三女神像の前に行ったらウマ娘になった part3

  • 1二次元好きの匿名さん23/10/30(月) 23:58:30
    三女神像の前に行ったらウマ娘になった part2|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/2486774/前回までのあらすじ某女神の力でウマ娘になったトレーナー。しかし彼は両親のしがらみから「ウマ娘になりたい」と願い続けてきた異…bbs.animanch.com

    前回までのあらすじ

     三女神像の前に行ったら突然ウマ娘になってしまったトレーナーことサンライクガベージ。しかし彼は幼少の頃から「ウマ娘になりたい」と願い続けてきた狂人だった。

     ウマ娘となったトレーナーは担当であるサンフォールと共にレースの世界に殴り込み、GⅠに勝利するなど華々しい記録を打ち立てる事に成功。

     しかし、スプリンターズステークスで大敗した後、同じく元人間のウマ娘であるモチモチトッポギに衝撃の事実を伝えられる。


    「私達はウマ娘の肉体を制御できず、重大な怪我や故障で引退する事になるだろう。人間に戻って平穏な日々に帰るか、このまま壊れるまでレースを続けるか、どちらか選ばなくてはならない」


     厳しい選択の前に打ちのめされるトレーナーとフォール。しかし人間をウマ娘にした張本人であるゴドルフィンバルブは「あなたはまだ両親との決着を終えていない」と人間に戻す事を拒否。トレーナーは様々な不安を抱えつつも、現実に戻る事となる。

     果たしてトレーナーはダイスと選択の果てに何を見るのか? 謎と不安に満ちたまま、レース生活3年目が幕を開けようとしていた。

  • 2二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:02:16

    新スレ乙
    ゴッさんは未来から話していたんだろうか……?
    それとも元々はトッポギも前例たちのように壊れていたのが、
    トレーナーさんと関わったことで結局は二者択一の投げやりな結論になりながらも
    元人間の者らが壊れた原因の分析に動いたことで何か揺らぎが生じているのかしら

  • 3123/10/31(火) 00:17:33

    キャラ紹介
    ・トレーナー(現:サンライクガベージ)
     女神の導きによりウマ娘となってしまった男。
     両親の浪費癖ゆえに貧乏な幼少期を過ごし、「ウマ娘ならもっと稼げたのに」と言われて育つ。そのため、ウマ娘になった事について戸惑うどころかむしろ喜んでいる。
     適正距離は短距離。トレーナーとしての力量はまだまだだが、ウマ娘としての才能は抜群。ウマ娘の身体を活かしてトレーニング理論の実証を行い、担当であるサンフォールの練習にフィードバックするのが彼のやり方。

    ・担当(サンフォール)
     ウマ娘になったトレーナーの担当ウマ娘。
     奇しくもウマ娘となった彼と同じ脚質、同じ才能、同じ体格を持っており、彼の体験をそのまま活かす事ができる稀有なウマ娘の一人。
     気怠げな性格で、トレーナーを選んだ理由さえ「目が合ったから」という良く分からない物だが、行動の端々に能力の高さを見せる。
     適正はダート。夢はトレーナーとレースの場で競い合うこと。

    ・モチモチトッポギ
     トレーナーのライバル兼元人間のウマ娘仲間。落ち着いた口調とこなれた雰囲気が特徴の紳士的なトレーナーだが、元は34歳の人間女性らしい。
     一年以上に渡る調査の結果「レースに出た元人間のウマ娘は必ず怪我か故障で引退する」と突き止めたが、なぜかそれでもレースに出ようとする。その裏には大きな秘密がありそうだが……?

    ・ムーンライクジュエル
     相手を挑発するような口調で喋る、サンフォールのライバルウマ娘。モチモチトッポギに師事しており、彼女の事を憎からず思っている。
     モチモチトッポギと同じ体格、同じ脚質だが、自分の才能の無さに悩まされる事が多々あり、レース相手に対する非常に細かな分析と計算された戦術でそれを補おうとしている。
     実は、自分の愛称である「ジュエル」を内心自分には似合わないと思っている(新情報)

  • 4123/10/31(火) 00:20:02

    とりあえず続きは明日書きます
    10まで保守してくれるとありがたい

  • 5二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:22:59

    保守

  • 6二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:26:08

    乙でした

  • 7二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:26:48

    とりあえず10まで

  • 8二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:27:06

    保守

  • 9二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:27:17

    ほしゅ

  • 10二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 00:27:29

    ひとまずここまで

  • 11二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 09:30:47

    保守

  • 12二次元好きの匿名さん23/10/31(火) 16:39:03

    このレスは削除されています

  • 13123/11/01(水) 00:53:53

     ゴドルフィンバルブの言葉の真意を考えつつ年末の仕事に明け暮れていると、元旦がやってきた。

     ウマ娘の身体で迎える2度目の新年。今年はどんな年になるか予想も付かないが、とりあえずはゴドルフィンバルブの言う通り全力で駆け抜けてみよう。

     そんな訳で去年と同じようにフォールと初詣に行く事になったのだが……。


    「……なんで俺が着物を着る羽目になってるんだ?」

    「どうせ今年でウマ娘じゃなくなるんですから、今の内に着ておかないと損でしょう。今年一年はウマ娘でしか出来ないこと沢山やりますよ」


     フォールは俺の帯を締めながら言う。どうやら友達に着付けを習ったらしく、その手付きは素人とは思えないほど手慣れていた。

     フォールは手早く着物を着せた後、俺の顔にメイクを施していく。以前は服を選ぶだけでメイクまではしなかったと思うが……まぁ彼女が楽しんでくれてるならそれでいいか。


    「……うん、完成。どうですか? 着物を着た自分を見てみて」

    「そうだな……」


    トレーナーの恥じらい dice1d100=21 (21)

    トレーナーの反応 dice1d100=52 (52)

  • 14二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 00:59:35

    相変わらず感覚が男性のそれではないのよ
    やはり人間に戻るにしても女性の状態のままのがよさそう感ある

  • 15123/11/01(水) 01:28:13

     姿見を見ると、白地に梅の紅が映える着物を着たウマ娘が立っていた。艶やかに塗られた口紅のせいか、この身体の外見より一回り大人に見える気がする。

     女性用の着物を着るのには少し抵抗があるが、綺麗になった自分を見るのは悪くない気分だ。俺はフォールの方に向き直り礼を言った。


    「自分で言うのも何だけどなかなか綺麗だな。最初はどうなる事かと思ったけど、フォールに任せて良かったよ」

    「それは良かったですね。じゃあ撮りますよ」

    「えっ? あっ──」


     突然フォールのウマホがピピッと電子音を立ててフラッシュする。俺はその光に思わず目を瞑ってしまい──。


    「フフッ……すみません。半目になっちゃったのでもう一回撮りますね」

    「……頼むから今すぐ消してくれ……」


     しかし俺の願いも虚しく、フォールは半目で写った方も消さなかったらしい。

     今でも彼女のウマホにその画像が残っていると思うと、内心恐ろしいやら恥ずかしいやらという気持ちになってくるのだった。


    トレーナーのおみくじ dice1d3=3 (3)

    1.仕事運 2.恋愛運 3.健康運

  • 16二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 01:45:21

    フォールもなかなか不意を打つのがうまいようで

    そして健康運とはまたタイムリーなものを引いたな

  • 17二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 10:04:03

    健康運悪かったらどうしよう…
    ダイスのいい引きを祈る

  • 18二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 18:55:13

    なんかすごいドキドキしてきた
    おみくじどうなるんだろ

  • 19二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 00:59:04

    「くそっ、これめちゃくちゃ歩きづらいぞ……」

    「ちょっと歩きづらい程度で大の男が弱音なんて吐かないでくださいよ。まぁ今のトレーナーさんはウマ娘ですけど」


     着物の窮屈さに悪戦苦闘しながらフォールと神社に行くと、意外と人が少なくすんなり賽銭箱の前まで来る事ができた。俺とフォールは賽銭を投げ込むとガラガラと本坪鈴を鳴らす。


     二礼、二拍手、一礼。

     俺が神に祈るのはたった一つ。俺もフォールも何事もなく一年を終えられますようにという願いだけだ。

     ふと横目でフォールの様子を覗くと、フォールは俺の視線にすら気付かないほど真剣な表情で何事か祈っていた。出来れば彼女の願いも叶ってほしいものだ。


    「それじゃ、おみくじでも引いて帰りますか」

    「そうだな」


     宮司さんから貰った温かい甘酒を飲みつつ、おみくじを引きに行く。本当は御神酒を貰いたい所だが……この身体じゃ渡してはもらえないだろうな。


    「どうでしたトレーナーさん? 私は大吉でしたけど」

    「えーっと……?」


    dice1d5=2 (2)

    1.大吉 2.中吉 3.吉 4.凶 5.大凶

  • 20二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 01:21:59

    これはありがたい
    少なくともこの最後の一年、何もわからないまま壊れて終わりにはならなさそうだ

  • 21二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 01:22:07

    「中吉、だな」

    「大吉の一個下ですかね。じゃあ今回は私の勝ちという事で」


     いつの間に競ってたんだ? という言葉はさておき、詳しく中身を見てみる。

     どうやら健康運が一番良いようで、読んだ瞬間ちょっと元気になった気がした。我ながら現金な性格だ。


    「それじゃ帰ろうか。とりあえず大通りに出て──」

    「タクシー使っちゃダメですよ。無駄にお金使うくらいなら歩いて帰らないと」


     ……せめて帰りくらいは楽させてくれよ。




     そんな正月も終わり、また日常へと戻っていく。

     そして2月になり、フェブラリーステークスが来ようとしていた。


    トレーナーの力量 dice1d10=3 (3) +86

    フォールの調子 dice1d100=55 (55)

    5以下で絶不調、15以下で不調、60までで普通、80までで好調、100までで絶好調

  • 22二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 01:23:17

    なんかもう普通が出ただけで絶好調が出たように喜んでる自分がいるよ

  • 23二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 01:54:09

    普通だな(安堵)

  • 24二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 07:12:34

  • 25二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 12:38:55

    フォールは大の男がとか言ってるけど、
    よくよく考えたら今はウマ娘ですけどってフォローじゃなくて追撃で草

  • 26123/11/03(金) 00:02:29

     2月中旬、東京レース場。冬の澄み切った空気が陽気で暖められ、まさに絶好のレース日和と言える気候になっていた。

     そんな中、フォールは控室の一角で静かに集中を高めている。好調とは言えずとも全力を出すには申し分ない仕上がりだ。後は他の出走者次第だが……。


    「こんちゃー。どうよ調子は? まだトレーナーの事で泣いてんの?」


     ……いつものようにジュエルが入ってくる。正直レース前の集中が乱されるからやめてほしいのだが、トッポギ曰くこれも彼女なりの戦術らしい。まぁ、意図的に相手のコンディションを操作できるならそれに越した事は無いし、戦術としては理解できるが……。


    「どうも、あなたも相変わらず暇なようで。そろそろ出走の時間ですしあなたも愛しいトレーナーの所へ戻ったらどうですか?」

    「そうしたいのは山々だけど、あたしもトレーナーから言われて挨拶回りしてるからさ〜。ま、目障りだろうけどいつもみたいに仲良くしてようよ」


     ねっ、と俺の肩に腕を回される。だが、その腕を退かそうとした時──。


    「……後で話あるから、あたしのとこまで来て」


     ……耳元で不意にそう囁かれた。俺は思わずジュエルの方を向こうとする。しかし彼女はもう腕を解いて控室の入口の方へ歩いてしまっていた。


    「じゃ、あたし待ってるわ。あんたも残りの時間トレーナーを大事にしなよ〜」


     そう言い残し、ジュエルはレース場の方へ向かっていった。しかしその後ろ姿は──どこか悲しそうだった。


    「……行くんですか? トレーナーさん」


     ジュエルの言葉が聞こえていたのか、怪訝そうにフォールが言う。もちろん行くに決まってるさ。彼女だってもう知り合って2年も経つんだ。困ってるなら悩みくらい聞かないとな。


    dice1d100=20 (20) +(88+89)÷5

    dice1d100=42 (42) +250÷5

    60以上で勝利

  • 27二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 00:14:03

    惜しい
    でもジュエルが圧倒的だなぁ…

  • 28二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 00:17:25

    これはジュエルはメイダン行きそうな勢いだな……
    足るを知るも一つの結論なのに対してフォールは諦めないかどうか宙ぶらりんだからねえ

  • 29123/11/03(金) 00:42:50

     ──強い。ゴール板を切ったジュエルを見た時、一番に思ったのはそれだった。
     一分の隙もない完璧なレース展開。美しささえ感じるほどブレない走行フォーム。何よりも極限まで鍛え上げられたその肉体。
     フォールの走りを才能迸る火山に喩えるなら、ジュエルのそれは研鑽と鍛錬に裏打ちされた氷河の如き動じなさを持っていた。

    「……凄かったです。素直に完敗でした」

     帰ってきて早々、フォールは心からの賛辞を口にした。それはそうだ。あれだけの努力の結晶を見せられて感動しない者は居ないだろう。たった1年2年であそこまで成長するには、きっと途方もない時間と労力を掛けたに違いない。
     そしてそれは、ただジュエルが凄かったというだけではない。ジュエルに対しそこまで濃密でハイレベルな教えをした者が居る。今日の勝ちはジュエルとそのトレーナーの勝ちだ。

    「………」

     ……なのに、何故だろう。
     あれだけ素晴らしい走りをしたジュエルが妙に浮かない顔をしているのは。
     ジュエルを導いたトレーナー……トッポギの姿がレース場に見当たらないのは。

  • 30123/11/03(金) 01:45:46

    「おっ来た来た。いやぁ悪いね〜、疲れてるのに呼んじゃって。そういえばレースどうだった? 何着だったんだっけ?」
    「……さっきまでかなり上がってた好感度が一気に下がったんですけど。もう帰ってもいいですか?」
    「まぁまぁ……」

     レース後、俺達は近くのファミレスで落ち合い、ジュエルの話を聞く事にした。フォールには別に帰ってても良いと言ったのだが……何故だか付いて来たかったようだ。

    「アンタを呼んだのは他でもない、あたしのトレーナーについてなんだけど。最近様子がおかしいんだよ」
    「おかしいって……具体的にどういう風に?」

     そう聞くと、ジュエルは少し曇った表情で途切れ途切れに語り始めた。

    「……何ていうか、身辺整理?みたいな事をし始めたかな。あとどれだけ止めても練習する様になった。安田記念さえ取れれば壊れてもいいって感じで」

     俺とフォールは顔を見合わせる。身辺整理? 壊れてもいい? そんな馬鹿な。その言い方じゃまるで……。

    「……あの、考えすぎって事はないんでしょうか。たまたま偶然が重なっただけというのは──」
    「……今日さ、トレーナー来なかったんだよ。あたしのレースなのに。あの人熱が40℃くらいあっても来た事あって、その時くらい休めよって言ったら『トレーナーとして担当を見守るのは当然』とか抜かしてたのに」

     ジュエルは苦しそうに瞳を閉じる。

    「……今日の走りはあたし一人じゃ出来なかった。他の誰でもない、トレーナーが付いててくれたから出来たんだ。あたしは別にトレーナーの判断について反対したい訳じゃない。ただ、あたしはトレーナーに無事で居てほしいんだよ」

     そう言うと、ジュエルは何の躊躇いもなく俺に頭を下げた。

    「ねぇ、もしアンタさえ良ければ──次の安田記念に出てトレーナーを見ててくれないかな」
    「えっ……」
    「勝手なのは分かってる。レースに出たらアンタの身に何が起こるか分からないってのも。でも……アンタにしか頼めないんだよ。トレーナーの事情を知ってて、芝のGⅠでもちゃんとトレーナーに付いていけるアンタにしか。あたしじゃ……芝は走れないから」

  • 31二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 02:51:15

    芝を訓練したフォールとここでも対照的に足るを知るスタンス?信条?だな
    トッポギも自分でも不可能とは断言しなかった第三の結末探しを
    難しいからって放り出してるしこの辺も似た者同士か

  • 32二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 12:04:36

    モチモチトッポギとかいうその場のノリで決めてそうなゆるゆるバ名から繰り出されるクソ重感情……

  • 33二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 12:16:36

    安田記念までの間にファン感謝祭も挟まるからそこでもう1展開あるかな

  • 34二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 21:56:32

    保守

  • 35二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 02:00:51

    ほしゅ

  • 36123/11/04(土) 02:25:02

    「……それ、どういう意味だか分かってますか?」


     フォールが剣呑な声でジュエルを窘める。


    「分かってる。だから……」

    「分かっているならトレーナーさんにそんな事言えるはずないでしょう。他人のトレーナーは壊してもいいけど自分のトレーナーは助けたいと? そもそもトレーナーさんにトッポギさんを助ける義理なんて──」

    「ちょっ、ちょっと待てって!」


     ヒートアップしそうなフォールを無理やり抑え込み、俺達3人の事情と言い分を整理する。

     要するに、ジュエルは俺に安田記念に出てトッポギを助けてほしい。だが俺もトッポギと同じくレースに出れば何が起こるか分からない。だがそれでもジュエルはトッポギを助ける為にそのリスクを飲み込んでくれという。

     しかし、だからといってフォールの言い分が全て正しい訳でもない。トッポギが2000万を出してくれたお陰で俺は親と手を切れたし、俺が自分の肉体に関する情報を手に入れられたのはトッポギのおかげだ。トッポギは拒否するかもしれないが、それだけで俺は彼女を助ける義理があるし、何より俺自身トッポギを助けたい。


     ……しかし、今のところ手詰まりなのも確かだ。俺がレースに出たら何が起こるか分からない。他人に頼ろうにも俺達の事情を言う訳にはいかない。トッポギにレースに出ないよう説得するのも無駄だろう。

     あるいはフォールに頼んでみるか? フォールは一年以上芝を走る練習をしてきた。元々芝の適正も悪くなかったし、例え勝てないにしてもトッポギを任せるには十分な実力はあるはずだ。

     さて、俺はどうすべきだろう……?


    dice1d?= >>40

  • 37二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 02:51:04

    いっそ二人で出走してフォールの心残りも解消させる

  • 38二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 10:20:59

    ksk

  • 39二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 11:25:39

    >>37

    +トレーナーとフォールが築いた芝適応ノウハウを使ってジュエルを巻き込む

  • 40二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 13:38:06

    上全部
    加えてこの場の者らでウマ娘の当たり前を見直し、
    ブレーキやアクセルの獲得改良によるさらなる成長と可能性をトッポギに示す

  • 41二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 23:47:45

    保守

  • 42123/11/05(日) 00:12:56

    「……俺は、まだ諦めるべきじゃないと思う」

     俺はとりあえず、素直な感想を言うことにした。現実の縛りや実現可能性は置いておいて、まずは皆が理想とする選択肢を提示すべきだろう。

    「ジュエル。もし良ければ脚質改造してみないか? 君もトッポギさんとの練習で芝は走ってたんだろ?」
    「え、まぁ……でも本気でやろうと思った事はないし、あと数ヶ月で出来るもんじゃないでしょ?」
    「この一年半、フォールは俺と戦う為に芝への適正を高めてきた。自主練の範囲だが少なからず俺も関わってきたし、そのノウハウを活かせば数段飛ばしで追い付けるはずだ」

     フォールもジュエルも驚いた様子で俺を見る。俺だって自分らしくないとは思う。だがゴドルフィンバルブは言っていた。やるべき事を全力でこなし、迫ってくる選択から目を背けなければ、運命は俺に味方してくれると。
     なら、今がその時だろ。トッポギを救う為の『全力の選択』はこれしかない。

    「大丈夫。もし君の改造が間に合わなくても俺も出てサポートするさ」
    「俺も出るって……いいんですか? トレーナーさんの身体じゃ──」
    「いや、俺も自分の身体を壊すような真似はしない。俺はレースに出ても壊れない方法……自分の力を制御する方法も考えたいと思ってる」
    「それは……」

     仮にここでトッポギを止めたとしても、また彼女が自分を壊すようなレースをしてしまっては意味がない。だから俺は自分の為だけじゃなく、トッポギの為にも『ウマ娘のブレーキ』を短時間で体得する方法を探す必要がある。
     ……この計画自体は前々から考えていた。だが「これが上手くいったとして意味があるのか」と悩み踏ん切りが付かなかった。だがもうそんな事を言ってる場合ではない。トッポギを救う為に出来る事は全てやらなければ。

    「俺はトッポギさんを救いたい。けど、何かと引き換えに助けたって意味が無いんだ。誰も望まないやり方を選んだって喜べないだろ。だから……俺は全員が幸せになれる方法でトッポギさんを助ける」

  • 43123/11/05(日) 00:48:01

    「……ねぇ、トレーナーさん」
    「ん?」
    「計画、本当に上手く行くと思ってます?」

     ジュエルと別れた帰り道、フォールは歩きながら俺に訊ねる。
     俺がトッポギを助ける計画を伝えた時、ジュエルもフォールも複雑そうな顔をしながら、それでも「やりたい」と言ってくれた。だが、俺と2人きりになった瞬間こんな事を聞いてくるという事は、やはり2人ともどこか不安なのだろう。
     正直な所、その気持ちは痛いほど分かる。確かに全て実現すれば皆丸く収まるだろう。だが……正直その可能性はかなり低い。もしかしたら一つも実現せずに終わってしまうかもしれない。
     ……それでも、だ。

    「俺は……上手く行かせたいと思ってる。実現性が限りなく低いのは否定しない。でも……誰かと誰かを天秤に載せるような選択で、俺は後悔したくなかった」
    「……ふーん……」

     フォールは肯定も否定もせずに俺の言葉を飲み込む。それはいつもの気怠げな感情ではなく、俺を真に見定めようとしているようだった。

    「……まぁ、私はトレーナーさんの理想を否定したりはしませんよ。目標がいつもより高いだけで、最善を尽くすのは普段と何も変わりませんから。でも協力するからにはちゃんと結果を出して貰わないといけませんね」
    「結果?」

     そう聞くとフォールは振り返って笑った。

    「次の安田記念、私も出ます。私の夢が叶う大事なレースですけど、もしトレーナーさんがレースで故障でもしたらその時点で失敗ですからね。ちゃんと無事に走れる方法を探してくださいよ」

     じゃあまた明日、とフォールは寮の方へ駆けていく。その後ろ姿はここ最近で1番活力に溢れていた。

  • 44123/11/05(日) 01:00:58

     ……だが、俺の心は少しだけ靄が掛かっていた。

     もし俺が本当に理想の終わり方を望むのなら。後悔しない選択を望むのなら……。




    両親は電話に…… dice1d100=22 (22)

    90以上で出る




    フォールの脚質改造 dice1d20=5 (5) +30

    ジュエルの脚質改造 dice1d20=8 (8) +30

    70以上で完了


    トレーナーの体質改善 dice1d10=4 (4)

    100以上で完了

  • 45二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 01:02:04

    ホントダイス神さぁ……

  • 46二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 01:09:43

    全部下振れてるのダイス神があまりに敵対的すぎる
    トレーナーの体質の方を見るにそこそこ回数はあらのかもだが一つでも間に合うだろうか

  • 47二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 09:43:28

    これはアカン…

  • 48二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 13:44:09

    保守

  • 49二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:03:47

     あれから1ヶ月。とりあえず着手してみたものの、正直言って進捗は芳しくない。フォールとジュエルの脚質改造も勿論至難の極みだが、1番の課題は──。


    「ハァッ、ハァッ、ハァッ……!!」


     ……やはり、俺の体質改善だった。急激な本格化とその対策に関する書籍や論文、他のトレーナーの経験なども出来るだけ調べているが、まだこれといった方法は見つからない。

     恐らく1番の方法はひたすら誰かと走って感覚を掴む事なのだろうが……正直この方法が1番恐怖を感じる。身体が削れていく様な感覚の中で必死に理性を保ち、どうすればいいかも分からない闇の中でひたすらもがく事しか出来ないのはただ恐ろしい。

     毎日乱高下するタイムや芝のコースにもがいているフォールやジュエルを見ると、あの時の選択は正しかったのだろうかと考えてしまう事もある。それでもやらないという選択肢は無いのだが……。


    「あの……トレーナーさん」

    「うん?」

    「今日、ホワイトデーじゃないですか。1ヶ月前に渡しそびれたので……どうぞ」


     トレーナー室で1人思索に耽っていると、フォールがおずおずと包装された箱を差し出してきた。そういえば去年も渡してもらった記憶があるな。


    「ごめん、すっかり忘れてた。去年の分もあるし後でお返しするよ」

    「良いですよ別に。渡せなかった物を渡しただけですから。それよりほら、早く食べてください」


     そうフォールにせっつかれながら包み紙を開ける。中にはハート型に成形されたチョコがいくつか入っていた。俺はその中の一つを口に含んだ……。


    dice1d51=49 (49) +49

  • 50123/11/06(月) 01:40:14

    「……うまっ!」


     俺は普段食べる物に関して頓着しないタイプの人間だが、それでも明らかに分かるほどフォールのチョコは美味かった。

     カカオ本来の苦さを潰さず、しかし食べにくくないよう適度に調整された甘味。分離しないようしっかりチョコと混ぜ合わされた生クリームの濃厚感。まさしく純度100%の『チョコレート』といった感じで、フォールが自分に出来る最善を尽くしてきたのがすぐに解った。


    「これ、めちゃめちゃ美味いよ! フォールって料理も出来たんだな!」

    「まぁ、昔ちょっとやった事あったので。喜んでもらえて嬉しいです」


     それから、とフォールは続ける。


    「元気、出ました?」

    「あ……」


     フォールの言葉でハッと我に帰る。彼女が今ここで食べてほしいと言ったのは、つまりそういう事だったのだろう。


    「……ありがとな」

    「いえ、気にしないで下さい。私がやりたくてやった事なので」


     それじゃ、とフォールはトレーナー室を後にする。俺はフォールから貰ったチョコをもう一つ口に入れると、手元のPCを立ち上げてもう一度出来ることは無いか探し始めた。


    フォール dice1d20=15 (15) +5

    ジュエル dice1d20=10 (10) +8

    トレーナー dice1d10=5 (5) +4

  • 51二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 01:43:48

    これで2月時点で初期30とあわせて50と48、こちらは普通に間に合いそうかな?
    トレーナーさんは大丈夫かな……極端な下でないにせよ目標ラインが遠いからな
    健康中吉も過信はできんし上振れ引いて欲しいところ

  • 52二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 07:23:07

    最初下ぶれた分早めに取り戻しておきたい感じよね

  • 53二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 11:39:24

    保守

  • 54二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:49:50

    「ファン感謝祭、ですか?」

    「うむ! 今年は君にも出てもらおうと思ってな!」


     4月初め、俺は理事長室に呼び出され開口一番そんな事を言われた。

     俺は少し返答に窮する。確か去年は「下手に勘繰られるのを避ける為にファン感謝祭には出るな」と言われたはずだが、なぜ今年になって急に方針転換を?


    「トレーナーさんが『何一つ情報が流れてこない謎のGⅠウマ娘』としてネット上で密かに話題になってるんです。URAの方でも情報統制を敷いていたのですが、それが逆にファンの注目を集めてしまったみたいで……」


     なるほど。それでファン達の要望に応えてガス抜きしようという事か。それなら俺が出なければならないな。


    「万全ッ! 君の催しについてはライバルであるモチモチトッポギを招いてのトークショーを計画している! 質疑応答のカンペも作成してあるので読み込んでおくように!」

    「トッポギさんを?」


     実は最近トッポギとは連絡が取れていない。学園に来てジュエルの指導はしているらしいが……俺が電話を掛けてもトレーナー室に行っても会う事はできなかった。

     だが……これはチャンスかもしれない。いくらトッポギでも学園のお達しとなれば俺と会わざるを得ない。今の彼女と直接話す機会はここしかないだろう。


    「分かりました。トークショーの件、お引き受けします」

    「うむ! よろしく頼むぞ!」


     俺は理事長室を辞すると、たづなさんから貰ったトークショーの詳細な資料に目を向けながらトレーナー室へ歩き始めた。何としてもトークショーを無事に終わらせて、トッポギと話さなければ。


    トークショーに来たファン dice1d100=16 (16)

  • 55二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:52:46

    注目はされてるけど得体が知れなさすぎてリアルにお目にかかるのは気が引ける…?

  • 56123/11/06(月) 21:02:50

    忘れてたのでこれも

    トレーナーの緊張 dice1d100=43 (43)

  • 57二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 21:08:01

    なんというかその場相応の緊張って感じだな
    色々と特殊とはいえガチガチって感じではなさそう

  • 58二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 01:26:04

    あまりにも情報が無くてサンライクガベージ新説シリーズが流行ってる可能性

  • 59二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 07:27:01

    大丈夫?
    理事長とたづなさん、思ってたより人入ってなくて焦ってない?

  • 60二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 12:29:19

  • 61二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 22:13:39

    >>54の16が来場者数じゃなくて来場者の民度だったらどうしよう とふと気になった

  • 62二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 23:16:16

     そんなこんなで準備すること一週間。練習の合間を縫ってフォールにも手伝ってもらい、何とか当日を迎えた……のだが。

    「お客さん全然来てないんですけど……いいんですかコレ」
    「え? うわ本当だ、全然居ない……」

     舞台袖から客席を見ると、確かにファンの数はまばらだった。これまでファンサービスなんて殆どした事が無かったとはいえ、ここまで自分の人気の無さを可視化されると少し凹みそうになる。
     ……まぁ、どちらかといえばそこまで大勢じゃない事が分かって内心ホッとしているのだが。

    「トレーナーさんは純粋なファンより冷やかし半分の人の方が多そうですからね。配信だと結構いっぱい来てくれてますし」

     フォールはそう言いながらある掲示板を見せる。そこでは多くの人が俺の正体を面白半分に考察していた。この1番上の『サンライクガベージ太陽説』って何……?

    「それよりほら、そろそろ時間みたいですよ。ファンのおもちゃになりたくないなら、ここでシャキッと決めてきてください」

     そう言うとフォールが俺の背中を叩いた。まぁ、出来る事はもう無いんだ。腹を括ってやってみるしかないか。
     俺は一度深呼吸をして舞台袖から壇上へと歩き出す。その向こうからトッポギが歩いてきた。

    『それでは時間になりましたので、サンライクガベージさんとモチモチトッポギさんによるトークショーを始めさせて頂きます!』
    「サ、サンライクガベージです! 皆さん楽しい時間を過ごしましょうね!」
    「……モチモチトッポギです。今日はよろしくお願い致します」

  • 63123/11/07(火) 23:18:14

    モチモチトッポギに聞きたいこと
    70まで募集

  • 64二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 23:26:44

    この名前でマジの太陽だと核融合炉なんよ

    質問は私生活で力加減を間違えたエピソード
    (もちろんウマ娘の体質に迫るのが目的)

  • 65二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 23:57:55

    Q.実際のところトッポギ(食べ物)は好きなの?

  • 66123/11/08(水) 00:15:55

    モチモチトッポギに、と書いたけどでもサンライクガベージちゃんにも質問OKです
    ガベージちゃんを困らせちゃおう!

  • 67二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 00:21:40

    二人に聞けそうな質問で、「レース専門かトレーナー専門のどちらかになるとしたらどっちを選ぶ?」

  • 68二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 00:29:08

    今読み返すとこれトレーナーさんやトッポギが相手に聞くわけじゃないなこれ

    両名にトレーナー説が有力視されているが本当なのかと言う質問

  • 69二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 01:08:18

    お二人の半生について可能な範囲でお聞かせください

  • 70二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 08:58:41

    「長期的目標として目指しているレースなどがあれば聞きたいです」

  • 71二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 12:57:11

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 23:30:29

    保守保守

  • 73二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 00:02:42

    >>64

    「お……私は本格化が始まってからは字が書きにくくなりましたね。シャーペンだとすぐ芯が折れてしまうので全部鉛筆にしました」

    「私は一度勢い良くドアを開けすぎて窓にヒビが入った事がありました。そもそもウマ娘と人間の違いは膂力だけでなく、レースに対する本能的な強い欲求、それに伴うウマ娘が持つブラックボックスな部分への働きかけだとされています。ウマ娘の私が言うのも何ですが、ウマ娘の肉体は人間とは似て非なる構造なので人間と全く同じ動かし方は出来ないとされますね」


    >>65

    「私は特に思い入れは無いのですが、妹が好きで良く食べていましたね。餅さえあれば作るのは簡単なので幼い妹の代わりによく作ってあげていました。今でもコチュジャンの香りを嗅ぐと……妹を思い出します……」


    >>67

    「そうですね……走るのはもちろん大好きですけど、教えるのも最近面白いなーと思えるようになってきたので、私はトレーナーを選びますね」

    「……レースを選びます。誰かを導くのも素晴らしい事だとは思いますが、私には果たさねばならない目標がありますので」


    >>68

    「まぁ、私のファンにはそういう変な事を考える方が多く居るのも知ってますよ。ネットじゃ私が本物の太陽なんじゃないかって説もありますからね! あはは……」

    「速く走る為にはトレーナーだけでなく我々の方も知識を付ける必要がありますし、そういった意味でトレーナーのような振る舞いをしてしまう事はありますね。もちろん走る時は1人のウマ娘として全力を尽くしますよ」

  • 74二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 00:12:47

    そういやトレーナーと選手の兼任は(この世界線では)外聞が悪いって主さん言ってたな

    如何なる理由かは分からないが確かにそうなると自分から言うことはないか


    >お……私は本格化が始まってからは字が書きにくくなりましたね。シャーペンだとすぐ芯が折れてしまうので全部鉛筆にしました

    俺と言わないのがすごく意外だ……いや公式な場だと男時代も私だったのかな?

    そして折れずに書けるようになるまでシャーペンで文章を書く練習をすると何か気づけそうだなこれは

  • 75二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 00:19:22

    連投失礼
    何気にトッポギの方は一見理論的に見えて、
    その実ウマ娘の当たり前を本能やブラックボックスで切り捨てて
    何も追求していないのがここでも滲み出てるのが面白いな
    専念するならどっちの回答もその辺りの思考が出てる感ある

    妹がトッポギ(食べ物)を好きだったってことは、今のトレーナーさんの口にも合うのだろうか……?

  • 76二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 08:47:46

    トッポギは走る方選ぶんだなぁ…

  • 77二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 08:50:05

    >>74

    そもそも兼任する前例ってどのぐらいあるもんなんだろう

  • 78二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 19:54:13

    保守

  • 79二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 02:44:47

  • 80123/11/10(金) 05:13:48

    すみません、0時前に書こうと思ったら寝落ちしてしまいました
    昨日の分も含めて今日書きますね

  • 81二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 10:32:29

    >>80

    最近気温がよく上下するから体調に気を付けてね

  • 82二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 13:21:24

    保守

  • 83二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 23:23:50

    待機
    調子悪かったら無理せず寝てね

  • 84二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 23:37:06

    >>69

    「えっと、その……」


     その質問に俺は自分でも良く分からないほど動揺した。こういう質問にも対応できるようちゃんと練習したはずなのになぜか言葉が出ない。

     せめて一言。一言で良いから言わないといけないのに──。


    「……私は普通の家庭で育ちました。父と母、そして妹の4人家族でした」


     突然トッポギが喋り出す。台本にない展開に俺は酷く狼狽える一方、心のどこかで「このまま答えずに乗り切れないか」と企む気持ちになっていた。


    「妹はとても優秀で、トレセン入学も夢じゃないと言われるほど速く走れるウマ娘でした。私は妹ほどではありませんでしたが、その代わり勉学が得意で『いつか中央のトレーナーになれるんじゃないか』と期待されていました」


     でも、と無表情なトッポギの顔にさらに陰が差す。


    「ある日妹は事故で亡くなってしまいました。いつも溌剌としていて『いつかGⅠを獲るんだ』と夢を語っていた妹が突然居なくなったショックは……とても辛く、悲しい物でした……」


     言葉を紡ぐごとに俯いていくトッポギ。

     しかしトッポギは突然顔を上げ、重たい雰囲気で静まり返った場に声が届くよう声を響かせた。


    「しかし、だからこそ私はトレセン学園に来ました。妹が成し得なかったGⅠ制覇を遂げる為に。妹の願いを果たす為に。それが私の走る理由、生きる理由です」

  • 85二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 00:02:56

    >>70

    「長期的目標は何か、と聞きましたね。私の目標は六月の安田記念です。安田記念は生前の妹が目指したGⅠ、私はそれを獲る為にこの3年間を全て費やしました。私はこのレースで全力を出し切り──必ず勝ちます」


     私からは以上です、とマイクを手放すトッポギ。

     聴衆はしばらく静まり返っていたが、トッポギの"熱"を飲み込むにつれて段々と盛り上がっていき、最終的には大きな歓喜の波となって会場を席巻していった。

     そしてその熱のままトークショーは終了となり、観客は皆満足した顔で会場を後にしていった。




    「トッポギさん!」


     トークショーが終わった後、俺は帰ろうとするトッポギを引き止める。フォールはジュエルを呼びに行っており、俺一人での挨拶だった。


    「……その、ありがとうございました。俺が答えにくい質問を代わりに引き受けてくれて」

    「気にする必要はない。私の方が観客にとってより分かりやすかっただけの事だ」


     だが、当の本人は特に何の感慨もなく立ち去ろうとする。俺はせめてジュエルとフォールが来るまで引き留めようと話を続けた。


    「あの、トッポギさんが走る理由、妹さんが絡んでたんですね。深い事を話させてしまって申し訳ありませんでした」

    「……あれはそんな美談じゃない」

    「え?」


     俺はトッポギが言った事を理解できず、思わず声を漏らす。しかしトッポギは俺の疑問に答えることなく、「それより」と口にした。


    「最近ジュエルと一緒に練習してくれているそうだね。私の練習メニューに無い事もさせているそうだが……君が見てくれるなら心配は無いだろう。感謝するよ。あの子と一緒に練習してくれてありがとう」

    「いやそんな……俺はただ彼女の悩みを聞いて、それを一緒に解決しないかと言っただけです」

    「悩み?」

  • 86二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 00:06:08

    事故の原因とまではいかずとも遠因がトッポギだったのか……?
    トレーナーさん大胆に踏み込んでいくな

  • 87二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 00:33:08

     ……ここしかない。俺は意を決してトッポギの事情に踏み込む事にした。

    「……ジュエルは、最近悩んでいました。トッポギさんが遠くに行ってしまうんじゃないかと。だから俺はジュエルがずっとあなたの側であなたを見ていられるように芝のコースを走れるよう練習させてるんです」
    「………」
    「去年の秋、俺にも言いましたよね? 『安田記念を走ったら引退する』って。トッポギさんは引退してどうするつもりなんです?」

     ずっと引っかかっていた。トッポギは俺に真実を伝えるずっと前から薄々その事実に気付いていた筈だ。なのにどうして危険を冒してまで安田記念に挑もうと考えたのか? そしてなぜ「安田記念が終わったら引退する」とだけ言って、「人間に戻る」「ウマ娘のまま生きる」など引退した後の事について何も言わないのか?
     ……俺の予想が合っていれば、きっと彼女は──。

    「トレーナー!!」

     その瞬間、背後から聞き慣れた声が響いた。振り向くと、息を荒げたフォールとジュエルがこちらに向かって歩いてきていた。

    「ジュエル……」
    「……話は聞いた。トレーナーがレースに出たい気持ちも分かったし、あたしに止める権利なんて無いのも分かった。でも、それならせめて前もってあたし達に相談してよ」

     ジュエルはトッポギに対して手を差し伸べる。まるで、これが最後のチャンスと言わんばかりに。

    「今、フォールのトレーナーがウマ娘の身体にリミッターを付ける方法を探してる。まだまだ目処は立ってないけど、それが見つかればトレーナーも安心してレースに出られるし、ウマ娘のままでも生きていけるんだよ。だから……」

     ジュエルは急に下を向き、目をゴシゴシと擦ると、また顔を上げてトッポギを見た。
     ……その顔には、今のトッポギに出来る精一杯の笑顔が貼り付いていた。

    「……だからさ、一緒に探してくんないかな。レースに出るなとは言わないから、せめて……」

  • 88二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 00:58:23

    なんかトッポギが弾けそうだ
    いやそれこそ抱えすぎている彼女に必要なことなんだが怖くてドキドキしてきた

  • 89二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 01:45:39

    「……ああ、素晴らしいな」

     トッポギは静かに、何の感情もない声で言った。

    「その方法があれば我々だけでなく、これから先ウマ娘になってしまう人々にとっての希望にもなるだろう。サンライク君は人間に戻らなくても済むし、レースだって好きに出来るようになる。本当に素晴らしいアイデアだ。だが──」



    「私には必要ない」

     トッポギはそう言い放つと、俺達に背を向けて去ろうとした。



    「……待ってよ……!!」

     ジュエルは追い縋るようにトッポギの肩を掴む。

    「なんで……!! 何でそうなるの!? 安田記念走りたかったんでしょ!? じゃあ走ればいいじゃん!! 身体の不調治して無事に走れば、それで──」

     諦めきれない気持ちのまま、トッポギを自分の方へ向かせるジュエル。しかしトッポギは強い決意と悲壮感を持って、真正面からジュエルを射竦めた。

    「……私の目指している所は、そこじゃない」
    「あ……」

     あまりの威圧感に思わず手を離すジュエル。自由になったトッポギは何も言わず静かに歩いて行ってしまった。
     夕陽の中、ファン感謝祭の看板が降りていく。俺達は何も出来ない無力感を胸に、ただ立ち竦む事しかできなかった。

  • 90二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 01:50:38

    フォール dice1d20=20 (20) +50

    ジュエル dice1d20=17 (17) +48

    トレーナー dice1d10=4 (4) +9


    トレーナーの力量 dice2d20=6 6 (12) +89

    (やろうと思ってた分が出来てなかったので2回分ここで振ります、ガバって申し訳ない)

  • 91二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 01:54:51

    このレスは削除されています

  • 92二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 01:56:04

    フォールは到達、ジュエルももうすぐだがトレーナー伸び悩むな……
    自分で語ったシャーペンのことにヒントを見出してくれればダイステーブルも大きくなりそうだが気付けるかな

    そしてつまりトッポギは、自分が滅びることをこそ望んでいたのか
    トレーナーを辞める気でいる様子も、肉体の崩壊で人生自体を終了するつもりというのが正確なところであり、
    安田の勝利とともにそうすることによって妹に贈り物をすることが彼女と言う人物の最大目標であるということなのだろうかね
    妹の件も自分のせいらしきことを匂わせていたし

  • 93二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 09:56:41

    もしかしてアヤベさんみたいに偽の霊が見えてたりする?

  • 94二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 19:01:57

    そのアヤベさんのように本番の中で本人に気付きを見出させなければいけないかもしれんなあ
    そのためにも人事を尽くさないとな

  • 95123/11/12(日) 00:54:06

    少し体調が悪いので今日はお休みさせてください

    あと振り忘れていたダイス


    トレーナーの両親に電話 dice1d100=12 (12)

    70以上で成功

  • 96二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 01:40:44

    >>95

    うわぁ…

    これは大失敗すぎる

  • 97二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 12:44:53

    保守

  • 98二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 21:42:36

    成功判定値の2割に満たないって、どのレベルの大失敗になるんだ

  • 99二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 00:06:06

     ファン感謝祭から一カ月。あれからフォールとジュエルはより気を引き締めて練習してくれているようで、芝への転向はほぼ完了したと言えそうだ。

     ……むしろ問題は俺の方か。遅々として進まない体質改善、一向に繋がらない両親との電話、近付いてくるトッポギとのレース。

     どれもこれも焦れるばかりで状況は好転せず、先の見えないトンネルのように不安ばかり煽ってくる。


     ……正直な所、トッポギに会いたいと思う事がある。彼女が居ても状況が良くなる訳ではないかもしれないが、それでも気の置けない相手に相談したいという気持ちは募るばかりだ。

     ジュエルも言葉にはしないもののどこかソワソワとしていて、不安を感じているのが良く分かる。無事にレースを終わらせてまたトッポギと会えるようにしてあげたいが……。


     しかし、右往左往している間にも時間は過ぎていく。安田記念はもう目の前まで近付いてきていた。


    トレーナーの力量 dice1d20=3 (3) +101

    ジュエルの脚質改造 dice1d20=20 (20) +65

    ジュエルの体調 dice1d100=50 (50)

    10までで絶不調、15までで不調、60までで普通、80までで好調、100までで絶好調

  • 100123/11/13(月) 00:07:42

    ……なんでトレーナーの力量上がらないねん!!

  • 101二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 00:22:00

    100超えたしダイス神がもうええやろと思っている可能性
    体質の方はとうとう振られなくなってしまったか

  • 102123/11/13(月) 00:23:11

    >>101

    すみません忘れてました…

    トレーナーの体質 dice1d10=1 (1) +13

  • 103二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 00:25:31

    ええ……
    やはりシャーペントレーニングが必要だとでもいうのかダイス神よ

  • 104二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 10:26:13

    ダイスの出目がことごとくひどい…

  • 105二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 20:55:32

    >>102

    こんな出目なら忘れてても大差なかったのでは……

  • 106二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 01:39:53

     そして安田記念の日が来た。
     ジュエルの脚質も完全に芝に適応し、何事もなく当日を迎える事ができた。メンタル面はやや不安が残るものの、彼女ならきっとやってくれるだろう。
     俺の体調も悪くない。フォールに至っては絶好調だ。確か半年前に引いたおみくじは中吉と大吉で健康運が良かった気がする。そのご利益が効いたのかもしれないな。

     3人で地下バ道を歩いていると、向こうに見慣れた人影が現れる。
     間違いない、モチモチトッポギだ。

    「……ごきげんよう、3人とも。調子はどうかね?」

     そう聞くモチモチトッポギはすこぶる調子が悪そうだった。心配になった俺が何か言おうと口を開きかけると、ジュエルが前に出て俺を制する。

    「答えられないかな。皮肉になっちゃうでしょ?」
    「ただの社交辞令だよ。伝わらなかったなら申し訳ない」
    「へぇ、じゃああたしも聞いていい? 『ごきげんいかが?』」
    「ぼちぼちだね。君に会う前は良かったんだが」

     一瞬で剣呑とした雰囲気に包まれる2人。何が何だか分からずおろおろとする俺をよそに、トッポギは少し口角を上げた。

    「すまない、気にしないでくれ。ジュエルに挑発を教えたのは私だからね。腕が鈍らない様にこうして何日かに一回練習していたんだよ」
    「……あたしを試して何のつもり?」

     ジュエルは鋭い眼差しを崩さず、トッポギを睨み付ける。だが、トッポギはジュエルに対して優しい笑みを返した。

    「私の教えが身に染み付いているか確認したかったのだよ。私は2年掛けて君に全てを与えた。もし今の君に足りない物があればこの場で指摘するつもりだった。だが今のやり取りとそのバ体で分かったよ──」

     トッポギは目を瞑る。これまでの全てを思い出すように。これからの全てを悟るように。ここにある全てを見定めるように。

    「──君はもう大丈夫だ。私が居なくても君は走っていける。私に構わず先へ行きなさい」

  • 107二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 01:42:11

    やはり勝ちながら自害するつもりか
    何が起こるか分からないが、体質研究以外は人事を尽くしたしな
    研究とてわずかな差が何かを起こすかもしれん

  • 108二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 02:13:25

     ……ギリ、とジュエルの歯が軋む。


    「……ふざけんな」

    「ん?」

    「あたしは、そんな言葉を聞きにここまで来たんじゃない。アンタを無事に帰す為に来たんだ。アンタの決めたゴールで勝手に終わらせんじゃねぇ」


     例え今どれだけトッポギに声をかけられようと、ジュエルの闘志が消える事はない。トッポギにとって安田記念を走る事が目的でないように、ジュエルもただここへ走りに来た訳ではないのだ。

     全てはトッポギを守る為に。今の俺達にとって、それ以上の目的はない。


    「トッポギさん、戻ってきてください。俺達にはまだ……あなたが必要なんです」

    「トッポギトレーナー。私はあなたを深くは知りません。でも……残される者の苦しみはよく分かります。あなたにも分かるはずでしょう? その苦しみをトレーナーさんやジュエルに味わせないでください」

    「……いいだろう」


     トッポギは努めて平静に、しかし苛立ちを抑え切れない声で俺達に語りかけた。


    「君達がどうしても私を止めたいというのならレースで止めてみたまえ。私は君達が何をしようと関係ない。いつも通り『死ぬ気で』走るだけだ」


     ……ピリ、と肌に触れる空気が変わる。それは間違いなく猛者の覇気だった。


    「──来い。これが私の全て、私の人生そのものだ」


    トレーナー dice1d100=29 (29) +(85+104)÷5

    フォール dice1d100=51 (51) +(88+104)÷5+10

    ジュエル dice1d100=25 (25) +250÷5

    トッポギ dice1d100=38 (38) +500÷5-10

  • 109123/11/14(火) 02:18:51

    トッポギの身に何か……

    dice1d100=83 (83)

    28以下で何も起きない

  • 110二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 02:20:23

    ざまあみやがれ話の面白みなんざ知るか世の中なんざこんなもんなのさと指さして抱腹絶倒して体調不良になってるダイス神が見える見える
    いや、育成やRTTTのアヤベさんみたいに良い方の変化かもしれんけどさ

    しかしトレーナーさんは変に高いダイス目出さなくて良かったのかもしれんな
    3桁超えてたらやばかったかも

  • 111二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 11:42:47

    これはアカン…

  • 112二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 20:54:18

    しかしこりゃどうなるのかね
    トッポギの目指すであろうことや先の分析から
    普通のウマ娘の大怪我をさらに超えた程度の異変が起こるのは想像に難くない
    でもトッポギ的には周りの気持ちを踏みにじってもなんとも思わないほど
    (それこそ指摘されたらそれの何がいけないのかとばかりにイラつくくらい)の本望なので
    たとえば人体爆発はせんだろうけど北斗有情拳で果てるようなものだろうか
    もちろん壊れる方向の変化と決まったわけじゃあないんだけど、
    そんなものを見てトレーナーたちの精神が保つかが今から心配

  • 113二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 00:40:02

     最初に気付いたのはフォールだった。
     トッポギに何バ身か付けられてゴール板を切ったフォールは気が緩んだのか一瞬減速し──前を行くトッポギを見て再加速した。
     ジュエルもそれに釣られるようにトッポギの下へ駆け出していく。俺は2人のずっと後ろでトッポギの様子をコマ送りのように見た。

     ウイニングランと呼ぶにはとても頼りない足つきでふらふらと走るトッポギ。そのまま数歩前に進み、一瞬ぐらついたかと思うと──。

    「……ッ!!」

     そのまま、頼りなく倒れた。

    「トレーナーッ!! トレーナーッ!!」
    「トッポギトレーナー!? 聞こえますか!? ……誰か医者呼んで!! 早く!!」

     俺が駆け付けると、周りはもうレースの出走者と職員で人だかりが出来ていた。俺は人混みを押しのけながらトッポギに近寄る。
     ……それは凄まじい光景だった。顔はピンク色になるほど熱を持っているのに、勝負服から見える素肌は死人のように青白くなっている。口角からは泡と吐瀉物を吹いており、目は焦点が合っていない。そして何より──脚が途中で嫌な角度に折れていた。

    「───」
    「……何か喋ってる」
    「聞こえますかトッポギさん? 俺です! サンライクガベージです! 何か言いたい事があるなら──」
    「……て……れた……のか……」
    「え?」

     俺はざわつく群衆の声を意識の外に追いやりつつ、必死でトッポギの声を聞こうとした。
     ……だが、その言葉は。

    「……わた……ころし……すまな……」
    「……トッポギさん? トッポギさん!? 起きてくださいトッポギさん!! トッポギさん!!」

     俺は言葉の真意を訊ねるべく、意識を失ったトッポギを起こそうと声を掛け続ける。しかしトッポギは目覚めることなく救急隊の担架で運ばれていってしまった。

  • 114二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 00:43:30

    つらいよぉ…

  • 115二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 00:51:32

    一番目立つのは脚だが、皮膚の下はそれだけ(それだけでも致命的だけどね)じゃなく全体的にメチャクチャっぽいなやはり……
    泡と吐瀉物は吐いても血は吐いていないあたり明らかに危篤バイタルだがまだ蘇生の見込みはあるか
    トレーナーたちの干渉やゴッさんの力が首の皮一枚繋がる運命に変えたのか、
    それとも元々そのくらいでマジの肉体崩壊が起こるようなもんじゃなかったのかは分からないが

    ……つまりこのままトッポギが死に逃げしませんようにってやつだな、うん

  • 116二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 11:42:31

    保守

  • 117二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 22:06:51

    さてここからどうなるのやら…

  • 118二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 23:24:51

     ──ふと気が付くと、見慣れた草原に立っていた。
     昼か夜かも分からない空に、どこまでも続く大地。確か……女神の領域と言ったか。
     意識は目覚めている時と変わらないほどハッキリしており、身体も自分の意思で動くようだ。つまり、現実の私は──。

    「……ああ、良かった」

     私は心から安堵した。彼等の前では虚勢を張っていたが、「もし死後の世界が苦しみに満ちていたら」と内心不安に思っていたのだ。
     だがもうその恐怖も無くなった。私は……全てを終わらせる事が出来たのだ。

    『お姉ちゃん』

     ……懐かしい声がした。久しく聞いてなかった、けれど忘れられない声。
     私はハッと振り返る。そこには──。

    「……あ、あああ……」
    『………』

     ……10年前に死んだ筈の妹が立っていた。

  • 119二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 23:26:19

    妹頼むぞー
    友人教え子を足蹴に死に逃げしようとしとる姉を送り返してくれい

  • 120二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 08:51:22

    ここだとトッポギはワンチャンヒトミミに戻ってる可能性ある?

  • 121二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 11:40:20

    保守

  • 122二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 17:01:19

    >>120

    精神世界?でどんな姿をし=今の心の形とすれば、最終的に戻るのかのそのまま七日にも影響してきそう

  • 123二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 01:04:18

    保守

  • 124123/11/17(金) 03:07:17

    すみません、またも体調が悪くなったので明日また書きます
    明日は昼に更新できるよう頑張りますね

  • 125二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 10:13:57

    お大事に

  • 126二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 18:58:51

    待機

  • 127二次元好きの匿名さん23/11/18(土) 04:04:51

    保守

  • 128123/11/18(土) 05:22:23

     私達姉妹はかつて名門と呼ばれた一族の子供として生まれた。呼ばれていた、というだけで私が産まれた頃には見る影もなく没落していたが。
     だが、一族の中にはかつての豪奢な暮らしを忘れられない者も多く、一族を再興させようと目論む人間も少なくなかった。
     私もその影響で一族への忠誠心を植え付けられ、常人の何倍もの努力をするよう命じられた。一族の誇りを取り戻す事こそ使命。私はその言葉を信じて必死に努力し──何とか中央のトレーナー試験に合格した。

     だが、妹はそうではなかった。一族には既に私というスケープゴートが居たのもあったが、幼い妹は要領があまり良くない子供で、最初から期待される事なく育てられた。
     それでも私は妹が好きだったし、妹も私と仲良くしてくれた。幼心にお互いの苦しみは表裏一体だと理解していたのもあったし、妹の優しい性格はとても価値のある物だと思っていたからだ。

     転機が訪れたのは妹がレース教室に通い始めた頃だった。何の取り柄もないと思われていた妹が、レースでメキメキと頭角を表し始めたのだ。
     最初は純粋に嬉しかった。妹が自分の得意な事を見つけたのは手放しに祝福できたし、何より妹がそんな風に活躍するのは姉として誇らしかった。
     しかし、妹がトレセン学園に転入して中央のレースで結果を残すようになると、私達の関係は少しずつ崩れていった。
     一族の認識が「出来る姉と出来ない妹」から「ウマ娘の妹と人間の姉」へと変わっていったのだ。
     雑誌やテレビで妹が取り上げられたり、一族の人間が妹を話題に上げる度に「あなたもウマ娘だったら良かったのに」という視線が注がれるようになった。

     私はその視線を受ける度、自分の体内を無数の蟲が這っていく様な不快感に襲われた。
     私はあなた方の為に自らの人生を捧げたのに、なぜ今になってそんな視線を向けられなければならないのか。もはや私の一族に対する忠誠は完全に無くなり、一族から遠ざかる様になっていった。



     ……だが、私は時を同じくして妹も避けるようになった。皮肉にも一族との確執を経た事で、妹に対する侮蔑と嫉妬が私の中にも渦巻いていると知ってしまったからだ。

  • 129二次元好きの匿名さん23/11/18(土) 15:06:50

    保守

  • 130二次元好きの匿名さん23/11/19(日) 00:04:12

    こういう外的要因の淀みはかなり根深いなぁ

  • 131二次元好きの匿名さん23/11/19(日) 02:25:43

     そんなある日の深夜、妹が私に一通のメールを送ってきた。

    『今から電話してもいい?』

     それは妹がトレセンに入ってから初めての事だった。普段は「学園ではお互い一人の生徒とトレーナーでいよう」と決めており私用の連絡をする事は無かったのだが、何故かその日に限って妹がそうメールしてきた。
     けれど、私は妹と話す気分にはなれなかった。もし何かの弾みで私の中にある暗い感情が妹に対して吹き出してしまったらと思うと、妹と喋るのが怖くなってしまったのだ。
     悩んだ挙句、私は『済まない。時間がある時にまた連絡してくれ』とだけ返信して、その日はやり過ごした。

     数日後、妹は手首を切って自殺した。

     後で話を聞いたところによると、私が一族から離れて後、一族は妹に目を付けたらしかった。練習やレースの合間を縫ってお偉方とのパーティに出席したり、一族の顔としての体裁を保つ為に自由時間を全て勉強や練習に費やすよう言われたのだという。
     しかし、幼い頃から多忙な生活に耐性を付けて来なかった妹は今までと全く違う生活に強いストレスを感じ、また一族の期待という重圧を突然背負わされた事で……一気に壊れてしまったのだ。

     どうして私はあの時電話に出てあげなかったのだろう? どうして私は一族から逃げてしまったのだろう? どうして、どうして、どうして──?

     ……私がウマ娘だったなら、こんな事にはならなかったのか?
     私が人間でなくウマ娘なら、妹に対してコンプレックスを抱く事もなかった。妹と競い合いレースで結果を残す事も出来たかもしれない。私に対する一族の目ももっと違っていたのではないか。
     私がウマ娘に生まれなかったから。産まれた瞬間に間違っていたから。だから妹は──。



     ……そうして私は、モチモチトッポギになった。

  • 132二次元好きの匿名さん23/11/19(日) 12:04:18

    保守

  • 133二次元好きの匿名さん23/11/19(日) 13:44:57

    事故ということ自体が欺瞞……というよりは心理的な事故ってことか
    妹に似てるというがトレーナーさんの手首どうなってるか気になってきたな

  • 134二次元好きの匿名さん23/11/19(日) 23:11:44

    保守

  • 135二次元好きの匿名さん23/11/20(月) 02:49:40

     ……そして今、目の前にはその妹が居る。
     どうやってここに来たのか? なぜ今になって現れたのか? ──そんな事はどうでも良い。
     私は彼女の次の言葉を聞き漏らすまいと全神経を尖らせる。それが私を責める呪詛だろうと構わない。例えどんな仕打ちを受けようと、私が妹にした事を思えば軽い物なのだから。
     妹がゆらゆらとこちらへ向かってくる。ゆっくりと、生気なく。一歩、また一歩。

    『………』

     そして妹は私の目の前で立ち止まると、手をこちらに伸ばすと──。

    『……ごめんなさい……!』
    「ぇ……」

     ……私を力強く抱き締めた。

    『私があんなことしなければお姉ちゃんが苦しむ事も無かったのに……! 私がっ、私が弱かったせいで……! ごめんなさい……! 本当にごめんなさい……っ!!』
    「……そんな」

     違う。違うんだ。
     私が悪いんだ。君の活躍を素直に受け止めていられれば。劣等感に負けず私は私だと胸を張れていれば。メールを読んだあの時、仲の良かった頃の君を少しでも思い出せていれば。
     昔と変わらず君はずっと優しかったのに。私はそれを忘れて、あまつさえ君を恐れる事しかしなかった。それどころか「きっと恨んでいる筈だ」と物言わぬ君に私の疾しさを転嫁し続けた。
     君の優しさは弱さなんかじゃない。本当に弱かったのは、悪かったのは──。

    「……私が、私が悪いんだ……!君は何も悪くないのに……! 私がっ、私の心が弱かったせいで、君は……っ!」
    『お姉、ちゃん……』

     私達はお互い抱きしめ合いながら泣き続けた。自らの後悔と罪悪感を交換し合うように、涙が涸れるまで。ずっと、ずっと……。

  • 136二次元好きの匿名さん23/11/20(月) 03:38:14

    和解できてよかった
    しかし仮に帰ってくるとしてこれからどうなるのだろう
    ウマ娘として帰還するのか人間に戻るのかはたまた姉妹で融合でもするのか

  • 137二次元好きの匿名さん23/11/20(月) 11:24:21

    あ、妹が不完全なウマソウルを補うことで健康不安が皆無な体になる流れもあり得るのか!

  • 138二次元好きの匿名さん23/11/20(月) 21:00:56

    このままRTTTのアヤベさんみたいな感じでトッポギには晴れてほしいな

  • 139二次元好きの匿名さん23/11/21(火) 03:15:27

     一頻り泣いた後、私達は草原に座り込んで色々な事を話した。妹が亡くなってからのこと。ウマ娘になってからのこと。大事から小事まで、色々な話をし続けた。


    『ねぇ、これからお姉ちゃんはどうするの?』


     ふと妹が私にそう聞く。けれど、その問いに答えられる言葉を私は持ち合わせていなかった。


    「……分からないんだ。この10年間、私はずっと君に謝りたかった。少しでも苦しい死に方をして詫びたかった。安田記念を目指したのも、君の夢を叶えれば少しは気が紛れるんじゃないかと思って出たんだ。でも……」


     今目の前にいる妹と話せば、私が傷付く事を望んでいない事くらい分かる。こんな形で私が死ぬ事も望んではいないだろう。

     しかし、私の様な人間がおめおめと戻っていいのだろうか? 自分の弱さ故にサンライク君やフォール君、ジュエルを傷付け、ついには死んだはずの妹にまで迷惑を掛けた。彼らにした仕打ちは到底謝っても謝りきれる物ではない。

     それに……例え帰ったとしても私には何の目標もない。10年間ずっと罪を償う事だけ考えてきたのだ。こうして妹との確執が氷解した今、私の人生には何の意味も目標もない。例え向こうに帰ったとして、私はどうすればいい? 何を胸に生きていけばいいんだ?


    「……言うだけ言ってみるが、もし君が望むなら私の身体を使ってもいい。私の代わりに君が生きても──」

    『お姉ちゃん?』


     妹は頬を膨らませて私を窘めると、私に向かって笑いかけた。


    『私はね、お姉ちゃんが生きる事を選んでくれる事そのものが尊いことだと思うよ』

    「そうだろうか……?」

    『うん。私が死んでお姉ちゃんが悲しんだみたいに、お姉ちゃんが生きてるだけで安心する人もきっと居ると思うんだ。例えどんな道を歩んでも、その人達はきっとお姉ちゃんを応援してくれる。だって、その人達にとってはお姉ちゃんが生きる事を選んでくれた事そのものが嬉しいんだもん』


     だからね、と妹は両手を伸ばし、私に問いかけた。


    『お姉ちゃんはこれからどう生きたい? ウマ娘のまま生きてもいい。人間に戻ってやり直してもいい。周りの人も、正しいか間違ってるかも関係ない。お姉ちゃんがそう生きたいと望めば、周りの人もきっとそれを肯定してくれる。お姉ちゃんは──何を望むの?』

    「私は……私の願いは──」


    dice1d2=2 (2)

    1.人間に戻る 2.ウマ娘のまま生きる

  • 140二次元好きの匿名さん23/11/21(火) 12:15:59

    そのままになったか
    改めて振り返ってみて、楽しい面の方が大きかったってことかな

  • 141二次元好きの匿名さん23/11/21(火) 22:26:06

    流石に妹と一体化しうる流れにはならないか
    問題は肉体が脚以外もメチャクチャになってそうなことだが、
    彼女の言からしてゴッさんも手を貸してくれそうだから悪いようにはならないかな?

  • 142二次元好きの匿名さん23/11/22(水) 02:35:30

    『……そっか。それがお姉ちゃんの選ぶ道なんだね』

     妹は静かに笑い、私が取らなかった方の手を下ろす。

    「間違えた……かな」
    『ううん。私がちょっと不安なだけ。今のお姉ちゃんの身体は……その、あまり良い状態じゃないから』

     私はその言葉を聞いて「ああ」と声を漏らす。そういえば現実の私は死に掛けているのだった。身体が死んでしまったら現実に帰るどころではないが……大丈夫だろうか?

    『大丈夫だよ。お姉ちゃんの命は私が繋ぎ止めるから。私、今までずっとお姉ちゃんの身体に入ってたんだもん。それくらいやってみせるよ! 命を守るのが精一杯で、怪我とかは治せないけど……』
    「今までずっと……」

     ……そうか、この子はずっと私を赦してくれていたのか。私がウマ娘になってから、ずっと側で……。

    『……ねぇお姉ちゃん。最後に一度だけレースしてみない? 私、ウマ娘になったお姉ちゃんと走ってみたかったの』
    「いいのか?」
    『もちろん! お姉ちゃんがどれだけ強くなったのか、私が試してあげる!』
    「……そうだな。せっかくだ、私も本気で楽しんでみようか」

     私と妹は横に並んで構えた。ゲートは無い。ゴール板も無い。ファンファーレも、観客も、他にレースする者も居ない。
     けれど……それでもこのレースは、私の生涯において最高の物になる予感がした。

    『じゃあ行くよ? よーい……ドン!』

  • 143二次元好きの匿名さん23/11/22(水) 09:23:09

    このレスは削除されています

  • 144二次元好きの匿名さん23/11/22(水) 09:25:59

    > 私、今までずっとお姉ちゃんの身体に入ってたんだもん


    ウマ娘化した時点で融合体だったのね

    するとトレーナーさんはどうなってるんだ……?

    メタ的に登場人物増える気はしないし妹の魂魄切り分けて魂がトッポギ、ガワ(魄)の方が彼に使われたと言うことなのかな


    あと各種材料からかなり大袈裟に受け止めてたけど

    妹の話的に怪我自体は普通の骨折っぽい?

    アニメスズカさんみたいに復帰できる可能性が出てきたのはよかった

  • 145二次元好きの匿名さん23/11/22(水) 16:41:45

    むっちゃ素敵やん…

  • 146123/11/23(木) 00:31:25

    トッポギの怪我の具合

    dice1d3=3 (3)

    1.完治まで数ヶ月 2.完治まで数年 3.一生治らない


    トレーナーの力量

    dice1d20=4 (4) +104


    トレーナーの体質改善

    dice1d30=12 (12) +14


    トレーナーの両親への電話

    dice1d100=100 (100)

    70以上で成功

  • 147二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 01:05:38

    トッポギは文字通り妹ちゃんがつなぎとめた感じなんだなぁ…
    そんでとうとう電話で確執にメスが入るか

  • 148二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 01:18:15

    結局これまで語られ描写されてきた通りの
    規格外の怪我なのはきっちりしてるのここのダイス神らしさある
    トッポギ自身は首から上が動けば御の字くらいの認識だろうし
    不治なあたり生きてるのが不思議レベルな状況なんだろうけど
    せめて腕の一本くらいは動いててくれたらいいなあ

    そしてここで電話100を引くか……

  • 149二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:21:04

    「……それで、妹さんは」

    「今も私の中に居るんじゃないかな。まぁ、今の私には分からないがね」


     トッポギはコーヒーを飲みながら、自分の足元に目を遣った。そこには頑丈に巻かれたギプスと車椅子の車輪があった。


     あの後、病院に運ばれたトッポギは一昼夜生死の境を彷徨い2日目の朝に目を覚ました。

     しかし、限界を越えて酷使された肉体──特に脚はもはや取り返しが付かないほど深刻なダメージを負っており、もう2度と走れないと宣告されてしまった。

     だが、それを聞いたトッポギ本人は妙に冷静にその事実を受け止め、その状態でも出来る事を模索し始めたのだという。今回トッポギに会いに来たのも俺の体質改善に協力したいと連絡を受けたからだった。

     レース前からは想像も付かないほど精力的なトッポギの姿に内心驚いていたが……まさかあの時そんな事が起きていたとは。これもゴドルフィンバルブの加護なのだろうか?


    「いずれにしろ、私の物語は終わったよ。走る能力は失ったが、私はこれからも妹と同じウマ娘の身体で、妹と共に生きていこうと思う。次は──君の番だ」


     トッポギは強い目で俺の瞳を覗く。俺は少し戸惑って、その視線から目を逸らしてしまった。


    「最近ご両親と電話が繋がったそうだね。どんな会話をしたんだい?」

    「ええと……」


    dice1d3=3 (3)

    1.すぐに切られた 2.罵声を浴びせられた 3.一応話は聞いてもらえた

  • 150二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 02:30:27

    流石100、話まで聞いてもらえて何より

    そしてトッポギの治らないってのはあくまで走る能力限定の話なのね
    てっきりずっと生命維持のことだとばかり思ってたから
    もう二度と「歩けない」じゃなくて「走れない」で済んだことに不謹慎ながらほっとしてる自分がいる

  • 151二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 08:50:50

    人工関節に置換して一応歩行はできるぐらいの感じかな

  • 152二次元好きの匿名さん23/11/23(木) 17:20:38

    走ると人工関節が壊れるから走れないてことね

  • 153二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 01:59:42

     先日、両親に電話を掛けた時の事だ。
     俺はゴドルフィンバルブから親との関係に決着を付けるよう言われてから、毎月のように電話を掛けていた。あんな別れ方をして繋がるとも思えなかったが、それでもやらなければ前には進まないと思って何度も掛けていたのだ。なのでその日も期待などせず両親の携帯に電話を掛けたのだが……。

    『……もしもし』

     ……なぜか、その日に限って繋がった。

    「あ、え? あの、もしもし? 俺だよ。息子の──」
    『お前の電話番号から掛かってきたことくらい分かってる。何度も掛けてきて何の用だ』
    「えっと、その……」

     ここに来て俺は両親に事情をどう説明するか全く考えてなかった事に気付いた。まさか「女神に言われたから仲直りしないといけない」なんて言えるはずもない。だが、それ抜きでどうやって説明すればいいのか……。

    『……お前、トレーナーやってて困ってる事ないか。担当と上手くやれないとか、仕事が溜まって手に付かないとか……』
    「え?」

     突然の質問に身体が固まる。もしかして今……俺の事を心配してくれたのか?

    「えっと、今のところそういうのは無い……かな? 俺の事は心配しないで。それより父さん達は──」
    『……そうかよ。じゃ切るぞ』
    「え? あ、待って!」

     俺は父さんを呼び止める。せっかく掴んだチャンスだ、せめて次の約束を取り付けなければ。俺は頭を必死でフル回転させて、出来るだけ具体的な約束の口実を探した。

    「その……えっと……次のレース、観に来てよ。俺、頑張るから」
    『………』

     しかし、父さんは何も言わずに電話を切ってしまった。

  • 154二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 02:17:29

    あの半生にも関わらずここまで自分では縁を切れなかったし
    親との決着とは仲直りのことだと当たり前みたいに思ってる(直る仲が元からあったかもわからないのに)
    あたり徹底的にお人好しだよねトレーナーさん
    だがそこが好き、だからトッポギを追いかけることができたとも思うし

  • 155二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 02:52:44

    「……そうか、曲がりなりにも君の意向は伝えられたのだね?」
    「まぁ、来てくれるかは分からないですけど……」

     俺の報告を聞いて嬉しそうに微笑むトッポギに、俺はつい自虐で返してしまう。トッポギはそれを意に介さない様子でコーヒーを飲むと、少し真剣な顔に戻って口を開いた。

    「ところで、そのご両親に見せる次走は決まっているのかね?」
    「はい。前々から考えていたのですが、マイルチャンピオンシップに出たいと思っています。……フォールと一緒に」

     ほう、と興味深そうに相槌を打つトッポギ。

    「安田記念はどうしてもレースに集中出来なかったので、今度は二人できっちり勝敗を決めたいと思ってます。GⅠなら両親も見てくれる可能性が高いですしね」
    「うん、君の好きにやってみるといい。今の君なら悪い結果にはならないだろうしね」

     ……本当はトッポギにも出て欲しかったのだが。本人が納得した結末とはいえ、俺は一抹の寂しさを覚えた。

    「そんな顔しないでくれたまえ。私も脚が良ければ出ていたよ」
    「はぁ……え?」

     俺が驚いて顔を上げると、トッポギは「分かりやすいな、君も」と苦笑しながらコーヒーを飲んでいた。

    「……だがまぁ正直な所、走れなくなってホッとした部分もあるんだ。今ならウマ娘になって帰って来なかった人間の気持ちが痛いほど分かる。彼らも私と同じように過去を悔やみ未来を捨てたのだろう。人間として積み重ねた数十年を捨ててでも、ウマ娘として一瞬を燃やし尽くす事に価値を見出したんだ」

     トッポギは遠くを見つめながら静かにそう言うと、ぬるくなったコーヒーを一気に飲み干して俺を正面から見据えた。

    「──だが今ならハッキリと言える。それは本人を刹那的に満たす物でしかなく、誰も幸せにならない道だ。私は寸での所でそれに気付いて引き返す事が出来たが、勉強代としてはあまりに大きすぎる後遺症を負った。君も自分の為にならないと思ったら躊躇いなく人間に戻りなさい。それが私からのアドバイスだ」

  • 156二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 03:03:11

    トッポギは妹が収拾したけど、その時の顛末からして
    そのあたりは文字通り帰ってこなかった可能性高そうだもんなあ
    一瞬を燃やすのではなく生涯をより良く生きることを
    ウマ娘化に求めたトレーナーさんはなるほど言われている通りの狂人なのかもしれない
    安田も今回もそうだけどレースがどこまでも手段なんだよね、それはそれとして真剣にはやってるが

  • 157二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 03:13:45

    >>156

    書いてて思ったが、だからこそ過去を捨てたままにするなということなのかねゴッさんの忠告

    この狂人がウマ娘化に求めたものを手に入れるには過去の象徴たる親と自分でケジメをつけろと

    幸いトレーナーになったその仕事はウマ娘化後もやっているし

    同一性が必要になれば鑑定も済ませてあるから

    トレーナーさんが人間として積み重ねたものの中では本当にその部分だけが捨てられてるんだよね

  • 158二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 10:19:41

    和解であっても決別であっても、ずっと引きずってきた過去に始末をつけることでようやく先に進める感じかな

  • 159二次元好きの匿名さん23/11/24(金) 14:02:21

    保守

  • 160二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 00:44:56

    さてここからどう進んでいくのやら

  • 161二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 04:36:27

    「よし! あと一本!」
    「はぁっ、はぁっ……! ふっ!」

     忙しかった6月が終わり、夏が始まる。トレセンの夏といえば合宿だ。
     ジャパンダートダービーで参戦が遅れた去年と違い、今年は俺もフォールも最初から参加。熱い潮風を受けながらやる気のギアを上げていた。
     ……と、向こうから見慣れた人影が近付いてくる。モチモチトッポギだ。

    「やぁサンライク君。息災かな?」
    「トッポギさ、ん……?」

     少し視線を下げると、ジュエルがいかにも不服そうな顔でトッポギを背負っていた。
     確かに車椅子で浜辺を進むのは困難だろうが……人一人担いで合宿所からここまで歩いてくるのはウマ娘といえど重労働だろう。それを毎日繰り返す事を考えると、ジュエルの苦労が窺えた。
     ジュエルは日傘で直射日光を避けられる場所にトッポギを置くと、汗を拭いながら息を吐き出した。

    「ありがとうジュエル。少し休憩したら練習しようか」
    「……別にいいけどさ、前より肉付いたんじゃないの? 元からデカいのは付いてるけど、最近さらに重たくなってるよ」
    「おや、そうかね? リハビリも食事の管理もしている筈なんだが。まぁトレーニングの強度が上がったという事でよろしく頼むよ」

     呑気なトッポギの言葉に深く溜息を吐くジュエル。だが、その姿に以前の剣呑とした雰囲気はない。あの一件が終わってこの2人の仲も元通りになったという事か。本当に良かった……。

    「じゃ、帰りはアイツにおぶってもらってね。毎日毎日アンタを運んでくのも楽じゃないんだから」
    「えっ」
    「ふむ、自分事ではあるが、確かにジュエル一人に任せるのも酷だ。今後は持ち回り制にして平等に負担を負ってもらおうか」
    「えっ」

     ……俺はどうにか助け舟を乞うべくフォールの方を向く。しかしフォールは「それくらい構いませんけど」と言わんばかりの気怠げな表情で俺を見つめ返すばかりで、何も助けてくれないのだった。

  • 162二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 04:42:24

    トレーナーの力量

    dice2d40=39 24 (63) +108


    トレーナーの体質改善

    dice2d30=13 18 (31) +26

  • 163二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 12:34:42

    かなり跳ねたなあ
    体質も上振れって程じゃないが折り返したか
    ……100は間に合わなそうかな

  • 164二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:49:33

    保守

  • 165二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:50:01

    57だとちょっと危うい?

  • 166二次元好きの匿名さん23/11/25(土) 23:52:06

    11月と言っても後半なのであと3ヶ月と見てどこまで持っていけるかだなあ
    合宿は2ヶ月だから2回振りと見てあと3回かね

  • 167二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 00:18:30

    「……ハァッ、ハァッ……だいぶ、良くなってきたんじゃないですかね?」

    「ふむ。まだまだ課題は山積しているが……ひとまず全力で走っても生命に関わる事は無くなったと見て良いだろう。頑張ったね」


     夕暮れ、トッポギとのトレーニングを終えて一息付く。昼のじりじりとした暑さは鳴りを潜め、トッポギを背負って帰るには丁度いい頃合いになっていた。

     この2ヶ月間、トッポギの意見を参考にしながら体質改善のトレーニングを積んでみた。流石ジュエルをあそこまで育てただけあって、トッポギの着眼点や知識は舌を巻く物があり、トレーナーとしてもウマ娘としてもかなり多くの物を学べたと思う。

     この経験は俺だけじゃなくフォールの走りにも活かせるだろう。秋からのレースが楽しみだ。


    「忘れ物は大丈夫ですか? じゃ、行きますよ」

    「いつも済まないな。私も返せる物があればいいのだが……」

    「いやいや。トッポギさんの知恵にはいつも助けられてますし、お互い様ですよ」


     ……まぁ、こうして妙齢の女性を背負えるのも役得というか畏れ多いというか。色々と柔らかい感触が伝わってきて緊張するなぁ……。


    「それにしても、今日はやけに生徒が忙しそうですね。何か催し物でもあるのかな……」

    「確か今日は寮主催の肝試しがあるとか言ってたな。君も参加したらどうかね?」


     肝試しか……。そういえば今年の夏も練習ばかりで夏らしい行事もできなかった気がする。去年は夏祭りに行ったし、今年は肝試しでフォール達との仲を深めようかな……?


    抽選の結果、dice1d3=3 (3) と一緒に行く事になった

    1.フォール 2. ジュエル 3.トッポギ

  • 168二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 11:43:23

    トッポギと肝試しかぁ
    これはこれで

  • 169二次元好きの匿名さん23/11/26(日) 20:06:58

    こういうのってトレセン生有志が開催してるのかな?

  • 170二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 01:16:00

    「……最近トッポギトレーナーと妙に縁が多いですね。もしかして変な事考えたりしてません?」


     フォールとジュエルはくじの結果を見るなり俺に疑いの目を向ける。俺はちょっとドキリとしつつも首を振って否定するが──。


    「トレーナー、もしアイツに襲われそうになったらこのホイッスル使いな? ああいうのに限って機を伺ってんだからね」

    「いや、彼はそんな人ではないと思うが……まぁ緊急用に持っておくよ」


     なぜかトッポギの首元に大きめのホイッスルを下げられてしまった。別に何もしてないじゃないか……。




    「それじゃ、行きましょうか」

    「うん。ライトと道案内は任せてくれたまえ」


     俺はトッポギの乗った車椅子を押しながら森の奥へと歩を進めていく。主催者側が気を利かせてくれたのか、道中は舗装されてないが平坦になっており、車椅子でも安心して進めるようになっていた。


    「それにしても、学生主催のイベントなのに随分大掛かりなんですね。夜間とはいえ森を貸し切りなんて……」

    「トレセン学園は大体の年間行事が生徒主体の物だからね。どんな子も自分達が楽しむ為には手間を惜しんだりしないさ」


     トッポギはあっけらかんと言うが、それはそれで相当凄い事ではないだろうか。少なくとも学生時代の自分はそんなバイタリティは無かった気がする。


    「ん? あれは……」


    dice1d3=3 (3)

    1.フォール…? 2.ゴドルフィンバルブ…? 3.???

  • 171123/11/27(月) 01:36:23

    自分で転がしたダイスだけどよくもまぁピンポイントで引くなコイツ…
    これで話がもうちょっと伸びる事確定しました
    ちなみに伏線はないのでここから全部アドリブです(バチギレ)

  • 172二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 02:03:52

    ダイス神「そんな選択肢入れるからだぞ」

    言うてトッポギのとことかは割と既定路線っぽい出目だったし…

  • 173二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 02:14:09

    アドリブとはいえその辺りのライブ感上手いよね
    はてさて何が出てくるか

  • 174二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 08:47:22

    ほしゅ

  • 175二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 14:37:42

    保守

  • 176二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 21:29:36

    (スレ主には悪いがもうちょっと伸びると聞いて喜んでいる私…)

  • 177二次元好きの匿名さん23/11/27(月) 22:53:12

    そういやすごい固定値だったが安田の時のトッポギって領域入ってたんかなこれ
    入ってたとしてもデジモンで言う暗黒進化みたいな不味い想いの力で走ってはいたのだろうけども

  • 178二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:18:12

    「あれ……ウチの生徒ですかね?」
    「そのように見えるが……見覚えがないな」

     茂みをライトで照らした先には、トレセン学園の制服を着た少女がポツンと立っていた。主催側がお化け役として用意した生徒だろうか? それにしても、10cm先も見えない暗闇だというのに物音一つ立てず待っているなんて凄い胆力だな。

    「一応呼んでみます? 多分主催者の仕込みだと思いますけど」
    「ふむ……折角のイベントだし、引っ掛かる事の出来る仕掛けには全て引っ掛かった方が良いか」

     などと話していると、少女は静かにこちらへ歩いてくる。生温い潮風が肌を撫で、サラサラと木々を揺らす。トッポギや俺の呼吸音さえ聞こえるほどに静かな夜の闇が辺りを包む。
     ……俺は妙な胸騒ぎを覚えた。何だろう。あの子は『違う』気がする。迷ったのでもお化け役でもない、もっと何か異質な──。

    「逃げろサンライク君」
    「え?」
    「茂みを歩いているのに足音一つしていない。これだけ草が揺れているのに葉が服に擦れる音すらしていないんだ。あの子は──」

     言い終わるが速いか、俺は車椅子をUターンさせ

    「あ」

     真正面から目を合わせてしまった。
     後ろにいたはずのあの子と。

    『  』

    返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ返せ

  • 179二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:21:26

    ヒエッ…

  • 180二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:22:35

    このレスは削除されています

  • 181二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:23:58

    めっちゃビビったが、それにしても「返せ」かあ
    おそらくトレーナーさんがガワをもらっていると思われるトッポギの妹は幽霊になりようがない
    (姉に入ってるため)
    となると、もしかしてトッポギが今使っている肉体の持ち主かこれ?
    考えてみれば彼女の見た目だって人間時代から耳尻尾生えただけとは限らないんだよな

  • 182二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:33:33

     いたい。

     あしからしろいのがでてる。おなかがぺちゃんこにつぶされてる。いたくてうごけない。ちがいっぱいでてる。からだぜんぶこわれてる。

     おかあさんがないてる。もうたすからないかも。もうたすからないかもってなに?

     おかあさん、たすかってよかったなあ。
     おなかの██もしななくてよかった。
     よかった。
     よかった?
     いたい。
     いやだ。

     しにたくない。
     しにたくない。
     しにたくない。

     なんでわたしなの?

  • 183二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:39:45

    これは交通事故か……?
    一体何者なんだ

  • 184二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 00:57:13

     ──ピィィィィィィィィィィィィィッ!!

    「あっ──」

     闇を切り裂くような甲高い笛の音が辺りに響き渡る。俺はハッとしてその方向に目を向けた。
     ……恐ろしい形相のトッポギと目が合う。

    「走れ!!」
    「は……はい!!」

     トッポギの恫喝に言われるまま、俺は車椅子を走らせた。
     細かい道の凹凸を吸ってガタガタと揺れる車椅子に掴まりながら、必死で来た道を走り続けていくと──。

    「トレーナーさん、どうしたんですか?」
    「なになに〜? 道でも間違えたん? ここ入り口なんですけ……トレーナー、何でそんなにヤバい顔してんの? まさか、マジで……?」

     ……何とか、2人とも戻る事ができたらしい。トッポギが息も絶え絶えに俺を覗き込む。

    「サンライク君、大丈夫か……?」
    「……すみません、ありがとうございました。トッポギさんがホイッスル使ってくれなきゃ今頃」

    『    』

     ……視界の端に、確かに捉えた。
     さっき撒いたはずなのに。もう追ってこないと思っていたのに。なんで、なんで。

    「トレーナーさん!?」

     急に身体から力が抜け、ふらりと視界が揺れる。
     皆が駆け寄ってくるその中に──『あいつ』もひっそりと佇んでいた。

  • 185二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 01:00:48

    あくまでもトレーナーさんの方に向いているっぽいか
    ……親がウマ娘至上主義者だったのってウマ娘の長子が事故で亡くなった上助かった子供がヒトミミでおかしくなった結果だったりする?

  • 186123/11/28(火) 01:10:37

    ダイス振り忘れた…


    夢の中でゴドルフィンバルブに dice1d2=2 (2)

    1.会った 2.会わなかった


    トレーナーの両親への電話は dice1d100=83 (83)

    50以上で繋がる

  • 187二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 01:12:09

    あの会話の甲斐もあってだいぶハードル下がったな
    トレーナーさんに姉がいた疑惑もワンチャンすぐ確認できるかな?

  • 188二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 08:22:04

    トレーナーの姉ではなく、若くして亡くなった伯母・叔母だったり祖父母の姉妹だったりする可能性も考えられるな

  • 189二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 12:16:25

    保守

  • 190二次元好きの匿名さん23/11/28(火) 23:04:47

  • 191二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 00:25:34

     夏合宿が終わり、新学期が始まる。残暑のキツい季節だが、学園は秋冬のGⅠシーズンに向けて色めき立つ時期だ。


     ……あれ以来、俺の視界の端には常に『あいつ』が映るようになった。映るだけで何も手を出してこないのは不幸中の幸いと言うべきなのか、それとも何かの前触れと言うべきなのか。

     しかし、それもいつまで保つか分からない。次に『あいつ』が襲ってきたらもう逃げ場はないだろう。襲われるまで俺の精神が正気を保っていれば、の話だが……。


     だがその一方で、俺はどこか引っ掛かる物を感じていた。なぜ『あいつ』は俺に「返せ」と言ってきたのだろう? その口振りからすると俺は『あいつ』から何かを奪っているという事なのか?

     ……もしかしたら、と俺は両親に電話を掛ける。繋がるか不安だったが幸運にも一回で繋がってくれた。


    『……何だ』

    「あの、聞きたい事があるんだ。この前なんだけど……」


     俺はこれまでの経緯を話した。夏合宿に行ったら幽霊に遭ったこと。そいつが今も俺を狙っていること。そいつは俺に何かを奪われたんじゃないかということ。そして、その幽霊のおおまかな特徴など……。


    「何でもいいんだ。何か心当たりは無いかな? 俺が小さい頃の話とか、俺に似た人の話とか。今は何でも手掛かりが欲しいんだ。頼むよ……」

    「………」


    dice1d2=2 (2)

    1.……知らねえよ

    2.その子は……

  • 192123/11/29(水) 00:26:47

    とりあえずこのスレはここまでにしときます
    195まで行ったら次スレ立てるよ

  • 193二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 09:24:47

    お疲れ様です

    本当に早速明らかになりそうだ
    オカルト現象が我々の世界より身近だからなのか、それとも遭ったことがあるからなのか

  • 194二次元好きの匿名さん23/11/29(水) 18:06:01

    次スレも楽しみにしてます

  • 195二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 01:06:37

    霊とかオカルトじゃんと思ったがTSしてる時点でとっくにオカルトだったわ

  • 196123/11/30(木) 01:10:33
    三女神像の前に行ったらウマ娘になった partFINAL|あにまん掲示板https://bbs.animanch.com/board/2576612/?res=192前回までのあらすじ: ある日三女神像の前を通りがかった所、女神ゴドルフィンバルブの導きでウマ娘にされてしま…bbs.animanch.com

    次スレ立てたのでよろしくね


    >>177

    単純なトッポギの実力(250)+自らの体を捨てる覚悟によるブースト(200)+ゾーンによる覚醒(50)、みたいなイメージですね

    あの時のトッポギはいわゆる春天での鬼ライス以上に自分の身体を追い込んでたので一度きりのブーストでした

  • 197二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 01:16:23

    >>196

    おつかれさまです

  • 198二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 01:30:01

    >>196

    立て乙ー

    回答ありがとうございます、やっぱ覚醒してたのね

    どんな固有だったか気になるがもはや確認する手立てはない悲しみ

    そしてそれ以上に片道切符の爆弾になっていたんだな……

    本人の言う通り一瞬の燃焼に取り憑かれていたわけだ

  • 199123/11/30(木) 01:34:57

    ちなみに、もしトッポギが人間に戻る事を選択していたら身体の怪我も全部妹が持っていってくれるような展開を考えてました
    アヤベさんのストーリーでも運命を持っていくとかいう離れ業を見せてたし行けるんじゃねえかな(適当)

  • 200二次元好きの匿名さん23/11/30(木) 01:40:57

    あの辺近いものがあったけどやっぱりそうなのか
    走れなくてもせっかく和解したんだから一緒に生きていたかったのもあったのかもなあ

    200ならトレーナーさんやトッポギが領域覚醒した場合固有演出あり(言ってるだけなので気にしないで)

オススメ

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