ、トレーナーさんと会えなくなるので、やっぱり死ぬのは嫌ですね」

    「はは、それもそうだな」

    二人でくすくすと笑い合う。とても穏やかで、満ち足りた時間。ゆっくりと、月は空を降りていく。

  • 46二次元好きの匿名さん22/01/09(日) 23:42:55

    結婚しろ……いやその前提でお付き合いはしてたか


    >月見団子をつまみながら、トレーナーの肩に寄りかかり二人で月を見ている。

    あたりすげー健全なお付き合いだわ

    何で手ぇ出さずに我慢してられるのか不思議ではあるけど


    こういうイベントを通してどんどん仲が深まっていくんスね……

  • 47二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 02:29:33

    念のため夜間保守

  • 48◆yxt6XLJpZ.AU22/01/10(月) 08:35:47

    現在、ひと月ごとの様子を書いてますが、終わったらどうしましょうか…
    あとこれは没ポーズの水着メイプライスです。続きは新しい画像を用意しないといけないので後でになります…

  • 49二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 10:34:27

    欲だけいうといつもトレーナーさんをどきどきさせるメイプライスちゃんが

    逆にトレーナーさんにどきどきさせられるパターンとかいろいろ見たいものはある

    ……けどスレ主の負担になっちゃうのも申し訳ないので、やっぱお好きにしていただくのが一番です



    ところで>>48は恥じらいメイプライスちゃん?

  • 50二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 19:58:59

    ほしゅ

  • 51◆yxt6XLJpZ.AU22/01/10(月) 20:04:22

    今日は10月最後、ハロウィンの日。トレセン学園のハロウィンイベントが終わって、仮装のままトレーナーの元に向かう。

    「トリック・オア・トリート、です。トレーナーさん」
    「おお、それがメイプライスの仮装か。可愛いな」
    「ありがとうございます。それで…どうするんですか?」
    「お菓子か?あったかなぁ…」

    台所へ行こうとするトレーナーの背中を抱いて、耳元で囁く。

    「…イタズラでも、いいんですよ?」

    「……っ!…お、思い出した、あったよクッキー」

    トレーナーはわたしを軽く振りほどいて台所に急いだ。
    やっぱりダメか、ちょっと残念。でも、それだけわたしのことを大事に思ってくれてるんだと思うと、それもいいかと考え直す。

    「ほら、これ」

    戻ってきたトレーナーにクッキーの入った袋を手渡された。けど…。

    「一人で食べるのは寂しいです。こっちで一緒に食べましょう」

    そう言ってわたしはテーブルの方に向かう。

    「ああ、それくらいならいいよ」

    トレーナーもわたしの後に続いて着席した。

    その後は、トレーナーがクッキーの他にも何種かお菓子を取り出してきたので二人でおしゃべりしながら食べて、寮に戻った。
    寮では鬼の仮装のままのエトホープさんがぐっすり毛布も被らず寝ていたので、毛布を掛けてあげて寝る支度をした。

  • 52二次元好きの匿名さん22/01/10(月) 23:27:38

    >>51

    イタズラなんて軽いノリではぴょいしないという紳士的な鋼の意志を感じますわ……


    >二人でおしゃべりしながら食べて

    これ絶対場の空気がお菓子以上に甘々なやつですわね⁉

  • 53◆yxt6XLJpZ.AU22/01/11(火) 08:17:05

    要るか分かりませんが文章内で登場した名有りのモブをまとめました。全員架空名ですのでご自由にどうぞ

    ・イツカノフリージア
    逃げ。設定では芦毛。止まるんじゃないわよ…。

    ・トコナセントレア
    逃げウマだが秋華賞で唐突に差しに変更。名前の由来は常滑市の中部国際空港(セントレア)。

    ・ミスエフロート
    毎度出遅れるゲート難。設定ではシニア級スプリンターズSで出遅れからの追込勝ち。

    ・スターライズソング
    逃げ~先行。栗毛。秋華賞で2着に食い込んでいたりと実力はあると思われる。

    ・フリッツェエール
    追込。文章内ではオークスでだけ出ており、2着。

    ・リメンバーフレーズ
    先行。文章内では秋華賞にだけ出ている。

  • 54◆yxt6XLJpZ.AU22/01/11(火) 08:17:35

    続き。

    ・ゴールドショーティ(逃げ)
    ・セントラルホバー(逃げ)
    文章内ではマイルCSだけに出ている。

    ・セイクリッドソング
    追込。実際の馬だとしたらスターライズソングとは同馬主だと思われる。

    ・ミスエファスター
    先行。出遅れ娘の姉。マイルCSを勝っており、姉妹でGⅠ制覇となる。

    ・アステラフリッカー
    先行。文章内ではマイルCSと翌年の秋天で3着。

    ・コウセキウン(先行)
    ・ターラントポート(先行)
    ・ミノハフルーティ(差し)
    文章内ではヴィクトリアマイルにのみ出ている。

    ・ミラーズマインド(差し)
    ・ベネチアンウィンド(先行)
    文章内では宝塚記念(ry

  • 55◆yxt6XLJpZ.AU22/01/11(火) 16:25:25

    トレセン学園の秋。当然、秋古バ三冠を始めとした大レースが開かれると言うことも重要だけど、学生生活は何もレースだけではない。聖蹄祭という文化系のイベントが開かれる。
    の、だが……。

    「まさか誰も他の言わんとは思わんかったぁ…そのまんまバニー喫茶になるとか…」

    「えぇ…決定のあとイツカノフリージアさん集中砲火されてましたね」

    クラスの企画を決めるとき、イツカノフリージアさんがバニー喫茶と言い出したあと、「誰かが別の案を言うだろう」という考えがぶつかり合った結果、他の対案が出ることなくバニー喫茶に決まってしまったのだ。
    当然決定後、イツカノフリージアさんは散々に言われながらプロレス技をかけられ、「止まるんじゃないわよ…」と床に倒れ伏していたけど…まあいつものことだ。
    まあそこまではやらないけど、正直わたしたちもバニー喫茶には気が乗らない。

    「バニーとか恥ずかよ…」

    「うん…私も…恥ずかしい…」

    「ただまあ…決まってしまったものはしょうがありませんよ」

    「そうやけどねぇ」

    聖蹄祭まで残すところあとちょっと。無事に終わるといいけど…。


    バニーガールエアルートちゃん。これはなんて言うか…ヤバいですね

  • 56二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 18:38:37

    >>55

    バニー喫茶をトレーナーさんが見るってなった時にどんな反応になるかが気になる

    良いとこ見せるぞってやる気になるのか、他の娘に目移りしないかとやきもきするのか


    いやここのトレーナーさん真面目だしメイプライスちゃん一筋で心配無用なんだけど


    でもトレーナーさんが心配無用でも普通は>>55レベルの娘が接客してくれるってなったらいろいろ危ないよなぁ


    これはどうなるかほんと気になるぞ……

  • 57二次元好きの匿名さん22/01/11(火) 21:47:07

    >>55

    (トレーナーさん関連で)無事に終わってほしくないですわ……

    何かイベント発生して結果的にもっと仲が深まってほしいですわ……

  • 58二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 08:04:09

    保守

  • 59二次元好きの匿名さん22/01/12(水) 16:20:55

    保守保守ですわ!

  • 60◆yxt6XLJpZ.AU22/01/12(水) 21:41:03

    迎えた聖蹄祭当日。飾り付けなどの作業は前日までに終わらせているので、あとは喫茶店を上手く回すだけだ。
    ただ、そこまで人員は必要ないのでバニー喫茶は午前と午後を2つずつに分けての4交代シフト制になっており、わたしは午後1と午後2に入っている。
    ちなみに、バニー喫茶を言い出したイツカノフリージアさんは「ああ分かったわよ!やるよ!どうせ後戻りはできないんだ、やりゃいいんでしょ!」と、半ば自暴自棄で全シフトに入ることにしたみたいだ。

    「もぐもぐ…」

    そういうわけで、わたしは午前中自由時間なので学園内をいつもの二人と一緒に見て回っている。

    「おいしかね、じゃがバター」

    「はい、ジャガイモにも仄かな甘みがあって良い感じですね」

    ウィスパーさんはトルネードポテト、わたしとエアルートさんはじゃがバターを買って食べている。

    「バニーカフェやってるんだ!来てなんだ!」

    と、聞き覚えのある声がしたと思ったら…客引き中のエトホープさん。確かに彼女は声を張れるから悪くない選択肢だとは思うけど…。

    「あ、メープライスちゃんたち!それおいしそうなんだ!羨ましいんだ!」

    見つかってしまった。

    「あはは…トルネードポテトでも買ってきましょうか?」

    「え、いいのか?!ちょっとおなかが空いたからお願いなんだ!」

    秋も終わりに近づいてだんだん寒くなってきてるなか、屋外で頑張ってるんだしこれくらいは、ね。
    トルネードポテトを2本買い、片方をエトホープさんにあげて散策を再開した。

  • 61二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 00:32:11

    可愛くて客引き中の友達に気遣いできるくらい優しくて可愛くて可愛い娘か……
    こんな娘に好かれるとかトレーナーさん羨ましすぎない……?

  • 62◆yxt6XLJpZ.AU22/01/13(木) 10:51:08

    昼休みを挟んで、ついに来たわたしのシフト。既に若干蒼い顔をしているイツカノフリージアさんを尻目に、バニーガールに着替えて準備する。
    そうして、1時間ほど接客してようやく慣れてきた頃。

    「こっちがメイプライスの…あれ?」

    「いらっしゃいませ、何名…トレーナーさん…?!」

    来店者はまさかのトレーナー。一瞬、お互いが固まる。

    「い、一名様ですね…こちらにどうぞ」

    「メイプライス…?」

    席まで案内してから小声で話す。

    「…なんで来たんですか?」

    「だってメイプライスが頑張ってるかなと思って…まさかこんな企画だとは思わなかったんだよ」

    全く、この人ってば。

    「…注文をどうぞ」

    「え、えーと…ホットカフェオレと、プレーンホットケーキ、ハッシュアンドベーコン、ベイクドクッキーを1つずつ」

    「かしこまりました…恥ずかしいからあまり見ないでくださいね」

    わたしは頬を染めながら、注文を伝えるため厨房に向かった。

  • 63◆yxt6XLJpZ.AU22/01/13(木) 13:08:28

    「なるほど…あれがロイヤルオーク賞を征したトモか…こっちが短距離マイル中距離の3階級を勝ったウマ娘…うーん、網タイツが邪魔だな…けど得られる情報は多いぞ…」

    注文内容を伝達して戻ってくると、トレーナーが何か呟きながら他の娘をじろじろと見ていた。

    「ト・レ・ー・ナ・ー・さ・ん?」

    耳を軽くつねりながら胸を押し付ける。

    「うわぁっっ?!め、メイプライス!?」

    「誰をそういう目で見ていたんですか?まさか、わたしの友人ですか?」

    「ち、違うって!…メイプライスの同期の子達のトモがどんな感じなのか見てたんだよ」

    夏の休暇のときにお姉様方の観察をしていたように、あくまでトレーナー目線でのこと、か。さっきも真面目な顔をして見ていたし…わたしの早とちりかな。

    「そうでしたか…ごめんなさい、トレーナーさん」

    体を離して、頭を下げる。ただ、この姿勢だとトレーナーからは胸の谷間がかなり強調された状態になるだろう。

    「う、うん…大丈夫だ」

    そこで丁度、調理完了を知らせるベルが鳴ったので取りに行く。

    その後、トレーナーは食事を終えると足早に部屋を後にして、何事もなく聖蹄祭が終わった。
    ちなみに、バニースーツは貰っても良いとのことだったので持ち帰ってメジロ家の私室に保管している。
    用途はもちろん、ね。いつ使うことになるか楽しみだ。

  • 64二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 19:13:29

    >>60

    ウマ娘ちゃん達の学内デート……!?

    なんてドキドキしてたところに友達にポテト買ってあげる気遣いで揺さぶられて、

    最後の画像でトドメを刺されたよね……


    そしてこんな娘に接客されるとか絶対やばいやつ(語彙消失)とか思ってたら案の定>>62

    破壊力が高すぎる


    >「かしこまりました…恥ずかしいからあまり見ないでくださいね」

    破壊力倍増

    普段だいたい誘惑する側だけどこういう不意打ちっぽいイベントには弱いのか

    まあ適応力の高さは流石というべきなのか>>63じゃやっぱり嫉妬混じり? に誘惑してるけど


    >いつ使うことになるか

    ナニに使うつもりなんですかね……?

  • 65二次元好きの匿名さん22/01/13(木) 22:24:03

    >>62 >>63

    予期せぬ遭遇で恥じらいつつもトレーナーさんが他の娘に目移り(誤解)してたら誘惑で攻め攻めのメイプライスちゃん強くてたまりませんわ

    他の娘をやましい気持ちゼロで見てたのにメイプライスちゃんを見る目だけは違ってそうなトレーナーさんも素晴らしいですわ


    谷間を強調しちゃうのもそれに対してどぎまぎしてそうなのも全部最高ですわ!

  • 66二次元好きの匿名さん22/01/14(金) 09:12:11

    保守保守ですわ

  • 67◆yxt6XLJpZ.AU22/01/14(金) 17:41:15

    クリスマスイブ。元々の由来はともかく、日本では恋人たちが一緒に過ごす日という認識が強い。

    「トレーナーさん♪」

    「ああ、メイプライスか。…今年はサンタ衣装じゃないんだな」

    「着てきた方が良かったですか?」

    「いや…別にそういうわけじゃないけど」

    今日は普通に外出用のコーデだ。急に冷え込みが激しくなったのでコートを羽織り、脚も黒タイツで防寒している。

    「で、どうしたんだ?出掛けるのか」

    「はい、せっかくのクリスマスですから」

    「…わかった。俺もちょっと思いついたから行こうか」

    …何を思いついたんだろうか?

  • 68◆yxt6XLJpZ.AU22/01/14(金) 17:41:53

    二人で電車で揺られて、着いたのは銀座。去年ネックレスを買ってもらったときのことを思い出す。あのネックレスは何度かトレーナーと外出する時に着けているけど、失くすのが怖いので普段は大事にしまってある。ちなみに今日はコートを着ているので、着けずに置いてきた。

    「いったい何を…あれ、ここって」

    そう、トレーナーが足を向かわせたのはネックレスを買ったお店。これってもしかして。
    店内に入って、トレーナーはしばらく見て回ったあと、ある指輪を指さした。

    「これ、どうかな?」

    それは濃い青色の宝石が付いた金の指輪で、とても綺麗だと思う。

    「素敵だと思いますよ」

    「そうか、じゃあこれにしよう」

    トレーナーは店員さんを呼んで会計し、買った指輪の入った袋をわたしに手渡した。

    「これ、アイオライトって宝石で…ちょっと遅くなったけど、メイプライスの…婚約指輪だ。プレゼントするよ」

    「婚約指輪、ですか…?すごく、嬉しいです…!」

    婚約指輪…最高のクリスマスプレゼントだ。

    「大事に着けますね♪」

    「ああ、…でも学園では着けるんじゃないぞ」

    「分かっていますよ、失くしたら嫌ですから」

    やっぱり、わたしはトレーナーのことが大好きだ。自然に自分が笑みを浮かべているのを感じて、そう思った。

  • 69二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 01:06:40

    >>67 >>68

    トレーナーさんからメイプライスちゃんへの指輪ですわコングラチュレーションですわ


    学園ではつけなくても他でつける機会があれば嬉しそうに愛おしげに付けた指輪を見たり、

    何ならつけてないときでも指輪をそんな目で見ている姿が目に浮かぶようですわ

  • 70二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 04:08:30

    念の為夜間保守

  • 71二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 10:38:30

    後日談(一年分のイベント)1月から12月まで完走ですわ
    おめでとうございます

  • 72◆yxt6XLJpZ.AU22/01/15(土) 20:27:54

    ───数年後。

    「お母さま、とてもおいしいです!」

    「ふふ、そうですね。あなたはどうですか?」

    「うん、俺も同じだよ。来てよかったね」

    わたしはトレセン学園を卒業した後、トレーナーと結婚し、娘も授かった。今日は3人で遊園地に来ている。
    遊園地内のレストランでの昼食。顔を綻ばせる娘を見て、つられて笑みが零れる。

    「うふふ、本当に幸せです」

    「……ああ、そうだな」

    隣の席の愛しい人と手を絡める。…とても、とても暖かい手。

    「お母さまとお父さまがいちゃついてます!」

    「いちゃっ…?!どこでそんな言葉を覚えてきたのですか…」

    「ははは……」

    ─やっと手に入れた、家族の温もり。その幸福を噛みしめ、ゆったりと過ぎていく時間に身を任せる。



    一先ず、これで完結と言うことで。

  • 73二次元好きの匿名さん22/01/15(土) 20:47:32

    完結おめでとうございます

    傷ついた少年がメジロの家に入ってレースや恋や学生生活を楽しみ、更に自分の家族を得て幸せになるとは最高のハッピーエンドですわね
    語彙が貧困なのでうまく言葉にできませんが本当に素晴らしいお話ですわ

    ここまで書ききってくださり感謝ですわ!

  • 74二次元好きの匿名さん22/01/16(日) 07:05:16

    保守

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています