- 1スレ主23/10/26(木) 23:11:50
- 2二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:13:39
護廷十三隊への復讐
- 3二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:13:47
死神への復讐
- 4スレ主。23/10/26(木) 23:13:58
安価以外にもコイツこうじゃね?って雑談から拾うかもしれないので雑談は随時適当にどうぞ。
- 5二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:15:38
滅却師の国をもう一度作りたい
- 6スレ主。23/10/26(木) 23:16:52
- 7スレ主。23/10/26(木) 23:17:14
dice1d3=1 (1)
- 8スレ主。23/10/26(木) 23:18:39
目的は護廷13隊への復讐。妥当なラインです。
じゃあコイツの種族は?死神、破面、滅却師、完現術師、どれかのハイブリットも映画だしアリですね。
以下3レスで⚓ - 9二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:20:49
完現術師(銀城の昔の仲間の生き残り だが死んでいるたSSにいる。)
- 10二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:22:29
破面
- 11二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:22:40
何らかの理由で謀反を起こしたが鎮圧され投獄された死神+その恨みを利用するために脱獄させた貴族
- 12スレ主。23/10/26(木) 23:25:49
- 13スレ主。23/10/26(木) 23:26:52
破面になりました。とりあえずコイツの設定を練っていきましょう。ラスボスに相応しくなるかな?
護廷への復讐の理由は?
以下3レスで⚓ - 14スレ主。23/10/26(木) 23:28:05
こういう作品の時のラスボスって藍染でも制御できなかったとか何かとかってのが鉄板だよね。(雑談)
- 15二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:28:55
藍染のシンパ
なんとか無間から藍染を出したい - 16スレ主。23/10/26(木) 23:30:10
取り敢えずコイツの理由、能力、名前を決めて、次はヒロインを同じように決めて、タイトル決めて、キャッチコピーかな。戦闘能力については何か理由を決めよう。(雑談)
- 17二次元好きの匿名さん23/10/26(木) 23:33:22
元は已己巳己巴のような古い虚で死神達に封印されていた
破面篇〜千年血戦篇のでかい戦いの余波で封印が解けて恨みを晴らそうとしてる - 18スレ主。23/10/27(金) 09:29:04
保守がてら。下手にステータスなんかは決めないで何かつえー奴という認識で行こうと思ってます。
- 19二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 12:47:54
別に藍染の臣下とかではなかったけど虚圏を死神らに滅茶苦茶にされてるのでキレた破面
- 20スレ主。23/10/27(金) 15:59:37
- 21スレ主。23/10/27(金) 18:03:37
虚圏のヌシみたいな虚が元の感じなんですかねコイツ。
まあ強いのは確定としてコイツの特殊能力は?
以下3レスで。 - 22二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 18:29:52
傷をつけられるとそこから漏れた霊圧がそのまま虚閃や刃になって出力されて傷を負わせた相手に向かう
遠距離からの攻撃でも一定範囲まで伸びるまたは飛ぶのでめちゃくちゃ遠くから攻撃するしかない - 23二次元好きの匿名さん23/10/27(金) 18:31:20
千里眼的な感じで現世、虚圏、尸魂界、見えざる帝国を視ることができる(無間は見えない)
見えた所になら遠隔で虚閃とか攻撃を一方的に撃ち込める - 24スレ主23/10/27(金) 21:01:06
映画の触りに有りそうな絵巻と言うかおとぎ話。(雑談)お伽噺風でひらがなとカタカナオンリーだから読みにくいかも。ゴメンネ。
むかしむかし、ひとをおそうカイブツたちのセカイがありました。
ヒトとカミサマとカイブツと3つのセカイのうちカイブツのセカイにおおくのたましいがとりのこされました。
それをなんとかするために13にんのつよいせんしがたちあがりました。
13にんのせんしはおおくのかいぶつをたおします。それがせかいをまもることになるからです。
たおしてたおしてたおして、たくさんたおしました。
すると、セカイのおくからおおきなカイブツがあらわれていいました。
「われらのせかいをこれいじょうこわすならようしゃしない」
13にんのせんしのリーダーがいいます。
「きさまをたおしてせかいをすくう。」
おおきなカイブツと13にんはたたかいました。13人はとてもつよいせんしでしたがかいぶつもまけていません。
おおくのせんしがたおされながらもなんとかカイブツをおいつめました。そしてせんしのリーダーがもえるつるぎでかいぶつのてあしをきりおとしうごけなくしました。
くやしげにカイブツはいいます
「おまえたちのかちだ、だがわたしはたおせない。いずれおまえたちがふたたびこのせかいをあらしたとき、わたしはめざめておまえたちにふくしゅうしよう。」
そういうカイブツをいきのこったせんしたちはもうめざめることのないようにふういんしました。
いまでもカイブツのセカイにはそのカイブツがねむっています。ゆえにだれもそのセカイをあらそうとしないのです。
尸魂界に伝わるおとぎ話より抜粋。 - 25スレ主23/10/27(金) 23:00:48
中央四十六室
「今期の予算案だが、用途不明として一部変更したい予算案がある。」
「ほう、気になりますな。」
「かなり古い業務に割り当てられている人員が多すぎる。それも虚圏の奥地に疑似無間結界を設置するために鬼道衆の結界の精鋭を常に張り付かせておくなど無駄にもほどがある。」
「左様。この人員を我ら四十六室、ひいては瀞霊廷の守護に回せていれば先の藍染の襲撃を防げていたであろう。」
「ですがわざわざこのような結界を使い何を封じているというのです? 内容によっては解除は危険ではありませぬか?」
「資料が消失しており詳細が分からんがヴァストローデ級の虚一体であると言われている。」
「であれば藍染の小僧めは良い仕事をしましたなあ。おかげで他のヴァストローデ級の討伐の目途は立ち、動きも監視できていますからな。一体ならば複数の隊長たちで何とでもなるでしょう。」
「然り然り。では、封印内部の確認し、状況が判明し次第、この業務を破棄とし、結界衆は改めて部隊へ編入するものとする。」
「異議なし!」
「異議なし!」
ダンと判が押され承認される。
暗闇の中、封印されている何者かは口角を釣り上げる
「ソロソロ……カナ……?」
無限の闇の中、誰にも聞こえないであろう呟きがどこまでも、どこまでも遠くへ静かに響いて行った。 - 26スレ主23/10/27(金) 23:01:58
書けそうなところはどんどん書いていくスタイル。
ここまでが前振り。どんな時でも使えるスタイル。 - 27二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 09:35:15
保守
- 28スレ主23/10/28(土) 10:51:08
- 29スレ主23/10/28(土) 10:52:20
次は名前かな。こいつの名前を安価。虚の時の名前でも破面になった名前でもどっちでも可。
3レスでまた少なそうなら都度都度進める。 - 30二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 16:03:45
モネ・アギラ
- 31二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 16:10:19
- 32スレ主。23/10/28(土) 16:26:57
- 33二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 16:41:32
元が名無しなら「ネモ」とか?
ネモ船長と同じ由来、「何物でもない」の意味 - 34スレ主。23/10/28(土) 16:47:33
- 35スレ主。23/10/28(土) 16:49:58
仮称「メレフ」になりました。
能力、現在の世界を自由に見ることができ見えた所になら遠隔で攻撃を一方的に撃ち込める。
自信の領域である虚圏を荒らされたため怒り尸魂界へ侵攻。
メレフの現在の容姿は?(破面としての姿)
以下2レスで。 - 36スレ主。23/10/28(土) 16:55:31
嘗てない最強の敵現る!!
遥か昔に封印された最強の虚が目覚める!
占拠された瀞霊廷、囚われの仲間たち、黒崎一護の決断が世界を分ける!!
ルキア「黒崎!」
チャド「一護……!」
織姫「黒崎くーん!!!」
一護「月牙……天衝!!!」
この冬、最高の興奮を送る!
同時上映、コンの冬休み。
コン「絶対見てくれよな!」
これで良し。CMも出来た。タイトルは後で決めよう。 - 37二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 17:00:02
劇場版の敵はいくら盛ってもいいとされている
見た目は身長以上のロン毛白髪 - 38二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 17:17:49
不気味な雰囲気の高身長
仮面は目元だけに付いていて結髪 - 39二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 19:25:25
- 40二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 19:44:36
このレスは削除されています
- 41二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 20:14:47
「旧き王の怒り」とか?
- 42スレ主。23/10/28(土) 21:23:28
困ったらSSを書こう。このスレは妄想、妄言、自由です。ブリーチ映画っぽネタなら書きたいものを書くがいい。
「む? ……何ぞ下界で何かあったか?」
和尚、兵主部一兵衛が呟く。まるで封じていた蓋が取れたかのような気配に重い腰を上げる。
「これは……まさか――――」
「そのまさかだ兵主部一兵衛。」
響き渡る声、続いて衝撃、見やると自らの心の臓を握る透明な腕が血にまみれ姿を現していた。
「貴様……『メレフ』か!!」
「?……ああ、貴様たちは我をそう呼ぶのだったな。長い間呼ばれぬゆえに忘れていたわ。」
声の主はそう言うとカラカラと笑う。その笑いに感情は無く不気味な響きが耳に残る。
「ぬうう、貴様儂らに手を出してタダで済むと……」
「ふむ? 既に終えた者たちが報復できるとは知らなんだ。」
ドサドサと和尚の前に何かが落ちてくる。
「王悦!! 麒麟寺!! 千手丸!!」
声をかけても零番隊の面々からは返事は帰ってこなかった。
「気にするな。すべては些事よ。」
「『メレフ』何が目的じゃ!! 貴様は――――」
和尚の体から光が溢れ弾け飛ぶ。残された下半身は膝をつくように倒れた。
「約定を果たしに来ただけよ。世界を維持する貴様らに責は無い。我が事なすまで大人しくしておるが良い。」
黒腔を通り出現した地に付くほどの銀髪を括り上げた細身の怪人『メレフ』は遥か遠くに広がる瀞霊廷を睥睨する。
「何ぞ、何時ぞやの炎のも刀のもおらぬではないか。さりとて決まりごとは果たさねばならぬ故な。ふむ……ここからは跳ぶが近道か?」
『メレフ』ひょいと飛び降り瀞霊廷へと落下していく。
さあ、奪い去ろう我が世界へ。貴様らが奪い去ったものを。 - 43スレ主。23/10/28(土) 21:46:44
四十六室は慌てていた。先の決定により解除された結界より逃げ出した虚が守護に当たっていた鬼道衆を皆殺しにしたという事、そして行方が知れずになっていることに。
「だから、慎重になるべきだと――――」
「何をいまさら! 判を押したのは貴様とて同じことであろう!!」
「そんなことよりもここの護衛を増やすべきだ。総隊長をここに――――」
その時だった。四十六室、その天井を突き破りその怪物が姿を現した。
「ふむ、顔見知りは居らぬな。黒衣の寿命は短いと見える。」
『メレフ』は周囲を見回すと一つため息をついた。突然現れた珍客に四十六室が騒ぎ出す。
「貴様、ここを何だと……」
「衛兵!! 曲者だ!! 速く捕らえよ!!」
駆け込んできた衛兵たちは部屋に踏み入れた瞬間体がまるで削り取られたかのように消え去った。
「き、貴様!! 何をしている早く――――」パンッ
一人の頭が弾けて飛んだ。水風船を壁にぶつけたように血が周囲を汚す。
「騒々しいな。ふむ? 和尚たちと同格と聞いていたが然程ではないな。まあ良い。貴様たちを始まりとしようか。」
阿鼻叫喚、誰一人部屋から出ること叶わず、かつての惨状を思い出させる有様へと相成った。
「張り合いの無いことだ。”炎の”と”刀の”は一人で数日は持たせて見せたぞ。……この姿になってから我儘が過ぎるな。いかんいかん。」
長い間の変化に自分が追いついておらぬなと独り言ちると死骸を霊子へと分解し飲み干していく。
「やはり不味い。彼奴らの咎には全然足りぬわ。」
『メレフ』は指折り数える。両の手の指とあと三つ。自分を入れて二つにするか。いや、多すぎても面倒か。
「ただ奪うだけでは興ざめよな。かつての再演と行こうではないか。前とは立場が逆だがな。」
腕を引きちぎり放り投げる。千切れた腕は直ぐ生え変わり、放られた腕は姿を変えヒトの形をとる。それを確認するともう一方の腕も同様に引き千切り放った。二人の姿は瓜二つで左右対称に割った面を分けた仮面の一部をつけていた。
「貴様らは……『右』と『左』でよいか。供をせよ。」
三つとなった一人は悠々と四十六室を後にした。 - 44二次元好きの匿名さん23/10/28(土) 23:00:41
このレスは削除されています
- 45二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:24:31
虚無の回帰
- 46二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 00:39:11
- 47二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 10:55:21
このレスは削除されています
- 48スレ主23/10/29(日) 15:45:30
ヒロイン必要かな?
- 49二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 18:31:22
ダイスで決めよう
- 50二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 18:38:57
ネルちゃんがヒロインでも良いですが、オリジナルヒロインとかいれますか?
- 51スレ主23/10/29(日) 19:42:48
ダイスで行くか。
要る要らないで振って結果次第。
1で要る 2で要らない。
dice1d2=1 (1)
- 52スレ主23/10/29(日) 19:44:51
おダイス監督はオリジナルヒロインをお望みだ。この状況でヒロイン足りえるキャラとは……?
こいつはなぜ突発のヒロインとして出てきたのか以下3レスで安価。 - 53二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 19:45:41
名も無き王と対話を試みた少女がいて一瞬絆されかけたもののそれが罠で封印されてしまった…みたいなのを想像した
ちなみに罠というのは間違いで少女は本気で対話しようとしたのにそれを死神達が好機と見て封印しちゃっただけ - 54二次元好きの匿名さん23/10/29(日) 20:10:08
片割れの妃が捕まり、助けに向かったが死神からの罠でメレフは封印された。妃は用済みになったので虚國に解放された。(倒してしまうと3界のバランスが崩れるから)争いを好まない性格なので、妃は思念体を外のものに託し、メレフを止めて欲しいと頼む。(メレフは鳥籠みたいなものに妃を閉じ込めている。彼女を二度と傷付けさせはしない為。)
- 55スレ主23/10/29(日) 21:40:32
『メレフ』側のヒロインが多い……怪物と愛の物語は鉄板よな、よく分かるよ……
- 56二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 07:30:07
メレフとの昔からの仲がいい破面で、封印騒動に巻き込まれて記憶喪失
だけど大事な人(メレフ)がかつていたことだけは覚えていて一護にその片鱗を感じる - 57桜花、ぷるぷるスレ主。23/10/30(月) 13:25:21
- 58桜花、ぷるぷるスレ主。23/10/30(月) 13:27:03
『メレフ』の妃を開放して止めてもらう方向になりそうかな?
じゃあ妃の仮称。多分『メレフ』と同じで名前は無いと思うから。以下3レスで。 - 59二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 18:14:13
『メレフ』
戦闘スタイル1
100ほど虚閃などの霊圧による遠隔攻撃。1ほど肉体と能力を用いた遠隔攻撃。
dice1d100=1 (1)
戦闘スタイル2
100ほど先手をとる、1ほど後手で対応する。
dice1d100=76 (76)
- 60二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 18:15:56
『メレフ』は手ずから捻ることがお好みのご様子。
可能な限り触られないように先手優先なのね。先手とられたらヤバいのも多いし納得。
多分戦闘中は話聞かないタイプ。 - 61二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 18:21:35
- 62二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 18:42:08
ちなみに筆の勢いで増やした『右』と『左』ですが
性別 1なら男 2なら女 3なら中性
『右』dice1d3=1 (1)
『左』dice1d3=3 (3)
戦闘力 50あったら隊長格
『右』dice1d100=61 (61)
『左』dice1d100=8 (8)
- 63スレ主23/10/30(月) 19:17:07
- 64スレ主23/10/30(月) 19:19:50
特殊能力とは?
1 回復能力
2 空間転移能力
3 王の近場で雑務をこなすのに必要な能力
dice1d3=1 (1)
左右の人格は?100ほど人格あり、1ほど機械的
『右』dice1d100=62 (62)
『左』dice1d100=24 (24)
- 65二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 19:22:31
王妃の仮称、メレフがヘブライ語で「王」なら同じくヘブライ語で「女王」や「姫君」を示す「サラ」がいいのでは?
- 66スレ主23/10/30(月) 23:38:30
それも良いなあと思ったけど安価をした方が良いかなあと言うスレの方針との板挟み中。
- 67スレ主23/10/30(月) 23:53:00
- 68スレ主23/10/31(火) 00:25:11
行われたのは戦争でも、戦闘でもない、簒奪だった。まるで農民が作物を刈るように、税務官が税金を徴収するように、まるで当然のことのようにそれは行われた。
「京楽総隊長、一般隊士たちが続々と倒れ―――――」
そう告げに来た隊員はまるで魂を引き抜かれたかのように倒れ伏した。意識は無く生気も無い。霊子で出来た肉体ではなく魂だけを簒奪する。そんなことが可能なのか?
「まいったねこりゃあ。涅隊長、そっちは何か情報出てきたかい?」
『やっているがネ! 過去の資料には一切記されていない! まるで存在そのものを抹消されてきたかのようだヨ! 部下たちも何人も同じ現象で行動不能、実験も調べるにしても何もかもが足りない!』
通信越しでもわかる苛立ちと仕事の量、恐らくは過去のすべての情報に同一のものが無いかを検証しているのだろう。
「それにしてもなんで僕達隊長と一部の副隊長は無事なんだろうねえ。七緒ちゃん。」
「分かりませんが……霊圧が高いほど吸収しにくいとかそう言う理由ではないでしょうか。」
理屈は通る。だが、それにしては自分たちに対して無警戒すぎる。
考えは一つの通信によって破られた。
【京楽よ。そ奴は名無し、名もなき古き王じゃ。今零番隊は真面に機能できん。こうして多少の情報を知らせる事しか出来んがまあ、許せ。】
頭に響く和尚の声。零番隊全滅の報は既に届いていた。
【奴は見ることで対象を永続的に捉えることが出来る。一度何らかの形で見られてしまえばどこに居ようと攻撃されてしまう。言わばおんしらは既に何時でも殺せるゆえに放置されているに過ぎん。】
「そりゃあゾッとしないですね和尚。何か対策は無いんですか?」
【彼奴が双極の丘に陣取ったのは全体を見渡すため、恐らくじゃが瀞霊廷内の死神はすべて把握されていると思った良いじゃろう。】
瀞霊廷内でなければいい。その言葉に京楽は傘を目深に下ろす。
「彼に頼らないといけないんですね。」
彼の憎々し気な呟きに和尚からの返事は無かった。 - 69スレ主23/10/31(火) 07:59:51
適当な時間まで追加安価無かったら『サラ』に決定します。
- 70スレ主23/10/31(火) 16:40:38
特にレスも無いし『サラ』に決定デース。
『サラ』の特殊能力は?
以下3レスで。 - 71二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 17:13:33
認識阻害
メレフの対になる感じで - 72二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 21:24:32
防御の力とか?
- 73二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 22:11:14
テレパシー
思念体を飛ばしたり出来るのでどれだけ遠距離でも一度でも相手の霊圧を覚えればどこにいても会話が出来る。 - 74二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 22:47:22
- 75スレ主23/10/31(火) 22:48:19
テレパシーになりました。ちなみに彼女も激ツヨです
「サラ」の容姿以下3レスで。 - 76二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 23:09:57
めちゃくちゃ綺麗な黒髪をハーフアップにしているアクセサリーは「メレフ」の髪色と同じ白
王妃の冠のように仮面の名残が頭(額)についている - 77二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 23:52:18
- 78二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 07:40:27
保守しゅ
- 79二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 17:03:48
- 80スレ主23/11/01(水) 17:06:27
手が仮面の名残ってのも不思議な破面だな。
そろそろ帰刃後の姿を決めようかな。名前が無いので解号も無しにします。
『メレフ』の帰刃後(元の虚)の姿を以下3レスで。 - 81二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 20:29:48
この後死神陣営の行動は?
一護たちに救援を求める(『サラ』の解放)のは確定として
1隊長格で『メレフ』の討伐を取り敢えず目指す。
2一護たちが解放するまで待機
dice1d2=2 (2)
- 82スレ主23/11/01(水) 20:31:28
安全策をとるようです。
一護たちが来るまでの『メレフ』簒奪の進捗は?
100ほど完了済み(隊長、副隊長以外の魂吸収)
dice1d100=28 (28)
- 83スレ主23/11/01(水) 20:33:30
あんまりやる気なし。一匹ずつ丁寧に置かれた豆を箸で隣の皿に選別するように回収している模様。恐らくは有能な動きを見せたメンツを片端から吸収してる。技術開発局と四番隊の席官辺りは根こそぎ行ってる。
- 84二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 20:37:55
なんか帰刃したら白い虎とか狼とかになりそう
気高い獣みたいな - 85スレ主23/11/02(木) 02:00:32
保守がてら『メレフ』の言い分
・昔山爺たちがウチの縄張り(虚圏)荒らしまわったの忘れてねえから。負けたから黙るけど次は許さん。
・藍染が十刃率いての戦闘で虚圏からごそっと魂魄がなくなった。ハイ二度目荒らしたから死神絶対許さん。
・強い奴らは回収しても世界の養分にならないので養分になりそうな奴だけ回収して虚に作り替えて虚圏に撒きます。
・これやらないとうちの縄張りが存在維持できねえから黙って受け入れろ。
こんな感じ。彼は昔(三界が生まれる前)の感覚でこれを行っているので実際は回収しなくても虚圏は維持できる。 - 86スレ主23/11/02(木) 11:21:03
帰刃後の姿安価募集中。
- 87二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 18:12:26
やっぱヴァステローデだから帰刃後も人型?
結髪が解けて髪の毛バッサーとなってほしい - 88二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 18:13:29
- 89スレ主23/11/02(木) 18:48:27
どうやら人型のようですね。『サラ』も同じかな。
後は何を安価しようか…… - 90スレ主23/11/02(木) 20:20:12
思ったようにスレが組み立てられないってもどかしいねえ……良い安価貰ってるけど生かせない自分が歯がゆい。
- 91スレ主23/11/02(木) 23:12:31
折角だし隊長格(本編後)との戦闘を描写しようかな。『メレフ』と戦わせたい隊長格募集。
以下3レスでダイス。 - 92スレ主23/11/02(木) 23:13:27
隊長を圧倒とは言わなくとも倒す描写になると思われるのでそう言うのが苦手な場合は注意してください。
- 93二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 23:24:06
多分、戦いたくてウズウズしてそうだから更木剣八
- 94二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 23:38:28
被検体として見てそうだしマユリ様?
- 95二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 10:09:00
保守
- 96スレ主23/11/03(金) 17:58:23
双極の残骸を玉座に据え瀞霊廷を睥睨する『メレフ』。何かを感じ取るように立ち上がり顔を動かす。
「何者だ?」
「てめえと戦いにきた。」
「ほう。名は?」
「更木、剣八だ!」
名乗ると同時に正面から切りかかる大男の刀を『メレフ』は掌で受ける。衝撃で『メレフ』の足が地面に沈む。
「ほう、見事。我は名を持たぬ故、死神からの呼び名、『メレフ』と呼ぶが良い。」
「楽しくなりそうだ。」
口が引き裂けんばかりの笑顔を向ける更木を『メレフ』は前に押し出すように蹴り飛ばす。空気が目に見えるほどの衝撃、されで更木は2,3メートルほど後退しただけだった。
「強いな剣八。確か嘗て我に挑んだ刀の娘もそう名乗っていた居ったのを思い出した。」
「ああ、この名は尸魂界で一番剣が強ええ奴の名前だ。」
その言葉に『メレフ』はニギギと両の頬を釣り上げて笑った。
「それは良いな。我に挑むものには力なり知恵なり相応の力が必要よ。さあ、かかってくるが良い。更木剣八。」
両の掌をこすり合わせる。鋼皮がこすれる音が響き、その手に霊力が宿る。
「虚の王の闘いをお見せしよう。」 - 97スレ主23/11/03(金) 18:43:39
剣八の片手で振るう刀を避けることなく『メレフ』は胸で受けた。ギャリギャリと金属の削れる音、出血はしないが刃の後が残る。切りつけてきた剣八の腹部に返すように拳を一発。拳から放たれる霊力が炸裂し剣八を一歩二歩と下がらせる。
「並の者なら消し飛ぶはずだがよく耐える。」
「これなら本気出しても大丈夫そうだな!!」
眼帯を放り投げ剣八が刀を両手で握る。その様に『メレフ』は構えを取る。
「手加減とは人が悪い。最初からその力を出せ。」
「悪りいな、すぐ終わっちまうかと思ってな!!」
振り下ろされた刀を『メレフ』は掌で横に受け流し受け流した反動で裏拳を剣八の頬に放つ。剣八は避けもせずにそれを受ける。
続けてバランスを崩した剣八に裏拳の勢いを回転に変えて蹴りへと繋げる。バランスを崩していた剣八はその蹴りを受けて倒れ込む。
「首が飛ばぬか。丈夫さだけは十二分よな。」
ふむと『メレフ』は剣八が起き上がるのを待つ。
「強ええな。『メレフ』」
「であろうとも。だが……」
立ち上がった剣八が口の血を拭う。
「その強者に対して本気を出していない貴様を腹立たしく思う。」
「悪いな……俺の悪い癖だ。戦いを少しでも長く楽しむために手加減しちまう。アイツと戦って治ったと思っていたが、まだ残ってたみてえだな。」
刃が欠けがたがたな斬魄刀を前に構える。
「呑め、野晒」
尸魂界最強の暴力が今、姿を現した。 - 98スレ主23/11/03(金) 19:07:01
「見事な威容よ。無駄をそぎ落とした力の姿をしておるわ。」
「わりいな『メレフ』一発で終わっちまうかもしれねえ。」
剣八の言葉、そして構える大斧を見て『メレフ』は笑みを深める。
「良い。最強の力、ぜひこの身で受けてみたくなった。来るが良い剣八!」
その言葉に暴虐の笑みと共に大斧が振るわれる。『メレフ』は避けることなく両の掌で刃を受ける。
刃が鋼皮を引き裂き、めり込んでいく。一瞬の硬直、静寂、そして、空気を吹き飛ばすほどの轟音。
「やっぱり強いな『メレフ』!」
「いや、見事なり更木剣八。」
『メレフ』は両の手を失い、胸には斜めにざっくりと一閃。されど他は満足の状態で立っていた。
「未だかつて我の体に一撃でこれほど深い傷を負わせた者は居らぬ。」
「まだやれるか?」
「やらいでか。我の本気も見せずに勝ち誇られては沽券にかかわる。」
『メレフ』はグッと踏ん張るように足を広げる。それと同時にボコボコと腕が再生する。
「『 』」
何かを呟く。その直後に膨れ上がった霊圧が周囲の空気を追い出し、空にかかっていた雲を吹き飛ばした。
「こいつぁ……」
剣八は野晒を担いだままその場を動かず成り行きを見守っていた。自信の最高すらも上回りる霊圧の奔流。弧の体に湧き上がる感覚、震えは一体どこから来るのだろう。
死ぬかもしれねえ、ああ、でも、これの相手はきっと――――――
「最高だ……!!」
剣八は最高の笑みをもって最強を迎えるべく野晒に手を掛けた。 - 99スレ主23/11/03(金) 19:53:27
「すまんな、剣八。待たせた。」
「ああ、待ちわびたぜ。」
時間にしてほんの数十秒。されど剣八にとっては何よりも待ち遠しい時間だった。
『メレフ』の姿はほとんど変化が無かった。結い上げていた髪を下ろしただけ、傍目にはそう見える。
「この姿で動くのは久しい故な、加減などはできぬ。許せ。」
「加減なんてしようもんなら俺が叩き切ってやるぜ。」
さあ来いと剣八が口を開いた瞬間、腹部を抑える剣八。
「気づくか。流石だ。気付かずに死にゆく者が殆どぞ。」
その場から動いていない『メレフ』が口を開く。その言葉に応じるように抑えた腹部から玉のように血が滲み、一拍置いて勢いよく吹き出す。
「両断したつもりであったがやはり硬い。最強は伊達では無かったな。」
「がああああ!!!」
獣の如き咆哮、傷を気にもせずに野晒を振りかぶる剣八。しかし野晒は『メレフ』に届くことは無かった。
停止した剣八の首からも血が噴き出し、剣八は自ら出した血溜まりに倒れ伏した。
負けたのか?俺は……死ぬのか?チッ……死んだらもう戦えねえじゃねえか……つまんねーな……
暗闇の中で剣八は思う。決着に不満があるわけではない。終わってしまうことが嫌だった。
……剣八
……更木の剣八
何だ、うっせえな……
これで終わりで良いのですか?
仕様がねえだろ、死ぬときは死ぬんだ。
本気を出して居ないというのに?
まだ戦えるってなら戦いてえよ。
なら私の名を呼んで、さあ私の名を―――――― - 100スレ主23/11/03(金) 19:53:37
倒れ伏した剣八に触れることなく玉座に戻ろうとした『メレフ』の足が止まる。
「まだ動くか、ならばそのまま寝て――――」
振り返ろうとした『メレフ』が吹き飛ぶ。
頭部を強く打たれたのだろう、頭から磔架の残骸へと突っ込んだ。
「どこにそんな力を――――」
『メレフ』の目に映ったのは肉体を真紅に染め、角を生やした怪物の姿だった。理性などあろう筈も無い怪物がこちらを見据え今にも襲い掛からんとしている。
「死神かと思っていたが、悪鬼羅刹の類であったか。良いぞ、その力存分に楽しませよ!!」
結果だけ言えば虚の王と鬼、二人の闘いは時間にしてほんの数秒で決着がついた。
全力を越えた全力の剣八の連打に『メレフ』は耐えきれなかった。されど耐えられなかったのは剣八も同じであった。自身の力による自壊、動くことさえ出来なくなるまでの間に、『メレフ』を絶命させることは出来なかった。
「ほんの少し、ほんの少しだけ我の回復力が劣っていたならば、ほんの少し、貴様の肉体へのダメージが少なかったら我は塵と化していただろう。」
傷は既に回復し、顔についた血液を拭う。四肢が砕け、潰れた虫のような様になった剣八。
無様ともいえる姿だが『メレフ』が剣八を見る表情は敬意に満ちていた。
「我の半分も生きぬ個が我を倒しうる力へと至った。見事と言うほかない。」
手をかざすと剣八の下に黒腔が開くそして飲みこんだ。
「えっ!? 更木隊長!? いったい何処から――――」
穴の向こうから聞こえる声を無視して穴を閉じる。そもそも殺すつもりなどないのだ。
「いずれまた相まみえることもあろう剣八よ。」
『メレフ』の呟きは誰にも聞かれることなく空へと飛んで行った。 - 101スレ主23/11/03(金) 19:54:31
剣八戦終わり! 次はマユリ戦考えないと。マユリは難しいなあ……
- 102スレ主23/11/04(土) 00:23:41
「我は今気分が良い。こそこそ隠れずに出てまいれ。」
「流石は最強最古の虚。この程度はお見通しかネ。」
まるで空間を布のように纏い姿を隠していたのは涅マユリだった。
「獣の次は道化か。見事な獣であった故に期待が高まるところだが貴様はどうだ?」
『メレフ』の言葉にマユリはニマリと歯をむき出しにして笑う。
「道化と言うのは違う。ワタシは技術開発局局長涅マユリだ。覚えておくと言い出来損ないの破面。」
「ほう、その技術開発局の長、賢者の類が我に如何な用がある?」
『メレフ』は足を組み戦う姿勢を見せない。まるで楽しむかのように頬杖をついて言葉を促すように視線を向けた。
「決まっているだろう、研究者が姿を現すのは、サンプルの採集だヨ。君の肉体に興味がある。」
「我にそちらの趣味はない。何をされるか分からん貴様に我が肉体を差し出すまでもない。」
「言ったがネ? 採集だヨ。君はもうすでにワタシの網の中だ。」
直後、『メレフ』の口から血がこぼれ出る。口に溜まった血をペッと吐き出して拭う。
「更木との戦いを観測させてもらったよ。貴様は近接だけで戦っていた。動きが激しく構造的にも代謝が早い。その代謝に影響を及ぼす薬剤をここら一体に散布させてもらった。」
「下郎が……消えよ。」
掌をマユリに向けそこから霊子が光り輝き真っ直ぐに天にまで届く奔流が放たれた。
「斯様に姑息なものも居るとは、評価をするにはいささか早いか……?」
「おやおや、凄まじい威力だネ?」
消し飛ばしたはずの存在の声がする。先ほどと変わらない場所に無傷のマユリが立っていた。
「如何な絡繰りだ? 我の攻撃を受けてなお無傷とは。」
「先日滅却師たちとの交戦があってその能力の応用だヨ。"対象の攻撃の致死量"を調整する。実際に対象の霊子を時間をかけて解析する必要さえあるが時間は十分にあった。既に貴様の攻撃はワタシには効かない。」
言葉を待ってからの光弾の連打。確かに当たる。だが服にさえ容易く弾かれる。衝撃も出ているが大分軽減されているらしくこれではダメージ足りえないだろう。
「面白い。このような趣向で持て成すとは死神も中々のものよ。」
『メレフ』が立ち上がる。
「我を捕らえようとすることを許そう。全力で抵抗させてもらうがな。」 - 103二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 10:40:03
保守
- 104スレ主23/11/04(土) 19:42:21
大分力を使ったであろう『メレフ』だが、それでも戦闘向きではない涅マユリを圧倒するのは造作もないはずだった。だが、幾ら打撃を加えても堪える様子もない。
「如何な絡繰りか気になってきたぞ。種を明かしてくれるなよ。手品は見破ってこそだ。」
腹部への正拳、側頭部への蹴り、何れも渾身の当たりを感じる。
「無駄だよ。最早貴様に出来るのは大人しくサンプルになる事だけだ。」
それでも涅マユリは揺るがない。
「打撃は効かぬか。であればだ……」
グパリと口が人間では考えられないほどの可動域で開く。ほんの一瞬、マユリの目には『メレフ』が動いたように見えた。そして再び目に映った『メレフ』はマユリの腕を咥えていた。
「どうやら喰らうことは出来るようだな。そのつもりは無かったが貴様は喰らいつくそうか。」
「どうやら種がバレてしまったようだ。私の体は今液体と固体の中間を保っている。今姿を見せよう。」
マユリが背景を手でつかむとバサリと布のように空間が剥がれた。
「金色疋殺地蔵 大多羅坊地症体(ダイダラボッチしょうたい)」
赤子の頭をした芋虫、そんな印象を受ける金色疋殺地蔵だが今の姿はまるで溶けかけたナメクジのような姿をしていた。
「貴様の攻撃が霊圧と徒手による打撃主体であることは既に確認出来ていた。ゆえに霊圧の対策さえ終わってしまえば衝撃に強い形状にしてしまえば良いだけの話。今の私の肉体と卍解はダイラタント流体と化している。強い衝撃を受ければより強固に、弱い衝撃に対しては流体となってその力を逃がす。分かるかね? 如何な力を持っても破壊できず捕まえることのできない状態と言う訳だよ。」
疋殺地蔵が体を持ち上げ覗き込む。その巨体はギリアンと比較しうるほどの巨体、『メレフ』など一飲みに出来てしまうほどだ。
あああああ、あああああ!!!
疋殺地蔵は赤子のような雄たけびを上げ『メレフ』屁と喰らいかかった。 - 105二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 19:42:41
- 106スレ主23/11/04(土) 19:50:43
- 107二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 20:17:54
- 108二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 22:22:29
メレフが暴れてますけど、藍染様も様子見に無間から出て来るのでしょうか?(無間なら、把握されてない可能性が?)
それとも、一護に軽くアドバイスするぐらいのポジションなのかしら。 - 109スレ主23/11/04(土) 22:27:54
『メレフ』を飲みこんだ金色疋殺地蔵はしばらくモゴモゴと口を動かして咀嚼しているようだが、口内も柔らかいのか『メレフ』が固いのか難儀しているようだ。
「殺すんじゃないヨ。貴重なサンプルとして体毛一本に至るまで解剖するんだからネ!」
上機嫌なマユリ、しかし金色疋殺地蔵の動きがぴたりと止まる。とその表情に平静が戻る。
ブクリと醜く膨れ上がり体が破れ光があふれだす。苦しげな声を上げながら金色疋殺地蔵は爆散した。
「なるほど、如何様に形状を維持しているかと思うておったが体内にある核であったか。」
金色疋殺地蔵だった物はドロドロの液体となり地面に広がった。それと同時に仕込んであったであろう薬剤が空気に反応し音を立てる。
「なるほどこれだけのものを刀に詰め込みなおこの大きさを維持するとは。流石賢者よな。されど――――」
『メレフ』はゆっくりと手を前に差し出しグッと何かを握る動作をした。
「ゴハァッ!?」
突如マユリが苦しみだし膝をつく。疋殺地蔵と同じ様に体が解け始め形状を維持できなくなっている。
「我の能力の把握は足りていなかったようだな。千里を自在に見通す目と視界内への自由干渉だ。そなたの体内にある核をゆるりと抜き取らせてもらった。」
マユリは苦しそうに立ち上がり始解へと戻った疋殺地蔵を手に握る。
「どうやら私の負けの様だ。サンプルの回収は諦めさせてもらうヨ。だがいずれ貴様も調べつくしてやるから覚悟しておくんだネ!!」
疋殺地蔵を喉元へと突き刺し自身の体を液状化させマユリは消えた。追うのも無駄だろうし、水に何かできるとは思っても居ない。
「知も勇も侮れぬな死神連中は。以前のものより劣るという評価は改めねばならぬな。」
体に受けた毒の効能を一つずつ確かめながら『メレフ』は再び玉座についた。 - 110スレ主23/11/04(土) 22:47:45
こんな感じで特機戦力の剣八とマユリが早々にリタイアしたので尸魂界側は安全策を取らざるを得なかったわけですね。
もちろん『メレフ』もダメージも毒も受けていますので万全ではないですが他の隊長格を除けるのにはたいして労力を割かないでしょう。
次は一護たちの描写かな。
『サラ』を迎えに行って会話する場面ですね。
『サラ』から他者への友好度
1ほど興味なし100ほど慈愛
dice1d100=47 (47)
- 111スレ主23/11/04(土) 22:50:04
ほどほど視点が超越者ですね。上から見てる感じ。
争いは好まないとのことなので箱庭にでも籠って静かに過ごしているのでしょう。
次は一護たちが出会うシーンを書こうかな。 - 112二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 09:01:15
楽しみですー!保守
- 113スレ主23/11/05(日) 16:14:35
- 114二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 16:50:54
>>113なるほど!回答ありがとうございます。
一護がサラのところに行く場合、ネルかハリベル辺りが案内しそう。(ハリベル様、律儀に虚國のここを統治することになりました‥と、サラに報告してそうな気がします。サラはサラでテレパシーでの会話が長そうだから口で会話するのが久しぶり過ぎて忘れてそうですね)
- 115スレ主23/11/05(日) 18:42:51
「なあ、ネル、急がないと不味いんだよ。尸魂界は占拠されてんだ今すぐにでも――――」
「ダメよ一護。これから会いに行く方に失礼が有ってはいけないの。本当なら部外者であるあなたたちを連れて行くのも不味いんだから。」
「事情の説明のために私も同行している。滅多なことは起こらないと思うが無礼を働けばその限りではない。私たちの指示に従えないのであれば連れていくことは出来ない。」
ネリエル、そしてハリベルの言葉に一護は口を噤む。その背後の織姫とチャドは周囲から漂う怪しい雰囲気に息を呑んでいた。
「その、どんな人なんですか?」
織姫が恐る恐る尋ねる。ハリベルがふむと一息。
「一言で言えば神だ。我々虚の最初の一体。そして終わりをもたらす存在でもある。」
「ハリベル様、私たちはここまでです。」
最後列を抑えて居た三人娘が足を止める。
「ご苦労であった。私が帰るまでここで待機していろ。」
大きな崖の裂け目、そこに三人を残し皆は歩を進める。
「なんであの三人を置いていったんだ?」
「耐えられぬからだ。すぐに分かる。」
道も途中、半ばを過ぎただろうかと察したその直後、全員を重い霊圧が襲う。敵意も何にもないただすらに大きな存在の重さ、それを放つ存在がこの奥にいるのだ。織姫、チャドの呼吸が荒くなる。
「こ、この霊圧……藍染と―――――」
いや、それ以上だという言葉をチャドは飲みこむ。この先で待っている存在がどんな怪物なのか、想像もできなかった。
「え……?」
割れ目を抜けた先は今までの砂漠然としていた虚圏とは違う、まるで天国と見まごう程に草木が生い茂り、泉が湧く世界だった。その泉の中心に、霊子で出来た球体が浮いている。
「お休みのところ申し訳ありません、『サラ』様。」
ハリベルが膝を着き礼をする。それに続くようにネリエルも膝を着く。 - 116スレ主23/11/05(日) 18:55:29
――――あらあら、また来たのねハリベル。嬉しいわ。確かこの前は管理者就任のあいさつだったわね――――
頭に響く声、一護たちは頭を抑える。自分の思考のようで違和感が凄い。
「はい、此度はお願いしたいことがあり参りました。」
――――あらあら。私に何かできるかしら。後ろの子供たちに関してかしら?――――――
目を凝らすと球体の中に女性が浮いているのが確認できた。
――――はじめまして、幼い子達。私は名を持たぬもの、原初の虚。死神たちは『サラ』と呼ぶわ。気に入っているからその呼び方で呼んでね――――――
「『サラ』様、この者たちに御身の声は刺激が強すぎるかと……」
「ああ、そうね、久方ぶりで忘れていたわ。ごめんなさいね子供達。」
ふと頭から声が抜け言葉が耳に入り込む。
「つい便利だから力を使ってしまうの。他の者がここに来ることは稀だから……上手く話せているかしらなんだか恥ずかしいわね。」
「その『サラ』さん! アンタの旦那が尸魂界を襲ってるんだ! 何とか止めて――――」
一護の言葉をネリエルが抑えて止める。
「一護! ダメ! 口を慎んで――――」
「良いのよネリエル。貴方たちが来た理由は既に聞き及んでいます。」
『サラ』はゆるりと答える。
「あの方が怒る理由は分かります。その権利があることも。貴方たちにはただの災難としか言いようがありませんけどね。」
ネリエルから解放された一護が近づく。
「災難じゃねえんだよ!! そんな勝手で皆を殺されてたまるか!!」
「ええ。その通りです。かつての世界とは既に大きく変わっている。あの方はまだそれを認識できていないのです。」
封印された期間が長すぎましたねとため息交じりに呟く。
「先刻の藍染の一件で虚圏は大きく霊力を削がれました。世界の根幹を維持するためにも補填が必要だったのです。でもそれはもう終わってしまったこと。これ以上は誰の益にもなりません。私が直接話を付けましょう。私を連れて行ってください、黒崎一護。」
そう言うと檻からスルリ半透明な『サラ』が抜け一護の前へと降り立った。
「戦うことは出来ませんが話すことは出来ます。何とかしてみましょう。」 - 117二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 19:55:03
サラ様、芯のある強い女性って感じでめちゃくちゃ良いです!
強者だからか、動じないとこも良い。私の旦那様も困った人だわ…って感じ。
(檻から何で本体が出ないのか?一護が聞きそう。そして、焦るハリベル様達) - 118スレ主23/11/05(日) 20:14:57
一護「なんであんたは檻から出ないんだ?」
『サラ』「出れないのですよ黒崎一護。出るつもりもありませんけどね。あの檻は我が君が私を守るために作ったもの。かつての失態を再び犯さぬための守りなのですよ。破るだけで私の基準で相当な年月を要します。」
冷や汗をかくハリベルたちをよそに涼し気に会話をする『サラ』
『サラ』「それに、私が好き勝手に出歩いては虚たちは生きていけないでしょう。それほどまでに私たち二人の存在は強すぎるのです。このハリベルでさえある程度間を置かねば存在がすり減ってしまうでしょう。それでも会いに来てくれるところが大好きですけどね。」
ハリベル「勿体ないお言葉です。」
『サラ』「その点藍染は凄まじかったですよ。檻すらない自由な私に会いに出向いたのですから。考えは相いれなかったのでお帰り願いましたけどね。あのまま争いになっていれば三界に多くの被害が出た事でしょう。」
思念体となってなお並の破面並の力を持つその姿に何一つ嘘は述べていないという事実を肌で感じた。抑えなければいったいどれほどの力だと言うのか。
『サラ』「さあ、行きましょう。あまり時間をかけて三界がこれ以上崩れるのを防がなければ。」
- 119二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 20:53:19Picrewの「物語コラージュ」でつくったよ!
#Picrew #物語コラージュ物語コラージュコラージュのようなデザインでキャラクターが作れます💐アイテム月1更新
※一部アイテムに流血・ホラー表現あり
〇OK
・SNSアイコン・個人利用内での加筆、加工、模写・TRPG(動画配信等での使用は不可)
✕NG
・トレス(トレス表記があればOKです)・自作発言・二次配布・商用利用
■創作垢Twitter→
https://twitter.com/OrionTwilight?t=1PdpG7gjtyE6_QbOSPKMvA&s=09
最終更新日:2023.11.01picrew.meとりあえずピクルーでサラ様やってみました。初めてやりましたので不備があったらすいません
- 120スレ主23/11/05(日) 21:25:02
- 121スレ主23/11/05(日) 22:23:36
「ふむ、見事であった。剣八による武に始まり、涅による技と智をみた。」
『メレフ』は感慨深げに周囲を見やる。
「幾千幾万の桜、狒々の咆哮、炸裂の拳。どれをとっても見事としか言いようが無かった。」
両手を広げぐるりと踊るように回る。
「金の劇団、最後まで聞けなかったのは心残りよ。やむを得ぬとは言え声を荒げたのはマナー違反であったな。」
倒れ伏すローズに視線を向け言葉を掛ける。
「そして長たるものよ。真に素敵な演目であった。悲恋の類であった事だけが惜しかったが急な演目であろうに良くやった。」
「お褒めいただきどうも……まだ終わっちゃあいないんだけどね……」
息も絶え絶えと言った様子で京楽は答える。その姿に『メレフ』は首を傾げる。
「ほうほう、まだ我に挑めると? 確かに挑むのであれば今がチャンスだ。更木のダメージはまだ根深く残っておるし、涅の毒もまだだいぶ効いている。」
ツカツカと歩き玉座へと腰を掛ける。
「では待とう。次なる楽しみが来るまでな。そなた体も傷が癒え次第何時でも挑んでくるが良い。」 - 122二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 00:35:47
- 123二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 02:12:16Picrewの「えもめん」でつくったよ!
#Picrew #えもめんえもめん(背景的な意味で)エモいメンズさんが作れるメーカーです。リアル系の背景多め。立ち絵でもアイコンでも暇潰しにでもどうぞー。
・手パターン32種×左右で組み合わせ可
・背景76種(差分含)
・視線移動、手移動可
・ペア要素付きのもあるので繋げる加工はOKです。
・スーツのカスタムができます。
・ギリ女子っぽいものも作れなくはない。
・カラーパレットに差分有ります。
アイコン以外で継続的に使用する場合はどこかにクレジット表記して下さい。
※一部グロ注意
12/23:久々に更新
要望あったのでホクロ追加しました。
⚠️禁止事項:犯罪、中傷、荒らし、差別発言をするアカウントやコンテンツでの使用
自作発言、トレス、再配布
フィルター、トリミング、ゴミ取り「以外の」加工
금지 사항 : 범죄, 비방, 트롤, 차별 발언을하는 계정과 콘텐츠의 사용 자작 발언, 토레스, 재배포, 필터 및 먼지 제거 이외의 가공
Prohibitions: Use in accounts and content that make criminal, slanderous, vandalism, or discriminatory statements Processing other than self-made remarks, tresses, redistribution, filters and dust removal
更新情報: http://kabe.work/bokutoume1
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since 2021.1.13〜
3.26 リリース
4.5 メーカー名決まったので正式公開にします(元透明式男子メーカー仮)picrew.meメレフ様をピクルーでやってみました。中華っぽい服の方が似合うかなーと思いつつ中身がワイルドなお爺ちゃんだしな…と。
素顔はこんな感じのイメージです。
- 124二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 08:08:15
- 125二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 08:21:35
- 126スレ主23/11/06(月) 17:22:31
- 127二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 18:45:02
- 128スレ主23/11/06(月) 22:23:46
「む? ……死神どもめ、評価を改めようと思った矢先にこれか。余程我を怒らせたいと見える。」
霊圧が噴き出す。天候が動く。たった一人の怒りに尸魂界全域が震える。
「我が愛に何をした下郎!!!!」
天に向かって放たれる豪咆。虚閃と呼ぶには生ぬるすぎる霊圧の奔流。
今まさに黒腔から降りてきた一護たちを飲みこもうと迸る。
まるでそよ風を払うかのように軽い仕草でその奔流を『サラ』はかき消して見せた。
――――相変わらずですのね我が君、その強さ、惚れ惚れ致しますわ――――
「我が愛よ、何故そ奴らを庇う。」
――――此度は私の意思で着いてきました。貴方様との対話のためです――――
『サラ』の言葉に『メレフ』は怒りを飲みこむ。抑えるのではなく状況を知ろうと努めているようだ。何かを間違えれば爆発することもあり得るだろう。
「では語るが良い。我が愛の言葉ならば我も耳を貸そう。」
――――此度の遠征、非は我らの側に有ります。既に多くの血が流れ、三界の維持に我らの世界ではバランスはとれません。どうか矛を引きお返しくださいませ―――――
「過程はどうあれ我が子らを殺め消滅させるでもなく放置し、世界にばら撒いたのは死神たちだ。この者たちはその分を補填せねばならぬ!!」
――――それ自体がすでに無駄な行為。貴方様が封印されている間に世界は大きく変わりました。我らが管理する時代は終わったのです我が君――――
その言葉に『メレフ』は目を伏せ拳を握る。
「なあ、あんた……」
たまらず一護が声を出す。
「何だ小僧。」
不機嫌そうに睨み返す『メレフ』。視線だけで殺されそうだと思うのは一体いつ以来だろうか。
「俺たちは必死になって世界を守ったんだよ……それが、それが悪かったって言うのかよ!!」
「貴様たちの基準であればそうであろうな。だが我らの基準、そして正義とはまた違う。種も信念も視点も違えば相容れることはない。」
だがと『メレフ』は言葉を続ける。その顔にはニヤリと意地の悪い笑みが浮かんでいた。
「我が最愛が止めるのだ、聞かねばなるまい。されどただ退いたのでは現状勝者である我の立場が無い。」
ドスンと四股に近い動きをして踏ん張り、拳を前に構える。
「強者の言には説得力があろう。掛かってこい小僧。そなたが我に勝てば全てを許そう。」 - 129二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 07:43:50
保守!盛り上がってまいりましたね!!
- 130スレ主23/11/07(火) 17:24:48
保守。今日で終わりまで書きたいなあ。
- 131スレ主23/11/07(火) 18:42:05
「他の死神たちは最早動けまい。其方と我の一騎打ち。我を満足させたら其方の勝ち、奪った魂を返し虚圏へと帰ろう。我が其方を倒したら我の勝ちだ。そのまま必要数魂を奪い凱旋と行こう。」
「俺が倒したらじゃなくて良いのかよ。後悔するぜ?」
「なあに、我も随分と遊んだ故な。機嫌がいい。死神側にそれくらいの恩恵はあってしかるべきだろうよ。」
ふうんと息を吐いて『メレフ』は言う。
「なら一気に行くぞ……!! 斬月!!」
一護の手に現れる始解。『メレフ』は興味深げにそれを眺める。
「ほう、二刀……いや、一方は鞘か。風変わりな様相よ。全力でないのは構わぬが――――」
『メレフ』が一瞬のうちに一護の背後へと回り込む。
「すぐに負けてくれるなよ?」
音を越えた拳の衝撃、同時に放たれる霊圧、強い風が舞い起こった。
「我が君、とても楽しそうでなにより。かつてより力がだいぶ弱まったのでどうかと思いましたがかえって良かったかもしれませんね。」
「あ、あれで弱くなってるんですか……?」
織姫が恐る恐る『サラ』に尋ねる。
「ええ。私たちは面を破った際にその力を大きく削がれました。代わりに大きな知性を得ましたけれども。藍染の持っていた崩玉を使用していないのも原因でしょうね。……私たちの力は個々が持つには大きすぎました。」
『サラ』は感慨深げにため息をつく。
「あの方の力は生み出す力。千切った一部は虚になり、その吐息は砂漠へ活力をもたらし命を吹き込み、様々なものを喰らい、取り込み、正しい形へと作り替える。対して私は死をもたらす力。如何な存在をも霊子へと磨り潰し世界の輪へと返す力。思えば私たちが個を得た時には既に私たちの役目は終わっていたのでしょうね。」
『サラ』は織姫たちの方を向く。
「一護くんを応援してあげなさい織姫さん。私はもうあの方を応援することは出来ないから。」 - 132スレ主23/11/07(火) 19:05:27
「月牙十字衝!!!!」
二刀から放たれる霊圧の斬撃、滅却師の奥義を吹き飛ばしてなお余りある一撃を『メレフ』は同じく十字の手刀で叩き落して見せた。
返す拳に霊圧を乗せ虚弾を放つ。虚閃の半分も威力は無いはずだが一発一発がまるで大砲の如き衝撃で放たれる。一護の体に衝撃がめり込む。
「ぐあっ……!!」
「くだらぬつまらぬ面白くない!!! 全力で来い小僧!!!」
苛立ちを拳に載せ一護の顔面を拳が撃ちぬく。
「貴様の尋常でない力は我もすでに理解している。その一端も見ずに勝てど負けども納得できぬわ!!」
『メレフ』の両の手に霊圧が集まる。その手を前に出し一護へとゆっくりと狙いを定めた。
「王虚の閃光」
重い、重い黒をした霊圧が一護へと放たれる。そしてそれは一護へと届くことなく、同じ色をした霊圧に防がれた。
「そなたの中の虚か。美しいな。素晴らしい力だ。」
「そりゃあどうも。なあ……アンタを殺しちゃあ不味いってのは俺も聞いてる。ここで退いてくれ。これ以上本気を出すとアンタを殺さないってのは出来なくなる……」
本心からの一護の言葉に『メレフ』は口角を釣り上げる。
「良い傲慢だ。そしてそれは正確だ。其方の本当の力は今の我の遥か上の力を持っている。三界を揺るがす王の力……」
目を細め『』はこの日初めて自身の武器を抜いた。虚の仮面のような材質で出来た艶の無い剥き身の刀。柄すら飾られていないただただ一枚の刃。
「我の渾身の一撃。三界には及ばずとも世界を滅ぼす刃、この一撃止めてみよ。名も無き我の最後の足掻きよ。」
『』は刃を振りかぶる。ただ一度だけ振り下ろすためだけの大上段の構え。
「分かったよ……卍解!!!」
一護の手に無骨な包丁の如き刃が姿を現す。
「天鎖斬月!!」
「『 』」
名無き王の名もなき一撃、振り下ろされた破壊の一撃を黒崎一護が迎え撃った。 - 133スレ主23/11/07(火) 19:09:29
「満足しましたか?」
「ああ。存分に負けた。」
「ええ。格好悪く負けましたね。」
「ふん、相手は三界全ての力を持つ怪物ぞ。我一人では荷が勝ち過ぎていたわ。」
「なら私も一緒に挑めばよかったですね。」
「であれば……分からぬなあ……」
「ふふ、お疲れですね。少しお休みになられると良いですよ。いっぱい遊んだのですから。」
「そう……だな……少し、休むとしよう……」
「ええ、お休みなさいまし、愛しい貴方。」 - 134スレ主23/11/07(火) 19:24:44
「ご迷惑をおかけしました、死神の皆様。我ら二人は再び虚圏の奥地へと籠り。出てくることはもう無いでしょう。」
ぺこりと頭を下げる『サラ』に回復した京楽が頭を下げ返す。
「いやいや、本当に。此方の不手際とは言えもう勘弁願いたい。次にいらっしゃるときはお酒の席にしたいもんですね。」
「うふふ正直なのは美徳ですね。でもこれからが大変ですね死神さん方。多くの力が世界より失われたのは事実。そしてそれを弔う時間が無かったのもそう。私たちに非が無いとは言いませんがこればかりは協力できません。」
『サラ』の目が細まる。
「私は過去の遺物、出来る限りの事はしましょう。でもこれより開くは地獄の扉。罪なき我ら虚達には縁なき事。あなた方の健闘をお祈りいたしますわ。ではまた。」
黒腔が開き礼をした『サラ』が飲み込まれていく。
「一護くん、でしたね。」
「あ、ああ。」
「またいつか、我が君と遊んであげてくださいね。また会えるのを楽しみにしています。今度は私も一緒に遊びましょう。うふふ。」
そう言い残すと黒腔は閉じ、跡形も無く消え去った。 - 135二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 19:56:53
暴れるだけ暴れてメレフは満足し、サラは勇姿を目に焼き付けた訳ですが…そうよね、地獄までどうにもならないもんなぁ…。
(サラがメレフに膝枕してあげて頭撫でて歌い始めるところでEDかな?) - 136スレ主23/11/07(火) 19:57:37
これで終わり!
右と左は出て来てない隊長格と戦ってかなり粘って負けます。ラブと日番谷と砕蜂辺りかな。左が回復してるってギミックが全然バレないでしばらく凌いだ後に左がやられて続いて右という流れです。 - 137スレ主23/11/07(火) 20:07:00
- 138二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 20:31:40
- 139スレ主。23/11/07(火) 21:15:23
個人的には『サラ』のほうが殺傷能力的には上です。『メレフ』は戦闘(物理)ですが『サラ』はそれとは別に聖隷に近い方法で対象を霊子に分解して倒します。対象がどこにいてもテレパシーで見つけ出し問答無用で分解します。
大昔は大虚達が死神に倒されることも同種に食われることも無く死にそびれ行き場を失った果てに『サラ』の元に辿り着き分解されて虚圏に還り、その霊子を使って『メレフ』が小さな虚や植物を産み出しそれが成長し大虚になるという循環で世界を回していました。
山爺たちが世界のバランスを変えるために攻め込んで『メレフ』が敗北した際に循環は途絶えたため虚圏は砂漠になり結果的に大虚が増える形になりました。と言うのがこのスレでの設定です。 - 140二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:20:45
>>139設定が練られてて凄い面白い。緩やかな終わりを与える妃と生命の息吹を生み出す王で、太古の虚國を回してたのがしっくりくる。
- 141二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:21:46
- 142二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:31:29
- 143二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:33:52
- 144二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:46:58
- 145スレ主。23/11/07(火) 22:04:23
了解です。
「あの、『サラ』さん……!」
「何でしょう織姫ちゃん。」
緊張した様子の織姫に『サラ』は優しく声をかける。
「えっと、破面の人たちってこう、恋愛とかするのかなって……その愛しい人とか言ってたから……」
それを聞くと『サラ』は嬉しそうに、少し困ったようにクスリと笑った。
「ええ。理性があって、感情があって、愛情があります。私たちは何ら人と変わりませんよ。そうですね、まだ時間がありますから馴れ初めでも話しましょうか。」
情景をテレパシーで伝え、物語を紡ぐように語り始める。
最初の最初。きっと世界が出来てすぐの頃、私たちは生まれました。最初から二人。彼が生を私が死を世界のために司っていました。
やがて世界に様々なものが満ちて、しばらくして世界が幾つかに分けられました。そのころから私たちは虚と呼ばれるようになります。
隣にいて当然、世界のルールだった私たちはそうやって育ちました。育ちましたは違うかしらね? 過ごしました。
当時の私はこの力で繋がることは出来ても触れることが出来なかった。弱い者は近くに置けず、強い者は死を求めて私の元へとやってくる。私はずっと孤独でした。
ある時に彼が言いました。
「君との間に繋がりが欲しい。我と君と、決して切れる事のないものが欲しいと。」
私のこの手を取って言うの。触れれば死をもたらすだけの手を。
その時は踊り出しそうなくらい嬉しかった。でもそれと同時に私が一緒に入れるのかと疑問に思ったの。
「私は死。貴方よりもずっと残る力。貴方はきっと私よりも先に消えてしまう。」
「それはあり得ない。何故なら我は生。無より生まれ、無より産み出すものだ。もし死するなら改めて生まれ君の元へ舞い戻ろう。」
そんなことを真面目な顔をして言うの。精一杯格好つけてね。
そんなことを言うから私は恥ずかしくなっちゃって思わず「はい」って言っちゃって。
- 146スレ主。23/11/07(火) 22:18:44
それからずっと一緒だった。
私たちが面を割って、この姿になっても。この手は人に触れることもつなぐ事も出来ない形になってしまったけど彼はこの手を取ってくれた。愛しい人の手が美しくないわけが無いって。
死神が攻めてきた時も私は自分には関係ないと思ってたの。私がもたらす死と彼らがもたらす死、それに大きな差があるとは思っていなかったから。
でも彼は違った。自分が生み出した者たちを彼は愛していた。奪われることを良しとしなかった彼は戦いを選んだ。
死神たちは私の元へもたどり着いた。私は戦うことなく彼らに従った。彼らに私を殺すことは出来ないのは分かっていたし、その意味が無いこともわかってた。
だから死神たちが私を捕らえて彼を動揺させようとするなんて考えもしなかったの。
動揺した彼は封印され、闇の中へと囚われた。それでも私は彼を開放しようとはしなかった。死神たちの封印の時間なんて私たちには瞬きのような物。いずれ再開できるのであれば気にすることも無い。だから私はあの場所でずっと待っていたの。出てきた彼は私に手出しはさせないなんて言って檻を作ったけどね。うふふ、可愛いでしょ?
「こんなところ。話過ぎちゃったわね。大丈夫?織姫ちゃん。」
「えっと、はい! なんだかすごい話ですね!」
――――ふふ、私たちは長生きだもの。でも愛も恋も長さは関係ない。貴女の恋もきっと私たちに負けず劣らず素晴らしいものになるわ。私は貴女を応援してる。頑張ってね――――
しぃっと指を口元に当てウインクする『サラ』が織姫の目に映る。はい!と頭の中で返すと彼女はニコリと笑った。
「そろそろ尸魂界に出るかしら。」
愛しい彼との再会、それがこんなに心躍るとは。『サラ』は隠しきれない笑みを浮かべ出口をくぐった。 - 147二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 22:23:35
メレフとサラの馴れ初めがめちゃくちゃ尊い…。プロポーズの言葉が素敵過ぎる。
- 148二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 08:14:48
甘い……甘すぎるぞ……だがそれが良い
- 149二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 08:21:42
サラは藍染と会って会話したそうだけど、何を話したのかしら?
- 150スレ主23/11/08(水) 14:10:14
藍染との会話は考えてたので後で書きます。
- 151スレ主23/11/08(水) 18:07:26
――――あらあら、客人なんて何時ぶりかしら。私の所にくる子たちもとんと減ってしまったから――――
「初めまして原初の女王。私は藍染。」
――――最近、巷を騒がせている子ね。私の元にも届いていますよ――――
「それなら話が早い。私と――――」
――――お断りします。貴方の目的に私は何も興味がありません――――
『サラ』の言葉に藍染は眼鏡の後ろに表情を隠した。
「私なら貴女の伴侶と貴女自身の孤独を取り除くことが出来る。是非とも協力願いたいのだが。」
――――もう一度言います。私は貴方自身も含め興味がありません。あの方がいない孤独も私たちの時間してみれば瞬きの間。弧の孤独を楽しむことさえ出来ましょう。革命者ごっこがしたいのなら他所でやりなさい坊や――――
その言葉に横に付いていた東仙が殺気立つ。しかし藍染がそれを片手で制する。
「そうか、なら最後に――――」
――――刀を抜くことは許しませんよ、藍染惣右介。言ったでしょう? 貴方の事は耳に入っていると――――
「……そこまでお見通しとはさすが女王。ではこれ以上長居しても仕様が無い。」
――――ええ、お帰りなさいな。私は貴方たちに関わることはありません。ただし――――
『サラ』の体から霊圧が迸る。
――――あの方の安寧を壊すようなことがあればその限りではありません――――
その言葉に藍染は答えることなくその場を去っていった。
恐ろしい子。もしあの子が本気で挑んできたなら、殺さねばならなかったでしょう。それにあの得体の知れない力……
『サラ』は藍染の中に隠された力を思い出し身震いする。もしその力を利用すれば――――
……いいえ、私は欲しません。たとえ世界を変えられる力だとしてもそれは私たちの在り方を変える事にはならないのですから。 - 152二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 20:22:56
崩玉に気付いて自制出来るサラ様は強いな。藍染と対峙してる時は無表情に近い冷たい顔をしていそう。
- 153二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 23:43:28
右と左と戦ってたみんなも大変そう…本体が沈黙したから消えた感じかな。
- 154二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 09:36:50
京楽さんの卍解を破ったメレフ…何気にヤバい事してるな。ローズの場合はなんか物理で押し切った感がある。拳西は殴り合いになるから…メレフも体力削られた訳だ。
- 155二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 13:06:04
右と左の戦闘については今日書きましょうか。
京楽の卍解は自力で耐えて霊圧を回復しなおすことで耐えきりました。
ローズの卍解は音が媒介と途中で気づいたので尸魂界を揺るがすほどの怒声で一旦かき消して殴り倒しました。演目中に騒いだのは悪かったと言っているのはそのためです。
拳西は純粋に殴られましたがほぼ意に介さず殴り倒して終わりですね。相性が悪かった。
順番は 白哉 → 恋次 → 拳西 → ローズ → 京楽 の順ですね。
白哉の千本桜が全く効果が無し。なので一発が大きな恋次が撃って出て、それも効果が無かったので削るために拳西。
それすらも効かなかったのでローズが概念攻撃に移行。結果力づくで突破され壊滅、巻き込む心配がなくなったので満を持して京楽の卍解。霊圧を大きく消耗しますが『メレフ』的にはかかったという認識が無く、京楽にも攻撃をしていないため被害が最小限に。後は自己修復と霊子吸収で回復という流れです。
多少時間があったので一護達が来るまでにある程度は回復できたという感じ。
- 156スレ主23/11/09(木) 18:21:21
『右』は『左』の指示で動く。何故なら『左』は賢くコイツの力によって自分が成り立っていると理解しているからだ。
「『右』次はあっち。」
「オウさ!」
快活な返事を淡白な相方に返し『右』は虚閃を放つ。爆発、悲鳴。数人の隊士が巻き込まれたようだった。
「『左』!次は――――」
「上。」
立ち止まった『左』に対して少し遅れて『右』が止まる。
目の前に落ちてきた鉄球が整備された地面を砕いた。
「お~う、あぶねえなあ。『左』こいつは?」
「恐らく副隊長。殺しちゃダメ。」
「弱そうなやつ相手に手加減は難しいなあ。」
大前田希千代は焦っていた。とりあえず暴れまわる奴を止めて来いと隊長に言われたから出張ってきて、とりあえず走ってる相手を見つけたから五形頭を叩き込もうとした。
しかしまるで分っているかのように寸でのところで不意打ちを回避された。落ち着いて霊圧で比べると自分よりも大分上、いや、隊長格に匹敵するのではないかと頭をよぎった。
「おい、お前ら! 今謝るなら許してやる――――」
自分の発した声もろとも光に飲みこまれた。
「やっべ直撃しちまった。死んだかな?」
「死んでない。多分ね。それよりも……来た。」
『左』の言葉に答えるように幾人かの死神があらわれた。 - 157スレ主23/11/09(木) 18:32:35
「おうおう、俺たち二人相手にずいぶんと大勢だねえ。死神さん方。」
『右』は指折り人数を数える。
「隊長さんはいねえのかな?」
指折っていた手を握りしめニヤリと笑いながら『右』が言う。
「舐めた口を利くじゃないか木っ端風情が。僕たち護廷の隊長が君たち如きを相手するとでも?」
すでに解放を済ませた吉良が答える。
「すでに包囲されています。降伏してください。」
雛森が構える飛梅には既に鬼道が充填されていた。
「そういう訳なんだけどどうする?」
塀の上から覗き込む乱菊。他にも続々と収奪されなかった隊員たちが集まってくる。
「とりあえず三人の副隊長ってところか。いいねえ、いいハンデだよなあ『左』。」
「殺してもいいのは雑魚だけ。強い連中は行動不能で終わり。」
淡々とした『左』の言葉に良し!と快活に答え『右』は構える。
「それじゃあ派手に行くぞ!! うおおおおおおおおおおらあああああああ!!!!!!」
大声と主に吐き出された霊力が無数の虚閃となって降り注ぐ。
その一本一本はまるで意思を持つかのように隊士を追い回し貫き、そして次の隊士へと向かっていく。
副隊長たちが防御している間にほとんどの隊士は地に伏していた。 - 158スレ主23/11/09(木) 18:51:21
「とりあえず一人。」
一瞬、虚閃から身を守るために身を固めた隙を突かれ吉良へ拳が炸裂する。
ぐちゃりと言う嫌な音と共に胴体を貫き……はしなかった。
「悪いけど、そこは既に貫通済みだよ。」
ギャリンギャリンと金属音を立てて吉良の攻撃を腕が受ける。
「固いね。でもこれで――――」
直後、バランスを崩し『右』が倒れ込む。
「斬られた相手は許しを請うように首を垂れる。故に侘助。」
首を斬ろうと振り下ろす吉良に対して『右』はニヤリと笑みを浮かべた。
『右』は能力にかかった右腕を切り離し離脱。去り際に口から虚閃を吐き出し吉良へと浴びせた。
どれほどの威力だったのだろうか、それは幾つもの壁を貫き姿が見えぬほど遠くへと吉良を追いやった。
「おっとお、やり過ぎたか? ちょっと焦っちゃったぜ。」
「弾け! 飛梅!!」
お返しとばかりに雛森が放った飛梅は間に割って入った『左』が出した壁によって防がれた。
「確か……そう……断空」
ぼそりと呟き、出された壁は確かに鬼道の八十一、断空であった。達人である雛森が見間違えるはずもない。
「何で……!?」
「おーう、次はそっちか。」
すっとしゃがむ『左』の頭の上を『右』の裏拳が通り過ぎる。距離があるはずの雛森に不可視の一撃が命中した。
ゴボリと嫌な音を上げて口から血を吐き蹲る。
「内臓をいくつか破損。動かない方が良い。」
『左』が見下すように雛森に告げる。朦朧としていた雛森は飛梅を放し意識も同じく手放した。
「『右』、腕。」
「おうおうおう。一本派手にあげちまったわ。やるもんだな死神もよ。」
「上から二番相当。主様の記憶からすれば妥当。」
『左』が手を当てると切り離した腕がまるで水を容器に満たすかのように生え変わった。
「そこのお嬢はどうする? 挑んでくるなら相手になるぜ。」
塀の上で構えて居た乱菊へ指でかかってこいと挑発する。乱菊はぐっと踏み込もうとし―――――
「止まれ松本。そこまでだ破面。」
白髪の少年と黒髪の少女が挟み撃ちにするように『右』と『左』を囲んだ。 - 159スレ主23/11/09(木) 19:03:25
「戦力の逐次投入は下策だぜ隊長さんよ。」
「二人とも隊長格……要注意。」
お互いの相手の力量を察知し『右』と『左』の体が強張る。
「良くも雛森に血を流させたな。」
「挑まなけりゃそうはならなかった。俺だってそうしたかったわけじゃねえ。恨むならその嬢ちゃんを恨みな坊主。」
その言葉への返答は氷の竜だった。殴り返す形で迎撃した『右』の正面を氷の壁が覆う。
「いいねえ、氷ってのは生まれて初めて見たが気持ちいいもんじゃねえか!!」
「ならもっと受けてみろ!!」
続けて放たれる竜を片端から叩き伏せていく。
「あっちは派手だな。」
「派手。」
「生憎と私はそう言うのは専門外でな。すぐ楽にして――――」
動こうとした砕蜂の体が止まる。足に縛道が纏わりついていると気づくまで一瞬遅れが生じた。
「……這縄……六杖光牢……百歩欄干……」
続けた放たれる無詠唱の縛道。辛うじて足袋を脱ぎ捨て命中こそしなかったが技量の高さに砕蜂は目を見開く。
「縛道をこうも使いこなすとは……貴様、何者だ。」
「……王の左手。ただそれだけ。五柱鉄貫。」
矢継ぎ早に降り注ぐ鉄柱をいともたやすく回避し砕蜂は懐へと入り込む。
「弐撃決殺! 雀蜂!」 - 160スレ主23/11/09(木) 19:24:24
目深に被っていたフードを砕蜂の腕が貫いた。しかしその感触に砕蜂は首を傾げる。手ごたえが無い!?
その相手は体をよじるとクルクルと威力を逃がすように回って先ほどと同じ様に立ち上がった。
「そこに頭があるとは限らない。それにしても弐撃決殺、物騒。雀蜂、物騒。そういう能力。」
うんと肯くと脱兎のごとく『左』は逃げた。
「な!?」
「強い。勝てない。なら逃げる。バイバイ。」
呆気にとられる砕蜂を尻目にスタコラと逃げていく。
「おーうおう、ちょいと待て坊主。通信だわ。」
「戦闘中に待ては無い。」
「ったくそんなんじゃあ格好つかねえぞ。おうりゃあ!!!」
地面を踏んづけると整備された地面がひっくり返らんばかりに壁となって日番谷と『右』とを隔てた。
「何だ『左』やったのか?」
――――無理勝てない。助けて。追われてる。速い。
「あららら、今回のお前弱いもんなあ。合流しろ。こっちからそっちに行く余裕はな……おっと!!」
――――早く助けちぇ。
壁越しに降り注ぐ氷柱を避けて空を見上げる。
氷の翼を生やした小さな龍がこちらを狙っているのが見えた。
「大紅蓮氷輪丸。」
「……追い込まれた。ピンチ。」
「それにしてはずいぶんと余裕じゃないか。追いかけっこは終わりか?」
余裕の表情で言う砕蜂に無表情で見つめる『左』
「終わり。次はかくれんぼ。」
「減らず口もそこまでだ。」
繰り出される突きをまるで軟体動物のようにぐにゃりと回避し口から煙を吐き出す
「……赤煙遁……曲光……バイバイ。」
「待て!!」
即座に瞬閧を発動し余波で煙を吹き飛ばすが既に『左』の姿は無かった。
「クソッ!! 逃がしたか!!」 - 161スレ主23/11/09(木) 19:40:57
「おいおい、その姿で変わったのは範囲だけかぁ? さっきから気持ちのいいのしか出てないぜ。」
『右』は放たれる氷を全て叩き落としていた。
「ああ、準備できるまで時間がかかってな。」
「ほう?」
「お前が周囲を水浸しにしてくれて助かった。」
周囲の水が集まり凍り、そして『右』を囲む。
「千年氷牢」
即座に『右』は氷に包まれそして圧砕され、周囲へと散らばった。
「手前の油断が招いた結果だ。さっさと殺すんだったな。」
ほうと一息ついた日番谷はまだ時間が残っているうちにと双極へと視線を向けた。
「その通りだな。油断は禁物だ。」
声が聞こえ、振り返ろうとした瞬間、日番谷は意識を失った。
「『右』油断が過ぎる。遅かったら死んでた。」
「調子に乗り過ぎたわ。この坊主が調子に載せるのが随分と上手いからよお。もう一匹はどうした?」
「撒いた。」
「久々で調子が出ないんだろうけどそこは気合で何とかしろよ。」
「主様の調子の問題。ワタシ悪くない。」
「さてと……次のお客様かぁ? なあ、名前は?おかっぱの兄ちゃんと……黒髪の嬢ちゃん。」
呼ばれた男は丸い飾りのついた刀をクルクル回しながら現れた。
「五番隊隊長、平子真子や。よろしゅうな。」
「十三番隊隊長、朽木ルキアだ。」 - 162二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 22:33:28
一護達が戦ってる裏でめちゃくちゃ激闘があったやつだ!燃える展開!!
- 163二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 23:19:05
「隊長が二人か、いいねえ。順番としてはもってこいだ。」
「三人。」
『左』の訂正。探し回ったのだろう、砕蜂の体にはうっすらと汗がにじんでいた。
「やっと見つけたぞ。逃げ回りおって。」
「隠れんぼは私の勝ち。イエーイ。」
ピースピースと無感情な声で砕蜂を煽る。
「うっし、これで2対3。実力は申し分なし、ハンデは上等。かかってこいやあああ!!!」
『右』の叫びを平子は片耳をほじりながら聞き流す。
「やかましいわアホ。やる気だしくさって鬱陶しいねん。」
「気質でな! 許せおかっぱ隊長。」
勢いよく殴り掛かった『右』の拳は空を切る。続けて放つも一発たりとも平子へは当たらない。
「避けるのが上手えなおかっぱ隊長!!」
「避けてへん。オマエが外しとるだけや。なんやええ匂いがしとるやろ?」
その言葉にビクリと反応し攻撃を止め姿勢を低く構える。
「なるほどな。視覚感覚系の能力か。使い方が上手いな。気付かなかったぜ。」
「その割に焦ってへんな? 何か策があるときの顔や。油断できんわ。」
その言葉にニッと笑顔で返す。両手を大きく広げ拍手を一発。
パアンと快活な音で空気が震え思わずその場にいた死神たちは耳を抑える。
「良し、これで解決だ。やらせてもらうぜおかっぱ隊長。」 - 164二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 23:19:15
「コイツ効いてへん……!? いや、逆撫は効いとった。突然復帰したが正しい。」
隊長格といえど直接打撃に特別精通していない平子に対し、恐らくは戦闘面に一点特化した『右』能力を無効化された状態で勝負になる筈も無かった。受けるので手一杯、それすらも徐々に押されていき――――
「やばい……とでも言うと思ってたか?」
真正面に迫る『右』の背後を取った砕蜂。その背に雀蜂を突き刺す。
「痛えええじゃねえか!!」
振り払う腕をつかみ関節を決めつつ背負い投げる。自身の倍近い体躯を持つ大男を見事地に伏せて見せた。
「やるな!!」
折った、確かに骨を折ったはず、まともに動くはずはない、だというのに『右』は投げられた体勢のまま、折れたはずの腕で砕蜂の胸ぐらをつかむとお返しとばかりに地面に叩きつけようと振り下ろした。
咄嗟に受け身を取り威力を殺しつつ服を掴んでいる手の指を捻じ折り脱出する。
「小さい割によくやるぜ。腕どころか指全部おじゃんとはよ。」
そういう『右』だが見せびらかすようにねじ折った指を動かし拳を握って見せた。傍目には折れているように見えない。
「回復している? だが速すぎる!」
「せや、能力にしちゃちょっと説明がつかんで。何かタネがあるはずや。」 - 165スレ主23/11/09(木) 23:38:58
「なあ砕蜂、アイツの何処に一撃決め取った?」
「背中だ。背骨を中心に一撃加えた本当なら立っているのさえおかしい。」
「そうやない。アンタの能力が出てへんのはおかしいっちゅう話や。」
背中だから今は見えていないが平子が確認した限り背中浮かんだ文様が消えていた。
「一人相手にオレの卍解は使えんし参ったわ。」
「朽木、どうだ!?」
「砕蜂隊長、怪我人及び生存者の移送完了しました。私も戦線に参加します。」
瞬歩で戻ってきたルキアが斬魄刀を構える。
「あー、途中からいねえと思ってたら逃がしてたのか。ま、ちょうど良いか。巻き込んで殺しちまったら俺が怒られちまうからな。」
ポリポリと頭をかく。
「それじゃ仕切り直しと―――――」
「次の舞 白漣」
一瞬の間、空中で凍り付いた状態で『右』が停止する。少し間が空き、その体はガランと砕けた。
「仕掛けておいたのが功を奏しました。」
「設置とはいい趣味だな嬢ちゃん。」
砕けた体が瞬時に集まり元通りに、強大な暴がルキアに襲い掛かった。
しかし攻撃は命中させずにピタリと停止し、ルキアから手を引く。
「危ない姉ちゃんだな。あと一歩、いや半歩踏み出してたらさすがの俺も死んでたぜ。」
純白の衣に身を包んだ髪すらも白く染め上げたルキアがそこにいた。
「卍解、白霞罸」
本数秒の発動、カウンターを狙ったイチかバチかだったが見抜かれた。
「ゆっくりと解除する必要がある見てえだな。良いぜ。解除しな。こっちは殺すつもりはねえんだからよ。ほら他の兄ちゃんたちも遊びに来い!!」
生かされた、見逃された、同じ隊長として戦っているのも関わらず自身だけがそんな理由で助かったことをこんなにも悔しく思うのはルキアにとって初めてであった。 - 166スレ主23/11/09(木) 23:53:33
分かったことがある。
コイツの攻撃は物理一辺倒、時折虚閃を思い出したように吐き出して牽制してくる。まあ、この辺は威力はあるけど何とでもなる。問題はこの異常なタフネスや。凍らせて砕いても再生して襲ってくるなんてことがあり得るんか?
「砕蜂、俺が鬼道で周辺を探る。一瞬時間稼いでくれ。」
「従うのは癪だがいいだろう!」
飛び掛かる砕蜂、雀蜂を囮に白打を連続でたたき込む。
「いいねえ! 俺はこういうの大好きだぜ!!」
「変態め。」
振り下ろされる拳を躱し振るわれる足を飛び越えとにかく距離を詰める。確かに何発か雀蜂を当てているがその紋様は数秒と待たずに消えてしまう。
「居った!! 砕蜂!! ソイツの背後、瓦礫の上や!」
周囲を探っていた平子が叫ぶ。
「おい! お前の相手は俺――――」
そういう『右』の顔に蹴りを入れつつ背を踏み台にして指示された位置を確認する。透明でほぼほぼ見えないが確かに何かが存在している。
「バレた。ピンチ。赤煙遁。」
ボフンと煙が巻き起こる。
「同じ手は効かん!!」
即座に砕蜂は瞬閧で煙を払う。無防備な『左』に雀蜂を突き刺した。
「やられた。ごめん『右』。」
抵抗しようとする『左』を寝技に持ち込み抑え込み二撃目を突き刺す。文様が大きく広がりそしてバチンと音を立てて消え去った。 - 167スレ主23/11/10(金) 00:02:35
「なんや、お仲間がやられてもうたな。あのちっこいのがアンタの不死身の秘密や。影から常に回復を打ち続けて異常があればすぐに元に戻す。回復の規模が回帰に近いから近くにおらんと使えへんて踏んだのは正しかったようやな。」
「ああ。その通りだ。だからと言って俺のやることは変わらねえ。やらせてもらうぜおかっぱ隊長。」
「残念やけど、タネが無くなった以上お前の負けや。」
その時『右』は辺りを包む甘い匂いに気が付いた。
「近くに誰も居らへんからな。巻き込む心配も無い。こうなってしまえばアンタの馬鹿力ももう当たらん。」
見当違いの方向に拳を振り回し虚閃をばら撒く『右』へゆっくりと近づきその背から心臓へと刃を突き立てた。
「厄介やったでアンタ。もう出てくんなや。」
「これで終わりか……まあ、退屈しのぎにはなりましたかね……主殿―――――」
どさりと倒れその命を終える。『右』と『左』はそれぞれが元の腕に戻ると霊子になりその霊子は主の元へと戻っていった。
「あれで体の一部ってふざけとるんか。相手するんわ無理なんちゃうか総隊長。」
双極の丘に舞い起こる現象を遠目に見ながら平子は呟いた。
「む、『右』『左』がやられたか。まあ、今回は久方ぶり故適当に生んだのが良くなかったか。とは言え十分に仕事は果たしたらしい。我が腕ながら見事よ。」
倒した隊長たちを見下ろしながらパチパチと渇いた拍手を送る。たとえ届かなくとも自分の意思を伝える事こそ大事なのだから。 - 168スレ主23/11/10(金) 00:03:22
人数バランスを間違えましたね。右左が頑張り過ぎ。こんなに強くする予定は無かったんですけどね。アヨンどころの騒ぎでは無くなってしまいました。
- 169二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 07:40:29
これで適当に作って、お遊び感覚なのが恐ろしい。
頑張ったからちゃんと褒めるメレフ様良いな。 - 170二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 18:04:57
なんとなく声優が…↓のイメージでした。
メレフ→麦人
サラ→井上喜久○
右→吉野裕○
左→能登○○ - 171スレ主23/11/10(金) 19:55:49
- 172スレ主23/11/10(金) 22:52:44
スレ主的に『右』と『左』は端末なので死後吸収され再び出現という形なので以前の記憶が残ってます。コミックのネタのアヨンみたいな感じ。
名前だけ毎回『メレフ』がつけます。大体適当。
割合的に『メレフ』から100(限界値)でそれぞれ二人を産み出すと2割ほどのスペックを失いことになるためほぼほぼざっくり小さめに生み出します。なんで今回は『メレフ』スペックの約5%の『右』と0.8%の『左』を産み出しました。
実は両の足もそれぞれ切り離せば分体になる予定だったり。
『右』
・白兵戦特化。
・基本的に丈夫。
・性格はまちまちだが好戦的な場合が多い。
・今回は人型だが大型の獣型になる場合もある。
『左』
・鬼道戦特化。
・柔軟な肉体で近接戦はかく乱するのが基本。人の形状をしているが粘体に近い。
・自身や本体(メレフ)が一度でも受けた、確認した鬼道を学習ラーニングし使用してくる。出現時のスペックで使用できる限界ラインが大きく変わる。
・鬼道の制御に要領を割かれているので表情や表現に乏しい。
・今回はかなり弱小状態で生み出されたので探知に回復と援護に集中していた。 - 173二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 08:09:03
めっちゃ強い!!
- 174二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 18:59:26
雨竜は出番無かったですね。
右と左は時々に応じてスペックが違うんだな。10の指と両腕と両足で軍団作られてたらかなりやばい状況だったのですね… - 175スレ主23/11/11(土) 19:53:18
想定は本編(千年血戦後)なのでそんなにもう付き合いは無いかなと。チャドと織姫がべったり一緒なのは想像できるんですけどね。
スペックについては右と左で強さに差があり過ぎるのは何でだろうと考えた結果ですね。王様らしく気紛れで大雑把だろう性格的にもあってるしで決めました。
- 176スレ主23/11/11(土) 20:04:52
流石にここまで進むと短編も書きにくいので質問とか感想にスレ主が返答してこのスレは終わりかなと思います。
また近いうちにキャラ作成スレは立てようかなと思っています。
その時は自分のSSは少なくする予定です。ちょっとスレ主でしゃばり過ぎ感あるので。
よろしくお願いいたします。 - 177スレ主23/11/11(土) 22:57:17