【SS】ドラえもん のび太のウマ娘競走記

  • 1二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 19:00:01

    「なぁ、カフェ。私たちの祖先を知っているかい?」
    「…突然ですね。ネアンデルタール人では?」
    「ん〜、それは人間の祖先だね。私が聞きたいのはウマ娘の祖先のことさ」
    「それならば、三女神様では?」
    「いやいや。彼女たちの居た時代はいささか最近過ぎる。私たちウマ娘の原型、君がさっき言ってくれたネアンデルタール人みたいなものを聞いてるのさ」
    「それは……」
    「言えないだろう。私たちは元からこの骨格、脳をしている。考古学や生物学の世界でもこれが定説とされている。どうもおかしいじゃないか」
    「……」
    「人間はいくつもの進化を通して新人になった。だが、私たちはそんなことをせずに今の姿のままだ。それに私たちが現れた時代も変だ。知ってるかい、カフェ」
    「確か、古生代だったかと」
    「当たりさ。もっと言うなら石炭期だがね。だが哺乳類の祖先が現れたのがこの時代なんだ。それなのに地層調査で出てきたウマ娘の化石は、全て私たちと同じ骨格をしているんだよ」
    「……」
    「だが、石炭期から前の地層からは私たちの化石は出てきていない。まるで突然この世界に現れたようだよ。まるで神が泥から作ったように!」
    「……」

  • 2二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 19:00:20

    「しかも、この馬鹿げた話にはこれまた馬鹿げた根拠が存在する。なんとこの世界には、五人の神が作ったという神話がある。それも一番最初にウマ娘を作ったというね」
    「発掘された歴史書に載っていたウマ神話ですか?」
    「カフェも知ってるのか。これは説明が省けてよかったよ。ウマ神話には荒唐無稽な『ひみつ道具』なるもの、謎の神『ドゥラヴェムン』が登場する。他にも『ヌゥビタ』、『シーズカ』、『ジャヴィアン』、『スヌェーオ』が存在する。そして、彼らがウマ娘の祖先を作ったとされる」
    「ですが…」
    「あぁそうだ。この説はいささか…いや、かなりスピリチュアルなものだ。私もほとほと信じているわけじゃない。だが、このウマ神話が本当だとしたら…」
    「……」
    「会ってみたいねぇ。五人組の神とやらに」

  • 3123/11/01(水) 19:00:44

    ある日 牧場

    「どうだいみんな。パパの友達が経営してる牧場は」
    「すっげぇ〜」
    「お馬さんがいっぱい…」
    「ここは乗馬施設も兼ねてるからね。どうせなら乗ってみるといいよ。ここの自然を見ながら馬に乗るのは格別さ」
    「マジか! それなら俺様はあの黒くて体のデカいやつだ!」
    「私はあの栗毛の子に乗りたいわ」
    「どうぞどうぞ。スネ夫坊ちゃまのご友人でしたら、どんな馬にも乗せてあげますよ。あなたはどの馬にお乗りしたいですか? のび太君」
    「い、いやぼくは…」
    「のび太は高いところが怖いから馬に乗れないんだよな〜」
    「のびちゃん怖くて乗れないの〜、ハハハハ‼︎」

  • 4123/11/01(水) 19:01:11

    「の、乗れるよ!」
    「本当か? 本当にそうか?」
    「こ、こうなったら…あの端っこにいる馬に乗りたいです!」
    「あの子ですか。かなり気難しい子ですから、気をつけてお乗りください」
    「そ、そんなぁ…」
    「大丈夫よ、のび太さん。ちゃんとサポートする人が付いてくれるから安心していいのよ」
    「しずかちゃんがそう言うなら…」
    「おいのび太。ボクたちはサポート無しで乗れてるぞ!」
    「む、それならぼくだって!」

    「ち、近くで見るとやっぱり怖いや。意地を張らずにサポートの人を付けてればよかった…」
    「おいのび太。早く乗れよ」
    「わかったよ…よっこい、ってうわぁ‼︎」
    「ハハハハ‼︎ 乗ることも拒否されてやんの」
    「ど、ドラえも〜ん‼︎」

  • 5123/11/01(水) 19:01:41

    「ち、ちくしょう…」
    「のび太さん、サポートの人を付けたらどう?」
    「いいよ。ぼくは自分でやるって決めたんだ」
    「……それなら私も一緒にやるわ。すみません、もうサポートをしなくて大丈夫です」
    「ほ、本当にいいのしずかちゃん?」
    「えぇ。私も一緒にやるわ」
    「やったぁー!」

    「のび太さん。お馬さんに乗るときはなるべく怯えないで。お馬さんは乗る人の感情を理解できるの、乗ってる人が怯えちゃまずダメなの」
    「う、うん」
    「昔ピー助ちゃんを日本に帰すときに乗った恐竜さんがいたじゃない。その子たちと同じ感覚で乗ればいいのよ」
    「あのときの感覚…よっこいしょ…乗れた!」
    「すごいわ、のび太さん!」
    「よーっし、走れー…うわ!」
    「そんな大声を出しちゃダメ。優しく話しかけて」
    「うん。ごめんよ、急に大声なんか出して」

  • 6123/11/01(水) 19:02:13



    「お〜い、のび太ちゃん。馬に乗ることはできましたか〜」
    「ジャイアン、そんな意地悪なことを聞いちゃダメだよ。しずかちゃん、一緒に競走しよ」
    「いやよ。のび太さんも一緒じゃないと」
    「のび太なんか努力しても乗れないんだからさ。ね、遊ぼ?」
    「いやよ」
    「スネ夫〜、早くこっちに来いよ〜」
    「待ってよジャイアン。しずかちゃんも早く来てね」
    「イヤな人。のび太さん、気にしなくていいからね」
    「ありがとう、しずかちゃん。よーし、こいつを絶対に乗りこなしてやる!」

  • 7123/11/01(水) 19:02:33



    「のび太さん、後は脚でこの子のお腹をしめて足首を上下させるだけよ」
    「な、なんとかコツを掴んで乗れるようになったけど…今度は歩かせ方が難しいな」
    「…のび太さんの力が弱すぎて反応してないわね…足で優しく叩いてみて」
    「こう?」
    「そうそんな風に…」
    「あ、歩いた‼︎」
    「やったわね!」
    「ぼ、ぼくにもできたんだ」

    「はぁ〜のび太が乗れるなんて奇跡だな」
    「どうだスネ夫。歩かせることもできるんだよ」
    「お前の言うことを聞くなんて変な馬もいたんだな」
    「いいじゃないか、変な馬だって。このぼくが馬に乗れたんだぞ」
    「それに変な馬じゃないわ。かわいい子よ」
    「ま、いいや。乗れたんならこっちに来いよ、のび太」
    「待ってよ、スネ夫」
    「さっきまでケンカしてたのに…」

  • 8123/11/01(水) 19:02:57

    その後

    「スネ夫ぼっちゃま〜、ご友人さま〜」
    「どうしたの?」
    「もうおかえりになる時間ですよ」
    「なんだよ、もう終わりかよ」
    「しょうがないよジャイアン。帰らないとパパたちが怒っちゃうし」
    「それもそうだな」
    「もっと乗りたかったわ」
    「ぼくもだよ。やっと乗れるようになったのに…」
    「それならば、来週にまた来ませんか。私どもも対応しますよ」
    「いいんですか?」
    「もちろん。いいですよ、スネ夫ぼっちゃま」

  • 9123/11/01(水) 19:03:17

    野比家

    「っていうことがあったんだ」
    「偉い! 君は努力して馬に乗れたんだろう、あのバカでドジでおっちょこちょいののび太が…」
    「そんな泣くことはないだろう?」
    「ぼくの道具に頼らず、何かを成し遂げたことが君にはあるか⁉︎ ぼくは無いと思うけど」
    「……」
    「こうしちゃいられない。今からでもケーキを買いに行くぞ!」
    「そこまでしなくたっていいよ。そんな大したことじゃないし」
    「大したことあるさ!」
    「うるさいなぁもう」
    「のび太〜、スネ夫君から連絡よ〜」

  • 10二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 19:03:45

    このレスは削除されています

  • 11123/11/01(水) 19:03:52

    「どうしたの、スネ夫」
    『のび太! 大変なんだ、あの牧場が潰れちゃう‼︎』
    「えぇ‼︎? どうしちゃったんだよ、だって来週も来なって言ってたじゃないか」
    『それが、牧場が火事になっちゃって…ほとんど焼け落ちちゃったらしいんだ』
    「馬は、馬は大丈夫なの⁉︎」
    『なんとか避難はさせられたみたい。だけど…住む場所が無くなっちゃった』
    「でもさ、他の牧場に預けたらどうなの?」
    『さすがに数十頭も預けられるとこなんてないよ。分散っていう手もあるけど、費用が掛かっちゃうし…』
    「八方塞がりってこと?」
    『そうなんだ! だからお前たちに頼むしかないんだよ! お願いだ、ドラえもんを出してくれ!』

  • 12123/11/01(水) 19:04:18

    「ドラえもん、何かいい道具はある?」
    「道具って言われても……イチたちのときは体が小さいからなんとかできただけで、馬ほどの大きさになると…」
    「『スモールライト』を使ったら?」
    「『スモールライト』はだいたい24時間程度しか使えないよ」
    「どうすれば……そうだ! 『タイムマシン』を使って過去まで」
    「それも無理。サラブレッドなんて動物を過去に持って行ったら、ぼくたちの歴史が大きく変わることになる」
    「大きな場所…大きな場所……」
    「もうこの地球上には大きな場所なんてないよ。どこの場所も地主がいる。それこそ、新しい地球でもないと大きな場所はないよ」
    「……‼︎ あるじゃないか、大きな場所!」
    「別の星に移住でもさせるのか? それも無理だけど」
    「違うよ。新しい地球を作るんだ! だから、『創世セット』を出して」

  • 13123/11/01(水) 19:04:54

    翌日

    「本当⁉︎ 場所が用意できたって⁉︎」
    「もちろんさ。ほら、前に夏休みの自由研究で世界を作ったろう。あの世界とは別に馬だけの新しい世界を作るんだ」
    「たしかにそれなら大きな場所を作れるわね」
    「そうと決まったら早速行こうぜ」
    「その前に馬を『スモールライト』でちっちゃくしないと。さすがに大きすぎると『創世セット』に入れないし」
    「それもそうだな。でもどうやって行くよ。今から行ったって、帰りは夜中になるぜ」
    「それなら『どこでもドア』〜」
    「『スペアポケット』を持ってきてたのか! おし、じゃあ早速出発だ!」


    野比家

    「ドラえも〜ん。できた〜?」
    「できたよ。それより、そっちもちゃんとできた?」
    「住む場所を見つけたって言ったらすぐに預けてくれたよ。ほら」
    「よしよし。ちゃんと小さくしてくれたね」
    「早く大きくしてあげましょう。ずっと小さいままはかわいそうだわ」
    「行こ行こ!」
    「せっかちだなぁ。じゃ、行くか」

  • 14123/11/01(水) 19:05:18

    新地球

    「ここにしようか」
    「ドラえもん、他の生物がいないみたいだけど…」
    「なるべく他生物がいない時代を選んだからね。他の動物がいたら落ち着いて生活できないだろうし」
    「そりゃいいや。パパの友達は、今回の事件のせいで牧場経営を辞めちゃうらしいから」
    「えぇーー‼︎? そう言うことは早く言ってよ」
    「ごめんごめん。ついうっかり」
    「まったくもう、スネ夫さんったら。こうなったらこの子たちだけで生きられるようにしないと」
    「それなら…『進化退化放射線源』〜」
    「それを使えば、誰の手を借りずに生きられるな。どのくらいまで進化させるよ?」
    「イチのときと同じくらい。今回も『無料フード製造機』と追加で『畑のレストラン』を使うからね。使えないんじゃ困るよ」
    「それじゃあ、みんなで手分けして進化させよう!」

  • 15123/11/01(水) 19:05:47

    その後

    「ふぅ…これでみんな終わったかな?」
    「うん。みんな進化させ終えたよ」
    「それなら『無料フード製造機』の使い方を教えてあげな」
    「わかったよ。『ドラン』おいでー」
    「ドラン?」
    「馬の名前だよ。ほら、あの目立たない色のやつ」
    「なるほどね」
    「ほら、ドラン。この道具はね…どうやって使うんだっけ?」
    「しっかり覚えとけよ、もー。ぼくが教えるから君はそこら辺に『畑のレストラン』の種でも植えてろ」
    「そこまで言うか。まったく」

  • 16123/11/01(水) 19:06:09

    「『シズカール』、この『ノビール水道管』はこうやって…お水を飲むのに使うのよ」
    「ほ、んと、だ」
    「! しゃべれるようになったのね」
    「う、ん」
    「急がなくていいわ。ゆっくり慣れていきましょう」

    「『ジャヴィトス』、お前にはこの『らくらく道具』をやろう」
    「?」
    「こいつはなんでも楽に作ったりできるんだ。例えばな、このシャベルを使って…」
    「⁉︎ あな、ほれた」
    「こうやって家を作ってやれ。みんな喜ぶぞ。まぁ、手がしっかり使えるようになってからだな」

  • 17123/11/01(水) 19:06:29

    「『スネーオー』、君にはこれをやろう」
    「なに、これ」
    「これはね『花園ボンベ』って言うやつさ。これは…使ったほうが早いか。それ!」
    「! はなさいた」
    「こういう風にそこら一帯を花だらけにしてくれる。おフランスでエレガントな生活を送るには花は必需品だからね」
    「たんぽぽ、美味しい」
    「食べるんじゃないの‼︎」

    「『ノビー』は…『エアコンスーツ』をみんなに渡して」
    「のび太、それはなんだ」
    「これを着ると体の周りの温度を勝手に調節してくれるんだ。ここはまだ寒いから、破いたりするなよ」
    「分かった」
    「お前はまだ四足歩行だから着れないよ! 着るのは二足歩行になってからだよ!」

  • 18123/11/01(水) 19:06:58

    「ドラえもん。だいたい道具の説明はしたけど、これからどうすんの」
    「どうって、何?」
    「あの子たちの将来だよ。人間だってこれから出てくるわけだろ。だからって時間を固定することはできないじゃん。同じ知能を持った別種族なんて、海底人とか恐竜人みたいになるんじゃないの」
    「大丈夫じゃないかな。今心配しても仕方ないことだし」
    「それもそうだけどさぁ。なんかのはずみで人間と敵対するようになったら、落ち着いて生活できないじゃないか。この子たちの子孫だって落ち着いた生活がいいよ」
    「だけどぼくたちが必要以上に干渉するのも、成長を阻んじゃうよ」
    「……」
    「ただ、スネ夫の言うことも分かる」
    「本当!」

  • 19123/11/01(水) 19:07:31

    「うん。本当に彼らが道を外しそうになった時にしか干渉しないように……『虫の知らせアラーム』〜」
    「それってしょうもないことでも大げさに知らせるじゃないか」
    「大丈夫だよ。新しいのに新調して…この危険性ダイヤルができたんだ。そしてこのダイヤルを『最大』にすれば…」
    【了解致しました。この世界に危機が訪れたとき呼びに行きます】
    「ほらね」
    「やった! これで安心できるよ!」
    「どういたしまして」

  • 20123/11/01(水) 19:07:57

    「おーい、スネ夫。なにやってんだよ、早くこっちに来て遊ぼうぜ!」
    「待ってよジャイアン! ありがとうね、ドラえもん」
    「早く行って来な。ぼくはもう少しここら辺を整備してるから」


    「おうし。今からお前らには野球を教えてやる」
    「野球…?」
    「そうだ。お前らには我らジャイアンズをこの世界でも作ってもらう。だから、初代監督として俺様が直々に教えてやる! おいスネ夫、のび太、お前らも来い!」
    「えぇーー‼︎」
    「やだよー! ぼくはノビーにあやとりを教えるんだ!」
    「問答無用! ノビーも連れてこい!」
    「うわぁーー‼︎」

  • 21123/11/01(水) 19:08:22

    「のび太く〜ん」
    「ん? どうしたのドラえもん?」
    「もうすぐ18時だよ。ママが心配しちゃう」
    「えぇーー⁉︎ もうそんな時間なの!?」
    「ほら、スネ夫もジャイアンも帰るよ」
    「えー……」
    「また明日来ればいいだけだろ。ほら、帰るよ」
    「ちぇ…おい、ジャヴィトス。お前にはまだまだ野球を教え切れてないからな。次来たときはもっと教えてやるからな」
    「うん。次はフォークを教えて」
    「おうよ」
    「スネーオー、明日は字の書き方を教えてあげるよ」
    「スネ夫。早く来い」
    「ノビー、また明日会おうね」
    「うん! のび太、また明日!」

    「ドラえもん、ひみつ道具を置いてきちゃったけど。大丈夫?」
    「どうせ明日来るんだし、大丈夫だよ」
    「『創世セット』の中の世界って私たちの世界と時間の流れが違うじゃない。明日ってすぐに来ると思うのだけど」
    「そこは時間ダイヤルをいじればいいんだよ。外界と時間を同じにするんだ」
    「ドラえもんはおっちょこちょいだから、時間を進めたりしてな」
    「そんなことしないよ」

  • 22123/11/01(水) 19:08:54

    次の日

    「ドラえも〜ん」
    「やぁ、みんな。んじゃ、早速行こっか」
    「楽しみだなぁ。昨日だけでも手が使えるようになってたし、もうすぐ手を貸してあげなくても良くなるかもね」
    「それは少し寂しいわね」
    「まぁ寂しくてもしょうがないことだしな。関わってられる今を大切にしようぜ」
    「ジャイアンの言うとおりだよ。今のうちにできるだけ知識を付けさせないと」
    「みんなー、早く神様の雲に乗ってー」
    「悪ぃ、悪ぃ。そんじゃ、馬世界に」
    『しゅっぱーつ‼︎』

  • 23123/11/01(水) 19:09:44

    新世界

    『………』
    「なぁ、ドラえもん。こいつはどう言うことだ」
    「いやー……ダイヤルを間違えたかな…?」
    「このポンコツロボット! なんでビルが建ってるんだよ!」
    「い、いやぁ…ダイヤルを間違えただけでこうなるとは…」
    「ねぇ『シズカール』たちみたいな馬人間が見当たらないんだけど…」
    「まさか! 時間の流れが早すぎて『虫の知らせアラーム』が鳴らなかった⁉︎」
    「そ、そんな! 絶滅しちゃったの⁉︎」
    「このヤロー‼︎」
    「うわぁ、やめてやめて‼︎」

    「落ち着いた…?」
    『……』
    「とりあえずさ、街の中を見てみない? ここにいないだけで居るかもしれないよ」
    「…そうだね。ここでブツクサやっててもしょうがないや」
    「そうだな。よぉし、この世界を見に行くぞ!」

  • 24123/11/01(水) 19:10:11

    町中

    「ねぇドラえもん。ここってどこら辺なの?」
    「多分……府中じゃないかな、東京の」
    「府中か…!」
    「? どうしたよ、スネ夫」
    「府中って言ったら競馬場があるじゃないか‼︎」
    「なるほど。そこに行けば馬人間がいるか分かるね」
    「でも、ドラえもん。場所分かるの?」
    「そこならボクちゃんにお任せを。一回連れてってもらったことがあるんだよね〜。ボクのパパとJRAの理事長が友だちでね」



    「お前ちゃんと場所分かってたのか!」
    「ご、ごめん。小さい頃に連れてってもらったきりだから」
    「すっかり夜じゃないか!」
    「でも着いたからいいじゃないか! それに、ここの時間は外の世界と全然違うから大丈夫じゃん」
    「まぁまぁ。三人とも落ち着いて」
    「でも競馬場ってこんな夜にもやってるんだね。もう18時だよ」
    「⁉︎ 18時! もうレースもやってない時間じゃないか⁉︎」
    「え? でもこんなに人がいるんだよ」
    「とりあえず、周りの人たちと同じ方向に行きましょう。何かあるのかもしれないわ」

  • 25123/11/01(水) 19:10:39

    「人が多くて前が見えない!」
    「それなら…『念力目薬』〜」
    「俺がやる!……どけぇーー‼︎」
    「うわっ‼︎」「押すなよ⁉︎」「きゃー!」
    「……やりすぎじゃないの?」
    「ま、まぁいいじゃないか。今のうちに前に行こう」

    「んぇ? なんだここは…?」
    「ライブ会場じゃないの? おっきなモニターに音響設備、野外ライブみたいだね」
    「俺様のために用意してくれたのか!」
    「違うんじゃないかな。でも競馬場ってライブもするんだ」
    「私も初めて知ったわ。ギャンブルだけじゃないのね、競馬って」
    「あっ! 見て見て、歌う人が来…た……?」

  • 26123/11/01(水) 19:11:53

    「スズカー!」
    「今日のレース、カッコよかったわよー‼︎」
    「次も頑張ってくれー‼︎」

    「馬、人間…?」
    「嘘でしょ……私たちとほとんど一緒じゃない…」
    「こ、これって夢じゃないの?」

  • 27123/11/01(水) 19:15:13

    基本の世界観はのぶドラ+わさドラです
    ドラえもんとのクロスSSは一回しか書いたことがないので、キャラの言動が変なときがあると思います
    筆が遅いのでゆっくりなものになると思います

  • 28二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 19:25:04

    みてるよー!
    期待あげ!

  • 29二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 19:54:32

    ドラえもん達はこういうことするかしないかで言ったらギリギリする

  • 30二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 20:07:50

    このまま平和に終わるのかな?

  • 31二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 20:14:24

    往年のSSを彷彿とさせる会話文形式、すっごく好き
    頑張って完成させてくれ

  • 32二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 20:19:16

    ブクマした。
    創世日記懐かしいなぁ……

  • 33123/11/01(水) 23:18:37

    ライブ後

    『……』
    「ど……ドラえも〜ん‼︎」
    「なんだいのび太君」
    「なんで⁉︎」
    「ぼくに言われても分からないよ〜‼︎」
    「う、ウマ娘? さっき隣の人が言ってたけど、どう言うことかしら?」
    「さぁ? 馬人間の子孫って言われても、あいつらオスもいたはずだろう?」
    「…とにかく周りの人に聞いてみるとかはどうだ。一番手っ取り早いぞ」
    「それだとボクたちの頭を心配されるだけだと思うよ。ここの設備とか結構お金かけてるし、さっきのスズカ?って娘も翼ちゃんくらい可愛かったじゃん」
    「うんうん」
    「それに極めつけはあのカメラ。パパの友だちがTV局のプロデューサーで収録を見せてもらったんだけど…あのカメラは相当なものだよ」
    「それで? それがなんで俺たちの頭を心配されることに繋がるんだよ」
    「この三つとここにいる大勢の人からして…ウマ娘っていうのはかなり巨大なコンテンツじゃないかと推測できる。しかも、日本全国…いや、世界中で」

  • 34123/11/01(水) 23:19:02

    「ウマ娘は…まぁ、置いといて。ドランたちがどうなったのかだけでも調べないと」
    「でも『創世セット』の中だから『タイムテレビ』も使えないし…どうしたら…」

    「おぅい、そこの小学生! もう外にいたらダメな時間だぞ! 早く帰りな!」

    「ひぇー‼︎ どうしよう、ドラえもん!」
    「え、えーっと…これはですね…」
    「…たぬき? おいおい、野生動物は持ち込み禁止だっての」
    「ぼくはたぬきじゃなーい‼︎ 22世紀のネコ型ロボットのドラえもんだ‼︎」
    「⁉︎ ど、『ドゥラヴェムン』だって⁉︎ おいおい、冗談はよしてくれよ」
    「そっちこそ! 人の名前を間違えるなんて酷いことをするな!」

    「トレーナーさん。何をしてるんですか?」

    「あっ…スズカ!」
    「あっ! さっきの娘だ!」
    「……小学生とたぬき?」
    「だ、か、ら、ぼくはたぬきじゃなーーい‼︎‼︎」

  • 35123/11/01(水) 23:19:22

    「すまんすまん。でも22世紀か…まだまだ理解はできんな」
    「分かってくれればよろしい」
    「それでドラえもん君はどうしてここにいるんだい? 過去の競バなんて未来人の君からしたらつまらないにも程がある」
    「そ、それは〜」
    「ど、ドラえもんじゃなくてスネ夫が連れて来たんですよ。な、スネ夫」
    「そ、そうなんですよ〜。実はボクのパパとJRAの理事長が友だちで…」
    「JRA? ふふ、もうちょっとアルファベットの読み方を習った方がいいよ。ボクたちはURAに所属しているんだ。秋川理事長の友だち…なるほどね」
    「たしかに、あの人ならこの子たちとも友だちになりそうですね」
    「結構子供思いの人なのかな」
    「じゃないの? スズカさんも信頼してるみたいだし」
    「っと、紹介が遅れたね。俺は武豊三郎、サイレンススズカの専属トレーナーさ。それでこっちが」
    「改めまして、サイレンススズカです」
    「こ、こちらこそよろしくお願いします」

  • 36123/11/01(水) 23:19:44

    「君たちってどこから来たの? ここら辺で青たぬきの話を聞いた事もないし、遠くから来たのかな?」
    「あはははは、まぁそんなところです」
    「別世界から来たなんて言ったらどうなることやら」
    「ひっくり返るんじゃない?」
    「それじゃ、今日はホテルにでも泊まるのかな? どうせなら、送っていっても構わないけど」「い、いやー…それはその〜…」
    「実は俺たち、家出して来たんです。それで結局泊まるとこもなくって…」
    「嘘でしょ…じゃあ、今日はどこに泊まるのよ」
    「の、野宿ですかねー」
    「……それなら、うちに来なさい」
    「えぇ⁉︎」
    「幸い、俺の家は部屋が多いからね。みんな泊まれるくらいの広さはあるよ」
    「い、いや〜、悪いですよ」
    「いやいや、ここは泊まらないと。最近は物騒な世の中ですから」
    「な、ならお言葉に甘えて」

  • 37123/11/01(水) 23:20:06

    「それじゃ、スズカ。明日のミーティング、忘れるなよ」
    「はい、トレーナーさん」
    「こ、こんな大きな学校は初めて見た…」
    「? 驚いたな。トレセン学園も知らないなんて」
    「お恥ずかしながら、田舎者でして」
    「スネ夫君は知ってると思うんだけどね。一応説明するよ」
    「ありがとうございます」
    「ここ、トレセン学園は日本中の優秀なウマ娘が集まって切磋琢磨し合う場所なんだ。ウマ娘は一人で強くなれる訳じゃない。だから、俺たちトレーナーが付いてウマ娘をより高みへ連れて行く」
    「でもウマ娘って走ることが目的なんじゃないの? あのライブはどういうこと?」
    「あれはね。ウイニングライブって言うんだ。俺たちとウマ娘はあのライブのセンターを争っている。今日は俺とスズカの勝ちだったけど、また来週は違うやつらが踊るんだ」
    「へぇ〜、プロレスのライブパフォーマンス見てぇなもんか」
    「そういうこと」

  • 38123/11/01(水) 23:20:36

    「ここが俺の家さ。広いだろう」
    「ボクちゃんの家と同じくらいじゃないか⁉︎」
    「ははは、これでも俺は結構すごいんだぞ。お金だって一杯もらってるんだからな」
    「すっげぇ〜」
    「夜ご飯食べてないだろう。今日は『カブ』を買ってあるから、それを食べよう」
    「カブ…? 漬物か?」
    「おいおい、これも知らないのか。カブは割ると、中から料理が出てくる野菜じゃないか」
    「……‼︎」
    「どうしたんだ、急に黙り込んで」
    「い、いえ。なんでもないです…」
    「早く手を洗いなさい。洗面所は突き当たりを右に行けばあるから」

    「ねぇ、ドラちゃん。カブって…」
    「うん。『畑のレストラン』のやつだと思う」
    「それが今まで残ってるってことは…」
    「かなりの年月、馬人間たちは生きた。そして、『畑のレストラン』を作れるほどの技術を継承したままどこかに消えた」
    「消えたってことは無いんじゃないの? それよりもっと簡単なことがあるじゃん」
    「?」
    「『進化退化放射線源』がなんらかの理由で作動、馬人間がウマ娘になったって方が自然だよ」
    「そうか! 馬人間たちは消えたんじゃないんだね!」
    「そうだよ。多分この世界で子孫を残して生き尽くしたんだよ!」
    「いやー、穏やかに暮らせたのかなぁ」
    「そうじゃないの? ウマ神話ってのが、あいつらの日記みたいなもんだったら見てみたいなぁ」

  • 39123/11/01(水) 23:21:16

    野比家

    「まったく、さっきからうるさいわね」
    【ブーンブーンブーン 虫の知らせアラーム作動】
    「ドラちゃんったら、帰ったらタダじゃおかないわよ!」
    【ブーンブーンブーンブーン】
    「うるさい! この!」
    【ブーンぶ、ぶ、ぶ……】
    「まったく、うるさいハエね」

  • 40二次元好きの匿名さん23/11/01(水) 23:21:46

    やばいやばいやばいやばい

  • 41二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 00:04:23

    玉子!!やめろ!!

  • 42二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 01:51:28

    のび太のママは大抵の話において自体を悪化させることしかしないからな……

  • 43二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 11:59:15

    期待しつつ保守

  • 44二次元好きの匿名さん23/11/02(木) 12:10:52

    どうもドゥラえもんです

  • 45123/11/02(木) 22:15:01

    翌日

    「起きろ! のび太!」
    「うるさいなぁ、ドラえもん。どうしたんだよ」
    「君がいつまでも起きないのが悪いんだろう。みんなもう行っちゃったよ」
    「行ったって、どこに?」
    「トレセン学園にだよ。豊三郎さんが特別に見学できる許可を取ったから」
    「えぇ〜⁉︎ そんな楽しそうなこと、早く言ってよぉ」
    「何回も起こしたってば。君が起きないのがいけないんだろう」
    「うっ……ど、ドラえもん。早く用意をしなきゃ、ぼくも行きたい!」
    「はいはい。待ってるからね」



    「ど、どどドラえもん!」
    「はい、『タケコプター』」
    「急いで、時間が無くなっちゃうよ!」
    「場所が分からないくせに。ほら、ぼくに着いて来な」
    「待ってよ、ドラえも〜ん」

  • 46123/11/02(木) 22:15:23

    トレセン学園 理事長室

    「やはりそうでしたか」
    「肯定! 私には骨川スネ夫などという友人はいない!」
    「突然どうしたのですか? 豊三郎トレーナー」
    「いや…実はですね」


    「驚愕‼︎ 豊三郎トレーナー、それは本当のことか?」
    「えぇ。今現在、私が保護している少年たち五人はウマ神話に出てくる神々にそっくりな姿形をしています」
    「ふむふむ…写真はあるか?」
    「えぇ。少し申し訳なかったですけど…こちらです」
    「驚愕‼︎ こ、この青狸はドゥラヴェムンの記述にそっくりではないか⁉︎ たづな、見てみろ」
    「…本当にそっくりですね。ならば、この後に来るのは…」
    「厄災。ウマ神話には『神々が再び来る時、其れ即ち我らウマ娘に厄災が降りかかる』と予言が記されています」
    「恐怖。それが現実に起こるとならば…ウマ娘たちはどうなってしまうのだ…」
    「ですが、理事長。ウマ神話が載っていたのは、ただの歴史書。眉唾物でしょう」
    「私も樫本トレーナーの意見に賛同します。ドラえもん君たちは怪しいですが、接してみた感じはとても良い子たちでしたよ」
    「豊三郎トレーナー。君が言うのなら、信じていいんだな」
    「信じるもなにも、私は自分の感想を言っただけです。今、彼らには学園見学をさせています。ご自身の目で確かめてみては?」

  • 47123/11/02(木) 22:15:47

    トレセン学園

    「すっげぇ〜、スネ夫の家より広いじゃねぇか」
    「ま、アメリカにある別荘には勝てないけどね」
    「見てみて、ウマ娘さんたちがいっぱい!」
    「本当だ。こうしてみると不思議だね、他種族がボクたち人間と共存してるの」
    「ペコもエルもバンホーさんも、俺たちとは離れて暮らしてたからな。珍しいのは仕方ないと思うぜ」
    「こういう風に共存できてるのはやっぱり、シズカールたちのお陰なのかしら」
    「じゃないの? あ! あの後ろ姿は…」
    「スズカさんじゃない! おーい、スズカさーん」

    「スズカー、呼ばれてマース!」
    「え? 誰かしら?」
    「小学生くらいの子ですね。今日はオープンスクールもなかったはずですけど」
    「知り合いか?」
    「小学生…もしかして…」

    「スズカさーん!」

    「嘘でしょ…」

  • 48123/11/02(木) 22:16:12

    「オゥ! サブロートレーナーにテイクしてもらったんデスネ!」
    「職権濫用な気もしますが…」
    「そういうリトルスィングはドントフィーリング! ワタシはグッドデス!」
    「…そうですね! いやー、気にしすぎでした」
    「ね、ねぇスズカさん。横のお姉さんたちは?」
    「えっと…背が高い方が『タイキシャトル』で水晶玉を持ってる方が」
    「はい、『マチカネフクキタル』です! そして私の隣にいるのが…」
    「『ノビノビーオー』だ」
    「の、ノビ⁉︎」
    「やっぱりそこに反応するか…」
    「い、いや、友だちと似てる名前だなーって」
    「お、それは初めての反応だな。いっつもウマ神話に出て…く、る?」

    「おーい、しずかちゃーん!」
    「待ってよのび太君!」

    「あぁ、あの眼鏡かけてるのが野比のび太って言うやつです」
    「なぁ、一つ聞いてもいいか」
    「?」
    「なんでたぬきと小学生が空飛んでるんだよー!」

    「ぼくはたぬきじゃなーーーーい‼︎‼︎‼︎」

  • 49123/11/02(木) 22:16:40

    「騒ぎすぎだよ、君たち。理事長室まで聞こえたよ」
    「ご、ごめんなさい」
    「…宥恕!」
    「や、やったぁ!」
    「ただし」
    「⁉︎」
    「私にも『タケコプター』なるものを貸してくれ! 空を飛んでみたかったが、まさか今叶うとは…」
    「り、理事長!」
    「うるさいたづな! 貴様だって、さっきから欲しくてうずうずしているのだろう!」
    「し、してません」
    「さっきから帽子が持ち上がっているぞ。興奮してみ…」
    「ふん‼︎」
    「ぐへぇ⁉︎」
    「……ドラえもん御一行様、トレセン学園へようこそ。私は理事長秘書の『駿川たづな』と申します。何かあったら私か豊三郎トレーナーにお聞きください」
    『わ、分かりました!』

  • 50123/11/02(木) 22:17:00

    「ドラえもんのせいだぞ。いつも言われてるんだから、そんなに怒る必要ないじゃないか」
    「いや、あれはぼくの矜持を傷つける言葉なんだぞ!」
    「ま、まあまあ。許可はもらったんだし、みんなで一緒に回りましょう?」
    「よぉし、それならまずはどこに行く? 俺さまはライブの歌練習を見に行きたいぜ!」
    「ボクは授業を見に行きたいな。歴史とか面白くなってそうじゃん?」
    「私は中庭にある花壇を見に行きたいわ。このパンフレットの写真がとても綺麗なの」
    「ぼくとドラえもんはどこでもいいよ」
    『………』
    「俺様が一番だ」
    「ボクが一番」
    「私が最初よ」
    『……』
    「ドラえもん!」
    「はいはい…『王様じゃんけん実戦機』〜。それじゃ、いくよ」
    『じゃんけん‼︎』

  • 51二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 06:33:10

    保守!

  • 52123/11/03(金) 12:05:26

    トレセン学園 校舎内

    「へへ〜ん。ボクの勝ち〜」
    「どこで歴史の授業をやってるか分かるの?」
    「さっき、豊三郎さんに時間割をもらったから大丈夫さ。えーっと、高等部の…この教室だね」
    「あ! スズカさんたちがいるわ!」

    「え…なんでここに?」

    「授業中だから静かにね」
    「わーってるよ」
    「それならいいけど…どこをやってるんだろう」

    「スズカ。この時期、ヨーロッパ各地で起きたウマ神話解釈に関するウマ娘と人間の間で起きた戦争は?」
    「えーっと…第二次ウマ神話解釈戦争です」
    「正解だ。このように、私たちの身近にあるウマ神話教は多くの衝突を繰り返しながら成立した。特にこの頃は、予言の章にある『ドゥラヴェムン』と『スヌェーオ』の【将来への不安の会議】の解釈が盛んになって…」

    「…こう聞くと、人間もウマ娘も変わらないなって思うよね」
    「そうね、前作った世界でも神様を理由に戦争をしてたし…」
    「まぁ、しょうがないよ。でもすごいね、中世史から宗教の話に繋げるなんて」
    「仏教とかみたいなもんでしょ。昔からあるから歴史にも盛んに出てくるんじゃないの?」
    「……あぁもう‼︎ こんな頭痛くなる話はするな! 次のライブレッスンを見に行くぞ!」
    「待ってよジャイアン!」

  • 53123/11/03(金) 12:05:48

    ライブレッスン所

    「それでは三人一組を作って『make debut!』を練習してください。この時計がなったら、一組ずつ私の前でやってもらいます」
    「カフェ〜」
    「……」
    「そんな嫌そうな顔をしないでおくれよ」
    「おーい、カフェ、タキオン。一緒にやろーぜ」

    「はぇー、まるでアイドルみたいだね」
    「レースの練習をして、ダンスとお歌の練習をするなんて本当に大変そうね」
    「それに勉強もついてくるんだろう? ぼくは無理だなぁ」
    「のび太はなにもできないだろ」
    「そりゃそうだ」

    「? なんだいあの少年たちは」
    「オープンスクールの見学じゃないですか? トレーナー志望の」
    「お? なんだあの青狸」
    「…面白いねぇ、まるでドゥラヴェムンそっくりだ」

    「……」
    「ジャイアン、どうしたの? さっきから黙ってるけど」
    「う、うぉーーー! 俺様も歌いたくなってきた!」
    「まずい! 歌わせる前に…『なんでもそうじゅう機』〜」
    「つ、次は中庭に行きましょう?」

    「……なんだあの青狸」
    「あの男の子…ハンドルを付けられてから急に黙りましたね」
    「…あっはははは‼︎ まさに『ひみつ道具』じゃないか!」

  • 54123/11/03(金) 12:06:07

    中庭

    「きれー!!」
    「本当ね。心から花を愛してる人たちじゃないと作れないものよ」
    「は〜、これはすごい。フランスの別荘にある花壇より綺麗だ」
    「なんか蜜を食べられる花はあるか?」
    「無いよ! ジャイアンったらスネーオーみたいに食い意地張って」
    「ん? なんだろうあのボンベ?」

    「それは『花園ボンベ』と言うものなんです! それを花壇に撒くと綺麗な花が咲くんです」

    「あ、あなたは?」
    「私は『ニシノフラワー』です。ここの花壇のお世話をしてるんです」
    「へぇー、小学生くらいなのに偉いなぁ」
    「え? ここって中等部までだよ。中学生じゃない?」
    「いえ、私は本格化が早かったので飛び級で入らせてもらったんです」
    「えぇーー⁉︎ 勉強とか大変じゃないの?」
    「やさしい先輩たちが多いのでそれほど大変ではないんです」
    「やさしい人が多いんだね」
    「そうなんですよ! トレーナーさんもやさしくて、助かってるんです」
    「よかったね。いやー、歴史の話を聞いてからちょっと心配だったけど、ウマ娘と人間たちは仲が良いんだね」
    「そうだな。あーあ、安心したら腹減ってきたぜ」
    「それなら、カフェテリアがおすすめですよ。メニューもいっぱいありますから」
    「それじゃあ、カフェテリアに出発だ!」

  • 55123/11/03(金) 12:06:24

    カフェテリア

    「えーーー⁉︎ 材料が入荷されてない⁉︎」
    「ごめんねぇ。入荷を頼んでた業者さんが病気で倒れちゃってね。ウマ娘用のご飯の材料だから、今から頼むってなるとどこも無理でね」
    「も、もう腹減った…動けねぇよ」
    「ごめんねぇ。今日に限って非常用のカブの在庫が切れちゃったもんだから。購買部しかお昼を買えるところは、無いのよ」
    「どうしたらいいかしら…外食はあまりしたくないし…」
    「うーん、ドラえもん。どうにかしてよ」
    「うーん…あっ! そうだ‼︎」
    「何かいい案はあるの?」
    「もちろん! みんな、豊三郎さんたちに言ってきて、カフェテリアが使えるようになったって!」

  • 56123/11/03(金) 12:06:48

    「豊三郎トレーナー、本当ですか? カフェテリアが使えるようになったって?」
    「えぇ、ドラえもん君がなにやら策を持っているらしいです」
    「しかし…オグリキャップさんたちの食欲に耐え切れるのでしょうか」
    「そこはドラえもん君の手腕に頼りましょう…っと着きましたね」
    「こんなにたくさん…無理ではないのでしょうか」

    「みなさーん! この『グルメテーブルかけ』に向かって食べたい料理を言ってってください!」
    「ドラえもん君、それに言えば何か起こるのかい?」
    「あ! 豊三郎さん。何か食べたい物を言ってみてください!」
    「ふむ…」
    「信じるのですか?」
    「いやなに、空を飛ぶ竹とんぼを持ってるんだ。何か起こるはずですよ…では、『カレーライス大盛り』」

    「な⁉︎」
    「ほう…」
    「か、カレーライスが突然…!」
    「こう言う道具なのか、ドラえもん君」
    「えぇ、そうですよ! このテーブルかけに向かって料理の名前を言ったら、それが出てくるんです」
    「一つ聞きたい。お代は?」
    「もちろん、無料です!」

  • 57二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 12:23:27

    グルメテーブルかけ。
    あれ、ほんとどうなってるんだろうな……
    四次元くずかごからでてきたのだと変な匂いや味で明らかに食品と呼べないものが出てきたからその場で元素錬成でもしてるんだろうか

  • 58123/11/03(金) 16:07:55

    「ノビーオーさん、なにを頼みましょうか」
    「ん、私は味噌ラーメンだ。みんなは?」
    「ふっふっふ、先ほどのご飯占いで決めましたよ。私は海鮮丼です!」
    「私はカニピラフにするつもりよ」
    「ワタシはニンジンステーキを食べマース!」
    「うお⁉︎ 本当に出てきたよ…美味そ〜」
    「こ、こんな豪華な海鮮丼初めて見ました。いくら、うに、ほたて…カニも入ってます!」
    「私のカニピラフもすごいわ。お米が輝いてるみたい…」
    「ワタシのニンジンステーキもスメルスグッド‼︎ しかもナイスルック! これはベリーデリシャスにマチガイなしデス!」

    「オグリ、流石に食べ過ぎちゃうか…? 金掛からん言われとるけど、心配やわ」
    「タマ、ただより良い物はないんだぞ」
    「ただより怖いもんは無いわ」

  • 59123/11/03(金) 16:08:21

    「あれ? マックイーン、どうしたの?」
    「い、いえ…このパスタがあまりにも美味しすぎて」
    「あー分かる分かる。ボクの頼んだニンジンハンバーグも美味しすぎてほっぺたが落ちちゃうくらいだよ」
    「…このテーブルかけはどんな料理でも出せるのでしたよね」
    「そうじゃない? ドラえもん?が言ってたじゃん」
    「…メロンパフェ」
    「あーっ、ズルいよマックイーン。ボクはハチミーが飲みたい!」

    「みな、楽しそうにお昼を食べているな」
    「会長!」
    「エアグルーヴ、そこまで騒がなくていい。ただ、噂を聞いてな。ドラえもんという者がどんな料理も出してくれるテーブルかけを用意したというね」
    「これがそのテーブルかけです。味の方は…とても美味です」
    「ふふ、それなら私はフィレミニョンステーキのレアを頼む……おぉ‼︎ こんな物まで出せるのか!」

  • 60123/11/03(金) 16:08:41

    「良かった。みんな喜んでるみたいだ」
    「でも良かったの? こんなに『グルメテーブルかけ』を用意して」
    「ふふふ『フエールミラー』を使えばいいだけだから、心配しなくていいよ」
    「そんな心配するより、早く飯食って見学しよーぜ」
    「午後からはトレーニングの時間だっけ?」
    「せっかくだし豊三郎さんのところ以外も見に行こうよ」
    「そうね。トレーナーの人が何をやってるのかも見てみたいわ」

  • 61123/11/03(金) 16:09:06

    「おーい、みんなどこ行っちゃったんだよ〜‼︎」

    「え〜! のび太さんがはぐれたぁ⁉︎」
    「う、うん。さっきトイレに行きたいって言うから、場所を伝えたんだけど…」
    「まったくあのおっちょこちょいは…」
    「急いで探さないと! あいつの方向音痴はバカにできないぞ!」

    「トイレに行ってただけでみんないなくなっちゃった…足が早すぎるよ」
    「お、そこの小学生。どうした?」
    「あ、あなたは…ノビーオーさん?」
    「おう。のび太だったか? なんでお前はここにいるんだ?」
    「じ、実は…」

  • 62123/11/03(金) 16:09:27

    「あっはっはっは‼︎ おっちょこちょい過ぎやしないか、のび太」
    「そんなこと言わないでよ!」
    「ま、いいさ。私がしっかり友だちのところまで連れてくよ。最近物騒だしね」
    「あ、ありがとうございます」
    「感謝はいいから。その代わり、後で『グルメテーブルかけ』をちょうだい!」
    「その程度ならいいけど…」
    「よっし! これで今日の夜は宴だ〜」
    「宴って…それよりさ、物騒ってどういうこと? 今日一日、平和だったじゃないか」
    「ん? あぁ、知らないのも当然か。最近ね、トレーニング中の怪我が増えてるんだ」
    「? それのどこが物騒なの?」
    「その怪我が不自然なんだ。なんでも石も無い所で、足を絡めた訳でもないのに転けたとかね。まぁ、あり得るかもしれないラインさ」
    「うんうん」
    「だがここからが不自然なんだ。その転けた娘たち、今は学園にいないんだ」
    「え⁉︎ どこに行っちゃったの?」
    「大学病院。なんでも怪我をした脚の部位がおかしくなったみたい。筋肉が異常退化して、人間以下の筋肉量しか無くなっちゃったらしい」
    「えーー⁉︎」
    「こんな事例がいくつも起こっている。学園側もトレーニングを行う時は事故が無いように、二人以上のトレーナーがいる場合でしか許可しなくなったの」
    「い、いくつもって…」
    「それに転けた娘たち、こう言ってるんだ『走ってる途中でバンッて拳銃見たいな音がして、それから転んだ』ってね」

  • 63123/11/03(金) 16:09:52

    「そ、それで?」
    「ん、いやぁこれで終わりさ。レースでは起こってないみたいだけど、起こったら怖いなぁ。何てったって、再来週にレースがあるからね」
    「…その事件の犯人とか分かってるの?」
    「いんや。なーんにも分かんない。知ってたら学園が血眼で探してるだろうし、そもそも幻聴かもしれないからね」

    「ただ、あることが密かに囁かれている」

    「…タキオン」
    「なんでもウマ神話に出る厄災が現実に起こっているのではないか、という噂がね」
    「だ、誰だ⁉︎」
    「失礼、私の名前は『アグネスタキオン』。野比のび太君だったかな? うんうん、君も『ヌゥビタ』にそっくりだ」
    「のび太、早く離れるぞ。こいつと話してると光らせられる」
    「そんなこと言うなよ、ノビーオー君。話を戻すけど、彼女の話した事故・事件は世界中で起きているんだ。もはや幻聴とは言えない、現実に起きている事件さ」
    「それより、ウマ神話に出てくる厄災ってなんだよ!」
    「ふゥン。それの説明をしなきゃいけないか…ウマ神話予言の章に『神々が再び来る時、其れ即ち我らウマ娘に厄災が降りかかる』と言う記述がある。厄災という具体的ではない言い方をしているから、何が起こるのかは分からない」
    「そ、そんなことどうしてぼくに言うんだ」
    「いやなに、ウマ神話に出てくる神々が君たちにそっくりなものでね。興味を持っただけなんだ。それと、ドラえもん君に伝えてくれ」
    「……」
    「あんなに美味しい鮭定食は初めてだった、と」

  • 64123/11/03(金) 16:10:12

    「のび太、あいつの言うことをあんま信じるなよ。うかつに信じてついてくとお前が七色に光っちまう」
    「…ねぇ、あのタキオンって人が言ってた予言って信じてる人はいるのかなぁ」
    「いるんじゃねぇの。私はバカだから分かんねぇけど」
    「そっか」
    「お、青狸が見つかったぞ。早く行きな」
    「うん。ありがとう、ノビーオー」
    「んじゃ、また明日な。まだ居るんだろう」
    「うん。また明日」

  • 65123/11/03(金) 22:06:33

    夜 武家

    「はぁ〜、今日は楽しかった。ドランたちの子孫があんな風に生活してるなんて、良かった良かった」
    「本当だよ。これで牧場の人たちにも報告ができるよ」
    「……」
    「どうしたの、のび太さん? 元気が無いみたいだけど」
    「そういやさっきからしゃべってねぇな。腹でも痛いのか」
    「…聞いてくれる?」
    「もちろんだとも。何があったの?」
    「えっとね……」



    「そんな事件が起こってるなんて…」
    「でも、昨日だったか豊三郎さん言ってなかった? 『最近物騒になってる』って」
    「そんな…まさか私たちが来たからこんなことになったのかしら」
    「そんなことは無い…と思いたいんだけどなぁ」
    「でもさ、これが厄災だとしたら『虫の知らせアラーム』が鳴るはずだよ。鳴ってる様子がないから大丈夫じゃない?」
    「ドラえもんの道具だからあんまり信用しない方がいいと思うけど」
    「む、ぼくの道具がそんなに信用ならないか!」
    『そりゃもちろん』
    「むっきー! こうなったら…『タイムテレビ』〜」

  • 66123/11/03(金) 22:07:05

    「『タイムテレビ』を使って何するのさ」
    「『タイムテレビ』は元の世界の時間しか映さないからね。これで『虫の知らせアラーム』がいつ作動するか確認する」
    「ムキになっちゃって。信頼ならないっていうのがそこまでこたえたか」
    「当たり前だ……えぇ⁉︎」

    【 「まったく、さっきからうるさいわね」
     【ブーンブーンブーン 虫の知らせアラーム作動】
     「ドラちゃんったら、帰ったらタダじゃおかないわよ!」
     【ブーンブーンブーンブーン】
     「うるさい! この!」
     【ブーンぶ、ぶ、ぶ……】
     「まったく、うるさいハエね」      】

    「な、鳴ってたじゃないか‼︎」
    「と言うことは…!」
    「この世界に危機が訪れてるってことじゃない⁉︎」

  • 67123/11/03(金) 22:07:26

    「ま、まだそうと決まった訳じゃないよ…『◯×占い』〜。この世界に危機が訪れているか!」

    【ピンポーン‼︎】

    「ど、どどどドラえも〜ん‼︎ どうしよう⁉︎」
    「そんなことぼくに言われたって!」
    「えっと、えっと…早く電話しないと…まずは警視庁でしょ、首相官邸、自衛隊、ホワイトハウス…」
    「ドラえもんのせいだぞ! 勝手に時間を進めて!」
    「お、落ち着いてスネ夫」
    「そんなことできるか⁉︎ ボクのパパの友だちから信頼されて預けてくれた子たちなんだぞ!」
    「落ち着けってスネ夫」
    「ジャイアン! そっちからも何んか言ってやって!」
    「だから落ち着けって、慌てても何もできねぇぞ」
    「そ、そうよ、スネ夫さん。喚いたって状況は変わらないじゃない」
    「うっ…」
    「のび太も電話するな。鉄人兵団のときと同じ対応をされるだけだ」
    「で、でもぉ…そう言ったって」
    「たしかに厄災だのは良く分かんねぇ。でもよ、今までの冒険でもそんなのたくさんあったじゃねぇか。もう少し落ち着け」

  • 68123/11/03(金) 22:07:52

    「でも、今回の厄災はボクたちが原因かもしれないんだよ⁉︎」
    「確かにそうかもしれねぇ。でもまだそうと決まったわけじゃねぇだろ! もしかしたら、別のやつらがやってることかもしれねぇじゃんか。な、ドラえもん」
    「……そうだね。それにそっちの可能性の方が大きいと思う」
    「な! そんなら俺たちがするのはただ一つ」
    「……」
    「ジャヴィトスたちの子孫を厄災から守る!」
    「そうだね。慌てたってしょうがないや」
    「ジャイアンの言うとおりだ。この世界の創造主って言ったらぼくたちだからね、ちゃんと世界を良い方向に進めないと」

  • 69123/11/03(金) 22:08:16

    「それでは作戦会議を始める。ドラえもん、頼んだぜ」
    「任せておくれ。おほん、ぼくたちが厄災と戦うにはどうしたらいいと思う?」
    「はい。まずはその厄災が何かを突き止めることです」
    「そうだね、スネ夫。今のところ考えられるのは、【ぼくたちが新世界に来たから】と【別の何者たちがウマ神話をなぞって厄災を起こしている】の二つに分けられる」
    「はい!」
    「なんだい、しずかちゃん?」
    「やっぱり、私たちがこの世界に来たからっていうのは考えられないと思うわ。だって、私たちが干渉したのは本当に最初だけで、残してきたひみつ道具も攻撃性がないものばかりよ」
    「ぼくもその仮説の可能性が低いって思うけど、ひとまず可能性として挙げられるからなぁ。他に何か有力な仮説が出たら良いんだけども…」
    「思いつかないなぁ」

  • 70123/11/03(金) 22:08:47

    「もう一つの仮説を考えてみよう。別の何者かが厄災を起こしている、この考えは本当に恐ろしいことになるんだ」
    「恐ろしいってどんな?」
    「ぼくが『虫の知らせアラーム』に設定したのは【人間と馬人間が対立したときに作動】っていうものなんだ。だから鳴ったってことは…」
    「人間とウマ娘が対立しちゃうってこと⁉︎」
    「うん。それも人類の危機レベルにしてるから、過去二回の世界大戦よりも酷いことになることだよ」
    「で、でも、人とウマ娘って共存してるじゃない。今日見てきたトレセンの様子でもそう見えるのだけど…」
    「いや、トレセンはそういう環境だからそうなってるだけで、他のとこじゃ違うんじゃないかな」

  • 71123/11/03(金) 22:09:08

    「なんだっけ『走ってる途中でバンッて拳銃見たいな音がして、それから転んだ』っていうのが転けた娘たちの言ってることだっけ」
    「それだけ聞くとあれだよな、えーっと…『ころばし屋』にやられたみてぇだ」
    「でもこの世界の技術力じゃ、ひみつ道具なんてあと三世紀くらい先じゃないと作れないよ」
    「それなら、おもちゃの銃じゃないの?」
    「いや、ウマ娘の速度に合わせて撃つってなると…のび太君くらいじゃないかな、当てられるのは」
    「それにそんな目立つもの持ってたらすぐにバレるわよ」
    「遠くからってなるとスナイパーライフルとか? でも威力が高すぎるから、撃ったら怪我どころじゃないけど」
    「それによ、銃なんて証拠がそこら辺に落ちるんじゃねぇの」
    「学園側も生徒の声を聞いて調査してると思うし…」
    「難しいわね…」

  • 72123/11/03(金) 22:09:28

    「ならさ、この世界の未来人がここに来たとか?」
    「それを言っちゃおしまいさ。それに来る理由もないしね」
    「考えがつかないや。ボクたちが来たから起こったっていうのも、正直言って違うと思うし」
    「そうよね。私たちに反応して厄災が来るなんて、どんなことをしたらいいのかしら」
    「頭痛くなってきたぜ…」
    「それに怪我をしたウマ娘の皆さんが言ってることだって、幻聴かどうか確かめる術がないもの」
    「ただの怪我だったらさ、今やってることって骨折り損のくたびれもうけ、意味がないよね。厄災だって、スネーオーたちかも分からないし。別の馬人間が書いてるかもしれないし」
    「そいつだってあいつらの子孫だ。俺たちが作ったことが原因なのは変わりねぇ」
    「でもなぁ…そもそも二つの仮説が正しいのかも分からないし…」
    「あーあ、答えが分かったらいいのになぁ…」
    「‼︎ ドラちゃん!」
    「どうしたの、しずかちゃん」
    「『◯×占い』よ!」

  • 73123/11/03(金) 22:09:52

    「いやーすっかり忘れてた」
    「ドラえもんなぁ…」
    「失敬失敬。それじゃやるよ」
    『……』
    「この世界の危機は、ぼくたちが原因か?」

    【ブーーー】

    「な、なら、何者かが故意に厄災を起こしているのか⁉︎」

    【ピンポーン】

    『……』
    「これで決まった。何者かが故意に、この事件を起こしている。そしてそれは人間とウマ娘の関係を破壊してしまうほどの大事件だ」

  • 74123/11/03(金) 22:10:10

    「ぼくたちだけじゃ、これを止めるのは無理だ。誰か、この世界の人たちの協力が必要だ!」
    「明日からもトレセンは見学していいんだよね」
    「うん。なるべく人間とウマ娘の両方が好きな人たちが協力者としても好ましい。こう言うといやだけど…トレセン学園のウマ娘たちと仲良くなって、信頼されるようになってくれ」
    「おうよ。どんなウマ娘も俺様の歌を聞いたら仲間になってくれるぜ」
    「い、いやー…それより普通に仲良くなる方がいいよ。ね、しずかちゃん」
    「そ、そうね…」
    「ひとまず、今日は寝よう。明日からに備えてね」

  • 75123/11/03(金) 22:10:33

    夜 22時頃

    「あーー‼︎」
    「ど、どうしたののび太君」
    「ノビーオーに『グルメテーブルかけ』渡し忘れたぁ!」
    「そんなことで大声出すなー‼︎」

  • 76二次元好きの匿名さん23/11/03(金) 22:26:34

    待機!

  • 77二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 07:09:40

    待機!!

  • 78二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 09:10:20

    ◯×占い有能だな

  • 79123/11/04(土) 14:53:18

    翌日 トレセン学園

    「ねぇ、聞いた? あのタキオンが…」
    「うんうん。聞いたよ、寮に帰ってる途中だっけ?」
    「このままだと外出禁止令が出るかもしれないって」

    「な、なんだ? 昨日より学園が暗い気がするんだけど」
    「タキオンって…のび太さんにウマ神話のことを話してくれたウマ娘さんじゃない?」
    「うん。何かあったのかなぁ…あ、ノビーオーにスズカさんたち!」
    「おぉ、今日は『タケコプター』じゃねぇのか」
    「おはよう。今日も朝から元気ね」
    「おはようございます! 聞いてください、今日のテレビの星座占いで一位だったんですよ!」
    「グッモーニング、のび太!」
    「それより、なんでこんなに学園が暗いの? 昨日はもっと明るかったじゃないか!」
    「あー…それはそのー…」
    「……」
    「き、聞いちゃダメだった…?」

    「タキオンさんは、厄災に巻き込まれました」

    「え…?」
    「昨日、寮に帰る途中で起こったそうです。今はもう大学病院に行きました」
    「あなたは?」
    「私は『マンハッタンカフェ』…あの人からあなたたちに伝言を渡しに来ました」
    「……」
    「『もう時間は無さげだよ』、らしいです」

  • 80123/11/04(土) 14:53:35

    「なんでも、大学病院に入院していたウマ娘の一人の脚が完全に動かなくなったそうです。それに加えて言葉をだんだんと話せなくなるほど…退化しているそうで…それでは」

  • 81123/11/04(土) 14:53:58

    「どーすんだよ、ドラえもん‼︎ トレーニングと関係ない場所でも同じことが起きてるじゃねぇか」
    「うーん…」
    「このまま行くと本当に手遅れになっちゃうかもしれない…」
    「でもさ、誰が起こしたなんて分からないからどうしようもないよ…」
    「昨日の夜までは時間があるとばっかり思ってたから、そこをあまり考えてなかったわね…」
    「お、おいお前ら、何話してるんだよ。のび太、タキオンのことがそんな心配か?」
    「……」
    「どうしたの?」
    「い、いやー、なんでもありません。ちょっとびっくりしちゃって」
    「そりゃそうですよね。私なんて聞いたとき水晶玉を落としかけちゃいましたし」
    「あ、あはははは…」

  • 82123/11/04(土) 14:54:18

    「…言っちゃおうかな?」
    「でも…信じてもらえないかもしれないよ」
    「だけど、言わなきゃ初まんねえぞ」
    「? どうかしましたか?」
    「えっと…」
    「オゥ‼︎ ヨレイがコールしまシタ!」
    「まずい! 早く行くぞ!」
    「ではまたお昼に〜」

    「結局言えなかった…」
    「このままだと被害が広がるだけじゃない。どうにかして食い止める方法はあるのかしら」
    「『虫の知らせアラーム』はママに壊されちゃったし、警報系の道具はないんだよなぁ」
    「お守りみたいなのは無いの?」
    「それなら…『なんでもお守り』〜。一個だけだけどね」
    「そんなんじゃ無理だよぉ」
    「ならば…『あらかじめアンテナ』〜。何か悪いことが起きる前に鳴るからね」
    「それなら安心…‼︎」

    【ぴーーーぴーーー】

    「い、急いで行くぞ‼︎」

  • 83123/11/04(土) 14:54:42

    トレセン学園 校舎内

    「あーー! カフェさん!」
    「の、のび太君…」
    「どうしたの倒れて!」
    「い、痛い…脚が痛い…」
    「ジャイアン、救急車‼︎」
    「えーっと118…」
    「違うよ、119だよ‼︎」
    「わーってるつーの…お、なんだあれ?」
    「それより…『お医者さんカバン』〜」
    「私がやるわ…脚を出して」
    「は、い」
    「………」

    【アシガタイカシテイマス
     コノママダトウマムスメカラ
     タダノウマニンゲンニナッテシマイマス】

    「う、嘘…ドラちゃん!」
    「うえぇ〜⁉︎ 『進化退化放射線源』の効果が無効化されてる⁉︎」
    「そ、それって…」
    「まさか…未来人⁉︎」

  • 84123/11/04(土) 14:55:00



    「カフェさん、大丈夫かしら」
    「『お医者さんカバン』を使って応急処置をしたから進行は抑えられるはず」
    「でもまさかだよね。未来人が関わってたなんて」
    「本当にびっくりしたよ。あり得ないと思ってたんだけどなぁ…前の昆虫人の時も、ぼくたちの世界と時空間が繋がってたらしいしあり得たことだった…」
    「なぁ、ドラえもん。さっき、カフェさんの近くで見つけたんだけど、これなんだ?」
    「ん? 弾?」
    「多分、これが犯人のやつじゃない?」
    「『もちぬし探査カメラ』〜。早く探そう、じゃないと被害が…」

    「お、おいドラえもん。どういうことだ? 犯人って」

    「の、ノビーオー⁉︎」

  • 85二次元好きの匿名さん23/11/04(土) 18:36:18

    良い…

  • 86123/11/04(土) 21:24:58

    「ふむふむ…」
    「し、信じてくれた?」
    「厄災がどっかの誰かが起こしてるって…結構信じられねぇな」
    「そ、そんな…」
    「まぁ、信じていいけど」
    「別のひ……え⁉︎」
    「お前たち、朝から変だったしな。信じるよ」
    「え、えぇ?」
    「お前たちがもっと人手がいるってんなら、今日の朝いたメンツくらいは集められるぞ」
    「そ、そうか…」
    「どうしたよ、そんなうろたえて」
    「そんなあっさり信じるなんて思わなかったから」
    「んー…さっきも言ったけど、理由はお前たちが朝から変だったこと。そしてもう一つ」
    「もう一つ?」
    「昨日の飯の礼だ」

    「一体何なのノビーオー、それにのび太君も。急に呼び出して」
    「あ、あのー…次の時間はライブレッスンなので早めに行った方がいいかと…」
    「残り1ミニッツしか無いデスヨ!」
    「やー、ちょっと遅れるかもしんねーけど。話聞いてくれ」
    「? いいけど…」
    「実はな……」

  • 87123/11/04(土) 21:25:21

    「ぎぇー⁉︎ 厄災はどこかの誰かがやってる事件⁉︎」
    「アメイジング‼︎」
    「嘘でしょ…」
    「嘘じゃないんだよな。それで、お前たちはどうする? 私は参加するつもりだ」
    「……私は参加してもいいわ」
    「ワタシもオーケーデス!」
    「わ、私も参加します」
    「えぇ⁉︎ スズカさん、本気ですか? 相手は未来人かもしれないんですよ⁉︎」
    「えぇ。のび太君には分からないと思うけど、私たちウマ娘は走ることがとても大事なことなの。走れなくなるのが、誰かの手で行われてる…私は許せないわ」
    「スズカの言うトーリデース! それに…マイフレンズがファイトするんデス。ワタシだけここにいるのはフレンドとしてナッシングデス」
    「ふ、ふっふっふ…のび太君、安心してください。今週の星座占いで一位を取り続けた私が付いてますからね。それにシラオキ様が付いてますから、まさに一万力です!」
    「どうだのび太。このくらいで人数は良さげか?」
    「い、いいんじゃないかな…」

  • 88123/11/04(土) 21:25:42

    「ドラえも〜ん」
    「早かったね、のび太君。やっぱり断られちゃった?」
    「いやいや、その逆さ。説明したらすぐに参加するって言ってくれたんだ」
    「おいのび太、嘘ついてるんじゃないよな」
    「嘘ついてないよ! それより、ドラえもん。弾が誰のか分かった?」
    「いや、まだだよ。予想以上に遠くに逃げてる…もう少し時間が掛かりそうだ」
    「えーー…」
    「まぁ、今日の夜までにはできるから。動くなら今日の夜からだね」
    「ま、今日中に動けるんだ。明日までには解決してるんじゃねぇの」
    「そうなるとスズカさんたちは、どうやって夜に抜け出せるのかしら」
    「そうか、外出はできないのか…大人の協力も必要になるね。豊三郎さんに頼もうか?」
    「それがいいや。あの人はぼくたちのことも理解してくれてるしね」
    「説得にはぼくと…」
    「俺とスネ夫が行く」
    「えぇ⁉︎」

  • 89123/11/04(土) 21:26:04

    理事長室

    「本気ですか⁉︎」
    「肯定! 先ほど理事会でも決定されたことだ」
    「しかし理事長…ここまでする必要は…」
    「否‼︎ 豊三郎トレーナー、学園の校舎内ですら起こったんだ。もう無理なのだよ、保護者会からも家に生徒を返せと抗議されている」
    「では……」
    「欧州やアメリカ等でも同じようなことをするらしい。もうメディアにも根回し済みさ、これから記者会見を行いにいく」
    「……私たちは何をすれば」
    「できるだけ、混乱が出たときに抑えてくれるとありがたい。それと生徒たちにアナウンスを忘れないでくれ」
    「……」
    「出発! それでは、後は頼むぞ。たづな、樫本トレーナー、豊三郎トレーナー」

  • 90123/11/04(土) 21:26:27

    学園 校舎内

    【ピンポーン 現在、学園内にいる生徒と教師、トレーナーはただちに体育館に集合をしてください】

    「な、なんだ? 何が起こってるんだ?」
    「ジャイアン、早く豊三郎さんを探さないと」
    「ど、どこにもいない……」
    「うわ、どこの教室も空っぽだ!」
    「どこだ…どこだ…」
    「あ…あの後ろ姿は…‼︎」
    「豊三郎さーん‼︎」

    「な…! 君たち、早く体育館に行きなさい。ドラえもん君としずか君にも伝えて」

    「そ、それよりこっちに来て‼︎」
    「? 手短に頼むぞ」
    「じ、実は……」

    「なるほどな。けど…それはもう少し早い方が良かったなぁ」
    「どうかしたんですか?」
    「……」
    「ま、また新しい犠牲者が⁉︎」
    「違う‼︎ 理事会からの要請で……」

    「被害が収まらない限り、今後のレースとトレーニングの実施禁止と生徒の帰宅が言い渡された…」

  • 91123/11/04(土) 21:26:48

    「ドラえも〜ん‼︎!」
    「はいはい、豊三郎さんの説得は済んだ?」
    「そ、そそそれより聞いてよ!」
    「みんな慌ててどうしたの?」
    「さっき、さっきの放送聞いた?」
    「え、えぇ」
    「それがね…」

    「こりゃまずいなぁ…」
    「生徒の帰宅も、今やってる集会が終わってからやり始めるらしいよ。遠方の生徒は学園側からお金を出して送ってってくれるみたい」
    「留学生だっているじゃない。タイキさんみたいな人はどうするの?」
    「留学生のウマ娘さんたちは、近くのホテルで一晩過ごしてから帰るみたい。でも、ホテルからは外に一歩も出られないらしいよ」
    「う〜ん…『どこでもドア』を使って外に出すか…いやでも、居なくなってるのを見つかったりでもしたら…」
    「大騒ぎが起こるな…また白菜が起こったとか言って…」
    「それに居なくなってるってことは、誘拐されたかもしれないって思う人たちだって出てくるはずさ。日本中が疑心暗鬼になっちゃうんじゃないかな」
    「多分、それ以上になると思うよ。世界中でパニックなんか起こるんじゃないの?」
    「くっそぉ〜…なんとかしてこの白菜を解決できないのか‼︎」
    「厄災だってば! 白菜じゃないの!」

  • 92二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 05:10:39

    保守

  • 93二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 13:59:05

    続きも期待保守

  • 94123/11/05(日) 14:43:10

    「ど、どうしましょうスズカさん…これじゃのび太君たちと一緒に行けなくなっちゃいます」
    「うーん…ドラえもんの道具であればいいんだがなぁ…」
    「そう都合よくあるかしら?」
    「ニンジャになれるツールがあればグッドデスネ」
    「? 忍者?」
    「ニンポー、カゲブンシンのジツ!」
    「影分身ですか…」
    「ドラちゃんならそういう道具を持ってそうね」
    「寮から追い出されるまで時間はある…ひとまず聞いてるのがいいな」
    「でもどこにいるか分かりませんよ」
    「今朝から動いてないんなら…旧理科準備室だな」

  • 95123/11/05(日) 14:43:43

    旧理科準備室

    「影分身…」
    「そうなんだ、青狸。なんか道具はないか」
    「ドラえもん!」
    「やーっと思い出せた。『コピーロボット』〜」
    「『コピーロボット』?」
    「ノビーオーさん。このロボットの赤いボタンを押してみて」
    「ん?……うわぁ⁉︎」
    「ノビーオーさんが二人に…」
    「ノビーオー、ニンジャだったんデスカ?」
    「ち、違ぇよ」
    「『コピーロボット』は赤いボタンを押した人そっくりに変化するんだ。そして、押した人の命令を聞いて忠実に動いてくれる」
    「これなら夜に抜け出すことができるわね」
    「豊三郎さんにもこのこと伝えないと」
    「サブロートレーナーならリジチョールームデス!」

    「いや、話は聞かせてもらった。私も協力させてくれ」

  • 96123/11/05(日) 14:44:03

    「豊三郎さん!」
    「すまない、理事長の緊急記者会見が始まってから電話対応に追われててね。やっと動けるようになったんだ」
    「そ、そんなことになってたんだ…」
    「ウマ娘に関係するのは…まぁ結構お金を儲けられるんだ。それが無期限で中止ってなるとね」
    「それ以外にも親御さんたちからの電話もありそうですしね。大変だ」
    「大変だったよ、もう電話には出たくないくらいだったよ。それで、ドラえもん君。厄災の原因を探してるらしいけど、見つかったかい?」
    「ああ⁉︎ 忘れてたよ。さっき『もちぬし探査カメラ』の結果が送られてきたんだ。今からでも行けるよ」
    「今からでは無く、夜の8時くらいから出たほうがいい。この時間になると学園内には生徒も居なくなる。監視カメラが厄介だけど、大体の場所は分かるから大丈夫だよ」
    「その方がいいね。よぉーし、厄災を止めに行くぞー!」
    『おーーー‼︎!』

  • 97123/11/05(日) 14:44:23

    夜 トレセン学園

    「………たづなさん。みんな、いなくなってしまいましたね」
    「ええ…朝はあんなに楽しそうな声が聞こえたのに…」
    「樫本トレーナーも帰ったことですし、そろそろ私も帰ります。たづなさんもお気をつけて」
    「さよなら豊三郎トレーナー」
    「さよならたづなさん」

    「……行ったかな?」
    「あぁ、たづなさんも帰ったみてぇだ」
    「よし、『もちぬし探査カメラ』が出した場所に行こう…『どこでもドア』〜」
    「それじゃあ行くぞ…北極に!」

  • 98123/11/05(日) 14:44:49

    北極

    「寒い‼︎」
    「ごめんごめん…『テキオー灯』〜」
    「あーー……よし、もうなんともないぞ。ノビーオーたちもやんないと」
    「いや、勝負服を着てるから大丈夫だ」
    「え! 寒くないの、それ?」
    「イエス!」
    「勝負服って着るとちょうどいい温度になるんですよねぇ。猛暑でも厳冬の日でも走れるように作ってるらしいです」
    「そりゃすごい。そんなものを作れるんだね」
    「そんなことより、敵はどこにいるの? 北極っていっても、だいたい1650万メートルあるじゃない。探すだけでも手間かかるよ」
    「それなら…『ツキの月(短縮版)』と『たずね人ステッキ』〜」
    「短縮版?」
    「ゴツゴーシュンギクが今年は不作らしいんだ。だから一粒30分。のび太君、頼むよ」
    「よぉーっし、行くってうわぁ⁉︎」
    「のび太くーん‼︎!」

    「嘘でしょ…のび太君が氷の中に落ちちゃった…」
    「た、助けに行くぞー‼︎ 『重力ペンキ』〜」

  • 99123/11/05(日) 14:45:06

    「いててて…『ツキの月』を使ったのについてないなぁ…」

    「それにしても北極の氷の中ってこんなに機械がいっぱいあるんだなぁ。まるでギガゾンビの基地みたいだ」

  • 100123/11/05(日) 14:46:19

    三連休はほとんどドラえもん映画観て過ごしてました…

  • 101二次元好きの匿名さん23/11/05(日) 21:28:57

    続き楽しみにしてます!

  • 102123/11/05(日) 22:41:06

    「ど、ドラえもん。深くない? こんなに深かったらのび太…」
    「『ツキの月』を使ってるから大丈夫…と思いたいなぁ」
    「のび太が死んだらお前の責任だからな!」
    「そうだそうだ!」
    「おいおいお前ら、今はケンカしてる場合じゃねぇぞ」
    「のび太君を探すのが先だよ。ケンカはその後」
    「豊三郎さんの言う通りよ。それに、のび太さんだってきっと生きてるはずよ」
    「う……ごめん、ドラえもん」
    「ちょっと早とちりしちゃったよ」
    「こっちこそ、こんな状況にしちゃってごめん」
    「あれ?」
    「どうしたのフクキタルさん」
    「もうペンキが無くなっちゃいました。空っぽです」
    「そんな⁉︎ それならこの穴は500メートルよりも深いってことになるぞ⁉︎」
    「500メートル? ハウマッチ?」
    「えーっと、東京の直線くらいかしら?」


    「ドラえもんたち遅いなぁ。こうなったら…上に行けるエレベーターみたいなのを見つけるか」

  • 103123/11/05(日) 22:41:28

    「こうなったら…『タテヨコバッジ』と『でんぱデンパー』〜」
    「その『でんぱデンパー』ってのは初めて見たな。どんな道具なんだ?」
    「『でんぱデンパー』はひみつ道具に付けるものでね。『タテヨコバッジ』は使用者にしか効果が発揮されないんだけど、『でんぱデンパー』を使えば…」
    「はは〜ん、なるほど。周りにも効果を広げて使えるのね」
    「そういうこと。それに加えて〜」
    「まだ出すのか」
    「『リニアモーターカーごっこ』〜。これでもう素早く行こう。じゃないと、のび太が不安だ」
    「のび太さんがもし生きてたら、その場からすぐに離れちゃいそうだからね」
    「そうそう。みんな、恥ずかしいと思うけどこれを」
    「電車ごっこ……はは、幼稚園以来かな?」
    「こんなので早く移動できるのかしら」
    「ワッツ? デンシャゴッコ……はじめてヒアーしまシタ」
    「みんな紐を持った? それなら、フクキタルさん。前についてるボタンを押して」
    「これですかァ⁉︎」

    「お、誰かの声が聞こえたぞ…ドラえもんたちかな? ちょっと聞いてみよ」

    「計画は順調に行ってるな」
    「あぁ、このまま行けばウマ娘と我々人間を対立させられる」
    「でもよ、どうやってやるんだ? 俺みたいな平には分かんねぇよ」

    「こ、こりゃやべぇことを聞いちまったなぁ…」

  • 104123/11/05(日) 22:42:38

    「速えええええええぇぇぇぇぇ…⁉︎」
    「い、息が…‼︎」
    「目が回る〜⁉︎」
    「AAAAHHHHHH ‼︎!」
    「止めてください〜⁉︎」
    「ただ今時速500キロ‼︎」
    「転ぶ転ぶ転ぶ‼︎」
    「ジャイアンは転ばないで‼︎」
    「私たちが轢かれちゃう‼︎」
    「うっ……!」
    「吐かないでノビーオーさん‼︎」
    「足が…回らん⁉︎」
    「頑張って動かしてください‼︎ じゃないと吹っ飛びます!」

  • 105二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 07:09:21

    ほしゅ

  • 106二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 12:12:21

    ひるほ

  • 107二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:30:57

    ほしゅです

  • 108二次元好きの匿名さん23/11/06(月) 20:33:57

    大長編ドラえもんのらしさが出てて凄く面白いです。
    童心に還って楽しんでいます。

  • 109123/11/06(月) 20:58:44

    「あー…酷い目にあった」
    「すぅー…はぁー…怖かった…」
    「わ、私なんて一番前でしたからね。何回も氷のトゲにぶつかりかけて…生きた心地がしませんでした」
    「oh……デンシャゴッコ…なんとホラーなアソビなんでショウ…」
    「……これ、トレーニングに活かせる気が」
    「やめてください」
    「そこまで言うか、スズカ」
    「まぁまぁ…それより、ここは一体? 氷の中にこんな廊下があるなんて」
    「氷の中にこんな人工物があるなんてね。どこかの国の秘密基地かな」
    「もしそうだったら、のび太はどうなっちまうんだよ。見つかったら、捕まえられるかもしんねぇ」

    「ま、まずいこと聞いちゃったなぁ…」

    「ん、おい、そこに誰かいるのか?」
    「なんだ急に」
    「声がしたんだ。おい、こっちにこいよ。隠れてこそこそ何やってんだ」

    「に、逃げなきゃ」

    「おい、おい! っち、なんで来ないんだ?」
    「…まさか、侵入者?」
    「こんな氷の中に来るか?」
    「…ウマ神話に出てくる神『ヌゥビタ』は『どこでもドア』なるひみつ道具を使って、ウマ娘たちをこの世界に連れてきたと言う…」
    「俺たちだけじゃないのか⁉︎ 『どこでもドア』を実現したのは⁉︎」
    「確定ではない。だが、怪しい声には答えてもらわんとな。先ほどの会話を聞かれていたら、まずいのでな」

  • 110123/11/06(月) 20:59:14

    「とりあえず…『石ころぼうし』と『モーテン星』〜」
    「ボウルと胸飾り?」
    「『石ころぼうし』は被ると周りから石ころみたいに思われるようになるんです」
    「『モーテン星』は時間制限はあるけど、完全に姿を暗ますことができるんだ」
    「みんな、この中から適当に取っていって。ここの施設に人がいたら、ぼくたちは侵入者になっちゃう」



    「みんな、それぞれ持った? それなら、これからは二手に分かれて、のび太君を探そう」
    「二手って…危なくねぇか青狸」
    「だけど、この施設は広そうだし…のび太君がこの廊下のどっちの方向に行ったのか、まったく分からないからね。『たずね人ステッキ』があればよかったんだけど…」
    「のび太君が持っているから使えないわね」
    「そう、だからこの道の左右どっちかに別れて進もう」

    「ぜぇ、ぜぇ…『石ころぼうし』が欲しいよぉ。探したい人がいないのに『たずね人ステッキ』なんて使えないよ」
    「それにしても…急いで入ったけどこの部屋なんだろう。真ん中にあるのは…石の板?」

    「やっぱ、お前の幻聴じゃねぇの。どこ探してもいないぞ」
    「いや、見つからないのがおかしいじゃないか。この施設、一本道が多いんだぜ。なのに俺たちの目に映らないのは変だ」
    「ふん、どこかの部屋にでも入ったんだろ。俺は持ち場に戻る。お前もバカやってないでさっさと戻れ」
    「ぐ…お、俺は絶対に見つけるぞ。俺の耳はウマ娘なんかより、イイんだからな」
    「ふん、どうだかな。それと、そこの部屋には入るなよ。機密事項があるらしいからな、俺の権限でも入ることはできない」

    「なんで諦めてくれないんだよ…でも、ここの部屋には入れないのか? ラッキー!」

  • 111123/11/06(月) 20:59:37

    「丸腰で行動しても危険だから…『ショックガン』に『空気砲』、『スーパー手袋』、『睡眠銃』、『瞬間接着銃』とおまけに…『しょうげき波ピストル』〜」
    「おいおいドラえもん。力入れすぎじゃねぇのか?」
    「いや、ここは怪しすぎる。どこかの国の秘密基地だとしても、人が少なすぎやしないかい?」
    「well…カメラをユーズしてる?」
    「カメラ…ありえるかもしれない。でも、それならぼくたちを放置してるのはなんでだ?」
    「あえて泳がせてるとか?」
    「それなら、さっき道具を使って姿を透明にしたときに施設の人が来るはずじゃないか」
    「そんならカメラの線は無しか…」
    「おい! そんな話してる場合じゃねぇだろ、のび太を探しに行くぞ!」
    「わぁ、待ってよジャイアン。最後に…『糸なし糸電話』〜。そっちも持っていって、連絡し合いながら行こう」

    「うぃっくしゅ…誰かうわさしてるのかなぁ。それにしても暗いなぁ、ここ。あの人が追って来ないのはいいけど、ちょっと怖いや」
    「やる事もないし…石の板でも見よっかな?……ってこんなことしてる場合じゃないや! ドラえもんたちを見つけて早く言わないと!」

    「あいつらは、ウマ娘たちを消しちゃう!」

  • 112二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 06:22:56

    このレスは削除されています

  • 113二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 07:25:51

    だいぶきな臭くなってきたな…

  • 114二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 12:27:37

    保守

  • 115二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 20:13:16

    続きが気になる

  • 116123/11/07(火) 21:20:01

    ドラチーム

    「ドラちゃん。タケシさんたちは大丈夫かしら」
    「大丈夫だよ。ジャイアンのことだ、どんな敵が来ても返り討ちにしてくれる」
    「そんなにジャイアンさんって強いんですね」
    「そりゃもちろん。じゃなきゃ二手になんて別れないよ」
    「……」
    「スズカさん、どうしました?」
    「あ、いや……この施設、おかしい気がして」
    「おかしい?」
    「さっきから部屋は見つかるけど…どこにも人がいないもの。のび太君の気配もしないわ」

    ジャイチーム

    「ジャイアン、待ってよ。もっと慎重に行かなきゃ」
    「慎重に行って何になる。大胆に行動しなきゃのび太が気付かねぇだろ」
    「ボクらの場所もバレるってば」
    「スネオの言うトーリデス。カムアウトデスよ、ジャイアン」
    「声は消えねぇんだからな。そんなんでバレたらみっともないぞ。人が一人もいないしな、バレないと思ってるんだろ」
    「ぐ……すまねぇ、頭熱くしすぎた」
    「まぁまぁ…俺だってスズカたちが先に行ってたら、そうなっただろうし…」
    「それにしても人がいなさ過ぎない? こんな歩いてもいないなら、もしかしてここ廃墟?」

    のび太

    「あれ? さっきまで開けられたのに…開かない⁉︎ どうなってるんだよ、ここ?」
    「う〜ん…あの石の板、気になるんだよなぁ。開けられないことだし、見てみるか!」
    「うん、読めない! ドラえもん、『ほんやくコンニャク』を出し…て…」
    「そういやいなかったんだ。早く助けに来てよ、ドラえも〜ん!」

  • 117123/11/07(火) 21:20:41

    ドラチーム

    【おう、こっちも収穫なしだ。今んところ機械だらけの部屋と人がいない廊下だけ】
    「そうか…別のところに来ちゃったのかな…」
    「でも穴は一つしかありませんでしたよ。私がここに来たのも、通じた穴がここだけだったからですし」
    「こんな場所に廃墟っていうのもおかしいわね。電気だって通ってるみたいだし…」
    「のび太君もこんなに遠くに行けないんじゃないかしら?」
    「『ツキの月』を使ったからバカ力を出せたのかもしれない…それでも不自然だけどね」
    「もしかして、忍者の屋敷みたいに隠し部屋とかがあったりして」
    「うふふ、スズカさんも冗談を言うんですね!」

    ジャイチーム

    「おう、じゃあな」
    「どうって、ジャイアン? のび太は見つかった?」
    「見つかってない…」
    「嘘だろ⁉︎ もう彼これ30分も探してるんだぞ⁉︎」
    「まさか、ノビタはニンジャ⁉︎」
    「あんな鈍臭い忍者はいませんって。はぁ…こんなに探しても見つからないなんて…」
    「この施設自体が忍者屋敷だったりして。こんなに探し回ってるのに、人っこ一人いない。どこかに隠れてるんじゃないかな?」
    「そんな怖いこと言わないでくださいよ。はぁ…なんだかボク、疲れちゃった。休憩休憩…っわぁ⁉︎」
    「す、スネオが壁の中にディサピーアしまシタ…」
    「いや、この壁が…どんでん返しになってる」
    「た、助けてジャイアン!」
    「お前すっ転んだだけだろ。ったくもぉ〜」

  • 118123/11/07(火) 21:21:06

    のび太

    「あれ? なんか変な音がしたな?…ま、気のせいか」
    「それにしてもこの石の板…ひらがな?…ちょっと読めるかも」
    「なになに…『これをよむものにやくさいのしょうたいをつげる…』」
    「ダメだ。汚くて読めないや」

  • 119二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:21:23

    このレスは削除されています

  • 120二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:21:46

    このレスは削除されています

  • 121二次元好きの匿名さん23/11/07(火) 21:22:06

    このレスは削除されています

  • 122123/11/07(火) 22:40:22

    ミスったので再投稿します

  • 123123/11/07(火) 23:14:18

    ドラチーム

    「どんでん返し⁉︎ なんでそんなものが…」
    「ドラちゃん、どんでん返しって何?」
    「私にお任せを‼︎ どんでん返しとは忍者屋敷などでよくあるあれですよ。あのー、壁が一回転して別の部屋に繋がるギミックのことを言うんです」
    「それなら…本当だ」
    「嘘! ここの壁もどんでん返しだったの⁉︎」
    「のび太君はこの中にいる。話し声も聞こえるし、ここは見せかけの施設だったんだろう」
    「ジャイアンさんたちにも伝えないと!」
    「だね。おい、ジャイアン聞こえてるだろう?……あれ? ノイズが混じって聞こえない」
    「おかしいわね。さっきまで話せてたのに」

    「それはね、君たちの道具の効果を阻害する電波を流させてもらったんだよ」

    「な、お前は誰だ⁉︎」
    「誰も何も…」

    「俺たちは厄災だよ」

  • 124123/11/07(火) 23:15:03

    ジャイチーム

    「ドラえもん。おい、ドラえもん‼︎」
    「どうしたのジャイアン」
    「……ドラえもんたちが…捕まったかもしんねぇ」
    「オーマイゴッド‼︎ スズカたちは⁉︎」
    「…分からねぇ。でも『厄災』だとかって名乗った男に連れてかれたかもしれねぇ」
    「まずいな、ドラえもんたちとの会話が聞かれてたかもしれない。ひとまず、さっきのどんでん返しから別のところに行こう。ここから動くんだ」
    「動くったって…相手はどんでん返しの向こうにいるんだ。見つかるのが関の山だろ」
    「いや、向こうにはドラえもん君たちとタケシ君しか認識できていない。ならば相手も油断するはずだ」
    「は、早く隠れようよ!」
    「サブロートレーナーにノビーオー、カモーン」

    「ここは…」
    「食糧庫じゃないかな? さっきからパンとジュースの匂いが…」
    「ここなら匂いに紛れ込んで隠れられるな。固まっておこう」
    「オゥ…なんだかワタシ、ハングリーデス」
    「来る前にちょっとしか食べてないからな」
    「ちょっと食べちゃお。ボクもお腹空いちゃった」
    「ん? なんか聞こえねぇか」

  • 125123/11/07(火) 23:15:21

    のび太

    「うわうわうわうわ⁉︎ さっきから警報がなってるよ! まさか、見つかった⁉︎」
    「………収まった…なんだよも〜」
    「あれ? 放送かな?」


    【侵入者に告げる。貴様のお仲間は俺たちが捕まえた】
    【明日の明朝、これがタイムリミットだ。それまで出てこなかったら…】
    【捕まえたお仲間たちは処刑する】

    「捕まえた…まさか、ドラえもんたちが⁉︎」

  • 126123/11/07(火) 23:15:41

    ジャイチーム

    「こうしちゃいられねぇ。俺は外に出るぞ」
    「ダメだよジャイアン! 見つかっちゃうよ」
    「離せよスネ夫。俺は本気だぁ‼︎」
    「ジャイアン、カムアウトカムアウト。アナタだけじゃどうもできまセン!」
    「で、でもよぉ」
    「タイキたちの言うとおりだ。お前一人で行動しても何にもならん」
    「……」
    「だけど、タケシ君」
    「……」
    「俺たちがいるのを忘れてもらっちゃ困る」
    「豊三郎さん…」
    「私だっている」
    「ノビーオー」
    「ワタシもデース‼︎」
    「タイキさん」
    「ぼ、ボクだってついてるぞ!」
    「スネ夫…」
    「な、みんなついてる。そして、このチームのリーダーは誰だったかな」
    「……リーダーはこの俺、ジャイアン様だ‼︎」

    「ドラえもんたちとのび太の救出作戦、スタートだ‼︎」

  • 127123/11/07(火) 23:15:59

    ドラチーム

    「まさか捕まるなんて…申し訳ない…」
    「タイムリミットは明日…何か策は立てられないかしら」
    「さっきポケットを取られちゃったし…ジャイアンたちに期待するしかない」
    「でもジャイアンさんがここまで来れるかが…」
    「厄災はひみつ道具を無効化する手立てを持ってるじゃない…」

    「正確には、無効化するひみつ道具だがな」

    「お前は…」
    「お前たちの刑は決まった。ま、遺書でも書けば家に送ってやらんでもない」
    「お前たちは一体なんなんだ!」
    「…『AHG』と名乗ればいいかな」
    「『AHG』ですとぉ⁉︎」
    「フクキタルさん知ってるの?」
    「知ってるも何も…『anti horse girl』って言う私たちウマ娘を嫌っている団体です」
    「そうだ。そして『ウマ神話』の原本も俺たちが持っている」
    「だから、ウマ神話は最後の【希望の章】だけが抜けていて不完全な写本しかないんです」
    「ふん、【希望の章】の原本は俺みたいな団体の幹部しか見れん。俺たち以外は誰一人入ったことがないのだからな、入れたのなら賞賛を贈るよ」
    「そんな…」
    「今、我々AHGは北極にあるとされる厄災を止める兵器について調査している。その調査の副産物として、ひみつ道具の作成に成功した」
    「お前たちは未来人じゃないのか⁉︎」
    「未来は無いよ。俺たちがこの厄災で世界を終わらせるからな」

  • 128二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 07:40:48

    ほしゅ

  • 129二次元好きの匿名さん23/11/08(水) 12:22:21

    シーシェp……

  • 130123/11/08(水) 21:00:38

    のび太

    「とりあえず外に出ないと…!」
    「なんで開かないんだ⁉︎ さっきは開いてたのに…」
    「ドラえもんたちが捕まったかもしれないんだ…開いてくれよ!」
    「鍵はないかな…部屋の中を一回探してみるしかないな」

  • 131123/11/08(水) 21:01:00

    のび太

    「どこにもなぁい! あの石の板しか無いじゃないか…機械も動かし方が分かんないし…もう9時過ぎじゃないか…」
    「なんでこんな場所に来ちゃったんだろ…」
    「この機械でドラえもん、呼べたりしないかなぁ…適当に押したら何かなるかな」
    「うわ⁉︎ 誰か来る! 遊んでる場合じゃないや、隠れないと…この機械のとこしかない!」

    「人使い荒いんだよ、あいつ」

    「誰だ…」
    「侵入者ども捕まえたんだから休みくれてもいいだろったく…」
    「ドラえもんを捕まえたやつか!」
    「ん? なんだ?」
    「うっ…」
    「気のせいか。はぁあ…このポケットも俺に押し付けなくていいだろうに。面倒だからここにおくけどな」
    「よしっ、出て行け出て行け。早く行け…」
    「…『これを読む者に厄災の正体を告げる』か、潰れて先も読めない石板はいらないよ。隠さなくてもいいのに」

    「行ったかな?」
    「よし、やっぱり『四次元ポケット』だ! これなら…『ほんやくコンニャク』〜」
    「潰れて読めなくっても『タイムふろしき』で元に戻せば」
    「うん。読める! なになに…」

  • 132123/11/08(水) 21:01:27

    【これを読む者に厄災の正体を告げる。厄災とは我々の心に棲む他人を羨む心である。羨む心が厄災と言っても、本来は互いを高め合う良い心である。では何故厄災になり得るのか】
    【我々が主神から頂いたひみつ道具のうち、我々の進化を手助けした物がある。その道具の使い道を我々が誤ったのだ】
    【昆虫を進化させてしまったのだ。それも、大いに。進化した虫は人の心に寄生して生きるようになった。やつらが好物としたものは羨望の心】
    【一度虫に取り憑かれた者は、羨望が憎悪に変わる。我々は取り憑かれた者たちと幾度となく戦争を繰り返してきた。その中で虫だけを排除する兵器を開発した】
    【だが、我々はやつらを完全に殺し切ることができなかった。やつらの生命力が強く、この極寒の地に凍結させておくしかなかったのだ。そして、虫を殺す兵器もこの地に保管することにした】
    【しかし、遠い未来で虫たちが起きてしまうだろう。だが安心して欲しい。将来虫たちが起こすであろう厄災には我らが主神たちが助けに来る】
    【未来のウマ娘よ安心するがいい。我らが主神が必ず助けに来る。
    ドラン、ノビー、シズカール、ジャヴィトス、スネーオーの五賢者の名においてこの書を記す】

  • 133123/11/08(水) 21:01:45

    ジャイチーム

    「明日の朝…だったよな処刑は」
    「うん。明朝って言ってたし…かなり早い時間に行うんじゃないかな。場所だけが分かんないけど」
    「それなら、さっきここの地図を見つけたのは行幸だったな。これで大まかな場所は分かる」
    「ここは予想どおり食糧庫らしい。さっき食べ物を作ってる機械を見に行ったんだが…」
    「オイルもガスもノーユーズ! あんなメカはハジめてデス!」
    「『無料フード製造機』か‼︎ 野郎、ひみつ道具を開発できるのか!」
    「ひみつ道具だって⁉︎ こちらの手の内が相手にも知られているのか」
    「ひみつ道具を持ってるなら…どこか意表をつかないとダメだな。なにか、メチャクチャに奇抜なこと」
    「well…ワォ! グッドアイデアデス!」
    「な、なにか浮かんだ?」
    「このルームをファイヤーするんデス!」
    「か、火事を起こせって言うの⁉︎」
    「なるほど。相手の食糧事情はここが一番なのか…やってみる価値はあるな」
    「火事を起こしたら一直線にスズカたちのとこへ向かわないといけないぞ。場所は分かるのか」
    「まぁ、多少は。ここから結構近いからね、案外すぐ行けるだろう」
    「火はどうやって起こすんだよ。マッチもなにもねぇじゃねぇか」
    「…あまり君たちの前で見せたくはなかったんだけどな」
    「ライターじゃん! 豊三郎さんってタバコ吸うんだ」
    「ほんの少しだけだけどね。でも、これがあれば火を起こせる。どうだい、ジャイアン君」
    「これならできるな。よぉし、行動は明日の一時からだ。その間の三時間は仮眠にする。明日に備えておけ」

  • 134二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 00:24:23

    ドキドキしてきた。続きお待ちしてます!!

  • 135二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 07:45:41

    厄災の正体を掴んだのび太の動きも気になる保守

  • 136二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 15:11:21

    期待の保守

  • 137123/11/09(木) 21:23:13

    翌日 午前一時前 ドラチーム

    「貴様らの処刑方法は多く議論された。そして、もっとも人道的と判断した方法で処刑すると決まった」
    「……ぼくたちを縄で縛って処刑するなんて、まったく人道的じゃないと思うけど」
    「我々の本部があるアメリカではポピュラーな方法、銃殺刑さ」
    「そんなぁ…まったく人道的じゃありませんよ」
    「痛みは一瞬さ」
    「一瞬って言っても…」
    「刑は今から五分後に行われる。AHGの会長が、お前たちの最期をあのガラス越しに見に来ている。刑が執行されるまで神にでも祈ってるんだな」

    「助けてくれ、と。主神たちは応えてくれんだろうがな」

    「た、助けて……ドゥラヴェムン様…」

    ジャイチーム

    「ジャイアン君、あとは火をつけるだけだ」
    「おう、俺様に任せておけ。この組織を壊滅させるくらいの火をつけてやるぜ」
    「そんくらいの気持ちでやってやれ」
    「そうだよ。あいつらに一泡と言わず、百泡くらい吹かせてやって!」
    「………」
    「タイキさん、どうしたの?」

    「Load Duravemun and Load Nuvita save us」

    「なんて?」
    「ショウリのオマジナイデス!」
    「主神か…応えてくれるかね」

  • 138123/11/09(木) 21:23:34

    のび太

    「ドラえもん…みんな…待ってて、今助けに行くよ!」

    「この世界を創った、このぼくが‼︎」

  • 139123/11/09(木) 21:23:54

    午前一時

    ドラチーム

    「構えろ」
    『はっ‼︎』
    「これより、侵入者たちの処刑を始める。最期に、何か言葉はあるか」
    「ぼくが死んでも、絶対にみんながお前たちを倒すぞ」
    「ママ…」
    「お姉ちゃん…」
    「……」
    「どうした。サイレンススズカ、言葉もないのか」
    「いえ…なにか、焦げ臭いような」
    「時間稼ぎのつもりか。もういい、お前の言葉は聞かん」

    「た、大変です! 食糧庫で火事が‼︎」

  • 140123/11/09(木) 21:24:19

    ジャイチーム

    「カモーン! ワタシをハントしてみなサーイ!」
    「追え、追えーー‼︎」
    「ウマ娘相手に競走ですか⁉︎」
    「いいから追うんだ。処刑を遅らせてはならん‼︎」
    「ざんねーん。処刑は止めさせてもらうよ」
    「き、貴様は⁉︎」
    「ドカン‼︎ このボク、骨川スネ夫の名前を覚えてもらおう」
    「ヒュー! クール!」
    「それほどでも…うわ! また来たよ」
    「Hum…ヘイ、スネオ。ワタシにライドしてくだサーイ!」
    「なるほどね。頼むよ、タイキさん。ボクを振り落とさないでね」

    「向こうは大丈夫か⁉︎」
    「分からん! だが、気にするな!」
    「そうだ。俺たちはドラえもんたちを救うんだ‼︎」
    「ッチィ、こっちにも追手か!」
    「俺に任せろ! 『スーパー手袋』をつけたジャイアン様は無敵だぁーーー‼︎」
    「俺も負けてられんな。『ショックガン』の餌食にしてやる!」

    のび太

    「うわうんうわうわ⁉︎ 火事じゃないか⁉︎」
    「『たずね人ステッキ』に頼ってここまで来たけど…大丈夫かな? 『透明マント』を着けてるし、バレてないと思うけど…心配だなぁ」
    「ドラえもんはこの先にいる…ぼくが助けにいかないと!」

  • 141123/11/09(木) 21:24:52

    ドラチーム

    「ジャイアンたちだ!」
    「助けに来てくれたのね!」
    「いやー、神様仏様ジャイアン様ですね!」
    「やった。助かった!」
    「ぐ…ぐぬぬぬぬぬぬ…‼︎」

    「おい、早く処刑を始めんか」

    「な⁉︎ 会長、本気ですか⁉︎ 今は侵入者たちへの対応が先かと」
    「そいつらを処刑してからでも構わんだろ。私はウマ娘の処刑を見に来たのだ」
    「しかし…!」
    「私たち人間より強い者などいないと、ここで証明するんだ。こんな場、人生で一度あるか分からんのだ」
    「くっ……お前ら、構えろ!」
    「はははは、主神似の狸と人間まで殺せるとはなんと貴重なたいけ」

    「ぬぉおおおおおおおおらぁ‼︎!」

    「ん⁉︎」

    「助けに来たぜ、みんな」
    「ジャイアン‼︎!」

  • 142123/11/09(木) 21:25:11

    のび太

    「うーん。この辺じゃないのかな?」

    「ドカン、ドカン、ドカン‼︎」
    「スネオ、ファイト‼︎」

    「あれは‼︎」
    「スネ夫とタイキさんじゃないか! でも、誰かに追われてる…それなら『魔法事典』〜」
    「追い払う、追い払う…『ウーラハイオ』!」

    「な、なんだ⁉︎ 体が勝手に…」
    「なんだありゃ、退がってくよ」
    「ラッキー! ワタシのオマジナイが効きまシタ!」
    「おーい、スネ夫ー。タイキさーん!」
    「のび太⁉︎」
    「ドラえもんたちは?」
    「捕まってるんだ。ボクたちが陽動してるうちにジャイアンたちが助ける作戦なんだよ」
    「やった! それならドラえもんたちは」
    「まだ助けられてマセーン! ワタシたちがミッションをスタートしてから、もうファイブミニッツデス!」
    「アナウンスがないってことは処刑は執行されてないはず。ジャイアンたちが戦ってるのかも」
    「それなら手助けに行かないと!」
    「Hum…ノビタ、スネオの隣にライドしてくだサーイ! ゼンソクリョクでゴー‼︎」

  • 143123/11/09(木) 21:25:31

    ドラチーム

    「なぁ⁉︎」
    「お前たちの負けだ! 大人しく観念しろ!」
    「くっ…ひみつ道具バリヤー、作動!」
    「えぇい、早く処刑せんか! こんな子供たちに手間取っているなんてバカバカしい」
    「こんのぉ、ドラえもんを放しやがれ!」
    「しょ、『ショックガン』が効かない⁉︎」
    「『スーパー手袋』の力が!」
    「残念だが、我々の方が優れていたな。お前たちにはもう反撃も」

    「ダァァァァリャァァァ‼︎!」

    「ゲハァ⁉︎」
    「ウマ娘のキック、無礼るなよ!」
    「き、貴様はぁ…」
    「ノビーオーだ。よく覚えとけ!」
    「ノビーオー…」
    「助けに来たぜ、みんな!」

  • 144123/11/09(木) 21:25:53

    「どいつも…こいつも…私の邪魔をしおってぇぇ‼︎ この『退化銃』で生まれる前まで退化させてやる‼︎」

    「ノビーオー! 避けて‼︎」
    「へ?」
    「終わりだ‼︎!」

  • 145123/11/09(木) 21:26:11

    (助けて‼︎)

  • 146123/11/09(木) 21:26:30

    「『レーモマ、レーモマ』‼︎」
    「⁉︎ な、なぜ当たらぬ⁉︎」
    「……ぼくの子どもに手を出すな‼︎」
    「子ども⁉︎ 貴様…まさか!」

    「ぼくが…ぼくがこの世界の神、野比のび太だ‼︎ よく覚えとけ!!」

  • 147123/11/09(木) 21:27:06

    「まさか…主神が現れるとは」
    「スネ夫、今だ!」
    「ドカン‼︎」
    「ぬぁ⁉︎ くっ…お前ら、発掘場に急げ! 厄災を世界に解き放つぞ‼︎」
    「まずい、あいつらが厄災を世界に放つと戦争が起こっちゃう!」
    「の、のび太…お前、神って一体…」
    「説明は後! 今はあいつを追うのが先だ!」

  • 148123/11/09(木) 21:34:30

    明日は用事が入ってしまったので投稿は無しです

  • 149二次元好きの匿名さん23/11/09(木) 23:33:45

    熱い展開来てますなー楽しみに待ってます

  • 150二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 06:37:31

    保守

  • 151二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 17:03:12

    保守

  • 152二次元好きの匿名さん23/11/10(金) 22:37:19

    深夜になる前に保守

  • 153二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 06:42:04

    保守

  • 154二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 10:39:46

    保守

  • 155123/11/11(土) 11:53:47

    用事先で風邪を拾ってしまいました
    すみませんが、今日の投稿も無しにします

  • 156二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 12:29:30

    お大事に…

  • 157二次元好きの匿名さん23/11/11(土) 22:36:32

    このレスは削除されています

  • 158二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 07:40:54

    このレスは削除されています

  • 159二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 17:41:12

    ほしゆ

  • 160二次元好きの匿名さん23/11/12(日) 21:51:24

    ここの読んでたらドラえもん映画見たくなっちまったよ…
    すっごくおもしろいです。そしてお大事に…!

  • 161二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 07:05:05

    保守

  • 162二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 12:20:02

  • 163123/11/13(月) 16:15:25

    「目指すは施設の一番下、発掘場だけ!」
    「厄災もそこにあるの?」
    「そう。そして、厄災を倒す兵器もそこにあるだろうから…」
    「それを奪われたら俺たちには勝ち目はねぇってことか」
    「だから速く行かないと‼︎」
    「それなら…『チーターローション』に『タケコプター』!」
    「敵だって途中にいるんじゃないの?」
    「昨日渡した道具は没収されたしなぁ…」
    「俺たちの『ショックガン』とかもエネルギー切れなんだ」
    「『タイムふろしき』と『とりよせバッグ』だ!」
    「のび太ってば、大長編になると冴えるんだからなぁ」
    「ダイチョウヘン? スズカ、ドゥーユーノウ?」
    「知らなくていいこともあるのよ。タイキ」

  • 164123/11/13(月) 16:15:47

    「豊三郎さん!」
    「この道を真っ直ぐ進んだら、突き当たりを右に曲がれ! そこに階段があるはず、それを一番下まで降りれば発掘場だ!」
    「分かりましたよぉーー‼︎」
    「『チーターローション』を使ったウマ娘さんって速いなぁ…」
    「『タケコプター』も最高速度を出してるのに追いつけない…っと後ろから追手が!」
    「私に任せて…『瞬間接着銃』で…えい!」

    「ぬあ⁉︎」「急に止まるなぁ‼︎」「ぐへ⁉︎ 動けん⁉︎」

    「うわぁ…玉突き事故が起きてるじゃないか」
    「あれぐらいじゃないとダメだよ。いろんなとこから湧いてくるんだもん」
    「話してる場合じゃないよ‼︎ このままだとタイキさんたちを見失っちゃう!」

  • 165123/11/13(月) 16:16:20

    「前からもいっぱい来ますねぇ…スズカさん、気をつけてくださいよ!」
    「………」
    「ス…スズカ〜?」
    「……」
    「走るのに夢中になりすぎだ! 話ちゃんと聞いてるか?」
    「えぇ…」
    「聞いてるのならいいんですけど…」
    「今ならずっと先頭の景色を見ていられそう…」
    「そりゃ道具を使ってたらな。効き目もずっとじゃねぇし気をつけろよ」
    「Wow⁉︎ 飛び出してきまシタ⁉︎」
    「止まれぇぇぇ‼︎」
    「『スモールライト』‼︎」

    「か、体が小さく⁉︎」「お、おい踏むなぁ‼︎」

    「な、ナイスデス…スズカ」
    「速く行きましょう」

  • 166123/11/13(月) 16:16:39

    「会長! もうドゥラヴェムンたちがここまで来ます!」
    「ぐぐぐぐぐ…速く掘らぬか‼︎ なにをぐずぐずやっている!」
    「で、ですが…これ以上掘ると上の岩盤に影響が…」
    「そんなものどうだっていいわ‼︎ 我らの目的はただ一つ、厄災をこの世に解き放つことだけだ!」
    「は、はい! お前たち、もっと掘るスピードをあげろ‼︎」
    「私のプライドをズタズタにしたウマ娘たちを滅ぼせるのなら…」

    【warning 施設のおよそ三割に火災によって機能していません。今すぐ施設から逃げてください】
    【warning これ以上掘り進めると落盤の危険性があります】

    「この命、捨ててやってもいいわ‼︎」

  • 167123/11/13(月) 16:17:09

    「ど、ドラえもん! 今の聞いた⁉︎」
    「うん! 急いで止めないと、厄災以前にぼくたちがお陀仏だ‼︎」
    「このままだと辿りつけないよ!」
    「ケホケホ…煙がこの辺まで来てるわ。息が少し苦しい…」
    「しずか君、身を低くして…ドラえもん君、どうにかできないか」
    「危険だけど…『通りぬけフープ』で一気に下まで降りよう」
    「ノビーオーたちはどーすんだよ!」
    「あの速度なら煙に捕まるより速く行けるはず…ここはみんなを信じて行こう。煙に捕まるよりかはいい」

    「ほんぎゃぁぁぁ‼︎ 今の聞きましたか⁉︎」
    「急いで下に行くぞ! この際、あいつらは無視だ」
    「でも…のび太君たちはどうするの⁉︎」
    「スズカ!」
    「え?」
    「カミ様は死にまセーン! ワタシたちを助けてくれマース‼︎」
    「そうだ。のび太がホラ吹いてるんじゃなかったら、絶対に生きてる。安心しとけ」
    「…えぇ!」
    「この階段長すぎですよぉ〜‼︎」
    「もう少しで一番下だ! 急ぐぞ!」

  • 168123/11/13(月) 16:17:28

    「か、会長…もう限界です‼︎ 上の岩盤が崩れ始めてます‼︎」
    「落盤予想時刻まであと10分もあるではないか。速く進めろ」
    「ですが‼︎」
    「ぎゃーぎゃー喚くな。役立たずは要らない、私が直接指揮をとる」


    「そこまでだ‼︎」

    「……貴様たちはぁ…どこまで私の邪魔をするんだ! 主神たちよ!」

  • 169二次元好きの匿名さん23/11/13(月) 21:39:11

    続きがきてるの助かる
    主犯の動機も気になるところ

  • 170二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 06:51:05

    保守する

  • 171二次元好きの匿名さん23/11/14(火) 16:19:53

    保守

  • 172二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 01:36:35

    いよいよクライマックスかな?

  • 173二次元好きの匿名さん23/11/15(水) 12:07:54

    保守

  • 174123/11/15(水) 22:41:56

    「お前の企みはそこまでだ。大人しく降参しろ」
    「降参しろと言われて、大人しく降参するやつがいるとおもうか‼︎」
    「それなら仕方ねぇな…神様からの天罰を下してやる‼︎ 行くぞ!」
    「お前たち、何をぼーっとしている! かかれぇ‼︎」
    『はい』

    「ドカン‼︎」「やぁ‼︎」「どぉぉりゃぁぁ‼︎‼︎」
    「そんな攻撃、私の私兵に効くと思うか! まったく…神と言っても、所詮は子どもか」
    「くそ、なんだよこいつら⁉︎ 『スーパー手袋』でぶん投げてもすぐ立ち上がるじゃねぇか!」
    「『空気砲』をくらってもすぐ起き上がってるよ」
    「まさか『兵士のタネ』⁉︎」
    「ふはははは、よく分かったじゃないか。だが、分かったところで私の有利さは変わらん」
    「ど、ドラえもん。どうしよう…」
    「うーん…『どんぶら粉』を使って、地面に沈めようか」
    「は、速くしてくれ! キリがない!」
    「分かりました! 『どんぶら粉』〜。豊三郎さんとのび太君が『どんぶら粉』をばら撒いてきて」

  • 175123/11/15(水) 22:42:18

    「も、もう無理だ! ママ〜〜‼︎」
    「そんなこと言うな! こんのぉ、ギッタンギッタンにしてやる‼︎」
    「ジャイア〜ン! 助けに来たよ!」
    「おぉ、のび太!」
    「『どんぶら粉』で……あれ⁉︎ 中身がないじゃないか⁉︎」
    「こ、こっちもだ⁉︎」
    「嘘…ドラちゃん、どういうこと⁉︎」
    「ま、まさか…買い替え忘れた⁉︎」

    「ふはははは…私たちの勝ちだ!」

    「私たちを忘れてもらっちゃ困る!」
    「助けに来ましたよぉ‼︎」

    「チッ…お前たち、あいつらもまとめて皆殺しだ!」

    「ま、まずい! みんな逃げて! こいつらにはぼくたちの攻撃が効かないんだ!」
    「攻撃だろ? スズカ!」
    「えぇ…『スモールライト』‼︎」
    「あ、なるほど。その手があったか‼︎」
    「みなさん、スズカさんの前に兵士たちを!」

  • 176123/11/15(水) 22:42:39

    「どうだ! お前の兵士は全部無力化したぞ!」
    「ぐ…ぐぐ…」
    「さっさと降参しろ!」
    「はは…」
    「な、なんか笑ってるよ…」
    「頭がおかしくなったんじゃねぇのか」

    「時は来た。厄災がこの世に復活する‼︎ お前たちが余計に時間をかけたくれたおかげだ。主神がいようと厄災は止められん!」
    「む、虫⁉︎」
    「俺たちに向かってくる!」
    「ドラえもん、何か守るひみつ道具を出して!」
    「『タイムバリヤー』! みんな、ぼくの近くに!」
    「ふはははは…はは、ぐむっ⁉︎ 貴様ら、なぜ私に歯向かう⁉︎ やめ、や…」
    「あ、あいつ…身体中に虫がひっついて…」
    「スネ夫君、早く! 君もああなってしまう!」

  • 177123/11/15(水) 22:43:15

    「『タイムバリヤー』は5分間だけ、どんなことからも守ってくれるものなんだ。だから…」
    「五分って言ったら後少しじゃないですかぁ⁉︎」
    「そう。だから、今のうちに対策を立てておかなきゃいけないんだけど…」
    「厄災があんな虫の集団だったなんてな。俺はてっきり、でかい怪獣かと思ったぜ」
    「ボクは巨大ロボットだと思ってたよ。多分、みんな虫みたいなちっこいやつだと思ってなかったんじゃない?」
    「えぇ…私ももっと大きなものかと思ってたもの」
    「ロードは何か案はありマスカ?」
    「虫を退治するっていったら…『狂音波発振式ネズミ・ゴキブリ・南京虫・家ダニ・白アリ退治機』かな」

  • 178123/11/15(水) 22:43:37

    「それはどうやって使うんだい?」
    「これは…ダメだ。使ったらここが崩れ落ちてぼくたちがぺしゃんこになっちゃう。別の道具…なにか退治できる道具…」
    「退治…退治…! そうだ!」
    「のび太さん、思いついたの!」
    「さっすがひみつ道具の使い方だけは一流ののび太だ。それで、どんな道具を使うんだ?」
    「違うよ。ノビーたちが残してくれた道具を使うんだ!」
    「は? ノビー?」
    「ぼく、見たんだ! ノビーたちがあの虫を退治する兵器をここに埋めたって書いてあったの!」
    「それは…まさかウマ神話の【希望の章】の原本⁉︎」
    「そんなら行ける…と言いたいが」
    「?」
    「その兵器、どこにあるか分かんのか? 残り時間もねぇ、バリヤーが無くなったら虫が襲ってくる。どうやって兵器を見つけんだ」
    「う…それは…」
    「それなら大丈夫。きっと、ここの近くにある」
    「…それは本当なの?」
    「分からない。けど、退治用の兵器をここから離れた場所に置くのはおかしいと思う。万が一があった場合、すぐに対応できるからね」
    「この可能性にかけるしかないよ!」

  • 179123/11/15(水) 22:43:57

    【ピピピピ ノコリジカン5…】
    「時間が来たら、一気に虫が出たとこに走る。ウマ娘のみんなにこの作戦は掛かってる」
    「……」
    「虫が出たとこについたら、ドラえもんからもらった『ジェットモグラ』で兵器を探して」
    「……」
    「『ビックライト』を使うのも忘れんなよ」
    「……」
    「『追い払いごへい』は近くにいないと逆に吹き飛ばされちゃうから、みんな固まって動いてね」
    「……」
    「私たちのことは気にしないでいいわ。豊三郎さんも絶対に安全よ。なにせ、私たちは」

    『この世界の神様だから』

  • 180123/11/15(水) 22:44:24

    完結は金曜日までを予定しています

  • 181二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 07:51:58

    続きが楽しみ保守

  • 182二次元好きの匿名さん23/11/16(木) 16:57:10

    >>180

    楽しみにしてます

  • 183123/11/16(木) 23:06:38

    【1…0‼︎】
    「今だ‼︎ 突っ走れーーー‼︎‼︎」
    『……ッ‼︎』
    「『ひらりマント』! 早速やってきたね」
    「ぼくたちはひたすら耐久戦だ。とにかく、耐えること互いを守ることを意識して!」
    「口を開けるな! 集まってきたら、入られるぞ」
    「危ない、タケシさん!」
    「うお⁉︎ こ、こんな風にな」
    「喋らないようにして!」
    「とにかく、俺たちはスズカたちの帰りまで耐えないといけないのか…」
    「いや、落盤が近づいてる。落盤ギリギリまで耐えても帰ってこなかったら…」
    「なかったら?」
    「ぼくたちはここでペシャンコになる! だから、ぼくの読みが当たってればいいんだけど…」

    「タイキ!」
    「オーケー! 『ジェットモグラ』、セット完了デス!」
    「いきますよぉ…『ビックライト』!」
    「お前ら、離れな! 行っけええぇ‼︎」
    【了解】
    「モグラの後を追って行きましょう。早く道具を見つけないと」
    「うぅ〜、神様仏様シラオキ様のび太様…なんでもいいからお助けください‼︎」

  • 184123/11/16(木) 23:06:58

    【人工物に当たりました 一時的に動作を停止します】
    「Yeah!! ドラえもんの読みは当たってまシタ!」
    「これは…なんでしょうか? 杖?」
    「これしか見当たらないし…これじゃないかしら」
    「早く持って帰っ、うわぁ⁉︎」
    【私の名前はノビー、五賢者と呼ばれたウマ娘のうちの一人だ】
    「り、立体映像…」
    【今、私が話しているということは厄災が世に放たれたということだろう】
    【この杖は『ホースデッキ』、私たちの叡智を注ぎ込んだ道具だ】
    【使い方は簡単だ。この杖を虫がいる空間の地面に突き刺せ、そうしたら杖か、か、か、か】
    「急に消えた…? もう年が来てたのか…」
    「ヘイ、ノビーオー‼︎」
    「んぁ?」
    「早く戻りまショウ!」


    「つ…疲れてきた…」
    「おいのび太、しっかりしろ!」
    「だって守るだけでちっとも数が減らないじゃないか」
    「そりゃしょうがねぇだろ! タイキさんたちが帰ってくるまで耐えろ!」
    「そ、それにしてさっきから急に激しくなってない?」
    「そう…ねッ! なんだか焦ってるみたい」
    「結構キツくなってきたね…うっ…」
    「うわぁ⁉︎ も、もうダメだぁ‼︎ 耐えきれない!」
    『うわぁぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎』

    「待て‼︎」
    「助けにきたわ!」

  • 185123/11/16(木) 23:07:18

    「みんなぁ‼︎」
    「ヘイ! ワタシたちが相手デス!」
    「助けてくれた神様には恩を返さねばなりませんからね!」
    「この杖が兵器だ! スズカ、やっちまえ‼︎」
    「えい‼︎」
    「………ひ、光が⁉︎」
    「漏れ出て…見えない…」
    「なんだか…あったかいや」
    「心が洗われるみたいだわ」
    「見て! 虫が!」
    「どんどん消えていく‼︎」
    「そうか‼︎ これは未来で開発されている『悪心を無くす光』みたいなものか!」
    「そうか…だから、俺たちの中の悪心も消えて心が暖かくなるのか」
    「あれ? 光が消えちゃった」
    「でも見ろよ。虫が一匹もいなくなってやがるぜ。俺たちの勝ちだ」

  • 186123/11/16(木) 23:07:43

    「…………」
    「あなたの負けです。さ、落盤に巻き込まれないうちに戻りましょう」
    「ドゥラヴェムン様…私は…」
    「?」
    「私は、昔はウマ娘にも手が届くほど、足が早かった」
    「…」
    「何度も世界タイトルをとった…だが、どこに行っても…陸上は見向きもされない」
    「…」
    「みんな、ウマ娘ウマ娘だ…私はそれに嫉妬して…バカみたいな組織を立てた…」
    「……」
    「さっきの光を見たら…昔を思い出してしまった…」
    「………」
    「あなたにやられるなら…本望だ…一思いに…」
    「残念だけど、それはできない」
    「なぜ…?」
    「君はまだ生きていけるじゃないか。ウマ娘だって、一人で早くなった訳じゃない。多くの走法を試して早くなってるんだ」
    「……」
    「もちろん、最初の差は覆せない。だけど、君はウマ娘に手が届くまで行ったんだろう」
    「あぁ…」
    「なら、その走り方を次に継いで、そのまた次も継いで…どんどんキレが増して行ったら…」
    「……」
    「ウマ娘にだって絶対に手が届く。君の羨ましいと感じた心は、次の次にどんどん継いで行きな。そういう心も進化には必要だからね」

  • 187123/11/16(木) 23:08:04

    「ドラえもん! 早く早く!」
    「ごめんごめん、遅くなっちゃった」
    「『どこでもドア』が無いから、早く!」
    「それなら…『どこでもガス』〜!」
    「説明はいいから!」
    「む〜…トレセンの場所を検索するから待ってて!」
    「うへぇ⁉︎ 上から地面が降ってきた!」
    「まずいな…トレセン…トレセン…」
    「うわぁ⁉︎ 落ちてくる⁉︎」
    「え…」

  • 188123/11/16(木) 23:08:41

    「大丈夫か」
    「……え?」
    「おい、狸。トレセンの場所はここだ」
    「え?」
    「早く帰れよ。カフェがお前たちが心配だっていうから来たんだ。無事に帰れよ」
    「は、はい‼︎」
    「神様にこんなこと言うのもなんだが…もうちょっと落ち着けよ」

    「誰?」
    「カフェさんに似てましたよね…」
    「と、とりあえず! ガスの中に入って‼︎」

  • 189二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 08:42:46

    お友達かぁ

  • 190二次元好きの匿名さん23/11/17(金) 18:58:31

    サンキューお友だち

  • 191123/11/17(金) 19:44:00

    トレセン学園

    「やーーっと着いたぁ!」
    「ずっとピンクのモヤで頭おかしくなりそうだったぜ」
    「でも、これでやっと厄災は終わりましたよ!」
    「これならレースとかも再開できるんじゃないかしら」
    「いや、まだ厄災は終わってないよ」
    「? なんでだよ、ドラえもん。ボクたちがやっつけ…あぁなるほど」
    「そうね。私たちが厄災を終わらせたことは誰にも知られてないもの」
    「どうやって知らせるか…私たちがどんだけ言っても聞き入れてくれないだろうな」
    「ムフフフ…ワタシにナイスアイデアがありマース‼︎」
    「! ほんとかい、タイキ君」
    「イエス! みんな、聞いてくだサイ!」



    「それならいける‼︎」
    「Yeah!」
    「よーし…『キショー鳥』と『惑星テレビ局』、『神さまセット』〜」
    「のび太、頼むぞ」
    「ぼくに任せてよ!」

  • 192123/11/17(金) 19:44:28

    【……コケコッコーーー‼︎‼︎‼︎】

    理事長家

    「驚愕⁉︎ な、なんだこの声は⁉︎」
    「…? テレビが付いている…?」
    「なぜここにテレビが…私が持ってきた?」

    【ただいまより、この世界の神様の野比のび太が厄災の終わりをお知らせします】

    「こ、この声はドラえもんの声⁉︎ どういうことだ…」


    トレセン学園 上空

    「さ、のび太君。このカメラの前に出て」
    「うーん。それって本当に全世界に映ってるの?」
    「もちろん。テレビがないところにも『惑星テレビ』を置いてきたし、『キショー鳥』で起こしたから大丈夫。さ、早く」
    「分かったよ」

    「おっほん…どうも、この世界の神の野比のび太です」
    「低姿勢だな」
    「うるさいやい」
    「もっと強気でいけよ」
    「…我こそはこの世界を創り出した神様だぞよ‼︎」

  • 193123/11/17(金) 19:44:46

    病院

    「これは…」
    「あっはっはっは‼︎ まさか、本当に神というのか、のび太君よ!」
    「…あの子が言ってたのは…なるほど」
    「カフェも見たまえ! この世界を創り出した神様だ!」
    【これから、お前たちに厄災が終わったことを説明してあげ…やる‼︎】
    【しまんないよ。もっと自信持って】

    メジロ家 屋敷

    「この声…ドラえもんさん?」
    「ドラえもん様の声がしますわ〜」
    「それに野比のび太だっけ、スズカの近くにいた気がする」
    【厄災はこの人が起こした事件でードラえもん変わってよぉ】
    【無理。君がやんないと】
    【ちぇ…えーっと、この事件は】

  • 194123/11/17(金) 19:45:11

    カサマツ

    「おぉ! この声はドラえもんじゃないか! それにのび太!」
    「その人たちがカフェテリアを使えるようにしてくれたの?」
    「ああ! 彼らのテーブルかけから出る料理はとても美味しかった…」
    「テーブルかけ?」
    「なんでも頼めば無料で出してくれる『グルメテーブルかけ』?だったかな」
    「アンタには必要ね」
    【事件はこうして、ぼくたちとウマ娘の協力者たちで解決した!…この後どうするの】
    【ケガをした子たちのフォロー、まったく君の説明は危なっかしいな】

    トレセン学園 地上

    「のび太に任せるんじゃなかったな」
    「ここまで酷いなんて知らなかったから、しょうがないわよ」
    「ドラえもんのフォローでなんとか成り立ってるだけじゃないか」
    【ケガをした子は今からぼくとドゥラヴェムンたちが治しにいくから、待っててね】
    【いいぞ…あとは終わりのあいさつ】
    【我こそはこの世界の神様、野比のび太だぞよ‼︎ 安心するがよい、この世界はいつでも見守っているぞよ!】
    「あ、降りてきた」
    「やー、どうだった? ぼくって演技派でしょ」
    『まったく』
    「そんなに言わないでもいいじゃないか」
    「だってねぇ…」
    「はいはい、ぼくはどーせ下手くそだよ」

  • 195123/11/17(金) 19:45:44

    「はーっはっはっは‼︎ なんと本当に神がいたとは思いもしなかったよ!」
    「……」
    「彼らがここに来るとなれば…私は最初に治療を受けてみたいねぇ」
    「……」
    「ひみつ道具も見てみたい…なんともワクワクさせる存在だ! 実にスピチュアルで不可思議だ!」
    「ふふ…」
    「カ〜フェ〜、そんなに楽しみなのかい? 私は今ならステイヤーズミリオンを制覇できるほどに興奮が止まらない!」
    「彼らは、彼ら以上にスピリチュアルな子と会っていますよ」
    「?」
    「ふふ…」

  • 196123/11/17(金) 19:46:04

    「まぁまぁ…それより、のび太さん」
    「なぁに、しずかちゃん」
    「ケガをしたウマ娘さんたちのフォローって私たちがするの?」
    「あ、それぼくのアドリブ」
    「急に言うなよ。びっくりしたじゃねぇか」
    「でもみんなやるだろう。ぼくが言わなかったらスネ夫あたりが言ってそうだけど」
    「…もちろんさ。のび太のくせにいいこと言ったなって感心したよ」
    「私もやるわ」
    「俺様だって」
    「それじゃ『コピーミラー』で『神さま雲』と『進化退化放射線源』を増やして…みんな、行こう!」

    『おーーー‼︎』

  • 197123/11/17(金) 19:46:27

    「嵐のような少年たちだったな…」
    「そうですね…」
    「なんだか、あいつらとあってから時間の感覚がおかしいな」
    「それ私もですよ! なんだか…小さい頃みたいに一日がすっごく長くて…」
    「とっても短かったデース‼︎ とっても懐かしい気持ちで…まだエンジョイしたかったデス」
    「そうね…あ!」
    「どうしたスズカ?」
    「日の出よ。もうこんな時間なのね」
    「私が言うのもなんだが…厄災がなくなった世界を祝福してるみたいだな」

  • 198123/11/17(金) 19:46:47

    「それじゃぼくは日本!」
    「俺はアメリカ!」
    「ボクはフランス!」
    「私はオーストラリア!」
    「ぼくはイギリス!」
    「終わった人から、どんどん別の国の人も助けに行こう!」
    「それじゃ、しゅっぱーつ‼︎」

    「新しい世界の日の出をボクたちが創るぞ!」

  • 199123/11/17(金) 19:47:08

    「あー…そういや忘れてたな」
    「? どうしたんですか? 急に動きを止めて」
    「いや、『グルメテーブルかけ』を貰い忘れてたなって」
    「おっちょこちょいですね〜」
    「笑う、な‼︎」
    「クポォ!?」
    「oh…ハダカジメ…」
    「あら?」
    「ふふ…ノビーオー君、神様からの贈り物だよ」
    「あ? あー‼︎ 私の『グルメテーブルかけ』!」
    「手紙も付いてるわよ」
    「スズカ、くれ!」
    「はいはい」
    「どれどれ…」
    『忘れててごめん。今度のレースがんぱね!
                    野比のび太』
    「……誤字なんて、おっちょこちょい過ぎるぞ。のび太」

  • 200123/11/17(金) 19:47:26

    映画ドラえもん
      のび太とウマ娘競走記
              おしまい

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています